JP2023094510A - 車体構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 車体構造において、異物の侵入を抑制しつつ、ガーニッシュとカバーとの間にクリアランスを設ける。【解決手段】 車体構造1であって、ガーニッシュとしてのフロントグリル2と、フロントグリルに結合されたアダプタ7と、アダプタに支持されたレーダー装置4と、フロントグリルに結合され、レーダー装置を覆うカバー8とを有する。フロントグリルは、取付孔11と、取付孔を囲むように延びる第1環状リブ12と、取付孔の縁部と第1環状リブとによって画定される環状表面13とを有する。アダプタはフロントグリルの裏面に結合されると共に、取付孔と対応する位置に配置される。カバーは、第1環状リブの内側に配置され、外縁部において第1クリアランスC1を介して第1環状リブの内側面に対向し、取付孔を覆う板状部37と、板状部の裏面から環状表面側に突出した複数の規制壁44とを有する。【選択図】 図1
Description
本発明は、車体構造に関する。
従来、自車周辺に存在する他車両や建造物等の物体を検知するためにレーダー装置を有する車両が知られている。特許文献1は、車体フレームの前端部に取り付けられたブラケットと、ブラケットに支持されたレーダー装置と、レーダー装置の前方を覆うカバーとを有する車体構造を開示している。カバーの前面にはエンブレムが形成されている。レーダー装置は、ガーニッシュとしてのフロントグリルに形成された取付孔に配置されている。カバーは、取付孔に嵌め込まれ、レーダー装置の前方に配置されている。
ガーニッシュ及びカバーは製造誤差を有するため、ガーニッシュの取付孔とカバーとの隙間を完全になくすことは困難である。そのため、ガーニッシュ及びカバーの意匠性を向上させるために、ガーニッシュの取付孔とカバーとの間に当初からクリアランスを設ける場合がある。しかし、ガーニッシュの取付孔とカバーとの間にクリアランスを設けると、クリアランスから雪やダスト等の異物が侵入し、レーダー装置に付着するという問題が生じる。
本発明は、以上の背景を鑑み、車体構造において、異物の侵入を抑制しつつ、ガーニッシュとカバーとの間にクリアランスを設けることを課題とする。
上記課題を解決するために本発明のある態様は、車体構造(1)であって、車両の外側に設けられるガーニッシュ(2)と、前記ガーニッシュに結合されたアダプタ(7)と、前記アダプタに支持されたレーダー装置(4)と、前記ガーニッシュに結合され、前記レーダー装置を覆うカバー(8)とを有し、前記ガーニッシュは、外面と、前記外面から内面に貫通する取付孔(11)と、前記外面から突出すると共に前記取付孔を囲むように延びる第1環状リブ(12)と、前記外面において前記取付孔の縁部と前記第1環状リブとによって画定される環状表面(13)とを有し、前記アダプタは前記ガーニッシュの裏面に結合されると共に、前記取付孔と対応する位置に配置され、前記レーダー装置は、前記取付孔と対応する位置に配置され、前記カバーは、前記第1環状リブの内側に配置され、外縁部において第1クリアランス(C1)を介して前記第1環状リブの内側面に対向し、前記取付孔を覆う板状部(37)と、前記板状部の裏面から前記環状表面側に突出した複数の規制壁(44)と、前記板状部の裏面から前記取付孔側に突出し、前記取付孔の前記縁部に係止される係止爪(38、39)とを有する。
この態様によれば、車体構造において、異物の侵入を抑制しつつ、ガーニッシュとカバーとの間にクリアランスを設けることができる。規制壁がカバーと環状表面との間を流れる気流を抑制し、異物の侵入を抑制する。異物の付着に起因するレーダー装置の性能の低下が抑制されるため、交通の安全性が向上する。
上記の態様において、前記規制壁は、前記板状部の前記外縁部から離れて配置され、前記規制壁、前記板状部の前記外縁部、前記第1環状リブ、及び前記環状表面が協動して滞留室(46)を形成してもよい。
この態様によれば、滞留室は、第1クリアランスを通過した異物を滞留させることができる。これにより、異物がレーダー装置に到達することが抑制される。
上記の態様において、前記規制壁の先端と前記環状表面とは第2クリアランス(C2)を介して対向し、前記第1クリアランスは前記第2クリアランスより小さくてもよい。
この態様によれば、規制壁がカバーと環状表面との間を流れる気流を抑制し、異物の侵入を抑制することができる。
