JP2023102793A - モータ制御装置およびモータ制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ホールセンサの出力の異常を精度よく検出できない。【解決手段】複数のホールセンサの出力値の組み合わせにより表したホールセンサの出力値の異常を示す異常パターンと、異常パターンが出現する直前の事前パターンと、異常パターンが出現した直後の事後パターンとを予め記憶する記憶部と、複数のホールセンサより出力された複数のホールセンサの出力値が記憶部に記憶された異常パターンであるかを検出する検出部と、を備え、検出部は、複数のホールセンサの出力値が記憶部に記憶された異常パターンであることを検出した場合、異常パターンが出現する直前のホールセンサの出力値が記憶部に記憶された事前パターンであり、且つ、異常パターンが出現した直後のホールセンサの出力値が記憶部に記憶された事後パターンであるかを照合し、検出部による照合の結果に基づいてモータを駆動するモータ制御装置。【選択図】図1
Description
本発明は、モータ制御装置およびモータ制御方法に関する。
モータは、ステータと、回転可能に支持されたロータと、ロータの回転位置を検出する複数のホールセンサとを備えている。モータを駆動するモータ制御装置は、ホールセンサより出力されるパルス信号によりロータの回転位置を検出し、検出された回転位置に基づいてインバータを駆動している。そして、インバータを駆動することより、ステータの電機子コイルに流れる電流を制御して、ロータを回転させている。
特許文献1には、センサ信号の論理レベルの組み合わせが異常になったことに応じてセンサ信号の各々のレベル変化の回数をカウントし、センサ信号のうちのいずれかのセンサ信号のレベル変化の回数が予め定められた閾値に到達した場合にはモータへの駆動電流の供給を停止することが記載されている。
特許文献2には、ホールセンサの出力信号の順序に基づいて、また、各相のコイル毎に求めた立ち上がりエッジに対する補正量に基づいてホールセンサの異常を検出することが記載されている。
特許文献3には、通常運転時にあり得ない位置信号パターンが検出された場合に、また、位置信号異常判定時間の間、特定のパターンのみが連続した場合に異常と検出することが記載されている。
モータは低速回転から高速回転まで変化するため、ホールセンサの出力に異常が生じても、ホールセンサの出力信号の発生時間に差異が生じて、ホールセンサの出力の異常を精度よく検出できない。
本発明によるモータ制御装置は、ロータと前記ロータの回転位置を検出する複数のホールセンサとを有する複数相のモータを駆動するモータ制御装置であって、複数の前記ホールセンサの出力値の組み合わせにより表したホールセンサの出力値の異常を示す異常パターンと、前記異常パターンが出現する直前の事前パターンと、前記異常パターンが出現した直後の事後パターンとを予め記憶する記憶部と、複数の前記ホールセンサより出力された複数の前記ホールセンサの出力値が前記記憶部に記憶された前記異常パターンであるかを検出する検出部と、を備え、前記検出部は、複数の前記ホールセンサの出力値が前記記憶部に記憶された前記異常パターンであることを検出した場合、前記異常パターンが出現する直前の前記ホールセンサの出力値が前記記憶部に記憶された前記事前パターンであり、且つ、前記異常パターンが出現した直後の前記ホールセンサの出力値が前記記憶部に記憶された前記事後パターンであるかを照合し、前記検出部による前記照合の結果に基づいて前記モータを駆動する。
本発明によるモータ制御方法は、ロータと前記ロータの回転位置を検出する複数のホールセンサとを有する複数相のモータを駆動するモータ制御装置におけるモータ制御方法であって、複数の前記ホールセンサの出力値の組み合わせにより表したホールセンサの出力値の異常を示す異常パターンと、前記異常パターンが出現する直前の事前パターンと、前記異常パターンが出現した直後の事後パターンとを予め記憶し、複数の前記ホールセンサより出力された複数の前記ホールセンサの出力値が前記記憶された前記異常パターンであるかを検出し、複数の前記ホールセンサの出力値が前記記憶された前記異常パターンであることを検出した場合、前記異常パターンが出現する直前の前記ホールセンサの出力値が前記記憶された前記事前パターンであり、且つ、前記異常パターンが出現した直後の前記ホールセンサの出力値が前記記憶された前記事後パターンであるかを照合し、前記照合の結果に基づいて前記モータを駆動する。
本発明によるモータ制御方法は、ロータと前記ロータの回転位置を検出する複数のホールセンサとを有する複数相のモータを駆動するモータ制御装置におけるモータ制御方法であって、複数の前記ホールセンサの出力値の組み合わせにより表したホールセンサの出力値の異常を示す異常パターンと、前記異常パターンが出現する直前の事前パターンと、前記異常パターンが出現した直後の事後パターンとを予め記憶し、複数の前記ホールセンサより出力された複数の前記ホールセンサの出力値が前記記憶された前記異常パターンであるかを検出し、複数の前記ホールセンサの出力値が前記記憶された前記異常パターンであることを検出した場合、前記異常パターンが出現する直前の前記ホールセンサの出力値が前記記憶された前記事前パターンであり、且つ、前記異常パターンが出現した直後の前記ホールセンサの出力値が前記記憶された前記事後パターンであるかを照合し、前記照合の結果に基づいて前記モータを駆動する。
