JP2023082805A - Streptococcus mobilis菌の検出法 - Google Patents

Streptococcus mobilis菌の検出法 Download PDF

Info

Publication number
JP2023082805A
JP2023082805A JP2021196748A JP2021196748A JP2023082805A JP 2023082805 A JP2023082805 A JP 2023082805A JP 2021196748 A JP2021196748 A JP 2021196748A JP 2021196748 A JP2021196748 A JP 2021196748A JP 2023082805 A JP2023082805 A JP 2023082805A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seq
sequence
nucleotide
polynucleotide consisting
base
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021196748A
Other languages
English (en)
Inventor
伸二 山崎
Shinji Yamazaki
シャルダ プラサダ アワスチ
Sharda Prasad Awasthi
隆幸 岡田
Takayuki Okada
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SAKURA Corp KK
University Public Corporation Osaka
Original Assignee
SAKURA Corp KK
University Public Corporation Osaka
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SAKURA Corp KK, University Public Corporation Osaka filed Critical SAKURA Corp KK
Priority to JP2021196748A priority Critical patent/JP2023082805A/ja
Publication of JP2023082805A publication Critical patent/JP2023082805A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

【課題】Streptococcus mobilis菌の迅速な検出方法を提供する。【解決手段】特定のアミノ酸配列からなるタンパク質を指標として検出する方法であって、例えば、それぞれ特定の塩基配列からなるオリゴヌクレオチドをプライマー対として、検査対象試料から抽出されたDNAにPCRを適用する。【選択図】図9

Description

本発明は、Streptococcus mobilis(旧名Okadaella gastrococcus)菌の検出法に関する。
特許文献1には、胃腸疾患を引き起こす能力があるとされるOkadaella gastrococcus(新名Streptococcus mobilis)菌についての開示がある。この細菌はテトラサイクリン、メトロニダゾール、H拮抗薬を使用するいわゆる3剤抗生物質療法に耐性を示す。3剤抗生物質療法は胃炎・胃潰瘍の原因であるとされているピロリ菌の除去に用いられる方法である。ところが、近年、3剤抗生物質療法が適用されたヒトの中にも胃炎・胃潰瘍の患者が存在することが見いだされ、Streptococcus mobilis菌の存在が胃炎・胃潰瘍の原因の一つであると推測されている。事実、胃炎・胃潰瘍患者の胃にStreptococcus mobilis菌(以下、S.mobilis菌と称する場合がある。)が存在していることも報告されている(特許文献1)。また、S. mobilis菌慢性感染患者に胃がんが発生した例もあり、胃がんとの関連が疑われるとの報告もある(非特許文献1)。Okadaella gastrococcus(以下、Og菌と称する場合がある。)菌の分子系統樹解析により、StreptococcusのMitis属に含まれることから、新名Streptococcus mobilisが提唱されている。この文献では、Og菌とS. mobilis菌は同一菌で、名称は交換使用可能とする。
しかしながら、特許文献1に記載されたS. mobilis菌の遺伝子配列は公知であるもののこれまでのところ、このS. mobilis菌を特異的に検出する方法は知られていなかった。また、微生物が有する遺伝子の塩基配列は一部分の塩基が他の塩基に置換されたいわゆるSNPs(Single Nucleotide Polymorphisms:一塩基多型)を生じることも公知であるが、これらのS. mobilis菌にもSNPsを生じているかも不明であり、SNPsを生じたS. mobilis菌についても検出する必要があった。
特表2001-518288号公報
Takayuki Okada et.al., Am. J. Gastroenterol., Abstract S61, Vol 100, 2005
本発明は、例えば、Streptococcus mobilis菌の迅速な検出法を提供することを課題としている。
本発明に係る検出方法は、Streptococcus mobilis菌が保有する特定のアミノ酸配列を有するタンパク質又は当該アミノ配列をコードする塩基配列を指標とすることを特徴とする。
本発明に係る方法によると、Streptococcus mobilis菌を迅速に検出できる。
図1はOg菌を特異的に検出できる可能性のある領域を示す塩基配列地図である。 図2はリボソームRNAの16S-23S領域に基づいて作成した系統図である。 図3は3種のOg菌のorf25遺伝子の塩基配列を示す図である。塩基配列中のドットは、当該位置においてOg1株の塩基と同一の塩基であることを示す。 図4はOg菌のorf25遺伝子の増幅に用いられたプライマーセットを示す図である。 図5はS. parasanguinis FW213株のorf25homologueの増幅に用いられたプライマーセットを示す図である。 図6は図4に示すプライマーセットによる増幅領域と図5に示すプライマーセットによる増幅領域を対比させた図である。 図7は図4と図5に示すプライマーセットを用いた増副産物のドットブロットによるそれぞれの特異性を示す画像である。 図8は図4と図5に示すプライマーセットを用いた増副産物のドットブロットによる3種のOg菌とS. parasanguinis F213に対する検出結果を示す画像である。 