JP2023082483A - 充放電システム、及び、充放電システムの制御方法 - Google Patents

充放電システム、及び、充放電システムの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】車両蓄電装置が接続される充放電器のうち、一方の充放電器から、他方の充放電器に接続された電力負荷へ電力を供給できる充放電システムを提供する。【解決手段】車両30が有する車両蓄電装置40が接続され、電力負荷20に電力を供給する充放電器100を備える充放電システム10であって、車両蓄電装置40である第一車両蓄電装置40aが接続される充放電器100であって、他の車両蓄電装置40である第二車両蓄電装置40bが接続される他の充放電器100である第二充放電器100bに電気的に接続される第一充放電器100aを備える。第一充放電器100aは、第一充放電器100aから出力される第一電圧と第一電圧の第一位相とを、第二充放電器100bから出力される第二電圧と第二電圧の第二位相とに合わせるように制御する制御部120を備える。【選択図】図5

Description

本発明は、車両が有する蓄電装置である車両蓄電装置が接続され、電力負荷に電力を供給する充放電システム、及び、充放電システムの制御方法に関する。
従来、車両蓄電装置が接続され、電力負荷に電力を供給する充放電器を備える充放電システムが知られている。特許文献1には、電気自動車の蓄電池(本明細書でいう車両蓄電装置)が接続される充放電ステーション(本明細書でいう充放電器)から施設内電力系統に電力が供給される電力供給システム(本明細書でいう充放電システム)が開示されている。
特開2014-212659号公報
上記特許文献1に開示されたような従来の充放電システムにおいて、複数の充放電器が配置されているが、充放電器ごとに電力負荷が接続されている場合、一方の充放電器から、他方の充放電器に接続された電力負荷へ電力を供給できないという問題がある。具体的には、第1の充放電器に第1の電力負荷が接続され、第2の充放電器に第2の電力負荷が接続されている場合、第2の充放電器に車両蓄電装置を接続すれば、第2の充放電器から第2の電力負荷へ電力を供給できる。しかしながら、第2の充放電器に車両蓄電装置が接続されずに、第1の充放電器に車両蓄電装置が接続された場合、第1の充放電器からは第1の電力負荷へは電力を供給できるが、第2の電力負荷へは電力を供給できない。
本発明の一態様は、車両蓄電装置が接続される充放電器のうち、一方の充放電器から、他方の充放電器に接続された電力負荷へ電力を供給できる充放電システム、及び、充放電システムの制御方法を提供する。
本発明の一態様に係る充放電システムは、車両が有する蓄電装置である車両蓄電装置が接続され、電力負荷に電力を供給する充放電器を備える。充放電システムは、前記車両蓄電装置である第一車両蓄電装置が接続される前記充放電器であって、他の車両蓄電装置である第二車両蓄電装置が接続される他の充放電器である第二充放電器に電気的に接続される第一充放電器を備える。前記第一充放電器は、前記第一充放電器から出力される電圧である第一電圧と前記第一電圧の位相である第一位相とを、前記第二充放電器から出力される電圧である第二電圧と前記第二電圧の位相である第二位相とに合わせるように制御する制御部を備える。
本発明は、このような充放電システムとして実現できるだけでなく、充放電システムの制御方法としても実現できる。本発明は、充放電システムの制御方法に含まれる処理をコンピュータに実行させるためのプログラムとしても実現でき、当該プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能なCD-ROM等の記録媒体としても実現できる。当該プログラムは、当該記録媒体及びインターネット等の伝送媒体を介して流通させることができる。本発明は、充放電システムに含まれる処理部を備える集積回路としても実現できる。
本発明の一態様における充放電システムによれば、車両蓄電装置が接続される充放電器のうち、一方の充放電器から、他方の充放電器に接続された電力負荷へ電力を供給できる。
実施の形態に係る充放電システムの構成を示す斜視図である。 充放電システムの構成を示すブロック図である。 充放電器の機能構成を示すブロック図である。 充放電システムが行う処理を示すフローチャートである。 制御部が第一充放電器の第一電圧及び第一位相を制御する処理を示すフローチャートである。 制御部が第一充放電器の第一電圧及び第一位相を制御する処理(第一充放電器がスレーブ機の場合)を説明する図である。 制御部が第一充放電器の第一電圧及び第一位相を制御する処理(第一充放電器がマスター機の場合)を説明する図である。 制御部が第一充放電器の第一電圧及び第一位相を制御する処理(マスター機が変更された場合)を示すフローチャートである。 制御部が第一充放電器の第一電圧及び第一位相を制御する処理(マスター機が変更された場合)を説明する図である。 制御部が第一充放電器の電流を制御する処理を示すフローチャートである。 従来の充放電システムの構成を示すブロック図である。
本発明の一態様に係る充放電システムは、車両が有する蓄電装置である車両蓄電装置が接続され、電力負荷に電力を供給する充放電器を備える。充放電システムは、前記車両蓄電装置である第一車両蓄電装置が接続される前記充放電器であって、他の車両蓄電装置である第二車両蓄電装置が接続される他の充放電器である第二充放電器に電気的に接続される第一充放電器を備える。前記第一充放電器は、前記第一充放電器から出力される電圧である第一電圧と前記第一電圧の位相である第一位相とを、前記第二充放電器から出力される電圧である第二電圧と前記第二電圧の位相である第二位相とに合わせるように制御する制御部を備える。
上記構成のように、第一充放電器から出力される第一電圧と第一位相とを、第二充放電器から出力される第二電圧と第二位相とに合わせることで、第一充放電器と第二充放電器とを並列接続できる。これにより、第一充放電器から、第二充放電器に接続された電力負荷へ電力を供給でき、かつ、第二充放電器から、第一充放電器に接続された電力負荷へ電力を供給できる。つまり、充放電システムは、自立並列機能を有することとなる。したがって、充放電システムによれば、車両蓄電装置が接続される充放電器のうち、一方の充放電器から、他方の充放電器に接続された電力負荷へ電力を供給できる。複数の駐車スペースのいずれかに車両が駐車された場合、その駐車スペースに設けられた充放電器に接続されている電力負荷のみならず、他の駐車スペースに設けられた充放電器に接続されている電力負荷にも、車両蓄電装置からの電力を供給できる。車両のドライバーがいずれの駐車スペースに駐車すべきかを気にすることなく、車両蓄電装置から電力負荷に給電できる。
前記制御部は、前記第一充放電器に前記第一車両蓄電装置が接続された際に、前記第二充放電器に前記第二車両蓄電装置が接続されている場合、前記第二充放電器がマスター機であり、前記第一充放電器がスレーブ機であると判断し、前記第一電圧及び前記第一位相を、前記第二充放電器の前記第二電圧及び前記第二位相に合わせるように制御してもよい。
上記構成によれば、充放電システムは、先に車両蓄電装置が接続された第二充放電器をマスター機とし、後に車両蓄電装置が接続された第一充放電器をスレーブ機として、スレーブ機の第一電圧及び第一位相を、マスター機の第二電圧及び第二位相に合わせるように制御する。充放電システムは、このようにマスター機とスレーブ機とを設定して、マスター機とスレーブ機とを並列接続する。これにより、スレーブ機から、マスター機に接続された電力負荷へ電力を供給でき、かつ、マスター機から、スレーブ機に接続された電力負荷へ電力を供給できる。
前記制御部は、複数の前記第二充放電器のそれぞれに前記第二車両蓄電装置が接続されている場合、いずれの第二充放電器がマスター機であるかを示すマスター情報を取得し、前記第一電圧及び前記第一位相を、前記マスター情報で示されるマスター機の第二充放電器の前記第二電圧及び前記第二位相に合わせるように制御してもよい。
