JP2023096851A - 排水弁駆動装置および洗濯機 - Google Patents

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Abstract

【課題】排水弁駆動装置のハウジングを構成するケースとカバーの位置ずれを抑制する。【解決手段】排水弁駆動装置1は、排水弁が連結されるワイヤ10と、ハウジング20と、ハウジング20に収容されるモータ40およびギアユニット2を備える。ハウジング20は、第1方向Zに対向するケース21およびカバー22を備える。ケース21は、第1方向Zに貫通する貫通孔7が設けられた複数のボス部6を備える。複数のボス部6は、1箇所を除いてカバー22に覆われずに露出している。従って、ボルト5によってハウジング20を洗濯機の取付部100に固定する際、複数のボス部6のうちの1箇所はボルト5でカバー22を共締めする構造であるが、他のボス部6は、カバー22を共締めせずにボス部6のみを取付部100にねじ止めできる。【選択図】図7

Description

本発明は、排水弁を駆動する排水弁駆動装置、並びに、排水弁駆動装置を備えた洗濯機に関する。
特許文献1には、洗濯機等の排水弁を駆動する排水弁駆動装置が記載される。特許文献1の排水弁駆動装置は、排水弁に連結される排水弁駆動部材と、駆動源であるモータと、モータの回転を出力歯車に伝達する伝達輪列と、モータおよび伝達輪列を収容するハウジングを備える。ハウジングは、ケースおよびカバーを積層して構成されており、モータおよび伝達輪列は、ケースとカバーの間に収容される。ケースとカバーの間には、モータおよび伝達輪列にカバー側から被さるプレートが配置される。排水弁駆動部材であるスライダーは、プレートとカバーの間からハウジングの外部へ延びている。
ハウジングを構成するケースとカバーは、3本のボルトにより締結される。ハウジングの側壁には、ボルトを通すためのボルト用貫通穴が3箇所に設けられている。ボルト用貫通穴は、ケースに設けられたケース側貫通穴部分と、カバーに設けられたカバー側貫通穴部分が重なることにより構成される。
特許文献1の排水弁駆動装置では、ケースとカバーを締結するねじ部材(ボルト)は、排水弁駆動装置を洗濯機に取り付ける際、洗濯機側の部材(取付部)に対してハウジングを固定するための固定部材として兼用される。すなわち、ケース側貫通穴部分とカバー側貫通穴部分とが重なるようにケースとカバーを積層したハウジングを取付部に当接させて、ボルト用貫通穴にボルトを通し、ボルトの先端を取付部に設けられたねじ穴にねじ止めすることにより、ハウジングが洗濯機に固定される。
特開2020-207751号公報
特許文献1の構成では、ハウジングを洗濯機側の部材に固定する際、固定用のボルトによってケースとカバーが共締めされる。このような構成では、洗濯機側の部材に設けられたねじ穴のピッチと、ハウジング側のボルト用貫通穴のピッチがずれていたとき、ボルト用貫通穴の中心線に対してボルトを傾けなければ締結できない。ボルト用貫通穴の中心線に対してボルトが傾くと、ケースに対してカバーがずれる方向の力が作用する。ケースとカバーがずれると、ハウジングの内部においてケースとカバーによって支持される部品が傾いてしまう。
特許文献1では、ケースとカバーの間にスライダーを支持するプレートが配置されているが、排水弁駆動部材としてワイヤを用い、出力歯車の回転に基づいてプーリを回転させてワイヤを巻き取る構成の場合、ケースとカバーの間を仕切るプレートは不要となる。この場合、モータの回転中心に配置されるロータ軸は、一端がケースに支持され、他端がモータケースを介してカバーに支持される。そのため、ボルトが傾いてケースとカバーがずれると、ロータ軸が傾いてロータの外周面に配置される磁石とロータを囲む極歯とが接触してしまうという問題がある。また、ロータ軸以外にも、ケースとカバーとの間に保持されている部品の傾きや位置ずれ発生すると、不具合が発生するおそれがある。
本発明の課題は、このような点に鑑みて、排水弁駆動装置のハウジングを構成するケースとカバーの位置ずれを抑制することにある。
上記課題を解決するために、本発明の排水弁駆動装置は、排水弁が連結される排水弁駆動部材と、前記排水弁駆動部材が連結される出力部材と、前記出力部材を駆動する駆動部と、前記出力部材および前記駆動部を収容するハウジングと、を有し、前記ハウジングは、第1方向に対向するケースおよびカバーを備え、前記ケースは、前記駆動部を前記第1方向の一方側から覆う底部、前記底部から前記第1方向の他方側へ延びて前記駆動部の外周側を囲う胴部、前記カバーが固定されるケース側固定部、および、前記ケースを第1方向に貫通する貫通孔が設けられた複数のボス部を備え、前記カバーは、前記駆動部を前記第1方向の他方側から覆う端板部、前記端板部から前記第1方向の一方側へ延びて前記胴部の先端に接続される縁部、および、前記ケース側固定部に固定されるカバー側固定部を備え、前記複数のボス部のうちの少なくとも一部は、前記第1方向の他方側の端部が前記カバーに覆われずに露出していることを特徴とする。
