JP2023081341A - ケラチン物質又は頭飾製品用繊維の処理方法 - Google Patents

ケラチン物質又は頭飾製品用繊維の処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】人工的に着色又は脱色された、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維の処理方法であって、1回の処理によってもケラチン物質又は頭飾製品用繊維の色持続性を向上させることができ、さらに汚れの付着防止効果を付与できる方法を提供する。【解決手段】人工的に着色又は脱色された、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維を組成物で処理する方法であって、前記方法は、前記組成物を前記ケラチン物質又は頭飾製品用繊維に適用する工程を含み、前記組成物は、下記成分(A)及び成分(B):(A)シリコーン皮膜形成剤(B)重合度100以上のオルガノポリシロキサンを含有し、成分(A)及び成分(B)の合計含有質量に対する成分(A)の含有質量の割合[(A)/{(A)+(B)}]が10%以上である、方法。【選択図】なし

Description

本発明は、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維の処理方法に関する。
染毛剤による毛髪の染色、ブリーチ剤による毛髪の脱色、マニキュアによる爪の染色等、ケラチン物質には、ファッション性向上等を目的として人工的手段により着色又は脱色が施されることがある。しかしながらその着色又は脱色効果は日常の生活行動による摩擦、経時的変色、あるいは1回の洗浄などで失われることがあり、ケラチン物質、あるいはウイッグ等の頭飾製品用繊維に施された着色又は脱色を持続させる方法が検討されている。
例えば特許文献1には、人工的に着色された毛における色の保持を改善する方法として、所定の粒子径の疎水性粒子物質と、シリコーンをベースとした疎水性膜形成剤と、揮発性炭化水素又はシリコーン溶液を含有する媒体とを含み、非揮発性で水溶性の又は水分散性の有機成分の含有量が所定値未満である組成物を、人工的に着色された毛に塗布することを含む方法が開示されている。
特表2013-541585号公報
特許文献1の開示技術においては、着色処理された毛(濡れた毛又は乾燥した毛)に毎回のシャンプー後に組成物を塗布することが記載されている。しかしながら該方法ではシャンプーを行う度に組成物を毛髪に塗布する必要があり、着色効果の持続性において改善の余地があった。
また、着色されたケラチン物質の洗浄回数を少なくして色持続性をより向上させる観点で、処理後のケラチン物質に汚れの付着し難さ(防汚性)を付与できることが好ましい。しかしながら、ケラチン物質への防汚性付与については特許文献1では検討されていない。
本発明は、人工的に着色又は脱色された、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維の処理方法であって、1回の処理によってもケラチン物質又は頭飾製品用繊維の色持続性を向上させることができ、さらに汚れの付着防止効果を付与できる方法に関する。
本発明者らは、人工的に着色又は脱色された、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維を、シリコーン皮膜形成剤、及び重合度100以上のオルガノポリシロキサンを所定の質量比で含有する組成物で処理することにより上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、下記に関する。
[1]人工的に着色又は脱色された、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維を組成物で処理する方法であって、前記方法は、前記組成物を前記ケラチン物質又は頭飾製品用繊維に適用する工程を含み、
前記組成物は、下記成分(A)及び成分(B):
(A)シリコーン皮膜形成剤
(B)重合度100以上のオルガノポリシロキサン
を含有し、成分(A)及び成分(B)の合計含有質量に対する成分(A)の含有質量の割合[(A)/{(A)+(B)}]が10%以上である、方法。
[2]着色剤及び脱色剤からなる群から選ばれる1種以上を含有する第1剤、並びに、下記成分(A)及び成分(B)を含有し、成分(A)及び成分(B)の合計含有質量に対する成分(A)の含有質量の割合[(A)/{(A)+(B)}]が10%以上である第2剤、を備えた、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維処理用キット。
(A)シリコーン皮膜形成剤
(B)重合度100以上のオルガノポリシロキサン
本発明によれば、1回の処理によっても、人工的に着色又は脱色された、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維の色持続性を向上させることができ、さらに汚れの付着防止効果を付与することができる。
[定義]
「ポリマー」は、本明細書で用いる場合、1種又は複数の単位(これらの単位は、モノマーとして知られる化合物から誘導される)の繰返しに相当する化合物を意味する。この又はこれらの単位は、少なくとも2回、好ましくは少なくとも3回繰り返される。
「ケラチン物質」は、本明細書で用いる場合、例えば、人等の動物の皮膚、眉毛、睫毛、毛髪、爪等の他、人工的に製造されたケラチン物質(但し、頭飾製品用繊維は除く)等も包含する。
「毛髪」は、本明細書で用いる場合、ヒトの頭髪を意味するが、ヒトの頭部から切り離された毛髪も包含する。
「頭飾製品」は、本明細書で用いる場合、例えば、ヘアーウィッグ、かつら、ウィービング、ヘアーエクステンション、ブレードヘアー、ヘアーアクセサリー、ドールヘアー等を意味する。
「頭飾製品用繊維」は、本明細書で用いる場合、前記頭飾製品に用いられる繊維を意味する。
「疎水性」は、本明細書で用いる場合、ある物質の水中溶解度が、25℃で1質量%未満であることを意味する。
「皮膜形成」は、本明細書で用いる場合、それを適用した基材上に固体の膜を残すことを意味する。
「揮発性」は、本明細書で用いる場合、常圧で260℃以下の沸点を有するものを意味する。
[ケラチン物質又は頭飾製品用繊維の処理方法]
本発明のケラチン物質又は頭飾製品用繊維の処理方法(以下「本発明の方法」ともいう)は、人工的に着色又は脱色された、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維を組成物で処理する方法であって、前記方法は、前記組成物を前記ケラチン物質又は頭飾製品用繊維に適用する工程を含み、
前記組成物は、下記成分(A)及び成分(B):
(A)シリコーン皮膜形成剤
(B)重合度100以上のオルガノポリシロキサン
を含有し、成分(A)及び成分(B)の合計含有質量に対する成分(A)の含有質量の割合[(A)/{(A)+(B)}]が10%以上である。
本発明は上記構成とすることにより、1回の処理によっても、人工的に着色又は脱色された、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維の色持続性を向上させることができ、さらに汚れの付着防止効果を付与することができる。すなわち本発明の方法は、人工的に着色又は脱色された、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維の色を保護するための方法、及び、人工的に着色又は脱色された、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維に汚れの付着防止効果を付与するための方法に関する。
ここでいう「1回の処理」とは、組成物の適用回数が1回であることを意味する。但し、本発明の方法では、人工的に着色又は脱色された、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維を1回のみ処理することに限られず、複数回処理してもよい。
本発明が上記効果を奏する理由は定かではないが、以下のように推察される。
本発明の処理方法に用いる組成物は、成分(A)及び成分(B)を含有することにより、人工的に着色又は脱色された、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維表面に疎水性皮膜を形成することができる。成分(A)は疎水性の皮膜形成剤であり、皮膜の強度及び耐久性を保持できるので、摩擦、洗浄等によるケラチン物質又は頭飾製品用繊維の色変化を抑制できると考えられる。一方で成分(B)は、形成される皮膜中では皮膜表面側(空気側)に多く存在していると考えられ、所定値以上の重合度を有することで、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維の表面保護機能を担うとともに、汚れの付着防止効果を付与できると考えられる。成分(A)及び成分(B)は相溶性を有するため、これらの相乗効果により、人工的に着色又は脱色された、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維表面に適用すると、色持続性を向上させ、汚れの付着防止効果も付与できると考えられる。
そして、組成物中の成分(A)及び成分(B)の合計含有質量に対する成分(A)の含有質量の割合[(A)/{(A)+(B)}]が10%以上であることで、より洗浄等への耐久性が高い皮膜を形成できると考えられる。そのため、1回の処理によっても、人工的に着色又は脱色された、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維の色持続性及び汚れの付着防止効果が得られたと考えられる。
なお、本発明の作用メカニズムは上記に限定されるものではない。
<人工的に着色又は脱色された、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維>
本発明の方法の適用対象となるケラチン物質としては、好ましくは、皮膚、眉毛、睫毛、毛髪、爪等が挙げられる。色持続性を向上させる効果の観点から、これらの中でも皮膚、眉毛、睫毛又は毛髪がより好ましく、毛髪が更に好ましい。
本発明の方法の適用対象となる頭飾製品用繊維としては、天然由来繊維、合成繊維のいずれでもよいが、天然由来繊維が好ましい。天然由来繊維とは、天然の動植物から採取した繊維(人毛を除く)、又は蛋白質、多糖類等を原料として人工的に製造された繊維をいう。これらのうち、獣毛、又はケラチン、コラーゲン、カゼインのほか、大豆、落花生、トウモロコシ、絹等に由来する蛋白質などの蛋白質若しくは多糖類等を原料として人工的に製造された繊維が好ましく、ケラチン、コラーゲン、カゼイン、大豆蛋白質、落花生蛋白質、トウモロコシ蛋白質、絹蛋白質(例えば絹フィブロイン)等を原料とする再生蛋白質繊維がより好ましく、コラーゲンを原料とする再生コラーゲン繊維、絹フィブロインを原料とする再生絹繊維等の再生蛋白質繊維がより好ましく、再生コラーゲン繊維が更に好ましい。
再生コラーゲン繊維は、公知の技術で製造することができる。再生コラーゲン繊維の組成はコラーゲン100%である必要はなく、品質改良のための天然ポリマー、合成ポリマー、添加剤等が含まれていてもよい。更には、再生コラーゲン繊維は後処理されたものであってもよい。
再生コラーゲン繊維の形態としてはフィラメントが好ましい。フィラメントは一般にボビン巻きしたものや箱詰めした状態から取り出される。また、再生コラーゲン繊維の製造工程で乾燥工程から出てきたフィラメントを直接利用することもできる。
合成繊維としては、合成樹脂を主成分として含む繊維が挙げられる。合成繊維の製造容易性の観点、及び、頭髪に近い風合いを得る観点から、該合成樹脂は、好ましくは熱可塑性樹脂であり、より好ましくはポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、及びモダアクリル樹脂(アクリロニトリルと塩化ビニルの共重合体)からなる群から選ばれる1種以上が挙げられる。ここでいう「主成分」とは、合成繊維中の含有量が、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、更に好ましくは70質量%以上、より更に好ましくは80質量%以上、より更に好ましくは90質量%以上であって、100質量%以下の成分を意味する。
合成繊維は、上記合成樹脂以外に、本発明の効果を阻害しない範囲で、更に難燃剤、難燃助剤、光又は熱安定剤、蛍光剤、酸化防止剤、静電防止剤、紫外線吸収剤等の各種成分を含有することができる。
「人工的に着色されたケラチン物質又は頭飾製品用繊維」とは、顔料、染料等の着色剤を用いて着色処理が施された、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維を意味する。該着色剤は、色持続性向上の観点から、好ましくは顔料、直接染料、及び酸化染料からなる群から選ばれる1種以上であり、より好ましくは顔料及び直接染料からなる群から選ばれる1種以上であり、色持続性向上、着色処理の際の施術の容易さ、及び着色処理によるダメージの少なさの観点から、更に好ましくは顔料である。
顔料としては、メイクアップ用化粧料、染毛剤組成物等に通常用いられる顔料であればよく、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、硫酸バリウム等の白色無機顔料;黄酸化鉄、黒酸化鉄、弁柄、カーボンブラック、酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青等の有色無機顔料;酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化鉄被覆雲母チタン、酸化鉄雲母、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等の光輝性粉体;赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等の有機顔料;赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等のレーキ顔料;微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合顔料;等が挙げられ、これらのうち1種又は2種以上を用いることができる。
また、これらの顔料の表面が各種表面処理剤で処理されたものを用いてもよい。表面処理としては、特に限定されず、種々の表面処理、例えば、フッ素化合物処理、シリコーン処理、シリコーン樹脂処理、ペンダント処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、油剤処理、金属石鹸処理、N-アシル化リジン処理、ポリエチレングリコール処理、PVA処理、ポリアクリル酸処理、ヒアルロン酸処理、アルギン酸処理、無機化合物処理、プラズマ処理、メカノケミカル処理等によって事前に表面処理を行うことができる。
直接染料としては、酸性染料、ニトロ染料、分散染料、塩基性染料、特開2003-342139号公報記載の直接染料等が挙げられる。
酸性染料としては、青色1号、紫色401号、黒色401号、だいだい色205号、赤色227号、赤色106号、黄色203号、酸性橙3等が挙げられる。ニトロ染料としては、2-ニトロパラフェニレンジアミン、2-アミノ-6-クロロ-4-ニトロフェノール、3-ニトロ-p-ヒドロキシエチルアミノフェノール、4-ニトロオルトフェニレンジアミン、4-アミノ-3-ニトロフェノール、4-ヒドロキシプロピルアミノ-3-ニトロフェノール、HC青2、HC橙1、HC赤1、HC黄2、HC黄4、HC黄5、HC赤3、N,N-ビス-(2-ヒドロキシエチル)-2-ニトロパラフェニレンジアミン等が挙げられる。分散染料としては、分散紫1、分散青1、分散黒9等が挙げられる。塩基性染料としては、塩基性青99、塩基性茶16、塩基性茶17、塩基性赤76、塩基性赤51、塩基性黄57、塩基性黄87、塩基性橙31等が挙げられる。これらの直接染料は1種又は2種以上を用いることができる。
酸化染料としては、プレカーサー及びカップラーから構成される染料が挙げられる。
酸化染料におけるプレカーサーとしては、例えば、パラフェニレンジアミン、トルエン-2,5-ジアミン、2-クロロ-パラフェニレンジアミン、N-メトキシエチルパラフェニレンジアミン、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)パラフェニレンジアミン、2-(2-ヒドロキシエチル)パラフェニレンジアミン、2,6-ジメチルパラフェニレンジアミン、4,4’-ジアミノジフェニルアミン、1,3-ビス(N-(2-ヒドロキシエチル)-N-(4-アミノフェニル)アミノ)-2-プロパノール、PEG-3,3,2’-パラフェニレンジアミン、パラアミノフェノール、パラメチルアミノフェノール、3-メチル-4-アミノフェノール[=4-アミノメタクレゾール]、2-アミノメチル-4-アミノフェノール、2-(2-ヒドロキシエチルアミノメチル)-4-アミノフェノール、オルトアミノフェノール、2-アミノ-5-メチルフェノール、2-アミノ-6-メチルフェノール、2-アミノ-5-アセタミドフェノール、3,4-ジアミノ安息香酸、5-アミノサリチル酸、2,4,5,6-テトラアミノピリミジン、2,5,6-トリアミノ-4-ヒドロキシピリミジン、4,5-ジアミノ-1-(4’-クロロベンジル)ピラゾール、1-ヒドロキシエチル-4,5-ジアミノピラゾール、並びにこれらの塩からなる群から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
酸化染料におけるカップラーとしては、例えば、メタフェニレンジアミン、2,4-ジアミノフェノキシエタノール、2-アミノ-4-(2-ヒドロキシエチルアミノ)アニソール[=2-アミノ-4-(β-ヒドロキシエチル)アミノアニソール]、2,4-ジアミノ-5-メチルフェネトール、2,4-ジアミノ-5-(2-ヒドロキシエトキシ)トルエン、2,4-ジメトキシ-1,3-ジアミノベンゼン、2,6-ビス(2-ヒドロキシエチルアミノ)トルエン、2,4-ジアミノ-5-フルオロトルエン、1,3-ビス(2,4-ジアミノフェノキシ)プロパン、メタアミノフェノール、2-メチル-5-アミノフェノール[=5-アミノオルトクレゾール]、2-メチル-5-(2-ヒドロキシエチルアミノ)フェノール、2,4-ジクロロ-3-アミノフェノール、2-クロロ-3-アミノ-6-メチルフェノール、2-メチル-4-クロロ-5-アミノフェノール、N-シクロペンチル-メタアミノフェノール、2-メチル-4-メトキシ-5-(2-ヒドロキシエチルアミノ)フェノール、2-メチル-4-フルオロ-5-アミノフェノール、レゾルシン、2-メチルレゾルシン、4-クロロレゾルシン、1-ナフトール、1,5-ジヒドロキシナフタレン、1,7-ジヒドロキシナフタレン、2,7-ジヒドロキシナフタレン、2-イソプロピル-5-メチルフェノール、4-ヒドロキシインドール、5-ヒドロキシインドール、6-ヒドロキシインドール、7-ヒドロキシインドール、6-ヒドロキシベンゾモルホリン、3,4-メチレンジオキシフェノール、2-ブロモ-4,5-メチレンジオキシフェノール、3,4-メチレンジオキシアニリン、1-(2-ヒドロキシエチル)アミノ-3,4-メチレンジオキシベンゼン、2,6-ジヒドロキシ-3,4-ジメチルピリジン、2,6-ジメトキシ-3,5-ジアミノピリジン、2,3-ジアミノ-6-メトキシピリジン、2-メチルアミノ-3-アミノ-6-メトキシピリジン、2-アミノ-3-ヒドロキシピリジン、2,6-ジアミノピリジン、並びにこれらの塩からなる群から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
「人工的に脱色されたケラチン物質又は頭飾製品用繊維」とは、ブリーチ剤により人工的にブリーチ処理が施された、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維が挙げられる。
本発明の方法の適用対象物は、好ましくは人工的に着色又は脱色された、皮膚、眉毛、睫毛、毛髪、爪、又は頭飾製品用繊維、より好ましくは人工的に着色又は脱色された、毛髪又は頭飾製品用繊維、更に好ましくは人工的に着色又は脱色された毛髪、より更に好ましくは人工的に着色された毛髪であり、例えば、染毛剤により染色された毛髪が挙げられる。該染毛剤は、色持続性向上の観点から、好ましくは着色剤、より好ましくは顔料、直接染料、及び酸化染料からなる群から選ばれる1種以上、更に好ましくは顔料及び直接染料からなる群から選ばれる1種以上を含有する染毛剤であり、色持続性向上、着色処理の際の施術の容易さ、及び着色処理によるダメージの少なさの観点から、より更に好ましくは顔料を含有する染毛剤である。
