JP2023086561A - 抗菌部材及びその製造方法 - Google Patents

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芳之 川又
Yoshiyuki Kawamata
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Abstract

【課題】優れた抗菌性能を有する抗菌部材及びその製造方法を提供する。【解決手段】本発明の抗菌部材は、親水性基材上に抗菌剤が担持されており、前記抗菌剤は、白金粒子及び銀粒子を含有する。本発明の抗菌部材は、優れた抗菌性能を有する。本発明の抗菌部材の製造方法は、親水性基材上に抗菌剤を担持させる工程を有する。抗菌剤を担持させる前に、基材のプラズマ処理又は紫外線処理によって親水性基材を得る工程を備えることもできる。【選択図】なし

Description

本発明は、抗菌部材及びその製造方法に関する。
銀等の金属粒子、特にナノサイズの金属粒子は、優れた抗菌作用等の性質を有することが知られており、抗菌剤として有用な材料であることが知られている。例えば、特許文献1には、ナノサイズの白金粒子及び銀粒子の分散液によって、優れた抗菌性を発揮させることができる技術が開示されている。
国際公開第2017/082201号
抗菌剤は、例えば、各種の基材に有効成分を担持させて、その表面に抗菌性能を発揮させることができるが、これまでに基材表面の特性と、抗菌性能との関係性については十分に検討されていなかった。近年、抗菌性能のさらなる向上(例えば、初期抗菌活性値の向上)が強く望まれているところ、抗菌性能を効果的に発現させる基材と抗菌剤とを組み合わせた抗菌部材を開発できれば、その利用価値は非常に高いといえる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、高い初期抗菌活性値を有する抗菌部材及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、親水性基材上に特定の抗菌剤を担持することにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、例えば、以下の項に記載の主題を包含する。
項1
親水性基材上に抗菌剤が担持されており、
前記抗菌剤は、白金粒子及び銀粒子を含有する、抗菌部材。
項2
前記親水性基材は、水の接触角が95°以下である、項1に記載の抗菌部材。
項3
前記親水性基材は、X線光電子分光法で測定される窒素量が1at%以上および/または酸素量が5at%以上である、項1または2に記載の抗菌部材。
項4
前記親水性基材は、プラズマ処理部または紫外線処理部を有する、項1~3のいずれか1項に記載の抗菌部材。
項5
前記プラズマ処理部は、前記親水性基材を窒素源雰囲気下でプラズマ処理することで形成される、項4に記載の抗菌部材。
項6
前記紫外線処理部は、前記親水性基材を酸素源雰囲気下で紫外線処理することで形成される、項4に記載の抗菌部材。
項7
前記プラズマ処理部は、X線光電子分光法で測定される窒素量が1at%以上である、項4に記載の抗菌部材。
項8
前記紫外線処理部は、X線光電子分光法で測定される酸素量が5at%以上である、項4に記載の抗菌部材。
項9
前記プラズマ処理部のX線光電子分光法で測定される窒素量(at%)が、プラズマ処理前もしくはプラズマが到達していない同表面深層部に比べて10%以上増加している、項4に記載の抗菌部材。
項10
前記紫外線処理部のX線光電子分光法で測定される酸素量(at%)が、紫外線処理前もしくは紫外線が到達していない同表面深層部に比べて10%以上増加していることを特徴とする、項4に記載の抗菌部材。
項11
前記親水性基材は樹脂で形成されている、項1~10のいずれか1項に記載の抗菌部材。
項12
項1~11のいずれか1項に記載の抗菌部材の製造方法であって、
親水性基材上に抗菌剤を担持させる工程を備える、抗菌部材の製造方法。
項13
抗菌剤を担持させる前に、基材のプラズマ処理又は紫外線処理によって親水性基材を得る工程を備える、項12に記載の抗菌部材の製造方法。
本発明の抗菌部材は、親水性基材上に白金粒子及び銀粒子を含有する抗菌剤が担持されていることで、優れた抗菌を有する。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書中において、「含有」及び「含む」なる表現については、「含有」、「含む」、「実質的にからなる」及び「のみからなる」という概念を含む。
