JP2007279313A - 光学素子の製造方法、光学素子、映像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ - Google Patents

光学素子の製造方法、光学素子、映像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ Download PDF

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Abstract

【課題】導光部材21上に形成されるHOE22aに対するHOE22bの位置精度を容易に高める。
【解決手段】光源31からホログラム感光材料22a1に光を照射し(第1の工程)、ホログラム感光材料22a1を透過した光を波面変換光学素子34によって波面変換して再度ホログラム感光材料22a1に照射する(第2の工程)。続いて、第2の工程でホログラム感光材料22a1を透過した光をホログラム感光材料22b1に照射し(第3の工程)、そのホログラム感光材料22b1を透過した光を波面変換光学素子35によって波面変換して再度ホログラム感光材料22b1に照射する(第4の工程)。このように、1本の光束を波面変換しながら各ホログラム感光材料を2回ずつ露光するので、各ホログラム感光材料22a1・22b1への光束の入射精度を、1光束について考えるだけで済む。
【選択図】図1

Description

本発明は、同一基板上の異なる位置または異なる基板上に保持された各ホログラム感光材料を露光することにより、複数の体積位相型のホログラフィック回折光学素子を有する光学素子を製造する光学素子の製造方法と、その光学素子と、その光学素子を備えた映像表示装置と、その映像表示装置を備えたヘッドマウントディスプレイとに関するものである。
従来から、基板上に保持された複数のホログラム感光材料を同時に露光する技術が提案されている。例えば、図13は、特許文献1に開示された露光方法によって複数のホログラム感光材料を露光する様子を模式的に示す説明図である。この露光方法では、不図示のレーザー光源から射出される光をビームスプリッタで2分割して得られる第1の参照光R1および第1の物体光S1を、基板501上の第1のホログラム感光材料502aに対してプリズム503を介して互いに異なる角度で入射させる。
第1のホログラム感光材料502aを透過した第1の参照光R1は、ミラー504・505で順次反射され、第2の物体光S2として基板501上の第2のホログラム感光材料506aに入射し、プリズム507を介して外部に射出される。一方、第1のホログラム感光材料502aを透過した第1の物体光S1は、基板501内で全反射され、第2の参照光R2として第2のホログラム感光材料506aに入射し、プリズム507を介して外部に射出される。
したがって、第1の参照光R1と第1の物体光S1との2光束干渉により、第1のホログラム502が作製されるとともに、第2の参照光R2と第2の物体光S2との2光束干渉により、第2のホログラム506が作製される。このように、特許文献1の露光方法では、一方のホログラム(第1のホログラム502)の作製に用いた2光束を他方のホログラム(第2のホログラム506)の作製にも用いることで、2つのホログラムを同時に作製することが可能となる。
特許第3523106号公報
ところが、上記のように、1本の光束を2光束に分岐し、それらの2光束を独立して各ホログラム感光材料502a・506aに入射させる構成では、第1のホログラム502に対する第2のホログラム506の位置精度を高めるにあたり、各ホログラム感光材料502a・506aに対する光束の入射精度を、2光束のそれぞれについて考える必要がある。つまり、2光束のそれぞれについて、例えば各ホログラム感光材料502a・506aへの入射角や入射位置の精度を高めることが必要となる。その結果、第1のホログラム502に対する第2のホログラム506の位置精度を高めることが困難であるという問題が生ずる。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、一方のホログラムに対する他方のホログラムの位置精度を容易に高めることができる光学素子の製造方法と、その光学素子と、その光学素子を備えた映像表示装置と、その映像表示装置を備えたヘッドマウントディスプレイとを提供することにある。
本発明の光学素子の製造方法は、同一基板上の異なる位置または異なる基板上に保持された各ホログラム感光材料を露光することにより、複数の体積位相型のホログラフィック回折光学素子を有する光学素子を製造する光学素子の製造方法であって、光源から射出される所定の波面を有する光を第1のホログラム感光材料に照射する第1の工程と、上記第1の工程で上記第1のホログラム感光材料を透過した光を第1の波面変換光学素子によってさらに異なる波面に変換して再度上記第1のホログラム感光材料に照射する第2の工程と、上記第2の工程で上記第1のホログラム感光材料を透過した光を第2のホログラム感光材料に照射する第3の工程と、上記第3の工程で上記第2のホログラム感光材料を透過した光を第2の波面変換光学素子によってさらに異なる波面に変換して再度上記第2のホログラム感光材料に照射する第4の工程とを有していることを特徴としている。
上記の構成によれば、同一基板上の異なる位置または異なる基板上に複数のホログラム感光材料が保持されている。これらのホログラム感光材料を露光することにより、同一基板上または異なる基板上に複数の体積位相型のホログラフィック回折光学素子が作製された光学素子を得ることができる。
より詳細には、第1の工程で第1のホログラム感光材料に照射される光と、第2の工程で第1のホログラム感光材料に照射される光との2光束干渉により、第1のホログラフィック回折光学素子が作製される。また、第3の工程で第2のホログラム感光材料に照射される光と、第4の工程で第2のホログラム感光材料に照射される光との2光束干渉により、第2のホログラフィック回折光学素子が作製される。
ここで、第n番目(nは2以上の自然数とする)の工程では、その直前の第(n−1)番目の工程でホログラム感光材料を露光した光を用いて、これと同一または異なるホログラム感光材料を露光し、必要に応じて、第1または第2の波面変換光学素子によって波面変換しているので、光源から射出される光として1本の光束を用い、かつ、各ホログラム感光材料に対して1本の光路で2回ずつ露光することができる。これにより、2光束干渉によって各ホログラフィック回折光学素子を確実に作製することができる。
このように、1本の光束を波面変換しながら各ホログラム感光材料を1本の光路で2回ずつ露光することで各ホログラフィック回折光学素子を作製するので、第1のホログラフィック回折光学素子に対する第2のホログラフィック回折光学素子の位置精度を高めるにあたり、各ホログラム感光材料への光束の入射精度(例えば入射角や入射位置に関する精度)を、1光束について考えるだけで済む。その結果、第1のホログラフィック回折光学素子に対する第2のホログラフィック回折光学素子の位置精度を容易に高めることが可能となる。
また、1本の光束を波面変換しながら各ホログラム感光材料を2回ずつ露光する構成では、同じホログラム感光材料に対して2回照射される光のうちのどちらかだけが、本来の条件(入射角、入射位置)からずれて入射するということはない。つまり、一方の光が本来の条件からずれてホログラム感光材料に入射すれば、他方の光もずれてホログラム感光材料に入射する。しかし、この場合であっても、2つの光がずれたなりに第1のホログラフィック回折光学素子および第2のホログラフィック回折光学素子が作製されるので、このような複数のホログラフィック回折光学素子を有する光学素子を使用することは可能である。
したがって、(1)第1のホログラフィック回折光学素子に対する第2のホログラフィック回折光学素子の位置精度を高めるにあたり、1光束について各ホログラム感光材料への入射精度を考えるだけでよいこと、(2)仮に本来の条件からずれて各ホログラム感光材料に光が入射しても、作製された光学素子をそれなりに使用できることから、本発明の製造方法によれば、光学素子を大量生産したときでも、性能の安定した光学素子を得ることができるという効果もある。
また、本発明の光学素子の製造方法は、上記第4の工程で上記第2のホログラム感光材料を透過した光の波面を、上記第2のホログラム感光材料に対して互いに反対側に配置される第3の波面変換光学素子および上記第2の波面変換光学素子によって交互に変換しながら、上記第2のホログラム感光材料を露光する第5の工程をさらに有していてもよい。
この場合、第2のホログラム感光材料を透過した光の波面が、第2の波面変換光学素子と第3の波面変換光学素子との間で交互に変換されながら、第2のホログラム感光材料が露光されるので、そのような波面変換を繰り返す回数に応じた、大面積の第2のホログラフィック回折光学素子を作製することができる。これにより、作製された光学素子の再生時には(再生光を第1のホログラフィック回折光学素子に照射したときには)、入射光の光束径を拡大した状態で第2のホログラフィック回折光学素子から光を射出させることができ、光束径拡大光学素子を実現することが可能となる。
また、本発明においては、上記第1のホログラム感光材料および上記第2のホログラム感光材料は、同一基板上に保持されており、上記第3の工程では、上記第2の工程で上記第1のホログラム感光材料を透過した光を、上記基板内での全反射により導光し、上記第2のホログラム感光材料に照射するようにしてもよい。
このように、第1および第2のホログラム感光材料が同一基板上の異なる位置に保持されている場合でも、第3の工程では、第2の工程で第1のホログラム感光材料を透過した光が基板内での全反射により導光されて第2のホログラム感光材料に照射されるので、第3の工程および第4の工程での第2のホログラム感光材料の露光を確実に行うことができ、第2のホログラフィック回折光学素子を確実に作製することができる。
また、本発明においては、上記光源から射出される光の偏光方向は、上記基板内における全反射前の光線とそれと同一光路上の全反射後の光線とを含む平面に対して垂直方向であることが望ましい。
この場合、光源から射出される光が基板内で全反射されるときに、その偏光方向が回転しないので、第3の工程および第4の工程にて、同じ偏光方向の光同士を干渉させることができる。したがって、干渉縞のコントラストを下げることなく、第2のホログラフィック回折光学素子を作製することができる。
また、本発明においては、上記第3の工程で、上記第2のホログラム感光材料に到達した光の上記平面に対して垂直な偏光方向の光強度は、それと直交する偏光方向の光強度よりも大きいことが望ましい。
第2のホログラム感光材料に到達した光の上記平面に対して垂直な偏光方向の光強度がそれと直交する偏光方向の光強度よりも大きければ、第2のホログラム感光材料に到達した光の、基板の複屈折による偏光状態の乱れは少ないと言える。したがって、上記構成によれば、干渉縞のコントラストの低下を抑えて、第2のホログラフィック回折光学素子の回折効率の低下を抑えることができる。
また、本発明においては、上記第3の工程では、上記第2のホログラム感光材料への入射光がその入射直前に上記基板で全反射される位置に不要光取出素子を配置し、上記光源から射出される光と偏光方向が垂直な光を、上記不要光取出素子を介して上記基板の外部に射出させることが望ましい。なお、上記の不要光取出素子としては、例えば、光源から射出される光と同じ偏光方向の光を反射させる一方、上記光と偏光方向が垂直な光を透過させる反射型偏光板と、基板と同等の屈折率を有する媒質(プリズム)との組み合わせを想定することができる。
