JP2023102536A - 口腔ケア剤 - Google Patents

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礼訓 八巻
Ayanori Yamaki
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千穂 真下
Chiho Mashimo
隆之 南部
Takayuki Nambu
由郷 円山
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Abstract

【課題】プロポリスを含む口腔ケア剤を提供する。【解決手段】アメリカ合衆国ハワイ州産プロポリス及び/又はブラジル連邦共和国バイーア州産プロポリスを含むことを特徴とする口腔ケア剤である。【選択図】なし

Description

本発明は、口腔ケア剤に関し、より具体的には、プロポリスを含む口腔ケア剤に関する。
一般に、口腔内には、500~700種類の細菌が生息している。口腔細菌叢は、環境変化など様々な要因によって、細菌種や数の割合が多様性に変化することが分かってきている。口腔細菌の中で、ある種の細菌が歯周組織等に感染し、炎症性疾患として歯周病を引き起こすことが知られており、歯周病を引き起こす細菌としては、ポルフィロモナス(Porphyromonas)属、アクチノマイセス(Actinomyces)属等に属する細菌が知られている。
そして、プロポリスはミツバチにより集められた樹木の樹液、植物の新芽や浸出物などがミツロウ等と混ざり合ってできた膠状の物質であり、抗菌作用、抗酸化作用、抗炎症作用、抗腫瘍作用、抗アレルギー作用などが知られている。天然の抗菌物質を含有するプロポリスは、健康食品やう蝕・歯周病予防などに利用され、口腔内の環境改善に効果があることが報告されている。
特許文献1では、ブラジル産グリーンプロポリス中の主要成分であるアルテピリンCなどを用いてアクチノマイセス・ネスランディ(Actinomyces naeslundii)などの歯周病菌に対する最小発育阻止濃度(MIC)を算出した結果、アルテピリンCなどがこれらの細菌に対して抗菌作用を有することが報告されている。
非特許文献1では、歯内病原菌に対するプロポリスと他の物質の抗菌効果が調べられており、MICと最小殺菌濃度(MBC)を測定した結果、ブラジル連邦共和国リオ・グランデ・ド・スーウ(Rio Grande do Sul)州産プロポリスのエタノール抽出物に抗菌作用があったことが報告されている。
また、非特許文献2では、プロポリス含有培地で、ウ蝕病原細菌(S.mutans)と歯周病原細菌(P.gingivalis、A.actinomycetemcomitans)に対する増殖に対する影響を調べた結果、プロポリスはP.gingivalisとS.mutansの増殖を抑制したが、A.actinomycetemcomitansの増殖は抑制しなかったことから、プロポリスはプラーク中の細菌の増殖を選択的に抑制することが示唆されたことが報告されている。
特開2019-94269号公報
Oral Surg Oral Med Oral Pathol Oral Radiol Endod 2007;104:709-16 第52回秋季日本歯周病学会学術大会プログラムおよび講演要旨集、2009年、P-02
本発明は、プロポリスを含む口腔ケア剤を提供することを目的とする。
