JP2023092973A - ラジアントチューブ - Google Patents

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Takahiko Ito
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Abstract

【課題】熱応力による曲がりを抑制しつつ、ランニングコストを低減することのできるラジアントチューブを提供する。【解決手段】ラジアントチューブ(100)は、第1管(10)と、第2管(20)と、を備える。第1管(10)は、燃焼ガスを導入可能である。第2管(20)は、第1管(10)に連なる。第2管(20)は、第1管(10)と直接及び間接的に接合されずに、第1管(10)の軸方向の熱伸長を許容する。【選択図】図1

Description

本開示は、ラジアントチューブに関する。
熱処理炉を用いて金属材料を熱処理するとき、炉内雰囲気が所定の温度に加熱される。通常、炉内雰囲気は、バーナーによって直接加熱される。この場合、バーナーによる燃焼で生じた燃焼ガスが炉内雰囲気に混入する。
しかしながら、例えば被熱処理材の品質を維持するため、炉内雰囲気への燃焼ガスの混入を避けることが要求される場合がある。この場合、炉内雰囲気を加熱するのに、ラジアントチューブが用いられる。ラジアントチューブは、例えば耐熱鋼からなり、熱処理炉内に設置される。ラジアントチューブには、バーナーが挿入される。熱処理時、バーナーで生じた燃焼ガスは、ラジアントチューブに導入されて、ラジアントチューブ内を流通する。この燃焼ガスにより、ラジアントチューブ自体が加熱されて高温になる。高温になったラジアントチューブからの輻射熱により、炉内雰囲気を加熱することができる。
ラジアントチューブを用いた熱処理では、ラジアントチューブのうち、バーナーのノズル付近で曲がりが発生しやすい。これは下記の理由による。バーナーのノズル付近では燃焼が起こっていて、極めて高温の燃焼ガスが導入される。このため、バーナーのノズル付近でラジアントチューブの温度は高く、バーナーから離れるに連れてラジアントチューブの温度は低い。つまり、ラジアントチューブの経路において、バーナーに近い部分とバーナーから遠い部分との間に温度差が生じ、熱膨張差が生じる。この熱膨張差により、ラジアントチューブに軸方向の熱応力が発生し、ラジアントチューブにクリープ変形が生じる。温度が高くて応力が大きいほどクレープ変形は顕著になるため、バーナーのノズル付近で曲がりが発生しやすい。ラジアントチューブの曲がりが大きくなると、ラジアントチューブを交換する必要がある。被熱処理材に悪影響が出るおそれがあるためである。
ラジアントチューブのクリープ変形を抑える手法として、ラジアントチューブの軸方向の熱応力を緩和することが考えられる。例えば、特許文献1には、伸縮軸継手を含むラジアントチューブが開示されている。特許文献1のラジアントチューブは、軸方向に伸縮可能な伸縮軸継手を経路に備えるため、熱応力を吸収緩和することができる。
特開平8-94006号公報
ラジアントチューブを用いた熱処理では、ラジアントチューブのうち、バーナーのノズル付近で破孔が発生しやすい。バーナーのノズル付近では極めて高温の燃焼ガスが導入されることから、高温腐食によってラジアントチューブ自体の減肉が生じるためである。破孔が発生すると、ラジアントチューブ内を流通する燃焼ガスが、破孔を通じて、炉内雰囲気に漏出するおそれがある。そのため、ラジアントチューブに破孔が発生した場合、一体のラジアントチューブ全体を交換する必要がある。したがって、熱処理炉においてラジアントチューブを適切な状態で使用し続けるには、高いランニングコストを強いられる。
本開示は、熱応力による曲がりを抑制しつつ、ランニングコストを低減することのできるラジアントチューブを提供することを課題とする。
本開示に係るラジアントチューブは、第1管と、第2管と、を備える。第1管は、燃焼ガスを導入可能である。第2管は、第1管に連なる。第2管は、第1管と直接及び間接的に接合されずに、第1管の軸方向の熱伸長を許容する。