上記の構成によれば、光源から射出される光と偏光方向が垂直な光を、不要光取出素子を介して基板の外部に射出させることにより、光源から射出される光と同じ偏光方向の光(上記平面に対して偏光方向が垂直な光)のみを第2のホログラム感光材料に入射させることができる。つまり、干渉に不要な光を予め取り除いた状態で第2のホログラム感光材料を露光することができる。これにより、同じ偏光方向の光同士を確実に干渉させて第2のホログラフィック回折光学素子を作製することが可能となる。その結果、干渉縞のコントラストの低下を確実に抑えて、第2のホログラフィック回折光学素子の回折効率の低下を確実に抑えることができる。
また、本発明においては、複数の波面変換光学素子の少なくとも1つは、2つの反射面を含んでいてもよい。
この場合、対応するホログラム感光材料を透過した光を、2つの反射面での波面変換によって、そのままの光束径で上記ホログラム感光材料の透過領域と同じ領域に入射させることができる。したがって、上記光の光束径を広げなくても済む分、光利用効率が向上し、ホログラム感光材料の露光時間を短縮することが可能となる。その結果、環境条件の変動によるホログラフィック回折光学素子の性能低下を回避することができ、性能の安定したホログラフィック回折光学素子を作製することができる。
また、本発明においては、上記2つの反射面を含む波面変換光学素子であって、上記基板の対向する2平面のいずれかに保持されているホログラム感光材料に対応する波面変換光学素子は、上記基板とほぼ同じ屈折率の媒質を有していることが望ましい。
この場合、2つの反射面で波面変換した光を、上記媒質を介して臨界角以上の角度で基板に入射させることができる。これにより、上記基板内に入射した光を基板内での全反射によって導光することができる。
また、本発明においては、複数の波面変換光学素子の少なくとも1つは、回折光学素子であってもよい。なお、上記の回折光学素子は、ブレーズ型の回折光学素子であってもよいし、ホログラフィック回折光学素子であってもよい。
波面変換光学素子を1個の回折光学素子で構成すれば、波面変換光学素子を例えば2部材以上(2つの反射面、さらには基板と同等の屈折率の媒質)で構成する場合に比べて、製造時の環境変化などに起因する個々の波面変換光学素子の精度ばらつきを抑えることができる。したがって、波面変換光学素子を回折光学素子で構成することにより、複数のホログラフィック回折光学素子を有する光学素子を安定して製造することができる。特に、波面変換光学素子にて複雑な波面変換を行う場合ほど、波面変換光学素子を回折光学素子で構成することによる上記の効果は高くなる。
また、本発明においては、上記光源は、異なる波長の光を発振する複数のレーザー光源で構成されており、上記第1のホログラム感光材料および上記第2のホログラム感光材料は、上記各レーザー光源からの出射光の各波長に対応した感光性を有しており、上記第1の工程では、上記各レーザー光源から同時にまたは順次に出射される光を1つの光路に合成した後、上記第1のホログラム感光材料に照射するようにしてもよい。
この場合、第1のホログラム感光材料に照射される光の各波長間の位置ずれを抑えることができ、光学素子の性能劣化を回避することができる。
また、本発明においては、同一基板上の異なる位置または異なる基板上に保持された各ホログラム感光材料を露光することにより、複数の体積位相型のホログラフィック回折光学素子を有する光学素子を製造する光学素子の製造方法であって、光源から射出される所定の波面を有する光を第1のホログラム感光材料に照射する第1の工程と、上記第1の工程で上記第1のホログラム感光材料を透過した光の波面を、上記第1のホログラム感光材料に対して互いに反対側に配置される第1の波面変換光学素子および第2の波面変換光学素子によって交互に変換しながら、上記第1のホログラム感光材料を露光する第2の工程と、上記第2の工程で上記第1のホログラム感光材料を介して得られる光を第2のホログラム感光材料に照射する第3の工程と、上記第3の工程で上記第2のホログラム感光材料を透過した光を第3の波面変換光学素子によってさらに異なる波面に変換して再度上記第2のホログラム感光材料に照射する第4の工程とを有していることを特徴としている。
上記の構成によれば、同一基板上の異なる位置または異なる基板上に複数のホログラム感光材料が保持されている。これらのホログラム感光材料を露光することにより、同一基板上または異なる基板上に複数の体積位相型のホログラフィック回折光学素子が作製された光学素子を得ることができる。
より詳細には、第1の工程および第2の工程で第1のホログラム感光材料に照射される2光束が干渉することにより、第1のホログラフィック回折光学素子が作製される。また、第3の工程および第4の工程で第2のホログラム感光材料に照射される2光束が干渉することにより、第2のホログラフィック回折光学素子が作製される。
ここで、第n番目(nは2以上の自然数とする)の工程では、その直前の第(n−1)番目の工程でホログラム感光材料を露光した光を用いて、これと同一または異なるホログラム感光材料を露光し、必要に応じて、第1、第2または第3の波面変換光学素子によって波面変換しているので、光源から射出される光として1本の光束を用い、かつ、各ホログラム感光材料に対して1本の光路で少なくとも2回ずつ露光することができる。これにより、2光束干渉によって各ホログラフィック回折光学素子を確実に作製することができる。
このように、1本の光束を波面変換しながら各ホログラム感光材料を少なくとも2回ずつ露光することで各ホログラフィック回折光学素子を作製するので、第1のホログラフィック回折光学素子に対する第2のホログラフィック回折光学素子の位置精度を高めるにあたり、各ホログラム感光材料への光束の入射精度(例えば入射角や入射位置に関する精度)を、1光束について考えるだけで済む。その結果、第1のホログラフィック回折光学素子に対する第2のホログラフィック回折光学素子の位置精度を容易に高めることが可能となる。
また、1本の光束を波面変換しながら各ホログラム感光材料を少なくとも2回ずつ露光する構成では、同じホログラム感光材料に対して2回照射される光のうちのどちらかだけが、本来の条件(入射角、入射位置)からずれて入射するということはない。つまり、一方の光が本来の条件からずれてホログラム感光材料に入射すれば、他方の光もずれてホログラム感光材料に入射する。しかし、この場合であっても、2つの光がずれたなりに第1のホログラフィック回折光学素子および第2のホログラフィック回折光学素子が作製されるので、このような複数のホログラフィック回折光学素子を有する光学素子を使用することは可能である。
したがって、(1)第1のホログラフィック回折光学素子に対する第2のホログラフィック回折光学素子の位置精度を高めるにあたり、1光束について各ホログラム感光材料への入射精度を考えるだけでよいこと、(2)仮に本来の条件からずれて各ホログラム感光材料に光が入射しても、作製された光学素子をそれなりに使用できることから、本発明の製造方法によれば、光学素子を大量生産したときでも、性能の安定した光学素子を得ることができるという効果もある。
また、第1のホログラム感光材料を透過した光の波面が、第1の波面変換光学素子と第2の波面変換光学素子との間で交互に変換されながら、第1のホログラム感光材料が露光されるので、そのような波面変換を繰り返す回数に応じた、大面積の第1のホログラフィック回折光学素子を作製することができる。これにより、作製された光学素子の再生時には(再生光を第2のホログラフィック回折光学素子に照射したときには)、入射光の光束径を拡大した状態で第1のホログラフィック回折光学素子から光を射出することができ、光束径拡大光学素子を実現することが可能となる。
また、本発明においては、上記第1の波面変換光学素子および上記第2の波面変換光学素子のうち、上記基板に対して上記第1のホログラム感光材料とは反対側に位置する波面変換光学素子は、回折光学素子であり、上記回折光学素子の回折効率は、上記第2のホログラム感光材料から遠ざかるにしたがって大きくなるように設定されていることが望ましい。
この場合、第1のホログラム感光材料を透過した光の波面が、第1の波面変換光学素子と第2の波面変換光学素子との間で交互に変換されながら、第1のホログラム感光材料が露光され、第1のホログラフィック回折光学素子が作製されたときに、第1のホログラフィック回折光学素子は、第2のホログラフィック回折光学素子から遠ざかるにしたがって回折効率が大きくなるように作製される。
したがって、再生光を第2のホログラフィック回折光学素子に照射して、入射光の光束径を拡大した状態で第1のホログラフィック回折光学素子から光を外部に射出させる際に、その射出される光の強度分布を、第2のホログラフィック回折光学素子から第1のホログラフィック回折光学素子に向かう光路の方向において均一にすることができる。
本発明の光学素子は、同一基板上の異なる位置または異なる基板上に保持された各ホログラム感光材料を露光することにより、複数の体積位相型のホログラフィック回折光学素子を作製した光学素子であって、上記ホログラフィック回折光学素子は、第1のホログラフィック回折光学素子と第2のホログラフィック回折光学素子とを含み、上記第1のホログラフィック回折光学素子は、所定の波面を有する光を第1のホログラム感光材料に照射し、上記第1のホログラム感光材料を透過した光を第1の波面変換光学素子によってさらに異なる波面に変換して再度上記第1のホログラム感光材料に照射したときの2光束干渉によって作製されており、上記第2のホログラフィック回折光学素子は、上記第1の波面変換光学素子にて波面を変換された後に上記第1のホログラム感光材料を透過した光を第2のホログラム感光材料に照射し、上記第2のホログラム感光材料を透過した光を第2の波面変換光学素子によってさらに異なる波面に変換して再度上記第2のホログラム感光材料に照射したときの2光束干渉によって作製されていることを特徴としている。
この構成によれば、第1および第2のホログラフィック回折光学素子の作製に用いる光として、光源から射出される1本の光束を用い、この光束を必要に応じて第1および第2の波面変換光学素子にて波面変換しながら、第1および第2のホログラム感光材料に順次照射することで、第1および第2のホログラフィック回折光学素子が作製されている。このように、1本の光束で各ホログラム感光材料を2回ずつ露光することで各ホログラフィック回折光学素子が作製されているので、第1のホログラフィック回折光学素子に対する第2のホログラフィック回折光学素子の位置精度を容易に高めることができるなど、本発明の光学素子の製造方法による効果と同様の効果を得ることができる。
また、本発明の光学素子は、同一基板上の異なる位置または異なる基板上に保持された各ホログラム感光材料を露光することにより、複数の体積位相型のホログラフィック回折光学素子を作製した光学素子であって、上記ホログラフィック回折光学素子は、第1のホログラフィック回折光学素子と第2のホログラフィック回折光学素子とを含み、上記第1のホログラフィック回折光学素子は、所定の波面を有する光を第1のホログラム感光材料に照射し、上記第1のホログラム感光材料を透過した光を第1の波面変換光学素子によってさらに異なる波面に変換して再度上記第1のホログラム感光材料に照射したときの2光束干渉によって作製されており、上記第2のホログラフィック回折光学素子は、上記第1の波面変換光学素子にて波面を変換された後に上記第1のホログラム感光材料を透過した光の波面を、上記第2のホログラム感光材料に対して互いに反対側に配置される第2の波面変換光学素子および第3の波面変換光学素子によって交互に変換しながら、上記第2のホログラム感光材料を露光することによって作製されていることを特徴としている。
