実施形態を説明する目的のために、光学設計および視覚ディスプレイの当業者に公知の光学技術のいくつかの周知の特徴は、本発明の基本的原理を不明瞭にしないために、省略または簡略化されている。別様に記載されない限り、光線またはビーム方向に関連する用語「軸上」は、本発明に関連して説明される光学コンポーネントの表面に対して法線方向の軸に平行な伝搬を指す。以下の説明では、光、光線、ビーム、および方向という用語は、同義的に、かつ相互に関連付けて使用され、直線軌道に沿った電磁放射の伝搬の方向を示し得る。光および照明という用語は、電磁スペクトルの可視および赤外線帯域に関連して使用されてもよい。以下の説明の一部は、光学設計の当業者によって一般的に採用される専門用語を使用して提示されるであろう。本明細書に使用されるように、格子という用語は、いくつかの実施形態では、格子のセットから成る格子を包含してもよい。例証目的のために、図面は、別様に記載されない限り、縮尺通りに描かれないことを理解されたい。
ここで図面に目を向けると、導波管を加工するマスタリングシステムおよび方法およびそのようなマスタリングシステムを使用する導波管デバイスが、説明される。ホログラフィック導波管を加工するためのマスタリングシステムは、マスタを使用し、液晶基板上へのエネルギー(例えば、レーザ、光、または磁気ビーム)の印加を制御し、液晶基板の中にホログラフィック導波管を加工するステップを含むことができる。加工後、最終ホログラフィック導波管は、種々のディスプレイシステムの中に組み込まれることができる。これらのマスタリングシステムは、1つ以上のエネルギービームを採用することができる。多くの実施形態では、マスタリングシステムは、単一のエネルギービームを使用し、これは、マスタリングシステム内の種々のコンポーネントの整合を簡略化することができ、2つのビームの異なる経路によって引き起こされる2ビームシステムにおいて見出される波面誤差を低減させることができる。したがって、単一エネルギービームプロセスは、熱および振動考慮事項が複数のエネルギービームを整合させる際に種々の問題を導入し得る、大量製造プロセスと適合し得る。本発明の実施形態による、ホログラフィック導波管を加工するためのマスタリングシステムは、種々の特徴を含むことができる。これらの特徴は、限定ではないが、単一入力ビームコピー(近傍、すなわち、ハイブリッド接触コピー)に関するチャープ、二重チャープ格子(入力および出力のため)、透過率制御のためのゼロ次格子、整合基準格子、3:1構造、迅速な整合を可能にするための位置調節ツーリング、複数のロール軸回転Kベクトル格子に関するレンズおよび窓厚さの同時最適化、および回折ビームの他の次数およびクロスオーバーの回避を含む。導波管構造、マスタリングシステム、および露光プロセスが、下記の節にさらに詳細に説明される。導波管構造
種々の実施形態による導波管構造が、多くの異なる方法で実装されることができる。多くの実施形態では、導波管構造は、光学導波管であるように設計され、これは、可視スペクトル内の電磁波または光を閉じ込め、誘導し得る構造である。これらの光学導波管は、限定ではないが、ヘルメットマウントディスプレイ、ヘッドマウントディスプレイ(「HMD」)、およびHUD等のいくつかの異なる用途において使用するために実装されることができる。HUDという用語は、典型的には、ユーザが自身の通常の視野を変更することを要求することなくデータを提示する、透明ディスプレイを組み込むデバイスのクラスを説明するために利用される。光学導波管は、所与の用途に応じて、種々の光学機能を所望の形状因子に統合することができる。
種々の実施形態による光学導波管は、種々の方法および導波管光学系を使用して制御された様式で光波を操作するように設計されることができる。例えば、光学導波管は、光が伝搬し得る面積を制限するために、周辺環境よりも高い屈折率を伴う材料を使用して実装されることができる。ある角度においてそのような材料から作製される光学導波管の中に結合される光は、全内部反射を介して導波管内に閉じ込められることができる。平面導波管では、全内部反射が起こる角度は、スネルの法則によって与えられることができ、これは、光が表面境界において屈折されるか、または完全に反射されるかを決定することができる。
多くの実施形態では、ブラッグ格子を組み込む導波管が、HUD用途のために実装される。HUDは、(限定ではないが)接眼用途を含む、種々の用途のうちのいずれかにおいて組み込まれることができる。本発明の種々の実施形態による、ブラッグ格子を組み込む平面導波管を利用するHUDは、従来の光学コンポーネントを使用して実装されるHUDよりも有意に広い視野を達成し、より低い体積要件を有することができる。いくつかの実施形態では、HUDは、いくつかの格子を組み込む少なくとも1つの導波管を含む。さらなる実施形態では、導波管は、限定ではないが、2軸ビーム拡大等の種々の光学機能を提供するために実装され得る、少なくとも3つのブラッグ格子を組み込む。例えば、いくつかの実施形態では、導波管は、入力格子、折り返し格子、および出力格子を組み込む。導波管を利用するHUDは、様々な数の導波管を使用して実装されることができる。多くの実施形態では、HUDは、単一の導波管を使用して実装される。他の実施形態では、HUDは、導波管のスタックを使用して実装される。複数の導波管が、スタックされ、限定ではないが、カラーディスプレイを実装すること等の異なる光学機能を提供するように実装されることができる。いくつかの実施形態では、HUDは、3つの別個の導波管、すなわち、赤色、緑色、および青色チャネル毎に1つの導波管を組み込む。
本発明の種々の実施形態による、ブラッグ格子を利用する導波管は、異なるタイプのフリンジを有するように設計されることができる。同一の表面ピッチサイズであるが、異なる格子傾斜角を有する複数の導波管の使用は、導波管の全体的結合内角帯域幅を増加させることができる。いくつかの実施形態では、導波管内の格子のうちの1つ以上のものは、格子の回折効率を修正するために、格子を横断して変動するロール軸回転Kベクトルおよび/または傾斜角を組み込む。Kベクトルは、関連付けられる格子フリンジの平面に直交するベクトルとして定義されることができ、これは、入力および回折角度の所与の範囲に関する光学効率を決定することができる。ロール軸回転Kベクトル(「RKV」)を伴う格子を組み込むことによって、格子は、HUDディスプレイのアイボックスを横断して望ましい特性を達成する様式で、回折効率を変動するように設計されることができる。格子フリンジの構成(RKV等)およびHUDにおいて使用するための導波管の構造および実装に関する他の側面が、下記にさらに詳細に議論される。回折格子
光学導波管は、光波の伝搬を操作するために、異なる光学要素を組み込むことができる。容易に理解され得るように、選択される格子のタイプは、所与の用途の具体的要件に依存し得る。導波管内に記録される光学構造は、限定ではないが、回折格子等の多くの異なるタイプの光学要素を含むことができる。多くの実施形態では、実装される格子は、ブラッグ格子(体積格子とも称される)である。ブラッグ格子は、殆どの光が高次に回折されない高効率を有することができる。回折されたゼロ次における光の相対量は、格子の屈折率変調、すなわち、大きい瞳孔にわたって光を抽出するための損失のある導波管格子を作製するために使用され得る性質を制御することによって変動されることができる。導波管内に体積ブラッグ格子を方略的に設置することによって、導波管内の光の伝搬は、種々の効果を達成するために制御された様式で影響を受けることができる。格子に入射する光の回折は、光および格子の特性によって決定されることができる。容易に理解され得るように、体積ブラッグ格子は、所与の用途の具体的要件に応じて、異なる特性を有するように構築されることができる。いくつかの実施形態では、体積ブラッグ格子は、透過格子であるように設計される。他の実施形態では、体積ブラッグ格子は、反射格子であるように設計される。透過格子では、ブラッグ条件を満たす入射光は、回折光が、入射光が入射しなかった側上の格子から出射するように回折される。反射格子に関して、回折光は、格子の、入射光が入射した側と同一の側上から出射する。
図1Aおよび1Bは、本発明の種々の実施形態による、2つの体積ブラッグ格子構成を概念的に図示する。回折後にそれから光線が出射する側に応じて、格子は、反射格子100または透過格子150のいずれかとして分類されることができる。屈折/反射に関する条件またはブラッグ条件は、限定ではないが、媒体の屈折率、格子周期、入射光の波長、および入射角等のいくつかの因子に依存し得る。図1Aは、透明材料内に記録される反射格子100を示す。示されるように、光線101、102は、異なる波長であり、同一の角度において、格子表面に平行であるフリンジ103を有する反射格子100に入射する。光線101は、ブラッグ条件を満たさず、格子を通して透過される。一方、光線102は、ブラッグ条件を満たし、それに対してこれが入射した同一の表面を通して戻るように反射される。別のタイプの格子は、透過格子であり、これは、図1Bに概念的に図示される。例証的実施形態では、透過格子150は、格子表面に垂直であるフリンジ151を有する。示されるように、異なる波長を伴う光線152、153は、同一の角度において透過格子150に入射する。光線152は、ブラッグ条件を満たし、屈折され、それに対して光線152が入射した格子の対向する側上から出射する。光線153は、ブラッグ条件を満たさず、その元々の伝搬経路を通して透過される。格子の効率に応じて、光は、部分的に反射または屈折されることができる。図1Aおよび1Bは、具体的体積格子構造を図示するが、任意のタイプの格子構造が、本発明の種々の実施形態に従って、導波管セル内に記録されることができる。例えば、体積格子は、格子表面に対して勾配および/または傾斜するフリンジとともに実装されることができ、これは、回折/反射の角度に影響を及ぼすことができる。上記の議論は、透過または反射のいずれかとしての格子構造を表すが、両方のタイプの格子が、標準的な格子方程式に従って同一の様式で挙動する。
本発明の種々の実施形態による導波管構造は、いくつかの異なる方法で格子を実装することができる。体積格子に加えて、格子は、表面レリーフ格子として実装されることができる。その名が示すように、表面レリーフ格子は、基板の表面上に溝または周期的パターンを物理的に形成することによって実装されることができる。溝によって形成される周期性および角度は、格子の効率および他の特性を決定することができる。限定ではないが、エッチングおよびフォトリソグラフィ等、いくつかの方法のうちのいずれかが、これらの溝を形成するために使用されることができる。
