JP2023087888A - 連続体ロボット - Google Patents

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Yusuke Shinkai
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功 松岡
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Abstract

【課題】耐久性を向上させ、線状部材のスムーズな移動を実現する連続体ロボットを提供する。【解決手段】第1のピッチ円に沿って設けられた線状部材(W)を有する湾曲可能体(11)と、第1のピッチ円を外側にオフセットした第2のピッチ円に沿って設けられた出力軸(Ma)を有し、線状部材(W)を駆動して前記湾曲可能体を湾曲させるモータ(M)と、を備えた連続体ロボットであって、第1のピッチ円を外側にオフセットし、かつ第2のピッチ円を内側にオフセットした第3のピッチ円に沿って設けられた中間支持軸(21cs)と、線状部材(W)の端部の被保持部(Wa)と中間支持軸(21cs)とを接続する第1の接続部材(21cb、21ch)と、中間支持軸(21cs)と出力軸(Ma)とを接続し、出力軸(Ma)の回転を直線運動に変換して中間支持軸(21cs)を移動させる第2の接続部材(21ct)とを備える。【選択図】図18

Description

本発明は、連続体ロボットに関する。
特許文献1には、駆動ワイヤを有する湾曲可能体と、アクチュエータとを備え、アクチュエータにより駆動ワイヤを後退および前進させて、湾曲可能体を操作するように構成された連続体ロボットが開示されている。
特表2020-518353号公報
ピッチ円に沿って並べられる複数のワイヤを駆動して動かす連続体ロボットでは、ワイヤの駆動源として複数のモータが必要となる。
この場合に、特許文献1にあるように、モータ同士の互いの干渉を避けるため、ワイヤの端部に対し、ピッチ円の径方向の外側にオフセットした位置にモータ軸を配し、ワイヤの端部を、牽引器(本願でいうトラクタに相当)を介してモータ軸に接続する構成が考えられる。
しかしながら、当該構成において、ワイヤの端部とモータ軸との距離が大きくなると、駆動の際にトラクタに加わるモーメントが大きくなる。そのため、モータ軸とトラクタとの間の摩耗が大きくなり、耐久性に劣り、ワイヤのスムーズな移動が阻害されるおそれがある。
また、ワイヤの端部とモータ軸との距離を小さくするために、ワイヤをピッチ円の径方向の外側に屈曲させるようにガイドとすると、駆動の際にワイヤの移動を妨げる方向の摩擦力が生じる。そのため、ワイヤへの駆動力伝達のロスとなり、ワイヤのスムーズな移動が阻害されるおそれがある。
本発明は上記のような点に鑑みてなされたものであり、耐久性を向上させ、線状部材のスムーズな移動を実現する連続体ロボットを提供することを目的とする。
本発明の連続体ロボットは、第1のピッチ円に沿って設けられた複数の線状部材を有する湾曲可能体と、前記第1のピッチ円を外側にオフセットした第2のピッチ円に沿って設けられた複数の出力軸をそれぞれ有し、前記複数の線状部材をそれぞれ駆動して前記湾曲可能体を湾曲させる複数のモータと、を備えた連続体ロボットであって、前記第1のピッチ円を外側にオフセットし、かつ前記第2のピッチ円を内側にオフセットした第3のピッチ円に沿って設けられた複数の中間支持軸と、前記複数の線状部材の端部と前記複数の中間支持軸とをそれぞれ接続する複数の第1の接続部材と、前記複数の中間支持軸と前記複数の出力軸とをそれぞれ接続し、前記出力軸の回転を直線運動に変換して前記中間支持軸を直線移動させる複数の第2の接続部材と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、耐久性を向上させ、線状部材のスムーズな移動を実現する連続体ロボットを提供することができる。
医療システムの全体図である。 医療装置および支持台を示す斜視図である。 カテーテルの説明図である。 カテーテルユニットの説明図である。 ベースユニットおよびワイヤ駆動部の説明図である。 ワイヤ駆動部、連結装置、湾曲駆動部の説明図である。 カテーテルユニットの装着の説明図である。 カテーテルユニットとベースユニットの連結を説明する図である。 カテーテルユニットとベースユニットの連結を説明する分解図である。 連結部による駆動ワイヤの固定について説明する図である。 連結部による駆動ワイヤの固定について説明する図である。 連結部による駆動ワイヤの固定について説明する図である。 連結部による駆動ワイヤの固定について説明する図である。 連結部による駆動ワイヤの固定について説明する図である。 カテーテルユニットとベースユニットの説明図である。 操作部の動作を説明する図である。 操作部の動作を説明する断面図である。 駆動力伝達機構のレイアウトを説明する断面図である。 駆動力伝達機構のレイアウトを説明する断面拡大図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施例を説明する。なお、本実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、配置等は、本発明が適用される装置の構成や各種条件等により適宜変更されるべきものである。
<医療システムおよび医療装置>
図1、図2を用いて、医療システム1Aおよび医療装置(連続体ロボット)1について説明する。図1は、医療システム1Aの全体図である。図2は医療装置1および支持台2を示す斜視図である。
医療システム1Aは、医療装置1と、医療装置1を取り付ける支持台2と、医療装置1を制御する制御装置3を備える。本実施例において、医療システム1Aは、表示装置としてのモニタ4を備える。
医療装置1は、湾曲可能体としてのカテーテル11を備えるカテーテルユニット(湾曲可能ユニット)100と、ベースユニット(駆動ユニット、被装着ユニット)200を備える。カテーテルユニット100は、ベースユニット200に対して着脱可能に構成されている。
本実施例において、医療システム1Aおよび医療装置1の使用者は、対象の内部にカテーテル11を挿入することにより、対象の内部の観察、対象の内部からの各種検体の採取、対象の内部に対する処置等の作業を行うことができる。一つの実施形態として、使用者は、カテーテル11を対象としての患者の内部に挿入できる。具体的には、患者の口腔もしくは鼻腔を介して気管支に挿入することにより、肺組織の観察、採取、切除等の作業を行うことができる。
カテーテル11は、上記作業を行うための医療器具をガイドするガイド(シース)として用いることができる。医療器具(ツール)の例としては、内視鏡、鉗子、アブレーション装置等が挙げられる。また、カテーテル11自身が上記の医療器具としての機能を有していてもよい。
本実施例において、制御部3は、演算装置3a、入力装置3bを含む。入力装置3bは、カテーテル11を操作するための命令や入力を受ける。演算装置3aは、カテーテルを制御するためのプログラムや各種データを記憶するストレージ、ランダムアクセスメモリ、プログラムを実行するための中央処理装置を含む。また、制御部3は、モニタ4に画像を表示するための信号を出力する出力部を備えていてもよい。
図2に示すように、本実施例では、医療装置1は、医療装置1のベースユニット200と支持台2を連結するケーブル5と支持台2とを介して、制御部3に電気的に接続される。なお、医療装置1と制御部3がケーブルで直接接続されていてもよい。医療装置1と制御部3が無線で接続されていてもよい。
医療装置1は、ベースユニット200を介して支持台2に取り外し可能に装着される。より具体的には、医療装置1は、ベースユニット200の取り付け部200aが、支持台2の移動ステージ(受け部)2aに取り外し可能に装着される。医療装置1の取り付け部200aが移動ステージ2aから取り外された状態であっても、制御部3によって医療装置1を制御可能なように、医療装置1と制御部3の接続は維持される。本実施例においては、医療装置1の取り付け部200aが移動ステージ2aから取り外された状態であっても、医療装置1と支持台2は、ケーブル5によって接続されている。
使用者は、医療装置1が支持台2から取り外された状態(医療装置1が、移動ステージ2aから取り外された状態)で医療装置1を手動で移動させ、対象の内部にカテーテル11を挿入することができる。
使用者は、カテーテル11が対象に挿入され、支持台2に医療装置1が取り付けられた状態で、医療装置1を使用することができる。具体的には、医療装置1が移動ステージ2aに取り付けられた状態で、移動ステージ2aが移動することにより、医療装置1が移動する。そして、カテーテル11を対象に挿入する方向に移動する動作、カテーテル11を対象から引き抜く方向に移動する動作が行われる。移動ステージ2aの移動は、制御部3によって制御される。
医療装置1は、カテーテル11を駆動するためのワイヤ駆動部(線状部材駆動部、ライン駆動部、本体駆動部)300を備える。本実施例において、医療装置1は、制御部3によって制御されたワイヤ駆動部300によって、カテーテル11を駆動するロボットカテーテル装置である。
制御装置3は、ワイヤ駆動部300を制御し、カテーテル11を屈曲する動作を行うことができる。本実施例では、ワイヤ駆動部300は、ベースユニット200に内蔵されている。より具体的には、ベースユニット200は、ワイヤ駆動部300を収納するベース筐体200fを備える。つまり、ベースユニット200は、ワイヤ駆動部300を備えている。ワイヤ駆動部300とベースユニット200を合わせて、カテーテル駆動装置(ベース装置、本体)と呼ぶことができる。
カテーテル11の延伸方向について、対象に挿入されるカテーテル11の先端が配置される端部を、遠位端と呼ぶ。カテーテル11の延伸方向において、遠位端の反対側を近位端と呼ぶ。
カテーテルユニット100は、カテーテル11の近位端側をカバーする近位端カバー16を有する。近位端カバー16はツール穴16aを有する。カテーテル11には、ツール穴16aを介して、医療器具を挿入することができる。
上述したように、本実施例において、カテーテル11は、医療器具を対象の内部の所望の位置にガイドするためのガイド装置としての機能を有する。
例えば、カテーテル11に内視鏡を挿入した状態で、対象の内部の目標の位置までカテーテル11を挿入する。このとき、使用者の手動操作、移動ステージ2aの移動、ワイヤ駆動部300によるカテーテル11の駆動の少なくともいずれか一つが用いられる。カテーテル11が目標の位置に到達した後、ツール穴16aを介してカテーテル11から内視鏡が引き抜かれる。そして、ツール穴16aから医療器具を挿入し、対象の内部からの各種検体の採取、対象の内部に対する処置等の作業が行われる。
