JP2023084282A - シャント抵抗器およびその実装構造 - Google Patents

シャント抵抗器およびその実装構造 Download PDF

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Abstract

【課題】固定手段の絶縁をより容易にするシャント抵抗器及びその実装構造を提供する。【解決手段】シャント抵抗器100は、導電性の金属材からなり、第1平面P1及び第2平面P2を有する第1端子110と、導電性の金属材からなり、第3平面P3及び第4平面P4を有する第2端子120と、第1端子及び第2端子に接続された抵抗体と、第5平面P5及び第6平面P6を有する絶縁成形物150と、を備える。第1端子及び第2端子は、第1平面及び第3平面が対向するよう配置される。絶縁成形物は、第1端子及び第2端子の間に配置され、第5平面及び第6平面を貫通する、中空円筒状のスリーブ部150aが形成される。第1端子には、第1平面及び第2平面を貫通する第1空間部が形成される。第2端子には、第3平面及び第4平面を貫通する第2空間部が形成される。スリーブ部は、第1空間部及び第2空間部を貫通する。【選択図】図2

Description

本発明は、シャント抵抗器およびその実装構造に関する。
シャント抵抗器は、たとえば電流を検出するために用いられる。より具体的な例として、電気自動車に搭載されている半導体パワーモジュール等における電流を検出するために用いられる。
このような目的で用いられるシャント抵抗器は、特許文献1に記載される。また、このようなシャント抵抗器の実装構造の例では、配線の間にシャント抵抗器を配置し、シャント抵抗器の孔部を介して、ボルト等の絶縁手段によりでバスバーに固定される。
また、特許文献2には、シャント抵抗器を固定するボルトを2本使用し、それぞれの間を絶縁した構造が開示されている。
特許第6764692号公報 特表2016-503176号公報
しかしながら、従来の技術では、固定手段の絶縁が困難であるという課題があった。
固定手段に絶縁性のボルトを用いる構造は実績が少なく、価格、強度、耐久性、等において懸念がある。また、固定手段に金属製のボルトを用いる構造は、実績は豊富であるが、ボルトとシャント抵抗器の電極等との間の絶縁を考慮する必要がある。たとえば特許文献2のように2本のボルトを使用してその間に絶縁体を配置するといった構成が必要となり、構造が複雑になる。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、固定手段の絶縁をより容易にするシャント抵抗器およびその実装構造を提供することを目的とする。
本発明に係るシャント抵抗器の一例は、
導電性の金属材からなり、第1平面および第2平面を有する第1端子と、
導電性の金属材からなり、第3平面および第4平面を有する第2端子と、
前記第1端子および前記第2端子に接続された抵抗体と、
第5平面および第6平面を有する絶縁成形物と、
を備える、シャント抵抗器であって、
前記第1端子および前記第2端子は、前記第1平面および前記第3平面が対向するよう配置され、
前記絶縁成形物は、前記第5平面が前記第1平面と対向し、前記第6平面が前記第3平面と対向するよう、前記第1端子および前記第2端子の間に配置され、
前記絶縁成形物には、前記第5平面および前記第6平面を貫通するスリーブ部が形成され、
前記第1端子には、前記第1平面および前記第2平面を貫通する第1空間部が形成され、
前記第2端子には、前記第3平面および前記第4平面を貫通する第2空間部が形成され、
前記スリーブ部は、前記第1空間部および前記第2空間部を貫通する。
一例において、
前記第1端子は、前記第2平面に隣接して第1段差を備え、
前記第2端子は、前記第4平面に隣接して第2段差を備え、
前記第2平面は、前記第1段差によって前記第1端子から隆起した面に配置され、
前記第4平面は、前記第2段差によって前記第2端子から隆起した面に配置される。
一例において、前記スリーブ部は、前記第2平面から突出している第1突出部と、前記第4平面から突出している第2突出部とを有する。
一例において、
前記第1突出部は、前記第1突出部の径方向に突出する突起部を有し、
前記第2突出部は、前記第2突出部の径方向に突出する突起部を有する。
一例において、前記第1端子および前記第2端子は、電流方向に対して横断する方向に延びる溝を有する。