図2は、本発明のある実施形態による、表面レリーフ格子を概念的に図示する。示されるように、表面レリーフ格子200は、周期的傾斜溝201を含有する。光が溝201に入射すると、回折が、ある条件下で起こることができる。溝201の傾斜および周期性は、入射光の標的化回折挙動を達成するように設計されることができる。
図1A-1Bおよび2は、具体的格子構造を示すが、格子構造は、所与の用途の具体的要件に応じて、いくつかの異なる方法で構成され得ることが、容易に理解可能である。そのような構成の実施例が、下記の節にさらに詳細に議論される。切替可能ブラッグ格子
ホログラフィック導波管デバイスにおいて使用される格子の1つのクラスは、切替可能ブラッグ格子(「SBG」)である。SBGは、最初に、光重合性モノマーおよび液晶材料の混合物の薄フィルムをガラス板または基板の間に設置することによって加工されることができる。多くの場合では、ガラス板は、平行構成にある。一方または両方のガラス板は、フィルムを横断して電場を印加するために、電極、典型的には、透明な酸化スズフィルムを支持することができる。SBG内の格子構造は、空間的周期的強度変調を伴う干渉露光を使用する光重合誘発相分離を通して、液体材料(多くの場合、シロップと称される)内に記録されることができる。限定ではないが、照射強度、混合物内の材料の成分の体積分率、および露光温度の制御等の因子が、結果として生じる格子形態および性能を決定することができる。容易に理解され得るように、多種多様な材料および混合物が、所与の用途の具体的要件に応じて、使用されることができる。多くの実施形態では、HPDLC材料が、使用される。記録プロセスの間、モノマーは、重合し、混合物は、相分離を受ける。LC分子は、集合し、光学波長のスケールでポリマーネットワーク内に周期的に分散される離散または合体液滴を形成する。交互する液晶が豊富な領域および液晶が空乏した領域は、格子のフリンジ面を形成し、これは、液滴中のLC分子の配向秩序からもたらされる強力な光学偏光を伴うブラッグ回折を生成することができる。
結果として生じる体積位相格子は、非常に高い回折効率を呈することができ、これは、フィルムを横断して印加される電場の大きさによって制御されることができる。電場が透明電極を介して格子に印加されると、LC液滴の自然な配向は、変化し、フリンジの屈折率変調を低下させ、ホログラム回折効率を非常に低いレベルに低下させ得る。典型的には、電極は、印加される電場が基板に垂直であろうように構成される。いくつかの実施形態では、電極は、酸化インジウムスズ(「ITO」)から加工される。いかなる電場も印加されないオフ状態では、液晶の異常軸は、概して、フリンジに対して法線方向に整合する。格子は、したがって、P偏光に関して高屈折率変調および高回折効率を呈する。電場がHPDLCに印加されると、格子は、オン状態に切り替わり、液晶分子の異常軸は、印加された電場に平行に、したがって、基板に垂直に整合する。オン状態では、格子は、SおよびP偏光の両方に関してより低い屈折率変調およびより低い回折効率を呈する。したがって、格子領域は、もはや光を回折しない。各格子領域は、例えば、HPDLCデバイスの機能によるピクセルマトリクス等の多数の格子要素に分割されることができる。典型的には、1つの基板表面上の電極は、均一かつ連続的である一方、対向する基板表面上の電極は、多数の選択的に切替可能な格子要素に従ってパターン化される。
典型的には、SBG要素は、30μ秒においてクリアに切り替えられ、オンに切り替えるための緩和時間は、より長い。本デバイスの回折効率は、連続的範囲にわたって、印加される電圧を用いて調節され得ることに留意されたい。多くの場合では、本デバイスは、いかなる電圧も印加されないと、ほぼ100%効率を呈し、十分に高い電圧が印加されると、本質的にゼロ効率を呈する。あるタイプのHPDLCデバイスでは、磁場が、LC配向を制御するために使用されることができる。いくつかのHPDLC用途では、ポリマーからのLC材料の相分離は、いかなる認識可能な液滴構造ももたらされない程度まで遂行されることができる。SBGはまた、受動的格子として使用されることができる。本モードでは、その主要な利益は、一意に高い屈折率変調である。SBGは、自由空間用途のための透過または反射格子を提供するために使用されることができる。SBGは、HPDLCが導波管コアまたは導波管に近接するエバネッセント結合層のいずれかを形成する導波管デバイスとして実装されることができる。HPDLCセルを形成するために使用されるガラス板は、全内部反射(「TIR」)光誘導構造を提供する。切替可能な格子がTIR条件を超える角度において光を回折すると、光は、SBGから外に結合されることができる。
図3Aおよび3Bは、本発明の種々の実施形態による、HPDLC SBGデバイス300、350およびSBGのスイッチング性質を概念的に図示する。図3Aでは、SBG300は、オフ状態にある。示されるように、LC分子301は、フリンジ面に対して略法線に整合される。したがって、SBG300は、高回折効率を呈し、入射光は、容易に回折されることができる。図3Bは、オン位置におけるSBG350を図示する。印加される電圧351は、液滴353内のLC分子352の光軸を配向し、ポリマーの屈折率に合致する有効屈折率を生成し、本質的に、入射光が回折されない透明なセルを作成することができる。例証的実施形態では、AC電圧源が、示される。容易に理解され得るように、種々の電圧源が、所与の用途の具体的要件に応じて、利用されることができる。
導波管セル設計では、上記に説明されるコンポーネントに加えて、接着剤およびスペーサが、基板の間に配置され、要素の層をともに添着し、セル間隙または厚さ寸法を維持することができる。これらのデバイスでは、スペーサは、限定ではないが、材料、サイズ、および幾何学形状等の多くの形態をとることができる。材料は、例えば、プラスチック(例えば、ジビニルベンゼン)、シリカ、および伝導性スペーサを含むことができる。それらは、限定ではないが、ロッドおよび球体等の任意の好適な幾何学形状をとることができる。スペーサは、任意の好適なサイズをとることができる。多くの場合では、スペーサのサイズは、1~30μmに及ぶ。これらの接着剤材料およびスペーサの使用は、従来の材料および製造方法を使用するLCセルにおいて必要であり得るが、それらは、導波管およびデバイスの光学性質および性能を劣化させるセルの曇りの一因となり得る。HPDLC材料システム
本発明の種々の実施形態によるHPDLC混合物は、概して、LCと、モノマーと、光開始剤染料と、共開始剤とを含む。混合物(多くの場合、シロップと称される)はまた、頻繁に、界面活性剤を含む。本発明を説明する目的のために、界面活性剤は、液体混合物全体の表面張力を低下させる任意の化学薬品として定義される。PDLC混合物における界面活性剤の使用は、公知であり、PDLCの最も初期の調査に遡る。例えば、R.L Sutherland et al.による論文であるSPIE Vol. 2689, 158-169, 1996(その開示が、参照することによって本明細書に組み込まれる)は、界面活性剤が添加され得る、モノマーと、光開始剤と、共開始剤と、連鎖延長剤と、LCとを含む、PDLC混合物を説明している。界面活性剤はまた、Natarajan et al.による論文であるJournal of Nonlinear Optical Physics and Materials, Vol. 5 No. l 89-98, 1996(その開示が、参照することによって本明細書に組み込まれる)に言及されている。さらに、Sutherland et al.による米国特許第7,018,563号は、少なくとも1つのアクリル酸モノマーと、少なくとも1つのタイプの液晶材料と、光開始剤染料と、共開始剤と、界面活性剤とを含む、ポリマー分散液晶光学要素を形成するためのポリマー分散液晶材料を議論している。米国特許第7,018,563号の開示は、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる。
特許および科学文献は、高回折効率、迅速な応答時間、低駆動電圧等を達成するためにそのような材料システムを調合することへの調査を含む、SBGを加工するために使用され得る材料システムおよびプロセスの多くの実施例を含有する。Sutherlandによる米国特許第5,942,157号およびTanaka et al.による米国特許第5,751,452号の両方は、SBGデバイスを加工するために好適なモノマーおよび液晶材料組み合わせを説明している。レシピの実施例はまた、1990年代初頭に遡る論文に見出されることができる。これらの材料の多くは、以下を含むアクリレートモノマーを使用する。・R. L. Sutherland et al., Chem. Mater. 5, 1533 (1993)(その開示が、参照することによって本明細書に組み込まれる)は、アクリレートポリマーおよび界面活性剤の使用を説明している。具体的には、レシピは、架橋多官能性アクリレートモノマー、連鎖延長剤N-ビニルピロリジノン、LC E7、光開始剤ローズベンガル、および共開始剤N-フェニルグリシンを含む。界面活性剤オクタン酸が、ある変形において添加された。・Fontecchio et al., SID 00 Digest 774-776, 2000(その開示が、参照することによって本明細書に組み込まれる)は、多官能性アクリレートモノマー、LC、光開始剤、共開始剤、および連鎖停止剤を含む、反射型ディスプレイ用途のためのUV硬化性HPDLCを説明している。・Y.H. Cho, et al., Polymer International, 48, 1085-1090, 1999(その開示が、参照することによって本明細書に組み込まれる)は、アクリレートを含むHPDLCレシピを開示している。・Karasawa et al., Japanese Journal of Applied Physics, Vol. 36, 6388-6392, 1997(その開示が、参照することによって本明細書に組み込まれる)は、種々の官能状態のアクリレートを説明している。・T.J. Bunning et al., Polymer Science: Part B: Polymer Physics, Vol. 35, 2825- 2833, 1997(その開示が、参照することによって本明細書に組み込まれる)もまた、多官能性アクリレートモノマーを説明している。・G.S. Iannacchione et al., Europhysics Letters Vol. 36 (6). 425-430, 1996(その開示が、参照することによって本明細書に組み込まれる)は、ペンタアクリレートモノマーと、LCと、連鎖延長剤と、共開始剤と、光開始剤とを含む、PDLC混合物を説明している。