本発明によれば、排水弁駆動装置のハウジングは、第1方向に対向するケースとカバーを備えており、駆動部を収容するために深さのある形状とされているケースに、複数のボス部が設けられている。従って、ハウジングを洗濯機などの装置の取付部に固定する際、各ボス部の貫通孔に通したねじ部材を取付部にねじ止めすることにより固定することができる。ハウジングは、複数のボス部のうちの少なくとも一部がカバーに覆われずに露出した構成であるため、ケースとカバーを共締めせずに、ケースのみを取付部にねじ止めすることができる。ケースとカバーには、ボス部とは別の箇所に、ケースとカバーとを締結するための固定部(ケース側固定部、カバー側固定部)が設けられている。従って、ハウジングを取付部に固定するための固定用のねじ部材によってケースとカバーとが共締めされる個所を減らすことができる。ケースとカバーとが共締めされる個所を減らすことにより、取付部に対する固定用のねじ部材が傾いてねじ止めされた場合でも、ケースとカバーとがずれる方向に力が作用する箇所を減らすことができる。よって、ケースとカバーの位置ずれを抑制できる。
本発明において、前記複数のボス部は、前記カバーによって前記第1方向の他方側から覆われる第1ボス部、および、前記カバーに覆われずに前記第1方向の他方側に露出している第2ボス部を備え、前記カバーは、前記第1ボス部に前記第1方向の他方側から当接するカバー側ボス部を備え、前記カバー側ボス部には、前記貫通孔に重なるカバー側貫通孔が設けられていることが好ましい。このようにすると、ボス部のうちの一部は、ケースとカバーとを締結するための締結部として兼用できる。従って、ボス部とは別の位置に設けられているケース側固定部とカバー側固定部の数を減らすことができ、ケースとカバーの構成を簡素化できる。
この場合に、前記ボス部の数は3であり、前記第1ボス部の数は1であることが好ましい。取付部に対する固定箇所の数を3にすることで、各ボス部を確実に取付部に当接させることができる。従って、がたつきをなくすことができる。また、ケースとカバーとを締結するための締結部として兼用する箇所を1箇所のみにすることで、ケースとカバーとが共締めされる個所を1箇所のみにすることができる。本発明者らは、ケースとカバーとが共締めされる個所を1箇所のみにした場合には、ケースとカバーとのずれに起因する部品の傾きが許容できる程度に小さくなることを解析により検証した。
本発明において、前記第1ボス部と前記カバー側ボス部の前記第1方向の合計長さは、前記第2ボス部の前記第1方向の長さと等しいことが好ましい。このようにすると、カバ
ーを共締めしない個所のねじ部材の長さを、カバーを共締めする個所のねじ部材の長さと同じにすることができる。従って、複数の長さのねじ部材を使い分ける必要がないので、部品の種類数を削減できる。
本発明において、前記カバーには、前記第2ボス部と前記第1方向に重なる位置に、前記第2ボス部を前記第1方向に露出させる形状に凹んだ凹部が設けられ、前記第2ボス部は、前記凹部の内側に突出する先端部を備えることが好ましい。このようにすると、第2ボス部の第1方向の長さを長くすることができ、第2ボス部の長さを、第1ボス部とカバー側ボス部の合計長さに合わせることができる。従って、全ての固定箇所に使用するねじ部材の長さを同じにすることができる。
本発明において、前記凹部の内周面と前記先端部の外周面との間に隙間が設けられていることが好ましい。このようにすると、第2ボス部の先端部とカバーとが干渉することを避けることができる。従って、第2ボス部の先端部とカバーとが干渉することによるケースとカバーとの位置ずれを抑制できる。
本発明において、前記駆動部は、モータと、前記モータに前記第1方向の他方側から重なるギアユニット2を備え、前記モータは、前記底部に設けられたモータ収容凹部の内側に配置されるモータケースと、前記モータケースの中央に配置されるロータと、を備え、前記ロータの中央に前記第1方向に延びるロータ軸が配置され、前記ロータ軸は、前記第1方向の一方側の端部が前記モータケースを介して前記ケースに保持され、前記第1方向の他方側の端部が前記カバーに保持されることが好ましい。このように、本形態では、ケースとカバーによってロータ軸の両端が支持されている。従って、ケースとカバーの位置ずれが大きいとロータ軸の傾きが大きくなってロータを囲むように配置される極歯にロータの外周面に配置される磁石が接触してしまうおそれがあるが、本形態では、ケースとカバーの位置ずれを抑制できるため、ロータ軸の傾きを抑制できる。
次に、本発明は、上記の排水弁駆動装置と、前記排水弁駆動装置が固定される取付部と、を備える洗濯機であって、前記複数のボス部のそれぞれは、前記貫通孔に前記第1方向の他方側から通したねじ部材の先端を前記取付部にねじ止めすることにより、前記取付部に固定されることを特徴とする。
また、本発明は、上記の排水弁駆動装置と、前記排水弁駆動装置が固定される取付部と、を備える洗濯機であって、前記第1ボス部およびカバー側ボス部は、前記カバー側貫通孔および前記貫通孔に前記第1方向の他方側から通したねじ部材の先端を前記取付部にねじ止めすることにより、前記取付部に固定され、前記第2ボス部は、前記貫通孔に前記第1方向の他方側から通したねじの先端を前記取付部にねじ止めすることにより、前記取付部に固定されることを特徴とする。
本発明によれば、排水弁駆動装置の駆動部を収容するハウジングは、上記のように、ハウジングを洗濯機等の取付部に固定する際、ケースに設けられたボス部に通したねじ部材を取付部にねじ止めして固定することが可能である。また、本発明では、複数のボス部のうちの少なくとも一部は、カバーに覆われずに露出しているので、ケースとカバーを共締めせずに、ケースのみを取付部にねじ止めすることができる。これにより、ケースとカバーとが共締めされる個所を減らすことができるので、取付部に対する固定用のねじ部材が傾いてねじ止めされた場合でも、ケースとカバーとがずれる方向に力が作用する箇所を減らすことができる。よって、ケースとカバーの位置ずれを抑制できる。
本発明によれば、排水弁駆動装置のハウジングは、第1方向に対向するケースとカバー
