JP2023096296A - 消火栓装置 - Google Patents

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秀成 松熊
Hidenari Matsukuma
寛 梅原
Hiroshi Umehara
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Abstract

【課題】監視員通路上の所定高さに消火栓装置を配置した架台の見栄えを高め、架台及び架台内に収納されている機器の汚損を防止して耐久性を向上可能とする。【解決手段】消火栓装置10の筐体が架台30を介して監視員通路上に取り付け固定される。架台30には、前面及び両側面の各々を覆うように前面架台カバー32及び一対の側面架台カバー34が配置され、内部に筐体に引き込まれる配管やケーブル等の機材が格納されている。前面架台カバー32と一対の側面架台カバー34は、筐体前面の底辺及び筐体両側面の底辺の各々に、ヒンジ36により上下回りに開閉自在に支持されている。筐体が架台30に取付け固定されるまでは、前面架台カバー32と一対の側面架台カバー34は、筐体の前面側及び両側面側に保持され、筐体が架台30に取り付けられた状態では、架台30側に回動して筐体30の前面及び両側面を覆う位置に保持される。【選択図】図7

Description

本発明は、消火用ホース、消火器等を収納してトンネル内に設置された消火栓装置に関する。
従来、高速道路や自動車専用道路などのトンネル内には、トンネル非常用設備として消火栓装置が設置されている。消火栓装置は、消火栓扉を備えた筐体の消火栓収納部に、先端にノズルを装着した消火用ホースと消火栓弁を含むバルブ類が収納され、また、消火器扉を備えた消火器収納部に、例えば、2本の消火器が収納されている。また、消火栓装置は、一般的に、トンネル長手方向に、例えば、50メートル間隔でトンネル壁面を箱抜きして埋込み設置されている。
ところで、シールド工法等により作られたトンネルにあっては、トンネル躯体の構造上、トンネル壁面を箱抜きして消火栓装置を埋込み設置することがコストや手間の関係から困難であることから、監視員通路に消火栓装置を露出した状態で設置する必要がある。
また、消火栓装置をトンネル壁面に箱抜きすることなく設置するため、トンネル壁面に設置された架台に消火栓装置を取り付け固定する壁掛け構造が提案されており、この場合、架台は壁面に固定される主支持部と消火栓装置の姿勢を保持する姿勢保持部材等から構成されている(特許文献2)。
また、壁掛け構造の消火栓装置はトンネル壁面への取付けに工数と時間がかかる等の課題があることから、設置が容易である監視員通路の路面上に設置した架台に消火栓装置を露出した状態で取り付け固定する、いわゆる据置き構造とすることが考えられている。
特開2016-055073号公報 特開2020-078429号公報
ところで、監視員通路の路面上に設置した架台に、消火栓装置を露出した状態で取り付け固定する据置き構造にあっては、消火栓装置に設けられた発信機等の操作部の高さが、法的に定められた範囲内の高さ、または、利用者の路面立ち位置から操作し易い高さとなるように架台の高さが決められており、その場合、例えば、20~40cm程度の範囲となる高さが必要となる。
また、架台は、鋼材、例えば、アングル材を使用して作られた箱枠形状の構造体であり、アングル材が剥き出しとなっており、赤色塗装が施された消火栓装置の下側に、ある程度の高さを持って設置されることから見栄えが問題となる。また、架台の内部は、消火栓装置に付随する配線ケーブル類、配管類、バルブ類などの機材や機器の収納スペースとして利用できるが、長い間にトンネル内の粉塵が付着して汚損し、収納された機材や機器の耐久性を損なう問題がある。
本発明は、監視員通路上の所定高さに消火栓装置を露出状態で配置した架台の見栄えを高め、架台及び架台内に収納されている機材や機器の汚損を防止して耐久性を向上可能とする消火栓装置を提供することを目的とする。
(消火栓装置)
本発明は、道路を有するトンネルの壁面に沿って設けられた監視員通路の路面に設置された架台上に筐体が取付け固定された消火栓装置であって、
架台の前面及び両側面の各々を覆うように配置される架台カバーを備えたことを特徴とする。
(筐体側に移動自在に配置された架台カバー)
架台カバーは、
架台の前面に対応した前面架台カバーと、
架台の両側面の各々に対応した一対の側面架台カバーと、
を筐体側に移動自在に備え、
前面架台カバー及び一対の側面架台カバーは、架台側へ移動して架台の前面及び両側面の各々を覆う位置、又は、筐体側へ移動して架台の前面及び両側面の各々を開放する位置に保持される。
(筐体側に配置された架台カバーの回動構造)
前面架台カバーは、
筐体の前面の底辺に上下方向で回動自在に軸支され、
架台側へ回動して架台の前面を覆う位置、又は、筐体側へ回動して架台の前面を開放する位置に保持され、
一対の側面架台カバーは、
筐体の両側面の底辺の各々に上下方向で回動自在に軸支され、
架台側へ回動して架台の両側面の各々を覆う位置、又は、筐体側へ回動して架台の両側面の各々を開放する位置に保持される。
(筐体側に配置された架台カバーの摺動構造)
前面架台カバーは、
筐体の底部側の筐体前面の外側に上下方向で摺動自在に支持され、
架台側へ摺動して架台の前面を覆う位置、又は、筐体側へ摺動して架台の前面を開放する位置に保持され、
一対の側面架台カバーは、
筐体の底部側の両側面の各々の外側に上下方向で摺動自在に保持さ、
架台側へ摺動して架台の両側面の各々を覆う位置、又は、筐体側へ摺動して架台の両側面の各々を開放する位置に保持される。
(架台側に移動自在に配置された架台カバー)
架台カバーは、
架台の前面に対応した前面架台カバーと、
架台の両側面の各々に対応した一対の側面架台カバーと、
を架台側に移動自在に備え、
前面架台カバー及び一対の側面架台カバーは、架台側へ移動して架台の前面及び両側面の各々を覆う位置、又は、筐体側へ移動して架台の前面及び両側面の各々を開放する位置に保持される。
(架台側に配置された架台カバーの第1回動構造)
前面架台カバーは、
架台の前面の上辺に上下方向で回動自在に軸支され、
架台側へ回動して架台の前面を覆う位置、又は、筐体側へ回動して架台の前面を開放する位置に回動して保持され、
一対の側面架台カバーは、
架台の両側面の上辺の各々に上下方向で回動自在に軸支され、
架台側へ回動して架台の両側面の各々を覆う位置、又は、筐体側へ移動して架台の両側面を開放する位置に保持される。
(架台側に配置された架台カバーの第2回動構造)
前面架台カバーは、
架台の前面の下辺に上下方向で回動自在に軸支され、
架台側へ回動して架台の前面を覆う位置、又は、監視員通路の路面側へ回動して架台の前面を開放する位置に保持され、
一対の側面架台カバーは、
架台の両側面の各々の下辺に上下方向で回動自在に軸支され、
架台側へ回動して架台の両側面の各々を覆う位置、又は、監視員通路の路面側へ回動して架台の両側面の各々を開放する位置に保持される。
(架台側に配置された架台カバーの摺動構造)
前面架台カバーは、
架台の前面の外側に上下方向で摺動自在に支持され、
架台側へ摺動して架台の前面を覆う位置、又は、筐体側へ摺動して架台の前面を開放する位置に摺動して保持され、
一対の側面架台カバーは、
架台の両側面の各々の外側に上下方向で摺動自在に支持され、
架台側へ摺動して架台の両側面の各々を覆う位置、又は、筐体側へ摺動して架台の両側面の各々を開放する位置に保持される。
(前面架台カバーの分割)
前面架台カバーは、左右の長手方向で分割される。
(前面架台カバーの文字表示)
前面架台カバーは、
筐体の消火栓機器収納部に対応した前面に「消火栓」の文字列が表示され、
筐体の消火器収納部に対応した前面に「消火器」の文字列が表示される。
(表示された文字)
「消火栓」及び「消火器」の文字列は、横書きで前面架台カバーの前面に表示される。
(架台の構造)
架台は、設置場所の路面上に設置された状態で、奥行方向の側面形状が下辺に対し上辺が長い逆台形の形状を呈する。
(架台の機材収納)
架台は、内部に消火栓装置に付属する所定の機材が配置又は収納される。
(消火栓装置の効果)
