JP2023096984A - 露光装置及び物品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】固体発光素子の温度変化に起因するパターンの線幅変化を抑制するのに有利な技術を提供する。【解決手段】第1固体発光素子及び第2固体発光素子を含む光源で原版を照明する照明光学系と、原版の投影像を形成する投影光学系と、を有する露光装置であって、第1固体発光素子は第1波長特性と第1照明角度分布で原版を照明する第1光を射出し、第2固体発光素子は第2波長特性と第2照明角度分布で原版を照明する第2光を射出し、第1波長特性は第1光の波長と強度との関係を示し、第2波長特性は第2光の波長と強度との関係を示し、投影像は第1光による第1像と第2光による第2像とを含む複数の像から合成され、第1波長特性の変化によって生じる第1像における線幅変化と、第2波長特性の変化によって生じる第2像における線幅変化とが異符号となるように、第1照明角度分布と第2照明角度分布とを異ならせている、ことを特徴とする。【選択図】図7

Description

本発明は、露光装置及び物品の製造方法に関する。
露光装置は、原版(マスク)に形成されたパターンを基板(プレート)に転写する装置であって、光源からの光を照明光学系を介して原版に照射し、原版のパターンの像を投影光学系を介して基板上に投影する。
露光装置には、通常、紫外領域にスペクトルを有する光源、例えば、g線(435nm)、h線(405nm)、i線(365nm)などを輝線として含む紫外領域の光を発する水銀ランプが用いられている。近年では、水銀ランプの代替として、固体発光素子である発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)への置換が期待されている。
LED素子は、発光を制御する回路基板に電流を供給してから光の出力が安定するまでの時間が短く、水銀ランプのように常時発光させる必要がないため、省エネルギー、且つ、長寿命であるというメリットがある。一方、LED素子は、水銀ランプと比較して、一素子あたりの発光光量が小さいため、単体の素子では、露光装置の光源として十分な生産性(光量)が得られない。そこで、複数のLED素子を集積・配列し、LEDアレイ光源として用いることが考えられるが、LEDアレイ光源を用いる場合であっても、より生産性を高めるために、LED素子に供給する電力を大きくして、出力を高めることが求められている。
LED素子の集積度が高いほど、また、LED素子に供給する電力が大きいほど、LEDアレイ光源で発生する熱量が大きくなるため、LED素子の温度が上昇する。LED素子の温度が上昇すると、発光波長特性の重心波長、或いは、ピーク波長が長波長側にシフト(波長シフト)する。一般的に、UV-LED素子では、20度~30度の温度変化に対して、約1nmの波長シフトが生じる。
露光装置の光源としてLED素子(LEDアレイ光源)を用いる場合、LED素子の温度上昇に伴う波長シフトは、基板に形成されるパターンの線幅を変化させる。このようなパターンの線幅の変化は、線幅のばらつきにつながるため、基板に形成されるパターンの品質の低下の要因となる。冷却器を用いてLED素子の温度上昇を抑えることで、パターンの線幅の変化を抑制することは可能であるが、大規模な冷却器が必要となると、装置の大型化やコスト増加などのデメリットにつながる。なお、パターンの線幅の変化の抑制に関する技術として、主に水銀ランプを光源とした露光装置において、デフォーカスに伴うパターンの線幅変化を抑制する変形照明が提案されている(特許文献1参照)。
特開2020-187333号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術で考慮されているのは、デフォーカスに伴うパターンの線幅変化に限定され、LED素子の温度変化に起因するパターンの線幅変化を抑制する技術については何ら開示されていない。従って、LED素子の温度変化に起因するパターンの線幅変化を抑制する技術の提供が望まれている。
本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされ、固体発光素子の温度変化に起因するパターンの線幅変化を抑制するのに有利な技術を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての露光装置は、第1固体発光素子及び第2固体発光素子を含む光源からの光で原版を照明する照明光学系と、前記原版からの光で基板に投影像を形成する投影光学系と、を有する露光装置であって、前記第1固体発光素子は、第1波長特性を有し、前記照明光学系を介して第1照明角度分布で前記原版を照明する第1光を射出し、前記第2固体発光素子は、第2波長特性を有し、前記照明光学系を介して第2照明角度分布で前記原版を照明する第2光を射出し、前記第1波長特性は、前記第1光の波長と強度との関係を示し、前記第2波長特性は、前記第2光の波長と強度との関係を示し、前記投影像は、前記第1光によって形成される第1像と前記第2光によって形成される第2像とを含む複数の像から合成され、前記第1波長特性の変化によって生じる前記第1像における線幅の増減変化と、前記第2波長特性の変化によって生じる前記第2像における線幅の増減変化とが異符号となるように、前記第1照明角度分布と前記第2照明角度分布とを異ならせている、ことを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、固体発光素子の温度変化に起因するパターンの線幅変化を抑制するのに有利な技術を提供することができる。
