JP2023092647A - 基板コネクタ及び基板対基板コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】端子のインピーダンスを適切に調整することができ、信頼性が高くなるようにする。【解決手段】ハウジングと、該ハウジングに取付けられる信号端子61とを備える基板コネクタであって、前記ハウジングは、第1空間部と、該第1空間部より反嵌合方向に位置する第2空間部とを含み、前記信号端子61の一方の側面は、前記第1空間部及び第2空間部を通して、前記基板コネクタの外側に露出し、前記ハウジングは、第3空間部を更に含み、該第3空間部は、前記信号端子61の他方の側面側に位置し、前記信号端子61は前記第3空間部に係止される。【選択図】図1

Description

本開示は、基板コネクタ及び基板対基板コネクタに関するものである。
従来、一対の回路基板同士を電気的に接続するために、基板対基板コネクタが使用されている。しかし、近年では、回路基板間で伝送される電気信号の高速化に伴い、基板対基板コネクタにおいても、電気信号の伝送線路のインピーダンスを整合させることが求められている。そこで、電気信号の伝送線路である端子の一部を湾曲させ、端子のピッチを部分的に変更することによって、インピーダンスを整合させることが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
図18は従来のコネクタにおける端子のピッチ変換部を示す部分平面図である。
図において、861は、図示されないコネクタの端子であり、前記コネクタの幅方向に並べて配設され、説明の便宜上、図における左から順に、861a、861b・・・861hの符号が付与されている。そして、各端子861は、図示されない相手方コネクタの端子と接触する接触部865と、図示されないコネクタのハウジングによって支持される支持部862と、図示されない基板のパッドにはんだ付されるテール部863とを含んでいる。
また、符号Sが付与されている互いに隣合う端子861c及び端子861dは信号端子として機能し、例えば、差動信号を伝送する場合には、一方の信号がプラスとなり、他方の信号がマイナスとなる。さらに、符号Gが付与されている端子861b及び端子861eはグランド端子として機能する。なお、図においては、符号S及びGの付与が省略されているが、ここでは、端子861a、端子861f及び端子861gは信号端子として機能し、端子861hはグランド端子として機能するものとする。
そして、端子861は、ピッチ変換部864を備えている。該ピッチ変換部864においては、信号端子として機能する端子861a、端子861c、端子861d、端子861f及び端子861gが端子861のピッチ方向(図における横方向)に斜めに曲げられている。その結果、接触部865においては、互いに隣合う信号端子同士のピッチ、すなわち、端子861cと端子861dとの間隔、及び、端子861fと端子861gとの間隔が広くなり、一方、互いに隣合う信号端子とグランド端子とのピッチ、すなわち、端子861aと端子861bとの間隔、端子861bと端子861cとの間隔、端子861dと端子861eとの間隔、端子861eと端子861fとの間隔、及び、端子861gと端子861hとの間隔が狭くなっている。これにより、端子861のインピーダンスを調整して整合させることができる。
特開2005-149770号公報
しかしながら、前記従来のコネクタにおいては、端子861をピッチ方向に曲げてインピーダンスを調整するようになっているので、端子861の機械特性や製造性が低下し、ひいては、コネクタの機械特性や製造性が低下してしまう。また、近年では、電子部品、電子機器等の小型化に伴いコネクタも小型化されているので、端子861の各部の寸法やピッチも極めて微細なものにならざるを得ず、このような状況の下で、端子861をピッチ方向に曲げることは、困難である。
ここでは、前記従来の問題点を解決して、端子のインピーダンスを適切に調整することができ、信頼性の高い基板コネクタ及び基板対基板コネクタを提供することを目的とする。
そのために、基板コネクタにおいては、ハウジングと、該ハウジングに取付けられる信号端子とを備える基板コネクタであって、前記ハウジングは、第1空間部と、該第1空間部より反嵌合方向に位置する第2空間部とを含み、前記信号端子の一方の側面は、前記第1空間部及び第2空間部を通して、前記基板コネクタの外側に露出し、前記ハウジングは、第3空間部を更に含み、該第3空間部は、前記信号端子の他方の側面側に位置し、前記信号端子は前記第3空間部に係止される。
他の基板コネクタにおいては、さらに、前記第1空間部の嵌合方向の寸法は、前記第2空間部よりも大きい。
更に他の基板コネクタにおいては、さらに、前記基板コネクタが相手方コネクタと嵌合した状態において、前記第1空間部の少なくとも一部は、前記相手方コネクタによって覆われる。
更に他の基板コネクタにおいては、さらに、前記ハウジングは、相手方コネクタの少なくとも一部が収容される凹部であって嵌合方向端が開放された凹部と、該凹部の側面の少なくとも一部を画定する長壁部と、前記凹部の反嵌合方向端を閉止する底板とを含み、前記第2空間部は、嵌合方向に関して前記底板とオーバーラップして、前記長壁部に形成されている。
更に他の基板コネクタにおいては、さらに、前記第2空間部と第3空間部とは、嵌合方向に関して互いに隣接して形成されている。
更に他の基板コネクタにおいては、さらに、前記第1空間部及び第2空間部の幅方向の寸法は、前記信号端子の幅方向の寸法より小さい。
更に他の基板コネクタにおいては、さらに、前記信号端子における、嵌合方向に関して前記第1空間部に対応する部分は、相手方コネクタの相手方信号端子との接点領域として機能し得る。
更に他の基板コネクタにおいては、さらに、前記信号端子は、複数であって、互いに平行な少なくとも2本の列を形成し、各列の信号端子の側面に位置する第1空間部、第2空間部及び第3空間部は互いに向い合うように対称に形成されている。
更に他の基板コネクタにおいては、さらに、前記第1空間部及び第2空間部を通して、前記基板コネクタの外側に露出する信号端子の側面には、金メッキを施し得る。
基板対基板コネクタにおいては、本開示の基板コネクタと、該基板コネクタと嵌合する相手方コネクタとを有する。
本開示によれば、基板コネクタは、端子のインピーダンスを適切に調整することができる。また、小型化することができ、構造が簡素で、部品点数が少なく、製造が容易で、コストを低減することができるとともに、信頼性が向上する。
本実施の形態における第1コネクタ及び第2コネクタが嵌合した状態を示す斜視図である。 本実施の形態における第1コネクタ及び第2コネクタが嵌合した状態を示す正面図である。 本実施の形態における第1コネクタ及び第2コネクタの断面図であって、(a)は図2におけるA-A矢視断面図、(b)は(a)における第1コネクタのみを示す図である。 本実施の形態における第1コネクタを示す第1の斜視図である。 本実施の形態における第1コネクタの第1の分解斜視図である。 本実施の形態における第1コネクタを示す第2の斜視図である。 本実施の形態における第1コネクタの第2の分解斜視図である。 本実施の形態における第1コネクタを示す第3及び第4の斜視図であって、(a)は第3の斜視図、(b)は第4の斜視図である。 本実施の形態における第1コネクタの第1の部分断面斜視図である。 本実施の形態における第1コネクタの第2の部分断面斜視図である。 本実施の形態における第1コネクタの第3の部分断面斜視図である。 本実施の形態における第1コネクタの信号端子を示す斜視図である。 本実施の形態における第1コネクタの信号端子の配列状態を示す第1の斜視図であって、(a)は第1の斜視図、(b)は(a)におけるB部拡大図である。 本実施の形態における第1コネクタの信号端子の配列状態を示す第2の斜視図であって、(a)は第2の斜視図、(b)は(a)におけるC部拡大図である。 本実施の形態における第1コネクタの第1信号端子の配列状態を示す透視図である。 本実施の形態における第2コネクタを示す斜視図である。 本実施の形態における第2コネクタの分解斜視図である。 従来のコネクタにおける端子のピッチ変換部を示す部分平面図である。