アクリレートは、迅速な動態、他の材料との良好な混合、およびフィルム形成プロセスとの適合性の利益を提供する。アクリレートは、架橋されるため、それらは、機械的にロバストかつ可撓性である傾向がある。例えば、官能性2(ジ)および3(トリ)のウレタンアクリレートが、HPDLC技術に関して広範に使用されている。ペンタおよびヘキサ官能性ステム等のより高い官能性の材料もまた、使用されている。
透過SBGの公知の属性のうちの1つは、LC分子が、格子フリンジ面に対して法線方向の(すなわち、格子またはKベクトルに平行な)平均方向と整合する傾向があることである。LC分子整合の効果は、透過SBGがP偏光(すなわち、入射面において偏光ベクトルを伴う光)を効率的に回折するが、S偏光(すなわち、入射面に対して法線方向の偏光ベクトルを伴う光)に関してほぼゼロの回折効率を有することである。体積格子に関する記録機構
体積格子は、本発明の種々の実施形態による、多くの異なる方法を使用して、導波管セル内に記録されることができる。光学記録材料内の光学要素の記録は、任意の数およびタイプの電磁放射源を使用して達成されることができる。用途に応じて、露光源および/または記録システムは、様々なレベルの露光出力および持続時間を使用して、光学要素を記録するように構成されることができる。SBGに関して上記に議論されるように、体積格子を記録するための技法は、2つの相互にコヒーレントなレーザビームを使用する光学記録材料の露光を含むことができ、2つのビームの重畳は、干渉ビームに沿って周期的強度分布を作成する。光学記録材料は、周期的強度分布に合致する屈折率変調パターンを呈する格子構造を形成することができる。HPDLC混合物では、光強度分布は、高強度領域の中へのモノマーの拡散および重合、および暗い領域の中への液晶の同時拡散をもたらす。本相分離は、格子のフリンジ面を形成する、交互する液晶が豊富な領域および液晶が空乏した領域を作成する。格子構造は、記録ビームが構成される方法に応じて、傾斜または非傾斜フリンジとともに形成されることができる。図4A-4Dは、本発明の種々の実施形態による、2ビーム記録プロセスを概念的に図示する。示されるように、2つの方法が、2つの異なるタイプのブラッグ格子、すなわち、透過格子400および反射格子401を作成するために使用されることができる。2つの記録ビーム402、403が位置付けられる方法に応じて、干渉パターン404は、光学記録材料405内に透過格子または反射格子のいずれかを記録することができる。2つのタイプの格子の間の差異は、フリンジの配向に見られることができる(すなわち、反射体積格子のフリンジは、典型的には、基板の表面に略平行であり、透過格子のフリンジは、典型的には、基板の表面に略垂直である)。再生の間、透過格子400に入射するビーム406は、透過される回折ビーム407をもたらすことができる。一方、反射格子401に入射するビーム408は、反射されるビーム409をもたらすことができる。
光学記録材料内に体積格子を記録するための別の方法は、光学記録材料上に干渉パターンを形成するための単一ビームの使用を含む。これは、マスタ格子の使用を通して達成されることができる。多くの実施形態では、マスタ格子は、体積格子である。いくつかの実施形態では、マスタ格子は、振幅格子である。マスタ格子との相互作用に応じて、単一ビームは、回折することができる。1次回折およびゼロ次ビームは、重複し、干渉パターンを作成することができ、これは、次いで、光学記録材料を露光し、所望の体積格子を形成することができる。本発明のある実施形態による、振幅格子を利用する単一ビーム記録プロセスが、図5に概念的に図示される。示されるように、単一のレーザ源(図示せず)からのビーム500が、振幅格子501を通して指向される。格子501との相互作用に応じて、ビーム500は、例えば、振幅格子の黒色陰影領域と相互作用する光線の場合のように回折することができる、またはビーム500は、例えば、振幅格子のクロスハッチ領域と相互作用する光線の場合のように、ゼロ次ビームとして実質的な逸脱を伴わずに振幅格子を通して伝搬されることができる。1次回折ビーム502およびゼロ次ビーム503は、重複し、導波管セルの光学記録層504を露光する干渉パターンを作成することができる。例証的実施形態では、スペーサブロック505が、2つのコンポーネントの間の距離を改変するために、格子501と光学記録層504との間に位置付けられる。
体積格子を記録する具体的方法が、議論され、図4A-4Dおよび5に示されるが、本発明の種々の実施形態による記録システムは、体積格子を記録するためのいくつかの方法のうちのいずれかを実装するように構成されることができる。ロール軸回転Kベクトル格子および多重化Kベクトル格子
波長および角度の限定された範囲(それにわたって回折が体積ブラッグ格子において起こる)に対処する際に、いくつかの方法が、格子の回折帯域幅を増加させるために利用されることができる。多くの実施形態では、格子は、それらのKベクトルに対して変動するフリンジを採用することができる。いくつかの実施形態では、ロール軸回転Kベクトルを横断する変化は、典型的には、Kベクトルの変化の方向が導波管または格子要素の平面外であるようなものである。変動するフリンジまたはロール軸回転Kベクトルが、いくつかの異なる方法で実装されることができる。いくつかの実施形態では、格子のフリンジは、格子を横断して漸進的様式で変動するように設計される。他の実施形態では、異なるフリンジを伴う格子の異なる離散セットが、連続して設置される。ロール軸回転Kベクトルを伴う格子が、種々の方法で設計および構成されることができる。多くの実施形態では、ロール軸回転Kベクトルは、各格子区画のピーク回折効率が、その位置におけるその対応する出力角度に関して最適化されるように設計される。いくつかの実施形態では、異なる位置における各格子のピーク回折効率は、その位置におけるその対応する出力角度とのオフセットにある。本オフセットを導入することによって、アイボックス均質性は、改良され得ることが示されている。いくつかの実施形態では、オフセットは、異なる位置におけるピーク回折効率を合致させることのみと比較して、全体的画像輝度を2倍改良することができる。
ロール軸回転Kベクトル格子は、本発明のある実施形態に従って、内部結合光のピーク回折効率を最大限にするために使用されることができる。ロール軸回転Kベクトルの使用は、格子の中への高効率入力結合を可能にし、また、導波管の厚さを最小限にするために、ビーム広がり角が最適化されることを可能にし、これは、導波管厚さ、格子の角度帯域幅、および格子上の任意の所与の点における視野角の拡散のバランスをとる必要があり得る。Kベクトルがロール軸回転される(および表面ピッチが維持される)際の格子の低角度応答は、出力結合を防止し、導波管厚さが最小限にされることを可能にすることができる。いくつかの実施形態では、設計目標は、格子厚さが、異なる点において相互に外部結合することなく最小限にされ得るように、ある点における最大入力結合を確実にし、角度の多様性を最小限にすることである。
図6Aおよび6Bは、本発明の種々の実施形態による、ロール軸回転Kベクトル格子の2つの実装を概念的に図示する。最初に図6Aを参照すると、いくつかの実施形態では、ロール軸回転Kベクトル格子は、異なるKベクトルを有する離散格子要素600を含有する導波管部分として実装されることができる。次に図6Bを参照すると、いくつかの実施形態では、ロール軸回転Kベクトル格子は、その中でKベクトルが方向の平滑な単調な変動を受ける、格子要素601を含有する導波管部分として実装されることができる。図示されるように、Kベクトルの方向の変化は、導波管の平面外である。
多くの実施形態では、離散フリンジの異なるセットが、同一の格子の中に重畳され、独立して、相互に干渉することなく機能する、同一の体積の内側に本質的に複数の格子を伴う多重化された格子を作成する。例えば、2つの体積格子が、同一の入射角における2つの異なるブラッグ波長に関して同一のデバイス内に記録される場合、本デバイスは、限定されたクロストークを伴って、2つの選択された波長を異なる出力方向に回折することができる。多重化は、類似する処方の2つの格子を組み合わせることによって、改良された角度プロファイルを生成し、回折効率角度帯域幅を拡張し、射出瞳および視野を横断するより良好なルミナンス均一性および色バランスを与えるために使用されることができる。多重化はまた、光を領域の明確に異なるフィールドの中に投影する、または2つの異なる波長の光を所与の視野領域の中に回折するように設計され得る、2つの明確に異なる回折処方をエンコードするために使用されることができる。不均等な回折効率および再生時の格子の間のクロストークにつながる、記録の間の格子の間のいかなる競合も存在しないことを確実にするための措置が、講じられることができる。多重化はまた、導波管構造内の層の数を低減させる有意な利益を提供することができる。いくつかの実施形態では、入力、折り返し、または出力格子のうちの少なくとも1つが、角度帯域幅を拡大するために、2つ以上の角度回折処方を組み合わせることができる。同様に、いくつかの実施形態では、入力、折り返し、または出力格子のうちの少なくとも1つは、スペクトル帯域幅を拡大するために、2つ以上のスペクトル回折処方を組み合わせることができる。例えば、色多重化格子が、原色のうちの2つ以上のものを回折するために使用されてもよい。
図7は、本発明のある実施形態による、多重化Kベクトル格子を概念的に図示する。図示されるように、多重化格子700は、フリンジ701、702の2つのセットを含有する。第1のセット701は、実線の対角線によって描写され、KベクトルK1と、周期Λ1とを有する。第2の多重化格子702は、鎖線によって図示され、KベクトルK2と、周期Λ2とを有する。例証される実施形態では、2つの格子周期は、同一であるが、Kベクトルは、方向が異なる。動作時、多重化格子701、702の両方が、アクティブであり、より広い入射および回折帯域幅を提供することができる。多重化格子に関する入射の角度帯域幅θiは、重複するθi1およびθi2を含む角度範囲を網羅する。多重化格子701、702に関する回折の角度帯域幅θdは、重複するθd1およびθd2を含む角度範囲を網羅する。いくつかの実施形態では、2つを上回る格子が、多重化される。
変動するフリンジを伴う具体的格子構造が、上記に議論されるが、いくつかのフリンジ構成のうちのいずれかが、所与の用途の具体的要件に従って利用されることができる。例えば、任意の数の格子が、製造制約によって可能にされるように、多重化されることができる。ロール軸回転Kベクトル格子は、任意の離散ユニットにおいてロール軸回転されるKベクトルを有するように設計されることができる。瞳拡大を実装する導波管