本発明の抗菌部材は、親水性基材上に抗菌剤が担持されており、前記抗菌剤は、白金粒子及び銀粒子を含有する。本発明の抗菌部材は、高い初期抗菌活性値を有する。
前記抗菌剤は、白金粒子及び銀粒子を有効成分として含有する。白金粒子及び銀粒子は、抗菌作用を発揮するための成分である。前記抗菌剤は、白金粒子及び銀粒子のみであってもよいし、本発明の効果が阻害されない限り、他の成分が含まれていてもよい。他の成分は、例えば、白金粒子及び銀粒子以外の抗菌成分を挙げることができ、その他、白金粒子及び銀粒子を担持させるときに不可避的に含まれる各種成分を挙げることができる。不可避的に含まれる各種成分は、例えば、後記する白金粒子及び銀粒子を含む分散液中に含まれる各種成分を挙げることができる。
親水性基材上に担持される抗菌剤は、抗菌剤の全質量に対して白金粒子及び銀粒子を20質量%以上含むことができ、50質量%以上含むことが好ましく、70質量%以上含むことがより好ましく、90質量%以上含むことがさらに好ましく、99質量%以上含むことが特に好ましい。
白金粒子は、白金(Pt)を構成成分とする粒子であって、通常は、白金元素単体で形成されるが、白金の酸化物等の白金化合物が含まれていてもよい。白金粒子は、白金と他の金属元素との合金が含まれていてもよい。
銀粒子は、銀(Ag)を構成成分とする粒子であって、通常は、銀元素単体で形成されるが、銀の酸化物等の銀化合物が含まれていてもよい。銀粒子は、銀と他の金属元素との合金が含まれていてもよい。
抗菌部材において、抗菌剤中の白金粒子と銀粒子との含有割合は特に限定されない。例えば、白金粒子及び銀粒子の全質量に対して、銀粒子の含有割合は1質量%以上とすることができ、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは20質量%以上、特に好ましくは30質量%以上である。また、白金粒子及び銀粒子の全質量に対して、銀粒子の含有割合は99質量%以下とすることができ、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下、さらに好ましくは60質量%以下、特に好ましくは50質量%以下である。
白金粒子と銀粒子の大きさは特に限定されない。例えば、白金粒子の平均一次粒子径は、0.1~1000nmとすることができ、好ましくは1~800nm、より好ましくは5~500nmである。また、銀粒子の平均一次粒子径は、0.1~1000nmとすることができ、好ましくは1~800nm、より好ましくは5~500nmである。抗菌部材における白金粒子と銀粒子の平均一次粒子径は、電界放出型走査電子顕微鏡(FE-SEM)によって抗菌部材表面を直接観察して無作為に50個の粒子を選択し、これらの円相当径を計測して算術平均することで算出することができる。
抗菌部材において、白金粒子及び銀粒子は、一次粒子として存在していても良いし、あるいは、一次粒子が複数集まって二次粒子として存在していても良いし、また、白金粒子及び銀粒子が複合体を形成していても良い。
抗菌部材において、白金粒子及び銀粒子の前記基材への担持量は、本発明の効果が阻害されない限り特に制限はなく、例えば、0.001ng/cm以上とすることができ、好ましくは0.01ng/cm以上、より好ましくは0.1ng/cm以上であり、また、例えば、100,000ng/cm以下とすることができ、好ましくは50,000ng/cm以下、より好ましくは20,000ng/cm以下である。なお、本明細書でいう基材への担持量(ng/cm)とは、白金粒子の担持量(ng/cm)と銀粒子の担持量(ng/cm)の総担持量を示す。白金粒子及び銀粒子は前記基材に物理的に吸着して担持され得る。前記基材の表面にアミノ基等の電荷又は電荷の偏りを有する基が存在する場合は、白金粒子及び銀粒子は前記基材に化学的に吸着(例えば、静電相互作用により吸着)して担持され得る。
本発明の抗菌部材は、白金粒子及び銀粒子を含む抗菌剤が親水性基材上に担持されている。親水性基材は、基材の表面が親水性を有するものであって、特に、抗菌剤が担持される面が親水性を有するものである。なお、親水性基材が、例えば、板状等の形状であって、片面にのみ抗菌剤が担持される場合であっても、抗菌剤が担持されていない面が親水性を有していてもよい。
親水性基材において、「親水性」とは、通常は水の接触角が95°以下であることを意味する。具体的には、親水性基材の親水性表面において、水の接触角が95°以下であることを意味する。
