JP2023099011A - シートシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】センサを有するシートが様々な場所に設置されている環境下において、シートに着座する着座者に、他のシートで得られた情報を利用させることを目的とする。【解決手段】シートシステム1は、第1シート本体に座っている着座者の身体状態を検出するための第1情報を取得する第1センサを有する第1シート(チャイルドシート2)と、第2シート本体に座っている着座者の身体状態を検出するための第2情報を取得する第2センサを有する第2シート(カート付属椅子3)と、第1シートおよび第2シートと通信可能であり、第1情報に基づいて着座者の身体状態の評価値である第1評価値を算出可能であるとともに、第2情報に基づいて着座者の身体状態の評価値である第2評価値を算出可能な携帯端末(スマートフォンSP)と、第1評価値と第2評価値とを統合したデータとして蓄積するデータ蓄積部140を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、センサを有するシートを備えたシートシステムに関する。
従来、乗員の着座姿勢を検出するために、シート上に複数の圧力センサを配置した車両用シートが知られている(特許文献1)。
特開2017-65504号公報
しかし、従来の車両用シートは、運転者の着座姿勢を評価して提示するだけであるので、あまり有効に利用できないという問題がある。
そこで、本発明は、シートの新たな価値を提案するべく、センサを有するシートが様々な場所に設置されている環境下において、シートに着座する着座者が、他のシートで得られた情報を利用することが可能なシートシステムを提供することを目的とする。
前記した課題を解決するため、本発明に係るシートシステムは、第1シート本体、および、前記第1シート本体に設けられ、前記第1シート本体に座っている着座者の身体状態を検出するための第1情報を取得する第1センサを有する第1シートと、第2シート本体、および、前記第2シート本体に設けられ、前記第2シート本体に座っている着座者の身体状態を検出するための第2情報を取得する第2センサを有する第2シートと、前記第1シートおよび前記第2シートと通信可能であり、前記第1情報に基づいて前記着座者の身体状態の評価値である第1評価値を算出可能であるとともに、前記第2情報に基づいて前記着座者の身体状態の評価値である第2評価値を算出可能な携帯端末と、前記第1評価値と前記第2評価値とを統合したデータとして蓄積するデータ蓄積部と、を備える。
この構成によれば、第1シートに着座者が座っている状況では、着座者は、携帯端末によって、第1シートから第1情報を取得し、第1情報から第1評価値を算出することができる。また、第2シートに着座者が座っている状況では、着座者は、携帯端末によって、第2シートから第2情報を取得し、第2情報から第2評価値を算出することができる。そして、携帯端末で算出された第1評価値および第2評価値は、データ蓄積部によって、統合したデータとして蓄積される。そのため、センサを有するシートが様々な場所に設置されている環境下において、所定のシートに着座する着座者は、他のシートで得られた情報を利用することができる。
また、前記携帯端末は、前記データ蓄積部を有していてもよい。
これによれば、データ蓄積部を有するサーバが不要となるので、シートシステムの構成を簡易化することができる。
また、前記シートシステムは、前記携帯端末と通信可能なサーバをさらに備え、前記サーバは、前記データ蓄積部を有していてもよい。
これによれば、携帯端末にデータ蓄積部を設ける必要がないので、携帯端末の記憶容量を節約することができる。
また、前記携帯端末は、前記サーバで統合したデータを前記サーバから取得可能であり、前記サーバから取得した前記データを、前記着座者に報知してもよい。
これによれば、サーバで統合したデータを携帯端末を介して着座者に報知するので、着座者がデータを有効活用することができる。
また、前記第1センサおよび前記第2センサは、圧力センサであり、前記携帯端末は、前記第1情報としての第1圧力値に基づいて前記着座者の運動量を前記第1評価値として算出可能であり、前記第2情報としての第2圧力値に基づいて前記着座者の運動量を前記第2評価値として算出可能であってもよい。
