JP2023082804A - 固体燃料製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な装置構成でバイオマス廃棄物とプラスチック廃棄物との混合物から固体燃料を生成することができる固体燃料製造方法を提供する。【解決手段】固体燃料製造方法は、主として、混合物生成工程、被処理混合物導入工程および分解処理工程を備えて構成されている。混合物生成工程は、バイオマス廃棄物、プラスチック廃棄物および水分吸収材を互いに混合して被処理混合物を生成する。被処理混合物導入工程は、処理容器内において被処理混合物の理論酸素量が1%以下となる量で被処理混合物を処理容器内に導入する。分解処理工程は、処理容器内に過熱水蒸気を導入して被処理混合物を撹拌しながら分解処理を行う。この場合、分解処理工程は、0.1MPa(大気圧)で215℃以上かつ300℃以下の過熱水蒸気の雰囲気中で被処理混合物を分解処理して固体燃料化する。【選択図】図2

Description

本発明は、バイオマス廃棄物にプラスチック廃棄物を加えて固体燃料を製造する固体燃料製造方法に関する。
従来から、バイオマス廃棄物にプラスチック廃棄物を加えて固体燃料を製造する固体燃料製造方法がある。例えば、下記特許文献1には、下水汚泥、食品廃棄物、生ごみ、厨芥、バイオマスなどの水分含有の廃棄物を温度が100℃以上かつ374℃(水の臨界温度)以下で圧力が処理温度における飽和水蒸気圧未満に維持した水蒸気雰囲気中で酸化分解する有機性廃棄物の処理方法が開示されている。
特開2002-192194号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された有機性廃棄物の処理方法においては、有機性廃棄物を酸化分解によって二酸化炭素および水に分解処理しているため、有機性廃棄物の有効利用を図ることができないという問題がある。
本発明は上記問題に対処するためなされたもので、その目的は、簡単な装置構成でバイオマス廃棄物とプラスチック廃棄物との混合物から固体燃料を生成することができる固体燃料製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の特徴は、バイオマス廃棄物にプラスチック廃棄物を加えて固体燃料を製造する固体燃料製造方法であって、バイオマス廃棄物とプラスチック廃棄物とを混合して被処理混合物を生成する混合物生成工程と、固体燃料を生成する処理容器内に被処理混合物を処理容器内において理論酸素量が1%以下となる量だけ導入する被処理混合物導入工程と、処理容器内に215℃以上300℃以下でかつ大気圧(0.1MPa)の過熱水蒸気を導入して被処理混合物を固体燃料に分解処理する分解処理工程とを含むことにある。
このように構成した本発明の特徴によれば、固体燃料製造方法は、バイオマス廃棄物とプラスチック廃棄物とを混合した被処理混合物を処理容器内に理論酸素量が1%以下となる量だけ供給されて215℃以上300℃以下でかつ大気圧(0.1MPa)の過熱水蒸気によって分解処理されるため、酸化分解反応を殆ど生じさせることなく被処理混合物を固体燃料化することができる。この場合、本発明に係る固体燃料製造方法においては、有機性廃棄物を大気圧下で分解処理しているため、処理容器などの装置構成を簡単化することができる。
また、本発明の他の特徴は、前記固体燃料製造方法において、被処理混合物導入工程は、固体燃料を生成する処理容器内に被処理混合物を処理容器内において理論酸素量が0.5%以下となる量だけ導入することにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、固体燃料製造方法は、処理容器内に被処理混合物を処理容器内において理論酸素量が0.5%以下となる量だけ導入しているため、酸化分解反応を更に生じさせることなく極めて高い収率で被処理混合物を固体燃料化することができる。
また、本発明の他の特徴は、前記固体燃料製造方法において、混合物生成工程は、被処理混合物に更に水分吸収材を混合することにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、固体燃料製造方法は、被処理混合物に水分吸収材を混合しているため、バイオマス廃棄物に含まれる水分、被処理混合物を加水分解処理する際に生じる水分および過熱水蒸気が凝縮した水分をそれぞれ水分吸収材が吸収することで被処理混合物が液体の水に浸漬されることを防止して高品質な固体燃料を生成することができる。
この場合、水分吸収材は、水分を吸収する有機物で構成することができる。例えば、水分吸収材は、おが屑および古紙のほか、植物の枝の破砕物および葉を用いることができる。また、これらの場合、水分吸収材は、被処理混合物に供給された過熱水蒸気の凝縮によって生じる液体水を吸収し得る量で混合されるとよい。これによれば、固体燃料製造方法は、被処理混合物に供給された過熱水蒸気の凝縮によって生じる液体水を吸収し得る量で水分吸収材を混合する被処理混合物が液体の水に浸漬されることおよび有機物濃度が高い排水が生じることをより効果的に防止して高品質な固体燃料を生成することができる。この場合、水分吸収材は、バイオマス廃棄物の生重量(水分を含む重量)に対して水分吸収材を30%~60%の重量比率で混合することが好適である。なお、水分吸収材は、過熱水蒸気の凝縮によって生じる液体水の全てを吸収することを意味するものではなく、被処理混合物が液体の水に浸からない範囲で吸収するという意味である。
