JP2023092366A - 血行促進用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】血行を促進するための新たな手段を提供することを目的とする。【解決手段】(A)ロキソプロフェン及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を有効成分として含有する、血行促進用組成物。(B)~(E)からなる群より選択される少なくとも1種を含有する組成物に、(A)ロキソプロフェン及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を配合して、該組成物に増強された血行促進作用を付与する方法:(B)メントール、(C)ノナン酸バニリルアミド、(D)ニコチン酸のエステル誘導体、(E)トコフェロール、その誘導体及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種。【選択図】なし

Description

本開示は、血行促進用組成物及び増強された血行促進作用を付与する方法等に関する。
肩こりや腰痛等の痛みを緩和する方法として、消炎鎮痛成分を使用する方法が広く知られている。従来、様々な消炎鎮痛成分が知られており、ロキソプロフェン及び/またはその塩は、フェニルプロピオン酸系の非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAID)の一種であり、優れた消炎鎮痛作用を有する成分として知られている。例えば、ロキソプロフェンナトリウム水和物は、日本薬局方に掲載されている成分の一つである(非特許文献1)。
また、炎症を抑えながら血行を促進することによって、痛みをより早く緩和できるともいわれており、従来、血行促進成分としてニコチン酸ベンジルエステル、ノナン酸バニリルアミド、トコフェロール酢酸エステル等が知られている。しかし、これらの血行促進作用を増強させる方法は知られていない。
第十七改正日本薬局方 医薬品各条、1717~1718、「日本薬局方」ホームページ、厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000066530.html)
本開示は、血行を促進するための新たな手段を提供することを目的とする。
本発明者らは前記課題を鑑み鋭意検討を重ねたところ、驚くべきことに、ロキソプロフェンによれば血行を促進できることを見出した。また、ロキソプロフェンと、従来公知の血行促進成分であるニコチン酸ベンジルエステル、ノナン酸バニリルアミド、トコフェロール酢酸エステルとを組み合わせた場合に、血行促進作用が相乗的に増強されることを見出した。また、ロキソプロフェンと、清涼化剤として従来知られているメントールとを組み合わせた場合に、血行促進作用が増強されることを見出した。本発明は該知見に基づき更に検討を重ねて完成されたものであり、本開示は例えば下記に代表される発明を包含する。
項1.(A)ロキソプロフェン及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を有効成分として含有する、血行促進用組成物。
項2.更に、(B)メントールを含有する、項1に記載の血行促進用組成物。
項3.更に、下記成分(C)~(E)からなる群より選択される少なくとも1種を含有する、項1または2に記載の血行促進用組成物:
(C)ノナン酸バニリルアミド、
(D)ニコチン酸のエステル誘導体、
(E)トコフェロール、その誘導体及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種。
項4.下記成分(B)~(E)からなる群より選択される少なくとも1種を含有する組成物に、(A)ロキソプロフェン及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を配合して、該組成物に増強された血行促進作用を付与する方法:
(B)メントール、
(C)ノナン酸バニリルアミド、
(D)ニコチン酸のエステル誘導体、
(E)トコフェロール、その誘導体及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種。
本開示よれば、ロキソプロフェン及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を血行促進のために使用する新たな技術を提供することができる。本開示によれば、ロキソプロフェン及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を用いることにより、ノナン酸バニリルアミド等の公知の血行促進成分やメントールを含有する組成物において、血行促進作用を増強させる技術を提供することができる。
