JP2023086514A - 油圧マニホールドブロック構造体 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の実施形態は、油圧マニホールドブロック構造体に関する。
油圧マニホールドブロックには、金属ブロックに穴をあけることにより油路が形成され、当該油圧マニホールドブロックに、直接、油圧機器(例えば、電磁弁、サーボ弁、リリーフ弁、逆止弁などを有する油圧機器)が取り付けられる(特許文献1乃至3)。複数の配管の代わりに油圧マニホールドブロックが用いられることにより、油圧系統を小型化、軽量化できる。
油圧マニホールドブロックは、一般的に、直方体の金属ブロックから機械加工により製造される。図8に例示されるように、油路3’が形成された油圧マニホールドブロック2’には、Oリング5’を有する油圧機器1’が、取付ボルト4’を介して取り付けられる。油路3’を通る油が加圧された状態において、Oリング5’によるシールが維持されるようにするため、油圧機器取付面6’は、一般的に、表面粗さが、最大高さ(Rmax)が、3.2S以下とされる。これは油圧機器取付面6’の表面粗さが粗いと、油路3’を通る油が加圧されたときに、Oリング5’によるシールが十分に機能せず、油が外部へ漏洩する可能性があるためである。よって、油圧マニホールドブロック2’を製造する際には、油圧機器取付面6’、および、油圧機器非取付面7’を含む油圧マニホールドブロック2’の表面全体に、平滑化のための機械加工が施されるのが一般的である。
平滑化のための機械加工が施された油圧マニホールドブロック2’に、油圧機器1’を取り付けるプロセスの一例について説明する。
(1)第1に、光明丹などが、油圧機器1’を取り付けるための油圧機器取付面6’に塗布される。また、Oリングのない状態で、取付ボルト4’に規定トルクを付与して油圧機器1’を油圧マニホールドブロック2’に取り付け、油圧機器1’と油圧マニホールドブロック2’の油圧機器取付面6’とが面当たりしていることを確認する。なお、油圧機器取付面6’に、傷や凹みがある場合には、両者が面当たりしない。この場合、油圧機器取付面6’、および、油圧機器非取付面7’を含む油圧マニホールドブロック2’の表面を、再度、機械加工したり、サンドペーパー、オイルストーン等を用いて、繰り返し平滑化作業することが必要になる。また、平滑化を手作業で行う場合には、局所的に凹んだ部位が更に凹んでしまう可能性がある。よって、熟練作業者が、何度も面当たりを確認しながら、平滑化作業を行う必要がある。
(2)上記「(1)」で塗布した光明丹等を除去、清掃後、取付ボルト4’を緩める。次に、油圧機器1’にOリング5’を組み込む。その後、再度、取付ボルト4’に規定トルクを付与して油圧機器1’を油圧マニホールドブロック2’に取り付ける。
(3)油圧マニホールドブロック2’の油圧機器非取付面7’には、防錆を目的に塗装する必要があり、また、油圧機器非取付面7’に塗装実施前のブラスト処理を行う必要がある。このため、油圧機器1’が油圧マニホールドブロック2’に取り付けられた状態で、油圧機器取付面6’の外周に、油圧マニホールドブロック2’の外縁よりも約5~10mmほど大きくしたエリアをマーキングする。その後、油圧機器1’を油圧マニホールドブロック2’から取り外す。続いて、マーキングしたエリアを含めて、油圧機器取付面6’をマスキングし、油圧マニホールドブロック2’をブラスト処理し、その後、油圧機器非取付面7’に塗装を施す。なお、油圧機器取付面6’の外周に5~10mmのマージンを設けないと、塗料の存在に起因して、油圧機器1’と油圧機器取付面6’とが面接触しない可能性が生じる。換言すれば、油圧機器取付面6’もしくは油圧機器取付面6’の外周に塗料が付着した状態で、油圧機器1’を油圧マニホールドブロック2’に取り付けると、Oリング5’の周辺において、油圧機器1’と油圧機器取付面6’とが面接触せず、隙間が開いてしまうことがある。Oリング5’の周辺に隙間がある場合、油路3’内の油が加圧されることによって、Oリング5’が当該隙間に入り込む事象(換言すれば、Oリング5’のはみ出し事象)が発生する可能性がある。また、はみ出し事象が発生している状態で、油路3’内の油が繰り返し加圧、減圧されると、Oリング5’が摩耗し、破損する可能性がある。
(4)再度、油圧機器1’を油圧マニホールドブロック2’に取り付ける。その後、試験運転により油路3’の油を加圧し、油の漏洩がないことを確認する。また、油圧機器取付面6’の外周の未塗装部を、タッチアップ塗装もしくは防錆塗装する。
(2)上記「(1)」で塗布した光明丹等を除去、清掃後、取付ボルト4’を緩める。次に、油圧機器1’にOリング5’を組み込む。その後、再度、取付ボルト4’に規定トルクを付与して油圧機器1’を油圧マニホールドブロック2’に取り付ける。
(3)油圧マニホールドブロック2’の油圧機器非取付面7’には、防錆を目的に塗装する必要があり、また、油圧機器非取付面7’に塗装実施前のブラスト処理を行う必要がある。このため、油圧機器1’が油圧マニホールドブロック2’に取り付けられた状態で、油圧機器取付面6’の外周に、油圧マニホールドブロック2’の外縁よりも約5~10mmほど大きくしたエリアをマーキングする。その後、油圧機器1’を油圧マニホールドブロック2’から取り外す。続いて、マーキングしたエリアを含めて、油圧機器取付面6’をマスキングし、油圧マニホールドブロック2’をブラスト処理し、その後、油圧機器非取付面7’に塗装を施す。なお、油圧機器取付面6’の外周に5~10mmのマージンを設けないと、塗料の存在に起因して、油圧機器1’と油圧機器取付面6’とが面接触しない可能性が生じる。換言すれば、油圧機器取付面6’もしくは油圧機器取付面6’の外周に塗料が付着した状態で、油圧機器1’を油圧マニホールドブロック2’に取り付けると、Oリング5’の周辺において、油圧機器1’と油圧機器取付面6’とが面接触せず、隙間が開いてしまうことがある。Oリング5’の周辺に隙間がある場合、油路3’内の油が加圧されることによって、Oリング5’が当該隙間に入り込む事象(換言すれば、Oリング5’のはみ出し事象)が発生する可能性がある。また、はみ出し事象が発生している状態で、油路3’内の油が繰り返し加圧、減圧されると、Oリング5’が摩耗し、破損する可能性がある。