また、本発明の他の特徴は、前記固体燃料製造方法において、混合物生成工程は、被処理混合物に更に水酸化カルシウムを混合することにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、固体燃料製造方法は、被処理混合物に更に水酸化カルシウムを混合しているため、被処理混合物の分解処理を行う処理容器および生成した固体燃料を燃焼させる燃焼炉の各腐食を防止できるとともに、被処理混合物内に含まれる塩素原子を塩化カルシウムとしてトラップして固体燃料をクリーン燃料とすることができる。さらに、この固体燃料製造方法は、被処理混合物に更に水酸化カルシウムを混合しているため、処理容器内からの遊離脂肪酸由来の悪臭の発生を防止できるとともに、固体燃料をペレット状に固める際の成形性を向上させることができる。これらの場合、水酸化カルシウムは、被処理混合物に対して0.5w%以上かつ5w%以下で混合するとよい。
また、本発明の他の特徴は、前記固体燃料製造方法において、処理容器は、被処理混合物を移送する移送コンベアと、移送コンベアの下流側に設けられて固体燃料を排出するための排出口とを備え、被処理混合物導入工程は、処理容器内に被処理混合物を連続的に導入するものであり、分解処理工程は、固体燃料を排出口から連続的または断続的に排出することにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、固体燃料製造方法は、処理容器内に被処理混合物を連続的に導入することで被処理混合物を連続的に分解処理して固体燃料を生成しているため、極めて効率的に固体燃料を製造することができる。
本発明に係る固体燃料製造方法に用いられる固体燃料製造装置の全体構成を模式的に示したブロック図である。 本発明に係る固体燃料製造方法の処理工程を示したフォローチャートである。
以下、本発明に係る固体燃料製造方法の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る固体燃料製造方法に用いられる固体燃料製造装置100の全体構成を模式的に示したブロック図である。なお、本明細書において参照する図は、本発明の理解を容易にするために一部の構成要素を誇張して表わすなど模式的に表している。このため、各構成要素間の寸法や比率などは異なっていることがある。この固体燃料製造装置100は、バイオマス廃棄物にプラスチック廃棄物を加えて加水分解処理することで固体燃料を製造する機械装置群である。
ここで、バイオマス廃棄物とは、固体、半固体またはスラリー状の生ゴミ、食品廃棄物、家畜の糞、下水汚泥、農業残渣、水産業残渣および木質系廃棄物のうちの少なくとも1つで構成されている。また、プラスチック廃棄物とは、包装容器、家電の筐体、梱包材または資材などを構成する樹脂材であり、例えば、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、PET(ポリエステル)、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンおよびポリアミド(ナイロン)を単体でまたは複合して構成されている。
(固体燃料製造装置100の構成)
この固体燃料製造装置100は、混合機101を備えている。混合機101は、被処理物であるバイオマス廃棄物およびプラスチック廃棄物を受け入れて、これらのバイオマス廃棄物とプラスチック廃棄物とを互いに撹拌し混合して被処理混合物を生成するための機械装置である。
具体的には、混合機101は、上方が開口した金属製の容器内に撹拌のために回転する複数の棒体を有する撹拌器101aを備えて構成されている。この混合機101は、本実施形態においては、作業者が手動によって操作することができるが、後述する制御装置120によって作動が制御されるように構成されていてもよい。この混合機101の底部には、生成した被処理混合物を排出する排出口が設けられており、この排出口の下流側に貯留タンク102が設けられている。
貯留タンク102は、混合機101によって生成された被処理混合物を一時的に貯留するための容器である。具体的には、貯留タンク102は、上方が開口した金属製の容器内内に被処理混合物を撹拌するための複数の棒体を有する撹拌器102aを備えるとともに、底部に被処理混合物を排出する排出口が設けられて構成されている。この貯留タンク102は、ボールバルブ103を介して処理容器104に接続されている。この場合、貯留タンク102は、処理容器104内に設けられる撹拌機106の上流側に接続される。ボールバルブ103は、処理容器104に供給する被処理混合物の量を調節するための手動弁である。