これによれば、着座者の運動量を評価値とするので、着座者が統合した運動量を参照することができ、着座者自身の身体状態を把握することができる。
請求項1に記載の構成によれば、センサを有するシートが様々な場所に設置されている環境下において、所定のシートに着座する着座者が、他のシートで得られた情報を利用することができる。
また、携帯端末がデータ蓄積部を有する場合には、サーバが不要となるので、シートシステムの構成を簡易化することができる。
また、サーバがデータ蓄積部を有する場合には、携帯端末にデータ蓄積部を設ける必要がないので、携帯端末の記憶容量を節約することができる。
また、サーバで統合したデータを携帯端末を介して着座者に報知することで、着座者がデータを有効活用することができる。
また、着座者の運動量を評価値とすることで、着座者が統合した運動量を参照することができるので、着座者自身の身体状態を把握することができる。
一実施形態に係るシートシステムを示す図である。 シートシステムの構成を説明する図である。 携帯端末の構成を説明するブロック図である。 100m走ゲームで取得する圧力の変化を示すグラフである。 スマートフォンでの処理を示すフローチャートである。 シート用アプリのスタート画面を示す図である。 トータルの歩数を表示する画面を示す図である。 第1変形例に係るシートシステムを示す図である。 第1変形例に係るシートシステムの構成を説明するブロック図である。 第1変形例に係るスマートフォンでの処理を示すフローチャートである。 第1変形例に係るサーバでの処理を示すフローチャートである。 第2変形例に係るスマートフォンでの処理を示すフローチャートである。 第2変形例において100走ゲームを提示する場合のスタート画面を示す図である。 第2変形例において休憩を提示する場合のスタート画面を示す図である。 第3変形例に係るスマートフォンでの処理を示すフローチャートである。 第3変形例において今回の体重と体重の履歴を表示する画面を示す図である。 第3変形例においてホーム画面上で測定した体重を通知している状態を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。
図1に示すように、シートシステム1は、第1シートの一例としてのチャイルドシート2と、第2シートの一例としてのカート付属椅子3と、携帯端末の一例としてのスマートフォンSPと、を備えている。
チャイルドシート2は、車両CRに設置される車両用シートSに取り付けられる子供用のシートである。カート付属椅子3は、スーパーマーケットやホームセンターなどに常備されているショッピングカートSHCに設けられる子供用のシートである。なお、本発明において、前後、左右、上下は、チャイルドシート2またはカート付属椅子3に座る着座者Pを基準とする。
図2に示すように、チャイルドシート2は、第1シート本体20と、第1制御装置200とからなる。第1シート本体20は、シートクッション21およびシートバック22を有する。シートクッション21およびシートバック22は、クッションパッドと、クッションパッドを被覆する表皮とを備えている。クッションパッドは、ウレタンフォームなどからなり、図示せぬフレームによって支持されている。表皮は、布地などからなっている。
シートクッション21には、表皮の下に複数の圧力センサPS1~PS3が設けられている。圧力センサPS1~PS3は、第1センサの一例であり、第1シート本体20に座っている着座者Pの身体状態、詳しくは動作を検出するための第1情報である測定値を取得する。圧力センサPS1~PS6は、第1シート本体20に着座する着座者Pに対向する座面の状態を検知可能に配置され、第1シート本体20に座っている着座者Pからの圧力値を取得する。
各圧力センサPS1~PS3は、チャイルドシート2の左右の中心に対して左右対称に1対ずつ設けられている。
具体的には、圧力センサPS1および圧力センサPS2は、シートクッション21における着座者Pの臀部に対応する位置に配置されている。圧力センサPS1および圧力センサPS2は、着座者Pの臀部からの圧力を測定する第1クッションセンサSC1を構成している。圧力センサPS2は、圧力センサPS1の前に配置されている。なお、第1クッションセンサSC1は、圧力センサPS1および圧力センサPS2のいずれか一方のみを備えていてもよい。
圧力センサPS3は、着座者Pの大腿の下に位置している。圧力センサPS3は、着座者Pの大腿からの圧力値を測定する第2クッションセンサSC2を構成している。圧力センサPS3は、圧力センサPS2の前に配置されている。
