JP2023080405A - 基板洗浄装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本願明細書に開示される技術は、基板の汚染を抑制しつつ、基板の洗浄具を洗浄するための技術である。【解決手段】本願明細書に開示される技術に関する基板洗浄装置は、洗浄具を使って基板を洗浄する基板洗浄装置であり、洗浄具を、基板の洗浄を行う洗浄位置と基板から退避する退避位置との間で移動させるための移動機構と、退避位置に位置する洗浄具に対して、洗浄液の1流体スプレーを噴射するためのスプレーノズルとを備える。【選択図】図3
Description
本願明細書に開示される技術は、基板洗浄技術に関するものである。処理対象となる基板には、たとえば、半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板、有機EL(electroluminescence)表示装置などのflat panel display(FPD)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用ガラス基板、セラミック基板、電界放出ディスプレイ(field emission display、すなわち、FED)用基板、または、太陽電池用基板などが含まれる。
基板を洗浄するための洗浄具としてスクラブブラシがある。ブラシを基板に作用させることによって、基板を適切に洗浄する技術が開示されている(たとえば、特許文献1を参照)。
上記のブラシを使って基板を洗浄すると基板の汚れがブラシに転写されるため、ブラシを洗浄することが必要となる。
たとえば、特許文献1では、基板の洗浄具であるブラシに対して2流体スプレーを噴霧することによって、ブラシを洗浄している。
しかしながら、そのような洗浄方法では、洗浄具の洗浄のために使われた2流体スプレーが基板にまで達し、基板汚染の原因となる場合がある。
本願明細書に開示される技術は、以上に記載されたような問題を鑑みてなされたものであり、基板の汚染を抑制しつつ、基板の洗浄具を洗浄するための技術である。
本願明細書に開示される技術の第1の態様である基板洗浄装置は、洗浄具を使って基板を洗浄する基板洗浄装置であり、前記洗浄具を、前記基板の洗浄を行う洗浄位置と前記基板から退避する退避位置との間で移動させるための移動機構と、前記退避位置に位置する前記洗浄具に対して、洗浄液の1流体スプレーを噴射するためのスプレーノズルとを備える。
本願明細書に開示される技術の第2の態様である基板洗浄装置は、第1の態様である基板洗浄装置に関連し、前記スプレーノズルが、0.1MPa以上、かつ、0.5MPa以下の圧力で前記1流体スプレーを噴射する。
本願明細書に開示される技術の第3の態様である基板洗浄装置は、第1または2の態様である基板洗浄装置に関連し、前記スプレーノズルが、前記退避位置に位置し、かつ、回転している前記洗浄具に対して、前記1流体スプレーを噴射する。
本願明細書に開示される技術の第4の態様である基板洗浄装置は、第1から3のうちのいずれか1つの態様である基板洗浄装置に関連し、前記退避位置に位置し、かつ、前記洗浄具を収容可能なポッドをさらに備え、前記移動機構が、前記退避位置において前記洗浄具を前記ポッド内に収容し、前記スプレーノズルが、前記ポッド内に収容されている前記洗浄具に対して前記1流体スプレーを噴射する。
本願明細書に開示される技術の第5の態様である基板洗浄装置は、第1から4のうちのいずれか1つの態様である基板洗浄装置に関連し、前記洗浄具の前記基板に接触する面を洗浄面とし、前記スプレーノズルが、前記洗浄面に対して傾斜する方向から、前記1流体スプレーを噴射する。
本願明細書に開示される技術の第6の態様である基板洗浄装置は、第5の態様である基板洗浄装置に関連し、前記スプレーノズルには、前記1流体スプレーを噴射するための楕円形状の孔が形成され、前記孔の長軸の方向が、前記洗浄面に沿う方向である。
本願明細書に開示される技術の少なくとも第1の態様によれば、1流体スプレーを噴射して洗浄具を洗浄するため、洗浄具の洗浄に使われたスプレーが基板に到達することを抑制することができる。よって、基板の汚染を抑制しつつ、基板の洗浄具を洗浄することができる。
また、本願明細書に開示される技術に関連する目的と、特徴と、局面と、利点とは、以下に示される詳細な説明と添付図面とによって、さらに明白となる。
