JP2023093989A - 液体を吐出する装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポンプを使用しないでタンク内の液体を撹拌できる液体を吐出する装置を提供する。【解決手段】白ヘッド2Wに供給する白インク311Wを収容する2つの白タンク330W1、330W2と、2つの白タンク330W1、330W2に通じるバッファタンク340とを備え、バッファタンク340に与える第1圧力P1及び第3圧力と2つの白タンク330W1、330W2に与える第2圧力P2との圧力差により白タンク330W1、330W2とバッファタンク340との間で白インク311Wを移動させる。【選択図】図1

Description

本発明は液体を吐出する装置に関する。
液体を吐出する装置では、吐出させる液体が液体収容手段としてのタンク内で長時間おかれると、顔料などの一部の成分が沈降して品質が安定しなくなる。
そこで、従来、第1の圧力が印加された第1の液体タンクと、第1の圧力と異なる第2の圧力が印加された第2の液体タンクと、第1の液体タンクと第2の液体タンクとの間を、液体を移送可能に繋ぐ流路と、第1の液体タンクと第2の液体タンクとの間の流路に、液体を授受可能に連結されたヘッドと、流路を介して第1および第2の液体タンク間において液体を往復移送し、かつヘッド内部の液体に常に一定の負圧が印加されるように、第1および第2の液体タンクに印加される圧力をそれぞれ制御する圧力制御手段とを備えるものが知られている(特許文献1)。
特開2008-213281号公報
ところで、複数のタンクを備えてポンプで液体をタンク間で移動させて撹拌する構成では、例えば、タンクを高圧にして液体をヘッドに供給するシステムや、液体が特殊な成分を含んでいてポンプを利用できない場合には対応できないという課題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、ポンプを使用しないでタンク内の液体を撹拌できるようにすることを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る液体を吐出する装置は、
第1圧力を発生する第1圧力源と、
前記第1圧力よりも小さい第2圧力を発生する1又は複数の第2圧力源と、
前記第2圧力よりも小さい第3圧力を発生する第3圧力源と、
前記第2圧力源に通じ、第1ヘッドに供給する第1液体を収容する少なくとも2つの第1タンクと、
前記第1圧力源及び前記第3圧力源に通じるとともに、2つの前記第1タンクに通じる第2タンクと、
前記第1圧力源と前記第2タンクとを通じる経路を開閉する第1の弁と、
2つの前記第1タンクと前記ヘッドとの間の各液体経路を開閉する第2の弁と、
前記第3圧力源と前記第2タンクとを通じる経路を開閉する第3の弁と、
前記第2タンクと2つの前記第1タンクとの間の各液体経路をそれぞれ開閉する第4の弁と、を備え、
前記第1の弁、前記第2の弁、前記第3の弁及び第4の弁を開閉制御して、前記第1圧力及び前記第3圧力と前記第2圧力との圧力差により前記第1タンクと前記第2タンクとの間で前記第1液体を移動させる
構成とした。
本発明によれば、ポンプを使用しないでタンク内の液体の撹拌を行うことができる。
本発明の第1実施形態の説明に供する説明図である。 同実施形態における主な動作モードの説明に供する説明図である。 各動作モードにおける各弁の開閉状態の説明に供する説明図である。 モードAの説明に供する説明図である。 モードBの説明に供する説明図である。 モードCの説明に供する説明図である。 モードDの説明に供する説明図である。 モードEの説明に供する説明図である。 本発明の第2実施形態の説明に供する説明図である。 同実施形態における主な動作モードの説明に供する説明図である。 各動作モードにおける各弁の開閉状態の説明に供する説明図である。 モードFの説明に供する説明図である。 モードGの説明に供する説明図である。 モードHの説明に供する説明図である。 モードJの説明に供する説明図である。 モードKの説明に供する説明図である。 本発明の第3実施形態に係る液体を吐出する装置の側面説明図である。 同じく平面説明図である。 吐出ユニットの一例の斜視説明図である。 同じく側面説明図である。 同じくヘッド部の正面説明図である。 ヘッドの一例の説明に供する1つのノズル部分の断面説明図である。 ヘッドの動作説明に供する駆動電圧の一例の説明図である。 本発明の第4実施形態に係る液体を吐出する装置で被描画物を航空機として印刷するときの説明に供する説明図である。 同液体を吐出する装置の斜視説明図である。 本発明の第5実施形態に係る液体を吐出する装置の斜視説明図である。 同装置の駆動部の斜視説明図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。本発明の第1実施形態について図1を参照して説明する。図1は同実施形態の説明に供する説明図である。
液体を吐出する装置1000は、液体を吐出する第1ヘッドである白ヘッド2W及び第2ヘッドであるカラーヘッド2Cと、2つの第1タンクである白タンク330W(300W1、330W2)と、第2タンクであるバッファタンク340と、第3タンクであるカラータンク330Cとを備えている。
白ヘッド2Wは、第1液体である白色のインク(白インク)311Wを吐出する。カラーヘッド2Cは、第2液体であるカラーインク311Cを吐出する。白ヘッド2W及びカラーヘッド2Cは、内部にバルブ機構を備え、画像信号に応じて適宜にバルブを開くことによって加圧供給された液体(インク)を吐出する。
また、第1圧力源331と、第2圧力源332(332a、332b)と、第3圧力源333を備えている。第1圧力源331は、第1圧力P1を発生(生成)する。第2圧力源332a、332bは、第1圧力P1より小さい第2圧力P2(P2<P1)を発生(生成)する。第3圧力源333は、第2圧力P2より小さい第3圧力P3(P3<P2)を発生(生成)する。
本実施形態では、第1圧力源331、第2圧力源332(332a、332b)、第3圧力源333は、コンプレッサー230で生成された圧力を、それぞれ、第1圧力P1,第2圧力P2、第3圧力P3に調整するレギュレータで構成している。
2つの白タンク330W1と白タンク330W2とは、白ヘッド2Wから吐出する第1液体(白インク311W)を収容する液体タンクである。
白タンク330W1は、第2圧力P2を発生する第2圧力源332aと空気経路382aを介して通じている。白タンク330W1と第2圧力源332aとを通じる空気経路382aには、空気経路382aを開閉する開閉弁350W1が配置されている。これにより、開閉弁350W1を開いた状態では白タンク330W1に第2圧力P2が与えられる。