以下、実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本実施の形態における第1コネクタ及び第2コネクタが嵌合した状態を示す斜視図、図2は本実施の形態における第1コネクタ及び第2コネクタが嵌合した状態を示す正面図、図3は本実施の形態における第1コネクタ及び第2コネクタの断面図、図4は本実施の形態における第1コネクタを示す第1の斜視図、図5は本実施の形態における第1コネクタの第1の分解斜視図、図6は本実施の形態における第1コネクタを示す第2の斜視図、図7は本実施の形態における第1コネクタの第2の分解斜視図、図8は本実施の形態における第1コネクタを示す第3及び第4の斜視図、図9は本実施の形態における第1コネクタの第1の部分断面斜視図、図10は本実施の形態における第1コネクタの第2の部分断面斜視図、図11は本実施の形態における第1コネクタの第3の部分断面斜視図、図12は本実施の形態における第1コネクタの信号端子を示す斜視図、図13は本実施の形態における第1コネクタの信号端子の配列状態を示す第1の斜視図、図14は本実施の形態における第1コネクタの信号端子の配列状態を示す第2の斜視図、図15は本実施の形態における第1コネクタの第1信号端子の配列状態を示す透視図である。
なお、図3において、(a)は図2におけるA-A矢視断面図、(b)は(a)における第1コネクタのみを示す図であり、図8において、(a)は第3の斜視図、(b)は第4の斜視図であり、図13において、(a)は第1の斜視図、(b)は(a)におけるB部拡大図であり、図14において、(a)は第2の斜視図、(b)は(a)におけるC部拡大図である。
図において、10は、本実施の形態におけるコネクタであって、基板対基板コネクタ1の一方としての第1コネクタである。該第1コネクタ10は、実装部材としての図示されない基板である第1基板の表面に実装される基板コネクタとしてのプラグコネクタであって、相手方コネクタとしての第2コネクタ101と互いに嵌合される。図に示される例において、前記第1コネクタ10は、いわゆるライトアングルタイプであって、前記第2コネクタ101と嵌合する際に、該第2コネクタ101に対して相対的に移動する方向が第1基板の表面に平行であり、したがって、第1コネクタ10の第1ハウジング11における嵌合面11aが実装面11bに対して直交している。なお、前記第1コネクタ10は、必ずしも、ライトアングルタイプである必要はなく、前記第2コネクタ101と嵌合する際に、該第2コネクタ101に対して相対的に移動する方向が第1基板の表面に垂直であって第1ハウジング11における嵌合面11aが実装面11bに対して平行な、いわゆるストレートタイプのものであってもよいが、ここでは、説明の便宜上、ライトアングルタイプである場合について説明する。
一方、前記第2コネクタ101は基板対基板コネクタ1の他方であり、実装部材としての図示されない基板である第2基板の表面に実装される基板コネクタとしてのレセプタクルコネクタである。また、前記第2コネクタ101は、いわゆるフローティングタイプコネクタであって、第2基板の表面に固定的に取付けられる固定ハウジングとしての第2固定ハウジング111と、該第2固定ハウジング111に対して移動可能な可動ハウジングとしての第2可動ハウジング131とを備える。さらに、前記第2コネクタ101は、いわゆるストレートタイプのものであって、第2固定ハウジング111における嵌合面111aが実装面111bに対して平行となっている。
そして、第2コネクタ101が備える相手方端子のうちの信号端子である相手方信号端子161の各々は、導電性の金属板に打抜き、曲げ等の加工を施すことによって一体的に形成された弾性を備える細長い棒状の部材であり、図3(a)に示されるように、第2固定ハウジング111に保持される固定側被保持部162と、該固定側被保持部162の実装面111b側の端に接続された基板接続部としてのテール部163と、第2可動ハウジング131に保持される可動側被保持部166と、該可動側被保持部166の嵌合面111a側の端に接続された接触部165とを有する。なお、該接触部165には、第2可動ハウジング131の幅方向外方に向けて膨出する接触突部165aが形成されている。また、前記相手方信号端子161の各々は、固定側被保持部162と可動側被保持部166とを接続し、蛇行するように屈曲した屈曲部164を有しており、該屈曲部164が弾性変形部として機能し、これにより、第2固定ハウジング111に対する第2可動ハウジング131の変位を吸収する。
また、第2コネクタ101が備える相手方端子のうちの電力端子、すなわち、電源端子である相手方電源端子151も、同様に、弾性変形部を有し、これにより、第2固定ハウジング111に対する第2可動ハウジング131の変位を吸収する。図に示される例において、相手方電源端子151は、第1相手方電源端子151A及び第2相手方電源端子151Bを含むものであるが、第1相手方電源端子151Aと第2相手方電源端子151Bとを統合的に説明する場合には、相手方電源端子151として説明する。
なお、前記第1コネクタ10は、いわゆるフローティングタイプコネクタではなく、第1基板の表面に固定的に取付けられる固定ハウジングであるハウジングとしての第1ハウジング11のみを備え、移動可能な可動ハウジングを備えてはいない。
また、本実施の形態におけるコネクタ対の第1コネクタ10及び第2コネクタ101は、好適には、基板としての第1基板及び第2基板を電気的に接続するために使用するものであるが、他の部材を電気的に接続するためにも使用することができる。前記第1基板及び第2基板は、例えば、電子機器等に使用されるプリント回路基板、フレキシブルフラットケーブル(FFC)、フレキシブル回路基板(FPC)等であるが、いかなる種類の基板であってもよい。
なお、本実施の形態において、コネクタ対の第1コネクタ10及び第2コネクタ101の各部の構成及び動作を説明するために使用される上、下、左、右、前、後等の方向を示す表現は、絶対的なものでなく相対的なものであり、前記第1コネクタ10及び第2コネクタ101の各部が図に示される姿勢である場合に適切であるが、その姿勢が変化した場合には姿勢の変化に応じて変更して解釈されるべきものである。
前記第1コネクタ10は、幅方向(Y軸方向)から観て左右対称となるように構成され、また、第2コネクタ101と嵌合する際に、該第2コネクタ101に対して相対的に移動する方向、すなわち、嵌合方向(Z軸方向)から観ても左右対称となるように構成されている。そして、前記第1コネクタ10の第1ハウジング11は、合成樹脂等の絶縁体(誘電体)によって一体的に形成された部材である。また、前記第1コネクタ10における嵌合方向の反嵌合側端(Z軸正方向端)には、カバー41が取付けられている。該カバー41も、合成樹脂等の絶縁体によって一体的に形成された部材である。なお、前記カバー41は、必ずしも必要な部材ではなく、省略することができ、特に、第1コネクタ10がストレートタイプのものである場合には、不要であると考えられるが、ここでは、第1コネクタ10がカバー41も備えているものとして、説明する。
前記第1ハウジング11は、本体部31と該本体部31の長手方向(X軸方向)両端に接続され、反嵌合方向(Z軸正方向)に向けて延在する側方部12とを有する。該側方部12における第1コネクタ10の幅方向一側(Y軸負方向側)の面は、第1基板の表面に対向する実装面11bとして機能する。
前記本体部31は、概略角筒状の部材であり、長手方向に延在する互いに平行な一対の矩形の平板状の長壁部31aと、幅方向に延在する互いに平行な一対の矩形の厚板状乃至角柱状の部材であって、前記長壁部31aの両端を接続する短壁部31bと、前記長壁部31a及び短壁部31bによって四面を画定され、嵌合方向端(Z軸負方向端)が開放された角柱状の空洞であって、第2コネクタ101の一部を収容する凹部である嵌合空洞33とを有する。また、前記短壁部31bのそれぞれの嵌合方向端には、概略四角錐台状の突出端部31gが形成されている。なお、前記嵌合空洞33の反嵌合方向端(Z軸正方向端)は、底板35によって閉止されている。
