JP2023099316A - 光学部品及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】反射防止性能を確保しつつ、構成と製造プロセスがより簡単な光学部品及びその製造方法を提供する。【解決手段】本発明は、光学部品及びその製造方法に関する。当該光学部品は、基材と第1のフィルム層とを含む。基材は粗い第1の表面を有し、第1の表面の平均粗さRaは1μm~100μmであり、かつRaは基材の厚さの1/2未満であり、第1のフィルム層は第1の表面に付着している。反射防止性能を確保しつつ、構成と製造プロセスがより簡単である。【選択図】図2

Description

本発明は、光学技術分野に関し、特に、光学部品及びその製造方法に関する。
反射防止とは、光学部品の表面からの反射光を低減又は除去し、それによって光学部品の光透過量を増加させ、システムの迷光を低減又は除去することを意味する。携帯電話、ディスプレイなどの電子製品には、反射率を低下させて、例えば電子製品の縁部を「一体的に黒く」見えるようにする目的を達成できる効果的な反射防止装置が必要である。「一体的に黒く」見えることによって、電子製品の外観を非常に均一に黒くし、より美しいように見えるようにするとともに、電子製品におけるフレキシブルスクリーン、折り畳みスクリーンの幅広い使用に伴い、「一体的に黒く」見えることによって、フレキシブルスクリーン、折り畳みスクリーンが曲がったり折り畳んだりするときに生じる折り目を目立たなく見えるようにすることもできる。
従来の反射防止装置は、通常、基材と、基材上に積層された光学コーティングと硬質層とを含む。その反射防止作用の開発において、主な方向は、基材の表面に低屈折率の光学コーティングを塗布することである。該光学コーティングの屈折率(Refractive Index)は一般的に1.35~1.40である。光が異なる物質を通過すると物質間で互いの屈折率が異なるため、Snell’s lawにより光は屈折と反射が発生する(図1に示すように)が、反射率の理論計算は屈折率のみに依存し、反射率R(Reflectivity)の計算式は、
Figure 2023099316000002
であるため、材料の屈折率(N1)を変えるだけで反射率を低下させることには物理的な制約があり、反射率の低下幅に限界があるとともに、低屈折率のコーティングはスクラッチに耐えられず脆化しやすい。施工にはさらに塗布工程が追加される。加えて、低屈折率のコーティング材料の供給源は少なく、高価であり、下のコーティング又は基材への付着を満たすためのさらなるスクリーニングが必要であり、選択可能な材料は非常に限られている。
また、反射防止作用を有する光学コーティングにさらに粗化処理を施す方法もあり、該方法によってより低い反射率を得ることができるが、依然として特定の材料の光学コーティングを採用し、塗布工程を追加する必要があるという問題点がある。
これに基づいて、本発明は、反射防止性能を確保しつつ、構成と製造プロセスがより簡単な光学部品及びその製造方法を提供する。
本発明の第1の態様は、基材と第1のフィルム層とを含み、前記基材は粗い第1の表面を有し、前記第1の表面の平均粗さRaは1μm~100μmであり、かつRaは前記基材の厚さの1/2未満であり、前記第1のフィルム層は前記第1の表面に付着している、光学部品を提供する。
一実施例において、Raは前記基材の厚さの1/3未満である。
一実施例において、Raは25μm~50μmである。
一実施例において、前記基材の厚さは50μm~500μmである。
一実施例において、前記第1の表面の凸部及び凹部は不規則に配置されている。
一実施例において、前記基材の材料のTgは80℃~300℃である。
一実施例において、前記第1のフィルム層の厚さは2μm~10μmである。
一実施例において、前記第1のフィルム層の製造原料は、質量百分率で、20%~40%のアクリル樹脂オリゴマー、10%~20%の光硬化性反応性希釈剤、1%~5%の光開始剤、1.5%~8%の添加剤、及び50%~70%の溶媒を含む。
一実施例において、前記硬質フィルム層には、前記硬質フィルム層に占める質量百分率で1%~20%の反射防止粒子が分散されている。
