JP2023090225A - 画像形成装置 - Google Patents

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Toshihiko Takayama
修一 鉄野
Shuichi Tetsuno
和弘 船谷
Kazuhiro Funatani
幹彦 ▲濱▼田
Mikihiko Hamada
進介 小林
Shinsuke Kobayashi
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Abstract

【課題】感光ドラムに当接するブラシを有する画像形成装置において、ブラシに蓄積した転写残トナーに起因して画像不良が生じることを抑制する。【解決手段】像担持体と、帯電手段と、現像手段と、現像剤像を像担持体から被転写体へ転写する転写手段と、像担持体の回転方向で転写部より下流側かつ帯電部より上流側において像担持体の表面にブラシ部において接触するブラシと、ブラシに電圧を印加する電圧印加手段と、ブラシ部より下流側かつ帯電部より上流側における像担持体の表面を露光する前露光手段と、を備え、現像剤像が被転写体に転写された後、像担持体の表面に残留した現像剤が現像手段により回収される画像形成装置において、前露光手段による露光領域の上流側の端部は、像担持体の表面においてブラシと接触する接触領域の下流側の端部より、上流側であり、露光領域は少なくとも接触領域の一部を含む。【選択図】図6

Description

本発明は、画像形成装置に関するものである。
プリンタ又は複写機等の画像形成装置に用いられる画像記録方式として、電子写真方式が知られている。電子写真方式は、電子写真プロセスを用いることによってレーザービームにより感光ドラム上に静電潜像を形成して、帯電した色材(以下、トナーと称する)により静電潜像を現像することによりトナー像を形成する方式である。そして、トナー像を記録材に転写して定着させることにより記録材に画像形成を行う。近年では画像形成装置の小型化を目的として、クリーナレス方式が提案されている。クリーナレス方式とは、転写工程後の感光ドラムの表面に残留したトナー(転写残トナー)を現像手段によって感光ドラム上から除去、回収し、再利用する方式のことである。クリーナレス方式においては、感光ドラムに当接するように配置されるクリーニング手段がないために、記録材への転写工程時に感光ドラム上に付着した紙粉によって画像弊害が発生する場合があった。そこで、特許文献1には、感光ドラムの回転方向における転写部より下流かつ帯電部より上流に、転写工程で感光ドラムに付着した紙粉を捕集するためのブラシを配置した構成が提案されている。
特開2003-271030号公報
しかしながら特許文献1の構成では、高印字率の画像を連続で多量に通紙すると転写残トナーが徐々にブラシに溜まり、許容量を超えるとブラシからトナーが吐き出されて画像不要の原因となる場合があった。
本発明の目的は、感光ドラムに当接するブラシを有する画像形成装置において、ブラシに蓄積したトナーに起因して画像不良が生じることを抑制することである。
本発明に係る画像形成装置は、
回転駆動される像担持体と、
前記像担持体の表面に対向して帯電部を形成し前記像担持体の表面を帯電する帯電手段と、
前記帯電手段により帯電された前記像担持体の表面に現像剤を供給し現像剤像を形成する現像手段と、
前記像担持体との間で転写部を形成し前記現像剤像を前記像担持体から被転写体へ転写する転写手段と、
前記像担持体の回転方向で前記転写部より下流側かつ前記帯電部より上流側において前記像担持体の表面にブラシ部において接触するブラシと、
前記ブラシに電圧を印加する電圧印加手段と、
前記像担持体の回転方向で前記ブラシ部より下流側かつ前記帯電部より上流側における前記像担持体の表面を露光する前露光手段と、
を備え、
前記現像剤像が前記被転写体に転写された後、前記像担持体の表面に残留した現像剤が
前記現像手段により回収される画像形成装置において、
前記像担持体の表面において前記前露光手段により露光される露光領域の前記像担持体の回転方向における上流側の端部は、前記像担持体の表面において前記ブラシと接触する接触領域の前記像担持体の回転方向における下流側の端部より、前記像担持体の回転方向で上流側であり、前記露光領域は少なくとも前記接触領域の一部を含むことを特徴とする。
本発明に係る画像形成装置は、
回転駆動される像担持体と、
前記像担持体の表面に対向して帯電部を形成し前記像担持体の表面を帯電する帯電手段と、
前記帯電手段により帯電された前記像担持体の表面に正規極性に帯電された現像剤を供給し現像剤像を形成する現像手段と、
前記像担持体との間で転写部を形成し前記現像剤像を前記像担持体から被転写体へ転写する転写手段と、
前記像担持体の回転方向で前記転写部より下流側かつ前記帯電部より上流側において前記像担持体の表面にブラシ部において接触するブラシと、
前記ブラシに前記正規極性の電圧を印加する電圧印加手段と、
前記像担持体の回転方向で前記ブラシ部より下流側かつ前記帯電部より上流側における前記像担持体の表面を露光する前露光手段と、
を備え、
前記現像剤像が前記被転写体に転写された後、前記像担持体の表面に残留した現像剤が前記現像手段により回収される画像形成装置において、
前記像担持体の回転方向で前記転写部より下流側かつ前記ブラシ部より上流側における前記像担持体の表面電位をVa、前記像担持体の表面において前記ブラシ部における前記像担持体の表面電位をVbとした場合に、前記前露光手段によって前記像担持体の表面を露光することによって、前記像担持体の表面の前記ブラシ部の領域に|Vb|<|Va|となるようにVbの表面電位が形成されることを特徴とする。
本発明に係る画像形成装置は、
回転駆動される像担持体と、
前記像担持体の表面に対向して帯電部を形成し前記像担持体の表面を帯電する帯電手段と、
前記帯電手段により帯電された前記像担持体の表面に現像剤を供給し現像剤像を形成する現像手段と、
前記像担持体との間で転写部を形成し前記現像剤像を前記像担持体から被転写体へ転写する転写手段と、
前記像担持体の回転方向で前記転写部より下流側かつ前記帯電部より上流側において前記像担持体の表面にブラシ部において接触するブラシと、
前記ブラシに電圧を印加する電圧印加手段と、
前記像担持体の回転方向で前記ブラシより下流側かつ前記帯電部より上流側における前記像担持体の表面を露光する前露光手段と、
を備え、
前記現像剤像が前記被転写体に転写された後、前記像担持体の表面に残留した現像剤が前記現像手段により回収される画像形成装置において、
前記像担持体の表面において前記ブラシと接触する接触領域における前記像担持体の表面電位をVb、前記接触領域における前記前露光手段により露光される露光領域の前記像担持体の回転方向で上流側の端部における前記像担持体の表面電位をVbmax、前記像担持体の表面において前記露光領域と前記接触領域とがオーバーラップする領域の前記像担持体の回転方向で下流側の端部付近における前記像担持体の表面電位をVbdとした場
合に、前記前露光手段によって前記像担持体の表面を露光することによって、|Vbmax|>|Vbd|となるように表面電位が形成されることを特徴とする。
本発明に係る画像形成装置は、
回転駆動される像担持体と、
前記像担持体の表面に対向して帯電部を形成し前記像担持体の表面を帯電する帯電手段と、
前記帯電手段により帯電された前記像担持体の表面に現像剤を供給し現像剤像を形成する現像手段と、