また、該底板35の反対側、すなわち、反嵌合方向側には、反嵌合方向端が開放された角柱状の空洞である反対空洞34が形成されている。図に示される例において、前記嵌合空洞33が1つであるのに対し、前記反対空洞34は複数である。各反対空洞34は、隣接する他の反対空洞34との仕切壁34aと、長壁部31aの肉厚部31a1とによって角柱の四面を画定されている。このことにより、本体部31は、製造工程や使用時に発生する可能性のあるひずみや変形等の発生を防止することができる。また、本体部31の強度も確保することができ、小型化を実現することができる。前記肉厚部31a1は、長壁部31aにおいて、底板35よりも嵌合方向側の部分であり、長壁部31aの内側面、すなわち、本体部31の幅方向(Y軸方向)内側の面が、本体部31の幅方向中央寄りに位置するようにして肉厚に形成された部分である。
さらに、前記本体部31の反嵌合方向側には、一対の側方部12と本体部31の反嵌合側面31cとによって三方を画定された空間である基板接続空間13が形成されている。該基板接続空間13には、第1コネクタ10が備える各端子の基板接続部及び前記カバー41が収容される。
また、各側方部12には、金具保持凹部12dが形成され、該金具保持凹部12d内にハウジング固定金具71が収容されて保持される。該ハウジング固定金具71は、金属板に打抜き等の加工を施すことによって一体的に形成された弾性を備える部材であり、図5及び7に示されるように、被保持部72と、該被保持部72の下端に接続された基板接続部としての尖端部73とを含んでいる。前記被保持部72には、金具保持凹部12dの内面に食込む第1保持凸部72a及び第2保持凸部72bが形成されている。また、前記尖端部73は、第1ハウジング11の実装面11bから突出し、図示されない第1基板に形成された保持孔に挿入され、望ましくは、はんだ付等の接続手段も併用されて、第1基板に強固に接続される。なお、ハウジング固定金具71は、不要であれば、省略することもできる。なお、第1ハウジング11は、第1コネクタ10が装着される筐体やシャーシ、固定板などに第1コネクタ10を位置決めするために、第1ハウジング11から突出するボス(位置決め用突出部)や位置決め用の穴を備えてもよい。
第1コネクタ10が備える端子のうちの信号端子である信号端子61の各々は、図12に示されるように、導電性の金属板に打抜き、曲げ等の加工を施すことによって一体的に形成された弾性を備える細長い棒状の部材であり、被保持部62、基板接続部としてのテール部63、連結部64及び接触部65を含んでいる。図に示される例において、前記信号端子61は、第1信号端子61A及び第2信号端子61Bを含むものである。前記第1信号端子61Aは、その被保持部62及び接触部65が第2信号端子61Bの被保持部62及び接触部65よりも第1ハウジング11の実装面11bから離れた部位になるように配設される。なお、前記第1信号端子61Aと第2信号端子61Bとを統合的に説明する場合には、信号端子61として説明する。
個々の第1信号端子61A及び第2信号端子61Bは、図12に示されるような構造の部材であるが、複数本の第1信号端子61A及び複数本の第2信号端子61Bが、それぞれ、1つの列を形成するように、例えば、約0.5〔mm〕のピッチで、第1コネクタ10の幅方向に並んで配置される。なお、前記第1信号端子61A及び第2信号端子61Bの本数や、ピッチの数値は、適宜設定することができるが、ここでは、第1信号端子61Aの本数と第2信号端子61Bの本数は等しく、第1信号端子61Aのピッチと第2信号端子61Bのピッチは等しく、第1コネクタ10の幅方向(Y軸方向)から観て、各第1信号端子61Aの接触部65と各第2信号端子61Bの接触部65とは重なり合うように配置されるものとして説明する。
前記信号端子61は、信号を伝達するために使用されるが、近年では、各種の信号が高速化されているので、例えば、5~40〔GHz〕程度の高周波信号を伝達するために使用されることが想定されている。このような高周波信号を伝達する場合、インピーダンスを整合させることが要求され得る。そこで、本実施の形態においては、信号端子61のインピーダンスが調整可能となっている。
前記信号端子61において、被保持部62は、嵌合方向(Z軸方向)に延在する部分であり、表面に複数の係止突起62aが形成されている。該係止突起62aが第1ハウジング11に食込むことによって、前記被保持部62は、第1ハウジング11に係止されて保持される。なお、前記被保持部62における第1コネクタ10の幅方向中心側に向いた面には、押圧突起62bが形成されている。また、接触部65は、前記被保持部62の先端、すなわち、嵌合方向端(Z軸負方向端)から嵌合方向(Z軸負方向)に向けて直線的に延出する厚板状乃至角材状の部分であり、その表面に相手方信号端子161の接触部165の接触突部165aが接触する。さらに、テール部63は、連結部64の下端、すなわち、第1コネクタ10の幅方向一端(Y軸負方向端)から、反嵌合方向(Z軸正方向)に向けて直線的に延出する厚板状乃至角材状の部分であり、図示されない第1基板の表面に形成された接続パッドに、はんだ付等の手段によって接続されて固定される。当該接続パッドは、典型的には、第1基板において信号を伝達するための導電トレースに接続されたものである。
複数の信号端子61は、すなわち、第1信号端子61Aと第2信号端子61Bとは、大略、すなわち、連結部64を除いて、互いに平行な少なくとも2本の列を形成するように配置されている。前記連結部64は、第1信号端子61Aにおいては第1連結部64Aと称され、第2信号端子61Bにおいては第2連結部64Bと称される。
前記第1連結部64Aは、嵌合方向(Z軸方向)に対して斜めに傾斜して直線的に延在する傾斜部64A1と、該傾斜部64A1の下端、すなわち、第1コネクタ10の幅方向一端(Y軸負方向端)から第1コネクタ10の幅方向に直線的に延在し、その下端が屈曲してテール部63に接続される下方連結部64A4と、前記傾斜部64A1の上端、すなわち、第1コネクタ10の幅方向他端(Y軸正方向端)から屈曲して被保持部62の後端、すなわち、反嵌合方向端(Z軸正方向端)に接続される上方連結部64A3とを含んでいる。そのため、図3(b)に示されるように、第1信号端子61Aは、第1コネクタ10の長手方向(X軸方向)から観て、概略クランク状であるが、クランクの上方の角部が傾斜部64A1によってショートカットされたような形状となっている。そして、該傾斜部64A1には、第1連結部64Aの他の部分よりも幅方向(Y軸方向)の寸法が大きい幅広部64A2が形成されている。該幅広部64A2の大きさを調整可能とすることによって、第1信号端子61Aのインピーダンスを調整可能とする。なお、第1連結部64Aの他の部分の幅方向の寸法は、テール部63と同一であるが、接触部65及び被保持部62よりは小さく形成されている。そして、第1コネクタ10の幅方向(Y軸方向)から観て、第1信号端子61Aは、図15に示されるように、接触部65の先端、すなわち、嵌合方向端(Z軸負方向端)からテール部63の後端(Z軸正方向端)までの範囲において、嵌合方向に直線的に延在する。
また、図3(b)に示されるように、第2信号端子61Bは、第1コネクタ10の長手方向(X軸方向)から観て、概略クランク状であって、クランクの角部がショートカットされていないような形状となっている。前記第2連結部64Bは、嵌合方向に対して直交する方向に延在しているが、第1コネクタ10の幅方向に対して傾斜している傾斜部64B1と、該傾斜部64B1の下端、すなわち、第1コネクタ10の幅方向一端(Y軸負方向端)から屈曲してテール部63に接続される下方連結部64B4と、前記傾斜部64B1の上端、すなわち、第1コネクタ10の幅方向他端(Y軸正方向端)から屈曲して被保持部62の後端、すなわち、反嵌合方向端(Z軸正方向端)に接続される上方連結部64B3とを含んでいる。第2連結部64Bの全体の幅方向の寸法は一定であり、かつ、テール部63と同一であるが、接触部65及び被保持部62よりは小さく形成されている。そして、前記傾斜部64B1は、嵌合方向(Z軸方向)から観て、その下端が上端よりも、第1コネクタ10の長手方向一端(X軸負方向端)に向けて、前記ピッチの半分だけ偏倚(オフセット)するように傾斜している。