充放電システムは、マスター情報からマスター機を設定して、マスター機とスレーブ機とを並列接続することにより、スレーブ機から、マスター機に接続された電力負荷へ電力を供給でき、かつ、マスター機から、スレーブ機に接続された電力負荷へ電力を供給できる。
前記制御部は、前記第一充放電器に前記第一車両蓄電装置が接続された際に、前記第二充放電器に前記第二車両蓄電装置が接続されていない場合、前記第一充放電器がマスター機であると判断し、前記第一電圧及び前記第一位相を、所定の電圧及び位相に合わせるように制御してもよい。
上記構成によれば、充放電システムは、最初に車両蓄電装置が接続された第一充放電器をマスター機とし、マスター機の第一電圧及び第一位相を、所定の電圧及び位相に合わせるように制御する。すなわち、電圧及び位相を合わせるべき他の充放電器がない場合、自身をマスター機であると判断し、その第一電圧及び第一位相を、所定の電圧及び位相に合わせるように制御する。これにより、充放電システムは、マスター機の電圧及び位相を基準にして、後から車両蓄電装置が接続されたスレーブ機の電圧及び位相を設定でき、マスター機とスレーブ機とを並列接続できる。
前記制御部は、マスター機が変更されたと判断した場合、前記第一電圧及び前記第一位相を、変更後のマスター機の第二充放電器の前記第二電圧及び前記第二位相に合わせるように制御してもよい。
上記構成によれば、充放電システムは、マスター機が変更された場合でも、スレーブ機の第一電圧及び第一位相を、変更後のマスター機の第二電圧及び第二位相に合わせるように制御することで、変更後のマスター機とスレーブ機とを並列接続できる。
前記制御部は、マスター機の第二充放電器に接続された第二車両蓄電装置の残容量を示す値が所定の閾値以下になった場合、または、マスター機の第二充放電器から第二車両蓄電装置が切り離された場合に、マスター機が変更されたと判断してもよい。
マスター機の第二充放電器に接続された第二車両蓄電装置の残容量を示す値が所定の閾値以下になった場合、または、マスター機の第二充放電器から第二車両蓄電装置が切り離された場合に、当該第二充放電器から電力を供給できなくなる。そのため、マスター機を変更する必要がある。上記構成により、充放電システムは、スレーブ機の第一電圧及び第一位相を、変更後のマスター機の第二電圧及び第二位相に合わせるように制御することで、変更後のマスター機とスレーブ機とを並列接続できる。
前記制御部は、前記第一充放電器に接続された前記第一車両蓄電装置の残容量に応じて、前記第一充放電器から出力される電流の大きさを決定してもよい。
第一充放電器に接続された第一車両蓄電装置の残容量が変化すると、第一車両蓄電装置から放電できる電力が変化し、第一充放電器から電力負荷に供給できる電力が変化する場合がある。充放電システムは、第一充放電器に接続された第一車両蓄電装置の残容量に応じて、第一充放電器から出力される電流の大きさを決定することにより、第一車両蓄電装置の残容量に応じた大きさの電力を、第一充放電器から電力負荷に供給できる。
前記制御部は、前記第一車両蓄電装置の残容量と、前記第二充放電器に接続された第二車両蓄電装置の残容量とを比較し、大きい残容量の車両蓄電装置に接続された充放電器から出力される電流を、小さい残容量の車両蓄電装置に接続された充放電器から出力される電流よりも大きくしてもよい。
充放電器に接続された車両蓄電装置の残容量が大きいほど、車両蓄電装置から多くの電力を放電できるため、当該充放電器から電力負荷に多くの電力を供給できる。充放電システムは、第一車両蓄電装置及び第二車両蓄電装置の残容量を比較し、残容量が大きい方の車両蓄電装置に接続された充放電器から出力される電流を大きくすることにより、充放電器から電力負荷にバランスよく電力を供給できる。
本発明の一態様に係る充放電システムは、車両が有する蓄電装置である車両蓄電装置が接続され、電力負荷に電力を供給する充放電器を備える充放電システムであって、前記車両蓄電装置である第一車両蓄電装置が接続される前記充放電器である第一充放電器を備え、前記第一充放電器は、電圧型電圧制御を行う制御部を備えてもよい。
上記構成のように、第一充放電器が電圧型電圧制御を行うことで、第一充放電器と、他の充放電器である第二充放電器とを並列接続できる。つまり、充放電システムは、自立並列機能を有することとなり、第一充放電器から、第二充放電器に接続された電力負荷へ電力を供給でき、かつ、第二充放電器から、第一充放電器に接続された電力負荷へ電力を供給できる。したがって、充放電システムによれば、車両蓄電装置が接続される充放電器のうち、一方の充放電器から、他方の充放電器に接続された電力負荷へ電力を供給できる。
本発明の一態様に係る充放電システムの制御方法は、車両が有する蓄電装置である車両蓄電装置が接続され、電力負荷に電力を供給する充放電器を備える充放電システムの制御方法であって、前記車両蓄電装置である第一車両蓄電装置が接続される前記充放電器であって、他の車両蓄電装置である第二車両蓄電装置が接続される他の充放電器である第二充放電器に電気的に接続される第一充放電器が、前記第一充放電器から出力される電圧である第一電圧と前記第一電圧の位相である第一位相とを、前記第二充放電器から出力される電圧である第二電圧と前記第二電圧の位相である第二位相とに合わせるように制御する。
上記構成により、第一充放電器から、第二充放電器に接続された電力負荷へ電力を供給でき、かつ、第二充放電器から、第一充放電器に接続された電力負荷へ電力を供給できる。したがって、充放電システムの制御方法によれば、車両蓄電装置が接続される充放電器のうち、一方の充放電器から、他方の充放電器に接続された電力負荷へ電力を供給できる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態(その変形例も含む)に係る充放電システム、及び、充放電システムの制御方法等について説明する。以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、制御処理、制御処理の順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。各図は、模式的な図であり、必ずしも厳密に図示されたものでない。各図において、同一または同様な構成要素については同じ符号を付している。
(実施の形態)
[1 充放電システム10の説明]
まず、充放電システム10について説明する。図1は、実施の形態に係る充放電システム10の構成を示す斜視図である。図1は、車両30が有する車両蓄電装置40が接続され、電力負荷20に電力を供給する充放電器100を備える充放電システム10を示すイメージ図である。電力負荷20は、屋内に設置されたものや、離れた場所に設置されたものであってもよい。図2は、本実施の形態に係る充放電システム10の構成を示すブロック図である。図2は、図1に示した全ての充放電器100に車両30(車両蓄電装置40)が接続された状態を示している。
図1及び図2に示すように、充放電システム10は、電力系統50(図2参照)から電力が供給される所定の供給エリア1(図1参照)において、車両30が有する車両蓄電装置40との間で充放電を行い、供給エリア1内の電力負荷20に電力を供給するシステムである。充放電システム10は、車両30(車両蓄電装置40)が接続される複数の充放電器100を備えている。図1及び図2では、5つの充放電器100が図示されているが、充放電システム10が備える充放電器100の数は特に限定されない。
充放電システム10は、図1に示すように、駐車スペースS1~S5を隣接配置した集中タイプの充放電ステーションに配置されてもよいし、駐車スペースを分散配置(建物の別フロアに配置等)した分散タイプの充放電ステーション(図示せず)に配置されてもよい。図1では、駐車スペース(S1、S2、・・・)のそれぞれに充放電器100が配置されているが、この形態に限定されず、複数の駐車スペースに1つの充放電器100が配置されてもよいし、1つの駐車スペースに複数の充放電器100が配置されてもよい。1つの充放電器100に、複数の車両30(複数の車両蓄電装置40)が接続されてもよい。充放電システム10が配置される充放電ステーションは、公共駐車場等の公共の場所に設けられてもよいし、企業または個人の敷地内に設けられてもよい。