以下、添付される図面を参照しながら実施の形態について説明する。以下の実施の形態では、技術の説明のために詳細な特徴なども示されるが、それらは例示であり、実施の形態が実施可能となるためにそれらすべてが必ずしも必須の特徴ではない。
なお、図面は概略的に示されるものであり、説明の便宜のため、適宜、構成の省略、または、構成の簡略化などが図面においてなされるものである。また、異なる図面にそれぞれ示される構成などの大きさおよび位置の相互関係は、必ずしも正確に記載されるものではなく、適宜変更され得るものである。また、断面図ではない平面図などの図面においても、実施の形態の内容を理解することを容易にするために、ハッチングが付される場合がある。
また、以下に示される説明では、同様の構成要素には同じ符号を付して図示し、それらの名称と機能とについても同様のものとする。したがって、それらについての詳細な説明を、重複を避けるために省略する場合がある。
また、本願明細書に記載される説明において、ある構成要素を「備える」、「含む」または「有する」などと記載される場合、特に断らない限りは、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
また、本願明細書に記載される説明において、「第1の」または「第2の」などの序数が使われる場合があっても、これらの用語は、実施の形態の内容を理解することを容易にするために便宜上使われるものであり、実施の形態の内容はこれらの序数によって生じ得る順序などに限定されるものではない。
また、本願明細書に記載される説明において、「…軸正方向」または「…軸負方向」などの表現は、図示される…軸の矢印に沿う方向を正方向とし、図示される…軸の矢印とは反対側の方向を負方向とするものである。
また、本願明細書に記載される説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「側」、「底」、「表」または「裏」などの特定の位置または方向を意味する用語が使われる場合があっても、これらの用語は、実施の形態の内容を理解することを容易にするために便宜上使われるものであり、実施の形態が実際に実施される際の位置または方向とは関係しないものである。
<実施の形態>
以下、本実施の形態に関する基板洗浄装置について説明する。
以下、本実施の形態に関する基板洗浄装置について説明する。
<基板洗浄装置の構成について>
図1は、本実施の形態に関する基板処理装置100の構成の例を概略的に示す平面図である。また、図2は、本実施の形態に関する基板処理装置100の構成の例を概略的に示す側面図である。
図1は、本実施の形態に関する基板処理装置100の構成の例を概略的に示す平面図である。また、図2は、本実施の形態に関する基板処理装置100の構成の例を概略的に示す側面図である。
図1に例が示されるように、基板処理装置100は、処理対象である基板Wを1枚ずつ処理する枚葉式の処理装置である。なお、基板処理装置100が複数備えられる基板処理システムにおいて、基板Wがそれぞれの基板処理装置100にロボットなどを介して搬送され、それぞれの基板処理装置100で処理されてもよい。
本実施の形態に関する基板処理装置100は、円形薄板状のシリコン基板である基板Wに対して、薬液および純水などのリンス液を用いて基板処理を行った後、乾燥処理を行う。
以下の説明では、基板Wの処理に使われる薬液とリンス液とを総称して「処理液」とする。なお、処理液には、基板Wにおける成膜処理のためのフォトレジスト液などの塗布液、基板Wにおける不要な膜を除去するための薬液、または、基板Wにおけるエッチングのための薬液なども含まれるものとする。
処理対象である基板Wは、基板処理装置100におけるスピンチャック20に水平姿勢で支持され、その姿勢で基板処理が行われる。
スピンチャック20は、基板Wを真空吸着する真空チャックであるが、基板Wを保持する方法は他の方法であってもよい。たとえば、基板Wの周縁部を支持する複数個のチャックピンを備える、いわゆるメカチャックであってもよい。
スピンチャック20は、モータ22の回転軸に連結されている。スピンチャック20は、モータ22の駆動によって回転軸P1周りに回転する。モータ22は、筒状形状を有するカバー部材23によって周囲を取り囲まれている。
