JP2023086020A - 画像形成装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】読取データに対するフィルタ処理においてフィルタ係数に重み付けを設定する際の回路規模の増大および処理速度の低下を抑える画像形成装置を提供する。【解決手段】イメージセンサユニットで読み取られた読取データに対して、主走査方向の所定区間ごとに、空間周波数のフィルタ処理を行うことにより、各所定区間において主走査方向と交差する副走査方向の濃淡変換を行う変換手段と、濃淡変換が行われたデータに対して、前記副走査方向において画素をシフトすることにより、イメージセンサユニットの傾きを伴って得られた読取データを補正する補正手段とを備える。フィルタ処理では、所定区間における副走査方向の複数の画素それぞれに対して重み付けが設定されたフィルタ係数が用いられ、複数の画素それぞれに対する重み付けは、主走査方向において所定区間の一端から他端に向かうにつれて、重み付けの重心が徐々に移動していくように定められている。【選択図】図3

Description

本発明は、イメージセンサユニットにより原稿画像を読み取る画像形成装置および方法に関する。
広幅の画像読取装置では、本体コストを低減するために長尺のイメージセンサを使用するのではなく、A4サイズやA3サイズのイメージセンサを複数個並べて所望の読取り幅を実現する構成が一般的である。このような構成では、それぞれのイメージセンサの読取画像をつなぎ合わせて1つの画像を形成する必要がある。
画像の形成においては、装置の製造公差等により生じる個々のイメージセンサの読取画像の傾き影響を補正した後につなぎ合わせることが行われる。読取画像の傾きを補正する方法として、特許文献1では、原稿の傾きから画像データを所定方向にシフトする単位を求め、所定のライン数毎に主走査方向または副走査方向にシフトする補正方法が記載されている。さらに、画像データの連続性を維持するため、対象の画素の階調値とそれに隣接する画素の階調値とをそれぞれ重みづけて加算する補間方法について記載されている。
特開2017-147592号公報
特許文献1の構成では、重み付け処理を行う処理部を別途設ける必要があり、回路規模の増大やそれに伴う処理速度の低下が懸念される。
本発明は、読取データに対するフィルタ処理においてフィルタ係数に重み付けを設定する際の回路規模の増大および処理速度の低下を抑える画像形成装置および方法を提供することを目的とする。
本発明に係る画像形成装置は、主走査方向上に原稿を光学的に読み取る読取素子が配置されたイメージセンサユニットを含む読取手段と、前記イメージセンサユニットで読み取られた読取データに対して、前記主走査方向の所定区間ごとに、空間周波数のフィルタ処理を行うことにより、各所定区間において前記主走査方向と交差する副走査方向の濃淡変換を行う変換手段と、前記変換手段により濃淡変換が行われたデータに対して、前記副走査方向において画素をシフトすることにより、前記イメージセンサユニットの傾きを伴って得られた読取データを補正する補正手段と、を備え、前記フィルタ処理では、前記所定区間における前記副走査方向の複数の画素それぞれに対して重み付けが設定されたフィルタ係数が用いられ、前記複数の画素それぞれに対する重み付けは、前記主走査方向において前記所定区間の一端から他端に向かうにつれて、前記重み付けの重心が徐々に移動していくように定められていることを特徴とする。
本発明によれば、読取データに対するフィルタ処理においてフィルタ係数に重み付けを設定する場合の回路規模の増大および処理速度の低下を抑えることができる。
スキャナユニットの外観を示す図である。 MFPのブロック構成を示す図である。 読取画像結合部の構成を示す図である。 フィルタ処理部の構成を示す図である。 m×n画素のブロックデータを示す図である。 フィルタ係数が正規分布曲線に従うことを説明するための図である。 主走査方向のアドレスに対応するフィルタ係数を示す図である。 本実施形態の効果を示す図である。 補正処理を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
図1(a)は、本実施形態における複合機(MFP:Multifunctional Peripheral)100のスキャナユニット101の外観斜視図を示している。また、図1(b)は、スキャナユニット101の内部上面視図を示している。本実施形態では、MFP100は、読取機能と印刷機能とが一体的に構成された画像形成装置として説明するが、他の機能、例えば、ファクシミリ機能や送信機能等が構成されていても良い。スキャナユニット101は、シートフィードタイプの読取装置であり、原稿給紙口102から給紙した原稿を搬送させながら原稿画像の光学的な読取を行う。スキャナユニット101の内部には、上流搬送ローラ103と下流搬送ローラ104が配置されており、その間に5個のイメージセンサユニット105a、105b、105c、105d、105eが主走査方向上に千鳥状に配置されている。本実施形態では、イメージセンサユニット105a~105eそれぞれには主走査方向に読取素子が配列され、例えばA4サイズの読取幅を有している。MFP100では、イメージセンサユニット105a~105eそれぞれにより得られた読取画像をつなぎ合わせることで36インチ幅の読取画像を取得することが可能である。なお、図1(b)において、x方向は主走査方向を示し、y方向は主走査方向と交差する副走査方向を示している。