前記像担持体との間で転写部を形成し前記現像剤像を前記像担持体から被転写体へ転写する転写手段と、
前記像担持体の回転方向で前記転写部より下流側かつ前記帯電部より上流側において前記像担持体の表面にブラシ部において接触するブラシと、
前記ブラシに電圧を印加する電圧印加手段と、
前記像担持体の回転方向で前記ブラシ部より下流側かつ前記帯電部より上流側における前記像担持体の表面を露光する前露光手段と、
を備え、
前記現像剤像が前記被転写体に転写された後、前記像担持体の表面に残留した現像剤が前記現像手段により回収される画像形成装置において、
前記前露光手段による露光が行われた場合の前記像担持体の表面電位をVon、前記前露光手段による露光が行われない場合の前記像担持体の表面電位をVoffとした場合に、前記像担持体の表面において前記ブラシと接触する接触領域のうちに|Von|<|Voff|となる部分があることを特徴とする。
本発明によれば、感光ドラムに当接するブラシを有する画像形成装置において、ブラシに蓄積したトナーに起因して画像不良が生じることを抑制することができる。
実施例1における画像形成装置の説明図である。 実施例1における制御ブロック図である。 実施例1におけるブラシの断面図である。 実施例1におけるブラシの斜視図である。 従来形態を説明する断面図である。 実施例1を説明する断面図である。 従来形態の各種電位関係を説明する図である。 実施例1の3通りの各種電位関係を説明する図である。 実施例1の通紙試験において用いる通紙画像及び発生する画像不良を説明する図である。 実施例1の電位関係の検証方法を説明する断面図である。 実施例1と実施例2のブラシ構成を比較する図である。 実施例1と実施例2の各種電位関係を比較する図である。 実施例1と実施例3のブラシ当接状態を比較する断面図である。 実施例1と実施例3の各種電位関係を比較する図である。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置等は、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものでは
ない。また、平行、垂直、中心、直線、円等の幾何学的な形状又は関係を示す用語は、特に断らない限り数学的に厳密な意味に限定されず、製造公差等により許容される範囲を含むものとして解釈される。
(実施例1)
1.画像形成装置
図1は、本発明に係る画像形成装置100の一実施形態の概略構成を示すものである。実施例1の画像形成装置100は、クリーナレス方式及び接触帯電方式を採用したモノクロレーザビームプリンタである。クリーナレス方式であるため、現像剤が記録材等の被転写体に転写された後、像担持体の表面に残留した現像剤が現像手段により回収される。
画像形成装置100には、像担持体としての円筒型の感光体である感光ドラム1が設けられている。感光ドラム1の周囲には、帯電手段としての帯電ローラ2、現像手段としての現像装置3が設けられている。また、図1において感光ドラム1の回転方向における帯電ローラ2より下流側かつ現像装置3より上流側には、露光手段としての露光装置4が設けられている。また、感光ドラム1には転写手段としての転写ローラ5が圧接されている。
感光ドラム1は負帯電性の有機感光体である。この感光ドラム1は、アルミニウムのドラム状の基体上に感光層を有する。感光ドラム1は、駆動手段としての駆動モータ110(図2参照)によって図1中矢印の方向(感光ドラム1の回転軸に平行の方向に見たときの時計回り方向)に所定のプロセススピードで回転駆動される。プロセススピードは、感光ドラム1の周速度(表面移動速度)で表される。実施例1では、プロセススピードを140mm/secとし、感光ドラム1の外径を24mmとする。
帯電ローラ2は、感光ドラム1の表面に対向し、所定の圧接力で接触し、帯電部を形成する。また、帯電ローラ2には、帯電電圧印加手段としての帯電電源E1(図2参照)によって、所定の帯電電圧(帯電バイアス)が印加される。帯電ローラ2によって、感光ドラム1の表面は所定の電位に均一に帯電される。実施例1では、帯電ローラ2には、帯電電圧として負極性の直流電圧が印加され、感光ドラム1の表面は帯電ローラ2により負極性の暗部電位Vdに一様に帯電される。実施例1では、帯電電圧は-1300Vとし、暗部電位Vdは-700Vとする。なお、感光ドラム1と帯電ローラ2との当接部より感光ドラム1の回転方向で上流側及び下流側に形成される感光ドラム1と帯電ローラ2との間の微小な空隙の少なくとも一方で発生する放電によって、感光ドラム1の表面は帯電される。帯電ローラ2と感光ドラム1との当接部を帯電部という。
露光装置4は、レーザスキャナ装置であり、ホストコンピュータ等の外部装置から入力される画像情報に対応したレーザ光Lを出力し、暗部電位Vdに一様帯電した感光ドラム1の表面を走査露光する。露光された箇所において感光ドラム1の電位は明部電位Vlに変化する。この露光により、感光ドラム1の表面に画像情報に応じた静電潜像(静電像)が形成される。実施例1では、明部電位Vlは-100Vとする。感光ドラム1上の露光装置4によって露光される位置を露光部とする。なお、露光装置4としては、レーザスキャナ装置に限定されることはなく、例えば、感光ドラム1の長手方向(回転軸に平行の方向)に沿って配列された複数のLEDを有するLEDアレイを用いることもできる。
画像形成装置100の現像方式は接触現像方式である。現像装置3は、現像剤担持体としての現像ローラ31、現像剤供給手段としてのトナー供給ローラ32、トナーを収容する現像剤収容室33、現像ブレード34を含む。トナー供給ローラ32によって現像剤収容室33から現像ローラ31に供給されたトナーは、現像ローラ31と現像ブレード34との接触部であるブレードニップを通過することで、所定の極性に帯電される。現像ロー
ラ31は感光ドラム1に接触することにより現像を行う。現像ローラ31と感光ドラム1との接触部を現像部という。現像ローラ31上に担持されたトナーは、現像部において、静電像に応じて、現像ローラ31から感光ドラム1に移動する。ここで、現像ローラ31は、現像部で感光ドラム1と現像ローラ31とが順方向に移動するように反時計回り方向(感光ドラム1の回転軸に平行の方向に見たときの反時計回り方向)に回転駆動される。なお、感光ドラム1を駆動する駆動モータ110が、現像ローラ31にも駆動力を与える構成としてもよいし、感光ドラム1を駆動する駆動モータ110とは別の駆動モータが現像ローラ31に駆動力を与える構成としてもよい。現像時に、現像ローラ31には、現像電圧印加手段としての現像電源E2(図2参照)により、所定の現像電圧(現像バイアス)が印加される。実施例1では、現像電圧は負極性の直流電圧であり、-400Vとした。感光ドラム1の明部電位Vlが形成された領域に、感光ドラム1の帯電極性と同極性(実施例1では負極性)に帯電したトナーが付着する。この現像方式を反転現像方式という。なお、現像方法としては、実施例1の一成分非磁性接触現像法の他、二成分非磁性接触現像法、非接触現像法、磁性現像法等を採用し得る。二成分非磁性接触現像法は、現像剤として非磁性トナーと磁性キャリアとを備えた二成分現像剤を用い、現像剤担持体上に担持した現像剤(磁気ブラシ)を感光ドラム1に接触させて現像を行う方法である。非接触現像法は、感光体に対して非接触で対向配置された現像剤担持体上から感光体上にトナーを飛翔させて現像を行う方法である。また、磁性現像法は、感光体に対して接触又は非接触で対向配置された、磁界発生手段としてのマグネットを内蔵する現像剤担持体上に、磁力によって磁性トナーを担持して現像を行う方法である。実施例1では中心平均粒径が6μm、正規帯電極性が負極性のトナーを用いている。