図2に示すように、充放電器100は、電力系統50、車両蓄電装置40、及び、電力負荷20に接続されて、これらと電力のやりとりを行う。つまり、充放電器100は、電力系統50及び車両蓄電装置40から電力の供給を受けたり、電力系統50、車両蓄電装置40及び電力負荷20に電力を供給したりする。具体的には、充放電器100は、車両30が有する蓄電装置である車両蓄電装置40に接続され、車両蓄電装置40との間で充放電を行う充放電スタンドである。充放電器100は、通常時等に、電力系統50からの電力を車両蓄電装置40に供給(充電)したり電力負荷20に供給したりし、非常時等に、車両蓄電装置40を放電させて電力を電力負荷20に供給する。
電力系統50は、例えば電力会社が保有する商用電力系統であり、火力発電所等の系統電源51が発電した交流電力が流れる。電力系統50は、当該交流電力を充放電器100に供給する。電力系統50は、商用電力系統には限定されず、充放電システム10の外部に設けられた、充放電システム10に電力を供給する電力系統であればよく、商用電力系統に接続されない離島または所定地域に設置された電力系統等でもよい。
車両30は、電気自動車(EV)、及び、プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)等の自動車(移動体)である。車両蓄電装置40は、車両30に搭載される蓄電装置(電源装置、バッテリ)であり、車両30に電力を供給し、車両30を駆動する。車両蓄電装置40は、充放電器100を介して、電力を充電し、かつ、電力を放電する。具体的には、車両蓄電装置40は、直列及び/または並列に接続された複数の蓄電素子を有している。蓄電素子は、電気を充電し、また、電気を放電することのできる二次電池(単電池)であり、例えば、リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池である。蓄電素子は、非水電解質二次電池には限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池、キャパシタ、一次電池、または、固体電解質を用いた電池等であってもよい。
本実施の形態では、充放電システム10は、5つの充放電器100(101~105)を備えており、5つの充放電器100(101~105)は、車両30(31~35)が有する車両蓄電装置40(41~45)がそれぞれ接続可能に構成されている。つまり、充放電器101に接続される車両30(車両蓄電装置40)を、車両31(車両蓄電装置41)と称し、充放電器102に接続される車両30(車両蓄電装置40)を、車両32(車両蓄電装置42)と称する。充放電器103~105についても同様である。
電力負荷20は、供給エリア1内で消費される電力負荷であり、停電等の非常時でも使用される特定負荷、及び、通常時に使用される一般負荷等を有している。具体的には、電力負荷20は、事務所等の施設のエレベータまたは業務用空調等で使用される動力負荷、事務所等の施設の照明またはコンセント等に使用される電灯負荷、並びに、家電機器または工場で機械設備を稼動するための負荷等を有している。
本実施の形態では、5つの充放電器100(101~105)は、電線60を介して互いに接続されており、この電線60を介して、5つの充放電器100(101~105)に5つの電力負荷20(21~25)がそれぞれ接続されている。電力負荷21は、空調等に使用される動力系の三相負荷であり、電力負荷22は、照明等に使用される電灯系の単相負荷である等、電力負荷21~25は、それぞれ異なる電力負荷であってもよい。充放電器101には電力負荷21が接続されて、停電時の電力負荷21のバックアップ用として充放電器101を活用できる。充放電器102には電力負荷22が接続されて、停電時の電力負荷22のバックアップ用として充放電器102を活用できる。充放電器103~105についても同様である。
充放電器101~105は、電線60を介して互いに電気的に接続されているため、充放電器101~105のうちのいずれの充放電器100からでも、電力負荷21~25のうちのいずれの電力負荷20に対しても電力を供給可能に構成されている。つまり、充放電器101から電力負荷22~25にも電力を供給でき、充放電器102から電力負荷21及び23~25にも電力を供給できる。充放電器103~105についても同様である。このように、電力系統50は、系統電力を供給するための連系ラインであるのに対し、電線60は、自立並列運転するための自立ラインである。さらに、充放電器101~105は、通信線70を介して互いに接続されており、RS485通信等によって互いに通信可能となっている。これにより、充放電器101~105は、互いに情報(アドレス情報等)を交換可能に構成されている。以下に、充放電器100(101~105)の構成及び機能について、詳細に説明する。
[2 充放電器100の説明]
図3は、本実施の形態に係る充放電器100の機能構成を示すブロック図である。充放電システム10が備える5つの充放電器100(101~105)は、全て同様の構成を有するため、以下では、1つの充放電器100について説明する。
図3に示すように、充放電器100は、充放電ユニット110と、制御部120と、通信部130と、記憶部140と、を有している。充放電器100は、上記構成の他、ユーザからの入力を受け付ける入力部(操作部)、及び、各種情報を表示する液晶ディスプレイ等の表示部(表示画面)等を有していてもよい。充放電器100は、入力部と表示部の機能を持つタッチパネルを有していてもよい。
充放電ユニット110は、交流電力を直流電力に変換する順変換(コンバート)と、直流電力を交流電力に変換する逆変換(インバート)とを選択的に行う、双方向の変換回路である。充放電ユニット110は、電力系統50からの交流電力を直流電力に変換し、車両蓄電装置40に供給して車両蓄電装置40を充電する。充放電ユニット110は、車両蓄電装置40から放電された直流電力を交流電力(単相交流電力または三相交流電力)に変換し、電線60を介して電力負荷20に供給する。
制御部120は、充放電ユニット110に指令を与えることで、充放電ユニット110を制御する。制御部120は、充放電ユニット110から出力される電力の電圧、当該電圧の位相、及び、電流等を制御する機能を有している。制御部120は、充放電システム10が備えるいずれの充放電器100がマスター機であるか、充放電システム10が何台の充放電器100を備えるか、等を判断する機能も有している。制御部120は、充放電システム10が備える各充放電器100に車両蓄電装置40が接続されているか否かを示す情報、及び、接続されている場合の車両蓄電装置40のSOC(State Of Charge)等の各種情報を取得する機能も有している。制御部120は、通信部130を介して、他の充放電器100へ情報を送信したり、他の充放電器100から情報を取得したりして、他の充放電器100と通信を行う。制御部120が行う処理(充放電システム10が行う処理、充放電システム10の制御方法)の詳細については、後述する。
通信部130は、通信線70を介して、他の充放電器100が有する他の通信部130と通信可能な、ネットワークインターフェースカード(NIC)等の通信基板である。通信部130は、制御部120から情報を取得し、取得した情報を他の通信部130に送信したり、他の通信部130から他の充放電器100についての情報を取得したりする。通信部130は、通信線70を介さずに、無線通信により、他の充放電器100が有する他の通信部130と通信してもよい。