本発明は、道路を有するトンネルの壁面に沿って設けられた監視員通路の路面に設置された架台上に筐体が取り付け固定された消火栓装置であって、架台の前面及び両側の側面の各々を覆うように配置される架台カバーを備えたことで、消火栓装置の下側に架台のアングル材が露出しないことから、設備の仕上がり具合が適切で見栄えを損なうこともない。また、架台の開口面が架台カバーで覆われることで、筐体内に配置または収納された配管類、配線ケーブル類、バルブ類などの機材のトンネル空間の粉塵による汚損を抑制且つ防止して、耐久性を向上可能とする。
(筐体側に移動自在に配置された架台カバーの効果)
また、架台カバーは、架台の前面に対応した前面架台カバーと、架台の両側面の各々に対応した一対の側面架台カバーと、を筐体側に移動自在に備えたため、トンネル内の設置場所に消火栓装置を搬入して架台上に取付ける際に、架台カバーが邪魔にならず、取付け設置に伴う作業性を損なうことがない。
また、前面架台カバー及び一対の側面架台カバーは、架台側へ移動して架台の前面及び両側面の各々を覆う位置、又は、筐体側へ移動して架台の前面及び両側面の各々を開放する位置に保持されることで、架台カバーを架台の開口面を覆う位置に配置する作業が簡単且つ容易にできる。さらに、筐体側へ架台カバーを移動して架台の開口部を開くことで、架台内に収納する機材や機器に対する作業を簡単且つ容易に行うことを可能とする。
(筐体側に配置された架台カバーの筐体軸支構造の効果)
また、前面架台カバーは、筐体の前面の底辺に上下方向で回動自在に軸支され、架台側へ回動して架台の前面を覆う位置、又は、筐体側へ回動して架台の前面を開放する位置に保持され、一対の側面架台カバーは、筐体の両側面の底辺の各々に上下方向で回動自在に軸支され、架台側へ回動して架台の両側面の各々を覆う位置、又は、筐体側へ摺動して架台の両側面の各々を開放する位置に保持されることで、前面架台カバーと一対の側面架台カバーを筐体側又は架台側に簡単に移動させることができる。
(筐体側に配置された架台カバーの筐体摺動構造の効果)
また、前面架台カバーは、筐体の底部側の筐体前面の外側に上下方向で摺動自在に支持され、架台側へ摺動して架台の前面を覆う位置、又は、筐体側へ摺動して架台の前面を開放する位置に保持され、一対の側面架台カバーは、筐体の底部側の両側面の各々の外側に上下方向で摺動自在に支持され、架台側へ摺動して架台の両側面の各々を覆う位置、又は、筐体側へ摺動して架台の両側面の各々を開放する位置に保持されることで、前面架台カバーと一対の側面架台カバーを筐体側又は架台側に簡単に移動させることができ、また、前面架台カバーと一対の側面架台カバーは筐体及び架台の面に沿って上下に摺動することから、監視員通路に飛び出して通行を妨げることがない。
(架台側に移動自在に配置された架台カバーの効果)
また、架台カバーは、架台の前面に対応した前面架台カバーと、架台の両側面の各々に対応した一対の側面架台カバーと、を架台側へ移動自在に備え、前面架台カバー及び一対の側面架台カバーは、架台側へ移動して架台の前面及び両側面の各々を覆う位置、又は、筐体側へ移動して架台の前面及び両側面の各々を開放する位置に保持されることで、架台カバーを架台の開口面を覆う位置に配置する作業が簡単且つ容易にできる。また、筐体側へ前面架台カバーと一対の側面架台カバーを移動して架台の開口部を開くことで、架台内に収納する機材や機器に対する作業を簡単且つ容易に行うことを可能とする。さらに、前面架台カバーと一対の側面架台カバーは架台側に配置されていることから、筐体の構造に影響を及ぼすことがない。
(架台側に配置された架台カバーの第1回動構造の効果)
また、前面架台カバーは、架台の前面の上辺に上下方向で回動自在に軸支され、架台側へ回動して架台の前面を覆う位置、又は、筐体側へ回動して架台の前面を開放する位置に保持され、一対の側面架台カバーは、架台の両側面の上辺の各々に上下方向で回動自在に軸支され、架台側へ回動して架台の両側面の各々を覆う位置、又は、筐体側へ回動して架台の両側面を開放する位置に保持されることで、前面架台カバー及び一対の側面架台カバーを筐体側に軸支した場合と同様に、前面架台カバー及び側面架台カバーを筐体側又は架台側に簡単に移動させることができる。
(架台側に配置された架台カバーの第2回動構造の効果)
また、前面架台カバーは、架台の前面の下辺に上下方向で回動自在に軸支され、架台側へ回動して架台の前面を覆う位置、又は、監視員通路の路面側へ回動して架台の前面を開放する位置に保持され、一対の側面架台カバーは、架台の両側面の各々の下辺に上下方向で回動自在に軸支され、架台側へ回動して架台の両側面の各々を覆う位置、又は、監視員通路の路面側へ回動して架台の両側面の各々を開放する位置に保持されることで、前面架台カバー及び一対の側面架台カバーを筐体側又は監視員通路の路面側に簡単に移動させることができる。
(架台側に配置された架台カバーの摺動構造の効果)
また、前面架台カバーは、架台の前面の外側に上下方向で摺動自在に支持され、架台側へ摺動して架台の前面を覆う位置、又は、筐体側へ摺動して架台の前面を開放する位置に保持され、一対の側面架台カバーは、架台の両側面の各々の外側に上下方向で摺動自在に支持され、架台側へ摺動して架台の両側面の各々を覆う位置、又は、筐体側へ摺動して架台の両側面の各々を開放させる位置に保持されることで、前面架台カバー及び一対の側面架台カバーを筐体側に摺動自在に配置した場合と同様に、前面架台カバーと一対の側面架台カバーを筐体側又は架台側に簡単に移動させることができ、また、前面架台カバーと一対の側面架台カバーは筐体及び架台の面に沿って上下に摺動することから、監視員通路に飛び出して通行を妨げることがない。
(前面架台カバーの分割の効果)
また、前面架台カバーは、左右の長手方向で分割、例えば、2分割されることで、1枚当たりの横幅が小さくなって架台カバーが開閉しやすくなり、また、作業を必要とする架台部分の架台カバーを開いて作業を行うことを可能とする。
(前面架台カバーの文字表示の効果)
また、前面架台カバーは、筐体の消火栓機器収納部に対応した前面に「消火栓」の文字列が横書きで表示され、筐体の消火器収納部に対応した前面に「消火器」の文字列が横書きで表示されることで、筐体前面の「消火栓」及び「消火器」の文字列表示に加え前面架台カバーにも「消火栓」及び「消火器」の文字列表示が行われ、非常用設備名の視認範囲を拡大して視認性を向上可能とする。
(架台の構造の効果)
また、架台は、設置場所の路面上に設置された状態で、奥行方向の側面形状が下辺に対し上辺が長い逆台形の形状を呈することで、円弧断面となるトンネル壁面に接触又は近接した状態で架台の設置を可能とし、架台上に取付け固定された消火栓装置の監視員通路への飛び出しを低減可能とする。
(架台の機材収納の効果)
また、架台は、内部に消火栓装置に付属する所定の機材が配置又は収納されることで、架台内部の収納空間に、例えば、消火栓装置に対する配線や配管類等を収納することにより、スペースを有効に活用することが可能になる。このため、消火栓装置は、付属する配線(ケーブル)類、配管類、バルブ類などの機材を架台側に収納することで、筐体側の設置スペース全体を低減して厚みを薄くすることができ、監視員通路の路面上への突出量を抑制することを可能とする。
監視員通路上に設置した消火栓装置を示した説明図である。 消火栓装置の架台による設置高さを示した説明図である。 消火栓装置を取り付け固定する架台を取り出して示した斜視図である。 消火栓装置の内部構造を、消火栓扉を開いて正面から示した説明図である。 消火栓装置の内部構造を平面で示した説明図である。 消火栓装置の内部構造を側面から示した説明図である。 消火栓装置の筐体側に架台カバーを回動自在に配置したカバー配置構造の第1実施形態を示した説明図である。 図7の筐体底部側に対する前面架台カバー及び側面架台カバーの配置構造を取り出して示した説明図である。 図8の筐体底辺に対する架台カバーのヒンジによる回動構造を取り出して示した説明図である。 架台の上辺に架台カバーを回動自在に配置したカバー配置構造の第2実施形態を示した説明図である。 架台の下辺に架台カバーを回動自在に配置したカバー配置構造の第3実施形態を示した説明図である。 消火栓装置の筐体側に架台カバーを摺動自在に配置したカバー配置構造の第4実施形態を示した説明図である。 図12のカバー摺動構造を筐体の右側の前面及び側面について取り出して示した説明図である。 図12の前面架台カバーの摺動構造を示した説明図である。 図12の側面架台カバーの摺動構造を示した説明図である。 消火栓装置の架台側に架台カバーを摺動自在に配置したカバー配置構造の第5実施形態を示した説明図である。 図16の架台に対する架台カバーの摺動構造を取り出して示した組立分解図である。 図16のカバー摺動構造を筐体の右側の前面及び側面について取り出して示した説明図である。 図16の架台の前面架台カバー及び側面架台カバーを摺動させるガイドレールの配置構造を示した説明図である。
