JP2023078887A - 遷移金属含有水酸化物、遷移金属含有水酸化物を前駆体とした正極活物質 - Google Patents

遷移金属含有水酸化物、遷移金属含有水酸化物を前駆体とした正極活物質 Download PDF

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Abstract

【課題】二次電池に優れた電池容量を付与しつつ、遷移金属含有水酸化物が焼成される際に、遷移金属含有水酸化物に含有されている微量元素である添加金属元素の相転移や偏析による溶出を防止することで、二次電池のサイクル特性と安全性を向上させることができる遷移金属含有水酸化物を提供する。【解決手段】非水電解質二次電池の正極活物質の前駆体である、遷移金属含有水酸化物であって、Ni、Co及びMnからなる群から選択された少なくとも1種の主要金属元素と、Mg、Ca、Sr、Ba、Ti、Zr、V、Nb、Cr、Mo、W、Fe、Ru、Cu、Zn、B、Al、Ga、Si、Sn、P及びBiからなる群から選択された少なくとも1種の添加金属元素と、を含有する遷移金属含有水酸化物であり、ガス吸着法により測定されたBJH法における累積細孔容積が0.145cm3/g以下である遷移金属含有水酸化物。【選択図】なし

Description

本発明は、遷移金属含有水酸化物、遷移金属含有水酸化物を前駆体とした正極活物質であり、特に、遷移金属含有水酸化物が焼成される際に、遷移金属含有水酸化物に含有されている微量元素である添加金属元素の相転移や偏析による溶出を防止することで、二次電池に優れた電池容量を付与しつつ、二次電池のサイクル特性と安全性を向上させることができる遷移金属含有水酸化物に関する。
近年、環境負荷の低減等の観点から、携帯機器や動力源として電気を使用または併用する車両等、広汎な分野で二次電池が使用されている。二次電池としては、例えば、リチウムイオン二次電池等の非水電解質を用いた二次電池が挙げられる。リチウムイオン二次電池等の非水電解質を用いた二次電池は、小型化、軽量化に適し、高利用率、高サイクル特性といった特性を有している。
リチウムイオン二次電池の正極活物質は、前駆体である遷移金属含有水酸化物をリチウム化合物と混合後に焼成することで製造される。二次電池の電池容量を向上させるためには、正極活物質の製造時に、遷移金属含有水酸化物とリチウム化合物の反応性を向上させる必要がある。そこで、遷移金属含有水酸化物とリチウム化合物の混合物の焼成温度を所定の温度以上に設定する必要がある。
しかし、遷移金属含有水酸化物とリチウム化合物の混合物を所定の温度以上で焼成すると、二次電池の電池容量は向上するものの、遷移金属含有水酸化物に含有されている微量元素である添加金属元素が、相転移や偏析により溶出してしまうことがあった。遷移金属含有水酸化物から添加金属元素が溶出してしまうと、正極活物質中における添加金属元素の分散状態が不均一化して、二次電池のサイクル特性が低下する場合があるという問題があった。
そこで、添加金属元素であるアルミニウム及び他の遷移金属元素が溶解する金属水溶液に、ヒドロキシカルボン酸等のキレート化合物を添加して、水に対するアルミニウムの溶解性を向上させた上で、金属水溶液のpHを制御することで、アルミニウム及び他の遷移金属すべてを同様のpH範囲で共沈させて、遷移金属含有水酸化物を製造することが提案されている(特許文献1)。特許文献1では、上記製造方法を用いることで、アルミニウムの分散が均一である遷移金属含有水酸化物を製造することができ、遷移金属含有水酸化物をリチウム化合物と混合して焼成した正極活物質は、アルミニウムの分散が均一化され、リチウムイオン二次電池に優れたサイクル特性を付与できるとしている。
しかしながら、特許文献1では、二次電池の電池容量を向上させるために所定の温度以上で遷移金属含有水酸化物とリチウム化合物の混合物を焼成すると、依然として、アルミニウムが相転移や偏析により溶出してしまうことがあり、遷移金属含有水酸化物からアルミニウム等の添加金属元素が溶出するのを防止する点で改善の余地があった。また、アルミニウム等の添加金属元素が遷移金属含有水酸化物から溶出すると、正極活物質の結晶構造安定性や電池構造安定性が低下して、二次電池の安全性が低下する場合があるという問題があった。
そこで、添加金属元素の偏析を防止するために、遷移金属含有水酸化物の焼成温度を前記所定の温度よりも低く設定すると、添加金属元素の偏析による溶出を防止できるものの、二次電池の電池容量が低下してしまうという問題があった。
特開2021-018974号公報
上記事情に鑑み、本発明は、二次電池に優れた電池容量を付与しつつ、遷移金属含有水酸化物が焼成される際に、遷移金属含有水酸化物に含有されている微量元素である添加金属元素の相転移や偏析による溶出を防止することで、二次電池のサイクル特性と安全性を向上させることができる遷移金属含有水酸化物を提供することを目的とする。
本発明の遷移金属含有水酸化物は、ガス吸着法により測定されたBJH法における累積細孔容積を低く制御することで、優れた電池容量を付与できる焼成温度で遷移金属含有水酸化物を焼成しても、添加金属元素が相転移や偏析により溶出してしまうことを防止するものである。
本発明の構成の要旨は、以下の通りである。
[1]非水電解質二次電池の正極活物質の前駆体である、遷移金属含有水酸化物であって、