白タンク330W2は、第2圧力P2を発生する第2圧力源332bと空気経路382bを介して通じている。白タンク330W2と第2圧力源332bとを通じる空気経路382bには、空気経路382bを開閉する開閉弁350W2が配置されている。これにより、開閉弁350W2を開いた状態では白タンク330W2に第2圧力P2が与えられる。
白タンク330W1と白ヘッド2Wとの間の液体経路391aには、液体経路391aを開閉する第2の弁370W1が配置されている。したがって、第2の弁370W1を開いた状態で、白ヘッド2Wに対して白タンク330W1から白インク311Wが加圧供給される。
白タンク330W2と白ヘッド2Wとの間の液体経路391bには、液体経路391bを開閉する第2の弁370W2が配置されている。したがって、第2の弁370W2を開いた状態で、白ヘッド2Wに対して白タンク330W2から白インク311Wが加圧供給される。
これにより、第2の弁370W1、370W2の少なくともいずれかが開いた状態では、白ヘッド2Wに十分な白インク311Wが加圧供給された状態になり、白ヘッド2Wの内部のバルブ機構を開くことで加圧供給された白インク311Wが吐出される。
バッファタンク340は、2つの白タンク330W1,330W2の底部(下部)と液体経路392(392a、392b)を介してそれぞれ連通する。バッファタンク340と2つの白タンク330W1、330W2との液体経路392a、392bには、液体経路392a、392bをそれぞれ開閉する第4の弁360W1、360W2が配置されている。なお、第4の弁は、例えば、開閉弁と三方弁とを組み合わせて構成することもできる。
バッファタンク340は、第1圧力源331と空気経路384を介して通じている。バッファタンク340と第1圧力源331とを通じる空気経路384には、空気経路384を開閉する第1の弁350Hが設けられている。
バッファタンク340は、第3圧力源333と空気経路383を介して通じている。バッファタンク340と第3圧力源333とを通じる空気経路383には、空気経路383を開閉する第3の弁350Lが設けられている。
カラータンク330Cは、カラーヘッド2Cから吐出する第2液体(カラーインク311C)を収容する液体タンクである。カラータンク330Cは、第1圧力P1を発生する第1圧力源331と空気経路381を介して通じている。カラータンク330Cと第1圧力源331とを通じる空気経路381には、空気経路381を開閉するエアー弁としての第5の弁350Cが配置されている。
これにより、第5の弁350Cを開いた状態ではカラータンク330Cに第1圧力P1が与えられ、カラーヘッド2Cにカラーインク311Cが加圧供給された状態になる。したがって、カラーヘッド2Cの内部のバルブ機構を開くことで加圧供給されたカラーインク311C吐出される。
なお、第1の弁350H、第2の弁370W1、第2の弁370W2、第3の弁350L、第4の弁360W1、第4の弁360W2、開閉弁350W1、開閉弁350W2としては電磁弁を使用している。
次に、本実施形態における主な動作モードについて図2も参照して説明する。図2は印字中の主な動作モードの説明に供する説明図である。
印字中の主な動作モードにはモードA~Eがある。モードAはカラーインク311Cと白インク311Wを使用して印字する場合の最も基本的な動作モードである。モードB、C、D、Eは、カラーインク311Cと白インク311Wを使用して印字しながら、白タンク330W1、330W2内の白インク311を撹拌するモードである。
次に、各動作モードについて図3ないし図8を参照して説明する。図3は各動作モードにおける各弁の開閉状態の説明に供する説明図、図4ないし図8はモードAないしEの説明に供する説明図である。なお、図4ないし図8における実線矢印は矢印の向きにエアーの流れが有ることを、破線矢印は矢印の向きに液体(インク)の流れが有ることを示している。
モードAでは、図3及び図4に示すように、空気経路381の第1の弁350Cと液体経路391a、391bの第2の弁370W1、第2の弁370W2が開いている。また、空気経路383の第3の弁350Lと、空気経路384の第1の弁350Hと、液体経路392a、392bの第4の弁360W1、360W2が閉じている。
これにより、第1圧力源331からの第1圧力P1がカラータンク330Cに与えられ、第2圧力源332からの第2圧力P2が白タンク330W1、330W2に与えられる。したがって、カラーインク311C、白インク311Wがそれぞれカラーヘッド2C、白ヘッド2Wに加圧供給され、カラーヘッド2C、白ヘッド2Wからカラーインク311C、白インク311Wがそれぞれ画像信号に応じて吐出される。
次に、カラーインクと白インクを吐出しながら白タンク330W内の白インク311Wを撹拌する動作について説明する。
まず、図3に示すモードBの状態に各弁をセットする。このとき、図5に示すように、第2の弁370W2が閉じられることで、白タンク310W2と白ヘッド2Wとの液体経路391bが遮断された状態になる。したがって、白ヘッド2Wは、白タンク330W1からのみ白インク311Wが供給されて吐出を継続する。
また、第4の弁360W2が開くことで、白タンク330W2が液体経路392bを介してバッファタンク340と連通状態となる。このとき、第3の弁350Lを開くと、バッファタンク340に第3圧力P3が与えられる。第3圧力P3は白タンク330W2に与えられている第2圧力P2よりも小さく設定されているので、その圧力差によって、白タンク330W2からバッファタンク340に白インク311Wが流れ出す。
白タンク330W2からバッファタンク340への白インク311Wの移動終了後、次は図3のモードCの状態に各弁をセットする。このとき、図6に示すように、第1の弁350Hが開かれることで、バッファタンク340には第1圧力P1がかかる。これにより、今度は、バッファタンク340の方が白タンク330W2よりも圧力が高くなるので、バッファタンク340から白タンク330W2に白インク311Wインクが戻される。
このように、白タンク330W2とバッファタンク340との間を白インク311Wが往復移動することによって、ポンプを使用しないでも、白タンク330W2内の白インク311Wが撹拌される。
また、本実施形態では、カラータンク330Cと第1圧力源331との間の空気経路381に第5の弁350Cを備えている。したがって、モードCにおいて、バッファタンク340を第1圧力P1に加圧するときに第5の弁350Cが閉じられていることで、第1圧力P1と第2圧力P2の差を大きくして、高速で、白インク311Wを白タンク330W2に戻すことができる。