一例において、
前記第1端子は、前記第1平面を構成しない部分から突出して前記絶縁成形物側に折り曲がった第1端子突出部を有し、
前記第2端子は、前記第3平面を構成しない部分から突出して前記絶縁成形物側に折り曲がった第2端子突出部を有し、
前記第1端子突出部および前記第2端子突出部は、電流検出回路の電圧検出端子に接続される。
本発明に係るシャント抵抗器の実装構造の一例は、
上記いずれかのシャント抵抗器と、
電流経路を構成する第1配線材および第2配線材と、
を備え、
前記シャント抵抗器は、前記第1配線材と前記第2配線材との間に接続され、
前記第1配線材は、前記第1端子の前記第2平面に接続され、
前記第2配線材は、前記第2端子の前記第4平面に接続され、
前記実装構造は、前記スリーブ部を貫通する単一の固定手段を備える。
一例において、
前記固定手段と、前記第1配線材および前記第1端子とを電気的に絶縁する、第1絶縁手段、および、
前記固定手段と、前記第2配線材および前記第2端子とを電気的に絶縁する、第2絶縁手段、
を備える。
本発明に係るシャント抵抗器およびその実装構造によれば、固定手段の絶縁がより容易となる。
本発明の実施形態1に係るシャント抵抗器の構成例を示す斜視図。 図1のシャント抵抗器をII方向から見た図。 図1の絶縁成形物の構成例を説明する斜視図。 図1のシャント抵抗器の実装構造の構成例を示す断面図。 図1のシャント抵抗器の実装構造の別の構成例を示す断面図。 本発明の実施形態2に係るシャント抵抗器の構成例を示す斜視図。 図6のシャント抵抗器の断面図。 図6のシャント抵抗器の変形例を示す斜視図。 本発明の実施形態3に係るシャント抵抗器の構成例を示す斜視図。 図9の第1端子および第2端子それぞれの片側と、抵抗体とを抜き出した斜視図。 図10の構成を異なる角度から見た斜視図。 図9のシャント抵抗器を組み立てる工程の一部を説明する図。 図9のシャント抵抗器を組み立てる工程の一部を説明する図。 図9のシャント抵抗器に電流検出回路を接続した構成例を示す図。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
[実施形態1]
図1および図2に、実施形態1に係るシャント抵抗器の構成例を示す。図1はシャント抵抗器100の斜視図であり、図2はシャント抵抗器100を図1のII方向から見た図である。
シャント抵抗器100は、第1端子110および第2端子120を備える。第1端子110および第2端子120は、いずれも導電性の金属(たとえばCu)からなる。第1端子および第2端子は、シャント抵抗器100の電極として機能する。
第1端子110は、第1平面P1および第2平面P2を有する。第1平面P1および第2平面P2は、たとえば第1端子110において互いに反対側に形成され、たとえば互いに平行である。第2端子120は、第3平面P3および第4平面P4を有する。第3平面P3および第4平面P4は、たとえば第2端子120において互いに反対側に形成され、たとえば互いに平行である。第1端子110および第2端子120は、第1平面P1および第3平面P3が互いに対向するよう配置される。
シャント抵抗器100は、第1端子110および第2端子120に接続された抵抗体を備える。本実施形態では抵抗体は2つであり、抵抗体130および抵抗体140が配置される。抵抗体130および抵抗体140は、第1端子110および第2端子120より高い抵抗率を有する金属材料(たとえばCu-Ni系、Cu-Mn系、Ni-Cr系、等)から構成される。
第1端子110および第2端子120と、抵抗体130および140とは、溶接(たとえばレーザービームや電子ビームの照射によるもの)や、はんだ付けなどによって接合することができる。
シャント抵抗器100は、絶縁成形物150を備える。絶縁成形物150は、たとえば絶縁材料(たとえばセラミック、樹脂、等)から構成される。
絶縁成形物150は、第5平面P5および第6平面P6を有する。第5平面P5および第6平面P6は、たとえば絶縁成形物150において互いに反対側に形成され、たとえば互いに平行である。
絶縁成形物150は、第5平面P5が第1平面P1と対向し、第6平面P6が第3平面P3と対向するよう、第1端子110および第2端子120の間に配置される。第5平面P5と第1平面P1とは接触してもよく、第6平面P6と第3平面P3とは接触してもよい。絶縁成形物150と、第1端子110および第2端子120とは、強固に接合することができる。絶縁成形物150によって、第1端子110と第2端子120との短絡が防止され、抵抗体130および抵抗体140を介して接続される。
