JP2023078972A - 吸収性物品 - Google Patents
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Abstract
【課題】背側からの排泄物の漏れが起こりづらい吸収性物品を提供すること。【解決手段】吸収性コア24を有する吸収体23と、表面シート21と、裏面シート22とを有する吸収性本体2を備えた吸収性物品1であって、吸収性物品1は、背側部Bの吸収性コア24の端縁24bよりも外方に、吸収性コア24が存在していない領域Rbを有しており、吸収性本体2の両側部に防漏カフ3が配されており、防漏カフ3は、自由端部3bに防漏カフ形成用弾性部材31が伸長状態で配されており、防漏カフ形成用弾性部材31は、吸収性物品1の縦方向Xの一方の端部1aから他方の端部1bまで延びており、背側部Bにおいて、防漏カフ3自由端部3bと表面シート21とが、吸収性物品1の縦方向Xの端部域に位置する接合部41で接合されており、吸収体23は、吸収体23の背側部B側の端部域に、吸収性コア24が存在しないコア非存在部26bを有する。【選択図】図4
Description
本発明は、吸収性物品に関する。
従来の吸収性物品においては、その装着状態において背側から排泄物の漏れが発生する場合があった。特に、排泄量が多い場合や排泄速度が速い場合、排泄物を十分に吸収することができず、吸収性物品の背側から排泄物が漏れてしまう場合があった。このような漏れの防止を目的として、特許文献1及び2には、吸収性物品の背側部に排泄部を収容するためのポケットを形成することが記載されている。具体的には、特許文献1には、立体ギャザーの収縮力によって、該立体ギャザーと、吸収体の肌対向面を覆う表面シートとの固定部を長手方向内方に引っ張ることで、背側部が長手方向内方に折れ曲がり、ポケットが形成されることが記載されている。特許文献2には、ウエストギャザーと吸収体との間の領域が、該ウエストギャザーの収縮により収縮しポケットが形成されることが記載されている。
また特許文献3には、背側部において、吸収体に、周囲よりも吸収体材料の目付が小さい薄肉部が形成された吸収性物品が記載されている。薄肉部は、吸収性物品の幅方向に複数並んで配置されている。同文献には、ウエストギャザーが吸収性物品の長手方向において薄肉部と重なっており、ウエストギャザーが薄肉部間を幅方向に繋いでいることにより、ウエストギャザーの伸縮に追従して吸収体が幅方向に変形しやすくなり、吸収性物品と着用者の背側との間に隙間が生じにくくなり、漏れ防止性が高まると記載されている。
上述のように、特許文献1には、背側部が長手方向内方に折れ曲がることが記載されている。しかしながら、特許文献1の吸収性物品においては、背側部における立体ギャザー形成用弾性部材と吸収体とが重なる領域が、長手方向内方に収縮しにくい。したがって特許文献1の吸収性物品においては、背側部を十分に湾曲させ、該背側部に形成されたポケット内の空間の大きさを十分なものとすることは困難である。特許文献2の吸収性物品においても同様の課題が存在する。このように、特許文献1及び2のおむつにおいては、背側部に十分な大きさの空間を有するポケットを形成することが困難であるので、背側から排泄物の漏れを効果的に防止することは困難である。
特許文献3に記載の吸収性物品も、特許文献1及び2と同様に、背側からの排泄物の漏れを効果的に防止するには十分ではなかった。
したがって本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る吸収性物品を提供することにある。
特許文献3に記載の吸収性物品も、特許文献1及び2と同様に、背側からの排泄物の漏れを効果的に防止するには十分ではなかった。
したがって本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る吸収性物品を提供することにある。
本発明は、吸収性コアを有する吸収体と、該吸収体の肌対向面側に配された表面シートと、該吸収体の非肌対向面側に配された裏面シートとを有する吸収性本体を備え、
着用者の腹側に配される腹側部と、着用者の背側に配される背側部と、該腹側部及び該背側部の間に位置する股下部とを有し、該腹側部から該股下部を介して該背側部に延びる縦方向及び該縦方向と直交する横方向を有する吸収性物品であって、
前記吸収性物品は、前記背側部の前記縦方向における前記吸収性コアの端縁よりも外方に、該吸収性コアが存在していない領域を有しており、
前記吸収性本体の両側部に、前記縦方向に沿って防漏カフが配されており、
前記防漏カフは、固定端部及び自由端部を有し、該自由端部に防漏カフ形成用弾性部材が前記縦方向に沿って伸長状態で配されており、
前記防漏カフ形成用弾性部材は、前記吸収性物品の前記縦方向の一方の端部から他方の端部まで延びており、
前記背側部において、前記防漏カフの前記自由端部と前記表面シートとが、前記吸収性物品の前記縦方向の端部域に位置する接合部で接合されており、
前記吸収体は、該吸収体の前記背側部側の端部域に、前記吸収性コアが存在しないコア非存在部を有する、吸収性物品を提供するものである。
着用者の腹側に配される腹側部と、着用者の背側に配される背側部と、該腹側部及び該背側部の間に位置する股下部とを有し、該腹側部から該股下部を介して該背側部に延びる縦方向及び該縦方向と直交する横方向を有する吸収性物品であって、
前記吸収性物品は、前記背側部の前記縦方向における前記吸収性コアの端縁よりも外方に、該吸収性コアが存在していない領域を有しており、
前記吸収性本体の両側部に、前記縦方向に沿って防漏カフが配されており、
前記防漏カフは、固定端部及び自由端部を有し、該自由端部に防漏カフ形成用弾性部材が前記縦方向に沿って伸長状態で配されており、
前記防漏カフ形成用弾性部材は、前記吸収性物品の前記縦方向の一方の端部から他方の端部まで延びており、
