JP2023078781A - タイヤ - Google Patents

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Takemi YAMANE
勲 桑山
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Abstract

【課題】タイヤ幅方向及びタイヤ径方向に沿って延びるコードを用いた補強ベルトを用いつつ、ベルト層での亀裂進展に伴う耐久性の低下を抑制できるタイヤを提供する。【解決手段】空気入りタイヤ10は、タイヤ骨格を形成するカーカス40と、カーカス40のタイヤ径方向外側に設けられ、ベルトコード51a, ベルトコード52aが交錯する交錯ベルト51, 交錯ベルト52と、交錯ベルトよりもタイヤ径方向外側に設けられ、タイヤ幅方向及びタイヤ径方向に沿って延び、所定の距離を隔てて配置された複数の第1補強コード54aを被覆した第1補強ベルト54と、カーカス40と交錯ベルトとの間に設けられ、タイヤ幅方向及びタイヤ径方向に沿って延び、所定の距離を隔てて配置された複数の第2補強コード55aを被覆した第2補強ベルト55とを備える。【選択図】図3

Description

本開示は、タイヤ幅方向及びタイヤ径方向に沿って延びる第1補強コードを被覆した補強ベルトを備えるタイヤに関する。
従来、路面と接するトレッドのタイヤ径方向内側にコードが交錯する一対の交錯ベルトを備える空気入りタイヤ(以下、タイヤと適宜省略する)において、タイヤ周方向に延びるコードを有するスパイラルベルト(ベルト強化層)と、タイヤ幅方向及びタイヤ径方向に沿って延びるコードを有するベルト(保護層)とを備える構造がされている(特許文献1参照)。
このような補強ベルトを備えるタイヤによれば、保護層によってベルト強化層のコードの引張歪が抑制されるため、特に、タイヤの摩耗末期における車両の操縦安定性の維持と、タイヤの耐久性の向上とを両立できる。
特許第5084834号公報
上述したような補強ベルトを備えるタイヤは、ベルト層全体として高剛性となるが、一方で、補強ベルトと交錯ベルトなどとの剛性段差が大きくなる。このため、このような剛性段差に起因するベルト層での亀裂が発生し易く、故障の原因となる。
そこで、以下の開示は、このような状況に鑑みてなされたものであり、タイヤ幅方向及びタイヤ径方向に沿って延びるコードを用いた補強ベルトを用いつつ、ベルト層での亀裂進展に伴う耐久性の低下を抑制できるタイヤの提供を目的とする。
本開示の一態様は、タイヤ骨格を形成するカーカス(カーカス40)と、前記カーカスのタイヤ径方向外側に設けられ、コード(ベルトコード51a, ベルトコード52a)が交錯する一対の交錯ベルト(交錯ベルト51, 交錯ベルト52)とを備えるタイヤ(空気入りタイヤ10)であって、前記交錯ベルトよりもタイヤ径方向外側に設けられ、タイヤ幅方向及びタイヤ径方向に沿って延び、所定の距離を隔てて配置された複数の第1補強コード(第1補強コード54a)を被覆した第1補強ベルト(第1補強ベルト54)と、前記カーカスと前記交錯ベルトとの間に設けられ、タイヤ幅方向及びタイヤ径方向に沿って延び、所定の距離を隔てて配置された複数の第2補強コード(第2補強コード55a)を被覆した第2補強ベルト(第2補強ベルト55)とを備える。
上述したタイヤによれば、タイヤ幅方向及びタイヤ径方向に沿って延びるコードを用いた補強ベルトを用いつつ、ベルト層での亀裂進展に伴う耐久性の低下を抑制できる。
図1は、空気入りタイヤ10の断面図である。 図2は、空気入りタイヤ10の一部拡大断面図である。 図3は、カーカス40及びベルト層50の一部分解平面図である。 図4は、第2補強ベルト(下側補強ベルト)によるタイヤ接地領域の変形抑制メカニズムの説明図(その1)である。 図5は、第2補強ベルト(下側補強ベルト)によるタイヤ接地領域の変形抑制メカニズムの説明図(その2)である。 図6は、第2補強ベルト(下側補強ベルト)によるタイヤ接地領域の変形抑制メカニズムの説明図(その3)である。
