JP2023097374A - 3dプリント用ハイドロゲル基質及びその調製方法と応用 - Google Patents

3dプリント用ハイドロゲル基質及びその調製方法と応用 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、3Dプリント用ハイドロゲル基質及びその調製方法と応用を提供する。【解決手段】3Dプリント用ハイドロゲル基質の調製原料は、シゾフィラン、加水分解シルク、増粘剤、架橋剤及び水を含む。本発明のハイドロゲル基質における各成分は互いに協力して相乗効果を発揮し、保湿、美白、シワ防止、アンチエイジングに優れた効果を有する。同時に、異なる領域の顔の皮膚に応じて3Dプリントして、対応する皮膚付着製品を製造することができる。3Dプリント技術は、ハイドロゲル基質の有効成分を全部保存し、前記3Dプリント用ハイドロゲル基質の各成分の効果を十分に発揮できる。【選択図】なし

Description

本発明は3Dプリント材料とスキンケア製品分野に属し、具体的には、3Dプリント用ハイドロゲル基質及びその調製方法と応用に関する。
3Dプリントフェイシャルマスクとは、3Dプリンターで顔に対してデジタル収集を行い、人の顔の形状データをコンピューターに転送し、一人一人の顔の形状にぴったりフィットするフェイシャルマスクをプリントするものである。3Dプリントフェイシャルマスクのメリットは、フェイシャルマスク液の有効成分を完全に保存し、マスク液を最大限に吸収できることである。同時に、人間の顔の形状に合わせてカスタマイズすることで得られた3Dプリントフェイシャルマスクは、人間の顔の皮膚の毛穴にフィットできる。そこで、3Dプリンターは、デジタル収集により人間の顔の形状データをコンピューターに転送し、一人一人の顔の形状にぴったりフィットするフェイシャルマスクをプリントする。しかし、3Dプリントフェイシャルマスクには、いくつかの大きなデメリットがある:1、充填されたプリント用ハイドロゲル基質(ほとんどがコラーゲンゲルまたはヒアルロン酸ゲルである)が限定されているため、効果が単一である;2、調製方法が面倒で時間がかかり、高度な調製条件が必要である;3、エッセンスを個人の肌の状態に合わせてその場で調整およびカスタマイズする必要があるため、消費者への納期が長くなり、カスタマイズにかかる費用が高い。
CN111840094Aは、ナノベシクルを含有する3Dプリントによりカスタマイズされたハイドロゲルフェイシャルマスク及びその製造方法を開示している。まず、消費者に対して顔のスキャンと肌質のデータを測定し、次に肌質のデータに従って、逆蒸発法によってナノベシクルカプセル化有効成分を合成し、有効成分をブランクのハイドロゲルに追加し、有効成分を含むナノベシクルハイドロゲルを調製する。最後に、有効成分を含むナノベシクルハイドロゲルを3Dプリンターの注射器に入れ、設定されたプログラムに従って、顔のスキャンデータに従ってハイドロゲルフェイシャルマスクをプリントする。前記フェイシャルマスクは、エッセンスのカスタマイズのためにスキンテスターによる肌質データの測定が必要であり、使用されているハイドロゲルは、水分補給、保湿、美白、そばかす除去、および抗シワの点で改善する必要がある。
CN106420451Aは、3Dプリントされた自己加熱多孔質ゲルフェイシャルマスク及びその製造方法を開示している。本発明は、人間の顔の幾何学的特徴に従って、3Dプリンターを使用して、まず真空環境で多孔質フェイシャルマスクの支持溶液をプリントし、多孔質フェイシャルマスクの支持層を形成した後、多孔質フェイシャルマスクの支持層上にフェイシャルマスク液体をプリントする。次に、自己発熱成分をプリントし、最後に多孔質フェイシャルマスクの支持ゲルをプリントし、3Dプリントされた自己発熱多孔質ゲルフェイシャルマスクを得る。本発明は、多孔性フェイシャルマスク支持体のプリント-マスク液体のプリント-多孔質フェイシャルマスクの支持ゲルのプリントを必要とし、製造方法は極めて面倒で時間がかかり、高度な調製条件が必要である。
CN110833517Aは、3Dスキャン技術と3Dプリント技術に基づく栄養修復フェイシャルマスクを開示しており、この保湿フェイシャルマスク基質は、水50~70質量%,ポリビニルアルコール4~8質量%、キトサン0.5~1.5質量%、アルギン酸ナトリウム0.5~1.5質量%、カルボキシメチルセルロースナトリウム2~3質量%、グリセロリン酸ナトリウム24~32質量%、低分子ヒアルロン酸1~3質量%、過硫酸アンモニウム0.05~0.2質量%、テトラメチルエチレンジアミン0.03~0.1質量%を含み、前記フェイシャルマスクに充填されるプリント用ハイドロゲル基質は限られており、使用されている保湿フェイシャルマスク基質の水分補給、保湿、美白、そばかす防止、抗シワなどの効果を改善する必要がある。
そのため、個人の顔の形状に完全にフィットし、さまざまな領域の顔の皮膚に栄養を与えて修復する能力をさらに向上させる3Dプリント用ハイドロゲル基質を開発することは、本分野の研究の焦点である。
従来技術の欠点を考慮して、本発明の目的は、3Dプリント用ハイドロゲル基質及びその調製方法と応用を提供することである。前記ハイドロゲル基質中の成分は互いに協力して相乗効果を有し、良好な保湿、美白、抗シワおよび老化防止効果を有する。同時に、前記ハイドロゲル基質は、異なる領域の顔の皮膚に応じて3Dプリントして、対応する皮膚付着製品を製造することができる。3Dプリント技術は、ハイドロゲル基質の有効成分を全部保存し、ハイドロゲル基質の各成分の効果を十分に発揮できる。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の実施形態を採用する。
第1実施形態において、本発明は3Dプリント用ハイドロゲル基質を提供し、前記3Dプリント用ハイドロゲル基質の調製原料は、シゾフィラン、加水分解シルク、増粘剤、架橋剤及び水を含む。