本発明によれば、ホールセンサの出力の異常を精度よく検出することができる。
図1は、モータ制御装置100の回路構成図である。
モータ制御装置100は、インバータ1、ドライバIC2、制御部3を備える。
インバータ1は、三相の各相に上アームと下アームとしてスイッチング素子であるMOSトランジスタを直列に配置して構成される。ドライバIC2は、制御部3より出力されるPWM信号に応じてインバータ1の各MOSトランジスタをオンオフ制御する。
モータ制御装置100は、インバータ1、ドライバIC2、制御部3を備える。
インバータ1は、三相の各相に上アームと下アームとしてスイッチング素子であるMOSトランジスタを直列に配置して構成される。ドライバIC2は、制御部3より出力されるPWM信号に応じてインバータ1の各MOSトランジスタをオンオフ制御する。
制御部3は、マイコン等により構成される電子回路である。制御部3は、速度制御トルク演算部301、駆動電流制御部302、速度/位相演算部303、センサ信号生成回路304、検出部305、記憶部306、および推定処理部307を備える。
モータ200は、ロータ4と、Δ結線されたステータ6とを備えた三相モータである。ロータ4には、ホールセンサ5が1回転360度(電気角)内に120度(電気角)毎に3個配置される。ホールセンサ5から、A相、B相およびC相のセンサ信号501~503がセンサ信号生成回路304へ入力される。そして、センサ信号生成回路304からホールセンサ5の出力値が、速度/位相演算部303および検出部305に入力される。
速度/位相演算部303は、A相、B相およびC相の出力値の論理レベルの組み合わせが変化する毎に、その時の論理レベルを取り込み、モータ200の角速度ωおよび電気角位相θを演算して出力する。
記憶部306には、診断マトリックスが記憶されている。診断マトリックスは、異常パターンbが検出された場合に、異常パターンbと事前パターンaと事後パターンcとの組合せによって、どの異常相pがどの異常状態eになっているか対応付けた対応表である。異常パターンbは、各相のホールセンサ5の出力値の組み合わせにより表したホールセンサ5の出力値の異常を示すパターンである。事前パターンaは、異常パターンbが出現する直前のパターンである。事後パターンcは、異常パターンbが出現した直後のパターンである。診断マトリックスの詳細は後述する。
検出部305は、各相のホールセンサ5よりセンサ信号生成回路304を介して出力された出力値が記憶部306に記憶された異常パターンbであるかを検出する。なお、検出部305は、本実施形態に係る異常パターンbの検出以外にも他の要因による診断を行い、他の要因による異常の場合は、モータ200の駆動を停止させるためのゲートオフ要求信号311をドライバIC2に伝達する。ドライバIC2は、ゲートオフ要求信号311を受けた場合は、上アームまたは下アームのスイッチング素子を三相短絡する、もしくは上アームおよび下アームのスイッチング素子を全てオープンにする。
推定処理部307は、検出部305でホールセンサ5の異常相が特定された場合に、特定されたホールセンサ5を含めた各相のホールセンサ5の出力値のパターンからモータ200の回転数(角速度ω’)および電気角位相θ’を推定する。
速度制御トルク演算部301は、モータ200の速度が制御部3の外部より指定された速度指令値308と同等になるように、速度/位相演算部303より出力された角速度ωもしくは推定された角速度ω’に基づき、必要なトルク指令値Trを演算する。
速度制御トルク演算部301は、モータ200の速度が制御部3の外部より指定された速度指令値308と同等になるように、速度/位相演算部303より出力された角速度ωもしくは推定された角速度ω’に基づき、必要なトルク指令値Trを演算する。
駆動電流制御部302は、電流センサ7より検出したモータ駆動電流309が、トルク指令値Trで示される電流指令値と同等になるように、電気角位相θもしくは推定された電気角位相θ’に基づき、ドライバIC2に出力するPWMデューティ310を設定する。
図2および図3は、モータ正転時におけるホールセンサ5の出力値のパターンを診断する診断マトリックスを示す図である。図2は、ホールセンサ5の3相の出力値の異常パターンbが(H,H、H)であった場合、図3は、ホールセンサ5の3相の出力値の異常パターンbが(L、L、L)であった場合を示す。これらの診断マトリックスは、記憶部306に予め記憶しておく。ここで、Hはホールセンサ5の出力値がハイ(High)レベルであることを、Lはホールセンサ5の出力値がロウ(Low)レベルであることを示す。
本実施形態における通常あり得ない異常パターンbは、三相の全ての相がハイレベルである(H,H、H)、もしくは三相の全ての相がロウレベルである(L、L、L)である。なお、異常パターンbは、ホールセンサ5自体の故障に限らず、ホールセンサ5に接続される配線等の故障も含めたものである。