スピンチャック20の周囲には、処理液の飛散を抑制するためのカップ5が配置されている。
カップ5のさらに側方には、基板Wの洗浄を行うための洗浄機構7と、スピンチャック20に保持された基板Wの上面に処理液を供給するためのノズル30、ノズル60とが配備されている。基板処理装置100は、基板Wを洗浄するための洗浄機構を備える基板洗浄装置としても機能する。
ノズル30は、ノズルアーム32の先端に吐出ヘッド31を取り付けて構成されている。ノズルアーム32の基端側はノズル基台33に固定して連結されている。ノズル基台33に設けられたモータ132によって鉛直方向に沿った軸のまわりで回動可能とされている。ノズル30から基板Wへ処理液が供給されることによって、基板Wに対して基板処理が行われる。
ノズル60は、ノズルアーム62の先端に吐出ヘッド61を取り付けて構成されている。ノズルアーム62の基端側はノズル基台63に固定して連結されている。ノズル基台63に設けられたモータ(ここでは図示せず)によって鉛直方向に沿った軸のまわりで回動可能とされている。ノズル60から基板Wへ処理液(ノズル30から供給される処理液と同じ処理液であってもよいし、異なる処理液であってもよい)が供給されることによって、基板Wに対して基板処理が行われる。
ノズル基台33(またはノズル基台63)が回動することによって、図1中の矢印31A(または矢印61A)の方向に、ノズル30(またはノズル60)は、スピンチャック20の上方の位置とカップ5よりも外側の位置との間で水平方向に沿って円弧状に移動可能である。
洗浄機構7は、基端部の揺動軸P2周りにその先端部が揺動可能である。洗浄機構7の先端部にはブラシ9が取り付けられており、基板Wの回転と洗浄機構7の揺動とによって、ブラシ9が基板Wの上面の任意の位置に接触可能である。ブラシ9を基板Wに作用させる(すなわち、洗浄機構7が、ブラシ9をZ軸方向に移動させて、ブラシ9と基板Wの上面とが接触させる)ことによって、基板Wの洗浄処理を行う。基板Wの洗浄処理の際には、必要に応じて所定の処理液をノズル30またはノズル60から基板Wへ供給する。なお、洗浄処理を行う際のブラシ9の位置(すなわち、ブラシ9が基板Wに対向する位置)を洗浄位置とする。
洗浄機構7の揺動軸P2周りの揺動は、モータ10によって行われる。当該揺動によって、ブラシ9は、上記の洗浄位置と、ブラシ9が基板Wから退避する位置(たとえば、平面視で基板Wとは重ならない位置。以下、退避位置)との間を移動可能である。
また、基板Wの上面に対向するように下方に向けられたブラシ9は、洗浄機構7の揺動だけでなく、自転軸P3周りに回転可能である。ブラシ9の回転数は、たとえば、125rpm程度である。ブラシ9の回転は、洗浄位置および退避位置の双方で可能である。また、ブラシ9は、たとえば、PVA(ポリビニルアルコール)製であり、その径が20mm程度である。
また、ブラシ9が基板Wに対して作用していない退避位置にある場合には、ブラシ9自身の洗浄を行うために、退避位置に配置されている待機ポッド11にブラシ9が収容される。待機ポッド11内には、ブラシ9を洗浄するためのスプレーノズル15が設けられている。
上記の構成のうち、モータ22の動作、ノズル30からの供給、ノズル60からの供給、モータ10の動作、スピンチャック20の動作、または、スプレーノズル15からの供給などは、制御部13によって適宜制御される。
制御部13は、電気回路を有する一般的なコンピュータによって構成されていてよい。具体的には、制御部13は、中央演算処理装置(central processing unit、すなわち、CPU)と、フラッシュメモリまたはハードディスク装置などの不揮発性記録装置によって構成される記録装置とを備えるものであってよい。そして、CPUが記録装置に記録された処理プログラムを実行することによって、上記のそれぞれの構成が制御される。
<スプレーノズルについて>
図3は、待機ポッド11におけるスプレーノズル15について説明するための図である。
図3は、待機ポッド11におけるスプレーノズル15について説明するための図である。
スプレーノズル15は、純水供給源19から供給される純水(DIW)をスプレー状にして噴射する1流体のスプレーノズルである。スプレーノズル15は、純水(DIW)1流体からなるスプレーである1流体スプレー15Aをブラシ9に噴射することによって、ブラシ9を洗浄する。