本発明において、シゾフィランと加水分解シルクは、3Dプリント用ハイドロゲル基質の主成分として使用され、シゾフィランによりフィブロインのコンフォメーション変化を促進して物理的架橋を形成し、フィブロインは、一般的に使用されるハイドロゲルよりも高い接着性を示し、シゾフィランの有効成分の送達をさらに促進する。即ち、シゾフィランと加水分解シルクは互いに協力して相乗効果を有し、良好な保湿、美白、抗シワおよび老化防止効果を有する。
その中でも、シゾフィラン(Schizophyllan、SPG)はスエヒロタケの主要な有効成分の一つであり、SPGは非イオン性の水溶性ポリデキストロースであり、主鎖は1,3-β-D-グルコピラノース単位で構成され、3つのグルコース分子ごとはβ-1,6-結合型D-グルコピラノース分岐を生成し、顔の皮膚バリアを効果的に修復し、外部刺激、炎症、環境汚染などによって引き起こされる皮膚の老化を防ぎ、しっとりした状態を長時間持続させ、保湿効果と深い保湿効果を実現する。さらに、他の機能性成分と比較して、前記シゾフィランは顕著な粘性と潤滑性を備えているため、ハイドロゲル基質の主成分として使用して、3Dプリントによってさまざまな領域の顔の皮膚に完全にフィットさせるという目的を達成できる。
その中でも、加水分解シルク(HYDROLYZED SILK)は加水分解シルクタンパク質とも呼ばれ、加水分解シルクはシルクから抽出された天然高分子フィブリンであり、シルクの含有量の約70~80%を占め、18種類のアミノ基を含有し、極めて皮膚に吸収されやすく、美白に必要な栄養成分を供給し、色素の分解を促進し、肌のトーンを均一にし、コラーゲンの分泌を促進し、肌の張りと弾力を高める。また、加水分解されたシルクには、紫外線を吸収し、紫外線が皮膚に入るのを防ぎ、美白効果を実現し、メラニンの生成をより効果的に抑制することができ、セリンアミノ酸は皮膚のチロシナーゼの活性を阻害し、それによってチロシン酵素がメラニンを生成するのを阻害し、肌のくすみを内側から改善する。
好ましくは、前記3Dプリント用ハイドロゲル基質の調製原料は、シゾフィランを0.1~5質量%、加水分解シルクを1~10質量%、増粘剤を1~10質量%、架橋剤を0.05~2質量%及び水を70~90質量%を含む。
前記3Dプリント用ハイドロゲル基質の調製原料の合計質量を100%とすると、前記シゾフィランの含有量は0.1~5%であり、例えば0.1%、0.5%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、4.5%、5%等でもよい。
前記3Dプリント用ハイドロゲル基質の調製原料の合計質量を100%とすると、前記加水分解シルクの含有量は1~10%であり、例えば1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%等でもよい。
前記3Dプリント用ハイドロゲル基質の調製原料の合計質量を100%とすると、前記架橋剤の含有量は0.05~2%であり、例えば0.05%、0.06%、0.08%、0.1%、0.2%、0.5%、1%、1.5%、2%等でもよい。
前記3Dプリント用ハイドロゲル基質の調製原料の合計質量を100%とすると、前記増粘剤の含有量は1~10%であり、例えば1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%等でもよい。
前記3Dプリント用ハイドロゲル基質の調製原料の合計質量を100%とすると、前記水の含有量は70~90%であり、例えば70%、75%、80%、85%、90%等でもよい。(本発明の調製原料の合計質量は100%であり、残量は水である)。
好ましくは、前記シゾフィランの分子量は5~500kDであり、例えば5kD、10kD、15kD、20kD、30kD、40kD、50kD、60kD、70kD、80kD、90kD、100kD、120kD、140kD、160kD、180kD、200kD、220kD、250kD、300kD、400kD、500kD等でもよく、好ましくは30~300kDである。
好ましくは、前記シゾフィランは、分子量が50~80kDのシゾフィランと分子量が100~150kDのシゾフィランの組み合わせである。
本発明のハイドロゲル基質は3Dプリントに使用されるため、50~80kDのシゾフィランと分子量が100~150kDのシゾフィランを組み合わせると、その粘度と潤滑性は3Dプリントに最適であり、3Dプリントを通じて顔の皮膚の異なる領域に完全にフィットするという目的を満たすだけでなく、3Dプリントの過程において最も完璧に保存でき、ハイドロゲル基質の各成分の効果を最大に発揮することができる。さらに、これら二種類の分子量のシゾフィランの組み合わせにより、ゲル基質の保湿、美白、しわ防止、アンチエイジング効果をさらに改善することができる。
好ましくは、前記分子量が50~80kDのシゾフィランと分子量が100~150kDのシゾフィランの質量比は(4~6):1であり、例えば4:1、4.5:1、5:1、5.5:1、6:1等でもよい。
好ましくは、前記架橋剤は、グルタルアルデヒド、ゲニピンまたはカルボジイミド中のいずれか1種または少なくとも2種の組み合わせを含む。
好ましくは、前記架橋剤は、ゲニピンとグルタルアルデヒドの組み合わせである。
好ましくは、前記ゲニピンとグルタルアルデヒドの質量比は(1~3):1であり、例えば1:1、1.5:1、2:1、2.5:1、3:1等でもよい。
好ましくは、前記増粘剤は、ポリアクリル酸ナトリウム、メチルセルロース、キトサン、エチルセルロースまたはポリビニルピロリドン中のいずれか1種または少なくとも2種の組み合わせを含む。
好ましくは、前記増粘剤は、ポリアクリル酸ナトリウムとキトサンの組み合わせである。
