JP2023079800A - 固定金具および建築物 - Google Patents

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武真 松本
Takemasa Matsumoto
幸治 原山
Koji Harayama
啓介 荒木
Keisuke Araki
朋子 大石
Tomoko Oishi
大誠 本間
Taisei HOMMA
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Abstract

【課題】開放的な印象を与える建築物を提供する。【解決手段】建築物1は、建築物本体2と、建築物本体2に設けられる屋根3と、屋根3の下に設けられるピロティ空間SPを有するピロティ4と、を備える。屋根3は屋根最上部材20を有する。建築物本体2は、ピロティ空間SPに面する第1外壁16と、ピロティ空間SPに面して第1外壁16に交差する第2外壁17と、第1外壁16および第2外壁17から離れたところに立って屋根3を支持するピロティ柱14と、を備える。第2外壁17は、屋根最上部材20に沿うように構成される。【選択図】図1

Description

本開示は、固定金具および建築物に関する。
ピロティを有する建築物が知られている(例えば、特許文献1)。ピロティは、屋根の下に設けられる。ピロティ空間に面する2個の外壁のうちの一方は、妻面に対して平行に構成され、他方は、妻面に対して垂直に構成される。妻面に対して垂直に構成される外壁は、棟と軒先との間の所定位置に設けられる。
特開2014-105567号公報
屋根を有する建築物において、屋根下のピロティのデザインは概ね定まっているが、ピロティを有する建築物についてデザイン改善の余地がある。
(1)上記課題を解決する建築物は、建築物本体と、前記建築物本体に設けられる屋根と、前記屋根の下に設けられるピロティ空間を有するピロティと、を備え、前記屋根は屋根最上部材を有し、前記建築物本体は、前記ピロティ空間に面する第1外壁と、前記ピロティ空間に面して前記第1外壁に交差する第2外壁と、前記第1外壁および前記第2外壁から離れたところに立って前記屋根を支持するピロティ柱と、を備え、前記第2外壁は、前記屋根最上部材に沿うように構成される。
この構成によれば、ピロティ空間は、屋根の傾斜面の最も高いところから屋根下端に向かって広がる。ピロティ空間は、従来のピロティ空間に比べて、天井が高く、かつ、幅広の空間になる。このため、建築物は、従来の建築物に比べて、より開放的な印象を与える。
(2)上記(1)に記載の建築物において、前記ピロティ空間の上の屋根裏面は、平坦に構成される。
この構成によれば、ピロティをよりシンプルな構造にすることができる。
(3)上記(1)または(2)に記載の建築物において、前記第2外壁と前記ピロティ柱との間の開口部は、梁を有しない開口に構成される。
この構成によれば、建築物をより開放的なものとすることができる。
(4)上記(1)~(3)のいずれか一項に記載の建築物において、前記建築物本体は、前記屋根最上部材を支持する第1柱および第2柱と、前記第1外壁の構成要素である第3柱と、前記ピロティ柱と、前記第3柱と前記ピロティ柱とを接続するピロティ梁と、を備え、前記屋根は、前記屋根最上部材と、複数の傾斜部材と、を有し、前記傾斜部材は、前記屋根最上部材と前記ピロティ梁とに架け渡され、前記屋根最上部材と前記ピロティ梁とによって支持される。この構成によれば、傾斜部材は屋根最上部材とピロティ梁とによって支持される。これによって、屋根下のピロティ空間を広々とした空間に構成できる。
(5)上記(4)に記載の建築物において、前記傾斜部材は、垂木と、前記垂木を補強する垂木補強部材と、を備え、前記垂木補強部材は、固定金具によって前記屋根最上部材に固定され、前記固定金具は、前記垂木補強部材の側面に固定される第1固定部と、前記第1固定部に繋がり前記屋根最上部材において前記傾斜部材に対向する対向面に固定される第2固定部と、を備え、前記第2固定部は、前記対向面に固定される固定本体部と、前記第1固定部が繋げられる部分であって前記固定本体部から前記屋根最上部材よりも上に延びる延長部と、を有する。この構成によれば、固定金具は、第1固定部が屋根最上部材の上に重ならない。このため、傾斜部材を屋根最上部材に固定し易い。