記憶部140は、通信部130が取得したデータ、制御部120が取得したり生成したりしたデータ等、制御部120が制御を行うために必要なデータ等を記憶しているメモリである。記憶部140には、制御情報141が記憶されている。制御情報141には、制御部120が制御を行うために必要なデータが書き込まれている。具体的には、制御情報141には、充放電システム10が備えるいずれの充放電器100がマスター機であるかを示す情報(マスター情報)、及び、充放電システム10が何台の充放電器100を備えているかを示す情報が記憶されている。制御情報141には、自身の充放電器100がマスター機の場合に設定される所定の電圧及び当該電圧の位相(標準電圧及びその位相)、並びに、自身の充放電器100がスレーブ機の場合にマスター機の電圧及び当該電圧の位相も記憶されている。制御情報141には、充放電システム10が備える各充放電器100に車両蓄電装置40が接続されているか否かを示す情報、及び、接続されている場合の車両蓄電装置40のSOC等の各種情報も記憶されている。
[3 充放電システム10の処理フローの説明]
次に、充放電システム10が行う処理(充放電システム10の制御方法)について、説明する。具体的には、充放電システム10の充放電器100が備える制御部120が行う種々の処理について、詳細に説明する。図4は、本実施の形態に係る充放電システム10(充放電器100が備える制御部120)が行う処理を示すフローチャートである。
以下の説明において、対象となる制御部120が制御する自身の充放電器100(対象となる制御部120を有する充放電器100)を、第一充放電器100aとも称し、他の充放電器100を、第二充放電器100bとも称する(符号100a、100bについては図6等参照)。つまり、第一充放電器100aは、他の充放電器100である第二充放電器100bと、電線60を介して電気的に接続されている。第一充放電器100aから出力される電力の電圧を第一電圧とも称し、当該第一電圧の位相を第一位相とも称する。第二充放電器100bから出力される電力の電圧を第二電圧とも称し、当該第二電圧の位相を第二位相とも称する。第一充放電器100aに接続される車両蓄電装置40を、第一車両蓄電装置40aとも称し、第二充放電器100bに接続される他の車両蓄電装置40を、第二車両蓄電装置40bとも称する(符号40a、40bについては図6等参照)。
図4に示すように、まず、制御部120は、自身の充放電器100である第一充放電器100aから出力される電圧である第一電圧と第一電圧の位相である第一位相とを制御する(S102)。具体的には、制御部120は、第一充放電器100aがスレーブ機の場合に、第一充放電器100aから出力される第一電圧と第一位相とを、第二充放電器100b(マスター機)から出力される電圧である第二電圧と第二電圧の位相である第二位相とに合わせるように制御する。制御部120は、第一充放電器100aがマスター機の場合には、第一充放電器100aから出力される第一電圧及び第一位相を、所定の電圧及び位相に合わせるように制御する。当該所定の電圧及び位相は、本実施の形態では、標準電圧(202V等)及びその位相(50Hzまたは60Hz等)である。このように、第一充放電器100aは、電圧型電圧制御を行う制御部120を備えている。この制御部120が第一充放電器100aの第一電圧及び第一位相を制御する処理の詳細については、後述する。
次に、制御部120は、自身の充放電器100である第一充放電器100aから出力される電流を制御する(S104)。具体的には、制御部120は、第一充放電器100aに接続された第一車両蓄電装置40aの残容量に応じて、第一充放電器100aから出力される電流の大きさを決定し、当該電流が決定した値になるように制御する。この制御部120が第一充放電器100aの電流を制御する処理の詳細については、後述する。
制御部120は、自身の充放電器100である第一充放電器100aから、制御した第一電圧、第一位相及び電流の値を有する電力を出力し、電力負荷20に電力を供給する(S106)。つまり、制御部120は、第一充放電器100aの第一電圧と第一位相とを、第二充放電器100b(マスター機)の第二電圧と第二位相とに合わせるように制御することで、電力負荷21~25の全ての電力負荷20に電力を供給できるようになっている。このため、制御部120は、第一充放電器100aから、電力負荷21~25の全部または一部の電力負荷20に電力を供給する。このように、制御部120は、充放電器100を自立並列運転させることができる自立並列機能を有している。
以上のようにして、充放電システム10が行う処理(充放電システム10の制御方法)は、終了する。
次に、制御部120が第一充放電器100aの第一電圧及び第一位相を制御する処理(図4のS102)について、詳細に説明する。図5は、本実施の形態に係る制御部120が第一充放電器100aの第一電圧及び第一位相を制御する処理を示すフローチャートである。図6は、本実施の形態に係る制御部120が第一充放電器100aの第一電圧及び第一位相を制御する処理(第一充放電器100aがスレーブ機の場合)を説明する図である。図7は、本実施の形態に係る制御部120が第一充放電器100aの第一電圧及び第一位相を制御する処理(第一充放電器100aがマスター機の場合)を説明する図である。
図5に示すように、制御部120は、第一充放電器100aに第一車両蓄電装置40aが接続されたか否かを判断する(S202)。制御部120は、第一充放電器100aに第一車両蓄電装置40aが接続されたと判断した場合(S202でYES)、第二充放電器100bに第二車両蓄電装置40bが接続されているか否かを判断する(S204)。
図6では、充放電器103を第一充放電器100aとし、他の充放電器101、102、104及び105を第二充放電器100bとしている。さらに、充放電器101がマスター機であるとする。この構成において、2つの第二充放電器100b(充放電器101及び105)に、第二車両蓄電装置40b(車両蓄電装置41及び45)が接続された後に、第一充放電器100a(充放電器103)に第一車両蓄電装置40a(車両蓄電装置43)が接続されるものとする。この場合、第一充放電器100a(充放電器103)の制御部120は、第一充放電器100aに第一車両蓄電装置40aが接続された際に、充放電ユニット110を介して、第一車両蓄電装置40aから、接続されたことを示す情報を取得する。これにより、制御部120は、第一充放電器100aに第一車両蓄電装置40aが接続されたと判断する。
図5に戻り、制御部120は、第二充放電器100bに第二車両蓄電装置40bが接続されていると判断した場合(S204でYES)、第一充放電器100aがスレーブ機であると判断して、マスター機の第二車両蓄電装置40bからマスター情報を取得する(S206)。マスター情報は、マスター機の第二車両蓄電装置40bを識別可能なアドレス情報等である。具体的には、制御部120は、先に第二車両蓄電装置40bが接続されている第二充放電器100bがマスター機であり、後で第一車両蓄電装置40aが接続された第一充放電器100aがスレーブ機であると判断する。このように、制御部120は、第一充放電器100aに第一車両蓄電装置40aが接続された際に、第二充放電器100bに第二車両蓄電装置40bが接続されている場合、第二充放電器100bがマスター機であり、第一充放電器100aがスレーブ機であると判断する。そして、制御部120は、マスター機の第二車両蓄電装置40bからマスター情報を取得する。
第一充放電器100aに第一車両蓄電装置40aが接続された際に、1つの第二充放電器100bにしか第二車両蓄電装置40bが接続されていない場合には、制御部120は、当該1つの第二充放電器100bからマスター情報を取得する。制御部120は、複数の第二充放電器100bのそれぞれに第二車両蓄電装置40bが接続されている場合には、いずれの第二充放電器100bがマスター機であるかを示すマスター情報を取得する。つまり、制御部120は、当該複数の第二充放電器100bのうちのマスター機の第二車両蓄電装置40bから、当該第二車両蓄電装置40bがマスター機であることを示すマスター情報を取得する。