親水性基材は、白金粒子及び銀粒子が担持されやすく、しかも、高い初期抗菌活性値を有することができる点で、水の接触角が95°以下であることが好ましい。言い換えれば、親水性基材における親水化処理された部位の水の接触角が95°以下であることが好ましい。親水性基材は、水の接触角が85°以下であることがより好ましく、75°以下であることがさらに好ましく、50°以下であることが特に好ましい。
親水性基材は上記のように、高い初期抗菌活性値を有することができる点で、X線光電子分光法で測定される窒素量が1at%以上および/または酸素量が5at%以上であることが好ましい。この場合において、親水性基材の水の接触角は前述の範囲にあることも好ましい。なお、本明細書における「X線光電子分光法(XPS)で測定される窒素量」とは、光電子スペクトルにおける窒素1sの光電子ピーク強度から計測されたものであり、X線光電子分光法(XPS)で測定される酸素量は、光電子スペクトルにおける酸素1sの光電子ピーク強度から計測されたものであることを意味する。
親水性基材の窒素量及び酸素量を上記範囲に調節する方法は特に限定されない。例えば、窒素量を上記範囲に調節する方法として、後記するプラズマ処理によりプラズマ処理部を形成する方法を挙げることができる。また、酸素量を上記範囲に調節する方法として、後記する紫外線処理により紫外線処理部を形成する方法を挙げることができる。なお、入手した基材自体の窒素量及び酸素量が上記範囲内であれば、当該基材に特段の処理をすることなく本発明の抗菌部材に供することもできる。
親水性基材の形状は特に限定されず、例えば、シート状、板状、ブロック状、ネット状、パンチングシート状、粒状、ロッド状、破砕状、ディッシュ状等の各種形状を挙げることができ、用途に応じて適宜設定することができる。なお、親水性基材は、中空状又は多孔質状等、内部に細孔を有していてもよい。
親水性基材の材質は、少なくとも抗菌剤が担持される表面が親水性である限り、その材質は特に制限されず、例えば、樹脂、ガラス、金属等を挙げることができる。白金粒子及び銀粒子がより担持しやすいという観点から、親水性基材の材質は樹脂であることが好ましい。即ち、前記親水性基材は樹脂で形成されていることが好ましい。
親水性基材が樹脂で形成されている場合、樹脂としては、ポリスチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂、ABS樹脂、PET樹脂、ポリカーボネート樹脂、尿素樹脂、ポリ乳酸樹脂、オレフィン樹脂及びフェノール樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。この場合、白金粒子及び銀粒子が担持されやすく、しかも、優れた抗菌性能を発揮することができる。上記フッ素樹脂としては、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等が例示される。上記オレフィン樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン樹脂等が例示される。
親水性基材は、その大きさ、厚み等も特に限定されず、使用する用途に応じて適宜のサイズ(例えば、0.5μm以上)に設定することができる。前記親水性基材は、例えば、公知の方法で製造することができ、あるいは、市販品から入手することができる。基材を親水性に処理する方法も特に限定されず、例えば、公知の表面処理(親水化処理)の方法を広く採用することができ、中でも後記するプラズマ処理または紫外線処理が好ましい。
前記親水性基材は、白金粒子及び銀粒子が担持されやすく、しかも、高い初期抗菌活性値を有することができる点で、プラズマ処理部または紫外線処理部を有することが好ましい。プラズマ処理部は、例えば、親水性基材を窒素源雰囲気下でプラズマ処理することで形成することができる。また、紫外線処理部は、親水性基材を酸素源雰囲気下で紫外線処理することで形成することができる。なお、念のために注記するに過ぎないが、プラズマ処理は、プラズマ処理部を有していない親水性基材に対して行い、また、紫外線処理は、紫外線処理部を有していない親水性基材に対して行うものである。但し、処理効果を増強させる目的で、プラズマ処理部または紫外線処理部を同じ部位に複数回の処理を実施しても良い。
プラズマ処理の方法は特に限定されず、例えば、親水化処理のために行われる公知のプラズマ処理を広く採用することができる。プラズマ処理に使用される装置も特に限定されず、例えば、公知のプラズマ処理装置を使用することができる。
プラズマ処理におけるプラズマ照射方法も特に限定されない。例えば、親水化剤の存在下で親水性基材に対しプラズマを照射することでプラズマ処理を行うことできる。親水化剤としては、例えば、公知の親水化剤を広く使用することができ、アンモニアガス等を例示することができる。親水化剤として、アンモニアを使用する場合は、基材表面はアミノ基が形成され得る。プラズマの照射時間も特に限定されず、目的とする親水化の程度に応じて適宜設定することができる。