(6)前記(4)または(5)に記載の建築物において、複数のけらば部材と、前記複数のけらば部材を支持する支持部材と、さらに備え、前記けらば部材は、前記屋根最上部材に平行に配置されて前記傾斜部材の側面から突出するように設けられ、前記支持部材は、前記第1柱と前記ピロティ柱とに架け渡されて前記複数のけらば部材を支持する。この構成によれば、屋根のけらばの撓みを小さくできる。
(7)課題を解決する固定金具は、垂木補強部材を屋根最上部材に固定する固定金具であって、前記垂木補強部材の側面に固定される第1固定部と、前記第1固定部に繋がり前記屋根最上部材において傾斜部材に対向する対向面に固定される第2固定部と、を備え、前記第2固定部は、前記対向面に固定される固定本体部と、前記第1固定部が繋げられる部分であって前記固定本体部から前記屋根最上部材よりも上に延びる延長部と、を有する。この構成によれば、固定金具は、第1固定部が屋根最上部材の上に重ならない。このため、傾斜部材を屋根最上部材に固定し易い。
本開示の建築物および固定金具によれば、開放的な印象の建築物を構成できる。
建築物の斜視図である。 ピロティ屋根部について、屋根骨格の平面図である。 図2の3-3線に沿う、屋根骨格の断面図である。 ピロティ屋根部について、垂木補強部材およびけらば補強部材の配置を示す平面図である。 ピロティ屋根部について、部分的に省略された屋根骨格の斜視図である。 ピロティ屋根部について、屋根骨格の部分斜視図である。 図2の7-7線に沿う、屋根骨格の断面図である。 固定金具の斜視図である。 図2のA部の拡大図である。 図9の矢印Bから見た、傾斜部材と屋根最上部材との結合部分の拡大図である。 図9の矢印Cから見た、傾斜部材と屋根最上部材との結合部分の拡大図である。 従来の固定金具による傾斜部材の固定構造の斜視図である。 従来の固定金具による傾斜部材の固定構造の平面図である。 建築物の変形例の斜視図である。
<建築物>
図1に示されるように、建築物1は、建築物本体2と、建築物本体2に設けられる屋根3と、ピロティ4と、を備える。ピロティ4は、ピロティ空間SPを有する。ピロティ空間SPは、建築物本体2の屋根3の下に設けられる。ピロティ空間SPは、室外に設けられる。ピロティ4は、ベランダ、テラス、バルコニーとして構成されてもよい。ピロティ4は、玄関ポーチとして構成されてもよい。ピロティ4の用途は、これらの例に限定されない。
建築物本体2の骨格は、木材または鋼材で構成される。建築物本体2は、屋根最上部材20を支持する第1柱11および第2柱12と、第3柱13と、ピロティ柱14と、ピロティ梁15と、を備える。ピロティ梁15は、第3柱13とピロティ柱14とを連結する。第1柱11および第2柱12は、第2外壁17の構成要素である。第3柱13は、第1外壁16の構成要素である。
ピロティ空間SPは、平面視で、第1柱11と、第2柱12と、第3柱13と、ピロティ柱14とによって構成される四角領域を含む。ピロティ空間SPは、第1外壁16と第2外壁17との交差部分である入隅18を有する。第1柱11は、第1外壁16において入隅18と反対側の端部に設けられる。第2柱12は、ピロティ空間SPの入隅18付近に設けられる。第3柱13は、第2外壁17において入隅18と反対側の端部に設けられる。ピロティ柱14は、第1外壁16および第2外壁17から離れたところに立ち、屋根3を支持する。
屋根最上部材20は、屋根3の最上付近を構成する部材である。屋根最上部材20は、木材または金属部材で構成される。屋根3が切妻屋根構造を有する場合、棟木が屋根最上部材20に相当する。屋根3が下屋として構成される場合、建築物本体2と下屋との接続付近にある梁または桁が屋根最上部材20に相当する。