このとき、カラータンク330Cには第1圧力源331からの第1圧力P1に調整されたエアーコンプレッサー230からの空気は供給されない。しかしながら、バッファタンク340から白タンク330W2への白インク311Wの移動が短時間であれば、カラータンク330Cはほとんど圧力低下しないのでカラーヘッド2Cからの吐出に影響はない。
バッファタンク340から白タンク330W2への白インク311Wの移動に時間を要する場合は、第1の弁350Hと第5の弁350Cを交互に間欠的に開いて動作させる。これにより、カラータンク330Cの圧力低下を防止しながら、白タンク330W2への白インク311Wの排出を行うことができる。
また、白タンク330W2の白インク311Wを白ヘッド2Wに供給して吐出しつつ白タンク330W1内の白インク311Wを撹拌するには、図3のモードDの状態に各弁をセットする。
このとき、図7に示すように、第2の弁370W1が閉じられることで、白タンク310W1と白ヘッド2Wとの液体経路391aが遮断された状態になる。したがって、白ヘッド2Wは、白タンク330W2からのみ白インク311Wが供給されて吐出を継続する。
また、第4の弁360W1が開くことで、白タンク330W1が液体経路392aを介してバッファタンク340と連通状態となる。このとき、第3の弁350Lを開くと、バッファタンク340に第3圧力P3が与えられる。第3圧力P3は白タンク330W1に与えられている第2圧力P2よりも小さく設定されているので、その圧力差によって、白タンク330W1からバッファタンク340に白インク311Wが流れ出す。
白タンク330W1からバッファタンク340への白インク311Wの移動終了後、次は図3のモードEの状態に各弁をセットする。このとき、図8に示すように、第1の弁350Hが開かれることで、バッファタンク340には第1圧力P1がかかる。これにより、今度は、バッファタンク340の方が白タンク330W1よりも圧力が高くなるので、バッファタンク340から白タンク330W1に白インク311Wインクが戻される。
このように、白タンク330W1とバッファタンク340との間を白インク311Wが往復移動することによって、ポンプを使用しないでも、白タンク330W1内の白インク311Wが撹拌される。
また、本実施形態では、カラータンク330Cと第1圧力源331との間の空気経路381に第5の弁350Cを備えている。したがって、モードEにおいて、バッファタンク340を第1圧力P1に加圧するときに第5の弁350Cが閉じられていることで、第1圧力P1と第2圧力P2の差を大きくして、高速で、白インク311Wを白タンク330W1に戻すことができる。
このとき、カラータンク330Cには第1圧力源331からの第1圧力P1に調整されたコンプレッサー230からの空気は供給されない。しかしながら、バッファタンク340から白タンク330W1への白インク311Wの移動が短時間であれば、カラータンク330Cはほとんど圧力低下しないのでカラーヘッド2Cからの吐出に影響はない。
バッファタンク340から白タンク330W1への白インク311Wの移動に時間を要する場合は、第1の弁350Hと第5の弁350Cを交互に間欠的に開いて動作させる。これにより、カラータンク330Cの圧力低下を防止しながら、白タンク330W1への白インク311Wの排出を行うことができる。
このように、本実施形態においては、複数の液体を異なる圧力で加圧して液体を吐出する装置において、撹拌が必要な液体を収容する液体タンクを複数備え、その複数の液体タンクに連通するバッファタンクを備える。そして、液体タンクを加圧する圧力を利用して液体タンクとバッファタンクの間で液体を往復移動させて液体を撹拌するので、ポンプを使わずに高圧に維持される液体タンク内の品質を一定に保つことができる。
次に、本発明の第2実施形態について図9を参照して説明する。図9は同実施形態の説明に供する説明図である。
本実施形態に係る液体を吐出する装置1000は、前記第1実施形態に係る装置1000に加えて、第3液体を吐出する第3ヘッドである処理液ヘッド2Xと、処理液ヘッド2Xに供給する第3液体である処理液311Xを収容する第4タンクである処理液タンク330Xとを備える。処理液311Xは、例えば、前処理液、或いは、後処理液などのオーバーコート液である。
そして、処理液タンク330Xは、空気経路386及び空気経路383を介して第3圧力源333に通じている。なお、空気経路386は、第3の弁350Lよりも上流側で空気経路383に接続されている。空気経路386には、空気経路386を開閉する第6の弁350Xが設けられている。したがって、処理液311Xには第1圧力P1、第2圧力P2よりも小さい第3圧力P3で吐出可能であるものが選択される。
また、本実施形態では、白タンク330W1、330W2とバッファタンク340との間には、白タンク330W1、330W2の底部近傍に液体(白インク311W)の液面を感知する手段である液面センサ334W1、334W2、334Vを備えている。
次に、本実施形態における主な動作モードについて図10も参照して説明する。図10は印字中の主な動作モードの説明に供する説明図である。
印字中の主な動作モードにはモードF~Kがある。モードFは、カラーインク311C、白インク311W、処理液311Xを使用して印字する場合の最も基本的な動作モードである。モードG、H、I、Jは、カラーインク311C、白インク311W、処理液311Xを使用して印字しながら白タンク330W1、330W2内の白インク311Wを撹拌するモードである。
次に、各動作モードについて図11ないし図16を参照して説明する。図11は各動作モードにおける各弁の開閉状態の説明に供する説明図、図12ないし図16はモードFないしKの説明に供する説明図である。なお、図12ないし図16における実線矢印は矢印の向きにエアーの流れが有ることを、破線矢印は矢印の向きに液体(インク)の流れが有ることを示している。
モードFでは、図11及び図12に示すように、空気経路381の第1の弁350Cと、空気経路386の第6の弁350Xと、液体経路391a、391bの第2の弁370W1、第2の弁370W2が開いている。また、空気経路383の第3の弁350L、空気経路384の第1の弁350Hと、液体経路392a、392bの第4の弁360W1、360W2が閉じている。
これにより、第1圧力源331からの第1圧力P1がカラータンク330Cに与えられる。また、第2圧力源332からの第2圧力P2が白タンク330W1、330W2に与えられる。さらに、第3圧力源333からの第3圧力P3が処理液タンク330Xに与えられる。
したがって、カラーインク311C、白インク311W、処理液311Xがそれぞれカラーヘッド2C、白ヘッド2W、処理液ヘッド2Xに加圧供給され、カラーヘッド2C、白ヘッド2W、処理液ヘッド2Xからカラーインク311C、白インク311W、処理液311Xがそれぞれ画像信号などに応じて吐出される。
