JP2023089560A - 発泡成形体の成形方法及び成形型 - Google Patents

発泡成形体の成形方法及び成形型 Download PDF

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Abstract

【課題】発泡成形体に形成された貫通穴の周囲における空洞の形成を防止することができる発泡成形体の成形方法及び成形型を提供する。【解決手段】発泡成形体1の成形方法において用いられる成形型2には、発泡成形体1の貫通穴13を成形するために、上型4の一部及び下型3の一部によって貫通穴成形部31,41が形成されている。貫通穴成形部31には、複数に分岐してキャビティ20に繋がる分岐溝32が形成されている。上型4には、分岐溝32と成形型2の外部とを連通するエア抜き口42が形成されている。成形方法の充填工程においては、発泡性原料100をキャビティ20内で発泡流動させ、キャビティ20内のエアを、分岐溝32を介してエア抜き口42から成形型2の外部へ排出する。【選択図】図4

Description

本発明は、発泡成形体の成形方法及び成形型に関する。
発泡成形体は、例えば、ポリウレタン等を発泡させたものとして、種々の乗り物のシート等を形成するために用いられる。発泡成形体を成形するに当たっては、キャビティを形成する上型及び下型によって構成された成形型が用いられる。そして、下型に注入された発泡性原料が発泡してキャビティ内に充填されることによって、発泡成形体が成形される。
また、キャビティ内に発泡性原料が充填される際には、キャビティ内のガスを成形型の外部へ抜き出すための工夫がなされている。例えば、特許文献1の発泡成形装置及び成形方法においては、発泡成形型の第1型と第2型との合わせ面に、リボン状のバリを成形する溝部を設けるとともに、溝部に対してガス抜き口を設け、かつガス抜き口に減圧手段を接続している。そして、キャビティ内に発泡性原料を充填するときには、減圧手段によってガス抜き口及び溝部を介してキャビティ内のガスを外部へ排出している。
特開2003-19718号公報
ところで、発泡成形体に貫通穴を形成する場合には、上型及び下型の少なくとも一方には、貫通穴を成形するための貫通穴成形部が形成される。そして、キャビティ内に注入されて流動する発泡性原料は、貫通穴成形部の周囲において両側に分かれて流動した後に合流する。このとき、キャビティ内に残存するエアは、発泡性原料がキャビティの各部位に充填されるに従って、キャビティ内における、発泡性原料の合流部位に向けて集められる。そして、この合流部位の付近に適切なエア抜き口がないと、成形される発泡成形体に、エア溜まりによる空洞が形成されるおそれがある。
特許文献1等の従来の発泡成形体の成形方法においては、発泡成形体に貫通穴を形成する場合に、発泡成形型にどのようにガス抜き口を設けるかについての工夫はなされていない。従って、発泡成形体に貫通穴が形成される場合に、貫通穴の周囲にエア溜まりによる空洞が形成されることを防止するためには、更なる工夫が必要とされる。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたもので、発泡成形体に形成された貫通穴の周囲における空洞の形成を防止することができる発泡成形体の成形方法及び成形型を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、
貫通穴を有する発泡成形体を、成形型を用いて成形する方法であって、
前記成形型は、上型と、前記上型との間にキャビティを形成する下型と、前記上型の一部及び前記下型の一部によって形成され、前記貫通穴を成形するために前記キャビティを貫通した状態で互いに合わさる貫通穴成形部とを有し、
前記貫通穴成形部には、複数に分岐して前記キャビティに繋がる分岐溝が形成されており、
前記上型及び前記下型の少なくとも一方には、前記分岐溝と前記成形型の外部とを連通するエア抜き口が形成されており、