(4)再度、油圧機器1’を油圧マニホールドブロック2’に取り付ける。その後、試験運転により油路3’の油を加圧し、油の漏洩がないことを確認する。また、油圧機器取付面6’の外周の未塗装部を、タッチアップ塗装もしくは防錆塗装する。
上述したプロセスにより、油圧マニホールドブロックと油圧機器との組立体の品質が確保される。しかし、プロセスの工数が多く、長い作業時間を要するという問題点がある。
そこで、本発明の目的は、油圧マニホールドブロック構造体と油圧機器との組立体を製造するに際して、プロセスの工数、あるいは、作業時間を低減可能な油圧マニホールドブロック構造体を提供することである。
上記課題を解決するために、実施形態における油圧マニホールドブロック構造体は、第1油路を有する内部構造と、外表面と、前記第1油路と、油圧機器の第2油路とを流体的に接続する少なくとも1つの開口部とを具備し、前記外表面は、少なくとも1つの前記開口部が設けられ、前記油圧機器が取り付けられる取付面と、前記取付面の外側に、段差を介して配置され、前記取付面に取り付けられる前記油圧機器と非接触状態に維持される第1面とを有することを特徴とする。
本発明の実施形態により、油圧マニホールドブロック構造体と油圧機器との組立体を製造するに際して、プロセスの工数、あるいは、作業時間を低減可能な油圧マニホールドブロック構造体を提供することができる。
以下、実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100に関して、添付図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、同じ機能を有する部材、部位については、同一の符号が付され、同一の符号が付されている部材、部位について、繰り返しの説明は省略される。
(第1の実施形態)
図1および図2を参照して、第1の実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100Aについて説明する。図1は、第1の実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100Aに油圧機器1が取り付けられている状態を模式的に示す概略断面図である。図2は、ブロックBLに段差31gを設ける方法の一例を示す図である。
図1および図2を参照して、第1の実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100Aについて説明する。図1は、第1の実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100Aに油圧機器1が取り付けられている状態を模式的に示す概略断面図である。図2は、ブロックBLに段差31gを設ける方法の一例を示す図である。
(構成・作用)
第1の実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100Aは、第1油路3を有する内部構造Tと、外表面Sと、少なくとも1つの開口部21と、を備える。開口部21は、油圧マニホールドブロック構造体100Aの第1油路3と、油圧機器1の第2油路13とを流体的に接続する。なお、本明細書において、油圧マニホールドブロック構造体100に設けられる油路のことを「第1油路」と呼び、油圧機器1に設けられる油路のことを、第1油路と区別して、「第2油路」と呼ぶ。図1に記載の例では、開口部21は、第1開口部21aと、第2開口部21bとを含む。なお、開口部21の数は、3個以上であってもよい。
第1の実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100Aは、第1油路3を有する内部構造Tと、外表面Sと、少なくとも1つの開口部21と、を備える。開口部21は、油圧マニホールドブロック構造体100Aの第1油路3と、油圧機器1の第2油路13とを流体的に接続する。なお、本明細書において、油圧マニホールドブロック構造体100に設けられる油路のことを「第1油路」と呼び、油圧機器1に設けられる油路のことを、第1油路と区別して、「第2油路」と呼ぶ。図1に記載の例では、開口部21は、第1開口部21aと、第2開口部21bとを含む。なお、開口部21の数は、3個以上であってもよい。
外表面Sは、油圧機器1が取り付けられる取付面6と、第1面7とを有する。取付面6には、開口部21(例えば、第1開口部21aおよび第2開口部21b)が設けられる。
第1面7は、取付面6の外側に、段差31gを介して配置される。また、第1面7は、取付面6に取り付けられる油圧機器1と非接触状態に維持される。換言すれば、第1面7は、油圧機器1が取り付けられない非取付面である。
なお、第1の実施形態では、図1に例示されるように、取付面6は、第1面7に対して突出した位置に配置されている(より具体的には、取付面6の高さは、第1面7の高さよりも高い。)。取付面6の高さが、第1面7の高さよりも所定量(例えば、5mm以上10mm以下程度)高くなるように、取付面6と第1面7との間に段差31gが設けられてもよい。
また、油圧マニホールドブロック構造体100は、固定具4(例えば、ボルト4a)の先端部を受容可能な受容穴23を有する。そして、油圧マニホールドブロック構造体100の本体ブロック2には受容穴23が形成されている。この受容穴23は、ボルト4aの雄ネジ部4cに螺合可能な雌ネジ部23cを有することが好ましい。本体ブロック2は、複数の受容穴23を有し、複数の受容穴23のそれぞれにボルト4aが挿入されている。この場合、油圧機器1は、複数のボルト4aを介して、本体ブロック2に固定される。
(効果)
取付面6とその外側の第1面7との間に段差31gが設けられていることにより、平滑化すべき面の大きさを低減することができる。換言すれば、取付面6に平滑化処理が施されるのに対し、第1面7については、平滑化が要求されないか、あるいは、要求される平滑化の程度が緩和される。よって、平滑化すべき範囲が削減されることにより、製造期間が短縮され、製造コストが低減される。
取付面6とその外側の第1面7との間に段差31gが設けられていることにより、平滑化すべき面の大きさを低減することができる。換言すれば、取付面6に平滑化処理が施されるのに対し、第1面7については、平滑化が要求されないか、あるいは、要求される平滑化の程度が緩和される。よって、平滑化すべき範囲が削減されることにより、製造期間が短縮され、製造コストが低減される。