格子は、種々の異なる方法で導波管内に実装されることができる。いくつかの実施形態では、格子は、導波管の外面上に存在する。他の実施形態では、体積格子が、導波管の内側に実装される。格子はまた、限定ではないが、光を結合すること、光を指向すること、および光の透過を防止すること等の異なる光学機能を実施するように実装されることができる。図8は、本発明のある実施形態による、導波管の内外に光を回折するために結合格子を利用する導波管を概念的に図示する。示されるように、導波管800は、第1の表面801と、第2の表面802と、入力格子要素803と、出力格子要素804とを含む。投影レンズからのコリメート光805が、直交する角度において第1の表面801を通して導波管に入射する。光は、その元々の角度において導波管800を通して進行し、導波管800の他方の側における第2の表面802に到達する前に、入力格子要素803と相互作用する。入力格子要素803は、屈折光806が、全内部反射が起こり得る角度において第2の表面802に入射するように、斜角において光805を回折するように設計されることができる。したがって、光805は、導波管の中に結合され、導波管800の第1および第2の表面801、802内に閉じ込められる。例証的実施形態では、光は、これが出力格子804と相互作用するまで導波管800内で進行し、これは、導波管800から外に光を屈折させ、ユーザの眼807の中に結合する。
多くの実施形態では、回折格子は、コリメート光学システムの射出瞳を効果的に拡大することによって、レンズサイズを縮小しながら、アイボックスサイズを保全するために使用されることができる。射出瞳は、仮想開口として定義されることができ、本仮想開口を通過する光線のみが、ユーザの眼に入射することができる。図9および10は、本発明のある実施形態による、1つの次元における射出瞳拡大のために出力格子を利用する導波管を概念的に図示する。図9の導波管900は、第1の表面901と、第2の表面902と、入力格子要素903と、出力格子要素904とを含む。示されるように、光905は、入力格子902によって導波管900の中に結合され、全内部反射を介して導波管900を通して進行することができる。例証的実施形態では、出力格子904は、導波光の一部を屈折させるように拡張および設計される。光は、屈折光906が、全内部反射が起こらない角度において第2の表面902に入射するように屈折され、光906が導波管900から外に結合することを可能にすることができる。本損失のある抽出は、残りの光が導波管900内で進行し続け得、いったん光が再び出力格子904に入射すると、上記に説明されるシナリオが再び起こり得るため、射出瞳拡大を可能にする。本技法を利用して、連続的な拡大された射出瞳はまた、図10に示されるように、正しい設計で達成されることができる。
図9および10の構想を拡大すると、光学導波管が、2つの次元において射出瞳を拡大するように設計されることができる。多くの実施形態では、2つの導波管が、ともにスタックされ、導波管スタックの中に結合された光が、2つの次元における射出瞳拡大を達成し得るシステムを作成することができる。図11は、本発明のある実施形態による、2つの次元における射出瞳拡大を提供するために2つの平面導波管を利用する導波管システムを概念的に図示する。示されるように、システム1100は、第1の導波管1101と、第2の導波管1102とを含む。第1の導波管1101は、第1の入力結合格子1103と、第1の出力結合格子1104とを含むことができ、第2の導波管1102は、第2の入力結合格子1105と、第2の出力結合格子1106とを含むことができる。第1の入力結合格子1103は、画像源1108からのコリメート光1107を第1の導波管1101の中に結合するように設計されることができる。図9および10に説明されるようなシステムと同様に、閉じ込められた光は、光が第1の出力結合格子1104に到達するまで、全内部反射を介して第1の導波管1101を通して進行することができる。例証的実施形態では、第1の出力結合格子1104は、第1の次元における損失のある射出瞳拡大を提供し、第1の導波管1101から外に光を結合するように設計される。第2の入力結合格子1105は、第1の次元において拡大される、第1の導波管1101から出力される光を受光し、受光された光が全内部反射を介して第2の導波管1102を通して進行するように、受光された光を屈折させるように設計されることができる。多くの実施形態では、第1の出力結合格子1104および第2の入力結合格子1106は、類似する様式で拡張される。第2の導波管1102を通して進行する光は、次いで、第2の出力結合格子1106と相互作用することができる。例証的実施形態では、第2の出力結合格子1106は、第1の次元と異なる第2の次元において損失のある射出瞳拡大を提供し、第2の導波管1102から外に光を結合するように設計される。その結果、射出瞳は、2つの次元において拡大され、アイボックスサイズ1109に対してより小さいレンズサイズを可能にする。
多くの実施形態では、光学導波管は、折り返し格子を利用し、これは、導波管内で光を指向しながら、1つの次元における射出瞳拡大を提供することができる。さらなる実施形態では、折り返し格子は、光を出力格子に向かって指向し、これは、第1の方向と異なる第2の次元における射出瞳拡大を提供することができ、また、導波管から外に光を結合する。折り返し格子を使用することによって、導波管ディスプレイは、情報を表示する他のシステムおよび方法よりも少ない層を要求することができる。加えて、折り返し格子を使用することによって、光は、二重瞳拡大を達成しながら、導波管外面によって画定される単一の直角プリズム内の導波管内の全内部反射によって進行することができる。その結果、2次元射出瞳拡大が、単一の導波管を使用して達成されることができる。図12は、本発明のある実施形態による、2次元射出瞳拡大を提供するために3格子構造を利用する導波管を概念的に図示する。示されるように、導波管1200は、入力格子1201と、折り返し格子1202と、出力格子1203とを含む。格子1201-1203上の矢印1204-1206は、各格子と関連付けられるkベクトルを示す。多くの実施形態では、折り返し格子1202は、1つの次元における射出瞳拡大を提供し、入力格子1201から全内部反射を介して伝搬する光の方向を再指向するように設計されることができる。例証的実施形態では、折り返し格子1202のフリンジは、他の2つの格子1201、1203のうちのいずれかから45度にオフセットされる。折り返し格子に入射する光は、1207、1208に再指向され、出力格子1203に向かって伝搬し、これは、第2の次元における射出瞳拡大を提供し、導波管1200から外に光を結合する。
図8-12に関連する上記の議論は、具体的導波管構造を説明するが、任意の数の導波管構造構成が、所与の用途の具体的要件に従って利用され得ることが、容易に理解される。例えば、射出瞳拡大を提供する格子は、屈折される光の一部が入射面積に応じて変化するように、勾配効率とともに設計されることができる。導波管層スタック
本発明の種々の実施形態による導波管は、ある光学機能を実装するために、ともにスタックされることができる。例えば、多くの実施形態では、本デバイスは、RGB回折層のスタックを含むことができ、各層は、入力および出力格子を備える。各層では、SBGは、ピーク波長からわずかな増分だけ偏移される(導波管に沿った)ピーク回折効率対波長特性を提供するために記録される。いくつかの実施形態では、RGB SBG層が、使用され、RGB LED画像源と連続的かつ同期的に切り替えられることができる。図13は、本発明のある実施形態による、導波管1300のRGBスタックの輪郭図を概念的に図示する。例証的実施形態では、波長選択吸収層1301-1303が、各導波管層1304-1306内の不要な光を選択的に吸収するために使用される。破線は、偏光オフまたはブラッグオフに起因する弱い結合を表す。導波管のスタックはさらに、種々のフィルタおよび波長板1307-1311を含む。偏光配向が、入力格子に対して描写される。
図13は、導波管スタックの具体的構造を図示するが、いくつかのスタック構成のうちのいずれかが、所与の用途の具体的要件に従って使用されることができる。例えば、多くの実施形態では、2つの層、すなわち、赤色および青色/緑色のみが、RGBスタックを実装するために使用される。そのようなシステムは、いくつかの方法を使用して達成されることができる。いくつかの実施形態では、それぞれ、RGB色と相関する、格子の異なるセットを含有する多重化された格子が、1つの導波管層内に複数のカラー導波管を実装するために使用される。導波管ディスプレイ
本発明の種々の実施形態による導波管ディスプレイが、多くの異なる方法で実装および構築されることができる。例えば、導波管ディスプレイは、様々な数の導波管層および異なる射出瞳拡大スキームを含有することができる。図14は、本発明のある実施形態による、2つの格子層を伴う2軸拡大導波管ディスプレイを概念的に図示する。示されるように、導波管ディスプレイ1400は、光源1401と、マイクロディスプレイパネル1402と、2つの格子層を有する導波管1404に光学的に結合される入力画像ノード(「IIN」)1403とを含む。いくつかの実施形態では、導波管は、ガラスまたはプラスチック基板の間に格子層を挟装することによって形成され、その中で全内部反射が外側基板および空気界面において起こるスタックを形成する。いくつかの実施形態では、スタックはさらに、ビーム分割コーティングおよび環境保護層等の付加的層を備えることができる。例証的実施形態では、各格子層は、入力格子1405A、1405Bと、折り返し格子射出瞳エキスパンダ1406A、1406Bと、出力格子1407A、1407Bとを含有し、文字AおよびBは、第1および第2の導波管層を指す。入力格子、折り返し格子、および出力格子は、切替可能または切替不能SBG等のホログラフィック格子であり得る。本明細書に使用されるように、格子という用語は、多重化された格子または離散的なロール軸回転Kベクトル格子のセット等の格子のセットを含み得る格子を包含してもよい。例証的実施形態では、IIN 1403は、マイクロディスプレイパネル1402と、光源1401と、ディスプレイパネルを照射し、反射光を分離し、これを要求されるFOVの中にコリメートするために必要とされる光学コンポーネントとを統合する。図14の実施形態および下記に説明されるべき実施形態では、入力、折り返し、および出力格子のうちの少なくとも1つは、電気的に切替可能であり得る。多くの実施形態では、全ての3つの格子タイプが、受動的(すなわち、非切替)である。いくつかの実施形態では、IINは、各ディスプレイピクセルが基板導波管内で一意の角度方向に変換されるように、マイクロディスプレイパネル上に表示される画像を投影することができる。IIN内に含有されるコリメーション光学系は、レンズと、ミラーとを含むことができる。さらなる実施形態では、レンズおよびミラーは、回折レンズおよびミラーである。