を備えており、駆動部を収容するために深さのある形状とされているケースに、複数のボス部が設けられている。従って、ハウジングを洗濯機などの装置の取付部に固定する際、各ボス部の貫通孔に通したねじ部材を取付部にねじ止めすることにより固定することができる。ハウジングは、複数のボス部のうちの少なくとも一部がカバーに覆われずに露出した構成であるため、ケースとカバーを共締めせずに、ケースのみを取付部にねじ止めすることができる。ケースとカバーには、ボス部とは別の箇所に、ケースとカバーとを締結するための固定部(ケース側固定部、カバー側固定部)が設けられている。従って、ハウジングを取付部に固定するための固定用のねじ部材によってケースとカバーとが共締めされる個所を減らすことができる。ケースとカバーとが共締めされる個所を減らすことにより、取付部に対する固定用のねじ部材が傾いてねじ止めされた場合でも、ケースとカバーとがずれる方向に力が作用する箇所を減らすことができる。よって、ケースとカバーの位置ずれを抑制できる。
本発明を適用した排水弁駆動装置の外観斜視図である。 カバーを取り外した排水弁駆動装置の平面図である。 ギアユニットの歯車の軸を繋ぐ断面(図2のA-A断面)を示した輪列展開図である。 ギアユニット、モータ、およびケースの分解斜視図である。 +Z方向から見たハウジングの分解斜視図である。 -Z方向から見たハウジングの分解斜視図である。 第1ボス部および第2ボス部の位置で切断した排水弁駆動装置の断面図(図1のJ-J断面)である。 +Z方向から見た排水弁駆動装置の上面図である。
(全体構成)
以下、本発明の実施形態に係る排水弁駆動装置1について、図面を参照しながら説明する。図1は本発明を適用した排水弁駆動装置1の外観斜視図であり、図2はカバー22を取り外した排水弁駆動装置1の平面図である。図3は、ギアユニット2の歯車の軸を繋ぐ断面(図2のA-A断面)を示した輪列展開図である。図4は、ギアユニット2、モータ40、およびケース21の分解斜視図である。排水弁駆動装置1は、図示しない排水弁に連結される排水弁駆動部材と、排水弁駆動部材が連結される出力部材と、出力部材を駆動する駆動部を備える。本形態では、排水弁駆動部材はワイヤ10であり、出力部材はプーリ11である。プーリ11は、第1方向Zに延在する回転軸線(図3のB軸)を中心として回転する。排水弁駆動装置1は、プーリ11を回転させることにより、ワイヤ10を介して排水弁を駆動する。なお、本発明は、出力部材としてワイヤ10以外の部材を用いる構成にも適用可能である。
本明細書において、第1方向Z、第2方向Y、第3方向Xは互いに直交する方向である。また、第1方向Zの一方側を+Z方向、他方側を-Z方向とし、第2方向Yの一方側を+Y方向、他方側を-Y方向とし、第3方向Xの一方側を+X方向、他方側を-X方向とする。CW方向、CCW方向は排水弁駆動装置1を-Z方向側から見た場合のCW方向、CCW方向である。
図1に示すように、排水弁駆動装置1は、樹脂製のハウジング20を備えており、プーリ11および駆動部は、ハウジング20の内側に配置される。ハウジング20は、第1方向Zに対向するケース21およびカバー22を備える。ハウジング20の+X方向の側面には、ワイヤ10をハウジング20の外部へ引き出すための開口部23が設けられている。
図2、図3、図4に示すように、プーリ11を回転させる駆動部は、モータ40およびギアユニット2を備えたギアードモータである。モータ40は、第1方向Zの一方側(+Z方向)に配置されるケース21の底部に配置される。ギアユニット2およびプーリ11は、モータ40の第1方向Zの他方側(-Z方向)に配置される。ケース21は、ギアユニット2およびプーリ11を-Z方向から覆う。
ギアユニット2は、プーリ11と一体に形成された出力ギア54を備える。図3に示すように、プーリ11は、出力ギア54の-Z方向に配置される。ワイヤ10の端部はプーリ11に固定され、プーリ11の外周面に形成された溝12にワイヤ10が巻かれている。ワイヤ10は、ハウジング20の側面に形成された開口部23からハウジング20の外部へ引き出され、図示しない排水弁に連結される。
出力ギア54およびプーリ11がCW方向へ回転すると、ワイヤ10が繰り出される。プーリ11が第1の回転位置(閉位置)まで回転すると、ワイヤ10に連結された排水弁によって排水口が閉鎖される。また、プーリ11がCCW方向へ回転すると、ワイヤ10が巻き取られる。プーリ11が第2の回転位置(開位置)、まで回転すると、排水弁が排水口から離れて排水が開始される。
排水弁駆動装置1は、プーリ11および出力ギア54が第2の回転位置(開位置)に移動した状態で、駆動源であるモータ40への通電を継続して、プーリ11およびワイヤ10を保持する。また、排水弁駆動装置1は、モータ40への通電を停止してプーリ11およびワイヤ10の保持状態を解除すると、外力によりプーリ11を第1の回転位置(閉位置)へ戻すことができるようになる。例えば、排水弁の弁体に連結されたばね力等の付勢力によって、ワイヤ10を介してプーリ11が第1の回転位置へ戻り、排水弁によって排水口が閉鎖される。
(ギアユニット)
図2、図3において、ギアユニット2の歯車の軸(回転中心軸線)を符号B、D、E、F、G、H、Oで示す。ギアユニット2は、モータ40の回転をプーリ11に伝達する伝達輪列50と、モータ40から伝達輪列50への回転トルクの伝達を継断する第1クラッチ機構60と、ワイヤ10を介してプーリ11に外部負荷が加わった場合に伝達輪列50の回転を規制して出力ギア54およびプーリ11を保持する回転規制機構70と、伝達輪列50が回転トルクを伝達する状態と伝達しない状態とを切り換える第2クラッチ機構80を備える。
