JP2023079253A - 積層セラミック電子部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】クラックの発生を抑制可能な高背型の積層セラミックコンデンサを提供する。【解決手段】積層セラミック電子部品は、セラミック素体を具備する。上記セラミック素体は、第1軸方向に積層された複数の内部電極を有する電極積層部と、上記電極積層部を上記第1軸方向の両側から被覆する一対のカバー部と、上記第1軸と直交する第2軸に垂直であり、上記複数の内部電極の上記第2軸方向の端部が上記第2軸方向に0.5μm以内に揃って位置する一対の被覆面と、を有する積層体と、上記一対の被覆面を被覆し、上記第1軸方向の両端部のポア率が3%以上である一対のサイドマージン部と、を備える。上記セラミック素体では、上記第1軸方向の寸法が上記第2軸方向の寸法の1.5倍以上であり、かつ上記第1軸及び上記第2軸と直交する第3軸方向の中央部における上記第3軸に垂直な断面全体に占める上記電極積層部の面積の割合が80%以上である。【選択図】図3

Description

本発明は、高背型の積層セラミック電子部品に関する。
近年、携帯情報端末などの電子機器の高機能化及び小型化がますます進んできている。これに伴い、このような電子機器において蓄電やノイズ除去のために用いられる積層セラミックコンデンサには、実装面に占める実装スペースの拡大を伴わずに静電容量を増大させることが可能な技術が求められている。
これに対し、積層セラミックコンデンサを構成するセラミック素体において、内部電極が積層された電極積層部の周囲を被覆するマージン部の厚みを小さくすることで、その分だけ電極積層部を拡張することができる。これにより、積層セラミックコンデンサでは、大型化を伴わずに大容量化を図ることができる。
一例として、電極積層部を横方向から被覆するサイドマージン部の厚みを小さくすることが可能な技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。この技術では、均一な厚みのサイドマージン部を後付けすることによって、厚みの小さいサイドマージン部によっても内部電極を的確に保護することが可能となる。
また、セラミック素体における内部電極の積層数を増大させた高背型の積層セラミックコンデンサが知られている(例えば、特許文献2参照)。このような積層セラミックコンデンサでは、実装面上の高さが大きくなるものの、各内部電極の面積を維持することで実装面に占める実装スペースは小さく留めることができる。
特開2012-209539号公報 特開2020-031152号公報
実装スペースを小さく留めつつ大容量化を追求すると、必然的に、セラミック素体に占める電極積層部の割合が大きくなり、つまりマージン部の割合が小さくなっていく。これにより、セラミック素体の焼成時に、電極積層部の収縮挙動が支配的となることで、電極積層部とは異なる収縮挙動のマージン部にクラックが発生しやすくなる。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、クラックの発生を抑制可能な高背型の積層セラミックコンデンサを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る積層セラミック電子部品は、セラミック素体を具備する。
上記セラミック素体は、第1軸方向に積層された複数の内部電極を有する電極積層部と、上記電極積層部を上記第1軸方向の両側から被覆する一対のカバー部と、上記第1軸と直交する第2軸に垂直であり、上記複数の内部電極の上記第2軸方向の端部が上記第2軸方向に0.5μm以内に揃って位置する一対の被覆面と、を有する積層体と、上記一対の被覆面を被覆し、上記第1軸方向の両端部のポア率が3%以上である一対のサイドマージン部と、を備える。
上記セラミック素体では、上記第1軸方向の寸法が上記第2軸方向の寸法の1.5倍以上であり、かつ上記第1軸及び上記第2軸と直交する第3軸方向の中央部における上記第3軸に垂直な断面全体に占める上記電極積層部の面積の割合が80%以上である。
この構成では、焼成時にクラックが発生しやすいセラミック素体の稜部を構成するサイドマージン部の第1軸方向の両端部のポア率を高める。これにより、電極積層部の割合が大きい高背型の構成の積層セラミック電子部品においても、サイドマージン部におけるクラックの発生を効果的に抑制することができる。
上記電極積層部の上記第1軸方向の寸法に対する上記複数の内部電極の層数の割合が800層/mm以上であってもよい。
上記一対のサイドマージン部ではそれぞれ、上記第1軸方向の中央部のポア率が上記第1軸方向の両端部のポア率よりも低くてもよい。この場合、上記一対のサイドマージン部ではそれぞれ、上記第1軸方向の中央部のポア率が3%未満であることが好ましい。
