JP2023093454A - 異常検知装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】異常検知装置10は、乗員の状態を検出し、検出した状態に基づく第一検出値を求める第一検出手段と、第一検出手段とは異なる方法で乗員の状態を検出し、検出した状態に基づく第二検出値を求める第二検出手段と、第一検出値に基づいて乗員の異常の有無を判断する第一判断手段と、第二検出値に基づいて乗員の異常の有無を判断する第二判断手段と、第一判断手段による判断と第二判断手段による判断のうち少なくとも一方に基づいて乗員の異常の有無を最終的に判断する第三判断手段と、を備える。
【選択図】図1
Description
また、処理が複雑になることで、血圧値が正常か否かの判断が遅くなってしまう。そのため、例えば、運転を行っている乗員の健康状態に異常ありと判断する前に乗員が重篤な状態に陥ってしまい、乗員が運転操作を誤って事故を引き起こしてしまう可能性がある。
乗員の状態を検出する第一検出手段と、
第一検出手段とは異なる方法で乗員の状態を検出する第二検出手段と、
前記第一検出手段が検出した状態に基づいて乗員の異常の有無を判断する第一判断手段と、
前記第二検出手段が検出した状態に基づいて乗員の異常の有無を判断する第二判断手段と、
前記第一判断手段による判断と前記第二判断手段による判断のうち少なくとも一方に基づいて乗員の異常の有無を最終的に判断する第三判断手段と、
前記第一判断手段、前記第二判断手段及び前記第三判断手段のうち少なくともいずれかが異常ありと判断した場合に、乗員に注意を喚起する注意喚起手段と、を備え、
前記第三判断手段は、前記第一判断手段による判断と前記第二判断手段による判断のそれぞれの異常の有無の組み合わせにより判断を行っており、
前記第一検出手段は、乗員の画像を撮影するカメラを有し、撮影した画像から前記第一検出手段が検出した第一検出値を求めるよう構成され、
前記注意喚起手段はモニターであり、被測定者である乗員が着座するシートの前方に設けられ、異常が発生した場合と、異常が発生していない場合であっても、前記第一検出手段が撮影した前記画像や前記第一検出値を表示することを特徴とする。
前記第二検出手段は、シートにおける着座した乗員と近接する部位の表層部に設けられていることを特徴とする。
前記第三判断手段は、前記第一判断手段と前記第二判断手段のうち早く判断した方による判断結果を最終的な判断として採用することを特徴とする。
前記第三判断手段は、前記第一判断手段による判断結果と前記第二判断手段による判断結果の両方に基づいて異常の有無を最終的に判断することを特徴とする。
前記第一判断手段、前記第二判断手段及び前記第三判断手段のうち少なくともいずれかが異常ありと判断した場合に、乗員に注意を喚起する注意喚起手段を備え、
前記注意喚起手段は、携帯端末によって構成されており、
前記注意喚起手段は、判断が早い方の判断手段が異常ありと判断した場合に、振動や音による第一注意喚起を行い、判断が遅い方の判断手段が異常ありと判断した場合に、前記第一注意喚起よりも強い振動や音による第二注意喚起を行うことを特徴とする。
前記第一検出手段及び前記第二検出手段は、検出した乗員の状態を数値として検出するよう構成されており、
前記第一判断手段及び前記第二判断手段は、検出された前記数値が所定の数値範囲内にあるか否か、又は前記数値が所定の閾値を超えたか否かによって異常の有無を判断するよう構成されており、
判断が遅い方の判断手段は、判断が早い方の判断手段の判断結果に基づいて、前記数値範囲又は閾値を補正することを特徴とする。
判断が遅い方の判断手段は、数値範囲を狭める、又は閾値を前回の検出値から遠ざけるように補正することを特徴とする。
判断が遅い方の判断手段は、数値範囲を広げる、又は閾値を前回の検出値に近づけるように補正することを特徴とする。
第一検出手段と第二検出手段とをそれぞれ複数備え、
前記第一判断手段及び前記第二判断手段は、前記第一検出手段が検出した複数の第一検出値及び前記第二検出手段が検出した複数の第二検出値のうちの少なくとも2つの検出値に基づいて、異常の有無を判定することを特徴とする。
前記第一検出値は、目の面積における瞳の面積割合、上眼瞼と下眼瞼との距離、頭部の移動距離、頭部の移動速度のいずれかであることを特徴とする。
第二検出手段は、体温、脈拍、血圧、呼吸数、血糖値、脳波の少なくともいずれかの生体情報を検出する生体センサーを有し、
