JP2023097153A - 車両管理装置、車両管理方法、車両管理システム及び車両管理プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
従来の追従走行により形成される隊列では、車両ごとに追従する対象車両を見つけ追従走行していることから、様々な車格や走行状態の車両により隊列が形成される可能性がある。
例えば、大型車両の間に小型車両が挟まれて走行したり、残燃料少の車両や故障状態の車両が、隊列の先頭車両になったりする場合があった。このような問題のある車両については隊列が形成された後、安全な隊列走行を行う上で、隊列の後方に位置させるの望ましく、車両の車格や走行状態等を考慮して隊列走行時の車両の位置関係を変更可能な手段が依然として望まれていた。
以下、本発明の実施形態について図1-図15を参照して説明する。
本実施形態の車両管理システムSは、図1に示すように、GNSS情報等の位置情報を取得して自車両の位置情報(「車両位置」、「車両位置情報」とも称する)を特定することにより自動運転又は遠隔運転可能な車両Cと、車両Cから車両情報及び位置情報等を受信し、複数の車両Cにより形成される隊列Fの走行を管理する車両管理装置80とから構成されている。
隊列Fが形成されるものの、隊列Fが形成された当初は、隊列F内の車両Cの位置に、車両の状態や諸元、走行状態は反映されていない。そのため、例えば、大型車両の間に小型の車両が挟まれてしまう場合があった。前後する車両Cの車格が著しく異なる場合、急制動時に追突される危険性が高まると共に、追従対象の車両と同じ速度で旋回したり、加速又は減速したりしたときに追従できなくなるおそれがあった。
また、例えば、隊列を構成する車両において、残燃料が少ない、故障状態である、高負荷(水温高、油温高、エンジン高回転状態等)がかかっている等の障害が発生している場合、障害を有する車両を隊列の後方に移動させた方が安定的に隊列を走行させることができる。
すなわち、本発明では、車両Cそれぞれが自動運転や追従運転等の運転制御することで、外形上、当該複数の車両が一群の隊列を形成して走行するものであって、隊列を制御することで隊列を形成するものではないことが明確となっている。
車両走行制御システムS1は、上述したように、車両Cの外部環境を把握し、運転者に代わって車両Cの走行予定経路を計画し、当該走行予定経路に沿って車両Cを制御することで走行させる「自動運転」と、所定の対象車両FVに相対して車両Cを追従させて走行させる「追従運転」とを実現するシステムである。また、車両走行制御システムS1では、自動運転制御モードと追従運転制御モードの間で切り替える「モード切替処理」を行うことが可能となっている。
また、本実施形態では、以下「自動運転制御モード(第1の運転制御モード)」を単に「自動運転モード」と称し、「追従運転制御モード(第2の運転制御モード)」を単に「相対運転モード」と称して説明する。
また、相対運転する車両Cを「自車両V」と称し、自車両Vの追従対象となる車両Cを「対象車両FV」と称して説明する。
なお、遠隔運転において上記オペレータはヒトでなくてもよく、例えばAI(人工知能)であってもよい。
「対象車両FV」は、少なくとも後述の車両情報発信装置50を搭載し、ネットワークを介した通信によって車両情報(具体的には、車両識別情報、現在の位置情報、走行予定経路の情報)を発信することが可能な状態で走行する車両であり、自車両Vと同様に、後述の車両走行制御装置1を搭載し、自動運転する機能と、相対運転する機能とを備えていてもよい。
対象車両FVは、自車両Vよりも前方を走行する前走車両に限定されず、自車両Vと並んで走行する並走車両であってもよい。あるいは、自車両Vよりも後方を走行する後走車両であってもよい。
対象車両FVは、例えば、予め設定された走行予定経路に沿って走行するバス、タクシー、トラック等のほか、所定の循環経路に沿って走行する循環バス等であってもよい。もちろん、その他の一般車両であってもよい。
車両走行制御システムS1は、図1-図2に示すように、自車両Vのそれぞれに搭載され、自車両の走行を総合的に制御する車両走行制御装置1と、自車両Vの周囲の外部環境を検出する車載センサ10と、人工衛星SA及び基準局STからGNSS信号を受信し、自車両Vの現在位置を測定する車載ロケータ20と、自車両Vの操舵及び加減速等を制御する車載ECU30と、外部機器と通信する車載通信装置40と、を備えている。
なお、自車両Vが、上記対象車両FVが備える車両情報発信装置50、識別マーク60をさらに備えているほか、対象車両FVが、上記自車両Vが備える車載センサ10、車載ロケータ20、車載ECU30、車載通信装置40をさらに備えているような構成であってもよい。つまり、自車両Vと対象車両FVが同様の構成であってもよく、これによって自車両Vと対象車両FVが相互に入れ替わり、車両走行制御システムS1を構成することが可能となる。
さらに、車両走行制御システムS1は、自車両Vの外部に設置され、車両走行制御装置1とネットワークを介した通信によって自車両Vの走行を操作(遠隔操作)する遠隔操作装置70を備えている。
なお、車両走行制御装置1と、車両情報発信装置50と、遠隔操作装置70とが直接通信を行うこととしてもよい。
車両走行制御装置1は、図2に示すように、車載センサ10、車載ロケータ20、車載ECU30及び車載通信装置40と車載ネットワーク(CAN)を通じて接続されたコンピュータ(第1コンピュータ)である。
具体的には、車両走行制御装置1は、データの演算・制御処理装置としてのCPUと、記憶装置としてのROM、RAM及びHDD(SSD)と、車載ネットワークを通じて情報データの送受信を行う通信インタフェースと、を備えたコンピュータである。
車両走行制御装置1の記憶装置には、コンピュータとして必要な機能を果たすメインプログラムに加えて、車両走行制御プログラム及び車両管理プログラムが記憶されており、これらプログラムがCPUによって実行されることにより、車両走行制御装置1の機能が発揮されることになる。
なお、車載ECU30(総合ECU31)、車両情報発信装置50、遠隔操作装置70についても同様のハードウェア構成を備えたコンピュータである。
また、車両走行制御装置1は、「相対運転(追従運転)」を実行すべく、車載通信装置40を通じて車両情報発信装置50と無線通信し、所定の対象車両FVの位置情報を含む対象車両情報を受信する。そして、外部環境の情報と、自車両Vの位置情報と、対象車両FVの位置情報を含む対象車両情報とに基づいて車載ECU30(総合ECU31)を制御することで、対象車両FVに対する自車両Vの「相対走行(追従走行)」を制御する。
車載センサ10は、自車両Vの周囲の外部環境として自車両V周辺の移動物体(他の車両や歩行者等)、各種の構造物、道路形状等を検出するものであって、具体的には、複数の撮像装置11と、複数のレーダ12と、複数のライダ13と、から主に構成されている。
なお、車載センサ10は、上記以外の検出センサをさらに有してもよい。
なお、本実施形態では、撮像装置11が自車両Vの所定位置に計9個取り付けられているが、撮像装置11の個数や取り付け位置については自車両Vの車種や形状に応じて変更可能である。レーダ12及びライダ13についても同様である。
なお、サブカメラの別例として、第7撮像装置11gが、自車両Vのバックガラス(リアガラス)の上部に取り付けられ、当該位置から自車両Vの後方を撮像してもよい。その場合、第8撮像装置11hが自車両Vのフロントの右Aピラーに取り付けられ、第9撮像装置11iがフロントの左Aピラーに取り付けられているとよい。
レーダ12は、上記対象物体の検出結果データ(検出信号)を取得し、車両走行制御装置1に向けて検出結果データを送信する。
なお、レーダ12は、ミリ波レーダに特に限定されることなく、レーザーレーダ、超音波センサ等のレーダであってもよい。
ライダ13は、上記対象物体との距離を測定した距離測定データを取得し、車両走行制御装置1に向けて距離測定データを送信する。
ライダ13は、自車両Vに複数搭載されており、自車両Vの左右のフロントライトの周辺に取り付けられる第1ライダ13a、第2ライダ13bと、自車両Vのバックパンパ―に取り付けられる第3ライダ13cと、自車両Vの左右のバックライトの周辺に取り付けられる第4ライダ13d、第5ライダ13eと、を備えている。
車載ロケータ20は、人工衛星SA及び基準局STを用いた衛生測位システムを利用して自車両Vの現在位置を測定し、また現在位置の測定精度を高めるべく、自車両Vの加速度及び角速度を測定するものである。
車載ロケータ20は、具体的には、複数の人工衛星SAからGNSS電波(GPS電波)を受信するGNSS受信機21と、自車両Vの加速度及び角速度を測定する慣性測定装置22と、を備えている。
なお、基準局STは、既知点に設定された固定基準局であって、複数の人工衛星SAからGNSS電波を受信し、「GNSS補正情報」を生成し、GNSS受信機21に向けて送信する。
「GNSS情報」とは、複数の人工衛星SAとGNSS受信機21との距離情報である。
「GNSS補正情報」とは、既知点に位置する基準局STがGNSS電波を受信し、基準局STとGNSS受信機21が通信することで、衛星からの情報受信における遅延や障害によって生じる距離の誤差を補正する補正データである。
車両走行制御装置1は、GNSS受信機21から受信したGNSS情報(GNSS補正情報)と、慣性測定装置22から受信した自車両Vの角速度及び加速度の情報とを組み合わせて測位することで、より小さい誤差範囲で自車両Vの現在位置を測定することができる。