次に、すべての液体を吐出しながら白タンク内の白インクを撹拌する動作について説明する。
まず、モードG1の状態に各弁をセットする。このとき、図13に示すように、第2の弁370W2が閉じられることで、白タンク330W2と白ヘッド2Wとの液体経路391bが遮断された状態になる。したがって、白ヘッド2Wは、白タンク330W1からのみ白インク311Wが供給されて吐出を継続する。
また、第4の弁360W2が開くことで、白タンク330W2が液体経路392bを介してバッファタンク340と連通状態となる。ここで、第3の弁350Lが開かれると、バッファタンク340の第3圧力P3が白タンク330W2の第2圧力P2よりも小さく設定されているので、その圧力差によって、白タンク330W2からバッファタンク340に白インク311Wが流れ出す。
このモードG1では、第6の弁350Xが閉じられているので、処理液タンク330Xには第3圧力源333を介してコンプレッサー230から空気は供給されない。しかしながら、白タンク330W2からバッファタンク340への白インク311Wの移動が短時間であれば、処理液タンク330Xの圧力低下は小さいので、処理液ヘッド2Xからの処理液311Xの吐出に影響はない。
ここで、白タンク330W2からバッファタンク340への白インク311Wの移動が短時間(予め定めた所定時間)に終了しない場合は、モードG2に移行し、第3の弁350Lを閉じ、第6の弁350Xを開く。
これにより、バッファタンク340への白インク311Wの移動は一旦停止するが、処理液タンク330Xに第3圧力源333からの第3圧力P3が与えられるので、処理液タンク330Xの圧力を復帰させることができる。圧力復帰後、再びモードG1に戻すことで、白タンク330W2からバッファタンク340への白インク311Wの移動が再開する。
このように、モードG1とモードG2を交互に繰り返しながら、白タンク330W2からバッファタンク340に白インク311Wを移動させる。
そして、白タンク330W2内の白インク311Wの残量が少なったことを液面センサ334W2が検知したタイミングで、第4の弁360W2、及び、第3の弁350Lを閉じる。これにより、白タンク330W2からバッファタンク340への白インク311Wの移動を停止する。
次いで、モードHの状態に各弁をセットする。このとき、図14に示すように、第1の弁350Hが開かれることで、バッファタンク340には第1圧力P1がかかる。これにより、今度は、バッファタンク340の方が白タンク330W2よりも圧力が高くなるので、バッファタンク340から白タンク330W2に白インク311Wが戻される。
そして、バッファタンク340内の液面を液面センサ334Vが液面を検知したタイミングで、第4の弁360W2、第1の弁350Hを閉じる。これにより、バッファタンク340から白タンク330W2への白インク311Wの移動が停止する。
このように、白タンク330W2とバッファタンク340との間を白インク311Wが往復移動することによって、ポンプを使用しないでも、白タンク330W2内の白インク311Wが撹拌される。
また、本実施形態では、カラータンク330Cと第1圧力源331との間の空気経路381に第5の弁350Cを備えている。したがって、モードHにおいて、バッファタンク340を第1圧力P1に加圧するときに第5の弁350Cが閉じられていることで、第1圧力P1と第2圧力P2の差を大きくして、高速で、白インク311Wを白タンク330W2に戻すことができる。
このとき、カラータンク330Cには第1圧力源331からの第1圧力P1に調整されたコンプレッサー230からの空気は供給されない。しかしながら、バッファタンク340から白タンク330W2への白インク311Wの移動が短時間であれば、カラータンク330Cはほとんど圧力低下しないのでカラーヘッド2Cからの吐出に影響はない。
バッファタンク340から白タンク330W2への白インク311Wの移動に時間を要する場合は、第1の弁350Hと第5の弁350Cを交互に間欠的に開いて動作させる。これにより、カラータンク330Cの圧力低下を防止しながら、白タンク330W2への白インク311Wの排出を行うことができる。
次いで、白タンク330W2内の白インク311Wを白ヘッド2Wから吐出しつつ、白タンク330W1の白インク311Wの撹拌を行うには、まず、バッファタンク340内の圧力を第3圧力P3に戻す必要がある。
そこで、モードI1の状態に各弁をセットする。モードI1では、第1の弁350H及び第6の弁350Xを閉じて、第3の弁350Lを開く。これにより、バッファタンク340内の高圧の空気が、第3圧力源333のレギュレータから排出される。
このとき、第6の弁350が閉じられることでで、処理液タンク330Xへの圧力供給が停止している。ここで、バッファタンク340からの空気排出が短時間に終了しない場合は、モードI2の状態に各弁を切り替え、第3の弁350Lを閉じて第6の弁350Xを開き、処理液タンク330Xの圧力を第3圧力P3に回復する。
これらのモードI1、I2を何度か繰り返すことによって、バッファタンク340の圧力は第2圧力P2に再度設定される。
なお、モードI1、I2では、第4の弁360W1、360W2が閉じ、第2の弁370W1、370W2が開いているので、2つの白タンク330W1、330W2からの白インク311Wが白ヘッド2Wに供給されて、吐出される。
次いで、モードJ1の状態に各弁をセットする。このとき、図15に示すように、第2の弁370W1が閉じられることで、白タンク330W1と白ヘッド2Wとの液体経路391aが遮断された状態になる。したがって、白ヘッド2Wは、白タンク330W2からのみ白インク311Wが供給されて吐出を継続する。
また、第4の弁360W1が開くことで、白タンク330W1が液体経路392aを介してバッファタンク340と連通状態となる。ここで、第3の弁350Lが開かれると、バッファタンク340の第3圧力P3が白タンク330W1の第2圧力P2よりも小さく設定されているので、その圧力差によって、白タンク330W1からバッファタンク340に白インク311Wが流れ出す。
このモードJ1では、第6の弁350Xが閉じられているので、処理液タンク330Xには第3圧力源333を介してコンプレッサー230から空気は供給されない。しかしながら、白タンク330W1からバッファタンク340への白インク311Wの移動が短時間であれば、処理液タンク330Xの圧力低下は小さいので、処理液ヘッド2Xからの処理液311Xの吐出に影響はない。