以下に、本開示に包含される各実施形態について、更に詳細に説明する。なお、本開示において「含む」は、「実質的にからなる」、「からなる」の意味も包含する。
本開示は、ロキソプロフェン及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種(以下、成分(A)と記載する場合がある)を有効成分として含有する、血行促進用組成物を包含する。
成分(A)は、消炎鎮痛剤として知られている成分であり、ロキソプロフェンは組成式C1518で示される。また、ロキソプロフェンの塩(薬学的または香粧品科学的に許容される、または可食性の塩、以下同じ)は特に制限されず、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩等が挙げられる。また、ロキソプロフェンの塩は水和物であってもよい。
成分(A)として、本開示を制限するものではないが、好ましくはロキソプロフェンの塩が例示され、より好ましくはロキソプロフェンナトリウム、さらに好ましくはロキソプロフェンナトリウム水和物等が例示される。ロキソプロフェン及びその塩は、いずれも1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本開示の血行促進用組成物中、成分(A)の含有量は、該組成物において成分(A)に起因する血行促進作用が得られる限り制限されないが、例えば0.1~10質量%が例示され、好ましくは0.5~3質量%、更に好ましくは0.8~2質量%が例示される。
本開示の血行促進用組成物は、更にメントール(以下、成分(B)と記載する場合がある)を含有してもよい。成分(B)は主に清涼化剤として従来用いられている成分であり、d体、l体、dl体のいずれであってもよく、好ましくはl体が例示される。また、該組成物においてメントールとして、メントールを含む精油を用いてもよく、該精油として本開示の効果を妨げない範囲で従来公知の精油から適宜選択して使用すればよく、好ましくはハッカ油、ペパーミント油等のメントールを含有する精油が例示される。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本開示の血行促進用組成物が成分(B)を含有する場合、本開示の効果を妨げない限り該組成物中の成分(B)の含有量は制限されないが、該組成物中、0.5質量%以上が例示され、血行促進作用を一層増強させる観点から、好ましくは1~15質量%、より好ましくは2~10質量%、更に好ましくは2~7質量%が例示される。
また、本開示の血行促進用組成物が成分(B)を含有する場合、成分(A)と成分(B)との比率は制限されないが、例えば、成分(A)1質量部あたり、成分(B)が1.5~15質量部が例示され、血行促進作用を一層増強させる観点から、好ましくは2~10質量部、より好ましくは2.5~7質量部、2.5~5質量部が挙げられる。
なお、本開示の血行促進用組成物においてメントールを含む精油を使用する場合、その量は、該精油に含まれるメントール量に換算した値である。
本開示の血行促進用組成物は、ノナン酸バニリルアミド(以下、成分(C)と記載する場合がある)を含有してもよい。ノナン酸バニリルアミドは別名ノニル酸ワニリルアミドとも称される、従来、血行促進剤として用いられている成分である。また、該組成物においてノナン酸バニリルアミドとして、ノナン酸バニリルアミドを含むトウガラシエキス、トウガラシチンキ、トウガラシ末等のトウガラシ類を用いてもよい。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本開示の血行促進用組成物が成分(C)を含有する場合、本開示の効果を妨げない限り該組成物中の成分(C)の含有量は制限されないが、該組成物中、0.001~0.5質量%、血行促進作用を一層増強させる観点から、好ましくは0.002~0.3質量%、より好ましくは0.005~0.2質量%、更に好ましくは0.01~0.1質量%、特に好ましくは0.01~0.05質量%等が例示される。
また、本開示の血行促進用組成物が成分(C)を含有する場合、成分(A)と成分(C)との比率は制限されないが、例えば、成分(A)1質量部あたり、成分(C)が0.005~0.1質量部が例示され、血行促進作用を一層増強させる観点から、好ましくは0.005~0.05質量部、より好ましくは0.005~0.02質量部、更に好ましくは0.008~0.015質量部等が挙げられる。
なお、本開示の血行促進用組成物においてノナン酸バニリルアミドを含むトウガラシ類を使用する場合、その量は、該トウガラシ類に含まれるノナン酸バニリルアミド量に換算した値である。
本開示の血行促進用組成物は、ニコチン酸のエステル誘導体(以下、成分(D)と記載する場合がある)を含有してもよい。ニコチン酸のエステル誘導体は、従来、血行促進剤として用いられている成分である。
