JP2018049684A - 非水系電解質二次電池用正極活物質とその製造方法、及び非水系電解質二次電池 - Google Patents

非水系電解質二次電池用正極活物質とその製造方法、及び非水系電解質二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】非水系電解質二次電池の正極活物質として用いられた際のリチウムニッケル複合酸化物系の非水系電解質二次電池用正極活物質を高密度化できる非水系電解質二次電池用正極活物質とその製造方法、及び非水系電解質二次電池を提供する。【解決手段】一次粒子が凝集して形成した二次粒子から構成され、リチウムと、金属元素と、及び添加元素とを含むリチウム金属複合酸化物からなる非水系電解質二次電池用正極活物質である。本実施形態では、リチウム金属複合酸化物は、層状岩塩型構造の結晶構造を有し、金属元素としてニッケルおよびコバルトを含み、金属元素及び添加元素の合計に対してニッケルの含有量が60〜90原子%、コバルトの含有量が5〜30%であり、かつ、添加元素として珪素を含み、含有量が前記金属元素及び前記添加元素の合計に対して珪素の0.5〜7原子%であることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、非水系電解質二次電池用正極活物質とその製造方法、及び非水系電解質二次電池に関する。
近年、携帯電話やノート型パソコン等の携帯機器の普及にともない、高いエネルギー密度を有する小型かつ軽量な二次電池の開発が強く望まれている。また、XEVと呼ばれる環境対応自動車においても高容量化が求められており、高容量の二次電池の需要は、今後、大幅に増加することが予想されている。さらに、環境対応自動車における1回の充電当たりの走行距離の向上や小型化の必要性が増し、更なる高容量化が求められている。
このような高容量の二次電池として、非水系電解質二次電池がある。非水系電解質二次電池の代表的な電池としてはリチウムイオン二次電池があり、リチウムイオン二次電池の正極材料には、リチウム金属複合酸化物が正極活物質として使用される。リチウムコバルト複合酸化物(LiCoO)は、合成が比較的容易であり、かつ、リチウムコバルト複合酸化物を正極材料に用いたリチウムイオン二次電池において、4V級の高い電圧が得られるため、高いエネルギー密度を有する二次電池を実用化させるための材料として実用化されている。
しかし、リチウムコバルト複合酸化物は、高容量化の要求に十分に対応できているとは言い難く、より高容量の代替材料が検討されている。リチウムコバルト複合酸化物に代替できる正極活物質の中でも、近年、高容量であり、また、高価なコバルトの含有量が少なくコスト的に有利であるリチウムニッケル複合酸化物(LiNiO)が注目されている。
しかしながら、リチウムニッケル複合酸化物は、充電の際に結晶構造が崩れ、発熱や酸素放出が起こりやすく熱安定性が低いという問題がある。また、非水系電解質二次電池は、電解液として有機溶媒が用いられており、過度に発熱すると有機溶媒と反応してさらに発熱しやすくなるという問題があり、例えば特許文献1のようにマンガン等の熱安定化元素をリチウムニッケル複合酸化物へ添加して、これらの問題を防止している。
このように他の元素を添加した場合、リチウムニッケル複合酸化物の長所である高い容量が犠牲になってしまう。
このような容量低下を補うため、例えば特許文献2のように、正極活物質の二次粒子の空隙率を低くして高密度化することで、電池にした時の体積容量が向上する正極活物質が提供されている。
また、特許文献3では、正極活物質の前駆体の空隙率を15%以下にすることで、正極活物質の空隙率を2%以下にする方法が提供されている。
特開2011−116580号公報 特開2014−237573号公報 特開2015−164123号公報
しかしながら、特許文献2の正極活物質では空隙率が5%程度までしか低下させることができておらず、十分に高密度化されているとは言えず、更なる高容量化の可能性が残っている。
また、特許文献3の方法では、二次粒子の粒径が数μm以下の活物質で空隙率が2%以下の活物質を得ることは可能であるが、前駆体の空隙率と正極活物質との相関が十分ではなく、また、二次粒子径が5μm程度以上の活物質では低い空隙率が得られていない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、非水系電解質二次電池の正極活物質として用いられた際のリチウムニッケル複合酸化物系の非水系電解質二次電池用正極活物質を高密度化できる非水系電解質二次電池用正極活物質とその製造方法、及び非水系電解質二次電池を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、一次粒子が凝集して形成した二次粒子から構成されたリチウム金属複合酸化物からなる非水系電解質二次電池用正極活物質であって、リチウムと、金属元素と、添加元素とを含み、リチウム金属複合酸化物は、層状岩塩型構造の結晶構造を有し、金属元素としてニッケル及びコバルトを含み、ニッケルの含有量が金属元素及び添加元素の合計に対して60〜90原子%であり、コバルトの含有量が金属元素及び添加元素の合計に対して5〜30原子%であり、かつ、添加元素は、少なくとも珪素であり、珪素の含有量は、金属元素及び添加元素の合計に対して0.5〜7原子%であり、さらに、二次粒子の空隙率が1%以下であることを特徴とする。
また、本発明の他の態様は、上述した非水系電解質二次電池用正極活物質を含む正極を備えることを特徴とする非水系電解質二次電池である。
また、本発明の他の態様は、リチウムと、金属元素と、添加元素とを含み、金属元素としてニッケルの含有量が金属元素及び添加元素の合計に対して60〜90原子%であり、金属元素としてコバルトの含有量が金属元素及び添加元素の合計に対して5〜30原子%であり、かつ、添加元素として珪素の含有量は、金属元素及び添加元素の合計に対して0.5〜7原子%であるリチウム金属複合酸化物からなる非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法であって、少なくともニッケル塩及びコバルト塩を含む金属元素塩水溶液と、珪素を含む添加元素水溶液と、アンモニウムイオンを含む水溶液を混合して反応溶液とし、該反応溶液の液温25℃基準のpH値が11.0〜12.5の範囲となるようにアルカリ性水溶液を用いて制御し、その際に、アンモニウムイオンを含む水溶液とアルカリ性水溶液を反応溶液の液中に供給してニッケル複合水酸化物の粒子を成長させる晶析工程と、晶析した前記ニッケル複合水酸化物を洗浄した後、乾燥する乾燥工程と、乾燥後のニッケル複合水酸化物とリチウム化合物を混合して得た混合物を酸素雰囲気下で焼成して前記リチウム金属複合酸化物を得る焼成工程とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、高温安定性に優れ、高密度な二次粒子の非水系電解質二次電池用正極活物質が得られる。また、当該正極活物質を含む正極を備える非水系電解質二次電池は、高温安定性に優れ、かつ、高密度なものとなり、安全かつ高容量な二次電池となることが期待される。