好ましくは、前記ポリアクリル酸ナトリウムとキトサンの質量比は(1~3):1であり、例えば1:1、1.5:1、2:1、2.5:1、3:1等でもよい。
好ましくは、前記3Dプリント用ハイドロゲル基質の調製原料は、可溶化剤および/またはpH調整剤をさらに含む。
好ましくは、前記可溶化剤は、プロピレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール―200、ポリエチレングリコール―400またはPEGー60水添ヒマシ油中のいずれか1種または少なくとも2種の組み合わせを含む。
好ましくは、前記可溶化剤の添加量は0.05~2%であり、例えば0.05%、0.1%、0.2%、0.4%、0.6%、0.8%、1%、1.5%、2%等でもよい。
好ましくは、前記pH調整剤は、酒石酸、酒石酸塩、クエン酸、レモン塩、乳酸、乳酸塩、酢酸、酢酸塩或水酸化ナトリウム中のいずれか1種または少なくとも2種の組み合わせを含む。
好ましくは、前記pH調整剤の添加量は0.01~0.5%であり、例えば0.01%、0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%等でもよい。
第2実施形態において、本発明は第1実施形態に記載の3Dプリント用ハイドロゲル基質の調製方法を提供し、前記調製方法は、下記のステップを含む。
ステップ(1):シゾフィランを水に溶解してシゾフィラン液を得、加水分解シルクを水に溶解して加水分解シルク液を得、増粘剤を水に溶解して増粘液を得る。
ステップ(2):ステップ(1)で得られたシゾフィラン液を、架橋剤、増粘液、および加水分解シルク液と順次混合して、前記3Dプリント用ハイドロゲル基質を得る。
好ましくは、ステップ(1)において、前記シゾフィランの溶解温度は50~90℃であり、例えば50℃、60℃、70℃、80℃、90℃等でもよく、前記シゾフィランの溶解時間は10~40minであり、例えば10min、15min、20min、25min、30min、35min、40min等でもよい。
好ましくは、ステップ(1)において、前記加水分解シルク液の具体的な調製方法は、まず、加水分解シルクと水を混合して50~70℃(例えば50℃、55℃、60℃、65℃、70℃等でもよい)で20~30min(例えば20min、22min、24min、26min、28min、30min等でもよい)間撹拌し、pH4~6(例えば4、4.5、5、5.5、6等でもよい)に調整し、40~60℃(例えば40℃、45℃、50℃、55℃、60℃等でもよい)で20~30min(例えば20min、22min、24min、26min、28min、30min等でもよい)間攪拌し、前記加水分解シルク液を得る。
好ましくは、ステップ(1)において、前記増粘剤の溶解温度は50~70℃(例えば50℃、55℃、60℃、65℃、70℃等でもよい)であり、前記増粘剤の溶解時間は10~20min(例えば10min、12min、14min、16min、18min、20min等でもよい)である。
好ましくは、ステップ(2)において、前記シゾフィラン液と架橋剤の混合には、可溶化剤をさらに添加する必要がある。
好ましくは、ステップ(2)において、増粘液と混合した後、反応系をpH6.5~7.5(例えば6.5、6.7、6.9、7.1、7.3、7.5等でもよい)に調整して加水分解シルク液と混合する。
好ましくは、ステップ(2)において、前記混合の温度は60~80℃(例えば60℃、65℃、70℃、75 ℃、80℃等でもよい)であり,前記混合の時間は30~50min(例えば30min、35min、40min、45min、50min等でもよい)である。
第3実施形態において、本発明は第1実施形態に記載の3Dプリント用ハイドロゲル基質の3Dプリント皮膚付着製品の製造への応用を提供する。
好ましくは、前記3Dプリント皮膚付着製品は、3Dプリントフェイシャルマスク、3Dプリントアイパッチ、3Dプリント額マスク、3Dプリント首マスク及び3Dプリント鼻パックの中いずれか一つを含む。
第4実施形態において、本発明は3Dプリント皮膚付着製品を提供し、前記3Dプリント皮膚付着製品は、第1実施形態に記載の3Dプリント用ハイドロゲル基質から3Dプリントにより製造される。
第5実施形態において、本発明は、第4実施形態に記載の3Dプリント皮膚付着製品の製造方法を提供し、前記製造方法、下記のステップを含む
ステップ(a)顔のスキャン:3D顔肌質スキャナーを使用して、製品の種類に応じてユーザーの顔の対応する位置の特徴を抽出し、3Dプロファイルデータを得る。
ステップ(b)データ処理:3Dプロファイルデータに対してトポロジマッピングを行い、3Dモデル図を2D平面モデル図に変換し、3Dプリントモデルを確立する
ステップ(c)プリント:第1実施形態に記載の3Dプリント用ハイドロゲル基質を3Dプリンターのバレルに入れ、ステップ(b)で確立された3Dプリントモデルに従ってプリントして、前記3Dプリント皮膚付着製品を得る。
好ましくは、ステップ(c)において、前記プリントのパラメータは、プリント温度は0~30℃(例えば0℃、5℃、10℃、15℃、20℃、25℃、30℃等でもよい)、プリントの層数は1~5層(例えば1層、2層、3層、4層、5 層等でもよい)、プリントの各層の厚みは0.1~0.5mm(例えば0.1mm、0.2mm、0.3mm、0.4mm、0.5mm等でもよい)、プリントの速度は10~20mm/s(例えば10mm/s、12mm/s、14mm/s、16mm/s、18mm/s、20mm/s等でもよい)、プリントの押出空気圧は5~15psi(例えば5psi、6psi、7psi、8psi、9psi、10psi、11psi、12psi、13psi、14psi、15psi等でもよい)に設定する。
従来技術に比べて、本発明は以下のような有利な効果を有する。