また着色対象である毛髪は、白髪、ブリーチ毛、有色毛のいずれでもよい。
<組成物>
本発明に用いる組成物は、下記成分(A)及び成分(B):
(A)シリコーン皮膜形成剤
(B)重合度100以上のオルガノポリシロキサン
を含有し、成分(A)及び成分(B)の合計含有質量に対する成分(A)の含有質量の割合[(A)/{(A)+(B)}]が10%以上である。
<成分(A):シリコーン皮膜形成剤>
組成物は、成分(A)としてシリコーン皮膜形成剤を含有する。成分(A)を含有することにより、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維に適用すると、摩擦、洗浄等への耐久性が高く、人工的に着色又は脱色された、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維の色持続性を向上し得る疎水性皮膜を形成できる。
成分(A)は、通常化粧料に用いられるシリコーン皮膜形成剤を使用することができるが、25℃で固体のものが好ましい。
皮膜形成性及び色持続性向上の観点から、成分(A)は、下記成分(A1)及び成分(A2)からなる群から選ばれる1種以上であることが好ましい。
(A1)平均式(RSiO(4-m)/2
(式中、Rはフッ素置換されていてもよい炭素数1以上12以下の炭化水素基又は水酸基を示す。複数のRは互いに同一でもよく、異なっていてもよい。mは平均数であって0超3未満の数である。)
で表され、RSiO3/2で表されるT単位及びSiO4/2で表されるQ単位からなる群から選ばれる1種以上の単位を含むシリコーン樹脂
(A2)ポリシロキサン部分と、非シリコーン有機鎖からなる部分とを含むシリコーンポリマー
前記成分(A1)としては、下記成分(A1-1)及び成分(A1-2)からなる群から選ばれる1種以上を含むものが好ましく挙げられる。
(A1-1)前記平均式で表され、RSiO3/2で表されるT単位を含み、SiO4/2で表されるQ単位を実質的に含まないシリコーン樹脂
(A1-2)前記平均式で表され、SiO4/2で表されるQ単位及び(RSiO1/2で表されるM単位を含むシリコーン樹脂
前記成分(A2)としては、下記成分(A2-1)~(A2-4)からなる群から選ばれる1種以上を含むものが好ましく挙げられる。
(A2-1)アクリルシリコーンポリマー
(A2-2)シリコーン変性脂環構造含有ポリマー
(A2-3)シリコーン変性プルラン
(A2-4)ポリウレア/ウレタンシリコーン
(成分(A1))
成分(A1)は、平均式(RSiO(4-m)/2
(式中、Rはフッ素置換されていてもよい炭素数1以上12以下の炭化水素基又はヒドロキシ基を示す。複数のRは互いに同一でもよく、異なっていてもよい。mは平均数であって0超3未満の数である。)
で表され、RSiO3/2で表されるT単位及びSiO4/2で表されるQ単位からなる群から選ばれる1種以上の単位を含むシリコーン樹脂である。
成分(A1)は前記平均式で表され、かつ前記T単位及びQ単位からなる群から選ばれる1種以上の単位を含むため分子中に架橋構造を有している。この構造を有することで、より高い耐久性を有する皮膜を形成することができると考えられる。なお、成分(A1)には、不融で軟化点がなく、一般に有機溶剤に不溶性のポリオルガノシロキサン硬化物粉末は含まない。
前記平均式において、Rはフッ素置換されていてもよい炭素数1以上12以下の炭化水素基又はヒドロキシ基である。当該炭化水素基の炭素数は、皮膜形成性及び耐久性向上の観点から、1以上であって、好ましくは9以下、より好ましくは6以下、更に好ましくは4以下である。
当該炭化水素基は、脂肪族基、芳香族基のいずれでもよく、例えば、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基等が挙げられる。アルキル基及びアルケニル基は、直鎖又は分岐鎖のいずれでもよい。
上記の中でも、入手性及び安定性の観点から、前記炭化水素基としてはアルキル基、アリール基、又はアラルキル基が好ましい。
前記アルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、各種ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、各種ヘプチル基、各種オクチル基、各種ノニル基、各種デシル基、各種ウンデシル基、各種ドデシル基が挙げられる。なお、該「各種」とは直鎖又は分岐鎖の炭化水素基であることを表し、例えば、「各種ブチル基」とは、「n-ブチル基、sec-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基」を含む。
前記アリール基としては、フェニル基、トルイル基、ジメチルフェニル基、ナフチル基等が挙げられ、好ましくはフェニル基である。
前記アラルキル基としては、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基等が挙げられ、好ましくはフェニルプロピル基である。
がフッ素置換されている場合、前記炭化水素基における少なくとも1つの水素原子がフッ素原子に置換されていればよい。
は、皮膜形成性及び色持続性向上の観点から、フッ素置換されていてもよい炭素数1以上12以下のアルキル基、炭素数6以上12以下のアリール基、又は炭素数7以上12以下のアラルキル基であることが好ましく、フッ素置換されていてもよい炭素数1以上8以下のアルキル基、又はフェニル基であることがより好ましく、フッ素置換されていてもよい炭素数1以上6以下のアルキル基、又はフェニル基であることが更に好ましい。フッ素置換されたアルキル基は、好ましくは、CF-R-(式中、Rは炭素数2以上7以下、好ましくは2以上5以下のアルキレン基である。)で表される基である。
は、トリフルオロプロピル基、炭素数1以上4以下のアルキル基、又はフェニル基であることがより更に好ましく、トリフルオロプロピル基、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、又はn-ブチル基であることがより更に好ましく、トリフルオロプロピル基、メチル基又はn-プロピル基であることがより更に好ましく、メチル基であることがより更に好ましい。
成分(A1)はRSiO3/2で表されるT単位及びSiO4/2で表されるQ単位からなる群から選ばれる1種以上の単位を含んでいればよく、皮膜形成性及び色持続性向上の観点から、さらに、(RSiO1/2で表されるM単位、及び(RSiO2/2で表されるD単位からなる群から選ばれる1種以上の単位を含むことが好ましい。Rは前記と同じである。
皮膜形成性及び色持続性向上の観点から、成分(A1)は、好ましくは前記平均式で表され、RSiO3/2で表されるT単位を含み、SiO4/2で表されるQ単位を実質的に含まないシリコーン樹脂(A1-1)、並びに、前記平均式で表され、SiO4/2で表されるQ単位及び(RSiO1/2で表されるM単位を含むシリコーン樹脂(A1-2)からなる群から選ばれる1種以上である。
〔シリコーン樹脂(A1-1)〕
前記平均式で表され、RSiO3/2で表されるT単位を含み、SiO4/2で表されるQ単位を実質的に含まないシリコーン樹脂(A1-1)(以下「成分(A1-1)」ともいう)は、T単位を含み、且つM単位又はD単位を含んでいてもよいシリコーン樹脂であり、好ましくは[RSiO3/2[(RSiO1/2(a、bは平均繰り返し単位数であり、a>0、b≧0である。)で表される、T単位を含み、且つM単位を含んでいてもよいシリコーン樹脂である。なお、実質的に含まないとは、シリコーン樹脂中の構成比が、1モル%未満であることを意味する。
は前記と同じであり、炭素数1以上4以下のアルキル基、又はフェニル基であることが好ましく、メチル基、エチル基、n-プロピル基、又はイソプロピル基であることがより好ましく、メチル基、n-プロピル基、又はイソプロピル基であることが更に好ましい。
成分(A1-1)としては、ポリメチルシルセスキオキサン、ポリプロピルシルセスキオキサン、ポリフェニルシルセスキオキサン、ポリメチルフェニルシルセスキオキサン、フッ素変性アルキルジメチルポリシルセスキオキサン等のポリシルセスキオキサン類が挙げられ、これらのうち1種又は2種以上を用いることができる。フッ素変性アルキルジメチルポリシルセスキオキサンとしては、INCI名「(トリフルオロプロピルジメチルシロキシ/トリメチルシロキシ)シルセスキオキサン(Trifluoropropyldimethylsiloxy/Trimethylsiloxy Silsesquioxane)」等が挙げられる。
中でも、皮膜形成性及び色持続性向上の観点から、成分(A1-1)としてはポリメチルシルセスキオキサン及びポリプロピルシルセスキオキサンからなる群から選ばれる1種以上が好ましく、ポリメチルシルセスキオキサンがより好ましい。
成分(A1-1)の市販品としては、SilForm Flexible Resin(ポリメチルシルセスキオキサン)、SilForm FR-5((トリフルオロプロピルジメチルシロキシ/トリメチルシロキシ)シルセスキオキサンのポリジメチルシロキサン溶液)(以上、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)、DOWSIL 680 ID Fluid(ポリプロピルシルセスキオキサンの75質量%-イソドデカン溶液)(以上、ダウ・東レ(株)製)、SR-21(ポリフェニルシルセスキオキサン)、SR-23(ポリフェニルシルセスキオキサン)、SR-33(ポリメチルフェニルシルセスキオキサン)(以上、小西化学工業(株)製)等が挙げられる。
〔シリコーン樹脂(A1-2)〕
前記平均式で表され、SiO4/2で表されるQ単位及び(RSiO1/2で表されるM単位を含むシリコーン樹脂(A1-2)(以下「成分(A1-2)」ともいう)は、実質的にQ単位及びM単位を含み、且つD単位又はT単位を含んでいてもよいシリコーン樹脂であり、好ましくは[SiO4/2[(RSiO1/2(c、dは平均繰り返し単位数であり、c>0、d>0である。)で表されるシリコーン樹脂である。
は前記と同じであり、フッ素置換されていてもよい炭素数1以上6以下のアルキル基、又はフェニル基であることが好ましく、トリフルオロプロピル基、炭素数1以上4以下のアルキル基、又はフェニル基であることがより好ましく、トリフルオロプロピル基、メチル基、エチル基、n-プロピル基、又はイソプロピル基であることが更に好ましく、トリフルオロプロピル基又はメチル基であることがより更に好ましく、メチル基であることがより更に好ましい。
成分(A1-2)としては、トリメチルシロキシケイ酸、フェニルプロピルジメチルシロキシケイ酸、フッ素変性アルキルジメチルシロキシケイ酸、又はこれらシロキシケイ酸類をジメチコノール等により架橋したクロスポリマー等が挙げられ、これらのうち1種又は2種以上を用いることができる。フッ素変性アルキルジメチルシロキシケイ酸としては、トリフルオロアルキルジメチルトリメチルシロキシケイ酸が挙げられ、INCI名「トリフルオロプロピルジメチル/トリメチルシロキシシリケート(Trifluoropropyldimethyl/Trimethylsiloxysilicate)」の、トリフルオロプロピルジメチルトリメチルシロキシケイ酸等が挙げられる。また、シロキシケイ酸類をジメチコノール等により架橋したクロスポリマーとしては、INCI名「(トリメチルシロキシケイ酸/ジメチコノール)クロスポリマー」等が挙げられる。
中でも、皮膜形成性及び色持続性向上の観点からは、成分(A1-2)としてはトリメチルシロキシケイ酸、トリフルオロプロピルジメチルトリメチルシロキシケイ酸及び(トリメチルシロキシケイ酸/ジメチコノール)クロスポリマーからなる群から選ばれる1種以上が好ましく、トリメチルシロキシケイ酸及びトリフルオロプロピルジメチルトリメチルシロキシケイ酸からなる群から選ばれる1種以上がより好ましく、トリメチルシロキシケイ酸が更に好ましい。
成分(A1-2)のうちトリメチルシロキシケイ酸の市販品としては、KF-7312J(50質量%-デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)、KF-9021(50質量%-デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)、X-21-5249(50質量%-デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)、X-21-5595(60質量%-イソドデカン溶液)、X-21-5616(60質量%-イソドデカン溶液)(以上、信越化学工業(株)製)、SS4267(35質量%-ジメチルポリシロキサン溶液)、SR1000、SS4230(45質量%-シクロペンタシロキサン溶液)、SS4267(35質量%-ジメチルポリシロキサン溶液)、Silsoft74(75質量%-イソドデカン溶液)(以上、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)、BY11-018(30質量%-シクロペンタシロキサン溶液)、MQ-1600 Solid Resin(以上、ダウ・東レ(株)製)、BELSIL TMS 803(旭化成ワッカーシリコーン(株)製)等が挙げられる。
フェニルプロピルジメチルシロキシケイ酸の市販品としては、SilShine 151(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)等が挙げられる。
フッ素変性アルキルジメチルシロキシケイ酸の市販品としては、INCI名「トリフルオロプロピルジメチル/トリメチルシロキシシリケート(Trifluoropropyldimethyl/Trimethylsiloxysilicate)」である、XS66-B8226(50質量%-シクロペンタシロキサン溶液)、XS66-C1191、XS66-B8636(50質量%-ジメチコン溶液)(以上、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)等が挙げられる。
トリメチルシロキシケイ酸のクロスポリマーの市販品としては、DOWSIL FC-5001 CM Resin Gum((トリメチルシロキシケイ酸/ジメチコノール)クロスポリマーの40質量%-シクロペンタシロキサン溶液)、DOWSIL FC-5002 IDD Resin Gum((トリメチルシロキシケイ酸/ジメチコノール)クロスポリマーの40質量%-イソドデカン溶液)、DOWSIL FC-5004 DM (1.5cSt) Silicone Resin Gum((トリメチルシロキシケイ酸/ジメチコノール)クロスポリマーの40質量%-ジメチコン溶液)(以上、ダウ・東レ(株)製)等が挙げられる。
また、シリコーン樹脂(A1-1)とシリコーン樹脂(A1-2)の混合物の市販品として、DOWSIL MQ-1640 Flake Resin(トリメチルシロキシケイ酸とポリプロピルシルセスキオキサンの混合物、ダウ・東レ(株)製)が挙げられる。
(成分(A2))
成分(A2)は、ポリシロキサン部分と、非シリコーン有機鎖からなる部分とを含むシリコーンポリマーである。非シリコーン有機鎖からなる部分を構成する非シリコーン有機モノマーは、市場での入手のしやすさの観点から、好ましくはラジカル重合性のエチレン性不飽和モノマー、重縮合-重合性モノマー(例えば、ポリアミド、ポリエステル又はポリウレタンを生成するもの)、及び開環性モノマー(例えば、オキサゾリン又はカプロラクトン型のもの)から選択され得るものである。
前記成分(A2)としては、下記成分(A2-1)~(A2-4)からなる群から選ばれる1種以上を含むものが好ましく挙げられ、成分(A2-1)を含むことがより好ましい。
(A2-1)アクリルシリコーンポリマー
(A2-2)シリコーン変性脂環構造含有ポリマー
(A2-3)シリコーン変性プルラン
(A2-4)ポリウレア/ウレタンシリコーン
〔アクリルシリコーンポリマー(A2-1)〕
成分(A2-1)であるアクリルシリコーンポリマーとしては、カルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するアクリル系重合体、アクリル-シリコーン系グラフト共重合体、ポリシロキサン基よりなる構成単位及び不飽和単量体の重合体よりなる構成単位がスルフィド結合を介して結合された、グラフト型共重合体又は交互ブロック型共重合体等が挙げられる。
カルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するアクリル系重合体としては、シリコーンデンドリマー・アクリル共重合体等が挙げられ、例えば、特開平11-1530号公報、特開2000-63225号公報等に記載された製造方法に従って製造できるものである。
カルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するアクリル系重合体としては、INCI名「(アクリレーツ/メタクリル酸ポリトリメチルシロキシ)コポリマー(Acrylates/Polytrimethylsiloxymethacrylate Copolymer)」が好ましい。その市販品としては、DOWSIL FA 4001 CM Silicone Acrylate(30質量%-デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)、DOWSIL FA 4002 ID Silicone Acrylate(40質量%-イソドデカン溶液)、DOWSIL FA 4003 DM Silicone Acrylate(40質量%-ジメチコン溶液)、DOWSIL FA 4004 ID Silicone Acrylate(40質量%-イソドデカン溶液)、DOWSIL FA 4103 Silicone Acrylate Emulsion(30質量%-水溶液)(以上、ダウ・東レ(株)製)等が挙げられる。
アクリル-シリコーン系グラフト共重合体は、分子鎖の片末端にラジカル重合性基を有するオルガノポリシロキサン化合物とアクリレート及び/又はメタクリレートを主体とするラジカル重合性モノマーとのラジカル重合体等が挙げられる。
分子鎖の片末端にラジカル重合性基を有するオルガノポリシロキサン化合物とアクリレート及び/又はメタクリレートを主体とするラジカル重合性モノマーとのラジカル重合体は、例えば、特開平2-25411号公報、特開平2-132141号公報等に記載されているものや、特開平3-162442号公報、特開2003-104825号公報等に記載のアクリル-シリコーン系グラフト共重合体を使用することができる。
アクリル-シリコーン系グラフト共重合体としては、INCI名「(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマー(Acrylates/Dimethicone Copolymer)」が好ましい。その市販品としては、KP-545(30質量%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)、KP-549(40質量%-メチルトリメチコン溶液)、KP-550(40質量%-イソドデカン溶液)(以上、信越化学工業(株)製)等が挙げられる。
ポリシロキサン基よりなる構成単位及び不飽和単量体の重合体よりなる構成単位がスルフィド結合を介して結合された、グラフト型共重合体又は交互ブロック型共重合体としては、特開平6-92825号公報に記載されるグラフト型共重合体又は交互ブロック型共重合体等が挙げられる。
中でも、皮膜形成性及び色持続性向上の観点からは、成分(A2-1)としては、カルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するアクリル系重合体及びアクリル-シリコーン系グラフト共重合体からなる群から選ばれる1種以上が好ましく、(アクリレーツ/メタクリル酸ポリトリメチルシロキシ)コポリマー及び(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマーからなる群から選ばれる1種以上がより好ましく、(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマーが更に好ましい。
〔シリコーン変性脂環構造含有ポリマー(A2-2)〕
シリコーン変性脂環構造含有ポリマーとしては、例えば、シリコーン変性された環状ポリオレフィンが挙げられ、下記一般式(A2-2-1)で表されるシリコーン変性ポリノルボルネンが好ましいものとして挙げられる。
Figure 2023081341000001

