JP2023096497A - 長尺定規用固定機 - Google Patents
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Abstract
【課題】被加工材をクランプする力のばらつきを抑制できかつコンパクトに設けることができる長尺定規用固定機が必要とされている。【解決手段】長尺定規用固定機15は、携帯用加工機1をガイドする長尺定規10を被加工材Wに固定するために用いられる。長尺定規用固定機15は、長尺定規10の下面に取外し可能に装着されて被加工材Wの第1側面W1に当接される第1固定具20を有する。長尺定規用固定機15は、長尺定規10の下面に装着されて被加工材Wの第2側面W2に当接され第1固定具20と協働して被加工材Wを挟む第2固定具40を有する。第1固定具20は、被加工材Wの第1側面W1を第2固定具40に向けて力を加える圧縮ばね27を有する。【選択図】図2
Description
本発明は、例えば携帯用加工機をガイドする長尺定規(英語名:GUIDE RAIL)を被加工材に固定するための長尺定規用固定機に関する。
例えば携帯用マルノコと称される携帯用加工機は、略矩形板状のベースと、ベースの上方に支持される加工機本体を有する。加工機本体には、ベースの下面の下方に突出可能な略円板形の刃具が回転可能に支持される。使用者は、ベースの下面を被加工材に当接させ、かつ刃具を回転させた状態で携帯用加工機を刃具の側面に沿った切断方向(前方)へ移動させる。これによりベースの下面から下方に突出した刃具は、切断方向に沿って被加工材を切断する。
例えば被加工材を真っ直ぐに切断する場合、長尺定規を用いて携帯用加工機の移動をガイドする。例えば携帯用加工機のベースの下面には、前後方向に直線状に延出しかつ上方に向けて凹形状の係合溝が設けられる。長尺定規の上面には、長尺定規の長手方向に直線状に延出しかつ上方に向けて凸形状の上側レールが設けられる。長尺定規は、加工作業中に被加工材に対して移動しないように長尺定規用固定機によって被加工材の上面に固定される。長尺定規を被加工材の上面に固定した状態で、ベースの係合溝を長尺定規の上側レールに係合させる。これにより携帯用加工機は、上側レールの延出方向に沿って直線状に移動するようにガイドされる。
特許文献1~3には、長尺定規を被加工材に固定するための長尺定規用固定機が記載されている。特許文献1に記載の長尺定規用固定機は、被加工材の切断方向の両端部において、ねじによって被加工材と長尺定規を上下方向にクランプする。そのため被加工材の両端部の2箇所でねじを締める操作が必要になる。また、被加工材と長尺定規のクランプ状態を解除するためには、被加工材の両端部の2箇所でねじを緩める操作が必要になる。そのため長尺定規を被加工材に対して固定または取り外す際の作業が多くなる。通常、加工面を加工する度に長尺定規の位置を固定する必要があるため手間がかかる。
特許文献2に記載の長尺定規用固定機は、長尺定規の長手方向に移動可能でありかつ被加工材を切断方向の両側から挟み込む第1固定具と第2固定具を有する。第1固定具には、水平方向に回転可能なカムと、カムを回転させるためのレバーと、カムの側面および被加工材の切断方向の側面に当接可能な当接部材が設けられる。第2固定具は、長尺定規の所定の位置に固定される。第1固定具の当接部材は、カムを締め方向に回転させることにより、カムの側面に押されて被加工材の側面に接近する。これにより第1固定具と第2固定具が協働して被加工材を長尺定規の長手方向にクランプする。カムを緩め方向に回転させることにより、当接部材は被加工材の側面から離間できる。これにより被加工材のクランプ状態が解除される。したがって使用者の操作力によって被加工材をクランプする力にばらつきが生じる。また、梃子の原理を利用してカムを小さい操作力で回転させようとするとレバーを長く設ける必要がある。
特許文献3に記載の長尺定規用固定機も、被加工材を切断方向の両側から挟み込む第1固定具と第2固定具を有する。第1固定具には、切断方向を軸方向として長尺定規の下面に装着されるシリンダと、シリンダを軸方向に貫通しかつシリンダの軸方向に移動可能に支持される心棒が設けられる。心棒の先端には被加工材の切断方向の側面に当接可能な当接部材が設けられる。シリンダ内には、心棒を当接部材側に移動させる送り機構と、心棒が当接部材と反対側に戻ることを規制するワンウェイクラッチ機構が設けられる。送り機構とワンウェイクラッチ機構には、それぞれ使用者が引いて操作可能なレバーが設けられる。
特許文献3において第1固定具の心棒と当接部材は、送り機構のレバーを引くことにより被加工材の切断方向の側面に接近する。そのため第1固定具の当接部材と第2固定具が協働して被加工材を長尺定規の長手方向にクランプできる。心棒と当接部材は、ワンウェイクラッチ機構のレバーを引くことにより被加工材の側面から離間する方向への移動が許容される。これにより被加工材のクランプ状態が解除される。したがってワンウェイクラッチ機構によってクランプする力のばらつきは抑制できるが、梃子の原理を利用するためにはレバーを長く設ける必要がある。そのため長く設けられたレバーが加工作業の邪魔になる場合がある。
上述するように長尺定規を被加工材に対して固定する長尺定規用固定機には種々改良の余地があった。したがって被加工材をクランプする力のばらつきを抑制できかつコンパクトに設けることができる長尺定規用固定機が必要とされている。
本開示の一つの特徴によると長尺定規用固定機は、携帯用加工機をガイドする長尺定規を被加工材に固定するために用いられる。長尺定規用固定機は、長尺定規の下面に取外し可能に装着されて被加工材の第1側面に当接される第1固定具を有する。長尺定規用固定機は、長尺定規の下面に装着されて被加工材の第2側面に当接され第1固定具と協働して被加工材を挟む第2固定具を有する。第1固定具は、被加工材の第1側面を第2固定具に向けて力を加える圧縮ばねを有する。