伝達輪列50は、ロータピニオン51、遊星歯車機構52、減速ギア53、および出力ギア54を備える。伝達輪列50は、モータ40の駆動力をこの順でプーリ11へ伝達する。ロータピニオン51の回転中心軸線はO軸であり、遊星歯車機構52の回転中心軸線はE軸であり、減速ギア53の回転中心軸線はD軸であり、出力ギア54の回転中心軸線はB軸である。
ロータピニオン51は樹脂により形成され、ロータ45の固定軸453によって回転可能かつ第1方向Zに移動可能に支持される。ロータピニオン51とロータ45には第1クラッチ機構60を構成するクラッチ爪が設けられている。第1クラッチ機構60は、ロータピニオン51をロータ45側(+Z方向)に押し下げて第1クラッチ機構60の継断を切り換える扇型のクラッチ切換レバー64を備える。クラッチ切換レバー64は、出力ギア54の回転に連動して回転する。第1クラッチ機構60の継断状態を切り換えることにより、ロータピニオン51がロータ45と一体に回転する状態(クラッチ接続状態)と、ロータピニオン51がロータ45と一体に回転しない状態(クラッチ切断状態)に切り換
えられる。
第2クラッチ機構80は、ロータ45の回転時にロータ45と共回りする誘導回転体46に形成されたロータギア47と、ロータギア47と噛み合う扇ギア82およびロックレバー83が形成された回転部材81と、ロックギア84と、増速ギア85と、ねじりコイルばね86を備える。回転部材81の回転中心軸線はH軸であり、ロックギア84の回転中心軸線はG軸であり、増速ギア85の回転中心軸線はF軸である。第2クラッチ機構80は、モータ40の回転に基づいてロックレバー83を駆動して、ロックギア84および増速ギア85の回転を規制する状態と規制しない状態を切り換える。これにより、増速ギア85と噛み合う遊星歯車機構52から減速ギア53へ回転トルクが伝達される状態と伝達されない状態を切り換える。従って、伝達輪列50が駆動力を伝達する状態と伝達しない状態とを切り換えることができる。
回転規制機構70は、ロータピニオン51の-Z方向の端部に形成された被ロック突起71と、クラッチ切換レバー64に設けられたロック突起69とを係合させることによってロータピニオン51の回転を規制する。第2クラッチ機構80が増速ギア85の回転を規制する状態に切り換えられているとき、回転規制機構70によってロータピニオン51の回転を規制すると、ロータピニオン51と噛み合う遊星歯車機構52の歯車の回転が規制され、ロック状態となる。従って、ワイヤ10に外力が加わり、出力ギア54側から伝達輪列50に回転トルクが加えられても回転トルクが伝達されない状態となり、ワイヤ10を保持する負荷保持状態が形成される。
(モータ)
モータ40は、AC同期モータである。図3、図4に示すように、モータ40は、カップ状のモータケース41と、モータケース41の-Z方向の端部に取り付けられる支持プレート42と、モータケース41の内側に配置されるボビン43と、ボビン43に巻回されるステータコイル44と、ボビン43の内周側に配置されるロータ45を備える。
ロータ45は、略円筒状のマグネット451と、マグネット451の内周側に配置される軸部452を備える。ロータ45は、フェライト磁石等からなるマグネット451を軸部452の-Z方向の端部にインサート成形して形成される。マグネット451と軸部452との間には誘導回転体46が配置される。誘導回転体46は、アルミニウムや銅等の非磁性金属からなる誘導リングを樹脂部材である軸部にインサート成形したものである。モータ40が駆動しロータ45が回転すると、マグネット451と誘導回転体46の誘導リングとの間に渦電流が発生し、渦電流により磁束が生じてマグネット451に対する誘導回転体46の相対回転を妨げるブレーキ力が発生する。誘導回転体46とロータ45は、このブレーキ力(渦電流によるブレーキ力)によって共回りするように結合される。
誘導回転体46の上端部はマグネット451の-Z方向側に突出しており、この突出部の外周面にロータギア47が形成されている。ロータギア47は、ロータ45の回転を第2クラッチ機構80に伝達する歯車である。ロータ45の中央には、ロータ45を回転可能に支持する固定軸453(ロータ軸)が配置される。ロータ45の回転中心軸線はO軸であり、固定軸453はO軸を中心としてZ方向に延在する。固定軸453の+Z方向の端部は、モータケース41の底部に圧入により固定される。固定軸453の-Z方向の端部は、カバー22に設けられた凹部261に圧入等によって固定される。
モータケース41および支持プレート42は磁性板からなる。支持プレート42には、ロータ45が配置される貫通穴の縁から+Z方向に屈曲して延びる極歯が形成されている。また、モータケース41には、モータケース41の底部を切り起こして+Z方向に屈曲させた極歯が形成されている。支持プレート42に設けられた極歯とモータケース41か
ら切り起こされた極歯は周方向に交互に配列され、マグネット451の外周面と径方向に対向する。すなわち、モータケース41および支持プレート42はステータコアを兼ねている。
支持プレート42には、伝達輪列50を構成する複数の歯車を回転可能に支持する固定軸50B、50D、50E、50F、50G、50Hの+Z方向の端部が圧入される固、孔が設けられている。固定軸50B、50D,50E、50F、50G、50Hの-Z方向の端部は、後述するように、カバー22に設けられた凹部262、263、264、265、266、267に圧入等によって固定される。
(ハウジング)