一実施例において、前記反射防止粒子は、質量百分率で、48%~52%の第1の反射防止粒子と、28%~32%の第2の反射防止粒子と、18%~22%の第3の反射防止粒子とを含み、前記第1の反射防止粒子の粒径は≧50nmであり、かつ≦100nmであり、前記第2の反射防止粒子の粒径は≧20nmであり、かつ<50nmであり、前記第3の反射防止粒子の粒径は<20nmである。
本発明の第2の態様は、加熱後の熱間圧延ロールを採用して基材をロール圧延して前記第1の表面を形成するステップと、前記第1の表面に第1のフィルム層の材料を塗布し、硬化させて前記第1のフィルム層を形成するステップと、を含む、前記光学部品の製造方法を提供する。
一実施例において、前記熱間圧延ロールの温度を70℃~150℃まで加熱する。
本発明の第3の態様は、本体と、前記本体に嵌合された上記の光学部品である反射防止装置とを含む電子機器を提供する。
一実施例において、前記反射防止装置は保護カバーである。
上記光学部品によれば、基材上に特定の寸法の粗いトポグラフィの第1の表面を直接形成し、該粗いトポグラフィによって反射光を破壊する目的を達成し、光学部品の反射防止機能を確保することができる。それと同時に、構成上に追加の反射防止層の設計を行う必要がないため、低屈折率材料の選択可能な範囲が小さいという制限を克服し、光学部品の製造プロセスも簡略化し、広い応用価値がある。
また、本発明者は、研究により、基材の第1の表面の粗いトポグラフィに基づいて、第1のフィルム層と基材との接触面積が増加し、第1のフィルム層と基材との間の密着性を効果的に向上させることができるとともに、内曲げ時の内応力を低減し、光学部品に良好な耐屈曲性を付与することができることを見出した。これにより、従来の反射防止コーティングがフレキシブルスクリーン又は折り畳みスクリーンに直接適用される場合、一定時間折り曲げたり折り畳んだりするとコーティングが割れてしまうという問題を効果的に解決し、電子機器のフレキシブルスクリーン、折り畳みスクリーンなどに適用可能である。
さらに、上記光学部品は、高い光透過率と低いヘイズも有している。
媒質による光の屈折と反射の概略図である。 本発明の一実施例における光学部品の構成概略図である。 本発明の一実施例における光学部品の反射防止原理の概略図である。 本発明の一実施例における光学部品の製造方法のステップS1の加工概略図である。 本発明の一実施例における光学部品の製造方法のステップS1の加工後の基材の概略図である。
以下、具体的な実施例を参照して本発明の光学部品及びその製造方法についてさらに詳細に説明する。本発明は、本明細書に記載の実施形態に限定されるものではなく、多くの異なる形態で実現することができる。逆に、これらの実施形態を提供する目的は、本発明の開示内容をより完全に理解することである。
特に定義がない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明の技術分野に属する技術者が一般に理解するものと同じ意味である。本明細書において使用される用語は、具体的な実施例を説明するためのものだけであり、本発明を限定することを意図するものではない。
本発明において、「1つ又は複数」とは、列挙された項目のいずれか1つ、いずれか2つ又はいずれか2つ以上を意味する。
本発明において、「第1の態様」、「第2の態様」、「第3の態様」、「第4の態様」、「第5の態様」などは、単に説明のためのものであり、相対的な重要性又は数を示すか又は示唆するものとして理解されるべきではなく、示された技術的特徴の重要性又は数を暗黙的に示すものとして理解されるべきではない。また、「第1の」、「第2の」、「第3の」、「第4の」、「第5の」などは、非網羅的な列挙を目的とするにすぎず、数の閉鎖的な限定を構成するものではないことを理解されたい。
本発明において、開放的に記載された技術的特徴には、記載された特徴からなる閉鎖的な技術的手段が含まれ、列挙された特徴を含む開放的な技術的手段も含まれる。
本発明において、数値区間に関しては、特に断りがない限り、上記数値区間内で連続しており、その範囲の最小値及び最大値、並びにその最小値と最大値との間の各値を含むものとみなす。また、範囲が整数である場合、その範囲の最小値と最大値の間の各整数が含まれる。さらに、複数の範囲を用いて特徴や特性を説明する場合には、その範囲を組み合わせることができる。言い換えれば、特に指定がない限り、本明細書に開示されている全ての範囲は、その中に組み込まれている任意及び全てのサブ範囲を含むと理解されるべきである。