本発明の一側面としての露光装置の構成を示す概略図である。 照明光学系の構成を示す概略図である。 光源の詳細な構成を説明するための図である。 照明光学系のより好ましい構成を示す概略図である。 LED素子のスペクトル及びダイクロイックミラーの透過率特性の一例を示す図である。 UV-LED素子のスペクトルの一例を示す図である。 実施例1を説明するための図である。 実施例2を説明するための図である。 LED素子を含む光源の構成を説明するための図である。 LED素子を含む光源の構成を説明するための図である。 LED素子を含む光源の構成を説明するための図である。 実施例3を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。更に、添付図面においては、同一もしくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
図1は、本発明の一側面としての露光装置100の構成を示す概略図である。露光装置100は、複数の波長域を含む光を用いて原版2(マスク)を照明し、原版2のパターンを基板8(プレート)に転写するリソグラフィ装置である。露光装置100は、フラットパネルディスプレイ(FPD)、液晶表示素子、半導体素子、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)などを製造するための装置として好適である。
露光装置100は、光源からの光で被照明面である原版2を照明する照明光学系1と、原版2を保持して移動可能な原版ステージ3と、原版2からの光で基板に投影像を形成する投影光学系POとを有する。更に、露光装置100は、基板8を保持して移動可能な基板ステージ9と、制御部CNTとを有する。基板ステージ9には、各種センサを含み、照明光学系1からの照明光の光量を計測する計測部MUが配置されている。原版2は、投影光学系POの物体面に配置され、基板8は、投影光学系POの像面に配置される。
投影光学系POは、例えば、平面ミラー4と、平面ミラー7と、凹面ミラー5と、凸面ミラー6とを含む反射光学系で構成される。投影光学系POは、原版2からの光を、平面ミラー4、凹面ミラー5、凸面ミラー6、凹面ミラー5、平面ミラー7の順に反射して、原版2の投影像を基板8に形成する。投影光学系POが反射光学系で構成される場合、光源からの光の色収差が屈折光学系よりも小さい。このような構成は、複数の波長域を含む広帯域光(ブロードバンド照明光)を用いる場合に好適である。但し、投影光学系POは、反射光学系に限定されるものではなく、屈折光学素子からなる屈折光学系で構成されていてもよい。
基板8には、感光材料からなるレジストが塗布される。レジストが塗布された基板8に対して、露光、現像、ベーキングなどの処理を行うことで、原版2に形成されたパターンに対応するパターン(レジスト像)が基板8に形成される。通常、同一の原版2を用いて、1つの基板8の複数箇所(複数のショット領域)を露光する。
制御部CNTは、露光装置100の各部、例えば、照明光学系1、投影光学系PO、原版ステージ3、基板ステージ9などを統括的に制御して露光装置100を動作させる。制御部CNTは、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Arrayの略。)などのPLD(Programmable Logic Deviceの略。)、又は、ASIC(Application Specific Integrated Circuitの略。)、又は、プログラムが組み込まれた汎用又は専用のコンピュータ、又は、これらの全部又は一部の組み合わせによって構成される。
図2は、照明光学系1の構成を示す概略図である。照明光学系1は、例えば、光源11と、コンデンサレンズ12及び15と、オプティカルインテグレータ13と、開口絞り14と、を含む。照明光学系1は、光源11から射出された光を照明光として成形し、かかる照明光で原版2を照明する。
光源11は、例えば、固体発光素子であるLED素子を含む光源、具体的には、複数のLED素子を集積・配列して構成されるLEDアレイ光源である。光源11から照射された光は、コンデンサレンズ12で集光され、オプティカルインテグレータ13を照射する。図2では、コンデンサレンズ12の前側焦点位置の近傍に光源11の射出面が位置し、コンデンサレンズ12の後側焦点位置の近傍にオプティカルインテグレータ13の入射面が位置しているが、このような構成に限定されるものではない。