紫外線処理の方法は特に限定されず、例えば、親水化処理のために行われる公知の紫外線処理を広く採用することができる。紫外線処理に使用される装置も特に限定されず、例えば、低圧水銀ランプ等を備えた公知の紫外線処理装置を使用することができる。
紫外線処理における紫外線照射方法も特に限定されない。例えば、空気、酸素等の存在下で親水性基材に対し紫外線を照射することで紫外線処理を行うことでき、親水化剤の存在下で行うこともできる。親水化剤としては、例えば、公知の親水化剤を広く使用することができる。空気雰囲気下で紫外線処理を行うと、基材表面に酸素を含む官能基が形成され親水性が付与される。紫外線の照射時間も特に限定されず、目的とする親水化の程度に応じて適宜設定することができる。
前記プラズマ処理部は、X線光電子分光法で測定される窒素量が1at%以上であることが好ましい。この場合、抗菌部材はさらに高い初期抗菌活性値を有し、しかも抗菌部材の耐久性もより向上しやすい。前記プラズマ処理部は、X線光電子分光法で測定される窒素量が2at%以上であることがさらに好ましい。
前記プラズマ処理部のX線光電子分光法で測定される窒素量(at%)が、プラズマ処理前もしくはプラズマが到達していない同表面深層部に比べて10%以上増加していることが好ましい。これにより、抗菌部材はより高い初期抗菌活性値を有し、しかも抗菌部材の耐久性も向上しやすい。ここでいう「プラズマが到達していない同表面深層部」とは、プラズマされた側の表面から100nm以上の深さの領域を意味する。
前記紫外線処理部のX線光電子分光法で測定される酸素量が5at%以上であることが好ましい。これにより、抗菌部材はより高い初期抗菌活性値を有し、しかも抗菌部材の耐久性も向上しやすい。
前記紫外線処理部のX線光電子分光法で測定される酸素量(at%)が、紫外線処理前もしくは紫外線処理が到達していない同表面深層部に比べて10%以上増加していることが好ましい。これにより、抗菌部材はより高い初期抗菌活性値を有し、しかも抗菌部材の耐久性も向上しやすい。ここでいう「紫外線処理が到達していない同表面深層部」とは、紫外線処理された側の表面から100nm以上の深さの領域を意味する。
紫外線処理又はプラズマ処理が到達していない同表面深層部の酸素量や窒素量を測定するにあたっては、前記表面深層部を露出させて行う。前記表面深層部を露出させる方法に特に制限はなく、例えば、GCIB(ガスクラスターイオンビーム)エッチング法、スクレイパーで削り取る方法、やすり等で研磨する方法などが例示される。
前記親水性基材は、前記プラズマ処理部または前記紫外線処理部を有し、かつ、その表面の水の接触角が上記範囲のいずれかであることが特に好ましい。この場合、本発明の抗菌部材は、高い初期抗菌活性値を有することに加えて抗菌部材の耐久性も特に向上しやすい。この場合において、前記プラズマ処理部の窒素量及び前記紫外線処理部の酸素量が上記範囲にあることも好ましい。
本発明の抗菌部材は、上記のように、親水性基材上に白金粒子及び銀粒子を含有する抗菌剤が担持されていることで、優れた抗菌性を有することができるものであり、しかも、抗菌剤の担持量が少なくとも優れた抗菌性を有することができる。例えば、本発明の抗菌部材は、抗菌剤が親水性でない基材に担持されてなる抗菌部材と比較した場合に、両者の抗菌剤の担持量が同量であっても、本発明の抗菌部材の方が優れた抗菌性を有することができる。
また、本発明の抗菌部材は、抗菌剤がより強固に担持されていることにより、抗菌部材が摩擦等されたとしても抗菌剤が脱落しにくい。従って、本発明の抗菌部材は、耐摩耗性に優れ、長期間にわたって優れた抗菌性を維持することができる。特に、親水性基材の親水性が高いほど抗菌剤がより強固に担持されるので、耐摩耗性は特に向上する。親水性基材がプラズマ処理されている場合は、親水性が特に高く、抗菌剤が強く結着されるので、耐摩耗性が顕著に向上し、対摩耗試験前後において抗菌性の低下が抑制されるという特性を有する。斯かる特性は、親水性基材がプラズマ処理部又は紫外線処理部を有する場合に特に顕著に発現し、プラズマ処理部を有する場合が特に顕著に発現する。
本発明の抗菌部材を製造する方法は特に限定されない。例えば、本発明の抗菌部材は、親水性基材上に抗菌剤を担持させる工程を備える製造方法によって製造することができる。以下、「親水性基材上に抗菌剤を担持させる工程」を「工程A」と略記する。