図9はorf25遺伝子の全領域及び一部領域を検出できるDNAプローブ(Og-orf25用、Og-orf25_5'用、Og-orf25_3'用)と、Og1株及びその近縁菌を用いたコロニーハイブリダイゼーションの結果を示す画像である。 図10はorf25遺伝子の全領域及び一部領域を検出できるDNAプローブ(Og-orf25用、Og-orf25_5'用、Og-orf25_3'用)と、20種のStreptococcus属菌及びロシアの胃食道接合部炎・胃炎・胃潰瘍患者から分離したStreptococcus属菌を用いたコロニーハイブリダイゼーションの結果を示す画像である。 図11はorf25遺伝子に特異的なPCRによる増幅産物の検出結果を示す電気泳動画像である。 図12は3種のOg菌(Og1、Og2およびOg3)のORF25のアミノ酸配列のアライメントを示す図である。アミノ酸配列中のドットは、当該位置においてOg1株のアミノ酸と同一のアミノ酸であることを示す。Og1のアミノ酸配列は配列番号1で、Og2のアミノ酸配列は配列番号2で、Og3のアミノ酸配列は配列番号3で示される。また、配列番号1に示すアミノ酸配列は図3の配列番号4に示す塩基配列に、配列番号2に示すアミノ酸配列は図3の配列番号5に示す塩基配列に、配列番号3に示すアミノ酸配列は図3の配列番号6に示す塩基配列に対応する。 図13は3種のOg菌のorf25遺伝子の塩基配列の一部と類似する塩基配列が存在するS. parasanguinis FW213株のorfと、その塩基配列(FW213-ORF25-homolog)の一部と類似する塩基配列が存在する3種のOg菌の別なorfの塩基配列(Og1-ORF25-homologue、Og2-ORF25-homologue、Og3-ORF25-homologue)を示す図である。 図14は3種のOg菌のorf25遺伝子の塩基配列の一部と類似する塩基配列が存在するS. parasanguinis FW213株のorfと、その塩基配列(FW213-ORF25-homolog)の一部と類似する塩基配列が存在する3種のOg菌の別なorfの塩基配列(Og1-ORF25-homologue、Og2-ORF25-homologue、Og3-ORF25-homologue)の全領域及び一部領域を増幅するために用いたプライマーが増幅する領域を示す図である。
本発明に係る方法は、Og菌が有するタンパク質ORF25(以下「ORF25タンパク質」と称する。)を指標とする方法である。また、ORF25タンパク質をコードする塩基配列(終止コドンを含む。以下「orf25遺伝子」と称する。)を指標とする方法でもある。orf25遺伝子は、Og菌が有する全塩基配列を解析することで見いだされたORF(Open Reading Frame)のうち、Og菌を特異的に検出できるORFの一つである。
ORF25タンパク質は配列番号1~3の何れかで示されるアミノ酸配列からなる。また、配列番号1~3に示すアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸残基が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列を有するタンパク質であっても、本発明に係るOg菌の検出指標とされ得る。ここで、本明細書において、上記「1又は複数個」は、本発明の一実施形態において、1~9個であり、好ましくは1~5個である。なお、1または数個のアミノ酸残基の欠失、付加、挿入、または他のアミノ酸による置換を受けたポリペプチドが、その生物学的活性を維持することは知られている(Mark et al., Proc Natl Acad Sci U S A.1984 Sep;81(18):5662-5666.、Zoller et al., Nucleic Acids Res. 1982 Oct 25;10(20):6487-6500.、Wang et al., Science. 1984 Jun 29;224(4656):1431-1433.)。
ORF25タンパク質を検出する方法としては、感染症などの検査法として用いられるタンパク質を検出できる一般的な方法であればよく、例えば、抗ORF25タンパク質抗体を用いたイムノクロマトグラフィや蛍光抗体法、固相化した抗ORF25抗体を用いた酵素免疫測定法(例えば、EIA法やELISA法)、ウェスタンブロッティング法などが例示される。また、ORF25タンパク質を指標とする方法には、例えばヒトを含む各種の動物体内で発現した抗ORF25抗体を検出する方法も含まれる。
本明細書で使用される場合、用語「相同性(homology)」または「配列相同性(sequence homology)」は、共通祖先からの分岐によって生じた(ポリヌクレオチド、ポリペプチドなどの一次構造(すなわち、配列)上の)類似性を指す。また、「相同性検索(ホモロジーサーチ)」は、異なる分子の配列(例えば、ポリペプチド配列、ヌクレオチド配列)の類似度に基づいて比較を行うことで、「相同性」を検出・解析する手法をいう。相同性を検出・解析する際、「配列類似度(配列類似性、または"sequence similarity")」がその指標として利用され得る。「配列類似度」は、解析対象の複数の配列(例えば、2つのポリペプチド配列)間の同一残基の一致率("percent identity"、以下、便宜上、「配列一致度(%)」という。)、またはその配列間で類似する物理化学的性質が保存された残基(以下、「類似残基」という)の一致率("percent similarity"、以下、便宜上、「類似配列一致度(%)」とする。)として定義づけられる。すなわち、観測される配列類似度に基づき、「相同性」の有無について議論できる。
本明細書において使用される「配列一致度(%)」および「類似配列一致度(%)」は、2配列の解析対象範囲(以下、「比較ウィンドウ」という)で最適な状態に並置(アライメント)された配列2つを比較することによって算出される。具体的には、ポリヌクレオチド配列またはポリペプチド配列の比較ウィンドウ内の部分には、2つの配列の最適なアライメントについての基準配列(他の配列に付加が含まれていればギャップが生じることもあるが、ここでの基準配列は付加も欠失もないものとする)と比較したときに、付加または欠失(すなわちギャップ)が含まれる場合がある。そして、同一残基(ヌクレオチド残基またはアミノ酸残基)が、並置されたいずれの配列にも認められる位置を特定し、その特定された位置の個数(「同一残基数」)を(比較ウィンドウ内の)「総位置数」で除算した上で、100を乗算することで、「配列一致度」を算出する。同様に、「同一残基数」の代わりに、物理化学的性質が保存された残基の数「類似残基数」を特定することで、「類似配列一致度」を算出することが可能である。