本発明の一実施形態に係る非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法の概略を示すフロー図である。 (A)及び(B)は、本発明の一実施形態に係る非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法において、アンモニウムイオンを含む水溶液とアルカリ性水溶液の供給位置を説明するための図である。 (A)及び(B)は、本発明の一実施形態に係る非水系電解質二次電池の構成図である。 実施例6の正極活物質の前駆体の走査型電子顕微鏡写真である。 実施例6の正極活物質の断面の走査型電子顕微鏡写真である。 比較例1の正極活物質の前駆体の走査型電子顕微鏡写真である。 比較例1の正極活物質の断面の走査型電子顕微鏡写真である。 比較例6の正極活物質の前駆体の走査型電子顕微鏡写真である。 比較例6の正極活物質の断面の走査型電子顕微鏡写真である。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てを本発明の解決手段として必須とするものではない。
本発明者らは、ニッケルとコバルトを含む非水系電解質二次電池用正極活物質の高密度化について鋭意検討した結果、珪素を添加することで粒子密度を向上できることを見出し、本発明を完成した。以下、本発明の一実施形態に係る非水系電解質二次電池用正極活物質の成分や構成、及びその製造方法について図面を参照しながら以下の順序で説明する。
1.非水系電解質二次電池用正極活物質
2.非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法
2−1.晶析工程
2−2.乾燥工程
2−3.焼成工程
3.非水系電解質二次電池
<1.非水系電解質二次電池用正極活物質>
本発明の一実施形態に係る非水系電解質二次電池用正極活物質は、一次粒子が凝集して形成した二次粒子から構成され、リチウムと、金属元素と、及び添加元素とを含むリチウム金属複合酸化物からなる非水系電解質二次電池用正極活物質である。本実施形態では、リチウム金属複合酸化物は、層状岩塩型構造の結晶構造を有し、金属元素としてニッケルおよびコバルトを含み、金属元素及び添加元素の合計に対してニッケルの含有量が60〜90原子%、コバルトの含有量が5〜30%であり、かつ、添加元素として珪素を含み、含有量が前記金属元素及び前記添加元素の合計に対して珪素の0.5〜7原子%であり、さらに、二次粒子の空隙率が1%以下であることを特徴とする。本明細書において、特に記載がない場合、数値範囲は「下限値以上、上限値以下」を意味する。
非水系電解質二次電池用正極活物質(以下、単に「正極活物質」ということがある。)を構成するリチウム金属複合酸化物は、層状岩塩型構造の結晶構造を有し、金属元素としてニッケル含み、金属元素及び添加元素の合計に対してニッケルの含有量が60〜90原子%である。このような層状岩塩型構造の結晶構造を有し、高いニッケル含有量のリチウム金属複合酸化物は、非水系電解質二次電池(以下、単に「電池」ということがある。)に用いられた際に高い充放電容量(以下、「電池容量」ということがある。)を実現できる。一方で、結晶構造の安定性が高くないため、コバルトを5〜30%含有させ結晶構造を安定化させているが、リチウムニッケル複合酸化物に比べ充放電容量が低くなる。
また、金属元素としてニッケルとコバルトを含むリチウム金属複合酸化物は、通常、一次粒子が凝集して二次粒子を形成しているため、二次粒子内には多くの空隙を有しており、この空隙が容量密度を低下させている。
本発明の非水系電解質二次電池用正極活物質は、ニッケルとコバルトを含むリチウム金属複合酸化物に、珪素を添加することにより、空隙率が増加する5〜20μmの比較的大きな二次粒子径においても低い空隙率を実現している。
珪素は、添加することにより空隙率の低下効果があるが、珪素の含有量は、リチウム金属複合酸化物に含まれる金属元素及び添加元素の合計に対して0.5〜7原子であり、0.5〜3原子%であることが好ましい。珪素を0.5原子%以上添加することで空隙率は1%未満まで低下させることができる。珪素の添加量には上限は無いが、結晶格子の歪が大きくなり電池特性が低下しないように7原子%以下する。
なお、金属元素及び添加元素は上述した元素以外の元素をさらに含んでいてもよい、例えば、Mn、Al、Mg、Ti、Cr、Fe、Cu、Zn、Ca、V、Zr、Nb、Mo、Wから選択される少なくとも1種の元素を用いることができる。
さらに、二次粒子の空隙率が1%以下である。二次粒子は、一次粒子が緻密に凝集した粒子構造を有するため、粒子密度が極めて高く、高い密度を有する正極活物質となる。このため、正極活物質を電池に用いた場合、電池の容積当たりの高密度化が可能であり、高い体積エネルギー密度を有する電池が得られる。
ここで、正極活物質、すなわち二次粒子の内部の空隙率は、走査型電子顕微鏡(以下、「SEM」ということがある。)によって観察される画像(SEM像)を解析することにより求めることができる。たとえば、正極活物質(二次粒子)を樹脂などに埋め込み、クロスセクションポリッシャ加工などにより断面観察が可能な状態でSEM像を撮影し、WinRoof6.1.1(商品名)などの画像解析ソフトを用いて、空隙を黒色部として検出し、二次粒子の全体の断面積に対する黒色部の面積の割合を算出することにより求めることができる。
また、上述のように金属元素としてコバルトを含むことによって、リチウム金属複合酸化物の構造が安定化し、熱安定性がより向上する。電池容量と熱安定性を高い次元で両立させる観点から、コバルトの含有量は、リチウム金属複合酸化物に含まれる金属元素と添加元素の合計に対して5〜30原子%であり、5〜20原子%であることが好ましい。ニッケル酸リチウム等のリチウム金属複合酸化物は、エネルギー密度が高いが、熱安定性が高いとは言えないため、本実施形態では、コバルトを加えることによって、結晶構造を安定化させ、熱安定性を向上させている。
前記リチウム金属複合酸化物は、平均粒径が5〜20μmであることが好ましい。この平均粒径を上記範囲とすることで、電池容量を維持しながら正極活物質の充填性を向上させ、電池の正極に用いた際により高い体積エネルギー密度が得られる。ここで、平均粒径は、D50であり、各粒径における粒子数を粒径の小さい側から累積し、その累積体積が全粒子の合計体積の50%となる粒径を意味し、レーザー光回折散乱式粒度分析計を用いて測定することができる。
また、前記リチウム金属複合酸化物は、結晶子径が140nm以下であることが好ましく、10〜130nmであることがより好ましい。結晶粒径は一次粒子の大きさに影響する指標であり、結晶子径を制御することで一次粒子の大きさを適度なものとし、二次粒子の緻密度を高め、高い粒子密度を有する正極活物質を得ることができる。結晶子径が小さすぎると、一次粒子が小さくなり過ぎて一次粒子間での空隙数が大幅に増加し、粒子密度が低下することがある。一方、結晶子径が大きすぎると、一次粒子が大きくなり過ぎて一次粒子間での空隙が大きくなり、粒子密度が低下することがある。