ニッケル(Ni)、コバルト(Co)及びマンガン(Mn)からなる群から選択された少なくとも1種の主要金属元素と、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、ケイ素(Si)、スズ(Sn)、リン(P)及びビスマス(Bi)からなる群から選択された少なくとも1種の添加金属元素と、を含有する遷移金属含有水酸化物であり、
ガス吸着法により測定されたBJH法における累積細孔容積が0.145cm/g以下である遷移金属含有水酸化物。
[2]下記一般式(1)
Ni1-x-yM1M2(OH)2+a (1)
(式中、M1はコバルト(Co)及び/またはマンガン(Mn)、M2はマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、ケイ素(Si)、スズ(Sn)、リン(P)及びビスマス(Bi)からなる群から選択された少なくとも1種の添加金属元素、0≦x<1.00、0<y≦0.20、x+y≦1.00、aは価数を満足させる数値を表す。)で表される[1]に記載の遷移金属含有水酸化物。
[3]ガス吸着法により測定されたBJH法における累積平均細孔直径の値が、5.5nm以上14.0nm以下である[1]または[2]に記載の遷移金属含有水酸化物。
[4]累積体積百分率が50体積%の粒子径(D50)が、5.0μm以上15.0μm以下である[1]乃至[3]のいずれか1つに記載の遷移金属含有水酸化物。
[5]SO成分の含有量が、0.60質量%以下である[1]乃至[4]のいずれか1つに記載の遷移金属含有水酸化物。
[6]前記添加金属元素として、アルミニウム(Al)を含有する[1]乃至[5]のいずれか1つに記載の遷移金属含有水酸化物。
[7][1]乃至[6]のいずれか1つに記載の遷移金属含有水酸化物がリチウム化合物と焼成された、非水電解質二次電池用正極活物質。
[8][7]に記載の非水電解質二次電池用正極活物質を含む非水電解質二次電池。
本発明の遷移金属含有水酸化物によれば、ガス吸着法により測定されたBJH法における累積細孔容積が0.145cm/g以下に制御されていることにより、優れた電池容量を付与できる焼成温度で遷移金属含有水酸化物を焼成しても、遷移金属含有水酸化物に含まれる添加金属元素が偏析してしまうことを防止できるので、二次電池に優れた電池容量を付与しつつ、焼成時における添加金属元素の偏析による溶出防止によって二次電池のサイクル特性と安全性を向上させることができる。
本発明の遷移金属含有水酸化物によれば、ガス吸着法により測定されたBJH法における累積平均細孔直径の値が5.5nm以上14.0nm以下であることにより、優れた電池容量を付与できる焼成温度で遷移金属含有水酸化物を焼成しても、遷移金属含有水酸化物に含まれる添加金属元素が偏析してしまうことをさらに確実に防止できる。
本発明の遷移金属含有水酸化物によれば、累積体積百分率が50体積%の粒子径(D50)が、5.0μm以上15.0μm以下であることにより、ガス吸着法により測定されたBJH法における累積細孔容積を0.145cm/g以下に制御することが容易化できる。
本発明の遷移金属含有水酸化物によれば、SO成分の含有量が、0.60質量%以下であることにより、焼成時にリチウム化合物と遷移金属含有水酸化物との反応を最適化することを容易にすることができる。
まず、本発明の遷移金属含有水酸化物について詳細を説明する。
本発明の遷移金属含有水酸化物は、複数の一次粒子が凝集して形成された二次粒子であり、遷移金属含有水酸化物は、複数の一次粒子の凝集体である。本発明の遷移金属含有水酸化物の粒子形状は、特に限定されず、多種多様な形状となっており、例えば、略球形状、断面視略楕円形状、断面視台形状等を挙げることができる。
本発明の遷移金属含有水酸化物の組成としては、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)及びマンガン(Mn)からなる群から選択された少なくとも1種の遷移金属である主要金属元素と、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、ケイ素(Si)、スズ(Sn)、リン(P)及びビスマス(Bi)からなる群から選択された少なくとも1種の添加金属元素と、を含有する。本発明の遷移金属含有水酸化物の具体的な組成としては、例えば、下記一般式(1)
Ni1-x-yM1M2(OH)2+a (1)
(式中、M1はコバルト(Co)及び/またはマンガン(Mn)、M2はマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、ケイ素(Si)、スズ(Sn)、リン(P)及びビスマス(Bi)からなる群から選択された少なくとも1種の添加金属元素、0≦x<1.00、0<y≦0.20、x+y≦1.00、aは価数を満足させる数値を表す。)で表される遷移金属含有水酸化物が挙げられる。このうち、xの数値範囲は、電池容量がさらに向上する点から、0<x<1.00がより好ましく、0.02≦x≦0.30が特に好ましい。また、このうち、yの数値範囲は、電池容量がさらに向上する点から、0<y≦0.10がより好ましく、0.02≦y≦0.08が特に好ましい。
本発明の遷移金属含有水酸化物の具体的な組成としては、例えば、一般式(1)において、添加金属元素M2として、マグネシウム(Mg)、ジルコニウム(Zr)、タングステン(W)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)が好ましく、アルミニウム(Al)が特に好ましい。