第1外壁16は、ピロティ空間SPに面する。第1外壁16は、第2柱12と第3柱13の間に設けられる。第1外壁16の上端は、屋根3に繋がる。第1外壁16は、屋根最上部材20(例えば棟木)に交差するように構成される。一例では、第1外壁16は、屋根最上部材20に直交する。
第2外壁17は、ピロティ空間SPに面し、第1外壁16に交差する。一例では、第2外壁17は、第1外壁16に直交する。第2外壁17は、第1柱11と第2柱12との間に設けられる。第2外壁17の上端は、屋根3に繋がる。第2外壁17は、屋根最上部材20(例えば、棟木)に沿うように構成される。第2外壁17とピロティ柱14との間の開口部4Aは、梁を有しない開口に構成される。
ピロティ空間SPの上の屋根裏面3Cは、平坦に構成される。具体的には、ピロティ屋根部3Bの屋根裏面3Cには、中間部材(例えば母屋)のようなピロティ屋根部3Bを支持する部材が設けられず、屋根裏面3Cは、全体として平坦な構造を有する。
本実施形態のピロティ4の作用を説明する。
従来、ピロティ4に面する外壁は、屋根3の屋根最上部材20(例えば棟木)と屋根3の軒先との間の所定位置に配置される。このため、従来の建築物1を妻面からみた場合、ピロティ空間SPは、屋根3の傾斜面の途中の位置から屋根下端(例えば軒先)に向かって広がる。この点、上記建築物1によれば、ピロティ空間SPは、屋根3の傾斜面の最も高いところから屋根下端3D(例えば軒先)に向かって広がる。このため、ピロティ空間SPは、従来のピロティ空間SPに比べて、天井が高く、かつ、幅広の空間になる。このようにして、従来の建築物1に比べて、より開放的な印象の建築物1を構成できる。
<屋根構造>
図2~図7を参照して、屋根3の屋根骨格について説明する。図5は、ピロティ屋根部3Bの斜視図である。図5には、垂木22および支持部材30が示されている。図6では、けらば部材26が省略され、けらば補強部材27が示されている。
屋根3は、室内空間上に配置される屋根部分(以下、主屋根部3A)と、ピロティ空間SP上に配置される屋根部分(ピロティ屋根部3B)と、を有する。一例では、主屋根部3Aおよびピロティ屋根部3Bは、共通の屋根最上部材20を有する。ピロティ屋根部3Bは、主屋根部3Aの延長部分として構成される。
図2に示されるように、屋根3は、屋根最上部材20(例えば棟木)と、複数の傾斜部材21と、を有する。複数の傾斜部材21は、平面視で、屋根最上部材20に直交するように配置される。複数の傾斜部材21は、平面視で、互いに平行に配置される。複数の傾斜部材21は、屋根最上部材20に沿う方向からみて、屋根最上部材20から斜め下に延びる。
主屋根部3Aの傾斜部材21は、垂木29によって構成される。主屋根部3Aの傾斜部材21は、屋根最上部材20(例えば棟木)と梁35とに架け渡される。さらに、傾斜部材21は、屋根最上部材20と梁35との間に設けられる中間部材36(例えば母屋)によって支持される。このように、主屋根部3Aの傾斜部材21は、少なくとも3カ所で支持される。
図3に示されるように、ピロティ屋根部3Bの傾斜部材21は、屋根最上部材20(例えば棟木)とピロティ梁15とに架け渡される。ピロティ屋根部3Bの傾斜部材21は、屋根最上部材20とピロティ梁15とによって支持される。ピロティ屋根部3Bの傾斜部材21は、中間部材(例えば、母屋)によって支持されない。
図4に示されるように、一例では、ピロティ屋根部3Bの少なくとも1つの傾斜部材21は、垂木22と、垂木22を補強する垂木補強部材23と、を備える。
図5に示されるように、垂木22は、屋根最上部材20とピロティ梁15とに架け渡される。垂木22の上端部は、ビスによって屋根最上部材20に固定される。垂木22の下端部に近い部分は、ビスによってピロティ梁15に固定される。複数の垂木22の下端部は、横板24(例えば、鼻隠し板)によって連結される(図4参照)。