純水供給源19に接続される供給配管29には、操作弁133が設けられている。操作弁133は、予め流量が所定値となるように調節されており、制御部13はその開閉を制御する。なお、スプレーノズル15からブラシ9に噴射されるスプレーは、純水(DIW)に限られるものではなく、たとえば、CO2水であってもよいし、アンモニアであってもよい。
図3に示すように、待機ポッド11は、上部に開口131を備え、基板Wの洗浄処理によって汚れまたはパーティクルなどが付着しているブラシ9がここに挿入される。
待機ポッド11の側壁には、上述のスプレーノズル15が配備されている。スプレーノズル15は、待機ポッド11内においてブラシ9に対して1流体スプレー15Aを噴射する。待機ポッド11内におけるスプレーノズル15とブラシ9との間の距離は、たとえば、15mm以上、かつ、20mm以下である。
スプレーノズル15は、待機ポッド11内において、噴射孔25が上方(Z軸正方向)に向くように傾斜姿勢で取り付けられている。スプレーノズル15のブラシ9に対する見上げ角度は、たとえば、30°以上、かつ、90°以下である。本実施の形態では、見上げ角度は30°とする。スプレーノズル15のブラシ9に対する見上げ角度は、噴射された1流体スプレー15Aがブラシ9の下面9a及び周縁部9bを覆う程度であることが好ましい。
なお、下面9aおよび周縁部9bは、ブラシ9が基板Wに対して洗浄処理を行う際に基板Wに接触する面(すなわち、洗浄面)であり、洗浄面は、ブラシ9の下面である場合に限られず、たとえば、ブラシ9の上面または側面であってもよい。
スプレーノズル15から噴射される1流体スプレー15Aは、洗浄面に対して傾斜する方向から噴射されることが望ましい。洗浄面が上面である場合には、スプレーノズル15はZ軸正方向側(洗浄面に対向する側)から、洗浄面に対して傾斜するように噴射されてもよい。1流体スプレー15Aが、洗浄面に対して傾斜する方向から噴射されることによって、ブラシ9の洗浄面に対して正面から(小さい入射角で)衝突する液滴が少なくなるため、液跳ねが待機ポッド11外に拡散しにくい。
また、待機ポッド11内に収容されているブラシ9が回転している場合には、下面9aは少なくともその中心部までの範囲に1流体スプレー15Aが噴射されればよい。
また、制御部13は、ブラシ9が待機ポッド11内に収容されている間にスプレーノズル15に純水(DIW)が供給されるように、操作弁133の開閉を制御する。
このように、待機ポッド11内でブラシ9の洗浄を行うことによって、噴射された1流体スプレー15Aがブラシ9に到達した後にその周囲に液跳ねが生じることがあっても、基板Wに到達してしまうことを十分に抑制することができる。
なお、ブラシ9が待機ポッド11内に収容されている間にのみスプレーノズル15に純水(DIW)を供給すれば、純水(DIW)の節約が可能である。また、ブラシ9が待機ポッド11内に収容されている間は常時1流体スプレー15Aをブラシ9に噴射し続けることによって、ブラシ9の乾燥を抑制しつつ、ブラシ9にパーティクルが付着することを抑制することができる。
そして、ブラシ9に噴射された後汚れを含む状態となった1流体スプレー15Aの排液は、待機ポッド11の底面に形成されている排液口134から排出される。
図4は、スプレーノズル15の断面図である。図4に例が示されるように、1流体のスプレーノズル15は、上流側の供給管151と、供給管151よりも下流側で、かつ、供給管151よりも径が小さい供給管152とを備える。供給管151と供給管152とは連通されている。
純水供給源19から供給された純水(DIW)は、供給配管29を経由して供給管151に供給され、さらに、供給管152に供給された後、噴射孔25から噴射される。
その際、供給管151および供給管152が全体として先絞り形状であるため、供給された純水(DIW)は径が小さくなる供給管152の部分で加速され、噴射孔25からスプレー状に噴射される。なお、供給管152の先端部の径は、噴射孔25の径よりも若干小さく形成されている。
スプレーノズル15から噴射される1流体スプレー15Aの形状は、たとえば、開き角度が115°程度である扇形である。ただし、そのような形状に限定されるものではなく、たとえば、円錐形状などの他の形状であってもよい。