後述するように、カテーテルユニット100は、カテーテル駆動装置(ベース装置、本体)、より具体的にはベースユニット200に対して取り外し可能に装着される。医療装置1が使用された後に、使用者は、ベースユニット200からカテーテルユニット100を取り外し、新たなカテーテルユニット100をベースユニット200に取り付けて、再び医療装置1を使用することができる。
図2に示すように、医療機器1は、操作部400を有する。本実施例において、操作部400は、カテーテルユニット100に備えられる。操作部400は、ベースユニット200に対するカテーテルユニット100の固定、ベースユニット200からのカテーテルユニット100の取り外しが行われる際に、使用者によって操作される。
<カテーテル>
図3を用いて、湾曲可能体としてのカテーテル11について説明する。図3はカテーテル11の説明図である。図3(a)はカテーテル11の全体を説明する図である。図3(b)はカテーテル11の拡大図である。
カテーテル11は、湾曲部(湾曲体、カテーテル本体)12と、湾曲部12を湾曲するように構成された湾曲駆動部(カテーテル駆動部)13を備える。湾曲駆動部13は、後述する連結装置21を介してワイヤ駆動部300の駆動力を受けて、湾曲部12を湾曲するように構成される。
カテーテル11は、対象に対するカテーテル11の挿入方向に沿って延伸されている。カテーテル11の延伸方向(長手方向)は、湾曲部12の延伸方向(長手方向)、後述する第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)の延伸方向(長手方向)と同じである。
湾曲駆動部13は、湾曲部12に接続された複数の駆動ワイヤ(駆動ライン、線状部材、線状アクチュエータ)を含む。具体的には、湾曲駆動部13は、第1駆動ワイヤW11、第2駆動ワイヤW12、第3駆動ワイヤW13、第4駆動ワイヤW21、第5駆動ワイヤW22、第6駆動ワイヤW23、第7駆動ワイヤW31、第8駆動ワイヤW32、第9駆動ワイヤW33を含む。
第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれは、被保持部(被保持軸、ロッド)Waを含む。具体的には、第1駆動ワイヤW11は第1被保持部Wa11を含む。第2駆動ワイヤW12は第2被保持部Wa12を含む。第3駆動ワイヤW13は第3被保持部Wa13を含む。第4駆動ワイヤW21は第4被保持部Wa21を含む。第5駆動ワイヤW22は第5被保持部Wa22を含む。第6駆動ワイヤW23は第6被保持部Wa23を含む。第7駆動ワイヤW31は第7被保持部Wa31を含む。第8駆動ワイヤW32は第8被保持部Wa32を含む。第9駆動ワイヤW33は第9被保持部Wa33を含む。
本実施例において、第1~第9被保持部(Wa11~Wa33)のそれぞれは、同一形状である。
第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれは、可撓性を有するワイヤ体(ライン体、線状体)Wbを含む。具体的には、第1駆動ワイヤW11は第1ワイヤ体Wb11を含む。第2駆動ワイヤW12は第2ワイヤ体Wb12を含む。第3駆動ワイヤW13は第3ワイヤ体Wb13を含む。第4駆動ワイヤW21は第4ワイヤ体Wb21を含む。第5駆動ワイヤW22は第5ワイヤ体Wb22を含む。第6駆動ワイヤW23は第6ワイヤ体Wb23を含む。第7駆動ワイヤW31は第7ワイヤ体Wb31を含む。第8駆動ワイヤW32は第8ワイヤ体Wb32を含む。第9駆動ワイヤW33は第9ワイヤ体Wb33を含む。
本実施例において、第1~第3ワイヤ体(Wb11~Wb13)のそれぞれは、同一形状である。第4~第6ワイヤ体(Wb21~Wb23)のそれぞれは、同一形状である。第7~第9ワイヤ体(Wb31~Wb33)のそれぞれは、同一形状である。本実施例では、第1~第9ワイヤ体(Wb11~Wb33)は、長さを除き、同一形状である。
第1~第9被保持部(Wa11~Wa33)は、第1~第9ワイヤ体(Wb11~Wb33)の近位端において、第1~第9ワイヤ体(Wb11~Wb33)に固定されている。
第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)は、ワイヤガイド17を介して、湾曲部12に挿入され、固定されている。
本実施例において、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれの材質は金属である。ただし、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれの材質は樹脂でもよい。第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれの材質が、金属および樹脂を含んでいてもよい。
第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のうち、任意の一つを、駆動ワイヤWと呼ぶことができる。本実施例において、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれは、第1~第9ワイヤ体(Wb11~Wb33)の長さを除き、同一形状である。
本実施例において、湾曲部12は、可撓性を有し、医療器具を挿入するための通路Htを備える管状の部材である。
湾曲部12の壁面には、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれを通すための複数のワイヤ穴が備えられる。具体的には、湾曲部12の壁面には、第1ワイヤ穴Hw11、第2ワイヤ穴Hw12、第3ワイヤ穴Hw13、第4ワイヤ穴Hw21、第5ワイヤ穴Hw22、第6ワイヤ穴Hw23、第7ワイヤ穴Hw31、第8ワイヤ穴Hw32、第9ワイヤ穴Hw33が備えられている。第1~第9ワイヤ穴Hw(Hw11~Hw33)のそれぞれは、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれに対応する。符号Hwの後の数字は、対応する駆動ワイヤの数字を示す。例えば、第1駆動ワイヤW11は、第1ワイヤ穴Hw11に挿入される。
第1~第9ワイヤ穴(Hw11~Hw33)のうち、任意の一つを、ワイヤ穴Hwと呼ぶことができる。本実施例において、第1~第9ワイヤ穴(Hw11~Hw33)のそれぞれは、同一形状である。
湾曲部12は、中間領域12a、湾曲領域12bを有する。湾曲領域12bは、湾曲部12の遠位端に配置されており、湾曲領域12bには、第1ガイドリングJ1、第2ガイドリングJ2、第3ガイドリングJ3が配置される。湾曲領域12bとは、湾曲駆動部13によって第1ガイドリングJ1、第2ガイドリングJ2、第3ガイドリングJ3を移動させることにより、湾曲部12の屈曲の大きさや方向を制御することができる領域を言う。図3(b)は、第1~第3ガイドリング(J1~J3)を覆う湾曲部12の一部を省略して描かれている。
本実施例では、湾曲部12は、複数の補助リング(不図示)を備える。湾曲領域12bにおいて、第1ガイドリングJ1、第2ガイドリングJ2、第3ガイドリングJ3は湾曲部12の壁面に固定されている。本実施例では、複数の補助リングは、第1ガイドリングJ1よりも近位側、第1ガイドリングJ1と第2ガイドリングJ2の間、第2ガイドリングJ2と第3ガイドリングJ3の間に配置される。
医療器具は、通路Ht、第1~第3ガイドリング(J1~J3)、複数の補助リングによって、カテーテル11の先端までガイドされる。
第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれは、中間領域12aを通って第1~第3ガイドリング(J1~J3)のそれぞれに固定されている。
具体的には、第1駆動ワイヤW11、第2駆動ワイヤW12、第3駆動ワイヤW13は、複数の補助リングを貫通して、第1ガイドリングJ1に固定されている。第4駆動ワイヤW21、第5駆動ワイヤW22、第6駆動ワイヤW23は、第1ガイドリングJ1、複数の補助リングを貫通して、第2ガイドリングJ2に固定されている。第7駆動ワイヤW31、第8駆動ワイヤW32、第9駆動ワイヤW33は、第1ガイドリングJ1、第2ガイドリングJ2、複数の補助リングを貫通して、第3ガイドリングJ3に固定されている。
医療装置1は、湾曲駆動部13をワイヤ駆動部300によって駆動することにより、カテーテル11の延伸方向に交差する方向に向けて、湾曲部12を湾曲させることができる。具体的には、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれを湾曲部12の延伸方向に移動させることにより、第1~第3ガイドリング(J1~J3)を介して、湾曲部12の湾曲領域12bを、延伸方向に交差する方向に湾曲させることができる。
使用者は、手動又は移動ステージ2aによる医療装置1の移動、および湾曲部12の湾曲の少なくともいずれか一つを用いることにより、カテーテル11を対象の内部の目的の部分まで挿入することができる。
なお、本実施例においては、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)によって、第1~第3ガイドリング(J1~J3)を移動して、湾曲部12を屈曲させるが、本発明はこの構成に限定されない。第1~第3ガイドリング(J1~J3)のいずれか1つ、又は2つと、それに固定される駆動ワイヤを省略してもよい。
例えば、カテーテル11が、第1~第6駆動ワイヤ(W11~W23)と、第1~第2ガイドリング(J1~J2)が省略され、第7~第9駆動ワイヤ(W31~W33)と第3ガイドリングJ3のみを有する構成としていてもよい。また、カテーテル11が、第1~第3駆動ワイヤ(W11~W13)と、第1ガイドリングJ1が省略され、第4~第9駆動ワイヤ(W21~W33)と第2~第3ガイドリング(J2~J3)のみを有する構成としていてもよい。
また、カテーテル11が1つのガイドリングを二つの駆動ワイヤで駆動する構成であってもよい。この場合も、ガイドリングの数は一つでもよく、一つより多くてもよい。
<カテーテルユニット>
図4を用いて、カテーテルユニット100について説明する。
図4はカテーテルユニット100の説明図である。図4(a)は、後述するワイヤカバー14がカバー位置にある状態のカテーテルユニット100の説明図である。図4(b)は、後述するワイヤカバー14が退避位置にある状態のカテーテルユニット100の説明図である。
カテーテルユニット100は、湾曲部12、湾曲駆動部13を有するカテーテル11、カテーテル11の近位端を支持する近位端カバー16、を有する。カテーテルユニット100は、複数の駆動ワイヤとしての第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)を覆い、保護するためのカバー(ワイヤカバー)14を備える。