(1)本発明のシゾフィランと加水分解シルクは、3Dプリント用ハイドロゲル基質の主成分として使用され、シゾフィランによりフィブロインのコンフォメーション変化を促進して物理的架橋を形成し、フィブロインは、一般的に使用されるハイドロゲルよりも高い接着性を示し、シゾフィランの有効成分の送達をさらに促進する。
(2)本発明のハイドロゲル基質中の成分は互いに協力して相乗効果を有し、良好な保湿、美白、抗シワおよび老化防止効果を有する。
(3)本発明のハイドロゲル基質は、異なる領域の顔の皮膚に応じて3Dプリントして、対応する皮膚付着製品を製造することができる。3Dプリント技術は、ハイドロゲル基質の有効成分を全部保存し、ハイドロゲル基質の各成分の効果を十分に発揮できる。
以下、具体的な実施形態を通じて本発明の技術的解決策をさらに説明する。前記実施形態は、本発明の理解を高めるためのものであり、本発明を限定するものではないことを理解されたい。
以下の実施例および比較例において、技術または条件が記載されていないものは、この分野の文献に記載された技術、条件、または製品仕様に従って実施することができる。使用される試薬または機器は、メーカーが記載されていないが、通常の経路で入手できる市販品、従来技術によって調製できるものである。
実施例1
本実施例は、3Dプリント用ハイドロゲル基質を提供し、前記3Dプリント用ハイドロゲル基質の調製原料は、質量百分率で以下の成分を含む。
Figure 2023097374000001
前記3Dプリント用ハイドロゲル基質の調製方法は、下記のステップを含む
(1)上記配合量のシゾフィランを80℃で水に30min間混合してシゾフィラン液を得る。まず、上記配合量の加水分解シルク及び水を混合し、60℃で25min間攪拌した後、クエン酸を添加してpH5に調整し、50℃まで冷却して25min間攪拌して加水分解シルクを得る。上記配合量の増粘剤を60℃で水に15min間混合して増粘剤を得る。
(2)まず、ステップ(1)で得られたシゾフィラン液、架橋剤と可溶化剤を、70℃で10min間混合した後、ステップ(1)で得られた増粘剤を添加し、70℃で10min間混合した後、水酸化ナトリウムを添加して反応系をpH7.2に調整した。最後に、ステップ(1)で得られた加水分解シルク液を添加し、70℃で20min間混合して前記3Dプリント用ハイドロゲル基質を得る。
実施例2
本実施例は、3Dプリント用ハイドロゲル基質を提供し、前記3Dプリント用ハイドロゲル基質の調製原料は、質量百分率で以下の成分を含む。
Figure 2023097374000002
前記3Dプリント用ハイドロゲル基質の調製方法は、下記のステップを含む。
(1)上記配合量のシゾフィランを70℃で水に40min間混合してシゾフィラン液を得る。まず、上記配合量の加水分解シルク及び水を混合し、50℃で30min間攪拌した後、氷酢酸を添加してpH5.5に調整し、60℃まで冷却して20min間攪拌して加水分解シルク液を得る。上記配合量の増粘剤を50℃で水に20min間混合して増粘剤を得る。
(2)まず、ステップ(1)で得られたシゾフィラン液、架橋剤と可溶化剤を、60℃で15min間混合した後、ステップ(1)で得られた増粘剤を添加し、60℃で15min間混合した後、水酸化ナトリウムを添加して反応系をpH7.0に調整した。最後に、ステップ(1)で得られた加水分解シルク液を添加し、60℃で20min間混合して前記3Dプリント用ハイドロゲル基質を得る。
実施例3
本実施例は、3Dプリント用ハイドロゲル基質を提供し、前記3Dプリント用ハイドロゲル基質の調製原料は、質量百分率で以下の成分を含む。
Figure 2023097374000003
前記3Dプリント用ハイドロゲル基質の調製方法は、下記のステップを含む。
(1)上記配合量のシゾフィランを90℃で水に20min間混合してシゾフィラン液を得る。まず、上記配合量の加水分解シルク及び水を混合し、70℃で20min間攪拌した後、酒石酸を添加してpH4.5に調整し、40℃まで冷却して30min間攪拌して加水分解シルク液を得る。上記配合量の増粘剤を70℃で水に10min間混合して増粘剤を得る。
(2)まず、ステップ(1)で得られたシゾフィラン液、架橋剤と可溶化剤を、80℃で5min間混合した後、ステップ(1)で得られた増粘剤を添加し、80℃で10min間混合した後、水酸化ナトリウムを添加して反応系をpH6.8に調整した。最後に、ステップ(1)で得られた加水分解シルク液を添加し、60℃で30min間混合して前記3Dプリント用ハイドロゲル基質を得る。
実施例4
本実施例は、3Dプリント用ハイドロゲル基質を提供し、実施例1との相違点は、シゾフィラン(平均分子量は50kD)の含有量が2%であり、シゾフィラン(平均分子量は120kD)の含有量が1%であり、その他成分の含有量及び調製方法は、実施例1と同様である。
実施例5
本実施例は、3Dプリント用ハイドロゲル基質を提供し、実施例1との相違点は、シゾフィラン(平均分子量は50kD)の含有量が2.7%であり、シゾフィラン(平均分子量は120kD)の含有量が0.3%であり、その他成分の含有量及び調製方法は、実施例1と同様である。
実施例6
本実施例は、3Dプリント用ハイドロゲル基質を提供し、実施例1との相違点は、平均分子量が50kDのシゾフィランを、同質量の平均分子量が40kDのシゾフィランに変えることであり、その他成分の含有量及び調製方法は、実施例1と同様である。
実施例7
本実施例は、3Dプリント用ハイドロゲル基質を提供し、実施例1との相違点は、平均分子量が120kDのシゾフィランを、同質量の平均分子量が200kDのシゾフィランに変えることであり、その他成分の含有量及び調製方法は、実施例1と同様である。
実施例8