以上述べたように、本発明によれば、クラックの発生を抑制可能な高背型の積層セラミックコンデンサを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサの斜視図である。 上記積層セラミックコンデンサの図1のA-A'線に沿った断面図である。 上記積層セラミックコンデンサの図1のB-B'線に沿った断面図である。 上記積層セラミックコンデンサの製造方法を示すフローチャートである。 ステップS01で準備される積層体の斜視図である。 ステップS02で得られる未焼成のセラミック素体の斜視図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。なお、図面には、適宜、相互に直交するX軸、Y軸、及びZ軸が示されている。X軸、Y軸、及びZ軸は、全図において共通である。
[積層セラミックコンデンサ10の基本構成]
図1~3は、本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサ10を示す図である。図1は、積層セラミックコンデンサ10の斜視図である。図2は、積層セラミックコンデンサ10の図1のA-A'線に沿った断面図である。図3は、積層セラミックコンデンサ10の図1のB-B'線に沿った断面図である。
積層セラミックコンデンサ10は、セラミック素体11と、第1外部電極14と、第2外部電極15と、を備える。セラミック素体11は、X軸に垂直な一対の端面Eと、Y軸に垂直な一対の側面Sと、Z軸に垂直な一対の主面Mと、を有する6面体として構成される。外部電極14,15は、セラミック素体11の一対の端面Eを被覆している。
積層セラミックコンデンサ10は、セラミック素体11のZ軸方向の寸法TがY軸方向の寸法Wに対して大きい高背型として構成される。つまり、積層セラミックコンデンサ10では、セラミック素体11の寸法Tを大きくすることで大容量を確保しつつ、Y軸方向に制限された実装スペースに実装可能となる。
具体的に、積層セラミックコンデンサ10では、寸法Tが寸法Wの1.5倍以上である。また、セラミック素体11のX軸方向の寸法Lは、寸法Wよりも大きければよく、寸法Tよりも小さくてもよい。積層セラミックコンデンサ10では、上記の条件を満たす範囲内においてセラミック素体11の寸法T,W,Lを任意に決定可能である。
積層セラミックコンデンサ10の実装面に沿った平面形状は、X軸方向の寸法が0.25mmで、Y軸方向の寸法が0.125mmである0201形状と同等以上の大きさであることが好ましく、またX軸方向の寸法が1.6mmで、Y軸方向の寸法が0.8mmである1608形状と同等以下の大きさであることが好ましい。
セラミック素体11の一対の端面Eを被覆する第1及び第2外部電極14,15はそれぞれ、セラミック素体11の各端面Eから一対の主面M及び一対の側面Sに延出している。これにより、外部電極14,15では、X-Z平面に平行な断面、及びX-Y平面に平行な断面がいずれもU字状となっている。
なお、外部電極14,15の形状は、図1,2に示すものに限定されない。例えば、外部電極14,15は、セラミック素体11の両端面Eから一方の主面Mのみに延び、X-Z平面に平行な断面がL字状となっていてもよい。また、外部電極14,15は、いずれの主面M及び側面Sにも延出していなくてもよい。
外部電極14,15は、電気の良導体により形成されている。外部電極14,15を形成する電気の良導体としては、例えば、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、錫(Sn)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、銀(Ag)、金(Au)などを主成分とする金属又は合金が挙げられる。
セラミック素体11は、誘電体セラミックスで形成され、積層体16と、一対のサイドマージン部19と、を有する。積層体16は、セラミック素体11の主面M及び端面Eを構成し、Y軸方向を向いた一対の被覆面Fを有する。サイドマージン部19はそれぞれ、積層体16の被覆面Fを被覆し、セラミック素体11の側面Sを構成する。
積層体16は、複数のセラミック層がZ軸方向に積層された積層構造を有する。積層体16は、電極積層部17と、一対のカバー部18と、を有する。電極積層部17には、複数のセラミック層の間に配置された複数の第1及び第2内部電極12,13が設けられている。カバー部18は、Z軸方向上方及び下方から電極積層部17を被覆している。