相同性検索には、従来技術において周知のさまざまな配列比較アルゴリズムおよびプログラムの中から、適当なものを用いて評価し得る。このようなアルゴリズムおよびプログラムとしては、例えば、Basic Local Alignment Search Tool(BLAST)を用いてポリペプチド又はポリヌクレオチドの配列類似度に基づき相同性を評価し得る。BLASTについては、例えば、Karlin and Altschul,1990,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87:2267-2268、Altschul et al.,1990,J.Mol.Biol.215:403-410、Altschul et al.,1993,Nature Genetics 3:266-272、Altschul et al.,1997,Nuc.Acids Res.25:3389-3402などが参照される。検索の結果は、例えば、PositivesまたはIdentitiesとして数値化される。
orf25遺伝子は、ORF25タンパク質をコードする。検出指標とされ得る塩基配列は、配列番号1~3の何れかに示すアミノ酸配列からなるタンパク質、または配列番号1~3に示すアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸残基が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする塩基配列又はこれらの塩基配列と90%以上、好ましくは94%以上、さらに好ましくは97%以上の配列一致度を有する塩基配列である。配列番号1に示すアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする塩基配列として配列番号4に示す塩基配列からなるポリヌクレオチドが、配列番号2に示すアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする配列番号5に示す塩基配列からなるポリヌクレオチドが、配列番号3に示すアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする配列番号6に示す塩基配列からなるポリヌクレオチドが、検出指標とされる。また、配列番号4~6に示す塩基配列を有するポリヌクレオチドの他にも、配列番号4~6の何れかに示す塩基配列からなるポリヌクレオチドと配列一致度が90%以上、好ましくは94%、さらに好ましくは97%以上あるポリヌクレオチドもOg菌の検出指標とされ得る。本発明において配列一致度は、BLAST(NCBI BLAST http://www.ncbi.nlm.nih.gov/BLAST/)によって求められた値によって判断される。また、本発明に係るORF25タンパク質をコードする塩基配列を指標とする方法には、ORF25タンパク質をコードするポリヌクレオチドのみならず、当該ポリヌクレオチドからタンパク質を合成する際に複製されるメッセンジャーRNA(mRNA)を指標とすることもできる。
orf25遺伝子を検出する方法は、ポリヌクレオチドを検出できる一般的な方法であれば制約されることなく使用できる。例えばorf25遺伝子に相補的に結合し得る検出用のプローブ(例えば蛍光プローブ)を用いる方法や検査対象試料から抽出されたポリヌクレオチドを電気泳動などで分離して発色又は蛍光物質による発光にて検出する方法が例示される。使用し得る検出用のプローブはorf25遺伝子の全領域又は一部領域に相補的に結合し得るプローブであって、全領域に結合し得るプローブは、例えば配列番号4~6に示された塩基配列とそれぞれ相補的に結合し得る塩基配列からなるプローブが示される。また、一部領域に相補的に結合し得るプローブは、例えば、配列番号4~6に示された塩基配列を有するorf25遺伝子の5´末端から50番目~176番目の領域である配列番号7~9に示す塩基配列のそれぞれと相補的な塩基配列を有するプローブや、同遺伝子の5´末端から177番目~432番目の領域である配列番号10~12に示す塩基配列と相補的な塩基配列を有するプローブが示される。なお、相補的なプローブはDNAであってもRNAであってもよく、配列番号4~6に示された塩基配列や配列番号7~12に示された塩基配列と60%以上、好ましくは75%以上、さらに好ましくは90%以上の配列一致度がある塩基配列と相補的に結合し得る塩基配列を有するプローブでもあり得る。プルーブは、例えば、配列番号4~6に示された塩基配列やこれと60%以上、好ましくは75%以上、さらに好ましくは90%以上の配列一致度がある塩基配列を有するポリヌクレオチドの相補鎖、配列番号7~12に示された塩基配列やこれと60%以上、好ましくは75%以上、さらに好ましくは90%以上の配列一致度がある塩基配列を有するポリヌクレオチドの相補鎖であり得る。プローブは蛍光物質や32Pのような放射性同位元素などを用いて標識され得る。標識されたプライマーの作製のためには、例えばニックトランスレーション法やランダムプライマーDNAラベル法(ランダムプライム法)が用いられる。プローブは特定の塩基長を有する単一のプローブのみからなるものであっても、異なる塩基長を有する複数のプローブを含むものであっても差し支えない。
本明細書において「相補的に結合し得る(ポリヌクレオチド)」とは、「ストリンジェントな条件でハイブリダイズし得る(ポリヌクレオチド)」と交換可能に使用されるものである。この「ストリンジェントな条件」は、当該分野で慣用される周知の条件をいう。具体的には、「ストリンジェントな条件」は、いわゆる特異的なハイブリッドが形成され、非特異的なハイブリッドが形成されない条件、例えば、配列一致度が一定基準より高いポリヌクレオチド対がハイブリダイズし、それより低いポリヌクレオチド対がハイブリダイズしない条件を意味する。
「ストリンジェントな条件」は配列依存的であり、そして種々の環境パラメータによって異なる。この点、ポリヌクレオチド(核酸)のハイブリダイゼーションの一般的な指針は、例えば、Tijssen(1993)、Laboratory Techniques In Biochemistry And Molecular Biology-Hybridization With Nucleic Acid Probes Part I, Chapter 2 "Overview of principles of hybridization and the strategy of nucleic acid probe assay",Elsevier, New Yorkに見出される。ハイブリダイゼーション反応のストリンジェントな条件に影響する要素としては温度、塩濃度など複数の要素が考えられ、例えば、Ausubo et al., Current Protocols in Molecular Biology, Wiley Interscience Publishers, (1995)を参照することでその詳細が理解できる。