カテーテルユニット100は、ベースユニット200に対して、着脱方向DEに沿って着脱可能である。カテーテルユニット100のベースユニット200に対する装着方向、カテーテルユニット100のベースユニット200からの取り外し方向は、着脱方向DEと平行である。
近位端カバー(枠体、湾曲部筐体、カテーテル筐体)16は、カテーテル11の一部を覆うカバーである。近位端カバー16は、湾曲部12の通路Htに医療器具を挿入するためのツール穴16aを有する。
ワイヤカバー14には、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれを通すための複数のワイヤカバー穴(カバー穴)が備えられている。ワイヤカバー14には、第1ワイヤカバー穴14a11、第2ワイヤカバー穴14a12、第3ワイヤカバー穴14a13、第4ワイヤカバー穴14a21、第5ワイヤカバー穴14a22、第6ワイヤカバー穴14a23、第7ワイヤカバー穴14a31、第8ワイヤカバー穴14a32、第9ワイヤカバー穴14a33が備えられている。第1~第9ワイヤカバー穴(14a11~14a33)のそれぞれは、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれに対応する。符号14aの後の数字は、対応する駆動ワイヤの数字を示す。例えば、第1駆動ワイヤW11は、第1ワイヤカバー穴14a11に挿入される。
第1~第9ワイヤカバー穴(14a11~14a33)のうち、任意の一つを、ワイヤカバー穴14aと呼ぶことができる。本実施例において、第1~第9ワイヤカバー穴(14a11~14a33)のそれぞれは、同一形状である。
ワイヤカバー14は、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)を覆うカバー位置(図14(a)参照)と、カバー位置から退避した退避位置(図14(b)参照)とに移動できる。退避位置は、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)を露出させる露出位置と呼ぶこともできる。
カテーテルユニット100をベースユニット200に取り付ける前には、ワイヤカバー14はカバー位置に位置する。カテーテルユニット100をベースユニット200に取り付けると、ワイヤカバー14は、着脱方向DEに沿って、カバー位置から退避位置に移動する。
本実施例において、ワイヤカバー14は、カバー位置から退避位置に移動した後、退避位置に留められる。したがって、カテーテルユニット100をベースユニット200に取り付けた後、カテーテルユニット100をベースユニット200から取り外しても、ワイヤカバー14は退避位置に留められる。
しかし、ワイヤカバー14を、カバー位置から退避位置に移動した後、カバー位置に戻るように構成してもよい。例えば、カテーテルユニット100が、ワイヤカバー14を退避位置からカバー位置に向けて付勢する付勢部材を備えていてもよい。この場合、カテーテルユニット100をベースユニット200に取り付けた後、カテーテルユニット100をベースユニット200から取り外すと、ワイヤカバー14は退避位置からカバー位置に移動される。
ワイヤカバー14が退避位置にあるとき、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)の第1~第9被保持部(Wa11~Wa33)がワイヤカバー14に対して突出する。その結果、湾曲駆動部13と後述する連結装置21との連結が許容される。ワイヤカバー14が退避位置にあるとき、第1~第9ワイヤカバー穴(14a11~14a33)から第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)の第1~第9被保持部(Wa11~Wa33)が突出する。より具体的には、第1~第9被保持部(Wa11~Wa33)は、後述する取付け方向Daに向けて、第1~第9ワイヤカバー穴(14a11~14a33)から突出する。
図4(b)に示すように、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれは、所定の半径を有する円(仮想円)に沿って並べられている。本願において、この円をピッチ円と呼ぶ。
本実施例では、カテーテルユニット100は、キーシャフト(キー、カテーテル側キー)15を有する。本実施例では、キーシャフト15は、着脱方向DEに向けて延びている。ワイヤカバー14には、キーシャフト15が貫通するシャフト穴14bが備えられる。キーシャフト15は、後述するキー受け部22と係合可能である。キーシャフト15がキー受け部22と係合することにより、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)が並べられる円(仮想円)の周方向について、ベースユニット200に対するカテーテルユニット100の移動が、所定の範囲で制限される。
本実施例では、着脱方向DEに見たときに、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)は、キーシャフト15を囲むように、キーシャフト15の外側に配置されている。言い換えれば、キーシャフト15は、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)が並べられる円(仮想円)の径方向の内側に配置される。
本実施例では、カテーテルユニット100は、操作部400を備える。操作部400は、近位端カバー16、湾曲駆動部13に対して移動可能(回転可能)に構成されている。操作部400は、回転軸400rの周りに回転可能である。操作部400の回転軸400rは、着脱方向DEに向けて延びている。
カテーテルユニット100がベースユニット200に取り付けられた状態で、操作部400は、ベースユニット200に対して移動可能(回転可能)に構成されている。より具体的には、操作部400は、ベース筐体200f、ワイヤ駆動部300、後述する連結装置21に対して移動可能(回転可能)に構成されている。
<ベースユニット>
図5を用いて、ベースユニット200およびワイヤ駆動部300について説明する。
図5はベースユニット200およびワイヤ駆動部300の説明図である。図5(a)は、ベースユニット200の内部構造を示す斜視図である。図5(b)は、ベースユニット200の内部構造を示す側面図である。図5(c)は、ベースユニット200を着脱方向DEに沿って見た図である。
上述のように、医療装置1は、ベースユニット200と、ワイヤ駆動部300を有する。本実施例において、ワイヤ駆動部300は、ベース筐体200fに収納され、ベースユニット200の内部に備えられる。言い換えれば、ベースユニット200は、ワイヤ駆動部300を備える。
ワイヤ駆動部300は、複数の駆動源(モータ)を有する。本実施例では、ワイヤ駆動部300は、第1駆動源M11、第2駆動源M12、第3駆動源M13、第4駆動源M21、第5駆動源M22、第6駆動源M23、第7駆動源M31、第8駆動源M32、第9駆動源M33を備える。
第1~第9駆動源(M11~M33)のうち、任意の一つを、駆動源Mと呼ぶことができる。本実施例において、第1~第9駆動源(M11~M33)のそれぞれは、同一構成である。
ベースユニット200は、連結装置21を備える。連結装置21は、ベース筐体200fに収納されている。連結装置21は、ワイヤ駆動部300に接続されている。連結装置21は、複数の連結部を有する。本実施例では、連結装置21は、第1連結部21c11、第2連結部21c12、第3連結部21c13、第4連結部21c21、第5連結部21c22、第6連結部21c23、第7連結部21c31、第8連結部21c32、第9連結部21c33を備える。
第1~第9連結部(21c11~21c33)のうち、任意の一つを、連結部21cと呼ぶことができる。本実施例において、第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれは、同一構成である。
複数の連結部のそれぞれは、複数の駆動源のそれぞれに接続され、複数の駆動源のそれぞれによって駆動される。具体的には、第1連結部21c11は、第1駆動源M11に接続され、第1駆動源M11によって駆動される。第2連結部21c12は、第2駆動源M12に接続され、第2駆動源M12によって駆動される。第3連結部21c13は、第3駆動源M13に接続され、第3駆動源M13によって駆動される。第4連結部21c21は、第4駆動源M21に接続され、第4駆動源M21によって駆動される。第5連結部21c22は、第5駆動源M22に接続され、第5駆動源M22によって駆動される。第6連結部21c23は、第6駆動源M23に接続され、第6駆動源M23によって駆動される。第7連結部21c31は、第7駆動源M31に接続され、第7駆動源M31によって駆動される。第8連結部21c32は、第8駆動源M32に接続され、第8駆動源M32によって駆動される。第9連結部21c33は、第9駆動源M33に接続され、第9駆動源M33によって駆動される。
後述するように、連結装置21には、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)を含む湾曲駆動部13が連結される。湾曲駆動部13は、連結装置21を介してワイヤ駆動部300の駆動力を受け、湾曲部12を湾曲させる。
駆動ワイヤWは、被保持部Waを介して連結部21cに連結される。複数の駆動ワイヤのそれぞれは、複数の連結部のそれぞれに連結される。
具体的には、第1駆動ワイヤW11の第1被保持部Wa11は、第1連結部21c11に連結される。第2駆動ワイヤW12の第2被保持部Wa12は、第2連結部21c12に連結される。第3駆動ワイヤW13の第3被保持部Wa13は、第3連結部21c13に連結される。第4駆動ワイヤW21の第4被保持部Wa21は、第4連結部21c21に連結される。第5駆動ワイヤW22の第5被保持部Wa22は、第5連結部21c22に連結される。第6駆動ワイヤW23の第6被保持部Wa23は、第6連結部21c23に連結される。第7駆動ワイヤW31の第7被保持部Wa31は、第7連結部21c31に連結される。第8駆動ワイヤW32の第8被保持部Wa32は、第8連結部21c32に連結される。第9駆動ワイヤW33の第9被保持部Wa33は、第9連結部21c33に連結される。
ベースユニット200は、ベースフレーム25を有する。ベースフレーム25には、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれを通すための複数の挿入穴が備えられている。ベースフレーム25には、第1挿入穴25a11、第2挿入穴25a12、第3挿入穴25a13、第4挿入穴25a21、第5挿入穴25a22、第6挿入穴25a23、第7挿入穴25a31、第8挿入穴25a32、第9挿入穴25a33が備えられている。第1~第9挿入穴(25a11~25a33)のそれぞれは、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれに対応する。符号25aの後の数字は、対応する駆動ワイヤの数字を示す。例えば、第1駆動ワイヤW11は、第1挿入穴25a11に挿入される。