前記リチウム金属複合酸化物は、a軸の格子定数が0.2868nm以上、c軸の格子定数が1.4177nm以上であることが好ましい。a軸およびc軸の格子定数を上記範囲とすることで、結晶格子の歪が大きくなくなり過ぎることを抑制して高い電池容量を維持することができる。電池容量の観点から、a軸の格子定数は0.2868〜0.2890nmであることがより好ましく、c軸の格子定数は1.4177〜1.4250nmであることがより好ましい。
このように、本発明の一実施形態に係る正極活物質は、上述したように、添加元素により高い電池容量と熱安定性を両立させるものであり、その他の粉体特性は、一般的な非水系電解質二次電池用正極活物質の特性を適用することができる。
<2.非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法>
図1は、本発明の一実施形態に係る非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法の概略を示すフロー図である。本発明の一実施形態に係る非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法は、リチウムと、金属元素及び添加元素を含むリチウム金属複合酸化物からなる非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法である。本実施形態の正極活物質の製造方法では、図1に示すように、晶析工程S11と、乾燥工程S12と、焼成工程S13とを有する。以下、各工程について詳細に説明する。
(2−1.晶析工程)
晶析工程S11は、少なくともニッケルとコバルトを含む水溶液と、珪素を含む水溶液と、アンモニウムイオンを含む水溶液を混合して反応溶液とし、反応水溶液の液温25℃基準のpH値が11.0〜12.5の範囲となるように制御してニッケル複合水酸化物を晶析させる工程である。晶析工程S11によって、リチウム金属複合酸化物の前駆体となるニッケル複合水酸化物(以下、単に「複合水酸化物」ということがある。)が得られる。
本発明の一実施形態に係る正極活物質は、添加元素である珪素がニッケル原子と置換しているものであるため、複合水酸化物の状態において、添加元素が複合水酸化物に固溶、又は複合水酸化物の粒子内に分散した状態として均一に含有させることが好ましい。このため、晶析工程S11において、添加元素を金属塩から生成される水酸化物と共沈殿させることが好ましい。
複合水酸化物の組成は、得られる正極活物質に継承される。従って、複合水酸化物を晶析する際に用いる混合水溶液中の金属元素塩及び前記添加元素の組成を、得ようとする正極活物質と同様にする。複合水酸化物の組成によっては、混合すると混合液中で反応して固体を生成する場合がある。このような場合は、個別に金属元素塩及び前記添加元素を含む水溶液を供給し、反応液中での組成が複合水酸化物の組成となるようにすればよい。なお、晶析した水酸化物に複合水酸化物を構成する金属塩を被覆して組成を調整する場合には、被覆する金属塩に相当する量を混合水溶液から差し引いて調整すればよい。
混合水溶液中の金属元素及び添加元素の合計の濃度は、1.5〜2.5mol/Lとすることが好ましい。これにより、混合水溶液中での金属元素塩や添加元素の化合物の析出を防止して組成の均一な複合水酸化物を得ることができる。また、粒径を十分に成長させて高い充填性が得られると共に粒径を安定させることができる。珪素を含む添加元素水溶液は、珪酸ナトリウム水溶液、もしくは珪酸カリウム水溶液を用いることが好ましく、珪酸ナトリウム水溶液を用いることがより好ましい。
反応水溶液は、液温25℃基準のpH値が11.0〜12.5の範囲となるように制御される。これにより、複合水酸化物の粒径を適度な大きさに制御することができ、得られる正極活物質の充填性を向上させることができる。pH値が11未満、又は12.5を超えると、複合水酸化物の粒径が小さくなり過ぎて正極活物質の充填性が低下したり、組成が不安定になることがあり、添加元素が共沈殿しない場合があるので好ましくない。
反応水溶液の温度は、45〜55℃の範囲で一定、例えば、温度の上下限を5℃以内に制御することが好ましい。これにより、複合水酸化物の粒径制御が容易になる。反応水溶液の温度が上記温度範囲外では、組成が不安定になることや、酸化が進行しやすくなることがある。また、45℃未満では、粒径が大きくなり過ぎることがあり、55℃を超えると粒径が小さくなり過ぎることがある。このため、本実施形態では、反応水溶液の温度をかかる温度範囲となるように制御している。
反応水溶液中のアンモニウムイオン濃度は、5〜25mg/Lとすることが好ましく、5〜15mg/Lとすることがより好ましい。これにより、pH値の変動による粒径変動を抑制して粒径制御を容易にすることができる。また、複合水酸化物の球形度を向上させることができ、正極活物質の充填性を向上させることができる。
晶析工程S11においては、アンモニウムイオンを含む水溶液とアルカリ性水溶液を直接反応溶液の液中に供給する。例えば供給管を反応溶液中に挿入してアルカリ性水溶液を反応溶液に供給する。これにより局部的なpH値やアンモニウムイオン濃度の変動が抑制され、珪素の分布が均一になるとともに粒子の成長が安定化する。珪素分布の均一化により、複合水酸化物の一次粒子は板状粒子へ成長が適度に抑制され、さらに粒子が安定して成長するため、一次粒子は緻密に凝集して二次粒子の緻密化が促進される。このため、複合水酸化物を前駆体として得た正極活物質も粒子密度が高い粒子構造とすることができる。
図2(A)は、本発明の一実施形態に係る非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法において、アンモニウムイオンを含む水溶液とアルカリ性水溶液の(例えば供給管13からの)供給位置Pの一態様を説明するための図である。局所的な高濃度部をできるだけ生じないようにするためには、アンモニウムイオンを含む水溶液とアルカリ性水溶液の供給位置Pは、垂直方向においては、反応溶液中の撹拌翼11の最深部Dから、撹拌翼11の最深部Dと反応溶液の液面Dとの距離の3分の1の位置Dまでの間(すなわち図2(A)におけるDからDまでの間)とし、水平方向においては、撹拌翼11の最外周Bと中心Cの中間位置Bから撹拌翼11の最外周Bまでの間(すなわち図2(A)におけるBからBまでの間)とすることが好ましい。これにより、反応溶液の流速の早い撹拌翼11近傍の中で最も流速の早い位置にアンモニウムイオンを含む水溶液とアルカリ性水溶液を供給することが可能であり、局所的な高濃度領域の形成を抑制して良好な複合水酸化物を得ることができる。