図4に示されるように、垂木補強部材23は、垂木22の側面に沿うように配置される。垂木補強部材23は、ボルトによって垂木22に取り付けられる。垂木補強部材23の上下方向の幅は、垂木22の上下方向の幅と等しいか、または、垂木22の上下の幅よりも小さい。垂木補強部材23は、垂木22の下端から下に出ないように、垂木22の側面に固定される。
垂木補強部材23は、例えば、鋼材によって構成される。例えば、垂木補強部材23は、断面が矩形のパイプ状の鋼材、または、リップ付き溝形鋼によって構成される。垂木補強部材23の上端部は、固定金具40によって屋根最上部材20に固定される。垂木補強部材23の下端近くの部分は、既存の固定金具50によってピロティ梁15に固定される。
図4に示されるように、ピロティ屋根部3Bは、さらに、複数のけらば部材26を備える。けらば部材26は、屋根3のけらばを構成する。けらば部材26は、例えば、木材によって構成される。けらば部材26は、屋根最上部材20に平行に配置される。けらば部材26は、第1外壁16から最も遠い傾斜部材21(以下、第1傾斜部材21A)に設けられる。けらば部材26は、第1傾斜部材21Aの側面から突出するように設けられる。複数のけらば部材26の先端部は、板部材28(例えば、破風板)によって連結される。
図4に示されるように、複数のけらば部材26のうちの少なくとも1つは、けらば補強部材27によって補強される。けらば補強部材27は、けらば部材26の側面に沿うように配置される。けらば補強部材27の上下方向の幅は、けらば部材26の上下方向の幅よりも小さい。けらば補強部材27は、けらば部材26の下端から下に出ないように、けらば部材26の側面に固定される。けらば補強部材27は、断面が矩形のパイプ状の鋼材、または、リップ付き溝形鋼によって構成される。
図6に示されるように、複数のけらば部材26は、支持部材30によって支持される。図7に示されるように、支持部材30は、複数のけらば部材26を下から支持する。支持部材30は、第1柱11とピロティ柱14とに架け渡される。支持部材30は、第1傾斜部材21Aと平行に配置される。支持部材30は、中間部材(例えば、母屋)によって支持されない。支持部材30は、断面が矩形のパイプ状の鋼材、または、リップ付き溝形鋼によって構成される。
ピロティ屋根部3Bの傾斜部材21のうちで第1外壁16から最も遠い傾斜部材21(すなわち第1傾斜部材21A)と、第1外壁16から2番目に遠い傾斜部材21(以下、第2傾斜部材21B)とは、連結部材31によって連結される。連結部材31は、断面が矩形のパイプ状の鋼材、または、リップ付き溝形鋼によって構成される。
本実施形態の屋根3の作用を説明する。
ピロティ屋根部3Bの少なくとも1つの傾斜部材21は、垂木22と、垂木22を補強する垂木補強部材23とを備える。垂木補強部材23は、垂木22の側面に取り付けられる。これによって、ピロティ屋根部3Bにおける屋根3の厚みを増大させることなく、屋根3の撓みを抑制できる。
ピロティ屋根部3Bにおいて、複数のけらば部材26は支持部材30によって支持される。支持部材30は、第1柱11とピロティ柱14とによって支持される。このような構造によって、ピロティ屋根部3Bのけらばの撓みを抑制できる。さらに、けらば部材26は、けらば補強部材27によって補強される。けらば部材26が取り付けられる第1傾斜部材21Aは、連結部材31によって隣接の第2傾斜部材21Bに連結される。これによって、ピロティ屋根部3Bは、全体としての剛性が高まる。好ましくは、けらば部材26が設けられる第1傾斜部材21Aと第2傾斜部材21Bとは、ともに、垂木補強部材23によって補強される。これによって、ピロティ屋根部3Bは、全体としての剛性がさらに向上する。
<固定金具>
図8~図11を参照して、固定金具40を説明する。固定金具40は、垂木補強部材23を屋根最上部材20(例えば、棟木)に固定する。固定金具40は、第1固定部41と、第2固定部42と、を備える。第1固定部41は、垂木補強部材23の側面23Aに固定される。第1固定部41は、垂木補強部材23に沿うように第2固定部42の延長部42Bに斜めに設けられる。