車載ECU30は、例えば、ADAS用ECUであって、車両走行制御装置1と接続され、各種データの送受信を行う上位階層の総合ECU31と、この上位階層としての総合ECU31とそれぞれ接続され、自車両Vの操舵及び加減速等を細分化して制御する下位階層としてのハンドルECU32と、アクセルECU33と、ブレーキECU34と、を備えており、階層構造を形成している。
なお、ハンドルECU32は、ドライビングサポートコンピュータとも呼ばれ、アクセルECU33及びブレーキECU34は、パワーマネジメントコントロールユニットとも呼ばれている。
なお、総合ECU31と接続される個々のECUの数や機能については、上記の3つのECU32~34に特に限定されることなく、これらのECUと同階層でその他のECUをさらに備えていてもよい。
電動パワーステアリングV1は、自車両Vの前輪を操舵する操舵機構を備えている。例えば、手動運転モードの際には、運転者によるハンドルV1aの操舵操作によって自車両Vの前輪を操舵する。
電動スロットルV2は、自車両Vの駆動車輪を回転させる駆動力を出力する駆動機構を備えている。例えば、手動運転モードの際には、運転者によるアクセルペダルV2aのアクセル操作に対応してエンジンの出力を調整する。
電磁ブレーキ装置V3は、自車両Vの各車輪に取り付けられ、車輪の回転に抵抗を加えることで自車両Vを減速又は停止させる機構を備えている。例えば、手動運転モードの際には、運転者によるブレーキペダルV3aのブレーキ操作に対応して電磁ブレーキ装置V3の作動を調整する。
車載通信装置40は、対象車両FVに搭載された車両情報発信装置50、外部に設置された遠隔操作装置70、車両管理装置80、及び不図示の外部サーバーとネットワークを通じて情報通信する装置である。
具体的には、車載通信装置40は、「相対運転」に必要な情報として車両情報発信装置50が取得した対象車両FVの位置情報を含む対象車両情報を受信し、車両走行制御装置1に向けて送信する。
また、車載通信装置40は、「遠隔運転」に必要な情報として車両走行制御装置1が取得した外部映像の情報と、現在位置の情報とを遠隔操作装置70に向けて送信する。また、オペレータによるユーザ入力を受け付けた遠隔操作装置70から自車両Vの運転操作情報を受信し、車両走行制御装置1に向けて送信する。
また、車載通信装置40は、後述する車両管理装置80による「位置関係決定処理」に必要な情報として、車両走行制御装置1から取得した外部映像の情報、現在位置の情報、車両情報等を車両管理装置80に向けて送信する。また、車両管理装置80から自車両Vの運転操作情報を受信し、車両走行制御装置1に向けて送信する。
そのほか、車載通信装置40は、不図示の外部サーバーと情報通信を行い、例えば、外部サーバーから最新の交通情報や天候情報等を受信することもできる。
車両情報発信装置50は、図1、図3Aに示すように、対象車両FVに搭載され、対象車両FVの現在の位置情報を含む対象車両情報を取得し、当該対象車両情報を自車両Vに向けて発信するためのコンピュータであって、具体的なハードウェア構成として、車載ロケータ51と、車載通信装置52と、を備えている。
「対象車両情報」とは、対象車両FVの位置情報(リアルタイムの位置情報)と、走行予定経路の情報と、車両識別情報とを含むものであって、車両情報発信装置50の記憶部500に記憶されている。
「車両識別情報」とは、対象車両FVを識別する車両IDであって、この車両IDごとに、車種名、型式、車台番号等の情報が対応付けられて記憶部500に記憶されたものである。車両識別情報は、記憶部500に記憶されているほか、対象車両FVに取り付けられた識別マーク60にも埋め込まれている。
車載ロケータ51は、上述の車載ロケータ20と同様に、複数の人工衛星SAからGNSS電波(GPS電波)を受信するGNSS受信機51aと、対象車両FVの加速度及び角速度を測定する慣性測定装置51bと、を有している。
車載通信装置52は、自車両Vに搭載された車両走行制御装置1とネットワークを通じて情報通信する装置である。
具体的には、車載通信装置52は、自車両Vの「相対運転」に必要な情報として対象車両情報を車両走行制御装置1(車載通信装置40)に向けて常時若しくは必要に応じて発信する。
詳しく述べると、車載通信装置52は、対象車両情報のうち対象車両FVの位置情報をリアルタイムで発信することができる。
「リアルタイムで発信」とは、対象車両FVの位置情報の変化と同じタイミングで位置情報を発信する場合のほか、多少のタイムラグが発生した状態で位置情報を発信する場合も含むものである。
識別マーク60は、図3A-Cに示すように、対象車両FVを識別するための車両識別情報が埋め込まれた(格納された)2次元バーコード(例えば、QRコード(登録商標))であって、対象車両FVの外面に複数取り付けられている。なお、識別マーク60には、対象車両FVの走行予定経路を特定することができる情報が合わせて埋め込まれていてもよい。
識別マーク60は、自車両Vの撮像装置11によって認識される。
詳しく述べると、撮像装置11は、撮像装置11が撮像した映像内において識別マーク60を認識したときに、識別マーク60に埋め込まれた対象車両FVの車両識別情報、走行予定経路を特定できる情報等を認識結果として取得する。そして、車両走行制御装置1が、所定の通信方式におけるネットワーク通信や車載ネットワーク(CAN)を通じて撮像装置11から対象車両FVの車両識別情報を取得することができる。
上記実施形態では、車両情報発信装置50及び識別マーク60から車両識別情報を取得できることとしているが、少なくとも一方から取得できればよい。
また、識別マーク60は、対象車両FVの左側面において車両前後方向の中央部、前端部、後端部にそれぞれ取り付けられる第7識別マーク60g、第8識別マーク60h、第9識別マーク60iと、対象車両FVの右側面において中央部、前端部、後端部にそれぞれ取り付けられる第10識別マーク60j、第11識別マーク60k、第12識別マーク60lと、を備えている。
そのため、識別マーク60a~60lのうち、いずれかの識別マーク60が自車両Vの撮像装置11によって認識されることで、車両走行制御装置1が、対象車両FVの車両識別情報を取得し、対象車両FVを検知することができる。
また、識別マーク60a~60lのうち、例えば識別マーク60a及び識別マーク60cが認識されることで、あるいは識別マーク60cのみが認識されることで、車両走行制御装置1は、上記マーク位置情報に基づいて自車両Vが対象車両FVの後方位置にいること、さらには対象車両FVよりも右側位置にいることを検知することができる。
特に、車両走行制御装置1は、自車両Vの周囲の環境情報と、自車両Vの位置情報と、対象車両FVの位置情報と、識別マーク60によって得られるマーク位置情報とに基づいて自車両Vに対する対象車両FVの位置(相対位置)を精度良く把握することができる。
なお、識別マーク60は、透明インク、不可視インクなどと称される、視認できないインクによってマークされたものであってもよく、主に高周波の紫外線を照射することで認識できるものがよい。
遠隔操作装置70は、図1、図4に示すように、オペレータによって操作され、自車両Vの「遠隔運転」を行うためのコンピュータであって、具体的なハードウェア構成として、複数のモニタ71と、ナビモニタ72と、ハンドル73と、アクセルペダル74と、ブレーキペダル75と、複数の操作スイッチ76と、を備えている。
なお、遠隔操作装置70は、スピーカーやマイク、シフトレバー等の構成部品をさらに備えていてもよい。
所定のレイアウト情報とは、例えば、オペレータの死角を作らない、オペレータが操作し易いレイアウトの表示態様である。このとき、所定のレイアウト情報を含む複数のレイアウト情報は、レイアウトID(レイアウト識別情報)によって対応付けられ、車両走行制御装置1の記憶部100に記憶されていると良い。この場合、操作スイッチ76等を用いて所定のレイアウト情報の変更操作を行うと、遠隔操作装置70から車両走行制御装置1に向けて変更後のレイアウトIDが送信される。
そして、車両走行制御装置1は、変更後のレイアウトIDに対するレイアウト情報に基づいて外部映像を合成した合成映像を生成し、当該合成映像を遠隔操作装置70に向けて送信する。そうすることで、モニタ71にはその合成映像が変更表示される。
アクセルペダル74、ブレーキペダル75は、それぞれオペレータによって操作され、自車両Vの電動スロットルV2の駆動、電磁ブレーキ装置V3の作動を調整するために用いられる操作部である。
複数の操作スイッチ76は、例えば「遠隔運転」を行うための設定情報をユーザ入力するために用いられる。例えばオペレータが操作スイッチ76を適宜操作することで、自車両Vの外部映像(合成映像)を所定のレイアウト表示に切り替えることや、自律運転モードと、相対運転モードと、遠隔運転モードとの間で運転モードを切り替えることができる。
車両走行制御装置1は、図5に示すように、機能面から説明すると、各種プログラム及び各種データを記憶しておく記憶部100と、環境情報取得部101と、位置情報取得部102(位置特定部)と、運転制御部103(走行制御部)と、車両検知部104と、通信部105(第1通信部)と、モード変更部106と、走行速度取得部107と、映像処理部108と、を主な構成要素として備えている。
これらは、CPU、ROM、RAM、HDD、通信用インタフェース、及び各種プログラム等によって構成されている。
なお、記憶部100には、自車両Vの車両識別情報、自車両Vの走行予定経路の情報、図8に示す「車間距離データ」等が記憶されている。
記憶部500には、対象車両FVの現在の位置情報と、走行予定経路の情報と、車両識別情報とを含む「対象車両情報」が記憶されている。