また、アンモニウムイオンを含む水溶液とアルカリ性水溶液を、反応溶液の流速の早い液面に供給することでも局部的なpH値やアンモニウムイオン濃度の変動が抑制される。図2(B)は、本発明の他の実施形態に係る非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法において、アンモニウムイオンを含む水溶液とアルカリ性水溶液の(例えば供給管13からの)供給位置Pの一態様を説明するための図である。本発明の他の実施形態では、反応溶液の液面の外周12(B)から、液面の外周12(B)と中心Cとの距離の3分の1の位置Bまでの間(すなわち図2(B)におけるBからBまでの間)の液面に供給することで、珪素の分布が均一になるとともに粒子の成長が安定化する。
局部的なpH値やアンモニウムイオン濃度の変動をより抑制するためには、晶析に用いる反応槽10の中心軸Cに、反応溶液を撹拌する撹拌翼11とそのシャフト14を設置することが好ましい。これにより、反応槽中の反応溶液が均一に撹拌され、濃度の変動がより抑制される。
アンモニウムイオンを含む水溶液とアルカリ性水溶液の供給位置Pは、上述のようなものであるが、珪素分布の均一化を促進するためには、アンモニウムイオンを含む水溶液とアルカリ性水溶液の供給と同様に、珪素を含む添加元素水溶液を供給することが好ましい。
また、添加元素の酸化を抑制することで、複合水酸化物中により均一に含有させることができるため、反応水溶液中の酸素濃度を低く保つことが好ましい。例えば、反応槽内の反応水溶液の液面に不活性ガスを導入して反応槽を密封するか正圧とすることで、槽外からの酸素の侵入を防いで酸化を抑制することができる。さらに、酸化を抑制することで、複合水酸化物の粒子密度が向上し、高エネルギー密度の正極活物質が得られるため好ましい。
(2−2.乾燥工程)
乾燥工程S12は、晶析したニッケル複合水酸化物を洗浄した後、乾燥する工程である。得られた複合水酸化物は、不純物が含まれるため、固液分離し、水、好ましくはイオン交換水で洗浄して、複合水酸化物に含まれるナトリウムや硫酸イオン等の不純物を取り除く。硫酸イオン等のオキソ酸イオンの不純物を除去するため、アルカリ性水溶液で洗浄してもよい。その後、好ましくは110〜150℃の範囲の温度で乾燥する。乾燥温度及び時間は、水分が除去できる程度とすればよい。
また、乾燥工程S12による乾燥後の複合水酸化物を600〜800℃の範囲の温度に加熱してニッケル複合酸化物(以下、単に「複合酸化物」ということがある。)へ変換させる熱処理工程を更に有することが好ましい。この熱処理より、後工程である焼成工程S13での水蒸気の発生を抑制してリチウム化合物との反応を促進すると共に、正極活物質における金属元素と添加元素の合計と、リチウムとの比を安定させることができる。さらに、添加元素である珪素を複合酸化物中に均一に拡散させ、正極活物質を得た際にニッケル原子と十分に置換している状態とすることができる。
熱処理工程での熱処理温度が600℃未満では、複合酸化物への変換が不十分となり、また、添加元素が複合酸化物中に均一に拡散した状態にならないことがある。一方、熱処理温度が800℃を超えると、複合酸化物の粒子同士が焼結して粗大粒子が生成されることがある。また、多くのエネルギーが必要となるため、工業的に適当でない。なお、熱処理を行う雰囲気は、特に制限されるものではなく、酸素を含む非還元性雰囲気であればよいが、簡易的に行える大気雰囲気中において行うことが好ましい。
また、熱処理時間は、複合酸化物への変換が十分に可能な時間とすればよく、1〜12時間が好ましい。さらに、熱処理に用いられる設備は、特に限定されるものではなく、複合水酸化物を、酸素を含む非還元性雰囲気中、好ましくは、大気雰囲気中で加熱できるものであればよく、ガス発生がない電気炉等が好適に用いられる。
(2−3.焼成工程)
焼成工程S13は、乾燥後のニッケル複合水酸化物とリチウム化合物を混合して得た混合物を酸素雰囲気下で焼成してリチウム金属複合酸化物を得る工程である。本実施形態では、複合水酸化物又は複合酸化物とリチウム化合物とは、混合物中の金属元素と添加元素の合計の原子数の和(Me)と、リチウムの原子数(Li)との比(Li/Me)が好ましくは0.98〜1.15、より好ましくは1.01〜1.09となるように、混合される。すなわち、焼成工程前後でLi/Meは変化しないので、この混合工程で混合するLi/Meが正極活物質におけるLi/Meとなるため、混合物におけるLi/Meが、得ようとする正極活物質におけるLi/Meと同じになるように混合される。
Li/Me比を1.01〜1.09となるように混合することで、結晶化が促進され、ニッケル原子と添加元素である珪素の置換がさらに促進される。このLi/Me比が1.01より小さいとリチウムが一部の酸化物と反応せずに残存して十分な電池性能が得られないことがある。一方、Li/Me比が1.09より大きいと焼結が促進され、粒径や結晶子径が大きくなり十分な電池性能が得られないことがある。
リチウム混合物を形成するために使用されるリチウム化合物は、特に限定されるものではないが、例えば、水酸化リチウム、硝酸リチウム、炭酸リチウム、又はこれらの混合物が入手しやすいという点で好ましい。特に、取り扱いの容易さ、品質の安定性を考慮すると、水酸化リチウム又は炭酸リチウムを用いることがより好ましい。水酸化リチウムは、複合酸化物と反応性が高く、結晶化が促進され、ニッケル原子と添加元素である珪素の置換がさらに促進される。
なお、リチウム混合物は、焼成前に十分混合しておくことが好ましい。混合が十分でない場合には、個々の粒子間でLi/Meがばらつき、十分な電池特性が得られない間等の問題が生じる可能性があるため、焼成前に十分混合する必要がある。
また、混合には、一般的な混合機を使用することができ、例えば、シェーカーミキサ、レーディゲミキサ、ジュリアミキサ、Vブレンダ等を用いることができ、熱処理粒子等の形骸が破壊されない程度に、複合酸化物粒子とリチウムを含有する物質とが十分に混合されればよい。
次に、混合物を酸素雰囲気下、すなわち酸素を含む雰囲気で焼成してリチウム金属複合酸化物を得る。このときの焼成温度は、650〜950℃とすることが好ましく、700〜800℃とすることがより好ましい。これにより、結晶性が高くなり、置換が促進される。特に、700〜800℃とすることで、カチオンミキシングを抑制して結晶性をより高いものとすることができるので好ましい。
焼成温度が650℃未満であると、熱処理粒子中へのリチウムの拡散が十分に行われず、余剰のリチウムや未反応の粒子が残ったり、結晶構造が十分整わなくなったりして、電池に用いられた場合に十分な電池特性が得られないことがある。一方、焼成温度が950℃を超えると、複合酸化物粒子間で激しく焼結が生じると共に、異常粒成長を生じる可能性がある。異常粒成長を生じると、焼成後の粒子が粗大となって、比表面積が低下するため、電池に用いた場合、正極の抵抗が上昇して電池容量が低下するという問題が生じる。