前記背側部において、前記防漏カフの前記自由端部と前記表面シートとが、前記吸収性物品の前記縦方向の端部域に位置する接合部で接合されており、
前記吸収体は、該吸収体の前記背側部側の端部域に、前記吸収性コアが存在しないコア非存在部を有する、吸収性物品を提供するものである。
本発明によれば、背側からの排泄物の漏れが起こりづらい吸収性物品が提供される。
以下、本発明の吸収性物品を、その好ましい実施形態に基づき説明する。図1ないし図3には、本発明の吸収性物品の一実施形態である展開型の使い捨ておむつ(以下、これを単に「おむつ」ともいう。)1が示されている。
図1に示すおむつ1は、その着用時に着用者の腹側に配される腹側部A、背側に配される背側部B、及び股間部に配される股下部Cを有している。またおむつ1は、腹側部Aから股下部Cを介して背側部Bに延びる縦方向X及び該縦方向Xと直交する横方向Yを有する。腹側部A、股下部C及び背側部Bは、おむつ1を、その縦方向Xの全長を三等分して区分した各領域であり、着用者の前後方向に連続して延びている。股下部Cは、おむつ1の着用時に着用者の排泄部に対向配置される排泄部対向部(図示せず)を有している。
図1に示すおむつ1は、その着用時に着用者の腹側に配される腹側部A、背側に配される背側部B、及び股間部に配される股下部Cを有している。またおむつ1は、腹側部Aから股下部Cを介して背側部Bに延びる縦方向X及び該縦方向Xと直交する横方向Yを有する。腹側部A、股下部C及び背側部Bは、おむつ1を、その縦方向Xの全長を三等分して区分した各領域であり、着用者の前後方向に連続して延びている。股下部Cは、おむつ1の着用時に着用者の排泄部に対向配置される排泄部対向部(図示せず)を有している。
図1及び図2に示すとおり、おむつ1は、吸収体23と、該吸収体23の肌対向面側に配された表面シート21と、該吸収体23の非肌対向面側に配された裏面シート22とを備えており、これらの部材が吸収性本体2を構成している。
表面シート21及び裏面シート22は、それぞれ、吸収体23よりも大きな寸法を有し、吸収体23の外周縁から外方に延出している。図1に示す実施形態において、裏面シート22の長手方向両端縁は、おむつ1の長手方向両端縁と略一致している。
表面シート21及び裏面シート22は、それぞれ、吸収体23よりも大きな寸法を有し、吸収体23の外周縁から外方に延出している。図1に示す実施形態において、裏面シート22の長手方向両端縁は、おむつ1の長手方向両端縁と略一致している。
吸収体23は、図1に示すとおり、その長手方向とおむつの縦方向Xとが一致するように配され、腹側部Aから股下部Cを介して背側部Bに延びて配されている。吸収体23における縦方向Xに沿う両側縁は、おむつ1における縦方向Xに沿う両側縁よりも内方に位置している。吸収体23は、図2に示すとおり、吸収性能を有する吸収性コア24が液透過性のコアラップシート25に被覆されて形成されている。吸収性コア24は、少なくともその肌対向面がコアラップシート25で覆われていることが好ましく、肌対向面及び非肌対向面を含む表面の全域がコアラップシート25で覆われていてもよい。
本実施形態のおむつ1では、吸収体23は、横方向Yの長さ(幅)が縦方向Xの全長にわたって一定ではなく、縦方向Xの両端部域が中央域に比して横方向Yの長さが長く幅広である。より具体的には、吸収体23は、図1に示すとおり、幅狭部23nと、該幅狭部23nより横方向Yの長さが長い幅広部23wとを有している。幅広部23wは、幅狭部23nから縦方向Xの両側に延びている。幅狭部23nは、股下部Cに位置している。幅広部23wは、腹側部A及び背側部Bそれぞれに位置している。
図1に示すとおり、吸収性コア24における縦方向Xの両端縁24a,24bは、おむつ1における縦方向Xの両端縁1a,1bよりも内方に位置している。つまり、おむつ1は、腹側部A及び背側部Bの縦方向Xにおける吸収性コア24の端縁24a,24bよりも外方に、吸収性コア24が存在しない領域(以下、「コア非存在領域」という。)を有している。本実施形態において、コア非存在領域は、腹側部A及び背側部Bの両方に存在している。本明細書においては、腹側部Aに存在するコア非存在領域を腹側コア非存在領域Raとし、背側部Bに存在するコア非存在領域を背側コア非存在領域Rbとする。コアラップシート25は、コア非存在領域に存在していてもよいし、存在していなくてもよい。
コア非存在領域Ra,Rbは、吸収性コア24が存在していないので、吸収性コア24が存在する領域に比して剛性が低くなっている。
コア非存在領域Ra,Rbは、吸収性コア24が存在していないので、吸収性コア24が存在する領域に比して剛性が低くなっている。
吸収体23は、図1及び図3に示すように、吸収性コア24が存在しないコア非存在部を有する。本実施形態のおむつ1では、コア非存在部は、腹側部A及び背側部Bそれぞれの端部域に形成されている。本明細書においては、腹側部Aに存在するコア非存在部を腹側コア非存在部26aとし、背側部Bに存在するコア非存在部を背側コア非存在部26bとする。コア非存在部は、吸収性コア24における縦方向Xの端縁24a,24bから、縦方向Xの内方に向かって延びるように形成されている。腹側部A及び背側部Bそれぞれにおいて、コア非存在部は1つのみ形成されていてもよいし、複数形成されていてもよい、図1に示す実施形態のおむつ1では、腹側部A及び背側部Bそれぞれにおいて、複数のコア非存在部が、横方向Yに互いに離間して形成されている。複数のコア非存在部は、縦方向Xの内方へ延びる長さが、全て同じになっている。しかし、これに代えて、複数のコア非存在部における縦方向Xの内方へ延びる長さを異ならせてもよい。また複数のコア非存在部は、横方向Yの長さが異なっている。しかし、これに代えて、複数のコア非存在部における横方向Yの長さを同じにしてもよい。コア非存在部は、吸収性コア24をその厚み方向に貫く貫通部となっている。