上記の態様において、前記カバーは樹脂によって形成されてもよい。
この態様によれば、カバーに電波透過性を付与することができる。
上記の態様において、前記板状部の裏面と前記環状表面との間の一部にシール材(48)が設けられてもよい。
この態様によれば、レーダー装置に異物が到達することを一層確実に防止することができる。
上記の態様において、前記ガーニッシュが、前記取付孔の前記縁部に沿って設けられ、前記板状部に向けて突出する第2環状リブ(51)を有してもよい。
この態様によれば、レーダー装置に異物が到達することを一層確実に防止することができる。
上記の態様において、前記規制壁の先端が前記取付孔の内部に突入し、前記規制壁の側面と前記取付孔の前記縁部との距離が、前記板状部の裏面と前記環状表面との距離よりも小さくてもよい。
この態様によれば、レーダー装置に異物が到達することを一層確実に防止することができる。
上記の態様において、前記ガーニッシュがフロントグリルであり、前記板状部にエンブレムが形成されてもよい。
本発明の他の態様は、車体構造(1)であって、車両の外側に設けられるガーニッシュ(2)と、前記ガーニッシュに結合されたアダプタ(7)と、前記アダプタに支持されたレーダー装置(4)と、前記ガーニッシュに結合され、前記レーダー装置を覆うカバー(8)とを有し、前記ガーニッシュは、外面と、前記外面から内面に貫通する取付孔(11)と、前記外面から突出すると共に前記取付孔を囲むように延びる第1環状リブ(12)と、前記外面において前記取付孔の縁部と前記第1環状リブとによって画定される環状表面(13)とを有し、前記アダプタは前記ガーニッシュの裏面に結合されると共に、前記取付孔と対応する位置に配置され、前記レーダー装置は、前記取付孔と対応する位置に配置され、前記カバーは、前記取付孔及び前記環状表面と対向する板状部(37)を有し、前記板状部及び前記環状表面の一方には、前記取付孔を囲むように延在する環状の規制壁(71)が設けられ、前記板状部及び前記環状表面の他方には、前記規制壁の先端(71A)を受容する環状の凹部(72)が設けられている。
この態様によれば、車体構造において、異物の侵入を抑制しつつ、ガーニッシュとカバーとの間にクリアランスを設けることができる。規制壁がカバーと環状表面との間を流れる気流を抑制し、異物の侵入を抑制する。異物の付着に起因するレーダー装置の性能の低下が抑制されるため、交通の安全性が向上する。
上記の態様において前記規制壁の先端と前記凹部との間にはシール材(75)が介装されていてもよい。
この態様によれば、レーダー装置に異物が到達することを一層確実に防止することができる。
以上の構成によれば、車体構造において、異物の侵入を抑制しつつ、ガーニッシュとカバーとの間にクリアランスを設けることができる。
以下、図面を参照して、本発明に係る車体構造の実施形態について説明する。以下の実施形態では、車体構造を乗用車に適用した例について説明する。
(第1実施形態)
図1に示すように、4輪車両である車両の車体構造1は、車両の前部にガーニッシュとしてのフロントグリル2を有する。フロントグリル2は、車両の外側に設けられ、車両の外形の一部を構成する。フロントグリル2は、左右及び上下に延びている。フロントグリル2は、車両の前部の左右方向における中央に配置されている。フロントグリル2は、車両の外殻を形成するフロントバンパフェースや、左右のヘッドライトに結合されているとよい。フロントグリル2は、樹脂材料によって形成されているとよい。
図1に示すように、4輪車両である車両の車体構造1は、車両の前部にガーニッシュとしてのフロントグリル2を有する。フロントグリル2は、車両の外側に設けられ、車両の外形の一部を構成する。フロントグリル2は、左右及び上下に延びている。フロントグリル2は、車両の前部の左右方向における中央に配置されている。フロントグリル2は、車両の外殻を形成するフロントバンパフェースや、左右のヘッドライトに結合されているとよい。フロントグリル2は、樹脂材料によって形成されているとよい。
フロントグリル2は、前後に貫通する複数の通気口3を有する。フロントグリル2は、その左右方向における中央部に、レーダー装置4を取り付けるためのレーダー取付部5を有する。レーダー取付部5は、車両のエンブレムを取り付けるためのエンブレム取付部を兼ねる。レーダー取付部5にはアダプタ7が結合され、アダプタ7にはレーダー装置4が支持される。レーダー取付部5には、レーダー装置4を覆うカバー8が結合される。カバー8の表面にはエンブレムが形成されてもよい。レーダー取付部5、アダプタ7、及びカバー8は樹脂によって形成されている。カバー8は例えば、ポリプロピレンによって形成されているとよい。