位置情報取得部501は、車載ロケータ51を利用して対象車両FVの「現在の位置情報」をリアルタイムで取得する。そして、取得した「現在の位置情報」を記憶部500に記憶していくことで、車両情報発信装置50が搭載された対象車両FVの走行軌跡(過去の走行ルート)を記録することが可能となり、記憶部500には、対象車両FVの走行軌跡が記憶された状態となる。
通信部502は、車載通信装置52を利用して「対象車両情報」を車両走行制御装置1(車載通信装置40)に向けて発信する。また、対象車両情報のうち対象車両FVの「現在の位置情報」をリアルタイムで発信する。
<<自車両の外部環境情報、位置情報>>
環境情報取得部101は、車載センサ10から自車両Vの周囲における「環境情報(厳密には、外部環境の検出情報)」を取得するものである。
詳しく述べると、「環境情報」として、撮像装置11から自車両Vの周囲の外部映像データを取得し、レーダ12から自車両Vの周囲の対象物体の検出結果データを取得し、ライダ13から自車両Vの対象物体との距離を測定した距離測定データを取得する。
なお、「環境情報」とは、具体的には、自車両V周辺の移動物体(他の車両や歩行者等)、各種の構造物、道路形状等の検出情報であって、走行環境情報とも称され、交通環境情報や道路環境情報等を含むものである。
「走行状態に関する情報」とは、対象車両FVによる一定速度の走行動作、加速動作、減速動作、停止動作、左折動作、右折動作、後退動作等に関する情報であって、言い換えれば、対象車両FVの挙動情報(挙動に基づく情報)である。
環境情報取得部101が対象車両FVの走行状態に関する情報をリアルタイムで取得することで、車両走行制御装置1は、対象車両FVの走行状態に関する情報の変化(挙動情報の変化)に基づいて、例えば走行中の対象車両FVが停止したこと、停止中の対象車両FVが走行開始したこと、対象車両FVが自車両Vにおける走行予定経路とは異なる経路を走行開始したこと等を検知することが可能となる。
このときの「対象車両FVが自車両Vにおける走行予定経路とは異なる経路を走行開始したこと(対象車両FVの走行予定経路と、自車両Vの走行予定経路とが合致しなくなったこと)」は、対象車両FVの記憶部500において記憶されている「対象車両FVの走行軌跡」と、後述する「自車両Vの走行軌跡」とをもとに、その自車両Vの走行軌跡が自車両Vの走行予定経路上であるか否かによって判断する。
詳しく述べると、位置情報取得部102は、GNSS受信機21からGNSS情報(GNSS補正情報)を取得し、慣性測定装置22から自車両Vの角速度及び加速度の情報を取得し、これらGNSS情報(GNSS補正情報)、角速度及び加速度の情報に基づいて、自車両Vの現在位置を特定する。
なお、取得した「現在の位置情報」を記憶部100に記憶していくことで、車両走行制御装置1が搭載された自車両Vの走行軌跡(過去の走行ルート)を記録することが可能となり、記憶部100には、自車両Vの走行軌跡が記憶された状態となる。この自車両Vの走行軌跡は、自車両Vが走行する走行予定経路上にあるか否かを判断し、必要に応じて走行予定経路上に導く新たな走行予定経路の設定に用いられる。
なお、「絶対位置」の位置精度は±10m程度であり、「相対位置」の位置精度は±40cm程度と言われている。また、「補正絶対位置」の位置精度は、絶対位置よりも位置精度が高く、「補正相対位置」の位置精度は±5cm程度であり、最も位置精度が高い。
以下、「絶対位置」、「相対位置」、「補正絶対位置」、「補正相対位置」の算出方法について、図6を参照しながら、詳しく説明する。なお、以下に説明する現在の位置情報の算出方法(車両位置情報取得処理)は、車両管理システムSにおいて第1コンピュータである車両走行制御装置1により、車両管理プログラムの一部として実行される。
次に、車両走行制御システムS1で実行される車両位置情報取得処理プログラム(車両位置情報取得処理)の処理の一例について、図6に基づいて説明する。
絶対位置算出部102aは、GNSS受信機21を通じて単独測位に必要な上記「GNSS情報」を取得し、単独測位によって自車両Vの「絶対位置」を算出する(ステップS01:絶対位置算出処理、絶対位置算出工程)。
自車両Vの「絶対位置」とは、複数の人工衛星SAからGNSS電波を受信し、既知点にそれぞれ位置する人工衛星SAと自車両Vとの間の距離を測定し、それぞれの測定距離(GNSS情報に相当)から未知点を求める3次元方程式を解くことで得られる自車両Vの3次元位置である。
自車両Vの「相対位置」とは、既知点に位置する基準局STにおいてGNSS電波を受信し、基準局STから計測誤差がより小さい距離(それぞれの人工衛星SAと自車両Vとの間の距離)を取得し、それぞれの測定距離(GNSS補正情報に相当)から求められる自車両Vの3次元位置である。
「相対位置」の算出方法としては、RTK測位方式(干渉測位方式)の算出方法と、DGPS測位方式(相対測位方式)の算出方法とがある。いずれの算出方法であってもよい。
自車両Vの「補正絶対位置」とは、GNSS情報と、自車両Vの角速度及び加速度の情報(IMU情報とも呼ばれる)とを組み合わせて測位することで得られる自車両Vの3次元位置である。
また、補正位置算出部102cは、「GNSS補正情報」と、「加速度及び角速度の情報」とに基づいて自車両Vの相対位置を補正した「補正相対位置」を算出する。
具体的には、受信判定部102dは、自車両Vの周囲に障害物があって人工衛星SAから電波を受信できない場合、また基準局STとの間でデータの送受信ができない場合を想定し、人工衛星SAから電波を受信できるか否か、また基準局STとの間でデータの送受信ができるか否かを判定する。
また、位置情報取得部102は、GNSS情報をリアルタイムで受信でき、GNSS補正情報をリアルタイムで受信できないと判定された場合(ステップS03:No)には、位置精度が高い「補正絶対位置」を用いて自車両Vの現在位置を特定する(位置特定工程、位置特定処理)。
さらに、位置情報取得部102は、GNSS情報及びGNSS補正情報をリアルタイムで受信できないと判定された場合(ステップS02:No)には、直前に受信した「GNSS情報」と、「加速度及び角速度の情報」とに基づいて算出された「推測位置」を用いて自車両Vの現在位置を特定することもできる(ステップS06)。
自車両Vの現在位置を特定した後、自車両Vは、自車両Vの現在位置を、遠隔操作装置70や追従する後続の車両、車両管理装置80に送信する(ステップS08:第1通信処理)。
なお、位置情報取得部102によって取得された自車両Vの走行開始位置から走行終了位置に至るまでの位置情報が集計処理されることで、自車両Vの実際の走行経路情報(走行軌跡情報、走行履歴情報とも称する)が生成される。
生成された自車両Vの走行経路情報(走行経路データ)は、走行日時、走行時間に関する情報と、自車両Vの運転モードに関する情報(例えば、運転モードの変更回数、各運転モードの実行時間)と、相対運転モードの際に追従対象となった対象車両FVの車両情報等とが紐づけられて記憶部100に記憶される。
運転制御部103(走行制御部)は、環境情報取得部101によって得られた「環境情報」と、位置情報取得部102によって得られた「自車両Vの位置情報」とに基づいて総合ECU31を制御し、自車両Vの「自律運転制御」を行う(走行制御処理)。
なお、運転制御部103は、自車両Vの「自律運転制御」を行うにあたって、車載ECU30から自車両Vの「車両制御情報」を取得し、「車両制御情報」をさらに組み合わせて総合ECU31を制御してもよい。
詳しく述べると、自車両Vが走行開始すると「自律運転モード」が設定された状態となり、運転制御部103は、「自律運転モード」が設定された状態で自律運転制御を行う。
その後、モード変更部106によって「自律運転モード」及び「相対運転モード」の間で運転モードの変更が行われながら、自車両Vが走行予定経路の目的地に向かって走行することになる。
なお、自車両Vが走行開始するタイミングで、既に追従対象となる対象車両FVが検知され、対象車両FVの位置情報がリアルタイムで得られる場合には、モード変更部106によって「自律運転モード」から「相対運転モード」に変更された状態となってもよい。その場合には、運転制御部103が、「相対運転モード」が設定された状態で相対運転制御を行い、対象車両FVに対する自車両Vの相対運転をスタートする。
あるいは、自車両Vが走行開始すると、「自律運転モード」の代わりに「遠隔運転モード」が設定された状態となって、運転制御部103は、「遠隔運転モード」が設定された状態で遠隔運転制御を行うこととしてもよい。
「追従対象となる対象車両」とは、自車両Vの走行予定経路と少なくとも一部合致する走行予定経路を走行する車両のほか、一定の走行距離(走行時間)において自車両Vの走行予定経路と同じ経路を走行することになる車両を含むものである。
例えば、一定の走行距離(走行時間)において分岐点が存在しない高速道路や一般道路等を走行する場合に自車両Vの周辺を走行している車両が該当する。
例えば、対象車両FVの第1識別マーク60aが認識されたときには、車両検知部104は、自車両Vよりも前方位置に対象車両FVが存在することを検知する。
あるいは、対象車両FVの第7識別マーク60gが認識されたときには、車両検知部104は、自車両Vの右側位置に対象車両FVが存在することを検知する。
例えば、車両走行制御装置1は、自車両Vに対して対象車両FVが幾分左側寄りの前方位置を走行していることや、自車両Vに対して対象車両FVが並走しており、自車両Vの幾分前方側を走行していること等を精度良く検知することができる。この場合、対象車両FVの相対位置は、例えば、自車両Vを中心位置とする三次元座標位置によって特定されるとよい。