本実施例は、3Dプリント用ハイドロゲル基質を提供し、実施例1との相違点は、ポリアクリル酸ナトリウムの含有量が0.5%であり、キトサンの含有量を1.5%まで増加させることであり、その他成分の含有量及び調製方法は、実施例1と同様である。
実施例9
本実施例は、3Dプリント用ハイドロゲル基質を提供し、実施例1との相違点は、ポリアクリル酸ナトリウムの含有量が1.6%であり、キトサンの含有量を0.4%まで増加させることであり、その他成分の含有量及び調製方法は、実施例1と同様である。
実施例10
本実施例は、3Dプリント用ハイドロゲル基質を提供し、実施例1との相違点は、ポリアクリル酸ナトリウムを添加しないこと、キトサンの含有量を2%まで増加させることであり、その他成分の含有量及び調製方法は、実施例1と同様である。
実施例11
本実施例は、3Dプリント用ハイドロゲル基質を提供し、実施例1との相違点は、キトサンを添加しないこと、ポリアクリル酸ナトリウムの含有量を2%まで増加させることであり、その他成分の含有量及び調製方法は、実施例1と同様である。
実施例12
本実施例は、3Dプリント用ハイドロゲル基質を提供し、実施例1との相違点は、ポリアクリル酸ナトリウムとキトサンを添加しないこと、前記増粘剤が2%のエチルセルロースである。
比較例1
本比較例は、3Dプリント用ハイドロゲル基質を提供し、前記3Dプリント用ハイドロゲル基質の調製原料は、質量百分率で以下の成分を含む。
Figure 2023097374000004
前記3Dプリント用ハイドロゲル基質の調製方法は、下記のステップを含む。
(1)まず、上記配合量の加水分解シルク及び水を混合し、60℃で25min間攪拌した後、クエン酸を添加してpH5に調整し、50℃まで冷却して25min間攪拌して加水分解シルク液を得る。上記配合量の増粘剤を60℃で水に15min間混合して増粘剤を得る。
(2)まず、ステップ(1)で得られた増粘剤、架橋剤と可溶化剤を、70℃で20min間混合した後、水酸化ナトリウムを添加して反応系をpH7.2に調整した後、さらに、ステップ(1)で得られた加水分解シルク液を添加し、70℃で40min間混合して前記3Dプリント用ハイドロゲル基質を得る。
比較例2
本比較例は、3Dプリント用ハイドロゲル基質を提供し、実施例1との相違点は、シゾフィラン(平均分子量は50kD)を、同質量のカルボキシメチルキトサン(分子量は50kDa、アセチル度範囲は70%、カルボキシメチル置換度範囲は1.0)に変えること、シゾフィラン(平均分子量は120kD)を同質量のカルボキシメチルキトサン(分子量は120kDa、アセチル度範囲は80%、カルボキシメチル置換度範囲は0.5)に変えることであり、その他成分の含有量及び調製方法は、実施例1と同様である。
比較例3
本比較例は、3Dプリント用ハイドロゲル基質を提供し、前記3Dプリント用ハイドロゲル基質の調製原料は、質量百分率で以下の成分を含む。
Figure 2023097374000005
前記3Dプリント用ハイドロゲル基質の調製方法は、下記のステップを含む。
(1)上記配合量のシゾフィランを90℃で水に35min間混合してシゾフィラン液を得る。上記配合量の増粘剤を60℃で水に15min間混合して増粘剤を得る。
(2)まず、ステップ(1)で得られたシゾフィラン液、架橋剤と可溶化剤を、70℃で20min間混合した後、ステップ(1)で得られた増粘剤を添加し、70℃で10min間混合した後、水酸化ナトリウムを添加して反応系をpH7.2に調整して前記3Dプリント用ハイドロゲル基質を得る。
比較例4
本比較例は、3Dプリント用ハイドロゲル基質を提供し、実施例1との相違点は、架橋剤を添加しないことであり、その他成分の含有量及び調製方法は、実施例1と同様である。
応用例1~3
本応用例は、3種類の3Dプリントフェイシャルマスクを提供し、前記3Dプリントフェイシャルマスクは、下記の製造方法により製造される。
ステップ(a)顔のスキャン:3D顔肌質スキャナーを使用して、製品の種類に応じてユーザーの顔の全体の特徴を抽出し、3Dプロファイルデータを得る。
ステップ(b)データ処理:3Dプロファイルデータに対してトポロジマッピングを行い、3Dモデル図を2D平面モデル図に変換し、3Dプリントモデルを確立する。
ステップ(c)フェイシャルマスクのプリント:実施例1~3が提供する前記3Dプリント用ハイドロゲル基質を3Dプリンターのバレルに入れ、ステップ(b)で確立された3Dプリントモデルに従ってプリントして、応用例1~3に対応する3Dプリントフェイシャルマスクを得る。
そこで、前記プリントのパラメータは、プリント温度は10℃、プリントの層数は2層、プリントの各層の厚みは0.2mm、プリントの速度は10mm/s、プリントの押出空気圧は15psiに設定する。
比較応用例1~3
本比較応用例は、3種類の3Dプリントフェイシャルマスクを提供し、前記3Dプリントフェイシャルマスクは、下記の製造方法により製造される。
ステップ(a)顔のスキャン:3D顔肌質スキャナーを使用して、製品の種類に応じてユーザーの顔の全体の特徴を抽出し、3Dプロファイルデータを得る。
ステップ(b)データ処理:3Dプロファイルデータに対してトポロジマッピングを行い、3Dモデル図を2D平面モデル図に変換し、3Dプリントモデルを確立する。
ステップ(c)フェイシャルマスクのプリント:比較例1~3が提供する前記3Dプリント用ハイドロゲル基質を3Dプリンターのバレルに入れ、ステップ(b)で確立された3Dプリントモデルに従ってプリントして、比較応用例1~3に対応する3Dプリントフェイシャルマスクを得る。
そこで、前記プリントのパラメータは、プリント温度は10℃、プリントの層数は2層、プリントの各層の厚みは0.2mm、プリントの速度は10mm/s、プリントの押出空気圧は15psiに設定する。
応用例4~6
本応用例は、3種類の3Dプリントアイパッチを提供し、前記3Dプリントアイパッチは、下記の製造方法により製造される。