転写ローラ5としては、ポリウレタンゴムやEPDM(エチレン・プロピレン・ジエンゴム)、NBR(ニトリルブタジエンゴム)等から成るスポンジゴム等の弾性部材で構成されたものを好適に用いることができる。転写ローラ5は感光ドラム1に向けて押圧され、感光ドラム1と転写ローラ5とが圧接する転写部を形成する。転写時に、転写ローラ5には、転写電圧印加手段としての転写電源E3(図2)により、所定の転写電圧(転写バイアス)が印加される。実施例1では、転写時に転写ローラ5に転写電圧としてトナーの正規極性とは逆極性(実施例1では正極性)の直流電圧が印加される。実施例1では、転写電圧を+1000Vとする。そして、転写ローラ5と感光ドラム1との間に形成される電界の作用により、感光ドラム1から記録材Sへと現像剤像が静電的に転写される。
感光ドラム1上に形成されたトナー像が転写部に到達するタイミングに合わせてカセット6に格納された記録材Sが給紙ユニット7により給紙され、レジストローラ対8を通り、転写部に搬送される。感光ドラム1上に形成されたトナー像は、転写電源E3によって所定の転写電圧が印加された転写ローラ5により、記録材S上に転写される。
トナー像が転写された後の記録材Sは、定着器9に搬送される。定着器9は、不図示の定着ヒータと定着ヒータの温度を測定する不図示のサーミスタを内蔵した定着フィルム91と、定着フィルム91に圧接するための加圧ローラ92を備えたフィルム加熱方式の定着器である。定着器9で加熱及び加圧されることによりトナー像が定着された記録材Sは、排紙ローラ対12を通過して機外へ排出される。
記録材Sに転写されずに感光ドラム1に残留した転写残トナーは、以下の工程で除去される。転写残トナーは帯電部において帯電ローラ2による放電により負極性に帯電される。帯電ローラ2において負極性に帯電された転写残トナーは、感光ドラム1の回転に伴い現像部に到達する。感光ドラム1の表面に形成された静電潜像には、明部電位となっている画像部と、暗部電位となっている非画像部とがある。現像部に到達した転写残トナーの挙動について、感光ドラム1の画像部と非画像部に分けて説明する。
感光ドラム1の画像部では、感光ドラム1の表面は明部電位となっており、現像ローラ31よりも高電位であるため、負極性に帯電した粒子は現像ローラ31から感光ドラム1へ向かう力を受ける。よって、感光ドラム1の画像部に付着している負極性の転写残トナーは、現像部において感光ドラム1から現像ローラ31に転移されず、現像ローラ31から転移したトナーとともに転写部に移動し、記録材Sに転写されて画像形成に供される。
一方、感光ドラム1の非画像部では、感光ドラム1の表面は暗部電位となっており、現像ローラ31よりも低電位(負極性のため絶対値は大きい)であるため、負極性に帯電した粒子は感光ドラム1から現像ローラ31へ向かう力を受ける。よって、感光ドラム1の非画像部に付着している負極性の転写残トナーは、現像部において感光ドラム1から現像ローラ31に転移し、現像剤収容室33中に回収される。なお、現像剤収容室33に回収された転写残トナーは、再度、画像形成に使用される。
画像形成装置100は、以上説明した各種機能部の動作を制御する制御部150を有する。制御部150は、CPU151とメモリ152を有する。メモリ152は情報を一時的に記憶する揮発性メモリや情報を長期にわたって保持する不揮発性メモリを含む。メモリ152は、外部装置から取得した画像情報や各種機能部の動作の制御方法を規定したプログラム等を記憶する。CPU151は、メモリ152との間で情報の入出力を行い、画像情報を取得して処理したり、プログラムを実行したりすることにより、画像形成装置100の動作を制御する。
2.ブラシの構成
画像形成装置100は、感光ドラム1の表面にブラシ部において接触するブラシ10を有する。実施例1では、ブラシ10は感光ドラム1の表面に付着した紙粉を捕集する。ブラシ10は、感光ドラム1の回転方向において転写部よりも下流側かつ帯電部よりも上流側で感光ドラム1の表面に接触して接触部を形成する。感光ドラム1の表面においてブラシ10と接触している領域を接触領域という。感光ドラム1の回転方向における接触領域の上流側の端部を上流端、下流側の端部を下流端という。
図3(a)は、単体の状態(感光ドラム1に接触していない状態)のブラシ10の、感光ドラム1の回転軸に垂直の仮想面による断面を示す図である。また、図3(b)は、感光ドラム1に当接させた状態のブラシ10の上記の断面を示す図である。
ブラシ10は、図3に示すように、感光ドラム1の表面に接触し感光ドラム1の表面を摺擦する複数の毛材である導電性ナイロン製の複数の糸11aからなる糸部11と、糸部11を支持する基布11bを有するパイル織物である。糸11aは、感光ドラム1に接触していない状態において、基布11bから垂直方向に延びる。糸11aは基布11bに均一に配置されている。ブラシ10は、感光ドラム1の回転方向において転写部より下流側かつ帯電部より上流側で感光ドラム1と接触するように配置されている。
ブラシ10は、その長手方向が感光ドラム1の回転軸の方向と平行となるように配置される。なお、糸11aの材料としては、ナイロン(登録商標)の他に、レーヨン、アクリル、ポリエステル等を用いることができる。実施例1では糸11aとして導電糸を用いたが絶縁糸を用いてもよい。糸11aは、糸状のものであれば繊維を撚って形成したものに限られない。
図3(a)に示すように、ブラシ10が単体の状態、すなわち、糸11aを屈曲させようとする力が外部から作用していない状態(自然状態)で、基布11bから糸11aの基布11bから先端までの距離をL1とする。画像形成装置100の所定の位置に設置された支持部材(図示せず)に、両面テープ等の固定手段によって基布11bが固定されるこ
とにより、ブラシ10が固定される。支持部材に固定されたブラシ10の基布11bから感光ドラム1の表面までの最短距離L2が、単体の状態での糸11aの長さL1より短くなるように、ブラシ10は固定される。支持部材と感光ドラム1との間のクリアランスは一定である。L2とL1との差分をブラシ10の感光ドラム1に対する侵入量という。L2<L1であることから、ブラシ10の使用状態、すなわちブラシ10が画像形成装置100に固定され、感光ドラム1の表面に当接した状態では、図3(b)に示すように、糸11aの先端は感光ドラム1の回転方向に向かって屈曲する。屈曲した状態の糸11aのうち最も上流側に設けられている糸11aの先端と感光ドラム1の表面との接触部が、接触領域の上流端である。屈曲した状態の糸11aのうち最も下流側に設けられている糸11aの先端と感光ドラム1の表面との接触部が、接触領域の下流端である。ブラシ10と感光ドラム1の表面との接触の態様は、複数の糸11aの各々と感光ドラム1の表面との接触であり、「接触領域」と言っても、ミクロに見れば、隣り合う糸11aの間の領域において感光ドラム1の表面とブラシ10とは接触していない。接触領域における感光ドラム1の表面と感光ドラム1の当該表面に接触するブラシ10とにより接触部が形成される。
ブラシ10の長手方向(感光ドラム1の回転軸に平行の方向)の寸法は、感光ドラム1の回転軸の方向において感光ドラム1上の画像形成領域(トナー像が形成されうる領域)の全域にブラシ10が接触するように設定される。また、ブラシ10の短手方向(感光ドラム1の周方向、回転方向に平行の方向)の寸法は、画像形成装置やプロセスカートリッジの寿命に応じて適宜設定される。