オプティカルインテグレータ13は、例えば、フライアイレンズを含み、多数のレンズエレメントから構成されている。オプティカルインテグレータ13は、入射面上の光を波面分割し、射出面で光源11の多重光源像を形成する。換言すれば、オプティカルインテグレータ13を構成する多数のレンズエレメントのそれぞれの射出面に、光源11の光学像が形成され、かかる光学像が2次光源となる。オプティカルインテグレータ13における波面分割数が十分に大きい場合(波面分割の要素面積が十分に小さい場合)、オプティカルインテグレータ13の入射面と射出面とで光量分布は等しくなる。このような近似においては、オプティカルインテグレータ13の入射面上の強度分布と射出面上の強度分布は同一とみなしてよい。また、オプティカルインテグレータ13における波面分割数が十分に大きくない場合であっても、オプティカルインテグレータ13の入射面の光量分布と射出面の光量分布には高い相関がある。以下では、オプティカルインテグレータ13の入射面における光量分布と射出面における光量分布とが略同一であるものとして説明する。
照明光学系1の瞳面位置は、オプティカルインテグレータ13の射出面に相当する。また、原版2が配置されている面に対して光学的にフーリエ変換した面が照明光学系1の瞳面位置に相当する。瞳面強度分布とは、オプティカルインテグレータ13の射出面における光量分布を意味する。有効光源分布とは、原版2を照明する光(照明光)の角度分布であって、図2では、開口絞り14を通過した後の光量分布に相当する。
輪帯照明や四重極照明などの変形照明は、k1ファクター値が小さい微細なパターンを露光する工程において、解像力や焦点深度を向上させる超解像技術として広く用いられている。変形照明では、原版を照明する光の角度を投影光学系の開口数(NA)で規格化したコヒーレンスファクターσ値によって特徴を定義される。例えば、輪帯照明においては、σ0.45-0.90のように、原版を照明する光の最小角に対応するσ値である0.45と、原版を照明する光の最大角に対応するσ値である0.90とで定義される。
図3(a)及び図3(b)を参照して、光源11の詳細な構成について説明する。図3(a)は、光源11をX方向から示す概略図であり、図3(b)は、光源11をZ方向から示す概略図である。光源11は、複数のLED素子22が基台21に実装されたLEDアレイ光源で構成されている。LED素子22は、高圧水銀ランプと比較して、一素子あたりの発光光量(放射エネルギー)が小さいため、例えば、1000個程度のLED素子22が基台21に実装される。LED素子22は、基台21の上に2次元的に配列されている。本実施形態では、図3(b)に示すように、LED素子22が正方格子状に配列されているが、このような配列に限定されるものではなく、その他の配列、例えば、千鳥状に配列されていてもよい。
LED素子22は、本実施形態では、紫外光を発光するUV-LED素子を含み、発光ピークの波長は、例えば、365nm、385nm、405nmなどである。複数のLED素子22としては、異なる発光波長を有するLED素子を同一の基台上に混在させてもよいし、発光波長ごとに異なる基台上に実装させてもよい。但し、露光工程の生産性を向上させるためには、互いに波長特性が離間したLED素子を異なる基台上に実装させて複数のLEDアレイ光源として構成し、各LEDアレイ光源からの光をダイクロイックミラーなどの波長合成部材によって合波することが好ましい。
LED素子22から放射される光は、放射角度が半角で60度~70度程度である。かかる放射角度は、一般的なフラットパネルディスプレイ用の投影光学系の開口数(NA)が0.1前後(角度に換算すると、5.7度前後)であることを考えると、非常に大きな角度分布である。そこで、本実施形態では、LED素子22から放射される光(放射光束)を、損失なく、下流の光学系で取り込むために、複数のLED素子22のそれぞれの上に、放射光束をコリメートする集光部23を設けている。集光部23は、複数のLED素子22のそれぞれに対応するコリメートレンズを含む。図3(b)において、点線と点線との交点(LED素子22や集光部23の中心点)は、集光部23に含まれる各コリメートレンズの光軸を示している。
UV-LED素子において、UV-LED素子に供給される電力のうち、発光に利用可能な電力は30%~50%程度であり、残りの電力の大部分は熱に変換される。そこで、本実施形態では、LED素子22からの発熱を放熱し、LED素子22の温度の変化(上昇)を抑制するために、光源11には、冷却器24が設けられている。冷却器24は、例えば、液冷式のヒートシンクを含む。冷却器24は、その内部に、冷媒ポンプにより冷媒を循環させ、基台21を介してLED素子22から伝わる熱を放散することで、LED素子22を冷却する。
冷却器24によるLED素子22の冷却に関連するパラメータ(冷却条件)としては、冷媒の流速や冷媒の温度が挙げられる。冷媒の流速を上げるほど、また、冷媒の温度を下げるほど、冷却器24の冷却性能が向上し、LED素子22からより多くの熱を放散することが可能であるが、冷媒の温度は、一般的には、環境温度(室温)付近に設定される。半導体・フラットパネルディスプレイ製造用のクリーンルームの室温は、一般的に、22度~24度程度であるため、かかる温度域に含まれる温度を環境温度又は室温とする。
図4は、照明光学系1のより好ましい構成を示す概略図である。図4に示す照明光学系1は、複数のLEDアレイ光源を含む点で、図2に示す照明光学系1と異なる。図4に示す照明光学系1は、2つの光源11a及び11bからの光で原版2を照明する。