なお、圧力センサPS1~PS3は、例えば、外部からの圧力によって電気抵抗が変化する素子であり、圧力値が大きい程、検出信号の電圧が高くなる(もしくは低くなる)。
第1制御装置200は、各圧力センサPS1~PS3から、圧力値を取得可能に圧力センサPS1~PS3と接続されている。第1制御装置200は、各圧力センサPS1~PS3で検出した情報を、スマートフォンSPに送信可能となっている。
詳しくは、第1制御装置200には、ブルートゥース(登録商標)またはWi-Fi(登録商標)などの近距離無線通信を可能にする近距離通信機210が接続されている。第1制御装置200は、近距離通信機210を介してスマートフォンSPと通信可能となっている。
カート付属椅子3は、第2シート本体30と、第2制御装置300とからなる。第2シート本体30は、シートクッション31およびシートバック32を有する。シートクッション31およびシートバック32は、樹脂からなる。
シートクッション31には、複数の圧力センサPS4~PS6が設けられている。圧力センサPS4~PS6は、第2センサの一例であり、第2シート本体30に座っている着座者Pの身体状態、詳しくは動作を検出するための第2情報である測定値を取得する。圧力センサPS4~PS6は、第2シート本体30に座っている着座者Pからの圧力値を取得する。
各圧力センサPS4~PS6は、カート付属椅子3の左右の中心に対して左右対称に1対ずつ設けられている。
具体的には、圧力センサPS4および圧力センサPS5は、シートクッション31における着座者Pの臀部に対応する位置に配置されている。圧力センサPS4および圧力センサPS5は、着座者Pの臀部からの圧力を測定する第3クッションセンサSC3を構成している。圧力センサPS5は、圧力センサPS4の前に配置されている。なお、第3クッションセンサSC3は、圧力センサPS4および圧力センサPS5のいずれか一方のみを備えていてもよい。
圧力センサPS6は、着座者Pの大腿の下に位置している。圧力センサPS6は、着座者Pの大腿からの圧力値を測定する第4クッションセンサSC4を構成している。圧力センサPS6は、圧力センサPS5の前に配置されている。
なお、圧力センサPS4~PS6は、例えば、外部からの圧力によって電気抵抗が変化する素子であり、圧力値が大きい程、検出信号の電圧が高くなる(もしくは低くなる)。
第2制御装置300は、各圧力センサPS4~PS6から、圧力値を取得可能に圧力センサPS1~PS3と接続されている。第2制御装置300は、各圧力センサPS4~PS6で検出した情報を、スマートフォンSPに送信可能となっている。
詳しくは、第2制御装置300には、ブルートゥース(登録商標)またはWi-Fi(登録商標)などの近距離無線通信を可能にする近距離通信機310が接続されている。第2制御装置300は、近距離通信機310を介してスマートフォンSPと通信可能となっている。
第1制御装置200、第2制御装置300およびスマートフォンSPは、図示しないCPU、ROM、RAM、書換可能な不揮発性メモリ等を有し、予め記憶されたプログラムを実行する。なお、スマートフォンSPは、ディスプレイDSPをさらに備えている。
スマートフォンSPは、チャイルドシート2およびカート付属椅子3と通信可能となっている。詳しくは、スマートフォンSPは、圧力センサPS1~PS3から第1制御装置200を介して圧力値を取得するとともに、圧力センサPS4~PS6から第2制御装置300を介して圧力値を取得する機能を有している。スマートフォンSPには、チャイルドシート2およびカート付属椅子3から送信されてくる信号(圧力値)に基づいて実行可能なゲームを着座者Pに提供するためのシート用アプリがインストールされている。
本実施形態に係るシート用アプリでは、100m走ゲームを着座者Pに提供することが可能となっている。100m走ゲームは、チャイルドシート2またはカート付属椅子3から送信されてくる圧力値に基づいて、ディスプレイDSP上に表示されたキャラクタを走らせるゲームである。
図3に示すように、スマートフォンSPは、動作検出部110と、ゲーム処理部120と、歩数算出部130と、データ蓄積部140と、報知部150と、を備えている。