図6では、第一充放電器100aに第一車両蓄電装置40aが接続された際に、複数の第二充放電器100b(充放電器101及び105)に第二車両蓄電装置40b(車両蓄電装置41及び45)が接続されている。このため、制御部120は、複数の第二充放電器100bから、通信線70を介して、接続されていることを示す情報を取得し、複数の第二充放電器100bに第二車両蓄電装置40bが接続されていると判断する。この際、制御部120は、第一充放電器100aがスレーブ機であると判断し、マスター機の第二充放電器100b(充放電器101)から、通信線70を介して、当該第二充放電器100b(充放電器101)がマスター機であることを示すマスター情報を取得する。制御部120は、取得したマスター情報を、記憶部140の制御情報141に書き込んで記憶させる。
図5に戻り、制御部120は、第一充放電器100aから出力される第一電圧及び第一位相を、マスター情報で示されるマスター機の第二充放電器100bから出力される第二電圧及び第二位相に合わせるように制御する(S208)。具体的には、制御部120は、記憶部140の制御情報141からマスター情報を読み出して取得し、当該マスター情報で示されるマスター機の第二充放電器100bから、通信線70を介して、第二電圧及び第二位相を取得し、記憶部140の制御情報141に書き込んで記憶させる。その後、制御部120は、記憶部140の制御情報141から第二電圧及び第二位相を読み出して取得し、第一充放電器100aの第一電圧及び第一位相を第二電圧及び第二位相に合わせる(一致させる)ように制御する。制御部120は、第一電圧及び第一位相を第二電圧及び第二位相に合わせる(一致させる)制御を、ハードウェア(アナログ回路等)によって行ってもよいし、ソフトウェア(プログラム)によって行ってもよい。これらハードウェア(アナログ回路等)及びソフトウェア(プログラム)は、従来知られている公知の手法によって実現できる。
制御部120は、第二充放電器100bに第二車両蓄電装置40bが接続されていないと判断した場合(S204でNO)には、第一充放電器100aがマスター機であると判断する(S210)。つまり、制御部120は、第一充放電器100aに第一車両蓄電装置40aが接続された際に、第二充放電器100bに第二車両蓄電装置40bが接続されていない場合、第一充放電器100aがマスター機であると判断する。
図7では、第一充放電器100a(充放電器103)に第一車両蓄電装置40a(車両蓄電装置43)が接続される際に、いずれの第二充放電器100bにも第二車両蓄電装置40bが接続されていない。この場合、第一充放電器100a(充放電器103)の制御部120は、第一充放電器100aに第一車両蓄電装置40aが接続された際に、いずれの第二充放電器100bからもマスター情報を取得していないため、第一充放電器100aがマスター機であると判断する。これにより、制御部120は、第一充放電器100aがマスター機であることを示すマスター情報を生成し、記憶部140の制御情報141に書き込んで記憶させる。さらに、制御部120は、第一充放電器100aがマスター機であることを示すマスター情報を、通信線70を介して、第二充放電器100bに送信する。
図5に戻り、制御部120は、第一充放電器100aから出力される第一電圧及び第一位相を、所定の電圧及び位相に合わせるように制御する(S212)。具体的には、制御部120は、記憶部140の制御情報141から、予め設定された標準電圧及びその位相を読み出して取得し、第一充放電器100aの第一電圧及び第一位相を、当該標準電圧及びその位相に合わせる(一致させる)ように制御する。制御部120は、第一電圧及び第一位相を標準電圧及びその位相に合わせる(一致させる)制御を、ハードウェア(アナログ回路等)によって行ってもよいし、ソフトウェア(プログラム)によって行ってもよい。これらハードウェア(アナログ回路等)及びソフトウェア(プログラム)は、従来知られている公知の手法によって実現できる。
次に、制御部120が第一充放電器100aの第一電圧及び第一位相を制御する処理(図4のS102)のうちの、マスター機が変更された場合の処理について、詳細に説明する。図8は、本実施の形態に係る制御部120が第一充放電器100aの第一電圧及び第一位相を制御する処理(マスター機が変更された場合)を示すフローチャートである。図9は、本実施の形態に係る制御部120が第一充放電器100aの第一電圧及び第一位相を制御する処理(マスター機が変更された場合)を説明する図である。
図8に示すように、制御部120は、マスター機が変更されたか否かを判断する(S302)。制御部120は、マスター機が変更されたと判断した場合(S302でYES)、第一充放電器100aの第一電圧及び第一位相を、変更後のマスター機の第二充放電器100bの第二電圧及び第二位相に合わせるように制御する。具体的には、制御部120は、マスター機の第二充放電器100bに接続された第二車両蓄電装置40bの残容量を示す値が所定の閾値以下になった場合、または、マスター機の第二充放電器100bから第二車両蓄電装置40bが切り離された場合に、マスター機が変更されたと判断する。
図9では、マスター機である充放電器101(第二充放電器100b)から、車両蓄電装置41(第二車両蓄電装置40b)が切り離された状態を示している。この場合、第一充放電器100a(充放電器103)の制御部120は、充放電器101(第二充放電器100b)から、通信線70を介して、車両蓄電装置41(第二車両蓄電装置40b)が切り離されたことを示す情報を取得する。これにより、制御部120は、マスター機が変更されたと判断する。本実施の形態では、充放電器101は、車両蓄電装置41が切り離された場合に、充放電器102にマスター権限を譲渡する。これにより、充放電器102がマスター機となり、第一充放電器100a(充放電器103)の制御部120は、充放電器102から、通信線70を介して、充放電器102がマスター機であることを示すマスター情報を取得する。制御部120は、取得したマスター情報を、記憶部140の制御情報141に書き込んで制御情報141を更新する。
そして、制御部120は、記憶部140の制御情報141からマスター情報を読み出して取得する。制御部120は、当該マスター情報で示されるマスター機の第二充放電器100b(充放電器102)から、通信線70を介して、第二電圧及び第二位相を取得し、記憶部140の制御情報141に書き込んで記憶させる。その後、制御部120は、記憶部140の制御情報141から第二電圧及び第二位相を読み出して取得し、第一充放電器100aの第一電圧及び第一位相を第二電圧及び第二位相に合わせる(一致させる)ように制御する。充放電器101が充放電器103(第一充放電器100a)にマスター権限を譲渡した場合には、制御部120は、上述の、第一充放電器100aがマスター機であると判断した場合の処理(図5のS210~S212)と同様の処理を行う。
マスター機である充放電器101(第二充放電器100b)に接続された車両蓄電装置41(第二車両蓄電装置40b)の残容量を示す値が所定の閾値以下になった場合にも、充放電器101は、充放電器102にマスター権限を譲渡する。この場合においても、第一充放電器100a(充放電器103)の制御部120は、充放電器101または充放電器102から、通信線70を介して、充放電器102にマスター権限が譲渡されたことを示す情報を取得し、マスター機が変更されたと判断する。
第二車両蓄電装置40bの残容量とは、第二車両蓄電装置40bに充電されている電気容量である。所定の閾値は、第二車両蓄電装置40bの残容量の大きさと比較するための閾値である。第二車両蓄電装置40bの残容量を示す指標としてSOCまたは電圧値を用いることができるため、本実施の形態では、所定の閾値は、第二車両蓄電装置40bのSOCまたは電圧値の大きさと比較するための閾値(%またはV)である。第二車両蓄電装置40bの残容量を示す値が所定の閾値以下になったか否かの判断は、第二充放電器100b(充放電器101)が行う。
以上のようにして、制御部120が第一充放電器100aの第一電圧及び第一位相を制御する処理(図4のS102)は、終了する。