そうすることで、図7Bに示すように、自車両Vと対象車両FVの間で適切な車間距離を維持しながら自車両Vを相対運転させることができる。また、図7Cに示すように、自車両Vが対象車両FVを適切に追い越せるように自車両Vを自律運転させることもできる。
例えば、車両検知部104は、車載通信装置40を利用して対象車両FVに搭載された車両情報発信装置50から対象車両FVの車両識別情報を無線通信によって取得し、当該車両識別情報に基づいて対象車両FVを検知してもよい。
言い換えれば、対象車両FVに取り付けられた識別マーク60によって対象車両FVが検知され得る状態としてもよいし、あるいは、対象車両FVに搭載された車両情報発信装置50との無線通信によって対象車両FVが検知され得る状態としてもよい。
また、車両検知部104は、対象車両FVのナンバープレートを撮像装置11で撮像し、ナンバープレートからナンバー情報を読み取り、対象車両FVの車両識別情報をネットワーク上の管理サーバー(例えば、車両管理装置80)から取得し、当該車両識別情報に基づいて対象車両FVを検知してもよい。
詳しく述べると、通信部105は、車両検知部104によって対象車両FVが検知されると、車両情報発信装置50とネットワークを介した通信を開始する。
そして、通信部105は、対象車両FVに搭載された車両情報発信装置50から、対象車両FVの位置情報と、走行予定経路の情報とを受信する。
なお、車両情報発信装置50の位置情報取得部501は、上述の位置情報取得部102と同様にして対象車両FVの「現在の位置情報」をリアルタイムで取得している。
モード変更部106は、所定の相対運転開始条件を満たしたときに「自律運転モード(自律運転制御)」から「相対運転モード(相対運転制御)」に変更する。
具体的には、モード変更部106は、図7Aに示すように「自律運転モード」が設定された状態で自律運転制御が行われているときに、車両検知部104によって対象車両FVが検知され、通信部105によって対象車両情報が受信されると、図7Bに示すように「自律運転モード」から「相対運転モード」に変更する。
より具体的には、車両検知部104が、「所定の相対運転開始条件」として前走車両を検知したときに当該前走車両が対象車両FVであるか否かを判断し、対象車両FVであると判断された場合に当該前走車両を対象車両FVとして認識する。そして、モード変更部106が、「自律運転モード」から「相対運転モード」に変更する。
なお、上記前走車両が対象車両FVではないと判断された場合には、上記前走車両が検知された場合であっても、「所定の相対運転開始条件」を満たさないため、モード変更部106によるモード変更はなされない。
ここで「対象車両FV」とは、自車両Vに搭載された車両走行制御装置1(記憶部100)によって予め登録された車両IDを有し、当該車両IDによって識別される車両である。上記前走車両に当該車両IDが設定されている場合、「所定の相対運転開始条件」を満たし、当該車両IDが設定されていない場合には、当該条件を満たさないことになる。
このとき、モード変更部106は、両方のモードを設定した状態で「自律運転モード」を優先して継続させる。つまり、運転制御部103は、自律運転制御を継続して行う。
そして、モード変更部106は、両方のモードが設定された状態で自律運転制御が継続しているときに、対象車両FVの対象車両情報が得られると、両方のモードを設定した状態で「相対運転モード」を優先して実行させる。つまり、運転制御部103は、相対運転制御を新たに行う。
なお、モード変更部106は、両方のモードが設定された状態で自律運転制御が継続しているときに、対象車両FVの対象車両情報が得られなかった場合、すなわち、対象車両FVに搭載された車両情報発信装置50との無線通信ができなかった場合には、一度設定した「相対運転モード」を未設定の状態に戻す。言い換えれば、「相対運転モード」を有効状態から無効状態に戻す。このとき、「自律運転モード」は設定されたままの状態(有効状態)であるため、運転制御部103は、自律運転制御を継続して行うことになる。
運転制御部103は、「環境情報」と、「自車両Vの位置情報」と、「対象車両FVの対象車両情報」とに基づいて総合ECU31を制御し、対象車両FVに対して自車両Vの「相対運転制御」を行う(図7B参照)。
なお、運転制御部103は、「相対運転制御」を実行するにあたって、識別マーク60の認識結果から得られた「対象車両FVの車両識別情報」をさらに組み合わせて総合ECU31を制御することで、対象車両FVの車種(形状や大きさ、走行性能、燃費、排気量等)に応じた好適な相対運転を行うことができる。
具体的には、走行速度取得部107が、慣性測定装置22から自車両Vの「角速度及び加速度の情報」を取得し、当該加速度及び角速度を積分演算することで自車両Vの「走行速度」をリアルタイムで取得する。
そして、運転制御部103は、記憶部100に記憶された図8に示す「車間距離データ」を参照しながら、対象車両FVの位置情報をもとに自車両が走行する位置情報を特定し、その自車両の位置情報と環境情報とに基づき、対象車両FVに相対して自車両Vを走行させる相対運転制御を行う。
この相対運転制御では、対象車両FVの位置情報をもとに特定した位置情報を自車両Vが実際に走行するように、「自車両Vの位置情報」をもとに補正、軌道修正する処理を行う。つまり、対象車両FVの位置情報をもとに特定した、自車両が走行する位置情報と、実際に自車両が走行している位置情報とのズレ(誤差)を補正、軌道修正する処理である。
これによって、自車両Vが実際に走行した走行軌跡(自車両Vの位置情報に基づく走行軌跡)を記憶部100で記憶する。
例えば、自車両Vの走行速度(平均走行速度)が「80km/h」であるとき、自車両Vと対象車両FVの間の設定車間距離が「40~70m」に設定されている。
なお、「車間距離データ」は、自車両Vの走行速度をX軸とし、設定車間距離をY軸とし、走行速度に比例して設定車間距離が増加する(二次関数的に増加する)グラフデータであってもよい。
なお、上記のように対象車両FVとの車間距離を設定するほか、対象車両FVが所定時間前(例えば数秒前)に走行した位置を走行するように時間間隔を設定してもよい。この場合、自車両Vが対象車両FVに追突しないように最低限の車間距離を確保するように設定するとよい。
なお、自車両Vの「速度の情報」を取得するにあたっては、自車両Vに車輪速センサを新たに搭載し、車輪速センサを通じて「速度の情報」を取得してもよい。
同期状態の場合には、運転制御部103が、自車両Vの周囲の環境情報と、自車両Vの位置情報と、対象車両FVの位置情報を含む対象車両情報とをリアルタイムで取得し、これら情報を組み合わせて相対運転制御を行うとよい。
(対象車両が停止動作した場合)
モード変更部106は、図7Bに示すように「相対運転モード」が設定された状態で相対運転制御が行われているときに、対象車両FVの「走行状態に応じた所定の条件」を満たすと、相対運転モードから「自律運転モード」に変更する。そして、運転制御部103は、図7Cに示すように「自律運転モード」により自律運転制御を行う。
「走行状態に応じた所定の条件」とは、自車両Vが効率良く走行するために、自車両Vが対象車両FVを追い越す必要が生じたこと、あるいは対象車両FVとは異なる経路を走行する必要が生じたことが対象車両FVの挙動から検知された場合である。
例えば走行中の対象車両FVが道路脇(路側帯)に停止動作したこと、又は停止動作を開始したことが、対象車両FVの挙動から検知された場合である。
また例えば、走行中の対象車両FVが走行予定経路とは異なる経路(具体的には、休憩エリアに向かう経路)を走行開始したことが、対象車両FVの挙動から検知された場合である。
つまり、「走行状態に応じた所定の条件」とは、自車両Vの相対運転制御を解除するための「相対運転解除条件」と言い換えることもできる。
以下、図7Cに示すように、走行中の対象車両FVが道路脇に停止動作した場合を想定して説明することとする。
そして、モード変更部106は、対象車両FVの走行状態に応じた所定の条件として、環境情報取得部101による検出結果をもとに対象車両FVが道路脇に停止動作したことが検知された場合に、当該所定の条件が成立したものとみなす。そして、「相対運転モード」から「自律運転モード」に変更する。
そして、運転制御部103は、「自律運転モード」により自律運転制御を行う。具体的には、自車両Vの周囲の走行環境情報を把握しながら、図7Cに示すように対象車両FVを追い越すように自車両Vの自律運転制御を行う。
なお、「自律運転モード」は常に設定されたままの状態(有効状態)であるため、運転制御部103は、相対運転制御から自律運転制御に円滑に移行することができる。
上記条件のほか、モード変更部106は、「相対運転モード」が設定された状態で相対運転制御が行われているときに、対象車両FVの走行予定経路に応じた所定の条件を満たすと、相対運転モードから「自律運転モード」に変更する。そして、運転制御部103は、「自律運転モード」により自律運転制御を行う。
「走行予定経路に応じた所定の条件」とは、対象車両FVの走行予定経路と、自車両Vの走行予定経路とが合致しなくなったことが検知された場合である。
例えば、対象車両FVの走行予定経路が予め取得されており、当該走行予定経路が合致しなくなったこと、あるいは対象車両FVの走行予定経路が変更され、変更後の走行予定経路が合致しなくなったこと等が想定される。
以下、対象車両FVと自車両Vが分岐点で別れる場合を想定して説明することとする。
そして、モード変更部106は、図7Bに示すように「相対運転モード」が設定された状態で相対運転制御が行われているときに、通信部105によって得られた対象車両情報をもとに双方の走行予定経路が合致しなくなったことが検知された場合に、当該「走行状態に応じた所定の条件」が成立したものとみなす。そして、相対運転モードから「自律運転モード」に変更する。