ブラシ10は、感光ドラム1に対して一定の位置に固定されており、感光ドラム1の移動(回転)に伴って感光ドラム1の表面を摺擦する。ブラシ10は、転写部において記録材Sから感光ドラム1上に転移した紙粉等の付着物を感光ドラム1から捕集(回収)し、感光ドラム1の移動方向(回転方向)においてブラシ10よりも下流側の帯電部及び現像部へ移動する紙粉の量を低減する。
実施例1では、ブラシ10の糸11aの自然状態での長さL1は4.8mm、ブラシ10の感光ドラム1に対する侵入量は1.5mm、ブラシ10の短手方向の長さL3は5mm、長手方向の長さは230mmである。糸11aの繊度(太さ)は2デニール(9000mの重さが2gである糸の太さを表す)、密度は240kF/inch(kF/inchはブラシの密度の単位であり、1平方インチ当たりのフィラメントの数を示す)である。糸11aの配置は、基布11bの根元から感光ドラム1の表面との当接部である毛先にかけてほぼ均一である。なお、ブラシ10の短手方向の長さは一例であり、これに限定されない。ブラシ10の短手方向の長さが長いほど、より長期間にわたって紙粉を捕集することができる。ブラシ10の長手方向の長さは一例であり、これに限定されない。例えば、ブラシ10の長手方向の長さは、画像形成装置100の最大通紙幅に応じて設定することができる。また、ブラシ10の糸11aの繊度は一例であり、これに限定されない。糸11aの繊度は紙粉のすり抜け性を考慮して決定することができる。ブラシ10の繊度が小さすぎると、紙粉をせき止める力が弱く、紙粉がすり抜けやすくなる。紙粉がブラシ10をすり抜けた場合、帯電ローラ2による感光ドラム1の帯電が阻害され、画像不良が発生することがある。また、ブラシ10の糸11aの繊度が大きすぎると、トナーや細かい紙粉を捕集できず、帯電ローラ2の長手方向でトナーの付着量にむらが生じ、画像濃度のむらや紙粉付着部での帯電不良による画像不良が発生する場合がある。また、ブラシ10の糸11aの密度は一例であり、これに限定されない。糸11aの密度は、トナーの通過性と紙粉捕集性を考慮して設定することができる。ブラシ10の糸11aの密度が大きすぎるとトナーの通過性が低く、トナーがスタックしてしまい、スタックしたトナーが飛散することによる装置内の汚れの原因となることがある。また、ブラシ10の糸11aの密度が小さすぎると、十分な紙粉捕集性能が得られないことがある。糸11aの繊度、
密度は、紙粉捕集性能の観点からそれぞれ1~6デニール、150~350kF/inchであることが好ましい。また、ブラシ10の短手方向の長さL3は、長寿命対応の観点から3mm以上であることが好ましい。
ブラシ10には、ブラシ電圧印加手段としてのブラシ電源E4(図2を参照)が接続されている。画像形成時に、ブラシ10には、ブラシ電源E4によりブラシ電圧として負極性の直流電圧が印加される。実施例1では、画像形成時のブラシ電圧は-300Vである。
画像形成装置100は、現像剤像が被転写体である記録材Sに転写された後、感光ドラム1の表面に残留した現像剤(転写残トナー)が現像装置3により回収されるクリーナレスシステムである。転写残トナーの極性はトナーの正規極性(実施例1では負極性)と同極性であることが好ましい。転写残トナーが正規極性とは逆極性(実施例1では正極性)であるとすると、明部電位Vl(-100V)とブラシ電圧(-300V)の電位関係から、明部電位の部分の転写残トナーが静電的にブラシ10に捕集されてしまう。実際には、明部電位部は転写の影響を受け、さらに絶対値が小さくなる方向に電位は制御される。また、ブラシ10で捕集されなかった正極性の転写残トナーは下流の帯電ローラ2に付着して濃度ムラの原因となる可能性がある。転写残トナーが正規極性(負極性)であれば、静電的にブラシ10と帯電ローラ2に付着しにくく、現像部で回収することができる。以下、転写残トナーの極性が正規極性(負極性)であることを前提として説明する。
3.前露光装置の構成
次に、前露光装置について説明する。図1に示すように、画像形成装置100は、転写工程後の感光ドラム1の電位を均すために、前露光装置13を有する。前露光装置13は、感光ドラム1の回転方向においてブラシ10よりも下流側かつ帯電部よりも上流側において感光ドラム1の表面を露光する前露光手段である。前露光装置13は、不図示の本体側面に取り付けられたLEDを動作させ、感光ドラム1の主走査方向と平行に光を照射する。主走査方向の照射ムラを抑制するための導光部材としてライトガイド等が用いられる。前露光装置13は、記録材Sへの転写工程後の感光ドラム1上の電位を均すために主に画像形成中に露光動作を行い、感光ドラム1の表面電位を略0Vまで低下させる。
4.画像出力動作
画像形成装置100は、パーソナルコンピュータ等の外部機器(図示せず)からの1つの画像出力動作(ジョブ)の開始指示により、単一又は複数の記録材Sに画像を形成する一連の動作を実行する。ジョブは、一般に、前回転工程、画像形成工程(印字工程)、複数の記録材Sに画像を形成する場合の紙間工程、及び後回転工程を有する。画像形成工程は、感光ドラム1への静電像の形成、静電像の現像(トナー像の形成)、トナー像の転写、トナー像の定着等を行う工程であり、画像形成時とはこの画像形成工程が実行される期間のことをいう。画像形成時、すなわち画像形成工程が実行される期間内で、静電像の形成、トナー像の形成、トナー像の転写、トナー像の定着等の各動作が実行されるタイミングは異なる。前回転工程は、画像形成工程の前の準備動作を行う工程である。紙間工程は、複数の記録材Sに対して画像形成工程を連続して行う際(連続画像形成時)の第1の記録材Sに対する画像形成工程と、第1の記録材Sに続く第2の記録材Sに対する画像形成工程と、の間に実行される工程である。後回転工程は、画像形成工程の後の整理動作(準備動作)を行う工程である。非画像形成時とは、画像形成時以外の期間であって、前回転工程、紙間工程、後回転工程を含む。画像形成装置100の電源投入時又はスリープ状態からの復帰時の準備動作である前多回転工程も非画像形成時に含まれる。
5.従来形態の構成
実施例1の説明の便宜のため、従来形態の構成について説明する。図5は従来形態を説
明するための図である。以下、従来形態に係る部材には実施例1とは別の符号を付して実施例1と区別する。図5は感光ドラム1Aの回転軸と直交する断面において、従来形態の画像形成装置における感光ドラム1Aの周辺の各部材の配置を示した断面図である。前露光装置13Aが感光ドラム1Aの表面を露光する際の光の光路のうち、感光ドラム1Aの回転方向において最も上流側の光路を符号Aで示す。感光ドラム1の回転軸に垂直の断面において、感光ドラム1Aの表面のうち光路Aと感光ドラム1Aの表面との交点Bより上流側の領域は、前露光装置13Aによる露光が行われない非露光領域である。従来形態では、感光ドラム1の回転軸に垂直の断面において、交点Bは、感光ドラム1Aの表面においてブラシ10Aと接触する接触領域の感光ドラム1Aの回転方向における下流端よりも、感光ドラム1の回転方向で下流側に位置する。したがって感光ドラム1Aとブラシ10Aとの接触領域と前露光装置13Aによる露光が行われる露光領域とは共通部分を有さない。言い換えると、接触領域と露光領域はオーバーラップせず、接触領域のうちに、露光領域に含まれる部分は存在しない。