したがって、第2信号端子61Bのテール部63は、対応する第1信号端子61Aのテール部63よりも、前記ピッチの半分だけ第1コネクタ10の長手方向一端(X軸負方向端)に向けて偏倚している。そのため、第1コネクタ10の幅方向(Y軸方向)から観て、第1信号端子61Aと第2信号端子61Bとは、接触部65同士が重なり合っているものの、テール部63が第1コネクタ10の長手方向に前記ピッチの半分だけずれた千鳥状となるように配置される。これにより、第1基板の表面において、第1信号端子61Aのテール部63が接続される接続パッドと、第2信号端子61Bのテール部63が接続される接続パッドとは、第1コネクタ10の長手方向に関して互いに前記ピッチの半分だけずれた千鳥状配置となるので、前記ピッチの数値が小さくても、テール部63のはんだ付等の接続作業が容易となり、かつ、接続パッドに接続される導電トレースの配線も容易となる。
そして、前記信号端子61の各々は、第1ハウジング11の本体部31の反嵌合側面31c側から、該反嵌合側面31cに開口するように形成された信号端子収容凹部31eに接触部65及び被保持部62が挿入されることによって、第1ハウジング11に取付けられる。図7に示されるように、前記信号端子収容凹部31eの開口は、第1コネクタ10の幅方向一端側(Y軸負方向端側)の長壁部31aの肉厚部31a1、及び、第1コネクタ10の幅方向他端側(Y軸正方向端側)の長壁部31aの肉厚部31a1のそれぞれにおいて、第1コネクタ10の長手方向(X軸方向)に1つの列を形成するように並んで配置されている。まず、第2信号端子61Bの接触部65及び被保持部62が下側、すなわち、第1コネクタ10の幅方向一端側(Y軸負方向端側)に開口する信号端子収容凹部31eに挿入されて第2信号端子61Bが第1ハウジング11に取付けられた後に、第1信号端子61Aの接触部65及び被保持部62が上側、すなわち、第1コネクタ10の幅方向他端側(Y軸正方向端側)に開口する信号端子収容凹部31eに挿入されて第1信号端子61Aが第1ハウジング11に取付けられる。
これにより、第1信号端子61A及び第2信号端子61Bは、図3及び9~11に示されるような形態で、第1ハウジング11に取付けられる。各長壁部31aにおける嵌合空洞33側の面には、信号端子収容凹部31eの各々に対応する位置に、嵌合方向(Z軸方向)に延在する接触部収容溝31fが形成され、第1コネクタ10の長手方向(X軸方向)に1つの列を形成するように並んで配置されている。そして、互いに対応する信号端子収容凹部31eと接触部収容溝31fとは、反対空洞34と嵌合空洞33との仕切壁である底板35を貫通して、連通している。
また、嵌合空洞33の両側の長壁部31aには、各接触部収容溝31fに対応する位置に長壁部31aを肉厚方向に貫通する空間であって、嵌合方向(Z軸方向)に延在する細長いスリット状の空間である第1空間部31d1及び第2空間部31d2が形成されている。前記第1空間部31d1と第2空間部31d2とは、嵌合方向に互いに離間している。そして、前記信号端子61は、その一方の側面である長壁部31a側の側面が前記第1空間部31d1と第2空間部31d2とを通して第1コネクタ10の外側に露出した状態となる。なお、前記信号端子61において、前記第1空間部31d1と第2空間部31d2とを通して第1コネクタ10の外側に露出した状態となる側面には、必要に応じて、耐腐食性を向上させるために、金メッキを施すことができる。また、前記信号端子61における、嵌合方向に関して第1空間部31d1に対応する部分は、相手方信号端子161との接点領域として機能し得る部分である。
なお、望ましくは、第1空間部31d1の嵌合方向の寸法は、第2空間部31d2よりも大きく設定されている。また、嵌合方向に関して、第2空間部31d2の範囲は、底板35の範囲とオーバーラップし、第2空間部31d2の嵌合方向端(Z軸負方向端)は底板35のそれよりも嵌合方向側に位置し、第2空間部31d2の反嵌合方向端(Z軸正方向端)は底板35のそれよりも反嵌合方向側に位置することが望ましい。さらに、前記第1空間部31d1及び第2空間部31d2の幅方向(Y軸方向)の寸法は、信号端子61の被保持部62及び接触部65よりも小さく設定されていることが望ましい。前記第1空間部31d1及び第2空間部31d2は、誘電体である第1ハウジング11に形成された肉抜きであり、その大きさは適宜設定することができ、これにより、信号端子61の周囲を取囲む誘電体の誘電率を調整可能として、信号端子61のインピーダンスを調整可能とする。
さらに、信号端子収容凹部31eは、信号端子61の被保持部62が係止されて保持される箇所であるが、その断面積は、信号端子61の被保持部62よりも大きく、被保持部62における反対空洞34側の部分に第3空間部31d3が形成されている。つまり、信号端子61の他方の側面(長壁部31aの反対側の側面)に第3空間部31d3が形成されている。また、第3空間部31d3が信号端子収容凹部31eと一体的に形成されているから、信号端子61の被保持部62は、第3空間部31d3に係止されて保持されているとも言える。
該第3空間部31d3は、前記第1空間部31d1及び第2空間部31d2と同様に、誘電体である第1ハウジング11に形成された肉抜きであり、その大きさは適宜設定することができ、これにより、信号端子61の周囲を取囲む誘電体の誘電率を調整可能として、信号端子61のインピーダンスを調整可能とする。なお、望ましくは、嵌合方向に関して、第3空間部31d3の範囲は、第2空間部31d2の範囲とオーバーラップし、第3空間部31d3の嵌合方向端(Z軸負方向端)は、第2空間部31d2の反嵌合方向端(Z軸正方向端)よりも嵌合方向側に位置する。
下側、すなわち、第1コネクタ10の幅方向一端側(Y軸負方向端側)の信号端子収容凹部31eに挿入された第2信号端子61Bの被保持部62は、係止突起62aが信号端子収容凹部31eの壁面に食込むことによって、信号端子収容凹部31e内に確実に保持される。接触部65は、接触部収容溝31f内に収容され、その上側、すなわち、第1コネクタ10の幅方向他端側(Y軸正方向端側)の面が嵌合空洞33に露出している。なお、前記被保持部62の押圧突起62bが底板35を押圧するので、その反動によって、接触部65は、接触部収容溝31fの底面に押付けられ、接触部収容溝31fから嵌合空洞33内に飛出すことが防止される。そして、前記接触部65の下側の面の一部は、第1空間部31d1及び第2空間部31d2に面している。また、前記被保持部62の上側の面は、第3空間部31d3に面している。さらに、第2信号端子61Bのテール部63は、下側の長壁部31aよりも下方(Y軸負方向)に位置し、第1ハウジング11の実装面11bとほぼ同様の位置にある。
また、上側、すなわち、第1コネクタ10の幅方向他端側(Y軸正方向端側)の信号端子収容凹部31eに挿入された第1信号端子61Aの被保持部62は、係止突起62aが信号端子収容凹部31eの壁面に食込むことによって、信号端子収容凹部31e内に確実に保持される。接触部65は、接触部収容溝31f内に収容され、その下側、すなわち、第1コネクタ10の幅方向一端側(Y軸負方向端側)の面が嵌合空洞33に露出している。なお、前記被保持部62の押圧突起62bが底板35を押圧するので、その反動によって、接触部65は、接触部収容溝31fの底面に押付けられ、接触部収容溝31fから嵌合空洞33内に飛出すことが防止される。そして、前記接触部65の上側の面の一部は、第1空間部31d1及び第2空間部31d2に面している。また、前記被保持部62の下側の面は、第3空間部31d3に面している。さらに、第1信号端子61Aのテール部63は、第2信号端子61Bのテール部63よりも反嵌合方向(Z軸正方向)に位置し、かつ、下側の長壁部31aよりも下方(Y軸負方向)に位置し、第1ハウジング11の実装面11bとほぼ同様の位置にある。