いわゆる「高度にストリンジェントな条件」の一例は、0.0015M塩化ナトリウム、0.0015M クエン酸ナトリウム、65~68℃、または0.015M 塩化ナトリウム、0.0015M クエン酸ナトリウム、および50% ホルムアミド、42℃といった条件である。このような条件の達成については、例えば、Molecular Cloning 2nd ed., Current Protocols in Molecular Biology, Supplement 1-38, DNA Cloning 1:Core Techniques, A Practical Approach, Second Edition, Oxford University Press(1995)などの実験書に記載されている方法に準じて行うことができる。また、「中程度のストリンジェントな条件」は、例えば、DNAの長さに基づき、当業者によって、容易に決定することができ、例えば、Sambrookら、Molecular Cloning: A Laboratory Manual、3rd ed.Vol.1、7.42-7.45 Cold Spring Harbor Laboratory Press,2001に示される。
orf25遺伝子の検出に際し、予め対象遺伝子の増幅産物(遺伝子の全領域でも、一部の領域であってもよい)を得ることが好ましい。増幅産物を得る方法としていわゆるPCR(polymerase chain reaction)法が用いられ得る。増幅産物の検出方法も特に制限されることはなく、増幅後に増幅産物を電気泳動により分離してエチジウムブロマイドなどの染色剤を用いて目的とする増副産物の確認を行う方法、増幅産物である二本鎖DNAに結合することで蛍光を発する試薬(インターカレーター:TB Green,SYBR Greenなど)をPCR反応系に加える方法、増幅したDNAに結合した蛍光標識したプローブを用いるいわゆるTaqMan法のように、増幅を行いながら増幅産物の検出を行うリアルタイムPCRで検出する方法が例示される。
PCR法において必要となるプライマーセットとして、例えば(1)配列番号13で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド(プライマー)と配列番号14で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド(プライマー)からなるプライマーセット(orf25遺伝子の全領域を増幅する)、(2)配列番号15で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド(プライマー)と配列番号16で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド(プライマー)からなるプライマーセット(orf25遺伝子の5´末端から50番目~176番目の領域を増幅する)、(3)配列番号17で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド(プライマー)と配列番号14で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド(プライマー)からなるプライマーセット(orf25遺伝子の5´末端から177番目~432番目の領域を増幅する)が例示される。また、(4)配列番号18で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド(プライマー)と配列番号19で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド(プライマー)からなるプライマーセット(orf25遺伝子の5´末端から94番目~301番目の領域を増幅する)、(5)配列番号20で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド(プライマー)と配列番号21で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド(プライマー)からなるプライマーセット(orf25遺伝子の5´末端から93番目~194番目の領域を増幅する)も例示される。もっとも、配列番号4~6で示される塩基配列と相補的に結合し得るポリヌクレオチドであれば、所望するorf25遺伝子の全領域又はその一部領域を増幅できる限り使用し得るものであり、これらの各プライマーの塩基配列から1~5個程度のヌクレオチドが置換、欠失、挿入された塩基配列からなるプライマーも使用し得る。例えば、(6)配列番号23で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド(プライマー)と配列番号14で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド(プライマー)からなるプライマーセット(例えば配列番号5で示されるorf25遺伝子の全領域を増幅する)、(7)配列番号24で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド(プライマー)と配列番号25で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド(プライマー)からなるプライマーセット(例えば配列番号5で示されるorf25遺伝子の5´末端から177番目~432番目の領域を増幅する)、(8)配列番号26で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド(プライマー)と配列番号14で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド(プライマー)からなるプライマーセット(例えば配列番号5で示されるorf25遺伝子の5´末端から177番目~432番目の領域を増幅する)である。
PCRを行う際の反応液の組成や、反応条件である反応温度や反応サイクル数、反応時間などは当業者が適宜設定できる事項であり、その一例として実施例で示された反応液の組成や反応条件が例示される。
本発明に係る検出用キットは、orf25遺伝子を特異的に増幅し得るプライマーセットを含む。orf25遺伝子を増幅し得るプライマーセットとしては、例えば前記(1)~(8)のプライマーセットを含み得る。当該検出用キットは、さらにPCR反応用の試薬、例えば、増幅用の反応組成物を構成する緩衝液、反応用核酸、前記検出用のプローブの他、リアルタイムPCRにおける検出用のイ3ンターカレーターやTaqMan法に用いられるTaqManプローブを含み得る。あるいはorf25遺伝子の全長あるいは標的DNAと反応しうる部分的DNAも含み得る。