次に、制御部120が第一充放電器100aの電流を制御する処理(図4のS104)について、詳細に説明する。図10は、本実施の形態に係る制御部120が第一充放電器100aの電流を制御する処理を示すフローチャートである。
図10に示すように、制御部120は、第一充放電器100aに接続された第一車両蓄電装置40aの残容量が、第二充放電器100bに接続された第二車両蓄電装置40bの残容量よりも大きいか否かを判断する(S402)。
第一車両蓄電装置40aの残容量とは、上述した第二車両蓄電装置40bの残容量と同様に、第一車両蓄電装置40aに充電されている電気容量であり、第一車両蓄電装置40aの残容量を示す指標としてSOCまたは電圧値を用いることができる。つまり、制御部120は、第一車両蓄電装置40a及び第二車両蓄電装置40bのSOCまたは電圧値を比較することで、当該残容量の比較を行うことができる。具体的には、制御部120は、通信線70を介して、第二充放電器100bから第二車両蓄電装置40bの残容量を示す値(SOCまたは電圧値等)を取得し、第一車両蓄電装置40aの残容量を示す値(SOCまたは電圧値等)と比較することで、当該残容量の比較を行う。
制御部120は、第一車両蓄電装置40aの残容量が第二車両蓄電装置40bの残容量よりも大きいと判断した場合(S402でYES)、第一充放電器100aから出力される電力の電流を、第二充放電器100bから出力される電力の電流よりも大きくなるように制御する(S404)。制御部120は、第一車両蓄電装置40aの残容量が第二車両蓄電装置40bの残容量よりも小さいと判断した場合(S402でNO)、第一充放電器100aから出力される電力の電流を、第二充放電器100bから出力される電力の電流よりも小さくなるように制御する(S406)。制御部120は、第一車両蓄電装置40aの残容量が第二車両蓄電装置40bの残容量と同じであると判断した場合には、第一充放電器100aから出力される電力の電流を、第二充放電器100bから出力される電力の電流と同じ値になるように制御する。制御部120は、第一充放電器100aの電流の制御を、ハードウェア(アナログ回路等)によって行ってもよいし、ソフトウェア(プログラム)によって行ってもよい。これらハードウェア(アナログ回路等)及びソフトウェア(プログラム)は、従来知られている公知の手法によって実現できる。
このように、制御部120は、第一充放電器100aに接続された第一車両蓄電装置40aの残容量に応じて、第一充放電器100aから出力される電流の大きさを決定する。具体的には、制御部120は、第一車両蓄電装置40aの残容量と、第二充放電器100bに接続された第二車両蓄電装置40bの残容量とを比較し、大きい残容量の車両蓄電装置40に接続された充放電器100から出力される電流を、小さい残容量の車両蓄電装置40に接続された充放電器100から出力される電流よりも大きくする。
以上のようにして、制御部120が第一充放電器100aの電流を制御する処理(図4のS104)は、終了する。
以上のような自立並列機能を有する充放電器100が自立並列運転する際に行う動作について、以下に、一例を説明する。自立並列運転は、マスター機からの信号をもとにマスター・スレーブ動作で並列出力を行う。各充放電器100にはアドレスを付与し、アドレス1の充放電器100をマスター機に設定し、アドレス2以降の充放電器100をスレーブ機に設定する。自立並列の運転シーケンスは以下の通りである。
(1)マスター機は、停電を検出すると、通信線70を介してRS485通信等により、充放電システム10内の全スレーブ機の状態を確認する。(2)マスター機は、全スレーブ機が正常であれば、スレーブ機へ送電指示を行い、並列運転を開始する。全スレーブ機が正常であるとは、全ての充放電器100の異常及び通信異常の発生がない状態を示す。(3)マスター機は、スレーブ機の状態確認を5秒間行い、5秒以内に異常(返答なしを含む)が解除されない機器を並列運転から排除し、残りの充放電器100で並列運転を開始する。(4)マスター機は、並列運転後に異常機器の正常が確認できれば、並列運転に加える。(5)マスター機は、充放電器100間の通信及び自立同期信号を、電力系統50が正常な場合にも常時監視し、異常時は通信異常を出力する。
マスター権限の設定については、電力系統50が正常な場合は、アドレス1の充放電器100(充放電器101等)がマスター機となり、その他のアドレスの充放電器100はスレーブ機となる。電力系統50の停電時は、アドレス1の充放電器100がマスター機として機器間の通信状態を確認し、通信が行われている他機をスレーブ機として認識する。マスター機が異常及び停止指令にて停止した場合には、次のアドレスのスレーブ機にマスター権限を譲渡する。譲渡時に該当スレーブ機が異常の場合は、次々アドレスのスレーブ機に権限を譲渡する。マスター機が最下位アドレスの場合は、最上位アドレス(アドレス1)に権限を譲渡する。マスター権限譲渡時に、全スレーブ機異常により権限譲渡が出来ない場合は、マスター権限移動異常を出力する。マスター権限譲渡の前にマスター機の制御電源が停止した場合には、充放電システム10内にマスター機が存在しなくなるため、自立運転を停止する。
[4 効果の説明]
従来の充放電システムでは、一方の充放電器から、他方の充放電器に接続された電力負荷へ電力を供給できない。図11は、従来の充放電システム11の構成を示すブロック図である。図11は、図2に示した本実施の形態における充放電システム10のブロック図に対応する図である。図11に示すように、従来の充放電システム11では、充放電器301は、電線61を介して電力負荷21に接続され、電力負荷21に電力を供給可能に構成されている。しかしながら、充放電器301は、電線62~65には接続されていないため、電線62~65を介して電力負荷22~25へ電力を供給できない。つまり、従来の充放電システム11では、一方の充放電器301から、他方の充放電器302~305に接続された電力負荷22~25へ電力を供給できない。充放電器302~305についても同様である。このため、停電時等に、車両蓄電装置40が接続されていない充放電器302及び304からは、電力負荷22及び24へ電力を供給できず、電力負荷22及び24への電力供給が停止してしまう。これに対し、本実施の形態に係る充放電システム10は、一方の充放電器100から、他方の充放電器100に接続された電力負荷20へ電力を供給できる。以下に詳細に説明する。
図6に示すように、本実施の形態に係る充放電システム10は、第一車両蓄電装置40aが接続される第一充放電器100aから出力される第一電圧と第一位相とを、第二車両蓄電装置40bが接続される第二充放電器100bから出力される第二電圧と第二位相とに合わせるように制御する。このように、第一充放電器100aから出力される第一電圧と第一位相とを、第二充放電器100bから出力される第二電圧と第二位相とに合わせることで、第一充放電器100aと第二充放電器100bとを並列接続できる。つまり、第一充放電器100aは、自立並列機能を有することとなる。これにより、第一充放電器100aから、第二充放電器100bに接続された電力負荷20へ電力を供給でき、かつ、第二充放電器100bから、第一充放電器100aに接続された電力負荷20へ電力を供給できる。したがって、充放電システム10によれば、車両30が有する車両蓄電装置40が接続される充放電器100のうち、一方の充放電器100から、他方の充放電器100に接続された電力負荷20へ電力を供給できる。複数の駐車スペースのいずれかに車両30が駐車された場合、その駐車スペースに設けられた充放電器100に接続されている電力負荷20のみならず、他の駐車スペースに設けられた充放電器100に接続されている電力負荷20にも、車両蓄電装置40からの電力を供給できる。車両30のドライバーがいずれの駐車スペースに駐車すべきかを気にすることなく、車両蓄電装置40から電力負荷20に給電できる。