前記下型に発泡性原料を注入し、前記下型に対して前記上型を閉じて前記キャビティを形成するキャビティ形成工程と、
前記発泡性原料を前記キャビティ内で発泡流動させ、前記キャビティ内のエアを、前記分岐溝を介して前記エア抜き口から前記成形型の外部へ排出しながら前記発泡性原料を前記キャビティ内に充填させる充填工程と、を含む、発泡成形体の成形方法にある。
本発明の他の態様は、
貫通穴を有する発泡成形体を成形するための成形型であって、
前記成形型は、上型と、前記上型との間にキャビティを形成する下型と、前記上型の一部及び前記下型の一部によって形成され、前記貫通穴を成形するために前記キャビティを貫通した状態で互いに合わさる貫通穴成形部とを有し、
前記貫通穴成形部には、複数に分岐して前記キャビティに繋がる分岐溝が形成されており、
前記分岐溝には、前記キャビティと前記成形型の外部とを連通するエア抜き口が形成されている、発泡成形体の成形型にある。
(発泡成形体の成形方法)
前記一態様の発泡成形体の成形方法においては、貫通穴を有する発泡成形体を成形する場合の成形型に工夫をしている。具体的には、成形型においては、貫通穴を成形するための貫通穴成形部に、複数に分岐してキャビティに繋がる分岐溝を形成するとともに、上型及び下型の少なくとも一方に、分岐溝に繋がるエア抜き口を形成している。
そして、成形型を用いてキャビティ形成工程及び充填工程を行うことによって発泡成形体を成形する。特に、充填工程においては、発泡性原料がキャビティ内に充填されるときに、キャビティ内のエアが分岐溝を介してエア抜き口から成形型の外部へ排出される。このとき、分岐溝は、貫通穴成形部において複数に分岐して形成されていることにより、貫通穴成形部の周囲において両側に分かれて流動する発泡性原料が、キャビティ内における、貫通穴成形部の周囲において合流する位置がずれたとしても、分岐溝のいずれかの分岐部分からエア抜き口へ、キャビティ内のエアを排出することができる。
それ故、前記一態様の発泡成形体の成形方法によれば、発泡成形体に形成された貫通穴の周囲における空洞の形成を防止することができる。
(発泡成形体の成形型)
前記他の態様の発泡成形体の成形型は、発泡成形体の成形方法に用いられる成形型と同様に、貫通穴成形部、分岐溝及びエア抜き口を有する。特に、分岐溝は、貫通穴成形部において複数に分岐して形成されている。この構成により、発泡成形体の成形時において、貫通穴成形部の周囲において両側に分かれて流動する発泡性原料が、キャビティ内における、貫通穴成形部の周囲において合流する部位がずれたとしても、分岐溝のいずれかの分岐部分からエア抜き口へ、キャビティ内のエアを排出することができる。
それ故、前記他の態様の発泡成形体の成形型によれば、発泡成形体に形成された貫通穴の周囲における空洞の形成を防止することができる。
図1は、発泡成形体を正面から見た状態で示す説明図である。 図2は、発泡成形体を、図1のII-II断面によって示す説明図である。 図3は、発泡成形体を、図1のIII-III断面によって示す説明図である。 図4は、発泡成形体を成形する成形型を、図1のII-II断面に相当する断面によって示す説明図である。 図5は、発泡成形体を成形する成形型を、図1のIII-III断面に相当する断面によって示す説明図である。 図6は、発泡成形体を成形する成形型を、図1のII-II断面に相当する断面によって示す説明図である。 図7は、成形型の下型の貫通穴成形部における分岐溝の周辺を示す説明図である。 図8は、発泡成形体を成形する成形型の分岐溝及びエア抜き口の周辺を、図4の一部を拡大して示す説明図である。
前述した発泡成形体の成形方法及び成形型にかかる好ましい実施の態様について説明する。
前記一態様の発泡成形体の成形方法においては、前記充填工程の後に、前記分岐溝に入り込んだ前記発泡性原料が固化して形成されたバリを発泡成形体から除去する除去工程を行ってもよい。この構成により、バリによる発泡成形体の見栄えの悪化を防止することができる。また、成形後の発泡成形体に補強材等の別部材を配置する場合には、バリが別部材の邪魔になることを防止することができる。