検出した生体情報から前記第二検出手段が検出した第二検出値を求めるよう構成されていることを特徴とする。
前記第一判断手段は、前記第一検出手段が検出した第一検出値及び前記第二検出手段が検出した第二検出値に基づいて異常の有無を判断することを特徴とする。
所定期間における乗員の状態の変化を検出する第三検出手段を備え、
前記第一判断手段又は前記第二判断手段は、前記第三検出手段が検出した状態の変化に基づいて、異常の有無の判断条件を補正することを特徴とする。
請求項1から13のいずれか一項に記載の異常検知装置を備えたことを特徴とする。
また、判断の仕組みが簡素であるため、迅速な判断を行うことが可能となる。
さらに、注意喚起を受けた乗員やその同乗者は、当該乗員が急に体調を崩した場合に備えておくことが可能となる。
まず、本発明の第1実施形態に係る異常検知装置の概略構成について説明する。図1は異常検知装置10のブロック図、図2はこの異常検知装置10を備えた乗り物100の乗員室内を後方から見たときの概略図、図3はこの異常検知装置10を備えたシート200の側面図である。
なお、図2には、乗り物100の乗員室内として乗用車のものを例示したが、本発明は、バスやトラック等の他の自動車にも適用可能であることは勿論、鉄道や船舶、航空機等の自動車以外の乗り物にも適用可能である。
これらは、有線又は無線で通信可能に接続されている。有線接続とする場合には、乗り物に配設されたワイヤーハーネスを利用してもよいし、専用の配線を設けるようにしてもよい。一方、無線接続とする場合には、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信を利用するのが好ましい。
第一検出部1は、専用の装置としてもよいし、市販のカメラに通信機能を搭載したものとしてもよい。
第一検出部1の電力や装置本体4との接続方式は、特に限定されるものではないが、第一検出部1は、長時間の使用が見込まれるため、装置本体4と有線で接続し、装置本体4から電源の供給を受けるようにするのが好ましい。
また、第一検出部1は、撮影した画像の画像データを装置本体4へ送信するようになっている。
第一検出部1の設置箇所は、乗り物の種類にもよるが、乗員を撮影することが可能な位置でさえあれば特に限定されるものではない。
乗り物が自動車である場合には、例えば図2に示したように、バックミラー110や、天井120、インパネ130、ドア140等に、後方を撮影できるように設けることが考えられる。
なお、図2には、第一検出部1を運転席の周囲にのみ設けた場合を例示したが、助手席等の他の座席の周囲に設けるようにしてもよい。
また、本発明を適用しようとする乗り物が、前後方向に複数並ぶシートを備えたものである場合には、前側のシートの背面に、後ろ側のシートの方向を撮影できるように設けることもできる。
第二検出部2は、専用の装置として構成してもよいし、市販の血圧計や体温計、生体センサー等に通信機能を搭載したものとしてもよい。
また、この場合、第二検出部2を、乗員の体表で反射した、あるいは乗員を透過した光や圧力波等を検出するように構成する。このようにすれば、第二検出部2は、乗員と接する必要が無くなるため、比較的自由な位置に設けることが可能となる。
また、第二検出部2は、装置本体4から測定開始を指示する制御信号を受信したり、算出した第二検出値を装置本体4へ送信したりするようになっている。
第二検出部2の取り付け位置は、特に限定されるものではないが、図3に示したように、シート200における着席した乗員と近接する部位、すなわち、シートボトム210の上側表層部、シートバック220の前側表層部、あるいはヘッドレスト230の前側表層部等とするのが、第二検出部2が発する光や電磁波等を減衰させることなく透過させる観点から好ましい。
なお、シート200が、図示しないオットマンやフットレスト、ネックレスト等を備える場合には、これらに備えるようにしてもよい。
報知部3を振動機とする場合には、振動が伝わりやすいよう、シート200における着席した乗員と近接する部位に設けるのが好ましい。
また、報知部3をモニターで構成すれば、異常発生の報知の他、第一検出部1が撮影した画像や検出値を必要に応じて表示する事もできる。このようにすれば、異常がない場合であっても、乗員の現状の状態を確認することが可能となる。
制御部41は、CPU、RAM等で装置本体4の各部の動作を統括的に制御するように