図2および図3において、通常あり得ないホールセンサ5の出力値のパターンを異常パターンbと定義する。異常パターンbの発生直前において、何れかの相がパルスレベル変化した時のパターンを事前パターンaと定義する。異常パターンbの発生後の最初に何れかの相がパルスレベル変化した時のパターンを事後パターンcと定義する。
図2および図3に示すように、診断マトリックスでは、異常パターンbが検出された場合に、異常パターンbと事前パターンaと事後パターンcとの組合せによって、どの異常相pがどの異常状態eになっているかを対応付けている。例えば、図2において、事前パターンa、異常パターンb、事後パターンcが、(L,H,H)→(H,H、H)→(H、L、H)と変化したのであれば、異常相pはA相であり、異常状態eは天絡固着が発生しているものと判定できる。図2および図3において、異常状態eのHigh固着は天絡固着を、ノイズHighはハイレベルのノイズを、Low固着は地絡固着を、ノイズLowはロウレベルのノイズを示す。なお、診断マトリックスに挙げていないパターンの組み合わせは発生し得ないものである為、診断マトリックスからは除外する。この診断マトリックスを参照することにより、詳細は後述するが、ホールセンサ5の出力値について、どの相の出力値が異常であるかの特定、および天絡故障か地絡故障かノイズかの特定をすることが可能になる。
図4は、モータ制御装置100の動作を示すフローチャートである。モータ制御装置100は、図2および図3に示した診断マトリックスを参照してホールセンサ5の出力値の異常を検出する。
ステップST11において、モータ制御装置100の検出部305は、センサ信号生成回路304より入力されたホールセンサ5の出力値の何れかにパルスレベルの変化が発生した時にこれをエッジ割込みとして割込み処理し、ホールセンサ5の全相の出力値のパターンを今回取得のデータAとして検出部305の内部のメモリに記憶する。そして、ステップST12へ進む。
ステップST12において、検出部305は、今回取得したデータAが通常はあり得ない異常パターンbであるか否かを判定する。データAが異常パターンbであった場合は、ステップST13に進む。通常はあり得ない異常パターンbは、本実施形態では(H,H、H)もしくは(L、L、L)である。
ステップST13において、検出部305は、前回パルスレベル変化の割込みが発生した時に検出部305に記録しているパターンを、記憶部306に記憶されている診断マトリックスにおける事前パターンaと照合する。具体的には、異常パターンbが(H,H、H)であった場合は、図2に示す診断マトリックスにおける事前パターンaと照合する。一方、異常パターンbが(L、L、L)であった場合は、図3に示す診断マトリックスにおける事前パターンaと照合する。そして、事前パターンaと合致した場合には、ステップST14に進む。
ステップST14において、検出部305は、異常発生予兆フラグに“1”を設定する。ステップST13で事前パターンaと合致しなかった場合は、ステップST15に進み、異常発生予兆フラグに“0”を設定する。
ステップST16において、検出部305は、今回取得のデータAを前回パルスレベル変化時のパターンとするため、データBとして記憶し、ステップST17に進む。
ステップST17において、後述の異常確定フラグが“1”であるかを判定する。異常が発生していない当初は異常確定フラグは“0”であるので、その後、センサ信号生成回路304より入力されたホールセンサ5の出力値のエッジ割込みにより、ステップST11以降の処理を再び実行する。
ステップST12において今回取得のデータAが通常あり得ない異常パターンbでなかった場合は、ステップST18に進む。ステップST18において、検出部305は、異常発生予兆フラグが“1”に設定されているかを確認する。異常発生予兆フラグが“1”であった場合、ステップST19に進む。異常発生予兆フラグが“1”でない場合は、ステップST21に進む。
ステップST19において、検出部305は、今回取得のデータAを、記憶部306に記憶されている診断マトリックスにおける事後パターンcと照合する。具体的には、図2および図3に示す診断マトリックスにおける事後パターンcと照合する。そして、データAが事後パターンcと合致した場合はステップST20に進む。また、データAが事後パターンcと合致しない場合は、ステップST21に進む。
ステップST20において、検出部305は、ステップST19で照合した診断マトリックスにおいて、事前パターンa、異常パターンb、事後パターンcと対応する異常状態eがノイズハイもしくはノイズロウでない事を判定する。異常状態eがノイズハイもしくはノイズロウでない場合は、ステップST22に進む。異常状態eがノイズハイもしくはノイズロウである場合は、ステップST21に進む。ノイズハイもしくはノイズロウである場合に、ステップST21に進む理由は、ノイズ出力となった相のホールセンサ5が特定された場合に、特定された相のホールセンサ5の出力を無視してモータ200の駆動を継続するためである。