例証的実施形態では、IINを介した源から導波管への光路は、光線1408-1411によって示される。各格子層の入力格子1405A、1405Bは、光の一部を導波管1404内のTIR経路の中に結合することができ、そのような経路は、光線1412、1413によって表される。出力格子1407A、1407Bは、眼1416による視認のために、導波管からの光を、それぞれ、コリメート光1414、1415の角度範囲の中に回折することができる。ディスプレイの視野に対応する角度範囲は、IIN光学系によって定義されることができる。いくつかの実施形態では、導波管格子は、出力のコリメーションを調節するための光学出力をエンコードすることができる。いくつかの実施形態では、出力画像は、無限遠にある。他の実施形態では、出力画像は、アイボックスから数メートルの距離に形成されてもよい。典型的には、眼は、ディスプレイの射出瞳またはアイボックス内に位置付けられる。
異なるIIN実装および実施形態が、「Holographic Wide Angle Display」と題された、米国特許出願第13/869,866号および「Transparent Waveguide Display」と題された、米国特許出願第13/844,456号(その開示が、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)に議論および教示されるように利用されることができる。いくつかの実施形態では、IINは、光をマイクロディスプレイ上に指向し、反射光を導波管に向かって透過するためのビームスプリッタを含有する。多くの実施形態では、ビームスプリッタは、HPDLC内に記録される格子であり、そのような格子の固有の偏光選択性を使用し、ディスプレイを照射する光およびディスプレイから反射される画像変調光を分離する。いくつかの実施形態では、ビームスプリッタは、偏光ビームスプリッターキューブである。いくつかの実施形態では、IINは、デスペックラを組み込む。デスペックラは、「Laser Illumination Device」と題された、米国特許第8,565,560号(その開示が、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)に議論されている。
光源は、レーザまたはLEDであり得、照明ビーム角度特性を修正するための1つ以上のレンズを含むことができる。画像源は、マイクロディスプレイまたはレーザベースのディスプレイであり得る。LEDは、レーザよりも良好な均一性を提供することができる。レーザ照明が使用される場合、導波管出力において照明バンディングが起こるリスクが存在する。多くの実施形態では、導波管におけるレーザ照明バンディングは、「Method and Apparatus for Generating Input Images for Holographic Waveguide Displays」と題された、米国特許出願第15/512,500号(その開示が、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)に開示される技法および教示を利用して克服されることができる。いくつかの実施形態では、光源からの光は、偏光される。いくつかの実施形態では、画像源は、液晶ディスプレイ(LCD)マイクロディスプレイまたはシリコン基板上の液晶(LCoS)マイクロディスプレイである。
いくつかの実施形態では、図14に示されるものと同様に、各格子層は、視野全体の半分に対処する。典型的には、折り返し格子は、折り返し光に関する適正な角度帯域幅を確実にするために、45度時計方向にずらされる(すなわち、導波管平面において勾配する)。他の実施形態では、他の時計角度が、ディスプレイの人間工学的設計において生じ得る格子の位置付けに関する空間的制約を満たすために使用されることができる。いくつかの実施形態では、入力および出力格子のうちの少なくとも1つは、ロール軸回転Kベクトルを有する。Kベクトルをロール軸回転させることは、導波管厚さを増加させる必要性を伴わずに格子の角度帯域幅が拡大されることを可能にすることができる。
多くの実施形態では、折り返し格子の角度帯域幅は、誘導光の格子との二重相互作用を提供するように格子処方を設計することによって強化されることができる。二重相互作用折り返し格子の例示的実施形態が、「Waveguide Grating Device」と題された、米国特許出願第14/620,969号(その開示が、その全体として本明細書に組み込まれる)に開示されている。
図15は、本発明のある実施形態による、図14において使用されるものと類似する単一の格子層の平面図1500を概念的に図示する。IIN 1502に光学的に結合される格子層1501は、入力格子1503と、第1のビームスプリッタ1504と、折り返し格子1505と、第2のビームスプリッタ1506と、出力格子1507とを含む。ビームスプリッタは、導波管内に複数の反射経路を提供することによって導波光を均質化する、部分的に透過するコーティングであり得る。各ビームスプリッタは、1つを上回るコーティング層を含むことができ、各コーティング層は、透明基板に適用される。IINから眼1508までの典型的なビーム経路が、光線1509-1513によって示される。
図16は、本発明のある実施形態による、2格子層構成の平面図1600を概念的に図示する。示されるように、IIN 1602に光学的に結合される格子層1601A、1601Bは、入力格子1603A、1603Bと、第1のビームスプリッタ1604A、1604Bと、折り返し格子1605A、1605Bと、第2のビームスプリッタ1606A、1606Bと、出力格子1607A、1607Bとを含み、文字A、Bは、それぞれ、第1および第2の格子層を指す。例証される実施形態では、2つの層の格子およびビームスプリッタは、実質的に重複する。
多くの実施形態では、格子層は、別個の層に分割されることができる。例えば、いくつかの実施形態では、第1の層は、折り返し格子を含む一方、第2の層は、出力格子を含む。さらなる実施形態では、第3の層は、入力格子を含むことができる。そのような実施形態では、いくつかの層は、次いで、単一の導波管基板にともに積層されることができる。いくつかの実施形態では、格子層は、単一の基板導波管を形成するためにともに積層される、入力カプラ、折り返し格子、および出力格子(またはそれらの一部)を含む、いくつかの部品を含む。部品は、光学糊または部品のものと合致または実質的に類似する屈折率の他の透明材料によって分離されることができる。
多くの実施形態では、格子層は、所望の格子厚さのセルを作成し、入力カプラ、折り返し格子、および出力格子毎にSBG材料を用いて各セルを真空充填することによるセル作製プロセスを介して形成されることができる。いくつかの実施形態では、セルは、入力カプラ、折り返し格子、および出力格子に関する所望の格子厚さを画定するガラスの板の間に間隙を伴う複数のガラスの板を位置付けることによって形成されることができる。いくつかの実施形態では、1つのセルは、別個の開口がSBG材料の異なるポケットを用いて充填されるように、複数の開口とともに作製されることができる。任意の介在空間が、次いで、別個の面積を画定するために分離材(例えば、糊、油等)によって分離されることができる。いくつかの実施形態では、SBG材料は、基板上にスピンコーティングされ、次いで、材料の硬化後に第2の基板によって被覆されることができる。
多くの実施形態では、入力カプラ、折り返し格子、および出力格子は、基板内のある角度において2つの光波を干渉させ、ホログラフィック波面を作成することによって作成され、それによって、所望の角度において導波管基板内に設定される明および暗フリンジを作成することができる。加えて、そのような光学要素はまた、上記の節に説明される種々の方法のうちのいずれかを使用して加工されることができる。
一実施形態では、SBGとして具現化される入力カプラ、折り返し格子、および出力格子は、ホログラフィックポリマー分散液晶(HPDLC)(例えば、液晶液滴のマトリクス)中に記録されるブラッグ格子であり得るが、SBGはまた、他の材料内に記録されてもよい。一実施形態では、SBGは、液体ポリマー中に分散される固体液晶のマトリクスを有するPOLICRYPSまたはPOLIPHEM等の均一な変調材料内に記録される。SBGは、本質的に切替または非切替であり得る。その非切替形態では、SBGは、その液晶コンポーネントに起因する高屈折率変調を提供することが可能である、従来のホログラフィック光ポリマー材料に優る利点を有する。例示的均一変調液晶ポリマー材料システムが、Caputo et al.による米国特許出願公開第US2007/0019152号およびStumpe et al.によるPCT出願第PCT/EP2005/006950号(その両方が、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)に開示されている。均一な変調格子は、高屈折率変調(したがって、高回折効率)および低散乱によって特徴付けられる。
多くの実施形態では、入力カプラ、折り返し格子、および出力格子は、反転モードHPDLC材料から作製される。反転モードHPDLCは、格子がいかなる電場も印加されていないときに受動的であり、電場の存在下で回折状態になる点において、従来のHPDLCと異なる。反転モードHPDLCは、「Improvements to Holographic Polymer Dispersed Liquid Crystal Materials and Devices」と題された、PCT出願第PCT/GB2012/000680号(その開示が、その全体として本明細書に組み込まれる)に開示されるレシピおよびプロセスのうちのいずれかに基づいてもよい。格子は、上記の材料システムのうちのいずれかの中に記録されるが、受動(非切替)モードにおいて使用されることができる。加工プロセスは、切替のために使用されるものと同じであるが、電極コーティング段階は、省略される。LCポリマー材料システムは、それらの高屈折率変調の観点から非常に望ましい。いくつかの実施形態では、格子は、HPDLC内に記録されるが、切り替えられない。