図5は、-Z方向から見たハウジング20の分解斜視図である。図6は、+Z方向から見たハウジング20の分解斜視図である。上記のように、ハウジング20は、第1方向Zに対向するケース21およびカバー22を備える。カバー22は、-Z方向からケース21に被せられ、3本のねじ部材3によってケース21に固定される。また、カバー22には、ケース21の外周面に設けられた爪部13に係合するフック14が設けられている。
ケース21には、ねじ部材3によってカバー22を固定するためのケース側固定部31が3箇所に設けられている。図5に示すように、ケース側固定部31は-Z方向に突出するボス部である。カバー22には、ケース側固定部31と第1方向Zに対向するカバー側固定部32が3箇所に設けられている。図6に示すように、カバー側固定部32は、+Z方向に突出するボス部である。
図5、図6に示すように、ケース21は、モータ40およびギアユニット2を+Z方向から覆う底部24と、底部24の外周縁から-Z方向へ延びてモータ40およびギアユニット2の外周側を囲う胴部25を備える。底部24には、+Z方向に凹む円形のモータ収容凹部241が設けられ、モータ収容凹部241の周りには、-Z方向に突出するボス部242、243、244、245が設けられている。ボス部242、243、244、245は、胴部25の内周面と繋がっている。
モータ収容凹部241には、モータケース41が配置される。モータ収容凹部241の-X方向に配置されるボス部242、および、ボス部242とは径方向で反対側に配置されるボス部243は、他の2箇所のボス部244、245よりも第1方向Zの高さが低い。ボス部242、243には、支持プレート42の外周縁に設けられた2箇所の突出部48がねじ部材3、4によって固定される。本形態では、-X方向のボス部242は、3箇所のケース側固定部31のうちの1箇所であり、ボス部242に突出部48を固定するねじ部材3は、ケース21にカバー22を固定する3本のねじ部材3のうちの1本である。+X方向のボス部243には、ケース21にカバー22を固定する3本のねじ部材3とは別のねじ部材4(図4参照)によって突出部48が固定される。
図6に示すように、3箇所のカバー側固定部32のうちの1箇所の先端には、他の2箇所のカバー側固定部32の先端よりも+Z方向に突出した小径部33が設けられている。小径部33の先端面から突出したねじ部材3の先端は、支持プレート42の突出部48の先端に設けられた切欠きに通され、ボス部242にねじ止めされる。他の2箇所のケース側固定部31は、ボス部243の+Y方向に配置されるボス部244、および、ボス部243の-Y方向に配置されるボス部245である。ボス部244、245は、胴部25の-Z方向の先端付近まで延びている。ボス部244、245には、それぞれ、カバー側固定部32に通されたねじ部材3の先端がねじ止めされる。
図4に示すように、支持プレート42の突出部48は、モータケース41の縁部に設け
られた切欠き部に嵌合している。従って、支持プレート42をボス部242、243の先端面に当接させてねじ止めすることにより、モータケース41がケース21に固定される。
カバー22は、モータ40およびギアユニット2を-Z方向から覆う端板部26と、端板部26の外周縁から+Z方向へ延びる縁部27を備える。図6に示すように、3箇所のカバー側固定部32は端板部26から+Z方向に突出しており、縁部27の内周面に繋がっている。また、端板部26には、+Z方向に突出する7箇所の突出部が設けられており、その1箇所には、ロータ45の中心に配置される固定軸453の先端が圧入される凹部261が設けられている。また、他の6箇所の突出部には、伝達輪列50の歯車、および、第2クラッチ機構80を構成する回転部材を回転可能に支持する6本の固定軸50B、50D、50E、50F、50G、50Hの+Z方向の端部が圧入される凹部262、263、264、265,266、267が設けられている。
図6に示すように、カバー22における縁部27の先端には-Z方向に凹むカバー側段部271が形成され、カバー側段部271の内周側は+Z方向に突出するカバー側凸部272になっている。一方、図5に示すように、ケース21における胴部25の先端には+Z方向に凹むケース側段部251が形成され、ケース側段部251の外周側は+Z方向に突出するケース側凸部252になっている。ケース21とカバー22とを組み立てるとき、ケース側凸部252の内側にカバー側凸部272を嵌め込むことにより、ケース21の胴部25とカバー22の縁部27とを接続する。ケース側凸部252とカバー側凸部272とを嵌合させる箇所には、グリスなどの封止剤が塗布される。
(洗濯機の取付部に対する固定構造)
図7は、第1ボス部6Aおよび第2ボス部6Bの位置(図1のJ-J位置)で切断した排水弁駆動装置1の断面図である。図8は、-Z方向から見た排水弁駆動装置1の上面図である。排水弁駆動装置1は、複数のボルト5により、洗濯機に設けられた取付部100(図7参照)に固定される。ハウジング20には、第1方向Zに延びる円筒状のボス部6が設けられている。取付部100には、複数のボス部6の配置に対応する位置に固定穴101が設けられている。図7に示すように、各ボス部6と固定穴101とが対向する位置にハウジング20を位置決めし、各ボス部6を第1方向Zに貫通する貫通孔7に通したボルト5の先端を固定穴101にねじ止めすることにより、ハウジング20が取付部100に固定される。
本形態では、ボス部6の数は3である。図6、図7に示すように、ケース21の底部24は、モータ収容凹部241の底部を構成する円形の底板246を備える。各ボス部6は、底板246よりも+Z方向の位置まで延びており、3箇所のボス部6の+Z方向の端面は同一面上に位置する。従って、3個所のボス部6の+Z方向の端面を取付部100に当接させた状態にハウジング20を位置決めして固定することができる。