(式中、Rはそれぞれ独立に炭素数1以上12以下のアルキル基であり、Xは下記式(i)で表される基である。a1は1以上3以下の整数である。b1、c1は繰り返し単位数であり、それぞれ独立に1以上の整数である。)
Figure 2023081341000002

(式中、Rはそれぞれ独立に炭素数1以上12以下の炭化水素基であり、d1は1以上5以下の整数である。)
前記一般式(A2-2-1)中、Rはメチル基、エチル基、n-プロピル基、ブチル基、又はペンチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
Xは前記式(i)で表される基であり、式(i)中、Rはそれぞれ独立に炭素数1以上12以下の炭化水素基である。Rは好ましくは炭素数1以上12以下のアルキル基又はフェニル基であり、より好ましくは炭素数1以上3以下のアルキル基、より更に好ましくはメチル基である。d1は1以上5以下の整数であり、汎用性の観点から、d1=1が好ましい。すなわちXは、好ましくはトリメチルシロキシ基である。
a1は1以上3以下の整数であり、例えばa1=2の繰り返し単位とa1=3の繰り返し単位が混合して存在する重合体であってよい。汎用性の観点から、a1は3であることが好ましい。
前記一般式(A2-2-1)中のb1とc1の割合は、好ましくはb1/c1=20/80~90/10(mol/mol)、より好ましくは30/70~80/20(mol/mol)であり、更に好ましくは50/50~70/30(mol/mol)である。b1とc1の割合は、H-NMR測定により求めることができる。
シリコーン変性ポリノルボルネンとしては、下記式(A2-2-2)で表されるシリコーン変性ポリノルボルネンがより好ましい。
Figure 2023081341000003

(式中、b1、c1は前記と同じである。)
式(A2-2-2)で表されるシリコーン変性ポリノルボルネンとしては、INCI名「(ノルボルネン/トリス(トリメチルシロキシ)シリルノルボルネン)コポリマー(NORBORNENE/TRIS(TRIMETHYLSILOXY)SILYLNORBORNENE COPOLYMER)」で表記される化合物が挙げられる。
市販のシリコーン変性ポリノルボルネンとしては、NBN-30-ID((ノルボルネン/トリス(トリメチルシロキシ)シリルノルボルネン)コポリマーのイソドデカン溶液)(信越化学工業(株))等が挙げられる。
〔シリコーン変性プルラン(A2-3)〕
シリコーン変性プルランとしては、側鎖にシリコーン構造を有するプルランが挙げられ、具体的には、プルラン中のOH基の水素原子の少なくとも一部が下記一般式(ii)で表される基で置換されたシリコーン変性プルランが好ましい。
Figure 2023081341000004

式中、Rは単結合又は2価の有機基である。R、X、a1は前記と同じであり、汎用性の観点から、Xは好ましくはトリメチルシロキシ基、a1は好ましくは3である。
一般式(ii)において、Rは2価の有機基であることが好ましく、下記一般式(iii)又は(iv)で表される2価の基がより好ましく、下記一般式(iv)で表される2価の基がより好ましい。
Figure 2023081341000005

式中、Rは炭素数1以上10以下のアルキレン基であり、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、ブチレン基等が例示される。これらの中でもエチレン基、トリメチレン基、プロピレン基が好ましく、トリメチレン基又はプロピレン基がより好ましい。
市販のシリコーン(変性プルランとしては、TSPL-30-ID(トリ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルカルバミド酸プルランのイソドデカン溶液)、TSPL-30-D5(トリ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルカルバミド酸プルランのシクロペンタシロキサン溶液)(以上、信越化学工業(株)製)等が挙げられる。
〔ポリウレア/ウレタンシリコーン(A2-4)〕
成分(A2-4)であるポリウレア/ウレタンシリコーンとしては、ポリシロキサン/ポリ尿素/ポリウレタンブロックターポリマーが挙げられる。例えば、INCI名「ポリ尿素ジメチコーン」の、ジメチルポリシロキサン/尿素コポリマー等である。
該ポリマーは、α,ω-アミノシリコーンとジイソシアネートとの共重合により得ることができる。市販のポリウレア/ウレタンシリコーンとしては、例えば、Wacker-Belsil UD 60、Wacker-Belsil UD 80、Wacker-Belsil UD 140及びWacker-Belsil UD 200(以上、Wacker社製)等が挙げられる。
成分(A)は1種又は2種以上を用いることができる。上記の中でも、皮膜形成性及び色持続性向上の観点から、成分(A)としては、成分(A1)、成分(A2-1)及び成分(A2-2)からなる群から選ばれる1種以上を含むことが好ましく、成分(A1)及び成分(A2-1)からなる群から選ばれる1種以上を含むことがより好ましく、成分(A1-2)及び成分(A2-1)からなる群から選ばれる1種以上を含むことが更に好ましく、成分(A1-2)を含むことがより更に好ましい。
また、成分(A)として成分(A1)及び成分(A2)を共に含有してもよい。この場合、成分(A)は、成分(A1)と、成分(A2-1)及び成分(A2-2)からなる群から選ばれる1種以上とを含むことが好ましく、成分(A1-2)と成分(A2-1)とを含むことが更に好ましい。
より具体的には、皮膜形成性、色持続性、及び汚れの付着防止効果向上の観点から、成分(A)としてはトリメチルシロキシケイ酸、フェニルプロピルジメチルシロキシケイ酸、トリフルオロプロピルジメチルトリメチルシロキシケイ酸、(トリメチルシロキシケイ酸/ジメチコノール)クロスポリマー、ポリメチルシルセスキオキサン、ポリプロピルシルセスキオキサン、(アクリレーツ/メタクリル酸ポリトリメチルシロキシ)コポリマー、(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマー及び(ノルボルネン/トリス(トリメチルシロキシ)シリルノルボルネン)コポリマーからなる群から選ばれる1種以上を含むことが好ましく、トリメチルシロキシケイ酸、フェニルプロピルジメチルシロキシケイ酸、トリフルオロプロピルジメチルトリメチルシロキシケイ酸、(トリメチルシロキシケイ酸/ジメチコノール)クロスポリマー、ポリメチルシルセスキオキサン、ポリプロピルシルセスキオキサン、(アクリレーツ/メタクリル酸ポリトリメチルシロキシ)コポリマー及び(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマーからなる群から選ばれる1種以上を含むことがより好ましく、トリメチルシロキシケイ酸、ポリメチルシルセスキオキサン、及び(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマーからなる群から選ばれる1種以上を含むことが更に好ましく、トリメチルシロキシケイ酸を含むことがより更に好ましく、トリメチルシロキシケイ酸であることがより更に好ましい。
<成分(B):重合度100以上のオルガノポリシロキサン>
組成物は、成分(B)として重合度100以上のオルガノポリシロキサンを含有する。人工的に着色又は脱色された、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維に成分(B)を含有する組成物を適用する工程を行うことにより、汚れの付着防止効果を付与できると考えられる。
成分(B)の重合度は、色持続性、及び汚れの付着防止効果向上の観点から、100以上であり、好ましくは150以上、より好ましくは250以上、更に好ましくは300以上、より更に好ましくは320以上、より更に好ましくは350以上である。また、色持続性、汚れの付着防止効果向上の観点、及び入手性の観点から、好ましくは4,300以下、より好ましくは4,200以下、更に好ましくは4,000以下、より更に好ましくは3,800以下、より更に好ましくは3,700以下、より更に好ましくは3,650以下である。そして、成分(B)の重合度は、100以上であり、好ましくは100以上4,300以下、より好ましくは150以上4,200以下、更に好ましくは250以上4,200以下、より更に好ましくは300以上4,000以下、より更に好ましくは320以上3,800以下、より更に好ましくは320以上3,700以下、より更に好ましくは350以上3,650以下である。
より詳細には、成分(B)は、下記一般式(1)で表されるオルガノポリシロキサンであることが好ましい。
Figure 2023081341000006