プロポリスはミツバチが採取する植物を原料とするため、産地によって成分の違いが見られることから、産地により歯周病原細菌に対する効果は異なることが予想される。そこで、本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、アメリカ合衆国ハワイ州産プロポリス(以下、ハワイ州産プロポリスと略記することもある)及びブラジル連邦共和国バイーア州(Estado da Bahia)産プロポリス(以下、バイーア州産プロポリスと略記することもある)について、アクチノマイセス・オリス(Actinomyces oris)及びポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)に対する抗菌活性を調べた結果、これらの細菌に対して高い抗菌活性を有しているという知見を得た。ハワイ州産プロポリス及びバイーア州産プロポリスは、特許文献1に記載されているアルテピリンCを含んでないが、最小発育阻止濃度において特許文献1に記載のものよりもアクチノマイセス属及びポルフィロモナス属に対する抗菌活性が高いことが確認されている。また、非特許文献1に記載のプロポリスは、ブラジル産ではあるが、本発明のバイーア州産プロポリスの方が最小発育阻止濃度及び最小殺菌濃度においてアクチノマイセス属に対する抗菌活性が強いことが確認されている。また、非特許文献2には、プロポリスにポルフィロモナス属に対する抗菌活性が強いことが記載されているが、本発明のプロポリスの方が非特許文献2に記載のプロポリスよりも僅かな量でアクチノマイセス属及びポルフィロモナス属に対する抗菌活性が高いことが確認されている。
本発明は、これら知見に基づき、更に検討を重ねて完成されたものであり、以下の口腔ケア剤を提供するものである。
項1.ハワイ州産プロポリス及び/又はバイーア州産プロポリスを含む口腔ケア剤。
項2.前記プロポリスとしてプロポリスの抽出物を使用する、項1に記載の剤。
項3.ハワイ州産プロポリス及び/又はバイーア州産プロポリスに含まれる1又は2以上の化合物を含む口腔ケア剤。
項4.ハワイ州産プロポリス及び/又はバイーア州産プロポリスの抽出物に含まれる1又は2以上の化合物を含む口腔ケア剤。
項5.歯周病、う蝕、口臭及び歯肉炎からなる群から選択される少なくとも一種の改善、緩和又は予防用である、項1~4のいずれか一項に記載の剤。
項6.アクチノマイセス属及び/又はポルフィロモナス属に属する細菌の増殖抑制及び/又は殺菌用である、項1~5のいずれか一項に記載の剤。
項7.アクチノマイセス・オリス及び/又はポルフィロモナス・ジンジバリスに属する細菌の増殖抑制及び/又は殺菌用である、項1~5のいずれか一項に記載の剤。
項8.化粧品、飲食品、医薬品又は医薬部外品である、項1~7のいずれか一項に記載の剤。
ハワイ州産プロポリス及びバイーア州産プロポリスは、優れた歯周病原細菌及びう蝕病原細菌に対する抗菌作用を有しているので、口腔ケア剤の有効成分として有用である。
また、プロポリスは、天然由来の成分であるため、安全性が高い。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
なお、本明細書において「含む(comprise)」とは、「本質的にからなる(essentially consist of)」という意味と、「のみからなる(consist of)」という意味をも包含する。
本発明の口腔ケア剤は、ハワイ州産プロポリス及び/又はバイーア州産プロポリスを含むことを特徴とする。
プロポリスとは、ミツバチの巣の巣壁を構成する樹脂状又は蝋状の物質であり、ミツバチが採取してきた植物の新芽や樹脂と蜂の唾液を混ぜ合わせてできた物質である。本発明においてプロポリスは、アメリカ合衆国ハワイ州産及びブラジル連邦共和国バイーア州産のものから選ばれる少なくとも1種を使用する。
本発明におけるプロポリスには、例えば、プロポリス原塊、その粉砕物、超臨界抽出物、水及び/又は親水性有機溶媒による抽出物などが含まれる。中でも水及び/又は親水性有機溶媒による抽出物、超臨界抽出物などの抽出物が好ましく、水及び/又は親水性有機溶媒による抽出物がより好ましい。水及び/又は親水性有機溶媒抽出物は、プロポリスの成分が短時間で効率的に、バランスよく抽出されたものであり、またスケールアップをする場合に大規模な設備が不要であるので好ましい。