なお、本実施形態では、吸収体23は腹側部A及び背側部Bにコア非存在部26a,26bを有しているが、吸収体23は、腹側コア非存在部26aを有しておらず、背側コア非存在部26bのみを有していてもよい。コアラップシート25は、コア非存在部に存在していてもよいし、存在していなくてもよい。
コア非存在部26a,26bは、吸収性コア24が存在していないので、吸収性コア24が存在する領域に比して剛性が低くなっている。
なお、本実施形態では、吸収体23は腹側部A及び背側部Bにコア非存在部26a,26bを有しているが、吸収体23は、腹側コア非存在部26aを有しておらず、背側コア非存在部26bのみを有していてもよい。コアラップシート25は、コア非存在部に存在していてもよいし、存在していなくてもよい。
コア非存在部26a,26bは、吸収性コア24が存在していないので、吸収性コア24が存在する領域に比して剛性が低くなっている。
図1及び図2に示すとおり、縦方向Xにおけるおむつ1の側部には、複数本のレッグギャザー用弾性部材51が配されている。レッグギャザー用弾性部材51は、縦方向Xに沿って伸長状態で配されている。レッグギャザー用弾性部材51は、少なくとも股下部Cの縦方向Xの全長にわたって延在している。斯かる弾性部材51の収縮により、着用者の脚周りに配される左右の部分、すなわちおむつ1の縦方向Xの両側部にレッグギャザーが形成されるようになされている。
レッグギャザー用弾性部材51は、裏面シート22と、該裏面シート22の肌対向面に対向する部材との間に配されている。より具体的には、レッグギャザー用弾性部材51は、縦方向Xにおいて吸収体23の幅狭部23nと重なる位置においては、防漏カフ3と裏面シート22との間に配されており(図2参照)、縦方向Xにおいて吸収体23の背側部B側の幅広部23wと重なる位置においては、吸収体23のコアラップシート25と裏面シート22との間に配されている(図3参照)。
またレッグギャザー用弾性部材51は、図1に示すとおり、後述する固定端部3aよりも横方向Yの外方に位置している。
またレッグギャザー用弾性部材51は、図1に示すとおり、後述する固定端部3aよりも横方向Yの外方に位置している。
図1に示すとおり、おむつ1は、吸収体23の幅内に、複数本の吸収体ギャザー用弾性部材52を有している。吸収体ギャザー用弾性部材52は、縦方向Xに沿って伸長状態で配されている。吸収体ギャザー用弾性部材52は、少なくとも股下部Cの縦方向Xの全長にわたって延在している。吸収体ギャザー用弾性部材52は、図2に示すとおり、吸収体23のコアラップシート25と裏面シート22との間に固定されている。
図1に示すとおり、おむつ1には、おむつ1の背側部Bの縦方向Xに沿う両側縁部に一対のファスニングテープ6が設けられている。ファスニングテープ6は、吸収性本体2と接合したテープ基部61と、該テープ基部61に連接され横方向Y外方に延出する止着部62とを含んでいる。止着部62の肌対向面には、止着領域62aが設けられている。止着領域62aは左右二対設けられている。止着領域62aは、例えば面ファスナーのオス部材等を止着部62の肌対向面に固定することにより形成することができる。
おむつ1は、腹側部Aの非肌対向面を形成する裏面シート22の非肌対向面に、止着領域62aが着脱自在に止着可能な被着領域(図示せず)を備える。被着領域は、裏面シート22の非肌対向面に、面ファスナーのメス部材を公知の接合手段(例えば、接着剤やヒートシール等)で接合固定して形成することができる。
図1及び図2に示すとおり、おむつ1は、吸収性本体2の縦方向Xの両側部に一対の防漏カフ3,3を有している。防漏カフ3は、縦方向Xに沿って配されている。防漏カフ3は、図2に示すとおり、横方向Yの一端側が他の部材(図2に示す実施形態では表面シート21及び裏面シート22)に固定された固定端部3aを有している。また防漏カフ3は、横方向Yの他端側が他の部材に非固定の自由端部3bとなっている。防漏カフ3の自由端部3bには、糸状又は帯状の弾性部材(以下、「防漏カフ形成用弾性部材」という。)31が縦方向Xに沿って伸長状態で1本又は複数本配置されている(図2には複数本の弾性部材31が示されている。)。防漏カフ形成用弾性部材31は、おむつ1の縦方向Xの一方の端部1aから他方の端部1bまで延びている。防漏カフ形成用弾性部材31は、おむつ1の縦方向Xのほぼ全域において伸縮性を有している。防漏カフ3は、伸長状態で配された弾性部材31がおむつ1の着用時に収縮することによって少なくとも股下部Cで起立し、それによって尿等の排泄物の横方向Yの外方への流出が阻止される。
おむつ1は、背側部Bにおいて、防漏カフ3の自由端部3bと表面シート21とが、第1接合部41及び第2接合部42で接合されている。つまり、おむつ1はその背側部Bにおいて、防漏カフ3の自由端部3bと、表面シート21とが、2箇所の位置で接合されている。第1接合部41は、おむつ1の背側部Bにおける縦方向Xの端部域に位置している。第2接合部42は、第1接合部41から股下部C側に距離を隔てた位置に位置している。第2接合部42は、吸収性コア24の端縁24bよりも股下部C側に位置している。本実施形態のおむつ1では、防漏カフ3が横方向Yの内方に倒伏しており、倒伏した防漏カフ3が表面シート21に接合されている。第1接合部41と第2接合部42との間の領域において、防漏カフ3と表面シート21とは非接合となっている。
一方、腹側部Aにおいては、防漏カフ3の自由端部3bと表面シート21とが、おむつ1の端部に位置する第3接合部43で接合されている。つまり、おむつ1はその腹側部Aにおいて、防漏カフ3の自由端部3bと、表面シート21とが、1箇所の位置で接合されている。