したがって第1固定具は、圧縮ばねの付勢力を利用して被加工材の第1側面に力を加える。そのため被加工材をクランプする力は、使用者の操作力ではなく圧縮ばねのばね力によって決定される。これにより被加工材をクランプする力のばらつきが抑制されかつシンプルな構造の第1固定具を設けることができる。しかも第1固定具は、第1側面に対して略面直方向に力を加える。そのため第1固定具を、被加工材の第1側面の延出方向においてコンパクトに設けることができる。
本開示の他の特徴によると第1固定具は、長尺定規に装着される本体を有する。第1固定具は、本体に対して直線移動可能に保持されるシャフトを有する。第1固定具は、シャフトに設けられて被加工材に当接される当接部材を有する。圧縮ばねの付勢力を利用して当接部材が被加工材に当てられる。したがって当接部材が移動する方向と被加工材を押圧する方向をシャフトの延出方向二直線状にガイドすることができる。そのため当接部材とシャフトを介した圧縮ばねの付勢力の付勢方向と大きさが安定する。これにより第1固定具と第2固定具が被加工材を安定した状態でクランプできる。
本開示の他の特徴によると圧縮ばねは、シャフトと同軸に設けられる。したがって圧縮ばねとシャフトをシャフトの軸中心に沿ってコンパクトに配置できる。しかも圧縮ばねの付勢力はシャフトの軸中心に沿って作用する。そのため本体に対するシャフトの傾斜(こじり)を抑制できる。
本開示の他の特徴によると圧縮ばねは、本体と当接部材の間に設けられる。したがって圧縮ばねの付勢力が当接部材に伝達するまでの伝達ロスを抑制できる。そのため圧縮ばねの付勢力が同じ大きさである場合、被加工材をより大きい力でクランプできる。あるいは被加工材をクランプする力が同じ状態で付勢力の小さい圧縮ばねを用いることができる。
本開示の他の特徴によると第1固定具は、本体に対して移動可能に保持されるストッパを有する。ストッパは、シャフトを押して摩擦力でシャフトの移動を抑制するストッパ位置を有する。ストッパは、シャフトから離間してシャフトの移動を許容する回避位置に移動する。したがってシャフトは、ストッパによって当接部材側への移動が規制される。そのため、先ず当接部材が被加工材の第1側面を押してない状態で第1側面に対する第1固定具の位置を調整できる。第1固定具の位置を調整した後にストッパを回避位置に移動させ、シャフトと当接部材が第1側面に向けて移動することを許容する。この時に初めて当接部材が第1側面を押圧する。例えば当接部材が常に第1側面側を押圧する構造の場合、第1側面に対する第1固定具の位置の調整が困難である。したがって第1固定具の位置調整が可能な状態と当接部材が第1側面を押圧する状態をストッパの操作で分けることができ、第1固定具の操作性を向上させることができる。
本開示の他の特徴によるとストッパは、本体に傾動可能に取付けられる傾動支点部を有する。ストッパは、傾動支点部の反対側においてシャフトに当接して摩擦力を生じる摩擦部を有する。したがってストッパの摩擦部とシャフトとの間で摩擦力が発生する際、シャフトの外周面が押されてシャフトにばね力が発生する。そのためシャフトのばね力を利用して、シャフトの移動を規制する摩擦力(ブレーキ力)をより大きくすることができる。
本開示の他の特徴によると第1固定具は、本体に回転可能に設けられるレバーを有する。第1固定具は、レバーとシャフトを連結する連結機構を有する。したがってレバーのシンプルな回転操作をシャフトの軸方向の移動に変換できる。
本開示の他の特徴によると連結機構は、シャフトの外周溝に係合する係合部材を有する。したがってシャフトを軸方向に移動させる力が係合部材と外周溝との係合部分において効率良く伝達される。そのためレバーの回転力を効率良くシャフトの軸方向の移動力に変換できる。
本開示の他の特徴によると連結機構は、レバーと一体になって回転するカムを有する。したがってレバーの回転力がカムに伝達する際の伝達ロスを抑制できる。そのためレバーの回転力を効率良くシャフトに伝達させてシャフトを移動させることができる。
本開示の他の特徴によると連結機構は、本体に回転可能に設けられかつカムによって押されるカムフォロワを有する。カムフォロワが係合部材を押す。したがってレバーの回転力を、カムとカムフォロワの係合を介してシャフトの軸方向の強い移動力に変換できる。そのためレバーを小さい操作力で回転させてシャフトを移動させることができる。
本開示の他の特徴によるとレバーは、操作部を有する。操作部が被加工材から離間するようにレバーが回転することで連結機構によってシャフトが圧縮ばねに抗して待機位置に移動する。したがって操作部が被加工材の第1側面から離間した位置にレバーを回転させる方向と、シャフトと当接部材が第1側面から離間するように移動する方向が一致する。また、操作部が被加工材の第1側面に接近する位置にレバー30を回転させる方向と、当接部材が第1側面を押圧する方向が一致する。そのため第1固定具によって被加工材をクランプする際またはクランプ状態を解除する際の操作性を良好にすることができる。
本開示の他の特徴によると本体は、長尺定規の下面に設けられたレールに移動可能に装着されるガイドを有する。本体は、レバーの回転に連動してレールに係止する本体ストッパを有する。したがってレバーを緩め位置に回転させる際に、本体をレールに沿って移動させることができる。レバーを締め付け位置に回転させる際に、本体をレールの所定の位置に固定できる。しかもレバーは圧縮ばねを圧縮させる機構を兼ねる。そのため第1固定具に設けられる操作部材を少なくすることができる。これにより第1固定具をコンパクトに設けることができる。