第1~第9挿入穴(25a11~25a33)のうち、任意の一つを、挿入穴25aと呼ぶことができる。本実施例において、第1~第9挿入穴(25a11~25a33)のそれぞれは、同一形状である。
ベースフレーム25には、ワイヤカバー14が挿入される取付け開口25bが備えられる。取付け開口25bの底部に、第1~第9挿入穴(25a11~25a33)が配置されている。
さらに、ベースユニット200は、モータフレーム200b、第1ベアリングフレーム200c、第2ベアリングフレーム200d、第3ベアリングフレーム200eを備える。
ベースフレーム25は、キーシャフト15を受け入れるキー受け部(キー穴、ベース側キー、本体側キー)22を有する。キーシャフト15とキー受け部22が係合することにより、カテーテルユニット100がベースユニット200に対して正しい位相で取り付けられる。
キーシャフト15とキー受け部22が係合することにより、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれが並べられる円(仮想円)の周方向について、ベースユニット200に対するカテーテルユニット100の移動が、所定の範囲で制限される。
その結果、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれは、対応する第1~第9挿入穴(25a11~25a33)のそれぞれ、対応する第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれに係合する。言い換えれば、駆動ワイヤWが、対応しない挿入穴25、対応しない連結部21に係合することが防止される。
使用者は、キーシャフト15とキー受け部22とを係合させることで、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれを、第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれに正しく連結できる。したがって、使用者は、カテーテルユニット100をベースユニット200に容易に装着できる。
本実施例において、キーシャフト15は、着脱方向DEに交差する方向に突出した凸部を有し、キー受け部22は凸部が挿入される凹部を備える。周方向において、凸部と凹部が係合する位置が、駆動ワイヤWが対応する挿入穴25aおよび対応する連結部21cと係合する位置である。
なお、キーシャフト15をベースユニット200とカテーテルユニット100のいずれか一方に配置し、キー受け部22をいずれか他方に配置することができる。例えば、キーシャフト15をベースユニット200側に配置し、キー受け部22をカテーテルユニット100側に配置してもよい。
<モータと駆動ワイヤの連結>
図6を用いて、ワイヤ駆動部300、連結装置21、湾曲駆動部13の連結について説明する。
図6は、ワイヤ駆動部300、連結装置21、湾曲駆動部13の説明図である。図6(a)は、駆動源M、連結部21c、駆動ワイヤWの斜視図である。図6(b)は、連結部21c、駆動ワイヤWの拡大図である。図6(c)は、ワイヤ駆動部300、連結装置21、湾曲駆動部13の連結を示す斜視図である。
本実施例において、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれと第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれが連結される構成は、同一である。また、第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれと第1~第9駆動源(M11~M33)のそれぞれが接続される構成は、同一である。したがって、以下の説明では、一つの駆動ワイヤW、一つの連結部21c、一つの駆動源Mを用いて、これらが接続される構成について説明する。
図6(a)に示すように、駆動源Mは、モータ軸である出力軸Maと、出力軸Maを回転方向Rmに回転させるモータ本体Mbを有する。出力軸Maの表面には、螺旋状の溝が備えられている。出力軸Maは、所謂ネジ形状を有する。モータ本体Mbは、モータフレーム200bに固定されている。
連結部21cは、出力軸Maに接続されたトラクタ21ct、トラクタ21ctを支持するトラクタ支持軸21csを有する。トラクタ支持軸21csは、連結ベース21cbに接続されている。
連結部21cは、駆動ワイヤWの被保持部Waを保持するための保持部としての板バネ21chを有する。駆動ワイヤWは挿入穴25aを通って連結部21cに係合している。より具体的には、被保持部Waが板バネ21chに係合する。後述するように、板バネ21chは、被保持部Waを挟み込んで固定する状態(固定状態)と、被保持部Waを解放した状態(解放状態)とを取ることができる。
連結部21cは、押圧部材21cpを有する。図6(b)にも示すように、押圧部材21cpは、後述する内歯ギア29と噛み合うギア部21cg、板バネ21chを押圧するための押圧部としてのカム21ccを有する。
後述するように、カム21ccは、板バネ21chに対して移動することができる。カム21ccが移動することにより、板バネ21chの固定状態と、解放状態とが切り替えられる。
連結部21cは、第1ベアリングB1、第2ベアリングB2、第3ベアリングB3によって支持されている。第1ベアリングB1は、ベースユニット200の第1ベアリングフレーム200cに支持されている。第2ベアリングB2は、ベースユニット200の第2ベアリングフレーム200dに支持されている。第3ベアリングB3は、ベースユニット200の第3ベアリングフレーム200eに支持されている。したがって、出力軸Maが回転方向Rmに回転したときに、連結部21cは、出力軸Maの周りに回転することが規制される。なお、第1ベアリングB1、第2ベアリングB2、第3ベアリングB3は、第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれに対して設けられる。
連結部21cが出力軸Maの周りに回転することが規制されているため、出力軸Maが回転すると、出力軸Maの螺旋状の溝によって、トラクタ21ctに出力軸Maの回転軸方向に沿った力が作用する。その結果、連結部21cは、出力軸Maの回転軸線方向に沿って移動する(Dc方向)。連結部21cが移動することにより、駆動ワイヤWが移動して、湾曲部12が湾曲する。
つまり、出力軸Maとトラクタ21ctは、駆動源Mから伝えられた回転運動をねじにより直線運動に変換させる、所謂送りねじを構成している。本実施例において、出力軸Maとトラクタ21ctは滑りネジであるが、ボールねじでも良い。
図6(c)に示すように、カテーテルユニット100をベースユニット200に取り付けることで、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれと第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれが連結される。
制御部3は、第1~第9駆動源(M11~M33)のそれぞれを独立して制御できる。つまり、第1~第9駆動源(M11~M33)のうちの任意の駆動源は、その他の駆動源が停止した状態か否かに関わらず、独立して動作又は停止することができる。言い換えれば、制御部3は、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれを独立して制御することができる。その結果、第1~第3ガイドリング(J1~J3)のそれぞれが独立して制御され、湾曲部12の湾曲領域12bは、任意の方向に屈曲することができる。
<カテーテルユニットの装着>
図7を用いて、カテーテルユニット100を、ベースユニット200に装着する動作について説明する。
図7は、カテーテルユニット100の装着の説明図である。図7(a)は、カテーテルユニット100がベースユニット200に装着される前の図である。図7(b)は、カテーテルユニット100がベースユニット200に装着された後の図である。
本実施例において、カテーテルユニット100の着脱方向DEは、操作部400の回転軸400rの方向と同じである。着脱方向DEのうち、カテーテルユニット100をベースユニット200に取り付ける方向を、取り付け方向Daと呼ぶ。着脱方向DEのうち、カテーテルユニット100をベースユニット200から取り外す方向(取付け方向Daの反対方向)を、取り外し方向Ddと呼ぶ。
図7(a)に示すように、カテーテルユニット100がベースユニット200に装着される前の状態では、ワイヤカバー14はカバー位置に位置する。このとき、第1~第9被保持部(Wa11~Wa33)がワイヤカバー14の第1~第9ワイヤカバー穴(14a11~14a33)から突出しないように、ワイヤカバー14が第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)を覆っている。
キーシャフト15とキー受け部22とが係合し、カテーテルユニット100をベースユニット200に対して取付け方向Daに移動すると、カテーテルユニット100がベースユニット200に取付けられる。カテーテルユニット100をベースユニット200に取り付けることにより、ワイヤカバー14は退避位置へと移動する。本実施例では、ワイヤカバー14はベースフレーム25に当接することで、カバー位置から退避位置に移動する(図7(b)参照)。
より具体的には、カテーテルユニット100を取り付ける際、ワイヤカバー14は、ベースフレーム25に当接して停止する。この状態で、カテーテルユニット100を取付け方向Daに移動することにより、カテーテルユニット100において、ワイヤカバー14がワイヤカバー14以外の部分に対して相対的に移動する。その結果、ワイヤカバー14は、カバー位置から退避位置に移動する。
ワイヤカバー14がカバー位置から退避位置に移動する一方で、駆動ワイヤWの被保持部Waがワイヤカバー14のワイヤカバー穴14aから突出し、挿入穴25aに挿入される。そして、被保持部Waが連結部21cの板バネ21chに係合する(図6(b)参照)。
カテーテルユニット100をベースユニット200に取り付けただけの状態では、カテーテルユニット100をベースユニット200に対して取り外し方向Ddに移動して、カテーテルユニット100を取り外すことができる。また、後述するように、カテーテルユニット100をベースユニット200に取り付けただけの状態では、駆動ワイヤWと連結部21cの固定が解除された状態である。