抵抗体130および140の形状は任意に設計可能であるが、本実施形態では板状(略直方体状)に形成される。このような形状とすると、直方体の寸法を変更することにより設計抵抗値を容易に変更することができる。また、シャント抵抗器100の組み立て後であっても、抵抗体130および140の一部を除去することにより、容易に任意の抵抗値を実現することができる。とくに、円柱状の抵抗体において一部の除去および寸法の変更等による抵抗値の調整に比べて、本実施形態では略直方体状の抵抗体を用いているので、抵抗値を容易に調整することができる。
また、板状の抵抗体130および140は、プレス加工によって製作することが可能なので、安価に製造可能である。
ただし、条件が許容する場合には、抵抗体は円柱状または他の形状であってもよい。
第1端子110は、第2平面P2に隣接して第1段差111を備える。これによって、第2平面P2は、第1端子110から隆起した面に配置される。また、第1端子110には、非接触面112が形成される。同様に、第2端子120は、第4平面P4に隣接して第2段差121を備える。これによって、第4平面P4は、第2端子120から隆起した面に配置される。また、第2端子120には、非接触面122が形成される。
第1端子110は溝113を有し、第2端子120は溝123を有する。本実施形態では、溝113は第1平面P1に2本形成され、溝123は第3平面P3に2本形成される。溝113および溝123は、電流方向に対して横断する方向(電流方向と直交する方向に限らない)に延びるよう形成される。
このような溝113および123により、第1端子110および第2端子120の抵抗値を変化させることができる。なお、溝113および123に代えて、他の構造(穴、切り欠き、等)を用いることも可能である。
なお、第1平面P1、第2平面P2、第3平面P3、第4平面P4、第5平面P5および第6平面P6は、それぞれ単一の平面のみから構成される必要はなく、同一平面上に配置された複数の面分からなってもよい。たとえば、本実施形態では第1平面P1は2本の溝113によって3つの面分に分割されている。
第1端子110は、電圧ピン端子用の貫通穴114(図1)を有する。この貫通穴114を通して電圧ピン端子161(図2)を挿入することができる。同様に、第2端子120も電圧ピン端子用の貫通穴(図示せず)を有し、この貫通穴を通して電圧ピン端子162を挿入することができる。
なお、図2に示す電圧ピン端子161および162は、シャント抵抗器100の一部として構成される必要はなく、たとえば外部の回路に含まれる。外部の回路は、電圧ピン端子161および162を介して、第1端子110と第2端子120との間の電圧を測定することができる。とくに、第1端子110および第2端子120が互いに対向する面(第1平面P1および第3平面P3)において、第1端子110および第2端子120それぞれの中央付近に電圧ピン端子161および162を配置して電圧信号を取り出すことにより、測定される電圧の周波数特性が向上する。
図3および図4を用いて、絶縁成形物150の構成例を説明する。図3は絶縁成形物150の斜視図であり、図4はシャント抵抗器100の実装構造の構成例の断面図である。
絶縁成形物150には、第5平面P5および第6平面P6を貫通するスリーブ部150aが形成される。スリーブ部150aはたとえば中空円筒状であり、たとえば外径を6.5mmとすることができる。
図4に示すように、スリーブ部150aは、第5平面P5から突出している第1突出部151と、第6平面P6から突出している第2突出部152と、第5平面P5および第6平面P6の間に形成され第1突出部151および第2突出部152を接続する接続部153とを有する。
図2に示すように、第1突出部151は第2平面P2から突出し、第2突出部152は第4平面P4から突出する。
図4に示すように、第1端子110には、第1平面P1および第2平面P2を貫通する第1空間部115が形成される。同様に、第2端子120には、第3平面P3および第4平面P4を貫通する第2空間部125が形成される。スリーブ部150aは、第1空間部115および第2空間部125を貫通する。