ステップST22において、検出部305は、異常発生確定フラグに“1”を設定する。すなわち、ステップST19で照合した診断マトリックスにおいて、事前パターンa、異常パターンb、事後パターンcと対応する異常状態eが、High固着もしくはLow固着であることが確定する。次に、ステップST16に進む。
また、ステップST21では、異常発生予兆フラグを“0”に設定して、前述ステップST16を介してステップ17に移行する。
また、ステップST21では、異常発生予兆フラグを“0”に設定して、前述ステップST16を介してステップ17に移行する。
ステップST17で、検出部305は、異常確定フラグが“1”に設定された状態であると判定された場合は、ステップST23に進み、以後、モータ制御装置100は、故障モードの処理に移行する。
ステップST23において、検出部305は、図2および図3に示す診断マトリックスを照合して、異常相pがどの相であるかを特定する。なお、特定した異常相pを図示省略した上位の制御装置へ通知してもよい。この場合、異常相pを特定することによりメンテナンス性向上させることができる。そして、次にステップST24に進む。
ステップST24において、推定処理部307は、検出部305で特定された異常相pに基づいて、特定された異常相pを含めた各相のホールセンサ5の出力値のパターンからモータ200の回転数(角速度ω’)および電気角位相θ’を推定する推定処理を実行する。推定処理部307の推定処理の詳細は後述する。
そして、異常発生確定フラグが“1”に設定されている故障モードでは、速度制御トルク演算部301は、推定処理部307より出力された回転数(角速度ω’)に基づき、必要なトルク指令値Trを演算する。さらに、異常発生確定フラグが“1”に設定されている状態では、駆動電流制御部302は、電流センサ7より検出したモータ駆動電流309が、トルク指令値Trで示される電流指令値と同等になるように、推定処理部307より出力された電気角位相θ’に基づき、ドライバIC2に出力するPWMデューティ310を設定する。これにより、ホールセンサ5の出力値に異常が発生しても、モータ200の駆動を継続させ、リンプホームに対応することが可能になる。
図5(a)~図5(i)は正常時のホールセンサ5の出力パターンとC相のホールセンサ5が天絡故障した場合の動作を示すタイムチャートである。図5(a)は正常時のA相、図5(b)は正常時のB相、図5(c)は正常時のC相のホールセンサ5の信号である。図5(d)~図5(i)は一例としてC相が天絡故障した場合を示す。図5(d)はA相、図5(e)はB相、図5(f)はC相のホールセンサ5の信号である。図5(g)はエッジ割込みのタイミング信号、図5(h)は異常発生予兆フラグ、図5(i)は異常確定フラグの波形を示している。
図5(a)~図5(c)に示すように、正常時はA相~C相のホールセンサ5の信号は、電気角120°毎に規則正しく出力されている。
図5(f)に示すように、一例としてC相のホールセンサ5が天絡故障した場合において、地点PC51にてC相の信号レベルがロウからハイにレベル変化する。この時点のA相、B相、C相のパターン(H、L、H)が割込み処理にて検出部305に記憶される。尚、このデータは後の事前パターンaとなる。
図5(e)に示すように、地点PC52にてB相の信号レベルがロウからハイにレベル変化することで、この時点のA相、B相、C相のパターン(H、H、H)が割込み処理にて検出部305に記憶される。このパターンは通常では発生しえないパターンであり、これを異常パターンbとする。異常パターンbが発生したことにより、図5(h)に示すように、異常発生予兆フラグを“1”にセットする。
図5(d)に示すように、地点PC53にてA相の信号レベルがハイからロウにレベル変化することで、この時点のA相、B相、C相のパターン(L、H、H)が割込み処理にて検出部305に記憶される。尚、このデータは地点PC52にて発生した異常パターンの次に発生したレベル変化であるため事後パターンcとなる。異常発生予兆フラグが“1”にセットされた状態で、事前パターンa(H、L、H)、異常パターンb(H、H、H)、事後パターンc(L、H、H)の組み合わせが診断マトリックスに該当する為、図5(i)に示すように、異常確定フラグを“1”にセットする。そして、診断マトリックスを参照することにより、異常状態eはホールセンサ5が天絡故障であり、異常相pはC相であることを特定する。
図6(a)~図6(i)は正常時のホールセンサ5の出力パターンとC相のホールセンサ5にハイノイズが注入された場合の動作を示すタイムチャートである。図6(a)は正常時のA相、図6(b)は正常時のB相、図6(c)は正常時のC相のホールセンサ5の信号である。図6(d)~図6(i)は一例としてC相のホールセンサ5にハイノイズが注入された場合を示す。図6(d)はA相、図6(e)はB相、図6(f)はC相のホールセンサ5の信号である。図6(g)はエッジ割込みのタイミング信号、図6(h)は異常発生予兆フラグ、図6(i)は異常確定フラグの波形を示している。