また、焼成時間は、少なくとも4時間以上とすることが好ましく、より好ましくは6〜10時間である。4時間未満では、リチウム金属複合酸化物の生成が十分に行われないことがある。
リチウム化合物として、水酸化リチウムを使用した場合には、リチウム混合物を焼成する前に、焼成温度より低く、かつ、350〜800℃、好ましくは450〜780℃の温度で1〜10時間程度、好ましくは3〜6時間、保持して仮焼することが好ましい。すなわち、水酸化リチウムや炭酸リチウムと複合酸化物の反応温度において仮焼することが好ましい。この場合、水酸化リチウムや炭酸リチウムの上記反応温度付近で保持すれば、水酸化リチウムが溶融して複合酸化物内部までリチウムの拡散が十分に行われ、均一で結晶性が高いリチウム金属複合酸化物を得ることができ、添加元素の置換を促進することができる。
焼成時の雰囲気は、酸素を含む雰囲気、すなわち、酸化性雰囲気とする。酸素濃度は、好ましくは18〜100容量%の酸素と不活性ガスの混合雰囲気とする。すなわち、焼成は、大気又は酸素気流中で行うことが好ましい。酸素濃度が18容量%未満であると、リチウム金属複合酸化物の結晶性が十分でない状態になる可能性がある。このため、大気雰囲気中での焼成が容易であり、より好ましい。
なお、焼成に用いられる炉は、特に限定されるものではなく、大気ないしは酸素気流中で混合物を加熱できるものであればよいが、炉内の雰囲気を均一に保つ観点から、ガス発生がない電気炉が好ましく、バッチ式又は連続式の炉を何れも用いることができる。
また、焼成によって得られたリチウム金属複合酸化物は、凝集又は軽度の焼結が生じている場合がある。この場合には、解砕してもよく、これにより、リチウム金属複合酸化物、つまり、本発明の一実施形態に係る正極活物質を得ることができる。なお、解砕とは、焼成時に二次粒子間の焼結ネッキング等により生じた複数の二次粒子からなる凝集体に機械的エネルギーを投入して、二次粒子自体を殆ど破壊することなく二次粒子を分離させて、凝集体を解す操作をいうものとする。
<3.非水系電解質二次電池>
本発明の一実施形態に係る非水系電解質二次電池は、上述した本発明の一実施形態に係る非水系電解質二次電池用正極活物質を含む正極と、負極及び非水系電解液等からなり、電池の構成自体は一般の非水系電解質二次電池と同様の構成要素により構成される。以下、本発明の一実施形態に係る非水系電解質二次電池の各構成要素について、詳細に説明する。
(a)正極
前述した本発明の一実施形態に係る非水系電解質二次電池用正極活物質を用いて、例えば、以下のようにして、非水系電解質二次電池の正極を作製する。
まず、粉末状の正極活物質、導電材、結着剤を混合し、必要に応じて活性炭、粘度調整等の目的の溶剤を添加し、これを混練して正極合材ペーストを作製する。その正極合材ペースト中のそれぞれの混合比も、非水系電解質二次電池の性能を決定する重要な要素となる。溶剤を除いた正極合材の固形分の全質量を100質量部とした場合、一般の非水系電解質二次電池の正極と同様、正極活物質の含有量を60〜95質量部とし、導電材の含有量を1〜20質量部とし、結着剤の含有量を1〜20質量部とすることが望ましい。
得られた正極合材ペーストを、例えば、アルミニウム箔製の集電体の表面に塗布し、乾燥して、溶剤を飛散させる。必要に応じ、電極密度を高めるべく、ロールプレス等により加圧することもある。このようにして、シート状の正極を作製することができる。シート状の正極は、目的とする電池に応じて適当な大きさに裁断等をして、電池の作製に供することができる。ただし、正極の作製方法は、例示のものに限られることなく、他の方法によってもよい。
正極の作製にあたって、導電剤としては、例えば、黒鉛(天然黒鉛、人造黒鉛、膨張黒鉛等)や、アセチレンブラック、ケッチェンブラック(登録商標)等のカーボンブラック系材料等を用いることができる。
結着剤は、活物質粒子をつなぎ止める役割を果たすもので、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ素ゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、スチレンブタジエン、セルロース系樹脂、ポリアクリル酸等を用いることができる。
なお、必要に応じ、正極活物質、導電材、活性炭を分散させ、結着剤を溶解する溶剤を正極合材に添加する。溶剤としては、具体的には、N−メチル−2−ピロリドン等の有機溶剤を用いることができる。また、正極合材には、電気二重層容量を増加させるために、活性炭を添加することができる。
(b)負極
負極には、金属リチウムやリチウム合金等、あるいは、リチウムイオンを吸蔵及び脱離できる負極活物質に、結着剤を混合し、適当な溶剤を加えてペースト状にした負極合材を、銅等の金属箔集電体の表面に塗布し、乾燥し、必要に応じて電極密度を高めるべく圧縮して形成したものを使用する。
負極活物質としては、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、フェノール樹脂等の有機化合物焼成体、コークス等の炭素物質の粉状体を用いることができる。この場合、負極結着剤としては、正極同様、PVDF等の含フッ素樹脂等を用いることができ、これらの活物質及び結着剤を分散させる溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン等の有機溶剤を用いることができる。
(c)セパレータ
正極と負極との間には、セパレータを挟み込んで配置する。セパレータは、正極と負極とを分離し、電解質を保持するものであり、ポリエチレン、ポリプロピレン等の薄い膜で、微少な孔を多数有する膜を用いることができる。
(d)非水系電解液
非水系電解液は、支持塩としてのリチウム塩を有機溶媒に溶解したものである。有機溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、トリフルオロプロピレンカーボネート等の環状カーボネート、また、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジプロピルカーボネート等の鎖状カーボネート、さらに、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル化合物、エチルメチルスルホン、ブタンスルトン等の硫黄化合物、リン酸トリエチル、リン酸トリオクチル等のリン化合物等から選ばれる1種を単独で、あるいは2種以上を混合して用いることができる。
支持塩としては、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiN(CFSO等、及びそれらの複合塩を用いることができる。さらに、非水系電解液は、ラジカル捕捉剤、界面活性剤及び難燃剤等を含んでいてもよい。
(e)電池の形状、構成
