JP2023092236A - 測定装置及び測定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 タイヤの接地面応力を短時間で精度よく測定可能な測定装置及び測定方法を提供する。【解決手段】 タイヤTの接地面応力を測定するための測定装置1である。測定装置1は、タイヤTを走行させる走行面2aを有する円筒状のドラム2と、走行面2aの一部に設けられた応力検出部3とを含んでいる。応力検出部3は、タイヤTが接する検出面3aを含んでいる。検出面3aは、ドラム周方向の長さLがドラム軸方向の幅Wよりも大きい。【選択図】 図2
Description
本開示は、タイヤの接地面応力を測定するための測定装置及び当該試験装置を用いた測定方法に関する。
従来、タイヤの接地面応力を測定するための測定装置が知られている。例えば、下記特許文献1は、タイヤ試験用のドラムに取り付けられたセンサーユニットにより、タイヤの接地面応力を測定する測定装置を提案している。
しかしながら、特許文献1の測定装置は、センサーユニットのタイヤに接触するセンサー突出部とタイヤの横溝とが重なった場合に、タイヤの接地面応力を測定することができず、精度よく測定するためには、測定に要する時間が長くなることがあった。
本開示は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、タイヤの接地面応力を短時間で精度よく測定可能な測定装置及び測定方法を提供することを主たる目的としている。
本開示は、タイヤの接地面応力を測定するための測定装置であって、前記タイヤを走行させる走行面を有する円筒状のドラムと、前記走行面の一部に設けられた応力検出部とを含み、前記応力検出部は、前記タイヤが接する検出面を含み、前記検出面は、ドラム周方向の長さがドラム軸方向の幅よりも大きい、測定装置である。
本開示の測定装置は、上述の構成を備えることにより、タイヤの接地面応力を短時間で精度よく測定することができる。
以下、本開示の実施の一形態が図面に基づき詳細に説明される。
図1は、本実施形態の測定装置1を示す断面模式図である。図1に示されるように、本実施形態の測定装置1は、タイヤTの接地面応力を測定するためのものである。図1には、測定対象のタイヤTとして、乗用車用タイヤが例示されているが、このような態様に限定されるものではなく、測定装置1は、種々のタイヤTが測定可能である。
図1は、本実施形態の測定装置1を示す断面模式図である。図1に示されるように、本実施形態の測定装置1は、タイヤTの接地面応力を測定するためのものである。図1には、測定対象のタイヤTとして、乗用車用タイヤが例示されているが、このような態様に限定されるものではなく、測定装置1は、種々のタイヤTが測定可能である。
タイヤTは、例えば、タイヤ周方向に延びる複数の周方向溝t1と、周方向溝t1により区分される複数の陸部t2とを有している。本実施形態のタイヤTは、更にタイヤ軸方向に延びる複数の横溝t3を有している。横溝t3は、例えば、複数の陸部t2のそれぞれに設けられている。タイヤTの陸部t2には、例えば、図示せぬサイプが設けられていてもよい。ここで、サイプとは、長手方向に直交する幅が2mm未満の切れ込みであり、溝幅が2mm以上の横溝t3とは区別される。
本実施形態の測定装置1は、タイヤTを走行させる走行面2aを有する円筒状のドラム2と、走行面2aの一部に設けられた応力検出部3とを含んでいる。走行面2a及び応力検出部3は、例えば、ドラム2の内周面側に設けられている。
測定装置1は、タイヤTを回転自在に、かつ、ドラム軸方向に移動可能に支持するタイヤ支持装置4と、ドラム2を回転駆動するドラム支持装置5とを含むのが望ましい。このような測定装置1は、タイヤTをドラム軸方向に移動させつつ応力検出部3の上で走行させることで、タイヤTの全体の接地面応力を測定することができる。
図2は、本実施形態の応力検出部3を含む測定装置1の部分斜視図である。図2に示されるように、本実施形態の応力検出部3は、タイヤTが接する検出面3aを含んでいる。検出面3aは、ドラム周方向の長さLがドラム軸方向の幅Wよりも大きいのが望ましい。
このような検出面3aは、タイヤTの横溝t3と重なったとしても、接地面応力を測定することができる。また、この検出面3aは、タイヤTとの接触時間が長いため、タイヤTのs接地面応力を精度よく測定することができる。このため、本実勢形態の測定装置1は、タイヤTの接地面応力を短時間で精度よく測定することができる。