図2は、MFP100の電気的な概略構成を説明するためのブロック図である。図2は、MFP100の読取機能と印刷機能に着目したブロック図であり、MFP100が実現可能な機能に応じたブロック構成を適宜含み得る。ASIC201は、スキャナユニット101内のイメージセンサユニット105a~105eの制御、イメージセンサユニット105a~105eから入力される読取データの取得及び画像処理、印刷制御などを行う。なお、ASICは、Application Specific Integrated Circuitの略である。ASIC201の内部構成については後述する。
DRAM203は、イメージセンサユニット105a~105eによって読み取られた読取データや印刷用の画像データを一時的に記憶するためのバッファメモリとして用いられる。外部インタフェース(IF)204は、外部の装置との通信インタフェースであり、例えばUSBインタフェースやLANインタフェースとして構成される。外部インタフェース204は、例えば、読取データを外部の装置に出力するなどの目的で用いられる。記録ヘッド205は、インクジェット記録方式により記録媒体に対してインク滴を吐出することにより画像を記録する。
ASIC201は、以下の各処理部を含んで構成される。CPU210は、各処理部を統括的に制御する。読取デバイス制御部211は、イメージセンサユニット105a~105eと接続されており、例えばイメージセンサユニット105a~105eのタイミング信号やRGB光源の制御信号を生成することにより読取制御を行う。
読取データ取得部212は、イメージセンサユニット105a~105eと接続されており、イメージセンサユニット105a~105eから出力されるデータを画素データへ変換する処理や、画素の配列に合わせて並び替える処理を行う。また、読取データ取得部212は、後続する処理部による処理前の前段処理も行う。例えば、読取データ取得部212は、光学的なばらつきやセンサの感度ばらつきを低減させるためシェーディング処理や、出力のリニアリティを補正するためのガンマルックアップテーブル補正処理を行う。
読取データ取得部212は、例えば5個のイメージセンサユニット105a~105eそれぞれから取得された読取データに対して個別に処理を行うよう5系統の処理回路を備える。また、読取データ取得部212は、ASIC201内部にある内部バス213と接続される。内部バス213は、外部メモリであるDRAM203のインタフェースであるメモリ制御部214と接続されている。なお、不図示であるが、読取データ取得部212は、DMAC(Direct Memory Access)を内蔵している。そのため、読取データ取得部212は、内部バス213、メモリ制御部214を介して、イメージセンサユニット105a~105eから取得し処理を行った読取データをDRAM203の読取画像バッファ領域に書き出すことが可能である。
読取画像結合部215は、イメージセンサユニット105a~105eに各対応する読取データを結合処理するための処理部である。読取画像結合部215は、結合処理を実行するにあたってイメージセンサユニット105a~105eそれぞれの取付けばらつきや色感度のばらつきを事前に補正するための処理部や、解像度を縮小するための処理部などを含む。読取画像結合部215の詳細な内部構成については後述する。読取画像結合部215は、内部バス213と接続されている。なお、不図示であるが、読取画像結合部215は、DMACを内蔵している。そのため、読取画像結合部215は、内部バス213、メモリ制御部214を介して、DRAM203の読取画像バッファ領域から読取データを読み出し、処理後の画像データをDRAM203の結合バッファ領域に書き込むことが可能である。
読取画像処理部216は、読取画像結合部215にて結合処理された画像データを用途に合わせて加工・補正するための処理部であり、例えば、画像データのエッジ強調処理や、回転処理、変倍処理等を実行する。読取画像処理部216は、内部バス213と接続されている。なお、不図示であるが、読取画像処理部216は、DMACを内蔵している。そのため、読取画像処理部216は、内部バス213、メモリ制御部214を介して、DRAM203の結合画像バッファ領域から画像データを読み出し、処理後の画像データをDRAM203の処理後画像バッファ領域に書き込むことが可能である。
画像圧縮処理部217は、画像データを圧縮する圧縮処理を実行する処理部である。画像圧縮処理部217は、内部バス213と接続されている。なお、不図示であるが、画像圧縮処理部217は、DMACを内蔵している。そのため、画像圧縮処理部217は、内部バス213、メモリ制御部214を介してDRAM203の処理後画像バッファ領域の画像データを読み出して圧縮処理を実行し、処理後の画像データをDRAM203の圧縮画像バッファ領域に書込むことが可能である。なお、読取が行われた画像データを外部の装置に出力する場合には、DRAM203の圧縮画像バッファ領域に書き込まれた画像データが外部IF部204を介して出力される。
画像伸張処理部219は、圧縮された画像データを伸張する伸長処理を実行する処理部である。画像伸張処理部219は、内部バス213と接続されている。なお、不図示であるが、画像伸長処理部219は、DMACを内蔵している。画像伸長処理部219は、内部バス213、メモリ制御部214を介してDRAM203の圧縮画像バッファ領域に書込まれた画像データを読出して伸張処理を実行し、処理後の画像データをDRAM203の伸張画像バッファ領域に書込むことが可能である。
印刷画像処理部220は、画像データを印刷の設定に応じた印刷用データに変換するための処理部である。印刷画像処理部220は、内部バス213と接続されている。なお、不図示であるが、印刷画像処理部220は、DMACを内蔵している。印刷画像処理部220は、内部バス213、メモリ制御部214を介してDRAM203の処理画像バッファ領域または伸長画像バッファ領域の画像データを読出して処理を実行し、処理後の画像データをDRAM203の印刷データバッファ領域に書込むことが可能である。