以下に、本発明に係る消火栓装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態により、本発明が限定されるものではない。
[実施形態の基本的な概念]
まず、実施形態の基本的概念について説明する。実施形態は、概略的に、筐体内に消火栓機器、電装機器、端子箱及び消火器が配置される消火栓装置に関するものである。
ここで、「消火栓装置」とは、消火対象領域となる高速道路や自動車専用道路のトンネル内等に設置される非常用設備の一種であり、消火対象領域に設置された筐体内に消火用ホース等の消火栓機器、電装扉に赤色表示灯や発信機等の電装機器、端子箱及び消火器が配置又は収納されたものであり、消火栓装置が設置された消火栓設備を含む概念である。
また、消火栓装置は、道路を有するトンネルの内部の壁面に沿って設けられた監視員通路の路面上の所定の高さに露出した状態で設置されるものである。ここで、「所定の高さ」とは、消火栓装置をトンネル壁面に近接又は当接した位置に設置することが可能な高さであり、例えば、監視員通路の路面上に設置された架台の上部に筐体を取り付け固定されること、或いは、監視員通路の路面上方のトンネル壁面に設置された架台の道路側となる前部に取り付け固定されることで、所定の高さに設置されるものである。
また、「架台」とは、柱と梁などによって物を支える構造を指すものであり、具体例は図示していないが、支持台、土台、基台、台座、ベースなどの概念を含むものである。また、本実施形態の架台は、箱枠形状を呈するように鋼材、例えば、アングル材を連結した構造体を対象とするものである。
本実施形態の消火栓装置は、道路を有するトンネルの壁面に沿って設けられた監視員通路の路面に設置された架台上に筐体が取り付け固定され、架台の前面及び両側面の各々を覆って架台カバーを配置するものである。ここで、「架台カバー」とは、箱枠形状を呈するようにアングル材を連結した架台の前面及び両側面の各々を覆うように配置される板状の部材であり、金属製又は合成樹脂製の板状部材を含む概念である。また、「架台カバー」は、架台の前面に対応した前面架台カバーと架台の両側面の各々に対応した一対の側面架台カバーで構成される。
本実施形態の消火栓装置は、架台カバーの配置構造によって、第1乃至第5実施形態に分けられるものである。架台カバーの配置構造は、架台カバーが消火栓装置の筐体側に移動自在に設けられるか架台側に移動自在に設けられるかで分けられ、また、架台カバーが回動自在に設けられるか摺動自在に設けられるかで分けられるものである。
消火栓装置の第1実施形態は、消火栓装置の筐体側に架台カバーが回動自在に軸支されるものであり、例えば、前面架台カバーは、筐体の前面の底辺に上下方向で回動自在に軸支され、架台側へ回動して架台の前面を覆う位置、又は、筐体側へ回動して前記架台の前面を開放する位置に保持されるものである。また、一対の側面架台カバーは、筐体の両側面の底辺の各々に上下方向で回動自在に軸支され、架台側へ回動して架台の両側面の各々を覆う位置、又は、筐体側へ回動して架台の両側面の各々を開放する位置に保持されるものである。
消火栓装置の第2実施形態は、消火栓装置の架台の上辺に架台カバーが回動自在に軸支されるものであり、例えば、前面架台カバーは、架台の前面の上辺に上下方向で回動自在に軸支され、架台側に回動して架台の前面を覆う位置、又は、筐体側に回動して架台の前面を開放する位置に保持されるものである。また、一対の側面架台カバーは、架台の両側面の上辺の各々に上下方向で回動自在に軸支され、架台側に回動して架台の両側面の各々を覆う位置、又は、筐体側に回動して架台の両側面を開放する位置に回動して保持されるものである。
消火栓装置の第3実施形態は、消火栓装置の架台の下辺に架台カバーが回動自在に軸支されるものであり、例えば、前面架台カバーは、架台の前面の下辺に上下方向で回動自在に軸支され、架台側に回動して架台の前面を覆う位置、又は、監視員通路の路面側に回動して架台の前面を開放する位置に保持されるものである。また、一対の側面架台カバーは、架台の両側面の各々の下辺に上下方向で回動自在に軸支され、架台側に回動して架台の両側面の各々を覆う位置、又は、監視員通路の路面側に回動して架台の両側面の各々を開放する位置に保持されるものである。
消火栓装置の第4実施形態は、消火栓装置の筐体側に架台カバーが摺動自在に支持されるものであり、例えば、前面架台カバーは、筐体の底部側の筐体前面の外側に上下方向で摺動自在に支持され、架台側へ摺動して架台の前面を覆う位置、又は、筐体側へ摺動して架台の前面を開放する位置に保持されるものである。また、一対の側面架台カバーは、筐体の底部側の両側面の各々の外側に上下方向で摺動自在に支持され、架台側へ摺動して架台の両側面の各々を覆う位置に、又は、筐体側へ摺動して架台の両側面の各々を開放する位置に保持されるものである。
消火栓装置の第5実施形態は、消火栓装置の架台側に架台カバーが摺動自在に支持されるものであり、例えば、前面架台カバーは、架台の前面の外側に上下方向で摺動自在に支持され、架台側へ摺動して架台の前面を覆う位置、又は、筐体側へ摺動して架台の前面を開放する位置に保持されるものである。また、一対の側面架台カバーは、架台の両側面の各々の外側に上下方向で摺動自在に支持され、架台側へ摺動して架台の両側面の各々を覆う位置、又は、筐体側へ摺動して架台の両側面の各々を開放する位置に保持されるものである。
また、前面架台カバーは、左右の長手方向で必要に応じて分割、例えば、2分割されるものである。
また、前面架台カバーは、消火栓装置の筐体の消火栓機器収納部に対応した前面に「消火栓」の文字列が、例えば、横書きで表示され、筐体の消火器収納部に対応した前面に「消火器」の文字列が、例えば、横書きで表示されるものであり、非常用設備名の視認性を向上可能とするものである。
また、架台は、設置場所の路面上に設置された状態で、奥行方向の側面形状が下辺に対し上辺が長い逆台形の形状を呈するものであり、円弧断面となるトンネル壁面に接触又は近接した状態で架台の設置を可能とし、架台上に取付け固定された消火栓装置の監視員通路への飛び出しを低減可能とするものである。
また、架台は、内部に消火栓装置に付属する所定の機材が配置又は収納されるものであり、例えば、消火栓装置に付属する配線(ケーブル)類、配管類、バルブ類などの機材を架台側に収納することでスペースを有効に活用し、筐体側の設置スペース全体を低減して厚みを薄くすることができ、消火栓装置の監視員通路の路面上への突出量を抑制することを可能とするものである。
以下、具体的な実施形態を説明する。以下に示す具体的な実施形態では、「消火栓装置がトンネル内の監視員通路上に設置された架台上に取り付け固定された」ものであり、また、消火栓装置の実施形態を、前述した第1乃至第5実施形態に分けて説明する。
[実施形態の具体的内容]
消火栓装置について、より詳細に説明する。その内容については以下のように分けて説明する。
a.消火栓装置の実施形態
a1.消火栓装置の概要
a2.消火栓装置の設置
a3.消火栓装置の設置高さと薄型化
a4.消火栓装置の薄型化に対応した構成
a5.消火栓装置の架台
a6.第1筐体の構造
a7.第2筐体の構造
b.第1実施形態の架台カバー配置構造
c.第2実施形態の架台カバー配置構造
d.第3実施形態の架台カバー配置構造
e.第4実施形態の架台カバー配置構造
f.第5実施形態の架台カバー配置構造
g.本発明の変形例
[a.消火栓装置の実施形態]
架台カバーが筐体側に回動自在に保持された消火栓装置の第1実施形態について、より詳細に説明する。