第1接合部41、第2接合部42及び第3接合部43を形成する方法は特に制限されない。例えば、防漏カフ3の自由端部3bと表面シート21とを接着剤等により接合して第1ないし第3接合部41,42,43を形成してもよい。あるいは、防漏カフ3の自由端部3bと表面シート21とを熱や超音波等で融着させて第1ないし第3接合部41,42,43を形成してもよい。
一方、腹側部Aにおいては、防漏カフ3の自由端部3bと表面シート21とが、おむつ1の端部に位置する第3接合部43で接合されている。つまり、おむつ1はその腹側部Aにおいて、防漏カフ3の自由端部3bと、表面シート21とが、1箇所の位置で接合されている。
第1接合部41、第2接合部42及び第3接合部43を形成する方法は特に制限されない。例えば、防漏カフ3の自由端部3bと表面シート21とを接着剤等により接合して第1ないし第3接合部41,42,43を形成してもよい。あるいは、防漏カフ3の自由端部3bと表面シート21とを熱や超音波等で融着させて第1ないし第3接合部41,42,43を形成してもよい。
本実施形態のおむつ1では、防漏カフ形成用弾性部材31が存在する部位のほぼ全域において伸縮性を有しており、且つ、防漏カフ3の自由端部3bと表面シート21とが、おむつ1の背側部Bにおける縦方向Xの端部域に位置している第1接合部41によって接合されていることにより、背側部Bに、十分な空間を内側に有するポケットPが形成される。このポケットP内の空間に排泄物が収容されることから、本実施形態のおむつ1では、背側からの排泄物の漏れが起こりづらい。以下、この点について図4を参照しながら説明する。
本実施形態においては、上述のように、防漏カフ形成用弾性部材31は、おむつ1の一方の端部1aから他方の端部1bまで延びている。つまり、背側部Bにおける、吸収体23の端部域からおむつ1の端部1bまでの領域においても、防漏カフ形成用弾性部材31が伸長状態で配されている。したがって、防漏カフ形成用弾性部材31の収縮力に起因して、図4に示すとおり、おむつ1の背側部Bが縦方向Xに沿って収縮し、該背側部Bが十分に湾曲するので、該背側部Bに、十分な空間を内側に有するポケットPが形成される。また、背側コア非存在領域Rbは、吸収性コア24が存在していないことから剛性が低く一層湾曲しやすいので、背側部Bに形成されるポケットPの形状が一層立体的になりやすい。更に、吸収体23が剛性の低い背側コア非存在部26bを有することから、おむつ1の背側部Bにおける吸収体23の端部域が存在する領域が一層湾曲しやすいので、ポケットPの形状がより一層立体的になりやすい。このように、おむつ1によれば、背側部Bに、十分な空間を内側に有するポケットPが形成されるので、排泄量が多い場合や排泄速度が速い場合であっても、該ポケットP内に、排泄物を一時的に且つ確実に収容することができる。したがって、本実施形態のおむつ1によれば背側からの排泄物の漏れが起こりづらい。
おむつ1の背側部Bにおける吸収体23の端部域が存在する領域を一層湾曲しやすくする観点から、背側コア非存在部26bは、横方向Yにおいて防漏カフ形成用弾性部材31と重なる位置に配されていることが好ましい。おむつ1が防漏カフ形成用弾性部材31を複数本有する場合、少なくとも1本の防漏カフ形成用弾性部材31が背側コア非存在部26bと重なっていることが好ましく、図1に示すように、全ての防漏カフ形成用弾性部材31が背側コア非存在部26bと重なることがより好ましい。
また図1に示す実施形態のおむつ1では、第1接合部41に加えて、第1接合部41から股下部C側に距離を隔てた位置にある第2接合部42を有することにより、防漏カフ形成用弾性部材31の収縮力に起因して、図4に示すとおり、第1接合部41と第2接合部42との間を縦方向Xに沿って互いに近接するように収縮させることができるので、背側部Bに、十分な内部空間を有するポケットPを一層首尾よく形成することができる。この効果が一層顕著に奏されるようにする観点から、第2接合部42は、吸収体23における背側部B側の端縁23bと、ファスニングテープ6のテープ基部61における股下部C側の端縁61aとの間に位置していることが好ましい。同様の観点から、第1接合部41と第2接合部42との間の縦方向Xの距離D1(図5参照)は、好ましくは20mm以上、より好ましくは30mm以上であり、また好ましくは100mm以下、より好ましくは80mm以下であり、また好ましくは20mm以上100mm以下、より好ましくは30mm以上80mm以下である。
また、吸収体23の背側コア非存在部26b及び第2接合部42それぞれが、テープ基部61の前記端縁61aの近傍に位置することも好ましい。こうすることにより、おむつ1の背側部Bを一層湾曲させやすくすることができるので、背側部Bに、十分な内部空間を有するポケットPを一層首尾よく形成することができる。
第2接合部42が、テープ基部61の前記端縁61aの近傍に位置しているとは、第2接合部42の縦方向Xの端縁と、テープ基部61の縦方向Xにおける端縁61aとの間の該縦方向Xの距離D2(図5参照)が、50mm以下であることを意味する。なお、前記距離D2が0mmである場合、すなわち、縦方向Xにおいて、第2接合部42の縦方向Xの端縁の位置と、テープ基部61の縦方向Xにおける端縁61aの位置とが重なっている場合も、第2接合部42の縦方向Xの位置が、テープ基部61の該端縁61aの近傍に位置している態様に含まれる。
前記距離D2(図5参照)は、背側部Bを一層湾曲しやすくし、十分な内部空間を有するポケットPが一層形成されやすくする観点から、好ましくは0mm以上、より好ましくは10mm以上であり、また好ましくは50mm以下、より好ましくは40mm以下であり、また好ましくは0mm以上50mm以下、より好ましくは10mm以上40mm以下である。