動作検出部110は、チャイルドシート2およびカート付属椅子3から着座者Pの動作に応じて変化する圧力値を取得する機能を有している。動作検出部110は、チャイルドシート2またはカート付属椅子3から圧力値を取得すると、取得した圧力値をゲーム処理部120および歩数算出部130に出力する。
ゲーム処理部120は、圧力値に基づいて、100m走ゲームを実行する機能を有している。例えばチャイルドシート2に座っている着座者Pが100m走ゲームを行う場合には、ゲーム処理部120は、チャイルドシート2における左右の圧力センサPS3の圧力値P3R,P3Lを取得する。そして、そのときに座っている着座者Pの平均的な圧力であるノーマル圧力P3nと、圧力値のピーク検出のためのしきい値P3thを決定するとともに、その着座者Pの平均的な脚を動かす周期であるノーマルステップ周期TSnを算出する。
具体的には、着座者Pが脚を交互に上げた場合、圧力値P3R,P3Lは、例えば図4のように変化する。図4において、圧力が急に小さくなっている部分は、着座者Pが脚を上げたことにより、圧力センサPS3の部分の圧力が小さくなっていることを示す。つまり、圧力が小さくなっていない140付近の圧力値が、脚を上げていないときの平均なノーマル圧力P3nとなる。ノーマル圧力P3nを算出するには、例えば、圧力値P3R,P3Lの前回値と今回値の差(今回値P3(n)から前回値P3(n-1)を引いた値とする。)の絶対値が所定値以下である場合(つまり、値の変化が小さいとき)の今回値を集計して平均すればよい。
また、しきい値P3thは、脚を上げている最中であることを判定するためのしきい値であり、例えば、図4の場合であれば、100~120程度の値を用いればよい。このため、しきい値P3thは、ノーマル圧力P3nに所定値を乗じた値を用いることができる。例えば、ノーマル圧力P3nに0.6~0.9程度の所定値を乗じた値をしきい値P3thとすることができる。
ノーマルステップ周期TSnは、圧力値P3R,P3Lのピーク同士の時間間隔であるステップ周期TSの平均値である。
圧力値P3R,P3Lは、各圧力値P3R,P3Lが、しきい値P3thより小さい(上側から下側へ超えた)という条件下で、前回値と今回値の差が負から正に変化したときにピークに達したと判定することができ、このときの前回値P3(n-1)をピーク値Pmとすることができる。
ゲーム処理部120は、着座者Pの動作に応じて圧力値P3R,P3Lのピークを検出すると、ピーク値Pmを算出し、ピーク値Pmとノーマル圧力P3nとに基づいて、脚を上げた大きさであるステップ強度F(FR,FL)を算出する。ステップ強度Fは、ピークの大きさ、つまり、ノーマル圧力P3nから、ピーク値Pmを引いた値とすることができる。本実施形態においては、着座者Pの体格の大きさによる違いをなくすため、ノーマル圧力P3nで規格化した値とする。例えば、ステップ強度Fは、
F=(P3n-Pm)/P3n
とする。
ゲーム処理部120は、100m走ゲーム中に、ステップ強度Fを算出すると、ディスプレイDSP上のキャラクタをゴールへ向けて移動させる。このときの移動量は、ステップ強度Fの大きさに応じたものである。スマートフォンSPは、例えば、F[m]分だけゴールへ向けてキャラクタを移動させる。なお、カート付属椅子3から圧力値を取得する場合にも、ゲーム処理部120は、前述と同様の処理を行う。以下の説明では、チャイルドシート2から取得する圧力値を、「第1圧力値」とも称し、カート付属椅子3から取得する圧力値を、「第2圧力値」とも称する。
図3に戻って、歩数算出部130は、第1圧力値に基づいて、チャイルドシート2に座っている着座者Pの運動量である第1歩数を第1評価値として算出可能であるとともに、第2圧力値に基づいて、カート付属椅子3に座っている着座者Pの運動量である第2歩数を第2評価値として算出可能となっている。具体的には、例えば、歩数算出部130は、ゲーム処理部120が算出したピーク値Pmの数を計測し、この数を歩数として取得する。歩数算出部130は、計測した歩数をデータ蓄積部140に出力する。
データ蓄積部140は、歩数算出部130から出力されてくる第1歩数と第2歩数とを、統合したデータとして蓄積する機能を有している。具体的に、歩数算出部130は、第1歩数と第2歩数とを積算する。また、本実施形態では、データ蓄積部140での歩数の蓄積は、1日ごとに更新されるものとする。つまり、本実施形態では、1日分のトータルの歩数が、データ蓄積部140に蓄積されている。