本発明の遷移金属含有水酸化物は、ガス吸着法により測定されたBJH法における累積細孔容積が0.145cm/g以下に制御されている。ガス吸着法により測定されたBJH法における累積細孔容積が0.145cm/g以下に制御されていることにより、優れた電池容量を付与できる焼成温度で遷移金属含有水酸化物を焼成(例えば、遷移金属含有水酸化物とリチウム化合物の混合物を焼成)しても、遷移金属含有水酸化物に含まれる添加金属元素が偏析してしまうことを防止できる。従って、本発明の遷移金属含有水酸化物を焼成して得られた正極活物質では、添加金属元素の偏析による溶出が防止されているので、前記正極活物質を搭載した二次電池は、優れた電池容量を有しつつ、焼成時における添加金属元素の偏析による溶出の防止によって優れたサイクル特性を得ることができる。また、焼成時における添加金属元素の偏析による溶出の防止によって、前記正極活物質の結晶構造安定性と電池構造安定性の低下が防止されて、前記正極活物質を搭載した二次電池は優れた安全性を有している。
優れた電池容量を付与できる焼成温度としては、例えば、遷移金属含有水酸化物にリチウム化合物を反応させる温度としては、結晶成長の観点から比較的高い温度が好ましく、例えば、600℃以上1000℃以下の温度が挙げられる。
ガス吸着法により測定されたBJH法における累積細孔容積は0.145cm/g以下であれば、特に限定されないが、ガス吸着法により測定されたBJH法における累積細孔容積は低いほどよく、その上限値は0.140cm/gが好ましく、0.130cm/gがより好ましく、0.120cm/gが特に好ましい。一方で、ガス吸着法により測定されたBJH法における累積細孔容積の下限値は、例えば、遷移金属含有水酸化物とリチウム化合物の反応性が抑制されすぎてしまうことを防止する点から、0.050cm/gが好ましく、0.055cm/gがより好ましく、0.057cm/gが特に好ましい。なお、上記した上限値、下限値は、任意で組み合わせることができる。
本発明の遷移金属含有水酸化物では、ガス吸着法により測定されたBJH法における累積平均細孔直径の値は、特に限定されないが、その下限値は、優れた電池容量を付与できる焼成温度(例えば、600℃以上1000℃以下の温度)で遷移金属含有水酸化物を焼成しても、添加金属元素が偏析してしまうことをさらに確実に防止できる点から、5.5nmが好ましく、6.0nmがより好ましく、6.5nmがさらに好ましく、7.0nmが特に好ましい。一方で、ガス吸着法により測定されたBJH法における累積平均細孔直径の上限値は、優れた電池容量を付与できる焼成温度で遷移金属含有水酸化物を焼成しても、添加金属元素が偏析してしまうことをさらに確実に防止できる点から、14.0nmが好ましく、13.5nmがより好ましく、12.5nmがさらに好ましく、12.0nmが特に好ましい。なお、上記した上限値、下限値は、任意で組み合わせることができる。
本発明の遷移金属含有水酸化物の粒子径は、特に限定されないが、例えば、累積体積百分率が50体積%の粒子径(以下、単に「D50」ということがある。)の下限値は、ガス吸着法により測定されたBJH法における累積細孔容積を0.145cm/g以下に制御することが容易化できつつ、正極活物質の正極への搭載密度を向上させる点から、5.0μmが好ましく、7.0μmがより好ましく、10.0μmが特に好ましい。一方で、遷移金属含有水酸化物のD50の上限値は、ガス吸着法により測定されたBJH法における累積細孔容積を0.145cm/g以下に制御することが容易化できつつ、電解質との接触性を向上させる点から、15.0μmが好ましく、13.0μmが特に好ましい。上記したD50は、レーザ回折・散乱法を用い、粒度分布測定装置で測定した粒子径を意味する。なお、上記した上限値、下限値は、任意で組み合わせることができる。
本発明の遷移金属含有水酸化物は、後述するように、原料液として、主要金属と硫酸の塩及び添加金属と硫酸の塩を水に溶解させた金属イオンを含む水溶液を使用することがある。従って、本発明の遷移金属含有水酸化物は、硫酸成分(SO成分)を含有することがある。遷移金属含有水酸化物100質量%中におけるSO成分の含有量は、特に限定されないが、その上限値は、リチウム化合物の反応を効率よく進行させる点から、0.60質量%が好ましく、0.50質量%が特に好ましい。一方で、SO成分の含有量の下限値は、低ければ低いほど好ましいが、工業的な生産コストの観点から、0.10質量%が好ましく、0.15質量%がよりこのましい。なお、上記した上限値、下限値は、任意で組み合わせることができる。
次に、本発明の遷移金属含有水酸化物の製造方法について説明する。本発明の遷移金属含有水酸化物の製造方法では、晶析工程を含んでいる。晶析工程とは、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)及びマンガン(Mn)からなる群から選択された少なくとも1種の遷移金属である主要金属元素の塩とマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、ケイ素(Si)、スズ(Sn)、リン(P)及びビスマス(Bi)からなる群から選択された少なくとも1種の添加金属元素の塩とを含む溶液(原料液)と、錯化剤を含む溶液と、を反応槽内に添加、混合し、反応槽内の反応溶液が液温40℃基準でのpHが9以上13以下の範囲に維持されるように、pH調整剤を反応槽内の反応溶液に供給することで、反応溶液中にて主要金属元素と添加金属元素を中和晶析にて共沈反応をさせて、遷移金属含有水酸化物粒子を得る工程である。晶析工程において、反応槽の容積に対する原料液の単位時間あたりの添加量を所定の範囲に制御しつつ、反応槽内の反応溶液の温度範囲を所定の範囲に制御することで、ガス吸着法により測定されたBJH法における累積細孔容積が0.145cm/g以下に制御された本発明の遷移金属含有水酸化物を製造することができる。従って、本発明の遷移金属含有水酸化物を製造するにあたり、従来使用されていた物質以外の特別な成分を使用する必要はない。