ここで、白タンク330W1からバッファタンク340への白インク311Wの移動が短時間(予め定めた所定時間)に終了しない場合は、モードJ2に移行し、第3の弁350Lを閉じ、第6の弁350Xを開く。
これにより、バッファタンク340への白インク311Wの移動は一旦停止するが、処理液タンク330Xに第3圧力源333からの第3圧力P3が与えられるので、処理液タンク330Xの圧力を復帰させることができる。圧力復帰後、再びモードJ1に戻すことで、白タンク330W1からバッファタンク340への白インク311Wの移動が再開する。
このように、モードJ1とモードJ2を交互に繰り返しながら、白タンク330W1からバッファタンク340に白インク311Wを移動させる。
そして、白タンク330W1内の白インク311Wの残量が少なったことを液面センサ334W1が検知したタイミングで、第4の弁360W1、及び、第3の弁350Lを閉じる。これにより、白タンク330W1からバッファタンク340への白インク311Wの移動を停止する。
次いで、モードKの状態に各弁をセットする。このとき、図16に示すように、第1の弁350Hが開かれることで、バッファタンク340には第1圧力P1がかかる。これにより、今度は、バッファタンク340の方が白タンク330W1よりも圧力が高くなるので、バッファタンク340から白タンク330W1に白インク311Wインクが戻される。
そして、バッファタンク340内の液面を液面センサ334Vが液面を検知したタイミングで、第4の弁360W1、第1の弁350Hを閉じる。これにより、バッファタンク340から白タンク330W1への白インク311Wの移動が停止する。
このように、白タンク330W1とバッファタンク340との間を白インク311Wが往復移動することによって、ポンプを使用しないでも、白タンク330W1内の白インク311Wが撹拌される。
また、本実施形態では、カラータンク330Cと第1圧力源331との間の空気経路381に第5の弁350Cを備えている。したがって、モードKにおいて、バッファタンク340を第1圧力P1に加圧するときに第5の弁350Cが閉じられていることで、第1圧力P1と第2圧力P2の差を大きくして、高速で、白インク311Wを白タンク330W1に戻すことができる。
このとき、カラータンク330Cには第1圧力源331からの第1圧力P1に調整されたコンプレッサー230からの空気は供給されない。しかしながら、バッファタンク340から白タンク330W1への白インク311Wの移動が短時間であれば、カラータンク330Cはほとんど圧力低下しないのでカラーヘッド2Cからの吐出に影響はない。
バッファタンク340から白タンク330W1への白インク311Wの移動に時間を要する場合は、第1の弁350Hと第5の弁350Cを交互に間欠的に開いて動作させる。これにより、カラータンク330Cの圧力低下を防止しながら、白タンク330W1への白インク311Wの排出を行うことができる。
このように、撹拌が必要な液体よりも高い圧力、低い圧力の液体の圧力を利用してバッファタンクとの間で液体の入れ替えを行って液体を撹拌することができる。このとき、各タンクに液面センサを備えることで、タンク間の液体の移動の完了を検知でき、適切なタイミングで液体の移動を制御することで、撹拌を効率よく行うことができる。
なお、上記各実施形態においては、白インクを収容するタンクを第1タンクとしてバッファタンク(第2タンク)との間で液体の移動を行って液体の撹拌を行うようにしているが、第1タンクに収容する液体は白インクに限るものではない。例えば、カラーインクを収容するタンク、あるいは、処理液を収容するタンクを第1タンクとして複数備え、バッファタンク(第2タンク)との間で液体の移動を行って液体の撹拌を行うこともできる。
次に、本発明の第3実施形態について図17及び図18を参照して説明する。図17は同実施形態に係る液体を吐出する装置の側面説明図、図18は同じく平面説明図である。
液体を吐出する装置1000は、対象物の一例である被描画物100に対向して設けられ、被描画物100に向けて液体の一例であるインクを吐出する吐出ユニット1を備える。
液体を吐出する装置1000は、吐出ユニット1をZ軸方向に移動可能に保持するZ軸レール103と、Z軸レール103をX軸方向に移動可能に保持するX軸レール101と、X軸レール101をY軸方向に移動可能に保持するY軸レール102を備える。X軸レール101、Y軸レール102、及びZ軸レール103は、吐出ユニット1を移動可能に保持するガイド部および保持部の一例である。
また、液体を吐出する装置1000は、吐出ユニット1をZ軸レール103に沿ってZ軸方向に移動させるZ方向駆動部111と、Z軸レール103をX軸レール101に沿ってX軸方向に移動させるX方向駆動部112と、X軸レール101をY軸レール102に沿ってY軸方向に移動させるY方向駆動部113とを備える。
これにより、液体を吐出する装置1000は、キャリッジ1をX軸、Y軸、およびZ軸方向に移動させながら、被描画物100にインクを吐出して描画することができる。なお、被描画物100は、被描画物100は、平面板の形態として図示しているが、車やトラック、航空機などの車両のボディなどのように鉛直に近い面もしくは曲率半径の大きい面であれば曲面でもよい。
次に、吐出ユニットの一例について図19ないし図21を参照して説明する。図19は同吐出ユニットの斜視説明図、図20は同じく側面説明図、図21は同じくヘッド部の正面説明図である。
吐出ユニット1は、液体を吐出するヘッド部(液体吐出部)20を有し、ヘッド部20には、吐出面であるノズル面202aを払拭する払拭部材501を含むクリーニング機構部500を一体に備えている。
ヘッド部20は、異なる色の液体(インク)を吐出する複数(ここでは、5つ)のヘッド2(カラーヘッド2C1~2C4、白ヘッド2W)がホルダ部材21に保持されている。カラーヘッド2C1~2C4は、例えば、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M),ブラック(K)の各色のインクをそれぞれ吐出する。
ヘッド2は、液体を吐出する複数のノズル202が配列され、ノズル202の配列方向を、Y方向に対して傾斜させて筐体となるホルダ部材21に保持している。
クリーニング機構部500は、ヘッド2のノズル面202aを払拭する払拭部材501と、ヘッド2のノズル面202aに洗浄液を吐出又は滴下して付与する洗浄液付与手段である洗浄液吐出部502とを備えている。
これらの払拭部材501及び洗浄液吐出部502は、移動部材505に取付けられて保持されている。
一方、ヘッド部20のホルダ部材21の両側には、ガイド溝506aを有するガイド部材506、506が取付けられている。ガイド部材506のガイド溝506aには移動部材505の支軸505aが移動可能に嵌合している。つまり、ホルダ部材21は、ヘッド2を保持し、移動部材505を移動可能に支持する筐体となっている。