また、前記一態様の発泡成形体の成形方法及び前記他の態様の発泡成形体の成形型においては、前記貫通穴は、少なくとも3つの角部及び少なくとも3つの辺部を有する形状に形成されており、前記分岐溝は、前記貫通穴成形部における、前記角部に対応する部位を除いて複数の前記辺部に対応する部位に繋がる状態で形成されていてもよい。この場合には、発泡成形体の成形時に、発泡性原料が分岐溝に入り込んで固化したバリが、貫通穴の角部には位置せずに貫通穴の辺部に位置する。そのため、発泡成形体からバリを簡単に除去することができる。
また、前記他の態様の発泡成形体の成形型においては、前記貫通穴成形部は、前記上型の一部及び前記下型の一部によって形成されており、前記分岐溝は、前記下型における前記貫通穴成形部に形成されており、前記エア抜き口は、前記上型における前記貫通穴成形部に形成されていてもよい。この場合には、下型に分岐溝が形成されていることによって、発泡成形体を成形した後、発泡性原料が分岐溝に入り込んでできたバリが下型に残っても、成形型を開いてバリを下型から簡単に取り除くことができる。また、上型にエア抜き口が形成されていることによって、下型に発泡性原料を注入したときに、エア抜き口へエアが抜ける前に発泡性原料がエア抜き口に入り込むことを防止することができる。
また、前記下型における前記貫通穴成形部の、少なくとも前記分岐溝が形成された部位は、樹脂素材によって構成されていてもよい。樹脂素材は、金属素材に比べて加工しやすい特徴を有する。そのため、分岐溝は、樹脂素材によって構成された貫通穴成形部に対して形成することにより、容易に形成することができる。また、場合によっては、貫通穴成形部に形成された分岐溝を、適宜、異なる形状の分岐溝に形成し直すことも容易になる。
次に、前述した発泡成形体の成形方法及び成形型にかかる好ましい実施形態について、図面を参照して説明する。
<実施形態>
本形態の発泡成形体1の成形方法においては、図1~図5に示すように、貫通穴13を有する発泡成形体1を、成形型2を用いて成形する。成形型2は、上型4と、上型4との間にキャビティ20を形成する下型3と、上型4の一部及び下型3の一部によって形成された貫通穴成形部31,41とを有する。貫通穴成形部31,41は、貫通穴13を成形するためにキャビティ20を貫通した状態で互いに合わさるよう構成されている。
図6~図8に示すように、貫通穴成形部31には、複数に分岐してキャビティ20に繋がる分岐溝32が形成されている。上型4には、分岐溝32と成形型2の外部とを連通するエア抜き口42が形成されている。発泡成形体1を成形するに当たっては、キャビティ形成工程及び充填工程を行う。キャビティ形成工程においては、下型3に発泡性原料100を注入し、下型3に対して上型4を閉じてキャビティ20を形成する。充填工程においては、発泡性原料100をキャビティ20内で発泡流動させ、キャビティ20内のエアAを、分岐溝32を介してエア抜き口42から成形型2の外部へ排出しながら発泡性原料100をキャビティ20内に充填させる。
以下に、本形態の発泡成形体1の成形方法及び成形型2について詳説する。
(発泡成形体1)
図1~図3に示すように、発泡成形体1は、自動車のシートの背もたれ部を構成するものである。自動車のシートは、座部と背もたれ部とによって構成されている。背もたれ部を構成する発泡成形体1は、主背もたれ部11と、アームレストを収容するための貫通穴13を有するセンターアームレスト部12とが左右方向Wに繋がった形状を有する。
