JP2023089881A - フレキシブル管用継手 - Google Patents

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Abstract

【課題】接続を正常に行うことができるフレキシブル管用継手を提供する。【解決手段】管継手1は、複数の山部と谷部が軸方向に沿って交互に配置された蛇腹状のフレキシブル管を接続するフレキシブル管用継手であって、一端部からフレキシブル管が挿入される継手本体2を備え、継手本体2の内部において、リテーナ7と、リング状のシール部材6と、圧縮状態で保持された弾性部材4と、弾性部材4を圧縮状態で保持するとともに、フレキシブル管の挿入により弾性部材4の圧縮状態を解放する解放機構5とを有し、弾性部材4の圧縮状態が解放されることで、シール部材6が継手本体2の入口側に向かってスライドし、そのスライドによってリテーナ7が係合する継手であり、シール部材6は、弾性部材4の圧縮状態の解放開始時において、フレキシブル管の先端から少なくとも1つ目の山部の頂点が、シール部材6の内周部を通過する位置に設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、蛇腹状のフレキシブル管が接続されるフレキシブル管用継手に関する。
屋内ガス配管などには、金属製の蛇腹状のフレキシブル管が広く用いられている。また、このフレキシブル管とガス栓や鋼管などとを接続するための管継手が種々用いられている。近年では、工具を必要とせずに、管継手にフレキシブル管を差し込むだけで施工が完了できる、ワンタッチ式の管継手も実用化されている。
例えば、特許文献1に記載されているフレキシブル管用継手(以下、単に管継手ともいう)を図7に示す。図7に示すように、管継手11は、一端部からフレキシブル管T(図8参照)が挿入される継手本体12を備え、継手本体12内において、押ナット13の一部と、軸方向に伸縮自在な弾性部材14と、弾性部材14を圧縮状態で保持するとともに、その圧縮状態を解放する解放機構15と、フレキシブル管Tに密着するリング状のシール部材16と、リテーナ17とが配置されている。図7において、解放機構15は、弾性部材14を圧縮状態で保持する保持部材15aと、移動部材15bとを有する。
ここで、図7に記載の管継手によれば、次のような手順でフレキシブル管の接続が行われる。(1)管継手の内孔に対して、フレキシブル管を奥までまっすぐ挿入して、接続した後、(2)フレキシブル管を引き抜き方向にまっすぐ引っ張り、管が抜けないことを確認して完了する。また、管継手がインジケータを備える構成では、施工者がインジケータが現れることを確認することで施工が完了される。このような施工の上記(1)の接続作業に伴う管継手の動作を図8に示す。なお、図8および後述する図9は、管継手の上半分断面図を表している。
図8に示すように、フレキシブル管Tを管継手11の一端部から挿入していくと、フレキシブル管Tの先端が移動部材15bに接触し(図8(a)参照)、更に、移動部材15bは、フレキシブル管Tの挿入を受けて継手本体12の奥側に移動する。そして、フレキシブル管Tが奥まで挿入され、移動部材15bの移動に伴って、保持部材15aの爪部が継手本体12の内周溝から外れる。それに伴って、弾性部材14の圧縮状態が解放される(図8(b)参照)。その結果、弾性部材14が伸長し、その伸長力によってシール部材16が継手本体12の入口側に向かってスライドする。そして、シール部材16がスライドすることで、リテーナ17の傾斜面が押ナット13の傾斜面に密着するとともに、爪部17aが縮径してフレキシブル管Tの谷部に収まる(図8(c)参照)。そして、図8(c)の状態で、施工者が上記(2)の確認作業を行うことで、管が抜けないことやインジケータの出現を確認する。
特開2011-52762号公報
