JP2023101882A - 積層鉄心の製造装置、積層鉄心の製造方法および電気機械 - Google Patents

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諭 山代
Satoshi Yamashiro
一利 山添
Kazutoshi Yamazoe
亮介 角木
Ryosuke Kadoki
洋平 辻田
Yohei Tsujita
辰郎 日野
Tatsuo Hino
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Abstract

【課題】鋼板の所望の位置と範囲に高精度に第1液剤を塗布できる積層鉄心の製造装置、積層鉄心の製造方法および電気機械を提供する。【解決手段】積層鉄心の製造装置50は、鋼板Fから複数の鉄心片2Tを連続して打ち抜いて積層し、隣り合う鉄心片2T間を接着剤で固定する積層鉄心21の製造装置50であって、第1液剤L1を鉄心片に塗布する第1ノズル41Nと、第1ノズル41Nと鋼板Fとの間に位置し、第1ノズル41Nから射出される第1液剤L1の鋼板Fへの付着範囲Rを制限する遮蔽板41Sを有する遮蔽ユニット41を備える。【選択図】図6

Description

本願は、積層鉄心の製造装置、積層鉄心の製造方法および電気機械に関するものである。
近年の回転電機には、地球環境問題への配慮から、小型化、高効率化の要望が増している。例えば、電気自動車、燃料電池自動車、エアコン、冷蔵庫、ロボット用モータなどへの搭載を目的として、軽量かつ消費エネルギーの少ない回転電機とその製造技術の開発が進んでいる。これら回転電機の高効率化の方策として、高価で高性能な電磁鋼板が使用される。この電磁鋼板を所望の形状に打ち抜いて積層して得られる回転子および固定子の積層鉄心を製造する上で、打ち抜いた鋼板の積層間を固定する様々な製造方法、製造装置が開発されている。
一般的な積層間の固定方法としては、かしめ、溶接方式が広く採用される。薄板鋼板を切り出すか、またはプレス加工で打ち抜いた後、打ち抜いた複数の鉄心片を、前述の加工方法で積層して固定する。この場合、半抜きした凹凸部の嵌合部、或いは溶接部において渦電流損が発生する。このため、従来の方法で鉄心片を打ち抜いて積層間を固定する場合、積層鉄心の鉄損が増大して回転電機の効率が低下する。この課題を解決する技術として、鉄心片を積層しながら接着して積層鉄心を得る方法がある。
フープ材に反応開始剤を含有したプレス油と接着剤とを、2つのチャンネルを有するノズルのそれぞれ1つのチャンネルを用いて塗布し、積層部で積層しながら加圧することで、接着剤と反応開始剤とを接触させて硬化反応を開始させ、鋼板間に接着層を形成させ、固定させた積層鉄心を得る製造装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特表2019-504620号公報
特許文献1に開示された技術のように、ピンポイントで主材料、補助材料を吐出する方式であれば、所望の位置にそれぞれを塗布することが可能であるが、各液剤は、霧状でなく液粒として噴射されるため、霧状の液体に比べて液容積に対して付着する表面積が小さくなり所望の位置と範囲に高精度に反応開始剤を塗布できないという課題があった。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、鋼板の所望の位置と範囲に高精度に反応開始剤を塗布できる積層鉄心の製造装置、積層鉄心の製造方法および電気機械を提供することを目的とする。
本願に開示される積層鉄心の製造装置は、
鋼板から複数の鉄心片を連続して打ち抜いて積層し、隣り合う前記鉄心片間を接着剤で固定する積層鉄心の製造装置であって、
第1液剤を前記鉄心片に塗布する第1ノズルと、
前記第1ノズルと前記鋼板との間に位置し、前記第1ノズルから射出される前記第1液剤の前記鋼板への付着範囲を制限する遮蔽板を有する遮蔽ユニットを備えるものである。
また、本願に開示される積層鉄心の製造方法は、
上記積層鉄心の製造装置を用いる積層鉄心の製造方法であって、下層の前記鉄心片の上面に塗布された前記第1液剤の付着範囲に上層の鉄心片の下面に塗布された第2液剤が濡れ広がって双方の鉄心片の間に接着層を形成するものである。
また、本願に開示される電気機械は、
積層鉄心の製造装置を用いて製造した積層鉄心を有する電機子と、界磁とを備えたものである。
本願に開示される(発明の名称)によれば、
鋼板の所望の位置と範囲に高精度に反応開始剤を塗布できるので、積層鉄心の性能、品質、生産性を向上できる。
実施の形態1による回転電機の斜視図である。 実施の形態1による回転電機のモールドされた固定子の斜視図である。 実施の形態1による絶縁部品を取り付けた固定子鉄心の斜視図である。 実施の形態1による絶縁部品を取り付けた分割積層鉄心の斜視図である。 実施の形態1による分割積層鉄心の各積層を構成する鉄心片の斜視図である。 実施の形態1による分割積層鉄心の製造装置50の構成を示す模式図である。 実施の形態1による製造装置50の要部拡大図であり、反応開始剤L1の噴霧および接着剤L2の塗布をする直前の状態を示す模式図である。 実施の形態1による製造装置50の要部拡大図であり、反応開始剤L1の噴霧および接着剤L2の塗布をしている状態を示す模式図である。 実施の形態1による製造装置50の要部拡大図であり、反応開始剤L1の噴霧および接着剤L2の塗布をしながら鉄心片を打ち抜く状態を示す状態を示す模式図である。 実施の形態1によるフープ材Fに対する反応開始剤L1の噴霧範囲および接着剤L2の塗布位置を示す平面模式図である。 実施の形態1による遮蔽ユニット41の構成を示す斜視図である。 実施の形態1による遮蔽板41Sの平面図である。 図12のA-A断面斜視図である。 図14A、図14B、図14Cは、反応開始剤L1と接着剤L2の噴霧、塗布位置の他の例を示す図である。 実施の形態2による遮蔽板241Sの斜視図である。 実施の形態3によるアーム341A付きの遮蔽板341Sの斜視図である。 図16に示すアーム341A付きの遮蔽板341Sを用いた反応開始剤L1の噴霧状態を示す模式図である。 図16に示すアーム341A付きの遮蔽板341Sの退避状態を示す模式図である。 実施の形態4による遮蔽ユニット441の構成を示す平面模式図である。 図19に示す遮蔽ユニット441による反応開始剤L1の噴霧状態を示す模式図である。 図19に示す遮蔽ユニット441による反応開始剤L1の噴霧遮蔽状態を示す模式図である。 実施の形態5による遮蔽ユニット541の構成を示す平面模式図である。 図22に示す遮蔽ユニット541による反応開始剤L1の噴霧状態を示す模式図である。 図22に示す遮蔽ユニット541による反応開始剤L1の噴霧遮蔽状態を示す模式図である。 実施の形態6による遮蔽ユニット641Sの構成を示す平面模式図である。 図25に示す遮蔽ユニット641による反応開始剤L1の噴霧状態を示す模式図である。 図25に示す遮蔽ユニット641による反応開始剤L1の噴霧遮蔽状態を示す模式図である。 実施の形態7による回転電機の固定子の斜視図である。 図29Aは、実施の形態8による折り曲げ可能に連結した鉄心片802Tの構成を示す斜視図であり、図29Bは、実施の形態8による積層鉄心の構成を示す斜視図である。 図30Aは、実施の形態9による鉄心片902Tの構成を示す斜視図であり、図30Bは、実施の形態9による積層鉄心の構成を示す斜視図である。 実施の形態10による積層鉄心1021の構成を示す斜視図である。 実施の形態10による積層鉄心1021の構成を示す分解斜視図である。 図33Aは、実施の形態10による鉄心片1002TINの構成を示す斜視図であり、図33Bは、実施の形態10による内側分割積層鉄心1021INの構成を示す斜視図である。 図34Aは、実施の形態10による鉄心片1002TOUTの構成を示す斜視図であり、図34Bは、外側積層鉄心1021OUTの構成を示す斜視図である。 図35A~図35Cは、実施の形態11による固定子鉄心の斜視図である。 図36A,図36Bは、実施の形態12による内側積層鉄心1121INの構成を示す図である 実施の形態13による回転子30の斜視図である。 実施の形態13による回転子30の分解図である。 実施の形態13による鉄心片3Tの斜視図である。 実施の形態13による積層回転子鉄心31の斜視図である。 実施の形態14による積層鉄心の製造装置1450の構成を示す模式図である。 実施の形態14による接着剤の塗布工程を示す模式図である。 実施の形態15による積層鉄心の製造装置1550の構成を示す模式図である。
実施の形態1.