本発明において、関連する百分率含有量とは、特に断りがない限り、固液混合と固相-固相混合については質量百分率、液相-液相混合については体積百分率を指す。
本発明において、関連する百分率濃度とは、特に断りがない限り、最終濃度を指す。前記最終濃度とは、該成分を添加した系における添加成分の割合を指す。
本発明において、温度パラメータについては、特に限定しない限り、恒温処理であってもよいし、一定温度区間内での処理であってもよい。前記恒温処理では、温度が機器に制御可能な精度範囲内で変動可能である。
本発明において、「・・・表面に付着」とは、付着対象と直接接触していることを指してもよいし、付着対象と間接接触していること、即ち他の中間構造によって接続されることを指してもよい。
本発明において、「Tg」とは、材料のガラス転移温度を指す。
本発明において、「オリゴマー」とは、小分子と高分子の間の相対分子質量を有する、比較的少数の繰り返し単位が結合したポリマーを指す。本発明において、「オリゴマー」とは、10~20の繰り返し単位が結合したポリマーを指すが、これに限定されない。
本発明は、図2に示すように、基材100と第1のフィルム層200とを含む光学部品を提供する。ここで、基材100は粗い第1の表面101を有し、第1の表面101の平均粗さRaは1μm~100μmであり、かつRaは基材100の厚さの1/2未満であり、第1のフィルム層200は第1の表面101に付着している。
理解されるように、基材100の厚さとは、基材100の底面と粗い第1の表面101の上端との間の距離を意味する。
第1のフィルム層200は、特に限定されないが、電子機器の基材表面の任意の機能性フィルム層であってもよく、電子機器によっては設定される。さらに、第1のフィルム層200は、光学コーティングではない。
一具体例において、第1のフィルム層200は保護フィルム層であり、即ち、基材100のパッケージ及び保護作用を提供するものである。さらに、第1のフィルム層200は硬質層である。
特に限定されないが、図3を参照すると、上記光学部品の反射防止原理は以下のとおりである。粗い第1の表面101を有する基材100に光線が入ると、光の進行経路が破壊され、光の反射経路が変化し、特に入射光が界面に対して垂直に近づくと、光の経路が前方に進み、屈折し、光の元の進行方向が変化し、光のエネルギーも減衰し、反射光のエネルギーも低下するので、反射防止の目的を達成することができる。
上記光学部品の第1の表面101は、その粗いトポグラフィの寸法を合理的に制御する必要がある。Raが大きすぎる場合、即ち表面の高低差が大きい場合、硬質層用の接着剤は通常、粘着性があるため、接着剤塗布時に谷底部分に到達しにくく、第1の表面を完全に覆うことができないため、空隙が発生する。このように、(1)空隙は完全に密着していないことを意味し、しかも空隙はランダムに分布しているか、大きさが異なる可能性があるため、外観に不均一などの異状が現れ、使用者の体験に影響を与えること、(2)空隙の中に存在するのは空気(気泡)あるいはその他の小さな異物(不純物)である可能性があり、この空隙によって光の屈折と反射が変化し、特殊な検査光源の下で外観上の異状を発見し、不均一な視覚効果を呈すること、という2つの問題を引き起こす。また、Raが大きすぎると、ヘイズの増加や透過率の低下を招くこともある。Raが小さすぎると、光の波長範囲が380nm~780nmであるため、寸法が光の1つの波長よりも小さいと、光の1つの波長の完全な挙動を反応することができなくなり、反射光の割合を増加させ、反射防止効果に影響を与える。それと同時に、製造プロセス上の実現が難しく、微細化加工も生産コストを増加する。また、Raは基材100の厚さの1/2未満である必要がある。これにより、反射防止作用を実現するとともに、基材の支持性を確保することができる。
具体的には、Raは、1μm、5μm、10μm、12μm、20μm、23μm、25μm、27μm、30μm、32μm、35μm、37μm、40μm、43μm、45μm、47μm、50μm、60μm、70μm、80μm、100μmを含むが、これらに限定されない。さらに、Raは25μm~50μmである。またさらに、Raは35μm~40μmである。