ステップ(a)顔のスキャン:3D顔肌質スキャナーを使用して、製品の種類に応じてユーザーの目元の特徴を抽出し、3Dプロファイルデータを得る。
ステップ(b)データ処理:3Dプロファイルデータに対してトポロジマッピングを行い、3Dモデル図を2D平面モデル図に変換し、3Dプリントモデルを確立する。
ステップ(c) アイパッチのプリント:実施例1~3が提供する前記3Dプリント用ハイドロゲル基質を3Dプリンターのバレルに入れ、ステップ(b)で確立された3Dプリントモデルに従ってプリントして、応用例4~6に対応する3Dプリントアイパッチを得る。
そこで、前記プリントのパラメータは、プリント温度は10℃、プリントの層数は1層、プリントの各層の厚みは0.5mm、プリントの速度は20mm/s、プリントの押出空気圧は5psiに設定する。
比較応用例4~6
本比較応用例は、3種類の3Dプリントアイパッチを提供し、前記3Dプリントアイパッチは、下記の製造方法により製造される。
ステップ(a)顔のスキャン:3D顔肌質スキャナーを使用して、製品の種類に応じてユーザーの目元の特徴を抽出し、3Dプロファイルデータを得る。
ステップ(b)データ処理:3Dプロファイルデータに対してトポロジマッピングを行い、3Dモデル図を2D平面モデル図に変換し、3Dプリントモデルを確立する。
ステップ(c)アイパッチのプリント:比較例1~3が提供する前記3Dプリント用ハイドロゲル基質を3Dプリンターのバレルに入れ、ステップ(b)で確立された3Dプリントモデルに従ってプリントして、比較応用例4~6に対応する3Dプリントアイパッチを得る。
そこで、前記プリントのパラメータは、プリント温度は10℃、プリントの層数は1層、プリントの各層の厚みは0.5mm、プリントの速度は20mm/s、プリントの押出空気圧は5psiに設定する。
試験例1
過敏性テスターの評価方法(皮膚アレルギーパッチテスト)
サンプル:実施例1~12と比較例1~4が提供するゲル基質
測定方法:
1、試験の参加者を160人選択し、ランダムに10人を1グループに分ける。
2、承認済のパッチテスターを選択し、実施例1~12と比較例1~4が提供する分ゲル基質のサンプルを15μLを取りパッチテスターのチャンバー内に入れ、1つのチャンバーをブランクコントロールとして選択し、パッチテスターを被験者の前腕の湾曲した側に24時間テープで貼り付ける。
3、パッチテスターを取り出してから48時間後に皮膚反応を観察する。閉鎖型パッチテストの皮膚反応の評価基準を表1に示し、具体的な測定結果は、表2に示す。
Figure 2023097374000006
Figure 2023097374000007
表2の測定結果から見えるように、皮膚アレルギーパッチ試験において、本発明の3Dプリント用ハイドロゲル基質を添加したパッチを48時間貼り付けた後、紅斑、灼熱感またはかゆみ等の症状のような反応および副反応が見えた被験者はいなかった。閉鎖型パッチテストから、本発明の3Dプリント用ハイドロゲル基質は、肌に対する刺激がないことがわかる。
試験例2
サンプル:実施例1~12と比較例1~4が提供するゲル基質
測定方法:
実施例1~12と比較例1~4が提供するゲル基質0.2gを取り、微多孔性通気テープを張り付けた5cm×5cmのガラス板に均一にコーティングし、ガラス板を恒温恒湿のデシケーターに入れ、4時間後と8時間後のガラス板の重量を量り、保湿率を算出する。保湿率の算出方法は、以下の通りである。
保湿率%=(M―M)/(M―M)×100%
その中、
は、ガラス板の質量/g,
は、サンプルを添加した後のガラス板の質量/g,
は、デシケーターに数時間入れた後のガラス板の質量/g。
具体的な測定結果は、表3に示す。
Figure 2023097374000008
表3の測定結果から見えるように、本発明の3Dプリント用ハイドロゲル基質は、優れた保湿性能と長時間の保湿性能を有し、4hの保湿率が94%以上であり、8hの保湿率が85%以上である。特に、実施例1~3により調製されたゲル基質は、4hの保湿率が99%以上であり、8hの保湿率が96%以上である。
一方、比較例1~4により調製された3Dプリント用ハイドロゲル基質は、その保湿率と保湿安定性が良くないことから、本発明に記載の3Dプリント用ハイドロゲル基質の各成分は相乗効果により、乾燥肌や水分損失の問題を根本的に緩和し、それによって肌のハリと弾力を改善する。
試験例3
美白効果の測定
サンプル:実施例1~12と比較例1~4が提供するゲル基質
測定方法:
(1)チロシナーゼ活性阻害試験
対数増殖期のマウスメラノーマB16細胞を6ウェル細胞培養プレートに接種し、一晩培養した。最終体積分率が1%になるようにサンプルを添加し、未処理群を細胞対照群とし、一群あたり2つのウェルを用いた。48時間培養後、PBSで1回洗浄し、100μLのライセートを各ウェルに加え、こすって細胞を集める、遠心して上清を得た。50μLの細胞上清を96ウェルプレートに取り、50μLの1%L-ドーパ溶液を加え、37℃で1時間インキュベートし、M3プレートリーダーで475nmでの吸光度を読み取った。
相対チロシナーゼ活性(%)=(測定ウェルの吸光度値-ブランク対照群の吸光度値)/(細胞対照群の吸光度値-ブランク対照群の吸光度値)×100%
(2)メラニン合成阻害試験
対数増殖期のマウスメラノーマB16細胞をT25細胞培養フラスコに接種し、一晩培養した。最終体積分率が1%になるようにサンプルを添加し、未処理群を細胞対照群とした。48時間培養後、PBSで1回洗浄し、1mol/LのNaOH溶液を1mL加えて、こすって細胞を集め、80℃のウォーターバスに30min間置き、上清を96ウェルプレートに加え、M3プレートリーダーを用いて475nmでの吸光度を読み取った。
相対メラニン含有量(%)=(測定ウェルの吸光度値-ブランク対照群の吸光度値)/(細胞対照群の吸光度値-ブランク対照群の吸光度値)×100%