6.実施例1の構成
実施例1の構成について図6を用いて説明する。図6は、実施例1の画像形成装置における感光ドラム1の回転軸と直交する断面において、感光ドラム1の周辺の各部材の配置を示した断面図である。
図6において、前露光装置13が感光ドラム1の表面を露光する際の光の光路のうち、感光ドラム1の回転方向において最も上流側の光路を符号Aで示す。感光ドラム1の回転軸に垂直の断面において、感光ドラム1の表面のうち光路Aと感光ドラム1Aの表面との交点Bより上流側の領域は、前露光装置13による露光が行われない非露光領域である。実施例1では、感光ドラム1の回転軸に垂直の断面において、交点Bは、感光ドラム1の表面においてブラシ10と接触する接触領域の感光ドラム1の回転方向における下流端よりも、感光ドラム1の回転方向で上流側に位置する。かつ、露光領域は接触領域の少なくとも一部を含む。言い換えると、交点Bは接触領域内に存在する。交点Bは、接触領域内の露光領域の上流側の端部である。
7.実施例1の作用
実施例1の構成で生じる作用について説明するため、従来形態における課題について説明する。
画像形成装置100において画像形成動作(ジョブ)が実行され記録材Sの搬送が開始されると、転写工程の際に記録材S上に転写されなかった転写残トナーが感光ドラム1A上に発生する。転写残トナーがブラシ10Aとの接触領域へ移動するが、この転写残トナーが接触領域を通過せず、接触領域内に滞留する場合があった。この現象について図7を用いて説明する。図7は従来形態における転写部での転写後の感光ドラム1Aの表面電位の変化を示す図である。図7において、区間(a)は、転写部より下流側かつ接触領域より上流側における感光ドラム1Aの表面電位Vaの変化を示し、区間(b)は、接触領域における感光ドラム1Aの表面電位Vbの変化を示す。また、区間(c)は、接触領域より下流側かつ露光領域より上流側(非露光領域)における感光ドラム1Aの表面電位の変化を示し、区間(d)は、露光領域における感光ドラム1Aの表面電位Vdの変化を示す。区間(d)は、接触領域の下端部より下流側かつ帯電部より上流側における感光ドラム1Aの表面電位の変化を示しているとも言える。
まず、従来形態における転写部における転写後の感光ドラム1Aの表面電位Vaは-80Vである。ここで、実施例1では明部電位Vlは-100Vであるが、上記のように転写の影響により明部電位であった部分の転写後の表面電位Vaは明部電位Vlより絶対値が減少し、実施例1では-80Vとなっている。表面電位の値は一例である。また転写の
影響による表面電位の変化を考慮しない場合でも、後述する本発明の効果は同様に得られる。その後、接触領域を通過中、感光ドラム1Aの表面電位Vbは徐々に上昇し、接触領域の下流端を通過する時点で-230Vまで上昇した。なお、ここでは負極性の電位について絶対値が大きくなることを「電位が上昇する」と表現する。ブラシ10Aとの接触領域を通過中の表面電位Vbを直接測定することはできないが、接触領域を通過前後の電位変化から、次のように推測される。すなわち、接触領域を通過中は、ブラシ電圧によりブラシ10Aから負極性の電荷が感光ドラム1Aの表面に注入され、結果として表面電位が上昇したと推測される。ブラシ電圧は-300Vで一定であるため、接触領域を通過中にブラシ電圧と感光ドラム1Aの表面電位Vbとブラシ電圧との電位差が徐々に小さくなる。接触領域のうちに|Vb|<|Va|となる部分はなく、常に|Vb|≧|Va|である。また、接触領域において感光ドラム1Aの表面電位Vbは低下することはなく、接触領域より上流側における表面電位Vaは接触領域より下流側の露光領域における表面電位Vdより高い。そのため、接触領域のうちに|Va-Vb|>|Vb-Vd|となる部分はなく、常に|Va-Vb|≦|Vb-Vd|である。
よって、接触領域において、負極性の転写残トナーに対して作用する静電的な力は、ブラシ10Aから感光ドラム1Aに向かう方向に作用するが、その力の大きさは接触領域の下流端側に進むにつれて小さくなる。そのため、接触領域の下流端付近では、負極性の転写残トナーがブラシ10Aに捕集されやすくなると考えられる。
これにより、従来形態では、接触領域の下流端付近に滞留する転写残トナーが増加し、ブラシ10Aで保持できなくなった転写残トナーがブラシ10Aから吐き出される。この転写残トナーが現像部で回収されなかった場合、記録材に画像として形成されるトナー吐き出し画像が生じる場合があった。
以上のような従来形態の課題を踏まえ、実施例1の作用について図8を用いて説明する。図8は実施例1における転写部での転写後の感光ドラム1の表面電位の変化を示す図である。図8において、区間(a)は、転写部より下流側かつ接触領域より上流側における感光ドラム1の表面電位Vaの変化を示し、区間(b)は、接触領域における感光ドラム1の表面電位Vbの変化を示す。また、区間(c)は、接触領域より下流側かつ露光領域より上流側(非露光領域)における感光ドラム1の表面電位の変化を示し、区間(d)は、露光領域における感光ドラム1の表面電位Vdの変化を示す。区間(d)は、接触領域の下端部より下流側かつ帯電部より上流側における感光ドラム1の表面電位の変化を示しているとも言える。
実施例1では、図6に示すように、感光ドラム1の回転軸に垂直の断面において、前露光装置13による照射光路のうち最も上流側の光路Aと感光ドラム1の表面との交点Bが、接触領域の下流端より感光ドラム1の回転方向で上流側に位置する。これにより、前露光装置13による照射光の一部はブラシ10の糸部11を照射し、糸部11の糸11aによって遮光されなかった照射光が感光ドラム1の表面を露光する。したがって、図8(A)に示すように、転写後の感光ドラム1の表面電位Va及び接触領域における非露光領域での感光ドラム1の表面電位Vbの変化は、交点Bまで、すなわち露光領域に入る前までは、従来形態と同様である。
しかしながら、交点Bを通過後、すなわち前露光装置13による露光領域に入ってからは、感光ドラム1の表面電位Vbは徐々に低下し、接触領域の下流端に近づくほど|Vb|は小さくなる。これは前露光装置13による照射光がブラシ10の糸11aの隙間を通って接触領域における感光ドラム1の表面を露光するためである。これにより、交点Bを通過後、ブラシ電圧と感光ドラム1の表面電位Vbとの電位差が拡大する。この時、図8(A)から明らかなように、|Vb|<|Va|を満たす領域が存在することとなる。
接触領域における感光体の表面電位Vbについて、交点Bにおける電位をVbmax、交点Bより上流側でかつ接触領域における非露光領域の上流端付近の電位をVba、交点Bより下流側でかつ接触領域における露光領域の下流端付近の電位をVbdとする。Vbmaxは、接触領域における露光領域の上流側の端部における感光ドラム1の表面電位である。つまり、Vbmaxは、接触領域における露光領域の上流側端部が除電されずに最も電荷注入されている領域となるので、Vbの中で最も絶対値が大きい。Vbdは、接触領域と露光領域とがオーバーラップする領域の下流側の端部付近における表面電位である。交点Bを通過後、|Vb|は|Vbmax|から|Vbd|へと徐々に小さくなる。したがって、実施例1において、|Vbmax|>|Vbd|を満たすようにブラシ部材と前露光装置13が配置される。このVbの変化によりブラシ電圧とVbの電位差が拡大し、転写残トナーがブラシ10に捕集されにくくなる。ここで、|Vbmax|と|Vbd|の差分は大きい方がブラシ電圧と感光ドラム1の表面電位Vbとの電位差がより拡大する方向のため転写残トナーの捕集がさらに抑制される。なお、上記従来形態の構成においては、|Vbmax|=|Vbd|となるため、接触領域の下流端付近に滞留する転写残トナーが増加してしまう。