工程Aで使用する親水性基材は、本発明の抗菌部材が備える親水性基材と同様である。従って、工程Aで使用する親水性基材も、水の接触角が95°以下であることが好ましく、85°以下であることがより好ましく、75°以下であることがさらに好ましく、50°以下であることが特に好ましい。この場合において、表面にアミノ基を有することが好ましい。
親水性基材は、前述したように、基材を別途、表面処理(例えば、前記プラズマ処理又は紫外線処理)をすることで得ることができるし、あるいは、市販品から入手することも可能である。例えば、準備した基材が水に対する接触角が95°を超える場合は、表面処理によって基材を親水化処理して、親水性基材を製作しなければならない。もちろん、準備した基材が水に対する接触角が95°を下回る場合(即ち、親水性基材)であっても表面処理によってさらに親水化処理することもできる。これによって、より親水性の高い親水性基材を製作することができる。
従って、本発明の抗菌部材を製造する方法では、抗菌剤を担持させる前に、基材の表面処理によって親水性基材を得る工程を備えることが好ましい。斯かる工程を「表面処理工程」と略記する。言い換えれば、本発明の抗菌部材の製造方法は、前記表面処理工程と、前記工程Aとをこの順に備えることが好ましい。
表面処理工程で準備する基材は、前述のように、樹脂、ガラス、金属等を挙げることができ樹脂で形成された基材であることが好ましい。
表面処理工程において、表面処理の方法は特に限定されず、例えば、前述の親水化処理方法を広く挙げることができ、表面処理は、前述のプラズマ処理又は紫外線処理であることが好ましい。即ち、本発明の製造方法は「抗菌剤を担持させる前に、基材のプラズマ処理又は紫外線処理によって親水性基材を得る工程」を備えることが特に好ましいといえる。
表面処理工程においてプラズマ処理を行う場合、当該プラズマ処理により形成されるプラズマ処理部のX線光電子分光法で測定される窒素量が、1at%以上になるようにプラズマ処理を行うことが好ましい。また、当該プラズマ処理により形成されるプラズマ処理部のX線光電子分光法で測定される窒素量が、プラズマ処理前もしくはプラズマが到達していない同表面深層部に比べて10%以上増加するようにプラズマ処理を行うことが好ましい。これにより、得られる抗菌部材はより高い初期抗菌活性値を有し、しかも抗菌部材の耐久性も向上しやすい。
表面処理工程において紫外線処理を行う場合、当該紫外線処理により形成される紫外線処理部のX線光電子分光法で測定される酸素量が、5at%以上になるように紫外線処理を行うことが好ましい。また、当該紫外線処理により形成される紫外線処理部のX線光電子分光法で測定される酸素量が、紫外線処理前もしくは紫外線が到達していない同表面深層部に比べて10%以上増加するように紫外線処理を行うことが好ましい。これにより、抗菌部材はより高い初期抗菌活性値を有し、しかも抗菌部材の耐久性も向上しやすい。
工程Aでは、前記表面処理工程で得た親水性基材、あるいは、別途準備した親水性基材(例えば、前記プラズマ処理部又は紫外線処理部を有する親水性基材)上に抗菌剤を担持させる。担持の方法は特に限定されず、例えば、公知の方法を広く採用することができる。例えば、抗菌剤を含む分散液に親水性基材を浸漬させることで、親水性基材上に抗菌剤を担持させることができる。ここでは抗菌剤を含む分散液を「分散液A」と表記する。
分散液Aは抗菌剤の有効成分である白金粒子及び銀粒子を少なくとも含み、これらが分散してなるものである。分散液Aの溶媒は、水、アルコール化合物、及び、これらの混合溶媒等の水系溶媒を広く使用することができ、好ましくは水である。
分散液Aにおいて、白金粒子及び銀粒子の平均一次粒子径は特に限定されず、例えば、いずれも0.1~1000nmであり、1~800nmであることが好ましく、5~500nmであることがより好ましい。ここでいう平均一次粒子径は、ゼータ電位測定装置(ゼータサイザーナノZS90、Malvern社製)で測定された値をいう。白金粒子及び銀粒子の平均一次粒子径は互いに異なっていてもよく、また、好ましい平均一次粒子径の範囲も異なっていてもよい。
分散液A中の白金粒子と銀粒子との含有割合は特に限定されない。例えば、白金粒子及び銀粒子の全質量に対して、銀粒子の含有割合は1質量%以上とすることができ、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは20質量%以上、特に好ましくは30質量%以上である。また、白金粒子及び銀粒子の全質量に対して、銀粒子の含有割合は99質量%以下とすることができ、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下、さらに好ましくは60質量%以下、特に好ましくは50質量%以下である。