多くの実施形態では、入力格子は、限定ではないが、プリズムおよび反射面等の別のタイプの入力カプラによって置換されることができる。いくつかの実施形態では、入力カプラは、受動的SBG格子であり得る、SBG格子または受動的格子等のホログラフィック格子であり得る。入力カプラは、ディスプレイ源からコリメート光を受光し、光を、第1の表面と第2の表面との間の全内部反射を介して導波路内で折り返し格子まで進行させるように構成されることができる。入力カプラは、折り返し格子に向かって直接、またはそれに対するある角度において配向されることができる。例えば、いくつかの実施形態では、入力カプラは、折り返し格子に関してわずかに傾斜して設定されることができる。いくつかの実施形態では、折り返し格子は、対角線方向に配向されることができる。折り返し格子は、第1の方向における瞳拡大を提供し、導波管の内側の全内部反射を介して光を出力格子に指向するように構成されることができる。
多くの実施形態では、各折り返し格子の縦方向縁は、各折り返し格子がディスプレイ光の伝搬方向に対して対角線上に設定されるように、入力カプラの整合の軸に斜角である。折り返し格子は、入力カプラからの光が出力格子に再指向されるように角度付けられることができる。いくつかの実施形態では、折り返し格子は、ディスプレイ画像が入力カプラから放出される方向に対して45度角度に設定される。本特徴は、折り返し格子を辿って伝搬するディスプレイ画像を出力格子に向けることができる。例えば、いくつかの実施形態では、折り返し格子は、画像を90度だけ出力格子に向けることができる。このように、単一の導波管が、水平および垂直方向の両方において2軸瞳拡大を提供することができる。いくつかの実施形態では、折り返し格子はそれぞれ、部分的回折構造を有することができる。いくつかの実施形態では、折り返し格子はそれぞれ、完全回折構造を有することができる。
出力格子は、第1の方向と異なる第2の方向における瞳拡大を提供し、導波管から光を第1の表面または第2の表面から出射させるように構成されることができる。出力格子は、全内部反射を介して折り返し格子からディスプレイ画像を受信することができ、第2の方向における瞳拡大を提供することができる。多くの実施形態では、出力格子は、基板の複数の層を含み、それによって、出力格子の複数の層を備える。故に、格子が導波管内の1つの平面内にあるいかなる要件も存在せず、格子は、重ね合わせてスタックされてもよい(例えば、格子のセルが、重ね合わせてスタックされる)。
多くの実施形態では、基板導波管上の4分の1波長板が、光線の偏光を回転させ、SBGとの効率的な結合を維持する。4分の1波長板は、基板導波管の表面に結合または接着されることができる。例えば、いくつかの実施形態では、4分の1波長板は、基板導波管に適用されるコーティングである。4分の1波長板は、光波偏光管理を提供することができる。そのような偏光管理は、導波管内のスキュー波を補償することによって、光線が意図される視軸との整合を保つすることに役立つことができる。4分の1波長板は、随意であり、実装における光学設計の効率を高めることができる。いくつかの実施形態では、導波管は、4分の1波長板を含まない。4分の1波長板は、多層コーティングとして提供されてもよい。
多くの実施形態では、導波管ディスプレイは、単色で動作されることができる。いくつかの実施形態では、導波管ディスプレイは、カラーで動作されることができる。カラーでの動作は、図14のものと類似する設計の単色導波管のスタックを使用して達成されることができる。本設計は、示されるような赤色、緑色、および青色導波管層、または代替として、赤色および青色/緑色層を使用することができる。図17は、本発明のある実施形態による、各導波管が2つの格子層を含む、光源1701と、マイクロディスプレイパネル1702と、赤色、緑色、および青色導波管1704R、1704G、1704Bに光学的に結合されるIIN 1703とを含む、2軸拡大導波管ディスプレイ1700を概念的に図示する。例証的実施形態では、3つの導波管は、空隙によって分離される。いくつかの実施形態では、導波管は、ナノ多孔性フィルム等の低屈折率材料によって分離される。示されるように、Rによって標識化される赤色格子層は、入力格子1705R、1706Rと、折り返し格子射出瞳エキスパンダ1707R、1708Rと、出力格子1709R、1710Rとを含む。青色および緑色導波管の格子要素は、青色および緑色を指定するB、Gを伴う同一の数字を使用して標識化される。いくつかの実施形態では、入力、折り返し、および出力格子は全て、受動的、すなわち、非切替である。いくつかの実施形態では、格子のうちの少なくとも1つは、切替である。いくつかの実施形態では、各層内の入力格子は、導波管層の間のカラークロストークを回避するために、切替可能である。多くの実施形態では、カラークロストークは、赤色および青色および青色および緑色導波管の入力格子領域の間にダイクロイックフィルタ1711、1712を配置することによって回避されることができる。種々の実施形態では、カラー導波管は、各単色導波管内に1つのみの格子層を使用して実装されることができる。
図18は、本発明のある実施形態による、アイトラッカディスプレイを概念的に図示する。導波管デバイスベースのアイトラッカが、「Holographic Waveguide Eye Tracker」と題された、PCT出願第PCT/GB2014/000197号、「Holographic Waveguide Optical Tracker」と題された、PCT出願第PCT/GB2015/000274号、および「Apparatus for Eye Tracking」と題された、PCT出願第PCT/GB2013/000210号(その開示が、その全体として本明細書に組み込まれる)に議論されている。再び、図18に目を向けると、眼追跡ディスプレイ1800は、上記に説明される実施形態のうちのいずれかに基づく、2軸拡大導波管ディスプレイを含む。導波管ディスプレイは、入力、折り返し、および出力格子を組み込む少なくとも1つの格子層を含有する導波管1801と、IIN 1802と、導波管を含むアイトラッカ1803と、赤外線検出器1804と、赤外線源1805とを含むことができる。アイトラッカおよびディスプレイ導波管は、空隙によって、または低屈折材料によって分離されることができる。上記の参考文献に解説されるように、アイトラッカは、別個の照明および検出器導波管を備えることができる。例証的実施形態では、赤外線源から眼までの光路は、光線1806-1808によって示され、眼からの後方散乱信号は、光線1809、1810によって示される。入力画像ノードからディスプレイ導波管を通したアイボックスまでの光路は、光線1811-1813によって示される。
多くの実施形態では、二重拡大導波管ディスプレイはさらに、動的集束要素を含むことができる。図19は、本発明のある実施形態による、導波管ディスプレイの主面に近接して配置される動的集束要素1901およびアイトラッカを伴う二重拡大導波管ディスプレイ1900を概念的に図示する。いくつかの実施形態では、動的集束要素は、LCデバイスである。いくつかの実施形態では、LCデバイスは、LC層および回折光学要素を組み合わせる。いくつかの実施形態では、回折光学要素は、電気的に制御可能なLCベースのデバイスである。種々の実施形態では、動的集束要素は、導波管ディスプレイとアイトラッカとの間に配置される。種々の実施形態では、動的集束要素は、眼から最も遠いディスプレイ導波管の表面に近接して配置されることができる。
動的集束デバイスは、多数の画像面1902を提供することができる。ライトフィールドディスプレイ用途では、少なくとも4つの画像面が、使用されることができる。動的集束要素は、「Electrically Focus Tunable Lens」と題された、米国特許出願第15/553,120号(その開示が、その全体として本明細書に組み込まれる)に説明される動的集束要素に基づくことができる。いくつかの実施形態では、動的集束要素と、アイトラッカとを有する二重拡大導波管ディスプレイが、「Holographic Waveguide Light Field Displays」と題された、米国特許出願第15/543,013号(その開示が、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)に開示される教示に基づくもの等のライトフィールドディスプレイを提供することができる。
具体的導波管構造が、上記に議論されるが、いくつかの導波管構造のうちのいずれかが、所与の用途の具体的要件に応じて、実装されることができる。例えば、多くの導波管構成では、入力、折り返し、および出力格子は、透明基板によって挟装される単一の層内に形成される。そのような構成は、2つの層がそのようにスタックされる図14に示される。いくつかの実施形態では、導波管は、1つのみの格子層を含む。いくつかの実施形態では、スイッチング透明電極が、スイッチング格子を挟装する基板層の対向する表面に適用される。いくつかの実施形態では、セル基板は、ガラスから加工されることができる。使用され得る1つのガラス基板は、50マイクロメートルまでの厚さにおいて利用可能である、標準Corning Willowガラス基板(屈折率1.51)である。他の実施形態では、セル基板は、光学プラスチックであり得る。
多くの実施形態では、導波管ディスプレイは、導波管がIINアセンブリから容易に後退されることを可能にする、光機械インターフェースによってIINに結合される。基本原理は、図20Aに概念的に図示される。図20Aは、入力格子2002と、折り返し格子2003と、出力格子2004とを含有する導波管2001と、IIN 2005とを含む、2軸拡大導波管ディスプレイ2000を示す。本装置はさらに、導波管に接続される光学リンク2006と、光学リンクを終端する第1の光学インターフェース2007と、IINの出射光学ポートを形成する第2の光学インターフェース2008とを含む。第1および第2の光学インターフェースは、図20Bに示される間隙2009によって示されるように結合解除されることができる。いくつかの実施形態では、光学リンクは、導波管である。いくつかの実施形態では、光学リンクは、湾曲する。いくつかの実施形態では、光学リンクは、GRIN画像リレーデバイスである。種々の実施形態では、光学接続は、機械的機構を使用して確立される。いくつかの実施形態では、光学接続は、磁気機構を使用して確立される。ヘルメットマウントディスプレイ用途においてIINから導波管を結合解除する利点は、ディスプレイの接眼部分が、使用されていないときに除去され得ることである。導波管が受動的格子を含むいくつかの実施形態では、接眼光学系は、使い捨てであり得る。