本開示によるラジアントチューブによれば、熱応力による曲がりを抑制しつつ、ランニングコストを低減することができる。
図1は、第1実施形態のラジアントチューブの断面図である。 図2は、第1実施形態のラジアントチューブの要部を示す断面図である。 図3は、第2実施形態のラジアントチューブの要部を示す断面図である。 図4は、第3実施形態のラジアントチューブの断面図である。 図5は、第3実施形態のラジアントチューブの要部を示す断面図である。 図6は、第4実施形態のラジアントチューブの要部を示す断面図である。 図7は、第5実施形態のラジアントチューブの断面図である。 図8は、第5実施形態のラジアントチューブの要部を示す断面図である。 図9は、第5実施形態のラジアントチューブの変形例の要部を示す断面図である。 図10は、第5実施形態のラジアントチューブの変形例の要部を示す断面図である。 図11は、第6実施形態のラジアントチューブの断面図である。 図12は、支持部材の断面図である。
実施形態に係るラジアントチューブは、第1管と、第2管と、を備える。第1管は、燃焼ガスを導入可能である。第2管は、第1管に連なる。第2管は、第1管と直接及び間接的に接合されずに、第1管の軸方向の熱伸長を許容する(第1の構成)。
熱処理炉において、第1管は燃焼ガス経路の上流側に位置し、第2管は燃焼ガス経路の下流側に位置する。このため、第1の構成に係るラジアントチューブを用いた熱処理では、第1管は第2管と比較して高温になる。第1の構成に係るラジアントチューブにおいて、第1管は、第2管に対して軸方向に熱伸長することができる。そのため、高温になった第1管は、第2管によって軸方向の変形を拘束されない。したがって、第1の構成によれば、熱応力が緩和され、第1管のクリープ変形が低減する。これにより、第1管が曲がるのを抑制することができる。また、第1の構成に係るラジアントチューブでは、第1管と第2管とは、溶接やフランジ等により、直接的に接合されていない。第1管と第2管とは、例えば継手を介在する接合等、間接的にも接合されていない。そのため、第1管に破孔が発生した場合、第2管を熱処理炉内に残したまま、第1管のみを交換することができる。したがって、第1の構成によれば、従来技術のようにラジアントチューブ全体を交換する場合と比較して、ランニングコストを低減することができる。
第1の構成のラジアントチューブにおいて、典型的な例では、第1管は第2管側に位置する第1開放端を有し、第2管は、第1管側に位置する第2開放端を有する。この場合、第1開放端が第2開放端と対向し、第1開放端と第2開放端との間に隙間が設けられる(第2の構成)。この隙間によって、第2管に対する第1管の熱伸長が許容される。そのため、熱応力がより緩和され、第1管が曲がるのを十分に抑制することができる。
第2の構成のラジアントチューブにおいて、好ましくは、第1管は第1開放端を含む第1端部を有し、第2管は第2開放端を含む第2端部を有する。ラジアントチューブは、第1端部、上記の隙間及び第2端部の径方向外側に配置される外筒を備える(第3の構成)。
第3の構成では、第1管と第2管との間に設けられた隙間は、外筒によって径方向外側を包囲されている。そのため、隙間から燃焼ガスが漏出するのを抑制することができる。
第3の構成のラジアントチューブにおいて、例えば、外筒は、第1端部及び第2端部のうちの一方に接合され、他方に接合されていない(第4の構成)。第4の構成のラジアントチューブでは、外筒を第1管及び第2管とは別で成形することができる。この場合、単一の円筒管を外筒とすることができる。2つの半割り管を組み合わせて円筒状の外筒とすることもできる。そのため、製造上の観点から、第4の構成のラジアントチューブは実用的である。
第3の構成のラジアントチューブにおいて、例えば、外筒は、第1端部及び第2端部のうちの一方と一体成形されていて、他方と別体成形されている(第5の構成)。第5の構成のラジアントチューブでは、外筒は、第1管及び第2管のいずれか一方と一体である。そのため、ラジアントチューブを使用するとき、外筒を第1管又は第2管に接合するという余計な作業が不要になる。