分散液A中の白金粒子と銀粒子の濃度も特に限定されない。例えば、分散液Aは、前記水系媒体に対する白金粒子及び銀粒子の総含有割合を0.1~10000質量ppmとすることができ、0.2~5000質量ppmであることが好ましく、0.5~500質量ppmであることがより好ましく、1~250質量ppmであることがさらに好ましく、5~50質量ppmであることが特に好ましい。
分散液AのpHは特に限定されず、例えば、pHは3~7であることが好ましく、3.5~6であることがさらに好ましく、3.5~4.5であることが特に好ましい。分散液Aは、本発明の効果が阻害されない限りは、種々の添加剤を含むことができる。
工程Aにおいて、分散液Aへの親水性基材の浸漬方法は特に限定されず、例えば、親水性基材の全体が分散液Aに浸るようにすればよい。親水性基材を分散液Aに浸漬した状態で、例えば、温度を20~100℃の範囲にすることができる。これにより、親水性基材への抗菌剤の担持が促進され得る。浸漬時間は特に限定されず、浸漬時の温度、分散液Aの濃度等によって適宜設定することができる。分散液Aに親水性基材を浸漬するにあたっては、必要に応じて超音波処理を行うこともできる。
工程Aにおける浸漬によって、親水性基材の表面に抗菌剤である白金粒子及び銀粒子が担持され、目的の抗菌部材を得ることができる。
なお、分散液Aは、例えば、公知の製造方法で製造することができ、あるいは、市販の白金(ナノ)粒子分散液と銀(ナノ)粒子分散液を混合して製造することもできる。分散液Aは、例えば、以下のように、白金粒子の前駆体及び銀粒子の前駆体を用いて製造することができる。ここでいう前駆体とは、化学処理をすることで、白金粒子、銀粒子を形成することができる化合物を意味する。
白金粒子の前駆体としては、例えば、白金源を錯化することで得ることができる。白金源としては、例えば、白金の酸化物、水酸化物、塩化物、炭酸塩、酢酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、リン酸塩、クロリド錯体等が例示される。白金源の錯化処理は、例えば、各種有機塩を使用し、該有機塩を白金源と反応させることで行うことができる。中でも、有機塩としてはクエン酸三ナトリウムを使用することが好ましい。クエン酸三ナトリウムは水和物であってもよい。白金源の錯化は、例えば、水中で行うことができる。
白金源を錯化処理するにあたり、白金源と有機塩との使用割合は特に限定されない。例えば、白金源に含まれる白金1モルに対し、有機塩1~5モル用いることができる。
同様に、銀粒子の前駆体としては、例えば、銀錯体を挙げることができる。銀錯体は、例えば、銀源を錯化することで得ることができる。銀源としては、例えば、銀の酸化物、水酸化物、塩化物、炭酸塩、酢酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、リン酸塩等が例示される。銀源の錯化処理は、例えば、各種有機塩を使用し、該有機塩を銀源と反応させることで行うことができる。中でも、有機塩としてはクエン酸三ナトリウムを使用することが好ましい。クエン酸三ナトリウムは水和物であってもよい。銀源の錯化は、例えば、水中で行うことができる。
銀源を錯化処理するにあたり、銀源と有機塩との使用割合は特に限定されない。例えば、銀源に含まれる白金1モルに対し、有機塩1~5モル用いて銀源を錯化処理することができる。
白金粒子の前駆体と銀粒子の前駆体とを、水系溶媒中で混合することで分散液Aが得られる。白金粒子の前駆体と銀粒子の前駆体とを混合するにあたって、混合時の温度も特に限定されず、例えば、室温、具体的には15~35℃とすることができる。
白金粒子の前駆体と銀粒子の前駆体とを混合して混合液を得た後、さらに該混合液に酸を添加することもできる。この酸の添加によって、混合液のpHが適切に調節され、これにより粒子の生成が促進されて白金粒子と銀粒子を含む分散液を容易、かつ、速やかに得ることができる。酸としては、塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸;酢酸、クエン酸、コハク酸等の有機酸等を挙げることができる。これらの中でも、生成後の粒子の分散安定性が良好であるという観点から、有機酸を使用することが好ましく、クエン酸を使用することが特に好ましい。
以上の方法Aによって工程Aで使用する分散液Aを得ることができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例の態様に限定されるものではない。