図6(f)に示すように、C相ホールセンサ5にハイノイズが注入された場合において、図6(e)に示すように、地点PC61においてB相の信号レベルがロウからハイにレベル変化する。この時点のA相、B相、C相のパターン(H、H、L)が割込み処理にて検出部305に記憶される。尚、このデータは後の事前パターンaとなる。
図6(f)に示すように、地点PC62にてC相の信号レベルがロウからハイにレベル変化することで、この時点のA相、B相、C相のパターン(H、H、H)が割込み処理にて検出部305に記憶される。このパターンは通常では起きえないパターンであり、これは異常パターンbである。異常パターンbが発生したことにより、図6(h)に示すように、異常発生予兆フラグを“1”にセットする。
図6(f)に示すように、地点PC63にてC相の信号レベルがハイからロウにレベル変化することで、この時点のA相、B相、C相のパターン(H、H、L)が割込み処理にて検出部305に記憶される。尚、このデータは地点PC62にて発生した異常パターンbの次に発生したレベル変化であるため事後パターンcとなる。異常発生予兆フラグがセットされた状態で、事前パターンa(H、H、L)、異常パターンb(H、H、H)、事後パターンc(H、H、L)の組み合わせが診断マトリックスに該当する。しかし、診断マトリックスを参照すると、異常状態eがノイズハイであるので、図6(h)に示すように、異常発生予兆フラグ(h)をクリアする。
このように、ある相に天絡或いは地絡などの故障が発生している場合、ホールセンサ5からは必ず規則性のあるパターンが出力される為、一連の動きをトレースする事で、ノイズ等により瞬間的に異常パターンbが出力されたとしても異常確定とは完全に区別することが可能であるためロバスト性に優れる。
<推定処理部307の推定処理>
モータ制御装置100は、異常確定フラグが“1”に設定された後には、推定処理部307による推定処理を実行する。以下に推定処理部307の推定処理について説明する。
図7は、正常時におけるホールセンサ5の出力値のパターンの例を示す。図8は、異常時におけるホールセンサ5の出力値のパターンの一例を示す。
モータ制御装置100は、異常確定フラグが“1”に設定された後には、推定処理部307による推定処理を実行する。以下に推定処理部307の推定処理について説明する。
図7は、正常時におけるホールセンサ5の出力値のパターンの例を示す。図8は、異常時におけるホールセンサ5の出力値のパターンの一例を示す。
正常時には、モータ制御装置100に取り込まれるパターンは、図7に示すような(H、L、H)(H、L、L)(H、H、L)(L、H、L)(L、H、H)および(L、L、H)の順である。一方、前述のステップST23において、異常相pが特定され、例えばA相が天絡故障した場合は、図8に示すような(H、L、H)(H、L、L)(H、H、L)および(H、H、H)の順となる。このような異常確定状態におけるリンプホームの動作を以下に説明する。
図9は、本実施形態における正常時の6パターンと各パターンにおける電気角位相の範囲と推定位相中央値を示す図である。
図9に示すように、A相、B相、C相が(H、L、H)の場合は、電気角位相の範囲は、0°~60°であり、推定位相中央値は、30°である。A相、B相、C相が(H、L、L)の場合は、電気角位相の範囲は、60°~120°であり、推定位相中央値は、90°である。A相、B相、C相が(H、H、L)の場合は、電気角位相の範囲は、120°~180°であり、推定位相中央値は、150°である。A相、B相、C相が(L、H、L)の場合は、電気角位相の範囲は、180°~240°であり、推定位相中央値は、210°である。A相、B相、C相が(L、H、H)の場合は、電気角位相の範囲は、240°~300°であり、推定位相中央値は、270°である。A相、B相、C相が(L、L、H)の場合は、電気角位相の範囲は、300°~0°であり、推定位相中央値は、330°である。
図9に示すように、A相、B相、C相が(H、L、H)の場合は、電気角位相の範囲は、0°~60°であり、推定位相中央値は、30°である。A相、B相、C相が(H、L、L)の場合は、電気角位相の範囲は、60°~120°であり、推定位相中央値は、90°である。A相、B相、C相が(H、H、L)の場合は、電気角位相の範囲は、120°~180°であり、推定位相中央値は、150°である。A相、B相、C相が(L、H、L)の場合は、電気角位相の範囲は、180°~240°であり、推定位相中央値は、210°である。A相、B相、C相が(L、H、H)の場合は、電気角位相の範囲は、240°~300°であり、推定位相中央値は、270°である。A相、B相、C相が(L、L、H)の場合は、電気角位相の範囲は、300°~0°であり、推定位相中央値は、330°である。
図10は、本実施形態におけるA相が天絡故障した場合の4パターンと各パターンにおける電気角位相の範囲と推定位相中央値を示す図である。