第2の構成のラジアントチューブにおいて、好ましくは、第1管は第1開放端を含む第1端部を有し、第2管は第2開放端を含む第2端部を有する。ラジアントチューブは、第1端部、上記の隙間及び第2端部の径方向内側に配置される内筒を備える(第6の構成)。
第6の構成では、第1管と第2管との間に設けられた隙間は、内筒によって径方向内側を塞がれている。そのため、隙間から燃焼ガスが漏出するのを抑制することができる。
第6の構成のラジアントチューブにおいて、例えば、内筒は、第1端部及び第2端部のうちの一方に接合され、他方に接合されていない(第7の構成)。第7の構成のラジアントチューブでは、内筒を第1管及び第2管とは別で成形することができる。この場合、単一の円筒管を内筒とすることができる。そのため、製造上の観点から、第7の構成のラジアントチューブは実用的である。
第6の構成のラジアントチューブにおいて、例えば、内筒は、第1端部及び第2端部のうちの一方と一体成形されていて、他方と別体成形されている(第8の構成)。第8の構成のラジアントチューブでは、内筒は、第1管及び第2管のいずれか一方と一体である。そのため、ラジアントチューブを使用するとき、内筒を第1管又は第2管に接合するという余計な作業が不要になる。
第1の構成のラジアントチューブにおいて、別の典型的な例では、第1管は第2管側に位置する第1端部を有し、第2管は第1管側に位置する第2端部を有する。この場合、第1端部及び第2端部のうちの一方が他方に挿入される(第9の構成)。この場合、第2管に対する第1管の熱伸長が許容される。そのため、熱応力がより緩和され、第1管が曲がるのを十分に抑制することができる。
第1~第9の構成のラジアントチューブのいずれか1つにおいて、好ましくは、第1管は直線状に延び、第2管は曲がり管部と、ストレート管部と、を含む。曲がり管部は、第1管側に位置する。ストレート管部は、曲がり管部につながって、第1管の下方で第1管と平行に延びる。この場合、ラジアントチューブは、ストレート管部上に設けられて第1管を支持する支持部材を備える(第10の構成)。
第10の構成では、直線状の第1管は、第2管のうちのストレート管部の直ぐ上に配置される。このストレート管部上に、第1管を支持する支持部材が設けられる。要するに、第1管は、支持部材によって下方から支持される。第1管はラジアントチューブ全体の中で最も高温になりやすいため、第1管に発生するクリープ変形は顕著になる。第10の構成に係るラジアントチューブによれば、このような第1管が自重によって下方に撓むのを抑制することができる。
以下に、図面を参照しながら、本実施形態のラジアントチューブについてその具体例を説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態のラジアントチューブ100の断面図である。図1では、熱処理炉内にラジアントチューブ100が設置されたときの様子を示す。熱処理炉は、例えば連続焼鈍炉である。ラジアントチューブ100全体の外形は、本実施形態の例ではW字型である。しかしながら、ラジアントチューブ100全体の外形は特に限定されるものではなく、例えば直線状であってもよいし、U字型であってもよい。以下、ラジアントチューブ100が延びる方向を軸方向と言う。
図1を参照して、ラジアントチューブ100は、第1管10と、第2管20と、を備える。第1管10は、第1固定端部11を有する。第2管20は、第2固定端部21を有する。第1管10は、第1固定端部11で熱処理炉の炉壁1に固定される。第2管20は、第2固定端部21で第1管10が固定されている側の炉壁1に固定される。
本実施形態の例のようにラジアントチューブ100全体の外形がW字型の場合、あるいはU字型の場合は、第1管10と第2管20とは、熱処理炉の同じ側の炉壁1に固定される。ラジアントチューブ100が直線状の場合は、第1管10は第2管20が固定された炉壁1とは反対側の炉壁1に固定される。
第1管10は、直線状であり、燃焼ガスを導入可能である。典型的な例では、燃焼ガスは、ラジアントチューブ100内に設けられた加熱機構2による燃焼で生じる。例えば、加熱機構2は第1管10内に設けられる。加熱機構2は、典型的にはバーナーであり、第1管10に挿入される。