第2固定部42は、屋根最上部材20において傾斜部材21に対向する対向面20Aに固定される。第2固定部42は、固定本体部42Aと、固定本体部42Aから延びる延長部42Bとを備える。固定本体部42Aは、対向面20Aに固定される部分である。延長部42Bは、固定本体部42Aから屋根最上部材20よりも上に延びる。延長部42Bには第1固定部41が繋げられる。第1固定部41は、平面視で、直交するように第2固定部42に繋がる。
第1固定部41および第2固定部42は、鉄部材によって構成される。第2固定部42は、第1固定部41に溶接によって結合される。第1固定部41と第2固定部42との接合部分は接合補強部材43によって補強されてもよい。接合補強部材43は、第1固定部41と第2固定部42とが交差する角部に設けられて、第1固定部41と第2固定部42とに繋がる。接合補強部材43は、第1固定部41と第2固定部42とに溶接によって結合される。
固定金具40は、さらに、位置決め部44を備える。位置決め部44は、上下方向において固定金具40を屋根最上部材20に位置決めする。位置決め部44は、第2固定部42において固定本体部42Aと延長部42Bとの境界に設けられる。位置決め部44は、第2固定部42の裏面から突出する。裏面は、第2固定部42において第1固定部41が設けられる面と反対側の面である。固定金具40が屋根最上部材20に取り付けられる場合に、位置決め部44が屋根最上部材20の上面に配置されることによって、屋根最上部材20に対して固定金具40が上下方向に位置決めされる。
図10および図11に示されるように、第2固定部42が屋根最上部材20の対向面20Aに固定された状態において、第2固定部42は、第2固定部42の上端が垂木22の上面よりも上に出ないように構成される。
図9および図11に示されるように、第1固定部41が垂木補強部材23の側面に固定された状態において、第1固定部41は、屋根最上部材20の上に重ならないように構成される。また、第1固定部41は、垂木22の上面から上に出ないように構成される。さらに、平面視で、第2固定部42は、屋根最上部材20に重ならないように構成される。
固定金具40の作用を説明する。
図12および図13に示されるように、従来の固定金具50は、第1固定部41に相当する固定部51を有する。固定部51は、部材6(例えば、梁)の上に配置される。このような固定金具50によって傾斜部材21を部材6に固定すると、傾斜部材21は、平面視で屋根最上部材20の中心線Cの一方の領域から他方の領域に亘るように屋根最上部材20に交差する。このため切妻屋根を構成するために従来の固定金具50を用いると、屋根最上部材20付近において傾斜部材21同士が互いに干渉する。このようなことから、従来の固定金具50は、屋根最上部材20に傾斜部材21を固定する金具として、使用され難い。この点、実施形態の固定金具40は、第1固定部41は、屋根最上部材20の上に重ならないように構成されている。このため、平面視で、垂木22が屋根最上部材20の中心線Cの一方の領域だけに位置するように、垂木補強部材23を屋根最上部材20に固定できる。このようなことから、本実施形態の固定金具40を、屋根最上部材20に傾斜部材21を固定するための金具として使用し易い。本実施形態の固定金具40は、下屋の垂木22と建築物本体2の梁または桁との接続に好適に使用できる。
実施形態の効果を説明する。
(1)建築物1は、ピロティ4を備える。建築物本体2は、ピロティ空間SPに面する第1外壁16と、第2外壁17とを備える。第2外壁17は、ピロティ空間SPに面して第1外壁16に交差する。第2外壁17は、屋根最上部材20に沿うように構成される。
この構成によれば、ピロティ空間SPは、屋根3の傾斜面の最も高いところから屋根下端3Dに向かって広がる。ピロティ空間SPは、従来のピロティ空間SPに比べて、天井が高く、かつ、幅広の空間になる。このため、建築物1は、従来の建築物に比べて、より開放的な印象を与える。