図5、図6に示すように、ボス部6はケース21と一体に形成される。図1に示すようにハウジング20を組み立てると、3箇所のボス部6のうちの1箇所はカバー22によって-Z方向から覆われるが、他の2箇所はカバー22に覆われずに-Z方向の端部が露出している。以下の説明において、カバー22に覆われるボス部6を第1ボス部6Aとし、カバー22に覆われないボス部6を第2ボス部6Bとする。また、第1ボス部6Aを第1方向Zに貫通する貫通孔7を貫通孔7Aとし、第2ボス部6Bを第1方向Zに貫通する貫通孔7を貫通孔7Bとする。第1ボス部6Aを取付部100に固定するボルト5は、カバー22と第1ボス部6Aとを共締めして取付部100に固定する。一方、第2ボス部6Bを取付部100に固定するボルト5は、第2ボス部6Bのみを取付部100に固定する。
図5に示すように、第2ボス部6Bの-Z方向の端部には、胴部25の先端面(ケース側凸部252の先端面)と同一面上に位置する環状の段部253が設けられており、第2ボス部6Bは、段部253から-Z方向へ延びる筒状の先端部9を備える。図1、図8に示すように、カバー22の-X方向の側面、および、-Y方向の側面には、-Z方向から見て半円形に凹んだ凹部15が設けられている。2箇所の凹部15は、第2ボス部6Bと第1方向Zに重なる位置に設けられている。各凹部15の内側には、第2ボス部6Bの-Z方向の先端に設けられた先端部9が配置される。
カバー22は、第1ボス部6Aに-Z方向から重なる環状のカバー側ボス部17を備える。カバー22の+Y方向の側面には、カバー22の-X方向の側面、および、-Y方向の側面に設けられた凹部15と同一形状の凹部16が設けられている。図5、図6に示すように、カバー側ボス部17は、凹部16の内周面に接続される大径部18、および、大径部18から+Z方向に突出した小径部19を備える。
図5に示すように、第1ボス部6Aの-Z方向の先端面は、胴部25の先端に設けられたケース側凸部252よりも+Z方向に凹んでおり、ケース側段部251と同一面上に位置する。図7に示すように、カバー側ボス部17の小径部19を、第1ボス部6Aの-Z方向の先端面に沿って半円状に延びるケース側凸部252の内周側に嵌め込んで、小径部19の先端面と第1ボス部6Aの先端面に当接させると、カバー側ボス部17を貫通するカバー側貫通孔8と、第1ボス部6Aを貫通する貫通孔7Aとが第1方向Zに重なる。
図7に示すように、第2ボス部6Bの第1方向Zの長さHは、第1ボス部6Aの第1方向Zの長さH1よりも長い。第1ボス部6Aの第1方向Zの長さH1と、カバー側ボス部17の第1方向Zの長さH2との合計長さは、第2ボス部6Bの第1方向Zの長さHと同一である。従って、第1ボス部6Aとカバー側ボス部17とを共締めして取付部100に固定するボルト5の長さと、第2ボス部6Bを取付部100に固定するボルト5の長さは同一であり、3箇所のボス部6は、同一形状のボルト5によって取付部100に固定される。
(本発明の主な作用効果)
以上のように、本形態の排水弁駆動装置1は、排水弁が連結されるワイヤ10と、ワイヤ10が連結されるプーリ11と、プーリ11を駆動する駆動部と、プーリ11および駆動部を収容するハウジング20を有する。駆動部は、モータ40およびギアユニット2を備える。ハウジング20は、第1方向Zに対向するケース21およびカバー22を備える。ケース21は、駆動部を+Z方向(第1方向Zの一方側)から覆う底部24、底部24から-Z方向(第1方向Zの他方側)へ延びてモータ40およびギアユニット2の外周側を囲う胴部25、カバー22が固定されるケース側固定部31、および、ケース21を第1方向Zに貫通する貫通孔7が設けられた複数のボス部6を備える。カバー22は、駆動部を-Z方向から覆う端板部26、端板部26から+Z方向へ延びて胴部25の先端に接続される縁部27、および、ケース側固定部31に固定されるカバー側固定部32を備える。複数のボス部6のうちの少なくとも一部は、-Z方向の端部がカバー22に覆われずに露出している。
本形態によれば、排水弁駆動装置1のハウジング20を洗濯機等の取付部100に固定する際、ケース21に設けられたボス部6に通したボルト5を取付部100にねじ止めして固定することができる。また、ボス部6は複数設けられているが、1箇所を除いてカバー22に覆われずに露出しているので、ボス部6とカバー22を共締めせずに、ボス部6のみを取付部100にねじ止めすることができる。ケース21とカバー22は、ボス部6とは異なる部位(ケース側固定部31とカバー側固定部32、および、爪部13とフック14)において締結される。従って、ハウジング20を取付部100に固定するボルト5
によってケース21とカバー22とが共締めされる個所が少ないので、取付部100に対してボルト5が傾いてねじ止めされた場合でも、ケース21とカバー22とがずれる方向に力が作用する箇所を減らすことができる。これにより、ケース21とカバー22の位置ずれを抑制できるので、ケース21とカバー22の間に収容される部品の傾きに起因する不具合を抑制できる。例えば、ロータ45の中心に配置される固定軸453の傾きを抑制できるので、極歯とマグネット451の変位を抑制でき、極歯とマグネット451とが接触することを回避できる。