本開示の一つの実施例を図1~10に基づいて説明する。本実施例の長尺定規用固定機15は、いわゆる携帯用マルノコと称される携帯用加工機1を長尺定規10でガイドして被加工材Wを真っ直ぐに切断加工する際に用いられる。図1に示すように携帯用加工機1は、略矩形の板状のベース2と、ベース2の上方に支持される加工機本体3を有する。加工機本体3には、回転可能に支持された略円板状の刃具6と、刃具6を回転させる駆動源としての電動モータ4と、使用者が把持するハンドル部3aが設けられる。刃具6は、チップソーと称される丸鋸刃である。加工機本体3には、電動モータ4に電力を供給するバッテリ5を取り外し可能に装着できる。バッテリ5は、加工機本体3から取り外して別途用意した充電器を利用して繰り返し充電できる。バッテリ5は、例えばねじ締め機等のその他の充電式電動工具との間で電源として使い回すことができる。
図1に示すように刃具6は、側面が前後方向に延出した状態で左右方向に延出する回転軸6aを中心にして回転する。ベース2には、上下方向に貫通する窓部2aが設けられる。刃具6は、窓部2aからベース2の下面よりも下方に突出する。使用者は、ベース2の下面を被加工材Wの上面に当接させた状態で、ハンドル部3aを把持して携帯用加工機1を前方へ移動させる。これによりベース2の下方に突出しかつ回転する刃具6が被加工材Wに切り込まれる。かくして被加工材Wは、携帯用加工機1を移動させる切断方向に切断される。以下の説明において、切断方向前側を前方とし、携帯用加工機1に対して使用者が位置する側を後方とする。上下左右方向については、携帯用加工機1の後方(図1において左方手前側)に位置する使用者から見た視点で規定する。
図1,2に示すように長尺定規10は、前後方向を長手方向として被加工材Wの上面に固定される。長尺定規10の下面には、前後方向に直線状に延出しかつ上方に向けて凹形状のレール11が設けられる。レール11は、長手方向と直交する断面形状が略直角の角部を2箇所に有するU字状である。レール11は、長尺定規10の上面においては前後方向に直線状に延出する上側レール11aとして上方に向けて突出する。ベース2の下面には、上下方向に延出しかつ上方に向けて凹形状である不図示の係合溝が設けられる。ベース2の下面の係合溝を上側レール11aに係合させることにより、携帯用加工機1を上側レール11aの延出方向に沿ってガイドできる。上側レール11aは、長尺定規10の刃具側端面10aと平行に延出する。また、ベース2の下面の係合部も刃具6の側面と平行に延出する。そのため刃具6は、刃具側端面10aの延出方向に沿って被加工材Wを切断する。
図1,2に示すように長尺定規10の上面には、長尺定規10の長手方向に延出する摺動部12が設けられる。摺動部12は、ベース2の下面と小さい摩擦力で摺動する。そのため携帯用加工機1を長尺定規10の長手方向にスムーズに移動させることができる。長尺定規10の下面には、長尺定規10の長手方向に延出する滑り止め部13が設けられる。滑り止め部13は、例えばエラストマ樹脂を材料にして設けられる。滑り止め部13を被加工材Wの上面に当接させることにより、被加工材Wの上面に対して長尺定規10が滑って移動してしまうことを抑制できる。
図4に示すようにレール11は、下端に開口を有しかつ上端に底面を有する。レール11は、上端の底面の左右両端から下方に延出する左右一対の第1上側縦壁11b、第2上側縦壁11cを有する。レール11は、下端の開口の左右両端から上方に延出する左右一対の第1下側縦壁11d、第2下側縦壁11eを有する。第1上側縦壁11b、第2上側縦壁11c、第1下側縦壁11d、第2下側縦壁11eは、それぞれ長尺定規10の下面に対して垂直に起立して上下方向に延出する。第1下側縦壁11dと第2下側縦壁11eの左右方向の間隔は、第1上側縦壁11bと第2上側縦壁11cの左右方向の間隔よりも短く設けられる。そのため第1下側縦壁11dと第2下側縦壁11eは、第1上側縦壁11bと第2上側縦壁11cの間の領域に係合した凸形レールの抜け止めとして作用する。
図2に示すように長尺定規用固定機15は、被加工材Wを切断方向に挟み込む第1固定具20と第2固定具40で構成される。第1固定具20は、被加工材Wの切断方向前側の第1側面W1に当接する。第2固定具40は、被加工材Wの切断方向後側の第2側面W2に当接する。第1固定具20は、長尺定規10の下面側において長尺定規10の前端の第1端部10bからレール11に装着され、第1側面W1に向けて前方へ移動される。第2固定具40は、長尺定規10の下面側において長尺定規10の後端の第2端部10cからレール11に装着され、第2側面W2に向けて後方へ移動される。
図2に示すように第2固定具40は、レール11に対して前後方向にスライド可能に装着された本体41と、本体41の後端で第2側面W2と当接する当接部材42を有する。本体41は、レール11内に挿入されたガイド43によって前後方向にスライド可能に支持される。第2固定具40には、使用者が指で引いて操作可能なレバー44が設けられる。第2固定具40は、第2端部10cから第2側面W2に向けて後方へ移動させる際には、レバー44を操作することなく移動させることができる。一方、第2固定具40は、レバー44を操作しない状態では前方に向かう移動が規制される。第2固定具40は、レバー44を引くことにより、前方へ移動させて第2側面W2から離間させることができる。
図2に示すように第1固定具20は、レール11に対して前後方向にスライド可能に装着された本体21と、本体21の前方に位置しかつ第1側面W1と当接する当接部材25を有する。本体21は、レール11内に挿入されたガイド24a,24b(図3参照)によって前後方向にスライド可能に支持される。
図3に示すように本体21は、複数の止めねじ21fで上下方向に連結される下側ハウジング22と上側ハウジング23を有する。上側ハウジング23の左側部には、下側ハウジング22よりも左方へ張り出したレール連結部24が設けられる。レール連結部24には、前端から前方へ突出したガイド24aと、後端から後方へ突出したガイド24bが設けられる。ガイド24a,24bは、それぞれ略矩形の柱状に形成されて一直線上に並ぶ。