発泡成形体1の上部においては、自動車の前側に位置する表側101から、自動車の後側に位置する裏側102に折り返された折り返し形状部14が形成されている。折り返し形状部14は、発泡成形体1の本体部分の裏側102に対向する状態で形成されている。折り返し形状部14は、主背もたれ部11及びセンターアームレスト部12に連続して形成されている。貫通穴13は、センターアームレスト部12を表側101と裏側102とに貫通する状態で形成されている。発泡成形体1の上側H1の部分には、ヘッドレストを取り付けるための取付穴16が形成されている。
図1に示すように、本形態の貫通穴13は、4つの角部135及び4つの辺部131,132,133,134を有する四角形状に形成されている。貫通穴13における4つの角部135は、上側H1の辺部131の左右方向Wの両側W1,W2と、下側H2の辺部134の左右方向Wの両側W1,W2とに位置する。分岐溝32によるバリ15は、下側H2の辺部134における左右方向Wの内側W2の角部135の周囲に形成される。発泡成形体1のセンターアームレスト部12には、貫通穴13を構成する内壁面130が形成されている。
なお、発泡成形体1の上側H1とは、背もたれ部が自動車に搭載されたときの上下方向Hの上側H1のことをいう。発泡成形体1の下側H2とは、背もたれ部が自動車に搭載されたときの上下方向Hの下側H2のことをいう。上下方向Hは、鉛直方向に平行である必要はなく、鉛直方向に近い角度で傾斜する方向であってもよい。発泡成形体1の左右方向Wとは、背もたれ部が自動車に搭載されたときの左右方向Wのことをいう。
(成形型2)
図4及び図5に示すように、成形型2は、下型3に対して上型4が開閉する構造を有する。下型3と上型4とによって囲まれたスペースには、発泡成形体1を成形するためのキャビティ20が形成される。下型3におけるキャビティ20の一部によって主に発泡成形体1の表側101の部位が成形され、上型4におけるキャビティ20の一部によって主に発泡成形体1の裏側102の部位及び折り返し形状部14の内側103の部位が成形される。折り返し形状部14の内側103とは、折り返し形状部14のうち発泡成形体1の本体部分の裏側102と対向する側のことをいう。
図6に示すように、上型4には、発泡成形体1の裏側102の部位及び発泡成形体1の折り返し形状部14の内側103の部位を成形する中子型部40が設けられている。また、上型4において中子型部40が移動することにより、成形後の発泡成形体1を成形型2から容易に取り出すことができる。
中子型部40は、上型4における中心部分に配置され、上型4の残部43は、中子型部40の周囲に配置されている。図6においては、上型4が、下型3に閉じられた閉位置401にあるときを二点鎖線によって示し、下型3から開けられた開位置402にあるときを実線によって示す。また、下型3に対する上型4の回動軸を符号21によって示す。
図4及び図5に示すように、下型3及び上型4に貫通穴成形部31,41が形成されていることにより、キャビティ20は、上側H1、左右方向Wの両側W1,W2及び下側H2の四方に分かれて、枠状に形成されている。キャビティ20は、発泡成形体1の主背もたれ部11を成形するための主キャビティ部200、発泡成形体1のセンターアームレスト部12の上側部分121を成形するための上側副キャビティ部201、発泡成形体1のセンターアームレスト部12の外側部分122を成形するための外側副キャビティ部202、及び発泡成形体1のセンターアームレスト部12の下側部分124を成形するための下側副キャビティ部204を有する。
図4及び図5に示すように、本形態の貫通穴成形部31,41は、下型3に形成された、貫通穴13の内壁面130を成形するための主貫通穴成形部31と、上型4の中子型部40に形成された、主貫通穴成形部31の内側に合わさる副貫通穴成形部41とによって形成されている。図7に示すように、分岐溝32は、主貫通穴成形部31における、貫通穴13の角部135に対応する部位を除いて、貫通穴13の複数の辺部133,134に対応する部位に繋がる状態で形成されている。