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。なお、同一の機能や構成には、同一または類似の符号を付して、その説明を適宜省略する。
(1)タイヤの全体概略構成
図1は、本実施形態に係る空気入りタイヤ10の断面図である。具体的には、図1は、空気入りタイヤ10のタイヤ幅方向及びタイヤ径方向に沿った断面図である。なお、図1では、断面ハッチングの図示は省略されている(以下同)。タイヤ赤道線CLは、タイヤ幅方向及びタイヤ周方向における空気入りタイヤ10の中心を示す。
空気入りタイヤ10は、一般的な四輪の乗用自動車に用い得るが、特に運動性能が高い高性能な自動車に好適に用いることができる。
図1に示すように、空気入りタイヤ10は、トレッド20、タイヤサイド部30、カーカス40、ベルト層50及びビード部60を備える。
トレッド20は、路面と接する部分である。トレッド20には、空気入りタイヤ10の使用環境や装着される車両の種別に応じたパターン(不図示)が形成される。トレッド20には、少なくともウェット路面での排水性を確保するため、タイヤ周方向に延びる周方向溝21が形成されてよい。
タイヤサイド部30は、トレッド20に連なり、トレッド20のタイヤ径方向内側に位置する。タイヤサイド部30は、トレッド20のタイヤ幅方向外側端からビード部60の上端までの領域である。タイヤサイド部30は、サイドウォールなどと呼ばれてもよい。
カーカス40は、空気入りタイヤ10の骨格(タイヤ骨格)を形成する。カーカス40は、ベルト層50のタイヤ径方向内側に設けられる。実施形態では、カーカス40は、2枚構成である。
カーカス40は、タイヤ径方向に沿って放射状に配置されたカーカスコード40a(図1において不図示、図3参照)がゴム材料によって被覆されたラジアル構造である。但し、ラジアル構造に限定されず、カーカスコード40aがタイヤ径方向に交錯するように配置されたバイアス構造でも構わない。
また、カーカス40のタイヤ径方向内側には、リムホイール(不図示)に組み付けられた空気入りタイヤ10の内部空間に充填された空気などの気体の漏れを防止するインナーライナーが設けられてもよい。
ベルト層50は、トレッド20のタイヤ径方向内側に設けられる。ベルト層50は、複数のベルトによって構成されてよい。具体的には、ベルト層50は、一対の交錯ベルト、具体的には、交錯ベルト51と、交錯ベルト52とを含む。
交錯ベルト51及び交錯ベルト52は、カーカス40のタイヤ径方向外側に設けられる。交錯ベルト52は、交錯ベルト51のタイヤ径方向外側に設けられる。なお、交錯ベルト51の幅は、交錯ベルト52の幅よりも広くてもよいし、短くてもよい。
交錯ベルト51及び交錯ベルト52は、ベルトコードを有する。具体的には、トレッド面視において、交錯ベルト51のベルトコード51a(図1において不図示、図3参照)は、交錯ベルト52のベルトコード52a(図3参照)と交錯する。
ベルト層50は、交錯ベルト51及び交錯ベルト52に加え、空気入りタイヤ10の構造を補強する補強ベルトを含んでよい。本実施形態では、ベルト層50は、キャップベルト53、第1補強ベルト54及び第2補強ベルト55を含む。なお、キャップベルト53も補強ベルトの一種と解釈されてもよい。
キャップベルト53は、交錯ベルト52と第1補強ベルト54との間に設けられる。キャップベルト53は、タイヤ周方向に延びる補強コード53a(図1おいて不図示、図3参照)を有する。キャップベルト53は、図1に示すように、交錯ベルト51及び交錯ベルト52のタイヤ幅方向外側端を覆うような形状であることが好ましい。
第1補強ベルト54は、交錯ベルト51及び交錯ベルト52よりもタイヤ径方向外側に設けられる。本実施形態では、第1補強ベルト54は、キャップベルト53のタイヤ幅方向外側に設けられる。
第2補強ベルト55は、カーカス40と交錯ベルトとの間に設けられる。本実施形態では、第2補強ベルト55は、カーカス40と、一対の交錯ベルトのうち、タイヤ径方向内側に設けられる交錯ベルト51との間に設けられる。