ところで、管継手11では、シール部材16の摺動性(スライド性)を高めるため、継手本体12とシール部材16の界面に潤滑剤が塗布される場合がある。しかしながら、時間の経過に伴って、潤滑剤が界面外に流出することにより潤滑効果が弱まり、シール部材16の摺動性が低下する場合がある。そのような場合、図8(b)のように、弾性部材14の圧縮状態が解放されても、シール部材16が即座にスライドしないおそれがある。その結果、リテーナ17がフレキシブル管Tに係合するまでに(つまり図8(c)の状態になるまでに)時間が掛かることが考えられる。そうすると、例えば、施工者が上記(2)の確認作業を行うタイミングによっては、リテーナ17がフレキシブル管Tに係合する前にフレキシブル管が引っ張られてしまい、意図しない抜けが発生するおそれがある。
図9には、意図しない抜けが発生した各状態を示している。図9(a)は、フレキシブル管Tの正常な接続状態(図8(c)参照)よりも1山分だけ余計に引き抜かれた状態を示している。本来であれば、シール部材16は、先端から1山目と2山目の頂点でフレキシブル管Tと密着するところ、図9(a)では、先端から1山目の頂点のみでフレキシブル管Tと密着しており、密着性が不十分になるおそれがある。また、図9(b)は、フレキシブル管Tの正常な接続状態よりも2山分引き抜かれた状態を示している。図9(b)では、シール部材16はフレキシブル管Tに密着していない。なお、このような接続が不十分な状態であっても、リテーナ17はフレキシブル管Tに係合しており、フレキシブル管自体は抜けない。そのため、施工者は、正常な施工が完了していないにも係わらず接続が正常に完了したと誤って認識する場合がある。その結果、シール不良に繋がるおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、シール部材の摺動性の低下などに起因してリテーナがフレキシブル管に係合する前にフレキシブル管が引っ張られるような場合であっても、接続を正常に行うことができるフレキシブル管用継手を提供することを目的とする。
本発明のフレキシブル管用継手は、複数の山部と谷部が軸方向に沿って交互に配置された蛇腹状のフレキシブル管を接続するフレキシブル管用継手であって、フレキシブル管用継手は、一端部からフレキシブル管が挿入される継手本体を備え、継手本体の内部において、フレキシブル管に係合するリテーナと、フレキシブル管に密着するリング状のシール部材と、圧縮状態で保持された弾性部材と、弾性部材を圧縮状態で保持するとともに、フレキシブル管の挿入により弾性部材の圧縮状態を解放する解放機構とを有し、弾性部材の圧縮状態が解放されることで、シール部材が継手本体の入口側に向かってスライドし、そのスライドによってリテーナが係合する継手であり、シール部材は、弾性部材の圧縮状態の解放開始時において、フレキシブル管の先端から少なくとも1つ目の山部の頂点が、シール部材の内周部を通過する位置に設けられていることを特徴とする。
本発明において、解放機構は、フレキシブル管の挿入を受けて継手本体の奥側に移動可能な移動部材を備え、該移動部材が継手本体の奥側に移動することで、弾性部材の圧縮状態が解放される機構であり、移動部材は、フレキシブル管の先端が当接する当接部を有し、シール部材は、弾性部材の圧縮状態の解放開始時において、シール部材と当接部との間に、フレキシブル管の先端から少なくとも1つ目の山部の頂点が位置するように設けられていることが好ましい。
また、本発明において、解放機構は、弾性部材を支持する支持部と、継手本体の内周面に形成された内周溝に係合する爪部とを有する保持部材をさらに備え、保持部材の内径側に配置される移動部材が、継手本体の奥側に移動することで、保持部材の爪部の係合が解除され、弾性部材の圧縮状態が解放される機構であることがより好ましい。
また、本発明において、シール部材は、継手本体の奥側に向いている端面の内径側端部に、継手本体の奥側に向かって突出した凸部を有するものであってもよい。
本発明のフレキシブル管用継手は、上記の構成にすることにより、リテーナがフレキシブル管に係合する前にフレキシブル管が引っ張られるような場合であっても、弾性部材の圧縮状態の解放開始時においてシール部材の内周部を通過している山部の斜面がシール部材に引っ掛かることで、シール部材を正しく摺動させ、リテーナの爪部をフレキシブル管の適正位置に収めることができる。これにより、施工時の確認作業を行うタイミングによらず、フレキシブル管の接続を正常に行うことができる。