例えば、図8(A)は、接触領域において感光ドラム1の表面電位Vbは上昇から下降に転じ、接触領域内でVaより低くなる場合である。この場合、VaとVbdとVbmaxの関係は|Vbd|<|Vba|<|Vbmax|となる。したがって、図8(A)のような場合は、Va、Vb(Vbd)、Vdの関係が|Vba-Vbmax|<|Vbmax-Vbd|となり、VbmaxからVbdへの電位の変化が大きいことを示している。
一方、ブラシ10が高密度で接触領域内での前露光装置13の露光強度が低く露光領域の感光ドラム1の表面電位Vbが低下しにくい場合などは、図8(B)のように、|Vbd|≧|Vba|となる場合がある。なお、図8(B)のような場合でも、接触領域内に交点Bが存在することによって、ブラシ電圧と感光ドラム1の表面電位Vbとの電位差が接触領域内の下流側の領域で拡大する点は図8(A)の場合と同様である。ただし、その拡大の度合いは図8(A)の場合と比較して小さい。
なお、実施例1では接触領域内に前露光装置13による露光領域が存在するが、照射光がブラシ10の糸部11によってある程度遮光されるため、露光による表面電位の低下の度合は、接触領域内では接触領域外より小さくなることが考えられる。したがって、図8(C)に示すように、露光領域内において、接触領域の下流端、すなわちブラシ10による遮光の影響がなくなる位置を境にして、表面電位が不連続的に大きく低下するような電位変化が現れる。この場合でも、図8(C)に示すように、接触領域内に交点Bが存在することによって、ブラシ電圧と感光ドラム1の表面電位Vbとの電位差が接触領域内の下流側の領域で拡大し、|Vbmax|>|Vbd|が成り立つ。そのため、転写残トナーがブラシ10に捕集されにくくなるという効果が得られる。
図8(A)~図8(C)のいずれの場合においても、本発明の本質的な特徴である、接触領域内に、前露光装置13の露光によって感光ドラム1の表面電位が上昇から低下に転じる箇所が存在する、という点は共通である。言い換えると、接触領域内に、前露光装置13の露光によって感光ドラム1の表面電位とブラシ電圧との電位差が縮小から拡大に転じる箇所が存在する。したがって、図8(A)~図8(C)のいずれの場合においても、前露光装置13によって感光ドラム1の表面を露光することによって|Vbmax|>|Vbd|となるように感光ドラム1の表面電位が形成されるということができる。
したがって、交点Bより下流側の接触領域において、負極性の転写残トナーに対して作
用する静電的な力は、ブラシ10から感光ドラム1に向かう方向に作用するが、その力の大きさは接触領域の下流端側に進むにつれて大きくなる。そのため、接触領域の下流端付近でも転写残トナーがブラシ10に捕集されにくくなり、転写残トナーの滞留が抑制される。
これにより、実施例1では、接触領域の下流端付近で滞留する転写残トナーの増加に起因するトナー吐き出し画像の発生を抑制することができる。
8.実施例1の効果
次に、実施例1の効果を確認するために行った通紙試験について説明する。通紙実験は、次の条件で行った。温度23℃、相対湿度50%の環境下にて、記録材SとしてXerox Vitality Multipurpose Paper(Letterサイズ、20lb)を使用した。評価画像としては、図9(a)に示すような、画像形成領域の上半分が黒画像、下半分が白画像である画像を用いた。この評価画像を用いることにより、上半分の黒画像の画像形成に伴って発生した転写残トナーがブラシに送り込まれる。ブラシを通過できなかった転写残トナーがブラシに滞留した場合、この転写残トナーに起因して図9(b)に示すように下半分の白画像の領域にトナー吐き出し画像が発生する。したがって、白画像の領域におけるトナー吐き出し画像の有無に基づいて、ブラシにおける転写残トナーの滞留及び吐き出しが生じているか判断することができる。通紙試験では評価画像を50枚連続通紙し、連続通紙中に画像下半分の白画像領域にトナー吐き出し画像が発生するかを確認した。従来形態と実施例1の構成で通紙試験を行い、10枚単位でトナー吐き出し画像が発生した枚数を集計した結果を表1に示す。
Figure 2023090225000002
表1に示す結果から、実施例1では従来形態に対してトナー吐き出し画像の発生を抑制できることがわかった。なお、表1の値はトナー吐き出し画像が発生した枚数でありトナー吐き出し画像の度合い(個数、大きさ)は加味していないが、度合いで比較した場合でも実施例1の方が従来形態より度合いが低いと考えられる。
以上のように、実施例1の構成を有することによって、ブラシに転写残トナーが蓄積することで発生するトナー吐き出し画像を抑制することができる。また実施例1では、前露光装置13の光はその配置上、ブラシ10と帯電ローラ2の間を照射する場合を例に説明した。しかし、前露光装置13の位置を図6の位置からさらに上流側に配置して、ブラシ10の下流から光を照射しつつ、さらにブラシ10の裏側を通りブラシ10の上流側の感光ドラム1の表面を照射するような場合においても同様の効果が得られる。
次に、実施例1のように前露光装置13による露光領域が接触領域の下流端より上流側に及んでいるか確かめる検証方法について図10を用いて説明する。図10は図6のブラシ10を取り外し、その代わりに表面電位計(トレック社製のModel344)の測定プローブ14を配置した図である。測定プローブ14の測定部14aを、ブラシ10を取り外す前の接触領域に相当する領域C内の、領域Cの下流端に近い位置における感光ドラム1の表面電位を測定するように配置する。
以上のような測定条件により、画像形成動作中の感光ドラム1の表面電位を測定する。まず、前露光装置13が露光する状態での感光ドラム1の表面電位Vonを測定する。次
に、感光ドラム1の表面を前露光装置13が露光しない状態を作り、その状態での感光ドラム1の表面電位Voffを測定する。接触領域に対応する領域Cのうちに|Von|<|Voff|となる部分があれば、接触領域のうちに|Von|<|Voff|となる部分があると言える。これは、前露光装置13による露光領域が接触領域の下流端より上流側に及んでいる、言い換えれば露光領域と接触領域とが共有部分を有し、互いに重なり合っている部分があると判断することができる。
(実施例2)
次に、本発明の実施例2について説明する。実施例2の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1の画像形成装置のものと同じである。したがって、実施例2の画像形成装置において、実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能又は構成を有する要素については、実施例1の画像形成装置と同一の符号を付して、詳しい説明は省略する。
実施例2のブラシ10の糸11aの繊度及び糸部11における糸11aの密度は、紙粉捕集性の観点からそれぞれ実施例1と同様に1~6デニール、150~350kF/inchであることが好ましい。一方、繊度及び密度が高いほど前露光装置13からの光が遮光されやすくなり、接触領域における感光ドラム1の表面電位を低下させる効果が小さくなるため、転写残トナーの通過を促進する効果が小さくなる。そこで、実施例2では、ブラシによる紙粉捕集性を確保しつつ、より効果的に転写残トナーがブラシを通過できる構成について説明する。