この構成によれば、第1および第2のホログラフィック回折光学素子の作製に用いる光として、光源から射出される1本の光束を用い、この光束を必要に応じて第1、第2および第3の波面変換光学素子にて波面変換しながら、第1および第2のホログラム感光材料を露光することで、第1および第2のホログラフィック回折光学素子が作製されている。このように、1本の光束で各ホログラム感光材料を露光することで各ホログラフィック回折光学素子が作製されているので、第1のホログラフィック回折光学素子に対する第2のホログラフィック回折光学素子の位置精度を容易に高めることができるなど、本発明の光学素子の製造方法による効果と同様の効果を得ることができる。
しかも、第1のホログラム感光材料を透過した光の波面が、第2の波面変換光学素子と第3の波面変換光学素子との間で交互に変換されながら、第2のホログラム感光材料が露光されるので、そのような波面変換を繰り返す回数に応じた、大面積の第2のホログラフィック回折光学素子を作製することができ、光束径拡大光学素子を実現することが可能となる。
また、本発明の光学素子は、同一基板上の異なる位置または異なる基板上に保持された各ホログラム感光材料を露光することにより、複数の体積位相型のホログラフィック回折光学素子を作製した光学素子であって、上記ホログラフィック回折光学素子は、第1のホログラフィック回折光学素子と第2のホログラフィック回折光学素子とを含み、上記第1のホログラフィック回折光学素子は、所定の波面を有する光を第1のホログラム感光材料に照射し、上記第1のホログラム感光材料を透過した光の波面を、第1のホログラム感光材料に対して互いに反対側に配置される第1の波面変換光学素子および第2の波面変換光学素子によって交互に変換しながら、上記第1のホログラム感光材料を露光することによって作製されており、上記第2のホログラフィック回折光学素子は、上記第1のホログラム感光材料を介して得られる光を第2のホログラム感光材料に照射し、上記第2のホログラム感光材料を透過した光を第3の波面変換光学素子によってさらに異なる波面に変換して再度上記第2のホログラム感光材料に照射したときの2光束干渉によって作製されていることを特徴としている。
この構成によれば、第1および第2のホログラフィック回折光学素子の作製に用いる光として、光源から射出される1本の光束を用い、この光束を必要に応じて第1、第2および第3の波面変換光学素子にて波面変換しながら、第1および第2のホログラム感光材料を露光することで、第1および第2のホログラフィック回折光学素子が作製されている。このように、1本の光束で各ホログラム感光材料を露光することで各ホログラフィック回折光学素子が作製されているので、第1のホログラフィック回折光学素子に対する第2のホログラフィック回折光学素子の位置精度を容易に高めることができるなど、本発明の光学素子の製造方法による効果と同様の効果を得ることができる。
しかも、第1のホログラム感光材料を透過した光の波面が、第1の波面変換光学素子と第2の波面変換光学素子との間で交互に変換されながら、第1のホログラム感光材料が露光されるので、そのような波面変換を繰り返す回数に応じた、大面積の第1のホログラフィック回折光学素子を作製することができ、光束径拡大光学素子を実現することが可能となる。
本発明の映像表示装置は、光を出射する光源と、上記光源からの光を変調して映像を表示する表示素子と、上記表示素子からの映像光を観察者の瞳に導くための接眼光学系とを有し、上記接眼光学系は、上述した本発明の光学素子で構成されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、光源から出射される光は表示素子にて変調され、映像光として接眼光学系を介して観察者の瞳に導かれる。ここで、本発明の光学素子の構成によれば、上述したように、第1のホログラフィック回折光学素子に対する第2のホログラフィック回折光学素子の位置精度を容易に高めることができるので、このような光学素子を用いて映像表示装置を構成することにより、高精度、高信頼性の映像表示装置を実現することができる。
本発明のヘッドマウントディスプレイは、上述した本発明の映像表示装置と、上記映像表示装置を観察者の眼前で支持する支持手段とを有していることを特徴としている。この構成によれば、映像表示装置が支持手段にて支持されるので、観察者は映像表示装置から提供される映像をハンズフリーで観察することができる。
本発明によれば、1本の光束を波面変換しながら1本の光路で各ホログラム感光材料を2回ずつ露光することで各ホログラフィック回折光学素子を作製するので、第1のホログラフィック回折光学素子に対する第2のホログラフィック回折光学素子の位置精度を高めるにあたり、各ホログラフィック回折光学素子への光束の入射精度を、1光束について考えるだけで済む。その結果、第1のホログラフィック回折光学素子に対する第2のホログラフィック回折光学素子の位置精度を容易に高めることが可能となる。
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。
(1.ヘッドマウントディスプレイの構成)
図2は、本実施形態に係るヘッドマウントディスプレイ(以下、HMDと略称する)の概略の構成を示す斜視図である。HMDは、映像表示装置1と、映像表示装置1を観察者の眼前で支持する支持手段2とで構成されている。
映像表示装置1は、観察者に外界像をシースルーで観察させるとともに、映像を表示して観察者にそれを虚像として提供するものである。この映像表示装置1は、後述する光源11(図3参照)などを収容する筐体3に光学素子14を一体化させて構成されている。光学素子14は、全体として眼鏡の一方のレンズ(図2では右眼用レンズ)のような形状をなしている。以下、映像表示装置1の詳細について説明する。
(2.映像表示装置の構成)
図3は、映像表示装置1の概略の構成を示す断面図である。映像表示装置1は、光源11と、導光板12と、映像表示素子13と、光学素子14とを有して構成されている。なお、観察者がHMDを装着したときの左右方向(図2において左眼用レンズおよび右眼用レンズが並ぶ方向)は、図3においては映像表示素子13の長辺方向(図3の紙面に垂直な方向)に対応しており、後述するHOE(ホログラフィック回折光学素子)22bへの光軸の入射面に垂直な方向にも対応している。
なお、上記光軸とは、ここでは、映像表示素子13の表示領域の中心と光学素子14によって形成される光学瞳Eの中心とを光学的に結ぶ軸を指す。また、上記入射面とは、HOE22bにおける入射光の光軸と反射光の光軸とを含む平面を指す。
光源11は、3原色に対応する光、すなわち、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色に対応する光を出射するRGB一体型のLEDで構成されている。光源11から出射される光の波長は、後述するHOE22にて回折反射される光の波長とほぼ一致している。
導光板12は、光源11から出射された光を内部で導光して映像表示素子13と対向する面から出射させるものである。
映像表示素子13は、複数の画素をマトリクス状に有し、光源11から導光板12を介して入射する光を画像データに応じて各画素ごとに変調して映像を表示する光変調素子であり、本実施形態では、例えば透過型のLCDで構成されている。
光学素子14は、映像表示素子13からの映像光を観察者の瞳に導く接眼光学系を構成しており、導光部材21と、HOE22と、偏向部材23(図2参照)とを有している。なお、図3では、偏向部材23の図示を省略している。
導光部材21は、入射光すなわち映像表示素子13からの映像光を内部で導光し、HOE22bを介して観察者の瞳に導く一方、外光を透過させて観察者の瞳に導く第1の透明基板である。この導光部材21は、平行平板の下端部を下端に近くなるほど薄くして楔状にした形状で構成されている。つまり、導光部材21は、互いに対向する平行な面21a・21bと、これらの面21a・21bに対して傾斜して形成される面21cとを有しており、面21aと面21cとで上記楔状の形状を形成している。なお、面21aは、映像光が入射する側の面とする。また、導光部材21は、その下端部(面21c上)に配置されるHOE22bを挟むように偏向部材23と接着剤で接合されている。
ここで、後述する製造方法による光学素子14の製造時に導光部材21の内部を導光される光の偏光がみだれないようにするため、導光部材21は、複屈折の小さい材料で構成されることが望ましい。したがって、導光部材21は複屈折がほとんど生じないガラスで構成されることが望ましい。
なお、導光部材21を樹脂で構成する場合、複屈折が生じるかどうかは、樹脂の成型条件によって決まる。つまり、例えば成型後の樹脂の冷やし方、温度、圧力のかけ方で内部応力の残存の程度が決まるので、そのような成型条件で複屈折が生じるかどうかが決まる。したがって、複屈折をほとんど生じさせない成型条件で成型するのであれば、導光部材21は樹脂で構成されてもよい。
偏向部材23は、平面視で略U字型の平行平板で構成されており(図2参照)、導光部材21の下端部および両側面部(左右の各端面)と貼り合わされたときに、導光部材21と一体となって略平行平板となる第2の透明基板である。この偏向部材23を導光部材21に接合することにより、観察者が光学素子14を介して観察する外界像に歪みが生じるのを防止することができる。
つまり、例えば、導光部材21に偏向部材23を接合させない場合、外界像の光は導光部材21の楔状の下端部を透過するときに屈折するので、導光部材21を介して観察される外界像に歪みが生じる。しかし、導光部材21に偏向部材23を接合させて一体的な略平行平板を形成することで、外界像の光が導光部材21の楔状の下端部を透過するときの屈折を偏向部材23でキャンセルすることができる。その結果、シースルーで観察される外界像に歪みが生じるのを防止することができる。
HOE22は、導光部材21の表面上の異なる位置に保持される複数のHOE、すなわち、HOE22a・22bで構成されている。HOE22a・22bは、体積位相型で反射型のホログラフィック回折光学素子であり、それぞれ正の光学パワーを有し、映像表示素子13から出射される3原色に対応した波長の光をそれぞれ回折させて観察者の瞳に導く。HOE22aは、導光部材21の面21b上に保持されており、HOE22bは、導光部材21の面21c上に保持されている。
HOE22における各色の回折波長半値幅は、光源11からの出射光の各色(出射光の各波長)の半値幅よりも狭く、光源11からの出射光のうち、HOE22での回折効率が最大となる波長(回折ピーク波長)付近の光のみがHOE22にて回折反射され、観察者の瞳に導かれることになる。
HOE22は、導光部材21上に塗布されるホログラム感光材料を露光することによって形成されている。このホログラム感光材料は、RGBの光の全てに感度を有する単層カラーフォトポリマーで構成されていてもよいし、RGBの光のそれぞれに感度を有する各層を積層した3層カラーフォトポリマーで構成されていてもよい。
上記の構成において、光源11から出射される光は、導光板12を介して映像表示素子13に入射し、そこで変調されて映像光として出射される。映像表示素子13から出射される映像光は、光学素子14の導光部材21の面21aから内部に入射し、面21bに保持されたHOE22aで回折反射される。その後、上記映像光は、面21a・21bで全反射を繰り返しながら導光部材21内を導光され、面21cに保持されたHOE22bに到達する。HOE22bに到達した映像光は、そこで回折反射され、導光部材21の面21aを介して観察者の瞳に向かって射出される。したがって、観察者は、光学瞳Eの位置にて、映像表示素子13に表示された映像の拡大虚像を正面に観察することができる。