図3,4に示すようにガイド24aの上部には、左右側方それぞれに張り出した側方張出部24cが設けられる。ガイド24bの上部には、左右側方それぞれに張り出した側方張出部24dが設けられる。側方張出部24c,24dは、第1上側縦壁11bと第2上側縦壁11cの間隔よりもわずかに小さい左右幅で設けられる。側方張出部24c,24dは、第1下側縦壁11dと第2下側縦壁11eの間隔よりも大きい左右幅で設けられる。そのため側方張出部24c,24dは、第1上側縦壁11bと第2上側縦壁11cの間の領域で前後方向にスライド可能かつ第1下側縦壁11dと第2下側縦壁11eの間の領域への進入が規制される。ガイド24a,24bの下部は、第1下側縦壁11dと第2下側縦壁11eの間隔よりもわずかに小さい左右幅で設けられる。かくしてガイド24a,24bは、レール11から下方への脱落が防止された状態でレール11に沿って前後方向にスライド可能である。
図3に示すように本体21を前後方向に貫通するシャフト26が設けられる。シャフト26の前端には、概ね箱形矩形の当接部材25が装着される。当接部材25の前部には、前方に向けて略円弧状に張り出す当接面25aが設けられる。当接部材25の後端には、左右方向および上下方向に延出する平面状のばね受け部25bが設けられる。本体21の前端には、左右方向および上下方向に延出する平面状のばね受け部21cが設けられる。ばね受け部25bとばね受け部21cの前後方向の間には、圧縮ばね27が設けられる。圧縮ばね27は、シャフト26と同軸に設けられて前後方向に圧縮可能である。当接部材25とシャフト26は、圧縮ばね27のばね力によって本体21に対して前方に向けて付勢される。当接部材25が前方へ付勢されることにより、当接面25aが第1側面W1を前方に向けて押圧する(図2参照)。
図3,7に示すように本体21には、シャフト26の前方への移動を規制するストッパ28が設けられる。ストッパ28は、左右方向に長い略矩形の板状に形成される。ストッパ28は、シャフト26に対して傾斜するストッパ位置P1と、シャフト26と略直交する回避位置P2の間で上下方向を回転中心として前後方向に傾動可能である。ストッパ28の右端は、本体21の側面内側に凹設されたストッパ逃がし部21dに十分な隙間を有して進入する。ストッパ28の右端は、右端の前方に設けられた突出部28gと接触する。ストッパ28の右端と突出部28gとの接点が、ストッパ28を前後方向に傾動させる際の傾動中心に相当する傾動支点部28cとなる。ストッパ28の左端は、本体21の左側面を貫通する開口21eから本体の外方へ突出する。開口21eは、ストッパ28がストッパ位置P1と回避位置P2の間で傾動できる前後幅を有する。ストッパ28の左端は、使用者が指で後方へ引いて操作可能な操作部28dとして設けられる。操作部28dは、緩め位置L2のレバー30よりも後方に配置される。
図7,8に示すようにストッパ28の左右方向の中央部には、板厚方向(前後方向)に貫通する貫通孔28aが設けられる。シャフト26は貫通孔28aに挿通される。ストッパ28は、シャフト26の軸中心26aを間に挟んで傾動支点部28cと反対側の貫通孔28aの左側面に摩擦部28bを有する。摩擦部28bは、ストッパ28がストッパ位置P1で傾斜する際にシャフト26の外周面をシャフト26の軸方向と交差する方向に押す。そのため摩擦部28bとシャフト26の外周面の間で摩擦力が発生させる。シャフト26は、摩擦力によって前方への移動が規制される。
図7,8に示すように上側ハウジング23の下面には、下方から見て前部が開口した略U字状のばね収容部23bが設けられる。ばね収容部23bには、前後方向に圧縮される圧縮ばね29が設けられる。圧縮ばね29は、圧縮ばね27よりも小径でありかつ付勢力が圧縮ばね27よりも小さい。ストッパ28は、傾動支点部28cと貫通孔28aの間の後面にばね受け部28eを有する。ストッパ28は、圧縮ばね29によってばね受け部28eで前方へ付勢されることによりストッパ位置P1で位置保持される。
図7,8に示すように本体21の前端中央には、前後方向に貫通するシャフト支持孔21aが設けられる。本体21の後端中央には、前後方向に貫通するシャフト支持孔21bが設けられる。シャフト26は、シャフト支持孔21a,21bを貫通して前後方向に延出した姿勢で、前後方向に移動可能に本体21に支持される。シャフト26の後端は、圧縮ばね27が圧縮されていない解放位置の状態(図7参照)と圧縮ばね27が圧縮された待機位置の状態(図8参照)のいずれにおいてもシャフト支持孔21bよりも後方へ突出する。
図7~9に示すようにシャフト26の前後方向の中央部には、径方向に凹設されかつシャフト26の周方向全周に亘る外周溝26bが設けられる。シャフト26は、外周溝26bが設けられる領域において軸中心26aを中心とする円柱状の小径部として設けられる。外周溝26bには、シャフト26を前後方向に移動させるためのスペーサ34が係合される。
図3に示すようにレール連結部24の下面には、上下方向に延出する回転軸30aを中心に回転可能なレバー30が設けられる。レバー30は、先端の操作部30bを使用者の指で押すことにより回転軸30aを中心に回転させることができる。レバー30は、操作部30bが前方の当接部材25側を向いた締め付け位置L1と、操作部30bが後方を向いた緩め位置L2の間で回転可能である。下側ハウジング22の左側部には、回転するレバー30の回転範囲を避けるように円弧状の弧状凹部22aが凹設される。これによりレバー30の回転軸30aをシャフト26に近づけて、第1固定具20を左右方向にコンパクトにできる。