(製造例1;銀粒子の前駆体)
硝酸銀0.104gと、クエン酸三ナトリウム二水和物0.130gとを980mLのイオン交換水(25℃)に溶解させ、30分間撹拌し、銀錯体を含む水溶液を調製した。このように得られた銀錯体を銀粒子の前駆体とした。
(製造例2;白金粒子の前駆体)
塩化白金(II)酸カリウム0.426gと、クエン酸三ナトリウム二水和物0.130gとを、20mLのイオン交換水(25℃)に溶解させ、30分間撹拌し、白金錯体を含む水溶液を調製した。このように得られた白金錯体を白金粒子の前駆体とした。
(調製例1)
製造例2で得られた白金錯体を含む水溶液の10mlを、製造例1で得られた銀錯体を含む水溶液に60分かけて攪拌しながら滴下し、滴下終了後、さらに60分間撹拌を続け、混合液を得た。得られた混合液に、50%クエン酸水溶液を約0.6mL滴下することで混合液のpHを4に調整し、洗浄用水を10ml追加し、さらに60分間撹拌することで、白金粒子と銀粒子とを含む水系分散液を得た。得られた水系分散液中の粒子の含有量をICP-MS(パーキンエルマー社製ElanDRCII)で確認したところ、抗菌剤である白金粒子が100質量ppm、銀粒子が66質量ppmであった。水系分散液の製造直後において、ゼータ電位測定装置(ゼータサイザーナノZS90、Malvern社製)で水系分散液のDLS測定をしたところ、水系分散液には平均粒子径が138nmである粒子が観測された。
(調製例2)
調製例1で得られた水系分散液の水の量を調節することにより、抗菌剤である白金粒子が10質量ppm、銀粒子が6.6質量ppmである水系分散液(すなわち、調製例1で得た水系分散液の10倍希釈液)を得た。
(実施例1)
アンモニアガス雰囲気下でポリプロピレン樹脂(日立化成株式会社製「コウベポリシートPP-N-AN」)の片面にプラズマ処理を行うことにより、プラズマ処理された親水性基材を得た。プラズマ処理には株式会社魁半導体製「CPE-400」を用いた。アンモニアガスの流量を100cc/min、圧力を100Pa、電力を400Wとし、プラズマ照射時間を10分としてプラズマ処理を行った。得られた親水性基材のプラズマ処理を行っていない面の全面にはフッ素テープで貼って、プラズマ処理面のみが露出するようにした。X線光電子分光法(XPS)分析の結果から、得られた親水性基材は表面に窒素(N1s、8.22at%)をプラズマ処理前に比べて多く有していることがわかった(プラズマ処理前、即ちフッ素テープ貼付部の同窒素量は0.12at%)。アンモニアガスを雰囲気でプラズマ処理を実施したことから、当該窒素はアミノ基由来であると推定した。
この親水性基材を、調製例2で得られた水系分散液(分散液A)に親水性基材の全体が浸るように浸漬し、50℃で1時間の加熱処理を行った。加熱処理後、残存している液を取り除き、50℃にて乾燥した後に水で軽く洗浄し、さらに50℃で乾燥することで、試験体を得た。
(実施例2)
空気雰囲気下でポリプロピレン樹脂の片面に紫外線処理を行うことにより、紫外線処理された親水性基材を得た。紫外線処理には110W低圧水銀ランプ(SEN LIGHTS CORPORATION製 PHOTOSURFACE PROCESSOR PL16-110)を用い、紫外線照射時間を10分として紫外線処理を行った。得られた親水性基材の紫外線処理を行っていない面の全面にはフッ素テープで貼って、紫外線処理面のみが露出するようにした。X線光電子分光法(XPS)分析の結果から、得られた親水性基材は表面に酸素(O1s、14.05at%)が紫外線処理前に比べて多く有していることがわかった(紫外線処理前、即ちフッ素テープ貼付部の同酸素量は3.43at%)。当該増加した酸素は、定性できないものの、親水性を有する水酸基等と推定した。
この親水性基材を、調製例2で得られた水系分散液(分散液A)に親水性基材の全体が浸るように浸漬し、50℃で1時間の加熱処理を行った。加熱処理後、残存している液を取り除き、50℃にて乾燥した後に水で軽く洗浄し、さらに50℃で乾燥することで、試験体を得た。
(比較例1)
プラズマ処理等の何らの処理をせずにポリプロピレン樹脂を基材として使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で試験体を得た。すなわち、プラズマ処理等の何らの処理をせずにポリプロピレン樹脂を、調製例2で得られた水系分散液(分散液A)に基材全体が浸るように浸漬し、50℃で1時間の加熱処理を行った。加熱処理後、残存している液を取り除き、50℃にて乾燥した後に水で軽く洗浄し、さらに50℃で乾燥することで、試験体を得た。