第1コネクタ10が備える相手方端子のうちの電力端子である電源端子51の各々は、導電性の金属板に打抜き、曲げ等の加工を施すことによって一体的に形成された弾性を備える細長い帯板状の部材である。図に示される例において、前記電源端子51は、第1電源端子51A及び第2電源端子51Bを含むものであり、さらに、第1電源端子51Aは、第11電源端子51A1及び第12電源端子51A2を含み、第2電源端子51Bは、第21電源端子51B1及び第22電源端子51B2を含んでいる。前記第2電源端子51Bは、第1電源端子51Aよりも、第1ハウジング11の本体部31の長手方向(X軸方向)外側に配設される。
このように、図に示される例において、第1コネクタ10が備える電源端子51は、プラス及びマイナスの電源電流を流す四対の端子であって、それぞれが、第2コネクタ101の対応する相手方電源端子151と接触して導通するものであるが、必ずしも、四対に限定されるものでなく、三対以下であってもよいし、四対以上であってもよい。なお、前記第11電源端子51A1と第12電源端子51A2とを統合的に説明する場合には、第1電源端子51Aとして説明し、前記第21電源端子51B1と第22電源端子51B2とを統合的に説明する場合には、第2電源端子51Bとして説明し、前記第1電源端子51Aと第2電源端子51Bとを統合的に説明する場合には、電源端子51として説明する。
図5及び7に示されるように、第11電源端子51A1及び第12電源端子51A2は、それぞれ、被保持部52A、基板接続部としてのテール部53A、連結部54A及び接触部55Aを含んでいる。前記第11電源端子51A1及び第12電源端子51A2は、その幅方向(X軸方向)の寸法が全長に亘って一定であり、しかも、互いに同一である。
前記第11電源端子51A1及び第12電源端子51A2において、被保持部52Aは、嵌合方向(Z軸方向)に延在する部分であり、表面に複数の係止突起52Aaが形成されている。該係止突起52Aaが第1ハウジング11に食込むことによって、前記被保持部52Aは、第1ハウジング11に係止されて保持される。また、接触部55Aは、前記被保持部52Aの先端、すなわち、嵌合方向端(Z軸負方向端)から嵌合方向(Z軸負方向)に向けて直線的に延出する平坦な部分であり、その表面に相手方電源端子151が接触する。さらに、テール部53Aは、連結部54Aの下端、すなわち、第1コネクタ10の幅方向一端(Y軸負方向端)から、反嵌合方向(Z軸正方向)に向けて直線的に延出する部分であり、図示されない第1基板の表面に形成された接続パッドに、はんだ付等の手段によって接続されて固定される。当該接続パッドは、典型的には、第1基板において電力を伝達するための導電トレースに接続されたものである。
また、前記第11電源端子51A1の連結部54Aは、第12電源端子51A2の連結部54Aよりも長く設定されており、これにより、第11電源端子51A1は、その被保持部52A及び接触部55Aが第12電源端子51A2の被保持部52A及び接触部55Aよりも第1ハウジング11の実装面11bから離れた部位になるように配設される。
さらに、前記第11電源端子51A1の被保持部52Aは、第12電源端子51A2の被保持部52Aよりも長く設定されており、これにより、第11電源端子51A1は、その連結部54A及びテール部53Aが第12電源端子51A2の連結部54A及びテール部53Aよりも第1ハウジング11の嵌合面11aから離れた部位になるように配設される。
図5及び7に示されるように、第21電源端子51B1及び第22電源端子51B2は、それぞれ、被保持部52B、基板接続部としてのテール部53B、連結部54B及び接触部55Bを含んでいる。前記第21電源端子51B1及び第22電源端子51B2は、その幅方向(X軸方向)の寸法が全長に亘って一定であり、しかも、互いに同一である。なお、図に示される例において、第21電源端子51B1及び第22電源端子51B2の幅方向(X軸方向)の寸法は、第11電源端子51A1及び第12電源端子51A2よりも小さい。
前記第21電源端子51B1及び第22電源端子51B2において、被保持部52Bは、嵌合方向(Z軸方向)に延在する部分であり、表面に複数の係止突起52Baが形成されている。該係止突起52Baが第1ハウジング11に食込むことによって、前記被保持部52Bは、第1ハウジング11に係止されて保持される。また、接触部55Bは、前記被保持部52Bの先端、すなわち、嵌合方向端(Z軸負方向端)から嵌合方向(Z軸負方向)に向けて直線的に延出する平坦な部分であり、その表面に相手方電源端子151が接触する。さらに、テール部53Bは、連結部54Bの下端、すなわち、第1コネクタ10の幅方向一端(Y軸負方向端)から、反嵌合方向(Z軸正方向)に向けて直線的に延出する部分であり、図示されない第1基板の表面に形成された接続パッドに、はんだ付等の手段によって接続されて固定される。当該接続パッドは、典型的には、第1基板において電力を伝達するための導電トレースに接続されたものである。
また、前記第21電源端子51B1の連結部54Bは、第22電源端子51B2の連結部54Bよりも長く設定されており、これにより、第21電源端子51B1は、その被保持部52B及び接触部55Bが第22電源端子51B2の被保持部52B及び接触部55Bよりも第1ハウジング11の実装面11bから離れた部位になるように配設される。
さらに、前記第21電源端子51B1の被保持部52Bは、第22電源端子51B2の被保持部52Bよりも長く設定されており、これにより、第21電源端子51B1は、その連結部54B及びテール部53Bが第22電源端子51B2の連結部54B及びテール部53Bよりも第1ハウジング11の嵌合面11aから離れた部位になるように配設される。
そして、前記第1電源端子51Aの各々は、第1ハウジング11の本体部31の反嵌合側面31c側から、該反嵌合側面31cに開口するように形成された第1電源端子収容凹部31g1に接触部55A及び被保持部52Aが挿入されることによって、第1ハウジング11に取付けられる。図7に示されるように、前記第1電源端子収容凹部31g1の開口は、信号端子収容凹部31eの開口の列の両端外側において、第1コネクタ10の幅方向一端側(Y軸負方向端側)及び幅方向他端側(Y軸正方向端側)のそれぞれに1つずつ配置されている。まず、第12電源端子51A2の接触部55A及び被保持部52Aが下側、すなわち、第1コネクタ10の幅方向一端側(Y軸負方向端側)に開口する第1電源端子収容凹部31g1に挿入されて第12電源端子51A2が第1ハウジング11に取付けられた後に、第11電源端子51A1の接触部55A及び被保持部52Aが上側、すなわち、第1コネクタ10の幅方向他端側(Y軸正方向端側)に開口する第1電源端子収容凹部31g1に挿入されて第11電源端子51A1が第1ハウジング11に取付けられる。
これにより、第1電源端子51Aは、図4、6及び8に示されるような形態で、第1ハウジング11に取付けられる。各長壁部31aにおける嵌合空洞33側の面には、接触部収容溝31fの列の両端外側において、第1電源端子収容凹部31g1の各々に対応する位置に、嵌合方向(Z軸方向)に延在する接触部収容溝31h1が形成されている。そして、互いに対応する第1電源端子収容凹部31g1と接触部収容溝31h1とは、連通している。したがって、第1ハウジング11に取付けられた第11電源端子51A1の接触部55Aは、上側、すなわち、第1コネクタ10の幅方向他端側(Y軸正方向端側)の長壁部31aにおける嵌合空洞33側の面に露出し、第1ハウジング11に取付けられた第12電源端子51A2の接触部55Aは、下側、すなわち、第1コネクタ10の幅方向一端側(Y軸負方向端側)の長壁部31aにおける嵌合空洞33側の面に露出する。
また、前記第2電源端子51Bの各々は、第1ハウジング11の本体部31の反嵌合側面31c側から、該反嵌合側面31cに開口するように形成された第2電源端子収容凹部31g2に接触部55B及び被保持部52Bが挿入されることによって、第1ハウジング11に取付けられる。図7に示されるように、前記第2電源端子収容凹部31g2の開口は、第1コネクタ10の長手方向(X軸方向)に関して、第1電源端子収容凹部31g1の開口の外側において、第1コネクタ10の幅方向一端側(Y軸負方向端側)及び幅方向他端側(Y軸正方向端側)のそれぞれに1つずつ配置されている。まず、第22電源端子51B2の接触部55B及び被保持部52Bが下側、すなわち、第1コネクタ10の幅方向一端側(Y軸負方向端側)に開口する第2電源端子収容凹部31g2に挿入されて第22電源端子51B2が第1ハウジング11に取付けられた後に、第21電源端子51B1の接触部55B及び被保持部52Bが上側、すなわち、第1コネクタ10の幅方向他端側(Y軸正方向端側)に開口する第2電源端子収容凹部31g2に挿入されて第21電源端子51B1が第1ハウジング11に取付けられる。