図21は、本発明のある実施形態による、マイクロディスプレイパネル2101と、空間的変動NAコンポーネント2102と、マイクロディスプレイ光学系2103とを有する、IIN 2100を概念的に図示する。示されるように、マイクロディスプレイ光学系2103は、照明源(図示せず)からの光2104を受け取り、光線2105によって示される方向において光をマイクロディスプレイ上に偏向させる。マイクロディスプレイから反射された光は、開口数(「NA」)角度がX軸に沿って変動する、発散光線対2106-2108によって示される。例証的実施形態では、空間的変動NAコンポーネントは、マイクロディスプレイ光学系とマイクロディスプレイとの間に配置される。他の実施形態では、空間的変動NAコンポーネントは、マイクロディスプレイ光学系の出力面に隣接して配置される。図22は、空間的変動NAコンポーネント2200によって示される、そのような実施形態を概念的に図示する。
多くの実施形態では、マイクロディスプレイは、反射デバイスである。いくつかの実施形態では、マイクロディスプレイは、透過デバイス、典型的には、透過LCoSデバイスである。図23は、本発明のある実施形態による、バックライト2301と、マイクロディスプレイ2302と、可変NAコンポーネント2303とを含む、IIN 2300を概念的に図示する。典型的には、バックライトを横断して均一なNAを有する、光線2304-2306によって示されるバックライトからの光は、マイクロディスプレイの後面を照射し、可変NAコンポーネントを通した伝搬後、NA角度がX軸に沿って変動する、発散光線対2307-2309によって示される出力画像変調光に変換される。
多くの実施形態では、本発明の原理は、発光型ディスプレイに適用されてもよい。本発明と併用するための発光型ディスプレイの実施例は、LEDアレイおよび発光ポリマーアレイに基づくものを含む。図24は、本発明のある実施形態による、発光型マイクロディスプレイ2401と、空間的変動NAコンポーネント2402とを有する、IIN 2400を概念的に図示する。典型的には、ディスプレイの放出面を横断して均一なNAを有する、光線2403-2405によって示されるマイクロディスプレイからの光は、空間的変動NAコンポーネントを照射し、NA角度がX軸に沿って変動する、発散光線対2406-2408によって示される出力画像変調光に変換される。
多くの実施形態では、マイクロディスプレイ光学系は、偏光ビームスプリッタキューブを含む。いくつかの実施形態では、マイクロディスプレイ光学系は、それにビームスプリッタコーティングが適用されている傾斜板を含む。いくつかの実施形態では、マイクロディスプレイ光学系は、偏光選択ビームスプリッタとして作用する、SBGを備える導波管デバイスを含む。そのような実施形態に関する詳細が、「Holographic Wide Angle Display」と題された、米国特許出願第13/869,866号および「Transparent Waveguide Display」と題された、米国特許出願第13/844,456号(その開示が、その全体として本明細書に組み込まれる)に議論されている。いくつかの実施形態では、マイクロディスプレイ光学系は、照明光の開口数を制御するための屈折コンポーネントおよび湾曲反射面または回折光学要素のうちの少なくとも1つを含有する。いくつかの実施形態では、マイクロディスプレイ光学系は、照明光の波長特性を制御するためのスペクトルフィルタを含有する。いくつかの実施形態では、マイクロディスプレイ光学系は、迷光を制御するための開口、マスク、フィルタ、およびコーティングを含有する。多くの実施形態では、マイクロディスプレイ光学系は、バードバス光学系を組み込む。
図14-24は、具体的導波管ディスプレイおよび構造を説明するが、任意の導波管ディスプレイシステムおよび構成が、所与の用途の具体的要件に適切であるように使用されることができる。そのコアにおいて、導波管は、単純に、光の方向を操作するために使用される。本性質は、概して、種々の異なるシステムにおいて使用されることができる。導波管を利用し得る一般的システムの実施例が、図25に示される。図25は、本発明の種々の実施形態による、導波管ディスプレイに関するコンポーネントを示す、システム図を概念的に図示する。示されるように、システム2500は、光を導波管2502の中に出力し得る光源2501を利用する。使用される光源は、種々の異なるシステムであり得る。いくつかの実施形態では、光源2501は、プロジェクタからである。多くの実施形態では、光源2501はさらに、マイクロディスプレイパネルと、ディスプレイパネルを照射するために必要とされる光学コンポーネントとを含む。さらなる実施形態では、光源2501は、導波管の中への入射の前に光を所望の形態に操作するためのコリメータおよび他の光学コンポーネントを含む。他の実施形態では、光源2501は、自然光である。いったん光源2501が光を導波管2502の中に出力すると、導波管2502は、次いで、受光器2503の内外に所望の様式で光を操作および再指向することができる。導波管は、当技術分野内で公知の任意の一般的導波管および/または上記に説明されるような導波管のうちの1つであり得る。受光器は、導波管から光を受光することが可能ないくつかのコンポーネントのうちのいずれかであり得る。多くの実施形態では、受光器2503は、ユーザの眼である。いくつかの実施形態では、受光器2503は、別の導波管である。いくつかの実施形態では、受光器2503は、導波管2502からの光を表示することが可能なディスプレイである。さらなる実施形態では、ディスプレイは、単純に、光を別の受光器上に反射し得るガラスである。システム2500は、随意に、SBGと併用するためのスイッチングデバイス2504および電気コンポーネントを含むことができる。多くの実施形態では、スイッチングデバイス2504は、随意に、適切な時間にSBGをオン位置に向けるために電圧を導入するために、光源からデータを受信することができる。導波管露光プロセスおよびマスタリングシステム
透過導波管および反射導波管の両方の記録のための図4A-4Dに説明される露光スキームに加えて、多くのマスタリング技法が、そのような記録を実施し、種々の導波管構造および格子を形成するために使用されることができる。種々の実施形態では、マスタリングシステムは、振幅格子(「AG」)の使用を含む。そのような格子は、異なる構成を伴う種々のタイプの格子を形成するために使用されることができる。多くの実施形態では、振幅マスタ格子が、導波管内にRKV格子を形成するために使用される。さらなる実施形態では、振幅格子は、チャープと呼ばれる、格子周期の線形変動を含有する。チャープ格子は、多くの異なる方法で利用されることができる。図26は、本発明のある実施形態による、チャープ振幅格子を利用する露光プロセスを概念的に図示する。示されるように、本プロセスは、1D焦点を提供するために、集束要素2601と相互作用する入力ビーム2600の使用を含む。ゼロ次入力ビーム2602が、チャープAG 2603に向かって指向され、線形変動を伴う回折プロファイルを提供することができる。2つのビームは、次いで、組み合わせられ、所望の干渉パターンを形成し、導波管基板2604を露光することができる。示されるように、露光面からの分離距離および回折ビームの起点は、重要であり得る。例証的実施形態では、透明スペーサブロック2605が、分離距離を制御するために使用される。
多くの実施形態では、単一ビーム露光システムが、導波管内に格子を形成するために、振幅格子と併用されることができる。図5は、1つのそのような実施形態を概念的に図示する。近接触複写モードにおける単一ビームの使用は、直接接触複写と別個の2ビーム接触複写との間のハイブリッド、すなわち、ハイブリッド接触複写と見なされることができる。本アプローチは、マスタ面から露光面までの分離距離が無視できない場合等、直接接触複写を行うことが可能ではない場合に有用であり得る。そのような状況では、分離距離は、重要であり得る。例えば、RKV格子に関する露光プロセスでは、分離距離は、重要であり得、(それなしでは完全な導波管経路の相互関係が維持されることができない)完全なRKV格子を横断する表面投影フリンジ周期を保全するために考慮されるべきである。いくつかの実施形態では、単一平面波面入力ビームが、円筒形レンズと相互作用し、1D焦点を提供するように構成されることができる。さらなる実施形態では、光の少なくとも一部は、チャープマスタとの相互作用を通して回折ビームを発生させることができ、別の部分は、ゼロ次として(減衰を伴って)通過し、円筒形レンズの元々の1D焦点機能を保全することができる。
多くの実施形態では、マスタが、1つを上回る振幅格子を組み込むように設計されることができる。単一のマスタ内に複数の振幅格子を組み込むことによって、整合誤差は、格子毎に単一のマスタを利用するシステムと比較して、低減されることができる。いくつかの実施形態では、マスタリングシステムは、3つの振幅格子を伴うマスタを含む。いくつかの実施形態では、マスタは、1つの板内に書き込まれる3つのパターンの同時露光においてRKV機能性を組み込むように開発されることができる。入力および/または出力マスタ格子は、チャープ格子であり得、チップとのいかなる重複も存在しないゼロ次領域において必要に応じて付加的格子を伴う。
多くの実施形態では、導波管構造内の複数の格子要素のマスタリングは、複数回の露光の使用を伴うことができる。そのような実施形態では、多段階プロセスが、使用されることができ、接触複写要素の異なる格子要素に対応する異なる領域が、露光される。多くのそのような実施形態では、本プロセスは、接触複写を連続的に露光するステップを含むことができる。例えば、本プロセスは、最初に、(例えば、大面積のO/Pのみのマスタまたは多格子マスタの一部を使用して)出力格子領域を露光し、次いで、複数回露光し、折り返し格子領域を形成するステップを含むことができる。