図10に示すように、A相、B相、C相が(H、L、H)の場合は、電気角位相の範囲は、300°~60°であり、推定位相中央値は、0°である。A相、B相、C相が(H、L、L)の場合は、電気角位相の範囲は、60°~120°であり、推定位相中央値は、90°である。A相、B相、C相が(H、H、L)の場合は、電気角位相の範囲は、120°~240°であり、推定位相中央値は、180°である。A相、B相、C相が(H、H、H)の場合は、電気角位相の範囲は、240°~300°であり、推定位相中央値は、270°である。
図10に示すように、A相、B相、C相が(H、L、H)の場合は、電気角位相の範囲は、300°~60°であり、推定位相中央値は、0°である。A相、B相、C相が(H、L、L)の場合は、電気角位相の範囲は、60°~120°であり、推定位相中央値は、90°である。A相、B相、C相が(H、H、L)の場合は、電気角位相の範囲は、120°~240°であり、推定位相中央値は、180°である。A相、B相、C相が(H、H、H)の場合は、電気角位相の範囲は、240°~300°であり、推定位相中央値は、270°である。
まず、図10に示す(H、H,H)のパターンが出力される時は、電気角位相の範囲は240°~300°である。この電気角位相の範囲は図9に示す正常時における(L,H,H)のパターンのみと同一であることが分かる。この場合は、推定位相中央値は270°である。
一方、図10に示す(H、H、L)発生時においては、図9に示す正常時の(H,H,L)に加えて(L、H、L)のパターンの可能性を含む。このため、電気角位相の範囲は150°±30°および210°±30°を含むため、180°±60°であると判断することが可能である。この場合は、推定位相中央値は180°である。
同様に、図10に示す(H、L、H)発生時においては、図9に示す正常時の(H,L,H)に加えて(L、L、H)の領域の可能性を含むため、電気角位相の範囲は30°±30°および330°±30°を含むため、0°±60°であると判断することが可能である。この場合は、推定位相中央値は0°である。
以上より、ホールセンサ5の出力値のパターンが持つ電気角位相の範囲は異なるが、パルス変化時の基準位相(電気角位相領域の端)は認識可能であるため、推定演算では基準位相から次の基準位相まで、或いは中央値を推定すれば良い。前述のようにパターンより凡その電気角位相が得られるため、これを用いた電気角位相の範囲内の電気角位相の推定演算について次に説明する。
推定位相は基本的には基準位相からどの程度位相が進んだかを演算すればよいため、モータ200の電気角周波数を演算する必要がある。モータ200の電気角周波数は正常なホールセンサ5の少なくとも1つのパルス信号の立ち上がりエッジから立ち上がりエッジまでの所要時間、或いは立下りエッジから立下りエッジまでの所要時間を計算する。これは、それぞれは電気角360°に要する時間となるため、以下の式(1)の演算によりモータ200の電気角周波数fが計算できる。電気角周波数fが求まれば、角速度ω’=2πfが求まる。なお、時間計測には例えばマイコンである制御部3のフリーランニングタイマを使用し、エッジ発生時にタイマキャプチャし各エッジ間の相対時間を求めることでも可能である。
f[Hz]=1/パルスエッジ間所要時間[sec]・・・(1)
f[Hz]=1/パルスエッジ間所要時間[sec]・・・(1)
マイコンの演算周期Tsあたりの演算周期毎位相変化量Δθは、電気角周波数より以下の式(2)により求まる。
Δθ[°/Ts]=360°×(演算周期×f)・・・(2)
Δθ[°/Ts]=360°×(演算周期×f)・・・(2)
そして、マイコンの演算周期Tsあたりの演算周期毎位相変化量Δθを積分することにより現在の電気角位相θ’は以下の式(3)により求まる位相であると推定される。
θ’=パルス変化時基準位相+∫ΔθdTs・・・(3)
θ’=パルス変化時基準位相+∫ΔθdTs・・・(3)
なお、パルス変化時基準位相の値は、いずれかのパルスエッジが入力された都度、パターンに応じて更新するものとする。以上により、推定処理部307によるモータ200の回転数(角速度ω’)および電気角位相θ’の推定演算が可能であり、これらを用いてモータ200の駆動を継続することができる。
次に回転停止時やパルスレベル変化周期が長い場合における位相の推定について説明する。回転停止時においては前述のように電気角周波数基準で推定演算が出来ないため、図10に示すようなパターンによる電気角位相の範囲判定により推定位相中央値を決定する。推定位相は制御部3にて取得した各ホールセンサ5値の状態に応じて、電気角位相の範囲に分類し、その中央値を推定位相とする。モータ200の始動時にはこの推定位相を使用し起動させ、回転数が得られた時点で前述の推定演算に切り替えることが望ましい。
なお、以上の実施形態においてはモータ200の回転数が正転の場合について述べたものであるが、逆転時にも同様な考えにより診断が可能である。また、異常パターンを(H,H,H)および(L、L、L)として診断マトリックスを提示したが、それ以外の異常パターンにおいても同様な考えで診断マトリックスを作成する事は可能である。
本実施形態によれば、各ホールセンサの出力値のうちの1つのホールセンサの出力値が異常になった場合に、モータ200の回転速度によらず、異常相を特定し、モータ200の駆動を継続することを可能にするモータ制御装置100を提供することができる。