レーダー装置4は、電波を発射し、その反射波を測定することにより、車両の周辺に存在する対象物を検出すると共に、対象物までの距離及び方向、すなわちレーダー装置4に対する対象物の位置を測定する。レーダー装置4が発射する電波は、ミリ波やマイクロ波を含むとよい。レーダー装置4は、扁平な直方体のケース4Aを有する。レーダー装置4は、ケース4Aの主面から電波の送受信を行う。本実施形態では、レーダー装置4は主面が前方を向くようにレーダー取付部5に支持される。ケース4Aには、その上部から上方に突出する上部結合片4Bと、その下部から下方に突出する一対の下部結合片4Cとが設けられている。
図1及び図2に示すように、レーダー取付部5は、軸線が前後に延びる筒形に形成されている。本実施形態では、レーダー取付部5は四角筒に形成されている。レーダー取付部5の内側に形成される取付孔11は、フロントグリル2の外面から内面に貫通している。レーダー取付部5は、取付孔11の下部を画定する下壁部5Aと、取付孔11の上部を画定する上壁部5Bと、取付孔11の左右の側部を画定する左右の側壁部5Cとを有する。
レーダー取付部5の前端面は、取付孔11に沿って環状に形成されている。レーダー取付部5の前端面には、前方に突出すると共に取付孔11を囲むように延びる第1環状リブ12が形成されている。第1環状リブ12は、レーダー取付部5の前端面において外周側に配置されている。これにより、レーダー取付部5の前端面の内周側に、取付孔11の縁部と第1環状リブ12とによって画定される環状表面13が形成されている。
図3~図5に示すように、アダプタ7はフロントグリル2のレーダー取付部5の裏面に結合されると共に、取付孔11と対向する位置に配置されている。アダプタ7は、面が前後を向く板状のベース部20と、ベース部20の縁部から前方に突出すると共に縁部に沿って延びる縁壁部21とを有する。ベース部20及び縁壁部21は、協働してレーダー装置4を受容するための受容凹部22を形成している。ベース部20は、前方から見て略四角形に形成されている。縁壁部21は、ベース部20の左右の側縁に沿って上下に延びる左右一対の側縁壁21Aと、ベース部20の上縁に沿って左右に延び、左右の側縁壁21Aの上端に結合した上縁壁21Bと、ベース部20の下縁に沿って左右に延び、左右の側縁壁21Aの下端に結合した下縁壁21Cとを有する。
ベース部20の下端には、下方に突出する結合片23が設けられている。ベース部20の上端には上方に突出する締結片24が設けられている。締結片24には前後に貫通する締結孔24Aが形成されている。
上縁壁21Bには上下に貫通する係止孔26が形成されている。受容凹部22を形成するベース部20の前面には、複数の係止部27が設けられている。各係止部27は、弾性爪によって形成されているとよい。各係止部27は、ベース部20から前方に延びる、可撓性の片持ち梁27Aと、各片持ち梁27Aの先端から側方に突出した逆止爪27Bとを有する。各逆止爪27Bは、ベース部20側を向く逆止面を有する。ベース部20には、受容凹部22内に突出する複数のばね片29が設けられている。
図4に示すように、レーダー取付部5の下壁部5Aの後端には、アダプタ7の結合片23を受容する結合孔31が設けられている。結合孔31は下壁部5Aを上下に貫通している。レーダー取付部5の上壁部5Bの後端には、前方に向けて凹んだねじ孔32が形成されている。
結合片23が結合孔31に挿入され、締結片24がねじ34によってレーダー取付部5の上壁部5Bの後端に締結されることによってアダプタ7はレーダー取付部5に結合される。ねじ34は、締結片24の締結孔24Aを通過し、レーダー取付部5の後端部のねじ孔32に螺合する。アダプタ7がレーダー取付部5に結合された状態において、アダプタ7は取付孔11と対応する位置に配置されている。アダプタ7の縁壁部21及び受容凹部22はレーダー取付部5の内側、すなわち取付孔11内に配置される。縁壁部21の前端は、レーダー取付部5の環状表面13よりも後方に配置されている。