一具体例において、Raは基材100の厚さの1/3未満である。
一具体例において、第1の表面101の凸部及び凹部は不規則に配置されている。光学部品がフレキシブル又は折り畳みディスプレイパネルの最外層の保護カバーに適用される場合、使用者の目により近いため、規則的な配置を採用すると、表示画面上の画素(pixel)と干渉現象が発生しやすく、これらの干渉現象は製品の外観に明らかに影響し、使用者に受け入れられにくい。
一具体例において、基材100の厚さは50μm~500μmである。基材100の厚さは、薄すぎると平坦度が比較的悪くなり、割れやすく、製品の歩留まりが低く、厚すぎると材料コストや重量が増加し、外観が不透明になる。具体的には、基材100の厚さは、50μm、80μm、100μm、150μm、160μm、170μm、185μm、188μm、190μm、200μm、250μm、300μm、400μm、500μmを含むが、これらに限定されない。
一具体例において、基材100の材料のTgは80℃~300℃である。さらに、基材100の材料のTgは100℃~170℃である。Tg温度が低すぎると、基材が低い温度で状態変化の傾向があり、環境温度がわずかに高いと、基材100の表面トポグラフィが微小に変形してその光学特性に影響を及ぼす。Tg温度が高すぎると、光学部品の製造中に高い加工温度が必要となり、使用可能な機器が制限され、エネルギー消費が増大する。
基材100の材料は、特に限定されないが、ポリイミド(CPI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、セルローストリアセテート(TAC)、ガラス(例えば、超薄ガラスUTG)、ポリカーボネート(PC)、又はポリメチルメタクリレート(PMMA)である。ここで、PETは主にフレキシブル折り畳みディスプレイパネルの最外層の保護カバーに適用され、CPIは主にフレキシブル折り畳みディスプレイパネルの最外層の保護カバーに適用され、TACは主にサングラスの最外層に貼られた保護カバーに適用され、UTGは主にフレキシブル折り畳みディスプレイパネルの最外層の保護カバーに適用され、PCは主に液晶ディスプレイ(TFT-LCD)パネルの最外層の保護カバーに適用され、PMMAは主に液晶ディスプレイ(TFT-LCD)パネルの最外層の保護カバーに適用される。
一具体例において、第1のフィルム層200の厚さは2μm~10μmである。理解されるように、第1のフィルム層200の厚さとは、第1のフィルム層200の表面と粗い第1の表面101の上端との間の距離を意味する。具体的には、第1のフィルム層200の厚さは、2μm、5μm、6μm、7μm、8μm、9μm、10μmを含むが、これらに限定されない。
一具体例において、第1のフィルム層200の製造原料は、質量百分率で、20%~40%のアクリル樹脂オリゴマー、10%~20%の光硬化性反応性希釈剤、1%~5%の光開始剤、1.5%~8%の添加剤及び50%~70%の溶媒を含む。
ここで、アクリル樹脂オリゴマーは、特に限定されないが、官能価が6~15官能であり、ポリエーテル系ウレタンアクリレートオリゴマー、ポリエステル系ウレタンアクリレートオリゴマー、ポリカーボネート系ウレタンアクリレートオリゴマー、脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー、シリコーン変性ウレタンアクリレートオリゴマー、フッ素変性ウレタンアクリレートオリゴマー、エポキシ変性ウレタンアクリレートオリゴマー、及びポリエステルアクリレートオリゴマーからなる群から選択される1つ又は複数であってもよい。
光硬化性反応性希釈剤は、特に限定されないが、官能価が主に2~6官能であり、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールペンタントリメタクリレート、トリメチロールプロパントペンタエリスリトールトリアクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレート、エトキシ化1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、及びトリス(2-アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレートからなる群から選択される1つ又は複数であってもよい。