なお、制御部3は、速度制御トルク演算部301、駆動電流制御部302、速度/位相演算部303、センサ信号生成回路304、検出部305、記憶部306、および推定処理部307を備える構成で説明したが、これらはマイコン等のCPU、メモリなどを備えたコンピュータおよびプログラムにより構成してもよい。そして、図4のフローチャートで示したプログラムを、コンピュータにより実行することができる。そして、全部の処理、または一部の処理をハードロジック回路により実現してもよい。更に、このプログラムは、記憶媒体やデータ信号(搬送波)などの種々の形態のコンピュータ読み込み可能なコンピュータプログラム製品として供給してもよい。
以上説明した実施形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)モータ制御装置100は、ロータ4とロータ4の回転位置を検出する複数のホールセンサ5とを有する複数相のモータ200を駆動する。そして、モータ制御装置100は、複数のホールセンサ5の出力値の組み合わせにより表したホールセンサ5の出力値の異常を示す異常パターンbと、異常パターンbが出現する直前の事前パターンaと、異常パターンbが出現した直後の事後パターンcとを予め記憶する記憶部306と、複数のホールセンサ5より出力された複数のホールセンサ5の出力値が記憶部306に記憶された異常パターンbであるかを検出する検出部305と、を備え、検出部305は、複数のホールセンサ5の出力値が記憶部306に記憶された異常パターンbであることを検出した場合、異常パターンbが出現する直前のホールセンサ5の出力値が記憶部306に記憶された事前パターンaであり、且つ、異常パターンbが出現した直後のホールセンサ5の出力値が記憶部306に記憶された事後パターンcであるかを照合し、検出部305による照合の結果に基づいてモータ200を駆動する。これにより、ホールセンサ5の出力の異常を精度よく検出することができる。
(1)モータ制御装置100は、ロータ4とロータ4の回転位置を検出する複数のホールセンサ5とを有する複数相のモータ200を駆動する。そして、モータ制御装置100は、複数のホールセンサ5の出力値の組み合わせにより表したホールセンサ5の出力値の異常を示す異常パターンbと、異常パターンbが出現する直前の事前パターンaと、異常パターンbが出現した直後の事後パターンcとを予め記憶する記憶部306と、複数のホールセンサ5より出力された複数のホールセンサ5の出力値が記憶部306に記憶された異常パターンbであるかを検出する検出部305と、を備え、検出部305は、複数のホールセンサ5の出力値が記憶部306に記憶された異常パターンbであることを検出した場合、異常パターンbが出現する直前のホールセンサ5の出力値が記憶部306に記憶された事前パターンaであり、且つ、異常パターンbが出現した直後のホールセンサ5の出力値が記憶部306に記憶された事後パターンcであるかを照合し、検出部305による照合の結果に基づいてモータ200を駆動する。これにより、ホールセンサ5の出力の異常を精度よく検出することができる。
(2)モータ制御装置100におけるモータ制御方法は、ロータ4とロータ4の回転位置を検出する複数のホールセンサ5とを有する複数相のモータ200を駆動する。モータ制御方法は、複数のホールセンサ5の出力値の組み合わせにより表したホールセンサ5の出力値の異常を示す異常パターンbと、異常パターンbが出現する直前の事前パターンaと、異常パターンbが出現した直後の事後パターンcとを予め記憶し、複数のホールセンサ5より出力された複数のホールセンサ5の出力値が記憶された異常パターンbであるかを検出し、複数のホールセンサ5の出力値が記憶された異常パターンbであることを検出した場合、異常パターンbが出現する直前のホールセンサ5の出力値が記憶された事前パターンaであり、且つ、異常パターンbが出現した直後のホールセンサ5の出力値が記憶された事後パターンcであるかを照合し、照合の結果に基づいてモータ200を駆動する。これにより、ホールセンサ5の出力の異常を精度よく検出することができる。
(変形例)
本発明は、上述の実施形態を次のように変形して実施することができる。
(1)上述の実施形態では三相モータの例で説明したが、三相に限らず複数相のモータに適用することができる。複数相のモータの場合は、複数のホールセンサの出力値の組み合わせにより表したパターンに基づいて、異常パターンと、事前パターンと、事後パターンとを予め記憶して、上述した実施形態を適用することができる。
本発明は、上述の実施形態を次のように変形して実施することができる。
(1)上述の実施形態では三相モータの例で説明したが、三相に限らず複数相のモータに適用することができる。複数相のモータの場合は、複数のホールセンサの出力値の組み合わせにより表したパターンに基づいて、異常パターンと、事前パターンと、事後パターンとを予め記憶して、上述した実施形態を適用することができる。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の特徴を損なわない限り、本発明の技術思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。また、上述の実施形態と変形例を組み合わせた構成としてもよい。