分岐溝32は、下型3の主貫通穴成形部31における、貫通穴13の下側H2の辺部134を成形する部分の周囲に形成されている。これにより、発泡成形体1を成形した後、発泡性原料100が分岐溝32に入り込んで固化したバリ15が下型3に残っても、成形型2を開いてバリ15を下型3から簡単に取り除くことができる。本形態の分岐溝32は、主貫通穴成形部31における、貫通穴13の下側H2の辺部134を成形する部分と、貫通穴13の左右方向Wの内側W2の辺部133を成形する部分とに分岐して形成されている。より具体的には、分岐溝32は、主貫通穴成形部31における、貫通穴13の下側H2の辺部134を成形する部分の2箇所と、貫通穴13の左右方向Wの内側W2の辺部133の下側H1の位置を成形する部分の1箇所との合計3箇所に分岐して形成されている。
本形態の分岐溝32は、3方向に分岐しており、T字形状に形成されている。これ以外にも、分岐溝32は、2方向、4方向等に分岐して、コ字形状、十字形状等に形成されていてもよい。分岐溝32を形成する位置、形状等は、成形する発泡成形体1に応じて適宜変更すればよい。
分岐溝32は、主貫通穴成形部31における、貫通穴13の下側H2の辺部134の、左右方向Wの内側W2の角部135を成形する部分には形成されていない。この構成により、分岐溝32に発泡性原料100が入り込んで形成されるバリ15が、貫通穴13の角部135に形成されず、発泡成形体1からバリ15を簡単に除去することができる。
図7に示すように、分岐溝32は、キャビティ20内における発泡性原料100の流動の仕方を考慮し、主キャビティ部200を流動する発泡性原料100Aと、外側副キャビティ部202から下側副キャビティ部204へ流動する発泡性原料100Bとが合流するときに、キャビティ20内に残存するエアAを外部へ排出するために、発泡成形体1を成形するキャビティ20に繋がる位置に形成されている。
図4、図5及び図8に示すように、エア抜き口42は、中子型部40の副貫通穴成形部41に形成されている。これにより、下型3に発泡性原料100を注入したときにエアAが抜ける前に発泡性原料100がエア抜き口42に入り込むことを防止することができる。エア抜き口42は、分岐溝32における複数の分岐部分321の分岐位置322、換言すれば複数の分岐部分321が合わさる位置に設けられている。
下型3及び上型4は、下型3における主貫通穴成形部31の表層を除いて、アルミニウム材料等の金属材料によって構成されている。そして、下型3における主貫通穴成形部31の表層は、樹脂素材によって構成されている。樹脂素材は、金属素材に比べて軟らかく、加工しやすい特徴を有する。そのため、分岐溝32は、樹脂素材によって構成された主貫通穴成形部31に対して形成することにより、容易に形成することができる。また、成形型2を閉じたときに主貫通穴成形部31と副貫通穴成形部41とが接触しても、主貫通穴成形部31や副貫通穴成形部41が破損等することを抑制できる。
また、主貫通穴成形部31の表層が樹脂素材によって構成されていることにより、場合によっては、主貫通穴成形部31に形成された分岐溝32を、適宜、異なる分岐溝32に形成し直すことも容易になる。なお、主貫通穴成形部31における、分岐溝32が形成される部位の周辺の表層のみ、樹脂材料によって構成されていてもよく、下型3のうち主貫通穴成形部31の表層以外の他の部分も樹脂材料によって構成されていてもよい。
(他の構成)
貫通穴13の内壁面130を成形する主貫通穴成形部31は、下型3と上型4の中子型部40とに適宜分かれて形成されていてもよい。主貫通穴成形部31は、中子型部40に形成されていてもよい。また、分岐溝32は、副貫通穴成形部41に形成されていてもよい。また、エア抜き口42は、主貫通穴成形部31及び副貫通穴成形部41のいずれか一方又は双方に形成されていてもよい。
発泡成形体1の裏側102及び内側103には、フェルト等の布状の補強材(裏打ち材)が設けられていてもよい。補強材を用いることにより、発泡成形体1がシートフレームと直接接触しないようにして、異音の発生を防止することができる。補強材は、発泡成形体1を成形する際に、上型4の中子型部40における、キャビティ20の成形面に配置しておき、発泡性原料100の発泡時に、発泡性原料100と一体化すればよい。