チロシナーゼ活性およびメラニン合成阻害実験の結果は表4に記載の通りであり、ここで対照群のチロシナーゼ活性は100%であり、対照群のメラニン含有量は100%であり、ここで相対チロシナーゼ活性および相対メラニン含有量が低いほど美白効果が優れる。
Figure 2023097374000009
表4の測定結果に示すように、本発明の3Dプリント用ハイドロゲル基質は優れた美白効果を有し、相対チロシナーゼ活性を51%以下にコントロールできることは、前記3Dプリント用ハイドロゲル基質がチロシナーゼに対して優れた阻害効果を有することを示し、相対メラニン含有量を54%以下にコントロールできることは、前記3Dプリント用ハイドロゲル基質が細胞内のメラニン合成も大幅に阻害できることを示している。特に、実施例1~3により調製された3Dプリント用ハイドロゲル基質は、相対チロシナーゼ活性を46%以下に、相対メラニン含有量を47%以下にコントロールできる。
一方、比較例1~4により調製された3Dプリント用ハイドロゲル基質は、チロシナーゼ活性とメラニン合成に対する阻害率が低かった。これは、本発明に記載の3Dプリント用ハイドロゲル基質の各成分の相乗効果により、チロシナーゼの活性を抑制し、メラニンの合成を抑制し、肌の色素沈着の問題を総合的に改善し、肌を明るく完璧にする。
試験例4
皮膚バリア機能の修復性能の測定
(1)皮膚が健康で同型の18歳~45歳の60人を選択し、ランダムに10人を1グループに分け、研修を受けた技術者が実験を行った。被験者はいずれも皮膚疾患の既往歴がなく、試験部位は正常であり、試験期間中、実験に関係のない薬物や化粧品は塗布しなかった。試験環境の温度は25±1℃であり、相対湿度は40±5%であり、試験前に被験者の腕を36℃ぐらいの純水で拭き、30min間試験環境に座らせた後、測定を行った。
(2)応用例1~3が提供する3Dプリントフェイシャルマスクと比較応用例1~3が提供する3Dプリントフェイシャルマスクの製造方法により、各グループの被験者に対応する3Dプリントフェイシャルマスクを製造する。Corneometer装置を使用して使用前(0h)と使用4h後の頬の皮膚の角質層の水分量を測定し、各グループの平均値を記録し、使用前後の角質層の水分量の変化率を算出する。
具体的な測定結果は、表5に示す。
Figure 2023097374000010
表5の測定結果に示すように、本発明の3Dプリント用ゲル基質から得られた3Dプリントフェイシャルマスクは、優れた保湿力と肌バリアの修復効果を有し、使用4時間後のTEWLの変化率は40%以上になった。
一方、比較例1~3が提供するゲル基質から得られた3Dプリントフェイシャルマスクは、保湿力や肌バリアの修復効果が理想的ではなかった。これは、本発明のハイドロゲル基質が異なる領域の顔の皮膚に基づいて、3Dプリントで対応するフェイシャルマスクを製造でき、3Dプリント技術はハイドロゲル基質の有効成分を完全に保存し、ハイドロゲル基質の各成分の効能を有効に発揮し、経皮水分損失率を減らし、内部細胞水循環を高め、表面層の水分固定バリアを強化して、効果的な保湿ケアを実現する。
試験例5
目元皮膚の抗シワ試験
(1)皮膚が健康で同型の18歳~45歳の60人を選択し、ランダムに10人を1グループに分け、研修を受けた技術者が実験を行った。被験者はいずれも皮膚疾患の既往歴がなく、試験部位は正常であり、試験期間中、実験に関係のない薬物や化粧品は塗布しなかった。試験環境の温度は25±1℃であり、相対湿度は40±5%であり、試験前に被験者の腕を36℃ぐらいの純水で拭き、30min間試験環境に座らせた後、測定を行った。
(2) 応用例4~6が提供する3Dプリントアイパッチと比較応用例1~3が提供する3Dプリントアイパッチの製造方法により、各グループの被験者に対応する3Dプリントアイパッチを製造する。3ヶ月間の使用量(1日1回のアイパッチを保証)を人数に合わせてカスタマイズし、4週間連続使用後、顔肌画像解析装置(VISIA-CR)を用いて肌のキメの変化を測定し、各グループの平均値を得た。
具体的な測定結果は、表6に示す。
Figure 2023097374000011
表6の測定結果に示すように、本発明の3Dプリント用ゲル基質から得られた3Dプリントアイパッチは優れた抗シワ効果を有し、1ヶ月使用後、平均目シワ数を18%以上まで減少させ、3ヶ月使用後、目シワの平均本数を33%以上まで減少させ、1ヶ月使用後、平均目シワ体積を16%以上まで減少させ、3ヶ月使用後、平均目シワ体積を30%以上まで減少させた。
一方、比較例1~3が提供するゲル基質から得られた3Dプリントアイパッチの抗シワ効果は理想的ではなかった。これは、本発明のハイドロゲル基質は、対応するアイパッチを得るために異なる領域の顔の皮膚に基づいて、3Dプリントによって製造することができ、3Dプリント技術はハイドロゲル基質の有効成分を完全に保存し、ハイドロゲル基質の各成分の効果を発揮し、目元の皮膚の老化状態を効果的に改善し、しわを減らし、皮膚の弾力性を改善する。
出願人は、本発明が上記の実施例を通じて、本発明の前記3Dプリント用ハイドロゲル基質及びその調製方法と応用を説明することを宣言するが、本発明は上記の実施例に限定されるとはいえなく、本発明を実施するために上記の実施例に依存しなければならないことを意味するものではない。当業者は、本発明のいかなる改良、本発明の製品の各原材料の同等の置換、補助成分の追加、特定の方法の選択なども、本発明の保護の範囲内にあることを理解されたい。

Claims (10)

  1. 3Dプリント用ハイドロゲル基質であって、
    前記3Dプリント用ハイドロゲル基質の調製原料は、シゾフィラン、加水分解シルク、増粘剤、架橋剤及び水を含むことを特徴とする、3Dプリント用ハイドロゲル基質。