第2管20は、第1管10に連なる。第1管10及び第2管20は、一つの流路(燃焼ガス経路)を形成する。この場合、第1管10内に供給された燃焼ガスは、第2管20に流入する。第2管20内に流入した燃焼ガスは、第2管20の第2固定端部21から炉外に排出される。要するに、熱処理炉において、第1管10は燃焼ガス経路の上流側に位置し、第2管20は燃焼ガス経路の下流側に位置する。燃焼ガスが第1管10に導入されて、第1管10及び第2管20をこの順に流通する。この燃焼ガスにより、第1管10自体及び第2管20自体が加熱されて高温になる。高温になったラジアントチューブ100からの輻射熱により、炉内雰囲気を加熱することができる。
第2管20は、第1管10と直接的に接合されていないし、第1管10と間接的にも接合されていない。2つの管を接合する場合において、直接的な接合とは、例えば溶接やフランジによる接合である。また、間接的な接合とは、例えば継手を介在する接合である。第2管20は、第1管10の軸方向の熱伸長を許容する。第1管10と第2管20とは、互いに軸方向の変位を阻害しないように炉内に設置される。別の観点では、ラジアントチューブ100は、第1管10と、第2管20とに分割されている。
第1管10は、第2管20側に位置する第1端部12を有する。第1端部12は、第1管10のうち第1固定端部11とは反対側の端部である。第2管20は、第1管10側に位置する第2端部22を有する。第2端部22は、第2管20のうち第2固定端部21とは反対側の端部である。典型的な例では、第1端部12の管軸と第2端部22の管軸とは一致する。
第2管20は、第1曲がり管部23と、第1ストレート管部24と、第2曲がり管部25と、第2ストレート管部26と、第3曲がり管部27と、第3ストレート管部28と、を含む。これらの管は、この順番に直列に接続される。第1管10と、第1ストレート管部24と、第2ストレート管部26と、第3ストレート管部28とは、同一の垂直面内に配置されている。
第1ストレート管部24、第2ストレート管部26、及び第3ストレート管部28の各々は、第1管10の下方に位置し、第1管10と平行に延びる直線状の管である。第1曲がり管部23、第2曲がり管部25、及び第3曲がり管部27の各々は、180°湾曲した曲管である。
第1曲がり管部23は、第2管20における第2端部22を含み、第1管10側に位置する。要するに、第1曲がり管部23は、第2管20のうち第1管10に連なる管である。第3ストレート管部28は、第2管20における第2固定端部21を含む。
図2は、第1実施形態のラジアントチューブ100の要部を示す断面図である。図2では、第1端部12及び第2端部22の近傍を拡大して示す。図2を参照して、第1端部12は、第1開放端121を含む。第2端部22は、第2開放端221を含む。第1管10の第1開放端121は開放されており、第1開放端121につながるものは何もない。同様に、第2管20の第2開放端221は開放されており、第2開放端221につながるものは何もない。
軸方向において、第1管10と第2管20との間には、隙間31が設けられる。より具体的には、第1開放端121と第2開放端221との間に隙間31が設けられる。第1開放端121は、軸方向に沿って第2開放端221と対向する。本実施形態のラジアントチューブ100において、隙間31の軸方向における寸法は、少なくとも5mm以上であることが好ましい。
本実施形態の例では、第1端部12の内径は、第2端部22の内径とほとんど同じである。第1管10と第2管20との間に隙間31が設けられる場合、第1端部12の内径は、第2端部22の内径よりも小さいか、同じであることが好ましい。このような場合、燃焼ガスが第1管10から第2管20にスムーズに流入する。
ラジアントチューブ100は、外筒30を備える。外筒30は、第1管10の第1端部12、第1管10と第2管20との間に設けられた隙間31、及び第2管20の第2端部22の径方向外側に配置される。外筒30は、第1管10及び第2管20とは別体である。外筒30は、燃焼ガスがラジアントチューブ100の外部に漏出することを抑制する役割を担う。また、外筒30は、燃焼ガスを第1管10から第2管20に案内する役割も担う。