図7,8,10に示すように第1固定具20は、レバー30とシャフト26を連結し、レバー30の回転動作をシャフト26の前後方向の移動に変換させる連結機構31を有する。連結機構31は、レバー30と一体になって回転するカム32と、カム32と係合するカムフォロワ33と、カムフォロワ33と係合するスペーサ34を有する。カム32は、レバー30の上方に設けられる。カム32の回転軸32aは、レバー30の回転軸30aと同軸である。カム32は、レバー30の締め付け位置L1に対応する解放位置C1と、レバー30の緩め位置L2と対応する待機位置C2の間で回転する。カム32は、解放位置C1において解放位置係合部32bでカムフォロワ33のカム被係合部33bと係合する。カム32は、待機位置C2において待機位置係合部32cでカムフォロワ33のカム被係合部33bと当接する。待機位置係合部32cは、解放位置係合部32bよりも回転軸32aからの距離が遠い。
図7,8,10に示すようにカムフォロワ33は、回転軸33aを中心に回転可能に上側ハウジング23に支持される。カムフォロワ33は、回転軸33aから前方へ延びるカム被係合部33bと、回転軸33aから右方へ延びるスペーサ被係合部33eを有する。カムフォロワ33は、カム32と係合することにより、カム32の解放位置C1に対応する解放位置F1と、カム32の待機位置C2に対応する待機位置F2の間で回転する。カムフォロワ33は解放位置F1から待機位置F2に向けて図10において反時計回りに回転する。
図10に示すようにカムフォロワ33は、解放位置F1において解放位置係合部33cでカム32の解放位置係合部32bと係合する。カムフォロワ33は、待機位置F2において待機位置係合部33dでカム32の待機位置係合部32cと係合する。待機位置係合部33dは、解放位置係合部33cよりも回転軸33aからの距離が近い。そのためカムフォロワ33が解放位置F1から待機位置F2へ回転する際、カムフォロワ33が回転するトルクは次第に大きくなる。圧縮ばね27(図7,8参照)も、圧縮される際、すなわちカムフォロワ33が解放位置F1から待機位置F2へ回転する際に付勢力を次第に増していく。したがってレバー30を回転させる操作力を大きく変えることなく、カムフォロワ33を圧縮ばね27の付勢力に抗して解放位置F1から待機位置F2へ回転させることができる。
図7,9に示すようにスペーサ34は、外周溝26bと略同じ前後幅の略矩形箱形に形成される。スペーサ34の下面には、外周溝26bの外形に倣った円弧状の凹溝34bが設けられる。凹溝34bの中心34aは、シャフト26の軸中心26aと同軸になるように配置される。シャフト26は、外周溝26bと凹溝34bを係合させかつスペーサ34を前後方向に移動させることにより、スペーサ34と一体で前後方向に移動させることができる。下側ハウジング22の内面(上面)には、シャフト26の外周面に倣った円弧状の弧状凹部22aが設けられる。弧状凹部22aは、シャフト26の外周面に当接してシャフト26の前後方向のスライドをガイドする。
図7~9に示すように上側ハウジング23には、スペーサ34を左右から挟み込む一対のガイド壁23aが設けられる。一対のガイド壁23aは、スペーサ34の左右幅よりもわずかに広い間隔を空けてそれぞれ前後方向に延出しかつ上下方向に起立する。スペーサ34は、一対のガイド壁23aによって前後方向のスライドをガイドされる。スペーサ34の前端は、カムフォロワ33のスペーサ被係合部33eと係合する。スペーサ34は、カムフォロワ33の解放位置F1に対応する解放位置S1と、カムフォロワ33の待機位置F2に対応する待機位置S2の間で前後方向に移動可能である。スペーサ34が解放位置S1に位置する際、スペーサ被係合部33eは、スペーサ34の左右方向の中心34aよりも右方の領域でスペーサ34の前端と係合する。スペーサ34が待機位置S2に位置する際、スペーサ被係合部33eは、概ねスペーサ34の左右方向の中心34aの位置でスペーサ34の前端と係合する。
図5,6に示すようにレバー30とカム32は、ボルト35によってレール連結部24に連結される。レバー30の回転軸30a、カム32の回転軸32a、ボルト35の軸中心はそれぞれ同軸である。ボルト35の上端には、本体ストッパ36がねじ締結される。本体ストッパ36は、左右端に設けられた一対の左右側端面36aと、前後端に設けられた一対の前後側端面36bを有する。一対の左右側端面36aと一対の前後側端面36bは、それぞれ互いに平行な二面幅で設けられる。本体ストッパ36は、一対の前後側端面36bがレール連結部24の壁面と当接することにより、レール連結部24に対して回り止めされる。一対の左右側端面36aの左右幅は、第1上側縦壁11bと第2上側縦壁11cの左右幅よりもわずかに小さい。そのため本体ストッパ36は、一対の左右側端面36aが第1上側縦壁11bまたは第2上側縦壁11cと当接することにより、レール11に対して回り止めされる。
図5に示すようにレバー30を締め付け位置L1に回転させると、回り止めされている本体ストッパ36がボルト35に対して相対的に下方へ移動する。そのため本体ストッパ36がレール11の第1下側縦壁11dおよび第2下側縦壁11eを内側から外側に向けて突っ張って押圧する。この押圧力により第1固定具20をレール11の所定の位置で固定できる。レバー30を緩め位置L2(図8参照)に回転させると、回り止めされている本体ストッパ36がボルト35に対して相対的に上方へ移動する。そのため本体ストッパ36がレール11の第1下側縦壁11dおよび第2下側縦壁11eを押す押圧力が解除される。これによりレール11に対する第1固定具20の固定が解除される。
第1固定具20と第2固定具40が協働して被加工材Wを挟み込み、長尺定規10が被加工材Wの上面に固定されるまでの一連の流れを説明する。先ず、図2に示すように第1固定具20をレール11の第1端部10bから前方に向けて装着する。第2固定具40をレール11の第2端部10cから後方に向けて装着する。第1固定具20の当接部材25と第2固定具40の当接部材42の間隔は、被加工材Wの前後幅よりも広い状態にしておく。長尺定規10を被加工材Wの上面に載せ、例えば被加工材Wの上面に引かれた墨線と平行に配置する。第2固定具40を、当接部材42が第2側面W2に当接するまで後方へ移動させてレール11に対して固定する。