カテーテルユニット100をベースユニット200に取り付けた状態で、操作部400を操作することにより、カテーテルユニット100をベースユニット200から取り外すことが防止される。さらに、カテーテルユニット100をベースユニット200に取り付けた状態で、操作部400を操作することにより、湾曲駆動部13が連結装置21に固定され、湾曲駆動部13が連結装置21を介してワイヤ駆動部300に連結される。
<湾曲駆動部の固定および固定の解除>
図8、図9、図10、図11、図12、図13、図14を用いて、湾曲駆動部13を連結装置21に固定するための構成、連結装置21による湾曲駆動部13の固定を解除するための構成について説明する。
図8は、カテーテルユニット100とベースユニット200の連結を説明する図である。図8(a)は、カテーテルユニット100とベースユニット200の断面図である。図8(a)は、カテーテルユニット100とベースユニット200を、回転軸400rに沿って切断した断面図である。図8(b)は、ベースユニット200の断面図である。ベースユニット200を、連結部21cの部分で、回転軸400rに直交する方向に切断した断面図である。
図9は、カテーテルユニット100とベースユニット200の連結を説明する分解図である。
図10、図11、図12、図13、図14は、連結部21cによる駆動ワイヤWの固定について説明する図である。
図8(a)、図9に示すように、ベースユニット200は、ジョイント(中間部材、第2伝達部材)28、ジョイント28を介して操作部400と連動する移動ギア(連動ギア、伝達部材、第1伝達部材)としての内歯ギア29を有する。
ジョイント28は複数の伝達部28cを有し、内歯ギア29は、複数の被伝達部29cを有する。複数の伝達部28cは複数の伝達部29cと係合しており、ジョイント28が回転した場合、内歯ギア29にジョイント28の回転が伝達される。
カテーテルユニット100をベースユニット200に取り付けると、操作部400に備えられた係合部400jが、ジョイント28のジョイント係合部28jと係合する。操作部400が回転した場合、ジョイント28に操作部400の回転が伝達される。操作部400、ジョイント28、内歯ギア29は同方向に回転する。
内歯ギア29は、第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれが、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれを固定する状態と、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれを解放する状態とを切り替えるための複数の歯部を有する。内歯ギア29の複数の歯部(作用部、切替ギア部)のそれぞれは、第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれが有する押圧部材21cpのギア部21cgと係合する。
具体的には、本実施例において内歯ギア29は、第1歯部29g11、第2歯部29g12、第3歯部29g13、第4歯部29g21、第5歯部29g22、第6歯部29g23、第7歯部29g31、第8歯部29g32、第9歯部29g33を備える。第1~第9歯部(29g11~29g33)のそれぞれは、互いに隙間を空けて形成されている。
第1歯部29g11は、第1連結部21c11のギア部21cgと噛み合う。第2歯部29g12は、第2連結部21c12のギア部21cgと噛み合う。第3歯部29g13は、第3連結部21c13のギア部21cgと噛み合う。第4歯部29g21は、第4連結部21c21のギア部21cgと噛み合う。第5歯部29g22は、第5連結部21c22のギア部21cgと噛み合う。第6歯部29g23は、第6連結部21c23のギア部21cgと噛み合う。第7歯部29g31は、第7連結部21c31のギア部21cgと噛み合う。第8歯部29g32は、第8連結部21c32のギア部21cgと噛み合う。第9歯部29g33は、第9連結部21c33のギア部21cgと噛み合う。
第1~第9歯部(29g11~29g33)のうち、任意の一つを、歯部29gと呼ぶことができる。本実施例において、第1~第9歯部(29g11~29g33)のそれぞれは、同一構成である。
本実施例において、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれと第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれが連結される構成は、同一である。また、第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれと第1~第9歯部(29g11~29g33)のそれぞれが接続される構成は、同一である。したがって、以下の説明では、一つの駆動ワイヤW、一つの連結部21c、一つの歯部29gを用いて、これらが接続される構成について説明する。
第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれにおいて、ギア部21cgが内歯ギア29によって移動されることにより、押圧部材21cpが回転し、カム21ccが押圧位置と押圧位置から退避した退避位置とに移動する。
操作部400を回転させることにより、内歯ギア29が回転する。内歯ギア29が回転することにより、第1~第9連結部(21c11~21c33)それぞれが動作する。
操作部400は、カテーテルユニット100がベースユニット200に装着された状態で、固定位置(ロック位置)と、取り外し位置とに移動することができる。また、後述するように、操作部400は、カテーテルユニット100がベースユニット200に装着された状態で、解除位置に移動することができる。操作部400の回転方向において、解除位置は、固定位置と取り外し位置の間に位置される。操作部400が取り外し位置に位置された状態で、ベースユニット200にカテーテルユニット100が取り付けられる。
カテーテルユニット100をベースユニット200に取り付けた状態では、駆動ワイヤWは連結部21cへの固定(ロック)がされていない状態である。この状態を、連結部21cの解除状態と呼ぶ。なお、駆動ワイヤWが連結部21cへ固定(ロック)された状態を、連結部21cのロック状態と呼ぶ。
図10、図11、図12、図13、図14を用いて、駆動ワイヤWを連結部21cへ固定する動作について説明する。
カテーテルユニット100をベースユニット200に取り付けた後、かつ操作部400を操作する前の状態では、カテーテルユニット100は、ベースユニット200から取り外すことができる。以下、カテーテルユニット100がベースユニット200から取り外すことが可能な状態を、取り外し可能状態と呼ぶ。
図10は、取り外し可能状態における内歯ギア29と連結部21cの状態を示す図である。図10は、操作部400は取り外し位置に位置された状態における、内歯ギア29と連結部21cを示す図である。
連結部21cの板バネ21chは、連結ベース21cbに固定された被固定部21cha、押圧部材21cpのカム21ccと当接する被押圧部21chbを有する。板バネ21chは、第1部分21chd1、第2部分21chd2を有する。カテーテルユニット100をベースユニット200に取り付けると、被保持部Waは、第1部分21chd1と第2部分chd2の間に挿入される。
カム21ccは、保持面21ccaと、押圧面21ccbを有する。押圧部材21cpの回転半径方向について、保持面21ccaは、押圧面21ccbよりも、押圧部材21cpの回転中心21cpcに近い位置に配置されている。
図10に示すように、取り外し可能状態(操作部400が取り外し位置にある状態)では、板バネ21chは、被押圧部21chbが保持面21ccaに当接した位置で保持されている。また、内歯ギア29の歯Za1とギア部21cgの歯Zb1は、互いの間にクリアランスLaが生じた状態で、停止している。
操作部400の回転方向において、操作部400が取り外し位置から解除位置および固定位置に向かう方向をロック方向(固定方向)と呼び、操作部400が固定位置から解除位置および取り外し位置に向かう方向を解除方向と呼ぶ。操作部400は、解除位置から解除方向に回転して、取り外し位置に移動する。操作部400は、解除位置からロック方向に回転して、固定位置に移動する。
カテーテルユニット100をベースユニット200に取り付け、操作部400が取り外し位置にある状態では、連結部21cは解除状態であり、連結部21cによる駆動ワイヤWの固定が解除された状態である。
連結部21cが解除状態にあるとき、カム21ccは、後述する押圧位置から退避した退避位置に位置する。このとき、板バネ21chによる被保持部Waの固定が解除された状態である。連結部21cが解除状態にあるときの第1部分21chd1と第2部分21chd2が被保持部Waを締め付ける力は、連結部21cがロック状態にあるときの第1部分21chd1と第2部分21chd2が被保持部Waを締め付ける力より小さい。
連結部21cが解除状態にあるとき、ベースユニット200に対してカテーテルユニットを取り外し方向Ddに動かした場合には、第1部分21chd1、第2部分21chd2の間から被保持部Waを引き抜くことができる。
連結部21cが解除状態にあるとき、第1部分21chd1と第2部分21chd2が被保持部Waを締め付ける力が生じない状態(大きさがゼロである状態)が好ましい。連結部21cが解除状態にあるとき、第1部分21chd1と第2部分21chd2の少なくともいずれか一方と、被保持部Waとの間には、隙間が生じていることが好ましい。
図11は、操作部400を取り外し位置からロック方向に回転したときの内歯ギア29と連結部21cの状態を示す図である。図11は、操作部400が解除位置にある状態における内歯ギア29と連結部21cの状態を示す図である。
操作部400が取り外し位置にある状態(図10)で、操作部400をロック方向に回転させると、内歯ギア29が時計回りに回転する。そして、操作部400は、解除位置に位置する。
なお、操作部400を回転させた場合であっても、キーシャフト15とキー受け部22が係合しているため、カテーテルユニット100の全体(操作部400を除く)は、ベースユニット200に対して回転することが規制されている。つまり、操作部400は、カテーテルユニット100の全体(操作部400を除く)とベースユニット200が停止した状態で、それらに対して回転可能である。
内歯ギア29が時計回りに回転することで、内歯ギア29の歯Za1とギア部21cgの歯Zb1の間のクリアランスは、クリアランスLaからクリアランスLbに減少する。