光源11aは、第1波長特性Iを有する第1LED素子(第1固体発光素子)が複数含まれるLEDアレイ光源である。光源11bは、第2波長特性Iを有する第2LED素子(第2固体発光素子)が複数含まれるLEDアレイ光源である。第1波長特性Iを有する第1LED素子は、例えば、ピーク波長が365nmで発光するLED素子を含む。第2波長特性Iを有する第2LED素子は、例えば、ピーク波長が405nmで発光するLED素子を含む。
なお、第1波長特性I及び第2波長特性Iは、上述した波長に限定されるものではない。例えば、第1波長特性I及び第2波長特性Iは、250nmから350nmの波長(ピーク波長)、385nmの波長、395nmの波長、436nmの波長、又は、446nmの波長などを含んでもよい。
図4に示す照明光学系1では、2つの光源11a及び11bのそれぞれから放射される波長特性が異なる光を、波長合成部17で合成し、コンデンサレンズ12に導光する。従って、投影光学系POによって形成される投影像は、光源11aからの光(第1光)によって形成される像(第1像)と光源11bからの光(第2光)によって形成される像(第2像)とを含む複数の像から合成される。波長合成部17は、例えば、365nm付近の波長の光は透過し、405nm付近の波長の光を反射する特性を有する光学薄膜が形成された平面ガラスで構成されるダイクロイックミラーを含む。図4に示す照明光学系1は、図2に示す照明光学系1と比較して、より多くの光(光量)を原版2に導くことができるため、生産性の向上に寄与する。
ここで、「波長特性」は、光源の発光波長の強度分布を意味し、「スペクトル」、或いは、「発光スペクトル」を含意する。発光スペクトルにおいて、最大の強度となる波長を「ピーク波長」と称する。また、発光スペクトルの強度に応じた重みづけをして平均化した波長を「重心波長」と称する。
LED素子の温度変化によって波長特性が変化する場合、その変化の前後において、波長特性の分布は、実質的に同じ形状を維持しながら波長方向にシフトするものとみなしてよい。換言すれば、LED素子の温度変化に起因するピーク波長の変化量と重心波長の変化量は、同一とみなしてよい。従って、波長特性の変化は、ピーク波長と重心波長とを区別することなく、Δλと表すことができる。
図5は、ピーク波長が365nmとなるLED素子のスペクトル、ピーク波長が405nmとなるLED素子のスペクトル、及び、ダイクロイックミラー(波長合成部17)の透過率特性の一例を示す図である。波長合成に伴う光量の損失を少なくし、光源からの光を効率よく導くためには、ダイクロイックミラー(膜)の透過率が高くなる波長域から、光源のスペクトルを波長方向に離すことが好ましい。ダイクロイックミラーに対する光の入射角度(AOI)が変化すると、図5に示すように、ダイクロイックミラーの透過率特性も波長方向に変化する。従って、ダイクロイックミラーに対する光の入射角度に広がり(分布)がある場合には、かかる広がりを考慮して、例えば、ピーク波長が30nm以上離間するように、光源のスペクトル同士を離すことが好ましい。
水銀ランプを含む光源では、電圧を印加してから出力が安定するまでに数十分の時間を要するため、水銀ランプを常時点灯させておく必要がある。そして、照明光学系1に設けられたシャッターを開閉することで原版2に対する照明光の照射・非照射を制御して、基板8を露光するときのみ、原版2を照明光で照明する。
一方、LED素子を含む光源11、11a及び11bでは、電圧を印加してから出力が安定するまでの時間がナノ秒~マイクロ秒オーダーと極めて短いため、LED素子を常時点灯させておく必要がない。従って、照明光学系1にシャッターを設ける必要は必ずしもなく、LED素子への通電のタイミングを制御することで、原版2に対する照明光の照射・非照射を制御することが可能である。換言すれば、露光時にはLED素子に通電し、非露光時にはLED素子に通電しないことにより、原版2に対する照明光の照射・非照射を制御してもよい。このように、LED素子への通電を露光に必要なタイミングのみに限定することで、消費電力を抑制することができる。また、LED素子に通電する時間を短縮することができるため、LED素子の寿命の観点からも有利である。
但し、LED素子への通電(の有無)を断続的に行うことによって、露光動作中にLED素子の温度が変化してしまうことになる。図6は、UV-LED素子のスペクトルの一例を示す図である。図6では、LED素子の温度が23度である場合における発光スペクトルを実線で示し、LED素子の温度が83度である場合における発光スペクトルを点線で示している。図6を参照するに、LED素子の温度が23度である場合、ピーク波長は、365nm及び405nmとなり、LED素子の温度が83度である場合、ピーク波長は、368nm及び408nmとなる。従って、露光動作中において、LED素子の温度が23度から83度に上昇した場合には、3nmのピーク波長の変化が生じる。LED素子や発光波長にも依存するが、LED素子の温度が20度上昇するにつれて、ピーク波長は約1nm長波長側にシフトする。
UV-LED素子の最高ジャンクション温度の定格としては120度~130度が一般的であり、かかる温度を超えると、LED素子の寿命の劣化や故障が発生する可能性がある。従って、冷却器24は、基本的には、室温からの差分を考慮して、LED素子の温度が100度程度の温度幅となるように、LED素子を冷却する。このように、LED温度を室温から定格内で用いる場合には、ピーク波長が5nm程度シフトする。また、冷却器24を簡易化すると、LED素子の温度幅が200度程度となり、ピーク波長が10nm程度シフトする可能性もあるが、後述するように、実施例2において、これを許容することができる。