外筒30は、第2管20の第2端部22に接合され、第1管10には接合されない。第1管10は、外筒30に対して熱伸長が可能である。外筒30を接合する手段は、特に限定されるものではないが、例えばボルトで接合してもよい。外筒30の材質は、特に限定されるものではないが、例えば第1管10又は第2管20と同じ材質であってもよい。
2つの半割り管を組み合わせることによって、円筒状の外筒30を形成することができる。ただし、外筒30は、単一の円筒管から構成されていてもよい。このように外筒30を容易に製造することができる。
第1管10の材質と第2管20の材質とは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。第1管10及び第2管20の材質は、典型的にはJIS G 5122(2003年)に規定された耐熱鋼が用いられる。第1管10及び第2管20の材質は、例えば、SCH22又はSCH13であってもよい。
ラジアントチューブ100の使用中、ラジアントチューブ100内、すなわち第1管10及び第2管20の内部は負圧にされる。要するに、ラジアントチューブ100内の気圧を、ラジアントチューブ100外の気圧(炉内雰囲気の圧力)よりも低くする。ラジアントチューブ100内を負圧にする手段は特に限定されないが、例えば、吸気ポンプによって第2管20の第2固定端部21側から第2管20内の気体(燃焼ガス等)を抜いてもよい。
ラジアントチューブ100は、炉内に設けられた図示しない支持部材によって支持されていてもよい。支持部材は、典型的には炉壁1に取り付けられ、第1管10又は第2管20を構成する各管部の重量を支える。
本実施形態のラジアントチューブ100を用いた熱処理では、第1管10に極めて高温の燃焼ガスが導入される。このため、第1管10は第2管20と比較して、高温になる。第1管10は、第2管20に対して軸方向に熱伸長することができる。そのため、高温になった第1管10は、第2管20によって軸方向の変形を拘束されない。したがって、熱応力が緩和され、第1管10のクリープ変形が低減する。これにより、第1管10が曲がるのを抑制することができる。
また、極めて高温の燃焼ガスが導入される第1管10には、破孔が発生しやすい。第1管10と第2管20とは、直接的にも間接的にも接合されていない。そのため、第1管10に破孔が発生した場合、第2管20を熱処理炉内に残したまま、第1管10のみを交換することができる。したがって、従来技術のようにラジアントチューブ全体を交換する場合と比較して、ランニングコストを低減することができる。
本実施形態に係るラジアントチューブ100において、第1管10の第1開放端121と第2管20の第2開放端221との間には、隙間31が設けられている。この隙間31によって、第2管20に対する第1管10の熱伸長が許容される。そのため、熱応力がより緩和され、第1管10が曲がるのを十分に抑制することができる。
さらに、第1管10と第2管20との間に設けられた隙間31は、外筒30によって径方向外側を包囲されている。また、使用中のラジアントチューブ100内が負圧にされていれば、その負圧が隙間31を通じて外筒30に作用する。これにより、外筒30は、径方向で縮小するように変形し、隙間31は外筒30によって外側から塞がれる。したがって、隙間31から燃焼ガスが漏出するのを抑制することができる。
本実施形態のラジアントチューブ100では、外筒30が第1管10及び第2管20とは別体である。この場合、外筒30を簡単な形状に成形することができる。そのため、製造上の観点から、本実施形態のラジアントチューブ100は実用的である。
上述した通り、本実施形態のラジアントチューブ100において、第1管10の材質と第2管20の材質とは異なっていてもよい。例えば、第1管10として、第2管20と比較して高温強度及び耐酸化性に優れた金属(例えば、Ni基合金)を用いてもよい。この場合、第1管10はラジアントチューブ100全体の中で最も高温になりやすいため、ラジアントチューブ100全体の寿命を向上させることができる。また、この場合、第1管10のみを高温強度及び耐酸化性に優れた材質にするため、ラジアントチューブ100全体をこのような材質にする場合と比較してコストを低減することができる。