ビード部60は、タイヤサイド部30に連なり、タイヤサイド部30のタイヤ径方向内側に位置する。ビード部60は、リムホイール(不図示)に係止される。
(2)ベルト層50の構成
図2は、空気入りタイヤ10の一部拡大断面図である。具体的には、図2は、タイヤ赤道線CLを基準とした一方側の空気入りタイヤ10の断面を示す。図3は、カーカス40及びベルト層50の一部分解平面図である。
図2及び図3に示すように、カーカス40は、本体部41及び折り返し部42を有する。本体部41は、トレッド20、タイヤサイド部30及びビード部60に亘って設けられ、ビード部60において折り返されるまでの部分である。
折り返し部42は、本体部41に連なり、ビード部60を介してタイヤ幅方向外側に折り返された部分である。本実施形態では、折り返し部42のタイヤ幅方向外側端である折り返し端42eは、交錯ベルト51と接するように設けられる。このようなカーカス40の構造は、エンベロープ構造などと呼ばれてもよい。折り返し端42eは、第2補強ベルト55と接することなく、折り返し部42と第2補強ベルト55との間には、空隙が設けられてよい。
なお、折り返し端42eは、必ずしも交錯ベルト51の位置まで延びていなくてもよく、タイヤサイド部30のタイヤ径方向における中央部分で終端する構造(ハイターンナップ構造)でもよい。
カーカス40は、カーカスコード40aをゴム材料で被覆するによって構成される。カーカスコード40aの材料は、特に限定されないが、例えば、カーカスコード40aは、有機繊維またはスチールを用いて形成できる。
交錯ベルト51は、ベルトコード51aを有する。ベルトコード51aは、タイヤ幅方向(及びタイヤ周方向)に対して傾斜して設けられる。本実施形態では、ベルトコード51aがタイヤ幅方向と成す角度α(鋭角側)、具体的には、角度α1は、約45度である。
交錯ベルト52は、ベルトコード52aを有する。ベルトコード52aは、タイヤ幅方向(及びタイヤ周方向)に対して傾斜して設けられる。本実施形態では、ベルトコード52aがタイヤ幅方向と成す角度α(鋭角側)、具体的には、角度α2は、約45度である。
本実施形態では、ベルトコード51a及びベルトコード52aは、スチールを用いて形成される。このように、ベルトコード51aとベルトコード52aとは、トレッド面視において互いに交錯するように設けられる。交錯ベルト51(交錯ベルト52)は、ベルトコード51a(ベルトコード52a)をゴム材料によって被覆することによって構成される。
キャップベルト53は、一対の交錯ベルト51及び交錯ベルト52のタイヤ径方向外側に設けられる。具体的には、キャップベルト53は、交錯ベルト52と第1補強ベルト54との間に設けられる。
キャップベルト53は、タイヤ周方向に沿って巻き回された補強コード53aを有する。補強コード53aは、タイヤ周方向に沿って延びる。つまり、補強コード53aは、タイヤ周方向とほぼ平行となる、言い換えれば、タイヤ幅方向と直交するように設けられる。具体的には、補強コード53aがタイヤ幅方向と成す角度βは、約90度である。
キャップベルト53は、補強コード53aをゴム材料によって被覆したストリップ状の部材をタイヤ周方向に沿って螺旋状に巻き付けることによって構成できる。キャップベルト53は、スパイラルベルトと呼ばれてもよい。
補強コード53aは、所定値以上の強度を有する有機繊維を用いて形成されることが好ましい。具体的には、補強コード53aは、ポリアミド系合成繊維(具体的には、ナイロン)またはアラミド繊維(具体的には、ケブラー)、或いは両繊維のハイブリッドでもよい。
本実施形態では、キャップベルト53のタイヤ幅方向外側端は、タイヤ径方向外側に折り返されている。具体的には、キャップベルト53のタイヤ幅方向外側端には、タイヤ径方向外側に折り返されたフォールド構造によるレイヤー部53bが形成される。
レイヤー部53bは、交錯ベルト51及び交錯ベルト52のタイヤ幅方向外側端を覆うような位置に形成される。なお、レイヤー部53bは、必ずしもキャップベルト53を折り返すことによって形成されていなくてもよく、キャップベルト53と別体のレイヤー部53bが設けられてもよい。