以下、実施の形態1による積層鉄心の製造装置、積層鉄心の製造方法および電気機械を、図を用いて説明する。
図1は、回転電機100の斜視図である。
図2は、回転電機100のモールドされた固定子20(電機子)の斜視図である。
図3は、絶縁部品22を取り付けた固定子鉄心の斜視図である。
図4は、絶縁部品22を取り付けた分割積層鉄心21の斜視図である。
図5は、分割積層鉄心21の各積層を構成する鉄心片2Tの斜視図である。
回転電機100は、本願が開示する積層鉄心の製造方法、積層鉄心の製造装置を用いて製造する電気機械の一つである。回転電機100は、固定子20と、固定子20の内周面に外周面を対向させて回転可能に支持された回転子30(界磁)を備える。
図5に示す鉄心片2Tを複数枚積層し、積層間を接着剤で固定したものが、図4に示す分割積層鉄心21である。分割積層鉄心21は、後工程での生産性を向上させるため、プレス加工で打ち抜いた複数の鉄心片2Tを積層し、カシメ、溶接ではなく、積層間を接着して固定する必要がある。
回転電機100の固定子20は、コイルに流れる電流により鉄心内に渦電流が生じて効率が低下することを防止することを目的に、板厚寸法が、薄い電磁鋼板(フープ材を打ち抜いた鉄心片2T)を積層している。
電磁鋼板は、無方向性電磁鋼板、方向性電磁鋼板等を用い、その表面には図示されていない絶縁被膜が形成されている。絶縁被膜は、無機物、有機物からなる、または、それらの混合物から成り、プレス金型で所望の形状に打ち抜かれた後に、各鉄心片2T同士の電気的な絶縁を維持する。電磁鋼板(フープ材)の板厚寸法は、回転電機100の用途、性能によって使い分けられるが、例えば、板厚寸法0.1mm~2.0mmの材料が使用される。
電磁鋼板は、板厚寸法が薄くなるほど、従来のプレスでカシメを形成して固定する方法、溶接で固定する方法が困難になる。分割積層鉄心21の構造において、フープ材の板厚寸法を薄くするほど、鉄心片2T内に生じる渦電流を防ぎ、鉄損を低減することができる。
分割積層鉄心21に絶縁部品22を装着し、図示しないコイルを巻き回した物を複数個、環状に組み合わせ外周面およびコイルエンド部を樹脂20Rでモールドしたものが固定子20である。樹脂20Rとしては、熱硬化性樹脂(エポキシ樹脂、ユリア樹脂、フェノール樹脂、ワニスなど)の他に、熱可塑性樹脂(液晶ポリマー、ポリフェニレンサルファイド、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、ポリアミド、シンジオタクチックポリスチレン、Acrylonitrile-Styrene-Acrylate resin樹脂など)を利用してもよい。
図示しないコイルの端末同士を接続して、コイルに電流を供給するための結線回路を接続する。結線回路は、回転電機100の軸長を短くする目的で回路基板を接続してもよい。回転子30を構成する鉄心も、同様に鉄心片を積層したものが利用されている。
絶縁部品22は、分割積層鉄心21と図示されていないコイルの間に配置されており、コイルの巻装の整列性を向上させるとともに、分割積層鉄心21とコイルの絶縁距離を保ち、回転電機100の絶縁性能を確保するという目的がある。絶縁部品22は別の工程であらかじめ成形される。
本願では熱可塑性樹脂(液晶ポリマー、ポリフェニレンサルファイド、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、ポリアミド、シンジオタクチックポリスチレン、Acrylonitrile-Styrene-Acrylate resin樹脂など)で射出成形された絶縁部品22を、分割積層鉄心21の軸方向の両側から組み立てて分割積層鉄心21の両端面とそのティース部の周方向の両側面を覆うことで、電気的な絶縁構造を形成している。軸方向の両側から組み合わせる構造では、絶縁部品22を突合せて生じる軸方向の隙間において分割積層鉄心21とコイルとの絶縁距離が不足する可能性がある。この場合は、2つの絶縁部品22の隙間に絶縁フィルムを組立てることで回転電機100の絶縁性能を確保する構造とすることもできる。
また、射出成形金型の内部に配置した分割積層鉄心21に熱可塑性樹脂を射出し、分割積層鉄心21を封止し、直接絶縁形状を形成するインサート成形法を用いることで、前述のような2つの絶縁部品22間の隙間が生じることなく、絶縁構造を得ることができる。本願の例では、絶縁部品22を分割積層鉄心21に組み立てる絶縁構造を示したが、回転電機100の用途と仕様に適合することを前提として、分割積層鉄心21の表面に絶縁塗装、絶縁フィルム、絶縁紙などを配置してもよい。
図6は、分割積層鉄心21の製造装置50(以下、単に製造装置50と称す。)の構成を示す模式図である。
図7は、製造装置50の要部拡大図であり、反応開始剤L1の噴霧(射出の一形態)および接着剤L2の塗布(射出の一形態)をする直前の状態を示す模式図である。
図8は、製造装置50の要部拡大図であり、反応開始剤L1の噴霧および接着剤L2の塗布をしている状態を示す模式図である。
図9は、製造装置50の要部拡大図であり、反応開始剤L1の噴霧および接着剤L2の塗布をしながら鉄心片を打ち抜く状態を示す状態を示す模式図である。
図10は、フープ材Fに対する反応開始剤L1の噴霧範囲および、接着剤L2の塗布位置を示す平面模式図である。
製造装置50は、フープ材Fから鉄心片2Tを切り出す図示しないプレス機に取り付けたプレス金型56と、フープ材Fを、プレス機に送り出す搬送装置60と、フープ材Fに反応開始剤L1と接着剤L2とを噴霧、塗布する塗布装置40とを備える。
搬送装置60は、フープ材Fを送り出すローラ61と、フープ材Fの巻きくせを戻すレベラ62と、フープ材Fから所望の鉄心片2Tを打ち抜いた後の抜き殻を破砕するカッター63と、フープ材Fを加熱するヒータ64とを備える。
プレス金型56は、上型56UPと、下型56DWかなり、順次搬送されてくるフープ材Fから、連続して鉄心片2Tを打ち抜いて、下型56DWの中で積層し固定する。
塗布装置40は、後工程で噴霧する接着剤L2の硬化反応を促進する反応開始剤L1を、鉛直方向の上方から下方に、フープ材Fの上面に噴霧する第1ノズル41Nと、フープ材Fの下面に接着剤L2を塗布する第2ノズル42Nとを備える。第1ノズル41Nによる反応開始剤L1の噴霧範囲は、第2ノズル42Nによる接着剤L2の塗布範囲よりも広い。また、第1ノズル41Nによる反応開始剤L1の噴霧範囲と、第2ノズル42Nによる接着剤L2の塗布位置とは、フープ材の表裏でそれぞれの中心が合わせられた位置となる。
また、塗布装置40は、反応開始剤L1を貯めておく反応開始剤タンク41Tと、反応開始剤タンク41Tから反応開始剤L1を第1ノズル41Nに送る反応開始剤配管41Pと、反応開始剤L1の噴霧条件を制御する第1コントローラ41Cと、接着剤L2を貯めておく接着剤タンク42Tと、接着剤タンク42Tから接着剤L2を送る接着剤配管42Pと、接着剤L2の塗布条件を制御する第2コントローラ42Cとを備える。