これにより、移動部材505は、ガイド溝506aに倣って、払拭部材501がヘッド2のノズル面202aに対向する位置とノズル面202aから退避する位置との間で移動可能である。
そして、移動部材505を移動させる駆動手段としてのロータリエアーシリンダ510を備えている。ロータリエアーシリンダ510に一端部を取り付けたアーム511の他端部に設けた長穴511aと移動部材505の側面に設けたピン部材505bとを移動可能に嵌合している。
これにより、ロータリエアーシリンダ510を駆動してアーム511を矢印A方向に回動することで、移動部材505がガイド部材506のガイド溝506aに案内され、図20に仮想線で示す退避位置から実線で示す対向する位置でもある払拭終了位置まで矢印Bで示すように移動する。この移動部材505の移動によって、払拭部材501でヘッド2のノズル面202aを払拭することができる。
このように、吐出ユニット1は、液体を吐出する液体吐出部であるヘッド部20とヘッド部20のヘッド2のノズル面202aを払拭清掃するクリーニング機構部500を一体に備えている。
これにより、吐出ユニット1がいずれの位置にあっても、液体を吐出していないときであれば、ヘッド2のノズル面202aを払拭して清浄化することができ、必要なときに吐出面(ノズル面)を随時クリーニングできる。
次に、ヘッドの一例について図22を参照して説明する。図22は同ヘッドの1つのノズル部分の断面説明図である。なお、図22(a)はノズルが閉じている状態、(b)はノズルが開いている状態をそれぞれ示している。
ヘッド2は、先端部に液体を吐出するノズル202が設けられ、ノズル202の近傍に加圧された液体(インク)が注入される注入口203が設けられた中空状のハウジング204を備えている。
ハウジング204内には、外部からの電圧の印加に応じて伸縮する圧電素子205と、ノズル202を開閉する弁体207と、弁体207と圧電素子205との間に配置され、弁体207をノズル202に対して進退させる弁体移動手段208とが配置されている。
圧電素子205はケース215内に収容され、電圧印加用の一対の配線部材210a,210bが接続されて外部に引き出されている。
弁体207とハウジング204との間には、注入口203から注入される加圧液体の圧電素子205側への侵入を阻止する封止部材206が配置されている。これにより、注入口203から加圧液体が注入される液室209が形成される。
ハウジング204は、円筒状、角筒状などの筒状体であり、ノズル202及び注入口203以外は閉じられている。ノズル202は、ハウジング204の先端部に開けられた開口であり、液体311(カラーインク311C、白インク311W)を吐出する。注入口203は、ノズル202の近傍のハウジング204の側面に設けられ、加圧された液体が連続的に供給される。
圧電素子205は、ジルコニアセラミックス等を用いて形成されている。圧電素子205には、配線部材210a、210bを介して駆動波形(駆動電圧)が与えられる。
封止部材206は、例えばパッキン、Oリング等であり、封止部材206を弁体207に外嵌することで、注入口203側から圧電素子205側へ液体が流入することを防止している。
弁体移動手段208は、ゴム、軟質樹脂、薄い金属板等で形成された復元可能に変形可能な弾性部材で形成された断面略台形状の変形部208aを有する。変形部208aの断面略台形状の上辺に相当する連結部208eは弁体207の基端側の面に固定されている。変形部208aの断面略台形状の底辺に相当する長辺側は屈曲辺部208dと連結されている。屈曲辺部208dは、径方向中央部がガイド部208cと連結され、径方向中央部と端部との間が、一端がケース215に連結された固定部212と連結されている。
この弁体移動手段208は、圧電素子205に所定の電圧が印加されて圧電素子205が伸張することにより、図22(b)に示すように、ガイド部208cがノズル202側へ例えば距離eだけ移動し、屈曲辺部208dの中央部付近が押し込まれる。
このとき、屈曲辺部208dは、ガイド部208cの外周側が固定部212に連結されているので、固定部212との連結部と起点として矢印方向に変位する。屈曲辺部208dが矢印方向に変位することで、変形部208aは拡開するので、弁体207との連結部208eが矢印方向に引き込まれる。
この弁体移動手段208の変形部208aの変形により、変形部208aの連結部208eに固定された弁体207が距離dだけ引き込まれて、ノズル202が開かれる。
つまり、圧電素子205の伸張によってガイド部208cがノズル202側へ距離eだけ移動することで、弁体207はガイド部208の移動方向(圧電素子205の伸長方向)と逆方向に距離でだけ移動する。
ここで、弁体移動手段208の変形部208aにおける弁体207との連結部208eと屈曲辺部208dとの距離や屈曲辺部208dの長さを調整することにより、弁体207の移動量を圧電素子205の変位量よりも長くすることができる。
つまり、弁体移動手段208は圧電素子205の変位量を増幅することができ、圧電素子205の変位量を少なくすることができるため、圧電素子205を小型化することができる。
次に、ヘッド2の動作について図23も参照して説明する。図23は同動作説明に供する駆動電圧の一例の説明図である。
ヘッド2は、圧電素子205に電圧が印加されていない状態においては、圧電素子205は収縮状態にあるので、弁体移動手段208には圧電素子205による力が加わらない状態にある。このとき、弁体移動手段208の変形部208aは、図23(a)に示すように、膨らんだ状態(通常状態)になっており、弁体207は変形部208aの弾性力によってノズル202方向に付勢されている。したがって、ノズル202は弁体207の端面によって閉じられており、ノズル202から液体311が吐出されることはない。
ここで、圧電素子205に対し、図23(a)に示すように、波形P1の電圧(+EV)を印加することで、圧電素子205が伸長し、前述したように、弁体移動手段208の変形部208aが変形して、弁体207を図22(b)に示す矢印方向に引き込む。これにより、弁体207がノズル202を開くので、注入口203から注入されている加圧液体311がノズル202から吐出される。
一方、図23(b)に示すように、圧電素子205に対する波形P2の電圧(+EV)が途中で消失した波形P2が印加されたり、また、図23(c)に示すように印加されるべき波形の電圧が停電等によって圧電素子205に印加されなかったりすることがある。