カバー部18は、積層体16におけるZ軸方向の最も外側にある内部電極12,13よりもZ軸方向の外側の部分として規定される。電極積層部17は、積層体16におけるカバー部18よりもZ軸方向の内側の部分として規定される。図3には、電極積層部17におけるZ軸方向の寸法t及びY軸方向の寸法wが示されている。
内部電極12,13は、X-Y平面に沿って延びるシート状であり、Z軸方向に沿って交互に配置されている。電極積層部17では、一方の端面Eに第1内部電極12が引き出され、他方の端面Eに第2内部電極13が引き出されている。これにより、内部電極12,13はそれぞれ、外部電極14,15に接続されている。
内部電極12,13のY軸方向の両端部は、サイドマージン部19に被覆された積層体16の被覆面F上に位置する。積層セラミックコンデンサ10の製造過程において積層体16の被覆面Fは切断面として形成されるため、内部電極12,13のY軸方向の両端部の位置がY軸方向に0.5μm以内に揃っている。
このように、セラミック素体11では、カバー部18及びサイドマージン部19が、内部電極12,13の配置された電極積層部17の周囲を保護するマージン部を構成する。これにより、積層セラミックコンデンサ10では、内部電極12,13を機械的に保護するとともに、内部電極12,13間の絶縁性を確保することができる。
このような構成により、積層セラミックコンデンサ10では、第1外部電極14と第2外部電極15との間に電圧が印加されると、第1内部電極12と第2内部電極13との間の複数のセラミック層に電圧が加わる。これにより、積層セラミックコンデンサ10では、第1外部電極14と第2外部電極15との間の電圧に応じた電荷が蓄えられる。
セラミック素体11では、内部電極12,13間の各セラミック層の容量を大きくするため、高誘電率の誘電体セラミックスが用いられる。高誘電率の誘電体セラミックスとしては、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO)に代表される、バリウム(Ba)及びチタン(Ti)を含むペロブスカイト構造の材料が挙げられる。
なお、セラミック層は、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、チタン酸カルシウム(CaTiO)、チタン酸マグネシウム(MgTiO)、ジルコン酸カルシウム(CaZrO)、チタン酸ジルコン酸カルシウム(Ca(Zr,Ti)O)、ジルコン酸バリウム(BaZrO)、酸化チタン(TiO)などの組成系で構成してもよい。
内部電極12,13は、電気の良導体により形成されている。内部電極12,13を形成する電気の良導体としては、典型的にはニッケル(Ni)が挙げられ、この他にも銅(Cu)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、銀(Ag)、金(Au)などを主成分とする金属又は合金が挙げられる。
[積層セラミックコンデンサ10の詳細構成]
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ10は、セラミック素体11に占める電極積層部17の割合が大きい構成により大容量が得られる。具体的に、本実施形態では、セラミック素体11のX軸方向の中央部におけるY-Z平面に沿った断面全体に占める電極積層部17の面積の割合が80%以上である。
図3に示すX軸方向の中央部における断面において、セラミック素体11の面積は寸法Tと寸法Wとの積で得られ、電極積層部17の面積は寸法tと寸法wとの積で得られる。したがって、この断面におけるセラミック素体11に占める電極積層部17の面積の割合(%)は、「100×(t×w)/(T×W)」で算出することができる。
この一方で、電極積層部17の割合が大きいセラミック素体11では、電極積層部17の周囲を被覆するマージン部であるカバー部18及びサイドマージン部19の厚みが小さくなる。これにより、積層セラミックコンデンサ10の製造過程におけるセラミック素体11の焼成時に、カバー部18及びサイドマージン部19にクラックが発生しやすくなる。
つまり、セラミック素体11の焼成時における収縮挙動は、内部電極12,13が配置された電極積層部17と、内部電極12,13が配置されていないカバー部18及びサイドマージン部19とで大きく異なる。カバー部18及びサイドマージン部19の厚みが小さいセラミック素体11では、電極積層部17の収縮挙動が支配的になりやすい。
このため、セラミック素体11の焼成時には、電極積層部17と収縮挙動の異なるカバー部18及びサイドマージン部19に大きい負荷が加わりやすい。この焼成時に加わる負荷によってセラミック素体11のX軸方向に沿って延びる稜部を構成するサイドマージン部19のZ軸方向の両端部に応力が集中しやすい。