  2. 前記3Dプリント用ハイドロゲル基質の調製原料は、シゾフィランを0.1~5質量%、加水分解シルクを1~10質量%、増粘剤を1~10質量%、架橋剤を0.05~2質量%及び水を70~90質量%を含むことを特徴とする、請求項1に記載の3Dプリント用ハイドロゲル基質。
  3. 前記シゾフィランの分子量は5~500kDであり、好ましくは30~300kDであり、
    前記シゾフィランの分子量が50~80kDのシゾフィランと分子量が100~150kDのシゾフィランの組み合わせであり、
    前記分子量が50~80kDのシゾフィランと分子量が100~150kDのシゾフィランの質量比は、(4~6):1であり、
    前記架橋剤は、グルタルアルデヒド、ゲニピンまたはカルボジイミド中のいずれか1種または少なくとも2種の組み合わせを含み、好ましくは、前記架橋剤は、ゲニピンとグルタルアルデヒドの組み合わせであり、
    前記ゲニピンとグルタルアルデヒドの質量比は、(1~3):1であり、
    前記増粘剤は、ポリアクリル酸ナトリウム、メチルセルロース、キトサン、エチルセルロースまたはポリビニルピロリドン中のいずれか1種または少なくとも2種の組み合わせを含み、好ましくは、前記増粘剤は、ポリアクリル酸ナトリウムとキトサンの組み合わせであり、
    前記ポリアクリル酸ナトリウムとキトサンの質量比は、(1~3):1であることを特徴とする、請求項1または2に記載の3Dプリント用ハイドロゲル基質。
  4. 前記3Dプリント用ハイドロゲル基質の調製原料は、可溶化剤および/またはpH調整剤をさらに含み、
    前記可溶化剤は、プロピレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール―200、ポリエチレングリコール―400またはPEGー60水添ヒマシ油中のいずれか1種または少なくとも2種の組み合わせを含み、
    前記可溶化剤の添加量は、0.05~2%であり、
    前記pH調整剤は、酒石酸、酒石酸塩、クエン酸、レモン塩、乳酸、乳酸塩、酢酸、酢酸塩または水酸化ナトリウム中のいずれか1種または少なくとも2種の組み合わせを含み、
    前記pH調整剤の添加量は、0.01~0.5%であることを特徴とする、請求項1~3のうちいずれか一項に記載の3Dプリント用ハイドロゲル基質。
  5. 請求項1~4のうちいずれか一項に記載の3Dプリント用ハイドロゲル基質の調製方法であって、前記調製方法は、下記のステップを含むことを特徴とする:
    ステップ(1):シゾフィランを水に溶解してシゾフィラン液を得、加水分解シルクを水に溶解して加水分解シルク液を得、増粘剤を水に溶解して増粘液を得る;
    ステップ(2):ステップ(1)で得られたシゾフィラン液を、架橋剤、増粘液、および加水分解シルク液と順次混合して、前記3Dプリント用ハイドロゲル基質を得る。
  6. ステップ(1)において、前記シゾフィランの溶解温度は50~90℃であり、前記シゾフィランの溶解時間は10~40minであり、
    ステップ(1)において、前記加水分解シルク液の具体的な調製方法は、まず、加水分解シルクと水を混合して50~70℃で20~30min間撹拌し、pH4~6に調整し、40~60℃で20~30min間攪拌し、前記加水分解シルク液を得ることであり、
    ステップ(1)において、前記増粘剤の溶解温度は50~70℃であり、前記増粘剤の溶解時間は10~20minであり、
    ステップ(2)において、前記シゾフィラン液と架橋剤の混合には、可溶化剤をさらに添加し、
    ステップ(2)において、増粘液と混合した後、反応系をpH6.5~7.5に調整して加水分解シルク液と混合し、
    ステップ(2)において、前記混合の温度は60~80℃であり、前記混合の時間は30~50minであることを特徴とする、請求項5に記載の3Dプリント用ハイドロゲル基質の調製方法。
  7. 請求項1~4のうちいずれか一項に記載の3Dプリント用ハイドロゲル基質の3Dプリント皮膚付着製品の製造への応用であって、
    前記3Dプリント皮膚付着製品は、3Dプリントフェイシャルマスク、3Dプリントアイパッチ、3Dプリント額マスク、3Dプリント首マスク及び3Dプリント鼻パックの中いずれか一つを含む。
  8. 3Dプリント皮膚付着製品であって、
    前記3Dプリント皮膚付着製品は、請求項1~4のうちいずれか一項に記載の3Dプリント用ハイドロゲル基質から3Dプリントにより製造されることを特徴とする、3Dプリント皮膚付着製品。
  9. 請求項8に記載の3Dプリント皮膚付着製品の製造方法であって、
    前記製造方法は、下記のステップを含むことを特徴とする:
    ステップ(a)顔のスキャン:3D顔肌質スキャナーを使用して、製品の種類に応じてユーザーの顔の対応する位置の特徴を抽出し、3Dプロファイルデータを得る;
    ステップ(b)データ処理:3Dプロファイルデータに対してトポロジマッピングを行い、3Dモデル図を2D平面モデル図に変換し、3Dプリントモデルを確立する;
    ステップ(c)プリント:請求項1~4のうちいずれか一項に記載の3Dプリント用ハイドロゲル基質を3Dプリンターのバレルに入れ、ステップ(b)で確立された3Dプリントモデルに従ってプリントして、前記3Dプリント皮膚付着製品を得る。
  10. 前記ステップ(c)において、前記プリントのパラメータは、プリント温度は0~30℃、プリントの層数は1~5層、プリントの各層の厚みは0.1~0.5mm、プリントの速度は10~20mm/s、プリントの押出空気圧は5~15psiに設定することを特徴とする、請求項9に記載の3Dプリント皮膚付着製品の製造方法。
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