一般に、第1管10と第2管20とを相互に溶接によって接合している場合に、第1管10として第2管20よりも高温強度及び耐酸化性に優れた金属を用いると、ラジアントチューブ100の寿命がかえって低下する恐れがある。第1管10と第2管20の線膨張係数の違いにより、第1管10と第2管20との接合部に熱応力が発生するからである。この点、本実施形態のラジアントチューブ100の場合、第1管10と第2管20とは、直接的にも間接的にも接合されていない。そのため、ラジアントチューブ100の寿命を向上させることができる。
本実施形態の例では、外筒30は、第2管20の第2端部22に接合され、第1管10には接合されていない。ただし、外筒30は、第1管10と第2管20のどちらに接合されてもよい。しかしながら、外筒30は、第1管10及び第2管20の両方ともには接合されない。外筒30は、第1端部12及び第2端部22の両方に接合されていなくてもよい。第1管10及び第2管20のうち、外筒30と接合されない一方の管は、他方の管及び外筒30に対して相対的に熱伸長が可能である。
[第2実施形態]
図3は、第2実施形態のラジアントチューブ100aの要部を示す断面図である。図3では、図2と同様にラジアントチューブ100aに設けられた隙間31aの近傍を拡大して示す。
図3を参照して、本実施形態では、ラジアントチューブ100aの外筒30aは、第1管10aの第1端部12a及び第2管20aの第2端部22aのうちの一方と一体成形されている。この場合、外筒30aは、第1端部12a及び第2端部22aのうちの他方とは別体成形されている。
図3に示す例では、外筒30aは、第2端部22aと一体成形されていて、第1端部12aとは別体成形されている。言い換えると、第2管20aは、外筒30aを含む。しかしながら、外筒30aは、第1端部12aと一体成形されていてもよい。その場合、外筒30aは第2端部22aとは別体成形される。
本実施形態のラジアントチューブ100aの場合、外筒30aは、第2管20aと一体である。そのため、ラジアントチューブ100aを使用するとき、外筒30aを第1管10a又は第2管20aに接合するという余計な作業が不要になる。要するに、第1管10aと第2管20aとを炉内の所定の位置に設置するだけで、ラジアントチューブ100aを使用することができる。
[第3実施形態]
図4は、第3実施形態のラジアントチューブ100bの断面図である。図5は、第3実施形態のラジアントチューブ100bの要部を示す断面図である。図5では、ラジアントチューブ100bに設けられた隙間31bの近傍を拡大して示す。
図4及び図5を参照して、ラジアントチューブ100bは、内筒30bを備える。内筒30bは、第1管10bの第1端部12b、第1管10bと第2管20bとの間に設けられた隙間31b、及び第2管20bの第2端部22bの径方向内側に配置される。内筒30bは、第1管10b及び第2管20bとは別体である。
内筒30bは、第1端部12b及び第2端部22bの両方に接合されていない。2つの半割り管を組み合わせることによって、円筒状の内筒30bを形成することができる。ただし、内筒30bは、単一の円筒管から構成されていてもよい。
第1管10bと第2管20bとの間に設けられた隙間31bは、内筒30bによって径方向内側から塞がれている。そのため、隙間31bから燃焼ガスが漏出するのを抑制することができる。
内筒30bは、第1端部12b及び第2端部22bのうちのいずれか一方に接合されてもよい。内筒30bは、第1管10bと第2管20bのどちらに接合されてもよいが、第1管10及び第2管20の両方ともには接合されない。このとき、第1管10b及び第2管20bのうち、内筒30bと接合されない一方の管は、他方の管及び内筒30bに対して相対的に熱伸長が可能である。
[第4実施形態]
図6は、第4実施形態のラジアントチューブ100cの要部を示す断面図である。図6では、図5と同様にラジアントチューブ100cに設けられた隙間31cの近傍を拡大して示す。