図6、図7に示すように、塗布装置40は、第1ノズル41Nとフープ材Fの間に、第1ノズル41Nから噴霧された反応開始剤L1を高精度な範囲に高精度な制御タイミングで噴霧するための遮蔽ユニット41を備える。
図11は、遮蔽板41Sの構成を示す斜視図である。
図12は、遮蔽板41Sの平面図である。
図13は、図12のA-A断面斜視図である。
フープ材Fは、プレス金型56を取り付けた図示しないプレス機と連動するローラ61によって、プレス金型56に向けて順次送り出される。図10に、フープ材Fの送り方向と加工の順序を示す。ローラ61とプレス金型56は、予めプレス機に精度良く固定されている。
ローラ61は、プレス機と連動してフープ材Fの順送りと、所定の位置での停止とを精度良く繰り返すことで、順次、第1ノズル41Nによる反応開始剤L1の噴霧位置、第2ノズル42Nによる接着剤L2の塗布位置にフープ材Fを位置決めする。フープ材Fは、プレス金型56に設置されたガイドピン56Gに設けられたガイド溝56GMに通され、ガイドされて送られる。
ガイドピン56Gは、内蔵されたバネにより上下に動作することができ、プレス金型56の下方への動作によってフープ材Fが、図7の状態から図8の状態に、下方に押し付けられる際には、フープ材Fとともに下方に摺動する。プレス金型56が上方への動作に転じると、ガイドピン56Gは、内蔵されたバネの反発力によりフープ材Fを上方に持ち上げる。
フープ材Fは、上方に持ち上げられた状態でプレス金型56と連動したローラ61により前方に送られるため、プレス金型56のパンチ56P、ダイ56Dと干渉すること、詰まることはない。それぞれの反応開始剤L1の噴霧、接着剤L2の塗布を経てプレス金型56に送られ、精度よく位置決めされたフープ材Fは、パンチ56Pとダイ56Dによって打ち抜かれ、鉄心片2Tの形態でプレス金型56内において積層される。プレス金型56で鉄心片2Tを打ち抜いた後のフープ材Fは、ローラ61によって順次送り出され、プレス金型56の後工程に配置されたカッター63で破砕され、排出される。また、カッター63ではなく巻き取り装置を設けてフープ材Fをロール状に巻き取ってもよい。
プレス金型56とフープ材Fとの位置決め手段は、上述のガイドピン56Gに限らず、予めフープ材Fに加工された位置決め穴を設け、プレス金型56内に配置した位置決めピン、または位置決めブロックを、当該穴に嵌合させながら順送りしてもよい。
また、ローラ61は、プレス金型56の前方に配置する構成、後方に配置する構成、その両方の構成でもよい。また、本願では、鋼板の供給方法としてフープ材Fを例に説明するが、所望の大きさに切り抜かれた鋼板を、プレス金型の所定の位置に供給する方法であってもよい。
プレス金型56の前工程において、反応開始剤L1は、第1ノズル41Nによって、フープ材Fの上面の所望の位置、および領域に、無接触で噴霧される。反応開始剤L1を噴霧する位置、領域、量は、第1コントローラ41Cによって制御され、プレス機、およびローラ61と連動することで、後工程のプレス金型56によって鉄心片2Tを打ち抜く部分の所定の範囲に対して精度よく反応開始剤L1を塗布できる。
図10~図13に示すように、遮蔽ユニット41は、例えば、反応開始剤L1を付着させたい位置に所望の形状で貫通する穴を加工した遮蔽板41Sと、遮蔽板41Sを取り付けるためのアーム41Aと、そのアーム41Aが、取り付けられた駆動源41Eとで構成される。駆動源は、サーボモータ、および高精度で固定されたメカストッパーとエアシリンダの組み合わせ等である。
本実施の形態1による積層鉄心の製造装置は、フープ材F上に配置された第1ノズル41Nと、フープ材Fとの間に位置し、第1ノズルから噴霧(射出)される反応開始剤L1(第1液剤)のフープ板Fへの付着範囲を制限する遮蔽板41Sとを備えることが特徴である。遮蔽板41Sにはフープ材Fの所定の位置に反応開始剤L1を塗布できるように上下方向に貫通する穴H1、H2が設けられている。第1ノズル41Nによる反応開始剤L1の噴霧のタイミングをフープ材Fの送りのタイミングに合わせることによって、フープ材Fの必要な位置、範囲に反応開始剤L1を噴霧している。
このような製造方法と製造装置50とを用いることで、反応開始剤L1の噴霧範囲と、接着剤L2の塗布位置を高精度に制御でき、1つの第1ノズル41Nでフープ材Fの鉄心片2Tと成る部分の上面の複数個所に、順次反応開始剤L1を噴霧できると同時に、反応開始剤L1を噴霧した部分の中心の裏面に、第2ノズル42Nで接着剤L2を塗布できるという効果があり、高い接着強度と寸法精度が得られる。
塗布された反応開始剤L1が、過剰にフープ材F上に残ることを防止する策として、遮蔽板41Sに、穴H1、H2に加えて、穴H1、H2の周囲に垂れ落ち防止壁H1S、H2S(例えば0.1mm~10mmの高さ)を設けると有効である。
また、水平方向に対してフープ材Fの送り方向、かつ下方に傾いた傾斜部41BKを設け、送り方向における遮蔽板41Sの端部に遮蔽壁41Wを設けている。このようにすることで、不要な反応開始剤L1が溜まることがなく、遮蔽壁41Wを乗り越えてフープ材Fに垂れ落ちることを防止でき、分割積層鉄心21の接着強度、接着精度を増すことができる。
フープ材Fへの反応開始剤L1の噴霧は、例えば、フープ材Fの進行方向に対して垂直方向に遮蔽板41Sを繰り返し前後動作させ、第1ノズル41Nからの反応開始剤L1の噴霧を遮蔽することで、フープ材Fへの反応開始剤L1の塗布タイミングを制御することができる。
反応開始剤L1より高い粘度を有する接着剤L2は、図7に示すように、まずフープ材Fの下側から第2ノズル42Nによって所望の量が吐出され、次に、図8に示すようにフープ材Fの下面、すなわち反応開始剤L1が塗布された面とは逆の面に塗布される。塗布は、プレス金型56に取り付けられた接着プッシャ44が、図示していないプレス機の動作と連動して下方に動作し、フープ材Fを、図7の状態から図8の状態に、下方に押し下げることによって行う。
この動作により、第2ノズル42Nから吐出され、第2ノズル42Nの先端に出された接着剤L2が、フープ材Fの下面に接触し塗布される。接着剤L2の吐出量、塗布位置は、第2コントローラ42Cによって制御され、プレス機、および搬送装置60と連動することによって、後工程のプレス金型56で打ち抜く鉄心片2Tの所望の範囲に対して精度よく接着剤L2を塗布できる。
反応開始剤L1と接着剤L2の量と噴霧、塗布位置は、分割積層鉄心21の固定に必要な接着強度に影響する接着面積に応じて、あらかじめ設定し、第1コントローラ41C、第2コントローラ42Cに記憶させておくことで、分割積層鉄心21の種類に合わせて自在に切り替えることができる。