また背側コア非存在部26bが、テープ基部61の前記端縁61aの近傍に位置しているとは、背側コア非存在部26bの縦方向Xの端縁と、テープ基部61の縦方向Xにおける端縁61aとの間の該縦方向Xの距離D3(図5参照)が、50mm以下であることを意味する。なお、前記距離D3が0mmである場合、すなわち、縦方向Xにおいて、背側コア非存在部26bの縦方向Xの端縁の位置と、テープ基部61の縦方向Xにおける端縁61aの位置とが重なっている場合も、背側コア非存在部26bの縦方向Xの位置が、テープ基部61の該端縁61aの近傍に位置している態様に含まれる。本実施形態のおむつ1のように、複数の背側コア非存在部26bを有する場合、最も縦方向Xの内方に位置する、背側コア非存在部26bの縦方向Xの端縁と、テープ基部61の縦方向Xにおける端縁61aとの間の該縦方向Xの距離を、前記距離D3とする。
前記距離D3(図5参照)は、背側部Bを一層湾曲しやすくし、十分な内部空間を有するポケットPが一層形成されやすくする観点から、好ましくは0mm以上、より好ましくは10mm以上であり、また好ましくは100mm以下、より好ましくは90mm以下であり、また好ましくは0mm以上100mm以下、より好ましくは10mm以上90mm以下である。
図1に示す実施形態においては、背側部Bにおけるおむつ1の縦方向Xの端部1b近傍に、防漏カフ形成用弾性部材31とは別の伸縮部材が配されていることが好ましい。こうすることにより、背側部Bを一層強く収縮させることができるので、背側部Bに、十分な内部空間を有するポケットPを一層首尾よく形成することができる。
別の伸縮部材としては、(1)レッグギャザー用弾性部材51、(2)吸収体ギャザー用弾性部材52、及び(3)縦方向Xに伸縮する伸縮性シート53から選択されるいずれか一種以上を用いることができる。図1に示す実施形態においては、レッグギャザー用弾性部材51、吸収体ギャザー用弾性部材52及び伸縮性シート53の全てが、おむつ1の端部1b近傍に配されている。具体的には、レッグギャザー用弾性部材51及び吸収体ギャザー用弾性部材52は、股下部Cから、縦方向Xにおける第1接合部41の位置まで延在している。伸縮性シート53は、背側部Bにおける吸収性コア24の端縁24bの位置を跨ぐように縦方向Xに沿って延在している。背側部Bに前記ポケットPを一層首尾よく形成するという効果が一層顕著に奏されるようにする観点から、別の伸縮部材は、レッグギャザー用弾性部材51、吸収体ギャザー用弾性部材52及び伸縮性シート53から選択される二種以上であることが好ましい。
おむつ1が別の伸縮部材を有する場合、吸収体23は、おむつ1の平面視において、該伸縮部材と重なる位置に、コア非存在部を有することが好ましい。こうすることにより、背側部Bを一層強く収縮させることができるので、背側部Bに、十分な内部空間を有するポケットPを一層首尾よく形成することができる。おむつ1が別の伸縮部材を複数有する場合、複数の該伸縮部材のうち少なくとも1つがコア非存在部と重なっていることが好ましく、複数の該伸縮部材の全てがコア非存在部と重なっていることがより好ましい。図1に示す実施形態のおむつ1では、レッグギャザー用弾性部材51、吸収体ギャザー用弾性部材52及び伸縮性シート53それぞれと重なる位置に、背側コア非存在部26bが配されている。
第2接合部42は、防漏カフ3の固定端部3aから横方向Yに距離を隔てて位置していることが好ましい。こうすることにより、防漏カフ3を横方向Yに沿ってみたときに、第2接合部42と固定端部3aとの間の部位が、表面シート21と非接合状態になる。背側部Bに形成されたポケットPの内部空間に一時ストックされた排泄物は、この非接合部位を通っておむつ1の股下部C側へ移動することができるので、該排泄物を吸収体23における股下部Cで吸収することができ、吸収体23の全域を排泄物の吸収に有効に利用することができる。
一方、第1接合部41については、該第1接合部41と防漏カフ3の固定端部3aとの間において、防漏カフ3は表面シート21と接合状態になっていてもよく、あるいは非接合状態になっていてもよい。おむつ1の縦方向Xの端部からの排泄物の漏れ出しを一層防止する観点からは、第1接合部41と防漏カフ3の固定端部3aとの間において、防漏カフ3は表面シートと21接合状態になっていることが好ましい。
一方、第1接合部41については、該第1接合部41と防漏カフ3の固定端部3aとの間において、防漏カフ3は表面シート21と接合状態になっていてもよく、あるいは非接合状態になっていてもよい。おむつ1の縦方向Xの端部からの排泄物の漏れ出しを一層防止する観点からは、第1接合部41と防漏カフ3の固定端部3aとの間において、防漏カフ3は表面シートと21接合状態になっていることが好ましい。
第1接合部41の縦方向Xの長さL1(図5参照)は、防漏カフ3の自由端部3bと表面シート21とを一層強固に接合し、背側部Bを一層湾曲させやすくする観点から、好ましくは20mm以上、より好ましくは25mm以上であり、また好ましくは80mm以下、より好ましくは70mm以下であり、また好ましくは20mm以上80mm以下、より好ましくは25mm以上70mm以下である。
第1接合部41の横方向Yの長さL2(図5参照)は、防漏カフ3の自由端部3bと表面シート21とを一層強固に接合し、背側部Bを一層湾曲させやすくする観点から、好ましくは50mm以上、より好ましくは55mm以上であり、また好ましくは170mm以下、より好ましくは165mm以下であり、また好ましくは50mm以上170mm以下、より好ましくは55mm以上165mm以下である。
第2接合部42の縦方向Xの長さL3(図5参照)は、防漏カフ3の自由端部3bと表面シート21とを一層強固に接合し、背側部Bを一層湾曲させやすくする観点から、好ましくは10mm以上、より好ましくは15mm以上であり、また好ましくは50mm以下、より好ましくは45mm以下であり、また好ましくは10mm以上50mm以下、より好ましくは15mm以上45mm以下である。