印刷制御部221は、印刷用データに変換された画像データを記録ヘッド205の記録素子を駆動するための駆動信号に変換するための処理部である。印刷制御部221は、内部バス213と接続されている。なお、不図示であるが、印刷制御部221は、DMACを内蔵している。そのため、印刷制御部221は、内部バス213、メモリ制御部214を介して、DRAM203の印刷データバッファ領域のデータを読み出して記録ヘッド205用の駆動信号に変換し、駆動信号を記録ヘッド205に対して出力することが可能である。
次に、読取画像結合部215の内部構成について説明する。図3は、読取画像結合部215の内部構成を示すブロック図である。読取画像結合部215は、縮小処理部301、ガンマ変換処理部302、フィルタ処理部303、傾き補正処理部304、結合処理部305、符号化処理部306を含む。また、内部バス307は、それらの処理部と内部バス213とを接続するように構成されている。
縮小処理部301は、後続する画像処理のために最適な解像度になるよう読取画像を縮小するための処理を実行する処理部である。縮小処理部301は、内部バス307と接続されている。縮小処理部301は、縮小処理部301に内蔵されているDMACにより、内部バス307、213、メモリ制御部214を介して、DRAM203の読取画像バッファ領域よりブロック単位で読取データの読み出しを行い、縮小された画像データ(画素データ)を出力する。ガンマ補正処理部302は、縮小処理部301から出力された画素データに対して、三次元のガンマ補正処理を実行する処理部である。
フィルタ処理部303は、読取データに含まれるノイズの低減や空間周波数の変更を目的としたフィルタ演算や、イメージセンサユニット105a~105eの傾きを高精度に補正するためのフィルタ係数による重み付けをするための処理部である。フィルタ処理部303は、ガンマ補正処理部302から出力された画素データに対してフィルタ処理を実行する。また、フィルタ処理部303は、内部バス307と接続されており、内蔵されているDMACにより、内部バス307、213、メモリ制御部214を介して、処理後の画像データをDRAM203のフィルタ画像バッファ領域に書き込む。フィルタ処理部303内部の構成については後述する。
傾き補正処理部304は、画像データの傾きを補正する補正処理を実行する処理部である。傾き補正処理部304は、内部バス307と接続されており、内蔵されているDMACにより、内部バス307、213、メモリ制御部214を介して、DRAM203のフィルタ画像バッファ領域のフィルタ処理後の画像データを読み出す。
傾き補正処理部304は、内部のDMACにより1ライン単位で画像データを読み出すが、イメージセンサユニット105a~105eの傾き情報に応じて読出しの途中で副走査方向の座標をシフトさせる機能を有する。例えば、イメージセンサユニット105aから取得された読取画像が主走査方向x画素毎に副走査方向に1画素ずれるような傾きを持っていたとする。その場合、内部のDMACは、x画素を読み出す毎に次の画素の読み出し開始の副走査位置を1画素分シフトさせ、続けて読み出しを行う。1つ分のイメージセンサユニット、例えばイメージセンサユニット105aのラインデータの読み出しが完了すると、続けて隣のイメージセンサユニット、例えばイメージセンサユニット105bのラインデータの読出しを行う。この時、読取対象の原稿の同じ副走査位置にあるラインデータが読み出されるようライン位置のオフセットが設定されている。
結合処理部305は、異なるイメージセンサユニットのラインデータを、それぞれのイメージセンサユニットの位置関係に合わせて結合処理する処理部である。結合処理部305は、傾き補正処理部304と接続されており、傾き補正処理部304からイメージセンサユニット105a~105eに対応するラインデータが順に入力される。結合処理部305は、予め取得された補正情報に基づいて、隣り合ったイメージセンサユニットの結合処理区間を決定する。結合処理区間とは、例えば、図1(a)のイメージセンサユニット105aと105bの副走査方向上の重なり区間に対応する。その結合処理区間より前では被結合側となるイメージセンサユニットの画素データが有効画素として出力される。また、結合処理区間より後は結合側となるイメージセンサユニットの画素データが有効画素として出力される。結合処理区間では、被結合側と結合側のそれぞれの画素データに対し、誤差低減のためのマスクデータに基づいた演算処理が行われて出力される。同様の処理が全ての結合処理区間に対し行われ、結果として結合処理部305から、イメージセンサユニット105a~105eそれぞれのラインデータが結合された1ライン分のラインデータが出力される。
符号化処理部306は、入力されるラインデータに対して、差分パルス符号変調(DPCM)による圧縮処理を実行する処理部である。符号化処理部306は、結合処理部305および内部バス307と接続されている。符号化処理部306は、結合処理部305から入力されたラインデータを符号化処理し、内蔵されているDMACにより内部バス307、213、メモリ制御部214を介して、DRAMの結合画像バッファ領域に処理後のデータを書き込む。