第1補強ベルト54のタイヤ幅方向外側には、レイヤー部53bが位置する。キャップベルト53のタイヤ幅方向外側端部、つまり、レイヤー部53bのタイヤ径方向における位置は、第1補強ベルト54のタイヤ径方向における位置と一致することが好ましい。具体的には、レイヤー部53bのタイヤ径方向外側の表面と、第1補強ベルト54のタイヤ径方向外側の表面とは、段差ができないように面一になっていることが好ましい。
第1補強ベルト54は、第1補強コード54aを有する。第1補強コード54aは、タイヤ幅方向及びタイヤ径方向に沿って延び、所定の距離を隔てて複数配置される。第1補強ベルト54は、複数の第1補強コード54aをゴム材料によって被覆することによって構成される。
本実施形態では、第1補強コード54aは、タイヤ幅方向とほぼ平行となるように設けられる。具体的には、第1補強コード54aがタイヤ幅方向と成す角度γは、約0度である。
第2補強ベルト55は、第2補強コード55aを有する。第2補強コード55aは、タイヤ幅方向及びタイヤ径方向に沿って延び、所定の距離を隔てて複数配置される。第2補強ベルト55は、複数の第2補強コード55aをゴム材料によって被覆することによって構成される。
第2補強ベルト55は、サイズなどは異なるものの、第1補強ベルト54と同様の構成としてよい。したがって、第2補強コード55aがタイヤ幅方向と成す角度も、約0度である。
第1補強コード54a及び第2補強コード55aは、所定の有機繊維、具体的には、所定値以上の強度を有する有機繊維を用いて形成されることが好ましい。本実施形態では、第1補強コード54a及び第2補強コード55aは、アラミド繊維(具体的には、ケブラー)を用いて形成される。
第1補強ベルト54の幅は、第2補強ベルト55の幅よりも広いことが好ましい。第1補強ベルト54のタイヤ幅方向外側端は、正規内圧に設定された空気入りタイヤ10に正規荷重が負荷された状態におけるトレッド20の接地端付近に位置することが好ましい。
なお、キャップベルト53と第1補強ベルト54との間、第2補強ベルト55のタイヤ径方向内側、及び2枚構成のカーカス40のプライ間には、図示しないカバーゴムなどのゴム層が設けられてもよい。
(3)作用・効果
次に、第1補強ベルト54及び第2補強ベルト55が、交錯ベルト51、交錯ベルト52及びキャップベルト53を挟むサンドイッチ構造を有する空気入りタイヤ10の作用及び効果について説明する。
第1補強ベルト54(上側補強ベルトまたは外側補強ベルトと呼ばれてもよい)は、トレッド20側(入力側)から、交錯ベルト51及び交錯ベルト52、カーカス40への緩衝層の機能、及びトレッド20の領域に発生する張力を他のベルトとともに分担する機能を有する。
第2補強ベルト55(下側補強ベルトまたは内側補強ベルトと呼ばれてもよい)は、トレッド20の領域の変形を抑制する機能、及びトレッド20の領域に発生する張力を他のベルトとともに分担する機能を有する。
運動性能が高い高性能な自動車向けのタイヤでは、高い横力(Fy)を発揮させるために、ベルト層を高剛性化させる方法が一般的である。これにより、高いコーナリングフォース(CF)を発生できる。一方、ベルト層を高剛性化すると、亀裂進展の要因となるベルト層での剛性段差が大きくなり、耐久性が低下し易い。
空気入りタイヤ10は、このような剛性段差に起因するベルト層での亀裂進展に伴う耐久性の低下を抑制しつつ、特に、ドライ路面におけるCFの向上を実現できる。
空気入りタイヤ10では、従来の同種のタイヤと比較すると、第2補強ベルト55が、カーカス40と交錯ベルト(交錯ベルト51)との間に設けられることが特徴的である。このような第2補強ベルト55による作用及び効果について、さらに説明する。
図4~6は、第2補強ベルト(下側補強ベルト)によるタイヤ接地領域の変形抑制メカニズムの説明図(その1~3)である。具体的には、図4は、従来の空気入りタイヤ10Pと、空気入りタイヤ10の路面Rとの接地形状を模式的に示す。なお、図4~6では、理解を容易にするため、接地形状が誇張して表現されていることに留意されたい。空気入りタイヤ10Pは、第2補強ベルトを備えていない。