より好ましい態様として、応力検出部3は、ドラム軸方向に複数配されている。このような測定装置1は、タイヤTをドラム軸方向に移動させる距離を小さくしてもタイヤTの全体の接地面応力を測定することができ、短時間での測定が可能である。
本実施形態の応力検出部3の数は、タイヤTのタイヤ周方向に延びる陸部t2の数以上である。このような応力検出部3は、陸部t2のそれぞれの接地面応力を同時に測定することができ、測定に要する時間をより短くすることができる。
図3は、他の実施形態の応力検出部3の配置を示す展開図である。図3に示されるように、この実施形態の応力検出部3は、第1検出部3Aと、第1検出部3Aからドラム周方向に離隔した第2検出部3Bとを含んでいる。この実施形態の第1検出部3Aと第2検出部3Bとは、ドラム軸方向に互いに異なる位置に設けられている。
このような応力検出部3は、タイヤTをドラム軸方向に移動させる距離をより小さくすることができ、また、ドラム軸方向の隙間がないように配置することで、タイヤTの全体の接地面応力を同時に測定することもできる。このため、この実施形態の応力検出部3の配置は、タイヤTの接地面応力をより短時間で精度よく測定することに役立つ。
図2及び図3に示されるように、検出面3aは、好ましくは、長さLが10mm以上である。検出面3aの長さLが10mm以上であることで、タイヤTとの接触時間を十分に確保することができ、また、タイヤTの横溝t3及びサイプの影響を受けにくくなることから、タイヤTの接地面応力を短時間で精度よく測定することができる。このような観点から、検出面3aの長さLは、より好ましくは、20mm以上である。
検出面3aの長さLは、タイヤTの横溝t3の最大溝幅よりも大きいのが望ましい。このような応力検出部3は、検出面3aがタイヤTの横溝t3と重なったとしても、接地面応力を確実に測定することができる。
検出面3aは、好ましくは、幅Wが10mm未満である。検出面3aの幅Wが10mm未満であることで、タイヤ軸方向の解像度を高めることができ、タイヤTの接地面応力を精度よく測定することに役立つ。このような観点から、検出面3aの幅Wは、より好ましくは、5mm以下である。
検出面3aの幅Wは、タイヤTの周方向溝t1の最小溝幅よりも小さいのが望ましい。このような応力検出部3は、タイヤTの周方向溝t1を確実に検出することができ、タイヤTの接地面応力を精度よく測定することに役立つ。
図2に示されるように、検出面3aの輪郭は、例えば、楕円形状である。このような応力検出部3は、検出面3aの一部に局所的に力が作用した場合でもその力を平均化して測定することができ、タイヤTの接地面応力を短時間で測定することに役立つ。
図3に示されるように、検出面3aの輪郭は、例えば、矩形状であってもよい。このような検出面3aは、より広い範囲を一度に測定することができ、タイヤTの接地面応力をより短時間で測定することができる。
検出面3aの輪郭は、矩形状である場合には、角部が面取りされているのが望ましい。検出面3aの輪郭は、例えば、小判状であってもよい。このような検出面3aは、角部の欠けや引っ掛かりによる誤検出を低減することができ、タイヤTの接地面応力を精度よく測定することに役立つ。
図4は、図2のA-A線の断面模式図である。図4に示されるように、本実施形態の応力検出部3は、検出面3aに作用する力を検出可能な三分力センサー3bを含んでいる。このような応力検出部3は、検出面3aに作用する力を平均化して測定することに適している。
図5は、他の実施形態の応力検出部6の断面模式図である。図5に示されるように、応力検出部6は、例えば、ドラム周方向の長さLがドラム軸方向の幅W(図2に示す)よりも大きい検出面6aと、検出面6aに作用する力とモーメントとを検出可能な六分力センサー6bとを含んでいる。このような応力検出部6は、タイヤTの接地面の接地長も精度よく測定することができる。
図6は、更に他の実施形態の応力検出部7の断面模式図である。図6に示されるように、応力検出部7は、例えば、ドラム周方向の長さLがドラム軸方向の幅W(図2に示す)よりも大きい検出面7aと、検出面7aのドラム周方向に離れて配される2つの三分力センサー7bとを含んでいる。このような応力検出部7であっても、検出面7aに作用する力とモーメントとを検出することができる。