光開始剤は、特に限定されないが、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(光開始剤184)、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン(光開始剤1173)、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニルホスフィンオキシド(光開始剤TPO)、及び2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシエトキシ)-2-メチルプロピオフェノン(光開始剤2959)からなる群から選択される1つ又は複数であってもよい。
添加剤は、特に限定されないが、無機ナノ材料及びフルオロシリコン系添加剤からなる群から選択される1つ又は複数であってもよい。
溶媒は、特に限定されないが、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、プロピレングリコールメチルエーテル、及びプロピレングリコールメチルエーテルアセテートからなる群から選択される1つ又は複数であってもよい。
一具体例において、第1のフィルム層200の製造原料は、反射防止粒子をさらに含んでもよい。これにより、反射防止効果をさらに高めることができる。反射防止粒子の材料としては、シリカ及びチタニアのうちの1つ又は複数を含むが、これらに限定されない。
さらに、硬質フィルム層中の反射防止粒子の割合を合理的に制御し、異なる粒径の3種類の反射防止粒子を採用して合理的なオーダーで配置することにより、光学部品により優れた反射防止効果を付与すると同時に、その耐屈曲性を損なわないようにすることができる。
一具体例において、第1のフィルム層200には、第1のフィルム層200に占める質量百分率で1%~20%の反射防止粒子が分散されている。
一具体例において、反射防止粒子は、質量百分率で、48%~52%の第1の反射防止粒子と、28%~32%の第2の反射防止粒子と、18%~22%の第3の反射防止粒子とを含む。ここで、第1の反射防止粒子の粒径は≧50nmであり、かつ≦100nmであり、第2の反射防止粒子の粒径は≧20nmであり、かつ<50nmであり、第3の反射防止粒子の粒径は<20nmである。さらに、第3の反射防止粒子の粒径は≧10μmであり、かつ<20nmである。
本発明は、加熱後の熱間圧延ロールを採用して基材100をロール圧延して第1の表面101を形成するステップS1と、第1の表面101に第1のフィルム層の材料を塗布し、硬化させて第1のフィルム層200を形成するステップS2と、を含む前記光学部品の製造方法をさらに提供する。
具体的には、図4に示すように、ステップS1において、熱間圧延ロールは、所望の第1の表面101に対応する表面トポグラフィを有し、基材100を加熱してロール圧延することにより、基材100の平坦性を損ない、第1の表面101を形成する。ロール圧延後の基材100を図5に示す。
熱間圧延ロールの表面トポグラフィを得る方式は、特に限定されないが、以下のステップを含む。まず、熱間圧延ロールの表面に銅をめっきし、めっき時間が長いほど、この銅の厚さは厚くなり、めっきする厚さは熱間圧延ロールの表面トポグラフィの需要に依存し、50μm~200μmに設定してもよい。めっきが完了した後、ダイヤモンドナイフなどの加工部材が取り付けられた精密加工の機械を利用して、めっき銅層に所望の形状と深さ(Ra)を刻む。
理解されるように、基材100の異なる材料の異なるTg点に基づいて熱間圧延ロールの温度を設定してロール圧延してもよい。基材100の表面にわずかな熱歪みを生じさせ、所望の第1の表面101のトポグラフィに到達させればよい。一具体例において、熱間圧延ロールの温度を70℃~150℃まで加熱する。さらに、TAC、PET又はPMMAについては、熱間圧延ロールの温度を80℃~130℃まで加熱し、CPI又はUTGについては、熱間圧延ロールの温度を100℃~150℃まで加熱し、PCについては、熱間圧延ロールの温度を70℃~120℃まで加熱する。温度が高すぎると、基材100全体を変形させたり、基材100の構造を破壊したりするおそれがあり、温度が低すぎると、基材100の表面を変形させることができない。