構成されている。具体的には、乗り物のエンジンがかけられたことや、乗員がシートに着席したこと、第一検出部1や第二検出部2から信号を受信したこと等に基づいて、記憶部43に記憶されている各種処理プログラムを読み出してRAMに展開し、当該処理プログラムに従って各種処理を実行する。
閾値は、例えば、目と認識した領域における開いた状態とみなすことのできる瞳の面積(濃度値の低い画素数)の割合や、上眼瞼と下眼瞼との距離、あるいは頭部と認識した領域における通常範囲とみなすことのできる移動距離や移動速度の上限値等が記憶されている。
また、記憶部43は、第一検出部1や第二検出部2から受信した検出値を記憶することが可能となっている。
例えば、制御部41は、乗員の操作や、乗り物のエンジンがかけられたことや、乗員がシートに着席したこと等に基づいて、撮影の開始を指示する信号を、通信部42を介して、第一検出部1へ送信するようになっている。
また、制御部41は、撮影の開始を指示する信号の送信と同時又は送信した後、測定の開始を指示する信号を、通信部42を介して、所定期時間毎に第二検出部2へ繰り返し送信するようになっている。
なお、第一検出値の算出は、第一検出部1において行うようにしてもよい。
瞳の面積や上眼瞼と下眼瞼との距離等を判断に用いる場合には、第一検出値が閾値未満である状態が所定時間続いた場合に、瞼を閉じている、すなわち居眠りや体調不良が疑われる状態であると判断する。
一方、頭部の動き等を判断に用いる場合には、第一検出値が閾値以上であると、異常に速い速度で首を曲げたことになるため、居眠りや意識の低下が疑われる状態であると判断する。
このような処理を行うことにより、制御部41は、本発明における判断手段(第一判断手段)をなす。
本実施形態においては、両方の判断に基づいて最終的な判断を行うことを基本としているが、ユーザーの操作や検出部1,2が検出する項目等に応じて、両方に基づく判断、一方に基づく判断のいずれかを予め設定する構成としてもよい。
いずれか一方の判断に基づいて最終的な判断を行う場合については後述する。
ここで、第一検出値に基づく判断と第二検出値に基づく判断が異なる場合が考えられる。そこで、装置本体4は、(a)一方が異常なしでも他方が異常ありであれば異常ありと最終判断する、(b)一方が異常ありでも他方が異常なしであれば異常なしと最終判断する、のいずれかを選択するようになっている。こうすることで、(a)が選択された場合には、異常ありと判断されやすくなるため、乗員の健康状態をより慎重に監視することができる。一方、(b)が選択された場合には、異常なし判断されやすくなるため、乗員が必要以上に不安を感じてしまうのを抑制することができる。
た場合に、予め記憶部に格納されている所定の閾値TU,TLと比較し、検出値が数値範囲Rの上限と上閾値TUとの間又は数値範囲Rの下限と下閾値TLとの間にあれば、第1の異常が発生した(異常の可能性が高い)と判断して後の判断が行われるのを待ち、検出値が上閾値TUよりも上又は下閾値TLよりも下であれば、第1の異常よりもレベルの高い第2の異常が発生した(異常の可能性が大である)と判断して、後の判断を待つことなく最終的な判断結果とするようにしている。こうすることで、深刻な異常の発生をより迅速に検知し、事故の発生を抑制することが可能となる。
補正の仕方は、例えばユーザーの操作等に応じて、(A)数値範囲を狭める又は閾値を前回の検出値に近づける、(B)数値範囲を広げる又は閾値を前回の検出値から遠ざける、のいずれかを選択することができるようになっている。こうすることで、(A)が選択された場合には、異常ありと判断されやすくなるため、乗員の異常をより早期に発見することが可能となるし、乗員の健康状態をより慎重に監視することが可能となる。一方、(B)が選択された場合には、異常なしと判断されやすくなるため、乗員が過度に不安を感じてしまうのを抑制することができる。
これにより、報知部3は、異常が発生した場合に、注意喚起(例えば異常が発生していることの報知等)を行うため、乗員の注意が喚起される。すなわち、報知部3及び制御部41は、本発明における注意喚起手段として機能する。
なお、異常が発生していない場合にも、報知部3が、何らかの表示や音声出力を行えるようにしてもよい。
携帯端末5の制御部51及び通信部52は、記憶部53に所定のアプリケーションを予めインストールしておくことにより、上記実施形態の装置本体4の制御部41及び通信部42と同様の機能を有することになる。