(X線光電子分光法(XPS))
XPSによる分析は、下記の条件に基づいて行った。
・装置名:アルバックファイ社製「ESCA5700」
・入射X線:Mg Kα(非単色化X線)
・イオン銃:Ar
・X線ビーム径:約2mm
・光電子の取り出し角度:光電子の取り出し角度45度
・横軸補正:横軸補正C1sメインピークを284.8eVとした。
・定量範囲:C 282-293eV、O 528-538eV、N 395-404eV
(摩擦試験前の抗菌性評価)
各実施例及び比較例で得られた試験体に対し、JIS Z2801の準拠する測定方法に従い、フィルム密着法で抗菌性試験を行った。また、菌体としては、大腸菌を用いて試験を行った。
(摩擦試験後の抗菌性評価)
220mm×230mmのサイズの「コンフォートサービスタオル100」(日本製紙クレシア株式会社製)上に、50mm×50mmのサイズに切り取った試験体を載せ、さらに、この試験体の表面に同サイズに切り取ったシリコンゴム(アズワン製シリコンゴムシート2t 300角)を載せた。このシリコンゴムの上に200gの重り(PPボトル)を一方向に25往復させて摩擦試験を行った。摩擦試験後の試験体を取り出し、この試験体に対し、JIS Z2801の準拠する測定方法に従い、フィルム密着法で抗菌性試験を行った。また、菌体としては、大腸菌を用いて試験を行った。
表1には、X線光電子分光法(XPS)の測定結果を示している。
Figure 2023086561000001
表2には、各実施例及び比較例で得た試験体の摩擦試験前後の抗菌活性値の測定結果を示している。あわせて各試験体の作製に使用した基材の水に対する接触角を示している。なお、水接触角は、協和界面科学株式会社製「Drop master Dmo-501」を用い、液適法により測定した値を示す。
Figure 2023086561000002
表2には、各実施例及び比較例で得た試験体の摩擦試験前後の抗菌活性値の測定結果を示している。表2に示される結果から、親水性基材上に白金粒子及び銀粒子を含有する抗菌剤が担持される抗菌部材は優れた抗菌性を有することがわかった。一方、比較例1は基材が親水性ではなかったので、抗菌性は見られなかった。
さらに、基材がプラズマ処理された実施例1の試験体は、摩擦試験後においても抗菌活性値の低下は見られないことから、抗菌剤が基材に強固に結着しているといえ、耐久性に優れるものであった。

Claims (13)

  1. 親水性基材上に抗菌剤が担持されており、
    前記抗菌剤は、白金粒子及び銀粒子を含有する、抗菌部材。
  2. 前記親水性基材は、水の接触角が95°以下である、請求項1に記載の抗菌部材。
  3. 前記親水性基材は、X線光電子分光法で測定される窒素量が1at%以上および/または酸素量が5at%以上である、請求項1または2に記載の抗菌部材。
  4. 前記親水性基材は、プラズマ処理部または紫外線処理部を有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の抗菌部材。
  5. 前記プラズマ処理部は、前記親水性基材を窒素源雰囲気下でプラズマ処理することで形成される、請求項4に記載の抗菌部材。
  6. 前記紫外線処理部は、前記親水性基材を酸素源雰囲気下で紫外線処理することで形成される、請求項4に記載の抗菌部材。
  7. 前記プラズマ処理部は、X線光電子分光法で測定される窒素量が1at%以上である、請求項4に記載の抗菌部材。
  8. 前記紫外線処理部は、X線光電子分光法で測定される酸素量が5at%以上である、請求項4に記載の抗菌部材。
  9. 前記プラズマ処理部のX線光電子分光法で測定される窒素量(at%)が、プラズマ処理前もしくはプラズマが到達していない同表面深層部に比べて10%以上増加している、請求項4に記載の抗菌部材。
  10. 前記紫外線処理部のX線光電子分光法で測定される酸素量(at%)が、紫外線処理前もしくは紫外線が到達していない同表面深層部に比べて10%以上増加している、請求項4に記載の抗菌部材。
  11. 前記親水性基材は樹脂で形成されている、請求項1~10のいずれか1項に記載の抗菌部材。
  12. 請求項1~11のいずれか1項に記載の抗菌部材の製造方法であって、
    親水性基材上に抗菌剤を担持させる工程を備える、抗菌部材の製造方法。
  13. 抗菌剤を担持させる前に、基材のプラズマ処理又は紫外線処理によって親水性基材を得る工程を備える、請求項12に記載の抗菌部材の製造方法。
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