図8に示すようにレバー30を緩め位置L2に回転させる。レバー30と一体のカム32が待機位置C2に回転する。カム32と係合するカムフォロワ33が待機位置F2に回転する。カムフォロワ33と係合するスペーサ34は、シャフト26と一体で待機位置S2まで後方へ移動する。この際にストッパ28は、圧縮ばね29に付勢されてストッパ位置P1で保持される。摩擦部28bは、シャフト26の外周面を押圧して摩擦力を発生させる。そのためシャフト26は、摩擦部28bとの摩擦によって前方への移動が規制された状態で、連結機構31の動作によって後方へ移動する。これによりばね受け部25b,21cに挟まれた圧縮ばね27は、圧縮された状態で維持される。
図2に示すように第1固定具20を、当接部材25の当接面25aが第1側面W1に概ね当接するまで前方へ移動させる。図7に示すようにレバー30を締め付け位置L1に回転させる。本体ストッパ36がレール11の第1下側縦壁11dおよび第2下側縦壁11eを押圧し、第1固定具20がレール11に対して固定される(図4参照)。レバー30と一体のカム32が解放位置C1に回転する。カムフォロワ33は、カム32による押圧から解放され、待機位置F2から解放位置F1へ回転することが可能になる。スペーサ34は、カムフォロワ33による押圧から解放され、解放位置S1へと前方に移動することが可能になる。ストッパ28は、圧縮ばね29に付勢されてストッパ位置P1で保持された状態を維持している。そのためシャフト26とスペーサ34は前方への移動が規制され、圧縮ばね27は圧縮された状態で維持されている。
図7に示すように操作部28dを後方へ引いてストッパ28を回避位置P2に移動させる。摩擦部28bは、シャフト26の外周面から離間する。そのため摩擦部28bによるシャフト26の外周面の押圧が解除され、シャフト26とスペーサ34の前方への移動が許容される。圧縮ばね27に蓄えられたばね力によって、シャフト26,スペーサ34、当接部材25が前方へ移動する。当接部材25は圧縮ばね27の付勢力によって第1側面W1を前方へ押圧する。かくして第1固定具20と第2固定具40が被加工材Wを強い押圧力で前後方向に挟み込み、長尺定規10が被加工材Wに固定される(図2参照)。
上述するように長尺定規用固定機15は、図2に示すように携帯用加工機1をガイドする長尺定規10を被加工材Wに固定するために用いられる。長尺定規用固定機15は、長尺定規10の下面に取外し可能に装着されて被加工材Wの第1側面W1に当接される第1固定具20を有する。長尺定規用固定機15は、長尺定規10の下面に装着されて被加工材Wの第2側面W2に当接され第1固定具20と協働して被加工材Wを挟む第2固定具40を有する。第1固定具20は、被加工材Wの第1側面W1を第2固定具40に向けて力を加える圧縮ばね27を有する。
したがって第1固定具20は、圧縮ばね27の付勢力を利用して被加工材Wの第1側面W1に力を加える。そのため被加工材Wをクランプする力は、使用者の操作力ではなく圧縮ばね27のばね力によって決定される。これにより被加工材Wをクランプする力のばらつきが抑制されかつシンプルな構造の第1固定具20を設けることができる。しかも第1固定具20は、第1側面W1に対して略面直方向に力を加える。そのため第1固定具20を、被加工材Wの第1側面W1の延出方向においてコンパクトに設けることができる。
図2に示すように第1固定具20は、長尺定規10に装着される本体21を有する。第1固定具20は、本体21に対して直線移動可能に保持されるシャフト26を有する。第1固定具20は、シャフト26に設けられて被加工材Wに当接される当接部材25を有する。圧縮ばね27の付勢力を利用して当接部材25が被加工材Wに当てられる。したがって当接部材25が移動する方向と被加工材Wを押圧する方向をシャフト26の延出方向に沿って直線状にガイドすることができる。そのため当接部材25とシャフト26を介した圧縮ばね27の付勢力の付勢方向と大きさが安定する。これにより第1固定具20と第2固定具40が被加工材Wを安定した状態でクランプできる。
図7に示すように圧縮ばね27は、シャフト26と同軸に設けられる。したがって圧縮ばね27とシャフト26をシャフト26の軸中心26aに沿ってコンパクトに配置できる。しかも圧縮ばね27の付勢力はシャフト26の軸中心26aに沿って作用する。そのため本体21に対するシャフト26の傾斜(こじり)を抑制できる。
図3,7に示すように圧縮ばね27は、本体21と当接部材25の間に設けられる。したがって圧縮ばね27の付勢力が当接部材25に伝達するまでの伝達ロスを抑制できる。そのため圧縮ばね27の付勢力が同じ大きさである場合、被加工材Wをより大きい力でクランプできる。あるいは被加工材Wをクランプする力が同じ状態で付勢力の小さい圧縮ばね27を用いることができる。
図3,7,8に示すように第1固定具20は、本体21に対して移動可能に保持されるストッパ28を有する。ストッパ28は、シャフト26を押して摩擦力でシャフト26の移動を抑制するストッパ位置P1を有する。ストッパ28は、シャフト26から離間してシャフト26の移動を許容する回避位置P2に移動する。したがってシャフト26は、ストッパ28によって当接部材25側への移動が規制される。そのため、先ず当接部材25が被加工材Wの第1側面W1を押してない状態で第1側面W1に対する第1固定具20の位置を調整できる。第1固定具20の位置を調整した後にストッパ28を回避位置P2に移動させ、シャフト26と当接部材25が第1側面W1に向けて移動することを許容する。この時に初めて当接部材25が第1側面W1を押圧する。例えば当接部材25が常に第1側面W1側を押圧する構造の場合、第1側面W1に対する第1固定具20の位置の調整が困難である。したがって第1固定具20の位置調整が可能な状態と当接部材25が第1側面W1を押圧する状態をストッパ28の操作で分けることができ、第1固定具20の操作性を向上させることができる。