次に、フィルタ処理部303の内部の回路構成について説明する。図4は、フィルタ処理部303の内部構成を示すブロック図である。また、図5は、ガンマ補正処理部302から入力されるm×n画素のブロックデータを説明するものである。ここで、mは主走査方向の画素数、nは副走査方向の画素数を表す。図中の各四角の中に記載されている数字はブロック内の座標を表しており、それぞれの座標のデータをDi[x,y]で表すものとする。ここでは、説明の簡略化のため、主走査座標を0から開始したブロックデータを用いるが、図5に示すブロックデータの後に続くブロックデータは[m+1,0]~[2×m,n]の座標のデータとなる。フィルタ処理部303では、入力されるブロックデータから、副走査方向に連続した5画素分のデータに対してフィルタ係数を用いて畳込み演算処理が行われる。本実施形態では一例として5画素分のデータとして説明するが、画素数については5画素でなくても良い。
データ入力部401は、ガンマ補正処理部302から出力される画素データを受信し、データの配列を後段の演算部の演算内容に合わせて並び替えて出力するための処理部である。ガンマ補正処理部302からはブロックデータとして1画素単位でRGBデータが並列に入力される。データ入力部401は、内部にバッファを有しており、主走査方向に連続した入力データを一度バッファに書き込むように構成されている。既にバッファに格納された画素データと新たに入力された画素データとによって、副走査方向に連続した5画素分のデータが揃った場合に、その5画素分のデータ(例えばDi[0,0]~Di[0,4])をまとめて後段の処理部に出力する。
傾き情報保持部402は、イメージセンサユニット105a~105eの取り付け傾きに関連したパラメータを保持するレジスタ部である。傾き情報保持部402は、CPU210とバスブリッジ回路部(不図示)を介して接続されており、CPU210からレジスタ値が書き換えが可能である。レジスタ値は、読取動作の直前に読取解像度に応じた設定値に書き換えられる。傾き情報保持部402で保持される傾き情報としては、例えば、フィルタ係数保持部403からフィルタ係数を読み出すための初期アドレス、アドレス切替え閾値、アドレス初期化閾値がある。これらの値については後述する。アドレス切替え閾値とアドレス初期化閾値はイメージセンサユニット毎に定められた値であり、値が小さいほどフィルタ係数の切替え間隔が短い、つまり、イメージセンサユニットの補正角度が急であることを表す。これらの閾値はイメージセンサユニット105a~105eのスキャナユニット101本体への取付け時に定められるもので、例えば工場出荷時などに予め測定を行って設定値を決定し、MFP100内の記憶部に保存されるようにしても良い。
本実施形態では、一例として、イメージセンサユニット105aに対して設定される初期アドレスが「0」、アドレス切替え閾値が「1」、アドレス初期化閾値が「11」の場合の処理について説明する。これは、イメージセンサユニット105aが読取を行った主走査方向の直線画像が、読取データとして主走査方向の所定区間(11画素)あたり副走査方向に1画素分傾いて読み出されているデータを補正する場合の設定値となる。本設定値は説明の簡略化のための数値であり、それらの値に限られるものでなく、例えばより大きな値が設定されても良い。
フィルタ係数保持部403は、フィルタ係数を格納している処理部であり、例えばSRAMによって構成されている。フィルタ係数保持部403は、例えば1ワード分のデータの中に一度の演算で使用されるフィルタ係数k[0]~k[4]を保持する。フィルタ係数は、副走査方向に連続する複数の画素データに対して空間周波数を変更するためと、画素位置に対する重み付けを行うために用いられる。
以下、フィルタ係数保持部403で保持されるフィルタ係数の導出方法について説明する。空間周波数の変更は、画像の高周波成分をカットすることでノイズやムラなどを緩和する目的で実行されるものである。本実施形態では、イメージセンサユニット毎に固有の正規分布曲線が与えられるものとして説明する。
図6(a)~図6(c)は、一例として、イメージセンサユニット105aに与えられた正規分布曲線Hとフィルタ係数kの算出位置を表したものである。図6(a)は、主走査方向の11画素の中心座標である6画素目に適用される係数を求める位置を示しており、それぞれの係数kは、以下のように求められる。
k[0]=H[y-2]
k[1]=H[y-1]
k[2]=H[y]
k[3]=H[y+1]
k[4]=H[y+2]
つまり、図5の主走査方向の0~10の11画素の中心の6画素目、即ち、Di[5,0]、Di[5,1]、Di[5,2]、Di[5,3]、Di[5,4]に対して、上記のk[0]、k[1]、k[2]、k[3]、k[4]から演算用に換算された値が適用される。
これに対し、重み付けによって画素を副走査方向にs画素移動させるためのフィルタ係数kは、上記の各係数算出位置からs移動させた位置に対応する。ここで、sは絶対値1未満の数値であり、正の場合には副走査正方向を示し、負の場合には副走査負方向を示す。つまり、副走査方向にs画素分画像をシフトさせるためのフィルタ係数kは、以下のように求められる。
k[0]=H[y+s-2]
k[1]=H[y+s-1]
k[2]=H[y+s]
k[3]=H[y+s+1]
k[4]=H[y+s+2]
図6(b)は、s=-0.45の場合を示す図であり、主走査方向で1画素目の画素データに適用するフィルタ係数を示している。つまり、図5の主走査方向の0~10の11画素の1画素目、即ち、Di[0,0]、Di[0,1]、Di[0,2]、Di[0,3]、Di[0,4]に対して、上記の式でs=-0.45の場合のk[0]、k[1]、k[2]、k[3]、k[4]から演算用に換算された値が適用される。