第1コントローラ41C、第2コントローラ42Cは、プレス機と連動して鉄心片2Tのプレス回数を計数し、予め記憶しておいた積層枚数に達した時点で、接着プッシャ44を後退させる、つまり図8における上方に接着プッシャ44を退避させることで、フープ材Fを第2ノズル42Nに押さえつける力を働かなくすることができる。
これにより、所定の枚数の鉄心片2Tの内の、最後の鉄心片2Tの下面には接着剤L2を塗布しないことになる。このように、連続的なプレスによって、所望の枚数の積層間だけを接着して分割積層鉄心21を得ることができる。
また、積層枚数の制御方法は、反応開始剤L1の噴霧、接着剤L2の吐出の動作のいずれか、またはそれら全てを休止させることで、所望の枚数の分割積層鉄心21を作り分けることができる。
反応開始剤L1が上面に噴霧され、接着剤L2が下面に塗布されたフープ材Fは、搬送装置60によって、順次、プレス金型56に送られる。ローラ61によって、プレス金型56の所定の位置に精度よく順送りされたフープ材Fは、プレス機の上下動作によって図9に示すようにプレス金型56の上型56UPと下型56DWに内蔵されたパンチ56Pとダイ56Dによって所望の形状の鉄心片2Tに打ち抜かれ、プレス金型56内で積層される。プレス金型56内で積層され、接着層21Bによって、軸方向に、所望の長さに固定された分割積層鉄心21は、排出部58から外部に排出される。
次に、プレス金型56内で、鉄心片2Tが積層され、接着によって固定される過程を示す。図7~図9に示すように、上面に反応開始剤L1が噴霧され、下面に接着剤L2が塗布されたフープ材Fは、パンチ56Pとダイ56Dによって打ち抜かれ、打ち抜かれた複数の鉄心片2Tが、プレス金型56内に積層される。打ち抜かれて積層された鉄心片2Tの上面には反応開始剤L1が噴霧されており、次に、打ち抜かれて、パンチ56Pによって上方から下方に向かって加圧された鉄心片2Tの下面に塗布されている接着剤L2と接触する。
このようにして接触した反応開始剤L1と接着剤L2とは硬化反応を開始し、複数の鉄心片2Tの間に接着層21Bが形成される。反応開始剤L1と接着剤L2が接触し、積層されてプレス金型56の下方に押し出されていく過程で接着剤L2の硬化反応が進み、やがて排出部58から排出される。
なお、第1ノズル41Nと、第2ノズル42Nの設置位置を変更することで、反応開始剤L1をフープ材Fの下面に噴霧し、接着剤L2をフープ材Fの上面に塗布することも可能である。また、図6に示すヒータ64によってフープ材Fとその周囲を加熱し、被加工材と雰囲気温度を安定化させることで、接着剤L2の硬化反応を安定化させる効果が得られる。
反応開始剤L1は、硬化反応させる触媒が、有機溶剤に含有されていて第1ノズル41Nからの噴霧性を向上させている。ヒータ64を用いることによって有機溶剤を常温中よりも短時間に揮発させることができ、接着剤L2の硬化反応を短縮できる。これにより、分割積層鉄心21の生産性を向上できる。
ヒータ64は、プレス金型56の前工程に設置するだけでなく、例えば、図6に示すように、プレス金型56に内蔵されるカートリッジヒータ、バンドヒータ、誘導加熱コイル、温水を媒体とする通水回路、温風を送る送風回路の設置等の金型加熱装置56Hであっても同様の効果が得られる。
また、第1ノズル41Nおよび第2ノズル42Nの数、形状を変更することで、分割積層鉄心21の形状、大きさ、重量に合わせて、複数個所に反応開始剤L1を噴霧し、接着剤L2を塗布することができ、点状での塗布だけでなく、線状の塗布も可能である。
これら第1ノズル41Nと、第2ノズル42Nの位置、噴霧範囲、塗布位置は、プレス金型56とプレス機の位置を精度よく固定する構成だけでなく、駆動源として、例えば、サーボモータ、メカストッパーを組み合わせたエアシリンダによって第1ノズル41N、第2ノズル42Nを固定する構成としても、予め設定した位置に再現性よく各ノズルを移動させることができる。
図12に示すように、本実施の形態では、遮蔽板41Sに2つの穴H1,H2を設けている。穴H1は、搬送されるフープ材Fの鉄心片2Tのヨーク部2Tyの中央に相当する位置に設け、穴H2は、鉄心片2Tのティース部2Ttの先端付近に相当する位置に設けている。小型、軽量の分割積層鉄心21であれば、第1ノズル41N、第2ノズル42Nを各1本としてよいが、大型の場合は、第1ノズル41Nおよび第2ノズル42Nは、それぞれ2本備えてもよい。
また、塗布装置40の構成は、第2ノズル42Nを、第1ノズル41Nの前に配置してもよい。このように配置すると、反応開始剤L1が、第2ノズル42Nに付着することによって生じる第2ノズル42Nの汚損を防止することができる。また、反応開始剤L1と接着剤L2の塗布方法は、塗布装置の構成を変えることで、液滴下、加圧によるインクジェットなどの他の非接触方式の塗布方法を適用してもよい。
なお、接着剤L2は噴霧してもよく、反応開始剤L1と同様に、遮蔽板により遮蔽して噴霧してもよい。これにより所望の位置に高い精度で接着剤L2を塗布でき、塗布面積を広げるだけでなく、不要な部分への接着剤L2の付着を防ぎ、製造装置50の汚損を抑制できる。
接着剤L2の種類によるが、膜厚が厚いほど、接着層21Bの中心部の硬化反応が完了するまでに時間を必要とし、接着剤L2の硬化反応が不足した状態で排出部58に達する場合、接着強度が分割積層鉄心21の自重あるいは装置の振動に耐えきれず、接着層21Bの剥離につながる。
しかしながら、本願の特徴である遮蔽板41Sにより、過剰な反応開始剤L1がフープ材Fに付着することを抑制し、鉄心片2T間に付着する有機溶剤を含む反応開始剤L1、接着剤L2の量を安定化することで、隣り合う鉄心片2T同士の隙間(例えば1~30μm)を精度良く安定させることができる。
その隙間で形成される接着層21Bを安定化させることによって、接着剤L2の硬化時間、接着強度を安定化させる効果が得られる。接着層21Bの膜厚寸法を薄く安定させることによって、接着剤L2の硬化反応に要する時間を短縮、安定化させることができる。接着層21Bの接着強度は、硬化反応の進行に伴い、接着剤L2が完全に硬化した後に発揮する強度に近づいていく。
反応開始剤L1と接着剤L2の種類、物性により異なるが、プレス金型56内で十分な時間(例えば、10~600秒)を経ることで接着剤L2の硬化反応が進行するが、プレス金型56内での保持時間を十分に確保するには、プレス機の加工速度を遅くするか、間欠運転をさせる。または、分割積層鉄心21の保持部を軸方向に延長することで金型を大型化する必要がある。
接着剤L2の硬化反応は、反応開始剤L1と接着剤L2とが相互に接触することで開始されるが、両者の間に有機溶剤(反応開始剤L1に含まれる)が存在すると、両者が接触する機会を阻害し、接着剤L2の硬化反応の遅延を生じさせ、或いは、接着層21Bが所望の強度を発するまでに時間を要し、経済性を著しく損なう。