(a1.消火栓装置の概要)
消火栓装置の概要について、より詳細に説明する。当該説明にあっては、トンネル用の消火栓装置を示した説明図である図1を参照する。なお、図1(A)は消火栓装置の設置状態をトンネル横断面から見て示した説明図であり、図1(B)はトンネル内における消火栓装置の設置状態をトンネル縦断面から見て示した説明図である。
ここで、図1の説明では、X-Y-Z方向が互いに直交する方向であり、具体的には、消火栓装置10の前面を正面に見て、X方向を左右方向とし、Y方向を上下方向とし、Z方向を前後方向とする。また、X方向における+X側を右側、-X側を左側とし、Y方向における+Y側を上側、-Y側を下側とし、Z方向における+Z側を前側、-Z側を後側とする。この点は本発明の実施形態となる図2~図24においてもX-Y-Z方向は同様となる。
図1(B)に示すように、本実施形態の消火栓装置10の筐体は、第1筐体11a及び第2筐体11bに分割されている。第1筐体11aの前面には化粧枠13aが装着されている。化粧枠13aの扉開口部は上下に分割され、扉開口部の下側にヒンジ12aにより下向きに開く消火栓扉12が配置され、扉開口部の上側にヒンジ14aにより上向きに開く保守扉14が配置され、第1筐体11aの内部となる消火栓機器の収納部に消火用ホース及び消火栓弁等のバルブ類を含む所定の消火栓機器が収納されている。
また、第2筐体11bの前面には化粧枠13bが装着されている。化粧枠13bには2か所に分けて扉開口部が設けられ、右側の扉開口部にはヒンジ18aにより右向きに横開きする電装扉18が配置され、左側にヒンジ20aにより左向きに横開きして、内部の端子箱26a,26bへのアクセスを可能とする補助扉20が配置されている。電装扉18には、電装機器として、例えば、赤色表示灯22、発信機24及び応答ランプ25が設けられ、内側には電話ジャックが設けられている。
赤色表示灯22は常時点灯し、消火栓装置10の設置場所が遠方から確認できるようになっている。火災が発生し、発信機24が押されて押し釦スイッチがオンすると、発信信号が送信され、これを受信した電気室等に設置された防災受信盤から火災警報が出力される。消火栓装置10は、防災受信盤からの応答信号を受信して、赤色表示灯22が点滅し、応答ランプ25が点灯する。
また、化粧枠13bの左側の扉開口部には、ヒンジ16aにより左向きに横開きする消火器扉16が設けられ、消火器扉16の内側には、例えば、2本の消火器が収納可能となっている。また、消火器扉16の下側には、覗き窓17が設けられ、外部から消火器の有無が確認可能となっている。
(a2.消火栓装置の設置)
トンネル内の消火栓装置の設置について、より詳細に説明する。シールド工法により構築された円筒状(円形断面)のトンネル躯体の下部には道路46がトンネル長手方向(左右方向)に構築され、道路46の後側に沿ったトンネル壁面26の下側に、道路46に対し所定高さの監視員通路35が構築されている。
シールド工法によるトンネル壁面26は、消火栓装置10を設置するための箱抜きが困難であることから、監視員通路35の路面上にトンネル壁面26に近接させて架台30を設置し、連結された第1筐体11a及び第2筐体11bを架台30上に取付け固定することで、消火栓装置10が設置されている。ここで、監視員通路35の路面から消火栓装置10に配置された発信機24までの高さが、法的に定められた800mm~1500mmの間に入るように、架台30の高さH1が設定されている。
また、本実施形態の架台30は、図1(A)に示すように、側面形状を下辺に対し上辺が長い逆台形とし、トンネル壁面26の湾曲形状に沿って後側が斜め下向きの傾斜面となっている。架台30の上端面は、消火栓装置10の連結された第1筐体11a及び第2筐体11bが取付け固定されるものである。
架台30の前面には前面架台カバー32が配置され、架台30の前面開口部を覆って閉鎖している。前面架台カバー32の消火栓機器が収納される第1筐体11aに対応した右側の前面には、設備名を示す「消火栓」の文字列が横書きで表示されている。また、前面架台カバー32の消火器が収納される第2筐体11bに対応した左側の前面には、設備名を示す「消火器」の文字列が横書きで表示されている。また、筐体30の両側面には側面架台カバー34が配置され、架台30の側面開口部を覆って閉鎖している。
(a3.消火栓装置の設置高さと薄型化)
消火栓装置の設置高さと薄型化について、より詳細に説明する。架台30により監視員通路35の路面上に設置された消火栓装置10の、トンネル壁面26からの突出(出っ張り)による通路幅の制約を低減するため、消火栓装置10の設置高さを最適化し、併せて、消火栓装置10を可能な限り薄型化している。
まず、消火栓装置10の設置高さは、架台30により定まるものであるから、架台30の高さH1の最適化について、より詳細に説明する。図2は、トンネル横断面における消火栓装置の設置状態を概略的に示している。消火栓装置10が設置されるトンネル壁面26は円形断面となっており、図2(A)にあっては、トンネル中心(円形断面の中心)Pからの水平方向のトンネル中心線SL1に対し、監視員通路35上に設置された消火栓装置10は、その高さ方向の中心を通る横方向の筐体中心線SL2が可能な限り近付くように、架台30の高さH1が設定されている。
この場合、筐体中心線SL2をトンネル中心線SL1に近づけるほど、消火栓装置10がトンネル壁面26から突出する度合いを低減することができる。
図2(B)は、筐体中心線SL2をトンネル中心線SL1に一致させるように架台30の高さH1が設定された場合を示す。この場合には、消火栓装置10がトンネル壁面26から突出する度合いを最小とすることができる。ただし、架台30の高さH1は消火器の取出し等を踏まえ、可能な範囲での調整となる。
次に、消火栓装置10の薄型化について、より詳細に説明する。消火栓装置10に収納される機器の中で前後方向のサイズが最大となるのは、第2筐体11bに収納される消火器であり、消火栓装置の幅(前後方向の厚さ)が第2筐体11bに消火器が収納できる最小値までであれば、消火栓装置10の薄型化が可能であるから、消火栓装置10の幅は、第2筐体11bに収納する消火器の外径に対応した所定の幅に設定される。
消火器の外径は150~160mm程度であり、収納された消火器が第2筐体11bに接触しないように隙間を確保すると、消火栓装置10の最小幅は、例えば、180~200mm程度の範囲内となり、消火栓装置10の幅は、当該範囲内の所定の幅に設定される。これに対し、トンネル躯体の壁面を箱抜きして埋込設置する従来の消火栓装置10の幅は、300mm程度であることから、本実施形態の消火栓装置10の幅は、従来の2/3以下にすることができ、消火栓装置10を薄型化することができる。
(a4.消火栓装置の薄型化に対応した構成)
消火栓装置10を消火器の外径に対応して、180~200mm程度の範囲の所定の幅に薄型化した場合、第1筐体11aに従来の消火栓装置と同様に所定長の消火用ホース、例えば、30mの保形ホースを内巻き状態で収納することが困難となる。そこで、本実施形態にあっては、第1筐体11aの横幅(左右方向の幅)を拡大することで、従来と同じ所定長の保形ホースが内巻き状態で収納可能となっている。
また、消火栓装置10の薄型化に伴い、従来の消火栓装置のように、消火器が収納される消火器収納部の後側の筐体後面に端子箱を配置することが困難となる。そこで、本実施形態にあっては、第2筐体11bの横幅(左右方向の長さ)を消火器の収納に加え、電装機器と端子箱を配置可能とする横幅に拡大している。
(a5.消火栓装置の架台)
消火栓装置の架台について、より詳細に説明する。図3は、消火栓装置を取り付け固定する架台の斜視図である。架台30は、例えば、アングル材等を所定長さに切断して箱形に溶接固定したものであり、側面から見て下辺に対し上辺が長い逆台形となるようにアングル材等が配置されている。
架台30の上端面には、前後の2つをペアとする取付穴31が上面の長手方向の3箇所に分けて形成されている。取付穴31は、消火栓装置10の第1筐体11a及び第2筐体11bの底部の取付穴に対応した位置に形成されており、両者の取付穴を位置合せした状態でボルトを通してナットを嵌めることで、第1筐体11a及び第2筐体11bが架台30に取り付け固定される。