そして、運転制御部103は、「自律運転モード」により自律運転制御を行う。具体的には、所定の分岐点で対象車両FVと別れて、自車両Vの自律運転制御を開始する。
また、車両走行制御装置1を利用することで、対象車両FVの位置情報をリアルタイムで受信し、対象車両FVの挙動(走行状態の変化)に応じて「自律運転制御」と「相対運転制御」の切り替えを行うことができる。
次に、「遠隔運転制御」について説明する。
映像処理部108は、複数の撮像装置11a-11iから自車両Vの外部映像データをそれぞれ取得し、所定のレイアウト情報に基づいてそれぞれの外部映像を合成した合成映像(合成映像データ)を作成する。
上記合成映像を生成し、生成した合成映像データを遠隔操作装置70に向けて送信することで、複数の外部映像データを送信する場合と比較してデータ通信コストを削減できる。
具体的には、通信部105は、自車両Vの「遠隔運転」に必要な情報として、環境情報取得部101によって得られた「環境情報」と、位置情報取得部102によって得られた「現在の位置情報」とを遠隔操作装置70に向けて送信する。
また、通信部105は、オペレータによるユーザ入力を受け付けた遠隔操作装置70から、自車両Vの「運転操作情報」を受信する。
運転制御部103は、遠隔操作装置70から取得した自車両Vの「運転操作情報」に基づいて総合ECU31を制御し、自車両Vの「遠隔運転制御」を実行する。
そのため、対象車両FVの挙動に応じて「遠隔運転制御」と「相対運転制御」の切り替えを行うことも可能となる。「遠隔運転制御」から「相対運転制御」に切り替わると、オペレータが自車両Vの遠隔運転の作業から解放されることになる。
次に、車両走行制御システムS1で実行される車両走行制御プログラム(車両走行制御作方法)の処理の一例について、図9に基づいて説明する。
本実施形態に係る上記プログラムは、記憶部100を備えた車両走行制御装置1の機能的な構成要素として、上述した環境情報取得部101と、位置情報取得部102と、運転制御部103と、車両検知部104と、通信部105と、モード変更部106と、走行速度取得部107と、映像処理部108とを実現させるためのプログラムであって、第1コンピュータである車両走行制御装置1のCPUがこの車両走行制御プログラムを実行する。
上記プログラムは、ユーザ(具体的には、自車両Vの運転手又は外部のオペレータ)からの操作指示を受け付けて実行されるものである。
なお、車両走行制御装置1は、「自律運転モード」の代わりに「遠隔操作運転モード」を設定してもよい。
仮に「遠隔操作運転モード」が設定された場合には、後述のステップS103で、運転制御部103が、自車両Vの遠隔操作運転制御を行うことになる。
そして、ステップS103で、運転制御部103が、環境情報と、自車両Vの位置情報とに基づいて総合ECU31を制御し、自車両Vの「自律運転制御」を行う(図7A参照)。
具体的には、車両検知部104は、撮像装置11によって認識された所定の前走車両の識別マーク60の認識結果をもとに、当該前走車両が対象車両FVであるか否かを上記の所定の相対運転開始条件をもとに判断する。
車両検知部104が、所定の相対運転開始条件を満たすことで対象車両FVであると判断した場合には(ステップS104:Yes)、ステップS105に進む。一方で、車両検知部104が、所定の相対運転開始条件を満たさず対象車両FVであると判断しない場合には(ステップS104:Nо)、ステップS102に戻る。つまり、「自律運転モード」での自律運転制御を継続する。
詳しく述べると、通信部105は、対象車両FVに搭載された車両情報発信装置50とネットワークを介した通信を開始し、車両情報発信装置50から対象車両FVの位置情報を受信することを試みる。
一方で、通信部105が対象車両FVの位置情報を受信しなかった場合には(ステップS106:No)、ステップS108に進み、「自律運転モード」が設定された状態で、モード変更部106が「相対運転モード」を有効状態から無効状態へと変更して解除した上でステップS102に戻る。
具体的には、モード変更部106は、対象車両FVが「走行状態に応じた所定の条件」を満たしたか否か、あるいは対象車両FVが「走行予定経路に応じた所定の条件」を満たしたか否かを判定する。
なお、モード変更部106は、対象車両FVの「走行状態に応じた所定の条件」及び「走行予定経路に応じた所定の条件」のいずれか一方の条件を満たすと判定した場合に、上記「所定の条件」を満たしたものと判定する。
そして、ステップS111で、運転制御部103が、図7Cに示すように「自律運転モード」により自律運転制御を行う。
例えば、走行中の対象車両FVが停止動作したことが検知されたことで「走行状態に応じた所定の条件」が成立した場合には、モード変更部106が「相対運転モード」を解除し、運転制御部103が、相対運転制御を切り替えて自律運転制御を行うことになる。
一方で、対象車両FVが「所定の条件」を満たしていないと判定された場合には(ステップS109:Nо)、ステップS107に戻る。
一方で、車両走行制御装置1が引き続き自車両Vの運転制御を行う場合には(ステップS112:Nо)、ステップS102に戻る。
また、対象車両FVの位置情報をリアルタイムで受信し、対象車両FVの挙動に応じて「自律運転制御」と「相対運転制御」の切り替えを行うことが可能となる。
上記の、車両走行制御システムS1を用いて、複数台の自車両Vが追従対象となる対象車両FVを見つけ、「自律運転制御」と「相対運転制御」の切り替え繰り返すことにより、複数台からなる隊列F(車両群)が形成されるようになる。このときの隊列は、各車両同士の「自律運転制御」、「相対運転制御」によって外形上、形成されているように認識できるものである。
しかしながら、隊列Fが形成されるものの、自車両Vのそれぞれは、個別に対象車両FVを見つけて追従していることから、隊列Fが形成された当初は、隊列F内の自車両Vの位置に、車両の状態や諸元、走行状態等は反映されていない。
隊列Fを構成する車両の位置関係を適切にすることで、隊列走行中の危険性を軽減し安定した隊列走行を行わせることが可能となる。
以下では、図1、図10~図17を用いて、車両走行制御システムS1により形成された隊列内における車両Cの位置関係を制御する車両管理装置80及び車両管理システムSについて説明する。
車両管理装置80は、図1に示すように、複数の車両Cにより形成された隊列Fの走行を管理するためのコンピュータであり、図10に示すように、データの演算・制御装置としてのCPUと、記憶装置としてのROM、RAM及びHDD(SSD)とネットワークを通じて情報データの送受信を行う通信インタフェースとを備える。また、外部機器と通信する通信装置81を備えている。
車両管理装置80の記憶装置には、コンピュータとして必要な機能を果たすメインプログラムに加えて、車両管理プログラムが記憶されており、これらプログラムがCPUによって実行されることにより、車両管理装置80の機能が発揮されることになる。
車両管理装置80について、図11を用いて機能面から説明すると、各種プログラム及び各種データを記憶する記憶部800と、車両Cの車両走行制御装置1との間で各種データを送受信する通信部801(第2通信部)と、車両Cの車両走行制御装置1との通信により取得した車両Cの車両情報及び車両Cに対する位置情報に基づき、車両走行制御装置1により走行制御された各車両Cにおける走行状態を管理する管理部802と、管理部802で管理する車両Cの走行状態を制御する状態制御部803と、を主な構成要素としている。
以下、車両管理装置80のそれぞれの機能について詳しく説明する。なお、車両管理装置80は、隊列F内における車両の位置関係を指定した走行形態の決定、位置関係の管理、位置関係の変更に必要な情報を提供するものであり、それらは以下で説明する機能により実現されている。また、外形上、本実施形態の車両管理システムSにおいては、隊列Fが形成されているようにみえているが、実際には車両Cそれぞれが自動運転や追従運転等の運転制御をすることにより、一群の隊列を形成しており、車両管理装置80が各車両Cに直接指示を出して隊列Fを形成しているわけではないことに留意して欲しい。
図12Aの左図は、車両C1~C5が隊列を形成して走行しているときに、車両C3が故障車(特定車両Cs)として特定された状態を示す。図12Aの中央図は、位置関係を変更するために、車両C3が車線を変更した状態を示す。図12Aの右図は、車両C3が、隊列Fの最後尾に移動した直後の状態を示す。図12Bの左図は、車両C3が最後尾に移動した走行形態で走行する隊列Fを示す。図12Bの右図は、特定車両Csである車両C3が走行停止した状態を示す。
通信部801は、隊列Fを形成する車両Cのそれぞれが備える車両走行制御装置1の通信部105(第1通信部)と通信を行い、通信部105が送信する「現在の位置情報」を受信する。通信部801は、車両Cの「現在の位置情報」を受信し、記憶部800に記憶させる。通信部801は、車両Cから「車両情報」をさらに取得してもよい。「車両情報」としては、車両Cの識別情報(車両ID)、車種、車格、車検証に記録されている車両の全幅、全高、全長、排気量(モータの出力)、乗車定員、重量等の情報が含まれる。
「車両情報」として、運行中は変化しないが運行ごとに変化する目的地及びその目的地までの走行予定ルート、積み荷の内容・重さ、乗車人数等の情報が含まれてもよい。
また、「車両情報」として、車両Cに搭載された車載式故障診断装置(OBD:On-Board Diagnostics)により検出された故障情報(電子回路の配線類の断線、各種センサからの異常な信号等)を取得してもよい。