具体的には、ステップS2において、第1の表面101に第1のフィルム層200の材料を塗布し、硬化させて第1のフィルム層200を形成し、図2に示すような光学部品を製造する。
本発明は、さらに、本体と、本体に嵌合された上記の光学部品である反射防止装置とを含む電子機器を提供する。さらに、電子機器は、例えば携帯電話、ディスプレイであってもよい。
一具体例において、反射防止装置は保護カバーである。さらに、保護カバーはスクリーンカバーである。
以下、具体的な実施例について説明する。
実施例において硬質層を形成する接着剤の組成は以下のとおりである。
中国JesidaDSP-552F(6官能フッ素変性ウレタンアクリレートオリゴマー)15%、長興化学6195-100(10官能脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー)10%、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート10%、光開始剤2959 2%、NANOBYK-3605(無機ナノ材料)2.5%、信越KY-1203(フルオロシリコン系添加剤)1%、プロピレングリコールメチルエーテル20%、及び酢酸ブチル39.5%。
実施例1~5及び比較例2にて提供される光学部品の製造方法は、以下のとおりである。
(1)表1に従って、厚さ188μmのPETを基材として、熱間圧延ロールを表1に示す温度まで加熱した後に基材をロール圧延し、第1の表面を形成した。第1の表面のRaを表1に示す。
(2)第1の表面に接着剤を塗布し、硬化させて硬質層を形成した。硬質層の厚さは10μmである。
実施例6の製造方法は、主に、厚さ65μmのCPIフィルムを基材として用い、かつRaが12μmである点を除いて、実施例3と同様である。
実施例7の製造方法は、主に、接着剤中に質量百分率が10%のシリカ粒子を混合して硬質層を形成し、シリカ粒子の粒径分布が、50%:50nm≦R≦100nm、30%:20nm≦R<50nm、20%:10μm≦R<20nmである点を除いて、実施例3と同様である。
比較例1にて提供される光学部品の製造方法は、主に、ステップ(1)のロール圧延を行っていない点、即ち基材の表面に粗化処理を行っていない点を除いて、実施例1と同様である。
Figure 2023099316000003
実施例1~7及び比較例1~2の光学部品の試験方法は以下のとおりである。
(1)反射率測定方法(分光測色計型番:コニカミノルタCM-5、光源D65、角度100):
1.1 2枚の直線偏光子(Polarizer)を準備する。
1.2 2枚の偏光子(Polarizer)を垂直に接着する。
1.3 試験サンプルと交差偏光子を粘着する。
1.4 試験サンプル面をセンサ領域に置く。
1.5 被試験サンプルが平らで、各粘着剤間に気泡がないことを確保する。
1.6 計測を開始し、計測結果を確認する。
(2)屈曲性能試験方法(設備型番:湯浅DML HB-FS):
2.1 折り畳み用の試験サンプルを準備する。
2.2 試験サンプルの長さは150mm以上である。
2.3 内側折り畳みの場合、硬質層は上向きである。
2.4 試験サンプルの両側を折り畳み板に固定する。
2.5 折り畳み頻度を毎秒1回に設定する。
2.6 20万回まで5万回に1回監視する。
2.7 外観を検査し、折り畳み前と折り畳み後の光学的結果を比較する。
(3)透過率(Transmittance)/ヘイズ:
入射光束が製品を通過すると、一部はまっすぐに進み、他の一部は散乱する。+/-3度の光は、直進光と定義され、+/-3度を超える光は散乱光と呼ばれる。
透過率は直進光と入射光との比を測定したものであり、ヘイズは散乱光と入射光との比を測定したものである。
結果を次の表2に示す。
Figure 2023099316000004
表2から分かるように、実施例1~6の光学部品は、Ra値を適切に制御することにより、いずれも比較例1~2よりも優れた反射防止性能を実現した。ここで、基材がPETである場合には、実施例3及び4のほうが優れている。
それと同時に、実施例1~6の光学部品は、良好な耐屈曲性、高い光透過率、及び低いヘイズをさらに有している。一方、比較例1~2はいずれも屈曲性能試験に合格せず、かつ、比較例2はRa値が大きいため、透過率が著しく低下し、ヘイズが著しく増加した。