図5に示すように、レーダー装置4は、アダプタ7の受容凹部22に嵌め込まれる。レーダー装置4の上部結合片4Bが上縁壁21Bの係止孔26に挿入され、かつケース4A及び一対の下部結合片4Cが複数の係止部27に係止されることによって、レーダー装置4が受容凹部22内に支持される。レーダー装置4がアダプタ7に支持された状態において、複数のばね片29はレーダー装置4のケース4Aを前方に付勢する。これにより、アダプタ7に対するレーダー装置4のがた付きが抑制される。アダプタ7がレーダー取付部5に結合された状態において、レーダー装置4がレーダー取付部5の取付孔11を通してアダプタ7に装着されるとよい。レーダー装置4は、取付孔11と対応する位置に配置される。詳細には、レーダー装置4は、取付孔11の内側に配置される。レーダー装置4のケース4Aの前面は、環状表面13よりも後方に配置されている。
カバー8は、レーダー取付部5の前端に結合され、取付孔11を覆う。カバー8は、レーダー装置4及びアダプタ7を隠す。図6及び図7に示すように、カバー8は、面が前後を向く板状部37と、板状部37の裏面から取付孔11側に突出し、取付孔11の縁部に係合する複数の係止爪38、39とを有する。板状部37は、第1環状リブ12の内側に配置される。
複数の係止爪38、39は、板状部37の下部に設けられた少なくとも1つの下係止爪38と、板状部37の上部に設けられた少なくとも1つの上係止爪39とを有する。本実施形態では、係止爪38、39は、2つの下係止爪38と、5つの上係止爪39とを含む。
各下係止爪38は、後方に突出した基部38Aと、基部38Aの後端から下方に延びる先端部38Bとを有する。基部38Aは左右方向に延びている。上係止爪39は、後方に延びる板状の基部39Aと、基部39Aから基部39Aに対して側方に突出した弾性爪部39Bとを有する。弾性爪部39Bは可撓性を有し、基部38Aに対して変位する。
図2に示すように、レーダー取付部5の下壁部5Aには、下係止爪38に対応して少なくとも1つの下係止孔41が形成されている。各下係止孔41は、下壁部5Aを上下に貫通している。各下係止孔41は、対応する下係止爪38の先端部38Bを受容する。
レーダー取付部5の上壁部5B及び左右の側壁部5Cには、上係止爪39に対応して少なくとも1つの上係止孔42が形成されている。上壁部5Bに形成された各上係止孔42は、上壁部5Bを上下に貫通している。また、左右の側壁部5Cに形成された各上係止孔42は、側壁部5Cを左右に貫通している。
図8に示すように、各下係止爪38が対応する下係止孔41に挿入され、かつ各上係止爪39の弾性爪部39Bが対応する上係止孔42に係止されることによって、カバー8はレーダー取付部5に結合される。図9に示すように、カバー8がレーダー取付部5に結合された状態において、板状部37の外縁部37Aは、第1クリアランスC1を介して第1環状リブ12の内側面に対向する。第1クリアランスC1は、板状部37の外縁部37Aの全周にわたって形成されている。また、板状部37の裏面における外縁部37Aは、環状表面13に対向している。すなわち、前方から見て板状部37の外縁部37Aは、環状表面13と重なりを有する。
図6及び図7に示すように、カバー8は、板状部37の裏面から環状表面13側に突出した複数の規制壁44を有する。図9に示すように、各規制壁44の先端と環状表面13とは第2クリアランスC2を介して対向している。第1クリアランスC1は第2クリアランスC2より小さいとよい。
各規制壁44は、板状部37の外縁部37Aから離れて配置されているとよい。これにより、規制壁44、板状部37の外縁部37A、第1環状リブ12、及び環状表面13が協動して滞留室46を形成するとよい。滞留室46は、環状表面13に沿って環状に形成されているとよい。
複数の規制壁44は、環状表面13に沿って延びているとよい。複数の規制壁44の一部は、隣り合う下係止爪38を互いに接続するように延びているとよい。また、複数の規制壁44の一部は、隣り合う下係止爪38と上係止爪39の一部とを接続するように延びているとよい。本実施形態では、2つの下係止爪38と、板状部37の側部に設けられた左右の上係止爪39とが複数の規制壁44によって接続され、連続壁47を形成している。連続壁47は、板状部37の下部を左右に延びると共に、左右端が上方に延びている。また、複数の規制壁44の一部は、隣り合う上係止爪39の間に間隔をおいて配置されてもよい。複数の規制壁44は、環状表面13に沿って環状に延びていてもよい。また、複数の規制壁44は、複数の上係止爪39及び複数の下係止爪38と協働して連続した環状の壁を形成していてもよい。また、規制壁44が環状に形成され、複数の上係止爪39及び複数の下係止爪38が規制壁44の内側に配置されてもよい。