以上のように説明してきた正極、負極、セパレータ及び非水系電解液で構成される本発明の一実施形態に係る非水系電解質二次電池の形状は、円筒型、積層型等、種々のものとすることができる。何れの形状を採る場合であっても、正極及び負極はセパレータを介して積層させて電極体とし、得られた電極体に非水系電解液を含浸させ、正極集電体と外部に通ずる正極端子との間、及び負極集電体と外部に通ずる負極端子との間は集電用リード等を用いて接続し、電池ケースに密閉して、非水系電解質二次電池を完成させる。
(f)特性
本発明の一実施形態に係る正極活物質を用いた非水系電解質二次電池は、高容量で熱安定に優れたものである。特により好ましい形態で得られた本発明の一実施形態に係る正極活物質を用いた非水系電解質二次電池は、例えば、2032型コイン電池の正極に用いた場合、組成と製造方法を最適化すれば195mAh/g以上の高い初期放電容量が得られ、さらに高容量である。
以下に、本発明の一実施形態に係る非水系電解質二次電池用正極活物質について、実施例によって更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例における正極活物質に含有される金属の分析方法及び正極活物質の各種評価方法は、以下の通りである。
(1)組成の分析:ICP発光分析法で測定した。
(2)平均粒径D50:レーザー回折散乱式粒度分布測定装置(日機装株式会社製、マイクロトラックHRA)により行なった。
(3)結晶子径および格子定数:X線回折(XRD)回折装置(パナリティカル社製、X‘Pert PRO)により得た回折チャートから算出した。結晶子径は、(003)面のピークからScherrerの計算式により算出した。また、格子定数は、回折チャートをリートベルト解析することにより求めた。
(4)空隙率:正極活物質(二次粒子)を樹脂に埋め込み、クロスセクションポリッシャ加工により走査型電子顕微鏡(SEM)で断面観察が可能な状態とした。空隙率は、断面のSEM像を撮影し、WinRoof6.1.1(商品名)などの画像解析ソフトを用いて、空隙を黒色部として検出し、二次粒子の全体の断面積に対する黒色部の面積の割合を算出することにより求めた。さらに、正極活物質の空隙率は、平均粒径D50の80%以上となる二次粒子の断面を無作為に20個選択し、それらの二次粒子の断面の空隙率をそれぞれ計測して、その平均値である平均空隙率を用いた。
(5)初期放電容量:以下の電池容量評価法により行なった。
(電池容量評価)
本発明の一実施形態に係る非水系電解質二次電池を2032型コイン電池に適用した例について、図面を使用しながら説明する。図3(A)及び(B)は、本発明の一実施形態に係る非水系電解質二次電池の構成図であり、(A)は、斜視図、(B)は、図3(A)のA−A線断面図である。実施例1〜8及び比較例1〜6で得られた正極活物質を用いて、図3に示すような2032型コイン電池1を作製した。
この2032型コイン電池1は、ケース2と、ケース2内に収容された電極3とから構成される。ケース2は、中空かつ一端が開口された正極缶2aと、この正極缶2aの開口部に配置される負極缶2bとを有しており、負極缶2bを正極缶2aの開口部に配置すると、負極缶2bと正極缶2aとの間に電極3を収容する空間が形成されるように構成される。電極3は、正極3a、セパレータ3c、及び負極3bとからなり、この順で並ぶように積層されており、正極3aが正極缶2aの内面に接触し、負極3bが負極缶2bの内面に接触するようにケース2に収容される。
なお、ケース2は、ガスケット2cを備えており、このガスケット2cによって、正極缶2aと負極缶2bとの間が電気的に絶縁状態を維持するように固定される。また、ガスケット2cは、正極缶2aと負極缶2bとの隙間を密封して、ケース2内と外部との間を気密液密に遮断する機能も有している。
この2032型コイン電池1を以下のようにして作製した。最初に、正極活物質52.5mg、アセチレンブラック15mg、及びポリテトラフッ化エチレン樹脂(PTFE)7.5mgを混合し、100MPaの圧力で直径11mm、厚さ100μmにプレス成形して、正極3aを作製した。作製した正極3aを、真空乾燥機中、120℃で12時間乾燥した。この正極3aと、負極3b、セパレータ3c、及び電解液とを用いて、コイン型電池1を、露点が−80℃に管理されたAr雰囲気のグローブボックス内で作製した。
なお、負極3bには、直径14mmの円盤状に打ち抜かれた平均粒径20μm程度の黒鉛粉末と、ポリフッ化ビニリデンが銅箔に塗布された負極シートを用いた。また、セパレータ3cには、膜厚25μmのポリエチレン多孔膜を用いた。電解液には、1MのLiClOを支持電解質とするエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の等量混合液(富山薬品工業株式会社製)を用いた。
2032型コイン電池1を作製してから24時間程度放置し、開回路電圧OCV(Open Circuit Voltage)が安定した後、正極に対する電流密度を0.1mA/cmとして、カットオフ電圧が4.8Vとなるまで充電し、1時間の休止後、カットオフ電圧が2.5Vになるまで放電したときの放電容量を測定する充放電試験を行い、電池容量として初期放電容量を求めた。この際、充放電容量の測定には、マルチチャンネル電圧/電流発生器(株式会社アドバンテスト製、R6741A)を用いた。
(実施例1)
原子比で、ニッケル:コバルト=84.0:16.0となるよう硫酸ニッケル、硫酸コバルトをイオン交換水に溶解した混合水溶液2mol/Lの混合水溶液3Lを作製した。50℃に保たれた反応槽に、液温25℃基準のpH値が13の水酸化ナトリウム水溶液1Lを入れ、アンモニア濃度が10mg/Lになるようアンモニア水を加えた。温度、pH値、アンモニア濃度を維持しながら、原料溶液40mlとアンモニア水、水酸化ナトリウム水溶液を反応槽内に供給し、成長して粒子を形成する核を生成させた。
その後、液温25℃基準のpH値を11.3にし、温度、pH値、アンモニア濃度を維持しながら、残りの原料溶液とアンモニア水、水酸化ナトリウム水溶液、および、ニッケル:コバルト:珪素=83.2:15.8:1.0となるよう珪酸ナトリウム水溶液を2時間かけて供給し、ニッケル複合水酸化物を晶析させた。晶析したニッケル複合水酸化物をろ過により固液分離した後、水酸化ナトリウム水溶液とイオン交換水で洗浄し、乾燥して正極活物質の前駆体となるニッケル複合水酸化物を得た。晶析を通じてアンモニア水および水酸化ナトリウム水溶液の供給位置は、垂直方向において、反応溶液中の撹拌翼最深部から、撹拌翼最深部と反応溶液の液面との距離の5分の1の位置とし、水平方向において、撹拌翼の最外周と中心の中間位置とした。
次に、前駆体を大気雰囲気中で700℃に加熱し、6時間保持して熱処理し、ニッケル複合酸化物に変換した。ニッケル、コバルト、珪素の原子数の合計に対するリチウムの原子数の比(Li/Me比)が1.02となるように、ニッケル複合酸化物と水酸化リチウムを混合して混合物とした。得られた混合物を大気雰囲気中で、500℃で4時間仮焼した後、760℃で12時間焼成し、正極活物質を得た。得られた正極活物質を評価して初期放電容量を求めた。評価結果を表1に示す。