親水性有機溶媒としては、例えば、エタノール、メタノール、プロパノールなどの低級アルコール、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトンなど)、エステル類(酢酸メチル、酢酸エチルなど)、グリコール類(エチレングリコール、プロピレングリコールなど)、グリセリン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、酢酸、プロピオン酸、アセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどが挙げられ、低級アルコールが好ましく、エタノールが特に好ましい。
これらの抽出溶媒は1種で使用することができるし、また2種以上を任意に組み合わせて混合液として用いることもできる。好ましくは、水、低級アルコール(好ましくはエタノール)又はこれらの混合液(含水アルコール、好ましくは含水エタノール)である。抽出溶媒として含水アルコール(好ましくは含水エタノール)を使用する場合、アルコール濃度としては、制限されないものの、50~100容量%、特に70~100容量%を好適に挙げることができる。
抽出には、プロポリス原塊、アルコール洗浄したプロポリス原塊などを使用することができ、適当な大きさに切断又は粉砕したプロポリス原塊を使用することで抽出効率を向上させることができる。アルコール溶媒の使用容量は、プロポリス原塊の質量に対して、例えば、1~20倍量、好ましくは2~10倍量である。
抽出は、溶媒にプロポリスを加え、例えば、0℃~溶媒が沸騰する温度(通常100℃以下の温度)、好ましくは2~40℃で行うことができる。抽出は、上記温度で、所定の時間(例えば、1時間以上)、撹拌しながら又は静置して行うことができる。抽出後には、不溶物を除去するためのろ過などの処理を行い、抽出物を得ることができる。
斯くして得られた溶媒抽出物は、そのままでも使用でき、必要に応じて、限外濾過、分子篩クロマトグラフィー(ゲル濾過)、吸着クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、透析法、これらの組合せなどにより、有効成分の含有率を高めるために精製を更に行い得る。
また、溶媒抽出物は、濃縮、及び凍結乾燥、スプレードライ等による乾燥処理を行うこともできる。ここで、濃縮、凍結乾燥及びスプレードライは、常法に従って行うことができる。本発明におけるプロポリスの抽出物には、このような抽出物を粉末化した粉末、該粉末を造粒した顆粒形態なども含まれる。
本発明の口腔ケア剤中には、本発明の効果を妨げない範囲で、上記以外の公知の成分を適宜配合することができる。
本発明の口腔ケア剤中のプロポリスの含量は、本発明の効果が得られる範囲であれば特に制限されず、最終形態等に応じて適宜調整することができ口腔ケア剤中の、固形分全量に対して、例えば、0.00001質量%以上、0.0001質量%以上、0.001質量%以上、0.01質量%以上、0.1質量%以上、0.5質量%以上、1質量%以上、3質量%以上、5質量%以上、7質量%以上、10質量%以上、15質量%以上、20質量%以上、30質量%以上、40質量%以上、50質量%以上、60質量%以上、70質量%以上、80質量%以上、又は90質量%以上であってもよく、100質量%以下、90質量%以下、80質量%以下、70質量%以下、60質量%以下、55質量%以下、50質量%以下、40質量%以下、30質量%以下、20質量%以下、15質量%以下、10質量%以下、7質量%以下、5質量%以下、3質量%以下、1質量%以下、又は0.5質量%以下であってもよい。
また、プロポリスは、口腔ケアのために定期的に適用されることが好ましく、一日一回又は数回に分けて適用されることが特に好ましい。特に限定されるものではないが、固形分で、例えば、体重60kgの成人一日当たり1μg~1,000mgの用量で用いることができ、4μg~300mgの用量で用いることが好ましく、8μg~100mgの用量で用いることがより好ましい。用量は、投与される人の健康状態、投与方法及び他の剤との組み合わせ等の因子に応じて、上記範囲内で適宜設定することができる。