図7,8に示すようにストッパ28は、本体21に傾動可能に取付けられる傾動支点部28cを有する。ストッパ28は、傾動支点部28cの反対側においてシャフト26に当接して摩擦力を生じる摩擦部28bを有する。したがってストッパ28の摩擦部28bとシャフト26との間で摩擦力が発生する際、シャフト26の外周面が押されてシャフト26にばね力が発生する。そのためシャフト26のばね力を利用して、シャフト26の移動を規制する摩擦力(ブレーキ力)をより大きくすることができる。
図7,8に示すように第1固定具20は、本体21に回転可能に設けられるレバー30を有する。第1固定具20は、レバー30とシャフト26を連結する連結機構31を有する。したがってレバー30のシンプルな回転操作をシャフト26の軸方向の移動に変換できる。
図7~9に示すように連結機構31は、シャフト26の外周溝26bに係合するスペーサ34を有する。したがってシャフト26を軸方向に移動させる力がスペーサ34と外周溝26bとの係合部において効率良く伝達される。そのためレバー30の回転力を効率良くシャフト26の軸方向の移動力に変換できる。
図7,8に示すように連結機構31は、レバー30と一体になって回転するカム32を有する。したがってレバー30の回転力がカム32に伝達する際の伝達ロスを抑制できる。そのためレバー30の回転力を効率良くシャフト26に伝達させてシャフト26を移動させることができる。
図10に示すように連結機構31は、本体21に回転可能に設けられかつカム32によって押されるカムフォロワ33を有する。カムフォロワ33がスペーサ34を押す。したがってレバー30の回転力を、カム32とカムフォロワ33の係合を介してシャフト26の軸方向の強い移動力に変換できる。そのためレバー30を小さい操作力で回転させてシャフト26を移動させることができる。
図7,8に示すようにレバー30は、操作部30bを有する。操作部30bが被加工材Wから離間するようにレバー30が回転することで連結機構31によってシャフト26が圧縮ばね27に抗して待機位置に移動する。したがって操作部30bが被加工材Wの第1側面W1から離間した緩め位置L2にレバー30を回転させる方向と、シャフト26と当接部材25が第1側面W1から離間するように移動する方向が一致する。また、操作部30bが被加工材Wの第1側面W1に接近する締め付け位置L1にレバー30を回転させる方向と、当接部材25が第1側面W1を押圧する方向が一致する。そのため第1固定具20によって被加工材Wをクランプする際またはクランプ状態を解除する際の操作性を良好にすることができる。
図4~6に示すように本体21は、長尺定規10の下面に設けられたレール11に移動可能に装着されるガイド24a,24bを有する。本体21は、レバー30の回転に連動してレール11に係止する本体ストッパ36を有する。したがってレバー30を緩め位置L2に回転させる際に、本体21をレール11に沿って移動させることができる。レバー30を締め付け位置L1に回転させる際に、本体21をレール11の所定の位置に固定できる。しかもレバー30は圧縮ばね27を圧縮させる機構を兼ねる。そのため第1固定具20に設けられる操作部材を少なくすることができる。これにより第1固定具20をコンパクトに設けることができる。
以上説明した本実施例には様々な変更を加えることができる。携帯用加工機1として携帯用マルノコを例示したが、例えばジグソー、ルータ等の他の携帯用加工機を長尺定規10と共に使用する際にも長尺定規用固定機15を利用できる。第1固定具20を被加工材Wの後方、第2固定具40を被加工材Wの前方に配置する構成を例示したが、第1固定具20と第2固定具40の前後位置を入れ替えた構成にしても良い。
圧縮ばね27を本体21と当接部材25の間に設ける構成を例示した。これに代えて圧縮ばねを、例えば本体21の内部や、第1側面W1から遠い側である本体21の後方に配置しても良い。本体21の左方にレール連結部24、レバー30、ストッパ28の操作部28dが配置される構成を例示した。これに代えて、例えばレール連結部24、レバー30、操作部28dを全て本体21の右方に配置しても良い。例えばレール連結部24とレバー30を本体21の左方または右方に配置し、操作部28dのみ左右反対側に配置しても良い。
後方へ引いてストッパ位置P1から回避位置P2に移動させるストッパ28を例示した。これに代えて、例えばストッパ28を押しボタン式でストッパ位置P1から回避位置P2に移動させる構成としても良い。操作部28dのストッパ位置P1と回避位置P2を前後逆に入れ替えても良い。締め付け位置L1と緩め位置L2の間で回転するレバー30を例示した。これに代えて、例えば締め付け位置L1と緩め位置L2の間で前後方向にスライドするレバーを設けても良い。レバー30の締め付け位置L1と緩め位置L2を前後逆に入れ替えても良い。
1…携帯用加工機
2…ベース、2a…窓部
3…加工機本体、3a…ハンドル部
4…電動モータ
5…バッテリ
6…刃具、6a…回転軸
10…長尺定規、10a…刃具側端面、10b…第1端部、10c…第2端部
11…レール、11a…上側レール、11b…第1上側縦壁、11c…第2上側縦壁
11d…第1下側縦壁、11e…第2下側縦壁
12…摺動部
13…滑り止め部
15…長尺定規用固定機
20…第1固定具
21…本体、21a,21b…シャフト支持孔、21c…ばね受け部
21d…ストッパ逃がし部、21e…開口、21f…止めねじ
22…下側ハウジング、22a…弧状凹部
23…上側ハウジング、23a…ガイド壁、23b…ばね収容部
24…レール連結部、24a,24b…ガイド、24c,24d…側方張出部
25…当接部材、25a…当接面、25b…ばね受け部
26…シャフト、26a…軸中心、26b…外周溝
27…圧縮ばね