(a6.第1筐体の構造)
第1筐体11aの構造について、より詳細に説明する。当該説明にあっては、消火栓装置の内部構造を消火栓扉及び保守扉を開いた前面で示した図4、消火栓装置の内部構造を上面から見た断面で示した図5、第1筐体のホース収納部を右側面から見た断面を示した図6を参照する。なお、図5は図4の切断線a-aで示す断面であり、図6は図4の切断線b-bで示す断面である。また、図6の消火栓扉12については、図4の扉側面を示している。
消火栓機器の収納部となる第1筐体11aの内部は、バルブ類収納部50aとホース収納部50bに分けられている。バルブ類収納部50aには、架台30を通して引き込まれた給水配管48に給水栓52が接続され、給水栓52に対する配管は下向きに分岐し、分岐先には消火栓弁54及び自動調圧弁56が設けられ、続いて保形ホースを用いた消火用ホース60が接続されている。
消火栓弁54は、消火栓弁開閉レバー58により開閉操作されるものであり、消火栓弁開閉レバー58が開閉操作されると公知のワイヤーリンク機構により消火栓弁54が遠隔的に開閉する。また、消火栓弁開閉レバー58が開閉操作されると、操作ボックスに設けられたポンプ起動連動スイッチがオン、オフする。また、給水栓52の右上には、消防隊が使用するポンプ起動スイッチ64が設けられている。
ホース収納部50bには、ホース収納フレーム62が設けられ、下側から引き込まれた消火用ホース60が右回り又は左回りの内巻き状態で収納されている。ここで、ホース収納フレーム62は、消火栓装置10の薄型化に伴う第1筐体11aの横幅の拡大に対応して横幅を広くしており、従来の消火栓装置に比べて少ない巻き数で従来と同じ所定長の消火用ホース60が収納可能となっている。また、ホースガイド66を通して引き出された消火用ホース60の先端にはノズル68が装着され、ノズル68はノズルホルダー70に着脱自在に保持されている。また、第1筐体11aの上部にはケーブルを相通するケーブルラック49が配置され、外部から引き込まれたケーブルが、ケーブルラック49を介して第2筐体11b側の端子箱26a,26bに接続できるようになっている。
(a7.第2筐体の構造)
第2筐体11bは、電装機器配置側と消火器収納側に分かれている。まず、第2筐体11bの電装機器配置側の構造について、より詳細に説明する。図4及び図5に示すように、第2筐体11bの右側の扉開口部には、ヒンジ18aにより右方向に横開きする電装扉18が配置され、電装扉18には、上から順に赤色表示灯22、発信機24及び応答ランプ25が配置され、電装扉18の内側には、電話ジャック28が配置されている。
ここで、電装機器の内、第2筐体11bの内部での前後方向のサイズが最大となるのは赤色表示灯22であり、そのサイズは120mm程度であるから、消火栓装置10を180~200mm程度の範囲の所定の幅に薄型化した場合でも、第1筐体11a側から引き込まれたケーブルの通線スペースを確保した上で各電装機器を配置することができる。
また、電装扉18の左側にはヒンジ20aにより左方向に横開きする補助扉20が配置され、図4及び図5に示すように、補助扉20に相対した第2筐体11bの内部の筐体後面に、端子箱26a,26bが上下方向に配置されている。補助扉20は、端子箱26a,26bに対する配線ケーブルの接続作業を行う場合に電装扉18とともに開放され、作業口を形成する。
端子箱26a,26bは、箱本体と蓋部材で構成され、第2筐体11bに配置された状態での縦(上下)×横(左右)×奥行(前後)のサイズは、220mm×140mm×80mm程度である。
このため、消火栓装置10を180~200mm程度の範囲の所定の幅に薄型化した場合でも、端子箱26a,26bの奥行(前後)のサイズは80mm程度であるから、第2筐体11b内には端子箱26a,26bを配置する十分なスペースが確保される。また、端子箱26a,26bは、第1扉18に配置された赤色表示灯22等の電装機器に近い位置に配置されることから、端子箱26a,26bと電装機器との間は短い配線長による接続を可能とする。
なお、消火栓装置によっては、電装扉18に配置された発信機24からの火災通報信号と応答ランプ25に対する応答信号を、防災受信盤との間で伝送路を介して送受信するための伝送ユニットを配置する場合があり、第2筐体11b内には端子箱26a,26bに加え、伝送ユニットを配置するに十分なスペースが確保されている。
次に、第2筐体11bの消火器収納側の構造について、より詳細に説明する。図4及び図5に示すように、第2筐体11bの消火器扉16の内側には、外径が150~160mm程度となる消火器72が2台収納できるスペースが確保されている。また、前述したように、消火栓装置10を薄型化するため、消火栓装置10の幅は、消火器72の外径に対応した180~200mmの範囲の所定の幅となっており、これにより収納した消火器72の前後に15~25mm程度の隙間が確保され、消火器72を第2筐体11bに接触することなく収納可能としている。
[b.第1実施形態の架台カバー配置構造]
第1実施形態の架台カバー配置構造について、より詳細に説明する。当該説明にあっては、消火栓装置の筐体側に架台カバーが回動自在に配置されたカバー配置構造の第1実施形態を示した図7、筐体底部側に対する前面架台カバー及び側面架台カバーの配置構造を取り出して示した図8、及び、筐体底辺に対する架台カバーのヒンジによる回動構造を取り出して示した図9を参照する。
ここで、図7(A)は、架台上に消火栓装置の筐体が取付け固定される途中の状態を示し、図7(B)は、架台上に消火栓装置の筐体が取付け固定された状態を示す。また、図8(A)は、筐体側に保持された架台カバーを架台側へ配置する前の状態を示し、図8(B)は、図8(A)の切断線c-cの断面を示し、図8(C)は筐体側に保持された側面架台カバーを架台側へ配置する前の状態を示し、更に、図8(D)は前面架台カバーが2分割された構造を示している。
図7(A)に示すように、本実施形態にあっては、消火栓装置10の第1筐体11aと第2筐体11bの前面底辺に、ヒンジ36によって前面架台カバー32が上下方向で回動自在に軸支されている。ヒンジ36による前面架台カバー32の軸支は、図9に取り出して示すように、例えば、化粧板13aの下端面に形成された切欠部40にヒンジ36の一方の取付板36bをねじ止めにより固定し、他方の取付板36aに前面架台カバー32をねじ止めにより固定する構造とする。
前面架台カバー32は、消火栓装置10がトンネル内の設置場所に搬入されるまでは、筐体側に回動して化粧板13a,13bの前面に接触した状態に保持される。化粧板13a,13bの前面に対する前面架台カバー32の保持方法は任意であるが、例えば、図7(B)に示すように、前面架台カバー32の表面に配置されたマグネットシート38により吸着保持される。また、マグネットシート38による吸着に加え、化粧板13a,13bがステンレス等の非磁性体の場合には、粘着テープなどを使用して化粧板13a,13bの前面に接触した状態に保持されてもよい。
このように、前面架台カバー32が消火栓装置10の筐体側に保持されることで、消火栓装置10の設置場所への搬入作業が、前面架台カバー32の保持により妨げられることがない。また、前面架台カバー32は、裏面が露出した状態で筐体外面に保持されるため、物に当たって多少の傷がついても、特に問題はない。
消火栓装置10の第1筐体11aの右側面の底辺には、ヒンジ36によって側面架台カバー34が上下方向で回動自在に軸支され、トンネル内の設置場所に搬入されるまでは、筐体側に回動して側面架台カバー34の表面に配置されたマグネットシート38や粘着テープにより、筐体の右側面に接触した状態に保持される。消火栓装置10の第2筐体11bの左側面の底辺にも、同様に、ヒンジ36によって側面架台カバー34が上下方向で回動自在に軸支され、トンネル内の設置場所に搬入されるまでは、筐体側に回動してマグネットシート38や粘着テープにより、筐体の左側面に接触した状態に保持される。ここで、側面架台カバー34の形状は、底辺に対し上辺が長い架台30の台形形状に対応した台形形状となっている。