本発明に係る管継手の一形態の片側断面図である。 図1の部分拡大図である。 フレキシブル管の片側断面図である。 図1の管継手にフレキシブル管を挿入した各状態の上半分断面図である。 本発明に係る管継手の作用を説明するための部分拡大図である。 フレキシブル管の施工が完了した状態の片側断面図である。 従来の管継手の片側断面図である。 図7の管継手にフレキシブル管を挿入した各状態の上半分断面図である。 接続が不十分な状態の片側断面図である。
(第1実施形態)
本発明に係る管継手の第1実施形態を図1に基づいて説明する。図1は、管継手1の片側断面図であり、管継手1の中心軸Oより上半分が断面図、下半分が側面図を表している。図1の管継手1の一端部(図左側)にはフレキシブル管T(図3参照)が接続され、他端部(図右側)には他の管やガス機器などが接続される。本発明において、管継手1の中心軸Oに沿う方向を軸方向といい、軸方向から見た平面視で中心軸Oと直交する方向を径方向といい、該平面視で中心軸O回りに周回する方向を周方向という。
図1はフレキシブル管Tが挿入される前の状態を示している。図1に示すように、管継手1は、円筒状の継手本体2と、その一部が継手本体2に挿入される押ナット3と、軸方向に伸縮自在な弾性部材4と、弾性部材4を圧縮状態で保持するとともに、フレキシブル管Tの挿入により弾性部材4の圧縮状態を解放する解放機構5と、フレキシブル管Tに密着するリング状のシール部材6と、リテーナ7と、押ナット3が継手本体2に固定された状態を解除する解除部材8とを備える。図1において、解放機構5は、弾性部材4を圧縮状態で保持する保持部材51と、移動部材52とを有する。さらに、管継手1において、耐火パッキン9a、ストップリング9b、押ナット3と継手本体2をシールするためのOリング9c、押ナット3とフレキシブル管Tをシールするためのリップパッキン9d、選択透過性部材9eがそれぞれ装着されている。
継手本体2は、一端部にフレキシブル管Tが挿入される内孔21を有するとともに、他端部の外周面におねじ部27を有する。内孔21は、他端部に向かって内径が段階的に減少しており、第1段部24と第2段部25が形成されている。第1段部24と第2段部25の間には、保持部材51の爪部512が係合する内周溝26が形成されている。また、継手本体2の一端部の内周面には、内周溝22、23が形成されている。
押ナット3は、貫通孔を有する筒状の金属部材である。押ナット3は、リテーナ7に当接し、傾斜面31を有する先端部を有する。また、押ナット3の外周面には、ストップリング9bの一部が進入する外周溝32が形成されている。また、押ナット3のその他の溝部にはOリング9c、リップパッキン9dがそれぞれ嵌装されている。
図1において、弾性部材4は、軸方向に伸縮自在なコイルばねである。フレキシブル管Tが挿入される前の状態において、弾性部材4は解放機構5によって継手本体2の内部に圧縮状態で保持されている。この解放機構5について、図2の拡大図を用いて説明する。
図2に示すように、解放機構5の保持部材51は、L字形断面を有する金属製のリング状部材である。保持部材51は、弾性部材4を支持する支持部511を一端部に有し、爪部512を他端部に有する。爪部512は、中空円板状の支持部511の内径縁から略軸方向に延出した円弧板部513の端部が、径方向外側に折り曲げられるようにして形成される。保持部材51は、支持部511と継手本体2の第1段部24との間に弾性部材4を圧縮させた状態で保持し、爪部512を継手本体2の内周面に形成された内周溝26に係合させている。さらに、保持部材51の内周面を移動部材52で支持して、爪部512の係合が解除されないようにして、弾性部材4の圧縮状態を保っている。
移動部材52は、フレキシブル管Tの挿入を受けて継手本体2の奥側に移動可能な部材であり、保持部材51の内径側に配置されている。移動部材52は、例えばエンジニアリングプラスチックなどの軽量材料からなり、移動を円滑に行えるようになっている。移動部材52は、保持部材51を支持するフランジ部521とフランジ部521から軸方向に延出し、フレキシブル管Tの先端T3(図3参照)が当接する当接部522を有する。