図6(c)は、s=0.45の場合を示す図であり、主走査方向で11画素目の画素データに適用するフィルタ係数を示している。つまり、図5の主走査方向の0~10の11画素の11画素目、即ち、Di[10,0]、Di[10,1]、Di[10,2]、Di[10,3]、Di[10,4]に対して、上記の式でs=0.45の場合のk[0]、k[1]、k[2]、k[3]、k[4]から演算用に換算された値が適用される。
主走査方向の各画素データに対して上記のように求められたフィルタ係数kに対し、演算に用いられるのに適した数値(例えば、係数の合計が2のべき数になる値)に換算された値がフィルタ係数保持部403に書き込まれる。係数の合計は、図7に示すように主走査方向について一定となる。
図7は、フィルタ係数保持部403に書き込まれるフィルタ係数の一例を示す図である。1回の演算で使用される5個のフィルタ係数k[0]~k[4]が1つのアドレスに格納され、全部で11ワード分のアドレスにフィルタ係数が保持される。
図7に示すように、主走査方向11画素分の単位ブロック、即ち、副走査方向に1画素分傾いて読み出される主走査方向の単位ブロックにおいて、主走査方向1画素目(図7の「0」の列)では、重み付けの重心がk[4]側に寄っている。そして、主走査方向6画素目(図7の「5」の列)では、重み付けの重心はk[2]である。そして、主走査方向11画素目(図7の「10」の列)では、重み付けの重心がk[0]側に寄っている。
このように、本実施形態のフィルタ処理部303では、副走査方向に1画素分傾いて読み出される主走査方向の単位ブロックにおいて1画素目(一端)から終端画素(他端)まで、フィルタ係数の重み付けの重心が副走査方向に徐々に移動するようにフィルタ係数が定められる。その際、フィルタ係数のフィルタ強度は、主走査方向上で一定となる。これにより、フィルタ処理部303から出力されるデータは、主走査方向の単位ブロックにおいて傾きが補正された状態とすることができる。
フィルタ係数保持部403のSRAMのサイズ(ワード数)は傾きの補正精度と相関がある。例えば副走査方向の1画素分の間隔を16分割して重み付けを行う場合、16ワード分のSRAM容量を必要とする。そのため、SRAMのサイズを拡大させることで、より高い分解能で補正を行うことが可能となる。
フィルタ係数読出部404は、フィルタ係数保持部403からフィルタ係数を読み出す処理部である。フィルタ係数読出部404は、フィルタ係数保持部403から読み出すフィルタ係数が格納されているアドレス(Addr)を演算するためのアドレス演算部を備えている。アドレス演算部では、ラインデータの先頭画素を含むブロックの処理を行う際に、傾き情報保持部402から初期アドレスレジスタを読み出し、読出しアドレスの初期値としてセットされるように構成されている。
フィルタ係数読出部404は、データ入力部401からデータ出力の通知を受けると、フィルタ係数保持部403内の、アドレス演算部により演算されたアドレス(Addr)に対してアクセスし、格納されているフィルタ係数k[0]~k[4]を読み出す。
フィルタ係数読出部404は、アドレス切替えカウンタとアドレス初期化カウンタを備えており、データ入力部401からのデータ出力の通知信号を受けると、各カウンタをカウントアップさせる。アドレス切替えカウンタのカウント値は、傾き情報保持部402から読み出されるアドレス切替え閾値と比較が行われ、カウント値が閾値以上となると、アドレスの切替え(+1のインクリメント)が行われる。ここで、アドレスの切替えとは、フィルタ係数保持部403内の読出対象のアドレスを主走査方向に1ずらすということである。
また、アドレス初期化カウンタのカウント値は、傾き情報保持部402から読み出されるアドレス初期化閾値と比較が行われ、カウント値が閾値以上となると、アドレスの初期化が行われる。ここで、アドレスの初期化とは、単位ブロックの1画素目のアドレスのフィルタ係数の読出しに戻るということである。また、主走査方向のブロック終端画素に達すると、ブロック先端のアドレスに切り替えを行う他、ブロックデータの最終演算位置に達すると、次のブロックの先端用のアドレスに切り替わる。フィルタ係数読出部404は、上記のいずれの条件にも該当しない場合は、次の通知信号を受けた場合でも同じアドレスのフィルタ係数の読み出しを行う。
データ演算部405は、データ入力部401が外部より入力した画素データに対しフィルタ用の演算処理を行う処理部である。データ入力部401からは、副走査方向に連続した5画素分のデータDi[x,y-2]~Di[x,y+2]が入力される。同時に、フィルタ係数読出し部404からは、フィルタ係数k[0]~k[4]が入力される。データ演算部405は、これらの入力されたデータを用いて、以下の式(1)により座標[x,y]の出力画素データDo[x,y]を算出する。即ち、フィルタ係数k[0]~k[4]を用いた畳み込み演算が行われる。
Do[x,y]=(k[0]Di[x,y-2]+k[1]Di[x,y-1]+k[2]Di[x,y]+k[3]Di[x,y+1]+k[4]Di[x,y+2])/Sk ・・・(1)
ここで、Sk=k[0]+k[1]+k[2]+k[3]+k[4]
データ出力部406は、内蔵されているDMACにより、データ演算部405にて演算処理された画素データを内部バス307、213、メモリ制御部214を介して、DRAM203に書き込む。