これにより、第2電源端子51Bは、図4、6及び8に示されるような形態で、第1ハウジング11に取付けられる。各短壁部31bにおける第1コネクタ10の幅方向両端側(Y軸正負方向端側)の外面には、第2電源端子収容凹部31g2の各々に対応する位置に、嵌合方向(Z軸方向)に延在する接触部収容溝31h2が形成されている。そして、互いに対応する第2電源端子収容凹部31g2と接触部収容溝31h2とは、連通している。したがって、第1ハウジング11に取付けられた第21電源端子51B1の接触部55Bは、短壁部31bの上側、すなわち、第1コネクタ10の幅方向他端側(Y軸正方向端側)の外面に露出し、第1ハウジング11に取付けられた第22電源端子51B2の接触部55Bは、短壁部31bの下側、すなわち、第1コネクタ10の幅方向一端側(Y軸負方向端側)の外面に露出する。
このように、信号端子61及び電源端子51が第1ハウジング11に取付けられた後に、カバー41が第1ハウジング11に取付けられる。前記カバー41は、本体部31の長手方向(X軸方向)に延在する矩形の平板状の上壁部41aと、本体部31の幅方向(Y軸方向)に延在し、上壁部41aの両端に接続された一対の側壁部41bと、本体部31の長手方向(X軸方向)に延在するとともに、前記上壁部41a及び側壁部41bに対して直交する後壁部41cとを備える細長い箱状の部材である。そして、箱状のカバー41の内側には、上壁部41a、側壁部41b及び後壁部41cによって周辺を画定された端子収容空間43が形成されているが、該端子収容空間43は、嵌合方向側(Z軸正方向側)及び第1ハウジング11の実装面11b側(Y軸負方向側)の面が開放された空間である。そして、前記端子収容空間43は、本体部31の長手方向(X軸方向)に延在する細長い信号端子対応部43aと、本体部31の長手方向に関して、信号端子対応部43aの両端に位置する電源端子対応部43bとを有する。
また、前記側壁部41bの外面には、係合凸部41b1が形成されている。該係合凸部41b1は、第1ハウジング11の側方部12における本体部31の長手方向(X軸方向)内側を向いた面に形成された係合凹部12bと係合可能となっている。そして、前記カバー41は、信号端子61及び電源端子51が取付けられた第1ハウジング11に対して、本体部31の反嵌合側面31c側から嵌合面11a側に向けて、相対的に移動させ、各係合凸部41b1を対応する係合凹部12bに挿入して係合させることによって、本体部31の基板接続空間13に収容されるような形態で、取付けられる。これにより、図6に示されるように、信号端子61の連結部64及びテール部63の大部分は、信号端子対応部43a内に収容されてカバー41に覆われ、第1電源端子51Aの連結部54A及びテール部53A並びに第2電源端子51Bの連結部54B及びテール部53Bの大部分は、電源端子対応部43b内に収容されてカバー41に覆われるので、塵埃等の異物が付着することが防止される。
前記信号端子対応部43a内における上壁部41aの内面には、下方、すなわち、実装面11bの方向に向けて突出する上方リブ41e1が複数、本体部31の長手方向に並んで形成されている。そして、隣接する上方リブ41e1同士の間は、第1信号端子61Aの上方連結部64A3が収容される上方連結部収容溝41f1として機能する。
また、前記信号端子対応部43a内における後壁部41cの内面には、前方、すなわち、嵌合面11aの方向に向けて突出する下方リブ41e2が複数、本体部31の長手方向に並んで形成されている。そして、隣接する下方リブ41e2同士の間は、第1信号端子61Aの下方連結部64A4が収容される下方連結部収容溝41f2として機能する。
さらに、前記信号端子対応部43a内における上壁部41aの内面と後壁部41cの内面との間には、傾斜平面41gが形成されている。該傾斜平面41gは、カバー41が第1ハウジング11に取付けられた状態において、第1信号端子61Aの傾斜部64A1と平行となるように設定されている。そして、図3(b)に示されるように、前記傾斜平面41gと傾斜部64A1との間には、傾斜空間部41g1が形成される。該傾斜空間部41g1の大きさは適宜設定することができ、これにより、第1信号端子61Aの周囲を取囲む誘電体の誘電率を調整可能として、第1信号端子61Aのインピーダンスを調整可能とする。
なお、前記傾斜平面41gには、上方リブ41e1や下方リブ41e2のようなリブが形成されていない。すなわち、上方リブ41e1と下方リブ41e2との間には、リブが形成されていない。また、第1信号端子61Aにおいて、上方連結部64A3は上方リブ41e1同士の間の上方連結部収容溝41f1に収容されて保持され、下方連結部64A4は下方リブ41e2同士の間の下方連結部収容溝41f2に収容されて保持されるので、傾斜部64A1は、その幅方向に関する位置決めがなされ、互いに隣接する幅広部64A2同士の接触が確実に防止される。
次に、第2コネクタ101の構成について説明する。
図16は本実施の形態における第2コネクタを示す斜視図、図17は本実施の形態における第2コネクタの分解斜視図である。
本実施の形態において、前記第2コネクタ101は、幅方向(Y軸方向)から観て左右対称となるように構成され、また、長手方向(X軸方向)から観ても左右対称となるように構成されている。そして、前記第2コネクタ101の第2固定ハウジング111及び第2可動ハウジング131は、それぞれ、合成樹脂等の絶縁体(誘電体)によって一体的に形成された部材である。
前記第2固定ハウジング111は、概略角筒状の部材であり、前記第2コネクタ101の長手方向に延在する互いに平行な一対の矩形の平板状の長壁部112aと、前記第2コネクタ101の幅方向に延在する互いに平行な一対の矩形の厚板状の部材であって、前記長壁部112aより短く、該長壁部112aの長手方向の端部に接続される短壁部112bと、前記長壁部112a及び短壁部112bによって四面を画定され、上下端(Z軸方向両端)が開放された角柱状の空洞である可動ハウジング収容空洞115とを有する。前記第2固定ハウジング111の下面は、第2基板の表面に対向する実装面111bである。そして、各長壁部112aの下端(Z軸負方向端)側における可動ハウジング収容空洞115側の面、すなわち、内側面には、図示されない信号端子装着部及び第1電源端子装着部が形成され、各短壁部112bの下端側における内側面には、図示されない第2電源端子装着部が形成されている。
前記信号端子装着部には、相手方信号端子161の固定側被保持部162が保持される。また、前記第1電源端子装着部には、第1相手方電源端子151Aの固定側被保持部152Aが保持され、前記第2電源端子装着部には、第2相手方電源端子151Bの固定側被保持部152Bが保持される。
前記第1相手方電源端子151Aの各々は、導電性の金属板に打抜き、曲げ等の加工を施すことによって一体的に形成された弾性を備える部材であり、固定側被保持部152Aと、該固定側被保持部152Aの下端に接続された基板接続部としてのテール部153Aと、前記固定側被保持部152Aの上端に接続された屈曲部154Aと、該屈曲部154Aの上端に接続された可動側被保持部156Aと、該可動側被保持部156Aに接続された接触部155Aとを含んでいる。なお、該接触部155Aには、第2可動ハウジング131の幅方向外方に向けて膨出する接触突部155Aaが形成されている。前記屈曲部154Aは、蛇行するように屈曲し、弾性変形部として機能し、これにより、第2固定ハウジング111に対する第2可動ハウジング131の変位を吸収する。