また、スプレーノズル15から噴射される1流体スプレー15Aのスプレーノズル15から出力される際の圧力(水圧)は、たとえば、0.1MPa以上、かつ、0.5MPa以下であり、望ましくは、0.1MPa以上、かつ、0.3MPa以下である。本実施の形態では、水圧は、0.15MPaとする。上記のように、スプレーノズル15とブラシ9との間の距離は20mm程度であるため、スプレーノズル15から噴射された1流体スプレー15Aは、スプレーノズル15から出力される際の圧力を維持しつつ、ブラシ9に到達する。
上記のような圧力で1流体スプレー15Aがブラシ9に噴射されることによって、通常のノズルから洗浄液を吐出する場合よりも高い液速で洗浄液を噴射することができるため、洗浄力を向上させることができる。また、1流体スプレー15Aの圧力が高すぎないことで、ブラシ9に付着している汚れまたはパーティクルなどがブラシ9内(ブラシ9の毛の隙間)に入り込むことを抑制することができる。
図5は、スプレーノズル15の噴射孔25の形状の例を示す図である。図5に例が示されるように、噴射孔25は、長軸方向がY軸方向に沿う楕円形状である。噴射孔25の長軸の長さは、たとえば、2mmである。
図3および図5において、噴射孔25の長軸方向がY軸方向に沿うように設けられる場合(すなわち、噴射孔25の長軸方向が洗浄面に沿うように設けられる場合)、スプレーノズル15から噴射される1流体スプレー15AはY軸方向(すなわち、紙面奥行き方向)に拡がりを有するように噴射されることとなる。
一方で、スプレーノズル15がブラシ9の洗浄面に対してX軸方向に傾斜して1流体スプレー15Aを噴射するため、1流体スプレー15AはX軸方向にも拡がりを有して噴射されることとなる。よって、1流体スプレー15Aは、X軸方向およびY軸方向に適度に拡がりを有する状態でブラシ9の洗浄面に噴射されることとなり、通常のノズルから洗浄液を吐出する場合よりも洗浄面全体を効果的に洗浄することができる。
また、スプレーノズル15の噴射孔25に供給される純水(DIW)の流量は、たとえば、150ml/minである。
図6は、スプレーノズル15の噴射孔25に供給される純水の流量と、ブラシ9に残存するパーティクルの量との関係を示す図である。図6において、縦軸がパーティクルの量(相対値)を示し、横軸が供給される純水の流量を示す。なお、図6の左端に示されるグラフは、初期状態(すなわち、汚染前)のブラシ9におけるパーティクルの量を示すものである。また、図6の左から2番目に示されるグラフは、スプレーノズルではなく通常の液供給ノズル(たとえば、ノズル30またはノズル60)を使って純水を供給した場合の、ブラシ9におけるパーティクルの量を示すものである。
図6に例が示されるように、スプレーノズル15を使ってブラシ9に対しスプレー状の純水を噴射することによって、通常の液供給ノズルを使ってブラシ9に対し純水を供給する場合よりも、高い洗浄効果を得ることができる。
また、ブラシ9に残存するパーティクルの量は、供給される純水の流量が150ml/minとなるまでは流量の増加に伴って減少していくが、供給される純水の流量が150ml/minよりもさらに増加していくと、パーティクルの量は逆に増加することが分かる。これは、所定の流量を超えるまでは流量に応じて洗浄液(純水)による洗浄効果は高まるが、所定の流量を超えると、高い流量の洗浄液(純水)によってパーティクルがブラシ9に押し付けられ(押し込められ)、洗浄効果(パーティクルの除去効果)が低下するためであると考えられる。
なお、噴射孔25に供給される純水の流量は、ブラシ9の汚染度合いによって適宜変更可能である。
<以上に記載された実施の形態によって生じる効果について>
次に、以上に記載された実施の形態によって生じる効果の例を示す。なお、以下の説明においては、以上に記載された実施の形態に例が示された具体的な構成に基づいて当該効果が記載されるが、同様の効果が生じる範囲で、本願明細書に例が示される他の具体的な構成と置き換えられてもよい。すなわち、以下では便宜上、対応づけられる具体的な構成のうちのいずれか1つのみが代表して記載される場合があるが、代表して記載された具体的な構成が対応づけられる他の具体的な構成に置き換えられてもよい。