実施例7は、実施例3と比較して、硬質層にシリカ粒子を導入することにより、光学部品の耐屈曲性、光透過率及びヘイズに影響を与えることなく、反射防止効果をさらに低減することができた。
上述した実施例の各技術的特徴は、任意に組み合わせることが可能であり、説明を簡潔にするために、上述した実施例における各技術的特徴の全ての可能な組み合わせについては説明していないが、これらの技術的特徴の組み合わせは、矛盾しない限り、本明細書に記載された範囲内であると考えられるべきである。
上述した実施例は、本発明のいくつかの実施形態を示しているに過ぎず、本発明の技術的解決手段の具体的かつ詳細な理解を容易にするものであり、本発明の特許請求の範囲を限定するものではない。当業者であれば、本発明の概念から逸脱することなく、いくつかの変形及び改良を行うことができ、これらは本発明の保護範囲に属することに留意されたい。当業者であれば、本発明によって提供される解決策に基づいて、論理的な分析、推論又は限定的な試験によって得られる解決策は、本発明の添付の特許請求の範囲の保護範囲内にあることを理解されたい。したがって、本発明の特許の保護範囲は添付の特許請求の範囲に準じるものとし、明細書及び添付図面は特許請求の範囲を解釈するために用いられるものである。

Claims (14)

  1. 基材と第1のフィルム層とを含み、
    前記基材は粗い第1の表面を有し、前記第1の表面の平均粗さRaは1μm~100μmであり、かつRaは前記基材の厚さの1/2未満であり、
    前記第1のフィルム層は前記第1の表面に付着している、
    ことを特徴とする光学部品。
  2. Raは前記基材の厚さの1/3未満である、ことを特徴とする請求項1に記載の光学部品。
  3. Raは25μm~50μmである、ことを特徴とする請求項1に記載の光学部品。
  4. 前記基材の厚さは50μm~500μmである、ことを特徴とする請求項1に記載の光学部品。
  5. 前記第1の表面の凸部及び凹部は不規則に配置されている、ことを特徴とする請求項1に記載の光学部品。
  6. 前記基材のTgは80℃~300℃である、ことを特徴とする請求項1に記載の光学部品。
  7. 前記第1のフィルム層の厚さは2μm~10μmである、ことを特徴とする請求項1に記載の光学部品。
  8. 前記第1のフィルム層の製造原料は、質量百分率で、
    20%~40%のアクリル樹脂オリゴマー、10%~20%の光硬化性反応性希釈剤、1%~5%の光開始剤、1.5%~8%の添加剤、及び50%~70%の溶媒を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の光学部品。
  9. 前記第1のフィルム層には、前記第1のフィルム層に占める質量百分率で1%~20%の反射防止粒子が分散されている、ことを特徴とする請求項1に記載の光学部品。
  10. 前記反射防止粒子は、質量百分率で、48%~52%の第1の反射防止粒子と、28%~32%の第2の反射防止粒子と、18%~22%の第3の反射防止粒子とを含み、
    前記第1の反射防止粒子の粒径は≧50nmであり、かつ≦100nmであり、
    前記第2の反射防止粒子の粒径は≧20nmであり、かつ<50nmであり、
    前記第3の反射防止粒子の粒径は<20nmである、
    ことを特徴とする請求項9に記載の光学部品。
  11. 加熱後の熱間圧延ロールを採用して基材をロール圧延して前記第1の表面を形成するステップと、
    前記第1の表面に第1のフィルム層の材料を塗布し、硬化させて前記第1のフィルム層を形成するステップと、
    を含むことを特徴とする請求項1~10のいずれか一項に記載の光学部品の製造方法。
  12. 前記熱間圧延ロールの温度を70℃~150℃まで加熱する、ことを特徴とする請求項11に記載の光学部品の製造方法。
  13. 本体と、前記本体に嵌合された請求項1~10のいずれか一項に記載の光学部品である反射防止装置とを含む、ことを特徴とする電子機器。
  14. 前記反射防止装置は保護カバーである、ことを特徴とする請求項13に記載の電子機器。
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