図6を参照して、本実施形態では、ラジアントチューブ100cの内筒30cは、第1管10cの第1端部12c及び第2管20cの第2端部22cのうちの一方と一体成形されている。この場合、内筒30cは、第1端部12c及び第2端部22cのうちの他方とは別体成形されている。
図6に示す例では、内筒30cは、第2端部22cと一体成形されていて、第1端部12cとは別体成形されている。言い換えると、第2管20cは、内筒30cを含む。しかしながら、内筒30cは、第1端部12cと一体成形されていてもよい。その場合、内筒30cは第2端部22cとは別体成形される。
本実施形態のラジアントチューブ100cの場合、内筒30cは、第2管20cと一体である。そのため、ラジアントチューブ100cを使用するとき、内筒30cを第1管10c又は第2管20cに接合するという余計な作業が不要になる。要するに、第1管10cと第2管20cとを炉内の所定の位置に設置するだけで、ラジアントチューブ100cを使用することができる。
[第5実施形態]
図7は、第5実施形態のラジアントチューブ100dの断面図である。図8は、第5実施形態のラジアントチューブ100dの要部を示す断面図である。図8では、ラジアントチューブ100dのうち、第1端部12d及び第2端部22dの近傍を拡大して示す。本実施形態では、第1管10dの第1端部12d及び第2管20dの第2端部22dのうちの一方が、他方に挿入される。この場合、第1端部12dと第2端部22dのうち、一方の内径が他方の外径よりも大きい。本実施形態でも、第2管20dは、第1管10dと直接的にも、間接的にも接合されていない。
本実施形態の例では、第1端部12dは、第2端部22dに挿入される。第2端部22dの内径が、第1端部12dの外径よりも大きい。図7及び図8に示す例では、第1管10dの内径及び外径は全長にわたって一定である。また、第2管20dの内径及び外径は全長にわたって一定である。
本実施形態のラジアントチューブ100dでは、第1管10dの第1端部12dが第2管20dの第2端部22dに単に挿入されている。このため、第2管20dに対する第1管10dの熱伸長が許容される。そのため、熱応力がより緩和され、第1管10dが曲がるのを十分に抑制することができる。
第1管10dの内径及び外径は、必ずしも全長にわたって一定である必要はない。図9は、第5実施形態のラジアントチューブ100dの変形例の要部を示す断面図である。例えば、図9に示すように、第1管10dにおいて、第1端部12dの外径が、第1端部12dを除く部分の外径と異なっていてもよい。この場合、第1端部12dの外径は、第2管20dの内径よりも小さくて、第1管10dのうちで第1端部12dを除く部分の外径は、第2管20の外径と同じであってもよい。
また、第2管20dの内径及び外径は、必ずしも全長にわたって一定である必要はない。図10は、第5実施形態のラジアントチューブ100dの変形例の要部を示す断面図である。例えば、図10に示すように、第1管10dにおいて、第2端部22dの内径が第2端部22dを除く部分の内径と異なっていてもよい。この場合、第2端部22dの内径は、第1端部12dよりも大きくて、第2管20dのうちで第2端部22dを除く部分の内径は、第2管20dの内径と同じであってもよい。
[第6実施形態]
図11は、第6実施形態のラジアントチューブ100eの断面図である。ラジアントチューブ100eは、第1実施形態のラジアントチューブ100と比較して、支持部材40を備える点で異なる。支持部材40は、直線状の第1管10eを支持する。第1管10eは、第2管20eのうちの第1ストレート管部24eの直ぐ上に配置される。支持部材40は、第1ストレート管部24e上に設けられる。図12は、支持部材40の断面図である。図12では、支持部材40、第1管10e、及び第1ストレート管部24eの軸方向に沿って見た断面を示す。支持部材40は、例えば溶接によって第1ストレート管部24eに接合される。
第1管10eは、支持部材40によって下方から支持される。第1管10eはラジアントチューブ100e全体の中で最も高温になりやすいため、第1管10eに発生するクリープ変形は顕著になる。本実施形態に係るラジアントチューブ100eによれば、このような第1管10eが自重によって下方に撓むのを抑制することができる。