LED素子の温度変化に起因する波長特性の変化は、レジスト像(基板上に形成されるパターン)の線幅の変化をもたらす。レジスト像の線幅の変化は、主として、以下の3つの要因によって起こる。
第1の要因は、空中像のコントラストの波長依存性である。波長が長波長化することで回折角が大きくなり、結像に寄与しない光の割合が増加することで空中像のコントラストが低下する。
第2の要因は、レジストに含まれる感光材料の感度の波長依存性である。通常、波長が異なるとレジストの感度が異なるため、露光に用いる光(照明光)の波長特性が変化した場合には、所望の線幅のレジスト像を得るために最適な露光量が変化する。換言すれば、一定の露光量で露光を行っている間に、照明光の波長特性が変化した場合には、得られるレジスト像の線幅が変化する。
第3の要因は、レジスト中の定在波効果によるものである。基板に塗布されたレジストの膜厚や屈折率、照明光の波長によっては、レジスト中に定在波が形成される。照明光の波長特性が変化した場合には、定在波のモードが変化し、結果的に、レジスト像の線幅の変化に影響する。
以下、本実施形態におけるレジスト像の線幅の変化の抑制効果を説明するが、第1の要因である空中像のコントラストの波長依存性に関しては、評価すべきレジスト像の途中結果に相当する。レジスト像は、空中像シミュレーションで得られた結果を用いて計算する。途中経過である空中像に対する計算結果で得られる効果は、レジスト像に対する計算結果で得られる効果と必ずしも一致しない。従って、ここでは、最終結果であるレジスト像シミュレーションの結果を用いてパターンの線幅を評価することで効果を示す。レジスト像シミュレーションの結果は、上述した3つの要因の全てを考慮したものである。
<実施例1>
本実施例では、投影光学系の開口数(NA)を0.10とした。原版のパターンは、線幅1.5μm、周期3.0μmの7本のラインパターンとし、7本のラインパターンのうちの中央のラインパターンの線幅を評価した。光源は、ピーク波長が365nmのLED素子(LED365nm)、ピーク波長が405nmのLED素子(LED405nm)、及び、ピーク波長が436nmのLED素子(LED436nm)の3種類のLED素子からなるものとする。照明形状(照明角度分布)は、輪帯形状とし、ピーク波長が365nmのLED素子、及び、ピーク波長が405nmのLED素子が形成する輪帯照明は、内σ0.45、外σ0.90とした。また、ピーク波長が435nmのLED素子が形成する輪帯照明は、内σ0.40、外σ0.90とした。
本実施例の効果を説明するために、複数の波長特性を混合して露光する場合において、それに適した波長特性の組み合わせと、それに適さない波長特性の組み合わせとを比較する。図7(a)乃至図7(e)は、LED素子の発熱前の状態(cool)と発熱後の状態(heat)のデフォーカスに伴う線幅変化、及び、両方の状態の線幅差delta(heatの線幅-coolの線幅)を示す図である。上述した3種類のLED素子のそれぞれのピーク波長は、発熱前の状態における波長であり、発熱後の状態では、ピーク波長を長波長側に5nmシフト(同一方向へ波長シフト)させた。従って、発熱前の状態において、ピーク波長が365nm、405nm及び436nmの3種類のLED素子のそれぞれは、発熱後の状態では、ピーク波長が370nm、410nm、441nmとなる。図7(a)乃至図7(e)において、グラフの横軸はデフォーカス量を示し、グラフの左縦軸はラインの幅(cool及びheat)を示し、グラフの右縦軸は線幅差(delta)を示す。
図7(a)に示すLED365nmでは、デフォーカス量によらず、発熱に伴う波長変化によって線幅が細くなり、deltaは負の量である。同様に、図7(b)に示すLED405nmでも、deltaは、デフォーカス量によらず、負の量である。一方、図7(c)に示すLED436nmでは、デフォーカス量によらず、発熱に伴う波長変化によって線幅が太くなり、deltaは正の量である。
波長特性が互いに異なる複数のLED素子から放射される光を混合して露光する場合、LED365nmとLED405nmとを混合する(LED365+405nm)と、発熱に伴う波長変化によって生じる線幅変化は、負の量となることが予想される。一方、LED365nmとLED436nmとを混合する(LED365+436nm)と、発熱に伴う波長変化によって生じる線幅変化は、正負で相殺され、小さくなることが予想される。
図7(d)に示すLED365+405nmは、LED365nmとLED405nmとを混合して露光した場合の像の線幅を示している。図7(d)を参照するに、上述した予想通り、デフォーカス量によらず、deltaは負の量となり、線幅変化が大きい。図7(e)に示すLED365+436nmは、LED365nmとLED436nmとを混合して露光した場合の像の線幅を示している。図7(e)を参照するに、上述した予想通り、deltaは、負の量ではあるが小さな値であり、線幅変化が抑制されている。なお、ここに示した線幅は、波長特性間の露光量比が1:1で混合された波長特性によって像を計算し、その線幅を算出したものであって、図7(a)乃至図7(c)に示す各光源で形成される像から算出した線幅を足したものではない。