本発明の口腔ケア剤は、化粧品、飲食品(特に、保健、健康維持、増進等を目的とする飲食品(例えば、健康食品、機能性食品、栄養組成物(nutritional composition)、栄養補助食品、サプリメント、保健用食品、特定保健用食品、栄養機能食品、又は機能性表示食品))、医薬部外品、医薬品などとして使用することができる。また、本発明の口腔ケア剤は、口腔ケア作用を付与する添加剤についての意味も包含するものである。
上記の化粧品には、上記プロポリス以外に、通常化粧品に用いられる成分、例えば、殺菌剤、保存剤、界面活性剤、アルコール類、水性成分、水、着色剤、pH調整剤、溶解補助剤、研磨剤、発泡剤、酵素、香味剤、キレート剤、賦形剤、増粘剤、基剤、乳化剤、溶剤、安定剤、油剤、清掃剤(乳酸菌)等を必要に応じて適宜配合することができる。
化粧品の剤型は、粉末状、ペースト状、固形状等、幅広い剤型を採り得る。
化粧品の用途も任意であり、例えば、(練又は液体)歯磨剤、マウスウォッシュ、口内洗浄シート、入れ歯洗浄剤、口内崩壊性フィルム、口腔用スプレー、口腔用香水、口紅等が挙げられる。
上記の飲食品には、上記プロポリスをそのまま使用することもでき、必要に応じて、ミネラル類、ビタミン類、フラボノイド類、キノン類、ポリフェノール類、アミノ酸、核酸、必須脂肪酸、清涼剤、結合剤、甘味料、崩壊剤、滑沢剤、着色料、香料、安定剤、ゲル化剤、防腐剤、徐放調整剤、界面活性剤、溶解剤、湿潤剤等を配合することもできる。
飲食品には、動物(ヒトを含む)が摂取できるあらゆる飲食品が含まれる。飲食品の種類は、特に限定されず、例えば、乳製品;発酵食品(ヨーグルト等);飲料類(コーヒー、ジュース、茶飲料のような清涼飲料、乳飲料、乳酸菌飲料、乳酸菌入り飲料、ヨーグルト飲料、炭酸飲料、日本酒、洋酒、果実酒のような酒等);スプレッド類(カスタードクリーム等);ペースト類(フルーツペースト等);洋菓子類(チョコレート、ドーナツ、パイ、シュークリーム、ガム、グミ、ゼリー、キャンデー、クッキー、ケーキ、プリン等);和菓子類(大福、餅、饅頭、カステラ、あんみつ、羊羹等);氷菓類(アイスクリーム、アイスキャンデー、シャーベット等);食品類(カレー、牛丼、雑炊、味噌汁、スープ、ミートソース、パスタ、漬物、ジャム等);調味料類(ドレッシング、ふりかけ、旨味調味料、スープの素等);口内崩壊性フィルム、口腔用スプレーなどが挙げられる。
飲食品の製法は特に限定されず、適宜公知の方法に従うことができる。
サプリメントとして使用する際の投与単位形態については特に限定されず適宜選択でき、例えば、チュアブル、トローチなどの錠剤、カプセル剤、顆粒剤、液剤、散剤、シロップ、ペースト、ドリンク、グミ等が挙げられる。
上記の医薬品には、上記プロポリスのみを使用することもでき、ビタミン、生薬など日本薬局方に記載の他の医薬成分と混合して使用することもできる。
本発明の口腔ケア剤を、医薬品として調製する場合、上記プロポリスを、医薬品において許容される成分とともに、タブレット(素錠、糖衣錠、発泡錠、フィルムコート錠、チュアブル錠、トローチ剤などを含む)、カプセル剤、丸剤、粉末剤(散剤)、細粒剤、顆粒剤、液剤、懸濁液、乳濁液、シロップ、ペースト、歯磨き剤、口腔用軟膏、口内崩壊性フィルム、口腔用スプレーなどの形態に調製して、経口及び口腔用の製剤にすることが可能である。
本発明の医薬品には、プロポリス以外にも、必要に応じて、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、懸濁化剤、増粘剤、抗酸化剤、吸収促進剤、pH調整剤、保存剤、防腐剤、安定剤、界面活性剤、甘味剤、矯味剤、香料等の薬学的に許容される成分を適宜配合することができる。