以上、本開示の実施の形態を説明した。しかしながら、上述した実施の形態は本開示を実施するための例示に過ぎない。したがって、本開示は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変更して実施することができる。
上記各実施形態において、ラジアントチューブ100は、直線状の第1管10(ストレート管部)と、その他の部分である第2管20とに分割される。しかしながら、ラジアントチューブの分割位置は、これに限定されるものではない。例えば、ストレート管部と、ストレート管部に接続された第1曲がり管部までを第1管とし、その第1管がその他の部分と分割されていてもよい。
100、100a、100b、100c、100d、100e:ラジアントチューブ
10:第1管
12:第1端部
121:第1開放端
20:第2管
22:第2端部
221:第2開放端
30、30a:外筒
30b、30c:内筒
31、31a、31b、31c:隙間
40:支持部材

Claims (10)

  1. 燃焼ガスを導入可能な第1管と、
    前記第1管に連なる第2管であって、前記第1管と直接及び間接的に接合されずに、前記第1管の軸方向の熱伸長を許容する前記第2管と、
    を備える、ラジアントチューブ。
  2. 請求項1に記載のラジアントチューブであって、
    前記第1管は、前記第2管側に位置する第1開放端を有し、
    前記第2管は、前記第1管側に位置する第2開放端を有しており、
    前記第1開放端が前記第2開放端と対向し、前記第1開放端と前記第2開放端との間に隙間が設けられる、ラジアントチューブ。
  3. 請求項2に記載のラジアントチューブであって、
    前記第1管は、前記第1開放端を含む第1端部を有し、
    前記第2管は、前記第2開放端を含む第2端部を有しており、
    前記ラジアントチューブは、前記第1端部、前記隙間及び前記第2端部の径方向外側に配置される外筒を備える、ラジアントチューブ。
  4. 請求項3に記載のラジアントチューブであって、
    前記外筒は、前記第1端部及び前記第2端部のうちの一方に接合され、他方に接合されていない、ラジアントチューブ。
  5. 請求項3に記載のラジアントチューブであって、
    前記外筒は、前記第1端部及び前記第2端部のうちの一方と一体成形されていて、他方と別体成形されている、ラジアントチューブ。
  6. 請求項2に記載のラジアントチューブであって、
    前記第1管は、前記第1開放端を含む第1端部を有し、
    前記第2管は、前記第2開放端を含む第2端部を有しており、
    前記ラジアントチューブは、前記第1端部、前記隙間及び前記第2端部の径方向内側に配置される内筒を備える、ラジアントチューブ。
  7. 請求項6に記載のラジアントチューブであって、
    前記内筒は、前記第1端部及び前記第2端部のうちの一方に接合され、他方に接合されていない、ラジアントチューブ。
  8. 請求項6に記載のラジアントチューブであって、
    前記内筒は、前記第1端部及び前記第2端部のうちの一方と一体成形されていて、他方と別体成形されている、ラジアントチューブ。
  9. 請求項1に記載のラジアントチューブであって、
    前記第1管は、前記第2管側に位置する第1端部を有し、
    前記第2管は、前記第1管側に位置する第2端部を有しており、
    前記第1端部及び前記第2端部のうちの一方が他方に挿入される、ラジアントチューブ。
  10. 請求項1~9のいずれか1項に記載のラジアントチューブであって、
    前記第1管は、直線状に延び、
    前記第2管は、前記第1管側に位置する曲がり管部と、前記曲がり管部につながって前記第1管の下方で前記第1管と平行に延びるストレート管部と、を含み、
    前記ラジアントチューブは、前記ストレート管部上に設けられて前記第1管を支持する支持部材を備える、ラジアントチューブ。
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