このとき、圧電素子205は収縮した状態を保持するので、弁体移動手段208の変形部208aは図22(a)に示す通常状態に戻っている。したがって、弁体207はノズル202を閉じた状態を維持するので、液体311がノズル202から吐出されることはない。
これにより、停電等の場合であっても、液体311がノズル202から不用意に漏れ出したり、ノズル詰まりを生じたりすることを低減できる。
次に、本発明の第4実施形態について図24及び図25を参照して説明する。図24は同実施形態に係る液体を吐出する装置で被描画物を航空機として印刷するときの説明に供する説明図、図25は同液体を吐出する装置の斜視説明図である。
液体を吐出する装置1000は、前記吐出ユニット1を搭載した移動体であるキャリッジを往復直線移動させるリニアレール404と、リニアレール404を適宜所定の位置へ移動させ、その位置で保持する多関節ロボット405とを備えている。
多関節ロボット405は、複数の関節によって人間の腕のように自由な動きを可能としたロボットアーム405aを備えており、ロボットアーム405aの先端を自由に移動させ、且つ、正確な位置に配置することができる。
多関節ロボット405としては、例えば、6つの軸、すなわち6つの関節を備えた6軸制御型の産業用ロボットを用いることができる。6軸型の多関節ロボットによれば予め動作に関する情報をティーチングしておくことできわめて正確、且つ、迅速にリニアレール404を被描画物100(航空機)の所定位置に対峙させることができる。ロボット405は、6軸に限定されるものではなく、5軸、7軸など適宜の軸数を備えた多関節ロボットを用いることができる。
このロボット405のロボットアーム405aに二股に枝分かれしたフォーク状の支持部材424を設け、この支持部材424の左側の枝部424aの先端に垂直リニアレール423aを、右側の枝部424bの先端に垂直リニアレール423bを平行になるようにして取り付けている。
そして、吐出ユニット1を移動可能に保持したリニアレール404の両端を、2つの垂直リニアレール423a,423bにそれぞれ架け渡すようにして支持させている。
吐出ユニット1は、例えば、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、ホワイトの各色の液体を吐出する複数のヘッド2、又は、複数のノズル列を有するヘッド2を備えている。この吐出ユニット1の各ヘッド2又はヘッド2の各ノズル列に対しては、タンク330から各色の液体が加圧供給される。
この液体を吐出する装置1においては、ロボット405によってリニアレール404を被描画物100の所要の描画領域に対向する位置に移動させ、印刷データに応じて吐出ユニット1をリニアレール404に沿って移動しながら、ヘッド2を駆動して、印刷を行う。
そして、1ライン分の印刷が終了したときに、垂直リニアレール423a,423bを駆動することにより、吐出ユニット1のヘッド2をあるラインから次のラインに移動させる。
この動作を繰り返して、被描画物100の所要の印刷領域に印刷することができる。
このとき、吐出ユニット1(ヘッド2)の移動距離が長くなるが、吐出ユニット1は払拭部材501を備えてヘッド2のノズル面202aを随時クリーニングすることができる。
これにより、少ないダウンタイムで、高品質印刷を継続して行うことができる。
次に、本発明の第5実施形態について図26及び図27を参照して説明する。図26は同実施形態に係る液体を吐出する装置の斜視説明図、図27は同装置の駆動部の斜視説明図である。
液体を吐出する装置1000は、車両のボンネットなどの曲面を有する被描画物100に対向させて据付けられる移動可能な枠ユニット802を備えている。枠ユニット802を構成する左右の枠部材810,811には、枠部材810,811に架け渡されるようにして、可動ユニット813が垂直方向(Y方向)へ昇降可能に取り付けられている。
可動ユニット813には、可動ユニット813上を水平方向(X方向)に往復移動可能に配置されたモータを内蔵する駆動部803と、この駆動部803に取り付けられて被描画物100へ向けて液体を吐出する吐出ユニット1とが搭載されている。
また、吐出ユニット1からの液体の吐出、駆動部803の往復移動及び可動ユニット813の昇降を制御するコントローラ805と、このコントローラ805に対して指示を行うPC(パーソナルコンピュータ)などの情報処理装置806とを備えている。情報処理装置806には、形状や大きさなどの被描画物100に関する情報を記録保存するデータベース部(DB部)807が接続されている。
枠ユニット802は、金属柱状体等によって形成された上下左右の枠部材808,809,810,811と、枠ユニット802を自立させるために下側の枠部材809の両側に直角且つ水平に取り付けられた左右の脚部材812a,812bを備えている。
そして、左右の枠部材810,811の間に架け渡された可動ユニット813は、駆動部803を支持した状態で昇降可能に構成されている。
被描画物100は、液体の吐出方向(Z方向)に直角に、すなわち、枠ユニット802の上下左右の枠部材808,809,810,811によって形成される平面に対向するようにして配置される。
この場合、印刷を行うべき所定の位置に被描画物100を配置させるためには、例えば、多関節型アームロボットのアームの先端に取り付けたチャックによって被描画物100の描画領域の裏側を吸着保持させることによって行うことができる。多関節型アームロボットを用いることで被描画物100をプリント位置に正確に配置することが可能となり、被描画物100の姿勢を適宜に変更することもできる。
駆動部803は、図27に示すように、可動ユニット813上を水平方向(X方向)に往復移動可能に配置されている。そして、可動ユニット813は、枠ユニット802の左右の枠部材810,811に架け渡されるようにして水平に配設されたレール830と、このレール830と平行となるように配設されたラックギヤ831と、レール830の一部に外嵌されてスライドしながら移動するリニアガイド832と、このリニアガイド832と連結されてラックギヤ831と噛合うピニオンギヤユニット833と、このピニオンギヤユニット833を回転駆動する減速機836付きのモータ834と、印刷点位置検出用のロータリエンコーダ835を備えて構成されている。
モータ834を駆動(正転又は逆転)することによって吐出ユニット1を可動ユニット813に沿って右方向または左方向に移動させる。そして、駆動部803は吐出ユニット1のX方向の駆動機構として機能する。なお、減速機836の筐体の両側にはリミットスイッチ837a、837bが取付けられている。