プレス金型56から排出された分割積層鉄心21には、後工程への搬送、後工程での加工に耐え得る接着強度が要求される。プレス金型56からの排出、搬送と後工程での加工で加わる外力によっては、必ずしも完全な硬化度に達している必要はないが、必要な強度を得るためには、硬化反応の遅延を引き起こす揮発性の有機溶剤を含む反応開始剤L1を、所望の位置に、所望のタイミングで、所望の量だけ噴霧することが望ましい。
本実施の形態1による積層鉄心の製造装置、積層鉄心の製造方法および電気機械によれば、遮蔽板41Sによる過剰な反応開始剤L1の塗布を防止し、不必要な個所への付着を防止できる。また、プレスの加工速度を従来になく高速化できる利点がある。
また、回転電機100の小型化、高効率化の実現の方策として、回転子30と固定子20の間の隙間であるエアギャップを縮小したり、又は、回転電機100を高熱伝導化することで発熱源であるコイルの小型化したり、外装部品の再設計をするなど、技術開発が進められている。接着剤L2によって分割積層鉄心21の積層間を固定する構造と製造方法は、回転電機100を構成する固定子20の分割積層鉄心21の小型化および回転子30の回転子鉄心の小型化、その損失低減において大きな効果が得られるが、構造においては接着強度の向上と安定、垂直度などの高精度化、製造方法においては接着位置の高精度化と接着面積の拡大、および高い生産性が必要である。
図14は、反応開始剤L1と接着剤L2の噴霧、塗布位置の他の例を示す図である。
図14は、鉄心の小型化に伴う反応開始剤L1と接着剤L2の塗布位置、塗布パターンの例を示している。鉄心片2Tは、ヨーク部2Ty、ティース部2Ttから構成されている。
図14Aでは、接着剤L2をヨーク部2Tyの周方向の中央部に塗布している。図14Bでは、接着剤L2をヨーク部2Tyの周方向の両側に2カ所、また、ティース部2Ttの先端に1カ所設けている。図14Cでは、ヨーク部2Tyの周方向の両側に2カ所と、ティース部2Ttの周方向の中央部に、径方向に線状に塗布している。
下層の鉄心片2Tの上面に塗布された反応開始剤L1の付着範囲Rに、上層の鉄心片2Tの下面に塗布された接着剤L2が濡れ広がって硬化することで双方の鉄心片の間に接着層21Bを形成する。
これらの例のように、鉄心片2Tの全面に接着剤L2を塗布しなくても、接着剤L2を塗布する位置と範囲を、塗布する点と線の位置で管理すれば、鉄心片2T同士が打ち抜き方向に圧縮されることによって、接着剤L2が反応開始剤L1と混じりながら濡れ広がり、所望の範囲に接着層21Bを形成することが可能である。
実施の形態1による、積層鉄心の製造装置、積層鉄心の製造方法および電気機械によれば、鉄心片の塗布したいエリアを狙って接着剤の硬化を促進する反応開始剤を高精度に噴霧できるので、積層間に必要十分な接着面積を得ることができる。
また、接着剤の硬化を促進する反応開始剤を噴霧するノズルと、その噴霧を遮蔽する遮蔽板によって、鉄心片2Tを製造する原料であるフープ材Fに向けて噴霧された反応開始剤L1を含む有機溶剤が、噴霧ノズルとフープ材Fの間に設置された遮蔽板41Sに設けた穴H1、H2によって、制限され噴霧されるので、所望の範囲以外への反応開始剤L1が付着することを防止できる。
また、当該範囲は、接着剤L2が塗布される位置の中心と鉄心片2Tの表裏で精度よく位置決めされているので、分割積層鉄心21の積層間に形成させる接着層21Bの範囲は、常に鉄心片2Tの予め定められた範囲と合致している。これにより、フープ材Fに付着させる有機溶剤を含む反応開始剤を所望の範囲に必要な量だけ高い精度で管理して噴霧することができる。
また、反応開始剤L1が接着剤L2と接触し、硬化反応を促進する過程で、有機溶剤による反応開始剤L1と接着剤L2の接触阻害を防止でき、短い時間で接着層21Bの接着強度を得られ、分割積層鉄心21の製造工程を短縮することができる。
また、遮蔽板41Sの穴H1、H2の位置をプレス機の搬送装置60と同期させることによって、反応開始剤L1と接着剤L2の噴霧範囲、塗布位置を精度よく合わせることができる。これにより、反応開始剤L1と接着剤L2の接触位置と量が最適な状態となり、必要かつ十分な噴霧、塗布量で所望の接着面積を得ることができ、接着層21Bの十分な接着強度を有する分割積層鉄心21が得られる。
実施の形態2.
以下、実施の形態2による積層鉄心の製造装置、積層鉄心の製造方法および電気機械を、図を用いて、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
図15は、遮蔽板241Sの斜視図である。
図に示すように、遮蔽板241Sの傾斜部241BKを、フープ材Fの送り方向に垂直な方向、かつ下方に傾けて設けてもよい。さらに、遮蔽板241Sに付着した反応開始剤L1を排出するための排出溝241Mを、穴H1、H2の周囲から傾斜方向に延びるように設けている。このように構成することで、フープ材Fへの反応開始剤L1の垂れ落ちを防止できるのに加え、排出溝241Mにのみ不要な反応開始剤L1を誘導できるため、製造装置50の他の部分への反応開始剤L1の垂れ落ちも防止でき、製造装置50の汚損を防止できる。
実施の形態3.
以下、実施の形態3による積層鉄心の製造装置、積層鉄心の製造方法および電気機械を、図を用いて、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
図16は、アーム341A付きの遮蔽板341Sの斜視図である。
図17は、図16に示すアーム341A付きの遮蔽板341Sを用いた反応開始剤L1の噴霧状態を示す模式図である。
図16に示すように、遮蔽板341Sを、水平面から傾斜させて、アーム341Aに取り付けている。平らな遮蔽板341Sをアーム341A側に傾斜させてアーム341Aに取り付けて、アーム341Aを図示しない駆動源に接続して駆動する。これにより、不要な反応開始剤L1は、アーム341A側に流れ、溜まることがなく、アーム341Aに排出口を設けることによってフープ材Fおよび製造装置50の他の部分への反応開始剤L1の垂れ落ちを防止できる。
遮蔽板341Sをこのように構成し、アーム341Aに固定された遮蔽板341Sをフープ材Fの送り方向に垂直な方向に動作させることで、回転電機の機種ごとに異なる鉄心片2Tとなる部分の塗布エリアに精度よく制御して反応開始剤L1を噴霧することができる。
図18は、遮蔽板341Sの退避状態を示す模式図である。
図に示すように、アーム341Aを用いて遮蔽板341Sを、フープ材Fの進行方向に対して垂直に大きくずらすことで、第1ノズル41Nの噴霧を止めることなく、また万一、第1ノズル41Nからの反応開始剤L1の垂れ落ちがあっても、遮蔽板341Sによってフープ材Fへの反応開始剤L1による汚損を完全に防止することができ、より高い精度で反応開始剤L1をフープ材Fに噴霧することができる。
実施の形態4.