次に、図1及び図2の参酌しつつ、上述の測定装置1を用いて、タイヤTの接地面応力を測定する測定方法が説明される。本実施形態のタイヤTの接地面応力を測定する測定方法は、測定装置1を用いて行われるので、タイヤTの接地面応力を短時間で精度よく測定することができる。
図7は、本実施形態の測定方法のフローチャートである。図7に示されるように、本実施形態の測定方法は、まず、測定対象のタイヤTを測定装置1に装着する準備工程S1が行われる。準備工程S1では、タイヤTに予め定められた荷重が負荷されるのが望ましい。
本実施形態の測定方法は、準備工程S1の次に、タイヤTが走行面2a上を走行するようにドラム2を回転駆動させる走行工程S2が行われる。走行工程S2では、予め定められた速度でドラム2を回転させるのが望ましい。走行工程S2では、例えば、タイヤ支持装置4をドラム軸方向に移動させることで、検出面3aとタイヤTの接触位置が変更されている。このような走行工程S2は、タイヤTの接地面応力を定量的に測定することができる。
本実施形態の測定方法は、走行工程S2で走行するタイヤTの接地面応力を測定する測定工程S3が行われる。測定工程S3は、例えば、検出面3aの上を通過するタイヤTの接地圧、前後力及び横力を測定している。測定工程S3は、走行工程S2でドラム軸方向に移動したタイヤTの測定データを合成して、タイヤTの全体の接地面応力を求めるのが望ましい。このような測定工程S3は、タイヤTの接地面応力を短時間で精度よく測定することができる。
本実施形態の測定工程S3は、検出面3aの長さLが、横溝t3の最大溝幅よりも大きい応力検出部3により測定している。このような測定工程S3は、検出面3aがタイヤTの横溝t3と重なったとしても、接地面応力を確実に測定することができ、測定に要する時間を短くすることができる。
本実施形態の測定工程S3は、応力検出部3の数が、陸部t2の数以上である測定装置1を用いて測定している。このような測定工程S3は、陸部t2のそれぞれの接地面応力を同時に測定することができ、測定に要する時間をより短くすることができる。
以上、本開示の特に好ましい実施形態について詳述したが、本開示は、上述の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施され得る。
[付記]
本開示は、次のとおりである。
本開示は、次のとおりである。
[本開示1]
タイヤの接地面応力を測定するための測定装置であって、前記タイヤを走行させる走行面を有する円筒状のドラムと、前記走行面の一部に設けられた応力検出部とを含み、前記応力検出部は、前記タイヤが接する検出面を含み、前記検出面は、ドラム周方向の長さがドラム軸方向の幅よりも大きい、測定装置。
タイヤの接地面応力を測定するための測定装置であって、前記タイヤを走行させる走行面を有する円筒状のドラムと、前記走行面の一部に設けられた応力検出部とを含み、前記応力検出部は、前記タイヤが接する検出面を含み、前記検出面は、ドラム周方向の長さがドラム軸方向の幅よりも大きい、測定装置。
[本開示2]
前記検出面の輪郭は、矩形状である、本開示1に記載の測定装置。
前記検出面の輪郭は、矩形状である、本開示1に記載の測定装置。
[本開示3]
前記検出面の輪郭は、角部が面取りされている、本開示2に記載の測定装置。
前記検出面の輪郭は、角部が面取りされている、本開示2に記載の測定装置。
[本開示4]
前記検出面の輪郭は、楕円形状である、本開示1に記載の測定装置。
前記検出面の輪郭は、楕円形状である、本開示1に記載の測定装置。
[本開示5]
前記検出面は、前記長さが10mm以上であり、前記幅が10mm未満である、本開示1ないし4のいずれかに記載の測定装置。
前記検出面は、前記長さが10mm以上であり、前記幅が10mm未満である、本開示1ないし4のいずれかに記載の測定装置。
[本開示6]
前記応力検出部は、前記検出面に作用する力を検出可能な三分力センサーを含む、本開示1ないし5のいずれかに記載の測定装置。
前記応力検出部は、前記検出面に作用する力を検出可能な三分力センサーを含む、本開示1ないし5のいずれかに記載の測定装置。
[本開示7]
前記応力検出部は、2つの前記三分力センサーを含む、本開示6に記載の測定装置。
前記応力検出部は、2つの前記三分力センサーを含む、本開示6に記載の測定装置。
[本開示8]
前記応力検出部は、前記検出面に作用する力とモーメントとを検出可能な六分力センサーを含む、本開示1ないし5のいずれかに記載の測定装置。