成分(D)としては、本開示の効果が得られる限り制限されないが、ニコチン酸ベンジルエステル(ニコチン酸ベンジル)、ニコチン酸2-ブトキシエチルエステル(ニコチン酸2-ブトキシエチル)、ニコチン酸メチルエステル(ニコチン酸メチル)等が例示される。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本開示の血行促進用組成物が成分(D)を含有する場合、本開示の効果を妨げない限り該組成物中の成分(D)の含有量は制限されないが、該組成物中、0.001~0.1質量%、血行促進作用を一層増強させる観点から、好ましくは0.002~0.05質量%、より好ましくは0.003~0.05質量% 、更に好ましくは0.005~ 0.02質量が例示される。
また、本開示の血行促進用組成物が成分(D)を含有する場合、成分(A)と成分(D)との比率は制限されないが、例えば、成分(A)1質量部あたり、成分(D)が0.001~0.05質量部が例示され、血行促進作用を一層増強させる観点から、好ましくは0.005~0.05質量部、より好ましくは0.005~0.02質量部、更に好ましくは0.008~0.015質量部等が挙げられる。
本開示の血行促進用組成物は、トコフェロール、その誘導体及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種(以下、成分(E)と記載する場合がある)を含有してもよい。成分(E)は、従来、血行促進剤として用いられている成分である。
トコフェロールは従来公知であり、トコフェロール誘導体としては、酢酸トコフェロール、コハク酸トコフェロール、ニコチン酸トコフェロール、リノレン酸トコフェロール等のトコフェロール有機酸エステル等が例示される。これらには、例えばα、β、γまたはδ-トコフェロールと有機酸とのエステル等が含まれる。トコフェロールやその誘導体の塩としては、酢酸塩、ニコチン酸塩、コハク酸塩などの有機酸塩、アンモニウム塩等が例示される。成分(E)として、好ましくは酢酸トコフェロール等が例示され、より好ましくはα-トコフェロールと酢酸のエステルが例示され、例えば、酢酸dl-α-トコフェロール、酢酸d-α-トコフェロールが挙げられ、特に好ましくは天然型ビタミンEと称される酢酸d-α-トコフェロールが例示される。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本開示の血行促進用組成物が成分(E)を含有する場合、成分(E)の含有量は本開示の効果を妨げない限り制限されないが、該組成物中、0.01~2質量%、血行促進作用を一層増強させる観点から、好ましくは0.05~2質量%、より好ましくは0.03~1質量% 、更に好ましくは0.05~0.5質量%が例示される。
また、本開示の血行促進用組成物が成分(E)を含有する場合、成分(A)と成分(E)との比率は制限されないが、例えば、成分(A)1質量部あたり、成分(E)が0.001~0.3質量部が例示され、血行促進作用を一層増強させる観点から、好ましくは0.005~0.2質量部、より好ましくは0.01~0.15質量部、更に好ましくは0.05~0.15質量部等が挙げられる。
本開示の血行促進用組成物は、本開示の効果を妨げない限り、必要に応じて、薬学的または香粧品科学的に許容される、または可食性の任意の他の成分を更に含有してもよい。該他の成分として、本開示を制限するものではないが、基剤、薬理成分(消炎鎮痛成分、抗消炎成分、抗ヒスタミン成分、殺菌成分、血行促進成分、局所麻酔成分、経皮吸収促進成分等)、pH調整剤、増粘剤、乳化剤、界面活性剤、可溶化剤、酸化防止剤、防腐剤、安定化剤、保湿剤、キレート剤、香料、着色料、生薬、植物エキス、ビタミン類等が例示される。該他の成分は、目的等に応じて適宜選択すればよく、1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよく、その配合量も適宜決定すればよい。なお、本開示において、例えば前記成分(A)は消炎鎮痛成分として公知の成分といえるが、前記成分(A)は該任意の他の成分には包含されない。同様に、成分(B)~(E)についても該任意の他の成分には包含されない。
本開示を制限するものではないが、該他の成分の一例として基剤を挙げると、基剤として水を例示することができ、水は特に制限されず、精製水、蒸留水、イオン交換水、超純水、滅菌水等が例示され、好ましくは精製水が例示される。本開示の該組成物が水を含有する場合、水の含有量は、該組成物の製剤形態等に応じて適宜設定すればよいが、83質量%以下が例示され、該組成物が液状形態または半固形形態の場合はより好ましくは15~75質量、より好ましくは18~70質量%が例示される。