(式中、R11はそれぞれ独立に、炭素数1以上6以下の炭化水素基を示し、R12はそれぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1以上6以下のアルコキシ基、又は炭素数1以上6以下の炭化水素基を示す。R13は炭素数1以上6以下の炭化水素基、又は第一級~第三級アミノ基含有基を示す。nは重合度を示し、100以上の数である。n個のR13は互いに同一でもよく、異なっていてもよい。)
一般式(1)中、R11における炭化水素基は、脂肪族基、芳香族基のいずれでもよく、例えば、アルキル基、アルケニル基、フェニル基等が挙げられる。アルキル基及びアルケニル基は、直鎖又は分岐鎖のいずれでもよい。
上記の中でも、R11は、好ましくは炭素数1以上6以下のアルキル基又はフェニル基であり、より好ましくは炭素数1以上3以下のアルキル基又はフェニル基であり、更に好ましくはメチル基又はフェニル基であり、より更に好ましくはメチル基である。
一般式(1)中、R12はそれぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1以上6以下のアルコキシ基、又は炭素数1以上6以下の炭化水素基を示す。
12におけるアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられる。
12における炭化水素基は、R11と同じであり、好ましくは炭素数1以上6以下のアルキル基又はフェニル基であり、より好ましくは炭素数1以上3以下のアルキル基又はフェニル基であり、更に好ましくはメチル基又はフェニル基であり、より更に好ましくはメチル基である。
12は、汚れの付着防止効果向上の観点から、好ましくはヒドロキシ基、炭素数1以上6以下のアルキル基、又はフェニル基であり、より好ましくはヒドロキシ基、炭素数1以上3以下のアルキル基、又はフェニル基であり、更に好ましくはヒドロキシ基、メチル基、又はフェニル基であり、より更に好ましくはメチル基である。
一般式(1)中、R13は炭素数1以上6以下の炭化水素基、又は第一級~第三級アミノ基含有基を示す。
13における炭化水素基は、R11と同じであり、好ましくは炭素数1以上6以下のアルキル基又はフェニル基であり、より好ましくは炭素数1以上3以下のアルキル基又はフェニル基であり、更に好ましくはメチル基又はフェニル基であり、より更に好ましくはメチル基である。
13における第一級~第三級アミノ基含有基(以下、単に「アミノ基含有基」ともいう)は、-N(R14、-NR14(CHN(R14、又は-NR14(CHN(R15)CO-R16で示される基であることが好ましい。ここで、R14は水素原子又は炭素数1以上4以下の1価の炭化水素基を示し、好ましくは水素原子、メチル基又はエチル基である。R15は炭素数1以上4以下の1価の炭化水素基を示し、好ましくはメチル基又はエチル基である。R16は炭素数1以上4以下の1価の炭化水素基を示す。pは2以上6以下の数を示し、好ましくは2以上4以下の数である。
13における好ましいアミノ基含有基は、-(CH-NH、-(CH-N(CH、-(CH-NH-(CH-NH、又は-(CH-NH-(CH-N(CHであり、より好ましくは-(CH-NHである。
13は、汚れの付着防止効果向上の観点から、好ましくは炭素数1以上6以下の炭化水素基であり、より好ましくは炭素数1以上6以下のアルキル基又はフェニル基であり、更に好ましくは炭素数1以上3以下のアルキル基又はフェニル基であり、より更に好ましくはメチル基又はフェニル基であり、より更に好ましくはメチル基である。
一般式(1)中、nは重合度を示し、色持続性、汚れの付着防止効果向上の観点から、100以上の数であり、好ましくは150以上、より好ましくは250以上、更に好ましくは300以上、より更に好ましくは320以上、より更に好ましくは350以上である。また、色持続性、汚れの付着防止効果向上の観点、及び入手性の観点から、好ましくは4,300以下、より好ましくは4,200以下、更に好ましくは4,000以下、より更に好ましくは3,800以下、より更に好ましくは3,700以下、より更に好ましくは3,650以下である。そして、一般式(1)中のnは、100以上であり、好ましくは100以上4,300以下、より好ましくは150以上4,200以下、更に好ましくは250以上4,200以下、より更に好ましくは300以上4,000以下、より更に好ましくは320以上3,800以下、より更に好ましくは320以上3,700以下、より更に好ましくは350以上3,650以下である。
成分(B)の25℃における粘度は、色持続性、及び汚れの付着防止効果向上の観点から、好ましくは120mm/s以上、より好ましくは200mm/s以上、更に好ましくは500mm/s以上、より更に好ましくは700mm/s以上、より更に好ましくは800mm/s以上、より更に好ましくは1,000mm/s以上である。また、色持続性、汚れの付着防止効果向上の観点、及び入手性の観点から、好ましくは10,000万mm/s以下、より好ましくは8,000万mm/s以下、更に好ましくは5,000万mm/s以下、より更に好ましくは4,000万mm/s以下、より更に好ましくは3,500万mm/s以下、より更に好ましくは3,000万mm/s以下、より更に好ましくは2,500万mm/s以下である。
そして、成分(B)の25℃における粘度は、好ましくは120mm/s以上10,000万mm/s以下、より好ましくは200mm/s以上8,000万mm/s以下、更に好ましくは500mm/s以上8,000万mm/s以下、より更に好ましくは700mm/s以上8,000万mm/s以下、より更に好ましくは700mm/s以上5,000万mm/s以下、より更に好ましくは800mm/s以上4,000万mm/s以下、より更に好ましくは800mm/s以上3,500万mm/s以下、より更に好ましくは800mm/s以上3,000万mm/s以下、より更に好ましくは1,000mm/s以上2,500万mm/s以下である。
上記粘度は、JIS Z8803:2011「液体の粘度測定方法」に基づき、25℃において測定した値であり、細管粘度計、落球式粘度計、回転式粘度計、振動式粘度計から適切なものを選択して測定することができる。また、粘度計の常用測定範囲を超える場合には、下記の方法により、成分(B)の希釈溶液から求めることができる。
1g/100mL濃度の成分(B)のトルエン溶液を調製し、下記数式(1)により比粘度ηsp(25℃)を求める。次に下記数式(2)に示すHugginsの関係式に代入し、固有粘度〔η〕を求める。さらに〔η〕を下記数式(3)に示すA.Kolorlovの式に代入し、分子量Mを求める。最後に、Mを下記数式(4)に示すA.J.Barryの式に代入し、成分(B)の粘度ηを求めることができる(例えば、信越化学工業(株)、シリコーンオイルKF-96性能試験結果4.2参照)。
ηsp=(η/η0)-1 (1)
(但し、η0:トルエンの粘度、η:溶液の粘度)
ηsp=〔η〕+K’〔η〕2 (2)
(但し、K’:Huggins定数は、中牟田、日化、77588[1956]に記載のものを用いる。)
〔η〕=0.215×10-40.65 (3)
logη=1.00+0.0123M0.5(4)
成分(B)として用いられるジメチルポリシロキサンの市販品としては、KF-96-1,000cs(粘度1,000mm/s)、KF-96H-1万cs(粘度1万mm/s)、KF-96H-10万cs(粘度10万mm/s)、KF-96H-30万cs(粘度30万mm/s)、KF-96H-50万cs(粘度50万mm/s)、X-21-5686(粘度300万mm/s)、X-25-9074(粘度3,000万mm/s)(以上、信越化学工業(株)製)、Silsoft B3020(粘度2,000万mm/s)(以上、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)等が挙げられる。
成分(B)として用いられるアミノプロピルメチルポリシロキサンの市販品としては、KF-8017(10質量%-低粘度ジメチルポリシロキサン溶液)、KF-8018(10質量%-シクロペンタシロキサン溶液)、KF-8020(20質量%-低粘度ジメチルポリシロキサン溶液)(以上、信越化学工業(株)製)等が挙げられる。
成分(B)として用いられるジメチコノールの市販品としては、X-21-5613(20質量%-低粘度ジメチルポリシロキサン溶液)、X-21-5666(30質量%-シクロペンタシロキサン溶液)、X-21-5847、X-21-5849(以上、信越化学工業(株)製)等が挙げられる。
成分(B)は、汚れの付着防止効果向上の観点から、好ましくは重合度が前記範囲である、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アミノプロピルメチルポリシロキサン、及びジメチコノールからなる群から選ばれる1種以上であり、より好ましくは重合度が前記範囲であるジメチルポリシロキサンである。
(含有量)
組成物中の成分(A)の含有量は、皮膜形成性、色持続性、及び汚れの付着防止効果向上の観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1質量%以上、より更に好ましくは2質量%以上、より更に好ましくは3質量%以上であり、また、色持続性向上の観点から、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%未満、更に好ましくは20質量%以下、より更に好ましくは15質量%以下である。そして、組成物中の成分(A)の含有量は、好ましくは0.1質量%以上30質量%以下、より好ましくは0.5質量%以上25質量%未満、更に好ましくは1質量%以上20質量%以下、より更に好ましくは2質量%以上15質量%以下、より更に好ましくは3質量%以上15質量%以下である。
組成物中の成分(B)の含有量は、皮膜形成性、色持続性、及び汚れの付着防止効果向上の観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上であり、また、汚れの付着防止効果向上の観点から、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下、更に好ましくは20質量%以下、より更に好ましくは15質量%以下、より更に好ましくは10質量%以下である。そして、組成物中の成分(B)の含有量は、好ましくは0.1質量%以上30質量%以下、より好ましくは0.3質量%以上25質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以上20質量%以下、より更に好ましくは0.5質量%以上15質量%以下、より更に好ましくは0.5質量%以上10質量%以下である。
組成物中の成分(A)及び成分(B)の合計含有量は、皮膜形成性、色持続性、及び汚れの付着防止効果向上の観点から、好ましくは0.2質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1質量%以上、より更に好ましくは2質量%以上、より更に好ましくは3質量%以上、より更に好ましくは3.5質量%以上、より更に好ましくは5質量%以上である。また、汚れの付着防止効果向上の観点から、好ましくは50質量%以下、より好ましくは45質量%以下、更に好ましくは40質量%以下、より更に好ましくは35質量%以下、より更に好ましくは25質量%以下、よりさらに好ましくは20質量%以下である。そして、組成物中の成分(A)及び成分(B)の合計含有量は、好ましくは0.2質量%以上50質量%以下、より好ましくは0.5質量%以上45質量%以下、更に好ましくは1質量%以上40質量%以下、より更に好ましくは1質量%以上35質量%以下、より更に好ましくは2質量%以上35質量%以下、より更に好ましくは2質量%以上25質量%以下、より更に好ましくは3質量%以上25質量%以下、より更に好ましくは3.5質量%以上25質量%以下、より更に好ましくは5質量%以上20質量%以下である。
また、組成物中の成分(A)及び成分(B)の合計含有質量に対する成分(A)の含有質量の割合[(A)/{(A)+(B)}]は、皮膜形成性、色持続性、及び汚れの付着防止効果向上の観点から、10%以上であり、好ましくは20%以上、より好ましくは30%以上、更に好ましくは40%以上、より更に好ましくは50%以上である。また、色持続性向上の観点から、好ましくは98%以下、より好ましくは95%以下である。そして、組成物中の成分(A)及び成分(B)の合計含有質量に対する成分(A)の含有質量の割合[(A)/{(A)+(B)}]は、10%以上であり、好ましくは10%以上98%以下、より好ましくは10%以上95%以下、更に好ましくは20%以上95%以下、より更に好ましくは30%以上95%以下、より更に好ましくは40%以上95%以下、より更に好ましくは50%以上95%以下である。
(成分(C):ポリアルキレンオキシド部位及びカチオン性基を有する、成分(A)及び成分(B)以外のオルガノポリシロキサン)
組成物は、色持続性、及び汚れの付着防止効果向上の観点から、さらに、成分(C)として、ポリアルキレンオキシド部位及びカチオン性基を有する、成分(A)及び成分(B)以外のオルガノポリシロキサンを含有することができる。成分(C)は、負電荷を有するケラチン物質又は頭飾製品用繊維への吸着性が高いことから、形成される皮膜中でケラチン物質又は頭飾製品用繊維側に偏在して、その表面に皮膜を強固に接着させ、皮膜の剥離防止効果を高めると考えられる。
成分(C)が有するカチオン性基とは、カチオン基、又は、イオン化されてカチオン基になり得る基をいう。具体的には、第一級アミノ基、第二級アミノ基、第三級アミノ基、及び第四級アンモニウム基が挙げられ、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維表面への吸着性の観点からは、第一級アミノ基、第二級アミノ基、及び第三級アミノ基からなる群から選ばれる1種以上であることが好ましい。
成分(C)のポリアルキレンオキシド部位を構成するアルキレンオキシドの炭素数は、1以上であればよく、入手性の観点からは、好ましくは2以上であり、好ましくは6以下、より好ましくは4以下、更に好ましくは3以下である。
ポリアルキレンオキシド部位を構成するアルキレンオキシドは、1種でもよく、2種以上でもよい。
該アルキレンオキシドの具体例としては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、トリメチレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラメチレンオキシド、ペンタメチレンオキシド、及びヘキサメチレンオキシドからなる群から選ばれる1種以上である。これらの中でも、入手性の観点から、ポリアルキレンオキシド部位を構成するアルキレンオキシドは、好ましくはエチレンオキシド、プロピレンオキシド、トリメチレンオキシド、ブチレンオキシド、及びテトラメチレンオキシドからなる群から選ばれる1種以上であり、より好ましくはエチレンオキシド、プロピレンオキシド、及びトリメチレンオキシドからなる群から選ばれる1種以上であり、更に好ましくはエチレンオキシド及びプロピレンオキシドからなる群から選ばれる1種以上であり、形成される皮膜中で成分(C)をケラチン物質又は頭飾製品用繊維側に偏在させる観点から、より更に好ましくはエチレンオキシドである。
前記ポリアルキレンオキシド部位におけるアルキレンオキシドの平均付加モル数は特に制限されないが、好ましくは2以上、より好ましくは4以上、更に好ましくは10以上である。また入手性の観点からは、好ましくは100以下、より好ましくは80以下、更に好ましくは50以下である。
成分(C)において、ポリアルキレンオキシド部位及びカチオン性基は、オルガノシロキサン主鎖に存在していてもよく、側鎖部分に存在していてもよい。
成分(C)は、より具体的には、以下に示す一般式(2)で表される繰り返し単位を有するアミノポリエーテル変性シリコーン(C1)及び一般式(3)で表される繰り返し単位を有するアミノポリエーテル変性シリコーン(C2)からなる群から選ばれる1種以上であることがより好ましい。
以下の記載において、一般式(2)で表される繰り返し単位を有するアミノポリエーテル変性シリコーン(C1)を「成分(C1)」、一般式(3)で表される繰り返し単位を有するアミノポリエーテル変性シリコーン(C2)を「成分(C2)」ともいう。
〔成分(C1)〕
成分(C1)は下記一般式(2)で表される繰り返し単位を有するアミノポリエーテル変性シリコーンである。
Figure 2023081341000007