また、前記第2相手方電源端子151Bの各々は、導電性の金属板に打抜き、曲げ等の加工を施すことによって一体的に形成された弾性を備える部材であり、固定側被保持部152Bと、該固定側被保持部152Bの下端に接続された基板接続部としてのテール部153Bと、前記固定側被保持部152Bの上端に接続された屈曲部154Bと、該屈曲部154Bの上端に接続された可動側被保持部156Bと、該可動側被保持部156Bに接続された接触部155Bとを含んでいる。なお、該接触部155Bは、可動側被保持部156Bに対してほぼ直角に曲げて接続されている。また、前記接触部155Bには、第2可動ハウジング131の幅方向内方に向けて膨出する接触突部155Baが形成されている。前記屈曲部154Bは、蛇行するように屈曲し、弾性変形部として機能し、これにより、第2固定ハウジング111に対する第2可動ハウジング131の変位を吸収する。
該第2可動ハウジング131は、第2コネクタ101の長手方向に延在する概略樋状の本体部132と、該本体部132の長手方向両端における下端から下方に向けて延出する一対の脚部133とを有する。そして、前記本体部132は、前記第2コネクタ101の長手方向に延在する互いに平行な一対の矩形の厚板状の長壁部132aと、前記第2コネクタ101の幅方向に延在する互いに平行な一対の矩形の厚板状の部材であって、前記長壁部132aより短く、該長壁部132aの長手方向の端部に接続される短壁部132bと、前記長壁部132a及び短壁部132bによって四面を画定され、上端(Z軸正方向端)が開放された角柱状の空洞である第1ハウジング収容空洞135と、前記長壁部132aの下端及び短壁部132bの下端に接続されるとともに、前記第1ハウジング収容空洞135の下端(Z軸負方向端)を塞ぐ底部132cとを有する。
第1コネクタ10と第2コネクタ101とが嵌合した状態において、前記第1ハウジング収容空洞135内には、第1コネクタ10の第1ハウジング11における本体部31の少なくとも一部が収容される。そして、前記第1ハウジング収容空洞135内には、第2コネクタ101の長手方向に延在する厚板状の中央壁部134が配設されている。該中央壁部134は、底部132cの上面から上方に向けて延出する部材であって、その外周面が長壁部132aの内側面及び短壁部132bの内側面から離間するように形成されている。そして、前記中央壁部134の両側面には信号端子接触部収容溝134aが複数本形成されている。また、前記底部132cにおける各信号端子接触部収容溝134aに対応する箇所には、上下方向に延在して前記底部132cを下面から上面まで貫通する信号端子可動側保持凹部が形成されている。上下方向に延在する各信号端子接触部収容溝134a、及び、それに連通する信号端子可動側保持凹部には、それぞれ、相手方信号端子161の接触部165及び可動側被保持部166が収容されて保持される。
さらに、前記中央壁部134の両側面における信号端子接触部収容溝134aよりも長手方向両端側には、第1電源端子可動側収容凹部134bが形成されている。また、前記底部132cにおける各第1電源端子可動側収容凹部134bに対応する箇所には、上下方向に延在して前記底部132cを下面から上面まで貫通する第1電源端子可動側保持凹部が形成されている。上下方向に延在する各第1電源端子可動側収容凹部134b、及び、それに連通する第1電源端子可動側保持凹部には、それぞれ、第1相手方電源端子151Aの接触部155A及び可動側被保持部156Aが収容されて保持される。
さらに、前記長壁部132aの長手方向両端における内側面には、第2電源端子可動側収容凹部132dが形成され、該第2電源端子可動側収容凹部132dには、第2相手方電源端子151Bの接触部155Bが収容される。
次に、前記構成の第1コネクタ10と第2コネクタ101とを嵌合させる動作について説明する。
ここで、第1コネクタ10は、信号端子61のテール部63及び電源端子51のテール部53A及び53Bが図示されない第1基板の表面の接続パッドにはんだ付によって接続されることにより、第1基板に表面実装されているものとする。また、前記信号端子61のテール部63が接続される接続パッドは、第1基板において信号を伝達するための導電トレースに接続されたものであり、前記電源端子51のテール部53A及び53Bが接続される接続パッドは、第1基板において電源電力を伝達するための導電トレースに接続されたものであるとする。さらに、第1ハウジング11には、カバー41が取付けられているものとする。
同様に、第2コネクタ101は、相手方信号端子161のテール部163、相手方電源端子151のテール部153A及び153Bが図示されない第2基板の表面の接続パッドにはんだ付によって接続されることにより、第2基板に表面実装されているものとする。また、前記相手方信号端子161のテール部163が接続される接続パッドは、第2基板において信号を伝達するための導電トレースに接続されたものであり、前記相手方電源端子151のテール部153A及び153Bが接続される接続パッドは、第2基板において電源電力を伝達するための導電トレースに接続されたものであるとする。
まず、オペレータは、第1コネクタ10の第1ハウジング11における嵌合面11aと第2コネクタ101の第2固定ハウジング111における嵌合面111aとを対向させた状態とし、第1コネクタ10の第1ハウジング11における本体部31の位置が第2コネクタ101の第2可動ハウジング131における第1ハウジング収容空洞135の位置と合致するように調整する。これにより、第1コネクタ10と第2コネクタ101との位置合せが完了する。
この状態で、第1コネクタ10及び/又は第2コネクタ101を相手側に接近する方向、すなわち、嵌合方向に移動させると、第1ハウジング11における本体部31が第2可動ハウジング131における第1ハウジング収容空洞135内に挿入され、該第1ハウジング収容空洞135内の中央壁部134が前記本体部31の嵌合空洞33内に挿入されて収容される。なお、前記本体部31の短壁部31bにおける嵌合方向端には、傾斜面を有する概略四角錐台状の突出端部31gが形成されているので、嵌合の際に、前記本体部31は第1ハウジング収容空洞135内にスムーズに挿入される。
これにより、図1、2及び3(a)に示されるように、第1コネクタ10と第2コネクタ101とが嵌合した状態になると、第1ハウジング11と第2可動ハウジング131とが嵌合し、第1ハウジング11の長壁部31aに形成された第1空間部31d1の少なくとも一部は、第2コネクタ101によって覆われた状態となり、また、互いに対応する信号端子61と相手方信号端子161とが導通し、互いに対応する電源端子51と相手方電源端子151とが導通した状態となる。
具体的には、第1ハウジング11における本体部31の少なくとも嵌合端近傍部分が、前記第1ハウジング収容空洞135内に進入し、前記本体部31の長壁部31aに形成された第1空間部31d1の少なくとも一部が、第2可動ハウジング131の長壁部132aによって覆われた状態となる。また、前記長壁部31aの接触部収容溝31f内に収容された信号端子61の接触部65における第1コネクタ10の幅方向中心側の表面が、接点領域として機能し、前記第1ハウジング収容空洞135内の中央壁部134の信号端子接触部収容溝134aに収容された相手方信号端子161の接触部165の接触突部165aに接触する。これにより、信号端子61と相手方信号端子161とが導通する。このとき、相手方信号端子161の接触部165がカンチレバーとして機能し、前記接触突部165aがカンチレバーの発揮する弾性によって信号端子61の接触部65の表面に押付けられるので、前記信号端子61と相手方信号端子161との導通状態は、確実に維持される。
また、嵌合空洞33の内面に露出した第1電源端子51Aの接触部55Aに、中央壁部134の両側面の第1電源端子可動側収容凹部134bに収容された第1相手方電源端子151Aの接触部155Aの接触突部155Aaが接触し、短壁部31bの外面に露出した第2電源端子51Bの接触部55Bに、長壁部132aの内側面の第2電源端子可動側収容凹部132dに収容された第2相手方電源端子151Bの接触部155Bの接触突部155Baが接触する。これにより、電源端子51と相手方電源端子151とが導通する。このとき、第1相手方電源端子151Aの接触部155Aがカンチレバーとして機能し、前記接触突部155Aaがカンチレバーの発揮する弾性によって第1電源端子51Aの接触部55Aの接触面に押付けられ、第2相手方電源端子151Bの接触部155Bがカンチレバーとして機能し、前記接触突部155Baがカンチレバーの発揮する弾性によって第2電源端子51Bの接触部55Bの接触面に押付けられるので、前記電源端子51と相手方電源端子151との導通状態は、確実に維持される。