具体的には、共沈反応により、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)及びマンガン(Mn)からなる群から選択された少なくとも1種の主要金属元素の塩(例えば、硫酸塩)とマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、ケイ素(Si)、スズ(Sn)、リン(P)及びビスマス(Bi)からなる群から選択された少なくとも1種の添加金属元素の塩(例えば、硫酸塩)とを含む溶液(原料液)に、錯化剤を含む溶液と、pH調整剤と、を適宜添加し、反応槽内の混合溶液(反応溶液)を適宜撹拌することで、反応槽内にて中和反応させて晶析させることにより、遷移金属含有水酸化物粒子を調製して、遷移金属含有水酸化物粒子を含むスラリー状の懸濁物を得る。懸濁物の溶媒としては、例えば、水が使用される。従って、原料液としては、主要金属元素の塩と添加金属元素の塩を含む水溶液が挙げられる。また、錯化剤を含む溶液としては、錯化剤の水溶液が挙げられる。
錯化剤としては、水溶液中で、主要金属元素のイオン及び添加金属元素のイオンと錯体を形成可能なものであれば、特に限定されず、例えば、アンモニウムイオン供給体、ヒドラジン、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、ウラシル二酢酸、及びグリシンが挙げられる。アンモニウムイオン供給体としては、例えば、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、炭酸アンモニウム、フッ化アンモニウム等が挙げられる。
共沈反応に際しては、反応溶液である水溶液のpH値を調整するため、上記の通り、適宜、pH調整剤を添加する。pH調整剤としては、アルカリ金属水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム)が挙げられる。
共沈反応に際しては、上記の通り、反応槽の容積に対する原料液の単位時間あたりの添加量を所定の範囲に制御しつつ、反応槽内の反応溶液の温度範囲を所定の範囲に制御する。具体的には、反応槽の容積A(L)に対する原料液の単位時間あたりの添加量B(L/min)の割合としては、[添加量B(L/min)/反応槽の容積A(L)]×100の値が0.06以上0.25以下の範囲となるように調整する。[添加量B(L/min)/反応槽の容積A(L)]×100の値が0.06以上0.25以下の範囲に制御されることで、共沈反応の際に、結晶成長速度を制御することで、ガス吸着法により測定されたBJH法における累積細孔容積を0.145cm/g以下に制御することに寄与できる。
また、反応溶液の温度としては、35℃以上75℃以下の範囲となるように調整する。反応溶液の温度を35℃以上75℃以下の範囲とすることで、共沈反応の際に、結晶成長速度を制御することで、ガス吸着法により測定されたBJH法における累積細孔容積を0.145cm/g以下に制御することに寄与できる。
また、錯化剤としてアンモニウムイオン供給体を使用する場合、アンモニウムイオン供給体は、原料液の添加口とは別の添加口から反応槽へ添加することが好ましい。また、アンモニウムイオン供給体を使用する場合、反応溶液のアンモニウムイオン濃度は、特に限定されないが、ガス吸着法により測定されたBJH法における累積細孔容積が0.145cm/g以下に確実に制御する点から、2.0g/L以上15.0g/L以下の範囲に調整するのが好ましい。なお、反応雰囲気は不活性雰囲気下で、例えば窒素雰囲気下に調整するのが好ましい。また、反応槽に設置された撹拌装置の撹拌条件は、所定範囲に適宜調整すればよい。
本発明の遷移金属含有水酸化物の製造方法に用いる反応槽としては、例えば、得られた遷移金属含有水酸化物を分離するためにオーバーフロー管からオーバーフローさせる連続式反応槽や、反応終了まで遷移金属含有水酸化物を系外に排出しないバッチ式反応槽を挙げることができる。
上記のように、晶析工程で得られた遷移金属含有水酸化物粒子を懸濁物からろ過後、アルカリ水溶液で洗浄して、遷移金属含有水酸化物粒子に含まれる不純物(例えばSO等)を除去して、本発明の遷移金属含有水酸化物を得ることができる。その後、固液分離工程にて固相と液相を分離して、必要に応じて、遷移金属含有水酸化物を含む固相を水洗し、遷移金属含有水酸化物を加熱処理して乾燥させることで、粉体状の遷移金属含有水酸化物を得ることができる。
本発明の遷移金属含有水酸化物は、非水電解質二次電池用正極活物質の前駆体として使用することができる。次に、本発明の遷移金属含有水酸化物を前駆体とした非水電解質二次電池用正極活物質(以下、単に「正極活物質」ということがある。)について説明する。正極活物質は、前駆体である本発明の遷移金属含有水酸化物が、例えば、リチウム化合物と混合して焼成した態様となっている。正極活物質の結晶構造は、層状構造であり、放電容量が高い二次電池を得る点から、三方晶系の結晶構造または六方晶型の結晶構造または単斜晶型の結晶構造であることが好ましい。