板状部37の裏面と環状表面13との間の一部にシール材48が設けられてもよい。図8に示すように、シール材48は、板状部37の裏面と環状表面13とに接触し、板状部37の裏面と環状表面13との隙間を埋める。本実施形態では、シール材48は板状部37の裏面の上縁に沿って左右に延びている。シール材48は、例えばゴムの発砲材であるとよい。シール材48は上係止爪39及び規制壁44より板状部37の縁側に配置されている。シール材48の左右の端部は、下方に延びているとよい。シール材48の左右の端部は、連続壁47の対応する端部に接続していてもよい。シール材48は、板状部37の裏面に接着されているとよい。
以上の第1実施形態に係る車体構造1によれば、複数の規制壁44がカバー8と環状表面13との間を流れる気流を抑制し、異物の侵入を抑制する。これにより、車体構造1において、異物の侵入を抑制しつつ、第1環状リブ12とカバー8との間に第1クリアランスC1を設けることができる。異物の付着に起因するレーダー装置4の性能の低下が抑制されるため、交通の安全性が向上する。
滞留室46は、第1クリアランスC1を通過した異物を滞留させることができる。これにより、異物がレーダー装置4に到達することが抑制される。第1クリアランスC1が第2クリアランスC2より小さいため、規制壁44がカバー8と環状表面13との間を流れる気流を一層抑制することができる。
カバー8が樹脂によって形成されているため、カバー8に電波透過性を付与することができる。これにより、レーダー装置4は、カバー8の裏面側からカバー8を通して電波を外部に発射することができる。シール材48は、レーダー装置4に異物が到達することを一層確実に防止することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る車体構造50は、第1実施形態に係る車体構造1と比べて、環状表面13に第2環状リブ51が設けられている点が異なる。第2実施形態において、第1実施形態に係る構成と同様の構成は、同一の符号を付して説明を省略する。
第2実施形態に係る車体構造50は、第1実施形態に係る車体構造1と比べて、環状表面13に第2環状リブ51が設けられている点が異なる。第2実施形態において、第1実施形態に係る構成と同様の構成は、同一の符号を付して説明を省略する。
図10に示すように、第2実施形態に係る車体構造50では、レーダー取付部5が、取付孔11の縁部に沿って設けられ、板状部37に向けて突出する第2環状リブ51を有する。第2環状リブ51は取付孔11に沿って環状に形成されている。第2環状リブ51の先端は、第3クリアランスC3を介して板状部37の裏面に対向している。第2環状リブ51は、複数の規制壁44よりも板状部37の中央側に配置されている。第2環状リブ51の先端は、各規制壁44の先端よりも板状部37の裏面側に配置されている。第2環状リブ51と複数の規制壁44とは協動してラビリンス構造を形成する。ラビリンス構造は、カバー8と環状表面13との間を流れる気流を抑制し、異物の侵入を抑制する。第3クリアランスC3は第2クリアランスC2よりも小さいとよい。
複数の規制壁44は、板状部37の外縁部37Aに沿って設けられてもよい。この構成によれば、板状部37の外縁部37Aと第1環状リブ12の内面とによって画定される通路53を、規制壁44によって後方に延長することができる。通路53は、板状部37の裏面と環状表面13との間に形成される滞留室46よりも断面積が小さいため、レーダー取付部5とカバー8との間を流れる気流の抵抗を増加させることができる。
(第3実施形態)
第3実施形態に係る車体構造60は、第1実施形態に係る車体構造1と比べて、複数の規制壁44の位置が異なる。第3実施形態において、第1実施形態に係る構成と同様の構成は、同一の符号を付して説明を省略する。
第3実施形態に係る車体構造60は、第1実施形態に係る車体構造1と比べて、複数の規制壁44の位置が異なる。第3実施形態において、第1実施形態に係る構成と同様の構成は、同一の符号を付して説明を省略する。
図11に示すように、第3実施形態では、複数の規制壁44は前方から見て取付孔11と対向する位置に配置されている。複数の規制壁44の先端は、取付孔11の内部に突入している。すなわち、複数の規制壁44の先端は、環状表面13よりも後方に配置されている。各規制壁44の高さは、板状部37の裏面と環状表面13との距離よりも大きい。規制壁44は、下壁部5A、上壁部5B、側壁部5Cの内面と隙間を介して対向している。規制壁44の側面と取付孔11の縁部との距離が、板状部37の裏面と環状表面13との距離よりも小さいとよい。