前記応力検出部は、前記検出面に作用する力とモーメントとを検出可能な六分力センサーを含む、本開示1ないし5のいずれかに記載の測定装置。
[本開示9]
前記応力検出部は、第1検出部と、前記第1検出部からドラム周方向に離隔した第2検出部とを含み、
前記第1検出部と前記第2検出部とは、ドラム軸方向に互いに異なる位置に設けられる、本開示1ないし8のいずれかに記載の測定装置。
前記応力検出部は、第1検出部と、前記第1検出部からドラム周方向に離隔した第2検出部とを含み、
前記第1検出部と前記第2検出部とは、ドラム軸方向に互いに異なる位置に設けられる、本開示1ないし8のいずれかに記載の測定装置。
[本開示10]
本開示1ないし9のいずれかに記載の測定装置を用いて、前記タイヤの前記接地面応力を測定する、測定方法。
本開示1ないし9のいずれかに記載の測定装置を用いて、前記タイヤの前記接地面応力を測定する、測定方法。
[本開示11]
前記タイヤは、タイヤ軸方向に延びる横溝を有し、
前記検出面の前記長さが、前記横溝の最大溝幅よりも大きい前記応力検出部により測定する、本開示10に記載の測定方法。
前記タイヤは、タイヤ軸方向に延びる横溝を有し、
前記検出面の前記長さが、前記横溝の最大溝幅よりも大きい前記応力検出部により測定する、本開示10に記載の測定方法。
[本開示12]
前記タイヤは、タイヤ周方向に延びる周方向溝と、前記周方向溝により区分される複数の陸部とを有し、
前記応力検出部の数が、前記陸部の数以上である前記測定装置を用いて測定する、本開示10又は11に記載の測定方法。
前記タイヤは、タイヤ周方向に延びる周方向溝と、前記周方向溝により区分される複数の陸部とを有し、
前記応力検出部の数が、前記陸部の数以上である前記測定装置を用いて測定する、本開示10又は11に記載の測定方法。
1 測定装置
2 ドラム
2a 走行面
3 応力検出部
3a 検出面
2 ドラム
2a 走行面
3 応力検出部
3a 検出面
Claims (12)
- タイヤの接地面応力を測定するための測定装置であって、
前記タイヤを走行させる走行面を有する円筒状のドラムと、前記走行面の一部に設けられた応力検出部とを含み、
前記応力検出部は、前記タイヤが接する検出面を含み、
前記検出面は、ドラム周方向の長さがドラム軸方向の幅よりも大きい、
測定装置。 - 前記検出面の輪郭は、矩形状である、請求項1に記載の測定装置。
- 前記検出面の輪郭は、角部が面取りされている、請求項2に記載の測定装置。
- 前記検出面の輪郭は、楕円形状である、請求項1に記載の測定装置。
- 前記検出面は、前記長さが10mm以上であり、前記幅が10mm未満である、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の測定装置。
- 前記応力検出部は、前記検出面に作用する力を検出可能な三分力センサーを含む、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の測定装置。
- 前記応力検出部は、2つの前記三分力センサーを含む、請求項6に記載の測定装置。
- 前記応力検出部は、前記検出面に作用する力とモーメントとを検出可能な六分力センサーを含む、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の測定装置。
- 前記応力検出部は、第1検出部と、前記第1検出部からドラム周方向に離隔した第2検出部とを含み、
前記第1検出部と前記第2検出部とは、ドラム軸方向に互いに異なる位置に設けられる、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の測定装置。 - 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の測定装置を用いて、前記タイヤの前記接地面応力を測定する、測定方法。
- 前記タイヤは、タイヤ軸方向に延びる横溝を有し、
前記検出面の前記長さが、前記横溝の最大溝幅よりも大きい前記応力検出部により測定する、請求項10に記載の測定方法。 - 前記タイヤは、タイヤ周方向に延びる周方向溝と、前記周方向溝により区分される複数の陸部とを有し、
前記応力検出部の数が、前記陸部の数以上である前記測定装置を用いて測定する、請求項10又は11に記載の測定方法。
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