本発明の遷移金属含有水酸化物を前駆体とした正極活物質は、例えば、リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池の正極活物質として使用することができる。
正極活物質を製造する際には、必要に応じて、前処理として、遷移金属含有水酸化物を遷移金属含有酸化物に調製する工程を実施して、遷移金属含有酸化物を前駆体として使用してもよい。遷移金属含有水酸化物から遷移金属含有酸化物を調製する方法としては、リチウム化合物を添加する前に、酸素ガスが存在する雰囲気下、例えば、300℃以上800℃以下の温度、好ましくは500℃以上750℃以下の温度で、1時間以上10時間以下にて加熱する酸化処理を挙げることができる。
次に、正極活物質の製造方法について説明する。例えば、正極活物質の製造方法は、まず、遷移金属含有水酸化物(または前処理を行って得られた遷移金属含有酸化物)にリチウム化合物を添加して、遷移金属含有水酸化物(または遷移金属含有酸化物)とリチウム化合物との混合物を調製する。リチウム化合物としては、リチウムを有する化合物あれば、特に限定されず、例えば、炭酸リチウム、水酸化リチウム、硝酸リチウム、酢酸リチウム、シュウ酸リチウム、ハロゲン化リチウム等を挙げることができる。また、リチウム化合物の配合量は、所望のリチウム組成の正極活物質となるように適宜選択可能である。
次に、上記混合物を焼成することで正極活物質を製造することができる。焼成条件としては、非水電解質二次電池の電池容量が向上する焼成温度、例えば、600℃以上1000℃以下の焼成温度が挙げられる。また、焼成して得られた正極活物質(すなわち、本発明の遷移金属含有水酸化物とリチウム化合物との焼成品)の、X線回折パターンから分析した(104)面における半値幅は、非水電解質二次電池の電池容量が向上する焼成温度にて上記混合物が焼成されると、所定の範囲に制御される。遷移金属含有水酸化物が、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)及びマンガン(Mn)からなる群から選択された少なくとも1種の主要金属元素と、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、ケイ素(Si)、スズ(Sn)、リン(P)及びビスマス(Bi)からなる群から選択された少なくとも1種の添加金属元素と、を含有する組成、例えば、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、アルミニウム(Al)を含有する組成では、焼成して得られた正極活物質の、X線回折パターンから分析した(104)面における半値幅が、0.220°以上0.250°以下の範囲となっていると、非水電解質二次電池の電池容量が向上する焼成温度(例えば、600℃以上1000℃以下の焼成温度)にて上記混合物が焼成されている。上記(104)面における半値幅の範囲のうち、非水電解質二次電池の電池容量がさらに向上する焼成温度となっている点から、0.230°以上0.240°以下の範囲が好ましい。
また、焼成条件としては、昇温速度50℃/h以上300℃/h以下、焼成時間5時間以上20時間以下が挙げられる。焼成の雰囲気については、特に限定されないが、例えば、大気、酸素などが挙げられる。また、焼成に用いる焼成炉としては、特に限定されないが、例えば、静置式のボックス炉やローラーハース式連続炉などが挙げられる。
本発明の遷移金属含有水酸化物は、電池容量が向上する焼成温度で焼成される際に、遷移金属含有水酸化物に含有されている微量元素である添加金属元素の相転移や偏析による溶出を防止できるので、正極活物質中における添加金属元素の分散状態が均一化されており、非水電解質二次電池に優れたサイクル特性も付与できる。また、本発明の遷移金属含有水酸化物は、電池容量が向上する焼成温度で焼成される際に、添加金属元素の偏析による溶出を防止できるので、非水電解質二次電池に優れた安全性も付与できる。
次に、正極活物質を用いた正極について説明する。正極は、正極集電体と、正極集電体表面に形成された、正極活物質を用いた正極活物質層を備える。正極活物質層は、正極活物質と、結着剤(バインダー)と、導電助剤とを有する。導電助剤としては、非水電解質二次電池のために使用できるものであれば、特に限定されず、例えば、炭素系材料を用いることができる。炭素系材料として、黒鉛粉末、カーボンブラック(例えば、アセチレンブラック)、繊維状炭素材料などを挙げることができる。結着剤としては、特に限定されないが、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ブタジエンゴム(BR)、ポリビニルアルコール(PVA)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のポリマー樹脂、並びにこれらの組み合わせを挙げることができる。正極集電体としては、特に限定されないが、例えば、Al、Ni、ステンレスなどの金属材料を形成材料とする帯状の部材を用いることができる。このうち、加工しやすく、安価である点で、Alを形成材料とし、薄膜状に加工したものが好ましい。