また、本開示を制限するものではないが、該他の成分の一例として水以外の基剤として炭素数1~6の低級アルコールを例示することができ、該低級アルコールとしてエタノール、イソプロパノール、1,3-ブチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、イソプレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール等が例示される。炭素数1~6の低級アルコールとして、好ましくはエタノールが例示される。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。本開示の該組成物が炭素数1~6の低級アルコールを含有する場合、その含有量は、該組成物の製剤形態等に応じて適宜設定すればよいが、該組成物中、15質量%以上が例示され、好ましくは20~80質量%、より好ましくは25~78質量%等が例示される。
また、本開示を制限するものではないが、前記他の成分として水、炭素数1~6の低級アルコール以外の基剤を例に挙げて説明すると、炭化水素類(パラフィン、イソパラフィン、ワセリン、スクワラン等)、脂肪族モノカルボン酸エステル(ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル等)等が例示される。これらの成分は1 種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本開示を制限するものではないが、前記他の成分として消炎鎮痛成分、抗炎症成分、抗ヒスタミン成分、殺菌成分、血行促進成分、局所麻酔成分を例に挙げて説明すると、ジクロフェナク及びその塩(ナトリウム塩等)、アセトアミノフェン、イソプロピルアンチピリン、イブプロフェン、エテンザミド、サザピリン、サリチルアミド、サリチル酸、サリチル酸エチレングリコール、サリチル酸グリコール、サリチル酸ナトリウム、サリチル酸メチル、アスピリン、アスピリンアルミニウム、チアラミド塩酸塩、ラクチルフェネチジン等の消炎鎮痛成分(前記成分(A)以外);イプシロン-アミノカプロン酸、アラントイン、グリチルリチン酸、その誘導体(グリチルリチン酸ステアリル等)及びそれらの塩(カリウム塩、アンモニウム塩等)、グアイアズレンスルホン酸ナトリウム等の抗炎症成分;クロルフェニラミン及びその塩(マレイン酸クロルフェニラミン等)、ジフェンヒドラミン及びその塩(ジフェンヒドラミン塩酸塩、ジフェンヒドラミンサリチル酸塩、ジフェンヒドラミンタンニン酸塩等)、ジフェニルイミダゾール等の抗ヒスタミン成分;塩化ベンザルコニウム等の殺菌成分;ヘパリン類似物質、ポリエチレンスルホン酸ナトリウム等の血行促進成分;リドカイン及びその塩、ジブカイン及びその塩、アミノ安息香酸エチル等の局所麻酔成分が例示される。これらはいずれも1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
このように、本開示の血行促進用組成物はこれらの任意の消炎鎮痛成分、抗炎症成分、抗ヒスタミン成分、殺菌成分、血行促進成分及び/または局所麻酔成分を配合してもよく、また、配合することなく調製してもよい。
本開示を制限するものではないが、前記他の成分としてpH調整剤を例に挙げて説明すると、クエン酸、クエン酸ナトリウム、無水クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、乳酸カルシウム、乳酸ナトリウム等の有機酸及びその塩; 塩酸、リン酸、リン酸水素ナトリウム等の無機酸及びその塩; 水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ;トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等のアミン類等が例示される。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本開示の血行促進用組成物はこの限りにおいて制限されず、本開示を何ら制限するものではないが、本開示の血行促進用組成物の一実施形態として、血行促進成分として前記成分(A)のみを含有する組成物が例示される。
また、本開示を何ら制限するものではないが、本開示の血行促進用組成物の一実施形態として、該組成物が前記(C)~(E)の3種のうち少なくとも1種を含有する場合、その合計量は、該組成物中、好ましくは0.005~3質量%が例示され、血行促進作用を一層増強させる観点から、より好ましくは0.01~2.5質量%、更に好ましくは0.03~2.1質量%、更により好ましくは0.05~2質量%、0.08~1質量%、0.08~0.5質量%が例示される。