式(2)中、R21は炭素数1以上6以下の1価の炭化水素基を示す。R22はR21又はEのいずれかを示す。Eは-R23-Z(R23は炭素数1以上6以下の2価の炭化水素基を示し、Zは第一級~第三級アミノ基含有基を示す。)で表される1価の基を示す。R24は炭素数1以上6以下の2価の炭化水素基を示し、R25は水素原子又は炭素数1以上4以下の1価の炭化水素基を示す。
eは1以上50以下の数、fは1以上50以下の数、gは1以上50以下の数、hは1以上の数、jは2以上100以下の数を示す。pは2以上10以下の数を示す。括弧内の構造単位同士の結合順序は問わず、結合形態はブロック状でもランダム状でもよい。j個のOC2pは同一でも異なっていてもよい。また、複数個のR21、R22、R24、R25及びEは同一でも異なっていてもよい。
一般式(2)において、R21は炭素数1以上6以下の1価の炭化水素基であり、炭素数1以上6以下のアルキル基、又はフェニル基であることが好ましく、メチル基又はエチル基であることがより好ましく、メチル基であることが更に好ましい。R22はR21又はEのいずれかを示し、好ましくはR21である。
一般式(2)において、Eは-R23-Z(R23は炭素数1以上6以下の2価の炭化水素基を示し、Zは第一級~第三級アミノ基含有基を示す。)で表される1価の基を示す。R23は炭素数2以上4以下の2価の炭化水素基が好ましく、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、又はテトラメチレン基がより好ましい。
は第一級~第三級アミノ基含有基であり、-N(R26、-NR26(CHN(R26、又は-NR26(CHN(R27)CO-R28で示される基であることが好ましい。ここで、R26は水素原子又は炭素数1以上4以下の1価の炭化水素基を示し、好ましくは水素原子、メチル基又はエチル基である。R27は炭素数1以上4以下の1価の炭化水素基を示し、好ましくはメチル基又はエチル基である。R28は炭素数1以上4以下の1価の炭化水素基を示す。qは2以上6以下の数を示し、好ましくは2以上4以下の数である。
一般式(2)において、好ましいE基は、-(CH-NH、-(CH-N(CH、-(CH-NH-(CH-NH、又は-(CH-NH-(CH-N(CHであり、より好ましくは-(CH-NH、又は-(CH-NH-(CH-NHである。
一般式(2)において、R24は炭素数1以上6以下の2価の炭化水素基を示し、炭素数2以上4以下の2価の炭化水素基が好ましく、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、又はテトラメチレン基がより好ましい。
25は水素原子又は炭素数1以上4以下の1価の炭化水素基を示し、メチル基又はエチル基が好ましい。
一般式(2)において、eは1以上50以下の数、fは1以上50以下の数、gは1以上50以下の数、hは1以上の数、jは2以上100以下の数を示す。pは2以上10以下の数を示し、好ましくは2以上6以下、より好ましくは2以上4以下の数である。
中でも、成分(C1)は下記一般式(2-1)で表されるものであることがより好ましい。
Figure 2023081341000008

式(2-1)中、E、R24、R25、e、f、gは前記と同じである。R29は炭素数1以上4以下の1価の炭化水素基又はトリメチルシリル基を示す。kは1以上50以下の数、lは0以上50以下、好ましくは1以上50以下の数を示す。
29は、メチル基、エチル基又はトリメチルシリル基が好ましく、トリメチルシリル基がより好ましい。
成分(C1)は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
成分(C1)として、市販のアミノポリエーテル変性シリコーンを用いることもできる。例えば、ABIL Soft AF100(一般式(2-1)で表されるアミノポリエーテル変性シリコーン(メトキシPEG/PPG-7/3 アミノプロピルジメチコン))(Evonik社製)等が挙げられる。
〔成分(C2)〕
成分(C2)は下記一般式(3)で表される繰り返し単位を有するアミノポリエーテル変性シリコーンである。
Figure 2023081341000009

式(3)中、R31は炭素数1以上6以下の1価の炭化水素基を示す。R32はR31又はEのいずれかを示す。Eは-R33-Z(R33は単結合、又は炭素数1以上20以下の2価の炭化水素基を示し、Zは第一級~第三級アミノ基含有基を示す。)で表される1価の基を示す。Yは単結合、又は炭素数1以上12以下の2価の基を示す。すべてのR32がR31である場合、少なくとも1つのYはアミノ基を含有する2価の基である。すべてのYがアミノ基を含有しない2価の基である場合、少なくとも1つのR32はEである。
rは1以上の数、sは1以上の数、tは2以上100以下の数、uは1以上の数を示す。pは前記と同じであり、2以上10以下の数を示す。括弧内の構造単位同士の結合順序は問わず、結合形態はブロック状でもランダム状でもよい。t個のC2pOは同一でも異なっていてもよい。また、複数個のR31、R32、E及びYは同一でも異なっていてもよい。
一般式(3)において、R31は炭素数1以上6以下の1価の炭化水素基であり、それぞれ独立に、炭素数1以上6以下のアルキル基、又はフェニル基であることが好ましく、メチル基又はエチル基であることがより好ましく、メチル基であることが更に好ましい。
一般式(3)において、R32はR31又はEのいずれかを示す。Eは-R33-Z(R33は単結合、又は炭素数1以上20以下の2価の炭化水素基を示す。)で表される1価の基を示す。
33は炭素数1以上20以下の2価の炭化水素基であることが好ましく、炭素数1以上20以下のアルキレン基であることがより好ましく、炭素数1以上6以下の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基であることが更に好ましく、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、又はヘキサメチレン基であることがより更に好ましく、トリメチレン基又はプロピレン基であることがより更に好ましい。
は第一級~第三級アミノ基含有基であり、-N(R34、-NR34(CHN(R34、又は-NR34(CHN(R35)CO-R36で示されるアミノ基含有基であることが好ましい。ここで、R34及びR35はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1以上3以下のアルキル基を示し、好ましくは水素原子又はメチル基である。R36は炭素数1以上3以下のアルキル基を示す。qは1以上6以下の数を示し、好ましくは2以上4以下の数である。
一般式(3)において、好ましいE基は、-(CH-NH、-(CH-N(CH、-(CH-NH-(CH-NH、又は-(CH-NH-(CH-N(CHであり、より好ましくは、-(CH-NH、又は-(CH-NH-(CH-NHである。
一般式(3)において、Yは単結合、又は炭素数1以上12以下の2価の基であり、炭素数1以上12以下の2価の基としては、炭素数1以上6以下のアルキレン基、炭素数1以上6以下のアルキレンオキシ基、又はアミノ基を含有する2価の基である、-R37-O-CH-CH(OH)-CH-N(R38)-R39-O-で表される2価の基が好ましい。ここで、R37及びR39はそれぞれ独立に炭素数1以上6以下のアルキレン基を示し、好ましくは炭素数2以上4以下のアルキレン基、より好ましくはプロピレン基である。R38は水素原子又は炭素数1以上3以下のアルキル基を示す。
一般式(3)のYにおいて、炭素数1以上6以下のアルキレン基、及び炭素数1以上6以下のアルキレンオキシ基におけるアルキレン基としては、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、n-ブチレン基(テトラメチレン基)又はイソブチレン基が好ましく、n-ブチレン基又はイソブチレン基がより好ましい。ここでいうイソブチレン基には、-CH(CH)CHCH-、-CHCH(CH)CH-、及び-CHCHCH(CH)-が含まれる。
一般式(3)において、rは1以上の数、sは1以上の数、tは2以上100以下の数、uは1以上の数を示す。rは好ましくは1以上1000以下の数、より好ましくは2以上200以下の数である。sは好ましくは1以上100以下の数であり、tは好ましくは4以上80以下の数、より好ましくは10以上50以下の数であり、uは好ましくは1以上300以下の数、より好ましくは1以上150以下の数である。
一般式(3)において、pは2以上10以下の数を示し、好ましくは2以上6以下、より好ましくは2以上4以下の数である。
成分(C2)は、下記一般式(3-1)で表される構造を有するアミノポリエーテル変性シリコーン及び下記一般式(3-2)で表される構造を有するアミノポリエーテル変性シリコーンからなる群から選ばれる1種以上であることがより好ましい。
Figure 2023081341000010