(3.光学素子の製造方法について)
次に、光学素子14の製造方法について説明する。図1は、光学素子14を製造する製造光学系の概略の構成を示す断面図である。この製造光学系は、光源31と、ビームスプリッタ32・33と、波面変換光学素子34・35とを有している。
光源31は、RGBの各波長の光をそれぞれ射出するレーザー光源31R・31G・31Bで構成されている。ここで、RGBの各レーザー光は、後述するように、導光部材21内では面21a・21bで全反射されるが、このときに偏光方向が回転しないような偏光方向(例えばS偏光)に設定されている。すなわち、RGBの各レーザー光の偏光方向は、導光部材21内における全反射前の光線とそれと同一光路上の全反射後の光線とを含む平面に対して垂直方向(図1の紙面に対して垂直方向)に設定されている。なお、上記平面は、HOE22の光軸入射面と平行または一致すると考えてもよい。
ビームスプリッタ32は、レーザー光源31Rから射出されるR光を透過させる一方、レーザー光源31Gから射出されるG光を反射させることにより、これらの光の光路を1つに重ね合わせる。ビームスプリッタ33は、ビームスプリッタ32を介して得られるR光およびG光を透過させる一方、レーザー光源31Bから射出されるB光を反射させることにより、これらの光の光路を1つに重ね合わせる。ビームスプリッタ32・33は、例えば平板状で形成されているが、入射光の偏光方向を回転させないように、上記平面に対して垂直に配置される。
波面変換光学素子34は、所定の波面を有する入射光をこれとは異なる波面に変換して出射するものであり、入射光を反射させる2つの反射面41・42と、これらの反射面41・42が貼り付けられる光学プリズム43とで構成されている。反射面41・42は、例えば自由曲面で構成され、パワーを有している。光学プリズム43は、導光部材21と同等の屈折率を有する媒質で構成されており、後述するホログラム感光材料22a1と密着して配置されるか、屈折率マッチング液を介して配置される。なお、波面変換光学素子34は、3つ以上の反射面を有していてもよい。また、光学プリズム43は、反射面41・42を保持できるのであればどのような形状で構成されてもよい。
波面変換光学素子35は、所定の波面を有する入射光をこれとは異なる波面に変換して出射するものであり、入射光を反射させる2つの反射面51・52で構成されている。反射面51・52は、例えば自由曲面で構成され、パワーを有している。なお、波面変換光学素子35は、3つ以上の反射面を有していてもよい。
このような製造光学系を用いての光学素子14の製造は、以下のように行われる。なお、以下では、HOE22a・22bを構成するホログラム感光材料を、ホログラム感光材料22a1・22b1とそれぞれ称することとする。また、ホログラム感光材料22a1・22b1は、各レーザー光源31R・31G・31Bからの出射光の各波長に対応した感光性を有しているものとする。
まず、光源31から射出される所定の波面を有する光(例えば平行光)をホログラム感光材料22a1に照射する(第1の工程)。つまり、この工程では、レーザー光源31R・31Gから射出されるR光およびG光が、ビームスプリッタ32にて合成されてビームスプリッタ33の方向に出射され、ビームスプリッタ33にてレーザー光源31Bから射出されるB光とさらに合成される。ビームスプリッタ33からはRGBの光が1本の光路で出射され、導光部材21の面21a側からその内部に入射し、面21b上のホログラム感光材料22a1に照射される。なお、ここでは、レーザー光源31R・31G・31BからRGBの各光を同時に射出しているが、順に射出するようにしてもよい。
次に、第1の工程でホログラム感光材料22a1を透過した光を波面変換光学素子34によってさらに異なる波面に変換して再度ホログラム感光材料22a1に照射する(第2の工程)。つまり、この工程では、第1の工程でホログラム感光材料22a1を透過し、波面変換光学素子34の光学プリズム43に入射した光が、光学プリズム43に保持された2つの反射面41・42で順に反射され、所定の波面を有する光に変換されて、再度ホログラム感光材料22a1に照射される。
第1の工程でホログラム感光材料22a1に照射される光と、第2の工程でホログラム感光材料22a1に照射される光との2光束干渉により、ホログラム感光材料22a1に干渉縞が記録され、HOE22aが作製される。
続いて、第2の工程でホログラム感光材料22a1を透過した光をホログラム感光材料22b1に照射する(第3の工程)。つまり、この工程では、第2の工程でホログラム感光材料22a1を露光した光が、そのホログラム感光材料22a1を透過して、導光部材21の互いに平行な面21a・21bで全反射を繰り返し、面21cに保持されたホログラム感光材料22b1まで導光されてホログラム感光材料22b1を露光する。
その後、第3の工程でホログラム感光材料22b1を透過した光を波面変換光学素子35によってさらに異なる波面に変換して再度ホログラム感光材料22b1に照射する(第4の工程)。つまり、この工程では、第3の工程でホログラム感光材料22b1を透過した光が、導光部材21の外部に配置された波面変換光学素子35の反射面51に向かい、反射面51・52でさらに所定の波面を有する光に変換されて再度ホログラム感光材料22b1を露光する。
第3の工程でホログラム感光材料22b1に照射される光と、第4の工程でホログラム感光材料22b1に照射される光との2光束干渉により、ホログラム感光材料22b1に干渉縞が記録され、HOE22bが作製される。第4の工程でホログラム感光材料22b1を露光した光は、導光部材21の面21aから外部に射出され、ゴースト光とならないように適正に処理される。
以上のように、上述した光学素子14の製造方法によれば、光源31から出射される1本の光束を波面変換光学素子34・35にて波面変換しながら、1本の光路で各ホログラム感光材料22a1・22b1を2回ずつ露光し、各HOE22a・22bをそれぞれ作製するので、HOE22aに対するHOE22bの位置精度を高めるにあたり、各ホログラム感光材料22a1・22b1への光束の入射精度(例えば入射角や入射位置に関する精度)を、1光束について考えるだけで済む。その結果、HOE22aに対するHOE22bの位置精度を容易に高めることが可能となる。
また、1本の光路で各ホログラム感光材料22a1・22b1を2回ずつ露光する構成では、一方の光が本来の条件(入射角、入射位置)からずれてホログラム感光材料22a1・22b1に入射すれば、他方の光もずれてホログラム感光材料22a1・22b1に入射することになる。しかし、この場合であっても、2つの光がずれたなりにHOE22a・22bが作製されるので、このような複数のHOE22a・22bを有する光学素子14を使用することは可能である。
したがって、(1)HOE22aに対するHOE22bの位置精度を高めるにあたり、1光束について各ホログラム感光材料22a1・22b1への入射精度を考えるだけでよいこと、(2)仮に本来の条件からずれて各ホログラム感光材料22a1・22b1に光が入射しても、作製された光学素子14をそれなりに使用できることから、上述した製造方法によれば、光学素子14を大量生産したときでも、性能の安定した光学素子を得ることができる。
また、上記第3の工程では、第2の工程でホログラム感光材料22a1を透過した光を、基板(導光部材21)内での全反射により導光し、ホログラム感光材料22b1に照射しているので、各ホログラム感光材料22a1・22b1が同一基板上の異なる位置に保持されている場合でも、第3の工程および第4の工程でのホログラム感光材料22b1の露光を確実に行うことができ、HOE22bを確実に作製することができる。
また、光源31から射出される光の偏光方向は、導光部材21内における全反射前の光線とそれと同一光路上の全反射後の光線とを含む平面に対して垂直方向に設定されているので、光源31から射出される光が導光部材21内で全反射されるときに、その偏光方向が回転しない。これにより、第3の工程および第4の工程にて、同じ偏光方向の光同士を干渉させることができ、干渉縞のコントラストを下げることなく、HOE22bを作製することができる。
また、第3の工程でホログラム感光材料22b1に到達した光の偏光状態は、例えば導光部材21での複屈折によって乱れることがある。偏光状態の乱れた光同士を干渉させると、干渉縞のコントラストが低下し、結果的にHOE22bの回折効率が低下する。しかし、本実施形態では、導光部材21が複屈折の小さい材料で構成されているので、ホログラム感光材料22b1に到達した光の偏光状態の乱れは少なく、上記光において、上記平面に対して垂直な偏光方向の光強度(例えばS偏光の強度)を、それと直交する偏光方向の光強度(例えばP偏光の強度)よりも大きい状態とすることができる。したがって、このような光強度の関係を実現することにより、干渉縞のコントラストの低下を抑えて、HOE22bの回折効率の低下を抑えることができる。
また、波面変換光学素子34は、少なくとも2つの反射面41・42を有しているので、第1の工程でホログラム感光材料22a1を透過した光を、2つの反射面41・42での波面変換により、ほとんどそのままの光束径でホログラム感光材料22a1の透過領域と同じ領域に入射させることができる。つまり、波面変換した光をホログラム感光材料22a1の透過領域に入射させるにあたって、上記光の光束径を極端に広げる必要がない。この点は、波面変換光学素子35についても同様に言える。したがって、対応するホログラム感光材料を透過した光の利用効率を向上させることができ、ホログラム感光材料22a1・22b1の露光時間を短縮することが可能となる。その結果、環境条件の変動(空気のゆらぎ、埃の散乱、振動等)によるHOE22a・22bの性能低下を回避することができ、性能の安定したHOE22a・22bを作製することができる。
特に、導光部材21の対向する2平面のいずれかに保持されているホログラム感光材料22a1に対応する波面変換光学素子34は、導光部材21とほぼ同じ屈折率の光学プリズム43を有しているので、2つの反射面41・42で波面変換した光を、光学プリズム43を介して臨界角以上の角度で導光部材21に入射させることができる。これにより、導光部材21内に入射した光を導光部材21内での全反射によって確実に導光することができる。
また、複数の波長に対応した感光性を有するホログラム感光材料22a1・22b1を露光する場合、波長ごとに独立した製造光学系を構成し、順次露光する方法もあるが、これでは波長ごとの位置ずれ(色ずれ)が発生し、トータルの性能が劣化する場合がある。しかし、本実施形態のように、各レーザー光源31R・31G・31Bから同時にまたは順次に出射される光を1つの光路に合成してホログラム感光材料22a1・22b1に照射し、全ての波長に対応する1つの光学系でHOE22a・22bを作製することにより、波長ごとの位置ずれの発生を抑えることができ、光学素子14の性能劣化を回避することができる。
(4.光学素子の他の製造方法について)
以上では、ホログラム感光材料22a1・22b1の露光を、この順で行った例について説明したが、露光順序は逆であってもよい。すなわち、まず、ホログラム感光材料22b1を露光し、その後、ホログラム感光材料22b1を透過した光を用いてホログラム感光材料22a1を露光するようにしてもよい。
例えば図4は、光学素子14を製造する製造光学系の他の構成を示す断面図である。この製造光学系は、図1の構成に加えて、対物レンズ36と、ピンホール37とをさらに有している。