また、本開示を何ら制限するものではないが、本開示の血行促進用組成物の一実施形態として、該組成物が前記(B)~(E)の4種のうち1種のみを含むものが例示され、2種のみ、3種のみを含むものが例示され、また、4種全てを含むものが例示される。
本開示の血行促進用組成物は、経口、非経口の別を問わず、好ましくは非経口で使用することが例示され、より好ましくは経皮(皮膚に適用)が例示される。この観点から、該組成物として好ましくは外用組成物が例示される。本開示の組成物が外用組成物として使用される場合、該組成物を、血行促進が求められる局所(皮膚)に適用すればよい。
該組成物の使用態様も制限されず、目的に応じて適宜設定すればよいが、前記成分(A)を用いていることから、通常、医薬組成物として、また、医薬組成物等への添加剤等として使用することができる。
本開示の血行促進用組成物の形態も制限されず、目的に応じて適宜設定すればよく、液状形態(液剤、乳剤等)、半固形または固形形態(ゲル状、クリーム状、ペースト状、ムース状、シート状、スティック状、液状形態の凍結乾燥物等)のいずれであってもよい。このことから該組成物は、例えばローション剤、リニメント剤、乳液剤等の液剤、スプレー剤、エアゾール剤、軟膏剤、ゲル剤、クリーム剤、フォーム剤、シロップ剤、貼付剤等のいずれの剤形であってよく、シート等の担体に担持させて使用されるものであってもよい。該剤形として、好ましくは液剤、軟膏剤、ゲル剤、クリーム剤等が例示される。
本開示の血行促進用組成物は、本分野において従来公知の手順に従い、製剤形態、適用経路等に応じて、前記成分(A)、必要に応じて前記成分(B)、(C)、(D)及び/または(E)、更に必要に応じて前記他の成分を適宜混合して、製造することができる。該製造方法の一例として後述の実施例に従う手順が例示されるが、本開示を制限するものではなく、例えば第十七改正日本薬局方 製剤総則等に記載の公知の方法等により製造すればよい。
本開示の血行促進用組成物は、通常、容器等(包装体等を含む)に収容され、該容器の素材、形状等は、該組成物を収容可能であることを限度として特に限定されず、該組成物の製剤形態、適用経路等に応じて適宜決定すればよい。本開示を制限するものではないが、該組成物が液状形態の場合を例に挙げて説明すると、該容器として例えば該組成物を収容できる公知の容器であれば制限されない。該組成物を、容器から直接皮膚に簡便に適用(塗布等)できる点から、該容器としてボトル容器、ポンプスプレー用容器、エアゾール用容器等が例示される。また、ボトル容器である場合、スポンジ状の塗布部材(ヘッド)を備えるボトル容器、ロールオンタイプのボトル容器等が好ましく例示される。これらの容器は市販品を用いてもよい。
本開示の血行促進用組成物の使用量も制限されず、対象者(対象動物)の体格、年齢、症状、製剤形態、適用経路、使用目的、期待される効果の程度等に応じて適宜設定すればよい。本開示を制限するものではないが、例えば、皮膚へ適用する場合、該組成物の1日適用回数は単回(1回)であってもよく複数回(例えば2~6回)であってもよい。皮膚以外へ適用する場合やヒト以外へ適用する場合等は、該基準を考慮して適用量を適宜決定すればよい。
このように、本開示の血行促進用組成物は、前記成分(A)を必須とするものであって、前記成分(A)を血行促進作用の有効成分(血行促進有効成分)とする組成物である。このことから、本開示の血行促進用組成物は、前記成分(A)を血行促進有効量で含有する血行促進用組成物ともいえる。本開示はこのように、前記成分(A)の新規用途を提供するものである。
また、前述の通り、本発明者らは、前記成分(A)の血行促進作用を見出したことに加えて、驚くべきことに、前記成分(A)を、公知の血行促進成分やメントールと組み合わせることによって、これらにおいて血行促進作用が著しく増強することを見出した。このことから、本開示の血行促進用組成物として、前記成分(A)を血行促進の有効成分として含有し、且つ、前記成分(B)~(E)からなる群より選択される少なくとも1種を含有する、血行促進用組成物が好ましく例示される。
また、このように前記成分(A)を、公知の血行促進成分やメントールと組み合わせることにより血行促進作用を著しく増強させることができることから、効率良く血行促進作用が得られるといえる。このため、例えば、組成物中、従来よりも血行促進成分の含有量を低減させた場合であっても、または、組成物の対象への適用量を従来よりも少なくした場合であっても、従来と同等の血行促進作用が得られるともいえる。このことから、所望の血行促進作用が得られる範囲でこれら成分量を一層調整(制御)しやすくなることから、前記成分(A)や前記(B)~(E)に対して、刺激、かぶれ、かゆみ、発疹、アレルギー等の不具合を感じる対象者(対象動物)に対しても、本開示の血行促進組成物であれば適用しやすいといった利点を有するともいえる。前述の通り、これらの含有量、投与量は、製剤形態、適用経路等によって適宜設定すればよい。