28…ストッパ、28a…貫通孔、28b…摩擦部、28c…傾動支点部
28d…操作部、28e…ばね受け部、28g…突出部
29…圧縮ばね
30…レバー、30a…回転軸、30b…操作部
31…連結機構
32…カム、32a…回転軸、32b…解放位置係合部、32c…待機位置係合部
33…カムフォロワ(被係合部)、33a…回転軸、33b…カム被係合部
33c…解放位置係合部、33d…待機位置係合部、33e…スペーサ被係合部
34…スペーサ(係合部)、34a…中心、34b…凹溝
35…ボルト
36…本体ストッパ、36a…左右側端面、36b…前後側端面
40…第2固定具
41…本体
42…当接部材
43…ガイド
44…レバー
W…被加工材、W1…第1側面、W2…第2側面
P1…ストッパ位置、P2…回避位置
L1…締め付け位置、L2…緩め位置
C1,F1,S1…解放位置、C2,F2,S2…待機位置
2…ベース、2a…窓部
3…加工機本体、3a…ハンドル部
4…電動モータ
5…バッテリ
6…刃具、6a…回転軸
10…長尺定規、10a…刃具側端面、10b…第1端部、10c…第2端部
11…レール、11a…上側レール、11b…第1上側縦壁、11c…第2上側縦壁
11d…第1下側縦壁、11e…第2下側縦壁
12…摺動部
13…滑り止め部
15…長尺定規用固定機
20…第1固定具
21…本体、21a,21b…シャフト支持孔、21c…ばね受け部
21d…ストッパ逃がし部、21e…開口、21f…止めねじ
22…下側ハウジング、22a…弧状凹部
23…上側ハウジング、23a…ガイド壁、23b…ばね収容部
24…レール連結部、24a,24b…ガイド、24c,24d…側方張出部
25…当接部材、25a…当接面、25b…ばね受け部
26…シャフト、26a…軸中心、26b…外周溝
27…圧縮ばね
28…ストッパ、28a…貫通孔、28b…摩擦部、28c…傾動支点部
28d…操作部、28e…ばね受け部、28g…突出部
29…圧縮ばね
30…レバー、30a…回転軸、30b…操作部
31…連結機構
32…カム、32a…回転軸、32b…解放位置係合部、32c…待機位置係合部
33…カムフォロワ(被係合部)、33a…回転軸、33b…カム被係合部
33c…解放位置係合部、33d…待機位置係合部、33e…スペーサ被係合部
34…スペーサ(係合部)、34a…中心、34b…凹溝
35…ボルト
36…本体ストッパ、36a…左右側端面、36b…前後側端面
40…第2固定具
41…本体
42…当接部材
43…ガイド
44…レバー
W…被加工材、W1…第1側面、W2…第2側面
P1…ストッパ位置、P2…回避位置
L1…締め付け位置、L2…緩め位置
C1,F1,S1…解放位置、C2,F2,S2…待機位置
Claims (12)
- 携帯用加工機をガイドする長尺定規を被加工材に固定するための長尺定規用固定機であって、
前記長尺定規の下面に取外し可能に装着されて前記被加工材の第1側面に当接される第1固定具と、
前記長尺定規の下面に装着されて前記被加工材の第2側面に当接され前記第1固定具と協働して前記被加工材を挟む第2固定具を有し、
前記第1固定具は、前記被加工材の前記第1側面を前記第2固定具に向けて力を加える圧縮ばねを有する長尺定規用固定機。 - 請求項1に記載の長尺定規用固定機であって、
前記第1固定具は、
前記長尺定規に装着される本体と、
前記本体に対して直線移動可能に保持されるシャフトと、
前記シャフトに設けられて前記被加工材に当接される当接部材を有し、前記圧縮ばねの付勢力を利用して前記当接部材が前記被加工材に当てられる長尺定規用固定機。 - 請求項2に記載の長尺定規用固定機であって、
前記圧縮ばねは、前記シャフトと同軸に設けられる長尺定規用固定機。 - 請求項2または3に記載の長尺定規用固定機であって、
前記圧縮ばねは、前記本体と前記当接部材の間に設けられる長尺定規用固定機。 - 請求項2~4のいずれか1つに記載の長尺定規用固定機であって、
前記第1固定具は、前記本体に対して移動可能に保持されるストッパを有し、前記ストッパは、前記シャフトを押して摩擦力で前記シャフトの移動を抑制するストッパ位置と、前記シャフトから離間して前記シャフトの移動を許容する回避位置に移動する長尺定規用固定機。 - 請求項5に記載の長尺定規用固定機であって、
前記ストッパは、前記本体に傾動可能に取付けられる傾動支点部と、前記傾動支点部の反対側において前記シャフトに当接して前記摩擦力を生じる摩擦部を有する長尺定規用固定機。 - 請求項2~6のいずれか1つに記載の長尺定規用固定機であって、
前記第1固定具は、前記本体に回転可能に設けられるレバーと、前記レバーと前記シャフトを連結する連結機構を有する長尺定規用固定機。 - 請求項7に記載の長尺定規用固定機であって、
前記連結機構は、前記シャフトの外周溝に係合する係合部材を有する長尺定規用固定機。 - 請求項8に記載の長尺定規用固定機であって、
前記連結機構は、前記レバーと一体になって回転するカムを有する長尺定規用固定機。 - 請求項9に記載の長尺定規用固定機であって、
前記連結機構は、前記本体に回転可能に設けられかつ前記カムによって押されるカムフォロワを有し、前記カムフォロワが前記係合部材を押す長尺定規用固定機。 - 請求項7~10のいずれか1つに記載の長尺定規用固定機であって、
前記レバーは、操作部を有し、前記操作部が前記被加工材から離間するように前記レバーが回転することで前記連結機構によって前記シャフトが前記圧縮ばねに抗して待機位置に移動する長尺定規用固定機。 - 請求項7~11のいずれか1つに記載の長尺定規用固定機であって、
前記本体は、前記長尺定規の下面に設けられたレールに移動可能に装着されるガイドと、前記レバーの回転に連動して前記レールに係止する本体ストッパを有する長尺定規用固定機。
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