吐出ユニット1は、例えば、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、ホワイトの各色の液体を吐出する複数のヘッド2、又は、複数のノズル列を有するヘッド2を備えている。この吐出ユニット1の各ヘッド2又はヘッド2の各ノズル列に対しては、前述した液体供給系と同様にして、タンク330から各色の液体が加圧供給される。
この液体を吐出する装置1においては、可動ユニット813をY方向に移動させ、吐出ユニット1をX方向に移動させて、被描画物100に所要の画像を描画(印刷)する。
このとき、吐出ユニット1(ヘッド2)の移動距離が長くなるが、吐出ユニット1は払拭部材501を備えてヘッド2のノズル面202aを随時クリーニングすることができる。
これにより、少ないダウンタイムで、高品質印刷を継続して行うことができる。
また、本発明における「液体を吐出する装置」には、ヘッド、ヘッドモジュール又は液体吐出ユニットを備え、液体吐出ヘッドを駆動させて液体を吐出させる装置が含まれる。液体を吐出する装置には、液体が付着可能なものに対して液体を吐出することが可能な装置だけでなく、液体を 気中や液中に向けて吐出する装置も含まれる。
この「液体を吐出する装置」は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
例えば、「液体を吐出する装置」として、インクを吐出させて用紙に画像を形成する装置である画像形成装置、立体造形物(三次元造形物)を造形するために、粉体を層状に形成した粉体層に造形液を吐出させる立体造形装置(三次元造形装置)がある。
また、「液体を吐出する装置」は、吐出された液体によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するもの、三次元像を造形するものも含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」とは、液体が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。具体例としては、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布などの被記録媒体、電子基板、圧電素子などの電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セルなどの媒体であり、特に限定しない限り、液体が付着するすべてのものが含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」の材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど液体が一時的でも付着可能であればよい。
また、「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッドと液体が付着可能なものとが相対的に移動する装置があるが、これに限定するものではない。具体例としては、液体吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液体吐出ヘッドを移動させないライン型装置などが含まれる。
また、「液体を吐出する装置」としては、他にも、用紙の表面を改質するなどの目的で用紙の表面に処理液を塗布するために処理液を用紙に吐出する処理液塗布装置、原材料を溶液中に分散した組成液を、ノズルを介して噴射させて原材料の微粒子を造粒する噴射造粒装置などがある。
吐出される液体は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
液体を吐出するエネルギー発生源として、圧電アクチュエータ(積層型圧電素子及び薄膜型圧電素子)、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどを使用するものが含まれる。
1 吐出ユニット
2 ヘッド
2W 白ヘッド(第1ヘッド)
2C カラーヘッド(第2ヘッド)
2X 処理液ヘッド(第3ヘッド)
311W 白インク(第1液体)
311C カラーインク(第2液体)
311X 処理液(第3液体)
330 タンク
330W1、330W2 白タンク(第1タンク)
330C カラータンク(第3タンク)
330X 処理液タンク(第4タンク)
331 第1圧力源
332a、332b 第2圧力源
333 第3圧力源
340 バッファタンク(第2タンク)
350C 第5の弁
350H 第1の弁
350L 第3の弁
350X 第6の弁
360W1、360W2 第4の弁
370W1、370W2 第2の弁
1000 液体を吐出する装置

Claims (4)

  1. 第1圧力を発生する第1圧力源と、
    前記第1圧力よりも小さい第2圧力を発生する1又は複数の第2圧力源と、
    前記第2圧力よりも小さい第3圧力を発生する第3圧力源と、
    前記第2圧力源に通じ、第1ヘッドに供給する第1液体を収容する少なくとも2つの第1タンクと、
    前記第1圧力源及び前記第3圧力源に通じるとともに、2つの前記第1タンクに通じる第2タンクと、
    前記第1圧力源と前記第2タンクとを通じる経路を開閉する第1の弁と、
    2つの前記第1タンクと前記ヘッドとの間の各液体経路を開閉する第2の弁と、
    前記第3圧力源と前記第2タンクとを通じる経路を開閉する第3の弁と、
    前記第2タンクと2つの前記第1タンクとの間の各液体経路をそれぞれ開閉する第4の弁と、を備え、
    前記第1の弁、前記第2の弁、前記第3の弁及び第4の弁を開閉制御して、前記第1圧力及び前記第3圧力と前記第2圧力との圧力差により前記第1タンクと前記第2タンクとの間で前記第1液体を移動させる
    ことを特徴とする液体を吐出する装置。
  2. 前記第1圧力源に通じ、第2ヘッドに供給する第2液体を収容する第3タンクと、
    前記第1圧力源と前記第3タンクとを通じる経路を開閉する第5の弁と、を備え、
    前記第2タンクから前記第1タンクに前記第1液体を移動させるときに、前記第1の弁と前記第5の弁とを交互に開閉する
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体を吐出する装置。
  3. 前記第1タンク及び前記第2タンクの液面を検出する手段を備えている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の液体を吐出する装置。
  4. 第3ヘッドに供給する第3液体を収容する第4タンクを備え、
    前記第4タンクは前記第3圧力源に通じる
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の液体を吐出する装置。
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