ギア部21cgの歯Zb2は、内歯ギア29の歯部29gの歯先円(点線)との間にクリアランスLzを空けた位置に配置されている。そのため、内歯ギア29は歯Zb2に干渉することなく回転可能である。一方、連結部21cは、図10に示された状態と同じ状態(解除状態)に保たれている。
図11に示した状態から、操作部400をロック方向にさらに回転させると、内歯ギア29が時計回りにさらに回転する。そのときの内歯ギア29と連結部21cの状態を図12に示す。
図12は、操作部400を解除位置からロック方向に回転したときの内歯ギア29と連結部21cの状態を示す図である。
図12に示すように、操作部400を解除位置からロック方向に回転すると、内歯ギア29の歯Za1とギア部21cgの歯Zb1が接触する。一方、連結部21cは、図10、図11に示された状態と同じ状態であり、解除状態に保たれている。
図13は、操作部400がロック方向に回転することで、押圧部材21cpが回転した状態を示す図である。
図13に示すように、図12の状態から操作部400をロック方向にさらに回転させると、内歯ギア29が時計回りにさらに回転する。
内歯ギア29が図12の状態から図13の状態に移動することで、内歯ギア29はギア部21cgを時計回りに回転させる。ギア部21cgが回転すると、保持面21ccaが被押圧部21chbから離れ、押圧面21ccbが、被押圧部21chbに近づく。そして、第1部分21chd1、第2部分21chd2による被保持部Waの挟み込みが開始される。
そして、押圧面21ccbの端部に配置された角部21ccb1によって被押圧部21chbが押圧されつつ、内歯ギア29の歯Za3がギア部21cgの歯Zb3から離れる位置まで移動する。このとき、第1部分21chd1、第2部分21chd2によって、被保持部Waが挟み込まれた状態である。
内歯ギア29の歯Za3がギア部21cgの歯Zb3から離れたとき、内歯ギア29からギア部21cgへの駆動力の伝達が終了する。このとき、カム21ccは、角部21ccb1が、板バネ21chからの反力を受ける状態である。
押圧部材21cpの回転半径方向で、角部21ccb1に作用する板バネ21chの反力は、押圧部材21cpの回転中心21cpcから離れた位置に作用し、押圧部材21cpは時計回りに回転する。このとき、押圧部材21cpは、時計回りに回る内歯ギア29によって回転させられる方向と、同じ方向に向けて回転する。
図14は、操作部400が固定位置にある状態の内歯ギア29と連結部21cの状態を示す図である。
図14に示すように、図13に示す状態から、板バネ21chの反力を受けて押圧部材21cpがさらに回転する。
図14に示すように、押圧部材21cpは、カム21ccの押圧面21ccbと、板バネ21chの被押圧部21chbが面接触をした状態で停止する。つまり、押圧面21ccbと、被押圧部21chbの表面が、同一平面上に並んだ状態となる。
このとき、連結部21cはロック状態にある。連結部21cがロック状態にあるとき、押圧部材21cpのカム部21ccは、押圧位置に位置し、押圧面21ccbが被押圧部21chbを押圧する。
連結部21cがロック状態にあるとき、第1部分21chd1、第2部分21chd2によって、被保持部Waが挟み込まれる。つまり、カム21ccによって板バネ21chが押圧され、被保持部Waが板バネ21chによって締め付けられる。その結果、被保持部Waが板バネ21chによって固定される。
本実施例において、板バネ21chは、第1部分21chd1と第2部分21chd2は、互いに離れた位置で被保持部Waを押圧する。さらに、第1部分21chd1と第2部分21chd2の間に、第1部分21chd1と第2部分21chd2を繋ぐ屈曲部21chcが配置されている。屈曲部21chcは、被保持部Waから隙間Gを空けて配置されている。こうすることにより、第1部分21chd1と第2部分21chd2によって、被保持部Waを安定して固定することができる。
板バネ21chの材質としては、樹脂又は金属を使用することができるが、金属を使用することが好ましい。
連結部21cがロック状態にあるとき、第1部分21chd1、第2部分21chd2の間から被保持部Waを引き抜くことが制限される。
なお、内歯ギア29の歯Za3とギア部21cgの歯Zb4は、互いの間にクリアランスLcが生じる位置で停止している。
駆動ワイヤWと連結部21cの固定を解除する際には、固定位置に位置する操作部400を、解除方向に回転する。このとき、内歯ギア29は、図14に示す状態から、反時計回りに回転する。内歯ギア29が反時計回りに回転すると、ギア部21cgの歯Zb4に、内歯ギア29の歯Za3が当接し、押圧部材21cpが反時計回りに回転させられる。
内歯ギア29をさらに反時計回りに回転することで、連結部21cによる駆動ワイヤWの固定が解除される。このときの内歯ギア29と押圧部材21cpの動作は、上述した動作と逆の動作である。つまり、上述した駆動ワイヤWを連結部21cによって固定する際の動作とは逆の動作により、連結部21cによる駆動ワイヤWの固定が解除される。
上記の動作は、第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれで行われる。すなわち、操作部400が取り外し位置から固定位置に移動する過程で、操作部400の移動(回転)により、第1~第9連結部(21c11~21c33)が解除状態からロック状態になる。操作部400が固定位置から取り外し位置に移動する過程で、操作部400の移動(回転)により、第1~第9連結部(21c11~21c33)がロック状態から解除状態になる。
第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれが第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれによって固定された状態を第1状態と呼ぶ。第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれによる第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれに対する固定が解除された状態を第2状態と呼ぶ。
操作部400の移動に連動して、第1状態と第2状態とが切り替えられる。つまり、取り外し位置と固定位置との間における操作部400の移動に連動して、第1状態と第2状態とが切り替えられる。
内歯ギア29は、操作部400と連動するように構成されている。本実施例では、ジョイント28は、操作部400と内歯ギア29を連動させるための伝達部材として機能する。内歯ギア29とジョイント28は、操作部400の移動に連動して第1状態と第2状態とが切り替わるように、操作部400と連動する連動部としての機能を有する。
具体的には、内歯ギア29とジョイント28は、カテーテルユニット100がベースユニット200に取り付けられた状態で、操作部400の移動と連動して、板バネ21chの一部(被押圧部21chb)を、被保持部Waに対して移動させる。被押圧部21chbが移動することで、連結部21cのロック状態と、解除状態とが切り替えられる。
なお、内歯ギア29が操作部400から直接移動される構成であってもよい。その場合、内歯ギア29が連動部としての機能を有する。
<操作部の移動>
図15、図16、図17を用いて、操作部400の移動について説明する。
本実施例において、操作部400は、カテーテルユニット100がベースユニット200に装着された状態で、取り外し位置と、解除位置と、固定位置との間を移動可能に構成されている。解除位置は、取り外し位置と固定位置の間に位置する。
本実施例では、操作部400が解除位置と固定位置との間における操作部400の移動に連動して、第1状態と第2状態とが切り替えられる。
本実施例において、操作部400は、着脱方向DEと異なる方向に移動することで、取り外し位置と固定位置との間を移動可能である。操作部400は、着脱方向DEに交差する方向(好ましくは直交する方向)に移動して、取り外し位置と固定位置との間を移動する。本実施例では、操作部400は着脱方向DEに延びる回転軸400rの周りに回転して、取り外し位置と固定位置との間を移動する。
図15は、カテーテルユニット100とベースユニット200の説明図である。図15(a)は、カテーテルユニット100の断面図である。図15(b)はボタン41の斜視図である。図15(c)はベースユニット200の斜視図である。
図16は、操作部400の動作を説明する図である。図16(a)は、操作部400が取り外し位置にある状態を示す図である。図16(b)は、操作部400が解除位置にある状態を示す図である。図16(c)は、操作部400が固定位置にある状態を示す図である。
図17は、操作部400の動作を説明する断面図である。図17(a)は、操作部400が取り外し位置にある状態を示す断面図である。図17(b)は、操作部400が解除位置にある状態を示す断面図である。図17(c)は、操作部400が固定位置にある状態を示す断面図である。
操作部400が固定位置にあるとき、連結部21cはロック状態であり、駆動ワイヤWの被保持部Waが対応する連結部21cに固定される(図14参照)。
操作部400が解除位置にあるとき、連結部21cは解除状態であり、駆動ワイヤWの被保持部Waと連結部21cのロックが解除されている(図11参照)。この状態では、駆動ワイヤWとワイヤ駆動部300の接続が断たれている。したがって、カテーテル11が外力を受けた際に、ワイヤ駆動部300による抵抗を受けることなく、湾曲部12を自由に屈曲することができる。
操作部400が取り外し位置にあるとき、カテーテルユニット100をベースユニット200から取り外すことが許容される。また、操作部400が取り外し位置にある状態で、カテーテルユニット100はベースユニット200に取り付けることができる。操作部400が取り外し位置にあるときには、連結部21cは解除状態であり、駆動ワイヤWの被保持部Waと連結部21cのロックが解除されている(図10参照)。
図15(a)に示すように、カテーテルユニット100は、操作部400を付勢する操作部付勢バネ43、移動部材としてのボタン41、ボタン41を付勢するボタンバネ42を有する。
本実施例において、操作部付勢バネ43は圧縮ばねである。操作部400は、操作部付勢バネ43によって、近位端カバー16に近づく方向Dhに向けて付勢されている。
本実施例において、ボタン41、ボタンバネ42は、操作部400に備えられる。操作部400が取り外し位置、解除位置、固定位置に移動するときに、ボタン41、ボタンバネ42は、操作部400と共に移動する。
ボタン41は、操作部400の回転軸400rの方向と交差する方向に向けて、操作部400に対して移動可能に構成されている。ボタン41は、ボタンバネ42によって、カテーテルユニット100の外側(回転軸400rから離れる方向)に向けて付勢されている。