なお、本形態では、ボス部6の数は3であるが、ボス部6の数は2または4以上であってもよい。また、複数のボス部6のうちの1箇所はカバー22に覆われていてボルト5でボス部6とカバー22が共締めされ、他の箇所は全て共締めされない構成になっているが、複数のボス部6のうちで、カバー22と共締めされないボス部6の数は、本形態とは異なっていてもよい。例えば、1箇所のみが共締めされず、他の箇所はボス部6とカバー22を共締めする構造になっていてもよい。また、複数のボス部6の全てが、カバー22に覆われずに露出する構成を採用してもよい。この場合は、全てのボス部6がカバー22と共締めされずに取付部100に固定される。従って、取付部100に対してボルト5が傾いてねじ止めされた場合でも、ケース21とカバー22とがずれる方向に力が作用しない。よって、ケース21とカバー22の位置ずれに起因する不具合を防止あるいは抑制できる。
また、本形態では、ケース21とカバー22は、ボス部6とは異なる部位(ケース側固定部31とカバー側固定部32、および、爪部13とフック14)において締結されるが、ケース21とカバー22を固定する固定構造は、ねじ部材による固定構造と、爪部およびフックによる固定構造のどちらかのみでもよい。例えば、爪部13とフック14を省略してもよいし、ねじ部材3による固定構造(本形態のケース側固定部31とカバー側固定部32)を省略し、ケース側固定部およびカバー側固定部として、爪部13とフック14を採用してもよい。
本形態では、複数のボス部6は、カバー22によって-Z方向から覆われる第1ボス部6A、および、カバー22に覆われずに-Z方向に露出している第2ボス部6Bを備える。カバー22は、第1ボス部6Aに-Z方向から当接するカバー側ボス部17を備え、カバー側ボス部17には、第1ボス部6Aを貫通する貫通孔7Aに重なるカバー側貫通孔8が設けられている。従って、ボス部6のうちの一部を、ケース21とカバー22とを締結するための締結部として兼用できるため、ボス部6とは別の位置に設けられているケース側固定部31とカバー側固定部32の数を減らすことができる。よって、ケース21とカバー22の構成を簡素化できる。
本形態では、ボス部6の数を3とし、第1ボス部6Aの数を1としている。取付部100に当接する箇所(ボス部6)の数を3にすることで、各ボス部6を確実に取付部100に当接させることができ、がたつきをなくすことができる。本発明者らは、ケース21とカバー22とが共締めされる個所を1箇所のみにした構成(本形態の構成)と、3箇所の固定箇所が全てケース21とカバー22とを共締めする構成(従来例の構成)の3Dモデルを用いて、固定軸453(ロータ軸)の傾きを解析により検証した。その結果、従来例の構成では、固定軸453(ロータ軸)の傾きに起因する極歯とマグネット451とのギャップの変位が大きく、極歯とマグネット451とが接触してしまうのに対して、本形態の構成では、極歯とマグネット451とのギャップの変位が小さく、極歯とマグネット451とが接触しないという結果が得られた。すなわち、ケース21とカバー22とが共締めされる個所が1箇所であれば、ボルト5の傾きに起因するケース21とカバー22とのずれが小さく、ケース21とカバー22とのずれに起因する部品の傾きが許容できる程度に小さくなることを確認できた。
本形態では、第1ボス部6Aとカバー側ボス部17の第1方向Zの合計長さ(H1+H2)は、第2ボス部6Bの第1方向Zの長さHと等しい。これにより、カバー22を共締めしない個所(第2ボス部6B)に使用するボルト5の長さを、カバー22を共締めする個所(第1ボス部6A)に使用するボルト5の長さと同じにすることができる。よって、異なる長さのボルト5を使い分ける必要がないので、部品の種類数を削減できる。
本形態のカバー22には、第2ボス部6Bと第1方向Zに重なる位置に、第2ボス部6Bを第1方向Zに露出させる形状に凹んだ凹部15が設けられ、第2ボス部6Bは、凹部15の内側に突出する先端部9を備える。これにより、第2ボス部6Bの長さを延ばすことができるので、第2ボス部6Bの長さを、第1ボス部6Aとカバー側ボス部17の第1方向Zの合計長さに合わせることができる。よって、全ての固定箇所に使用するボルト5の長さを同じにすることができる。
本形態では、凹部15の内周面と凹部15の内側に配置される先端部9の外周面との間にクリアランスとなる隙間Sが設けられている。従って、カバー22とケース21の形状に寸法誤差があっても先端部9とカバー22とが干渉することを避けることができる。従って、先端部9とカバー22とが干渉することによるカバー22とケース21との位置ずれを抑制できる。
本形態では、プーリ11を駆動する駆動部は、モータ40と、モータ40に-Z方向から重なるギアユニット2を備える。従って、駆動部を収容するケース21は、モータ40およびギアユニット2を積層して収容できる深さのある形状になっている。モータ40は、ケース21の底部24に設けられたモータ収容凹部241の内側に配置されるモータケース41と、モータケース41の中央に配置されるロータ45を備える。ロータ45の中央に第1方向Zに延びる固定軸453(ロータ軸)が配置され、固定軸453は、+Z方向の端部がモータケース41を介してケース21に保持され、-Z方向の端部がカバー22に保持される。このような構成では、取付部100にハウジング20を固定する際のボルト5の傾きに起因するケース21とカバー22の位置ずれが大きいと、固定軸453の傾きが大きくなってロータ45を囲むように配置される極歯にロータ45の外周面に配置されるマグネット451が接触するおそれがあるが、本形態では、ケース21とカバー22とが共締めされる個所が少なく、ケース21とカバー22の位置ずれを抑制できる構成である。従って、固定軸453の傾きを抑制でき、固定軸453の傾きに起因する極歯とマグネット451との接触を避けることができる。