処理容器104は、被処理混合物を分解処理して固体燃料を生成するために液密かつ気密的に形成された略円筒状の横型の容器である。ここで、被処理混合物の分解処理は、バイオマス廃棄物については主として加水分解および炭化であり、プラスチック廃棄物については加水分解および溶融である。また、加水分解とは、被処理物(本実施形態においては被処理混合物)に水が作用して生じる分解反応である。したがって、処理容器104は、被処理混合物の処理温度(本実施形態においては、約215℃~300℃)および処理圧力(本実施形態においては大気圧約0.1MPa)に耐えられる材料、例えばステンレス鋼で構成されている。
この処理容器104の底部には、処理容器104内に設けられる撹拌機106の下流側に排出口105aおよび排水弁105bがそれぞれ設けられている。排出口105aは、処理容器104内にて被処理混合物を分解処理して生成した固体燃料を取り出すための部分であり、開閉自在な開口部である。この排出口105aは、処理容器104の底部の一部が下方に向かって開口するように扉状に形成されている。なお、図1においては、排出口105aは、開いた状態を破線で示している。
排水弁105bは、処理容器104内に溜まった液体(主には、水)を処理容器104の外に排出するための弁であり、処理容器104の底部に設けられている。本実施形態においては、排水弁105bは、排出口105aに対して撹拌機106の上流側に設けられている。
この処理容器104は、撹拌機106、温度センサ108、圧力センサ109および安全弁110がそれぞれ設けられている。また、この処理容器104は、外部に設けられた蒸気発生装置111および凝縮機113がそれぞれ接続されている。
撹拌機106は、処理容器104内に導入された被処理混合物を撹拌して被処理混合物の少なくとも一部を粉末化させながら排出口105a側に移送するための機械装置であり、水平方向に延びる金属製(例えば、ステンレス材)の軸体の外周面に複数の撹拌体106aを備えて構成されている。この場合、撹拌体106aは、処理容器104内の被処理混合物を撹拌しながら排出口105a側に移送するための部品であり、前記軸体の表面から径方向外側に張り出した金属製(例えば、ステンレス材)の板状体を排出口105a側の軸方向に少し捩じった形状に形成されている。この撹拌体106aは、先端部が処理容器104の内周面との間に僅かに隙間が形成されており、被処理混合物をすり潰すことができるようになっている。
すなわち、本実施形態においては、撹拌体106aは、処理容器104内に導入された被処理混合物を撹拌しつつすり潰す。なお、撹拌機106は、処理容器104内に導入された被処理混合物を必ずしもすり潰す必要はなく、少なくとも撹拌するように構成されていればよい。したがって、撹拌体106aは、棒状に形成することもできる。また、撹拌体106aは、板状体が連続的に捩じられたスパイラル状に形成されていてもよい。この撹拌機106は、原動機107によって回転駆動される。
原動機107は、処理容器104の一方の側面(図示左側側面)の外側に固定された電動モータであり、制御装置120によって作動が制御されて撹拌機106を回転駆動させる。
温度センサ108は、処理容器104内の温度に対応する電気信号を制御装置120に出力する検出器であり、サーミスタまたは熱電対などで構成することができる。なお、温度センサ108は、処理容器104内の温度を検出できればサーミスタまたは熱電対以外の構成の検出器であってもよいことは当然である。圧力センサ109は、処理容器104内の圧力に対応する電気信号を制御装置120に出力する検出器であり、静電容量方式またはピエゾ方式などの方式の検出器で構成することができる。なお、圧力センサ109は、処理容器104内の圧力を検出できれば静電容量方式またはピエゾ方式以外の方式の検出器であってもよいことは当然である。
安全弁110は、処理容器104の破損を防止するために処理容器104内の圧力が上昇して所定の圧力となった場合に弁を開放して処理容器104内を減圧して所定の圧力以下に維持する器具である。この場合、安全弁110は、処理容器104内の圧力が処理容器104が許容する最高圧力になった場合に処理容器104内の過熱水蒸気を排気するように設定されている。
蒸気発生装置111は、処理容器104内に215℃以上かつ300℃以下の過熱水蒸気を供給するためのボイラー装置である。この蒸気発生装置111は、制御装置120によって作動制御されて215℃以上かつ300℃以下の温度範囲の過熱水蒸気を発生できるとともに、215℃以下の過熱水蒸気または300℃以上の過熱水蒸気も発生させることができる。また、この蒸気発生装置111は、配管を介してスーパーヒータ112に接続されている。
スーパーヒータ112は、蒸気発生装置111が生成した100℃かつ大気圧の飽和水蒸気を更に加熱するための加熱装置であり、蒸気発生装置111が生成した飽和水蒸気が流通する配管の外側に配置された電熱コイルで構成されている。このスーパーヒータ112は、配管を介して処理容器104に接続されている。すなわち、蒸気発生装置111は、スーパーヒータ112を介して処理容器104に接続されている。