以下、実施の形態4による積層鉄心の製造装置、積層鉄心の製造方法および電気機械を、図を用いて、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
図19は、遮蔽ユニット441の構成を示す平面模式図である。
図20は、図19に示す遮蔽ユニット441による反応開始剤L1の噴霧状態を示す模式図である。
図21は、図19に示す遮蔽ユニット441による反応開始剤L1の噴霧遮蔽状態を示す模式図である。
図19~図21に示すように、穴H1、H2を設けた遮蔽板441Sと、第1ノズル41Nとの間に可動アーム441Aに取り付けた第2遮蔽板441S2を設けてもよい。このように構成することで、第2遮蔽板441S2をプレス及び搬送装置60と同期をとって自在に駆動させ、図21に示す位置まで直動させることで、第1ノズル41Nの噴霧を止めることなく、また、第1ノズル41Nからの垂れ落ちがあっても、第2遮蔽板441S2によってフープ材Fへの反応開始剤L1の付着を完全に遮蔽することができ、より高い精度で反応開始剤L1をフープ材Fに噴霧することができる。
実施の形態5.
以下、実施の形態5による積層鉄心の製造装置、積層鉄心の製造方法および電気機械を、図を用いて、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
図22は、遮蔽ユニット541の構成を示す平面模式図である。
図23は、図22に示す遮蔽ユニット541による反応開始剤L1の噴霧状態を示す模式図である。
図24は、図22に示す遮蔽ユニット541による反応開始剤L1の噴霧遮蔽状態を示す模式図である。
図22~図24に示すように、穴H1、H2を設けた遮蔽板441Sと、第1ノズル41Nとの間に回転可能な円盤状の第2遮蔽板541S2を設けてもよい。
円盤状の第2遮蔽板541S2の一部に、穴H1を穴H2の双方の領域に同時に上下に重ねることが可能な穴H3を設け、第2遮蔽板541S2を回転可能な駆動源に設置する。
プレス及び搬送装置60と同期をとって自在に第2遮蔽板541S2を回転させて図23に示す反応開始剤L1の噴霧と、図24に示す反応開始剤L1の遮蔽を繰り返すことで、第1ノズル41Nの噴霧を止めることなく、また、第1ノズル41Nからの垂れ落ちがあっても、第2遮蔽板541S2によってフープ材Fへの付着を完全に遮蔽することができる。これにより、高い精度で反応開始剤L1をフープ材Fに噴霧することができる。なお、この場合、第2遮蔽板541S2を回転可能な駆動源で駆動するだけでフープ材Fへの噴霧と遮蔽を高速制御でき、安価に装置を構成できる。
実施の形態6.
以下、実施の形態6による積層鉄心の製造装置、積層鉄心の製造方法および電気機械を、図を用いて、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
図25は、遮蔽ユニット641の構成を示す平面模式図である。
図26は、図25に示す遮蔽ユニット641による反応開始剤L1の噴霧状態を示す模式図である。
図27は、図25に示す遮蔽ユニット641による反応開始剤L1の噴霧遮蔽状態を示す模式図である。
図25~図27に示すように、遮蔽ユニット641は、遮蔽板441Sと、噴霧された反応開始剤L1を側面方向から吹き飛ばして遮蔽できる位置にエア噴射ノズルN3を配置して構成される。エア噴射ノズルN3は、反応開始剤L1を図27の矢印Cにて示す方向(反応開始剤L1の噴霧方向に対して垂直方向)にエアによって吹き飛ばす。これにより、断続的に反応開始剤L1をフープ材Fに到達させるようにエア噴射ノズルN3を制御し、図26に示すようにエアを噴射せずに反応開始剤L1をフープ材Fに噴霧し、図27に示すように反応開始剤L1を遮蔽させることができる。
このように、継続して噴霧される反応開始剤L1を側面方向から吹き飛ばし遮蔽することで、鉄心片2Tを高速で打ち抜く際でも、打ち抜き速度に追従して、反応開始剤L1の噴霧および遮蔽を制御することができる。また、第1ノズル41Nからの反応開始剤L1の噴霧を止める必要がなく、また、第1ノズル41Nからの反応開始剤L1の垂れ落ちがあっても、エア噴射ノズルN3によってフープ材Fへの付着を完全に遮蔽することができるので、より高い精度で反応開始剤L1を噴霧することができる。なお、この場合、エアの噴射という簡単な動作のみでフープ材Fに対する噴霧と遮蔽を高速制御でき、安価に装置を構成できる。
実施の形態7.
以下、実施の形態7による積層鉄心の製造装置、積層鉄心の製造方法および電気機械を、図を用いて、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
図28は、実施の形態7による回転電機の固定子の斜視図である。
これまで、分割積層鉄心21を環状に組み合わせ、樹脂20Rで封止して回転電機100の固定子20を得る構成について説明したが、図28のように、複数の分割積層鉄心21を環状に組み合わせ、フレーム23に焼き嵌めて固定する構成でもよい。また、分割積層鉄心21とフレーム23は、隙間嵌めで設定し接着剤で固定してもよい。
また、固定子鉄心を円環状に組み立てて樹脂で封止する構造以外に、分割鉄心を平面状に並べて封止することでリニアモータにも適用することができる。
実施の形態8.
以下、実施の形態8による積層鉄心の製造装置、積層鉄心の製造方法および電気機械を、図を用いて、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
図29Aは、折り曲げ可能に連結した鉄心片802Tの構成を示す斜視図である。
図29Bは、鉄心片802Tを積層した積層鉄心821の構成を示す斜視図である。実施の形態1では回転電機100の固定子20は、鉄心片2Tで構成される複数の分割積層鉄心21を環状に組み合わせて構成されていたが、図29Aに示すように薄肉連結された鉄心片802Tを複数枚、軸方向に接着しながら積層した積層鉄心821を利用してもよい。鉄心片802Tの打ち抜きと、積層間の接着については、実施の形態1で説明した積層鉄心の製造方法、積層鉄心の製造装置を同様に適用できる。
実施の形態9.
以下、実施の形態9による積層鉄心の製造装置、積層鉄心の製造方法および電気機械を、図を用いて、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
図30Aは、環状のヨーク部から複数のティース部が径方向内側に突出する鉄心片902Tの構成を示す斜視図である。
図30Bは、鉄心片902Tを積層した積層鉄心921の構成を示す斜視図である。実施の形態1では回転電機100の固定子20は、鉄心片2Tで構成される複数の分割積層鉄心21を環状に組み合わせて構成されていたが、図30Aに示すように環状の鉄心片902Tを複数枚、軸方向に接着しながら積層した積層鉄心921を利用してもよい。鉄心片902Tの打ち抜きと、積層間の接着については、実施の形態1で説明した積層鉄心の製造方法、積層鉄心の製造装置を同様に適用できる。
実施の形態10.