これらのことから、本開示の血行促進組成物は、血行促進を目的として使用される。また、本開示の血行促進組成物は、例えば肩こりに伴う肩の痛み、腰痛、筋肉痛、筋肉疲労、捻挫痛、関節痛、腱鞘炎(手、手首の痛み)、肘の痛み、打撲痛、骨折痛、神経痛、変形性関節症、関節炎等の改善を目的としつつ、同時に血行を促進することを目的として使用することが例示される。
また、このことから本開示は、前記成分(B)~(E)からなる群より選択される少なくとも1種を含有する組成物に、前記成分(A)を配合して、該組成物に増強された血行促進作用を付与する方法を提供するともいえる。
また、このことから本開示は、前記成分(B)~(E)からなる群より選択される少なくとも1種を含有する組成物の製造において、前記成分(A)を配合する、該組成物の血行促進作用を増強させための、前記成分(A)の使用方法を提供するともいえる。また、このことから本開示は、前記成分(B)~(E)からなる群より選択される少なくとも1種を含有する組成物を製造するための、前記成分(A)の血行促進剤としての使用を提供するともいえる。また、このことから本開示は、前記成分(A)の血行促進成分としての使用を提供するともいえる。
これらの方法及び使用において、成分(A)~(E)はいずれも前述の説明が同様に適用される。また、このように、これらの方法及び使用において、「前記成分(B)~(E)からなる群より選択される少なくとも1種を含有する組成物の製造において、前記成分(A)を配合する」ことにより得られる組成物、「前記成分(B)~(E)からなる群より選択される少なくとも1種を含有する組成物の製造において、前記成分(A)を配合する」ことにより得られる組成物、「前記成分(B)~(E)からなる群より選択される少なくとも1種を含有する組成物を製造するため」に「前記成分(A)」を「血行促進剤としての使用」して得られる組成物等における、成分(A)~(E)、任意の成分、各種成分の含有量、該組成物の製造方法、剤形、使用態様等はいずれも前記血行促進用組成物の説明が同様に適用されるといえ、任意の成分も前述と同様に制限されない。このことから、これらの方法及び使用において「前記成分(B)~(E)からなる群より選択される少なくとも1種を含有する組成物」は、前記成分(B)~(E)からなる群より選択される少なくとも1種を含有していればよく、必要に応じて水、低級アルコール等の前記任意の成分が含有されていてもよい。
以下、例を示して本開示の実施形態をより具体的に説明するが、本開示の実施形態は下記の例に限定されるものではない。
試験例
・組成物の調製
次の表1に示す組成に従い、実施例1~4、比較例1及び2、参考例の組成物を調製した。具体的には、表1に示す組成に従い、エタノールと水とを混合してエタノール水溶液を調製し、得られた水溶液とロキソプロフェンナトリウム水和物とを混合し、撹拌することにより溶解して、実施例1及び2の組成物を得た。また、前述と同様にしてエタノール水溶液を調製し、得られた水溶液とロキソプロフェンナトリウム水和物とメントールとを混合し、撹拌することにより溶解して、実施例3の組成物を得た。また、前述と同様にしてエタノール水溶液を調製し、得られた水溶液、ロキソプロフェンナトリウム水和物、メントール、ニコチン酸ベンジルエステル、ノナン酸バニリルアミド及びトコフェロール酢酸エステルを混合し、撹拌することにより溶解して、実施例4の組成物を得た。
また、表1に示す組成に従い、エタノールと水とを混合して得たエタノール水溶液を、比較例1の組成物とした。また、ロキソプロフェンナトリウム水溶液を混合しない以外は前記実施例3と同様にして調製した組成物を、比較例2の組成物とした。また、ロキソプロフェンナトリウムを混合しない以外は前記実施例4と同様にして調製した組成物を、参考例の組成物とした。なお、本試験例においてロキソプロフェンナトリウム水和物は日本薬局方適合品、エタノールは95%エタノール(容量%)を用いた。
このようにして調製した各組成物をポリエチレン樹脂製の容器に充填し、スポンジ塗布部を有するキャップを該容器に装着した。
・評価方法
前述の通り容器に収容した組成物を被験者(12名)に塗布する直前の3分間、近赤外分光法(NIRS(near-infrared spectroscopy))に従い、被験者の第7頚椎棘突起と肩甲骨肩峰を線で結んだ場合における中央付近において総ヘモグロビン量を測定した。得られた値を3で除し、1分間当たりの総ヘモグロビン量の値(Total-Hb値(総ヘモグロビン量(総血流量)))を記録した。これを塗布前Total-Hb値とした。近赤外分光法は、近赤外波長域における光の吸収及び発光に基づく光計測法であって、ヘモグロビン量の測定が可能であり、該ヘモグロビン量に基づいて血流量の決定が可能な従来公知の方法である。