このような構成により、第1端子110および第2端子120は、それぞれ第1空間部115および第2空間部125の周辺において、第1空間部115および第2空間部125内に配置される固定手段(金属製のボルト等)から絶縁される。
絶縁成形物150は、電圧ピン端子用のスリット154(図3)を有する。これによって、電圧ピン端子161および162と絶縁成形物150とが干渉しないようになっている。
図4に示す構造は、シャント抵抗器100と、バスバー181(第1配線材)およびバスバー182(第2配線材)を備える。バスバー181および182は電流経路を構成する。
シャント抵抗器100は、バスバー181とバスバー182との間に、これらを導通させるように接続される。とくに、バスバー181は、第1端子110の第2平面P2に接続され、バスバー182は、第2端子120の第4平面P4に接続される。
ここで、スリーブ部150aの第1突出部151は、第1端子110とバスバー181との接触面(第2平面P2)から突出しているので、バスバー181に適切な穴を形成しておくことにより第1突出部151が嵌合し、バスバー181を固定する際の位置調整が容易となる。バスバー182についても同様である。
図5は、シャント抵抗器100の実装構造の別の構成例を示す。図4の構造に加えて、ボルト191、ナット192、絶縁ワッシャー193,194が配置されている。
ボルト191およびナット192は固定手段であり、金属からなってもよい。ボルト191およびナット192は、バスバー181および182に対して軸方向に締結力を加え、これによって、シャント抵抗器100をバスバー181および182に締結固定する。なお、ボルト191、ナット192、絶縁ワッシャー193,194は概略形状のみ示しており、とくにボルト191およびナット192の螺合部分の具体的形状は図示を省略している。
絶縁ワッシャー193は、第1絶縁手段として、ボルト191と、バスバー181および第1端子110とを電気的に絶縁する。同様に、絶縁ワッシャー194は、第2絶縁手段として、ボルト191と、バスバー182および第2端子120とを電気的に絶縁する。なお、これらの部材の間の絶縁が適切になされている場合には、絶縁ワッシャー193および194の一方または双方を省略してもよい。
ボルト191はたとえば標準ボルトであり、T系列の締め付けトルクによって固定可能である。T系列によれば、たとえばM5の標準ボルトを用いる場合には締め付けトルクが3N・mとなる。
図4に示すように、第1端子110および第2端子120において、第1平面P1は第5平面P5と接触し、第3平面P3は第6平面P6と接触する。これにより、バスバー181と182との間に第1端子110、絶縁成形物150および第2端子120が配置されるため、シャント抵抗器100にバスバー181および182を締結固定するときの第1端子110および第2端子120の軸方向の内側への変形を抑制することができる。(第1端子110の第1平面P1側への変形および第2端子120の第2平面P2側への変形を抑制することができる。)
図4に示すように、第1端子110において、第2平面P2のみがバスバー181に接触し、非接触面112はバスバー181には接触しない。非接触面112は第2平面P2と抵抗体130および140との間に形成されているので、バスバー181の締結固定によって抵抗体130および140(第1端子110と抵抗体130および抵抗体140との接合部)に加えられる応力を、第1平面P1と非接触面112との間の第1端子110の変形によって緩和することができる。同様に、第2端子120において、第4平面P4のみがバスバー182に接触し、非接触面122はバスバー182には接触しない。非接触面122は第4平面P4と抵抗体130および140との間に形成されているので、バスバー182の締結固定によって抵抗体130および140(第2端子120と抵抗体130および抵抗体140との接合部)に加えられる応力を、第3平面P3と非接触面122との間の第2端子120の変形によって緩和することができる。
なお、このような応力を緩和する効果は、溝113および123(図2参照)によっても発生する。たとえば、バスバー181の締結固定によって抵抗体130および140(第1端子110と抵抗体130および抵抗体140との接合部)に加えられる応力を、溝113を起点として第1端子110が変形することにより緩和することができる。同様に、バスバー182の締結固定によって抵抗体130および140(第2端子120と抵抗体130および抵抗体140との接合部)に加えられる応力を、溝123を起点として第2端子120が変形することにより緩和することができる。