(第4実施形態)
第4実施形態に係る車体構造70は、第1実施形態に係る車体構造1と比べて、規制壁71の構成が異なる。第4実施形態において、第1実施形態に係る構成と同様の構成は、同一の符号を付して説明を省略する。
第4実施形態に係る車体構造70は、第1実施形態に係る車体構造1と比べて、規制壁71の構成が異なる。第4実施形態において、第1実施形態に係る構成と同様の構成は、同一の符号を付して説明を省略する。
図12及び図13に示すように、第4実施形態では、規制壁71が板状部37及び環状表面13の一方に設けられている。規制壁71は、環状に形成され、取付孔11を囲むように延在している。板状部37及び環状表面13の他方には、規制壁71の先端を受容する環状の凹部72が設けられている。図12に示す例では、環状表面13に規制壁71が設けられ、外縁部37Aに凹部72が設けられている。規制壁71の先端と凹部72とは、屈曲した流路を形成する。すなわち、規制壁71の先端と凹部72とは、ラビリンス構造73を形成する。規制壁71の先端と凹部72とは、クリアランスC2をおいて配置されているとよい。
ラビリンス構造73は、カバー8と環状表面13との間を流れる気流を抑制し、異物の侵入を抑制する。これにより、車体構造70において、異物の侵入を抑制しつつ、第1環状リブ12とカバー8との間に隙間を設けることができる。規制壁71の先端と凹部72とが互いに接触していないため、がたつきによる異音の発生が抑制される。また、異物の付着に起因するレーダー装置4の性能の低下が抑制されるため、交通の安全性が向上する。
図13に示す他の例では、外縁部37Aに規制壁71が設けられ、環状表面13に凹部72が設けられている。また、規制壁71の先端と凹部72とシール材75が介装されてもよい。シール材75は、シール材48と同様に、可撓性を有する材料から形成されているとよい。シール材48は、カバー8と環状表面13との間をシールし、レーダー装置4に異物が到達することを一層確実に防止する。また、シール材75は、規制壁71の先端と凹部72との衝突を防止し、異音の発生を抑制する。なお、シール材75は、図12のクリアランスC2に充填されてもよい。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。レーダー取付部5の形状は、四角筒形に代えて円筒形であってもよい。カバー8をレーダー取付部5に結合するための係止爪38、39の形状、数、位置は適宜変更してよい。
1、50、60、70 :車体構造
2 :フロントグリル(ガーニッシュ)
4 :レーダー装置
5 :レーダー取付部
7 :アダプタ
8 :カバー
11 :取付孔
12 :第1環状リブ
13 :環状表面
20 :ベース部
21 :縁壁部
22 :受容凹部
37 :板状部
37A :外縁部
38 :下係止爪
39 :上係止爪
44 :規制壁
46 :滞留室
47 :連続壁
48 :シール材
51 :第2環状リブ
71 :規制壁
72 :凹部
75 :シール材
C1 :第1クリアランス
C2 :第2クリアランス
C3 :第3クリアランス
2 :フロントグリル(ガーニッシュ)
4 :レーダー装置
5 :レーダー取付部
7 :アダプタ
8 :カバー
11 :取付孔
12 :第1環状リブ
13 :環状表面
20 :ベース部
21 :縁壁部
22 :受容凹部
37 :板状部
37A :外縁部
38 :下係止爪
39 :上係止爪
44 :規制壁
46 :滞留室
47 :連続壁
48 :シール材
51 :第2環状リブ
71 :規制壁
72 :凹部
75 :シール材
C1 :第1クリアランス
C2 :第2クリアランス
C3 :第3クリアランス
Claims (10)
- 車体構造であって、
車両の外側に設けられるガーニッシュと、
前記ガーニッシュに結合されたアダプタと、
前記アダプタに支持されたレーダー装置と、
前記ガーニッシュに結合され、前記レーダー装置を覆うカバーとを有し、
前記ガーニッシュは、外面と、前記外面から内面に貫通する取付孔と、前記外面から突出すると共に前記取付孔を囲むように延びる第1環状リブと、前記外面において前記取付孔の縁部と前記第1環状リブとによって画定される環状表面とを有し、