以下、各車両Cから受信した「現在の位置情報」及び「車両情報」をまとめて「走行情報」と称する。
なお、「走行情報」のうち「現在の位置情報」についてはリアルタイムで送受信されるが、「車両情報」についてはリアルタイムではなく、所定時間、間隔をあけて(例えば5分ごとに)送受信するようにしてもよい。また、車両情報の情報に変化があったときに送受信してもよい。
そして、通信部801により受信された「走行情報」及び「外的要因情報」は記憶部800に記憶される。
車両管理装置80の管理部802は、通信部801受信した「現在の位置情報」を基づき、車両Cの走行状態を管理する。具体的には、管理部802は、車両Cによる一定速度の走行動作、加速動作、減速動作、停止動作、左折動作、右折動作、後退動作等に関する情報であって、言い換えれば、車両Cの挙動情報(挙動に基づく情報)を管理する。
管理部802は、通信部801により、車両Cの「現在の位置情報」をリアルタイムで取得することにより、車両Cの走行状態に関する情報の変化(挙動情報の変化)に基づいて、例えば走行中の車両Cが停止したこと、停止中の車両Cが走行開始したこと、走行予定経路とは異なる経路を走行開始したことを検知することができる。
「所定の変更条件」とは、例えば「車両の走行に支障が生じる故障が発生している」という条件であり、この条件に対応する「対応方法」が、例えば「車両の走行停止」として管理される。「所定の変更条件」とその条件に対応する「対応方法」の例を表1に示す。
なお、以下において、所定の変更条件に該当する車両Cを特定車両Csと称する。
(1)残燃料と、燃費から算出される残走行距離の長い車両Cを、隊列Fの先頭車両Ctにすることで、安定した隊列走行をすることができる。
(2)乗客を乗せたバス又は貴重品を運搬する貨物車両を、隊列Fの中間に位置させることにより、追突される危険性を軽減させることができる。
(3)故障の危険性が高い、又は、高速走行が不可能な車両Cを、隊列Fの最後尾とし、その後、その車両Cを走行停止することにより、車両Cを安全に停止させることができる。
(4)残燃料が少ない又は燃費が悪い車両Cが先頭車両Ctである場合、その車両Cを先頭車両Ctとせず後退させることにより燃費の向上をはかることができる。残燃料が少ない又は燃費が悪い車両の前方に、自車両よりも前面投影面積が大きい車両が位置するように隊列F内の位置関係を変更することで、燃費の向上をはかることができる。
(5)他の車両Cと車格が著しく異なる車両Cを隊列Fから離脱させることにより、隊列Fを安全に走行させることができる。例えば、軽自動車に大型トラックを追従させると、急制動時に追突される危険性が高くなる。また、追従対象である軽自動車と同じ速度で旋回・加速減速をしたとき、大型トラックは追従できなくなるおそれがある。そのため、大型トラックは隊列Fから離脱させ別の隊列Fに所属させた方がよい。
なお、車格(自動車の種類及び区分)については道路運送車両法によるものと道路交通法によるものとがある。道路交通法では、車両総重量又は乗車定員により自動車が区分されることから、変更条件で用いる車格には、道路交通法による自動車の区分を用いるのがよい。
状態制御部803は、上述のように管理部802で管理する車両Cの走行状態を制御する機能を有し、決定部805と、指示部806と、車両制御部807と、を備えている。
決定部805は、管理部802で隊列Fを形成して走行している走行状態を管理しているときに、車両Cの車両情報及び車両Cの走行状態をもとに隊列F内の位置関係を指定した走行形態を決定する。
「走行形態」とは、車両同士の位置関係を指定することにより隊列Fでの走行状態を示すものである。例えば、図12Aの左図に示すように5台の車両C1-C5によって隊列Fが形成されている場合、「車両C1、車両C2、車両C3、車両C4、車両C5」の順で走行していることを示すものである。
指示部806は、決定部805で決定した走行形態に関する情報を、隊列Fを形成する車両Cそれぞれに送信することにより、隊列内の位置関係を指示する。
例えば、指示部806は、図12Aの左図に示す5台の車両C1-C5のうち、車両C3を隊列Fの最後尾の車両Ceとする場合、「車両C1、車両C2、車両C4、車両C5、車両C3」とする走行形態の情報を、車両C1-C5に送信する。車両C3及び車両C4は、走行形態の情報を受信することで、隊列内における位置関係を入れ替えることを認識する。
車両制御部807は、指示部806によって指示された車両Cとの通信により、隊列F内の位置関係を変更するよう車両Cを制御する。
図12Aに示す隊列Fにおいて車両C3を最後尾の車両Ceとする場合、車両制御部807は、例えば車両C3と車両C4と通信し、車両C3が車両C5の後方に移動するよう制御する。また、車両制御部807は、車両C4が車両C2に追従するように制御する。
このとき、車両C3及び車両C4の運転モードを、「追従運転モード」から「自律運転モード」に切り替え、位置関係の入れ替えが完了した時点で「自律運転モード」から「追従運転モード」に戻す。
位置関係を入れ替える場合、車両C3又は車両C4のいずれか又は両方を「追従運転モード」から「遠隔運転モード」に切り替え、オペレータによる遠隔運転により位置関係を入れ替えてもよい。
例えば、所定の変更条件が「(3)車両の走行に支障が生じる故障が発生している」ことである場合、車両特定部808は、隊列Fを形成する車両Cの車両情報及び走行状態を確認し、変更条件を満たすか否かを判断する。
また、例えば、車両情報として自車両に搭載されているセンサのODBデータがある場合、車両特定部808は、ある車両CのOBDデータが所定の閾値を超えているとき、その車両Cに故障が発生しているとして、その車両Cを、「所定の変更条件」を満たした車両として特定する。
例えば、所定の変更条件が「(3)車両の走行に支障が生じる故障が発生している」である場合、対応方法として「走行停止、又は、隊列の最後尾に位置させた後、走行停止」に応じた走行形態を決定する。
図12Aの左図に示す隊列Fの場合、車両C3が故障車両と特定されたとき、決定部805は、車両C3(特定車両Cs)を最後尾とする走行形態、すなわち「車両C1、車両C2、車両C4、車両C5、車両C3」とする走行形態を決定する。
指示部806は、決定部805により決定した走行形態を車両C1-C5に送信し、「隊列の最後尾に位置させた後、走行停止」という情報を、特定車両Cs(車両C3)に送信する。
車両制御部807は、決定部805が決定した走行形態に基づき、位置関係を変更する車両Cを制御すると共に、位置関係を変更する車両Cと通信し、「所定の変更条件」に対応する「対応方法」に基づいて特定車両Csを制御する。
図12A、12Bに示す例では、図12Bの左図に示すように、特定車両Csである車両C3を最後尾に移動させ、車両C4については車両C2に追従するように制御する。また、図12Bの右図に示すように、車両C3を隊列Fの最後尾に移動させた後、路肩等の停止可能な場所Bがある場合、その場所Bで走行停止するよう制御する。
状態制御部803は、隊列状態判定部809を備えてもよい。隊列状態判定部809は、隊列Fが分断されているか否かを判定する。隊列Fが分断されているか否かは、管理部802が、車両Cが隊列Fに所属しているかを判断するときと同様、車両間の距離CDを用いる。例えば、距離CD(図12Aの左図参照)の大きさが、走行速度に応じた所定距離Dより大きい場合、隊列Fは分断されていると判断する。
このような場合、決定部805は、後方隊列Frが前方隊列Ffに合流するまで、前方隊列Ffを減速させることを含む走行形態を決定する。
そして、指示部806が、決定部805が決定した走行形態に関する情報を、前方隊列Ffを形成する車両C1、C2に送信する。
車両制御部807は、前方隊列を形成する車両C1、C2と通信し、図12Bの左図に示すように、後方隊列Frが前方隊列Ffに合流するまで、車両C1、C2を減速させる。
次に、車両管理システムSにおいて、車両管理装置80と隊列Fを形成する車両Cとにより実行される車両管理プログラム(車両管理方法)の処理の一例について、図14~図15に基づいて説明する。
本実施形態に係る上記プログラムは、記憶部800を備えた車両管理装置80の機能的な構成要素として、上述した、通信部801と、管理部802と、状態制御部803と、決定部805と、指示部806と、車両制御部807と、車両特定部808と、隊列状態判定部809と、を実現させるためのプログラムであって、第2コンピュータとして車両管理装置80のCPUがこの車両管理プログラムを実行する。
そして、隊列Fを形成する車両C1-C5は、「第1通信処理(第1通信工程)」として「位置関係決定処理」の開始前から、車両情報と現在の位置情報とを含む走行情報を、車両C同士で送受信すると共に、走行情報を車両管理装置80に送信している。
また、車両管理装置80の通信部801は、「第2通信処理(第2通信工程)」として、「位置関係決定処理」の開始前から、隊列Fを構成する車両C1-C5のそれぞれから、現在の位置情報等を含む走行情報をリアルタイムで受信している。
また、各車両Cは、位置特定工程で特定した現在位置の情報に基づいて車両の走行制御を行っている(走行制御工程、走行制御処理)。
各車両Cの走行情報は記憶部800に記憶され、管理部802は、「管理処理(管理工程)」として、複数の車両Cが隊列Fを形成して走行している走行状態であることを管理している。
なお、各車両Cの走行情報の送信は、例えば、高速道路に乗ったこと、予め指定した所定の道路での走行が開始されたことなどの条件が成立したときに行うこととしてもよい。また、上記の送信は、車両Cの識別マーク(QRコード(登録商標))を認識したことを条件としてもよい。