この点、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ10では、各サイドマージン部19のZ軸方向の両端部にそれぞれポアが多く存在する高ポア部Pが設けられている。ここで、サイドマージン部19のZ軸方向の両端部とは、サイドマージン部19における一対のカバー部18にY軸方向に隣接した部分のみを示し、つまり電極積層部17にY軸方向に隣接した部分は含まない。これにより、焼成時のセラミック素体11では、高ポア部Pが柔軟に変形することによって、サイドマージン部19に発生する応力が効果的に緩和される。
このため、セラミック素体11の焼成時には、応力が集中しやすいサイドマージン部19のZ軸方向の両端部におけるクラックの発生を抑制することができる。したがって、積層セラミックコンデンサ10では、サイドマージン部19による電極積層部17を保護する効果が損なわれにくく、耐湿性の低下などといった不具合が生じにくい。
具体的に、積層セラミックコンデンサ10では、サイドマージン部19における高ポア部Pのポア率が、3%以上であることが必要であり、5%以上であることが好ましい。ポア率は、サイドマージン部19における対象となる部位の断面に占めるすべてのポアの合計面積の割合として規定される。
例えば、ポア率は、サイドマージン部19の断面を走査電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)によって所定の倍率(例えば10000倍)で撮像した画像において、所定の領域の面積に対する当該領域に存在するすべてのポアの断面積の総和の割合として算出することができる。ポア率は、複数の領域について算出した値の平均として得てもよい。
積層セラミックコンデンサ10では、大容量を得るために、電極積層部17におけるセラミック層の積層数が多く、つまり内部電極12,13の層数が多いことが好ましい。具体的に、積層セラミックコンデンサ10では、電極積層部17の寸法tに対する内部電極12,13の合計の層数の割合が800層/mm以上であることが好ましく、900層/mm以上であることがより好ましい。
また、サイドマージン部19では、高ポア部Pがカバー部18にY軸方向に隣接する位置に設けられていることが好ましい。この一方で、サイドマージン部19では、内部電極12,13が配置された電極積層部17をより確実に保護するために、電極積層部17にY軸方向に隣接する部分のポア率がなるべく低いことが好ましい。
このため、サイドマージン部19では、高ポア部PがZ軸方向の両端部のみに存在していることが好ましく、Z軸方向の中央部のポア率が高ポア部Pよりも小さいことが好ましい。具体的に、サイドマージン部19におけるZ軸方向の中央部のポア率は、3%未満であることが好ましく、2%以下であることが更に好ましい。
[積層セラミックコンデンサ10の製造方法]
図4は、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ10の製造方法を示すフローチャートである。図5,6は積層セラミックコンデンサ10の製造過程を示す図である。以下、積層セラミックコンデンサ10の製造方法について、図4に沿って、図5,6を適宜参照しながら説明する。
(ステップS01:積層体準備)
ステップS01では、図5に示す未焼成の積層体16を準備する。未焼成の積層体16は、大判の複数のセラミックシートがZ軸方向に積層された積層シートを用いて作製することができる。電極積層部17に対応するセラミックシートには内部電極12,13を形成するための導電性ペーストがパターニングされる。
未焼成の積層体16は、上記の積層シートをX-Z平面及びY-Z平面に沿って切り分けることで得られる。積層シートの切断には、例えば、押し切り刃や回転刃などを備えた切断装置を用いることができる。これにより、積層体16では、内部電極12,13のY軸方向の両端部が揃って位置する切断面として一対の被覆面Fが得られる。
(ステップS02:サイドマージン部形成)
ステップS02では、ステップS01で作製した未焼成の積層体16の一対の被覆面Fにそれぞれ未焼成の一対のサイドマージン部19を設ける。これにより、図6に示すように、未焼成のサイドマージン部19によって一対の側面Sが構成される未焼成のセラミック素体11が得られる。
サイドマージン部19は、任意の方法で形成可能である。サイドマージン部19は、例えば、誘電体グリーンシートであるセラミックシートを用いて形成することができる。この場合、セラミックシートは、例えば、積層体16の被覆面Fで打ち抜くことや、予め切断して積層体16の被覆面Fに貼り付けることができる。