図7(A)に示すように、監視員通路上に設置された架台30に対しては、クレーンなどを使用して吊下げた消火栓装置10を載置し、図3に示した架台30の取付穴31に筐体側を位置合わせし、ボルトとナットを使用して取付け固定する設置作業が行われる。
架台30に対する消火栓装置10の取付け作業が完了したら、図8(A)(B)(C)に示すように、筐体側に保持された前面架台カバー32及び側面架台カバー34は、保持が解除されると架台30側に回動し、架台30の前面及び側面を覆って閉鎖する位置に移動する。架台30の前面及び側面を覆って閉鎖する位置に回動された前面架台カバー32と側面架台カバー34は、自重によって閉鎖位置に保持されるが、前面架台カバー32の裏面にもマグネットシート38を配置すれば、マグネットシート38の磁力によっても吸着保持される。
このように、監視員通路の路面に設置された架台30上に消火栓装置10が取り付け固定され、架台30の前面及び両側の側面の各々を覆うように配置される前面架台カバー32及び一対の側面架台カバー34を備えたことで、消火栓装置10の下側に配置された架台30のアングル材が覆い隠されて露出しないことから、設備の仕上がり具合が適切で見栄えを損なうことがない。
また、架台30の前面及び側面の開口部が前面架台カバー32及び側面架台カバー34で覆われることで、架台30内に配置または収納された配管類、配線ケーブル類、バルブ類などの機材の、トンネル空間の粉塵による汚損を抑制且つ防止して、耐久性を向上させることを可能とする。
また、架台30の前面及び両側の側面の各々を覆って保持された前面架台カバー32及び側面架台カバー34は、ヒンジ36により筐体側へ回動して架台30の前面及び側面を簡単に開くことが可能であり、架台30内に収納された機材や機器に対する外部からの作業を簡単且つ容易に行うことを可能とする。
また、前面架台カバー32は、図8(A)に示すように、消火栓装置10の左右方向の横幅に対応した長さであり、例えば、2メートル程度と長くなる。そこで、図8(D)に示すように、2分割された前面架台カバー32(32-1),32(32-2)が、ヒンジ36により上下方向で回動自在に化粧板13a,13bの下端に軸支される構成であってもよい。
このように、前面架台カバー32(32-1),32(32-2)に2分割されることで、1枚当たりの横幅が小さくなって開閉操作が容易になり、また、架台部分の前面架台カバー32(32-1),32(32-2)を開いて架台内部の作業を容易に行うことを可能とする。
[c.第2実施形態の架台カバー配置構造]
第2実施形態の架台カバー配置構造について、より詳細に説明する。当該説明にあっては、架台の上辺に架台カバーが回動自在に配置された第2実施形態のカバー配置構造を示した図10を参照する。
図10に示すように、本実施形態にあっては、架台30の前面の上辺に、ヒンジ36によって前面架台カバー32が上下方向で回動自在に軸支されている。このため前面架台カバー32は、図示のように、筐体側に回動して架台30の前面を開放する位置に保持されるか、又は、矢印で示すように、架台30側に回動して前面を覆って閉鎖する位置に保持される。
架台30の両側面に対応した側面架台カバー34も同様に、架台30の側面の上辺にヒンジ36によって上下方向で回動自在に軸支されている。このため側面架台カバー34は、図示のように、筐体側に回動して架台30の側面を開放する位置に保持されるか、又は、矢印で示すように、架台30側に回動して側面を覆って閉鎖する位置に保持される。
架台30の前面及び側面を覆って閉鎖する位置に回動した前面架台カバー32と側面架台カバー34は、自重により閉鎖位置に保持されるととともに、前面架台カバー32及び側面架台カバー34の裏面に配置されたマグネットシート38の磁力等によっても閉鎖位置に吸着保持される。
このように、監視員通路の路面に設置された架台30上に消火栓装置10が取り付け固定され、架台30の前面及び両側の側面の各々を覆うように配置される前面架台カバー32及び一対の側面架台カバー34を備えたことで、消火栓装置10の下側に配置された架台30のアングル材が覆い隠されて露出しないことから、設備の仕上がり具合が適切で見栄えを損なうこともない。
また、架台30の前面及び側面の開口部が前面架台カバー32及び側面架台カバー34で覆われることで、架台30内に配置または収納された配管類、配線ケーブル類、バルブ類などの機材の、トンネル空間の粉塵による汚損を抑制且つ防止して、耐久性を向上させることを可能とする。
また、架台30の前面及び両側の側面の各々を覆って保持された前面架台カバー32及び側面架台カバー34は、ヒンジ36により筐体側へ回動して架台30の前面及び側面を簡単に開くことが可能であり、架台30内に収納された機材や機器に対する外部からの作業を簡単且つ容易に行うことを可能とする。
さらに、前面架台カバー32と側面架台カバー34は架台30側に回動自在に軸支されていることから、消火栓装置10の筐体の構造に影響を及ぼすことがなく、簡単に製作できる。なお、前面架台カバー32は、図8(D)に示したと同様に、左右方向で2分割されてもよい。
[d.第3実施形態の架台カバー配置構造]
第3実施形態の架台カバー配置構造について、より詳細に説明する。当該説明にあっては、架台の下辺に架台カバーが回動自在に配置された第3実施形態のカバー配置構造を示した図11を参照する。
図11に示すように、本実施形態にあっては、架台30の前面の下辺に、ヒンジ36によって前面架台カバー32が上下方向で回動自在に軸支されている。このため前面架台カバー32は、図示のように、監視員通路の路面上に回動して架台30の前面を開放する位置に保持されるか、又は、矢印で示すように、架台30側に回動して前面を覆って閉鎖する位置に保持される。
架台30の両側面に対応した側面架台カバー34も同様に、架台30の側面の下辺にヒンジ36によって上下方向で回動自在に軸支されている。このため側面架台カバー34は、図示のように、監視員通路の路面上に回動して架台30の側面を開放する位置に保持されるか、又は、矢印で示すように、架台30側に回動して側面を覆って閉鎖する位置に保持される。
架台30の前面及び側面を覆う位置に回動した前面架台カバー32と側面架台カバー34は、前面架台カバー32及び側面架台カバー34の裏面に配置されたマグネットシート38の磁力等によって閉鎖位置に吸着保持される。
このように、監視員通路の路面に設置された架台30上に消火栓装置10が取り付け固定され、架台30の前面及び両側の側面の各々を覆うように配置される前面架台カバー32及び一対の側面架台カバー34を備えたことで、消火栓装置10の下側に配置された架台30のアングル材が覆い隠されて露出しないことから、設備の仕上がり具合が適切で見栄えを損なうこともない。
また、架台30の前面及び側面の開口部が前面架台カバー32及び側面架台カバー34で覆われることで、架台30内に配置または収納された配管類、配線ケーブル類、バルブ類などの機材の、トンネル空間の粉塵による汚損を抑制且つ防止して、耐久性を向上させることを可能とする。
また、架台30の前面及び両側の側面の各々を覆って保持された前面架台カバー32及び側面架台カバー34は、ヒンジ36により監視員通路の路面側へ回動して架台30の前面及び側面を簡単に開くことが可能であり、架台30内に収納された機材や機器に対する外部からの作業を簡単且つ容易に行うことを可能とする。
また、前面架台カバー32と側面架台カバー34は架台30側に回動自在に軸支されていることから、消火栓装置10の筐体の構造に影響を及ぼすことがなく、簡単に製作できる。なお、前面架台カバー32は、図8(D)に示したと同様に、左右方向で2分割されてもよい。
[e.第4実施形態の架台カバー配置構造]
第4実施形態の架台カバー配置構造について、より詳細に説明する。当該説明にあっては、消火栓装置の筐体側に架台カバーが摺動自在に配置されたカバー配置構造の第4実施形態を示した図12、筐体の側面底部側に前面架台カバー及び側面架台カバーが摺動自在に支持されるカバー配置を部分的に示した図13、前面架台カバーの摺動構造を示した図14、及び、側面架台カバーの摺動構造を示した図15を参照する。