報知部150は、データ蓄積部140に蓄積されたデータを着座者Pに報知する機能を有している。具体的に、本実施形態では、報知部150は、データ蓄積部140に蓄積されたトータルの歩数を、ディスプレイDSP上に表示する。なお、報知部150による報知の方法は、これに限定されず、例えば音声などによって報知してもよい。
次に、スマートフォンSP(詳しくは、スマートフォンSP内の制御部)の動作について詳細に説明する。
スマートフォンSPは、着座者Pがシート用アプリを立ち上げると、図5に示す処理を開始する(START)。この制御において、スマートフォンSPは、まず、チャイルドシート2またはカート付属椅子3と通信可能な状態であるか否かを判断する(S11)。
ステップS11において通信可能な状態でないと判断した場合には(No)、スマートフォンSPは、本処理を終了する。ステップS11において通信可能な状態であると判断した場合には(Yes)、スマートフォンSPは、100m走ゲームのスタート画面(図6参照)をディスプレイDSP上に表示する(S12)。
ステップS12の後、スマートフォンSPは、100m走ゲームが選択されたか否かを判断する(S13)。ステップS13において100m走ゲームが選択されたと判断した場合には(Yes)、スマートフォンSPは、100m走ゲームを実行する(S14)。
ステップS14の後、詳しくは100m走ゲーム中において、スマートフォンSPは、圧力値に基づいて歩数を算出する(S15)。ステップS15の後、詳しくは100m走ゲームの終了後、スマートフォンSPは、今回の歩数をデータ蓄積部140に蓄積された過去の歩数に加算(統合)する(S16)。
ステップS16の後、スマートフォンSPは、統合した歩数をディスプレイDSP上に表示する(S17)。ステップS17の後、スマートフォンSPは、シート用アプリの終了が選択されたか否かを判断する(S18)。
ステップS18においてシート用アプリの終了が選択されていないと判断した場合には(No)、スマートフォンSPは、ステップS12の処理に戻る。ステップS18においてシート用アプリの終了が選択されたと判断した場合には(Yes)、スマートフォンSPは、本処理を終了する。
次に、スマートフォンSPの具体的な動作の一例を詳細に説明する。
図1に示すように、例えば車両CRでスーパーマーケットに向かう際において、チャイルドシート2に座る着座者P(子供)が、暇つぶしのためにスマートフォンSPのシート用アプリを起動すると、図5の処理が開始される。スマートフォンSPがチャイルドシート2と通信可能な状態である場合には(S11:Yes)、図6に示すように、スマートフォンSPのディスプレイDSP上に、100m走ゲームのスタート画面が表示される(S12)。
スタート画面では、100m走ゲームを開始するためのボタンB1と、シート用アプリを終了するためのボタンB2とが表示されている。着座者PがボタンB1を選択すると、ステップS13でYesと判断されて、100m走ゲームが実行される(S14)。
100m走ゲームが終了すると、スマートフォンSPは、ゲーム1回分の歩数を算出して、データ蓄積部140に蓄積するとともに(S15,S16)、データ蓄積部140に蓄積されている今日1日分のトータルの歩数を、ディスプレイDSP上に表示する(S17、図7参照)。車中において、着座者Pが100m走ゲームを複数回実行すると、ゲームの終了のたびに、ゲーム1回分の歩数が順次データ蓄積部140に蓄積されていく。
車両CRがスーパーマーケットに到着して、着座者Pが図6に示すスタート画面において終了のボタンB2を選択すると、スマートフォンSPは、シート用アプリを終了する。スーパーマーケットでの買い物中において、ショッピングカートSHCのカート付属椅子3に座らせられた着座者Pが、暇つぶしのためにスマートフォンSPのシート用アプリを再び起動すると、再び図5の処理が開始される。
スマートフォンSPがカート付属椅子3と通信可能な状態である場合には(S11:Yes)、図6に示すように、スマートフォンSPのディスプレイDSP上に、100m走ゲームのスタート画面が表示される(S12)。その後は、前述したように、着座者Pがゲームを実行するたびに、ゲーム1回分の歩数が順次データ蓄積部140に蓄積されていく。そのため、着座者Pは、車両CR内での歩数と、ショッピングカートSHC上での歩数とが加算されたトータルの歩数を知ることができるので、着座者Pがどの程度運動したのかを容易に知ることができる。また、着座者Pの親も、子供の1日分の歩数(運動量)を知ることができるので、その運動量を考慮して、その後の子供の活動のプランや食事のメニューなどを決めることができる。