以下、実施の形態10による積層鉄心の製造装置、積層鉄心の製造方法および電気機械を、図を用いて、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
図31は、積層鉄心1021の構成を示す斜視図である。
図32は、積層鉄心1021の構成を示す分解斜視図である。
図33Aは、鉄心片1002TINの構成を示す斜視図である。
図33Bは、内側分割積層鉄心1021INの構成を示す斜視図である。
図34Aは、鉄心片1002TOUTの構成を示す斜視図である。
図34Bは、外側積層鉄心1021OUTの構成を示す斜視図である。
図32に示すように、積層鉄心1021は、外側積層鉄心1021OUTの内側に、複数の内側分割積層鉄心1021INが組み立てられた円環状の固定子鉄心である。
実施の形態1で説明した分割積層鉄心21の製造方法および製造装置50を用いて、外側積層鉄心1021OUTと、複数の内側分割積層鉄心1021INを製造する。そして図32に示すように、複数の内側分割積層鉄心1021INを外側積層鉄心1021OUTの内側に嵌め込む。
実施の形態11.
以下、実施の形態11による積層鉄心の製造装置、積層鉄心の製造方法および電気機械を、図を用いて、実施の形態10と異なる部分を中心に説明する。
図35Aは、実施の形態11による内側積層鉄心1121INの斜視図である。
図35Bは、実施の形態11による内側積層鉄心1121INを外側積層鉄心1021OUTに嵌め込む状態を示す斜視図である。
図35Bは、実施の形態11による内側積層鉄心1121INを外側積層鉄心1021OUTに嵌め込み終えた状態を示す斜視図である。
実施の形態10で説明した内側分割積層鉄心1021INのように、ティース部が個々に分割された構造ではなく、内側積層鉄心1121INの軸方向の両端の鉄心片だけ、シュー部を環状に繋げる連結部2TSを有する鉄心片112TINを用い、図35Cのように組み合わせた後で、連結部2TSを切断する。外側積層鉄心1021OUTと組み立てられるまでは内側積層鉄心1121INが一体であることで、製造過程での運搬を容易にでき、加工位置精度を向上できるといった効果が得られる。
実施の形態12.
以下、実施の形態12による積層鉄心の製造装置、積層鉄心の製造方法および電気機械を、図を用いて、実施の形態11と異なる部分を中心に説明する。
図36A、36Bは、実施の形態11で使用した内側積層鉄心1121INの構成を示す図である。実施の形態11では、内側積層鉄心1121INの軸方向の両端に使用する鉄心片112TINの連結部2TSを最後に切断する組み立て方法を説明したが、内側積層鉄心1121INを外側積層鉄心1021OUTに嵌め込んだ後、軸方向の両端の鉄心片112TINを取り除いてもよい。外側積層鉄心1021OUTと組み立てられるまでは内側積層鉄心1121INが一体であることで、製造過程での運搬を容易にでき、加工位置精度を向上できるといった効果が得られる。
これまで説明した積層鉄心の製造装置、積層鉄心の製造方法および電気機械は、例えばアキシャルギャップ構造などの他の回転電機の製造にも適用できる。また、サーボモータ、リニアモータ、空調用ファンモータ、車載用モータ、巻上機用モータ、トランス、レゾルバなど、接着により鉄心を固定する積層鉄心を有する回転電機100に広く適用可能であり、寸法精度、接着強度を向上させ、高機能な回転電機100を経済的に得ることができる。
実施の形態13.
以下、実施の形態13による積層鉄心の製造装置、積層鉄心の製造方法および電気機械を、図を用いて、説明する。
これまでの各実施の形態では、固定子の積層鉄心の製造を例に説明したが、回転子の積層鉄心についても同様に適用できる。
図37は、回転子30の斜視図である。
図38は、回転子30の分解図である。
図39は、回転子を構成する鉄心片3Tの斜視図である。
図40は、回転子30の積層回転子鉄心31の斜視図である。
回転子30は、積層回転子鉄心31(積層鉄心)と、積層回転子鉄心31の内側に固定されたシャフト33と、積層回転子鉄心31の外周面に周方向に等間隔に軸方向に設けられた複数の磁石34とを備える。回転子の構成は図示したような磁石34を積層回転子鉄心31の外周面に固定するSPM(Surface Permanent Magnet)構造だけでなく、回転子鉄心の内部に埋め込むIPM(Interior Permanent Magnet)構造でもよい。いずれも本願の特徴である積層鉄心の製造方法および製造装置を適用することができる。
図40に示す積層回転子鉄心31は、図39に示す鉄心片3Tが複数枚積層され構成されている。複数の鉄心片3Tの間に実施の形態1と同様の接着層を有しており、接着強度を発揮することで、隣り合う鉄心片3T同士が固定されている。これにより、鉄損が少なく小型な積層回転子鉄心31を得ることができ、高性能な回転電機100を得ることができる。
実施の形態13による積層鉄心の製造装置、積層鉄心の製造方法および電気機械によれば、サーボモータ、空調用ファンモータ、車載用モータ、巻上機用モータ、トランス、レゾルバなど、接着により固定する積層回転子鉄心31を有する回転電機に広く適用可能であり、積層回転子鉄心31の寸法精度、接着強度を向上させ、高機能な回転電機を経済的に得ることができる。
なお、これまで説明した各実施の形態において、鋼板の供給形態について、フープ材Fを用いて説明してきたが、予め切り出された、もしくはプレス金型56の直前で切り出して供給する形態であってもよい。
実施の形態14.
以下、実施の形態14による積層鉄心の製造装置、積層鉄心の製造方法および電気機械を、図を用いて、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
実施の形態1では、第1ノズル41Nを使って、反応開始剤L1を噴霧し、第2ノズル42Nを使って接着剤L2を塗布する例を説明した。しかし、第1ノズル41Nは、その他の液剤の噴霧にも利用可能である。
図41は、積層鉄心の製造装置1450の構成を示す模式図である。
図42は、UV(ultraviolet)硬化性接着剤の塗布工程を示す模式図である。
本実施の形態14では、第1ノズル1441Nは、フープ材Fにプレス油L3を噴霧するために利用する。そして第2ノズル1442Nは、UV硬化性接着剤L4を塗布するために利用する。
プレス金型1456内に打ち抜かれた鉄心片142Tを積層し、その後、積層した鉄心片142Tのティース部の周方向の両側面に、図42に示すようにUV硬化性接着剤L4を第2ノズル1442Nによって塗布する。余分なUV硬化性接着剤L4は、スキージ501によりを掻き取られる。そして、UVランプ502によってUVを照射することでUV硬化性接着剤L4の硬化を促進し、複数の鉄心片142Tを強固に固定することができる。
その後、分割積層鉄心1421が所定の積み厚さとなったときに矢印Dに示す方向に切り出しユニット503をスライドさせて、所望の積層数の分割積層鉄心1421を得る。このように、本実施の形態14では、鉄心片142Tの打ち抜き前に、第1ノズル1441Nを用いてプレス油L3をフープ材Fに噴霧して、鉄心片142Tの打ち抜きの際のプレス金型1456の損傷を抑制、保護し、プレス金型1456の寿命を延長させている。
一方、プレス油L3が、必要以上にフープ材Fに塗布されると、プレス油L3が揮発しにくくなり、UV硬化性接着剤L4と混合することで、UV硬化性接着剤L4の硬化反応の開始が遅れて硬化時間が長くなる。さらに、分割積層鉄心1421にプレス油L3が残ることで、十分な接着層が形成できず、必要な接着強度を得ることができない可能性がある。
そこで、プレス油L3をフープ材Fに噴霧する第1ノズル1441Nと、フープ材Fの間に位置し、フープ材Fの所望の位置、範囲にのみプレス油L3を噴霧するように遮蔽板1441Sを設け、プレス油L3を高い精度で、必要な範囲に、必要な量だけ噴霧している。
実施の形態14による積層鉄心の製造装置、積層鉄心の製造方法および電気機械によれば、UV硬化性接着剤L4を積層間の接着に使用する場合であっても短時間で必要な接着強度を確保でき、鉄心片142Tの打ち抜き速度を増すことができる。また、プレス油を、高い精度で、必要な範囲に、必要な量だけ噴霧することで、フープ材Fの打ち抜きの際のプレス金型1456の損傷を抑制し、プレス金型1456の寿命を延長することができる。また、必要最小限のプレス油を噴霧でき、過剰なプレス油が、鉄心片142Tの不要な部分に残留することを防止することができ、UV硬化性接着剤L4の硬化反応の開始遅れを防止できる。また、十分な接着面積を得ることができ、従来にない高い接着強度と高い生産性を得る効果がある。
実施の形態15.