このようにして、本実施形態は、抵抗体130および140にかかる応力を低減することができる。より具体的には、本実施形態は、横方向および上下方向に対し、構造的に、圧縮強度、せん断強度、および引張強度を増大させることができる。
とくに、利用可能な締め付けトルクの範囲が拡大する。従来の構造に対して上述のT系列の締め付けトルクを用いると、応力によって抵抗体が大きく変形する。また、応力は、第1端子110および第2端子120と、抵抗体130および140との接合部にも影響を及ぼし、電気的特性に変化を生じさせる可能性が高い。これらの要因により、シャント抵抗器100全体の抵抗値が変動する可能性がある。これに対し、本実施形態によれば応力よる変形を抑制できるので、T系列の締め付けトルクを用いることが可能である。
また、本実施形態によれば、機械的特性を担う部材(絶縁成形物150)と電気的特性を担う部材(抵抗体130および140)とで機能を分担することが出来るので、抵抗体130および140の強度に依存せずに機械的強度を担保することが出来る。このため、抵抗体の形状や組み合わせをより容易に変更することができ、結果として抵抗値または他の特性を容易に変えることが出来る。
さらに、第1端子110および第2端子120と、抵抗体130および140との接合方法の選択の幅が広がる。たとえば、締結固定した際に接合部にかかる応力が緩和されるので、多少強度が弱くても導電性の良い接合を選択することが可能となる。
固定手段であるボルト191およびナット192の固定手段のうち、ボルト191のみがスリーブ部150aを貫通して配置される。すなわち、ボルト191は、スリーブ部150aを貫通する単一の固定手段である。
このような構造は、2本のボルトを用いる従来例と比較して、部品点数を削減するとともに強度を増大することができる。本実施形態のスリーブ部150aに相当する絶縁構造を有しない従来例(たとえば特許文献2)では、ボルトが第1端子および第2端子と接触する可能性があり、固定手段の絶縁が困難であった。
このような従来例では、第1端子側のボルトと第2端子側のボルトとを別部材にして、これらの間に絶縁部材を配置する必要があった。これに対し、本実施形態では、絶縁成形物150のスリーブ部150aがボルト191を第1端子110および第2端子120から絶縁するので、固定手段の絶縁がより容易になる。このため、たとえば単一のボルトで締結を行うことが可能となる。
以上説明するように、実施形態1に係るシャント抵抗器100およびその実装構造によれば、固定手段の絶縁がより容易となる。
[実施形態2]
実施形態2は、実施形態1において、各部材の形状を変更するものである。以下、実施形態1と共通する部分については説明を省略する場合がある。
図6および図7に、実施形態2に係るシャント抵抗器の構成例を示す。図6はシャント抵抗器200の斜視図であり、図7はシャント抵抗器200の断面図である。
シャント抵抗器200は、導電性の第1端子210および第2端子220と、抵抗体231~234と、絶縁成形物250とを備える。絶縁成形物250にはスリーブ部250aが形成され、スリーブ部250aは第1突出部251と、第2突出部252(図7)とを備える。
実施の形態1との相違点のうち一部について、とくに以下に説明する。
本実施形態では、抵抗体231~234の数が4個であり、また、形状が円柱状である。このため、第1端子210および第2端子220と、抵抗体231~234との接合部分の形状も異なる。図7に示すように、第1端子210および第2端子220には貫通穴が形成され、この貫通穴に抵抗体231~234が挿入され固定される。
図6の例では、貫通穴114(図1)、溝113および123(図2)、スリット154(図3)、等に対応する構造が設けられないが、これらのいずれかまたはすべてを設けてもよい。
実施形態2に係るシャント抵抗器200においても、絶縁成形物250のスリーブ部250aが、固定手段(ボルト等)を第1端子210および第2端子220から絶縁するので、固定手段の絶縁がより容易になる。このため、たとえば単一のボルトで締結を行うことが可能となる。