管継手1において、移動部材52の当接部522の軸方向長さLは、従来の管継手の移動部材の対応する軸方向長さよりも短く設定されている。例えば、従来の管継手では、図7に示すように、移動部材15bの当接部は、フランジ部から継手本体12の入口側に向かって延び、その先端は保持部材15aの支持部よりも継手本体12の入口側に位置し、シール部材16にかかるように位置しているのに対して、管継手1(図2参照)では、移動部材52の当接部522の先端は、保持部材51の支持部511よりも継手本体2の奥側に位置している。この場合、シール部材6と当接部522との間には軸方向において空間が生じる。この空間は、フレキシブル管Tの少なくとも1以上の山部T1(図3参照)が収まることができるように設けられている。また、シール部材6は、この空間にフレキシブル管Tの少なくとも1以上の山部T1が収まるように設けられている。すなわち、シール部材6は、フレキシブル管Tの少なくとも1以上の山部T1がシール部材6を完全に通過するように設けられている。
これにより、管継手1にフレキシブル管を挿入したときに、フレキシブル管Tの先端がシール部材6を完全に通過するまで挿入することができる。その結果、後述するように、弾性部材4の圧縮状態の解放開始時において、フレキシブル管Tの先端T3から少なくとも1つ目の山部T1の頂点がシール部材6よりも継手本体2の奥側に位置するようにフレキシブル管Tを挿入することができる。
図2に示すように、シール部材6は、ゴム材料からなるシール本体61と、そのシール本体61の継手本体2の入口側の端面に固定された押え部材62とを有する。押え部材62はL字形断面を有しており、耐火パッキン9aを保持する構成になっている。シール本体61は、フレキシブル管と密着する内周部613が円筒形状であり、フレキシブル管の山部の外径よりもやや小さい内径を有している。シール本体61は、フレキシブル管の2山分をシールできるような長さを有している。シール本体61に用いられるゴム材料としては、長期間にわたってシール性能を保持する必要性から、耐ガス性を考慮しニトリルブタジエンゴム(NBR)が好ましい。
また、シール本体61は、継手本体2の奥側に向いている端面611で保持部材51の支持部511と当接している。シール本体61は、この端面611の内径側端部に、継手本体2の奥側に向かって突出した凸部612を有することが好ましい。図2において、凸部612は、支持部511の内径側にかけて突出するように形成されている。このように凸部612を形成することで、施工時の確認作業によってフレキシブル管Tが引っ張られた場合であっても、フレキシブル管Tの山部T1が凸部612に引っ掛かりやすくなる。具体的には、凸部612の外径側に保持部材51が位置することで凸部612の変形の向きが制限され、凸部612が内径側に縮径するように変形するため、フレキシブル管Tの抜けを防止しやすくなる。
図1に戻り、その他の部材について説明する。リテーナ7は、弾性変形可能な材料(例えばエンジニアリングプラスチック)からなり、押ナット3に当接する傾斜面72が形成された基部73を有するリング状部材である。リテーナ7は、一端部が円周方向に形成された複数の軸方向溝74によって複数のセグメントに分割されるとともに、各セグメントの先端の内径側に爪部71が形成される。爪部71は金属材料(例えば黄銅)からなる。図1の状態では、爪部71は、フレキシブル管Tの山部T1の外径よりも大なる内径を有し、フレキシブル管Tが挿入されるときには、その山部T1に引っ掛からないような寸法に設定されている。
耐火パッキン9aは、管継手1が火災などで高温にさらされた場合でも、ガス漏れを防止できるようにするための部材である。耐火パッキン9aは、例えば、原料ゴムと、無発泡状態で熱膨張する黒鉛層間化合物と、必要に応じて充填材、軟化材、加硫剤などを混練して得られたゴム組成物を、金型に充填して成形し、ついでプレス加硫することにより製造される。耐火パッキン9aは、火災時に熱膨張して、継手本体2とフレキシブル管Tとの隙間に充填されることで、継手本体2の内周面とフレキシブル管Tの外周面をシールする。図1において、耐火パッキン9aは矩形断面を有している。