これにより、スーパーヒータ112は、蒸気発生装置111が生成した飽和水蒸気の圧力を維持した状態で温度のみを上昇させた過熱水蒸気を処理容器104に供給することができる。すなわち、スーパーヒータ112は、大気圧と同じ圧力で温度が100℃以上かつ300℃以下の過熱水蒸気を供給することができる。このスーパーヒータ112は、制御装置120によって作動制御される。
凝縮機113は、処理容器104内から排出された水蒸気を冷媒を使って凝縮する機械装置であり、処理容器104の上部に対して配管を介して連結されている。この場合、処理容器104と凝縮機113とを連結する配管上には、処理容器104内からの水蒸気の流量を調節するための手動の開閉弁113aが設けられている。この凝縮機113は、本実施形態においては、作業者が手動によって操作することができるが、制御装置120によって作動が制御されるように構成されていてもよい。
また、この凝縮機113には、凝縮した液体(水)を曝気する曝気槽(図示せず)に導く配管114aおよび凝縮し切れなかった水蒸気の脱臭を行う脱臭装置(図示せず)に導く配管114bがそれぞれ接続されている。これらの曝気槽および脱臭装置は、本発明に関わらないためその説明は省略する。
制御装置120は、CPU、ROM、RAMなどからなるマイクロコンピュータによって構成されているとともに、作業者からの指示を入力するための入力装置(図示せず)および作業者に対して固体燃料製造装置100の作動状況を表示するための表示装置(図示せず)を備えている。この制御装置120は、作業者の指示に従ってROMなどの記憶装置に予め記憶されたプログラムを実行することによって蒸気発生装置111、スーパーヒータ112および凝縮機113の各作動を制御して被処理混合物を加水分解処理する。この場合、制御装置120は、温度センサ108からの検出信号を用いて処理容器104内の温度が設定温度を維持するように蒸気発生装置111およびスーパーヒータ112の各作動を制御する。
(固体燃料製造装置100の作動)
上記のように構成した固体燃料製造装置100を用いた固体燃料の製造方法の過程について説明する。まず、作業者は、第1工程として、固体燃料の原料となる被処理混合物を生成する。具体的には、作業者は、バイオマス廃棄物、プラスチック廃棄物、水酸化カルシウムおよび水分吸収材をそれぞれ用意する。
この場合、バイオマス廃棄物としては、例えば、一般家庭または事業所から出る生ゴミなどがある。また、プラスチック廃棄物としては、一般家庭または事業所から出るプラスチック製のフィルムまたは容器などがある。この場合、バイオマス廃棄物およびプラスチック廃棄物は、それぞれ単体で準備されてもよいが、弁当または菓子などプラスチックで包装された食品などバイオマス廃棄物とプラスチック廃棄物とが一体となった状態であってもよい。また、プラスチック廃棄物は、バイオマス廃棄物が水分を含んだ生重量基準でバイオマス廃棄物の重量の10%以上かつ60%以下が好ましく、15%以上かつ40%以下がより好適である。
また、水酸化カルシウムは、主として、被処理混合物の分解処理を行う処理容器104および生成した固体燃料を燃焼させる燃焼炉の各腐食を防止するとともに、被処理混合物内に含まれる塩素原子を塩化カルシウムとしてトラップして固体燃料をクリーン燃料とするために添加される。また、水酸化カルシウムは、処理容器104内からの悪臭の発生を防止できるとともに、固体燃料をペレット状に固める際の成形性を向上させることができる。この水酸化カルシウムは、被処理混合物の重量(乾量基準)に対して0.2%~0.5wt%の範囲で用意するとよいが、機器の腐食防止、固体燃料の成形性および悪臭発生の防止を考慮して被処理混合物に対して0.5w%以上かつ5w%以下で用意するとよい。
また、水分吸収材は、主として、バイオマス廃棄物から出る水分を吸収するとともに、被処理混合物に供給された過熱水蒸気の凝縮によって生じる液体水を吸収するためのものであり、例えば、おが屑などの木屑および古紙のほか、植物の枝の破砕物および葉などの有機物を用いることができる。この水分吸収材の量は、バイオマス廃棄物が含む水分量に応じて適宜決定されるが、食品系のバイオマス廃棄物においてはバイオマス廃棄物の生重量に対して30%以上かつ60%以下が好適である。
次に、バイオマス廃棄物、プラスチック廃棄物、水酸化カルシウムおよび水分吸収材を混合する。具体的には、作業者は、バイオマス廃棄物、プラスチック廃棄物、水酸化カルシウムおよび水分吸収材を混合機101内に投入して混合機101を操作して作動させることによってこれらの投入物を混合する。これにより、混合機101は、バイオマス廃棄物、プラスチック廃棄物、水酸化カルシウムおよび水分吸収材を混合した被処理混合物を生成する。すなわち、このバイオマス廃棄物、プラスチック廃棄物、水酸化カルシウムおよび水分吸収材をそれぞれ混合する工程が、本発明に係る混合物生成工程に相当する。