本発明に係る検出法は、上記のようにORF25タンパク質やorf25遺伝子を指標とする方法であって、検出に先立ってORF25タンパク質を含むと疑われるサンプルやorf25遺伝子を含むと疑われるサンプルが検査対象試料から作製されることが望まれる。検査対象試料としては、Og菌の感染が疑われる被験者からの細胞(例えば、胃から穿刺採取された細胞)、被験者からの体液(例えば、胃液、唾液、血清などの血液、糞便、尿)や吐瀉物などが例示される。検査対象試料は、そのままをサンプルとしたのでは指標となるタンパク質や遺伝子を検出できないおそれもあるので、検査対象試料から不要な成分を除いてORF25タンパク質やorf25遺伝子を検出しやすくする。サンプルの調製法は、感染症などの検査法などで使用される一般的な方法であればよく、例えばOg菌の培養に適した条件で培養して得られた細胞を回収する方法や、さらに回収した細胞を溶菌、遠心分離、抽出などの方法によりORF25タンパク質やorf25遺伝子を含む分画画分を調製する方法が例示される。また、orf25遺伝子を指標とする場合には、前記のプライマーセットを用いて検査対象試料から作製されたサンプルや検査対象試料そのものを用いて増幅させることが望ましい。
以下、本発明について下記の実施例に基づきさらに詳細に説明するが,本発明は下記実施例に限られるものではないのは言うまでもない。
〔RASTサーバーによる検索〕
特許文献1に記載されたOg菌と同じ性質を有する菌株が臨床から新たに分離されたので、これらの菌株について遺伝子解析を行ったところ異なる塩基配列を有する新たな2つの株が見いだされた。以下では、便宜的に特許文献1に記載された菌株をOg1株、新たに分離された2つの菌株をそれぞれOg2株、Og3株とする。まず、Og1株のゲノムデータを基にしてRASTサーバー(Rapid Annotation using Subsystem Technology)を用いて全てorfの推定を行い、Og菌を特異的に検出できる可能性のあるorf(open reading frame)を探索したところ、2020のorfのうち49個のorfが特異的に検出できる可能性のあるorfであると推測された(図1参照)。なお、図1には各orf領域を増幅するプライマーの結合位置が示されている。
〔Og菌の分類〕
Og菌のorfを探索したところ、Og菌が有する塩基数、GC含有率、CDS、RNA数が近似する細菌としてS. parasanguinis標準株 (S. parasanguinis ATCC 1591) 及びS. parasanguinis FW213株(Taiwan株)が見いだされたために、これらの2株を含む数種の菌株を用いて系統樹を作成した。系統樹は、各細菌が有するリボソームRNAの16Sユニットの領域から23Sユニットの領域(16S-23S region)における塩基配列に基づき、近接接合法を応用したソフトウェアを用いて作成した。得られた系統樹を図2に示す。
さらにOg1株とS. parasanguinis FW213株についてANI解析(Average Nucleotide
Identity calculator from Kostas Lab)を行ったところ、一致率(Identity)が94.3%となった。この結果、Og1株とS. parasanguinis FW213株は異なる菌種に属し、また、新たに検出されたOg2株とOg3株もOg1株と同じ菌種に属することが確認された。
〔Og菌を特異的に検出できる領域の探索〕
上記で見つかった49の候補orfについて、S. parasanguinis FW213株、S. parasanguinis 標準株、その他Og菌と区別すべきストレプトコッカス属に属する数種の菌株との相同性を遺伝子情報データベースにより検索した。相同性検索は、BLAST(NCBI BLAST http://www.ncbi.nlm.nih.gov/BLAST/)により行った。その結果を表1に示した。その結果、表1の上から25番目にある432bpのorf領域が、Og菌を特異的に検出できる対象であると考えられた。この対象をorf25遺伝子としてさらに検討を加えた。
Figure 2023082805000002
3つのOg菌のorfであるorf25遺伝子の塩基配列のアライメントを図3に示した。図3に示されたOg1株の塩基配列(Og1-orf25)は配列番号4で、Og2株の塩基配列(Og2-orf25)は配列番号5で、Og3株の塩基配列(Og3-orf25)は配列番号6で示される。
〔orf25遺伝子の検出〕
図3に示すOg1株の塩基配列に基づき、orf25遺伝子を増幅するためのプライマーセットを作製し、orf25遺伝子の全領域及び一部領域の増幅を行い、増幅産物の検出を試みた。フォワード側プライマーとして3つのプライマー(Og25-Hyb-startF、Og25-Hyb-50F、Og25-Hyb-177F:それぞれの塩基配列を配列番号13、配列番号15、配列番号17で示す。)を、リバース側プライマーとして2つのプライマー(Og25-Hyb-176R、Og25-Hyb-endR:それぞれの塩基配列を配列番号16、配列番号14で示す。)を作製した。増幅は図4に示す3組の組み合わせ(プライマーセットorf25、プライマーセットorf25_5'、プライマーセットorf25_3')で行った。プライマーセットorf25(Og25-Hyb-startFとOg25-Hyb-endRの組み合わせ)はorf25の全領域を、プライマーセットorf25_5'(Og25-Hyb-50FとOg25-Hyb-176Rの組み合わせ)は5´末端から50番目の塩基から176番目の塩基までの領域を、プライマーセットorf25_3'(Og25-Hyb-177FとOg25-Hyb-endR)は5´末端から177番目の塩基から3´末端までの領域を増幅させるようにした。
PCRの反応液組成は表2に、PCRの増幅条件は表3に示した。得られた増幅産物を、アガロースゲルを用いた電気泳動により分離し、それぞれの増幅領域に対応して作製した3つのDNAプローブ(orf25、orf25_5'、orf25_3')を用いたブロッティングによって、増副産物の確認を行った。