油圧マニホールドブロック構造体100Aが金属製である場合には、第1面7は、金属材料に塗装が施された塗装面S1(以下、便宜的に、図面中、塗装面S1を太線によって表示する。)であることが好ましい。塗装によって金属材料が保護(例えば、防錆)される。他方、図1に記載の例では、取付面6は、油圧機器1との間の面接触を確実に確保する観点から、非塗装面S2である。
第1の実施形態では、取付面6とその外側の第1面7との間に段差31gが設けられているため、第1面7を塗装面S1とし、取付面6を非塗装面S2とするのが容易である。例えば、第1の実施形態では、取付面6とその外側の第1面7との間に段差31gが設けられているため、取付面6のみをマスキングするのが容易である。よって、油圧マニホールドブロック構造体100Aの本体ブロック2の機械加工後に、取付面6をマスキングした状態で第1面7に塗装を施すことが容易である。
また、塗装に際して、油圧機器1が取り付けられる領域の周囲にマージンを確保する必要がないため、試験運転完了後において、取付面6の周囲に、タッチアップ塗装および防錆塗装を施す必要がない。また、保守点検のために油圧機器1が取り外された後、取付面6の周囲から塗装を除去する作業が不要である。よって、作業工数が削減される。
なお、第1の実施形態において、油圧マニホールドブロック構造体100Aが非金属製である場合、あるいは、油圧マニホールドブロック構造体100Aが錆びにくい金属材料(例えば、ステンレス鋼、あるいは、アルミニウム)によって構成されている場合には、取付面6および第1面7の両方が非塗装面S2とされてもよい。
図2を参照して、第1の実施形態において、段差31gを設ける方法の一例について説明する。第1に、図2(a)に例示されるように、ブロックBL(例えば、直方体形状を有するブロック)が準備される。次に、取付面6とされるべき領域の周囲の領域(換言すれば、除去対象領域8)が、機械的に除去加工される。こうして、取付面6と、取付面6よりも外側に配置される第1面7と、取付面6と第1面7との間に配置される段差31gと、を有する油圧マニホールドブロック構造体100Aの本体ブロック2が形成される(図2(b)を参照。)。
(第2の実施形態)
図3を参照して、第2の実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100Bについて説明する。図3は、第2の実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100Bに油圧機器1が取り付けられている状態を模式的に示す概略断面図である。
図3を参照して、第2の実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100Bについて説明する。図3は、第2の実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100Bに油圧機器1が取り付けられている状態を模式的に示す概略断面図である。
例えば、図2に例示されるように、本体ブロック2が、ブロックBLに除去加工を施すことにより形成される場合を想定する。この場合、ブロックBLのサイズが大きいと、段差31gを設けるための除去対象領域8が大きくなり、除去加工に要する時間が長くなる可能性がある。そこで、第2の実施形態では、取付面6を、第1面7に対して突出した位置に配置する代わりに、第1面7に対して凹んだ位置に配置することにより、除去対象領域を削減する。
(構成・作用)
第1の実施形態では、取付面6が、第1面7に対して突出した位置に配置されている。これに対し、図3に例示されるように、第2の実施形態では、取付面6が、第1面7に対して凹んだ位置に配置されている(より具体的には、取付面6の高さは、第1面7の高さよりも低い。)。その他の点では、第2の実施形態は、第1の実施形態と同様である。
第1の実施形態では、取付面6が、第1面7に対して突出した位置に配置されている。これに対し、図3に例示されるように、第2の実施形態では、取付面6が、第1面7に対して凹んだ位置に配置されている(より具体的には、取付面6の高さは、第1面7の高さよりも低い。)。その他の点では、第2の実施形態は、第1の実施形態と同様である。
取付面6の高さが、第1面7の高さよりも所定量(例えば、5mm以上10mm以下程度)低くなるように、取付面6と第1面7との間に段差31gが設けられてもよい。
油圧マニホールドブロック構造体100Bが金属製である場合には、第1面7は、金属材料に塗装が施された塗装面S1であることが好ましい。塗装によって金属材料が保護(例えば、防錆)される。他方、図3に記載の例では、取付面6は、油圧機器1との間の面接触を確実に確保する観点から、非塗装面S2である。
(効果)
第2の実施形態は、第1の実施形態によって奏される効果と同様の効果を奏する。また、第2の実施形態では、取付面6に対応する領域のみを平滑化し、第1面7は、鋳肌そのままの面、ガスカット面、あるいは、簡易的な平滑化処理が施された面とすることが可能である。よって、機械加工に要する時間を大幅に短縮することができる。
第2の実施形態は、第1の実施形態によって奏される効果と同様の効果を奏する。また、第2の実施形態では、取付面6に対応する領域のみを平滑化し、第1面7は、鋳肌そのままの面、ガスカット面、あるいは、簡易的な平滑化処理が施された面とすることが可能である。よって、機械加工に要する時間を大幅に短縮することができる。
続いて、第1の実施形態、第2の実施形態、あるいは、後述の第3の実施形態または第4の実施形態(変形例を含む)において採用可能な任意付加的な構成について説明する。
(油圧機器1)
油圧機器1は、油圧マニホールドブロック構造体100の第1油路3に流体的に接続可能な第2油路13を備える限りにおいて、どのような油圧機器であってもよい。油圧機器1は、例えば、第2油路13における油の流れを調整または制御する弁(例えば、電磁弁、サーボ弁、リリーフ弁、逆止弁など)を有する。油圧機器1は、取付面6に取り付けられる被取付面16を有する。また、図3等に記載の例では、油圧機器1は、取付面6と被取付面16との間に配置されるOリング5を備える。Oリング5は、取付面6と被取付面16との間から、油が漏出するのを防止する。図3等に記載の例では、Oリング5は、油圧機器1に形成された凹部内において、第2油路13の周囲に配置されている。