(2)ピロティ空間SPの上の屋根裏面3Cは、平坦に構成される。例えば、屋根3の補強のために、垂木22の下に補強部材が設けられたとすると、屋根裏面3Cは凸凹になる。この場合、ピロティ空間SPのデザイン性が低下する。この点、上記構成によれば、屋根裏面3Cが平坦であるため、ピロティ4をよりシンプルな構造にすることができる。
(3)建築物1において、第2外壁17とピロティ柱14との間の開口部4Aは、梁を有しない開口に構成される。この構成によれば、第2外壁17とピロティ柱14との間に梁が設けられる場合に比べて、建築物1をより開放的なものとすることができる。
(4)建築物1において、傾斜部材21は、屋根最上部材20とピロティ梁15とに架け渡され、屋根最上部材20とピロティ梁15とによって支持される。
従来の建築物1では、傾斜部材21は、屋根最上部材20とピロティ梁15と中間部材(例えば母屋)とによって支持される。中間部材(例えば母屋)は、梁または桁によって支持される。このため、傾斜部材21が中間部材によって支持される屋根構造の場合、中間部材の存在によって、ピロティ空間SPが狭く感じられるようになる。この点、上記構成の場合、傾斜部材21は、屋根最上部材20とピロティ梁15とによって支持されて、中間部材によって支持されないため、屋根3下のピロティ空間SPを広々とした空間に構成できる。
(5)建築物1において、垂木補強部材23は、固定金具40によって屋根最上部材20に固定される。固定金具40は、垂木補強部材23の側面23Aに固定される第1固定部41と、第1固定部41に繋がる第2固定部42と、を備える。第2固定部42は、対向面20Aに固定される固定本体部42Aと、固定本体部42Aから延びる延長部42Bとを備える。延長部42Bは、第1固定部41が繋げられる部分であり、固定本体部42Aから屋根最上部材20よりも上に延びる。
この構成によれば、固定金具40は、第1固定部41が屋根最上部材20の上に重ならない。このため、傾斜部材21を屋根最上部材20に固定し易い。また、固定金具40によれば、屋根最上部材20を挟む両領域に傾斜部材21を配置する場合に、傾斜部材21同士を互いに干渉させることなく、傾斜部材21を屋根最上部材20に固定できる。
(6)建築物1は、複数のけらば部材26と、複数のけらば部材26を支持する支持部材30と、に備える。けらば部材26は、屋根最上部材20に平行に配置されて傾斜部材21の側面から突出するように設けられる。支持部材30は、第1柱11とピロティ柱14とに架け渡されて複数のけらば部材26を下から支持する。この構成によれば、屋根3のけらばの撓みを小さくできる。
(7)固定金具40は、垂木補強部材23の側面23Aに固定される第1固定部41と、第1固定部41に繋がる第2固定部42と、を備える。第2固定部42は、対向面20Aに固定される固定本体部42Aと、固定本体部42Aから延びる延長部42Bとを備える。延長部42Bは、第1固定部41が繋げられる部分であり、固定本体部42Aから屋根最上部材20よりも上に延びる。
この構成によれば、固定金具40は、第1固定部41が屋根最上部材20の上に重ならない。このため、傾斜部材21を屋根最上部材20に固定し易い。また、固定金具40によれば、屋根最上部材20を挟む両領域に傾斜部材21を配置する場合に、傾斜部材21同士を互いに干渉させることなく、傾斜部材21を屋根最上部材20に固定できる。また、下屋の垂木を梁または桁に固定する場合に、固定金具40を好適に使用できる。
<変形例>
上記実施形態は、固定金具40および建築物1が取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。固定金具40および建築物1は、上記実施形態に例示された形態とは異なる形態を取り得る。その例は、実施形態の構成の一部を置換、変更、省略した形態、または、実施形態に新たな構成を付加した形態である。以下に実施形態の変形例を示す。