また、本実施形態においても、実施形態1において説明した他の効果を得ることができる。
図8に、実施形態2の変形例に係るシャント抵抗器の構成例を示す。シャント抵抗器201において、第1端子211は、コネクタ付き基板260を挿通するためのスリット211aを有する。同様に、第2端子221は、コネクタ付き基板260を挿通するためのスリット221aを有する。
第1端子211のスリット211aは、たとえば第1平面P1に溝として形成され、第2端子221のスリット221aは、たとえば第3平面P3に溝として形成される。スリット211aおよび221aは、それぞれ第1平面P1および第3平面P3の外縁から内側に向かって延びる。また、これらのスリットは、互いに対向する位置に設けられ、これによって略直方体形状の板(たとえばコネクタ付き基板260の基板部分)が挿通できるようになっている。コネクタ付き基板260は、スリット211aおよび221aに基板部分を挿通した後、はんだ付けによって電気的に第1端子211および第2端子221に電気的に接続される。
第1端子211および第2端子221にスリット211aおよび221aを設けることにより、コネクタ付き基板260をシャント抵抗器201に接続する作業がより容易になる。
[実施形態3]
実施形態3は、実施形態1または2において、各部材の形状を変更するものである。以下、実施形態1または2と共通する部分については説明を省略する場合がある。
図9は、実施形態3に係るシャント抵抗器の構成例を示す斜視図である。シャント抵抗器300は、導電性の第1端子310および第2端子320と、抵抗体330および340と、絶縁成形物350とを備える。絶縁成形物350にはスリーブ部350aが形成され、スリーブ部350aは第1突出部351と、第2突出部(図9には表れない)とを備える。
図9の例では、第1端子310は面対称形状の2つの部材からなるが、これらは接触部310aにおいて接触(たとえば溶接される)しており、電気的には単一の端子とみなせる。第2端子320についても同様に接触部320a(図9には表れないが、図10に示す)において接触する。
第1端子310、第2端子320、抵抗体330および340は、まず板状の電極材料および抵抗材料をレーザーまたは電子ビーム等で溶接し、さらに型抜きして曲げ加工することにより、図9の形状に加工することができる。
曲げ加工後に抵抗値調整を行ってもよい。図9の例では、第1端子310および第2端子320と、抵抗体340との接合部を含む部分に、抵抗値調整用の切り欠き部301が形成されている。切り欠き部301を形成することにより、電流が流れる部分の幅が減少し、抵抗値が上昇する。切り欠き部301に代えて、またはこれに加えて、レーザー等により抵抗値調整用の切り込みを形成してもよい。
図10は、図9の第1端子310および第2端子320それぞれの片側と、抵抗体330とを抜き出した斜視図である。図11は、図10の構成を異なる角度から見た斜視図である。第1端子310および第2端子320それぞれの他側(すなわち図10および図11に示されない側)と、抵抗体340とは、図10および図11の構成とは面対称の構成となる。このように、本実施形態では、第1端子、第2端子および抵抗体からなる組が2組設けられるが、この組は1組であってもよい。
図10および図11の例において、第2平面P2はバスバー(たとえばバスバー181)に接続する接触面となる。第1端子310は、第2平面P2に隣接して第1段差311を備える。これによって、第2平面P2は、第1端子310から隆起した面に配置されている。また、第1端子310には、非接触部312が形成されている。非接触部312は抵抗体330に向かって延びる。非接触部312は、第1端子310の第1平面P1を構成しない部分に配置されている。非接触部312は、バスバーに接触しない非接触面を有する。
このように、本実施形態では、第1端子310について、バスバーとの接触面(すなわち第2平面P2)と、抵抗体330との接続部との間に、第1段差311が形成されているので、バスバーから第1端子310を介して抵抗体330に加えられる応力を、第1段差311の変形によって緩和することができる。抵抗体340の側についても同様である。