油圧機器1は、油圧マニホールドブロック構造体100の第1油路3に流体的に接続可能な第2油路13を備える限りにおいて、どのような油圧機器であってもよい。油圧機器1は、例えば、第2油路13における油の流れを調整または制御する弁(例えば、電磁弁、サーボ弁、リリーフ弁、逆止弁など)を有する。油圧機器1は、取付面6に取り付けられる被取付面16を有する。また、図3等に記載の例では、油圧機器1は、取付面6と被取付面16との間に配置されるOリング5を備える。Oリング5は、取付面6と被取付面16との間から、油が漏出するのを防止する。図3等に記載の例では、Oリング5は、油圧機器1に形成された凹部内において、第2油路13の周囲に配置されている。
(固定具4)
油圧マニホールドブロック構造体100は、固定具4(例えば、ボルト4a)の先端部を受容可能な受容穴23を有する。図3に記載の例では、油圧マニホールドブロック構造体100の本体ブロック2に受容穴23が形成されている。受容穴23は、ボルト4aの雄ネジ部4cに螺合可能な雌ネジ部23cを有することが好ましい。図3に記載の例では、本体ブロック2は、複数の受容穴23を有し、複数の受容穴23のそれぞれにボルト4aが挿入されている。この場合、油圧機器1は、複数のボルト4aを介して、本体ブロック2に固定される。
油圧マニホールドブロック構造体100は、固定具4(例えば、ボルト4a)の先端部を受容可能な受容穴23を有する。図3に記載の例では、油圧マニホールドブロック構造体100の本体ブロック2に受容穴23が形成されている。受容穴23は、ボルト4aの雄ネジ部4cに螺合可能な雌ネジ部23cを有することが好ましい。図3に記載の例では、本体ブロック2は、複数の受容穴23を有し、複数の受容穴23のそれぞれにボルト4aが挿入されている。この場合、油圧機器1は、複数のボルト4aを介して、本体ブロック2に固定される。
(取付面6と油圧機器1との間の配置関係)
図3に例示されるように、油圧機器1は、取付面6の実質的に全体が油圧機器1によって覆われるように、取付面6に取り付けられることが好ましい。この場合、非塗装面S2である取付面6と外気との接触が、実質的に防止される。
図3に例示されるように、油圧機器1は、取付面6の実質的に全体が油圧機器1によって覆われるように、取付面6に取り付けられることが好ましい。この場合、非塗装面S2である取付面6と外気との接触が、実質的に防止される。
(側面31)
図3等に記載の例では、油圧マニホールドブロック構造体100は、取付面6の外縁部と第1面7の内縁部とを接続する複数の側面31を有する。例えば、取付面6が矩形である場合には、油圧マニホールドブロック構造体100は、当該矩形の4つの辺に対応する4つの側面31を有する。当該複数の側面31によって、取付面6と第1面7との間の段差31gが規定される。
図3等に記載の例では、油圧マニホールドブロック構造体100は、取付面6の外縁部と第1面7の内縁部とを接続する複数の側面31を有する。例えば、取付面6が矩形である場合には、油圧マニホールドブロック構造体100は、当該矩形の4つの辺に対応する4つの側面31を有する。当該複数の側面31によって、取付面6と第1面7との間の段差31gが規定される。
図3に記載の例では、取付面6の外縁部と第1面7の内縁部とを接続する側面31は、油圧機器1に対向配置される内側面である。この場合、側面31は、非塗装面であることが好ましい。他方、図1に記載の例では、取付面6の外縁部と第1面7の内縁部とを接続する側面31は、油圧機器1が取付面6に取り付けられた状態において、外気に晒される。この場合、側面31は、金属材料に塗装が施された塗装面S1であることが好ましい。
(取付面6と第1面7との間の配置関係)
図4は、実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100を、取付面6の法線方向に沿って見たときの図である。なお、図4において、油圧マニホールドブロック構造体100は、第1の実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100Aであってもよく、第2の実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100Bであってもよく、後述の第3の実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100Cまたは第4の実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100Dであってもよい。
図4は、実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100を、取付面6の法線方向に沿って見たときの図である。なお、図4において、油圧マニホールドブロック構造体100は、第1の実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100Aであってもよく、第2の実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100Bであってもよく、後述の第3の実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100Cまたは第4の実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100Dであってもよい。
図4に記載の例では、油圧マニホールドブロック構造体100を、取付面6の法線方向に沿って見たとき、取付面6は、複数の側面31によって(換言すれば、段差31gによって)完全に囲まれている。また、油圧マニホールドブロック構造体100を、取付面6の法線方向に沿って見たとき、第1面7は、取付面6の全体を囲むように配置されている。
(第3の実施形態)
図5を参照して、第3の実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100Cについて説明する。図5は、第3の実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100Cに油圧機器1が取り付けられている状態を模式的に示す概略断面図である。