また、前記探索時に見いだされたS. parasanguinis FW213株が有する1つのorf(「orf-another2遺伝子」と称する。)の塩基配列(図13にFW213-orf25-homologで示され、その塩基配列は配列番号22で示される。)の一部領域がOg菌のorf25遺伝子の一部領域とよく似ていたことから、前記3組のプライマーセットはS. parasanguinis FW213株を検出しないことの確認を行った。また、Og菌3株のorf-another2遺伝子の塩基配列を、それぞれ配列番号32(Og1株:図13にOg1-orf25-homologで示される。)、配列番号33(Og2株:図13にOg2-orf25-homologで示される。)、配列番号34(Og3株:図13にOg3-orf25-homologで示される。)に示した。このとき、参考として図11に示すS. parasanguinis FW213株の塩基配列に基づき、3つのフォワード側プライマーと、2つのリバース側プライマーを作製して、Og1株とS. parasanguinis FW213株の検出を試みた。確認には、orf-another2遺伝子の全領域を増幅するプライマーセット(orf-homolog-FW213)と、同orf遺伝子の5´末端から56番目の塩基から同末端から182番目の塩基までの領域を増幅するプライマーセット(orf-homolog-FW213_5')と、同orf遺伝子の5´末端から183番目の塩基から3´終端までの領域を増幅するプライマーセット(orf-homolog-FW213_3')、及びそれぞれの増幅領域に結合する32Pで標識されたDNAプローブを用いた。32Pで標識されたDNAプローブはランダムプライマー法により作製した。図4にOg菌のorf25遺伝子の増幅に用いられたプライマーセットを、図5にS. parasanguinis FW213株のorf25homologueの増幅に用いられたプライマーセットを、図6に両者の増幅領域を対比させた図を示す。
その結果を図7に示した。図7に示されたように、Og1株のorf25遺伝子の塩基配列を基に作製された3組のプライマーセットで得られた増幅産物はOg1株由来のPCR産物(図7に示すProbe)とは反応したが、S. parasanguinis FW213株のorf-another2遺伝子から得られたPCR産物(同Probe)とは反応しなかった。また、S. parasanguinis FW213株のorf-another2遺伝子の塩基配列を基に作製された3組のプライマーセットで得られた増幅産物は、S. parasanguinis FW213株由来のPCR産物(同Probe)とは反応したが、Og1株由来のPCR産物とは反応しなかった。DNAtemplateは、細菌からDNAサンプルを調製するための一般的な調製方法により調製した。図14にPCRに用いたプライマーセットの増幅領域を示した。
Figure 2023082805000003
Figure 2023082805000004
〔Og2株、Og3株の増幅〕
次に、Og1株とS. parasanguinis FW213株について、前記で作製したDNAプローブとOg1株、Og2株、Og3株、S. parasanguinis FW213株とS. parasanguinis 標準株由来の菌体DNAを用いたブロッティングによってそれぞれの標的遺伝子の検出を試みた。その結果を図8に示した。その結果、Og1株のorf25の塩基配列を基に作製した3種のDNAプローブは、Og1株、Og2株、Og3株とそれぞれ反応を示した。なお、S. parasanguinis FW213株の塩基配列を基に作製した3つのDNAプローブはS. parasanguinis標準株を除く全ての菌に反応を示した。従って、3株のOg菌が有するorf25遺伝子はOg菌が有する特有の遺伝子であり、この領域を検出することでOg菌を特異的に検出できることが確認された。また、前記S. parasanguinis FW213株のorf-another2遺伝子と同様の配列領域を有する領域が、Og菌にも存在し、当該領域はorf25遺伝子とは異なる位置にあると結論づけられた(図13参照)。
Og1株のorf25遺伝子の塩基配列を基に作製した3種類のプローブ(orf25、orf25_5'、orf25_3')を用いて、種々の菌株について32Pで標識された上記DNAプローブを用いたハイブリダイゼーションを行った。各菌株を培地上に載せたニトロセルロース膜上に植菌し、培養後菌体DNAをアルカリ処理後、3種類のプローブでコロニーハイブリダイゼーションを行った。その結果を図9及び図10に示した。3種のプローブは、それぞれOg1株、Og2株、Og3株について反応を示したが、その他の菌株については反応を示さなかった。また、ロシア人の胃食道接合部炎・胃炎・胃潰瘍患者からの胃穿刺標本より培養されたOg菌と思われる菌(図10に示すNo.21やNo.22)についても良好な反応を示し、これらの患者から採取された菌はOg菌であると推定される。
orf25遺伝子の一部領域を増幅可能なプライマーセットを新たに作製し、PCRによる増幅産物からOg菌の検出を試みた。新たに作製したプライマーセット(Og-Hypo25F:配列番号18と、Og-Hypo25R:配列番号19)を表4に示す。
Figure 2023082805000005
表2、表3に示す条件下で増幅した増幅産物は、アガロースゲルを用いた電気泳動を行い、蛍光標識されたプローブにより確認した。その結果を図11に示す。レーン4に示した通りロシア人の胃食道接合部炎・胃炎・胃潰瘍患者からの胃穿刺標本より培養されたOg菌と思われる菌(PI-1)からも特異的な増幅産物を得ることができた。
また、表5に示すプライマーセット(Og-ORF25-RT-F:配列番号20と、Og-ORF25-RF-R:配列番号21)を用いてリアルタイムPCRによりOg1株を検出したところ、良好なピークを示した一方、参考例としてS. parasanguinis FW213株について適用したところピークを示さなかった(結果は図示せず)。
Figure 2023082805000006
本発明は、例えば、胃潰瘍、胃がん、その他の人体病理に関与していると考えられるS. mobilis菌を迅速に検出することに利用できる。

Claims (13)

  1. 配列番号1、配列番号2、配列番号3の何れかで示されるアミノ酸配列又はこれらのアミノ酸配列から1~9個のアミノ酸残基が置換、欠失、挿入されたアミノ配列からなるタンパク質を指標とするStreptococcus mobilis菌の検出法。
  2. 請求項1に記載されたタンパク質をコードするポリヌクレオチド又は当該ポリヌクレオチドの塩基配列と90%以上の配列一致度のある塩基配列からなるポリヌクレオチドを指標とするStreptococcus mobilis菌の検出法。
  3. 配列番号4、配列番号5、配列番号6の何れかで示される記載された塩基配列又はこれら何れかの塩基配列と90%以上の配列一致度のある塩基配列からなるポリヌクレオチドを指標とするStreptococcus mobilis菌の検出法。
  4. Streptococcus mobilis菌を検出するために用いられるPCR用プライマーセットであって、下記(1)~(8)の何れかのプライマーセット。
    (1)配列番号13で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド又は
    配列番号13で示される塩基配列からなるポリヌクレオチドの塩基配列から1~5個のヌクレオチド残基が置換、欠失、挿入された塩基配列からなり、配列番号4~6に記載の塩基配列と相補的に結合し得るポリヌクレオチド、と