同様に、第4平面P4もバスバー(たとえばバスバー182)に接続する接触面となる。第2端子320は、第4平面P4に隣接して第2段差321を備える。これによって、第4平面P4は、第2端子320から隆起した面に配置されている。また、第2端子320には、非接触部322が形成されている。非接触部322は抵抗体330に向かって延びる。非接触部322は、第2端子320の第3平面P3を構成しない部分に配置されている。非接触部332は、バスバーに接触しない非接触面を有する。
したがって、第2端子320についても、バスバーから第2端子320を介して抵抗体330に加えられる応力を、第2段差321の変形によって分散することができる。抵抗体340の側についても同様である。
図10および図11に示すように、第1端子310は第1端子突出部313を有する。第1端子突出部313は、非接触部312から突出して絶縁成形物350側に折り曲がった部分である。同様に、第2端子320は第2端子突出部323を有する。第2端子突出部323は、非接触部322から突出して絶縁成形物350側に折り曲がった部分である。第1端子突出部313および第2端子突出部323は、電流検出回路の電圧検出端子に接続することができる(図14を参照して後述する)。
図12および図13を用いて、シャント抵抗器300を組み立てる工程の一部を説明する。まず、第1端子310および第2端子320と、抵抗体330および340とを接合し、一体化する。この時点では、第1端子突出部313および第2端子突出部323は折り曲げられていない。すなわち、非接触部312と同一平面に第1端子突出部313が形成され、非接触部322と同一平面に第2端子突出部323が形成されている。
この状態で、絶縁成形物350を嵌入する。絶縁成形物350には、接触部310aおよび接触部320aと嵌合するスリット353が形成されている。また、絶縁成形物350には、嵌入方向に突出する突出部354が形成されている。
図13は、絶縁成形物350を嵌入した直後の状態を示す。この状態からさらに、第1端子突出部313および第2端子突出部323を絶縁成形物350側に折り曲げる。これによって絶縁成形物350が固定され、図9に示すシャント抵抗器300が形成される。折り曲げられた第1端子突出部313および第2端子突出部323は、突出部354と係合し、これによって絶縁成形物350の固定がより精密になる。
図9、図12および図13に示すように、絶縁成形物350の第1突出部351は、第1突出部351の径方向に突出する突起部352を有する。ここで「第1突出部351の径方向」とは、第1突出部351が突出する方向(すなわちスリーブ部350aの軸方向)と直交する方向を意味する。図示しない第2突出部(第1突出部351とは反対方向に突出する)も同様に、第2突出部の径方向に突出する突起部を有する。
第1突出部351(突起部352を含む)は、バスバーと接触する第2平面P2から突出して形成されているので、第1突出部351に対応する形状の溝または凹部をバスバーに形成しておくと、第1突出部351と当該溝または凹部が嵌合してバスバーの位置決めが容易となる。さらに、突起部352は第1突出部351の径方向に突出するので、バスバーを接続する際にバスバーが第1突出部351を中心に回転することがなく、バスバーの固定作業がより容易となる。図示しない第2突出部についても同様である。
なお、突起部352に代えて、またはこれに加えて、バスバーおよび絶縁成形物350を固定するためのピンを挿入してもよい。
図14は、シャント抵抗器に電流検出回路を接続した構成例を示す。シャント抵抗器300の第1端子突出部313および第2端子突出部323に、コネクタ付き基板360が接続されている。コネクタ付き基板360は、電流検出回路の電圧検出端子である。このようにして、電流検出回路はシャント抵抗器300を介して電流を検出することができる。
実施形態3に係るシャント抵抗器300においても、絶縁成形物350のスリーブ部350aが、固定手段(ボルト等)を第1端子310および第2端子320から絶縁するので、固定手段の絶縁がより容易になる。このため、たとえば単一のボルトで締結を行うことが可能となる。
また、本実施形態においても、実施形態1および2において説明した他の効果を得ることができる。
100,200,201,300…シャント抵抗器
110,210,211,310…第1端子
111,311…第1段差
121,321…第2段差
112,122…非接触面
113,123…溝
114…貫通穴
115…第1空間部
120,220,221,320…第2端子