そして、作業者は、混合機101を操作して被処理混合物を貯留タンク102に排出する。なお、この混合物生成工程において、混合機101は、バイオマス廃棄物またはプラスチック廃棄物の大きさ(粒度)を30mm以下に破砕することが好ましい。したがって、作業者は、バイオマス廃棄物またはプラスチック廃棄物の大きさを30mm以下にするために、混合機101の前段または後段に破砕機を設けてバイオマス廃棄物またはプラスチック廃棄物の大きさを30mm以下に破砕してもよい。
次に、作業者は、第2工程として、処理容器104を予熱する。この処理容器104の予熱工程は、処理容器104内に被処理混合物を導入する前に処理容器104内を被処理混合物の処理温度または同温度に近い温度まで加熱する作業である。具体的には、作業者は、固体燃料製造装置100における図示しない電源スイッチをONする。これにより、制御装置120は、図示しない制御プログラムを実行して作業者からの指示を待つ待機状態となる。また、作業者は、排出口105a、排水弁105bおよび開閉弁113aはそれぞれ閉じておく。
次いで、作業者は、制御装置120に対して蒸気発生装置111およびスーパーヒータ112に対して過熱水蒸気の生成をそれぞれ指示する。この場合、作業者は、制御装置120に対して処理容器104内の加熱温度を指示する。ここで、処理容器104内の加熱温度は、被処理混合物の処理温度または同温度に近い温度である。本実施形態においては、作業者は、制御装置120に対して処理容器104内の温度を250℃に加熱するように指示する。
この指示に応答して、蒸気発生装置111およびスーパーヒータ112は、過熱水蒸気を生成して処理容器104に出力する。これにより、処理容器104は、蒸気発生装置111およびスーパーヒータ112が生成した過熱水蒸気で満たされて加熱される。この場合、制御装置120は、処理容器104内の温度および圧力を温度センサ108および圧力センサ109からの検出信号に基づいて表示装置に表示させるとともに、温度センサ108からの検出信号を用いて蒸気発生装置111およびスーパーヒータ112が生成する過熱水蒸気の温度および量をそれぞれ制御する。
そして、作業者は、処理容器104内の温度が予熱温度に達した場合には、排水弁105bを開いて過熱水蒸気の導入によって処理容器104内に生じた水を排出するとともに、制御装置120に対して蒸気発生装置111およびスーパーヒータ112による過熱水蒸気の生成を停止させる。
次に、作業者は、第3工程として、被処理混合物を処理容器104内に導入する。具体的には、作業者は、撹拌器102aの作動を開始させるとともにボールバルブ103を手動操作にて開いて貯留タンク102内の被処理混合物を処理容器104内に導入する。この場合、作業者は、処理容器104内において被処理混合物を固体燃料に分解処理可能でかつ被処理混合物の理論酸素量が1%以下となる導入量となる開度でボールバルブ103を開く。
本実施形態においては、作業者は、被処理混合物の理論酸素量が0.5%以下となる導入量で貯留タンク102内の被処理混合物を処理容器104内に導入する。この被処理混合物を処理容器104内に導入する工程が、本発明に係る被処理混合物導入工程に相当する。
次に、作業者は、第4工程として、被処理混合物を分解処理する。具体的には、作業者は、制御装置120に対して被処理混合物の分解処理の実行を処理温度とともに指示する。本実施形態においては、作業者は、制御装置120に対して250℃の処理温度および0.1MPa処理圧力をそれぞれ指示する。
この指示に応答して制御装置120は、蒸気発生装置111、スーパーヒータ112および原動機107の各作動を開始させる。これにより、処理容器104内においては、撹拌機106の回転駆動が開始するとともにスーパーヒータ112をから過熱水蒸気が導入されて処理容器104内の温度が上昇する。
この場合、制御装置120は、蒸気発生装置111およびスーパーヒータ112の各作動を制御して処理容器104内での処理温度および処理圧力にそれぞれ対応する温度および圧力の過熱水蒸気を生成する。本実施形態においては、制御装置120は、蒸気発生装置111に0.1MPa(大気圧)で100℃の飽和水蒸気を生成させる。そして、制御装置120は、蒸気発生装置111が生成した100℃の飽和水蒸気の温度を250℃の過熱水蒸気まで上昇させるようにスーパーヒータ112の作動を制御する。これにより、処理容器104には、作業者が指示した温度でかつ0.1MPaの圧力で250℃の温度の過熱水蒸気が供給される。
したがって、処理容器104内においては、撹拌機106によって撹拌が開始された被処理混合物に対して作業者が指示した温度および圧力の過熱水蒸気が供給されて分解処理が開始される。この場合、制御装置120は、温度センサ108からの検出信号を用いて蒸気発生装置111およびスーパーヒータ112の各作動を制御することによって処理容器104内の温度および圧力を一定に維持する。なお、圧力センサ109が出力する検出信号は、本実施形態においては制御装置120における表示装置において処理容器104内の圧力を表示するために用いられる。