正極の製造方法としては、例えば、先ず、正極活物質と導電助剤と結着剤を混合して正極活物質スラリーを調製する。次いで、上記正極活物質スラリーを正極集電体に、公知の充填方法で塗布して乾燥させ、プレスして固着することで正極を得ることができる。
上記のようにして得られた正極活物質を用いた正極と、負極集電体と負極集電体表面に形成された負極活物質を含む負極活物質層を備える負極と、所定の電解質を含む電解液と、セパレータとを、公知の方法で搭載することで、非水電解質二次電池を組み上げることができる。
電解液に含まれる電解質としては、LiClO、LiPF、LiAsF、LiSbF、LiBF、LiCFSO、LiN(SOCF、LiN(SO、LiN(SOCF)(COCF)、Li(CSO)、LiC(SOCF、Li10Cl10、LiBOB(ここで、BOBは、bis(oxalato)borateのことである。)、LiFSI(ここで、FSIはbis(fluorosulfonyl)imideのことである)、低級脂肪族カルボン酸リチウム塩、LiAlClなどのリチウム塩が挙げられる。これらは、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
また、電解質の分散媒としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、4-トリフルオロメチル-1,3-ジオキソラン-2-オン、1,2-ジ(メトキシカルボニルオキシ)エタンなどのカーボネート類;1,2-ジメトキシエタン、1,3-ジメトキシプロパン、ペンタフルオロプロピルメチルエーテル、2,2,3,3-テトラフルオロプロピルジフルオロメチルエーテル、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフランなどのエーテル類;ギ酸メチル、酢酸メチル、γ-ブチロラクトンなどのエステル類;アセトニトリル、ブチロニトリルなどのニトリル類;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドなどのアミド類;3-メチル-2-オキサゾリドンなどのカーバメート類;スルホラン、ジメチルスルホキシド、1,3-プロパンサルトンなどの含硫黄化合物、またはこれらの有機溶媒にさらにフルオロ基を導入したもの(有機溶媒が有する水素原子のうち1以上をフッ素原子で置換したもの)を用いることができる。これらは、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
また、電解質を含む電解液に代えて、固体電解質を用いてもよい。固体電解質としては、例えば、ポリエチレンオキサイド系の高分子化合物、ポリオルガノシロキサン鎖またはポリオキシアルキレン鎖の少なくとも一種以上を含む高分子化合物などの有機系高分子電解質を用いることができる。また、高分子化合物に非水電解液を保持させた、いわゆるゲルタイプのものを用いることもできる。またLiS-SiS、LiS-GeS、LiS-P、LiS-B、LiS-SiS-LiPO、LiS-SiS-LiSO、LiS-GeS-Pなどの硫化物を含む無機系固体電解質が挙げられる。これらは、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
セパレータとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂、含窒素芳香族重合体などの材料を有する、多孔質膜、不織布、織布などの形態を有する部材が挙げられる。
次に、本発明の遷移金属含有水酸化物の実施例を説明するが、本発明はその趣旨を超えない限り、これらの例に限定されるものではない。
実施例及び比較例の遷移金属含有水酸化物の製造
実施例1の遷移金属含有水酸化物の製造
硫酸ニッケルと硫酸コバルトと硫酸アルミニウムとをニッケル:コバルト:アルミニウムのモル比を91.0:4.0:5.0の割合にて溶解した水溶液である原料液、硫酸アンモニウム水溶液(アンモニウムイオン供給体)及び水酸化ナトリウム水溶液(pH調整剤)を、連続式反応槽へ滴下して、晶析工程を行った。晶析工程では、[原料液の単位時間あたりの添加量B(L/min)/反応槽の容積A(L)]×100の値が0.18となるように原料液を滴下し、反応槽内の混合液の液温は45℃に維持し、反応槽内の混合液のpHを液温40℃基準で12.22、アンモニア濃度を11.0g/Lに維持しながら、撹拌羽根を備えた撹拌機により連続的に攪拌した。反応槽内は、窒素雰囲気とした。中和反応により晶析した遷移金属含有水酸化物粒子は、反応槽のオーバーフロー管からオーバーフローさせて、遷移金属含有水酸化物粒子の懸濁物として取り出した。上記のようにして、オーバーフローにより取り出した遷移金属含有水酸化物粒子の懸濁物を、ろ過後、アルカリ水溶液(8質量%の水酸化ナトリウム水溶液)で洗浄して、固液分離した。その後、分離した固相に対して水洗し、さらに、脱水、乾燥の各処理を施して、粉体状の遷移金属含有水酸化物を得た。
実施例2の遷移金属含有水酸化物の製造
ニッケル:コバルト:アルミニウムのモル比を87.0:9.0:4.0に変更した原料液を用い、[原料液の単位時間あたりの添加量B(L/min)/反応槽の容積A(L)]×100の値が0.07となるように原料液を滴下し、反応槽内の混合液の液温は40℃に維持し、反応槽内の混合液のpHを液温40℃基準で12.03、アンモニア濃度を7.5g/Lに維持した以外は、実施例1と同様にして、遷移金属含有水酸化物を製造した。