以上、本実施形態のシートシステム1によれば、次の各効果を奏することができる。
圧力センサを有するシート(2,3)が様々な場所に設置されている環境下において、所定のシートに着座する着座者Pが、他のシートで得られた情報を利用することができる。
スマートフォンSPがデータ蓄積部140を有することで、後述するようなサーバが不要となるので、シートシステム1の構成を簡易化することができる。
着座者Pの運動量である歩数を評価値とするので、着座者Pが統合した歩数を参照することができ、着座者P自身の身体状態を把握することができる。
以上に本発明の実施形態について説明したが、本発明は、以下の他の形態に示すように、適宜変形して実施することが可能である。なお、以下の説明において、前記実施形態と略同様の構成には同一符号を付し、説明を省略する。
前記実施形態では、スマートフォンSPにデータ蓄積部140を設けたが、本発明はこれに限定されず、例えば、図8,9に示すように、スマートフォンSPと通信可能なサーバSVにデータ蓄積部420を設けてもよい。具体的に、図8に示す形態において、シートシステム1Aは、前述したチャイルドシート2、カート付属椅子3およびスマートフォンSPに加え、サーバSVを備えている。
図9に示すように、スマートフォンSPは、前記実施形態におけるデータ蓄積部140の代わりに、送信部160および受信部170を備えている。送信部160は、歩数算出部130で算出したゲーム1回分の歩数を、着座者Pに対応した識別情報と関連付けてサーバSVに送信する機能を有している。受信部170は、サーバSVから送信されてくる、後述するトータルの歩数を受信し、受信したトータルの歩数を報知部150に出力する機能を有している。これにより、スマートフォンSPは、サーバSVで統合したデータ(トータルの歩数)をサーバSVから取得して、取得したデータを、着座者Pに報知するように構成されている。
サーバSVは、受信部410と、データ蓄積部420と、送信部430と、を備えている。受信部410は、スマートフォンSPから識別情報に関連付けられた歩数を受信する機能を有している。受信部410は、識別情報に関連付けられた歩数を受信すると、受信した歩数を識別情報とともにデータ蓄積部420に出力する。
データ蓄積部420は、受信部410から取得した歩数を識別情報ごとに積算して蓄積する機能を有している。送信部430は、データ蓄積部420に蓄積された、着座者Pに対応したトータルの歩数をスマートフォンSPに送信する機能を有している。
この形態では、スマートフォンSPが図10に示す処理を実行し、サーバSVが図11に示す処理を実行するように構成されている。図10に示す処理は、図5に示す処理におけるステップS16の代わりに、新たなステップS31,S32を有し、その他の処理は、図5の処理と同様となっている。
図10に示す処理において、スマートフォンSPは、ステップS15において歩数を算出した後、算出した歩数をサーバSVに送信する(S31)。ステップS31の後、スマートフォンSPは、サーバSVに対して統合データであるトータルの歩数を要求して取得し(S32)、取得したトータルの歩数をディスプレイDSP上に表示する(S17)。
図11に示すように、サーバSVは、スマートフォンSPから歩数を取得したか否かを常時判断している(S41)。ステップS41において取得していないと判断した場合には(No)、サーバSVは、本処理を終了する。
ステップS41において取得したと判断した場合には(Yes)、サーバSVは、取得した歩数をデータ蓄積部420に蓄積された過去の歩数に加算(統合)する(S42)。ステップS42の後、サーバSVは、スマートフォンSPから統合データ、つまりトータルの歩数の要求があるか否かを判断する(S43)。
ステップS43において要求なしと判断した場合には(No)、サーバSVは、本処理を終了する。ステップS43において要求ありと判断した場合には(Yes)、サーバSVは、統合したトータルの歩数をスマートフォンSPに送信して(S43)、本処理を終了する。
以上、この形態によれば、スマートフォンSPにデータ蓄積部を設ける必要がないので、スマートフォンSPの記憶容量を節約することができる。