1・・・インバータ、2・・・ドライバIC、3・・・制御部、4・・・ロータ、5・・・ホールセンサ、6・・・ステータ、7・・・電流センサ、100・・・モータ制御装置、200・・・モータ、301・・・速度制御トルク演算部、302・・・駆動電流制御部、303・・・速度/位相演算部、304・・・センサ信号生成回路、305・・・検出部、306・・・記憶部、307・・・推定処理部、308・・・速度指令値、309・・・モータ駆動電流、310・・・PWMデューティ、311・・・ゲートオフ要求信号、501・・・A相ホールセンサ信号、502・・・B相ホールセンサ信号、503・・・C相ホールセンサ信号。
Claims (8)
- ロータと前記ロータの回転位置を検出する複数のホールセンサとを有する複数相のモータを駆動するモータ制御装置であって、
複数の前記ホールセンサの出力値の組み合わせにより表したホールセンサの出力値の異常を示す異常パターンと、前記異常パターンが出現する直前の事前パターンと、前記異常パターンが出現した直後の事後パターンとを予め記憶する記憶部と、
複数の前記ホールセンサより出力された複数の前記ホールセンサの出力値が前記記憶部に記憶された前記異常パターンであるかを検出する検出部と、を備え、
前記検出部は、複数の前記ホールセンサの出力値が前記記憶部に記憶された前記異常パターンであることを検出した場合、前記異常パターンが出現する直前の前記ホールセンサの出力値が前記記憶部に記憶された前記事前パターンであり、且つ、前記異常パターンが出現した直後の前記ホールセンサの出力値が前記記憶部に記憶された前記事後パターンであるかを照合し、
前記検出部による前記照合の結果に基づいて前記モータを駆動するモータ制御装置。 - 請求項1に記載のモータ制御装置において、
前記検出部による前記照合の結果に基づいて、複数の前記ホールセンサのうち異常出力となった相のホールセンサを特定するモータ制御装置。 - 請求項2に記載のモータ制御装置において、
前記異常出力となった相のホールセンサが特定された場合に、前記特定された前記ホールセンサを含めた複数の前記ホールセンサの出力値のパターンに基づいて、前記モータの回転数および電気角位相を推定し、前記推定した前記回転数および前記電気角位相に基づいて前記モータの駆動を継続するモータ制御装置。 - 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のモータ制御装置において、
前記記憶部は、ノイズによって出現する前記事前パターンおよび前記事後パターンを予め記憶し、
前記検出部による前記照合の結果に基づいて、複数の前記ホールセンサのうちノイズ出力となった相のホールセンサを特定するモータ制御装置。 - 請求項4に記載のモータ制御装置において、
前記ノイズ出力となった相のホールセンサが特定された場合に、前記特定された相の前記ホールセンサの出力を無視して前記モータの駆動を継続するモータ制御装置。 - ロータと前記ロータの回転位置を検出する複数のホールセンサとを有する複数相のモータを駆動するモータ制御装置におけるモータ制御方法であって、
複数の前記ホールセンサの出力値の組み合わせにより表したホールセンサの出力値の異常を示す異常パターンと、前記異常パターンが出現する直前の事前パターンと、前記異常パターンが出現した直後の事後パターンとを予め記憶し、
複数の前記ホールセンサより出力された複数の前記ホールセンサの出力値が前記記憶された前記異常パターンであるかを検出し、
複数の前記ホールセンサの出力値が前記記憶された前記異常パターンであることを検出した場合、前記異常パターンが出現する直前の前記ホールセンサの出力値が前記記憶された前記事前パターンであり、且つ、前記異常パターンが出現した直後の前記ホールセンサの出力値が前記記憶された前記事後パターンであるかを照合し、前記照合の結果に基づいて前記モータを駆動するモータ制御方法。 - 請求項6に記載のモータ制御方法において、
前記照合の結果に基づいて、複数の前記ホールセンサのうち異常出力となった相のホールセンサを特定し、
前記異常出力となった相のホールセンサが特定された場合に、前記特定された前記ホールセンサを含めた複数の前記ホールセンサの出力値のパターンに基づいて、前記モータの回転数および電気角位相を推定し、前記推定した前記回転数および前記電気角位相に基づいて前記モータの駆動を継続するモータ制御方法。 - 請求項6または請求項7に記載のモータ制御方法において、
ノイズによって出現する前記事前パターンおよび前記事後パターンを予め記憶し、
前記照合の結果に基づいて、複数の前記ホールセンサのうちノイズ出力となった相のホールセンサを特定し、
前記ノイズ出力となった相のホールセンサが特定された場合に、前記特定された相の前記ホールセンサの出力を無視して前記モータの駆動を継続するモータ制御方法。
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