また、携帯端末5の表示部54や、図示しないスピーカー、振動機等が、上記実施形態の報知部3と同様の機能を有することになる。
このように構成された異常検知装置10Aは、専用の装置本体や報知部を製造しなくてもよいため、異常検知装置の製造コストを低減することが可能となる。また、画像の表示、音声、振動等、様々な態様で報知を行うことが可能となる。更に、乗員の所持する携帯端末を利用することも可能となる。
着席するまでの間に、例えば運動をする等してカロリーを消費してきた場合、乗員の肌の色が通常よりも赤みを帯びていたり、心拍数や血圧値が高めになったりしやすいため、その分だけ異常ありと誤って判断してしまう可能性が高い。そこで、このようにすれば、運動によって上昇したと考えられる(状態が変化した)分だけ生体情報の数値範囲を広げたり閾値を離したりすることで、誤判断してしまうことを抑制することが可能となる。
次に、本発明の第2実施形態本発明の第1実施形態に係る異常検知装置の概略構成について説明する。
なお、ここでは、第1実施形態との相違点についてのみ説明する(記載を省略した構成や動作は、基本的に第1実施形態と同様である)。
第一検出部1Aは、専用の装置としてもよいし、市販のデジタル式の血圧計や電子体温計等に通信機能を搭載したものとしてもよい。
なお、第一検出部1は、乗り物内に据え付けられるものとしてもよいし、指輪型あるいは腕輪型のような、乗り物から物理的に切り離され乗員が身に着けられるものとしてもよい。
また、脳波や血糖値等、より高度な生体情報を測定するようにしてもよい。
なお、第一検出値の算出は、後述する装置本体4Aの制御部41で行うようにしてもよい。
また、第一検出部1Aは、求めた第一検出値を装置本体4へ送信するようになっている。
第一検出部1の設置箇所は、特に限定されるものでは無いが、例えば、シート200の図示しないアームレストやドア140のアームレスト等、乗員(特に肌の部分)が接し易いに備えるようにしてもよい。
第二検出部2Aは、専用の装置として構成してもよいし、市販の生体センサー等を用いたものであってもよい。
具体的には、第1実施形態における画像データから目や頭部を認識し、これらに基づいて第一検出値を求めるためのプログラムを有していない。
その代わりに、第一検出部1から受信した第一検出値を数値範囲Rと比較するためのプログラムが記憶されている。
本実施形態のようにすることで、カメラを用いなくても、低コストで製造でき、かつ判断の迅速な異常検知装置を得ることができる。
110 バックミラー
120 天井
130 インパネ
140 ドア
200 シート
210 シートボトム
220 シートバック
230 ヘッドレスト
10,10A 異常検知装置
1,1A 第一検出部
2,2A 第二検出部
3 報知部
4,4A 装置本体
41 制御部
42 通信部
43,43A 記憶部
5 携帯端末
51 制御部
52 通信部
53 記憶部
54 表示部
R 数値範囲
TL 下閾値
TU 上閾値
Claims (1)
- 乗員の状態を検出する第一検出手段と、
第一検出手段とは異なる方法で乗員の状態を検出する第二検出手段と、
前記第一検出手段が検出した状態に基づいて乗員の異常の有無を判断する第一判断手段と、
前記第二検出手段が検出した状態に基づいて乗員の異常の有無を判断する第二判断手段と、
前記第一判断手段による判断と前記第二判断手段による判断のうち少なくとも一方に基づいて乗員の異常の有無を最終的に判断する第三判断手段と、
前記第一判断手段、前記第二判断手段及び前記第三判断手段のうち少なくともいずれかが異常ありと判断した場合に、乗員に注意を喚起する注意喚起手段と、を備え、
前記第三判断手段は、前記第一判断手段による判断と前記第二判断手段による判断のそれぞれの異常の有無の組み合わせにより判断を行っており、
前記第一検出手段は、乗員の画像を撮影するカメラを有し、撮影した画像から前記第一検出手段が検出した第一検出値を求めるよう構成され、
前記注意喚起手段はモニターであり、被測定者である乗員が着座するシートの前方に設けられ、異常が発生した場合と、異常が発生していない場合であっても、前記第一検出手段が撮影した前記画像や前記第一検出値を表示することを特徴とする異常検知装置。
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