図11に示した従来の充放電システム11において、電線61~65を接続した場合を考える。従来の充放電システム11は、電圧型電流制御の充放電器(電流型インバータ)を用いており、電圧源の充放電器が故障すると、電力供給ができなくなってしまう。これに対し、本実施の形態に係る充放電システム10は、電圧型電圧制御の充放電器同士が自立並列運転する。この充放電システム10は、いずれかの充放電器が故障しても、電力供給を続けることができるため、BCP(Business Continuity Plan)の観点から特に有用である。
充放電システム10は、先に車両蓄電装置40が接続された第二充放電器100bをマスター機とし、後に車両蓄電装置40が接続された第一充放電器100aをスレーブ機として、スレーブ機の第一電圧及び第一位相を、マスター機の第二電圧及び第二位相に合わせるように制御する。充放電システム10は、このようにマスター機とスレーブ機とを設定して、マスター機とスレーブ機とを並列接続する。これにより、スレーブ機から、マスター機に接続された電力負荷20へ電力を供給でき、かつ、マスター機から、スレーブ機に接続された電力負荷20へ電力を供給できる。
充放電システム10は、いずれの第二充放電器100bがマスター機であるかを示すマスター情報を取得し、第一電圧及び第一位相を、マスター情報で示されるマスター機の第二充放電器100bの第二電圧及び第二位相に合わせるように制御する。このように、充放電システム10は、マスター情報からマスター機を設定して、マスター機とスレーブ機とを並列接続する。これにより、スレーブ機から、マスター機に接続された電力負荷20へ電力を供給でき、かつ、マスター機から、スレーブ機に接続された電力負荷20へ電力を供給できる。
充放電システム10は、最初に車両蓄電装置40が接続された第一充放電器100aをマスター機とし、マスター機の第一電圧及び第一位相を、所定の電圧及び位相に合わせるように制御する。すなわち、電圧及び位相を合わせるべき他の充放電器100がない場合、自身をマスター機であると判断し、その第一電圧及び第一位相を、所定の電圧及び位相に合わせるように制御する。これにより、充放電システム10は、マスター機の電圧及び位相を基準にして、後から車両蓄電装置40が接続されたスレーブ機の電圧及び位相を設定でき、マスター機とスレーブ機とを並列接続できる。
充放電システム10は、マスター機が変更された場合でも、スレーブ機の第一電圧及び第一位相を、変更後のマスター機の第二電圧及び第二位相に合わせるように制御することで、変更後のマスター機とスレーブ機とを並列接続できる。
マスター機の第二充放電器100bに接続された第二車両蓄電装置40bの残容量を示す値が所定の閾値以下になった場合、または、マスター機の第二充放電器100bから第二車両蓄電装置40bが切り離された場合に、当該第二充放電器100bから電力を供給できなくなる。そのため、マスター機を変更する必要がある。このため、充放電システム10は、マスター機の第二充放電器100bに接続された第二車両蓄電装置40bの残容量を示す値が所定の閾値以下になった場合、または、マスター機の第二充放電器100bから第二車両蓄電装置40bが切り離された場合に、マスター機を変更する。これにより、充放電システム10は、スレーブ機の第一電圧及び第一位相を、変更後のマスター機の第二電圧及び第二位相に合わせるように制御することで、変更後のマスター機とスレーブ機とを並列接続できる。
第一充放電器100aに接続された第一車両蓄電装置40aの残容量が変化すると、第一車両蓄電装置40aから放電できる電力が変化し、第一充放電器100aから電力負荷20に供給できる電力が変化する場合がある。このため、充放電システム10は、第一充放電器100aに接続された第一車両蓄電装置40aの残容量に応じて、第一充放電器100aから出力される電流の大きさを決定する。これにより、充放電システム10は、第一車両蓄電装置40aの残容量に応じた大きさの電力を、第一充放電器100aから電力負荷20に供給できる。
充放電器100に接続された車両蓄電装置40の残容量が大きいほど、車両蓄電装置40から多くの電力を放電できるため、当該充放電器100から電力負荷20に多くの電力を供給できる。このため、充放電システム10は、第一車両蓄電装置40a及び第二車両蓄電装置40bの残容量を比較し、残容量が大きい方の車両蓄電装置40に接続された充放電器100から出力される電流を大きくする。これにより、充放電システム10は、充放電器100から電力負荷20にバランスよく電力を供給できる。
充放電システム10において、第一車両蓄電装置40aが接続される第一充放電器100aが、電圧型電圧制御を行う。このように、第一充放電器100aが電圧型電圧制御を行うことで、第一充放電器100aと、他の充放電器100である第二充放電器100bとを並列接続できる。つまり、充放電システム10は、自立並列機能を有することとなる。これにより、第一充放電器100aから、第二充放電器100bに接続された電力負荷20へ電力を供給でき、かつ、第二充放電器100bから、第一充放電器100aに接続された電力負荷20へ電力を供給できる。したがって、充放電システム10によれば、車両30が有する蓄電装置である車両蓄電装置40が接続される充放電器100のうち、一方の充放電器100から、他方の充放電器100に接続された電力負荷20へ電力を供給できる。
本実施の形態に係る充放電システム10の制御方法では、第一車両蓄電装置40aが接続される第一充放電器100aから出力される第一電圧と第一位相とを、第二車両蓄電装置40bが接続される第二充放電器100bから出力される第二電圧と第二位相とに合わせるように制御する。これにより、上述の通り、第一充放電器100aから、第二充放電器100bに接続された電力負荷20へ電力を供給でき、かつ、第二充放電器100bから、第一充放電器100aに接続された電力負荷20へ電力を供給できる。したがって、充放電システム10の制御方法によれば、車両30が有する蓄電装置である車両蓄電装置40が接続される充放電器100のうち、一方の充放電器100から、他方の充放電器100に接続された電力負荷20へ電力を供給できる。
[5 変形例の説明]
以上、本実施の形態に係る充放電システム10及びその制御方法について説明したが、本発明は、上記実施の形態には限定されない。今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではなく、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれる。
上記実施の形態では、充放電システム10は、複数の充放電器100を備えることとしたが、1台の充放電器100しか備えていなくてもよい。つまり、上記実施の形態において、充放電システム10は、1台の充放電器100しか備えておらず、当該充放電器100の電圧及び位相を、他の充放電システムが備える充放電器の電圧及び位相に合わせるように制御してもよい。
上記実施の形態において、充放電システム10は、パワーコンディショナをさらに備えていてもよい。この場合、充放電器100(第一充放電器100a)は、パワーコンディショナが稼働している場合には、電圧型電流制御を行い、パワーコンディショナが停止した場合に、電圧型電圧制御を行うように切り替えてもよい。これにより、充放電器100(第一充放電器100a)は、パワーコンディショナが停止した場合でも、電力負荷20等に電力を供給できる。この場合、充放電器100の制御部120が有する機能を、パワーコンディショナ内の処理部が有していてもよい。充放電器100は、パワーコンディショナと一体化されていてもよい。パワーコンディショナの内部に充放電器100の機能が内蔵されてもよいし、充放電器100の内部にパワーコンディショナの機能が内蔵されてもよい。
充放電システム10にパワーコンディショナを用いる場合、安定した電圧源になり得る蓄電池付きパワーコンディショナ(例えば、蓄電池付き太陽光パワーコンディショナ)を用いることが好ましい。安定した電圧源を確保することで、BCP強化や、地域の防災・減災、レジリエンス機能の向上に繋がる。