次に、以上に記載された実施の形態によって生じる効果の例を示す。なお、以下の説明においては、以上に記載された実施の形態に例が示された具体的な構成に基づいて当該効果が記載されるが、同様の効果が生じる範囲で、本願明細書に例が示される他の具体的な構成と置き換えられてもよい。すなわち、以下では便宜上、対応づけられる具体的な構成のうちのいずれか1つのみが代表して記載される場合があるが、代表して記載された具体的な構成が対応づけられる他の具体的な構成に置き換えられてもよい。
以上に記載された実施の形態によれば、基板洗浄装置は、移動機構と、スプレーノズル15とを備える。ここで、移動機構は、たとえば、洗浄機構7などに対応するものである。洗浄機構7は、洗浄具を、基板Wの洗浄を行う洗浄位置と基板Wから退避する退避位置との間で移動させる。ここで、洗浄具は、たとえば、ブラシ9などに対応するものである。スプレーノズル15は、退避位置に位置するブラシ9に対して、洗浄液の1流体スプレー15Aを噴射する。
このような構成によれば、1流体スプレー15Aを噴射して洗浄具を洗浄するため、洗浄具の洗浄に使われたスプレーが基板Wに到達することを抑制することができる。具体的には、2流体スプレーで生じるような微小な液滴が生じないため、スプレーが浮遊して基板Wに到達してしまうことが抑制される。よって、基板Wの汚染を抑制しつつ、基板Wの洗浄具を洗浄することができる。また、通常のノズルから洗浄液を吐出する場合よりも拡がりを有する状態で1流体スプレー15Aをブラシ9に噴射することができるため、ブラシ9全体を効率的に洗浄することができる。また、通常のノズルから洗浄液を吐出する場合よりも高い液速で洗浄液を噴射することができるため、洗浄力を向上させることができる。また、ブラシ9を清浄な状態に維持することができるため、ブラシ9の交換寿命を延ばすことができる。また、ブラシ9の洗浄が退避位置で行われるため、ブラシ9の洗浄を行っている間にも基板Wの処理を続行することができる。
なお、上記の構成に本願明細書に例が示された他の構成を適宜追加した場合、すなわち、上記の構成としては言及されなかった本願明細書中の他の構成が適宜追加された場合であっても、同様の効果を生じさせることができる。
また、以上に記載された実施の形態によれば、スプレーノズル15が、0.1MPa以上、かつ、0.5MPa以下の圧力で1流体スプレー15Aを噴射する。このような構成によれば、ブラシ9に付着している汚れまたはパーティクルなどを効果的に除去することができる。また、1流体スプレー15Aの圧力が高すぎないことで、ブラシ9に付着している汚れまたはパーティクルなどがブラシ9内(ブラシ9の毛の隙間)に入り込んでしまって除去しにくくなることを抑制することができる。
また、以上に記載された実施の形態によれば、スプレーノズル15が、退避位置に位置し、かつ、回転しているブラシ9に対して、1流体スプレー15Aを噴射する。このような構成によれば、洗浄面全体に均一に1流体スプレー15Aを噴射することができる。
また、以上に記載された実施の形態によれば、基板洗浄装置は、退避位置に位置し、かつ、ブラシ9を収容可能なポッドを備える。ここで、ポッドは、たとえば、待機ポッド11などに対応するものである。洗浄機構7は、退避位置においてブラシ9を待機ポッド11内に収容する。そして、スプレーノズル15が、待機ポッド11内に収容されているブラシ9に対して1流体スプレー15Aを噴射する。このような構成によれば、待機ポッド11内でブラシ9の洗浄を行うことによって、噴射された1流体スプレー15Aがブラシ9に到達した後にその周囲に跳ねることがあっても、基板Wに到達してしまうことを十分に抑制することができる。
また、以上に記載された実施の形態によれば、ブラシ9の基板Wに接触する面を洗浄面とする。そして、スプレーノズル15が、洗浄面に対して傾斜する方向から、1流体スプレー15Aを噴射する。このような構成によれば、ブラシ9の洗浄面に対して正面から(小さい入射角で)衝突する液滴が少なくなるため、液跳ねが待機ポッド11外に拡散しにくい。また、ブラシ9に適切に到達せずにブラシ9を通過してしまう液滴があっても、待機ポッド11外に液滴が漏れにくい。
また、以上に記載された実施の形態によれば、スプレーノズル15には、1流体スプレー15Aを噴射するための楕円形状の孔が形成される。ここで、孔は、たとえば、噴射孔25などに対応するものである。そして、噴射孔25の長軸の方向が、洗浄面に沿う方向である。このような構成によれば、1流体スプレー15Aは、スプレーノズル15の傾斜方向(X軸方向)および洗浄面に沿う方向(Y軸方向)に適度に拡がりを有する状態でブラシ9の洗浄面に噴射されることとなり、洗浄面全体を効果的に洗浄することができる。