次いで、前述の測定部位に、前記スポンジ塗布部を当てて容器内の組成物を塗布し(1mL/20cm)、塗布直後から9分間、前述と同様にして総ヘモグロビン量を測定した。得られた値を9で除すことで、1分間当たりの総ヘモグロビン量の値を算出し、その値を記録した。これを塗布後Total-Hb値とした。
被験者毎に塗布後Total-Hb値から塗布前Total-Hb値を減じた値を算出し、その平均値を求め、これを変化量(△Total-Hb値)とした。変化量は、塗布前後の総血流量の変化を意味する。
全ての組成物(実施例1~4、比較例1及び2、参考例)について同様の試験を行い、それぞれ変化量を算出した。なお、各組成物間の影響が無いようにするために、24時間の時間をおいて各組成物について試験を行った。その後、比較例1の変化量△Total-Hb値を1として、比較例2、実施例1~4、参考例1の各変化量(△Total-Hb値)について相対値(スコア)を求めた。なお、前記相対値(スコア)は小数点第二位を四捨五入した値である。
・結果
結果を表1に示す。
Figure 2023092366000001
表1に示す通り、比較例1において更にメントールを配合した比較例2ではスコアが2.1であり、比較例1の組成物よりも血流量が増加したが、その増加量は僅かであった、一方、比較例1において更にロキソプロフェンを配合した実施例1及び2ではスコアがそれぞれ5.5、6.1であり、比較例1の組成物と比較して5倍以上のスコアの上昇が認められ、血流量の有意な増加が認められた。このことから、驚くべきことに、ロキソプロフェンが血行促進作用を有することが確認された。
また、ロキソプロフェンとメントールとを併用した実施例3では、予想外にもスコアが12.4へと向上した。前述の通り、メントールを配合した比較例2ではスコアが2.1であり、ロキソプロフェンを配合した実施例2ではスコアが6.1であったことから、メントールとロキソプロフェンとを配合した実施例3では、そのスコアが8.2(2.1+6.1)となることが予想されたが、該予想を大きく上回り、このように実施例3では血流量が更に大きく増加した。このことから、ロキソプロフェンとメントールとを組み合わせて用いることにより、血行促進作用が著しく高まることが確認された。
また、従来、血行促進成分として知られているノナン酸バニリルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、トコフェロール酢酸エステルを配合し、且つ、メントールを配合した参考例の組成物ではスコアが6.3であったのに対し、これらの成分と共に更にロキソプロフェンを配合した実施例4の組成物ではスコアが22.5へ更に向上した。前述の通り、ロキソプロフェンを配合した実施例2ではスコアが6.1であったことから、参考例において更にロキソプロフェンを組み合わせた実施例4では、そのスコアが12.4(6.3+6.1)となることが予想されたが、該予想を大きく上回り、このように実施例4ではスコアが22.5へと向上し、血流量が著しく増加した。このことから、ロキソプロフェンとこれらの公知の血行促進成分とを併用した場合にも、血行促進作用が相乗的に高まることが確認された。また、これらのことから、ロキソプロフェンは、ノナン酸バニリルアミド等の公知の血行促進剤の血行促進作用を増強する作用を有することが確認された。

Claims (4)

  1. (A)ロキソプロフェン及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を有効成分として含有する、血行促進用組成物。
  2. 更に、(B)メントールを含有する、請求項1に記載の血行促進用組成物。
  3. 更に、下記成分(C)~(E)からなる群より選択される少なくとも1種を含有する、請求項1または2に記載の血行促進用組成物:
    (C)ノナン酸バニリルアミド、
    (D)ニコチン酸のエステル誘導体、
    (E)トコフェロール、その誘導体及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種。
  4. 下記成分(B)~(E)からなる群より選択される少なくとも1種を含有する組成物に、(A)ロキソプロフェン及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を配合して、該組成物に増強された血行促進作用を付与する方法:
    (B)メントール、
    (C)ノナン酸バニリルアミド、
    (D)ニコチン酸のエステル誘導体、
    (E)トコフェロール、その誘導体及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種。
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