以上の結果から、線幅変化が同符号となるLED365nmとLED405nmとの混合は、線幅変化を抑制する効果が小さいため、組み合わせとして適していないことがわかる。一方、線幅変化が異符号となるLED365nmとLED436nmとの混合は、線幅変化を抑制する効果が大きいため、組み合わせてとして適していることがわかる。
このように、発熱に伴う波長変化によって生じる線幅変化が正負異符号となる複数の波長特性を混合して露光することで、線幅変化を抑制することができる。換言すれば、一方のLED素子の波長特定の変化によって生じる線幅の増減変化と、他方のLED素子の波長特性の変化によって生じる線幅の増減変化とが異符号となるように、各LED素子からの光によって形成される照明角度分布を異ならせればよい。線幅変化が異符号となるLED365nmとLED436nmとを混合した結果が本実施例であり、LED365nmとLED405nmとを混合した結果が比較例である。
また、線幅変化が抑制されるように(例えば、ゼロに近づくように)複数のLED素子間の露光量比を最適化し、最適化した露光量比となるように複数のLED素子間の出力比を調整することができる。具体的には、制御部CNTにおいて、原版を照明する光(照明光)の光量の変化に対して、基板を露光する積算露光量を一定に維持する制御が行われる。この際、計測部MUで計測される照明光の光量に基づいて、積算露光量が一定に維持されるように、複数のLED素子のそれぞれの出力を制御すればよい。
また、波長域が互いに異なるLED素子(照明光)を用いる場合、輪帯照明は、λ1/(2NA・P)で定める半径を有する領域を含むことが好ましい。ここで、Pは、パターン(投影像)の周期であり、NAは、投影光学系の開口数であり、λ1は、一方のLED素子の波長特性に含まれる光の波長である。
<実施例2>
本実施例では、投影光学系の開口数(NA)を0.10とした。原版のパターンは、線幅1.2μm、周期2.4μmの7本のラインパターンとし、7本のラインパターンのうちの中央のラインパターンの線幅をベストフォーカスにおいて評価した。LED素子のピーク波長は、発熱前の状態(cool)では360nm、発熱後の状態(heat)では370nmとした。照明形状(照明角度分布)は、輪帯形状とし、外σを内σ+0.5とし、内σを0.45から0.95まで変化させた。
図8(a)は、cool及びheatのそれぞれについて、輪帯照明の内σの変化に伴う線幅変化を示す図である。図8(a)を参照するに、内σが0.85、0.90及び0.95では、発熱に伴う波長シフトによる線幅変化は小さかった。一方、内σが0.45、0.55、0.60、0.65、0.70及び0.75では、発熱に伴う波長シフトによって線幅が太くなった。また、内σが0.50及び0.80では、発熱に伴う波長シフトによって線幅が細くなった。
以上の結果から、内σ0.60、外σ0.75の輪帯照明では、波長シフトによって線幅が太くなることが予想され、内σ0.80、外σ0.85の輪帯照明では、波長シフトによって線幅が細くなることが予想される。図8(b)は、上述した2つの照明条件のそれぞれで、線幅変化ΔCDが49nm、-182nmとなったことを示している。これは、上述した予想通りの正負の符号である。これら2つの照明条件を露光量比1:1(50%対50%)で合成すると、線幅変化ΔCDは-59nmとなった。かかる線幅差は、内σ0.60、外σ0.75の正の線幅変化ΔCD49nmよりも絶対値が大きい。これは、各照明条件における線幅変化が正負で相殺されたものの、内σ0.60、外σ0.75の正の線幅変化ΔCD49nmに対し、内σ0.80、外σ0.85の負の線幅変化ΔCD-182nmの絶対値が大きいからである。線幅変化ΔCDを小さくするためには、内σ0.80、外σ0.85の照明条件の露光量比を相対的に小さくすればよい。例えば、図8(b)に示すように、内σ0.60、外σ0.75の照明条件の露光量比を79%、内σ0.80、外σ0.85の照明条件の露光量比を21%に調整することで、線幅変化ΔCDを4nmに抑制することができる。
LED素子を含む光源は、水銀ランプを含む光源と比較して、出力の調整が容易である利点がある。本実施例のように、異なる照明条件を形成するLED素子間の出力比を調整し、異なる照明条件間の露光量比を調整することで、露光装置の運用先のプロセスに応じて、線幅変化を最小化することが可能となる。
本実施例は、異なる照明条件間で異なる露光量比を設定して露光することで、LED素子の発光波長のシフトに伴う線幅変化を抑制するものである。但し、異なる照明条件間において、波長特性は必ずしも異なる必要はなく、波長特性が同一であっても、例えば、照明形状(照明角度分布)が異なればよい。