式(3-1)中、r、s、t、uは前記と同じである。
Figure 2023081341000011

式(3-2)中、R38、r、s、uは前記と同じである。vは0以上50以下、好ましくは2以上50以下の数を示し、wは2以上100以下の数を示す。v+wは2以上100以下の数であり、好ましくは4以上80以下の数、より好ましくは10以上50以下の数である。
成分(C2)は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
成分(C2)として、市販のアミノポリエーテル変性シリコーンを用いることもできる。例えば、一般式(3-1)で表される構造を有するアミノポリエーテル変性シリコーンとして、DOWSIL SS-3588 Fluid((ビスイソブチルPEG-15/アモジメチコン)コポリマーの80質量%-エタノール溶液)、DOWSIL SILSTYLE 104((ビスイソブチルPEG-14/アモジメチコン)コポリマー)、DOWSIL SILSTYLE 201((ビスイソブチルPEG-14/アモジメチコン)コポリマー)、DOWSIL SILSTYLE 401((ビスイソブチルPEG/PPG-20/35/アモジメチコン)コポリマー)(以上、ダウ・東レ(株)製)等が挙げられる。また一般式(3-2)で表される構造を有するアミノポリエーテル変性シリコーンとして、Silsoft A+(PEG-40/PPG-8 メチルアミノプロピル/ヒドロキシプロピルジメチコンコポリマー)(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)等が挙げられる。
成分(C)は、上記のうち1種又は2種以上を用いることができる。中でも、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維表面への吸着性の観点からは、成分(C)としては、好ましくは前記一般式(3)で表される繰り返し単位を有するアミノポリエーテル変性シリコーン(C2)であり、より好ましくは前記一般式(3-1)で表される構造を有するアミノポリエーテル変性シリコーン及び前記一般式(3-2)で表される構造を有するアミノポリエーテル変性シリコーンからなる群から選ばれる1種以上であり、更に好ましくは前記一般式(3-1)で表される構造を有するアミノポリエーテル変性シリコーンであり、より更に好ましくは前記一般式(3-1)で表される構造からなるアミノポリエーテル変性シリコーンである。
組成物が成分(C)を含有する場合、組成物中の成分(C)の含有量は、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維表面への吸着性向上により皮膜の剥離防止効果を高め、色持続性及び汚れの付着防止効果を向上させる観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上、より更に好ましくは0.6質量%以上、より更に好ましくは0.7質量%以上であり、また、好ましくは25質量%以下、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは12質量%以下、より更に好ましくは10質量%以下、より更に好ましくは5質量%以下である。そして、組成物中の成分(C)の含有量は、好ましくは0.01質量%以上25質量%以下、より好ましくは0.1質量%以上15質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以上12質量%以下、より更に好ましくは0.6質量%以上10質量%以下、より更に好ましくは0.7質量%以上5質量%以下である。
(成分(D):溶剤)
組成物は、前記成分(A)、成分(B)、及びその他の成分を溶解又は分散させる観点、並びに、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維に適用しやすい粘度に調整する観点から、さらに成分(D)として、溶剤を含有することが好ましい。
溶剤としては、取り扱いのしやすさの点から液体の有機溶剤が好ましく、アルコール系溶剤、エーテル系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、炭化水素系溶剤、シリコーン系溶剤等が挙げられ、剤型に応じて適宜選択することができる。これらのうち、乾燥後の使用感を良好にする観点から、揮発性の溶剤を含むことが好ましい。
揮発性の溶剤のうち、アルコール系溶剤としては、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、ベンジルアルコール等、エーテル系溶剤としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等、ケトン系溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン等、エステル系溶剤としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル等、炭化水素系溶剤としては、軽質流動イソパラフィン(炭素数8~16のイソパラフィンを主成分とするもの)、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、イソヘキサン、ヘプタン、イソヘプタン、デカン、イソデカン、ドデカン、イソドデカン、トリデカン、イソトリデカン、テトラデカン、イソテトラデカン等、シリコーン系溶剤としては、デカメチルシクロペンタシロキサン等の環状シリコーン、25℃における粘度が4mm/s以下のジメチルポリシロキサン、メチルトリメチコン等のアルキルトリメチコン等を挙げることができ、これらのうち1種又は2種以上を用いることができる。
前記成分(A)及び成分(B)の溶解性の観点から、成分(D)としては、25℃における粘度が4mm/s以下のジメチルポリシロキサン、メチルトリメチコン、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、イソヘキサン、ヘプタン、イソヘプタン、デカン、イソデカン、ドデカン、イソドデカン、トリデカン、イソトリデカン、テトラデカン、イソテトラデカン及び軽質流動イソパラフィンからなる群から選ばれる1種以上を含むことが好ましく、25℃における粘度が4mm/s以下のジメチルポリシロキサン、メチルトリメチコン、イソデカン、イソドデカン、イソテトラデカン及び軽質流動イソパラフィンからなる群から選ばれる1種以上を含むことがより好ましく、イソデカン、イソドデカン、イソテトラデカン及び軽質流動イソパラフィンからなる群から選ばれる1種以上を含むことが更に好ましい。
組成物が成分(D)を含有する場合、その含有量は、前記成分(A)、成分(B)及びその他の成分を溶解又は分散させる観点から、組成物中、好ましくは40質量%以上、より好ましくは50質量%以上、更に好ましくは60質量%以上であり、組成物をケラチン物質又は頭飾製品用繊維に適用しやすい粘度に調整する観点から、好ましくは99質量%以下、より好ましくは98質量%以下である。そして、組成物中の成分(D)の含有量は、好ましくは40質量%以上99質量%以下、より好ましくは50質量%以上99質量%以下、更に好ましくは60質量%以上98質量%以下である。
組成物は、前記成分(A)~(D)以外に、通常化粧料組成物に用いられる成分、例えば、機能性粉体、前記成分以外の油剤、酸化防止剤、香料、色素、染料、防腐剤、増粘剤、pH調整剤、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤、保湿剤、清涼剤等を含有することができる。
組成物の製造方法は特に制限されず、常法に従って製造することができる。
組成物は、色持続性、及び汚れの付着防止効果向上の観点から、水の含有量が少ないことが好ましい。その含有量は、組成物中、好ましくは10質量%以下であり、より好ましくは5質量%未満、更に好ましくは2質量%未満である。
組成物は、色持続性、及び汚れの付着防止効果向上の観点から、ポリシリコーン-ポリアミドコポリマーの含有量が少ないことが好ましい。その含有量は、組成物中、好ましくは5質量%未満、より好ましくは2質量%未満、更に好ましくは1質量%未満、より更に好ましくは0.5質量%未満、より更に好ましくは0.1質量%未満であり、より更に好ましくは0質量%である。
組成物は、色持続性、及び汚れの付着防止効果向上の観点から、固形油の含有量が少ないことが好ましい。固形油は25℃で固形の油剤であり、固形パラフィン等のパラフィン系ワックス、ポリエチレンワックス等のポリオレフィン系ワックス、蜜蝋等が挙げられる。その含有量は、組成物中、好ましくは50質量%未満、より好ましくは20質量%未満、更に好ましくは10質量%未満、より更に好ましくは5質量%未満、より更に好ましくは1質量%未満である。
組成物は、色持続性、及び汚れの付着防止効果向上の観点から、前記成分(B)、(C)以外の不揮発性液状油剤の含有量が少ないことが好ましい。不揮発性液状油剤とは、常圧で260℃を超える沸点を有し且つ25℃において液状の油剤であり、例えば、流動イソパラフィン等の不揮発性炭化水素油;成分(B)、(C)以外の不揮発性液状シリコーン;トリオクタン酸グリセリル、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、トリ(カプリル酸・カプリン酸)グリセリル、アボカド油、オリーブ油、ゴマ油、コメヌカ油、サフラワー油、ダイズ油、トウモロコシ油、ナタネ油、ヒマシ油、綿実油、ミンク油等のトリグリセリド;オレイン酸、イソステアリン酸等の脂肪酸;ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ブチル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸エチル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロピル、カプリル酸セチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸デシル、オレイン酸デシル、オレイン酸オレイル、ラウリン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソステアリル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸オクチル、パルミチン酸イソセチル、パルミチン酸イソステアリル、オレイン酸イソデシル、イソステアリン酸イソプロピル、2-エチルヘキサン酸セチル、2-エチルヘキサン酸ステアリル、ジカプリン酸プロピレングリコール、ジオレイン酸プロピレングリコール、イソノナン酸イソノニル、セバシン酸ジイソプロピル、イソステアリン酸プロピレングリコール、パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル、パラメトキシケイ皮酸2-エトキシエチル、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル・ジイソプロピルケイ皮酸エステル混合物、トリメトキシケイ皮酸メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルイソペンチル、パラジメチルアミノ安息香酸アミル、パラジメチルアミノ安息香酸2-エチルヘキシル、サリチル酸エチレングリコール、サリチル酸2-エチルヘキシル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸ホモメンチル、オクトクリレン、ジメチルジエチルベンザルマロネート等のエステル油;2-オクチルドデカノール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール等の分岐又は不飽和の高級アルコール等が挙げられる。その含有量は、組成物中、好ましくは50質量%未満、より好ましくは40質量%未満、更に好ましくは30質量%未満、より更に好ましくは20質量%未満、より更に好ましくは10質量%未満である。
組成物は、適用後の乾燥速度の観点から、デカメチルシクロペンタシロキサン等の、揮発性環状シリコーンの含有量が少ないことが好ましい。揮発性環状シリコーンは他の揮発性油より揮発時間が遅く、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維に適用した後に乾燥するまでの時間が長くなる傾向があるためである。組成物中の揮発性環状シリコーンの含有量は、組成物中、好ましくは5質量%未満、より好ましくは2質量%未満、更に好ましくは1質量%未満、より更に好ましくは0.5質量%未満、より更に好ましくは0.1質量%未満であり、より更に好ましくは0質量%である。
組成物は、色持続性、及び汚れの付着防止効果向上の観点から、多価アルコールの含有量が少ないことが好ましい。当該多価アルコールとしては、常圧で260℃を超える沸点を有する多価アルコールが挙げられ、プロピレングリコール、グリセリン等を例示できる。その含有量は、組成物中、好ましくは5質量%未満、より好ましくは2質量%未満、更に好ましくは1質量%未満、より更に好ましくは0.5質量%未満、より更に好ましくは0.1質量%未満である。
(剤型等)
組成物の剤型は特に限定されず、製品形態に応じて、液体、ペースト、クリーム、ジェル、フォーム、スプレー、ワックス等の剤型にすることができる。また、組成物は非水系の組成物であることが好ましい。ここで、非水系の組成物とは水の含有量が1質量%未満、好ましくは0.5質量%未満、より好ましくは0.1質量%未満の組成物を意味する。
組成物の剤型はエアゾール型であってもよい。エアゾール型製剤としては、エアゾール原液である組成物と、噴射剤とをエアゾール容器に充填した製剤が挙げられる。エアゾール原液としての組成物の組成及びその好適範囲は、前記と同じである。
エアゾール型製剤に用いる噴射剤としては、エタン、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、イソペンタン及びこれらの混合物である液化石油ガス(LPG);ジメチルエーテル等のエーテル類;窒素、二酸化炭素等の圧縮ガス;等が挙げられ、これらのうち1種又は2種以上を用いることができる。
エアゾール製剤において、エアゾール原液である組成物と、噴射剤との量比は、噴射剤の種類によっても異なるが、エアゾール性能の観点から、組成物と噴射剤との質量比として、好ましくは1:0.01~1:10、より好ましくは1:0.05~1:7.5の範囲である。
噴射剤がLPGである場合、組成物とLPGとの質量比は、更に好ましくは1:0.5~1:5であり、噴射剤がジメチルエーテルである場合、組成物とジメチルエーテルとの質量比は、更に好ましくは1:0.1~1:5であり、噴射剤が二酸化炭素である場合、組成物と二酸化炭素との質量比は、更に好ましくは1:0.1~1:0.5である。
エアゾール型製剤に用いるエアゾール容器としては、金属製、プラスチック製等の公知の耐圧容器、並びに、耐圧容器の内部に内袋が収容された二重構造容器が挙げられる。二重構造容器においては、内袋にエアゾール原液を充填し、耐圧容器と内袋との間に噴射剤を充填することが好ましい。
組成物の種類としては、化粧料組成物が好ましく、例えば、皮膚化粧料組成物、眉毛又は睫毛用化粧料組成物、毛髪化粧料組成物、爪用化粧料組成物が挙げられる。毛髪化粧料組成物は、頭飾製品用繊維にも適用できる。
皮膚化粧料組成物としては、メイクアップ用、日焼け止め用等の、各種皮膚化粧料組成物が挙げられる。
眉毛又は睫毛用化粧料組成物としては、マスカラトップコート、眉用マスカラトップコート等が挙げられる。
毛髪化粧料組成物としては、コンディショニング剤組成物、トリートメント剤組成物(洗い流さないタイプを含む)、スタイリング剤組成物等が挙げられる。
爪用化粧料組成物としては、マニキュア、爪用トップコート等が挙げられる。
上記の中でも、皮膜形成を行う観点から、化粧料組成物は、好ましくは毛髪化粧料組成物であり、より好ましくはコンディショニング剤組成物、トリートメント剤組成物、又はスタイリング剤組成物である。
また組成物は、皮膜形成を行う観点から、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維に塗布等により適用後、洗い流さずに使用される、いわゆるリーブオン製剤であることが好ましい。
<組成物の適用方法>
組成物を適用する際のケラチン物質又は頭飾製品用繊維は、乾燥状態、湿潤状態のいずれでもよいが、本発明の効果を得る観点からは、乾燥状態のケラチン物質又は頭飾製品用繊維に組成物を適用することが好ましい。組成物の適用方法は、剤型等により適宜選択することができ、例えば、塗布、流延、噴霧等が挙げられる。
組成物は、均一塗布性の観点から、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維への適用前に一時的に相溶又は分散させてからケラチン物質又は頭飾製品用繊維表面に適用することが好ましい。一時的に相溶又は分散させる手段としては、加熱などの熱力学的手段、機械的に剪断応力を加えるなどの物理的手段又は相溶性のある溶剤を添加するなどの化学的手段等を任意に利用することができる。使用者の利便性の観点から、好ましくは攪拌、振盪等の物理的手段によって均一に相溶又は分散させておくことが好ましい。
本発明の方法において、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維に対する組成物の適用量は特に制限されないが、皮膚又は爪に適用する場合は、通常、皮膚又は爪1cm当たり、0.1mg以上1000mg以下の範囲である。また、眉毛、睫毛、毛髪又は頭飾製品用繊維である場合は、通常、眉毛、睫毛、毛髪又は頭飾製品用繊維1g当たり、0.005g以上1g以下の範囲である。
<乾燥工程>
本発明の方法では、人工的に着色又は脱色された、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維に組成物を適用した後、該組成物により皮膜を形成する観点から、自然乾燥させることが好ましい。また、自然乾燥後は該組成物を洗い流さないことが好ましい。この際の乾燥時間は、組成物の適用後、皮膜がケラチン物質又は頭飾製品用繊維表面に実質的に形成される範囲であれば特に制限されず、適用量や適用面積により適宜調整されるが、好ましくは4分以下、より好ましくは2分以下である。
また、本発明の適用対象物が毛髪又は頭飾製品用繊維である場合は、皮膜を速やかに形成する観点から、組成物を毛髪又は頭飾製品用繊維に適用し、次いでフード、ヘアドライヤー、ストレートアイロン等のデバイス等を用いて乾燥させる工程を行ってもよい。処理効果を持続させる観点から、組成物を、好ましくは乾燥状態の毛髪又は頭飾製品用繊維に適用し、次いで乾燥させて、洗い流さないことが好ましい。
前記デバイスを使用する場合には、毛髪又は頭飾製品用繊維の熱ダメージを抑える観点から、40℃以上220℃以下の温度をかけて乾燥することが好ましい。より好ましくはフード又はヘアドライヤーによる乾燥であり、その乾燥温度は、好ましくは40℃以上110℃以下、より好ましくは50℃以上90℃以下である。
デバイスによる乾燥時間は、皮膜が毛髪又は頭飾製品用繊維表面に実質的に形成される範囲であれば特に制限されず、毛髪又は頭飾製品用繊維の量及び質により適宜調整されるが、例えば10秒から120分の範囲で行うことができる。
乾燥後は毛髪又は頭飾製品用繊維をばらけさせるためにブラッシング等を行ってもよい。
[ケラチン物質又は頭飾製品用繊維処理用キット]
本発明は、着色剤及び脱色剤からなる群から選ばれる1種以上を含有する第1剤、並びに、下記成分(A)及び成分(B)を含有し、成分(A)及び成分(B)の合計含有質量に対する成分(A)の含有質量の割合[(A)/{(A)+(B)}]が10%以上である第2剤、を備えた、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維処理用キットを提供する。
(A)シリコーン皮膜形成剤
(B)重合度100以上のオルガノポリシロキサン
本発明のキットは、好ましくは化粧料キットであり、より好ましくは皮膚、眉毛、睫毛、毛髪、爪又は頭飾製品用繊維処理用化粧料キットであり、更に好ましくは毛髪又は頭飾製品用繊維処理用化粧料キットである。
<第1剤>
第1剤は、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維を人工的に着色又は脱色するための、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維処理用の組成物であり、着色剤及び脱色剤からなる群から選ばれる1種以上を含有する。
(着色剤)
第1剤に用いられる着色剤としては、顔料、染料等が挙げられ、色持続性向上の観点から、好ましくは顔料、直接染料、及び酸化染料からなる群から選ばれる1種以上であり、より好ましくは顔料及び直接染料からなる群から選ばれる1種以上であり、色持続性向上、着色処理の際の施術の容易さ、及び着色処理によるダメージの少なさの観点から、更に好ましくは顔料である。
着色剤及びその詳細は、「人工的に着色されたケラチン物質又は頭飾製品用繊維」において記載した着色剤と同様である。
第1剤が着色剤を含有する場合、第1剤中の着色剤の含有量は、所望の着色性を付与する観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.2質量%以上、より更に好ましくは0.3質量%以上であり、第1剤中での分散性及び経済性の観点、並びに良好な感触を維持する観点から、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下である。そして、第1剤中の着色剤の含有量は、好ましくは0.01質量%以上50質量%以下、より好ましくは0.1質量%以上50質量%以下、更に好ましくは0.2質量%以上30質量%以下、より更に好ましくは0.3質量%以上30質量%以下である。
(脱色剤)
第1剤に用いられる脱色剤としては、過酸化水素等の酸化剤が挙げられる。第1剤が脱色剤を含有する場合、第1剤中の脱色剤の含有量は、所望のブリーチ性を付与する観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.2質量%以上、より更に好ましくは0.3質量%以上であり、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維の劣化を抑制する観点から、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下である。そして、第1剤中の脱色剤の含有量は、好ましくは0.01質量%以上50質量%以下、より好ましくは0.1質量%以上50質量%以下、更に好ましくは0.2質量%以上30質量%以下、より更に好ましくは0.3質量%以上30質量%以下である。
第1剤は、着色剤及び脱色剤以外に、通常化粧料組成物に用いられる成分、例えば、ポリマー、着色剤以外の機能性粉体、溶剤、不揮発性油剤、酸化防止剤、香料、色素、防腐剤、増粘剤、pH調整剤、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤、保湿剤、清涼剤等を含有することができる。
着色剤を含有する第1剤の種類としては、化粧料組成物が好ましく、例えば、皮膚化粧料組成物、眉毛又は睫毛用化粧料組成物、毛髪化粧料組成物、爪用化粧料組成物が挙げられる。
皮膚化粧料組成物としては、メイクアップ用、下地用等の、着色剤を含有する各種皮膚化粧料組成物が挙げられる。
眉毛又は睫毛用化粧料組成物としては、マスカラ、マスカラ下地、眉用マスカラ等の、着色剤を含有する各種眉毛又は睫毛用化粧料組成物が挙げられる。
毛髪化粧料組成物としては、染毛剤組成物等が挙げられる。毛髪化粧料組成物は、頭飾製品用繊維にも適用できる。
爪用化粧料組成物としては、マニキュア、爪用ベースコート等の、着色剤を含有する爪用化粧料組成物が挙げられる。
脱色剤を含有する第1剤の種類としては、毛髪用のブリーチ剤等が挙げられる。
上記の中でも、第1剤は、好ましくは着色剤を含有する化粧料組成物であり、より好ましくは毛髪化粧料組成物、更に好ましくは染毛剤組成物である。
第1剤は、2以上の組成物から構成されていてもよい。これら組成物を使用前に混合して第1剤を調製し、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維に適用することができる。
<第2剤>
第2剤は、成分(A)及び成分(B)を含有し、成分(A)及び成分(B)の合計含有質量に対する成分(A)の含有質量の割合[(A)/{(A)+(B)}]が10%以上である、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維処理用の組成物である。第2剤及びその好適態様は、前記本発明の組成物と同じである。
なお第2剤も、2以上の組成物から構成されていてもよい。これら組成物を使用前に混合して第2剤を調製し、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維に適用して用いることができる。
本発明のキットは、少なくとも前記第1剤及び第2剤を備えたものであればよく、第1剤、第2剤のいずれにも相当しない製剤をさらに備えていてもよい。
本発明のキットの使用方法は、第1剤及び第2剤をケラチン物質又は頭飾製品用繊維に順に適用する限り、特に制限されない。典型的には、まず、第1剤をケラチン物質又は頭飾製品用繊維に適用して人工的に着色処理又は脱色処理を施し、次いで、第2剤を適用する。第1剤及び第2剤の適用方法は、適用するケラチン物質又は頭飾製品用繊維の種類、第1剤及び第2剤の剤型等に応じて適宜選択することができる。第2剤の適用方法及びその好適態様は、前記本発明の方法に用いる組成物と同じである。
上述の実施形態に関し、本発明は下記を開示する。
<1>
人工的に着色又は脱色された、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維を組成物で処理する方法であって、前記方法は、前記組成物を前記ケラチン物質又は頭飾製品用繊維に適用する工程を含み、
前記組成物は、下記成分(A)及び成分(B):
(A)シリコーン皮膜形成剤
(B)重合度100以上のオルガノポリシロキサン
を含有し、成分(A)及び成分(B)の合計含有質量に対する成分(A)の含有質量の割合[(A)/{(A)+(B)}]が10%以上である、方法。
<2>
前記ケラチン物質が、好ましくは皮膚、眉毛、睫毛、毛髪、又は爪からなる群から選ばれる1種以上、より好ましくは毛髪である、<1>に記載の方法。
<3>
前記頭飾製品が、ヘアーウィッグ、かつら、ウィービング、ヘアーエクステンション、ブレードヘアー、ヘアーアクセサリー、及びドールヘアーからなる群から選ばれる1種以上である、<1>又は<2>に記載の方法。
<4>
前記ケラチン物質又は頭飾製品用繊維が、好ましくは皮膚、眉毛、睫毛、毛髪、爪、及び頭飾製品用繊維からなる群から選ばれる1種以上、より好ましくは毛髪及び頭飾製品用繊維からなる群から選ばれる1種以上、更に好ましくは毛髪である、<1>~<3>のいずれか1に記載の方法。
<5>
前記人工的に着色されたケラチン物質又は頭飾製品用繊維が、着色剤、好ましくは顔料、直接染料、及び酸化染料からなる群から選ばれる1種以上、より好ましくは顔料及び直接染料からなる群から選ばれる1種以上、更に好ましくは顔料を用いて着色処理が施された、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維である、<1>~<4>のいずれか1に記載の方法。
<6>
前記人工的に脱色されたケラチン物質又は頭飾製品用繊維が、ブリーチ剤により人工的にブリーチ処理が施された、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維である、<1>~<4>のいずれか1に記載の方法。
<7>
好ましくは人工的に着色又は脱色された、皮膚、眉毛、睫毛、毛髪、爪、又は頭飾製品用繊維、より好ましくは人工的に着色又は脱色された、毛髪又は頭飾製品用繊維、更に好ましくは人工的に着色又は脱色された毛髪、より更に好ましくは人工的に着色された毛髪、より更に好ましくは染毛剤により染色された毛髪を組成物で処理する方法である、<1>~<6>のいずれか1に記載の方法。
<8>
前記染毛剤が、好ましくは着色剤、より好ましくは顔料、直接染料、及び酸化染料からなる群から選ばれる1種以上、更に好ましくは顔料及び直接染料からなる群から選ばれる1種以上、より更に好ましくは顔料を含有する染毛剤である、<7>に記載の方法。
<9>
前記成分(A)が、下記成分(A1)及び(A2)からなる群から選ばれる1種以上である、<1>~<8>のいずれか1に記載の方法。
成分(A1):平均式(RSiO(4-m)/2
(式中、Rはフッ素置換されていてもよい炭素数1以上12以下の炭化水素基又は水酸基を示す。複数のRは互いに同一でもよく、異なっていてもよい。mは平均数であって0超3未満の数である。)
で表され、RSiO3/2で表されるT単位及びSiO4/2で表されるQ単位からなる群から選ばれる1種以上の単位を含むシリコーン樹脂
成分(A2):ポリシロキサン部分と、非シリコーン有機鎖からなる部分とを含むシリコーンポリマー
<10>
前記成分(A1)が、下記成分(A1-1)及び成分(A1-2)からなる群から選ばれる1種以上を含む、<9>に記載の方法。
(A1-1)前記平均式で表され、RSiO3/2で表されるT単位を含み、SiO4/2で表されるQ単位を実質的に含まないシリコーン樹脂
(A1-2)前記平均式で表され、SiO4/2で表されるQ単位及び(RSiO1/2で表されるM単位を含むシリコーン樹脂
<11>
前記成分(A2)が、好ましくは下記成分(A2-1)~(A2-4)からなる群から選ばれる1種以上を含み、より好ましくは成分(A2-1)を含む、<9>又は<10>に記載の方法。
(A2-1)アクリルシリコーンポリマー
(A2-2)シリコーン変性脂環構造含有ポリマー
(A2-3)シリコーン変性プルラン
(A2-4)ポリウレア/ウレタンシリコーン
<12>
前記成分(A1-1)が、好ましくはポリシルセスキオキサン類、より好ましくはポリメチルシルセスキオキサン、ポリプロピルシルセスキオキサン、ポリフェニルシルセスキオキサン、ポリメチルフェニルシルセスキオキサン、及びフッ素変性アルキルジメチルポリシルセスキオキサンからなる群から選ばれる1種以上、更に好ましくはポリメチルシルセスキオキサン及びポリプロピルシルセスキオキサンからなる群から選ばれる1種以上、より更に好ましくはポリメチルシルセスキオキサンである、<10>又は<11>に記載の方法。
<13>
前記成分(A1-2)が、好ましくはトリメチルシロキシケイ酸、トリフルオロプロピルジメチルトリメチルシロキシケイ酸及び(トリメチルシロキシケイ酸/ジメチコノール)クロスポリマーからなる群から選ばれる1種以上、より好ましくはトリメチルシロキシケイ酸及びトリフルオロプロピルジメチルトリメチルシロキシケイ酸からなる群から選ばれる1種以上、更に好ましくはトリメチルシロキシケイ酸である、<10>又は<11>に記載の方法。
<14>
前記成分(A2-1)であるアクリルシリコーンポリマーが、カルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するアクリル系重合体、アクリル-シリコーン系グラフト共重合体、及び、ポリシロキサン基よりなる構成単位及び不飽和単量体の重合体よりなる構成単位がスルフィド結合を介して結合された、グラフト型共重合体又は交互ブロック型共重合体からなる群から選ばれる1種以上、好ましくは、カルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するアクリル系重合体及びアクリル-シリコーン系グラフト共重合体からなる群から選ばれる1種以上、より好ましくは(アクリレーツ/メタクリル酸ポリトリメチルシロキシ)コポリマー及び(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマーからなる群から選ばれる1種以上、更に好ましくは(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマーである、<11>~<13>のいずれか1に記載の方法。
<15>
前記成分(A)が、好ましくは成分(A1)、成分(A2-1)及び成分(A2-2)からなる群から選ばれる1種以上を含み、より好ましくは成分(A1)及び成分(A2-1)からなる群から選ばれる1種以上を含み、更に好ましくは成分(A1-2)及び成分(A2-1)からなる群から選ばれる1種以上を含み、より更に好ましくは成分(A1-2)を含む、<11>~<14>のいずれか1に記載の方法。
<16>
前記成分(A)が成分(A1)及び成分(A2)を共に含有する、<9>~<15>のいずれか1に記載の方法。
<17>
前記成分(A)が、成分(A1)と、成分(A2-1)及び成分(A2-2)からなる群から選ばれる1種以上とを含み、好ましくは成分(A1-2)と成分(A2-1)とを含む、<16>に記載の方法。
<18>
前記成分(A)がトリメチルシロキシケイ酸、フェニルプロピルジメチルシロキシケイ酸、トリフルオロプロピルジメチルトリメチルシロキシケイ酸、(トリメチルシロキシケイ酸/ジメチコノール)クロスポリマー、ポリメチルシルセスキオキサン、ポリプロピルシルセスキオキサン、(アクリレーツ/メタクリル酸ポリトリメチルシロキシ)コポリマー、(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマー及び(ノルボルネン/トリス(トリメチルシロキシ)シリルノルボルネン)コポリマーからなる群から選ばれる1種以上を含み、好ましくはトリメチルシロキシケイ酸、フェニルプロピルジメチルシロキシケイ酸、トリフルオロプロピルジメチルトリメチルシロキシケイ酸、(トリメチルシロキシケイ酸/ジメチコノール)クロスポリマー、ポリメチルシルセスキオキサン、ポリプロピルシルセスキオキサン、(アクリレーツ/メタクリル酸ポリトリメチルシロキシ)コポリマー及び(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマーからなる群から選ばれる1種以上を含み、より好ましくはトリメチルシロキシケイ酸、ポリメチルシルセスキオキサン、及び(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマーからなる群から選ばれる1種以上を含み、更に好ましくはトリメチルシロキシケイ酸を含み、より更に好ましくはトリメチルシロキシケイ酸である、<1>~<17>のいずれか1に記載の方法。
<19>
前記成分(B)の重合度が、好ましくは100以上4,300以下、より好ましくは150以上4,200以下、更に好ましくは250以上4,200以下、より更に好ましくは300以上4,000以下、より更に好ましくは320以上3,800以下、より更に好ましくは320以上3,700以下、より更に好ましくは350以上3,650以下である、<1>~<18>のいずれか1に記載の方法。
<20>
前記成分(B)が下記一般式(1)で表されるオルガノポリシロキサンである、<1>~<19>のいずれか1に記載の方法。
Figure 2023081341000012