<以上に記載された実施の形態の変形例について>
以上に記載された実施の形態では、待機ポッド11内において、1つのスプレーノズル15からブラシ9に対して1流体スプレー15Aが噴射されたが、ブラシ9に対して1流体スプレー15Aを噴射するスプレーノズルは複数であってもよい。
以上に記載された実施の形態では、待機ポッド11内において、1つのスプレーノズル15からブラシ9に対して1流体スプレー15Aが噴射されたが、ブラシ9に対して1流体スプレー15Aを噴射するスプレーノズルは複数であってもよい。
また、ブラシ9に対する他の洗浄方法(たとえば、リンス液をブラシ9に対して吐出する方法)が併用されてもよい。
また、ブラシ9に噴射されるスプレー状の純水(DIW)は、温水であってもよい。
また、スプレーノズル15に供給される純水(DIW)の圧力は、1流体スプレー15Aが噴射されている間に変動してもよい。
また、スプレーノズル15の待機ポッド11内における配置は、Z軸方向に変更可能であってもよい。このような構成であれば、ブラシ9が回転しない場合であっても洗浄面全体をスキャンするように1流体スプレー15Aを噴射することができる。また、ブラシ9が回転する場合であっても洗浄面全体を効率的に洗浄することができる。
また、以上に記載された実施の形態では、待機ポッド11は上部に開口131を有する構成として記載されたが、待機ポッド11が、ブラシ9を収容している状態で開口131を適宜閉じるための蓋を備えていてもよい。
以上に記載された実施の形態では、それぞれの構成要素の材質、材料、寸法、形状、相対的配置関係または実施の条件などについても記載する場合があるが、これらはすべての局面においてひとつの例であって、限定的なものではないものとする。
したがって、例が示されていない無数の変形例と均等物とが、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。たとえば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合が含まれるものとする。
また、以上に記載された実施の形態において、特に指定されずに材料名などが記載された場合は、矛盾が生じない限り、当該材料に他の添加物が含まれた、たとえば、合金などが含まれるものとする。
9 ブラシ
15 スプレーノズル
15A 1流体スプレー
30 ノズル
60 ノズル
15 スプレーノズル
15A 1流体スプレー
30 ノズル
60 ノズル
Claims (6)
- 洗浄具を使って基板を洗浄する基板洗浄装置であり、
前記洗浄具を、前記基板の洗浄を行う洗浄位置と前記基板から退避する退避位置との間で移動させるための移動機構と、
前記退避位置に位置する前記洗浄具に対して、洗浄液の1流体スプレーを噴射するためのスプレーノズルとを備える、
基板洗浄装置。 - 請求項1に記載の基板洗浄装置であり、
前記スプレーノズルが、0.1MPa以上、かつ、0.5MPa以下の圧力で前記1流体スプレーを噴射する、
基板洗浄装置。 - 請求項1または2に記載の基板洗浄装置であり、
前記スプレーノズルが、前記退避位置に位置し、かつ、回転している前記洗浄具に対して、前記1流体スプレーを噴射する、
基板洗浄装置。 - 請求項1から3のうちのいずれか1つに記載の基板洗浄装置であり、
前記退避位置に位置し、かつ、前記洗浄具を収容可能なポッドをさらに備え、
前記移動機構が、前記退避位置において前記洗浄具を前記ポッド内に収容し、
前記スプレーノズルが、前記ポッド内に収容されている前記洗浄具に対して前記1流体スプレーを噴射する、
基板洗浄装置。 - 請求項1から4のうちのいずれか1つに記載の基板洗浄装置であり、
前記洗浄具の前記基板に接触する面を洗浄面とし、
前記スプレーノズルが、前記洗浄面に対して傾斜する方向から、前記1流体スプレーを噴射する、
基板洗浄装置。 - 請求項5に記載の基板洗浄装置であり、
前記スプレーノズルには、前記1流体スプレーを噴射するための楕円形状の孔が形成され、
前記孔の長軸の方向が、前記洗浄面に沿う方向である、
基板洗浄装置。
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