サーバSVで統合したトータルの歩数をスマートフォンSPを介して着座者Pに報知するので、着座者Pがトータルの歩数を有効活用することができる。
前記実施形態では、統合データとしてのトータルの歩数をディスプレイDSP上に表示するだけであったが、本発明はこれに限定されず、統合データは様々な用途に活用することができる。例えば、トータルの歩数に基づいて活動のプランを決定してもよい。
具体的には、スマートフォンSPが、例えば、図1に示すシートシステム1において、図12に示す処理を実行するように構成されていてもよい。図12に示す処理は、図5に示す処理におけるステップS17の代わりに、新たなステップS51を有し、その他の処理は、図5の処理と同様となっている。
図12に示す処理において、スマートフォンSPは、歩数をデータ蓄積部140に統合して蓄積した後(S16)、統合したトータルの歩数に基づいて活動のプランを決定し、決定した活動のプランをディスプレイDSP上に表示する(S51)。ここで、この形態では、活動のプランとして、100m走ゲームおよび休憩(シート用アプリの終了)を例示する。
ステップS51において、スマートフォンSPは、トータルの歩数が所定歩数(例えば3000歩)未満の場合には、着座者Pの運動量が足りないため、運動を促進するための活動のプラン、つまり100m走ゲームを推奨の活動プランとして提示する。詳しくは、図13に示すように、スマートフォンSPは、ディスプレイDSP上において、100m走ゲームの実行を促すメッセージを表示するとともに、100mゲームを実行するためのボタンB1を、休憩するためのボタンB2よりも大きく表示する。
ステップS51において、スマートフォンSPは、トータルの歩数が所定歩数以上の場合には、着座者Pが運動(ゲーム)をやり過ぎている傾向にあるため、休憩、つまりシート用アプリの終了を推奨の活動プランとして提示する。詳しくは、図14に示すように、スマートフォンSPは、ディスプレイDSP上において、休憩を促すメッセージを表示するとともに、休憩するためのボタンB2を、100mゲームを実行するためのボタンB1よりも大きく表示する。
この形態によれば、トータルの歩数(統合したデータ)に基づいて活動のプランを着座者Pに提示するので、着座者Pの身体状態に適した活動のプランを着座者Pに提示することができる。また、着座者Pの親が、図14に示す画面を見た場合には、子供が運動(ゲーム)をやり過ぎていることを知ることができるので、子供からスマートフォンSPを取り上げることができる。
前記実施形態では、着座者Pの身体状態の評価値(第1評価値、第2評価値)を、着座者Pの運動量(歩数)としたが、本発明はこれに限定されず、評価値は、例えば、体重や着座時間などであってもよい。例えば、評価値を体重とした場合、スマートフォンSPは、体重を測定するためのアプリ、詳しくは図15に示す処理を、図1に示すシートシステム1において実行するように構成することができる。
図15に示す処理は、図5に示す処理のステップS11を有する他、新たなステップS61~S67の処理を有している。図15に示す処理において、スマートフォンSPは、ステップS11において通信可能であると判断した場合には(Yes)、チャイルドシート2またはカート付属椅子3から圧力値を取得する(S61)。
ステップS61の後、スマートフォンSPは、圧力値に基づいて着座者Pの体重を算出する(S62)。ステップS62の後、スマートフォンSPは、データ蓄積部140に蓄積している体重の履歴を更新する(S63)。詳しくは、ステップS63において、スマートフォンSPは、今回算出した体重を日付と関連付けて、過去の体重と日付のデータとともにデータ蓄積部140に蓄積する。つまり、スマートフォンSPは、前記実施形態のように歩数を加算することでデータを統合するのではなく、体重と日付のデータを積み上げていくことでデータを統合している。
ステップS63の後、スマートフォンSPは、アプリがアクティブ状態であるか否かを判断する(S64)。ステップS64においてアクティブ状態であると判断した場合には(Yes)、スマートフォンSPは、図16に示すように、ディスプレイDSP全体に表示されているアプリ用の画面において、その日の体重と、過去(例えば今月)の体重の履歴を表示する(S65)。