(実施例2)
核を生成した後の原料溶液とアンモニア水、水酸化ナトリウム水溶液、珪酸ナトリウム水溶液の供給時間を4時間とした以外は、実施例1と同様にして正極活物質を得ると共に評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例3)
原子比で、ニッケル:コバルト:珪素=82.3:15.7:2.0となるよう硫酸ニッケル、硫酸コバルトをイオン交換水に溶解した混合水溶液と珪酸ナトリウム水溶液を反応槽に供給した以外は、実施例1と同様にして正極活物質を得ると共に評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例4)
原子比で、ニッケル:コバルト:珪素=82.3:15.7:2.0となるよう硫酸ニッケル、硫酸コバルトをイオン交換水に溶解した混合水溶液と珪酸ナトリウム水溶液を反応槽に供給した以外は、実施例2と同様にして正極活物質を得ると共に評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例5)
原子比で、ニッケル:コバルト:珪素=81.5:15.5:3.0となるよう硫酸ニッケル、硫酸コバルトをイオン交換水に溶解した混合水溶液と珪酸ナトリウム水溶液を反応槽に供給した以外は、実施例1と同様にして正極活物質を得ると共に評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例6)
原子比で、ニッケル:コバルト:珪素=81.5:15.5:3.0となるよう硫酸ニッケル、硫酸コバルトをイオン交換水に溶解した混合水溶液と珪酸ナトリウム水溶液を反応槽に供給した以外は、実施例2と同様にして正極活物質を得ると共に評価した。評価結果を表1に示す。また、図4に実施例6の正極活物質の前駆体の走査型電子顕微鏡写真を示し、図5に実施例6の正極活物質の走査型電子顕微鏡写真を示す。
(実施例7)
原子比で、ニッケル:コバルト:珪素=80.6:15.4:4.0となるよう硫酸ニッケル、硫酸コバルトをイオン交換水に溶解した混合水溶液と珪酸ナトリウム水溶液を反応槽に供給した以外は、実施例1と同様にして正極活物質を得ると共に評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例8)
原子比で、ニッケル:コバルト:珪素=79.8:15.2:5.0となるよう硫酸ニッケル、硫酸コバルトをイオン交換水に溶解した混合水溶液と珪酸ナトリウム水溶液を反応槽に供給した以外は、実施例1と同様にして正極活物質を得ると共に評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例9)
アンモニア水および水酸化ナトリウム水溶液の供給位置を、垂直方向において、反応溶液中の撹拌翼最深部から、撹拌翼最深部と反応溶液の液面との距離の3分の1の位置とした以外は実施例6同様にして正極活物質を得ると共に評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例10)
アンモニア水および水酸化ナトリウム水溶液を、反応溶液の液面の外周から中心までの距離の4分の1の位置の液面に供給した以外は実施例6同様にして正極活物質を得ると共に評価した。評価結果を表1に示す。
(比較例1)
添加元素を加えない従来技術として、原子比で、ニッケル:コバルト=84.0:16.0となるよう硫酸ニッケル、硫酸コバルトをイオン交換水に溶解した混合水溶液のみを反応槽に供給した以外は、実施例1と同様にして正極活物質を得ると共に評価した。評価結果を表1に示す。また、図6に比較例1の正極活物質の前駆体の走査型電子顕微鏡写真を示し、図7に比較例1の正極活物質の走査型電子顕微鏡写真を示す。
(比較例2)
添加元素を加えない従来技術として、原子比で、ニッケル:コバルト=84.0:16.0となるよう硫酸ニッケル、硫酸コバルトをイオン交換水に溶解した混合水溶液のみを反応槽に供給した以外は、実施例2と同様にして正極活物質を得ると共に評価した。評価結果を表1に示す。
(比較例3)
原子比で、ニッケル:コバルト:ホウ素=83.2:15.8:1.0となるよう硫酸ニッケル、硫酸コバルト、ホウ酸をイオン交換水に溶解した混合水溶液のみを反応槽に供給した以外は、実施例1と同様にして正極活物質を得ると共に評価した。評価結果を表1に示す。
(比較例4)
原子比で、ニッケル:コバルト:ホウ素=83.2:15.8:1.0となるよう硫酸ニッケル、硫酸コバルト、ホウ酸をイオン交換水に溶解した混合水溶液のみを反応槽に供給した以外は、実施例2と同様にして正極活物質を得ると共に評価した。評価結果を表1に示す。
(比較例5)
原子比で、ニッケル:コバルト:ホウ素=82.3:15.7:2.0となるよう硫酸ニッケル、硫酸コバルト、ホウ酸をイオン交換水に溶解した混合水溶液のみを反応槽に供給した以外は、実施例1と同様にして正極活物質を得ると共に評価した。評価結果を表2に示す。
(比較例6)
原子比で、ニッケル:コバルト:ホウ素=82.3:15.7:2.0となるよう硫酸ニッケル、硫酸コバルト、ホウ酸をイオン交換水に溶解した混合水溶液のみを反応槽に供給した以外は、実施例2と同様にして正極活物質を得ると共に評価した。評価結果を表2に示す。また、図8に比較例6の正極活物質の前駆体の走査型電子顕微鏡写真を示し、図9に比較例6の正極活物質の走査型電子顕微鏡写真を示す。
添加元素を入れていない比較例1および比較例2は粒径に関わらず二次粒子の空隙率が2%台であったが、珪素を添加した実施例1〜10は粒径に関わらず空隙率が1%未満で高密度な二次粒子の正極活物質が形成された。また、珪素の添加量が、金属元素及び添加元素の合計に対して3原子%以下の場合は、粒径に関わらず空隙率が0.5%以下の非常に高密度な二次粒子の正極活物質が形成された。
一方、ホウ素を添加した比較例3〜6に関しては空隙率が1%以上と高く、ホウ素が2原子%では空隙率が10%近くまで増加した。
また、図4、図5は実施例6の正極活物質の前駆体と正極活物質の走査型電子顕微鏡写真であり、図6、図7は比較例1の正極活物質の前駆体と正極活物質の走査型電子顕微鏡写真であり、図8、図9は比較例6の正極活物質の前駆体と正極活物質の走査型電子顕微鏡写真である。これらの図からも分かるように、珪素の添加量を金属元素及び添加元素の合計に対して0.5原子%〜7原子%とした、実施例6の本発明の一実施形態に係る非水系電解質二次電池用正極活物質は、珪素を添加していない比較例1や、珪素の代わりにホウ素を添加した比較例6の図と比較して、空隙が少なく高密度となっていることが分かる。
本発明の一実施形態に係る非水系電解質二次電池用正極活物質は、珪素を添加することで空隙を減らし、非常に高密度の正極活物質を得ることができるため、体積当たりの充放電容量の大きい非水系電解質二次電池を形成するのに有用な技術であり、車載用やモバイル用の非水系電解質二次電池の正極活物質への応用が期待できる。