図5を参照して、第3の実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100Cについて説明する。図5は、第3の実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100Cに油圧機器1が取り付けられている状態を模式的に示す概略断面図である。
図3に記載の例において、油圧機器1を油圧マニホールドブロック構造体100Bに取り付ける際に、あるいは、保守点検のために油圧機器1を油圧マニホールドブロック構造体100Bから取り外す際に、油圧機器1の角部などが、取付面6にぶつかる可能性がある。この場合、取付面6に傷がつく。傷が深い場合には、現場から油圧マニホールドブロック構造体100Bを持ち帰り、取付面6を修理する必要が生じる。その結果、保守点検期間内に、所定の作業を完了できない可能性がある。
そこで、第3の実施形態では、油圧マニホールドブロック構造体100Cが、本体ブロック2と補助ブロック9とを有し、本体ブロック2と油圧機器1との間に、補助ブロック9が介在される。
第3の実施形態では、第1の実施形態および第2の実施形態と異なる点を中心に説明し、第1の実施形態または第2の実施形態において説明済みの事項についての繰り返しとなる説明は省略する。よって、第3の実施形態において明示的に説明されなかったとしても、第3の実施形態において、第1の実施形態または第2の実施形態で説明済みの事項を採用可能であることは言うまでもない。
(構成・作用)
図5に例示されるように、第3の実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100Cは、第1油路3を有する内部構造Tと、外表面Sと、少なくとも1つの開口部21と、を備える。また、油圧マニホールドブロック構造体100Cは、本体ブロック2と、本体ブロック2に取り付けられる補助ブロック9と、を備える。
図5に例示されるように、第3の実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100Cは、第1油路3を有する内部構造Tと、外表面Sと、少なくとも1つの開口部21と、を備える。また、油圧マニホールドブロック構造体100Cは、本体ブロック2と、本体ブロック2に取り付けられる補助ブロック9と、を備える。
開口部21は、油圧マニホールドブロック構造体100Cの第1油路3と油圧機器1の第2油路13とを流体的に接続する。
本体ブロック2は、第1油路3の一部を構成する本体油路3-1と、第1面7と、第2取付面24と、を有する。
第1面7は、油圧機器1に対する取付面6の外側に、段差31gを介して配置され、油圧機器1と非接触状態に維持される。第1面7は、例えば、塗装面S1である。なお、図5に記載の例では、段差31gは、補助ブロック9の側面によって構成されている。
第2取付面24は、第1面7に対して凹んだ位置に配置され、補助ブロック9が取り付けられる面である(より具体的には、第2取付面24の高さは、第1面7の高さよりも低い。)。
第2取付面24の高さが、第1面7の高さよりも所定量(例えば、5mm以上10mm以下程度)低くなるように、第2取付面24と第1面7との間に段差面32gが設けられてもよい。第2取付面24および段差面32gは、非塗装面である。また、第2取付面24は、平滑化処理が施された面である。
補助ブロック9は、第1油路3の一部を構成する補助油路3-2と、油圧機器1が取り付けられる取付面6と、本体ブロック2の第2取付面24に取り付けられる第2面92と、を有する。
補助油路3-2は、本体油路3-1に連通するとともに、油圧機器1の第2油路13に連通する。
取付面6は、本体ブロック2の第1面7に対して突出した位置に配置される(より具体的には、取付面6の高さは、第1面7の高さよりも高い。)。
補助ブロック9の取付面6および第2面92は、非塗装面である。また、補助ブロック9の取付面6および第2面92は、平滑化処理が施された面である。
(効果)
第3の実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100Cは、油圧機器1が取り付けられる取付面6と、取付面6の外側に段差31gを介して配置される第1面7と、を備える。よって、第3の実施形態は、第1の実施形態または第2の実施形態と同様の効果を奏する。また、図5に例示されるように、第3の実施形態では、第2取付面24が、第1面7に対して凹んだ位置に配置される。よって、第2取付面24に対応する領域のみを平滑化し、第1面7は、鋳肌そのままの面、ガスカット面、あるいは、簡易的な平滑化処理が施された面とすることが可能である。よって、機械加工に要する時間を大幅に短縮することができる。
第3の実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100Cは、油圧機器1が取り付けられる取付面6と、取付面6の外側に段差31gを介して配置される第1面7と、を備える。よって、第3の実施形態は、第1の実施形態または第2の実施形態と同様の効果を奏する。また、図5に例示されるように、第3の実施形態では、第2取付面24が、第1面7に対して凹んだ位置に配置される。よって、第2取付面24に対応する領域のみを平滑化し、第1面7は、鋳肌そのままの面、ガスカット面、あるいは、簡易的な平滑化処理が施された面とすることが可能である。よって、機械加工に要する時間を大幅に短縮することができる。
図5に記載の例において、油圧機器1が油圧マニホールドブロック構造体100Cに取り付けられる際に、あるいは、油圧機器1が油圧マニホールドブロック構造体100Cから取り外される際に(例えば、保守点検時に)、油圧機器1によって取付面6が傷付けられる場合を想定する。この場合、第3の実施形態では、傷つけられた補助ブロック9を交換すればよい。よって、現場で容易に交換作業に対応することができる。
続いて、第3の実施形態において採用可能な任意付加的な構成について説明する。
(補助ブロック9)
図5に記載の例では、補助ブロック9は、1枚のプレート9aによって構成されている。代替的に、補助ブロック9は、複数枚のプレートによって構成されていてもよい。例えば、補助ブロック9は、複数枚のプレートによって構成される積層体であってもよい。