ここで、図12(A)は、架台上に消火栓装置の筐体が取付け固定される途中の状態を示し、図12(B)は、架台上に消火栓装置の筐体が取付け固定された状態を示している。また、図14(A)は、前面架台カバーの摺動構造を平面で示し、図14(B)(C)は前面架台カバーを部分的に取り出して平面及び正面で示している。また、図15(A)は側面架台カバーの摺動構造を平面で示し、図15(B)(C)は側面架台カバーを取り出して平面及び正面で示している。
図12(A)及び図13に示すように、本実施形態にあっては、消火栓装置10の第1筐体11aと第2筐体11bの前面下部に、前面架台カバー32が上下方向で摺動自在に支持され、また、筐体の右側面下部に側面架台カバー34が上下方向に摺動自在に支持されている。
前面架台カバー32の摺動構造は任意であるが、一例として、図14(A)に示すように、第1筐体11aの前面に配置された化粧枠13aの右端をガイドレールとして利用し、図14(B)(C)に示すように、前面架台カバー32の右側面の端部をU形に折り曲げたガイド部32cを、化粧枠13aの右端面に嵌め入れて上下方向で摺動自在に支持する。第2筐体11bの左端側の摺動構造も同様となる。
側面架台カバー34の摺動構造も任意であるが、一例として、図15(A)に示すように、第1筐体11aを例にとると、第1筐体11aの前面に配置された化粧枠13aの右端面を一方のガイドレールとして利用し、また、第1筐体11aの背面の右端の上下方向にガイドレール42を固定し、図15(B)(C)に示すように、側面架台カバー34の上辺の両側端部を張り出してU形に折り曲げたガイド部34a,34bを、化粧枠13aの右端面と筐体背面の右端部のガイドレール42に嵌め入れて上下方向で摺動自在に支持する。第2筐体11bの左側面下側に配置される側面架台カバー34の摺動構造も同様となる。
前面架台カバー32及び側面架台カバー34は、消火栓装置10がトンネル内の設置場所に搬入されるまでは、図12(A)に示すように、筐体側に摺動した状態に保持されている。筐体側に摺動した前面架台カバー32及び側面架台カバー34の保持方法は任意であるが、例えば、粘着テープや適宜のストッパーなどを使用して保持される。
図12(A)に示すように、監視員通路上に設置された架台30に対しては、クレーンなどを使用して吊下げた消火栓装置10を載置し、図3に示した架台30の取付穴31に筐体側を位置合わせし、ボルトとナットを使用して取付け固定する設置作業が行われる。
架台30に対する消火栓装置10の取付け作業が完了したら、図12(B)に示すように、筐体側に保持された前面架台カバー32及び側面架台カバー34は、架台30側に摺動操作されることで、架台30の前面及び側面を覆って閉鎖する位置に移動する。
このように、監視員通路の路面に設置された架台30上に消火栓装置10が取り付け固定され、架台30の前面及び両側の側面の各々を覆うように配置される前面架台カバー32及び一対の側面架台カバー34を備えたことで、消火栓装置10の下側に配置された架台30のアングル材が覆い隠されて露出しないことから、設備の仕上がり具合が適切で見栄えを損なうこともない。
また、架台30の前面及び側面の開口部が前面架台カバー32及び側面架台カバー34で覆われることで、架台30内に配置または収納された配管類、配線ケーブル類、バルブ類などの機材の、トンネル空間の粉塵による汚損を抑制且つ防止して、耐久性を向上させることを可能とする。
また、架台30の前面及び両側の側面の各々を覆って保持された前面架台カバー32及び側面架台カバー34は、筐体側へ摺動して架台30の前面及び側面を簡単に開くことが可能であり、架台30内に収納された機材や機器に対する外部からの作業を簡単且つ容易に行うことを可能とする。
また、前面架台カバー32と側面架台カバー34は、筐体及び架台30の外面に沿って上下に摺動することから、監視員通路側に飛び出して通行を妨げることがない。
[f.第5実施形態の架台カバー配置構造]
第5実施形態の架台カバー配置構造について、より詳細に説明する。当該説明にあっては、消火栓装置の架台側に架台カバーが摺動自在に配置されたカバー配置構造の第5実施形態を示した図16、架台側に前面架台カバー及び側面架台カバーが摺動自在に支持されるカバー摺動構造を示した図17、筐体の右側のカバー摺動構造を示した図18、及び、架台に設けられた前面架台カバーと側面架台カバーのガイド構造を示した図19を参照する。
ここで、図19(A)は架台に設けられた前面架台カバーと側面架台カバーのガイド構造の右側を平面で示し、図19(B)はガイド構造を正面で示し、図19(C)はガイド構造を側面で示している。
図16に示すように、本実施形態にあっては、消火栓装置10の筐体が取付け固定された架台30の前面に、左右方向で2分割された前面架台カバー32(32-1),32(32-2)が上下方向で摺動自在に支持され、また、架台30の左右の両側面に、例えば、右側面に示すように、側面架台カバー34が上下方向で摺動自在に支持されている。
架台30の前面に対する前面架台カバー32(32-1),32(32-2)の摺動構造は任意であるが、一例として、図17及び図18に示すように、右側の前面架台カバー32(32-1)に対応してU形に屈曲したガイドレール44が、架台30の右端と中央の2個所に開口側を相対して上下方向に固定され、また、左側の前面架台カバー32(32-2)に対応してU形に屈曲したガイドレール44が、架台30の左端と中央の2個所に開口側を相対して上下方向に固定されている。
架台30の前面に配置された右端と中央のガイドレール44に対しては、前面架台カバー32(32-1)の両側端が上方から差し込まれ、架台30の右側前面の開口部を覆って閉鎖する位置に摺動自在に保持される。
架台30の前面に配置された左端と中央のガイドレール44に対しても、前面架台カバー32(32-2)の両側端が上方から差し込まれ、架台30の左側前面の開口部を覆って閉鎖する位置に摺動自在に保持される。
架台30の両側の側面に対する側面架台カバー34の摺動構造は任意であるが、一例として、図17及び図18に示すように、U形に屈曲したガイドレール44が、架台30の右側面の前側端部と後側端部の2個所に開口側を相対して上下方向に固定されている。より詳細には、図19に示すように、架台30の右側面の前側端部については、ガイドレール44は上下方向でアングル材に固定されているが、架台30の右側面の後側端部はアングル材が斜めに配置されており、ガイドレール44もアングル材に沿って斜めに配置されている。
架台30の右側面に配置された一対のガイドレール44に対しては、側面架台カバー34の両側端が上方から差し込まれ、架台30の右側面の開口部を覆って閉鎖する位置に摺動自在に保持される。
前面架台カバー32及び側面架台カバー34は、監視員通路上の架台30に対する消火栓装置10の取付け作業が完了したら、図17に示すように、前面架台カバー32(32-1),32(32-2)及び側面架台カバー34は、架台30側に固定された対応する一対のガイドレール44に上方から差し込まれ、架台30の前面及び側面を覆って閉鎖する位置に移動する。
このように監視員通路の路面に設置された架台30上に消火栓装置10が取り付け固定され、架台30の前面及び両側の側面の各々を覆うように配置される前面架台カバー32(32-1),32(32-2)及び一対の側面架台カバー34を備えたことで、消火栓装置10の下側に配置された架台30のアングル材が覆い隠されて露出しないことから、設備の仕上がり具合が適切で見栄えを損なうこともない。
また、架台30の前面及び側面の開口部が前面架台カバー32(32-1),32(32-2)及び側面架台カバー34で覆われることで、架台30内に配置または収納された配管類、配線ケーブル類、バルブ類などの機材の、トンネル空間の粉塵による汚損を抑制且つ防止して、耐久性が向上させることを可能とする。
また、架台30の前面及び両側の側面の各々を覆って保持された前面架台カバー32(32-1),32(32-2)及び側面架台カバー34は、ガイドレール44に沿って筐体側へ摺動して架台30の前面及び側面を簡単に開くことが可能であり、架台30内に収納された機材や機器に対する外部からの作業を簡単且つ容易に行うことを可能とする。