また、サイドマージン部19を形成するために、予めシート状に成形されたセラミックシートではなく、成形されていないセラミックスラリーを用いることもできる。この場合、セラミックスラリーは、例えば、積層体16の被覆面Fを浸漬させることで、積層体16の被覆面Fに塗布することができる。
(ステップS03:高ポア部形成処理)
ステップS03では、ステップS02で得られた未焼成のセラミック素体11の各サイドマージン部19に高ポア部Pを形成するための高ポア部形成処理を加える。高ポア部形成処理としては、任意の公知技術を利用可能であるが、例えば、サイドマージン部19の両端部Qのセラミック粒子の充填率を低くする処理が挙げられる。
サイドマージン部19の両端部Qのセラミック粒子の充填率を低くする処理としては、例えば、酸を用いてセラミックス粒子の一部を溶解させる酸処理を用いることができる。この酸処理では、例えば、フッ化水素酸などのフッ素を含有する酸にサイドマージン部19の両端部Qを浸漬させることで行うことができる。
(ステップS04:焼成)
ステップS04では、ステップS03でサイドマージン部19に高ポア部形成処理を施したセラミック素体11を焼成することにより、図1~3に示す積層セラミックコンデンサ10のセラミック素体11を作製する。これにより、一対のサイドマージン部19のZ軸方向の両端部Qにそれぞれ高ポア部Pが形成される。
ステップS04における焼成温度は、セラミック素体11の焼結温度に基づいて決定することができる。例えば、チタン酸バリウム(BaTiO)系材料を用いる場合には、焼成温度は1000~1300℃程度とすることができる。また、焼成は、例えば、還元雰囲気下、又は低酸素分圧雰囲気下において行うことができる。
(ステップS05:外部電極形成)
ステップS05では、ステップS04で得られたセラミック素体11のX軸方向両端部に外部電極14,15を形成することにより、図1~3に示す積層セラミックコンデンサ10を作製する。ステップS05における外部電極14,15の形成方法は、公知の方法から任意に選択可能である。
以上により、積層セラミックコンデンサ10が完成する。この製造方法では、内部電極12,13が露出した積層体16の被覆面Fにサイドマージン部19が形成されるため、セラミック素体11における複数の内部電極12,13のY軸方向の端部の位置が、Y軸方向に0.5μm以内の範囲で揃う。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、上記実施形態では積層セラミック電子部品の一例として積層セラミックコンデンサ10について説明したが、本発明は積層セラミック電子部品全般に適用可能である。このような積層セラミック電子部品としては、例えば、チップバリスタ、チップサーミスタ、積層インダクタなどが挙げられる。
10…積層セラミックコンデンサ
11…セラミック素体
12,13…内部電極
14,15…外部電極
16…積層体
17…電極積層部
18…カバー部
19…サイドマージン部
P…高ポア部
M…主面
S…側面
E…端面
F…被覆面

Claims (4)

  1. 第1軸方向に積層された複数の内部電極を有する電極積層部と、前記電極積層部を前記第1軸方向の両側から被覆する一対のカバー部と、前記第1軸と直交する第2軸に垂直であり、前記複数の内部電極の前記第2軸方向の端部が前記第2軸方向に0.5μm以内に揃って位置する一対の被覆面と、を有する積層体と、前記一対の被覆面を被覆し、前記第1軸方向の両端部のポア率が3%以上である一対のサイドマージン部と、を備えるセラミック素体を具備し、
    前記セラミック素体では、前記第1軸方向の寸法が前記第2軸方向の寸法の1.5倍以上であり、かつ前記第1軸及び前記第2軸と直交する第3軸方向の中央部における前記第3軸に垂直な断面全体に占める前記電極積層部の面積の割合が80%以上である
    積層セラミック電子部品。
  2. 請求項1に記載の積層セラミック電子部品であって、
    前記電極積層部の前記第1軸方向の寸法に対する前記複数の内部電極の層数の割合が800層/mm以上である
    積層セラミック電子部品。
  3. 請求項1又は2に記載の積層セラミック電子部品であって、
    前記一対のサイドマージン部ではそれぞれ、前記第1軸方向の中央部のポア率が前記第1軸方向の両端部のポア率よりも低い
    積層セラミック電子部品。
  4. 請求項3に記載の積層セラミック電子部品であって、
    前記一対のサイドマージン部ではそれぞれ、前記第1軸方向の中央部のポア率が3%未満である
    積層セラミック電子部品。
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