図14に示されるように、屋根3は下屋8として構成され、ピロティ空間SPは下屋8の下の空間として構成されてもよい。この場合、建築物本体2の梁または桁が屋根最上部材20に相当する。下屋8は、玄関ポーチ9の屋根3として構成されてもよい。この場合、玄関に至る開口が広く開放的であって上方に奥行きがある玄関ポーチ9を構成できる。
SP…ピロティ空間、1…建築物、2…建築物本体、3…屋根、3C…屋根裏面、4…ピロティ、4A…開口部、11…第1柱、12…第2柱、13…第3柱、14…ピロティ柱、15…ピロティ梁、16…第1外壁、17…第2外壁、20…屋根最上部材、20A…対向面、21…傾斜部材、22…垂木、23…垂木補強部材、23A…側面、26…けらば部材、30…けらば支持部材、40…固定金具、41…第1固定部、42…第2固定部、42A…固定本体部、42B…延長部、50…固定金具。

Claims (7)

  1. 建築物本体と、前記建築物本体に設けられる屋根と、前記屋根の下に設けられるピロティ空間を有するピロティと、を備え、
    前記屋根は屋根最上部材を有し、
    前記建築物本体は、前記ピロティ空間に面する第1外壁と、前記ピロティ空間に面して前記第1外壁に交差する第2外壁と、前記第1外壁および前記第2外壁から離れたところに立って前記屋根を支持するピロティ柱と、を備え、
    前記第2外壁は、前記屋根最上部材に沿うように構成される、
    建築物。
  2. 前記ピロティ空間の上の屋根裏面は、平坦に構成される、
    請求項1に記載の建築物。
  3. 前記第2外壁と前記ピロティ柱との間の開口部は、梁を有しない開口に構成される、
    請求項1または2に記載の建築物。
  4. 前記建築物本体は、前記屋根最上部材を支持する第1柱および第2柱と、前記第1外壁の構成要素である第3柱と、前記ピロティ柱と、前記第3柱と前記ピロティ柱とを接続するピロティ梁と、を備え、
    前記屋根は、前記屋根最上部材と、複数の傾斜部材と、を有し、
    前記傾斜部材は、前記屋根最上部材と前記ピロティ梁とに架け渡され、前記屋根最上部材と前記ピロティ梁とによって支持される、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の建築物。
  5. 前記傾斜部材は、垂木と、前記垂木を補強する垂木補強部材と、を備え、
    前記垂木補強部材は、固定金具によって前記屋根最上部材に固定され、
    前記固定金具は、前記垂木補強部材の側面に固定される第1固定部と、前記第1固定部に繋がり前記屋根最上部材において前記傾斜部材に対向する対向面に固定される第2固定部と、を備え、
    前記第2固定部は、前記対向面に固定される固定本体部と、前記第1固定部が繋げられる部分であって前記固定本体部から前記屋根最上部材よりも上に延びる延長部と、を有する、
    請求項4に記載の建築物。
  6. 複数のけらば部材と、前記複数のけらば部材を支持する支持部材と、さらに備え、
    前記けらば部材は、前記屋根最上部材に平行に配置されて前記傾斜部材の側面から突出するように設けられ、
    前記支持部材は、前記第1柱と前記ピロティ柱とに架け渡されて前記複数のけらば部材を支持する、
    請求項4または5に記載の建築物。
  7. 垂木補強部材を屋根最上部材に固定する固定金具であって、
    前記垂木補強部材の側面に固定される第1固定部と、前記第1固定部に繋がり前記屋根最上部材において傾斜部材に対向する対向面に固定される第2固定部と、を備え、
    前記第2固定部は、前記対向面に固定される固定本体部と、前記第1固定部が繋げられる部分であって前記固定本体部から前記屋根最上部材よりも上に延びる延長部と、を有する、
    固定金具。
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