図5に記載の例では、補助ブロック9は、1枚のプレート9aによって構成されている。代替的に、補助ブロック9は、複数枚のプレートによって構成されていてもよい。例えば、補助ブロック9は、複数枚のプレートによって構成される積層体であってもよい。
補助ブロック9(例えば、取付面6)は、油圧機器1の被取付面16と比較して軟質であることが好ましい。この場合、油圧機器1を油圧マニホールドブロック構造体100Cから取り外す際に(例えば、保守点検時に)、意図せずして、油圧機器1が補助ブロック9(例えば、取付面6)に衝突しても、補助ブロック9側の損傷で済む。
また、補助ブロック9(例えば、第2面92)は、本体ブロック2の第2取付面24と比較して軟質であることが好ましい。この場合、補助ブロック9を本体ブロック2から取り外す際に(例えば、保守点検時に)、意図せずして、補助ブロック9(例えば、第2面92)が本体ブロック2に衝突しても、補助ブロック9側の損傷で済む。
補助ブロック9の材質を、油圧機器1の材質、および/または、本体ブロック2の材質と比較して軟質にするために、補助ブロック9は、例えば、アルミニウムあるいは銅等のように、比較的軟質な金属によって構成されていてもよい。
上述のとおり、油圧機器1が補助ブロック9に衝突した際に(あるいは、補助ブロック9が本体ブロック2に衝突した際に)、補助ブロック9側が傷つくように構成されている場合には、傷つけられた補助ブロック9を交換すればよい。よって、現場で容易に交換作業に対応することができる。
代替的に、あるいは、付加的に、補助ブロック9は、錆びにくい金属材料(例えば、ステンレス鋼、あるいは、アルミニウム)によって構成されていてもよい。この場合、補助ブロック9の全表面を、非塗装面とすることができる。
(固定具4)
図5に記載の例では、油圧マニホールドブロック構造体100(より具体的には、補助ブロック9)は、固定具4(例えば、ボルト4a)の先端部を受容可能な受容穴23を有している。受容穴23は、ボルト4aの雄ネジ部4cに螺合可能な雌ネジ部23cを有することが好ましい。図5に記載の例では、油圧機器1は、ボルト4aを介して、補助ブロック9に固定されている。
図5に記載の例では、油圧マニホールドブロック構造体100(より具体的には、補助ブロック9)は、固定具4(例えば、ボルト4a)の先端部を受容可能な受容穴23を有している。受容穴23は、ボルト4aの雄ネジ部4cに螺合可能な雌ネジ部23cを有することが好ましい。図5に記載の例では、油圧機器1は、ボルト4aを介して、補助ブロック9に固定されている。
(補助ブロック固定具10)
図5に記載の例では、油圧マニホールドブロック構造体100Cは、補助ブロック9を、本体ブロック2に固定する補助ブロック固定具10(例えば、第2ボルト10a)を有する。油圧マニホールドブロック構造体100Cは、補助ブロック9を、本体ブロック2に固定する複数の第2ボルト10aを有することが好ましい。
図5に記載の例では、油圧マニホールドブロック構造体100Cは、補助ブロック9を、本体ブロック2に固定する補助ブロック固定具10(例えば、第2ボルト10a)を有する。油圧マニホールドブロック構造体100Cは、補助ブロック9を、本体ブロック2に固定する複数の第2ボルト10aを有することが好ましい。
図5に記載の例では、本体ブロック2は、第2ボルト10aの先端部を受容可能な第2受容穴25を有し、補助ブロック9は、第2ボルト10aの一部を受容可能な第3受容穴95を有する。第2受容穴25は、第2ボルト10aの雄ネジ部10cに螺合可能な雌ネジ部25cを有することが好ましい。図5に記載の例では、第2ボルト10aが、本体ブロック2の第2受容穴25と、補助ブロック9の第3受容穴95に挿入されることにより、補助ブロック9が、本体ブロック2に固定されている。
第3受容穴95は、第2ボルト10aの頭部10tを受容可能であることが好ましい。図5に記載の例では、頭部10tの全体が、第3受容穴95に収容されている。この場合、油圧機器1が補助ブロック9に取り付けられる際に、油圧機器1が第2ボルト10aの頭部10tにぶつかることが防止される。なお、第3受容穴95に完全に収容される第2ボルト10aの頭部10tを容易に操作可能とするために、第2ボルト10aは、六角穴付きボルトであってもよい。
図5に例示されるように、取付面6に垂直な方向にみて、補助ブロック9を本体ブロック2に固定する第2ボルト10aが配置される領域は、油圧機器1を補助ブロック9に固定するボルト4aが配置される領域とオーバーラップしていない。この場合、本体ブロック2のサイズを大きくすることなく、補助ブロック9を、第2ボルト10aを介して、本体ブロック2に固定することができる。
(第2のOリング41)
図5に記載の例では、油圧マニホールドブロック構造体100Cは、補助ブロック9(より具体的には、第2面92)と本体ブロック2(より具体的には、第2取付面24)との間に配置される第2のOリング41を備える。第2のOリング41は、補助ブロック9と本体ブロック2との間から、油が漏出するのを防止する。
図5に記載の例では、油圧マニホールドブロック構造体100Cは、補助ブロック9(より具体的には、第2面92)と本体ブロック2(より具体的には、第2取付面24)との間に配置される第2のOリング41を備える。第2のOリング41は、補助ブロック9と本体ブロック2との間から、油が漏出するのを防止する。
(第4の実施形態)
図6および図7を参照して、第4の実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100Dについて説明する。図6は、第4の実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100Dに油圧機器1が取り付けられている状態を模式的に示す概略断面図である。図7は、第4の実施形態の変形例における油圧マニホールドブロック構造体100Dに油圧機器1が取り付けられている状態を模式的に示す概略断面図である。
図6および図7を参照して、第4の実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100Dについて説明する。図6は、第4の実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100Dに油圧機器1が取り付けられている状態を模式的に示す概略断面図である。図7は、第4の実施形態の変形例における油圧マニホールドブロック構造体100Dに油圧機器1が取り付けられている状態を模式的に示す概略断面図である。