第2接合部42の横方向Yの長さL4(図5参照)は、防漏カフ3の自由端部3bと表面シート21とを一層強固に接合し、背側部Bを一層湾曲させやすくする観点から、好ましくは10mm以上、より好ましくは15mm以上であり、また好ましくは38mm以下、より好ましくは35mm以下であり、また好ましくは10mm以上38mm以下、より好ましくは15mm以上35mm以下である。
伸縮性シート53の縦方向Xの長さH1(図5参照)は、背側部Bを一層湾曲しやすくし、十分な内部空間を有するポケットPが一層形成されやすくする観点から、好ましくは30mm以上、より好ましくは50mm以上であり、また好ましくは150mm以下、より好ましくは120mm以下であり、また好ましくは30mm以上150mm以下、より好ましくは50mm以上120mm以下である。
また、伸縮性シート53の横方向Yの長さH2(図5参照)は、背側部Bを一層湾曲しやすくし、十分な内部空間を有するポケットPが一層形成されやすくする観点から、好ましくは30mm以上、より好ましくは40mm以上であり、また好ましくは110mm以下、より好ましくは100mm以下であり、また好ましくは30mm以上110mm以下、より好ましくは40mm以上100mm以下である。
また背側部Bにおける吸収体23の横方向Yの長さT(図1参照)は、背側部BのポケットPの内部空間に一時ストックされた排泄物を一層吸収しやすくする観点から、好ましくは200mm以上、より好ましくは220mm以上であり、また好ましくは450mm以下、より好ましくは410mm以下であり、また好ましくは200mm以上450mm以下、より好ましくは220mm以上410mm以下である。
おむつ1においては、図1に示すとおり、背側部Bにおけるおむつ1の端部1bに、横方向Yに伸長状態で複数本のウエストギャザー用弾性部材54が配されていることが好ましい。こうすることにより、おむつ1の背側部Bを横方向Yに沿って収縮させることができ、該背側部Bに形成されるポケットPの形状が一層立体的になりやすい。その結果、背側からの排泄物の漏れを一層効果的に防止することができる。この効果を一層顕著とする観点から、ウエストギャザー用弾性部材54は、背側コア非存在領域Rbに配されていることが好ましい。
次に、本発明の吸収性物品の別の実施形態について、図6ないし図8を参照しながら説明する。図6ないし図8に示すおむつ1について、特に説明しない点は、図1に示すおむつ1についての説明が適宜適用される。図6ないし図8について、図1と同じ部材には同じ符号を付してある。
図1に示すおむつ1が有する複数の背側コア非存在部26bそれぞれは、吸収体23の背側部B側の端縁から縦方向Xの内方に向かって延びているが、背側コア非存在部26bは、図6ないし図8に示すように、吸収体23の背側部B側の端縁23bから縦方向Xに距離を隔てて位置していてもよい。図6ないし図8に示す実施形態においても、背側コア非存在部26bは、吸収性コア24をその厚み方向に貫く貫通部となっている。
図6に示す実施形態のおむつ1では、レッグギャザー用弾性部材51と重なる位置に、複数の背側コア非存在部26pが縦方向Xに互いに離間して配されている。また防漏カフ形成用弾性部材31それぞれと重なる位置に、複数の背側コア非存在部26qが縦方向Xに互いに離間して配されている。横方向Yに隣り合う背側コア非存在部26pと背側コア非存在部26qとは、連続しておらず、互いに独立している。
また、おむつ1の一方の側部側に位置する背側コア非存在部26qと、該おむつ1の他方の側部側に位置する背側コア非存在部26qとは、連続しておらず、互いに独立している。しかし、これに代えて、おむつ1の一方の側部側に位置する背側コア非存在部26qと、該おむつ1の他方の側部側に位置する背側コア非存在部26qとは、連続した一つの背側コア非存在部であってもよい。
レッグギャザー用弾性部材51と重なる位置に存在する背側コア非存在部26p、及び防漏カフ形成用弾性部材31と重なる位置に存在する背側コア非存在部26qそれぞれの数は特に制限されず、1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。
図6に示す実施形態のおむつ1では、レッグギャザー用弾性部材51と重なる位置に、複数の背側コア非存在部26pが縦方向Xに互いに離間して配されている。また防漏カフ形成用弾性部材31それぞれと重なる位置に、複数の背側コア非存在部26qが縦方向Xに互いに離間して配されている。横方向Yに隣り合う背側コア非存在部26pと背側コア非存在部26qとは、連続しておらず、互いに独立している。
また、おむつ1の一方の側部側に位置する背側コア非存在部26qと、該おむつ1の他方の側部側に位置する背側コア非存在部26qとは、連続しておらず、互いに独立している。しかし、これに代えて、おむつ1の一方の側部側に位置する背側コア非存在部26qと、該おむつ1の他方の側部側に位置する背側コア非存在部26qとは、連続した一つの背側コア非存在部であってもよい。
レッグギャザー用弾性部材51と重なる位置に存在する背側コア非存在部26p、及び防漏カフ形成用弾性部材31と重なる位置に存在する背側コア非存在部26qそれぞれの数は特に制限されず、1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。
図7に示す実施形態のおむつ1では、該おむつ1の両側部それぞれにおいて、レッグギャザー用弾性部材51及び防漏カフ形成用弾性部材31の両方と重なるように配された複数の背側コア非存在部26bが縦方向Xに互いに離間して配されている。レッグギャザー用弾性部材51及び防漏カフ形成用弾性部材31の両方と重なるように配された背側コア非存在部26bの数は特に制限されず、1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。