ストップリング9bは、ばね性を有する金属材料からなる線材で形成されたC字状部材である。図1に示すように、ストップリング9bの一部が継手本体2の内周溝22に嵌入され、残りの一部が押ナット3の外周溝31に嵌入されることで、継手本体2と押ナット3が固定される。Oリング9cは、押ナット3の外周溝31よりも継手本体2の入口側に形成された外周溝に嵌入される。Oリング9cは、外部から管継手1の内部への水の浸入を防ぎ、管継手1に水密性を付与する。また、リップパッキン9dは、略L字形断面を有する環状部材であり、押ナット3の内周溝に嵌入される。リップパッキン9dは、フレキシブル管Tの外周面と押ナット3の内周面とを水密にシールする。選択透過性部材9eは、押ナット3の継手本体2の一端部に対向する位置に設けられた外気と連通する貫通孔(例えば円孔)に装着されている。選択透過性部材9eは、気体を透過し液体を透過しない多孔質部材であり、フレキシブル管Tからガス漏れが生じた場合に、漏出したガスを透過させて外部のガスセンサなどに検出させるために設けられる。
解除部材8は、略L字形断面を有するリング状部材である。解除部材8の継手本体2の入口側の端部は、断面が先端に向かって先細りとなるように形成されている。解除部材8は、シール部材6に隣接して、かつ、継手本体2の内周面にその胴部が内接するように装着されている。解除部材8は、弾性部材4の伸長力によってシール部材6がスライドする際に、シール部材6とともに継手本体2の入口側にスライドする。このスライドによって、解除部材8の継手本体2の入口側の端部が内周溝22とストップリング9bとの間に入り込み、ストップリング9bを縮径させて押ナット3が継手本体2に固定された状態を解除する。この作用については、後述の図6で説明する。
次に、フレキシブル管Tの挿入動作について図3および図4を用いて説明する。まず、図3には、フレキシブル管Tの片側断面図を示す。フレキシブル管Tは、複数の山部T1と谷部T2が軸方向に沿って交互に配置された蛇腹状の金属管(例えばステンレス管)である。通常、フレキシブル管Tの先端T3は、谷部T2の位置で軸方向に直角になるように切断される。フレキシブル管Tは、先端T3から数山分(図3では6山分)の外側の被覆樹脂が取り除かれて管継手1に挿入される。
続いて、図4には、図1の管継手に図3のフレキシブル管を挿入した各状態の上半分断面図を示す。時系列順で、図4(a)、(b)、(c)の各状態を経由する。まず、フレキシブル管Tを管継手1の一端部から挿入して、押ナット3およびリテーナ7の内周部を通過させ、フレキシブル管Tの先端T3が移動部材52の当接部522に突き当たる(図4(a)参照)。移動部材52は、更にフレキシブル管Tの挿入を受けて継手本体2の奥側に移動する。そして、移動部材52の移動に伴って、保持部材51の爪部512が継手本体2の内周溝26から外れる。それに伴って、弾性部材4の圧縮状態の解放が開始される(図4(b)参照)。ここで、管継手1において、弾性部材4の圧縮状態の解放開始時とは、保持部材51の爪部512の係合が外れた時点をいう。
図4(b)に示すように、シール部材6は、弾性部材4の圧縮状態の解放開始時において、フレキシブル管Tの先端T3から1つ目の山部T1の頂点が、完全にシール部材6の内周部613を通過する位置に設けられている。より具体的には、シール部材6は、シール部材6と当接部522との間の軸方向における空間に、フレキシブル管Tの先端T3から1つ目の山部T1の頂点が位置するように設けられている。また、図4(b)において、フレキシブル管Tの先端T3から1つ目の山部T1の頂点は、シール部材6における継手本体2の奥側の端面611よりも継手本体2の奥側に位置している。
そして、弾性部材4の圧縮状態の解放が開始されると、弾性部材4が伸長し、その伸長力によってシール部材6が継手本体2の入口側に向かってスライドし、それとともに解除部材8も協働して移動する。そして、リテーナ7は解除部材8を介して押されて、傾斜面72が押ナット3の傾斜面に密着するとともに、爪部71が縮径してフレキシブル管Tの谷部T2に収まる(図4(c)参照)。これにより、フレキシブル管Tの接続が完了する。その後、施工者によってフレキシブル管Tを引っ張ることによる確認作業が行われる。