(発泡成形体1の成形方法、及びその作用効果)
次に、成形型2を用いた発泡成形体1の成形方法、及びその作用効果について説明する。発泡成形体1の成形方法においては、キャビティ形成工程、充填工程、取出工程及び除去工程を行う。
図6に示すように、キャビティ形成工程においては、上型4が開けられた状態の下型3に対して、発泡性原料100が注入される。また、発泡性原料100が注入される前には、中子型部40に、成形後の発泡成形体1の裏側102及び内側103に一体化される補強材を配置してもよい。発泡性原料100は、キャビティ20内に片寄りなく充填されるよう、下型3における複数の箇所に注入される。例えば、発泡性原料100は、キャビティ20における、主背もたれ部11を成形する部分、センターアームレスト部12の貫通穴13の周辺を成形する部分等に注入される。
次いで、下型3に対して上型4が閉じられて、下型3及び上型4によってキャビティ20が形成される。そして、図4及び図5に示すように、充填工程においては、キャビティ20内に注入された発泡性原料100が発泡し、キャビティ20における、主背もたれ部11を成形する部分を流動するとともに、キャビティ20における、センターアームレスト部12の貫通穴13の周辺を成形する部分へ順次流動する。換言すれば、センターアームレスト部12の貫通穴13の周辺を成形する部分においては、発泡性原料100が貫通穴成形部31,41の周囲において左右方向Wの両側W1,W2や上下方向Hの上下H1,H2に分かれて流動する。
また、キャビティ20内に発泡性原料100が流動して充填されていく過程において、エア抜き口42からキャビティ20内のエアAが成形型2の外部へ排出される。なお、キャビティ20内のエアAには、発泡性原料100が発泡する際に生じるガスも含まれている。
そして、図7に示すように、キャビティ20における、センターアームレスト部12の貫通穴13の左右方向Wの内側W2の辺部133を成形する部分(主キャビティ部200の一部)を流動する発泡性原料100Aと、キャビティ20における、センターアームレスト部12の貫通穴13の下側H2の辺部134を成形する部分(下側副キャビティ部204)を流動する発泡性原料100Bとは、貫通穴13の下側H2の辺部134を成形する部分の付近において合流する。
このとき、図8に示すように、キャビティ20内のエアAが、分岐溝32を介してエア抜き口42から成形型2の外部へ排出される。ここで、分岐溝32は、下型3の主貫通穴成形部31において、貫通穴13の下側H2の辺部134を成形する部分と、貫通穴13の左右方向Wの内側W2の辺部133を成形する部分とに分岐して形成されている。そのため、発泡性原料100A,100Bが、キャビティ20内における貫通穴成形部31,41の周囲において合流する位置がばらついたとしても、分岐溝32のいずれかの分岐部分321からエア抜き口42へ、キャビティ20内のエアAを排出することができる。
これにより、発泡性原料100A,100Bがエア抜き口42に詰まりにくくなり、キャビティ20内のエア抜きをより適切に行うことができる。その結果、キャビティ20内に成形される発泡成形体1において、キャビティ20内に残るエアAをなくし、エア溜まりを発生しにくくすることができる。
次いで、取出工程において、下型3に対して上型4を開くと、中子型部40が初期位置403から可動位置404に移動して上型4の残部43から離れた状態で、上型4の中子型部40に配置された発泡成形体1が取り出される。
その後、除去工程において、図1~図3及び図8に示すように、分岐溝32に入り込んだ発泡性原料100が固化して形成されたバリ15を発泡成形体1から除去する。また、下型3と上型4との合わせ面の隙間に入り込んだ発泡性原料100が固化して形成されたバリも除去する。バリ15を除去して、バリ15による発泡成形体1の見栄えの悪化を防止することができる。