図8に示す実施形態のおむつ1では、該おむつ1の一方の側部から他方の側部まで連続した、横方向Yに延びる背側コア非存在部26bが形成されている。図8に示すおむつ1では、背側コア非存在部26bは、おむつ1の両側部それぞれに位置するレッグギャザー用弾性部材51及び防漏カフ形成用弾性部材31の両方と重なっている。
図6ないし図8に示す実施形態のおむつ1は、貫通部であるコア非存在部26bが、吸収体23の背側部B側の端縁23bから縦方向Xに距離を隔てて位置していることにより、おむつ1の背側部Bが湾曲し、十分な空間を内側に有するポケットPが形成されるとともに、該背側部Bの剛性が過度に低下することを防ぎ、おむつ1の装着感が損なわれることを防ぐことができる。
図6ないし図8に示す実施形態のおむつ1は、貫通部であるコア非存在部26bが、吸収体23の背側部B側の端縁23bから縦方向Xに距離を隔てて位置していることにより、おむつ1の背側部Bが湾曲し、十分な空間を内側に有するポケットPが形成されるとともに、該背側部Bの剛性が過度に低下することを防ぎ、おむつ1の装着感が損なわれることを防ぐことができる。
次に、上述した各実施形態のおむつ1に共通する事項について説明する。
表面シート21としては、液透過性を有するシート、例えば不織布や穿孔フィルムなどを用いることができる。表面シートは、その肌対向面側が凹凸形状になっていてもよい。例えば表面シートの肌対向面側に、散点状に複数の凸部を形成することができる。あるいは、表面シートの肌対向面側に、一方向に延びる畝部と溝部とを交互に形成することができる。そのような目的のために、2枚以上の不織布を用いて表面シート21を形成することもできる。
表面シート21としては、液透過性を有するシート、例えば不織布や穿孔フィルムなどを用いることができる。表面シートは、その肌対向面側が凹凸形状になっていてもよい。例えば表面シートの肌対向面側に、散点状に複数の凸部を形成することができる。あるいは、表面シートの肌対向面側に、一方向に延びる畝部と溝部とを交互に形成することができる。そのような目的のために、2枚以上の不織布を用いて表面シート21を形成することもできる。
一方、裏面シート22としては、例えば液難透過性のフィルムやスパンボンド・メルトブローン・スパンボンド積層不織布などを用いることができる。液難透過性のフィルムに、複数の微細孔を設け、該フィルムに水蒸気透過性を付与してもよい。使い捨ておむつの肌触り等を一層良好にする目的で、裏面シートの外面に不織布等の風合いの良好なシートを積層してもよい。
吸収性コア24は、例えばパルプを初めとするセルロース等の親水性繊維の積繊体、該親水性繊維と吸収性ポリマーとの混合積繊体、吸収性ポリマーの堆積体、2枚の吸収性シート間に吸収性ポリマーが担持された積層構造体などから構成される。コアラップシート25としては、例えば親水性繊維からなる薄葉紙や、液透過性を有する不織布などを用いることができる。
防漏カフ3は疎水性であることが好ましい。こうすることで、尿等の排泄物、特にポケットPの内部空間に留めた排泄物の横漏れをより効果的に防ぐことができるようになる。疎水性の防漏カフ3としては、例えば、疎水性の不織布を用いることができ、具体的には、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、スパンボンド・メルトブローン・スパンボンド積層不織布等を用いることができ、その他にも、疎水性の樹脂フィルム、該樹脂フィルムと該不織布との積層体等を用いることができる。
伸縮性シート53としては、例えば(1)弾性繊維層の両面又は片面に伸長可能な繊維層が一体化されている伸縮性シート、(2)ネット状の弾性シートの両面又は片面に伸長可能な繊維層が一体化されている伸縮性シート、(3)弾性フィルムからなる弾性シートの両面又は片面に伸長可能な繊維層が一体化されている伸縮性シート、(4)互いに交差せずに一方向に延びるように配列した多数の弾性フィラメントが、伸長可能な繊維層に一体化されてなる伸縮性シート等を好ましく用いることができる。
ここでいう「伸長可能な繊維層」には、弾性を有する材料と一体化する前から伸長可能である繊維層の他に、弾性を有する材料との一体化後に機械加工等により伸長可能とされた繊維層が含まれる。
弾性繊維層と伸長可能な繊維層との一体化の方法としては、例えば、これらを積層して水流交絡又はエアスルー等により繊維を交絡させる方法、ヒートエンボス、接着剤、超音波等によって接合させる方法が挙げられる。
伸縮性シート53は、例えば、特開2009-61743号公報に記載の方法に従って製造することができる。
ここでいう「伸長可能な繊維層」には、弾性を有する材料と一体化する前から伸長可能である繊維層の他に、弾性を有する材料との一体化後に機械加工等により伸長可能とされた繊維層が含まれる。
弾性繊維層と伸長可能な繊維層との一体化の方法としては、例えば、これらを積層して水流交絡又はエアスルー等により繊維を交絡させる方法、ヒートエンボス、接着剤、超音波等によって接合させる方法が挙げられる。
伸縮性シート53は、例えば、特開2009-61743号公報に記載の方法に従って製造することができる。
以上、本発明の使い捨ておむつを、その好ましい実施形態に基づいて説明してきたが、本発明の使い捨ておむつは、上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、本発明の使い捨ておむつは、乳幼児又は成人用の展開型使い捨ておむつの他、ファスニングテープ及び止着領域の如き止着構造を有しないパンツ型の使い捨ておむつであってもよい。止着構造を有しないパンツ型の使い捨ておむつは、典型的には、腹側部及び背側部それぞれにおける縦方向に沿う両側縁部どうしが接合されており、それによって一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されている。
また、前記実施形態においては、ファスニングテープ6に止着領域62aが左右二対設けられていたが、これに代えて止着領域62aを一対のみ設けてもよい。