なお、本発明の化粧品及び医薬品には、医薬部外品も包含される。
以上説明した本発明の口腔ケア剤は、ヒトを含む哺乳動物(好ましくはヒト)に対して適用されるものである。また、本発明の口腔ケア剤は、基本的に、経口用として又は口腔内に使用されるものである。
本発明の口腔ケア剤が有効成分として含有するハワイ州産及びバイーア州産プロポリスは、後述する実施例で示されているように、アクチノマイセス属(特にアクチノマイセス・オリス)及びポルフィロモナス属(特にポルフィロモナス・ジンジバリス)に属する細菌に対して高い抗菌活性を有しているので、抗菌ケア剤の有効成分として有用である。このことから、本発明の口腔ケア剤は、アクチノマイセス属(特にアクチノマイセス・オリス)及びポルフィロモナス属(特にポルフィロモナス・ジンジバリス)に属する細菌の増殖抑制用及び/又は殺菌用に使用することができる。
アクチノマイセス・オリスはう蝕(虫歯)及び歯周病の病原細菌であり、ポルフィロモナス・ジンジバリスは歯周病原細菌であるので、本発明の口腔ケア剤は、歯周病、う蝕、口臭、歯肉炎等の改善、緩和又は予防用にも使用することができる。
また、本発明の口腔ケア剤は、天然由来の成分を有効成分とするため安全性が高い。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。しかし、本発明はこれら実施例等になんら限定されるものではない。
試験例
株式会社山田養蜂場より提供の産地が異なるハワイ州産プロポリス及びバイーア州産プロポリスを用いて、これらの産地が異なるプロポリスのエタノール抽出物(EEP)が口腔内に存在する細菌種の増殖にどのような影響を与えるかを検証した。具体的には、最小発育阻止濃度(MIC)及び最小殺菌濃度(MBC)を算出した。
プロポリスのエタノール抽出物粉末は、プロポリスのエタノール抽出物を凍結乾燥し粉砕することで得た。以下の試験では、当該プロポリスのエタノール抽出物粉末を使用した。試験菌としてアクチノマイセス・オリスMG-1、ポルフィロモナス・ジンジバリスATCC33277を用いた。
MICは微量液体希釈法を用いた。24時間の前培養後の菌液の濁度をOD600=0.05に調整し、2つのEEP(最終濃度:0~64μg/mL 2倍希釈法)を添加した。対照として各濃度のプロポリス溶液に液体培地のみを添加した。アクチノマイセス・オリスは好気条件、ポルフィロモナス・ジンジバリスは嫌気条件で37℃24時間静止培養を行った。24時間培養後、マルチマイクロプレートリーダーM50 Sを用いて濁度を計測しMICを決定した。
発育の見られなかった濁度の菌液を、アクチノマイセス・オリスはHIA培地、ポルフィロモナス・ジンジバリスは変法GAM寒天培地上に7μL滴下し72時間培養後、増殖の有無によりMBCを決定した。
MICとMBCの結果を以下の表1に示す。
Figure 2023102536000001
上記の結果から、ハワイ州産及びバイーア州産EEPのいずれも、アクチノマイセス・オリス及びポルフィロモナス・ジンジバリスに対する抗菌活性を有することが確認された。

Claims (5)

  1. アメリカ合衆国ハワイ州産プロポリス及び/又はブラジル連邦共和国バイーア州産プロポリスを含む口腔ケア剤。
  2. 前記プロポリスとしてプロポリスの抽出物を使用する、請求項1に記載の剤。
  3. 歯周病、う蝕、口臭及び歯肉炎からなる群から選択される少なくとも一種の改善、緩和又は予防用である、請求項1又は2に記載の剤。
  4. アクチノマイセス属及び/又はポルフィロモナス属に属する細菌の増殖抑制及び/又は殺菌用である、請求項1~3のいずれか一項に記載の剤。
  5. 化粧品、飲食品、医薬品又は医薬部外品である、請求項1~4のいずれか一項に記載の剤。
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