1つを上回る振幅格子を組み込むマスタもまた、1つを上回る格子の同時露光のために利用されることができる。そのようなシステムでは、コリメートされた、またはコヒーレントな入射光ビームが、概して、マスタAGを通して光学系を介して、かつ好適な透明基板材料を通して接触複写の所望の領域上に合焦される。図27Aおよび27Bは、本発明のある実施形態による、3つの格子を同時に形成するための露光プロセスを概念的に図示する。示されるように、多くのそのような実施形態では、光学系が、コリメート光を所望の格子領域上に同時に指向し、1回の露光において複数の格子(例えば、入力、出力、および折り返し)の形成をもたらすために使用される。例証的実施形態では、本プロセスは、格子と、分離距離を調節するためのガラス板2701と、格子が記録される材料としての接触複写基板2702とを含有する、マスタ2700の使用を含む。本プロセスは、3つのミラー2704-2706において指向されるコリメートビーム2703を利用し、これは、ビーム2703をマスタ格子2700に向かって再指向する。いったんビーム2703がマスタ格子2700に入射すると、図5に説明されるものと類似する露光/硬化プロセスが、起こり、接触複写2702上に3つの異なる格子を同時に形成することができる。多くの実施形態では、3:1マスタリングプロセスが、単一の露光において入力、折り返し、および出力格子を有するホログラフィック導波管を加工するために利用されることができる。種々のそのような実施形態では、入力、折り返し、および/または出力格子は、RKV格子である。いくつかの実施形態では、折り返し格子は、複数の区域に区画化されてもよい。任意の数の区域が、具体的用途の要件に従って利用されることができるが、本発明のいくつかの実施形態では、折り返し格子は、5つの区画に分割されてもよい。
図27Aおよび27Bは、形成されるべき格子の具体的数および配列を示すが、任意の数および配列のそのような格子が、提供され得ることを理解されたい。同様に、任意の数および配列の照明ビームが、提供されることができる。例えば、図28に示されるように、3色導波管が要求される場合、ビームは、赤色2800、緑色2801、および青色2802チャネルに関するビームが、マスタを通して接触複写面積上に入射されることを可能にするように光学的に配列されることができる。図27A、27B、および28は、マスタリングシステムおよび配列の概念図を示すが、これらの概念的要素は、マスタおよび接触複写領域に対する光学要素の固定を可能にするために要求される、任意の好適な光学フレーム、移動可能アダプタ、露光板等の形態をとり得ることを理解されたい。
前述で説明されるように、マスタリングおよび加工実施形態と関連して実装されるホログラフィック導波管は、本発明の実施形態の具体的用途の要件に従って、単一部品および/または導波管のスタックであり得る。例えば、ホログラフィック導波管は、3つの層、すなわち、赤色、青色、および緑色毎に1つの層を含むことができる。3つの層を有するホログラフィック導波管の概念図が、図13に関連して示され、議論される。
典型的なRKV格子では、格子ベクトルは、構造ビームの入射面と同一の平面内でロール軸回転する。折り返し格子では、格子ベクトルは、構造ビームの入射面に垂直にロール軸回転することができる。ここで図29A-29Cに目を向けると、本発明のいくつかの実施形態による、RKV格子を発生させるための種々のアプローチの概念図が、示される。多くの実施形態は、階段状折り返しRKVを含み、各区分における角度は、図29Bおよび29Cに示されるように、Kベクトル方向に直交して変化する。交差項MUX限界は、任意の単回アプローチにおける走査されたビームの単一入力角度によって克服される。いくつかの実施形態は、走査されたRKV折り返し格子を含み、走査されたビームは、階段状マスタを発生させるために、平面折り返しマスタ格子の開口を横断して離散ステップにおける異なる角度でRKVを露光する。前述で議論されるように、いくつかの実施形態では、単一入力ビーム角度のみが、任意の所与の時間に折り返しマスタを照射するために使用される。
上記の議論に加えて、本発明の多くの実施形態による、マスタリングシステムは、図30Aに示されるように、種々の他の目的のためにチャープ格子を採用することができる。これらのチャープ格子は、露光面上の入射ビームがコリメートされていないとき、およびマスタと加工されているホログラフィック導波管との間の差異のために、補正することを支援することができる。例えば、ホログラフィック導波管は、典型的には、有限厚さの導波管セルの内側にある一方、マスタは、典型的には、クロムへの損傷を防止するために適用される薄い保護カバーを有する。チャープ格子は、これらの付加的層を補償するために利用されることができる。ガラスおよびSiO2保護層等の種々の保護コーティングのうちのいずれかが、本発明の実施形態の具体的用途の要件に適切であるように利用されることができる。
本発明のある実施形態による、二重チャープ格子マスタの概念図が、図30Bに示される。3:1二重チャープ格子は、従来技術の製造技法に優る種々の利点を提供する。RKVは、ホログラフィック導波管の効率および均一性を劇的に改良することができる。RKV入力は、導波管へのさらなる入力結合を提供することができ、RKV出力は、より良好な瞳形成を提供し、改良された輝度を可能にすることができる。上記に議論されるように、同時にRKV入力および出力格子(および折り返し)の露光を可能にすることは、合計製造/プロセス時間を低減させることができる。多くの実施形態では、両方の格子が、マスタとホログラフィック導波管との間で同一のスペーサおよび/または光学密度を共有し、したがって、RKVプロファイルおよびスペーサ窓は、バランスをとるように構成されてもよい。
本発明の実施形態による、種々のマスタリングシステムが、ゼロ次格子を利用する。ゼロ次格子は、ゼロ次ビームの透過率を制御するために使用されることができ、したがって、これは、チャープ格子の透過率に近く、連続的ビーム比を可能にするであろう。これは、露光(したがって、複写された格子部分における回折効率)の不連続性を防止する。本発明のある実施形態による、チャープ格子とともにゼロ次格子を利用するマスタリングシステムの概念図が、図31に示される。種々の実施形態では、ゼロ次格子は、回折次数を有していない、または回折次数は、本システムに干渉しない。マスタおよび/またはエネルギービームの配向は、不要な回折ビームの方向を制御するために使用されることができるが、次いで、格子およびゼロ次ビームの相対的偏光を考慮する必要がある。回折を排除するために、種々の実施形態では、格子の周期は、エバネッセント回折波を得るための限界よりも小さくあり得る。種々の実施形態では、境界におけるチャープ格子と類似する透過率および/または周期を有するマスタ格子を使用することは、シームレスな複写が液晶基板内に作成されることを可能にする。
多くの実施形態では、マスタリングシステムは、レンズ位置を整合させ、正確な格子周期を得るために、基準格子を利用する。そのようなシステムの概念図が、図32に提供され、入力チャープ(K11)および0次平面(K12)格子、出力チャープ(K32)および0次平面格子(K32)、および折り返し格子(K2)に対する基準格子K13(入力)およびK33(出力)を示す。基準格子は、入力、折り返し、および出力格子の露光を同時に可能にすることによって3:1構造を改良することに役立つことができ、これは、合計製造時間を低減させ、高正確度を提供し、格子整合の正確度は、0.1nmまで正確であり得るマスタおよびより大量の製造に関してこれを魅力的にするコンパクトな設計によって与えられる。いくつかの実施形態では、エネルギービームは、コリメートされる。RKV格子の発生のためのコリメート入射ビームが使用されていることを確実にするために、逆光線追跡が、ホログラフィック導波管からレンズまでの理想的な構造光線を追跡することによって採用されることができ、窓厚さを修正することは、ホログラム平面に対するビームの焦点を変化させるために使用され、レンズを偏移させることは、マスタから液晶基板へのコリメートされたビーム出力を達成することができる。
いくつかの実施形態では、マスタリングシステムは、図33に示されるように、他の次数のビームが作成されることおよび/または液晶基板上に集束されているエネルギービームに干渉することを回避する。格子面積に当たる望ましくない次数のビームを回避するために、窓厚さは、調節されることができ、ガラスは、修正されることができ、RKVプロファイルは、変更されることができ、レンズおよび/または入射ビーム角度の変化は、変更されることができ、および/または低屈折率材料が、望ましくない次数を低屈折率材料によって完全に反射させるために使用されることができる。
いくつかの実施形態では、マスタリングシステムは、1つ以上の回折手段を利用し、マスタにおける同一の位置が、2つの異なる屈折ビームを発生させる必要があり、これは、それらが異なる回折次数でない限り、可能ではない。加工を簡略化するために、マスタは、回折ビームのいかなるクロスオーバーも存在しない構成において配置される。種々の実施形態では、マスタは、液晶基板に可能な限り近接して設置される。いくつかの実施形態では、マスタは、クロスオーバーが終了する場所に十分に離れて設置されるが、これは、0次と回折ビームとの間に大きい分離を誘発し得る。マスタが過剰に遠くに離れて設置されると、回折ビームのクロスオーバーが、起こり得る(例えば、図34参照)。マスタが過剰に近接して設置されると、望ましくない回折次数が、液晶基板に当たり得る。したがって、本発明の実施形態によるマスタリングシステムは、液晶基板からマスタ板までの距離をある範囲に限定する。本範囲を増加させるために、高屈折率ガラスが、回折ビームがクロスオーバーするための進行距離がより長くなるように、光線角度を低減させるために使用されることができる。加えて、短波長の露光もまた、光線角度を低減させることができ、これも、同様に役立つ。高屈折率板がマスタスタックにおいて使用される多くの実施形態では、フレネル反射が、特に、マスタと複写平面との間の高屈折率板に関して、管理される必要がある。均等論
具体的システムおよび方法が、上記に議論されるが、多くの異なる実施形態が、本発明に従って実装されることができる。したがって、本発明は、本発明の範囲および精神から逸脱することなく、具体的に説明されるもの以外の方法で実践され得ることを理解されたい。したがって、本発明の実施形態は、あらゆる点で例証的であり、制限的ではないと見なされるべきである。故に、本発明の範囲は、例証される実施形態によってではなく、添付される請求項およびそれらの均等物によって決定されるべきである。具体的実施形態が、本開示に詳細に説明されたが、多くの修正(例えば、種々の要素のサイズ、寸法、構造、形状、および割合、パラメータの値、搭載配列、材料の使用、色、配向等の変形例)が、可能性として考えられる。例えば、要素の位置は、逆転または別様に変動されてもよく、離散要素または位置の性質または数は、改変または変動されてもよい。故に、全てのそのような修正は、本開示の範囲内に含まれることを意図している。任意のプロセスまたは方法ステップの順序またはシーケンスは、代替実施形態に従って変動または再シーケンス化されてもよい。他の代用、修正、変更、および省略が、本開示の範囲から逸脱することなく、例示的実施形態の設計、動作条件、および配列において行われてもよい。