この被処理混合物の分解処理においては、回転駆動する撹拌体106aによって被処理混合物のうちの軟質なバイオマス廃棄物が粉末化するとともに、硬質なバイオマス廃棄物およびプラスチック廃棄物が粒状、礫状またはそのままの大きさで残る。そして、この分解処理においては、被処理混合物におけるバイオマス廃棄物は主として加水分解または炭化しながら粉末化するとともに、プラスチック廃棄物は溶融しながら前記粉末化したバイオマス廃棄物に付着して分散する。
これにより、処理容器104内の被処理混合物は、粉末状の固体燃料となる。この場合、処理容器104内に被処理混合物とともに導入された水酸化カルシウムは、撹拌機106による撹拌によって処理容器104内または被処理混合物内に分散することで、一部がバイオマス廃棄物から出る酸性物質を中和して処理容器104内の腐食を防止するとともに、他の一部が固体燃料内に分散して残存する。
この被処理混合物の分解処理の過程においては、処理容器104内に導入された過熱水蒸気の一部が温度低下によって凝縮して液体水が生じることがあるが、この液体水は被処理混合物に含まれる水分吸収材によって吸収される。これにより、処理容器104内においては、被処理混合物が液体水に浸漬されない過熱水蒸気の雰囲気中で撹拌機106によって撹拌されながら分解処理が行なわれる。
この分解処理においては、処理の過程でバイオマス廃棄物から出る液体水または過熱水蒸気の一部が凝縮した液体水は水分吸収材によって吸収されるため、被処理混合物が液体水で浸漬されることが防止される。このため、被処理混合物は、バイオマス廃棄物とプラスチック廃棄物との比重の違いによって互いに上層と下層に分離したり、バイオマス廃棄物の成分の一部が液体水中に溶け出したりすることが防止されながら分解処理される。
処理容器104内に投入された被処理混合物は、撹拌体106aの回転によって排出口105aに達するまでの間に固体燃料に分解処理される。この場合、被処理混合物の分解処理時間は、被処理混合物の量および処理温度によって適宜設定されるが、約20kgの被処理混合物を250℃で分解処理した場合には、概ね20分~30分で固体燃料化することができる。この被処理混合物の分解処理が、本発明に係る分解処理工程に相当する。
なお、この分解処理工程においては、処理容器104内に液体の水を導入しないため、基本的には液体の水が存在しない状態で加水分解処理が行われる。しかし、処理容器104内においては、過熱水蒸気の凝縮または被処理混合物から液体の水が生じることがある。すなわち、本発明に係る分解処理工程は、処理容器104内に液体の水が一切存在しないことを意味するものではなく、被処理混合物が処理容器104内の底部に溜まった液体の水に浸漬されない状態で加水分解処理を行うという意味である。
次に、作業者は、第5工程として、処理容器104内から固体燃料を取り出す。具体的には、作業者は、開閉弁113aを手動操作によって開いて処理容器104内の水蒸気を凝縮機113に対して排出した後、処理容器104内の排出口105aを手動操作によって開いて処理容器104内から固体燃料を取り出す。この場合、作業者は、取り出した固体燃料が処理容器104内の水蒸気によって湿っているため、処理容器104内から取り出した後に自然乾燥または乾燥機(図示せず)によって強制乾燥させる。これにより、作業者は、乾燥した粉末状の固体燃料を得ることができる。
なお、作業者は、粉末状の固体燃料に代えて粒状の固体燃料を得ることもできる。具体的には、作業者は、乾燥した粉末状の固体燃料を粒状に成形する金型を備えた成形機(図示せず)を用いて成形加工することで粒状の固体燃料を生成することができる。この場合、粉末状の固体燃料にはプラスチック成分と水酸化カルシウムとが含まれているため、成形性よく粒状の固体燃料を生成することができる。そして、このように粉末状またはペレット状に形成された固体燃料は、化石燃料の代替燃料として用いられる。
このように製造した固体燃料は、以下の特徴を有する。まず、この固体燃料は、固体への浸透性が高い過熱水蒸気によって被処理混合物内のアンモニア、トリメチルアミンまたはメチルメルカプタンなどの悪臭成分がほぼ完全に除去されるため悪臭を発しないものとなる。また、この固体燃料は、固体燃料を構成する粉末のバイオマス廃棄物の表面の一部がプラスチック廃棄物の溶融物で覆われているため、固体燃料の内部に水分が浸透し難く固体燃料の腐敗または変質が生じ難いものとなる。
また、この固体燃料は、水酸化カルシウムを含んで構成されているため、固体燃料を燃焼させた際に塩化水素などの酸性物質が生じた場合でもこの酸性物質を中和して燃焼炉内の腐食を防止することができる。
また、この固体燃料は、従来の亜臨界状態の液体水中で被処理混合物を分解処理して得た固体燃料に対して炭素固定化率を向上させることできるため、燃料として燃焼させた際における発熱量を増加させることができる。本発明者らの実験によれば、従来の亜臨界状態の液体水中で被処理混合物を加水分解処理して得た固体燃料の炭素固定化率約86%に対して約98%の炭素固定化率が得られることを確認したとともに、石炭並みの発熱量(25~30MJ/kg)を発揮することを確認した。