図1乃至図5に記載の例では、本体ブロック2の内部構造は、概ね中実である。これに対し、第4の実施形態では、本体ブロック2は、本体油路3-1を規定する薄肉管26と、薄肉管26を支持する中空構造体27とを有する。中空構造が採用されることにより、本体ブロック2の軽量化が図られる。
第4の実施形態では、第1の実施形態、第2の実施形態および第3の実施形態と異なる点を中心に説明し、第1の実施形態、第2の実施形態または第3の実施形態において説明済みの事項についての繰り返しとなる説明は省略する。よって、第4の実施形態において明示的に説明されなかったとしても、第4の実施形態において、第1の実施形態、第2の実施形態または第3の実施形態で説明済みの事項を採用可能であることは言うまでもない。
(構成・作用)
第4の実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100Dは、本体ブロック2と、本体ブロック2に取り付けられる補助ブロック9と、を備える点において、第3の実施形態と同様である。図6に例示されるように、本体ブロック2は、「本体油路3-1」と、「第1面7」と、「第2取付面24」とを有する。「本体油路3-1」、「第1面7」、「第2取付面24」については、第3の実施形態において説明済みであるため、これらの構成についての繰り返しとなる説明は省略する。図6に例示されるように、補助ブロック9は、「補助油路3-2」と、「取付面6」と、「第2面92」とを有する。「補助油路3-2」、「取付面6」、「第2面92」については、第3の実施形態において説明済みであるため、これらの構成についての繰り返しとなる説明は省略する。
第4の実施形態における油圧マニホールドブロック構造体100Dは、本体ブロック2と、本体ブロック2に取り付けられる補助ブロック9と、を備える点において、第3の実施形態と同様である。図6に例示されるように、本体ブロック2は、「本体油路3-1」と、「第1面7」と、「第2取付面24」とを有する。「本体油路3-1」、「第1面7」、「第2取付面24」については、第3の実施形態において説明済みであるため、これらの構成についての繰り返しとなる説明は省略する。図6に例示されるように、補助ブロック9は、「補助油路3-2」と、「取付面6」と、「第2面92」とを有する。「補助油路3-2」、「取付面6」、「第2面92」については、第3の実施形態において説明済みであるため、これらの構成についての繰り返しとなる説明は省略する。
図6に例示されるように、第4の実施形態では、本体ブロック2は、本体油路3-1を規定する薄肉管26と、薄肉管26を支持する中空構造体27とを有する。
薄肉管26および中空構造体27は、AM技術(Additive Manufacturing)によって、製造することができる。この場合、薄肉管26および中空構造体27は、付加加工構造体であるということができる。例えば、薄肉管26および中空構造体27は、3Dプリンタを用いて製造されてもよい。
より具体的には、油圧マニホールドブロック構造体100Dの運転時における最高使用温度と圧力とに基づき、本体油路3-1を規定する薄肉管26の必要肉厚が決定される。また、その周囲の中空構造体27は、薄肉管26を支持するのに十分な構造に決定される。中空構造体27は、例えば、グリッド構造もしくはハニカム構造のように、薄肉管26を支える部分27a(換言すれば、充填部)と、中空部分27bとを有する。
図6に例示されるように、本体ブロック2は、第1面7、第2取付面24等の表面を規定する外殻部28を有していてもよい。また、本体ブロック2は、第2受容穴25を規定するボルト支持部29を有していてもよい。また、外殻部28、および/または、ボルト支持部29は、AM技術によって形成される付加加工構造体の一部であってもよい。
(効果)
第4の実施形態では、薄肉管26と、中空構造体27とが採用されることにより、本体ブロック2の軽量化が図られる。また、薄肉管26と中空構造体27とがAM技術により製造される場合には、製造時間の短縮が図られる。
第4の実施形態では、薄肉管26と、中空構造体27とが採用されることにより、本体ブロック2の軽量化が図られる。また、薄肉管26と中空構造体27とがAM技術により製造される場合には、製造時間の短縮が図られる。
続いて、第4の実施形態において採用可能な任意付加的な構成について説明する。
図6に記載の例において、本体油路3-1の内圧が上昇した場合、薄肉管26には、圧力上昇による半径方向の応力に加え、円周方向や軸方向に応力が発生する。これらの応力は、中空構造体27を介して、第2ボルト10aに伝わり、本体油路3-1に対する第2ボルト10aの変位が相対的に大きくなる。他方、油圧機器1は一般的に金属ブロックによって構成されており、第2油路13とボルト4aとの間は中実である。このため、油圧機器1の第2油路13の内圧が上昇しても、第2油路13に対するボルト4aの変位は相対的に小さい。これらの変位の違いによって、第2ボルト10aに、相対的に大きなせん断力が作用する可能性がある。
このせん断力を小さくするためには、薄肉管26の厚さをより厚くしたり、中空構造体27のうちの充填部の割合を大きくしたりすることが考えられる。しかし、薄肉管26を過剰に厚くしたり、充填部(27a)の割合を大きくすると、本体ブロック2の構造を最適化できなくなる可能性がある。他方、充填部(27a)の割合を小さくすることにより、中空構造体27の弾性率を低下させることも考えられる。しかし、本体ブロック2の本体油路3-1の配置等にもよるが、薄肉管26の歪の影響が、第2ボルト10aに完全に及ばないようにすることは難しい。
そこで、任意付加的な構成として、補助ブロック9の弾性率が、油圧機器1の弾性率より小さくされ、かつ、本体ブロック2の弾性率より大きくされてもよい。補助ブロック9に、油圧機器1と本体ブロック2の中間となるような弾性率を有する材料を使用することにより、容易に、第2ボルト10aに作用するせん断力を緩和することができる。例えば、油圧機器1の材質が鉄の場合には、補助ブロック9の材質として、弾性率が鉄の約半分である銅やアルミといった材質が選定されてもよい。こうして、油圧機器1と補助ブロック9との間の歪差が緩和され、補助ブロック9と本体ブロック2との間の歪差が緩和される。なお、補助ブロック9の材質として、適切な材質の選定が困難である場合には、補助ブロック9における本体ブロック2側のみに、本体ブロック2と同等または類似の内部充填構造を設けることにより、補助ブロック9内部で歪が吸収されるようにしてもよい。