以下、波長特性は同一で異なる発光分布を有する複数のLED素子を用いて露光する場合における光源の構成について説明する。ここで、発光分布とは、LED素子の表面における発光強度の分布を意味する。図3(a)及び図3(b)を参照するに、LED素子22の発光面に対して、集光部23がフーリエ変換光学系として機能する。また、図2に示すように、コンデンサレンズ12の前側焦点位置が光源11の射出面と一致し、コンデンサレンズ12の後側焦点位置がオプティカルインテグレータ13の入射面と一致する光学構成が採用されている場合を考える。この場合、LED素子22の発光面とオプティカルインテグレータ13の入射面とが光学的に共役となる。このような関係が複数のLED素子22のそれぞれに対して成立するため、複数のLED素子22の発光面がオプティカルインテグレータ13の入射面上で重畳される。
LED素子22の発光分布を、例えば、図9(a)に示す発光分布30であるものとする。図9(a)において、発光分布30は、便宜上、非発光領域31と、発光領域32とに分類して表している。なお、非発光領域31における発光強度は、発光領域32における発光強度よりも小さいことを表すものであって、非発光領域31において光が全く放射されていない(即ち、発光していない)ことを表すものではない。
LED素子22の発光分布30に対し、オプティカルインテグレータ13の入射面上及び射出面上において、図9(b)に示すような非発光領域34及び発光領域35を含む有効光源分布ES1が形成される。LED素子22の発光分布30と有効光源分布ES1とは相似形状とすることが可能であるため、LED素子22の発光分布30を所望の分布とすることで、有効光源分布ES1を所望の分布とすることが可能である。
図10(a)に示すように、発光分布30を有するLED素子と、発光分布40を有するLED素子とから構成される光源11を考える。発光分布30と発光分布40とは、図10(b)に示すように、互いに異なる非発光領域31、41と、互いに異なる発光領域32、42とを含む。LED素子上の発光領域32は、照明光学系の瞳面上において、図10(c)に示す発光領域35に対応する強度分布を形成する。また、LED素子上の発光領域42は、照明光学系の瞳面上において、図10(c)に示す発光領域45に対応する強度分布を形成する。従って、発光分布30を有するLED素子、及び、発光分布40を有するLED素子の両方が発光する場合、発光領域42と発光領域45とが重畳されて、図10(c)に示す有効光源分布ES2が形成される。
発光分布30を有するLED素子と、発光分布40を有するLED素子とで、その出力を独立して制御可能に構成すれば、照明形状ごとの露光量比を独立して制御することができる。これにより、異なる照明条件間で異なる露光量比を設定して露光することが可能となり、LED素子の発光波長のシフトに伴う線幅変化を抑制することができる。
図10(a)乃至図10(c)では、発光分布30と発光分布40の両方を輪帯形状の分布として説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図11(a)及び図11(b)に示すように、2重極形状の発光領域52を含む発光分布50を有するLED素子と、発光領域52とは異なる2重極形状の発光領域62を含む発光分布60を有するLED素子とから、光源11を構成してもよい。この場合、発光領域52と発光領域62とが互いに直交しているため、照明光学系の瞳面上では、図11(c)に示すように、4重極形状の有効光源分布ES3が形成される。
<実施例3>
本実施例では、投影光学系の開口数(NA)を0.10とした。光源には、2種類のLED素子が含まれるものとした。一方のLED素子は、発熱前の状態(cool)では、370nmでピーク波長を有し、発熱後の状態(heat)では、365nmでピーク波長を有し、照明形状(照明角度分布)は、小σ照明(半径0.40)とした。他方のLED素子は、発熱前の状態(cool)では、405nmでピーク波長を有し、発熱後の状態(heat)では、410nmでピーク波長を有し、照明形状(照明角度分布)は、小σ照明(半径0.50)とした。これらの2種類のLED素子を出力比1:1で混合することで、発熱に伴う波長シフトに起因するレジスト像の線幅変化が抑制される。原版のパターンは、線幅1.8μm、2.0μm、2.5μmの孤立ホールパターンとした。本実施例の照明条件が、上述した3種の線幅の孤立ホールパターンの全てに対して効果を発揮することを示す。
図12は、左から順に、ピーク波長が365nmのLED素子(LED365nm)、ピーク波長が405nmのLED素子(LED405nm)、LED365nmとLED405nmとの混合(LED365+405nm)を示す。また、図7(a)乃至図7(e)と同様に、これらのLED素子を用いて、cool、heat、deltaの線幅を、デフォーカス(横軸)に対して示している。パターンは、上から、線幅1.8μm、2.0μm、2.5μmの孤立ホールパターンである。図12を参照するに、いずれの線幅の孤立ホールパターンに対しても、ピーク波長が365nmのLED素子のdeltaは負、ピーク波長が405nmのLED素子のdeltaは正と異符号になっている。これにより、ピーク波長が365nmのLED素子とピーク波長が405nmのLED素子とを混合した結果、3種の線幅の全てに対して、deltaが小さくなっている。これは、本実施例の照明条件が、上述した3種の線幅の孤立ホールパターンの全てに対して効果を発揮することを示している。