次に、作業者は、第6工程として、被処理混合物の分解処理を終了する。具体的には、作業者は、処理容器104内に導入されたすべての被処理混合物の分解処理の終了を待って蒸気発生装置111、スーパーヒータ112および原動機107の各作動を停止させる。そして、作業者は、処理容器104内に固体燃料が残っている場合には、この固体燃料を取り出すことで被処理混合物の分解処理作業を終了することができる。
上記作動説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、固体燃料製造方法は、バイオマス廃棄物とプラスチック廃棄物とを混合した被処理混合物を処理容器104内に理論酸素量が1%以下となる量だけ供給されて215℃以上300℃以下でかつ大気圧(0.1MPa)の過熱水蒸気によって分解処理されるため、酸化分解反応を殆ど生じさせることなく被処理混合物を固体燃料化することができる。この場合、本発明に係る固体燃料製造方法においては、有機性廃棄物を大気圧下で分解処理しているため、処理容器104などの装置構成を簡単化することができる。
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態においては、被処理混合物の処理容器104内への導入工程(第3工程)で作業者は、処理容器104内に理論酸素量が0.5%以下となる量で被処理混合物を導入した。しかし、処理容器104内への被処理混合物の導入量は、処理容器104内にて被処理混合物の酸化分解がほぼ生じない量に設定されていればよい。したがって、処理容器104内には、処理容器104内にて被処理混合物の酸化分解が生じていないと見做せる量、具体的には、理論酸素量が1%以下となる重量の被処理混合物を導入すればよい。
また、上記実施形態においては、被処理混合物の処理容器104内への導入工程(第3工程)で作業者は、処理容器104に対して処理容器104が1回の分解処理で分解処理可能な分量以下の被処理混合物を導入するようにした。すなわち、上記実施形態においては、固体燃料製造装置100は、被処理混合物をバッチ処理(一括処理)で固体燃料に変換するように構成した。
しかし、固体燃料製造装置100は、処理容器104内に連続的に被処理混合物を導入して、被処理混合物を連続的に固体燃料に変換するように構成することもできる。具体的には、作業者は、被処理混合物の処理容器104内への導入工程(第3工程)において、被処理混合物を連続的に固体燃料に分解処理可能でかつ被処理混合物の理論酸素量が1%以下となる導入量で処理容器104内に供給できるようにボールバルブ103の開度を調整する。
ここで、被処理混合物を連続的に固体燃料に分解処理可能な導入量とは、処理容器104内において撹拌体106aの上流側に投入された被処理混合物が撹拌体106aによって排出口105aに移送されるまでの間に固体燃料に分解処理可能な量である。これによれば、固体燃料製造装置100は、処理容器104内に被処理混合物を連続的に導入することで被処理混合物を連続的に分解処理して固体燃料を生成しているため、極めて効率的に固体燃料を製造することができる。
また、上記実施形態においては、被処理混合物を250℃の処理温度で分解処理するように構成した。これにより、被処理混合物におけるプラスチック廃棄物を大気圧下で効果的に溶融させることができる。この場合、被処理混合物の処理温度を、215℃以上かつ300℃以下の範囲で設定することでプラスチック廃棄物を大気圧下で効果的に溶融させることができる。
また、上記実施形態においては、被処理混合物は、水分吸収材を含んで構成した。しかし、被処理混合物は、バイオマス廃棄物の含水率が低い場合などにおいては水分吸収材を省略して構成することもできるものである。
また、上記実施形態においては、被処理混合物に水酸化カルシウムを加えて加水分解処理を行うように構成した。しかし、被処理混合物は、酸性物質が少ない場合または異臭の発生が許容できる場合などにおいては水酸化カルシウムを省略して分解処理を行うこともできるものである。
また、上記実施形態においては、被処理混合物の分解処理を行う前に処理容器104内の予熱を行うように構成した。これにより、固体燃料製造方法は、被処理混合物を加水分解するために最初に処理容器104内に導入した過熱水蒸気が凝縮して液体水が生じることを抑制することができ、被処理混合物が液体の水に浸漬されることを防止して高品質な固体燃料を生成することができる。また、被処理混合物に添加する水分吸収材の量を減らすことができる。しかし、被処理混合物の分解処理は、処理容器104内の予熱工程を省略して行うこともできる。この場合、作業者は、処理容器予熱工程によって処理容器104内に生じた液体の水を排水する排水工程を省略することができる。
また、処理容器予熱工程を行う場合においては、処理容器104内を予熱できればよいため、処理容器104内に導入する過熱水蒸気の温度を特定の温度に限定するものではない。したがって、処理容器予熱工程は、処理容器104内に導入する過熱水蒸気の温度が215℃以下の過熱水蒸気であってもよいが、被処理混合物に対して分解処理を行う温度または同温度に近い温度に処理容器104内を予熱するため215℃以上の過熱水蒸気を導入することが好ましい。この場合、過熱水蒸気は、被処理混合物に対して分解処理を行う温度または同温度に近い温度以下(例えば、300℃以下)が好ましい。また、この処理容器予熱工程は、過熱水蒸気を導入する方法に代えてまたは加えて処理容器104の周囲に設けた電熱線で処理容器104内を加熱するように構成してもよい。これによれば、過熱水蒸気の導入による液体水の発生を抑えることができる。