管理部802は「管理処理」として、車両それぞれの該車両とは異なる他の車両から受信した位置情報に基づく走行が、複数の車両が隊列を形成して走行している走行状態であることを管理し、隊列Fの隊列情報を記憶部800に記憶させる。
ステップS203で「所定の変更条件」に該当する特定車両Csが見つかった場合、位置関係を変更する(ステップS203:Yes)。決定部805は、車両情報及び走行情報をもとに、隊列F内における位置関係を示す走行形態を決定する(ステップS204:決定処理)。このとき、「所定の変更条件」に対応する「対応方法」が設定されている場合は、「対応方法」についても決定する。
なお、各車両Cは、「対応方法」の情報等を受信したとき、前方を走行する車両Cに搭載された識別マーク60(例えばQRコード(登録商標)図1参照)を認識することで、所属する隊列Fを確認してもよい。
なお、上述したように、車両管理装置80は、各車両に位置関係や走行停止を指示するのみを行っており、隊列F内における位置関係の変更は、各車両が自動運転や追従運転等を行うことにより実施されている。
位置関係決定処理のステップS205において、隊列内における位置関係の変更が指示された場合、車両管理装置80と、隊列Fを形成する車両C1-C5は、実際に位置関係を変更する「位置関係変更制御処理(車両制御処理、車両制御工程)」に移行する。以下、図15を用いて「位置関係変更制御処理」について説明する。
連結方法には、変更する際の車両Cの動作、各車両Cの速度の情報、車両間隔等が定められている。
図12A、12Bに示す例の場合、特定車両Cs(車両C3)に対して「車線を変更して、減速し、車両C5よりも後方に移動した場合、元の車線に戻り、車両C5に対して追従運転する」という変更方法を選択する。また、車両C1及びC2に対して、「車両C3が最後尾に移動した後、車両C4が追いつくまで減速する」という変更方法をさらに選択してもよい。
図12A、12Bに示す例の場合、特定車両Cs(車両C3)を隊列の最後尾に移動させるため、「追従運転モード」から「自律運転モード」に設定する。また、車両C3に追従していた車両C4を、車両C2に追従させるため、一旦「追従運転モード」から「自律運転モード」に設定する。
なお、位置関係を変更する車両C3、C4を「追従運転モード」から「遠隔運転モード」とすることも可能であるが、「自律運転モード」とすることで、より安全に位置関係を変更させることができる。
この車両制御部807による、位置関係の変更を中止するか否かの判断は、車両Cの位置関係の変更が完了するまで継続される。
「位置関係変更制御処理」は、変更が指示された車両Cの位置関係の変更が完了するか、位置関係の変更中止が決定されることにより終了する。
車両管理装置80の通信部801は、変更中止とその理由を受信し、それらの情報を記憶部800に記憶する。
図12A、12Bで示す例では、隊列Fの中間を走行する車両C3に故障が発生しているとしていたが、隊列Fの最後尾に位置する車両C5に故障が発生する場合もある。その場合、他の車両C1-C4は位置関係の変更をする必要がない。そのため、位置関係決定処理のステップ205において、決定部805は走行停止する指示を含む情報を、特定車両Csである車両C5に対して送信する。受信した車両C5は「位置関係変更制御」のステップS308において、「自律運転モード」になり、隊列Fを離脱して路肩等の停止可能な場所Bに停止するように制御される。
隊列Fの先頭車両Ct(車両C1)に故障が発生する場合もある。この場合、隊列内において2番目を走行する車両C2の運転モードを「追従運転モード」から「自律運転モード」とする。故障が発生した先頭車両Ctは、隊列Fの最後尾に移動し、それまで最後尾を走行していた車両C5を対象車両FVとした追従運転を行う。先頭車両Ctだった車両C1は、隊列Fの最後尾に移動した後、隊列Fを離脱し、停止可能な場所Bが見つかった場合、場所Bに走行停止する。
なお、車両Cに故障が発生した場合、直ぐに走行を停止するよう指示しているが、車両管理装置80により車両を遠隔監視するオペレータが、近くのパーキング又は高速道路の出口まで走行可能であると判断した場合、特定車両Csを遠隔運転モードにし、オペレータが近くのパーキングまで遠隔運転してもよい。
また、車両Cの故障が走行停止させるほどでもなく軽度な故障である場合、特定された車両Cを最後尾に移動させた後、隊列F全体を減速して走行させてもよい。
また、同様に、車両Cの識別マークを認識したことを条件として走行情報の送信を行っている場合、車両は、一定間隔で識別マークを認識する処理を行っており、識別マークを認識しなくなったことによって、追従車両(若しくは追従している隊列)が、連結走行を解除して離脱、分離することとしてもよい。
そのほか、車両走行制御装置1及び車両管理装置80となる端末(携帯端末)を利用して専用ソフトウェアを起動させて、ウェブブラウザ上で車両管理プログラムが実行されることとしてもよい。
上記の車両管理装置、車両管理方法、車両管理システム及び車両管理プログラムにより、隊列を形成する車両の車両情報及び走行状態を基に、隊列内の位置関係を指定した走行形態を決定し、決定した走行形態により隊列内の位置関係を変更するよう車両を制御する。そのため、隊列走行中の危険性を軽減し安定した隊列走行を行わせることができる。
例えば、貴重品を運搬中の車両や乗客を乗せたバスを、隊列の中間に位置させることで追突の危険性を軽減させることができる。
また、残燃料が少ない車両を隊列の最後尾にすることで、燃費を向上させより安定した隊列走行をすることができる。
また、例えば、著しく車格が異なる車両を隊列から離脱させることで、同クラスの車両により隊列が構成されるようになり、安定した隊列走行を行うことができる。
また、故障リスクの高い車両を特定し、隊列から離脱させることで隊列走行の乱れを軽減させることができる。
なお、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
S1 車両走行制御システム
C 車両
V 自車両
V1 電動パワーステアリング
V1a ハンドル
V2 電動スロットル
V2a アクセルペダル
V3 電磁ブレーキ装置
V3a ブレーキペダル
FV 対象車両
1 車両走行制御装置
10 車載センサ
11 撮像装置
11a~11i 第1撮像装置~第9撮像装置
12 レーダ(ミリ波レーダ)
12a~12d 第1レーダ~第4レーダ
13 ライダ
13a~13e 第1ライダ~第5ライダ
20 車載ロケータ
21 GNSS受信機(RTK-GNSS受信機)
22 慣性測定装置(IMU)
30 車載ECU
31 総合ECU
32 ハンドルECU
33 アクセルECU
34 ブレーキECU
40 車載通信装置
50 車両情報発信装置
51 車載ロケータ
51a GNSS受信機
51b 慣性測定装置
52 車載通信装置
60 識別マーク
60a~60l 第1識別マーク~第12識別マーク
70 遠隔操作装置
71 モニタ
72 ナビモニタ
73 ハンドル
74 アクセルペダル
75 ブレーキペダル
76 操作スイッチ
80 車両管理装置
81 通信装置
100 記憶部
101 環境情報取得部
102 位置情報取得部(位置特定部)
102a 絶対位置算出部
102b 相対位置算出部
102c 補正位置算出部
102d 受信判定部
103 運転制御部(走行制御部)
104 車両検知部
105 通信部
106 モード変更部
107 走行速度取得部
108 映像処理部
500 記憶部
501 位置情報取得部
502 通信部
700 記憶部
701 通信部
702 画面表示部
703 操作データ作成部
704 ユーザ報知部
800 記憶部
801 通信部(第2通信部)
802 管理部(管理部)
803 状態制御部
805 決定部
806 指示部
807 車両制御部
808 車両特定部
809 隊列状態判定部
SA 人工衛星
ST 基準局
F 隊列
Ff 前方隊列
Fr 後方隊列
Cs 特定車両
Ct 先頭車両
Ce 最後尾の車両
P 合成画像
Claims (9)
- 車両を管理する車両管理装置であって、
自車両に搭載されたGNSS受信機を通じて単独測位に必要なGNSS情報を取得し、前記GNSS情報を用いて前記車両の絶対位置を算出する絶対位置算出部と、
外部の基準局から相対測位に必要なGNSS補正情報を受信した場合に、前記GNSS補正情報を用いて相対測位により前記絶対位置を補正し、前記基準局における前記車両の相対位置を算出する相対位置算出部と、
前記相対位置を用いて前記車両の現在位置を特定する位置特定部と、
前記位置特定部で特定した現在位置の情報に基づいて前記車両の走行制御を行う走行制御部と、
前記車両の車両情報及び前記車両の現在位置の情報を送受信する第1通信部と、
を具備する前記車両における前記第1通信部と通信を行う第2通信部と、
前記第2通信部で各車両との通信により取得した、前記車両の車両情報と、当該車両に対する位置情報に基づき、前記走行制御部により走行制御された各車両における走行状態とを管理する管理部と、
前記管理部で管理する、前記車両の走行状態を制御する状態制御部と、
を具備し、
前記管理部は、
前記車両それぞれが、該車両とは異なる他の車両から受信した位置情報に基づく走行により、複数の車両が一群の隊列を形成して走行している走行状態であることを管理し、
前記状態制御部は、
前記管理部で前記一群の隊列を形成して走行している走行状態を管理しているときに、前記車両の車両情報及び前記車両の走行状態をもとに前記隊列内の位置関係を指定した走行形態を決定する決定部と、
前記決定部で決定した走行形態に関する情報を、前記隊列を形成する車両それぞれに送信することで前記隊列内の位置関係を指示する指示部と、