後述するように、ボタン41により、操作部400が解除位置から取り外し位置に移動することが規制される。また、ボタン41を操作部400に対して移動することにより、操作部400は解除位置から取り外し位置に移動することが許容される。
ボタン41は、ボタン突起(被規制部)41aを有する。ボタン突起41aは、ボタン斜面41a1と、被規制面41a2を有する。
ベースユニット200は、ベースフレーム25を備える。ベースフレーム25には、ロック軸26が備えられる。ロック軸26はロック突起(規制部)26aを備える。
本実施例において、ロック軸26は複数(本実施例では二つ)設けられている。すべてのロック軸26がロック突起26aを備えていてもよく、一部のロック軸26がロック突起26aを備えていてもよい。
一方、図9、図16(a)、図16(b)、図16(c)に示すように、操作部400の内側には、ロック軸26と係合するロック溝400aが備えられる。ロック溝400aは、着脱方向DEとは異なる方向に延びている。本実施例では、操作部400の回転方向に延びている。ロック溝400aは、着脱方向DEに交差する方向(直交する方向)に延びているということもできる。
ロック溝400aは、ロック軸26が複数設けられる場合は、複数のロック軸26のそれぞれに対して設けられる。
図16(a)に示すように、ベースユニット200にカテーテルユニット100が取り付けられると、ロック溝400aの入り口400a1を介して、ロック軸26がロック溝400aに係合する。
このとき、操作部400は取り外し位置に位置し、連結部21cは解除状態である(図10参照)。したがって、第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれによる、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれに対する固定が解除されている状態である。また、図17(a)に示すように、ボタン突起41aと、ロック突起26aが対向する。
操作部400が取り外し位置にある状態で、操作部400をロック方向R1に回転させると、ボタン突起41aの斜面41a1が、ロック突起26aの斜面26a1に当接する。ボタンバネ42の付勢力に抗して、ボタン41が操作部400の内側(回転軸400rに近づく方向)に向けて移動する。そして、ボタン突起41aがロック突起26aを乗り越え、操作部400は解除位置に移動する(図17(b)参照)。
このとき、連結部21cは解除状態である(図11参照)。したがって、第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれによる、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれに対する固定が解除されている状態である。
操作部400が解除位置に位置した状態で、操作部400をロック方向R1に回転させると、操作部400は固定位置に移動する。図17(c)に示すように、操作部400が固定位置にある状態で、ロック溝400aの位置決め部400a2が、ロック軸26に対応する位置に位置する。操作部400は操作部付勢バネ43によって近位端カバー16に近づく方向Dhに向けて付勢されている。その結果、位置決め部400a2がロック軸26に係合する。
操作部400が解除位置から固定位置に移動する過程で、前述のように駆動ワイヤWの被保持部Waが、連結部21cに固定される。
操作部が固定位置に位置した状態では、連結部21cはロック状態である(図14参照)。したがって、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれは、第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれに固定される。この状態で、ワイヤ駆動部300からの駆動力が、湾曲駆動部13に伝達可能となる。つまり、第1~第9駆動源(M11~M33)のそれぞれからの駆動力が、第1~第9連結部(21c11~21c33)を介して、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれに伝達可能となる。
操作部400が解除位置にあるときには、カテーテルユニット100の取り外し方向Ddにおいて、ロック溝400aを形成する壁400a3が、ロック軸26の上流側に位置する。操作部400が固定位置にあるときには、取り外し方向Ddにおいて、位置決め部400a2が、ロック軸26の上流側に位置する。その結果、操作部400が解除位置にあるときと、固定位置にあるときには、カテーテルユニット100をベースユニット200から取り外すことが規制される。一方、操作部400が取り外し位置にあるときは、取り外し方向Ddにおいて、ロック溝400aの入り口400a1がロック軸26の上流側に位置する。その結果、カテーテルユニット100をベースユニット200から取り外すことが許容される。
操作部400が固定位置にある状態で、操作部400を解除方向R2に向けて回転すると、操作部400は解除位置に位置される。操作部400が固定位置から解除位置に移動する過程で、前述のように駆動ワイヤWの被保持部Waが、連結部21cから解放される。
操作部400が解除位置に位置される状態で、ボタン突起41aの被規制面41a2が、ロック突起26の規制面26a2に当接する(図17(b)参照)。この状態では、操作部400を解除方向R2に回転させることが規制される。また、カテーテルユニット100をベースユニット200から取り外すことが規制される。
操作部400が解除位置に位置した状態で、使用者がボタン41を操作部400の内側に向けて押し込むことにより、被規制面41a2が規制面26a2から離れ、ボタン突起41aがロック突起26aを乗り越える。その結果、操作部400は解除方向R2に回転することが許容され、操作部400は解除位置から取り外し位置に移動することができる。
操作部400が取り外し位置に位置されたとき、連結部21cは解除状態となる。
なお、本実施例では、ロック突起26aとボタン41の数は一つずつである。ただし、医療装置1は、ロック突起26aとボタン41を、複数有していてもよい。
<駆動力伝達機構のレイアウト>
以下、駆動源Mの駆動力を駆動ワイヤWに伝達する駆動力伝達機構のレイアウトについて説明する
図18は、駆動力伝達機構のレイアウトを説明する断面図である。図18は、カテーテルユニット100とベースユニット200とが連結された状態における、回転軸400rに沿って切断した断面図である。図18では、同一形状の第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のうちの1つと、その1つの駆動ワイヤWを駆動するためのワイヤ駆動部300、連結装置21、湾曲駆動部13の一部を抽出して示す。また、図19は、駆動力伝達機構のレイアウトを説明する断面拡大図であり、(a)は、カテーテルユニット100側の拡大図、(b)は、ベースユニット200側の拡大図である。
本実施例の駆動力伝達機構のレイアウトでは、駆動ワイヤWの端部の被保持部W、トラクタ支持軸21cs、駆動源Mの出力軸Maが、次のように配置される。被保持部W、トラクタ支持軸21cs、出力軸Maは、それぞれピッチ円の軸方向に延在する、すなわち相互に平行に配置される。そして、トラクタ支持軸21csは、被保持部Wに対し、ピッチ円の径方向の外側にオフセットした位置に配される。また、出力軸Maは、トラクタ支持軸21csに対し、ピッチ円の径方向の外側にオフセットした位置に配される。
すなわち、駆動ワイヤWが設けられるピッチ円(第1のピッチ円と呼ぶ)と、第1のピッチ円を外側にオフセットした、出力軸Maが設けられるピッチ円(第2のピッチ円と呼ぶ)とがある。そして、トラクタ支持軸21csは、第1のピッチ円を外側にオフセットし、かつ第2のピッチ円を内側にオフセットしたピッチ円(第3のピッチ円と呼ぶ)に沿って設けられる。
このようにカテーテル11から駆動源Mに向かう方向において、被保持部Wに対してトラクタ支持軸21cs、トラクタ支持軸21csに対して出力軸Ma、が順次外側にオフセットされるレイアウトになっている。
駆動ワイヤWは、一端が、図3(b)を用いて説明した第1~第3ガイドリング(J1~J3)のいずれかに固定される。カテーテル11は患者の体内に挿入することを想定しており、より細部までアクセスが可能となるよう、カテーテルの遠位端の複数の駆動ワイヤWは、それが並べられる第1のピッチ円の径が極力小さくなるようなレイアウトで構成される。
一方、ベースユニット200側では、駆動ワイヤWを駆動源Mと連結する連結部21cを構成する部品のサイズの制約等から、第1のピッチ円の径を大きくする。そこで、駆動ワイヤWの一部を覆う近位端カバー16の内部に、駆動ワイヤWを、第1のピッチ円が大きくなるようにガイドする屈曲ガイド45が設置される。
屈曲ガイド45でガイドされた駆動ワイヤWは、ガイドリング(J1~J3)で固定される側ではない他端にあたる被保持部Waが、連結ベース21cbおよび板バネ21chに固定されることにより、中間支持軸であるトラクタ支持軸21csの一端と接続される。なお、本実施例では、これら連結ベース21cbおよび板バネ21chが、駆動ワイヤWの端部とトラクタ支持軸21csとを接続する第1の接続部材に相当する。
また、トラクタ支持軸21csは、駆動ワイヤWと連結された一端に対する他端が、トラクタ21ctを介して駆動源Mの出力軸Maと接続される。なお、本実施例では、トラクタ21ctが、トラクタ支持軸21csと出力軸Maとを接続し、出力軸Maの回転を直線運動に変換してトラクタ支持軸21csを直線移動させる第2の接続部材に相当する。
ここで、駆動源Mが発生する駆動力が駆動ワイヤWに与える作用について説明する。
図19(a)に示すように、屈曲ガイド45は、固定されたパイプ状の部材であり、その内部を駆動ワイヤWが移動可能となるように構成されている。屈曲ガイド45の内部で、駆動ワイヤWは、カテーテル11側の第1の屈曲部45c1および駆動源M側の第2の屈曲部45c2の2箇所で屈曲させられるようにガイドされる。第1の屈曲部45c1と第2の屈曲部45c2間のピッチ円の軸方向の距離をLaxとする。駆動源Mからの動力を受けて、駆動ワイヤWはDc方向に移動する。なお、Dc方向のうち、駆動ワイヤWを前進させる方向をDcf方向、後退させる方向をDcb方向と呼ぶ。
この状態において、駆動ワイヤWをDcf方向に移動させる場合、駆動源Mによって生じる押出力Fに対し、第1の屈曲部45c1を支点とし、屈曲前後の駆動ワイヤWがなすピッチ円の変化前後の半径の差Lrを腕の長さとしたモーメントが生じる。このモーメントにより、駆動ワイヤWをより屈曲させようとする力が作用する。
また、駆動ワイヤWをDcf方向又はDcb方向に移動させる場合、駆動ワイヤWの姿勢が制限されることから、第1の屈曲部45c1、第2の屈曲部45c2の周囲に積極的に接触することで、駆動ワイヤWの移動を妨げる方向の摩擦力が生じる。