ステップS64においてアクティブ状態でないと判断した場合には(No)、スマートフォンSPは、図17に示すように、ホーム画面の一部に表示するメッセージ枠内において、今回算出した体重を通知する(S66)。ステップS65またはステップS66の後、スマートフォンSPは、アプリの終了が選択されたか否かを判断する(S67)。
ステップS67において終了が選択されていないと判断した場合には(No)、スマートフォンSPは、ステップS61の処理に戻る。ステップS67において終了が選択されたと判断した場合には(Yes)、スマートフォンSPは、本処理を終了する。
この形態によれば、体重の履歴(統合したデータ)を着座者Pが知ることができるので、着座者Pが容易に体重管理を行うことができる。
なお、評価値を着座時間とした場合には、例えば着座時間に基づいて、広告、お勧めのアプリ、健康アドバイスなどを着座者Pに提示することができる。例えば、着座時間が所定時間以上である場合には、喉が渇いていると判断して、飲料品の広告を着座者Pに提示することができる。なお、着座時間は、圧力値が所定閾値以上になってからの経過時間として算出すればよい。
前記実施形態では、着座者の身体状態を検出するための第1情報および第2情報として圧力値を例示したが、本発明はこれに限定されず、第1情報および第2情報は、例えば、体温や発汗量に対応する電流値などであってもよい。なお、センサは、これらの情報を検出可能なセンサであればよい。また、例えば、第1情報・第2情報を発汗量に対応する電流値とした場合には、評価値は、電流値から算出する発汗量とし、過去から現在までの発汗量と日付のデータを、統合したデータとして蓄積すればよい。
また、シートシステムを構成するシートの数は、2つに限らず、3つ以上であってもよい。また、シートは、船舶や航空機などの他の乗物に設置されるシートであってもよいし、自宅や公共施設などに設置される椅子や座椅子などであってもよい。
前記実施形態では、シートクッションのみにセンサを設けたが、本発明はこれに限定されず、例えば、シートクッションとシートバックの両方にセンサを設けてもよいし、シートバックのみにセンサを設けてもよい。
前記実施形態では、第1センサおよび第2センサとして圧力センサを例示したが、本発明はこれに限定されず、第1センサおよび第2センサは、例えば光センサなどであってもよい。この場合、光センサで光が検知されたか否かの情報を第1情報・第2情報とし、この第1情報・第2情報に基づいて歩数などを算出してもよい。
前記実施形態では、携帯端末としてスマートフォンSPを例示したが、本発明はこれに限定されず、携帯端末は、例えばタブレットなどのスマートフォンSP以外の携帯端末であってもよい。
前記した実施形態および変形例で説明した各要素を、任意に組み合わせて実施してもよい。
1 シートシステム
2 チャイルドシート
3 カート付属椅子
20 第1シート本体
30 第2シート本体
140 データ蓄積部
P 着座者
SP スマートフォン

Claims (1)

  1. 第1シート本体、および、前記第1シート本体に設けられ、前記第1シート本体に座っている着座者の身体状態を検出するための第1情報を取得する第1センサを有する第1シートと、
    第2シート本体、および、前記第2シート本体に設けられ、前記第2シート本体に座っている着座者の身体状態を検出するための第2情報を取得する第2センサを有する第2シートと、
    前記第1シートおよび前記第2シートと通信可能であり、前記第1情報に基づいて前記着座者の身体状態の評価値である第1評価値を算出可能であるとともに、前記第2情報に基づいて前記着座者の身体状態の評価値である第2評価値を算出可能な携帯端末と、
    前記第1評価値と前記第2評価値とを統合したデータとして蓄積するデータ蓄積部と、を備え、
    前記携帯端末は、前記第1評価値と前記第2評価値とを統合したデータを用いるシート用アプリを実行可能であるとともに、歩数算出部を有し、
    前記歩数算出部は、
    前記第1情報に基づいて、着座者の運動量である第1歩数を前記第1評価値として算出し、
    前記第2情報に基づいて、着座者の運動量である第2歩数を前記第2評価値として算出し、
    前記第1評価値および前記第2評価値として算出した前記第1歩数および前記第2歩数を積算した歩数を、前記データ蓄積部に出力することを特徴とするシートシステム。
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