次に、MFP100における読取画像の補正処理について図9のフローチャートを参照しながら説明する。図9の処理は、読取画像結合部215により実行される。5個のイメージセンサユニット105a~105eによって読み取られたデータは、ASIC201の読取データ取得部212により取得され、DRAM203の読取データバッファ領域に書き込まれる。所定のライン数の画像データが読取データバッファ領域に書き込まれると、読取画像結合部215の縮小処理部301は、読取データバッファ領域からブロックごとにデータを読み出す(S101)。そして、縮小処理部301は、読み出したデータに対して、出力データの仕様に対応した出力解像度となるよう縮小処理を行う(S102)。縮小処理部301は、縮小処理された画素データをRGB同時に出力し、ガンマ補正処理部302は、出力されたデータに対してガンマ補正を行い(S103)、ガンマ補正後の画素データをフィルタ処理部303に出力する。
フィルタ処理部303のデータ入力部401は、ガンマ補正処理部302から画素データの入力を受けると、内部バッファに一度書込みを行い、データの並び替えを行う。バッファに書き込まれたデータと新たに入力された画素データとによって、副走査方向に連続した5画素分のデータが揃うと、データ入力部401は、内部バッファの画素データをデータ演算部405に対して出力する(S104)。この時、データ入力部401は、フィルタ係数読出部404に対してデータ出力を示す通知信号を出力する。通知信号が出力されると、データ演算部405による演算処理が開始される(S105)。
フィルタ処理部303のフィルタ係数読出部404は、傾き情報保持部402に設定された初期アドレスレジスタ(Addr=0)に基づいてフィルタ係数保持部403からフィルタ係数k[0]~k[4]を読出し、データ演算部405に出力する(S107)。S107の処理が1回目に実行される場合は、このように、初期アドレスレジスタに基づいてフィルタ係数の読出しが行われる。
フィルタ係数読出部404は、フィルタ係数をデータ演算部405に出力すると、フィルタ係数読出部404内部のアドレス切替えカウンタとアドレス初期化カウンタをそれぞれカウントアップする。フィルタ係数読出部404は、アドレス切替えカウンタのカウント値と、傾き情報保持部402に設定されているアドレス切替え閾値との比較を行う。また、フィルタ係数読出部404は、アドレス初期化カウンタのカウント値と、アドレス初期化閾値との比較を行う。例えば、アドレス切替え閾値が「1」であるのに対し、アドレス切替えカウンタのカウント値が「1」であれば、アドレス切替えの条件を満たすと判定され(S110:Yes)、次の読出しアドレス(Addr)が「0」から「1」に切り替わる(S112)。その際、アドレス切替えカウンタのカウント値は初期化される。また、例えば、アドレス初期化カウンタのカウント値が「1」であればアドレス初期化閾値「11」に達していないので、アドレス初期化の条件を満たさないと判定され(S109:No)、アドレス初期化カウンタのカウント値は「1」のまま保持される。本実施形態では、アドレス初期化閾値との比較(S109)は、アドレス切替え閾値との比較(S110)より前に行われる。
フィルタ処理部303のデータ演算部405は、データ入力部401から入力されたデータと、フィルタ係数読出部404から入力されたフィルタ係数を用いて演算処理を行う(S108)。演算して出力される画素データは副走査方向に連続した5画素の座標のうち中央の画素座標に相当するため、例えばDi[0,0]~Di[0,4]の座標の画素データが入力された場合には、座標[0,2]の画素データがデータ出力部406により出力される。そして、続けて、Di[1,0]~[1,4]の座標のデータがデータ入力部401からデータ演算部405に入力される。フィルタ係数読出部404は、アドレス「1」のフィルタ係数をフィルタ係数保持部403から読み出し、データ演算部405に出力する(S112の後のS107)。
そして、フィルタ係数読出部404は、フィルタ係数読出部404内部のアドレス切替えカウンタとアドレス初期化カウンタをそれぞれカウントアップする。フィルタ係数読出部404は、アドレス切替えカウンタのカウント値と、傾き情報保持部402に設定されているアドレス切替え閾値との比較を行う。また、フィルタ係数読出部404は、アドレス初期化カウンタのカウント値と、アドレス初期化閾値との比較を行う。例えば、アドレス切替え閾値が「1」であるのに対し、アドレス切替えカウンタのカウント値が「1」であれば、アドレス切替えの条件を満たすと判定され(S110:Yes)、次の読出しアドレスが「1」から「2」に切り替わる(S112)。その際、アドレス切替えカウンタのカウント値は初期化される。また、例えば、アドレス初期化カウンタのカウント値が「2」であればアドレス初期化閾値「11」に達していないので、アドレス初期化の条件を満たさないと判定され(S109:No)、アドレス初期化カウンタのカウント値は「1」のまま保持される。
以降、同様の処理を繰り返し、データ入力部401は、座標[10,0]~[10,4]の画素データをデータ演算部405に出力する。フィルタ係数読出部404は、アドレス[10]のフィルタ係数をフィルタ係数保持部403から読み出し、データ演算部405に出力する(S107)。そして、フィルタ係数読出部404は、フィルタ係数読出部404内部のアドレス切替えカウンタとアドレス初期化カウンタをそれぞれカウントアップする。フィルタ係数読出部404は、アドレス切替えカウンタのカウント値と、傾き情報保持部402に設定されているアドレス切替え閾値との比較を行う。また、フィルタ係数読出部404は、アドレス初期化カウンタのカウント値と、アドレス初期化閾値との比較を行う。このとき、アドレス切替え閾値が「1」、アドレス初期化閾値が「11」であるのに対し、アドレス切替えカウンタのカウント値が「1」、アドレス初期化カウンタのカウント値が「11」となっている。本実施形態では、アドレス初期化カウンタのカウント値がアドレス初期化閾値以上となっている場合、アドレス切替えカウンタの処理より優先してアドレスの初期化が行われる(S109:Yes~S111)。この場合、次の読出しアドレスが[11]から[0]に初期化される(S111)。その際、アドレス切替えカウンタのカウント値とアドレス初期化カウンタのカウント値の両方が初期化される。