1.実施例2の構成
実施例2におけるブラシ10の構成について図11を用いて説明する。図11はブラシ10を感光ドラム1の回転方向下流側から見た斜視図である。図11の紙面手前側から奥側に向かって前露光装置13の光が照射される。図11(a)は実施例1のブラシ10を示す図であり、図11(b)は実施例2のブラシ10を示す図である。実施例1のブラシ10では、糸部11における糸11aの配置は、基布11bの根元から感光ドラム1の表面との当接部である毛先にかけてほぼ均一である。これに対して、実施例2のブラシ10では、基布11bから一定の間隔で複数本のパイル糸が出て、毛先に近づくにつれて糸11aが均一に広がるパイル織物の形態を取る。つまり、糸部11の起毛方向において、基布11bに近い根元付近に対して毛先付近の方が糸11aの配置が相対的に均一である。
2.実施例2の作用
次に、実施例2の構成で生じる作用について説明する。図11(a)に示す実施例1のブラシ10では、前露光装置13の光が通過するための糸11aの間の隙間が毛先から根本まで一定である。これに対して、図11(b)に示す実施例2のブラシ10では、前露光装置13の光が通過するための糸11aの間の隙間が毛先付近より根元付近Dで広くなっている。前露光装置13による照射光の一部は、ブラシ10の糸部11の基布11bに近い部分、すなわち糸部11の根元部分を照射する。実施例2では糸部11の根元部分は毛先付近より糸11aの隙間が広いため、前露光装置13による照射光が遮光されにくく、照射光がブラシ10を透過しやすくなり、前露光装置13による照射光が感光ドラム1の表面のより上流側まで届くようになる。したがって、前露光装置13による照射光の最も上流側の光路Aと感光ドラム1の表面との交点Bがより上流側に位置するようになる。これにより、図12に示すように、接触領域における露光領域の開始位置(交点Bの位置)がより上流側になるため、接触領域における感光ドラム1の表面の電位がより上流側から低くなる。よって、転写残トナーの滞留によるトナー吐き出し画像をより効果的に抑制することができる。
3.実施例2の効果
実施例2の効果を確認するために、実施例1で説明したのと同様の通紙試験を行った結果を表2に示す。
Figure 2023090225000003
表2の結果から、実施例2では、実施例1よりもさらに確実にトナー吐き出し画像の発生を抑制できることがわかった。
以上のように、実施例2の構成によって、ブラシに転写残トナーが蓄積することで発生するトナー吐き出し画像を抑制することができる。
(実施例3)
次に、本発明の実施例3について説明する。実施例3の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1の画像形成装置のものと同じである。したがって、実施例3の画像形成装置において、実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能又は構成を有する要素については、実施例1の画像形成装置と同一の符号を付して、詳しい説明は省略する。
実施例3においても、ブラシによる紙粉捕集性を確保しつつ、より効果的に転写残トナーがブラシを通過できる構成について説明する。
1.実施例3の構成
実施例3におけるブラシ10の構成について図13を用いて説明する。図13はブラシ10の、感光ドラム1の回転軸に垂直の仮想面による断面を示す図である。図13(a)は実施例1のブラシ10を示し、図13(b)は実施例3のブラシ10を示す。実施例1のブラシ10では、糸部11の各糸11aの長さは均一であり、基布11bは、接触領域の中央部における感光ドラム1の表面の仮想接平面Pに対し平行となるように固定される。よって、糸11aの侵入量は接触領域内の全域にわたって(上流端から下流端にかけて)ほぼ均一であり、11aは接触領域内で感光ドラム1の表面に均一に当接する。
一方、実施例3のブラシ10では、糸部11の各糸11aの長さは均一であり、基布11bは、接触領域の中央部における感光ドラム1の表面の仮想接平面Pに対し感光ドラム1の回転方向上流側(回転方向とは逆方向)に角度θ傾いている。これにより、糸11aの侵入量は接触領域内の上流端で最も大きく、下流端に向かうにつれて徐々に小さくなる。
実施例1では糸11aの侵入量は接触領域内の上流端から下流端にかけて1.5mmでほぼ均一である。実施例3では糸11aの侵入量は接触領域の上流端で2.5mm、下流端で0.5mmである。
2.実施例3の作用
実施例3の構成で生じる作用について説明する。実施例1では、図13(a)に示すように、接触領域の全域でブラシ10の糸11aの毛先の侵入量が約1.5mmで均一である。一方、実施例3では、図13(b)に示すように、接触領域の上流端付近での糸11aの毛先の侵入量は約2.5mmで実施例1より大きく、紙粉の上流端でのせき止め効果は実施例1より高い。また、接触領域の下流端付近での糸11aの侵入量は約0.5mm
で実施例1より小さいため、糸11aと感光ドラム1の表面との接触面積が小さく、前露光装置13からの光が感光ドラム1の表面に照射されやすい。したがって、接触領域の下流端付近において前露光装置13の露光による感光ドラム1の表面電位をより効果的に低下させることができる。
これにより、実施例3のブラシ10は、実施例1と同等以上の紙粉捕集性能を有し、かつ、転写残トナーの滞留によるトナー吐き出し画像の発生をより確実に抑制することができる。
3.実施例3の効果
実施例3の効果を確認するために、実施例1で説明したのと同様の通紙試験を行った結果を表3に示す。
Figure 2023090225000004
表3の結果から、実施例3では、実施例1よりもさらに確実にトナー吐き出し画像の発生を抑制できることがわかった。
以上のように、実施例3の構成によって、実施例1に対して同等以上の紙粉捕集性能を有し、かつ、ブラシに転写残トナーが蓄積することで発生するトナー吐き出し画像を抑制することができる。
1:感光ドラム、2:帯電ローラ、3:現像装置、5:転写ローラ、10:ブラシ、13:前露光装置

Claims (14)

  1. 回転駆動される像担持体と、
    前記像担持体の表面に対向して帯電部を形成し前記像担持体の表面を帯電する帯電手段と、
    前記帯電手段により帯電された前記像担持体の表面に現像剤を供給し現像剤像を形成する現像手段と、
    前記像担持体との間で転写部を形成し前記現像剤像を前記像担持体から被転写体へ転写する転写手段と、
    前記像担持体の回転方向で前記転写部より下流側かつ前記帯電部より上流側において前記像担持体の表面にブラシ部において接触するブラシと、
    前記ブラシに電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記像担持体の回転方向で前記ブラシ部より下流側かつ前記帯電部より上流側における前記像担持体の表面を露光する前露光手段と、
    を備え、
    前記現像剤像が前記被転写体に転写された後、前記像担持体の表面に残留した現像剤が前記現像手段により回収される画像形成装置において、
    前記像担持体の表面において前記前露光手段により露光される露光領域の前記像担持体の回転方向における上流側の端部は、前記像担持体の表面において前記ブラシと接触する接触領域の前記像担持体の回転方向における下流側の端部より、前記像担持体の回転方向で上流側であり、前記露光領域は少なくとも前記接触領域の一部を含むことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記ブラシは、基布と、基布から延びる複数の糸からなる糸部と、を有し、