また第1接合部41及び第2接合部42の平面視形状は、矩形形状に限られず、円形状、楕円形状、多角形形状、「犬の骨」若しくは「砂時計」形状、星形形状、又は格子形状等であってもよい。また第1接合部41及び第2接合部42は、ドット状、ストライプ状、格子状、楕円状、星状、弓状等に配置された複数の接合部からなるものであってもよい。
また第1接合部41は、おむつ1の背側部B側の端縁から、縦方向Xにおいて股下部C側に離間していてもよい。
腹側部Aにおいて、防漏カフ3の自由端部3bと表面シート21とを接合している第3接合部43は、おむつ1の端部1aに位置する接合部と、縦方向Xにおいて該接合部から離間した接合部とに分割されていてもよい。この場合、おむつ1の端部1aに位置する接合部から離間した接合部は、吸収性コア24の端縁24aよりも股下部C側に位置していてもよいし、該端縁24aよりもおむつ1の端部1a側に位置していてもよい。
また吸収体23の縦方向Xの中央部が横方向Y内方に括れた砂時計形状に限られず、平面視形状は矩形形状であってもよい。
またコア非存在部の平面視形状は特に制限されず、矩形形状、円形状、楕円形状、星形状、欠円形状、三日月形状等であってもよい。
またコア非存在部の平面視形状は特に制限されず、矩形形状、円形状、楕円形状、星形状、欠円形状、三日月形状等であってもよい。
1 使い捨ておむつ
2 吸収性本体
21 表面シート
22 裏面シート
23吸収体
24 吸収性コア
25 コアラップシート
26a,26b コア非存在部
3 防漏カフ
31 防漏カフ形成用弾性部材
41 第1接合部
42 第2接合部
51 レッグギャザー用弾性部材
52 吸収体ギャザー用弾性部材
53 伸縮性シート
A 腹側部
B 背側部
C 股下部
X 縦方向
Y 横方向
2 吸収性本体
21 表面シート
22 裏面シート
23吸収体
24 吸収性コア
25 コアラップシート
26a,26b コア非存在部
3 防漏カフ
31 防漏カフ形成用弾性部材
41 第1接合部
42 第2接合部
51 レッグギャザー用弾性部材
52 吸収体ギャザー用弾性部材
53 伸縮性シート
A 腹側部
B 背側部
C 股下部
X 縦方向
Y 横方向
Claims (9)
- 吸収性コアを有する吸収体と、該吸収体の肌対向面側に配された表面シートと、該吸収体の非肌対向面側に配された裏面シートとを有する吸収性本体を備え、
着用者の腹側に配される腹側部と、着用者の背側に配される背側部と、該腹側部及び該背側部の間に位置する股下部とを有し、該腹側部から該股下部を介して該背側部に延びる縦方向及び該縦方向と直交する横方向を有する吸収性物品であって、
前記吸収性物品は、前記背側部の前記縦方向における前記吸収性コアの端縁よりも外方に、該吸収性コアが存在していない領域を有しており、
前記吸収性本体の両側部に、前記縦方向に沿って防漏カフが配されており、
前記防漏カフは、固定端部及び自由端部を有し、該自由端部に防漏カフ形成用弾性部材が前記縦方向に沿って伸長状態で配されており、
前記防漏カフ形成用弾性部材は、前記吸収性物品の前記縦方向の一方の端部から他方の端部まで延びており、
前記背側部において、前記防漏カフの前記自由端部と前記表面シートとが、前記吸収性物品の前記縦方向の端部域に位置する接合部で接合されており、
前記吸収体は、該吸収体の前記背側部側の端部域に、前記吸収性コアが存在しないコア非存在部を有する、吸収性物品。 - 前記背側部の前記縦方向に沿う両側縁部に、一対のファスニングテープが設けられており、
前記ファスニングテープは、前記吸収性本体と接合したテープ基部と、該テープ基部に連接され前記横方向外方に延出する止着部とを含んでおり、
前記防漏カフの前記自由端部と前記表面シートとは、前記接合部から前記股下部側に距離を隔てた位置にある第2接合部で接合されており、
前記縦方向において、第2接合部は、前記吸収体における前記背側部側の端縁と、前記テープ基部における前記股下部側の端縁との間に位置している、請求項1に記載の吸収性物品。 - 前記縦方向において、前記コア非存在部及び第2固定部それぞれは、前記テープ基部における前記股下部側の端縁の近傍に位置している、請求項2に記載の吸収性物品。
- 前記背側部における前記吸収性物品の前記縦方向の端部近傍に、前記防漏カフ形成用弾性部材とは別の伸縮部材が配されており、
前記伸縮部材は、
(1)前記縦方向における前記吸収性物品の側部に、該縦方向に沿って伸長状態で配されたレッグギャザー用弾性部材、
(2)前記吸収体の幅内に位置し且つ前記縦方向に沿って伸長状態で配された吸収体ギャザー用弾性部材、及び
(3)前記縦方向に伸縮する伸縮性シートから選択されるいずれか一種以上である、請求項1~3のいずれか一項に記載の吸収性物品。 - 前記吸収体は、前記伸縮部材と重なる位置に、前記吸収性コアが存在しないコア非存在部を有する、請求項4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
- 前記伸縮部材は、前記レッグギャザー用弾性部材、前記吸収体ギャザー用弾性部材、前記伸縮性シートから選択されるいずれか二種以上である、請求項4又は5に記載の吸収性物品。
- 前記背側部における前記吸収性物品の端部に、前記横方向に伸長状態で配されたウエストギャザー用弾性部材が配されている、請求項1~6のいずれか一項に記載の吸収性物品。
- 第2接合部は、前記防漏カフの前記固定端部から前記横方向に距離を隔てて位置している、請求項1~7のいずれか一項に記載の吸収性物品。
- 前記コア非存在部は、前記吸収体の前記背側部側の端縁から前記縦方向に距離を隔てて位置しており、前記吸収性コアをその厚み方向に貫く貫通部となっている、請求項1~8のいずれか一項に記載の吸収性物品。
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