(式中、R11はそれぞれ独立に、炭素数1以上6以下の炭化水素基を示し、R12はそれぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1以上6以下のアルコキシ基、又は炭素数1以上6以下の炭化水素基を示す。R13は炭素数1以上6以下の炭化水素基、又は第一級~第三級アミノ基含有基を示す。nは重合度を示し、100以上の数である。n個のR13は互いに同一でもよく、異なっていてもよい。)
<21>
前記成分(B)の25℃における粘度が、好ましくは120mm/s以上10,000万mm/s以下、より好ましくは200mm/s以上8,000万mm/s以下、更に好ましくは500mm/s以上8,000万mm/s以下、より更に好ましくは700mm/s以上8,000万mm/s以下、より更に好ましくは700mm/s以上5,000万mm/s以下、より更に好ましくは800mm/s以上4,000万mm/s以下、より更に好ましくは800mm/s以上3,500万mm/s以下、より更に好ましくは800mm/s以上3,000万mm/s以下、より更に好ましくは1,000mm/s以上2,500万mm/s以下である、<1>~<20>のいずれか1に記載の方法。
<22>
前記成分(B)がジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アミノプロピルメチルポリシロキサン、及びジメチコノールからなる群から選ばれる1種以上、より好ましくはジメチルポリシロキサンである、<1>~<21>のいずれか1に記載の方法。
<23>
前記組成物中の成分(A)の含有量が、好ましくは0.1質量%以上30質量%以下、より好ましくは0.5質量%以上25質量%未満、更に好ましくは1質量%以上20質量%以下、より更に好ましくは2質量%以上15質量%以下、より更に好ましくは3質量%以上15質量%以下である、<1>~<22>のいずれか1に記載の方法。
<24>
前記組成物中の成分(B)の含有量が、好ましくは0.1質量%以上30質量%以下、より好ましくは0.3質量%以上25質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以上20質量%以下、より更に好ましくは0.5質量%以上15質量%以下、より更に好ましくは0.5質量%以上10質量%以下である、<1>~<23>のいずれか1に記載の方法。
<25>
前記組成物中の成分(A)及び成分(B)の合計含有量が、好ましくは0.2質量%以上50質量%以下、より好ましくは0.5質量%以上45質量%以下、更に好ましくは1質量%以上40質量%以下、より更に好ましくは1質量%以上35質量%以下、より更に好ましくは2質量%以上35質量%以下、より更に好ましくは2質量%以上25質量%以下、より更に好ましくは3質量%以上25質量%以下、より更に好ましくは3.5質量%以上25質量%以下、より更に好ましくは5質量%以上20質量%以下である、<1>~<24>のいずれか1に記載の方法。
<26>
前記組成物中の成分(A)及び成分(B)の合計含有質量に対する成分(A)の含有質量の割合[(A)/{(A)+(B)}]が、好ましくは10%以上98%以下、より好ましくは10%以上95%以下、更に好ましくは20%以上95%以下、より更に好ましくは30%以上95%以下、より更に好ましくは40%以上95%以下、より更に好ましくは50%以上95%以下である、<1>~<25>のいずれか1に記載の方法。
<27>
前記組成物が、さらに、成分(C)として、ポリアルキレンオキシド部位及びカチオン性基を有する、成分(A)及び成分(B)以外のオルガノポリシロキサンを含有する、<1>~<26>のいずれか1に記載の方法。
<28>
前記成分(C)が有するカチオン性基が、カチオン基、又は、イオン化されてカチオン基になり得る基であり、好ましくは第一級アミノ基、第二級アミノ基、第三級アミノ基、及び第四級アンモニウム基からなる群から選ばれる1種以上、より好ましくは第一級アミノ基、第二級アミノ基、及び第三級アミノ基からなる群から選ばれる1種以上である、<27>に記載の方法。
<29>
前記ポリアルキレンオキシド部位を構成するアルキレンオキシドが、好ましくはエチレンオキシド、プロピレンオキシド、トリメチレンオキシド、ブチレンオキシド、及びテトラメチレンオキシドからなる群から選ばれる1種以上であり、より好ましくはエチレンオキシド、プロピレンオキシド、及びトリメチレンオキシドからなる群から選ばれる1種以上であり、更に好ましくはエチレンオキシド及びプロピレンオキシドからなる群から選ばれる1種以上であり、より更に好ましくはエチレンオキシドである、<27>又は<28>に記載の方法。
<30>
前記ポリアルキレンオキシド部位におけるアルキレンオキシドの平均付加モル数が、好ましくは2以上、より好ましくは4以上、更に好ましくは10以上である。また入手性の観点からは、好ましくは100以下、より好ましくは80以下、更に好ましくは50以下である、<27>~<29>のいずれか1に記載の方法。
<31>
前記成分(C)が、以下に示す一般式(2)で表される繰り返し単位を有するアミノポリエーテル変性シリコーン(C1)及び一般式(3)で表される繰り返し単位を有するアミノポリエーテル変性シリコーン(C2)からなる群から選ばれる1種以上である、<27>~<30>のいずれか1に記載の方法。
Figure 2023081341000013

式(2)中、R21は炭素数1以上6以下の1価の炭化水素基を示す。R22はR21又はEのいずれかを示す。Eは-R23-Z(R23は炭素数1以上6以下の2価の炭化水素基を示し、Zは第一級~第三級アミノ基含有基を示す。)で表される1価の基を示す。R24は炭素数1以上6以下の2価の炭化水素基を示し、R25は水素原子又は炭素数1以上4以下の1価の炭化水素基を示す。
eは1以上50以下の数、fは1以上50以下の数、gは1以上50以下の数、hは1以上の数、jは2以上100以下の数を示す。pは2以上10以下の数を示す。括弧内の構造単位同士の結合順序は問わず、結合形態はブロック状でもランダム状でもよい。j個のOC2pは同一でも異なっていてもよい。また、複数個のR21、R22、R24、R25及びEは同一でも異なっていてもよい。
Figure 2023081341000014

式(3)中、R31は炭素数1以上6以下の1価の炭化水素基を示す。R32はR31又はEのいずれかを示す。Eは-R33-Z(R33は単結合、又は炭素数1以上20以下の2価の炭化水素基を示し、Zは第一級~第三級アミノ基含有基を示す。)で表される1価の基を示す。Yは単結合、又は炭素数1以上12以下の2価の基を示す。すべてのR32がR31である場合、少なくとも1つのYはアミノ基を含有する2価の基である。すべてのYがアミノ基を含有しない2価の基である場合、少なくとも1つのR32はEである。
rは1以上の数、sは1以上の数、tは2以上100以下の数、uは1以上の数を示す。pは前記と同じであり、2以上10以下の数を示す。括弧内の構造単位同士の結合順序は問わず、結合形態はブロック状でもランダム状でもよい。t個のC2pOは同一でも異なっていてもよい。また、複数個のR31、R32、E及びYは同一でも異なっていてもよい。
<32>
前記成分(C1)が下記一般式(2-1)で表されるものである、<31>に記載の方法。
Figure 2023081341000015

式(2-1)中、E、R24、R25、e、f、gは前記と同じである。R29は炭素数1以上4以下の1価の炭化水素基又はトリメチルシリル基を示す。kは1以上50以下の数、lは0以上50以下、好ましくは1以上50以下の数を示す。
<33>
前記成分(C2)が、下記一般式(3-1)で表される構造を有するアミノポリエーテル変性シリコーン及び下記一般式(3-2)で表される構造を有するアミノポリエーテル変性シリコーンからなる群から選ばれる1種以上である、<31>又は<32>に記載の方法。
Figure 2023081341000016