1…排水弁駆動装置、2…ギアユニット、3、4…ねじ部材、5…ボルト、6…ボス部、6A…第1ボス部、6B…第2ボス部、7、7A、7B…貫通孔、8…カバー側貫通孔、9…先端部、10…ワイヤ、11…プーリ、12…溝、13…爪部、14…フック、15、16…凹部、17…カバー側ボス部、18…大径部、19…小径部、20…ハウジング、21…ケース、22…カバー、23…開口部、24…底部、25…胴部、26…端板部、27…縁部、31…ケース側固定部、32…カバー側固定部、33…小径部、40…モータ、41…モータケース、42…支持プレート、43…ボビン、44ステータコイル、45…ロータ、46…誘導回転体、47…ロータギア、48…突出部、50…伝達輪列、50B、50D、50E、50F、50G、50H…固定軸、51…ロータピニオン、52…遊星歯車機構、53…減速ギア、54…出力ギア、60…第1クラッチ機構、64…クラッチ切換レバー、69…ロック突起、70…回転規制機構、71…被ロック突起、80…第2クラッチ機構、81…回転部材、82…扇ギア、83…ロックレバー、84…ロックギア、85…増速ギア、100…取付部、101…固定穴、241…モータ収容凹部、242、243、244、245…ボス部、246…底板、251…ケース側段部、25
2…ケース側凸部、253…段部、261、262、263、264、265、266、267…凹部、271…カバー側段部、272…カバー側凸部、451…マグネット、452…軸部、453…固定軸、S…隙間、X…第3方向、Y…第2方向、Z…第1方向

Claims (9)

  1. 排水弁が連結される排水弁駆動部材と、
    前記排水弁駆動部材が連結される出力部材と、
    前記出力部材を駆動する駆動部と、
    前記出力部材および前記駆動部を収容するハウジングと、を有し、
    前記ハウジングは、第1方向に対向するケースおよびカバーを備え、
    前記ケースは、前記駆動部を前記第1方向の一方側から覆う底部、前記底部から前記第1方向の他方側へ延びて前記駆動部の外周側を囲う胴部、前記カバーが固定されるケース側固定部、および、前記ケースを第1方向に貫通する貫通孔が設けられた複数のボス部を備え、
    前記カバーは、前記駆動部を前記第1方向の他方側から覆う端板部、前記端板部から前記第1方向の一方側へ延びて前記胴部の先端に接続される縁部、および、前記ケース側固定部に固定されるカバー側固定部を備え、
    前記複数のボス部のうちの少なくとも一部は、前記第1方向の他方側の端部が前記カバーに覆われずに露出していることを特徴とする排水弁駆動装置。
  2. 前記複数のボス部は、前記カバーによって前記第1方向の他方側から覆われる第1ボス部、および、前記カバーに覆われずに前記第1方向の他方側に露出している第2ボス部を備え、
    前記カバーは、前記第1ボス部に前記第1方向の他方側から当接するカバー側ボス部を備え、前記カバー側ボス部には、前記貫通孔に重なるカバー側貫通孔が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の排水弁駆動装置。
  3. 前記ボス部の数は3であり、
    前記第1ボス部の数は1であることを特徴とする請求項2に記載の排水弁駆動装置。
  4. 前記第1ボス部と前記カバー側ボス部の前記第1方向の合計長さは、前記第2ボス部の前記第1方向の長さと等しいことを特徴とする請求項2または3に記載の排水弁駆動装置。
  5. 前記カバーには、前記第2ボス部と前記第1方向に重なる位置に、前記第2ボス部を前記第1方向に露出させる形状に凹んだ凹部が設けられ、
    前記第2ボス部は、前記凹部の内側に突出する先端部を備えることを特徴とする請求項2から4の何れか一項に記載の排水弁駆動装置。
  6. 前記凹部の内周面と前記先端部の外周面との間に隙間が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の排水弁駆動装置。
  7. 前記駆動部は、モータと、前記モータに前記第1方向の他方側から重なるギアユニットを備え、
    前記モータは、前記底部に設けられたモータ収容凹部の内側に配置されるモータケースと、前記モータケースの中央に配置されるロータと、を備え、前記ロータの中央に前記第1方向に延びるロータ軸が配置され、
    前記ロータ軸は、前記第1方向の一方側の端部が前記モータケースを介して前記ケースに保持され、前記第1方向の他方側の端部が前記カバーに保持されることを特徴とする請求項請求項1から6の何れか一項に記載の排水弁駆動装置。
  8. 請求項1から7の何れか一項に記載の排水弁駆動装置と、前記排水弁駆動装置が固定される取付部と、を備える洗濯機であって、
    前記複数のボス部のそれぞれは、前記貫通孔に前記第1方向の他方側から通したねじ部材の先端を前記取付部にねじ止めすることにより、前記取付部に固定されることを特徴とする洗濯機。
  9. 請求項2から6の何れか一項に記載の排水弁駆動装置と、前記排水弁駆動装置が固定される取付部と、を備える洗濯機であって、
    前記第1ボス部およびカバー側ボス部は、前記カバー側貫通孔および前記貫通孔に前記第1方向の他方側から通したねじ部材の先端を前記取付部にねじ止めすることにより、前記取付部に固定され、
    前記第2ボス部は、前記貫通孔に前記第1方向の他方側から通したねじの先端を前記取付部にねじ止めすることにより、前記取付部に固定されることを特徴とする洗濯機。
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