このように、本実施の形態において、第1コネクタ10は、第1ハウジング11と、第1ハウジング11に取付けられる信号端子61とを備える。そして、第1ハウジング11は、第1空間部31d1と、第1空間部31d1より反嵌合方向に位置する第2空間部31d2とを含み、信号端子61の一方の側面は、第1空間部31d1及び第2空間部31d2を通して、第1コネクタ10の外側に露出し、第1ハウジング11は、第3空間部31d3を更に含み、第3空間部31d3は、信号端子61の他方の側面側に位置し、信号端子61は第3空間部31d3に係止される。
これにより、信号端子61のインピーダンスを適切に調整することができる。また、第1コネクタ10を小型化することができ、しかも、構造を簡素化して、部品点数を減少させ、製造を容易化し、コストを低減することができるとともに、信頼性を向上させることができる。
また、第1空間部31d1の嵌合方向の寸法は、第2空間部31d2よりも大きい。さらに、第1コネクタ10が第2コネクタ101と嵌合した状態において、第1空間部31d1の少なくとも一部は、第2コネクタ101によって覆われるようになっている。さらに、第1ハウジング11は、第2コネクタ101の少なくとも一部が収容される凹部である嵌合方向端が開放された嵌合空洞33と、嵌合空洞33の側面の少なくとも一部を画定する長壁部31aと、嵌合空洞33の反嵌合方向端を閉止する底板35とを含み、第2空間部31d2は、嵌合方向に関して底板35とオーバーラップして、長壁部31aに形成されている。さらに、第2空間部31d2と第3空間部31d3とは、嵌合方向に関して互いに隣接して形成されている。さらに、第1空間部31d1及び第2空間部31d2の幅方向の寸法は、信号端子61の幅方向の寸法より小さい。さらに、信号端子61における、嵌合方向に関して第1空間部31d1に対応する部分は、第2コネクタ101の相手方信号端子161との接点領域として機能することができる。さらに、信号端子61は、複数であって、互いに平行な少なくとも2本の列を形成し、各列の信号端子61の側面に位置する第1空間部31d1、第2空間部31d2及び第3空間部31d3は互いに向い合うように対称に形成されている。さらに、第1空間部31d1及び第2空間部31d2を通して、第1コネクタ10の外側に露出する信号端子61の側面には、金メッキを施すことができる。
なお、本明細書の開示は、好適で例示的な実施の形態に関する特徴を述べたものである。ここに添付された特許請求の範囲内及びその趣旨内における種々の他の実施の形態、修正及び変形は、当業者であれば、本明細書の開示を総覧することにより、当然に考え付くことである。
本開示は、基板コネクタ及び基板対基板コネクタに適用することができる。
1 基板対基板コネクタ
10 第1コネクタ
11 第1ハウジング
11a、111a 嵌合面
11b、111b 実装面
12 側方部
12b 係合凹部
12d 金具保持凹部
13 基板接続空間
31、132 本体部
31a、112a、132a 長壁部
31a1 肉厚部
31b、112b、132b 短壁部
31c 反嵌合側面
31d1 第1空間部
31d2 第2空間部
31d3 第3空間部
31e 信号端子収容凹部
31f、31h1、31h2 接触部収容溝
31g 突出端部
31g1 第1電源端子収容凹部
31g2 第2電源端子収容凹部
33 嵌合空洞
34 反対空洞
34a 仕切壁
35 底板
41 カバー
41a 上壁部
41b 側壁部
41b1 係合凸部
41c 後壁部
41e1 上方リブ
41e2 下方リブ
41f1 上方連結部収容溝
41f2 下方連結部収容溝
41g 傾斜平面
41g1 傾斜空間部
43 端子収容空間
43a 信号端子対応部
43b 電源端子対応部
51 電源端子
51A 第1電源端子
51A1 第11電源端子
51A2 第12電源端子
51B 第2電源端子
51B1 第21電源端子
51B2 第22電源端子
52A、52B、62、72 被保持部
52Aa、52Ba、62a 係止突起
53A、53B、63、153A、153B、163、863 テール部
54A、54B、64 連結部
55A、55B、65、155A、155B、165、865 接触部
61 信号端子
61A 第1信号端子
61B 第2信号端子
62b 押圧突起
64A 第1連結部
64A1、64B1 傾斜部
64A2 幅広部
64A3、64B3 上方連結部
64A4、64B4 下方連結部
64B 第2連結部
71 ハウジング固定金具
72a 第1保持凸部
72b 第2保持凸部
73 尖端部
101 第2コネクタ
111 第2固定ハウジング
115 可動ハウジング収容空洞
131 第2可動ハウジング
132c 底部
132d 第2電源端子可動側収容凹部
133 脚部
134 中央壁部
134a 信号端子接触部収容溝
134b 第1電源端子可動側収容凹部
135 第1ハウジング収容空洞
151 相手方電源端子
151A 第1相手方電源端子
151B 第2相手方電源端子
152A、152B、162 固定側被保持部
154A、154B、164 屈曲部
155Aa、155Ba、165a 接触突部
156A、156B、166 可動側被保持部
161 相手方信号端子
861a、861b、861c、861d、861e、861f、861g、861h 端子
862 支持部
864 ピッチ変換部

Claims (10)

  1. (a)ハウジングと、該ハウジングに取付けられる信号端子とを備える基板コネクタであって、
    (b)前記ハウジングは、第1空間部と、該第1空間部より反嵌合方向に位置する第2空間部とを含み、前記信号端子の一方の側面は、前記第1空間部及び第2空間部を通して、前記基板コネクタの外側に露出し、
    (c)前記ハウジングは、第3空間部を更に含み、該第3空間部は、前記信号端子の他方の側面側に位置し、前記信号端子は前記第3空間部に係止されることを特徴とする基板コネクタ。
  2. 前記第1空間部の嵌合方向の寸法は、前記第2空間部よりも大きい請求項1に記載の基板コネクタ。
  3. 前記基板コネクタが相手方コネクタと嵌合した状態において、前記第1空間部の少なくとも一部は、前記相手方コネクタによって覆われる請求項1又は2に記載の基板コネクタ。
  4. 前記ハウジングは、相手方コネクタの少なくとも一部が収容される凹部であって嵌合方向端が開放された凹部と、該凹部の側面の少なくとも一部を画定する長壁部と、前記凹部の反嵌合方向端を閉止する底板とを含み、前記第2空間部は、嵌合方向に関して前記底板とオーバーラップして、前記長壁部に形成されている請求項1~3のいずれか1項に記載の基板コネクタ。
  5. 前記第2空間部と第3空間部とは、嵌合方向に関して互いに隣接して形成されている請求項1~4のいずれか1項に記載の基板コネクタ。
  6. 前記第1空間部及び第2空間部の幅方向の寸法は、前記信号端子の幅方向の寸法より小さい請求項1~5のいずれか1項に記載の基板コネクタ。
  7. 前記信号端子における、嵌合方向に関して前記第1空間部に対応する部分は、相手方コネクタの相手方信号端子との接点領域として機能し得る請求項1~6のいずれか1項に記載の基板コネクタ。
  8. 前記信号端子は、複数であって、互いに平行な少なくとも2本の列を形成し、各列の信号端子の側面に位置する第1空間部、第2空間部及び第3空間部は互いに向い合うように対称に形成されている請求項1~7のいずれか1項に記載の基板コネクタ。
  9. 前記第1空間部及び第2空間部を通して、前記基板コネクタの外側に露出する信号端子の側面には、金メッキを施し得る請求項1~8のいずれか1項に記載の基板コネクタ。
  10. 請求項1~9のいずれか1項に記載の基板コネクタと、該基板コネクタと嵌合する相手方コネクタとを有する基板対基板コネクタ。
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