この製造光学系を用いて光学素子14を製造する場合は、光源31から射出される所定の波面を有する光(例えば平行光)を発散光にしてホログラム感光材料22b1に照射する(第1の工程)。つまり、この工程では、レーザー光源31R・31G・31Bから射出されるRGBの各光がビームスプリッタ32・33にて合成された後、対物レンズ36で集光され、ピンホール37を介して導光部材21の面21a側からその内部に入射し、面21c上のホログラム感光材料22b1に照射される。
次に、第1の工程でホログラム感光材料22b1を透過した光を波面変換光学素子35によってさらに異なる波面に変換して再度ホログラム感光材料22b1に照射する(第2の工程)。つまり、この工程では、第1の工程でホログラム感光材料22b1を透過した光が、波面変換光学素子35の反射面52に向かい、反射面52・51でさらに所定の波面を有する光に変換されて再度ホログラム感光材料22b1を露光する。
第1の工程でホログラム感光材料22b1に照射される光と、第2の工程でホログラム感光材料22b1に照射される光との2光束干渉により、ホログラム感光材料22b1に干渉縞が記録され、HOE22bが作製される。
続いて、第2の工程でホログラム感光材料22b1を透過した光をホログラム感光材料22a1に照射する(第3の工程)。つまり、この工程では、第2の工程でホログラム感光材料22b1を露光した光が、そのホログラム感光材料22b1を透過して、導光部材21の互いに平行な面21a・21bで全反射を繰り返され、面21bに保持されたホログラム感光材料22a1まで導光されてホログラム感光材料22a1を露光する。
その後、第3の工程でホログラム感光材料22a1を透過した光を波面変換光学素子34によってさらに異なる波面に変換して再度ホログラム感光材料22a1に照射する(第4の工程)。つまり、この工程では、第3の工程でホログラム感光材料22a1を透過し、波面変換光学素子34の光学プリズム43に入射した光が、光学プリズム43に保持された2つの反射面42・41で順に反射され、所定の波面を有する光に変換されて、再度ホログラム感光材料22a1に照射される。
第3の工程でホログラム感光材料22a1に照射される光と、第4の工程でホログラム感光材料22a1に照射される光との2光束干渉により、ホログラム感光材料22a1に干渉縞が記録され、HOE22aが作製される。
以上、ホログラム感光材料22a1・22b1のうちで、先に露光されるものを第1のホログラム感光材料、後に露光されるものを第2のホログラム感光材料とし、波面変換光学素子34・35のうちで、第1のホログラム感光材料を透過した光を波面変換するものを第1の波面変換光学素子とし、第2のホログラム感光材料を透過した光を波面変換するものを第2の波面変換光学素子とすれば、図1の製造光学系を用いた製造方法と、図4の製造光学系を用いた製造方法とは、いずれも、以下の(1)から(4)の工程を有するものであることがわかる。
すなわち、上記両者の製造方法は、(1)光源から射出される所定の波面を有する光を第1のホログラム感光材料に照射する第1の工程と、(2)上記第1の工程で上記第1のホログラム感光材料を透過した光を第1の波面変換光学素子によってさらに異なる波面に変換して再度上記第1のホログラム感光材料に照射する第2の工程と、(3)上記第2の工程で上記第1のホログラム感光材料を透過した光を第2のホログラム感光材料に照射する第3の工程と、(4)上記第3の工程で上記第2のホログラム感光材料を透過した光を第2の波面変換光学素子によってさらに異なる波面に変換して再度上記第2のホログラム感光材料に照射する第4の工程とを有している。したがって、図4の製造光学系を用いた製造方法によれば、図1の製造光学系を用いた製造方法による上述した効果と同様の効果を得ることができると言える。
なお、第1および第2の工程における2光束干渉により作製されるHOEを第1のHOEとし、第3および第4の工程における2光束干渉により作製されるHOEを第2のHOEとすれば、第1のHOEは、第1のホログラム感光材料の露光によって作製されるものであり、第2のHOEは、第2のホログラム感光材料の露光によって作製されるものである。
したがって、本実施形態のHOE22a・22bのうちで、どちらが第1のHOEでどちらが第2のHOEになるかは、ホログラム感光材料22a1・22b1のうちでどちらを先に露光するかによって決まる。つまり、先にホログラム感光材料22a1を露光すれば、HOE22aが第1のHOEとなり、HOE22bが第2のHOEとなる。逆に、先にホログラム感光材料22b1を露光すれば、HOE22bが第1のHOEとなり、HOE22aが第2のHOEとなる。
(5.光学素子の他の構成について)
ところで、以上で説明した光学素子14の製造方法は、図5の光学素子14’の製造にも適用することができる。図5は、光学素子14’の概略の構成を示す断面図である。この光学素子14’は、複数のHOE22a・22bが異なる基板61・62上にそれぞれ保持されており、これらの基板61・62が1つの筐体71内に配置されているものである。
この光学素子14’では、筐体71の開口部71aを介して基板61に入射した光は、HOE22aにて回折反射され、基板61から出射された後、基板62に入射する。そしえ、基板62に入射した光は、HOE22bにて回折反射され、開口部71bを介して外部からの入射光と平行に出射される。
図6は、光学素子14’を製造する製造光学系の概略の構成を示す断面図である。この製造光学系は、波面変換光学素子34・35と、光源38とを有している。ここでは、波面変換光学素子34・35は、いずれも、2つの反射面(反射面41・42または反射面51・52)を有して構成されている。つまり、波面変換光学素子34は、図1の光学プリズム43を有していない。これは、光学素子14’の製造においては、光を基板61・62内で全反射によって導光しないため、光学プリズム43を設ける必要がないからである。光源38は、図1の光源31とビームスプリッタ32・33とをまとめたものに対応している。
光学素子14’を製造する際は、まず、光源38から射出される所定の波面を有する光(例えば平行光)をホログラム感光材料22a1に照射する(第1の工程)。つまり、この工程では、光源38から出射されるRGBの光が、1本の光路で基板61に入射し、そこを透過してその表面に保持されているホログラム感光材料22a1に照射される。
次に、第1の工程でホログラム感光材料22a1を透過した光を波面変換光学素子34によってさらに異なる波面に変換して再度ホログラム感光材料22a1に照射する(第2の工程)。つまり、この工程では、第1の工程でホログラム感光材料22a1を透過した光が、波面変換光学素子34の2つの反射面41・42で順に反射され、所定の波面を有する光に変換されて、再度ホログラム感光材料22a1に照射される。
第1の工程でホログラム感光材料22a1に照射される光と、第2の工程でホログラム感光材料22a1に照射される光との2光束干渉により、ホログラム感光材料22a1に干渉縞が記録され、HOE22aが作製される。
続いて、第2の工程でホログラム感光材料22a1を透過した光をホログラム感光材料22b1に照射する(第3の工程)。つまり、この工程では、第2の工程でホログラム感光材料22a1を露光した光が、そのホログラム感光材料22a1を透過して、基板61を透過し、これと異なる位置に配置された基板62に入射し、その表面に保持されているホログラム感光材料22b1に入射する。
その後、第3の工程でホログラム感光材料22b1を透過した光を波面変換光学素子35によってさらに異なる波面に変換して再度ホログラム感光材料22b1に照射する(第4の工程)。つまり、この工程では、第3の工程でホログラム感光材料22b1を透過した光が、波面変換光学素子35の反射面51・52で順に反射され、所定の波面を有する光に変換されて再度ホログラム感光材料22b1に照射される。
第3の工程でホログラム感光材料22b1に照射される光と、第4の工程でホログラム感光材料22b1に照射される光との2光束干渉により、ホログラム感光材料22b1に干渉縞が記録され、HOE22bが作製される。
以上のように、本発明の製造方法は、複数のHOE22が同一基板上の異なる位置に保持された光学素子14のみならず、複数のHOE22a・22bが異なる基板61・62上にそれぞれ保持された光学素子14’の製造にも適用することができる。したがって、光学素子14’の製造においても、上述した本発明と同様の効果を得ることができる。
なお、以上では、複数のHOE22が反射型で構成された光学素子14・14’の製造方法について説明したが、1本の光路で複数のホログラム感光材料を2回ずつ露光する本発明の製造方法によれば、複数のHOE22が透過型で構成された光学素子の製造にも、勿論適用することができる。この場合は、例えば、第1の工程にてホログラム感光材料22a1を透過した光が、第2の工程にて第1の工程と同じ側からホログラム感光材料22a1を露光できるように、波面変換光学素子34の各反射面を適切に配置すればよい。波面変換光学素子35についても同様である。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、実施の形態1と同一の構成には同一の部材番号を付記し、その説明を省略する。
図7は、本実施形態の光学素子81の概略の構成を示す断面図である。本実施形態の光学素子81は、HMDに適用できることは勿論のこと、それ単体でも潜望鏡として利用できるものであり、平行平板からなる導光部材82と、実施の形態1と同様の複数のHOE22(HOE22a・22b)とで構成されている。導光部材82は、互いに対向する平行な面82a・82bを有している。なお、面82aは、外部からの映像光が入射する側の面とする。HOE22aは、導光部材82の面82bに保持されており、HOE22bは、導光部材82の面82aに保持されている。
このような光学素子81の構成では、導光部材82の面82a側から入射した映像光は、対向する面82bに保持されたHOE22aにて回折反射され、偏向される。HOE22aでの回折角度は、導光部材82内で導光される光が全反射するように臨界角以上の角度に設定されており、HOE22aで回折反射された光は、導光部材82の面82a・82bで全反射されながら、面82aに保持されたHOE22bまで導光される。HOE22bに到達した光は、映像光が面82aに入射したときの角度と同じ角度で面82bから射出されるように、HOE22bにて回折反射される。したがって、観察者は、HOE22aに向かって面82aから入射した光の情報(映像)を、HOE22aとは異なる位置のHOE22bの正面で観察することができる。
なお、HOE22bにて最終的に回折されなかった光は、HOE22aからHOE22bへの導光方向における導光部材82の端面82cに到達する。この端面82cに到達した光が不要光として外部に射出されると、端面82cが光ることになり、光学素子81の外観が損なわれる。そこで、導光部材82の端面82cには遮光部材を設けるか、端面82cを墨塗りし、端面82cを光吸収面とすることが望ましい。これにより、端面82cを介して導光部材82内部の光が外部に射出されるのを防止することができ、上述の不都合を回避することができる。このように端面82cを光吸収面とする構成は、以下に示す光学素子81の製造時にも適用でき、また、後述する実施の形態3にも適用することができる。
図8は、光学素子81を製造する製造光学系の概略の構成を示す断面図である。この製造光学系は、光源91と、波面変換光学素子92・93と、不要光取出素子94とを有している。