実施例3の遷移金属含有水酸化物の製造
[原料液の単位時間あたりの添加量B(L/min)/反応槽の容積A(L)]×100の値が0.15となるように原料液を滴下し、反応槽内の混合液の液温は50℃に維持し、反応槽内の混合液のpHを液温40℃基準で12.15、アンモニア濃度を11.7g/Lに維持した以外は、実施例1と同様にして、遷移金属含有水酸化物を製造した。
実施例4の遷移金属含有水酸化物の製造
[原料液の単位時間あたりの添加量B(L/min)/反応槽の容積A(L)]×100の値が0.07となるように原料液を滴下し、反応槽内の混合液の液温は40℃に維持し、反応槽内の混合液のpHを液温40℃基準で12.49、アンモニア濃度を14.2g/Lに維持した以外は、実施例1と同様にして、遷移金属含有水酸化物を製造した。
比較例1の遷移金属含有水酸化物の製造
反応槽内の混合液の液温は30℃に維持し、反応槽内の混合液のpHを液温40℃基準で12.41、アンモニア濃度を10.7g/Lに維持した以外は、実施例1と同様にして、遷移金属含有水酸化物を製造した。
実施例と比較例の遷移金属含有水酸化物の物性の評価項目は以下の通りである。
(1)平均粒子径(D50)
粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製、LA-920)で測定した(原理はレーザ回折・散乱法)。測定条件として、水を溶媒とし、分散剤としてヘキサメタリン酸ナトリウムを1mL投入、サンプル投入後の透過率は85±3%の範囲とし、超音波を発生させサンプルを分散させた。また、解析時の溶媒屈折率は水の屈折率である1.333を使用した。
(2)SO成分の含有量
得られた遷移金属含有水酸化物を塩酸に溶解させた後、誘導結合プラズマ発光分析装置(株式会社パーキンエルマージャパン製、Optima7300DV)を用いてS成分の含有量を測定した。測定によって得られたS成分の含有量をSO成分に換算することで、遷移金属含有水酸化物中のSO成分の含有量を算出した。
(3)累積細孔容積
JISZ8831-2に準拠して、自動比表面積/細孔分布測定装置 トライスターII3020(株式会社島津製作所)を用いて、BJH法による累積細孔容積を測定した。前処理として遷移金属含有水酸化物を不活性ガス雰囲気下で105℃、30分脱ガスを行った。
(4)累積平均細孔直径
累積細孔容積を測定する際に、あわせて、累積平均細孔直径も測定を行った。すなわち、JISZ8831-2に準拠して、自動比表面積/細孔分布測定装置トライスターII3020(株式会社島津製作所)を用いて、BJH法による累積平均細孔直径を測定した。前処理として遷移金属含有水酸化物を不活性ガス雰囲気下で105℃、30分脱ガスを行った。
実施例と比較例の遷移金属含有水酸化物の晶析工程の条件と物性の評価結果を、下記表1に示す。
Figure 2023078887000001
実施例と比較例の遷移金属含有水酸化物を用いた正極活物質の製造
実施例と比較例の遷移金属含有水酸化物に対して、それぞれ、予め、前処理として、遷移金属含有水酸化物を酸化処理して遷移金属含有酸化物に調製する工程を実施した。酸化処理は、大気雰囲気下、550℃の温度で3時間加熱した。その後、遷移金属含有酸化物に、Li/(Ni+Co+Al)のモル比が1.02となるように、水酸化リチウム粉末を添加して混合し、遷移金属含有酸化物と水酸化リチウムの混合物を得た。得られた混合物に対して、焼成温度750℃、昇温速度170℃/h、焼成時間6時間の焼成条件にて酸素雰囲気下にて焼成処理を行って、正極活物質を得た。
実施例と比較例の遷移金属含有水酸化物から得られた正極活物質の評価項目は以下の通りである。
(5)アルミニウムの偏析状態
EDS搭載走査型電子顕微鏡 SEM-EDS JSM-IT1500(日本電子株式会社)を用いて正極活物質のアルミニウムの偏析状態を観察し、以下の基準にて評価した。
◎:アルミニウムの偏析が全く認められない。
○:アルミニウムの偏析がほとんど認められない。
△:アルミニウムの偏析が若干認められる。
×:アルミニウムの偏析が多く認められる。
(6)(104)面における半値幅
CuKα線を使用した粉末X線回折測定において2θ=44.5±1の範囲に現れる回折ピークの半値幅を測定した。具体的には、粉末X線回折測定は、X線回折装置(株式会社リガク製、UltimaIV)を用いて行った。正極活物質の粉末を専用の基板に充填し、CuKα線源(40kV/40mA)を用いて、回折角2θ=0°~100°、サンプリング幅0.03°、スキャンスピード20°/minの条件にて測定を行うことで、粉末X線回折図形を取得した。
取得した粉末X線回折図形を、積分強度計算ソフトウェアを用いて平滑化処理やバックグラウンド除去処理を行い、該粉末X線回折図形から、2θ=44.5±1の範囲に現れる回折ピークの半値幅を算出した。2θ=44.5±1の範囲に現れる回折ピークの半値幅は、以下の基準にて評価した。
○:0.230°以上0.240°以下
△:0.220°以上0.230°未満または0.240°超0.250°以下
×:0.220°未満または0.250°超
実施例と比較例の遷移金属含有水酸化物から得られた正極活物質の評価結果を、下記表2に示す。
Figure 2023078887000002