以降、画素データの主走査方向の座標の増加に応じて同様の処理が繰り返される。画素データがブロックデータの主走査方向の終端画素に達した場合、例えば、座標[m、0]~[m、4]のデータに達した場合、データ入力部401は続いて座標[0,1]~[0,5]の画素データの出力を行う。この場合、フィルタ係数読出部404は、主走査座標「0」の時のフィルタ係数読出アドレス(ここではアドレス[0])を次の読み出しアドレスとして設定し、同じ主走査座標に対しては同じフィルタ係数が適用されるように切り替える。
以上のようにして、フィルタ処理部303に入力される画素データに対してフィルタ処理が行われ、処理後の画素データがDRAM203のフィルタ画像バッファ領域に書き込まれる。同様の処理は、各イメージセンサユニットの読取データに対して行われる。イメージセンサユニット105a~105eにより読み取られたデータ分について上記の処理が行われると、フィルタ処理部303の処理は終了する(S106:Yes)。本処理において適用されるアドレス切替え閾値やアドレス初期化閾値、フィルタ係数はイメージセンサユニット毎(イメージセンサユニット105a~105eのそれぞれ)に異なる設定値が用いられる。
上記の例ではアドレス切替え閾値が「1」であるため、主走査座標が切り替わるごとにアドレスの切替えが行われるが、アドレス切替え閾値が2以上の数値である場合には、その数値の単位で主走査座標が変化するごとにフィルタ係数の切替えが行われる。
図8は、イメージセンサユニット105aが読取りを行った画像と補正処理後の画像を示す図である。図8(a)は、主走査方向に平行な直線画像を、傾きを持ったイメージセンサユニット105aが読み取った時の画像を示している。図8(b)は、図8(a)の区間W(11画素)をフィルタ初期化周期としたときのフィルタ演算処理後の画像を示す。図8(b)に示すように、区間Wにおいては、1画素未満の傾きが補正された濃淡変換が実現されており、さらに、副走査方向の空間周波数が変更された画像となっている。一方、区間Wに隣接した画像データはそれぞれ副走査方向に1画素ずつずれたような画像となっている。図8(b)に示すような状態でDRAM203のフィルタ処理画像バッファ領域に書き込まれた画像データに対し、傾き補正処理部304がフィルタ初期化周期に合わせて副走査方向の読出位置をシフトさせながら読出しを行う。
図8(c)は、図8(b)の画像を傾き補正処理部304が補正処理した画像となる。図8(c)に示すように、フィルタ初期化周期で副走査方向の読出位置をシフトさせて読み出すことで、フィルタ処理後には段差が生じていた画像がまっすぐに補正されて出力される。図8(d)は、フィルタ処理部303において本実施形態で説明した演算処理を行わずに、傾き補正処理部304の補正処理のみを行わせたときの画像イメージを示す。図8(d)に示すように、1画素単位でのシフトによっても粗い傾き補正をすることは可能であるが、シフト位置での画像の連続性が失われていることがわかる。
このように、フィルタ処理部303において空間周波数変換用の係数に重み付け処理が行われたフィルタ係数を用いて演算させるような構成にすることで、画素位置のシフト回路との組み合わせにより、高精度な傾きの補正が可能となる。フィルタ処理部303としては、主走査方向の画素座標に合わせてフィルタ係数を適用するだけで良く、ブロック単位で処理を行う前後の回路部との接続性を維持することができる。また、空間周波数変換用のフィルタ処理と、傾き補正用の重み付け処理を別々の回路で行うのに比べて、回路規模の削減と処理時間の高速化が可能となる。
本実施形態では、予め生成されたフィルタ係数をSRAMに書き込み、画素データの主走査座標に合わせて順次読み出す構成について説明したが、そのような構成に限られない。例えば、空間周波数変換用の分布曲線をルックアップテーブル(LUT)として記憶し、必要なシフト量の入力に対してフィルタ係数が出力されるようにしても良い。
イメージセンサユニット105a~105eが、RGBそれぞれの光源を有した構成であり、順次点灯させてラインデータを取得する構成である場合、RGBそれぞれの光源を発光させるタイミングの違いによりカラー画像に色ずれという現象が生じる。このような現象による影響を低減させる目的で、画像の副走査方向の高周波成分をカットするためのフィルタが適用される。本実施形態のフィルタ処理部303に設定されるフィルタ係数は、このような色ずれを低減させる目的で設定されるようにしても良い。
また、本実施形態では、複数のイメージセンサユニット105a~105eによってスキャナユニット101が構成されたMFP100について説明した。このような構成において、個々のイメージセンサユニット105a~105eの光学特性の違いや取付け位置の違いによって読取画像の尖鋭さに差異が生じることがある。このような状態のまま画像間の結合処理を実行すると、原稿では同じ太さの細線であったものが、処理後の画像では部分的に太さが異なるといった現象が生じてしまう。そのため、それぞれのイメージセンサユニット105a~105eに適用する空間周波数変更用のフィルタ係数は、演算処理後の画像データの空間周波数が略同等になるように設定されることが望ましい。このようにフィルタ係数が設定されることで画像を結合し、読取画像処理部216において尖鋭化処理等を行うことでエリアによって線の太さが異なるといった現象を抑えることが可能となる。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