光源91は、図1の光源31とビームスプリッタ32・33とをまとめたものに対応しており、RGBの各光を1本の光路で射出する。波面変換光学素子92・93は、本実施形態では、反射型の回折光学素子(以下、DOEと略称する)で構成されており、入射光の波面を変換して射出する。なお、DOEは、ブレーズ型であってもよいし、HOEであってもよい。波面変換光学素子92は、そこで回折反射された光をホログラム感光材料22a1に対して臨界角以上の角度で入射させるために、空気層ができないようにホログラム感光材料22a1と密着して配置されるか、屈折率マッチング液を介して配置される。
不要光取出素子94は、光源91から射出される光と偏光方向が垂直な光を導光部材82の外部に射出させる素子であり、例えば、反射型偏光板95と、プリズム96とで構成されている。反射型偏光板95は、光源91から射出される光と同じ偏光方向の光(例えばS偏光)を反射させる一方、上記光と偏光方向が垂直な光(例えばP偏光)を透過させる。プリズム96は、導光部材82と同等の屈折率を有するものであり、反射型偏光板95を透過した光(例えばP偏光)を外部に射出する。不要光取出素子94は、ホログラム感光材料22b1への入射光がその入射直前に導光部材82で全反射される位置に配置されている。
このような製造光学系を用いての光学素子81の製造は、以下のように行われる。まず、光源91から射出される所定の波面を有する光(例えば平行光)をホログラム感光材料22a1に照射する(第1の工程)。つまり、この工程では、光源91から出射されるRGBの光が、1本の光路で導光部材82に入射し、そこを透過してその表面に保持されているホログラム感光材料22a1に照射される。
次に、第1の工程でホログラム感光材料22a1を透過した光を波面変換光学素子92によってさらに異なる波面に変換して再度ホログラム感光材料22a1に照射する(第2の工程)。つまり、この工程では、第1の工程でホログラム感光材料22a1を透過した光が、波面変換光学素子92にて回折反射されて(所定の波面を有する光に変換されて)、再度ホログラム感光材料22a1に照射される。
第1の工程でホログラム感光材料22a1に照射される光と、第2の工程でホログラム感光材料22a1に照射される光との2光束干渉により、ホログラム感光材料22a1に干渉縞が記録され、HOE22aが作製される。
続いて、第2の工程でホログラム感光材料22a1を透過した光をホログラム感光材料22b1に照射する(第3の工程)。つまり、この工程では、第2の工程でホログラム感光材料22a1を露光した光が、そのホログラム感光材料22a1を透過して、導光部材82の互いに平行な面82a・82bで全反射を繰り返されながら、面82aに保持されたホログラム感光材料22b1まで導光されてホログラム感光材料22b1に照射される。
このとき、ホログラム感光材料22b1への入射光がその入射直前に導光部材82で全反射される位置に不要光取出素子94が配置されているため、光源91から射出される光と同じ偏光方向の光(例えばS偏光)は反射型偏光板95にて反射されてホログラム感光材料22b1に照射される。一方、上記光と偏光方向が垂直な光(例えばP偏光)は、反射型偏光板95を透過し、プリズム96を介して外部に射出される。
その後、第3の工程でホログラム感光材料22b1を透過した光を波面変換光学素子93によってさらに異なる波面に変換して再度ホログラム感光材料22b1に照射する(第4の工程)。つまり、この工程では、第3の工程でホログラム感光材料22b1を透過した光が、波面変換光学素子93にて回折反射されて(所定の波面を有する光に変換されて)、再度ホログラム感光材料22b1に照射される。
第3の工程でホログラム感光材料22b1に照射される光と、第4の工程でホログラム感光材料22b1に照射される光との2光束干渉により、ホログラム感光材料22b1に干渉縞が記録され、HOE22bが作製される。第4の工程でホログラム感光材料22b1を露光した光は、導光部材82の面82bから外部に射出され、ゴースト光とならないように適正に処理される。
以上のように、本実施形態においても、光源91から出射される光を1本の光路でホログラム感光材料22a1・22b1に2回ずつ導いてこれらを露光し、HOE22a・22bをそれぞれ作製するので、各ホログラム感光材料22a1・22b1への光束の入射精度を、1光束について考えるだけで済む。その結果、HOE22aに対するHOE22bの位置精度を容易に高めることができるなど、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態では、光源91から射出される光と偏光方向が垂直な光(例えばP偏光)を、不要光取出素子94を介して導光部材82の外部に射出させているので、導光部材82での複屈折によりP偏光が多少発生しても、S偏光のみをホログラム感光材料22b1に入射させることができる。つまり、干渉に不要なP偏光を予め取り除いた状態でホログラム感光材料22b1を露光することができる。これにより、S偏光同士を確実に干渉させてHOE22bを作製することが可能となり、干渉縞のコントラストの低下を確実に抑えて、HOE22bの回折効率の低下を確実に抑えることができる。
また、本実施形態では、波面変換光学素子92・93は、それぞれ1個のDOEで構成されているので、実施の形態1のように波面変換光学素子を2部材以上(2つの反射面、さらには基板と同等の屈折率の媒質)で構成した場合に比べて、製造時の環境変化などに起因する個々の波面変換光学素子92・93の精度ばらつきを抑えることができる。その結果、複数のHOE22を有する光学素子81を安定して製造することができる。特に、波面変換光学素子92・93にて複雑な波面変換を行う場合ほど、この効果は大きい。
なお、本実施形態においても、ホログラム感光材料22a1・22b1の露光順序を逆にすることは可能である。つまり、図8に示した経路とは逆の経路で光が進行するように、ホログラム感光材料22b1・22a1の順序でこれらを露光するようにしても構わない。この場合、上記の不要光取出素子94は、ホログラム感光材料22a1への入射光がその入射直前に導光部材82で全反射される位置に配置されればよい。
〔実施の形態3〕
本発明のさらに他の実施の形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、実施の形態1または2と同一の構成には同一の部材番号を付記し、その説明を省略する。
(1.光学素子の構成について)
図9は、本実施形態の光学素子101の概略の構成を示す断面図である。この光学素子101は、入射光の光束径を拡大して射出する光束径拡大光学素子であり、HMDに適用可能で、実施の形態2と同様に、導光部材82の表面上の異なる位置にHOE22a・22bを保持して構成されている。すなわち、導光部材82の面82bにHOE22aが保持されており、面82aにHOE22bが保持されている。ただし、本実施形態の光学素子101は、HOE22bがHOE22aよりも導光方向(面82a・82bに平行な方向)に長く形成されている点で、実施の形態2の光学素子81とは異なっている。
HOE22aは、外部からの導光部材82への入射光を導光部材82内で全反射するように回折する。一方、HOE22bは、導光部材82内を導光されて入射する光の一部を、回折効率に応じて導光部材82への入射光とほぼ平行に外部に射出するように回折するとともに、残りの光を全反射する。HOE22bは、少なくとも上記導光方向において、HOE22aよりも大きな幅で形成されているので、導光部材82内を導光されてHOE22bに入射する光には、HOE22aにて回折されて導光部材82内を進行し、HOE22bに最初に入射する光だけでなく、HOE22bにて一度全反射されて導光部材82内を進行し、面82bにて全反射されて再度HOE22bに入射する光も含まれる。
上記の構成によれば、導光部材82の面82a側から入射した映像光は、対向する面82bに保持されたHOE22aにて回折反射され、導光部材82の内部を面82a・82bで全反射しながら導光され、HOE22bに向かう。HOE22bに最初に入射した光の一部は、HOE22bのその入射位置の回折効率に応じて回折され、外部に射出される一方、回折されなかった残りの光はそこで全反射され、再度導光部材82内で導光される。
HOE22bで全反射された上記光は、導光部材82の対向する面82bで全反射され、再度HOE22bに入射する。HOE22bに入射した光の一部は、上記と同様に、その入射位置の回折効率に応じて回折され、外部に射出される一方、回折されなかった残りの光はそこで全反射され、再度導光部材82内で導光される。以降、HOE22bに光が到達するごとに、一部の光の回折と残りの光の全反射とが繰り返される。
以上のようにしてHOE22bの複数位置から外部に射出される光は、外部光がHOE22aに入射したときの角度と同じ角度で(上記外部光と平行に)HOE22bから射出される。ここで、mを2以上の自然数としたとき、HOE22bでの回折および全反射がm回起こるとすると、HOE22aに入射した光がHOE22bからm本射出されることになる。つまり、HOE22bにて外部への光の射出と全反射とが繰り返されることにより、HOE22bから外部へ射出される光の光束径は、外部からの導光部材82への入射光の光束径よりも広がることになる。このように、HOE22aに入射した光は、HOE22bの面積に対応した光束径に拡大されてHOE22bから射出される。
(2.光学素子の製造方法について)
次に、光学素子101の製造方法について説明する。図10は、光学素子101を製造する製造光学系の概略の構成を示す断面図である。この製造光学系は、光源91と、波面変換光学素子111・112・113とを有している。光源91は、実施の形態2で用いたものと同様である。
波面変換光学素子111は、2つの反射面121・122が光学プリズム123上に貼り付けられて構成されている。光学プリズム123は、導光部材82と同等の屈折率を有する媒質であり、ホログラム感光材料22a1と例えば密着して配置される。
波面変換光学素子112・113は、例えばDOEで構成されているが、HOEで構成されていても構わない。波面変換光学素子112は、ホログラム感光材料22b1と密着して配置されており、波面変換光学素子113は、導光部材82の面82b上に配置されている。したがって、波面変換光学素子112・113は、ホログラム感光材料22b1に対して互いに反対側に位置する関係となっている。
このような製造光学系を用いての光学素子101の製造は、以下のように行われる。なお、ここでは、先に露光されるホログラム感光材料22a1が第1のホログラム感光材料に対応しており、HOE22aが第1のHOEに対応している。また、後に露光されるホログラム感光材料22b1が第2のホログラム感光材料に対応しており、HOE22bが第2のHOEに対応している。また、波面変換光学素子111・112・113は、それぞれ順に第1、第2、第3の波面変換光学素子に対応している。
まず、光源91から射出される所定の波面を有する光(例えば平行光)をホログラム感光材料22a1に照射する(第1の工程)。つまり、この工程では、光源91から出射されるRGBの光が、1本の光路で導光部材82に入射し、そこを透過してその表面に保持されているホログラム感光材料22a1に照射される。
次に、第1の工程でホログラム感光材料22a1を透過した光を波面変換光学素子111によってさらに異なる波面に変換して再度ホログラム感光材料22a1に照射する(第2の工程)。つまり、この工程では、第1の工程でホログラム感光材料22a1を透過し、波面変換光学素子111の光学プリズム123に入射した光が、光学プリズム123に保持された2つの反射面121・122で順に反射され、所定の波面を有する光に変換されて、再度ホログラム感光材料22a1に照射される。