以下、実施の形態15による積層鉄心の製造装置、積層鉄心の製造方法および電気機械を、図を用いて、実施の形態14と異なる部分を中心に説明する。
図43は、積層鉄心の製造装置1550の構成を示す模式図である。
実施の形態14ではUV硬化性接着剤L4を塗布していたが、図43に示すように、第2ノズル1542NによってUV硬化性接着剤L4を噴霧してもよい。
遮蔽板1542Sを第2ノズル1542Nと分割積層鉄心1421の間に配置し、不要な部分へのUV硬化性接着剤L4の噴霧を遮蔽してもよい。これにより所望の位置に高い精度でUV硬化性接着剤L4を噴霧でき、接着面積を広げるだけでなく、不要な部分へのUV硬化性接着剤L4の付着を防ぎ、製造装置の汚損を抑制できる。
なお、実施の形態14、15では、分割積層鉄心421のティース部の周方向側面へのUV硬化性接着剤L4の塗布、噴霧を金型内で実施する例を示したが、金型から排出した後、金型から離れた場所で、接着剤を塗布し、硬化させてもよい。さらに、接着剤は、UV硬化性の接着剤だけでなく、反応開始剤により硬化開始を促進する接着剤、加熱により硬化反応が発現する接着剤を塗布する形態でもよい。
なお、他の実施の形態では、反応開始剤を噴霧する例のみを示したが、プレス油を噴霧してもよく、複数の塗布ユニットと遮蔽ユニットを設け、プレス油と反応開始剤両方を塗布してもよい。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
100 回転電機、
2T,802T,902T,1002TIN,1002TOUT,112TIN,142T,3T 鉄心片、
2TS 連結部、2Tt ティース部、2Ty ヨーク部、
21,421,1421 分割積層鉄心、821,921,1021 積層鉄心、
1021IN 内側分割積層鉄心、1121IN 内側積層鉄心、
1021OUT 外側積層鉄心、20 固定子、20R 樹脂、21B 接着層、
22 絶縁部品、23 フレーム、40 塗布装置、
41,441,641 遮蔽ユニット、41A,341A アーム、
441A 可動アーム、41E 駆動源、41BK,241BK 傾斜部、
41C 第1コントローラ、42C 第2コントローラ、
41N,1441N 第1ノズル、41P 反応開始剤配管、
41S,241S,341S,441S,1441S,1542S 遮蔽板、
441S2,541S2 第2遮蔽板、241M 排出溝、41T 反応開始剤タンク、41W 遮蔽壁、42N,1442N,1542N 第2ノズル、42P 接着剤配管、42T 接着剤タンク、44 接着プッシャ、30 回転子、31 積層回転子鉄心、
33 シャフト、34 磁石、50,1450,1550 製造装置、
501 スキージ、502 UVランプ、503 切り出しユニット、
56,1456 プレス金型、56D ダイ、56P パンチ、
56G ガイドピン、56GM ガイド溝、56UP 上型、56DW 下型、
56H 金型加熱装置、58 排出部、60 搬送装置、61 ローラ、62 レベラ、63 カッター、64 ヒータ、C,D 矢印、F フープ材、H1,H2,H3 穴、H1S 落ち防止壁、L1 反応開始剤、L2 接着剤、L3 プレス油、
L4 UV硬化性接着剤、N3 エア噴射ノズル、R 付着範囲。

Claims (13)

  1. 鋼板から複数の鉄心片を連続して打ち抜いて積層し、隣り合う前記鉄心片間を接着剤で固定する積層鉄心の製造装置であって、
    第1液剤を前記鉄心片に塗布する第1ノズルと、
    前記第1ノズルと前記鋼板との間に位置し、前記第1ノズルから射出される前記第1液剤の前記鋼板への付着範囲を制限する遮蔽板を有する遮蔽ユニットを備える積層鉄心の製造装置。
  2. 前記遮蔽板は、貫通する穴を有する請求項1に記載の積層鉄心の製造装置。
  3. 前記第1ノズルは、鉛直方向上方から下方に、前記鋼板に向かって配置され、
    前記第1ノズルによって前記鋼板の上面に塗布された前記第1液剤の付着範囲の中心に合わせて、第2液剤を前記鋼板の下面に塗布する第2ノズルを備える請求項2に記載の積層鉄心の製造装置。
  4. 前記遮蔽ユニットは、前記第1ノズルから射出される前記第1液剤を、前記遮蔽板と前記第1ノズルとの間で遮蔽する第2遮蔽板を備える請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の積層鉄心の製造装置。
  5. 前記第2遮蔽板は、直動運動によって前記第1液剤を遮蔽する請求項4に記載の積層鉄心の製造装置。
  6. 前記第2遮蔽板は、回転運動によって前記第1液剤を遮蔽する請求項4に記載の積層鉄心の製造装置。
  7. 前記遮蔽ユニットは、前記第1ノズルから射出される前記第1液剤を前記第1液剤の射出方向に対して垂直方向に吹き飛ばすエアを噴射する第3ノズルを備える請求項2に記載の積層鉄心の製造装置。
  8. 前記第1液剤は、前記接着剤の硬化反応を促進する反応開始剤である請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の積層鉄心の製造装置。
  9. 前記第1液剤は、前記鉄心片の打ち抜き時に金型を保護するプレス油である請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の積層鉄心の製造装置。
  10. 前記遮蔽板は、水平方向に対して傾いた傾斜部を備え、前記穴の周囲から、前記傾斜部の傾斜方向に延び、前記遮蔽板に付着した前記第1液剤を排出する排出溝を有する請求項2に記載の積層鉄心の製造装置。
  11. 前記鋼板から打ち抜いて積層された前記鉄心片の側面に第2液剤を塗布する第2ノズルを備える請求項2に記載の積層鉄心の製造装置。
  12. 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の積層鉄心の製造装置を用いる積層鉄心の製造方法であって、下層の前記鉄心片の上面に塗布された前記第1液剤の付着範囲に上層の鉄心片の下面に塗布された第2液剤が濡れ広がって双方の鉄心片の間に接着層を形成する積層鉄心の製造方法。
  13. 請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の積層鉄心の製造装置を用いて製造した積層鉄心を有する電機子と、界磁とを備えた電気機械。
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