本発明の実施形態における物品の製造方法は、例えば、フラットパネルディスプレイ、液晶表示素子、半導体素子、MEMSなどの物品を製造するのに好適である。かかる製造方法は、上述した露光装置100を用いて感光剤が塗布された基板を露光する工程と、露光された感光剤を現像する工程とを含む。また、現像された感光剤のパターンをマスクとして基板に対してエッチング工程やイオン注入工程などを行い、基板上に回路パターンが形成される。これらの露光、現像、エッチングなどの工程を繰り返して、基板上に複数の層からなる回路パターンを形成する。後工程で、回路パターンが形成された基板に対してダイシング(加工)を行い、チップのマウンティング、ボンディング、検査工程を行う。また、かかる製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、レジスト剥離など)を含みうる。本実施形態における物品の製造方法は、従来に比べて、物品の性能、品質、生産性及び生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
100:露光装置 1:照明光学系 2:原版 8:基板 11、11a、11b:光源 PO:投影光学系 CNT:制御部

Claims (12)

  1. 第1固体発光素子及び第2固体発光素子を含む光源からの光で原版を照明する照明光学系と、前記原版からの光で基板に投影像を形成する投影光学系と、を有する露光装置であって、
    前記第1固体発光素子は、第1波長特性を有し、前記照明光学系を介して第1照明角度分布で前記原版を照明する第1光を射出し、
    前記第2固体発光素子は、第2波長特性を有し、前記照明光学系を介して第2照明角度分布で前記原版を照明する第2光を射出し、
    前記第1波長特性は、前記第1光の波長と強度との関係を示し、前記第2波長特性は、前記第2光の波長と強度との関係を示し、
    前記投影像は、前記第1光によって形成される第1像と前記第2光によって形成される第2像とを含む複数の像から合成され、
    前記第1波長特性の変化によって生じる前記第1像における線幅の増減変化と、前記第2波長特性の変化によって生じる前記第2像における線幅の増減変化とが異符号となるように、前記第1照明角度分布と前記第2照明角度分布とを異ならせている、
    ことを特徴とする露光装置。
  2. 前記第1波長特性の変化と前記第2波長特性の変化とは、同一方向への波長シフトを含むことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記第1波長特性と前記第2波長特性とは、互いに異なることを特徴とする請求項1又は2に記載の露光装置。
  4. 前記第1照明角度分布及び前記第2照明角度分布の少なくとも一方は、輪帯照明又は小σ照明に対応する照明角度分布を含むことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  5. 前記投影像の周期をP、前記投影光学系の開口数をNA、前記第1光の波長をλ1としたときに、
    λ1/(2NA・P)
    で定める半径を有する領域を含むことを特徴とする請求項4に記載の露光装置。
  6. 前記第1波長特性及び前記第2波長特性は、250nmから350nmの波長、365nmの波長、385nmの波長、395nmの波長、405nmの波長、436nmの波長、又は、446nmの波長を含むことを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  7. 前記原版を照明する光の光量の変化に対して、前記基板を露光する積算露光量を一定に維持する制御を行う制御部を更に有することを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  8. 前記原版を照明する光の光量を計測する計測部を更に有し、
    前記制御部は、前記計測部で計測される光量に基づいて、前記積算露光量が一定に維持されるように、前記第1固体発光素子及び前記第2固体発光素子のそれぞれの出力を制御することを特徴とする請求項7に記載の露光装置。
  9. 前記制御部は、前記基板に形成されるパターンの線幅の変化が小さくなるように、前記第1固体発光素子及び前記第2固体発光素子のそれぞれの出力を制御することを特徴とする請求項8に記載の露光装置。
  10. 前記光源は、前記第1固体発光素子及び前記第2固体発光素子を冷却する冷却器を含むことを特徴とする請求項1乃至9のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  11. 前記第1固体発光素子における発光分布と前記第2固体発光素子における発光分布とは、互いに異なることを特徴とする請求項1乃至10のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  12. 請求項1乃至11のうちいずれか1項に記載の露光装置を用いて基板を露光する工程と、
    露光された前記基板を現像する工程と、
    現像された前記基板から物品を製造する工程と、
    を有することを特徴とする物品の製造方法。
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