第1の工程でホログラム感光材料22a1に照射される光と、第2の工程でホログラム感光材料22a1に照射される光との2光束干渉により、ホログラム感光材料22a1に干渉縞が記録され、HOE22aが作製される。
続いて、第2の工程でホログラム感光材料22a1を透過した光をホログラム感光材料22b1に照射する(第3の工程)。つまり、この工程では、第2の工程でホログラム感光材料22a1を露光した光が、そのホログラム感光材料22a1を透過して、導光部材82の互いに平行な面82a・82bで全反射を繰り返されながら、面82aに保持されたホログラム感光材料22b1まで導光されてホログラム感光材料22b1に照射される。
その後、第3の工程でホログラム感光材料22b1を透過した光を波面変換光学素子112によってさらに異なる波面に変換して再度ホログラム感光材料22b1に照射する(第4の工程)。つまり、この工程では、第3の工程でホログラム感光材料22b1を透過した光が、波面変換光学素子112にて回折反射されて(所定の波面を有する光に変換されて)、再度ホログラム感光材料22b1に照射される。第3の工程でホログラム感光材料22b1に照射される光と、第4の工程でホログラム感光材料22b1に照射される光との2光束干渉により、ホログラム感光材料22b1に干渉縞が記録される。
次に、第4の工程でホログラム感光材料22b1を透過した光の波面を、波面変換光学素子113・112によって交互に変換しながら、ホログラム感光材料22b1を露光する(第5の工程)。つまり、この工程では、第4の工程でホログラム感光材料22b1を透過した光の波面が、波面変換光学素子113によって、導光部材82の面82bから波面変換光学素子112に最初に入射する光の波面と等価な波面に変換されてホログラム感光材料22b1に入射する。
その後、ホログラム感光材料22b1を透過した光の波面が、波面変換光学素子112によって、最初に波面変換光学素子112から波面変換光学素子113に向かう光と等価な波面に変換されて、ホログラム感光材料22b1に入射する。これにより、ホログラム感光材料22b1で最初の干渉縞が記録された位置とはずれた位置に、同様の干渉縞が記録される。
以降は、この繰り返しであり、最後は、波面変換光学素子112にて波面変換された光が、ホログラム感光材料22b1を透過して導光部材82の面82bから外部に射出される。このような第3から第5の工程により、外部からの入射光束よりも大きな面積を有するホログラム感光材料22b1を露光することができ、HOE22bを作製することができる。
以上のように、本実施形態においても、光源91から出射される光を1本の光路でホログラム感光材料22a1・22b1に導いてこれらを露光し、HOE22a・22bをそれぞれ作製するので、各ホログラム感光材料22a1・22b1への光束の入射精度を、1光束について考えるだけで済む。その結果、HOE22aに対するHOE22bの位置精度を容易に高めることができるなど、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
また、上記した第5の工程では、第4の工程でホログラム感光材料22b1を透過した光の波面を、ホログラム感光材料22b1に対して互いに反対側に配置される波面変換光学素子113・112によって交互に変換しながら、ホログラム感光材料22b1を露光しているので、そのような波面変換を繰り返す回数に応じた、大面積のHOE22bを作製することができる。これにより、作製された光学素子101の再生時には(再生光をHOE22aに照射したときには)、入射光の光束径を拡大した状態でHOE22bから光を射出させることができ、光束径拡大光学素子を確実に実現することができる。
(3.光学素子の他の製造方法について)
ところで、以上では、ホログラム感光材料22a1・22b1の露光をこの順で行った例について説明したが、露光順序は逆であってもよい。例えば図11は、光学素子101を製造する製造光学系の他の構成を示す断面図である。この製造光学系は、図10とは逆の経路で光が進行するように光源91を配置した以外は、図10と全く同様の構成である。
このような製造光学系を用いての光学素子101の製造は、以下のように行われる。なお、ここでは、先に露光されるホログラム感光材料22b1が第1のホログラム感光材料に対応しており、HOE22bが第1のHOEに対応している。また、後に露光されるホログラム感光材料22a1が第2のホログラム感光材料に対応しており、HOE22aが第2のHOEに対応している。また、波面変換光学素子112・113・111はそれぞれ順に第1、第2、第3の波面変換光学素子に対応している。
まず、光源91から射出される所定の波面を有する光をホログラム感光材料22b1に照射する(第1の工程)。つまり、この工程では、光源91から出射されるRGBの光が、1本の光路で導光部材82に面82b側から入射し、そこを透過して面82aに保持されているホログラム感光材料22b1に照射される。
次に、第1の工程でホログラム感光材料22b1を透過した光の波面を、ホログラム感光材料22b1に対して互いに反対側に配置される波面変換光学素子112および波面変換光学素子113によって交互に変換しながら、ホログラム感光材料22b1を露光する(第2の工程)。つまり、この工程では、第1の工程でホログラム感光材料22b1を透過した光の波面が、波面変換光学素子112によって異なる波面に変換されてホログラム感光材料22b1に入射する。
その後、ホログラム感光材料22b1を透過した光の波面が、波面変換光学素子113によって、最初に外部からホログラム感光材料22b1に入射した光の波面と等価な波面に変換されて、ホログラム感光材料22b1に入射する。以降は、この繰り返しであり、最終的には、波面変換光学素子112にて波面変換された光が、波面変換光学素子113の配置されていない導光部材82の面82bに向かう。第1および第2の工程により、ホログラム感光材料22b1が露光され、HOE22bが作製される。
続いて、第2の工程でホログラム感光材料22b1を介して得られる光をホログラム感光材料22a1に照射する(第3の工程)。つまり、この工程では、第2の工程で波面変換光学素子112にて波面変換された光が、波面変換光学素子113の配置されていない導光部材82の面82bで全反射され、面82a・82bで全反射を繰り返しながら導光部材82内を導光されてホログラム感光材料22a1に照射される。
そして、第3の工程でホログラム感光材料22a1を透過した光を波面変換光学素子111によってさらに異なる波面に変換して再度ホログラム感光材料22a1に照射する(第4の工程)。つまり、この工程では、第3の工程でホログラム感光材料22a1を透過し、波面変換光学素子111の光学プリズム123に入射した光が、光学プリズム123に保持された2つの反射面122・121で順に反射され、所定の波面を有する光に変換されて、再度ホログラム感光材料22a1に照射される。
その結果、第3の工程でホログラム感光材料22a1に照射される光と、第4の工程でホログラム感光材料22a1に照射される光との2光束干渉により、ホログラム感光材料22a1に干渉縞が記録され、HOE22aが作製される。
以上、図11に示すような露光順序で光学素子101を製造する場合でも、光源91から出射される光を1本の光路でホログラム感光材料22b1・22a1に照射してHOE22b・22aをそれぞれ作製することができる。したがって、HOE22aに対するHOE22bの位置精度を容易に高めることができるなど、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
また、図11の光学素子101の製造方法によれば、導光部材82に対してホログラム感光材料22b1とは反対側に位置する波面変換光学素子113の回折効率を、ホログラム感光材料22a1から遠ざかるにしたがって大きくなるように設定することにより、露光に用いる光の利用効率の低下を回避しながら、HOE22bの回折効率をコントロールすることができる。以下、この点について説明する。
図12は、ホログラム感光材料22b1を露光する光源91からの光L1が波面変換光学素子112・113にて回折されて進行する経路を模式的に示す説明図である。ここで、波面変換光学素子112の回折効率は、ほぼ100%に設定されている。これは、波面変換光学素子112の回折効率を下げて、光源91から波面変換光学素子112に垂直に入射した光を0次光としてそのまま導光部材82の外部へ射出させると、その後の露光に使うエネルギーが低下するからである。
上記のように波面変換光学素子112の回折効率をほぼ100%に設定し、それに加えて、波面変換光学素子113の回折効率を、ホログラム感光材料22a1から遠ざかるにしたがって大きくなるように設定した場合、光源91からの光L1が波面変換光学素子112を介して波面変換光学素子113に入射すると、波面変換光学素子113では、入射位置の回折効率に応じて所定の角度に回折される光L2(同図の破線で示す光)と、0次光すなわち全反射する光L3(同図の1点鎖線の光)との2種類の光が発生する。
これら2種類の光L2・L3により、ホログラム感光材料22b1には、入射光を所定の角度で回折する回折縞(破線の2光束干渉によって記録される干渉縞)と、入射光を全反射させる回折縞(1点鎖線の2光束干渉によって記録される干渉縞)との2種類の回折縞が記録されるが、ホログラム感光材料22b1を露光した後は、これらの光L2・L3は、全て全反射する角度で導光する光となり、再度波面変換光学素子113側へ向かうことになる。したがって、ホログラム感光材料22b1を透過する際の透過率の低下による光量ロスを考慮したとしても、露光光全体の光量ロスはほとんど生じない。
また、波面変換光学素子113の回折効率を、ホログラム感光材料22a1から遠ざかるにしたがって大きくなるように設定していることによって、同図の破線の経路で進行する光L2の光量は、ホログラム感光材料22a1に近づくにつれて次第に低下するので、破線の経路で進行する光の2光束干渉によって記録された干渉縞についてのHOE22bの回折効率は、ホログラム感光材料22a1に近づくにつれて減少するように設定される(HOE22aから遠ざかるにしたがって増大するように設定される)。
したがって、波面変換光学素子113の回折効率をホログラム感光材料22a1から遠ざかるにしたがって大きくなるように設定することにより、露光に用いる光の利用効率の低下を回避しながら、HOE22bの回折効率をコントロールすることができる。
また、上記のようにHOE22bの回折効率がHOE22aから遠ざかるにしたがって増大するように設定されることにより、光学素子101の再生時に(HOE22aに外部光を入射させたときに)、HOE22bの各射出位置(回折と全反射とが両方行われる位置)から外部に射出される光の強度分布を、HOE22aからHOE22bに向かう光路の方向において均一にすることができ、HOE22bから外部に射出される光の強度を場所によらず一定にすることができる。
なお、以上の各実施の形態で説明した製造光学系の構成を適宜組み合わせて光学素子を製造することも勿論可能である。例えば、実施の形態1で用いた波面変換光学素子34・35の一方と、実施の形態2で用いた波面変換光学素子92・93の一方とを組み合わせて光学素子を製造することも勿論可能である。また、実施の形態1・3において、基板内での全反射により光を導光する構成においては、実施の形態2で用いた不要光取出素子94を適用して光学素子を製造することも勿論可能である。