    配列番号14で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド又は
    配列番号14で示される塩基配列からなるポリヌクレオチドの塩基配列から1~5個のヌクレオチド残基が置換、欠失、挿入された塩基配列からなり、配列番号4~6で示される塩基配列と相補的に結合し得るポリヌクレオチド
    (2)配列番号15で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド又は
    配列番号15で示される塩基配列からなるポリヌクレオチドの塩基配列から1~5個のヌクレオチド残基が置換、欠失、挿入された塩基配列からなり、配列番号4~6で示される塩基配列と相補的に結合し得るポリヌクレオチド、と
    配列番号16で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド又は
    配列番号16で示される塩基配列からなるポリヌクレオチドの塩基配列から1~5個のヌクレオチド残基が置換、欠失、挿入された塩基配列からなり、配列番号4~6で示される塩基配列と相補的に結合し得るポリヌクレオチド
    (3)配列番号17で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド又は
    配列番号17で示される塩基配列からなるポリヌクレオチドの塩基配列から1~5個のヌクレオチド残基が置換、欠失、挿入された塩基配列からなり、配列番号4~6で示される塩基配列と相補的に結合し得るポリヌクレオチド、と、
    配列番号14で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド又は
    配列番号14で示される塩基配列からなるポリヌクレオチドの塩基配列から1~5個のヌクレオチド残基が置換、欠失、挿入された塩基配列からなり、配列番号4~6で示される塩基配列と相補的に結合し得るポリヌクレオチド
    (4)配列番号18で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド又は
    配列番号18で示される塩基配列からなるポリヌクレオチドの塩基配列から1~5個のヌクレオチド残基が置換、欠失、挿入された塩基配列からなり、配列番号4~6で示される塩基配列と相補的に結合し得るポリヌクレオチド、と、
    配列番号19で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド又は
    配列番号19で示される塩基配列からなるポリヌクレオチドの塩基配列から1~5個のヌクレオチド残基が置換、欠失、挿入された塩基配列からなり、配列番号4~6で示される塩基配列と相補的に結合し得るポリヌクレオチド
    (5)配列番号20で示される塩基配列からなりポリヌクレオチド又は
    配列番号20で示される塩基配列からなりポリヌクレオチドの塩基配列から1~5個のヌクレオチド残基が置換、欠失、挿入された塩基配列からなり、配列番号4~6で示される塩基配列と相補的に結合し得るポリヌクレオチド、と、
    配列番号21で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド又は
    配列番号21で示される塩基配列からなるポリヌクレオチドの塩基配列から1~5個のヌクレオチド残基が置換、欠失、挿入された塩基配列からなり、配列番号4~6で示される塩基配列と相補的に結合し得るポリヌクレオチド
    (6)配列番号23で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド又は
    配列番号23で示される塩基配列からなるポリヌクレオチドの塩基配列から1~5個のヌクレオチド残基が置換、欠失、挿入された塩基配列からなり、配列番号4~6に記載の塩基配列と相補的に結合し得るポリヌクレオチド、と
    配列番号14で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド又は
    配列番号14で示される塩基配列からなるポリヌクレオチドの塩基配列から1~5個のヌクレオチド残基が置換、欠失、挿入された塩基配列からなり、配列番号4~6で示される塩基配列と相補的に結合し得るポリヌクレオチド
    (7)配列番号24で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド又は
    配列番号24で示される塩基配列からなるポリヌクレオチドの塩基配列から1~5個のヌクレオチド残基が置換、欠失、挿入された塩基配列からなり、配列番号4~6で示される塩基配列と相補的に結合し得るポリヌクレオチド、と
    配列番号25で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド又は
    配列番号25で示される塩基配列からなるポリヌクレオチドの塩基配列から1~5個のヌクレオチド残基が置換、欠失、挿入された塩基配列からなり、配列番号4~6で示される塩基配列と相補的に結合し得るポリヌクレオチド
    (8)配列番号26で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド又は
    配列番号26で示される塩基配列からなるポリヌクレオチドの塩基配列から1~5個のヌクレオチド残基が置換、欠失、挿入された塩基配列からなり、配列番号4~6で示される塩基配列と相補的に結合し得るポリヌクレオチド、と、
    配列番号14で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド又は
    配列番号14で示される塩基配列からなるポリヌクレオチドの塩基配列から1~5個のヌクレオチド残基が置換、欠失、挿入された塩基配列からなり、配列番号4~6で示される塩基配列と相補的に結合し得るポリヌクレオチド
  5. 配列番号4~6又は配列番号7~12の何れかで示される塩基配列からなるポリヌクレオチド、又はこれら何れかのポリヌクレオチドと60%以上、好ましくは75%以上、望ましくは90%以上の配列一致度を有するポリヌクレオチドに相補的に結合し得る塩基配列を有する検出用プローブ。
  6. orf25遺伝子の一部分の領域又はその全部の領域を増幅し得るプライマーセットを含むStreptococcus mobilis菌の検出用キット。
  7. 前記プライマーセットは、請求項4に記載の何れかのプライマーセットである請求項6に記載のStreptococcus mobilis菌の検出用キット。