また、前面架台カバー32(32-1),32(32-2)と側面架台カバー34は、筐体及び架台30の外面に沿って上下に摺動することから、監視員通路側に飛び出して通行を妨げることがない。なお、本実施形態にあっては、2分割された前面架台カバー32(32-1),32(32-2)を例にとっているが、分割するか否かは任意であり、一枚の前面架台カバーとしてもよい。
[g.本発明の変形例]
本発明による消火栓装置の変形例について説明する。本発明の消火栓装置は、上記の実施形態以外に、以下の変形を含むものである。
(消火栓装置)
上記の実施形態は、第2筐体に消火器を収納しているが、第2筐体に消火器収納部を設けずに前面開口部に電装扉と補助扉を設け、筐体内に端子箱を設けた構造の消火装置としても良い。
(トンネル壁面が円形断面以外の場合)
上記の実施形態におけるトンネル断面形状は円形となっているが、トンネル断面が円形以外、例えば、三心円等の場合には、トンネル断面形状の水平方向の幅が最も広い位置の水平線を、上記の説明におけるトンネル中心線SL1とすることで、本発明を適用することができる。
(薄型化に対応した消火栓装置の構造)
上記の実施形態における消火栓装置では、消火栓装置の薄型化に対応して第1筐体及び第2筐体の横幅を広くして薄型化により減少した分の内部容積を確保しているが、第1筐体及び第2筐体の上下幅を広くして薄型化により減少した分の内部容積を確保するようにしても良い。
(その他)
また、本発明は、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、さらに上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
10:消火栓装置
11a:第1筐体
11b:第2筐体
12:消火栓扉
13a,13b:化粧枠
14:保守扉
16:消火器扉
17:覗き窓
18:電装扉
20:補助扉
22:赤色表示灯
24:発信機
25:応答ランプ
26a,26b:端子箱
28:電話ジャック
30:架台
31:取付穴
32,32(32-1),32(32-2):前面架台カバー
34:側面架台カバー
34a,34b:ガイド部
35:監視員通路
36:ヒンジ
36a,36b:取付板
38:マグネットシート
40:切欠部
42,44:ガイドレール
46:道路
48:給水配管
49:ケーブルラック
50a:バルブ類収納部
50b:ホース収納部
50c:消火器収納部
52:給水栓
54:消火栓弁
56:自動調圧弁
58:消火栓弁開閉レバー
60:消火用ホース
62:ホース収納フレーム
64:ポンプ起動スイッチ
66:ホースガイド
68:ノズル
70:ノズルホルダー
72:消火器

Claims (13)

  1. 道路を有するトンネルの壁面に沿って設けられた監視員通路の路面に設置された架台上に筐体が取付け固定された消火栓装置であって、
    前記架台の前面及び両側面の各々を覆うように配置される架台カバーを備えたことを特徴とする消火栓装置。
  2. 請求項1記載の消火栓装置において、
    前記架台カバーは、
    前記架台の前面に対応した前面架台カバーと、
    前記架台の両側面の各々に対応した一対の側面架台カバーと、
    を前記筐体側に移動自在に備え、
    前記前面架台カバー及び前記一対の側面架台カバーは、前記架台側へ移動して前記架台の前面及び両側面の各々を覆う位置、又は、前記筐体側へ移動して前記架台の前面及び両側面の各々を開放する位置に保持されることを特徴とする消火栓装置。
  3. 請求項2記載の消火栓装置において、
    前記前面架台カバーは、
    前記筐体の前面の底辺に上下方向で回動自在に軸支され、
    前記架台側へ回動して前記架台の前面を覆う位置、又は、前記筐体側へ回動して前記架台の前面を開放する位置に保持され、
    前記一対の側面架台カバーは、
    前記筐体の両側面の底辺の各々に上下方向で回動自在に軸支され、
    前記架台側へ回動して前記架台の両側面の各々を覆う位置、又は、前記筐体側へ回動して前記架台の両側面の各々を開放する位置に保持されることを特徴とする消火栓装置。
  4. 請求項2記載の消火栓装置において、
    前記前面架台カバーは、
    前記筐体の底部側の筐体前面の外側に上下方向で摺動自在に支持され、
    前記架台側へ摺動して前記架台の前面を覆う位置、又は、前記筐体側へ摺動して前記架台の前面を開放する位置に保持され、
    前記一対の側面架台カバーは、
    前記筐体の底部側の両側面の各々の外側に上下方向で摺動自在に支持され、
    前記架台側へ摺動して前記架台の両側面の各々を覆う位置、又は、前記筐体側へ摺動して前記架台の両側面の各々を開放する位置に保持されることを特徴とする消火栓装置。
  5. 請求項1記載の消火栓装置において、
    前記架台カバーは、
    前記架台の前面に対応した前面架台カバーと、
    前記架台の両側面の各々に対応した一対の側面架台カバーと、
    を前記架台側に移動自在に備え、
    前記前面架台カバー及び前記一対の側面架台カバーは、前記架台側へ移動して前記架台の前面及び両側面の各々を覆う位置、又は、前記筐体側へ移動して前記架台の前面及び両側面の各々を開放する位置に保持されることを特徴とする消火栓装置。
  6. 請求項5記載の消火栓装置において、
    前記前面架台カバーは、
    前記架台の前面の上辺に上下方向で回動自在に軸支され、
    前記架台側に回動して前記架台の前面を覆う位置、又は、前記筐体側に回動して前記架台の前面を開放する位置に保持され、
    前記一対の側面架台カバーは、
    前記架台の両側面の上辺の各々に上下方向で回動自在に軸支さ、
    前記架台側に回動して前記架台の両側面の各々を覆う位置、又は、前記筐体側に回動して前記架台の両側面を開放する位置に保持されることを特徴とする消火栓装置。
  7. 請求項5記載の消火栓装置において、
    前記前面架台カバーは、
    前記架台の前面の下辺に上下方向で回動自在に軸支され、
    前記架台側に回動して前記架台の前面を覆う位置、又は、前記監視員通路の路面側に回動して前記架台の前面を開放する位置に保持され、
    前記一対の側面架台カバーは、
    前記架台の両側面の各々の下辺に上下方向で回動自在に軸支され、
    前記架台側に回動して前記架台の両側面の各々を覆う位置、又は、前記監視員通路の路面側に回動して前記架台の両側面の各々を開放する位置に保持されることを特徴とする消火栓装置。
  8. 請求項5記載の消火栓装置において、
    前記前面架台カバーは、
    前記架台の前面の外側に上下方向で摺動自在に支持され、
    前記架台側に摺動して前記架台の前面を覆う位置、又は、前記筐体側に摺動して前記架台の前面を開放する位置に保持され、
    前記一対の側面架台カバーは、
    前記架台の両側面の各々の外側に上下方向で摺動自在に支持され、
    前記架台側に摺動して前記架台の両側面の各々を覆う位置、又は、前記筐体側に摺動して前記架台の両側面の各々を開放する位置に保持されることを特徴とする消火栓装置。
  9. 請求項2乃至8の何れかに記載の消火栓装置において、
    前記前面架台カバーは、左右の長手方向で分割されたことを特徴とする消火栓装置。
  10. 請求項2乃至8の何れかに記載の消火栓装置において、
    前記前面架台カバーは、
    前記筐体の消火栓機器収納部に対応した前面に「消火栓」の文字列が表示され、
    前記筐体の消火器収納部に対応した前面に「消火器」の文字列が表示されることを特徴とする消火栓装置。
  11. 請求項10記載の消火栓装置において、
    前記文字列は、横書きで表示されたことを特徴とする消火栓装置。
  12. 請求項1乃至11の何れかに記載の消火栓装置において、
    前記架台は、設置場所の路面上に設置された状態で、奥行方向の側面形状が下辺に対し上辺が長い逆台形の形状を呈することを特徴とする消火栓装置。
  13. 請求項1乃至12の何れかに記載の消火栓装置において、
    前記架台は、内部に前記消火栓装置に付属する所定の機材が配置又は収納されたことを特徴とする消火栓装置。
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