100 MFP: 101 スキャナユニット: 201 ASIC: 215 読取画像結合部: 303 フィルタ処理部

Claims (14)

  1. 主走査方向上に原稿を光学的に読み取る読取素子が配置されたイメージセンサユニットを含む読取手段と、
    前記イメージセンサユニットで読み取られた読取データに対して、前記主走査方向の所定区間ごとに、空間周波数のフィルタ処理を行うことにより、各所定区間において前記主走査方向と交差する副走査方向の濃淡変換を行う変換手段と、
    前記変換手段により濃淡変換が行われたデータに対して、前記副走査方向において画素をシフトすることにより、前記イメージセンサユニットの傾きを伴って得られた読取データを補正する補正手段と、を備え、
    前記フィルタ処理では、前記所定区間における前記副走査方向の複数の画素それぞれに対して重み付けが設定されたフィルタ係数が用いられ、
    前記複数の画素それぞれに対する重み付けは、前記主走査方向において前記所定区間の一端から他端に向かうにつれて、前記重み付けの重心が徐々に移動していくように定められている、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記複数の画素の単位でのフィルタ強度は、前記主走査方向において一定であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記所定区間としての第1の所定区間の他端が前記所定区間としての第2の所定区間の一端と隣接している場合、前記第1の所定区間の一端における前記重み付けの重心は、前記第2の所定区間の一端における前記重み付けの重心と対応し、前記第1の所定区間の他端における前記重み付けの重心は、前記第2の所定区間の他端における前記重み付けの重心と対応することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第1の所定区間の他端における前記フィルタ処理の結果と前記第2の所定区間の一端における前記フィルタ処理の結果との前記副走査方向のずれは、前記補正手段におけるシフト量に対応することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記複数の画素それぞれに対応するフィルタ係数の重み付けは、正規分布曲線に基づいて設定されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記フィルタ処理では、前記副走査方向における前記複数の画素の畳み込みが行われることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記フィルタ係数を記憶する記憶手段、をさらに備え、
    前記変換手段は、前記所定区間における前記主走査方向のアドレスに対応する前記フィルタ係数を前記記憶手段から読み出して前記フィルタ処理を行う、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記読取手段は、複数の前記イメージセンサユニットを有し、
    前記変換手段による濃淡変換と前記補正手段による補正は、前記複数のイメージセンサユニットそれぞれで読み取られた読取データについて行われる、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記複数のイメージセンサユニットそれぞれについて前記補正手段による補正が行われたデータを互いに結合する結合手段、をさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記結合手段により結合されたデータに対して画像処理を実行する画像処理手段、をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記画像処理は、エッジ強調処理を含むことを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記画像処理手段により前記画像処理が実行されたデータに基づいて記録媒体への記録を行う記録手段、をさらに備えることを特徴とする請求項10又は11に記載の画像形成装置。
  13. 前記複数のイメージセンサユニットは千鳥状に配置されていることを特徴とする請求項8乃至12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  14. 主走査方向上に原稿を光学的に読み取る読取素子が配置されたイメージセンサユニットを含む読取手段を備える画像形成装置において実行される方法であって、
    前記イメージセンサユニットで読み取られた読取データに対して、前記主走査方向の所定区間ごとに、空間周波数のフィルタ処理を行うことにより、各所定区間において前記主走査方向と交差する副走査方向の濃淡変換を行う変換工程と、
    前記変換工程において濃淡変換が行われたデータに対して、前記副走査方向において画素をシフトすることにより、前記イメージセンサユニットの傾きを伴って得られた読取データを補正する補正工程と、を有し、
    前記フィルタ処理では、前記所定区間における前記副走査方向の複数の画素それぞれに対して重み付けが設定されたフィルタ係数が用いられ、
    前記複数の画素それぞれに対する重み付けは、前記主走査方向において前記所定区間の一端から他端に向かうにつれて、前記重み付けの重心が徐々に移動していくように定められている、
    ことを特徴とする方法。
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