本発明は、上述したHMDのみならず、例えばヘッドアップディスプレイやその他のディスプレイ、小型のビーム拡大器、フラットパネルディスプレイの照明装置などに適用される光学素子およびその製造に好適である。
本発明の実施の一形態に係るヘッドマウントディスプレイの映像表示装置に適用される光学素子を製造する製造光学系の概略の構成を示す断面図である。 上記ヘッドマウントディスプレイの概略の構成を示す斜視図である。 上記映像表示装置の概略の構成を示す断面図である。 上記光学素子を製造する製造光学系の他の構成を示す断面図である。 他の光学素子の概略の構成を示す断面図である。 上記光学素子を製造する製造光学系の概略の構成を示す断面図である。 本発明の他の実施の形態に係る光学素子の概略の構成を示す断面図である。 上記光学素子を製造する製造光学系の概略の構成を示す断面図である。 本発明のさらに他の実施の形態に係る光学素子の概略の構成を示す断面図である。 上記光学素子を製造する製造光学系の概略の構成を示す断面図である。 上記光学素子を製造する製造光学系の他の構成を示す断面図である。 ホログラム感光材料を露光する光源からの光が2種の波面変換光学素子にて回折されて進行する経路を模式的に示す説明図である。 従来の露光方法によって複数のホログラム感光材料を露光する様子を模式的に示す説明図である。
符号の説明
1 映像表示装置
2 支持手段
11 光源
13 映像表示素子
14 光学素子(接眼光学系)
21 導光部材(基板)
21a 面
21b 面
22 HOE
22a HOE
22a1 ホログラム感光材料
22b HOE
22b1 ホログラム感光材料
31 光源
31R レーザー光源
31G レーザー光源
31B レーザー光源
34 波面変換光学素子
35 波面変換光学素子
38 光源
41 反射面
42 反射面
43 光学プリズム
51 反射面
52 反射面
61 基板
62 基板
81 光学素子
82 導光部材(基板)
82a 面
82b 面
91 光源
92 波面変換光学素子
93 波面変換光学素子
94 不要光取出素子
101 光学素子
111 波面変換光学素子
112 波面変換光学素子
113 波面変換光学素子
121 反射面
122 反射面
123 光学プリズム

Claims (17)

  1. 同一基板上の異なる位置または異なる基板上に保持された各ホログラム感光材料を露光することにより、複数の体積位相型のホログラフィック回折光学素子を有する光学素子を製造する光学素子の製造方法であって、
    光源から射出される所定の波面を有する光を第1のホログラム感光材料に照射する第1の工程と、
    上記第1の工程で上記第1のホログラム感光材料を透過した光を第1の波面変換光学素子によってさらに異なる波面に変換して再度上記第1のホログラム感光材料に照射する第2の工程と、
    上記第2の工程で上記第1のホログラム感光材料を透過した光を第2のホログラム感光材料に照射する第3の工程と、
    上記第3の工程で上記第2のホログラム感光材料を透過した光を第2の波面変換光学素子によってさらに異なる波面に変換して再度上記第2のホログラム感光材料に照射する第4の工程とを有していることを特徴とする光学素子の製造方法。
  2. 上記第4の工程で上記第2のホログラム感光材料を透過した光の波面を、上記第2のホログラム感光材料に対して互いに反対側に配置される第3の波面変換光学素子および上記第2の波面変換光学素子によって交互に変換しながら、上記第2のホログラム感光材料を露光する第5の工程をさらに有していることを特徴とする請求項1に記載の光学素子の製造方法。
  3. 上記第1のホログラム感光材料および上記第2のホログラム感光材料は、同一基板上に保持されており、
    上記第3の工程では、上記第2の工程で上記第1のホログラム感光材料を透過した光を、上記基板内での全反射により導光し、上記第2のホログラム感光材料に照射することを特徴とする請求項1または2に記載の光学素子の製造方法。
  4. 上記光源から射出される光の偏光方向は、上記基板内における全反射前の光線とそれと同一光路上の全反射後の光線とを含む平面に対して垂直方向であることを特徴とする請求項3に記載の光学素子の製造方法。
  5. 上記第3の工程で、上記第2のホログラム感光材料に到達した光の上記平面に対して垂直な偏光方向の光強度は、それと直交する偏光方向の光強度よりも大きいことを特徴とする請求項4に記載の光学素子の製造方法。
  6. 上記第3の工程では、上記第2のホログラム感光材料への入射光がその入射直前に上記基板で全反射される位置に不要光取出素子を配置し、上記光源から射出される光と偏光方向が垂直な光を、上記不要光取出素子を介して上記基板の外部に射出させることを特徴とする請求項4または5に記載の光学素子の製造方法。
  7. 複数の波面変換光学素子の少なくとも1つは、2つの反射面を含んでいることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の光学素子の製造方法。
  8. 上記2つの反射面を含む波面変換光学素子であって、上記基板の対向する2平面のいずれかに保持されているホログラム感光材料に対応する波面変換光学素子は、上記基板とほぼ同じ屈折率の媒質を有していることを特徴とする請求項7に記載の光学素子の製造方法。
  9. 複数の波面変換光学素子の少なくとも1つは、回折光学素子であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の光学素子の製造方法。
  10. 上記光源は、異なる波長の光を発振する複数のレーザー光源で構成されており、
    上記第1のホログラム感光材料および上記第2のホログラム感光材料は、上記各レーザー光源からの出射光の各波長に対応した感光性を有しており、
    上記第1の工程では、上記各レーザー光源から同時にまたは順次に出射される光を1つの光路に合成した後、上記第1のホログラム感光材料に照射することを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の光学素子の製造方法。
  11. 同一基板上の異なる位置または異なる基板上に保持された各ホログラム感光材料を露光することにより、複数の体積位相型のホログラフィック回折光学素子を有する光学素子を製造する光学素子の製造方法であって、
    光源から射出される所定の波面を有する光を第1のホログラム感光材料に照射する第1の工程と、
    上記第1の工程で上記第1のホログラム感光材料を透過した光の波面を、上記第1のホログラム感光材料に対して互いに反対側に配置される第1の波面変換光学素子および第2の波面変換光学素子によって交互に変換しながら、上記第1のホログラム感光材料を露光する第2の工程と、
    上記第2の工程で上記第1のホログラム感光材料を介して得られる光を第2のホログラム感光材料に照射する第3の工程と、
    上記第3の工程で上記第2のホログラム感光材料を透過した光を第3の波面変換光学素子によってさらに異なる波面に変換して再度上記第2のホログラム感光材料に照射する第4の工程とを有していることを特徴とする光学素子の製造方法。
  12. 上記第1の波面変換光学素子および上記第2の波面変換光学素子のうち、上記基板に対して上記第1のホログラム感光材料とは反対側に位置する波面変換光学素子は、回折光学素子であり、
    上記回折光学素子の回折効率は、上記第2のホログラム感光材料から遠ざかるにしたがって大きくなるように設定されていることを特徴とする請求項11に記載の光学素子の製造方法。
  13. 同一基板上の異なる位置または異なる基板上に保持された各ホログラム感光材料を露光することにより、複数の体積位相型のホログラフィック回折光学素子を作製した光学素子であって、
    上記ホログラフィック回折光学素子は、第1のホログラフィック回折光学素子と第2のホログラフィック回折光学素子とを含み、
    上記第1のホログラフィック回折光学素子は、
    所定の波面を有する光を第1のホログラム感光材料に照射し、上記第1のホログラム感光材料を透過した光を第1の波面変換光学素子によってさらに異なる波面に変換して再度上記第1のホログラム感光材料に照射したときの2光束干渉によって作製されており、
    上記第2のホログラフィック回折光学素子は、
    上記第1の波面変換光学素子にて波面を変換された後に上記第1のホログラム感光材料を透過した光を第2のホログラム感光材料に照射し、上記第2のホログラム感光材料を透過した光を第2の波面変換光学素子によってさらに異なる波面に変換して再度上記第2のホログラム感光材料に照射したときの2光束干渉によって作製されていることを特徴とする光学素子。
  14. 同一基板上の異なる位置または異なる基板上に保持された各ホログラム感光材料を露光することにより、複数の体積位相型のホログラフィック回折光学素子を作製した光学素子であって、
    上記ホログラフィック回折光学素子は、第1のホログラフィック回折光学素子と第2のホログラフィック回折光学素子とを含み、
    上記第1のホログラフィック回折光学素子は、
    所定の波面を有する光を第1のホログラム感光材料に照射し、上記第1のホログラム感光材料を透過した光を第1の波面変換光学素子によってさらに異なる波面に変換して再度上記第1のホログラム感光材料に照射したときの2光束干渉によって作製されており、
    上記第2のホログラフィック回折光学素子は、
    上記第1の波面変換光学素子にて波面を変換された後に上記第1のホログラム感光材料を透過した光の波面を、上記第2のホログラム感光材料に対して互いに反対側に配置される第2の波面変換光学素子および第3の波面変換光学素子によって交互に変換しながら、上記第2のホログラム感光材料を露光することによって作製されていることを特徴とする光学素子。
  15. 同一基板上の異なる位置または異なる基板上に保持された各ホログラム感光材料を露光することにより、複数の体積位相型のホログラフィック回折光学素子を作製した光学素子であって、
    上記ホログラフィック回折光学素子は、第1のホログラフィック回折光学素子と第2のホログラフィック回折光学素子とを含み、
    上記第1のホログラフィック回折光学素子は、
    所定の波面を有する光を第1のホログラム感光材料に照射し、上記第1のホログラム感光材料を透過した光の波面を、第1のホログラム感光材料に対して互いに反対側に配置される第1の波面変換光学素子および第2の波面変換光学素子によって交互に変換しながら、上記第1のホログラム感光材料を露光することによって作製されており、
    上記第2のホログラフィック回折光学素子は、
    上記第1のホログラム感光材料を介して得られる光を第2のホログラム感光材料に照射し、上記第2のホログラム感光材料を透過した光を第3の波面変換光学素子によってさらに異なる波面に変換して再度上記第2のホログラム感光材料に照射したときの2光束干渉によって作製されていることを特徴とする光学素子。
  16. 光を出射する光源と、
    上記光源からの光を変調して映像を表示する表示素子と、
    上記表示素子からの映像光を観察者の瞳に導くための接眼光学系とを有し、
    上記接眼光学系は、請求項13から15のいずれかに記載の光学素子で構成されていることを特徴とする映像表示装置。
  17. 請求項16に記載の映像表示装置と、
    上記映像表示装置を観察者の眼前で支持する支持手段とを有していることを特徴とするヘッドマウントディスプレイ。
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