  8. orf25遺伝子の一部分の領域又はその全部の領域を増幅し得るプライマーセットと、請求項5に記載の何れかの検出用プローブを含むStreptococcus mobilis菌の検出用キット。
  9. orf25遺伝子の一部分の領域又はその全部の領域を増幅し得るプライマーセットを用いて、被験試料中のポリヌクレオチドを増幅させる工程と、当該工程により増幅された増幅産物を検出する工程を含むStreptococcus mobilis菌の検出法。
  10. 前記プライマーセットは、請求項4に記載の何れかのプライマーセットである請求項9に記載のStreptococcus mobilis菌の検出法。
  11. 配列番号1~3の何れかに記載されたアミノ酸配列又は当該アミノ酸配列又はこれらのアミノ酸配列から1~9個のアミノ酸が置換、欠失、挿入されたアミノ配列からなるタンパク質に対する標識された抗体。
  12. 配列番号4、配列番号5、配列番号6の何れかに記載された塩基配列又はこれら何れかの塩基配列と90%以上、好ましくは94%以上、さらに好ましくは97%以上の配列一致度を有する塩基配列からなる単離されたポリヌクレオチド。
  13. 配列番号1~3の何れかに記載されたアミノ酸配列又は当該アミノ酸配列又はこれらのアミノ酸配列から1~9個のアミノ酸が置換、欠失、挿入されたアミノ配列からなる単離されたタンパク質。
JP2021196748A 2021-12-03 2021-12-03 Streptococcus mobilis菌の検出法 Pending JP2023082805A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021196748A JP2023082805A (ja) 2021-12-03 2021-12-03 Streptococcus mobilis菌の検出法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021196748A JP2023082805A (ja) 2021-12-03 2021-12-03 Streptococcus mobilis菌の検出法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023082805A true JP2023082805A (ja) 2023-06-15

Family

ID=86728718

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021196748A Pending JP2023082805A (ja) 2021-12-03 2021-12-03 Streptococcus mobilis菌の検出法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023082805A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5806841B2 (ja) 細菌株の検出および型決定
Boughner et al. Microbial ecology: where are we now?
DK3105324T3 (en) NGS SYSTEM CONTROL AND PROCEDURES COMPREHENSIVE THESE
Osek et al. Listeria monocytogenes in foods—From culture identification to whole‐genome characteristics
Debruyne et al. Comparative performance of different PCR assays for the identification of Campylobacter jejuni and Campylobacter coli
CN115786541B (zh) 鉴别布鲁氏菌疫苗株a19的snp分子标记、引物探针、试剂盒、方法和应用
JP5395674B2 (ja) カンピロバクターの種同定のための遺伝的方法
JP2023082805A (ja) Streptococcus mobilis菌の検出法
JP3525259B2 (ja) ペクチネータス属菌の検出
Lübeck et al. PCR technology and applications to zoonotic food-borne bacterial pathogens
KR101299627B1 (ko) 식중독 세균 동시 검출용 프라이머 및 이의 용도
CN105256041B (zh) 对亲水气单胞菌o44,o24,o25和o28特异的核苷酸及应用
Naimuddin et al. Genome analysis technologies: towards species identification by genotype
JP5279051B2 (ja) SalmonellaTyphimuriumを検出するためのオリゴヌクレオチドとそれらを用いた血清型迅速同定法
JP5224541B2 (ja) SalmonellaHadarを検出するためのオリゴヌクレオチドとそれらを用いた血清型迅速同定法
CN105256042B (zh) 对亲水气单胞菌o13,o36,o16和o19特异的核苷酸及应用
CN117487943B (zh) 一种基因片段在鉴定副干酪乳酪杆菌中的应用
JP5110423B2 (ja) 微生物の識別方法、及び該方法に使用するプライマー並びに識別キット
Xi et al. A gyrB oligonucleotide microarray for the specific detection of pathogenic Legionella and three Legionella pneumophila subsp.
Lawson et al. Application of molecular methods for microbial identification in dairy products
CN105177133B (zh) 对霍乱弧菌o6,o4,o7和o15特异的核苷酸及其应用
WO2024030342A1 (en) Methods and compositions for nucleic acid analysis
CN105256043B (zh) 对亲水气单胞菌o29,o30,o33和o35特异的核苷酸及应用
CN105255871B (zh) 对亲水气单胞菌o7,o8,o9和o10特异的核苷酸及应用
Feng et al. Mating-compatibility genes employed as diagnostic markers to identify novel incursions of the myrtle rust pathogen Austropuccinia psidii