上記表1、2から、ガス吸着法により測定されたBJH法における累積細孔容積が0.145cm/g以下である実施例1~4の遷移金属含有水酸化物では、電池容量が向上する焼成温度である750℃で焼成して正極活物質を製造しても、アルミニウムの偏析は防止されており、実施例1~4の遷移金属含有水酸化物を前駆体とした正極活物質にて組み上げた非水電解質二次電池に、優れたサイクル特性も付与できることが判明した。実施例1~4の遷移金属含有水酸化物を前駆体とした正極活物質では、(104)面における半値幅が0.220°~0.250°の範囲であり、750℃の焼成温度が、実施例1~4の遷移金属含有水酸化物を前駆体とした正極活物質にて組み上げた非水電解質二次電池の電池容量が向上する焼成温度であることが裏付けられた。また、実施例1~4の遷移金属含有水酸化物では、電池容量が向上する焼成温度で焼成される際に、添加金属元素の偏析を防止できるので、非水電解質二次電池に優れた安全性も付与できることが判明した。
特に、ガス吸着法により測定されたBJH法における累積細孔容積が0.076cm/g以下である実施例2~4の遷移金属含有水酸化物では、非水電解質二次電池の電池容量が向上する、正極活物質の(104)面における半値幅が0.220°~0.250°の範囲となる750℃で焼成して正極活物質を製造しても、アルミニウムの偏析がほとんど認められない、または全く認められないことから、優れた電池容量やサイクル特性と安全性をより確実に付与できることが判明した。また、ガス吸着法により測定されたBJH法における累積細孔容積が0.076cm/gである実施例2、ガス吸着法により測定されたBJH法における累積細孔容積が0.074cm/gである実施例3では、アルミニウムの偏析はさらに確実に防止されつつ、正極活物質の(104)面における半値幅が0.232°~0.239°の範囲であり、非水電解質二次電池の電池容量もさらに向上することが判明した。なお、実施例1~4の遷移金属含有水酸化物では、ガス吸着法により測定されたBJH法における累積平均細孔直径は7.9nm~11.0nmの範囲に制御されていた。
一方で、ガス吸着法により測定されたBJH法における累積細孔容積が0.149cm/gである比較例1の遷移金属含有水酸化物では、非水電解質二次電池の電池容量が向上する、正極活物質の(104)面における半値幅が0.222°となる750℃で焼成して正極活物質を製造すると、アルミニウムの偏析が多く認められ、電池容量が優れていても、非水電解質二次電池のサイクル特性と安全性が低下する場合があることが判明した。なお、比較例1の遷移金属含有水酸化物では、ガス吸着法により測定されたBJH法における累積平均細孔直径は4.4nmであった。
本発明の遷移金属含有水酸化物は、二次電池に優れた電池容量を付与しつつ、遷移金属含有水酸化物が焼成される際に、遷移金属含有水酸化物に含有されている添加金属元素の偏析による溶出を防止することで二次電池のサイクル特性と安全性を向上させることができるので、特に、高機能機器に搭載されるリチウムイオン二次電池の分野で利用価値が高い。

Claims (8)

  1. 非水電解質二次電池の正極活物質の前駆体である、遷移金属含有水酸化物であって、
    ニッケル(Ni)、コバルト(Co)及びマンガン(Mn)からなる群から選択された少なくとも1種の主要金属元素と、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、ケイ素(Si)、スズ(Sn)、リン(P)及びビスマス(Bi)からなる群から選択された少なくとも1種の添加金属元素と、を含有する遷移金属含有水酸化物であり、
    ガス吸着法により測定されたBJH法における累積細孔容積が0.145cm/g以下である遷移金属含有水酸化物。
  2. 下記一般式(1)
    Ni1-x-yM1M2(OH)2+a (1)
    (式中、M1はコバルト(Co)及び/またはマンガン(Mn)、M2はマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、ケイ素(Si)、スズ(Sn)、リン(P)及びビスマス(Bi)からなる群から選択された少なくとも1種の添加金属元素、0≦x<1.00、0<y≦0.20、x+y≦1.00、aは価数を満足させる数値を表す。)で表される請求項1に記載の遷移金属含有水酸化物。
  3. ガス吸着法により測定されたBJH法における累積平均細孔直径の値が、5.5nm以上14.0nm以下である請求項1または2に記載の遷移金属含有水酸化物。
  4. 累積体積百分率が50体積%の粒子径(D50)が、5.0μm以上15.0μm以下である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の遷移金属含有水酸化物。
  5. SO成分の含有量が、0.60質量%以下である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の遷移金属含有水酸化物。
  6. 前記添加金属元素として、アルミニウム(Al)を含有する請求項1乃至5のいずれか1項に記載の遷移金属含有水酸化物。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の遷移金属含有水酸化物がリチウム化合物と焼成された、非水電解質二次電池用正極活物質。
  8. 請求項7に記載の非水電解質二次電池用正極活物質を含む非水電解質二次電池。
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