また、上記実施形態においては、混合機101、貯留タンク102、ボールバルブ103、排出口105a、排水弁105b、安全弁110、凝縮機113および開閉弁113aをそれぞれ手動操作するように構成した。しかし、混合機101、貯留タンク102、ボールバルブ103、排出口105a、排水弁105b、安全弁110、凝縮機113および開閉弁113aは、制御装置120によってそれぞれ作動を制御するように構成することもできる。
また、上記実施形態においては、撹拌体106aは、被処理混合物の一部、具体的には、軟質なバイオマス廃棄物を粉末化するように構成した(第4工程における被処理混合物を分解処理)。しかし、撹拌体106aは、バイオマス廃棄物の全部を粉末化するように構成してもよいことは当然である。すなわち、撹拌体106aは、バイオマス廃棄物の少なくとも一部を粉末化するように構成されていればよい。
また、上記実施形態においては、撹拌機106は、被処理混合物を一方から他方側に移送するように撹拌体106aを断続的にらせん状に形成したスクリューコンベアで構成した。しかし、撹拌機106は、処理容器104内において被処理混合物の少なくとも一部を粉末化できるように構成されていればよい。したがって、撹拌機106は、被処理混合物を一方から他方側に移送するように撹拌体106aを連続的にらせん状に形成したスクリューコンベアで構成されていてもよい。
また、制御装置120は、処理容器104内の中央部分または過熱水蒸気の導入部分の近傍に被処理混合物が留まるように撹拌体106aを正転または逆転させるように撹拌機106の作動を制御することもできる。これによれば、固体燃料製造装置100は、被処理混合物を均一にかつ効率的に固体燃料に分解処理することができる。
また、上記実施形態においては、処理容器104は、長手方向を水平に配置した横型で構成した。しかし、処理容器104は、長手方向を垂直方向に配置した縦型で構成することもできる。
100…固体燃料製造装置、101…混合機、101a…撹拌器、102…貯留タンク、102a…撹拌器、103…ボールバルブ、104…処理容器、105a…排出口、105b…排水弁、106…撹拌機、106a…撹拌体、107…原動機、108…温度センサ、109…圧力センサ、110…安全弁、111…蒸気発生装置、112…スーパーヒータ、113…凝縮機、113a…開閉弁、114a,114b…配管、
120…制御装置。

Claims (5)

  1. バイオマス廃棄物にプラスチック廃棄物を加えて固体燃料を製造する固体燃料製造方法であって、
    バイオマス廃棄物とプラスチック廃棄物とを混合して被処理混合物を生成する混合物生成工程と、
    前記固体燃料を生成する処理容器内に前記被処理混合物を前記処理容器内において理論酸素量が1%以下となる量だけ導入する被処理混合物導入工程と、
    前記処理容器内に215℃以上300℃以下でかつ大気圧(0.1MPa)の過熱水蒸気を導入して前記被処理混合物を前記固体燃料に分解処理する分解処理工程とを含むことを特徴とする固体燃料製造方法。
  2. 請求項1に記載した固体燃料製造方法において、
    前記被処理混合物導入工程は、
    前記固体燃料を生成する処理容器内に前記被処理混合物を前記処理容器内において理論酸素量が0.5%以下となる量だけ導入することを特徴とする固体燃料製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載した固体燃料製造方法において、
    前記混合物生成工程は、
    前記被処理混合物に更に水分吸収材を混合することを特徴とする固体燃料製造方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載した固体燃料製造方法において、
    前記混合物生成工程は、
    前記被処理混合物に更に水酸化カルシウムを混合することを特徴とする固体燃料製造方法。
  5. 請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載した固体燃料製造方法において、
    前記処理容器は、
    前記被処理混合物を移送する移送コンベアと、
    前記移送コンベアの下流側に設けられて前記固体燃料を排出するための排出口とを備え、
    前記被処理混合物導入工程は、
    前記処理容器内に前記被処理混合物を連続的に導入するものであり、
    前記分解処理工程は、
    前記固体燃料を前記排出口から連続的または断続的に排出することを特徴とする固体燃料製造方法。
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