ここで、確認作業は、図4(c)の状態で行われればよいが、例えば、図4(b)の弾性部材4の圧縮状態の解放開始時などに行われた場合、意図せずにフレキシブル管Tの抜けが生じるおそれがある(図9参照)。特に、シール部材6に塗布されている潤滑剤が抜けるなどして、シール部材6の摺動性が低下している場合には、このようなフレキシブル管Tの抜けが懸念される。
これに対して、本発明によれば、上記のような抜けも防止できる。例えば、図5には、弾性部材4の圧縮状態の解放開始時にフレキシブル管Tが確認作業によって引っ張られた状態を示す。図中の点線が引っ張る前のフレキシブル管Tの一部を示している。図5に示すように、フレキシブル管Tの先端T3から1つ目の山部T1の頂点は、弾性部材4の圧縮状態の解放開始時に、シール部材6の内周部613を通過していることから、フレキシブル管Tが引っ張られた場合であっても、その山部T1の継手本体2の入口側の斜面がシール部材6に引っ掛かり、その引っ掛かりがシール部材6の移動を補助することで、シール部材6の移動の遅れが生じにくくなる。それにより、リテーナ7の爪部71がフレキシブル管Tの適正位置に収まり、意図しないフレキシブル管Tの抜けを防止できる。また、上述したように、シール本体61に凸部612が形成されることで、引き抜き方向に作用するフレキシブル管Tとの接触によって凸部612が縮径するように変形し、フレキシブル管Tの抜けをより防止しやすくなる。
なお、図8(b)に示したように、従来の管継手の構成でも、弾性部材14の圧縮状態の解放開始時において、フレキシブル管Tの先端付近の山部は、シール部材16に密着していることから、フレキシブル管Tの引っ張りの際の抵抗にはなり得る。しかし、従来の管継手の構成は、本発明の管継手のような、弾性部材4の圧縮状態の解放開始時において、少なくとも1つの山部T1の頂点が、シール部材6の内周部を完全に通過した構成に比べると、引っ張りの抵抗力は小さいものであり、意図しない抜けを防止することは困難である。
次に、施工の確認作業として施工者がフレキシブル管Tを引っ張る際の管継手の動きを説明する。図4(c)の状態から、フレキシブル管Tを引き抜き方向(図左側)に引っ張ると、フレキシブル管Tはリテーナ7を介して押ナット3をその引き抜き方向に移動させようとする。この際、ストップリング9bの大部分は押ナット3の外周溝32側に存在することから、その外周溝32がストップリング9bを押圧することで、ストップリング9bは、内周溝22から継手本体2の入口側に位置する内周溝23に容易に移動することができる。その結果、図6の状態となる。
図6の状態では、継手本体2と押ナット3とが機械的に結合されてこれらの相対移動が阻止されることから、フレキシブル管Tに更に引き抜き力が作用した場合でも、フレキシブル管Tが管継手1から抜け出すことができず、フレキシブル管Tの施工が完了したと判断される。また、図6では、継手本体2の端面と押ナット3との間にギャップが形成されることで、継手本体2の内部に隠蔽されていた押ナット3の一部(例えば、小径部分の外周面)がそのギャップに現れる。図6では、押ナット3の当該部分は着色されており、施工完了とともに着色部分33が継手本体2の端部に現れる形態になっている。管継手1では、着色部分33をインジケータとして機能させることができる。そして、このインジケータを確認することで、フレキシブル管Tが正常に接続されていることを確認でき、施工が正常に完了したことを判断することができる。
なお、インジケータの他の形態として、例えば、選択透過性部材9eの少なくとも外周面を継手本体2および押ナット3と異なる色相に着色しておき、その選択透過性部材9eをインジケータとして機能させてもよい。また、管継手1が、押ナット3や選択透過性部材9eとは別部材として、インジケータを備えていてもよい。