式(3-1)中、r、s、t、uは前記と同じである。
Figure 2023081341000017

式(3-2)中、R38、r、s、uは前記と同じである。vは0以上50以下、好ましくは2以上50以下の数を示し、wは2以上100以下の数を示す。v+wは2以上100以下の数であり、好ましくは4以上80以下の数、より好ましくは10以上50以下の数である。
<34>
前記成分(C)が、好ましくは前記一般式(3)で表される繰り返し単位を有するアミノポリエーテル変性シリコーン(C2)であり、より好ましくは前記一般式(3-1)で表される構造を有するアミノポリエーテル変性シリコーン及び前記一般式(3-2)で表される構造を有するアミノポリエーテル変性シリコーンからなる群から選ばれる1種以上であり、更に好ましくは前記一般式(3-1)で表される構造を有するアミノポリエーテル変性シリコーンであり、より更に好ましくは前記一般式(3-1)で表される構造からなるアミノポリエーテル変性シリコーンである、<31>~<33>のいずれか1に記載の方法。
<35>
前記組成物中の成分(C)の含有量が、好ましくは0.01質量%以上25質量%以下、より好ましくは0.1質量%以上15質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以上12質量%以下、より更に好ましくは0.6質量%以上10質量%以下、より更に好ましくは0.7質量%以上5質量%以下である、<27>~<34>のいずれか1に記載の方法。
<36>
前記組成物が、さらに成分(D)として溶剤を含有する、<1>~<35>のいずれか1に記載の方法。
<37>
前記成分(D)が、25℃における粘度が4mm/s以下のジメチルポリシロキサン、メチルトリメチコン、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、イソヘキサン、ヘプタン、イソヘプタン、デカン、イソデカン、ドデカン、イソドデカン、トリデカン、イソトリデカン、テトラデカン、イソテトラデカン及び軽質流動イソパラフィンからなる群から選ばれる1種以上を含み、好ましくは25℃における粘度が4mm/s以下のジメチルポリシロキサン、メチルトリメチコン、イソデカン、イソドデカン、イソテトラデカン及び軽質流動イソパラフィンからなる群から選ばれる1種以上を含み、より好ましくはイソデカン、イソドデカン、イソテトラデカン及び軽質流動イソパラフィンからなる群から選ばれる1種以上を含む、<36>に記載の方法。
<38>
前記組成物中の成分(D)の含有量が、好ましくは40質量%以上99質量%以下、より好ましくは50質量%以上99質量%以下、更に好ましくは60質量%以上98質量%以下である、<36>又は<37>に記載の方法。
<39>
前記組成物中の水の含有量が、好ましくは10質量%以下であり、より好ましくは5質量%未満、更に好ましくは2質量%未満である、<1>~<38>のいずれか1に記載の方法。
<40>
前記組成物中のポリシリコーン-ポリアミドコポリマーの含有量が、好ましくは5質量%未満、より好ましくは2質量%未満、更に好ましくは1質量%未満、より更に好ましくは0.5質量%未満、より更に好ましくは0.1質量%未満であり、より更に好ましくは0質量%である、<1>~<39>のいずれか1に記載の方法。
<41>
前記組成物が化粧料組成物、好ましくは毛髪化粧料組成物であり、より好ましくはコンディショニング剤組成物、トリートメント剤組成物、又はスタイリング剤組成物である、<1>~<40>のいずれか1に記載の方法。
<42>
前記組成物がリーブオン製剤である、<1>~<41>のいずれか1に記載の方法。
<43>
前記組成物を乾燥状態のケラチン物質又は頭飾製品用繊維に適用する、<1>~<42>のいずれか1に記載の方法。
<44>
着色剤及び脱色剤からなる群から選ばれる1種以上を含有する第1剤、並びに、下記成分(A)及び成分(B)を含有し、成分(A)及び成分(B)の合計含有質量に対する成分(A)の含有質量の割合[(A)/{(A)+(B)}]が10%以上である第2剤、を備えた、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維処理用キット。
(A)シリコーン皮膜形成剤
(B)重合度100以上のオルガノポリシロキサン
<45>
前記第1剤中の着色剤が、顔料又は染料、好ましくは顔料、直接染料、及び酸化染料からなる群から選ばれる1種以上であり、より好ましくは顔料及び直接染料からなる群から選ばれる1種以上であり、更に好ましくは顔料である、<44>に記載のキット。
<46>
前記第1剤中の着色剤の含有量が、好ましくは0.01質量%以上50質量%以下、より好ましくは0.1質量%以上50質量%以下、更に好ましくは0.2質量%以上30質量%以下、より更に好ましくは0.3質量%以上30質量%以下である、<44>又は<45>に記載のキット。
<47>
前記第1剤が、好ましくは着色剤を含有する化粧料組成物であり、より好ましくは毛髪化粧料組成物、更に好ましくは染毛剤組成物である、<44>~<46>のいずれか1に記載のキット。
<48>
前記第2剤中の成分(A)及び成分(B)の合計含有量が、好ましくは0.2質量%以上50質量%以下、より好ましくは0.5質量%以上45質量%以下、更に好ましくは1質量%以上40質量%以下、より更に好ましくは2質量%以上35質量%以下、より更に好ましくは3質量%以上25質量%以下、より更に好ましくは5質量%以上20質量%以下、より更に好ましくは5質量%以上15質量%以下である、<44>~<47>のいずれか1に記載のキット。
<49>
前記第2剤中の成分(A)及び成分(B)の合計含有質量に対する成分(A)の含有質量の割合[(A)/{(A)+(B)}]が、好ましくは10%以上98%以下、より好ましくは10%以上95%以下、更に好ましくは20%以上95%以下、より更に好ましくは30%以上95%以下、より更に好ましくは40%以上95%以下、より更に好ましくは50%以上95%以下である、<44>~<48>のいずれか1に記載のキット。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は実施例の範囲に限定されない。なお本実施例において、各種測定及び評価は以下の方法により行った。
<毛髪処理方法>
人毛白髪(100%)毛束((株)ビューラックス製、長さ10cm、質量1g)を下記組成のプレーンシャンプーで洗浄後、40℃の温水ですすぎ、十分に乾燥させた。この毛束に、下記組成の染毛剤組成物(カーボンブラック(1質量%)のイソドデカン分散液)を0.30g塗布し、次いでドライヤー乾燥させた(人工的着色)。さらに、各例の毛髪化粧料組成物を0.20g塗布し、次いでドライヤー乾燥させて、毛髪処理を行った。
(プレーンシャンプーの組成)
成分 (質量%)
ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム
(*1) 15.5
ラウリン酸ジエタノールアミド(*2) 1.5
エデト酸4ナトリウム塩 0.3
安息香酸ナトリウム 1.43
精製水 残 量
計 100.0
*1:エマール227(花王(株)製、有効成分27質量%)として57.4質量%
*2:アミノーンL-02(花王(株)製)
(染毛剤組成物の組成)
成分 (質量%)
カーボンブラック(*1) 1.0
イソドデカン(*2) 残 量
計 100.0
*1:ISD-CB2、大東化成工業(株)製、カーボンブラック(15質量%)のイソドデカン溶液
*2:マルカゾールR、丸善石油化学(株)製、イソドデカン
<色持続性(耐洗髪性)>
前記処理後の毛束を、色彩色差計(コニカミノルタ(株)製、CR-400)のD65光源を用いてCIE表色系(L,a,b)で測色した後、40℃の温水で前記組成のプレーンシャンプーを用いて洗浄し、乾燥する工程を7回行った。7回洗髪し、乾燥した後の毛束を同様に色彩色差計で測色し、下式に従い、洗髪前の毛束との色差(ΔE)を算出した。L,a,bの計測は、毛束上の異なる6点(毛束を長さ方向に3等分した各領域の中央部を表裏1点ずつ)において行い、平均値を算出した。
Figure 2023081341000018

、a 、b :洗髪前の毛束の計測値
、a 、b :7回洗髪後の毛束の計測値
ΔE<17であれば、処理後の毛束の耐洗髪性が良好であり、色持続性に優れると判断できる。また、ΔE<15であればより良好であり、ΔE<10であればさらに良好であり、ΔE<5であればさらにより良好である。
<汚れの付着し難さ>
市販のPETフィルム(東レ(株)製;ルミラーフィルムT60-A4-100μm)に各例の毛髪化粧料組成物を20μL滴下し、バーコーター(アズワン社製、No.3)で伸ばし、自然乾燥させて塗膜を形成したのち、塗膜形成部分を3cm×3cmの大きさに切り出して試験用フィルムを作製した。このフィルムの質量をF[g]とする。
物理的な汚れのモデルとして、ジルコニアビーズ((株)ニッカトー製「YTZボール」、Φ=1mm)を用いた。バランスディッシュ(アズワン社製、BD-2)にジルコニアビーズを10.4g入れて平らにならし、この上に3cm×3cmの大きさに切り出したフィルムの塗膜面を接触させた。次いで、該フィルム上にバランスディッシュを重ね、その上に規格瓶(アズワン社製、No.11)に水道水を入れて重さ200gとした重りを30秒のせた後、重りを取り除いて、ビーズが付着したフィルムの質量(F[g]とする)を測定した。
ビーズへの接触前後のフィルムの質量変化から、下記式によりビーズの付着率を算出した。なお3cm×3cmの試験用フィルム面積を100%カバーするビーズの質量は、2.68g(2回測定の平均値)を用いた。
ビーズの付着率[%]=(F-F[g])÷(試験用フィルム面積を100%カバーするビーズの質量[g])×100
上記試験を2回行い、その平均値を表に示した。付着率が25%以下の場合は汚れが付き難く、20%以下ではより付き難く、15%以下ではよりさらに付き難く、5%以下ではよりさらに汚れが付き難いといえる。
実施例1~19、比較例1~3(毛髪化粧料組成物の調製及び評価)
表1~4に示す各成分を、各表に記載の配合割合にて配合し、均一になるまで混合して、毛髪化粧料組成物を調製した。得られた毛髪化粧料組成物を用いて、前記方法で評価を行った。結果を表1~4に示す。
なお、表に記載の配合量(質量%)は、いずれも有効成分量である。
Figure 2023081341000019
Figure 2023081341000020
Figure 2023081341000021
Figure 2023081341000022
実施例20
頭飾製品用繊維として(株)カネカ製の再生コラーゲン繊維「ネクステンションクリスタル XXL 30」(色番:30(ホワイト)、形状:ストレート)を用いて、長さ10cm、幅1.5cm、質量1gの人工毛の毛束を作製した。
実施例1において、人毛白髪(100%)の毛束に替えて上記人工毛の毛束を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で人工的着色及び毛髪処理を行い、前記評価を行った。結果を表5に示す。
Figure 2023081341000023
表に記載の成分は下記である。
*1:X-21-5595、信越化学工業(株)製、トリメチルシロキシケイ酸(60質量%)のイソドデカン溶液
*2:Silsoft B3020、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、ジメチルポリシロキサン、25℃における粘度;2,000万mm/s(重合度3,546)
*3:マルカゾールR、丸善石油化学(株)製、イソドデカン
*4:SR1000、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、トリメチルシロキシケイ酸
*5:X-25-9074、信越化学工業(株)製、ジメチルポリシロキサン、25℃における粘度;3,000万mm/s(重合度3,747)
*6:X-21-5686、信越化学工業(株)製、ジメチルポリシロキサン、25℃における粘度;300万mm/s(重合度2,680)
*7:KF-96H-50万cs、信越化学工業(株)製、ジメチルポリシロキサン、25℃における粘度;50万mm/s(重合度1,972)
*8:KF-96H-30万cs、信越化学工業(株)製、ジメチルポリシロキサン、25℃における粘度;30万mm/s(重合度1,790)
*9:KF-96H-10万cs、信越化学工業(株)製、ジメチルポリシロキサン、25℃における粘度;10万mm/s(重合度1,429)
*10:KF-96H-1万cs、信越化学工業(株)製、ジメチルポリシロキサン、25℃における粘度;1万mm/s(重合度804)
*11:KF-96-1,000cs、信越化学工業(株)製、ジメチルポリシロキサン、25℃における粘度;1,000mm/s(重合度357)
*12:KP-550、信越化学工業(株)製、(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマー(40質量%)のイソドデカン溶液
なお、上記成分*2、5~11の重合度(P)については、粘度(η)から前記式(4)より分子量(M)を求め、重合度(P)はジメチルポリシロキサンの基本単位の分子量が74であることから、次式(5)より求めることができる。
P=M/74 (5)
表1~4より、本発明の処理方法によれば、1回の処理を行うことで、人工的に着色された毛髪を繰り返し洗髪した後も色落ちが少なく、色持続性が良好である。また毛髪に対し、汚れの付着防止効果を付与できることがわかる。なお比較例1では平滑な皮膜が形成されず、「汚れの付着し難さ」の評価を行うことができなかった。
また表5より、本発明の処理方法によれば、毛髪に替えて頭飾製品用繊維である再生コラーゲン繊維を用いた場合にも良好な色持続性及び汚れの付着防止効果が得られることがわかる。
本発明によれば、1回の処理によっても、人工的に着色又は脱色された、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維の色持続性を向上させることができ、さらに汚れの付着防止効果を付与することができる。

Claims (6)

  1. 人工的に着色又は脱色された、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維を組成物で処理する方法であって、前記方法は、前記組成物を前記ケラチン物質又は頭飾製品用繊維に適用する工程を含み、
    前記組成物は、下記成分(A)及び成分(B):
    (A)シリコーン皮膜形成剤
    (B)重合度100以上のオルガノポリシロキサン
    を含有し、成分(A)及び成分(B)の合計含有質量に対する成分(A)の含有質量の割合[(A)/{(A)+(B)}]が10%以上である、方法。
  2. 前記組成物中の前記成分(A)の含有量が25質量%未満である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記成分(B)の25℃における粘度が120mm/s以上10,000万mm/s以下である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記成分(A)が下記成分(A1)及び成分(A2)からなる群から選ばれる1種以上である、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
    (A1)平均式(RSiO(4-m)/2
    (式中、Rはフッ素置換されていてもよい炭素数1以上12以下の炭化水素基又はヒドロキシ基を示す。複数のRは互いに同一でもよく、異なっていてもよい。mは平均数であって0超3未満の数である。)
    で表され、RSiO3/2で表されるT単位及びSiO4/2で表されるQ単位からなる群から選ばれる1種以上の単位を含むシリコーン樹脂
    (A2)ポリシロキサン部分と、非シリコーン有機鎖からなる部分とを含むシリコーンポリマー
  5. 前記組成物を乾燥状態のケラチン物質又は頭飾製品用繊維に適用する、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 着色剤及び脱色剤からなる群から選ばれる1種以上を含有する第1剤、並びに、下記成分(A)及び成分(B)を含有し、成分(A)及び成分(B)の合計含有質量に対する成分(A)の含有質量の割合[(A)/{(A)+(B)}]が10%以上である第2剤、を備えた、ケラチン物質又は頭飾製品用繊維処理用キット。
    (A)シリコーン皮膜形成剤
    (B)重合度100以上のオルガノポリシロキサン
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