上記実施の形態において、制御部120が有する機能を、通信部130が有していてもよいし、その他の充放電器100内の機器が有していてもよい。制御部120は、他のスレーブ機から出力される電圧とその位相とを、マスター機から出力される電圧とその位相とに合わせるように制御する機能も有していてもよい。
上記実施の形態では、充放電器100は、記憶部140を有していることとしたが、記憶部140を有しておらず、外部の記録媒体に情報を記憶させて、当該記録媒体から情報を取得してもよい。
上記実施の形態では、充放電器100の制御部120は、充放電器100に接続された車両蓄電装置40の残容量に応じて、充放電器100から出力される電流の大きさを決定することとしたが、これには限定されない。制御部120は、当該残容量以外の指標に基づいて当該電流の大きさを決定してもよいし、当該残容量等にかかわらず、充放電システム10が備える全ての充放電器100から出力される電流が同じ大きさになるように制御してもよい。
上記実施の形態では、車両蓄電装置40は、EV等の車両30に搭載されて、車両30に電力を供給し、車両30を駆動する蓄電装置(バッテリ)であることとしたが、これには限定されない。車両蓄電装置40は、ガソリン車等の車両30に運搬される蓄電装置(コンテナに積載されたバッテリ等)であってもよい。
本発明は、充放電システム10及び充放電システム10の制御方法として実現できるだけでなく、充放電システム10の制御方法に含まれる処理をコンピュータに実行させるためのプログラムとしても実現できる。つまり、充放電システム10の充放電器100が備える各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。本発明は、当該プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD-ROM、MO、DVD、DVD-ROM、DVD-RAM、BD(Blu-ray(登録商標)Disc)、半導体メモリとしても実現できる。当該プログラムは、当該記録媒体及びインターネット等の伝送媒体を介して流通させることができる。本発明は、充放電器100に含まれる処理部を備える集積回路としても実現できる。つまり、図3に示した充放電器100の各機能ブロックは、集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現されてもよい。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部または全てを含むように1チップ化されてもよい。このように、充放電器100は、各構成要素が、専用のハードウェアで構成されてもよいし、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。
上記実施の形態及びその変形例における任意の構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
本発明は、車両が有する蓄電装置が接続される充放電システム等に適用できる。
1 供給エリア
10、11 充放電システム
20、21、22、23、24、25 電力負荷
30、31、32、33、34、35 車両
40、41、42、43、44、45 車両蓄電装置
40a 第一車両蓄電装置
40b 第二車両蓄電装置
50 電力系統
51 系統電源
60、61、62、63、64、65 電線
70 通信線
100、101、102、103、104、105、301、302、303、304、305 充放電器
100a 第一充放電器
100b 第二充放電器
110 充放電ユニット
120 制御部
130 通信部
140 記憶部
141 制御情報

Claims (11)

  1. 車両が有する蓄電装置である車両蓄電装置が接続され、電力負荷に電力を供給する充放電器を備える充放電システムであって、
    前記車両蓄電装置である第一車両蓄電装置が接続される前記充放電器であって、他の車両蓄電装置である第二車両蓄電装置が接続される他の充放電器である第二充放電器に電気的に接続される第一充放電器を備え、
    前記第一充放電器は、前記第一充放電器から出力される電圧である第一電圧と前記第一電圧の位相である第一位相とを、前記第二充放電器から出力される電圧である第二電圧と前記第二電圧の位相である第二位相とに合わせるように制御する制御部を備える
    充放電システム。
  2. 前記制御部は、前記第一充放電器に前記第一車両蓄電装置が接続された際に、前記第二充放電器に前記第二車両蓄電装置が接続されている場合、前記第二充放電器がマスター機であり、前記第一充放電器がスレーブ機であると判断し、前記第一電圧及び前記第一位相を、前記第二充放電器の前記第二電圧及び前記第二位相に合わせるように制御する
    請求項1に記載の充放電システム。
  3. 前記制御部は、複数の前記第二充放電器のそれぞれに前記第二車両蓄電装置が接続されている場合、いずれの第二充放電器がマスター機であるかを示すマスター情報を取得し、前記第一電圧及び前記第一位相を、前記マスター情報で示されるマスター機の第二充放電器の前記第二電圧及び前記第二位相に合わせるように制御する
    請求項2に記載の充放電システム。
  4. 前記制御部は、前記第一充放電器に前記第一車両蓄電装置が接続された際に、前記第二充放電器に前記第二車両蓄電装置が接続されていない場合、前記第一充放電器がマスター機であると判断し、前記第一電圧及び前記第一位相を、所定の電圧及び位相に合わせるように制御する
    請求項1~3のいずれか一項に記載の充放電システム。
  5. 前記制御部は、マスター機が変更されたと判断した場合、前記第一電圧及び前記第一位相を、変更後のマスター機の第二充放電器の前記第二電圧及び前記第二位相に合わせるように制御する
    請求項1~4のいずれか一項に記載の充放電システム。
  6. 前記制御部は、マスター機の第二充放電器に接続された第二車両蓄電装置の残容量を示す値が所定の閾値以下になった場合、または、マスター機の第二充放電器から第二車両蓄電装置が切り離された場合に、マスター機が変更されたと判断する
    請求項5に記載の充放電システム。
  7. 前記制御部は、前記第一充放電器に接続された前記第一車両蓄電装置の残容量に応じて、前記第一充放電器から出力される電流の大きさを決定する
    請求項1~6のいずれか一項に記載の充放電システム。
  8. 前記制御部は、前記第一車両蓄電装置の残容量と、前記第二充放電器に接続された第二車両蓄電装置の残容量とを比較し、大きい残容量の車両蓄電装置に接続された充放電器から出力される電流を、小さい残容量の車両蓄電装置に接続された充放電器から出力される電流よりも大きくする
    請求項7に記載の充放電システム。
  9. 車両が有する蓄電装置である車両蓄電装置が接続され、電力負荷に電力を供給する充放電器を備える充放電システムであって、
    前記車両蓄電装置である第一車両蓄電装置が接続される前記充放電器である第一充放電器を備え、
    前記第一充放電器は、電圧型電圧制御を行う制御部を備える
    充放電システム。
  10. 車両が有する蓄電装置である車両蓄電装置が接続され、電力負荷に電力を供給する充放電器を備える充放電システムの制御方法であって、
    前記車両蓄電装置である第一車両蓄電装置が接続される前記充放電器であって、他の車両蓄電装置である第二車両蓄電装置が接続される他の充放電器である第二充放電器に電気的に接続される第一充放電器が、
    前記第一充放電器から出力される電圧である第一電圧と前記第一電圧の位相である第一位相とを、前記第二充放電器から出力される電圧である第二電圧と前記第二電圧の位相である第二位相とに合わせるように制御する
    充放電システムの制御方法。
  11. 請求項10に記載の充放電システムの制御方法に含まれる処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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