125…第2空間部
130,140,231,233,330,340…抵抗体
150,250,350…絶縁成形物
151,251,351…第1突出部
152,252…第2突出部
153…接続部
154,211a,221a,353…スリット
161,162…電圧ピン端子
181,182…バスバー
191…ボルト
192…ナット
193,194…絶縁ワッシャー
260,360…コネクタ付き基板
301…切り欠き部
313…第1端子突出部
323…第2端子突出部
312,322…非接触部
352…突起部
354…突出部
150a,250a,350a…スリーブ部
310a,320a…接触部
P1…第1平面
P2…第2平面
P3…第3平面
P4…第4平面
P5…第5平面
P6…第6平面

Claims (8)

  1. 導電性の金属材からなり、第1平面および第2平面を有する第1端子と、
    導電性の金属材からなり、第3平面および第4平面を有する第2端子と、
    前記第1端子および前記第2端子に接続された抵抗体と、
    第5平面および第6平面を有する絶縁成形物と、
    を備える、シャント抵抗器であって、
    前記第1端子および前記第2端子は、前記第1平面および前記第3平面が対向するよう配置され、
    前記絶縁成形物は、前記第5平面が前記第1平面と対向し、前記第6平面が前記第3平面と対向するよう、前記第1端子および前記第2端子の間に配置され、
    前記絶縁成形物には、前記第5平面および前記第6平面を貫通するスリーブ部が形成され、
    前記第1端子には、前記第1平面および前記第2平面を貫通する第1空間部が形成され、
    前記第2端子には、前記第3平面および前記第4平面を貫通する第2空間部が形成され、
    前記スリーブ部は、前記第1空間部および前記第2空間部を貫通する、
    シャント抵抗器。
  2. 前記第1端子は、前記第2平面に隣接して第1段差を備え、
    前記第2端子は、前記第4平面に隣接して第2段差を備え、
    前記第2平面は、前記第1段差によって前記第1端子から隆起した面に配置され、
    前記第4平面は、前記第2段差によって前記第2端子から隆起した面に配置される、
    請求項1に記載のシャント抵抗器。
  3. 前記スリーブ部は、前記第2平面から突出している第1突出部と、前記第4平面から突出している第2突出部とを有する、
    請求項1または2に記載のシャント抵抗器。
  4. 前記第1突出部は、前記第1突出部の径方向に突出する突起部を有し、
    前記第2突出部は、前記第2突出部の径方向に突出する突起部を有する、
    請求項3に記載のシャント抵抗器。
  5. 前記第1端子および前記第2端子は、電流方向に対して横断する方向に延びる溝を有する、
    請求項1~4のいずれか1項に記載のシャント抵抗器。
  6. 前記第1端子は、前記第1平面を構成しない部分から突出して前記絶縁成形物側に折り曲がった第1端子突出部を有し、
    前記第2端子は、前記第3平面を構成しない部分から突出して前記絶縁成形物側に折り曲がった第2端子突出部を有し、
    前記第1端子突出部および前記第2端子突出部は、電流検出回路の電圧検出端子に接続される、
    請求項1~5のいずれか1項に記載のシャント抵抗器。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載のシャント抵抗器と、
    電流経路を構成する第1配線材および第2配線材と、
    を備える、シャント抵抗器の実装構造であって、
    前記シャント抵抗器は、前記第1配線材と前記第2配線材との間に接続され、
    前記第1配線材は、前記第1端子の前記第2平面に接続され、
    前記第2配線材は、前記第2端子の前記第4平面に接続され、
    前記実装構造は、前記スリーブ部を貫通する単一の固定手段を備えた、
    シャント抵抗器の実装構造。
  8. 前記固定手段と、前記第1配線材および前記第1端子とを電気的に絶縁する、第1絶縁手段、および、
    前記固定手段と、前記第2配線材および前記第2端子とを電気的に絶縁する、第2絶縁手段、
    を備える、請求項7に記載のシャント抵抗器の実装構造。
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