本発明の管継手は、上述した形態に限定されるものではない。上記の管継手1では、弾性部材4の圧縮状態の解放開始時において、フレキシブル管Tの先端T3から1つ目の山部T1の頂点が、シール部材6の内周部613を通過する構成としたがこれに限らない。例えば、フレキシブル管Tの先端T3から1つ目の山部T1を含む2以上の山部T1の頂点が、シール部材6の内周部613を通過する構成としてもよい。
また、上述した形態では、管継手1は解除部材8を備える構成としたが、この解除部材8を省略してもよい。また、解放機構5は、弾性部材4を圧縮状態で保持するとともに、フレキシブル管Tの挿入により弾性部材4の圧縮状態を解放する機構であればよく、保持部材51と移動部材52から構成される機構でなくてもよい。
以上のように、本発明の管継手によれば、施工時の確認作業を行うタイミングによらず、フレキシブル管の接続を正常に行うことができ、シール不良の一層の防止に寄与できる。
1:管継手(フレキシブル管用継手)
2:継手本体
21:内孔
22:内周溝
23:内周溝
24:第1段部
25:第2段部
26:内周溝
27:おねじ部
3:押ナット
31:傾斜面
32:外周溝
33:着色部分
4:弾性部材
5:解放機構
51:保持部材
511:支持部
512:爪部
513:円弧板部
52:移動部材
521:フランジ部
522:当接部
6:シール部材
61:シール本体
611:端面
612:凸部
613:内周部
62:押え部材
7:リテーナ
71:爪部
72:傾斜面
73:基部
74:軸方向溝
8:解除部材
9a:耐火パッキン
9b:ストップリング
9c:Oリング
9d:リップパッキン
9e:選択透過性部材
T:フレキシブル管
T1:山部
T2:谷部
T3:先端

Claims (4)

  1. 複数の山部と谷部が軸方向に沿って交互に配置された蛇腹状のフレキシブル管を接続するフレキシブル管用継手であって、
    前記フレキシブル管用継手は、一端部から前記フレキシブル管が挿入される継手本体を備え、前記継手本体の内部において、前記フレキシブル管に係合するリテーナと、前記フレキシブル管に密着するリング状のシール部材と、圧縮状態で保持された弾性部材と、前記弾性部材を圧縮状態で保持するとともに、前記フレキシブル管の挿入により前記弾性部材の圧縮状態を解放する解放機構とを有し、前記弾性部材の圧縮状態が解放されることで、前記シール部材が前記継手本体の入口側に向かってスライドし、そのスライドによって前記リテーナが係合する継手であり、
    前記シール部材は、前記弾性部材の圧縮状態の解放開始時において、前記フレキシブル管の先端から少なくとも1つ目の山部の頂点が、前記シール部材の内周部を通過する位置に設けられていることを特徴とするフレキシブル管用継手。
  2. 前記解放機構は、前記フレキシブル管の挿入を受けて前記継手本体の奥側に移動可能な移動部材を備え、該移動部材が前記継手本体の奥側に移動することで、前記弾性部材の圧縮状態が解放される機構であり、
    前記移動部材は、前記フレキシブル管の先端が当接する当接部を有し、前記シール部材は、前記弾性部材の圧縮状態の解放開始時において、前記シール部材と前記当接部との間に、前記フレキシブル管の先端から少なくとも1つ目の山部の頂点が位置するように設けられていることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル管用継手。
  3. 前記解放機構は、前記弾性部材を支持する支持部と、前記継手本体の内周面に形成された内周溝に係合する爪部とを有する保持部材をさらに備え、前記保持部材の内径側に配置される前記移動部材が、前記継手本体の奥側に移動することで、前記保持部材の前記爪部の係合が解除され、前記弾性部材の圧縮状態が解放される機構であることを特徴とする請求項2に記載のフレキシブル管用継手。
  4. 前記シール部材は、前記継手本体の奥側に向いている端面の内径側端部に、前記継手本体の奥側に向かって突出した凸部を有することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のフレキシブル管用継手。
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