(本体ブロック2の材質)
第4の実施形態において、本体ブロック2の材質は、金属であってもよいし、樹脂(例えば、ポリカーボネート、ナイロン、PEEKなどのエンジニアリングプラスチック)であってもよい。なお、本体ブロック2が樹脂製である場合、本体ブロック2の外表面の全体を非塗装面とすることができる。
第4の実施形態において、本体ブロック2の材質は、金属であってもよいし、樹脂(例えば、ポリカーボネート、ナイロン、PEEKなどのエンジニアリングプラスチック)であってもよい。なお、本体ブロック2が樹脂製である場合、本体ブロック2の外表面の全体を非塗装面とすることができる。
昨今、ガラス転移点が摂氏100度以上となるポリカーボネート、PEEKなどのエンジニアリングプラスチックを、3Dプリンタを用いて造形することができる。本体ブロック2を樹脂製とすることにより、本体ブロック2の重量を大幅に軽減することができる。この場合、クレーンを用いずに、油圧マニホールドブロック構造体100Dを組み立てることができ、作業性の向上、安全性の向上が期待される。しかし、一般的に、油圧機器1は、鉄、アルミニウム等の金属によって構成されており、本体ブロック2の樹脂構造体と、金属製品である油圧機器1との間で、熱膨張係数の違いが大きくなることが避けられない。よって、本体油路3-1の内圧の上昇に伴う薄肉管26の歪に加え、油圧マニホールドブロック構造体100Dの作動時の温度に起因する樹脂構造体の熱膨張を考慮する必要がある。
そこで、上述の例と同様に、補助ブロック9の材質として、弾性率が鉄の約半分である銅やアルミといった材質を選定したり、補助ブロック9の内部構造を、本体ブロック2と同等または類似の構造にしたりすることが考えられる。しかし、材料特性として、アルミニウムと樹脂とでは、弾性率で約20倍近くの差があるため、本体ブロック2と補助ブロック9との間の歪差を緩和するには不十分である可能性がある。このような場合には、例えば、図7に例示されるように、補助ブロック9のうちの油圧機器1側を、弾性率が相対的に大きな銅製プレート90aで構成し、補助ブロック9のうちの本体ブロック2側を、弾性率が相対的に小さなアルミニウムプレート90bで構成するようにしてもよい。また、補助ブロック9(例えば、アルミニウムプレート90b)のうち、第2ボルト10aと、第2のOリング41との間の領域ARの一部を切り欠いてもよい。当該切り欠きにより、補助ブロック9のうちの本体ブロック2側の弾性率が低減され、当該弾性率が、樹脂構造体である本体ブロック2の弾性率により近くなる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1、1'…油圧機器、2…本体ブロック、2'…油圧マニホールドブロック、3…第1油路、3'…油路、3-1…本体油路、3-2…補助油路、4…固定具、4'…取付ボルト、4a…ボルト、4c…雄ネジ部、5、5'…Oリング、6…取付面、6'…油圧機器取付面、7…第1面、7'…油圧機器非取付面、8…除去対象領域、9…補助ブロック、9a…プレート、10…補助ブロック固定具、10a…第2ボルト、10c…雄ネジ部、10t…頭部、13…第2油路、16…被取付面、21…開口部、21a…第1開口部、21b…第2開口部、23…受容穴、23c…雌ネジ部、24…第2取付面、25…第2受容穴、25c…雌ネジ部、26…薄肉管、27…中空構造体、27a…薄肉管を支える部分、27b…中空部分、28…外殻部、29…ボルト支持部、31…側面、31g…段差、32g…段差面、41…第2のOリング、90a…銅製プレート、90b…アルミニウムプレート、92…第2面、95…第3受容穴、100、100A、100B、100C、100D…油圧マニホールドブロック構造体、AR…領域、BL…ブロック、S…外表面、S1…塗装面、S2…非塗装面、T…内部構造
Claims (8)
- 第1油路を有する内部構造と、
外表面と、
前記第1油路と、油圧機器の第2油路とを流体的に接続する少なくとも1つの開口部と
を具備し、
前記外表面は、
少なくとも1つの前記開口部が設けられ、前記油圧機器が取り付けられる取付面と、
前記取付面の外側に、段差を介して配置され、前記取付面に取り付けられる前記油圧機器と非接触状態に維持される第1面と
を有する
油圧マニホールドブロック構造体。 - 前記第1面は、金属材料に塗装が施された塗装面であり、
前記取付面は、非塗装面である
請求項1に記載の油圧マニホールドブロック構造体。 - 前記取付面は、前記第1面に対して凹んだ位置に配置されている
請求項1または2に記載の油圧マニホールドブロック構造体。 - 前記取付面は、前記第1面に対して突出した位置に配置されている
請求項1または2に記載の油圧マニホールドブロック構造体。 - 本体ブロックと、
前記本体ブロックに取り付けられる補助ブロックと
を具備し、
前記本体ブロックは、
前記第1油路の一部を構成する本体油路と、
前記第1面と、
前記第1面に対して凹んだ位置に配置され、前記補助ブロックが取り付けられる第2取付面と
を有し、
前記補助ブロックは、
前記第1油路の一部を構成し、前記本体油路と連通する補助油路と、
前記本体ブロックの前記第1面に対して突出した位置に配置され、前記油圧機器が取り付けられる前記取付面と、
前記第2取付面に取り付けられる第2面と
を有する
請求項4に記載の油圧マニホールドブロック構造体。 - 前記補助ブロックが、前記油圧機器の被取付面と比較して軟質であること、および、
前記補助ブロックが、前記本体ブロックの前記第2取付面と比較して軟質であること、
のうちの少なくとも一方を満たす
請求項5に記載の油圧マニホールドブロック構造体。 - 前記本体ブロックは、
前記本体油路を規定する薄肉管と、
前記薄肉管を支持する中空構造体と
を有する
請求項5または6に記載の油圧マニホールドブロック構造体。 - 前記補助ブロックの弾性率は、前記油圧機器の弾性率よりも小さく、前記本体ブロックの弾性率よりも大きい
請求項7に記載の油圧マニホールドブロック構造体。
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