このように、本形態の発泡成形体1の成形方法によれば、発泡成形体1に形成された貫通穴13の周囲にエア溜まりが発生しにくくし、発泡成形体1おける空洞の形成を防止することができる。
本発明は、実施形態のみに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲においてさらに異なる実施形態を構成することが可能である。また、本発明は、様々な変形例、均等範囲内の変形例等を含む。
1 発泡成形体
100 発泡性原料
13 貫通穴
131 上側の辺部
132 外側の辺部
133 内側の辺部
134 下側の辺部
135 角部
14 折り返し形状部
15 バリ
2 成形型
20 キャビティ
3 下型
31 主貫通穴成形部
32 分岐溝
4 上型
40 中子型部
41 副貫通穴成形部
42 エア抜き口

Claims (7)

  1. 貫通穴を有する発泡成形体を、成形型を用いて成形する方法であって、
    前記成形型は、上型と、前記上型との間にキャビティを形成する下型と、前記上型の一部及び前記下型の一部によって形成され、前記貫通穴を成形するために前記キャビティを貫通した状態で互いに合わさる貫通穴成形部とを有し、
    前記貫通穴成形部には、複数に分岐して前記キャビティに繋がる分岐溝が形成されており、
    前記上型及び前記下型の少なくとも一方には、前記分岐溝と前記成形型の外部とを連通するエア抜き口が形成されており、
    前記下型に発泡性原料を注入し、前記下型に対して前記上型を閉じて前記キャビティを形成するキャビティ形成工程と、
    前記発泡性原料を前記キャビティ内で発泡流動させ、前記キャビティ内のエアを、前記分岐溝を介して前記エア抜き口から前記成形型の外部へ排出しながら前記発泡性原料を前記キャビティ内に充填させる充填工程と、を含む、発泡成形体の成形方法。
  2. 前記充填工程の後に、前記分岐溝に入り込んだ前記発泡性原料が固化して形成されたバリを発泡成形体から除去する除去工程を行う、請求項1に記載の発泡成形体の成形方法。
  3. 前記貫通穴は、少なくとも3つの角部及び少なくとも3つの辺部を有する形状に形成されており、
    前記分岐溝は、前記貫通穴成形部における、前記角部に対応する部位を除いて複数の前記辺部に対応する部位に繋がる状態で形成されている、請求項1又は2に記載の発泡成形体の成形方法。
  4. 貫通穴を有する発泡成形体を成形するための成形型であって、
    前記成形型は、上型と、前記上型との間にキャビティを形成する下型と、前記上型の一部及び前記下型の一部によって形成され、前記貫通穴を成形するために前記キャビティを貫通した状態で互いに合わさる貫通穴成形部とを有し、
    前記貫通穴成形部には、複数に分岐して前記キャビティに繋がる分岐溝が形成されており、
    前記分岐溝には、前記キャビティと前記成形型の外部とを連通するエア抜き口が形成されている、発泡成形体の成形型。
  5. 前記貫通穴成形部は、前記上型の一部及び前記下型の一部によって形成されており、
    前記分岐溝は、前記下型における前記貫通穴成形部に形成されており、
    前記エア抜き口は、前記上型における前記貫通穴成形部に形成されている、請求項4に記載の発泡成形体の成形型。
  6. 前記下型における前記貫通穴成形部の、少なくとも前記分岐溝が形成された部位は、樹脂素材によって構成されている、請求項5に記載の発泡成形体の成形型。
  7. 前記貫通穴は、少なくとも3つの角部及び少なくとも3つの辺部を有する形状に形成されており、
    前記分岐溝は、前記貫通穴成形部における、前記角部に対応する部位を除いて複数の前記辺部に対応する部位に繋がる状態で形成されている、請求項4~6のいずれか1項に記載の発泡成形体の成形型。
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