    前記糸の起毛方向において、前記糸部の前記基布に近い根元付近に対して、毛先付近の方が糸の配置が相対的に均一である請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記前露光手段による照射光の一部は前記ブラシの前記糸部を照射し、前記糸部に遮光されなかった照射光が前記像担持体の表面を露光する請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記前露光手段による照射光の一部は、前記糸部の前記基布に近い部分を照射する請求項2又は3に記載の画像形成装置。
  5. 前記基布は、前記像担持体の回転方向における前記接触領域の中央部で前記像担持体の表面に接する仮想接平面と平行である請求項2から4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記基布は、前記像担持体の回転方向における前記接触領域の中央部で前記像担持体の表面に接する仮想接平面に対して前記像担持体の回転方向と逆方向に傾いている請求項2から4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記糸部の各糸の長さは均一であり、
    前記糸部の各糸の前記像担持体の表面に対する侵入量は、前記接触領域の全域にわたって均一である請求項2から4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記糸部の各糸の長さは均一であり、
    前記糸部の各糸の前記像担持体の表面に対する侵入量は、前記接触領域の前記像担持体の回転方向で下流端に近いほど小さい請求項2から4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記ブラシはパイル織物である請求項1から8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記電圧印加手段が印加する電圧の極性は前記現像剤の正規帯電極性と同極性である請求項1から9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 回転駆動される像担持体と、
    前記像担持体の表面に対向して帯電部を形成し前記像担持体の表面を帯電する帯電手段と、
    前記帯電手段により帯電された前記像担持体の表面に正規極性に帯電された現像剤を供給し現像剤像を形成する現像手段と、
    前記像担持体との間で転写部を形成し前記現像剤像を前記像担持体から被転写体へ転写する転写手段と、
    前記像担持体の回転方向で前記転写部より下流側かつ前記帯電部より上流側において前記像担持体の表面にブラシ部において接触するブラシと、
    前記ブラシに前記正規極性の電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記像担持体の回転方向で前記ブラシ部より下流側かつ前記帯電部より上流側における前記像担持体の表面を露光する前露光手段と、
    を備え、
    前記現像剤像が前記被転写体に転写された後、前記像担持体の表面に残留した現像剤が前記現像手段により回収される画像形成装置において、
    前記像担持体の回転方向で前記転写部より下流側かつ前記ブラシ部より上流側における前記像担持体の表面電位をVa、前記像担持体の表面において前記ブラシと接触する接触領域における前記像担持体の表面電位をVbとした場合に、前記前露光手段によって前記像担持体の表面を露光することによって、前記像担持体の表面の前記ブラシ部の領域に|Vb|<|Va|となるように表面電位が形成されることを特徴とする画像形成装置。
  12. 前記前露光手段によって前記像担持体の表面を露光することによって、前記像担持体の表面の前記ブラシ部の領域の前記像担持体の回転方向で中央部より下流側の領域に|Vb|<|Va|となるようにVbの表面電位が形成される請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 回転駆動される像担持体と、
    前記像担持体の表面に対向して帯電部を形成し前記像担持体の表面を帯電する帯電手段と、
    前記帯電手段により帯電された前記像担持体の表面に現像剤を供給し現像剤像を形成する現像手段と、
    前記像担持体との間で転写部を形成し前記現像剤像を前記像担持体から被転写体へ転写する転写手段と、
    前記像担持体の回転方向で前記転写部より下流側かつ前記帯電部より上流側において前記像担持体の表面にブラシ部において接触するブラシと、
    前記ブラシに電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記像担持体の回転方向で前記ブラシより下流側かつ前記帯電部より上流側における前記像担持体の表面を露光する前露光手段と、
    を備え、
    前記現像剤像が前記被転写体に転写された後、前記像担持体の表面に残留した現像剤が前記現像手段により回収される画像形成装置において、
    前記像担持体の表面において前記ブラシと接触する接触領域における前記像担持体の表面電位をVb、前記接触領域における前記前露光手段により露光される露光領域の前記像担持体の回転方向で上流側の端部における前記像担持体の表面電位をVbmax、前記像担持体の表面において前記露光領域と前記接触領域とがオーバーラップする領域の前記像
    担持体の回転方向で下流側の端部付近における前記像担持体の表面電位をVbdとした場合に、前記前露光手段によって前記像担持体の表面を露光することによって、|Vbmax|>|Vbd|となるように表面電位が形成されることを特徴とする画像形成装置。
  14. 回転駆動される像担持体と、
    前記像担持体の表面に対向して帯電部を形成し前記像担持体の表面を帯電する帯電手段と、
    前記帯電手段により帯電された前記像担持体の表面に現像剤を供給し現像剤像を形成する現像手段と、
    前記像担持体との間で転写部を形成し前記現像剤像を前記像担持体から被転写体へ転写する転写手段と、
    前記像担持体の回転方向で前記転写部より下流側かつ前記帯電部より上流側において前記像担持体の表面にブラシ部において接触するブラシと、
    前記ブラシに電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記像担持体の回転方向で前記ブラシ部より下流側かつ前記帯電部より上流側における前記像担持体の表面を露光する前露光手段と、
    を備え、
    前記現像剤像が前記被転写体に転写された後、前記像担持体の表面に残留した現像剤が前記現像手段により回収される画像形成装置において、
    前記前露光手段による露光が行われた場合の前記像担持体の表面電位をVon、前記前露光手段による露光が行われない場合の前記像担持体の表面電位をVoffとした場合に、前記像担持体の表面において前記ブラシと接触する接触領域のうちに|Von|<|Voff|となる部分があることを特徴とする画像形成装置。
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