これらの力の大きさは、距離Lrが大きくなるほど、また、距離Laxが小さくなるほど大きくなる関係にあり、駆動ワイヤWへの駆動力伝達のロスとなり、駆動ワイヤWのスムーズな移動を阻害する要因となる。
したがって、駆動ワイヤWをピッチ円の径方向の外側にガイドする場合、距離Lrは極力小さく、距離Laxは極力大きく設定されることが望ましい。ただし、距離Laxを大きくすると、駆動ワイヤWの延長、装置の大型化を伴い、他の弊害を生じかねないため、少なくともLr<Laxを満たすように設定されればよい。
また、図19(b)に示すように、トラクタ支持軸21csは、トラクタ21ctを介して駆動源Mの出力軸Maとピッチ円の半径方向で距離Ltだけ離れた位置関係にある。
上述したように、トラクタ21ctは、駆動源Mの出力軸Maから伝えられた回転運動をねじ部Stによってトラクタ支持軸21csの直線運動へと変換する。トラクタ支持軸21csは、第1ベアリングB1、第2ベアリングB2によって駆動ワイヤWの移動するDc方向以外の動きが拘束されている。このトラクタ支持軸21csと一体となり移動するトラクタ21ctは、出力軸Maの回転がねじ部Stを介して生む直進方向の力によって、トラクタ支持軸21csとの固定部ftを支点としたモーメントMtの作用を受ける。このモーメントMtの大きさは、距離Ltに比例する関係にあり、モーメントMtが大きくなるほど、トラクタ支持軸21csを支持するベアリングB1、B2が受けるラジアル荷重が大きなくる。そのため、トラクタ支持軸21csのスラスト方向への移動時の摺動抵抗が大きくなり、結果、駆動ワイヤWのスムーズな移動を阻害する要因となりかねない。
また、ベアリングB1、B2の摩耗や、駆動源Mの負荷トルク増大、ねじ部Stで生じる摩擦力による摩耗といった観点でも、耐久性が劣るという不都合を生じ易くなる。
したがって、距離Ltは極力小さく設定されることが望ましい。
なお、図19(b)でも示されるように、本実施例における医療装置1は、カテーテル11の延伸方向に直交する断面積に関して、モータ本体Mbを収納する領域のサイズが最も大きくなる。一般的に、装置の仕様に応じモータに要求される出力トルクが制約となり、モータの下限のサイズが装置の全体のサイズの律速となることは少なくない。本実施例においても例外ではなく、モータ本体Mbの出力軸Maの位置は、モータ本体Mbのレイアウト上の制約によって定まる。
本実施例において、連結部21cや駆動源Mは、カテーテル11の延伸方向に直交する断面上の円周上の所定の位置に配設されるようにフレームによって支持される。具体的には、モータフレーム200bで駆動源Mのモータ本体Mbが支持され、第1ベアリングフレーム200c、第2ベアリングフレーム200d、第3ベアリングフレーム200eで連結部21cが支持される。
ここで、モータフレーム200bは円筒部200bsを有し、円筒部200bsの端部外周に、フレーム200b~200eのうち最もカテーテル11側に位置する第3ベアリングフレーム200eが連結される。円筒部200bsは、カテーテル11の延伸方向に直交する断面において、連結装置21が円周上にレイアウトされるときに生じる円中心部の空間を通すように配設される。このようにモータフレーム200bと第3ベアリングフレーム200eとは、連結部21cの内側に配置される支持部連結部である円筒部200bsを介して連結する。また、第1ベアリングフレーム200c、第2ベアリングフレーム200dは、モータフレーム200bに支持される。このようにモータフレーム200bに対して、第1ベアリングフレーム200c、第2ベアリングフレーム200d、第3ベアリングフレーム200eが位置決めされる。
また、カテーテルユニット100は、位置決め軸であるキーシャフト15を有する。キーシャフト15は、カテーテル11の延伸方向に直交する断面において円中心に配設される。このようにキーシャフト15が連結部21cの内側に配置され、モータフレーム200bの円筒部200bsに挿入されて、円筒部200bsに連結する。
以上のようにモータフレーム200bの円筒部200bsを、連結部21cの内側に配置することで、装置全体の大型化を抑制しつつ、駆動力伝達機構の配置の自由度を確保することができる。なお、本実施例では、モータフレーム200bが本発明でいう第1の支持部材に相当し、第3ベアリングフレーム200eが本発明でいう第2の支持部材に相当する。
以上述べたように、駆動ワイヤWが設けられる第1のピッチ円と、第1のピッチ円を外側にオフセットした、出力軸Maが設けられる第2のピッチ円とがあり、トラクタ支持軸21csは、第1のピッチ円を外側にオフセットし、かつ第2のピッチ円を内側にオフセットした第3のピッチ円に沿って設けられる。このような駆動力伝達機構のレイアウトにより、出力軸Maとトラクタ支持軸21csとの軸間距離Ltを小さくすることができ、駆動の際にトラクタ21ctに加わるモーメントMtを小さくすることができる。これにより、トラクタ支持軸21csに作用する抵抗を抑え、出力軸Maとトラクタ21ctのねじ部Stとの間の摩耗を低減することができる。また、屈曲前後の駆動ワイヤWがなすピッチ円の変化前後の半径の差Lrを小さくすることができ、駆動の際に駆動ワイヤWをより屈曲させようとするモーメントを小さくして、駆動ワイヤWの移動を妨げる方向の摩擦力が生じるのを抑えることができる。これにより、駆動ワイヤWへの駆動力伝達のロスを低減させることができる。したがって、耐久性を向上させ、駆動ワイヤWのスムーズな移動を実現する連続体ロボットを提供することができる。
なお、本実施例では、カテーテルユニット100がベースユニット200に対して着脱可能な構成とした。具体的には、ユーザーがカテーテルユニット100を簡易に交換できるよう、図15~図17を用いて説明した構成を備えている。上述したように、保持部である板バネ21chと被保持部Wとが、固定した状態および固定が解除された状態に切り替えられて、着脱可能に構成される。そして、操作部400の移動と連動する連動部(ジョイント28、内歯ギア29)によって、固定した状態と固定が解除された状態とに切り替えられる。この構成において、連動部は、連結部21cのうちの所定の部位の外側、本実施例では、出力軸Maよりもカテーテル11側の部位の外側に配置される(図8(a)を参照)。これにより、出力軸Maに対し、ピッチ円の径方向の内側にオフセットした位置に配される第1の接続部材やトラクタ支持軸21csの外側の空間を利用して連動部を配置することになり、装置全体の大型化を抑制することができる。また、連動部を操作部400の近くに配置することができ、操作部400の操作に要する力を軽くすることができる。
なお、ベースユニット200に対するカテーテルユニット100の着脱の可否に依存することなく本発明の効果は享受し得る。すなわち、図15~図17を用いて説明した構成を伴わず、カテーテル11の交換が不要、又はユーザーによる簡易な交換が不要とされる構成においても、図18、図19に示す駆動力伝達機構のレイアウトを取り入れることで、耐久性を向上させ、駆動ワイヤWのスムーズな移動を実現することができる。
以上、本発明を実施形態と共に説明したが、上記実施形態は本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
100:カテーテルユニット、200:ベースユニット、11:カテーテル、21:連結装置、21c:連結部、21cb:連結ベース、21ch:板バネ、21cs:トラクタ支持軸、21ct:トラクタ、45:屈曲ガイド、45c1、45c2:屈曲部、100:カテーテルユニット、200:ベースユニット、200b:モータフレーム、200c~200e:ベアリングフレーム、200bs:円筒部、400:操作部、M:駆動源(モータ)、Ma:出力軸、W:駆動ワイヤ、Wa:被保持部

Claims (7)

  1. 第1のピッチ円に沿って設けられた複数の線状部材を有する湾曲可能体と、前記第1のピッチ円を外側にオフセットした第2のピッチ円に沿って設けられた複数の出力軸をそれぞれ有し、前記複数の線状部材をそれぞれ駆動して前記湾曲可能体を湾曲させる複数のモータと、を備えた連続体ロボットであって、
    前記第1のピッチ円を外側にオフセットし、かつ前記第2のピッチ円を内側にオフセットした第3のピッチ円に沿って設けられた複数の中間支持軸と、
    前記複数の線状部材の端部と前記複数の中間支持軸とをそれぞれ接続する複数の第1の接続部材と、
    前記複数の中間支持軸と前記複数の出力軸とをそれぞれ接続し、前記出力軸の回転を直線運動に変換して前記中間支持軸を直線移動させる複数の第2の接続部材と、を備えたことを特徴とする連続体ロボット。
  2. 前記モータを支持する第1の支持部材と、
    前記中間支持軸、前記第1の接続部材、および前記第2の接続部材を含む連結部を支持する第2の支持部材とを備え、
    前記第1の支持部材と前記第2の支持部材とは、前記連結部の内側に配置される支持部連結部を介して連結することを特徴とする請求項1に記載の連続体ロボット。
  3. 前記連結部の内側に配置される位置決め軸を備え、
    前記位置決め軸が、前記支持部連結部に連結することを特徴とする請求項2に記載の連続体ロボット。
  4. 前記第1の接続部材の保持部と前記線状部材の被保持部とが、固定した状態および固定が解除された状態に切り替えられて、着脱可能に構成され、
    操作部の移動と連動する連動部によって、前記固定した状態と前記固定が解除された状態とに切り替えられ、
    前記連動部は、前記中間支持軸、前記第1の接続部材、および前記第2の接続部材を含む連結部のうちの所定の部位の外側に配置されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の連続体ロボット。
  5. 前記操作部は、前記被保持部を前記保持部から着脱する方向に向けて延びる回転軸の周りに回転可能に構成されることを特徴とする請求項4に記載の連続体ロボット。
  6. 前記第1のピッチ円の径を変化させるように前記線状部材を屈曲させる第1の屈曲部および第2の屈曲部を備え、
    ピッチ円の変化前後の半径の差が、前記第1の屈曲部と前記第2の屈曲部との間のピッチ円の軸方向の距離よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の連続体ロボット。
  7. 前記第1の屈曲部および前記第2の屈曲部を含むパイプ状の屈曲ガイドを備え、前記屈曲ガイドの内部を前記線状部材が移動可能となるように構成されることを特徴とする請求項6に記載の連続体ロボット。
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