前記アダプタは前記ガーニッシュの裏面に結合されると共に、前記取付孔と対応する位置に配置され、
前記レーダー装置は、前記取付孔と対応する位置に配置され、
前記カバーは、前記第1環状リブの内側に配置され、外縁部において第1クリアランスを介して前記第1環状リブの内側面に対向し、前記取付孔を覆う板状部と、前記板状部の裏面から前記環状表面側に突出した複数の規制壁と、前記板状部の裏面から前記取付孔側に突出し、前記取付孔の前記縁部に係止される係止爪とを有する車体構造。 - 前記規制壁は、前記板状部の前記外縁部から離れて配置され、
前記規制壁、前記板状部の前記外縁部、前記第1環状リブ、及び前記環状表面が協動して滞留室を形成する請求項1に記載の車体構造。 - 前記規制壁の先端と前記環状表面とは第2クリアランスを介して対向し、
前記第1クリアランスは前記第2クリアランスより小さい請求項1に記載の車体構造。 - 前記カバーは樹脂によって形成されている請求項1に記載の車体構造。
- 前記板状部の裏面と前記環状表面との間の一部にシール材が設けられている請求項1に記載の車体構造。
- 前記ガーニッシュが、前記取付孔の前記縁部に沿って設けられ、前記板状部に向けて突出する第2環状リブを有する請求項1に記載の車体構造。
- 前記規制壁の先端が前記取付孔の内部に突入し、
前記規制壁の側面と前記取付孔の前記縁部との距離が、前記板状部の裏面と前記環状表面との距離よりも小さい請求項1に記載の車体構造。 - 前記ガーニッシュがフロントグリルであり、
前記板状部にエンブレムが形成される請求項1~7のいずれか1つの項に記載の車体構造。 - 車体構造であって、
車両の外側に設けられるガーニッシュと、
前記ガーニッシュに結合されたアダプタと、
前記アダプタに支持されたレーダー装置と、
前記ガーニッシュに結合され、前記レーダー装置を覆うカバーとを有し、
前記ガーニッシュは、外面と、前記外面から内面に貫通する取付孔と、前記外面から突出すると共に前記取付孔を囲むように延びる第1環状リブと、前記外面において前記取付孔の縁部と前記第1環状リブとによって画定される環状表面とを有し、
前記アダプタは前記ガーニッシュの裏面に結合されると共に、前記取付孔と対応する位置に配置され、
前記レーダー装置は、前記取付孔と対応する位置に配置され、
前記カバーは、前記取付孔及び前記環状表面と対向する板状部を有し、
前記板状部及び前記環状表面の一方には、前記取付孔を囲むように延在する環状の規制壁が設けられ、
前記板状部及び前記環状表面の他方には、前記規制壁の先端を受容する環状の凹部が設けられている車体構造。 - 前記規制壁の先端と前記凹部との間にはシール材が介装されている請求項9に記載の車体構造。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
CN202211292528.1A CN116331138A (zh) | 2021-12-23 | 2022-10-21 | 车体结构 |
US18/056,319 US20230202404A1 (en) | 2021-12-23 | 2022-11-17 | Vehicle body structure |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021208877 | 2021-12-23 | ||
JP2021208877 | 2021-12-23 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023094510A true JP2023094510A (ja) | 2023-07-05 |
Family
ID=87001273
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022082780A Pending JP2023094510A (ja) | 2021-12-23 | 2022-05-20 | 車体構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023094510A (ja) |
-
2022
- 2022-05-20 JP JP2022082780A patent/JP2023094510A/ja active Pending
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