前記指示部によって指示された車両との通信により前記隊列内の位置関係を変更するよう前記車両を制御する車両制御部と、を具備することを特徴とする車両管理装置。 - 前記管理部は、前記隊列内の位置関係を変更する所定の変更条件と、該所定の変更条件に対応する対応方法とを対応付けて記憶しており、
前記状態制御部は、前記車両の前記車両情報及び前記走行状態をもとに、前記車両が前記所定の変更条件を満たす車両を特定する車両特定部を具備し、
前記決定部は、前記所定の変更条件を満たす車両がある場合、前記所定の変更条件に対応する前記対応方法に応じた前記走行形態を決定し、
前記指示部は、前記走行形態に関する情報を、前記隊列を形成する車両それぞれに送信すると共に、前記所定の変更条件に対応する前記対応方法を含む情報を、前記特定した車両に送信し、
前記車両制御部は、前記特定した車両との通信により、前記対応方法に基づいて前記特定した車両を制御することを特徴とする請求項1記載の車両管理装置。 - 前記管理部は、前記車両の走行に支障が生じる故障が発生していることを前記所定の変更条件として管理し、当該所定の変更条件に対して前記対応方法として車両の走行停止を対応付けて管理しており、
前記車両特定部で特定した車両が前記隊列の最後尾に位置する場合、前記指示部は、前記走行停止する指示を含む情報を前記特定した車両に送信し、
前記車両特定部で特定した車両が前記隊列の最後尾とは異なる位置関係にある場合、前記決定部は、該特定した車両の位置関係を前記隊列の最後尾とする走行形態を決定し、前記指示部は、前記隊列の最後尾に位置した後に前記走行停止する指示を含む情報を前記特定した車両に送信する請求項2記載の車両管理装置。 - 前記状態制御部は、前記車両の前記走行状態をもとに、前記隊列が分断されているか否かを判定する隊列状態判定部を具備し、
前記決定部は、前記隊列状態判定部が前記隊列は分断されていると判定したときに、前記分断された隊列のうち後方を走行する隊列が前方を走行する隊列に合流するまで、前記前方を走行する隊列を減速させることを含む前記走行形態を決定し、
前記指示部は、前記決定部で決定した前記走行形態に関する情報を、前記前方の隊列を形成する前記車両に送信し、
前記車両制御部は、前記指示された前記前方の隊列を形成する前記車両との通信により、前記後方を走行する隊列が前記前方を走行する隊列に合流するまで、前記前方の隊列を形成する前記車両を減速させることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の車両管理装置。 - 前記状態制御部は、前記車両の前記走行状態をもとに、前記隊列が分断されているか否かを判定する隊列状態判定部を具備し、
前記隊列状態判定部は、前記隊列が分断されている場合、分断された隊列間の距離が所定距離以上であるか否かを判定し、
前記管理部は、前記隊列状態判定部が前記分断された隊列間の距離が前記所定距離以上であると判定したとき、前記分断された隊列を別々の隊列として管理することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の車両管理装置。 - 前記第2通信部は、前記車両の撮像装置により撮像された自車両の画像を受信し、
前記管理部は、各車両から受信した画像のうち、前記隊列の先頭車両と最後尾の車両との画像を合成した隊列画像を前記隊列における走行状態として管理し、
前記決定部は、前記隊列画像をもとに前記隊列内の位置関係を指定した走行形態を決定する、ことを特徴とする請求項1記載の車両管理装置。 - 車両と該車両を管理する車両管理装置とを用いた車両管理方法であって、
前記車両が、
自車両に搭載されたGNSS受信機を通じて単独測位に必要なGNSS情報を取得し、前記GNSS情報を用いて前記車両の絶対位置を算出する絶対位置算出工程と、
外部の基準局から相対測位に必要なGNSS補正情報を受信した場合に、前記GNSS補正情報を用いて相対測位により前記絶対位置を補正し、前記基準局における前記車両の相対位置を算出する相対位置算出工程と、
前記相対位置を用いて前記車両の現在位置を特定する位置特定工程と、
前記位置特定工程で特定した現在位置の情報に基づいて前記車両の走行制御を行う走行制御工程と、
前記車両の車両情報及び前記車両の現在位置の情報を送受信する第1通信工程と、を行い、
前記車両管理装置が、
前記第1通信工程により送信された前記車両の車両情報と前記車両の現在位置の情報を受信する第2通信工程と、
前記第2通信工程で各車両との通信により取得した、前記車両の車両情報と、当該車両に対する位置情報に基づき、前記走行制御工程により走行制御された各車両における走行状態とを管理する管理工程と、
前記管理工程で管理する、前記車両の走行状態を制御する状態制御工程と、を行い、
前記管理工程では、前記車両それぞれが、該車両とは異なる他の車両から受信した位置情報に基づく走行により、複数の車両が一群の隊列を形成して走行している走行状態であることを管理し、
前記状態制御工程では、
前記管理処理で前記一群の隊列を形成して走行している走行状態を管理しているときに、前記車両の車両情報及び前記車両の走行状態をもとに前記隊列内の位置関係を指定した走行形態を決定する決定工程と、
前記決定工程で決定した走行形態に関する情報を、前記隊列を形成する車両それぞれに送信することで前記隊列内の位置関係を指示する指示工程と、
前記指示工程によって指示された車両との通信により前記隊列内の位置関係を変更するよう前記車両を制御する車両制御工程と、を行うことを特徴とする車両管理方法。 - 車両と該車両を管理する車両管理装置とから構成される車両管理システムであって、
前記複数の車両のそれぞれは、
自車両に搭載されたGNSS受信機を通じて単独測位に必要なGNSS情報を取得し、前記GNSS情報を用いて前記車両の絶対位置を算出する絶対位置算出部と、
外部の基準局から相対測位に必要なGNSS補正情報を受信した場合に、前記GNSS補正情報を用いて相対測位により前記絶対位置を補正し、前記基準局における前記車両の相対位置を算出する相対位置算出部と、
前記相対位置を用いて前記車両の現在位置を特定する位置特定部と、
前記位置特定部で特定した現在位置の情報に基づいて前記車両の走行制御を行う走行制御部と、
前記車両の車両情報及び前記車両の現在位置の情報を送受信する第1通信部と、
を具備し、
前記車両管理装置は、
前記車両における前記第1通信部と通信を行う第2通信部と、
該第2通信部で各車両との通信により取得した、前記車両の車両情報と、当該車両に対する位置情報に基づき、前記走行制御部により走行制御された各車両における走行状態とを管理する管理部と、
前記管理部で管理する、前記車両の走行状態を制御する状態制御部と、を具備し、
前記管理部は、
前記車両それぞれが、該車両とは異なる他の車両から受信した位置情報に基づく走行により、複数の車両が一群の隊列を形成して走行している走行状態であることを管理し、
前記状態制御部は、
前記管理部で前記一群の隊列を形成して走行している走行状態を管理しているときに、前記車両の車両情報及び前記車両の走行状態をもとに前記隊列内の位置関係を指定した走行形態を決定する決定部と、
前記決定部で決定した走行形態に関する情報を、前記隊列を形成する車両それぞれに送信することで前記隊列内の位置関係を指示する指示部と、
前記指示部によって指示された車両との通信により前記隊列内の位置関係を変更するよう前記車両を制御する車両制御部と、を具備することを特徴とする車両管理システム。 - 車両を制御する制御装置としての第1コンピュータと、前記車両を管理する車両管理装置としての第2コンピュータと、に実行させる車両管理プログラムであって、
前記第1コンピュータに、
自車両に搭載されたGNSS受信機を通じて単独測位に必要なGNSS情報を取得し、前記GNSS情報を用いて前記車両の絶対位置を算出する絶対位置算出処理と、
外部の基準局から相対測位に必要なGNSS補正情報を受信
した場合に、前記GNSS補正情報を用いて相対測位により前記絶対位置を補正し、前記基準局における前記車両の相対位置を算出する相対位置算出処理と、
前記相対位置を用いて前記車両の現在位置を特定する位置特定処理と、
前記位置特定処理で特定した現在位置の情報に基づいて前記車両の走行制御を行う走行制御処理と、
前記車両の車両情報及び前記車両の現在位置の情報を送受信する第1通信処理と、を実行させ、
前記第2コンピュータに、
前記第1通信処理により送信された前記車両の車両情報と前記車両の現在位置の情報を受信する第2通信処理と、
前記第2通信処理で各車両との通信により取得した、前記車両の車両情報と、当該車両に対する位置情報に基づき、前記走行制御処理により走行制御された各車両における走行状態とを管理する管理処理と、
前記管理処理で管理する、前記車両の走行状態を制御する状態制御処理と、を実行させ、
前記管理処理では、前記車両それぞれが、該車両とは異なる他の車両から受信した位置情報に基づく走行により、複数の車両が一群の隊列を形成して走行している走行状態であることを管理させ、
前記状態制御処理では、
前記管理処理で前記一群の隊列を形成して走行している走行状態を管理しているときに、前記車両の車両情報及び前記車両の走行状態をもとに前記隊列内の位置関係を指定した走行形態を決定する決定処理と、
前記決定処理で決定した走行形態に関する情報を、前記隊列を形成する車両それぞれに送信することで前記隊列内の位置関係を指示する指示処理と、
前記指示処理によって指示された車両との通信により前記隊列内の位置関係を変更するよう前記車両を制御する車両制御処理と、を実行させることを特徴とする車両管理プログラム。
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