なお、上記のように本発明の各実施形態及び各実施例について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは、当業者には、容易に理解できるであろう。従って、このような変形例は、全て本発明の範囲に含まれるものとする。
例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義又は同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、非水系電解質二次電池用正極活物質の構成、動作も本発明の各実施形態及び各実施例で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
S11 晶析工程、S12 乾燥工程、S13 焼成工程、1 非水系電解質二次電池(2032型コイン電池)、2 ケース、2a 正極缶、2b 負極缶、2c ガスケット、3 電極、3a 正極、3b 負極、3c セパレータ、10 反応槽、11 撹拌翼、12 外周、13 供給管、14 シャフト、B 撹拌翼の最外周、B 撹拌翼の最外周と中心の中間位置、B 液面の外周、B 液面の外周から液面の外周と中心との距離の3分の1の位置、C 中心(中心軸)、D 撹拌翼の最深部、D 液面、D 撹拌翼の最深部から撹拌翼の最深部と反応溶液の液面との距離の3分の1の位置、P 供給位置、W 撹拌翼の長さ、W’ 液面の外周から中心までの距離、L 撹拌翼の最深部から液面までの距離

Claims (13)

  1. 一次粒子が凝集して形成した二次粒子から構成されたリチウム金属複合酸化物からなる非水系電解質二次電池用正極活物質であって、
    リチウムと、
    金属元素と、
    添加元素とを含み、
    前記リチウム金属複合酸化物は、層状岩塩型構造の結晶構造を有し、前記金属元素としてニッケル及びコバルトを含み、前記ニッケルの含有量が前記金属元素及び前記添加元素の合計に対して60〜90原子%であり、前記コバルトの含有量が前記金属元素及び前記添加元素の合計に対して5〜30原子%であり、
    かつ、添加元素は、少なくとも珪素であり、前記珪素の含有量は、前記金属元素及び前記添加元素の合計に対して0.5〜7原子%であり、
    さらに、前記二次粒子の空隙率が1%以下であることを特徴とする非水系電解質二次電池用正極活物質。
  2. 前記珪素の含有量が0.5〜3原子%であることを特徴とする請求項1に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質。
  3. 前記リチウム金属複合酸化物は、粒径が5〜20μm、結晶子径が140nm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質。
  4. 前記リチウム金属複合酸化物は、a軸の格子定数が0.2868nm以上、c軸の格子定数が1.4177nm以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の非水系電解質二次電池用正極活物質。
  5. 前記リチウム金属複合酸化物は、断面観察による二次粒子内の空隙率が0.5%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の非水系電解質二次電池用正極活物質。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の非水系電解質二次電池用正極活物質を含む正極を備えることを特徴とする非水系電解質二次電池。
  7. リチウムと、金属元素と、添加元素とを含み、前記金属元素としてニッケルの含有量が前記金属元素及び前記添加元素の合計に対して60〜90原子%であり、前記金属元素としてコバルトの含有量が前記金属元素及び前記添加元素の合計に対して5〜30原子%であり、かつ、前記添加元素として珪素の含有量は、前記金属元素及び前記添加元素の合計に対して0.5〜7原子%であるリチウム金属複合酸化物からなる非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法であって、
    少なくともニッケル塩及びコバルト塩を含む金属元素塩水溶液と、珪素を含む添加元素水溶液と、アンモニウムイオンを含む水溶液を混合して反応溶液とし、該反応溶液の液温25℃基準のpH値が11.0〜12.5の範囲となるようにアルカリ性水溶液を用いて制御し、その際に、アンモニウムイオンを含む水溶液とアルカリ性水溶液を前記反応溶液の液中に供給してニッケル複合水酸化物の粒子を成長させる晶析工程と、
    晶析した前記ニッケル複合水酸化物を洗浄した後、乾燥する乾燥工程と、
    乾燥後の前記ニッケル複合水酸化物とリチウム化合物を混合して得た混合物を酸素雰囲気下で焼成して前記リチウム金属複合酸化物を得る焼成工程と、
    を含むことを特徴とする非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
  8. 前記晶析工程において、前記金属元素及び前記添加元素の合計に対して、珪素が0.5〜3原子%であることを特徴とする請求項7に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
  9. 前記晶析工程において、前記金属元素水溶液の濃度を1.5〜2.5mol/Lとすることを特徴とする請求項7または8のいずれかに記載の非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
  10. 前記晶析工程において、前記アンモニウムイオンを含む水溶液と前記アルカリ性水溶液の供給位置は、垂直方向においては、前記反応溶液中の撹拌翼の最深部から、該撹拌翼の最深部と前記反応溶液の液面との距離の3分の1の位置までの間とし、水平方向においては、前記撹拌翼の最外周と中心の中間位置から前記撹拌翼の最外周までの間とすることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
  11. 前記晶析工程において、前記アンモニウムイオンを含む水溶液と前記アルカリ性水溶液の供給位置は、前記反応溶液の液面の外周から、該液面の外周と中心との距離の3分の1の位置までの間の液面に供給することを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
  12. 前記焼成工程において、焼成温度を650〜950℃とすることを特徴とする請求項7〜11のいずれかに記載の非水系電解質二次電池用活物質の製造方法。
  13. 前記焼成工程において、前記リチウム化合物として、水酸化リチウム、炭酸リチウム、又はこれらの混合物を用いることを特徴とする請求項7〜12のいずれかに記載の非水系電解質二次電池用活物質の製造方法。
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