図4に示すように、空気入りタイヤ10Pの場合、トレッドが路面Rと接して撓む際、トレッドの踏み込み側と蹴り出し側とにおいて倒れ込みが生じ(図中の細線矢印参照)、この倒れ込みと連動して接地面のトレッドが浮き上がってしまい易い(図中の白抜き矢印参照)。特に、このような現象は、横力(コーナリングフォース(CF))発生時における車両装着時外側での接地圧抜けの要因となる。空気入りタイヤ10では、第2補強ベルトが備えられているため、このような接地面のトレッドの浮き上がりを効果的に抑制できる。
さらに、図5に示すように、空気入りタイヤ10Pの場合、上述した倒れ込みが生じると、必ずタイヤ幅方向に広がる変形を来す(図中の細線矢印参照)。空気入りタイヤ10では、第2補強ベルトが備えられているため、このような変形及び接地面のトレッドの浮き上がりを効果的に抑制できる。
また、図6に示すように、空気入りタイヤ10Pの場合、横力(CF)発生時には、車両装着時外側のトレッド部分に、より大きな荷重が負荷されるため、トレッドがさらに撓み易くなる。空気入りタイヤ10では、第2補強ベルトが備えられているため、このような撓みも抑制でき、車両装着時外側の接地面のトレッド浮き上がりも抑制できる。
このように、空気入りタイヤ10によれば、キャップベルト53(スパイラルベルト)を備え、タイヤ周方向の引張剛性またはタイヤ幅方向の圧縮剛性の少なくとも何れかが高い場合でも、第1補強ベルト54及び第2補強ベルト55が、交錯ベルト51、交錯ベルト52及びキャップベルト53を挟むサンドイッチ構造を採用することによって、横力(コーナリングフォース(CF))発生時における車両装着時外側での接地圧抜けを防止しつつ、ベルト層の剛性段差に起因する亀裂進展を効果的に防止できる。
すなわち、空気入りタイヤ10によれば、タイヤ幅方向及びタイヤ径方向に沿って延びるコードを用いた補強ベルト(キャップベルト(スパイラルベルト))を用いつつ、ベルト層50での亀裂進展に伴う耐久性の低下を抑制できる。
また、本実施形態では、第1補強ベルト54の幅は、第2補強ベルト55の幅よりも広い。このため、接地面側の第1補強ベルト54によって接地面のトレッドの浮き上がりを効果的に抑制しつつ、第1補強ベルト54及び第2補強ベルト55によるサンドイッチ構造によって、ベルト層50の亀裂進展を抑制できる。
本実施形態では、第1補強コード54a及び第2補強コード55aは、所定値以上の強度を有する有機繊維(アラミド繊維)を用いて形成される。このような有機繊維は、スチールと比較して引張変形に強く軽量である。このため、空気入りタイヤ10の軽量化と強度とを高次元で両立し得る。
(4)その他の実施形態
以上、実施形態について説明したが、当該実施形態の記載に限定されるものではなく、種々の変形及び改良が可能であることは、当業者には自明である。
例えば、第2補強ベルト55は、交錯ベルト51と交錯ベルト52との間に設けられてもよい。この場合も、第2補強ベルト55は、カーカス40と、一対の交錯ベルトの何れかとの間に設けられており、第2補強ベルト55は、カーカスと交錯ベルトとの間に設けられていると解釈されてよい。
また、空気入りタイヤ10は、キャップベルト53を備えていたが、キャップベルト53は必須ではない。或いは、キャップベルト53に代えて、第1補強コードの配置角度が異なる補強ベルトを備えてもよい。また、キャップベルト53のタイヤ幅方向外側端は、タイヤ径方向外側に折り返されていなくてもよい。
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
10 空気入りタイヤ
20 トレッド
21 周方向溝
30 タイヤサイド部
40 カーカス
40a カーカスコード
41 本体部
42 折り返し部
42e 折り返し端
50 ベルト層
51 交錯ベルト
51a ベルトコード
52 交錯ベルト
52a ベルトコード
53 キャップベルト
53a 補強コード
53b レイヤー部
54 第1補強ベルト
54a 第1補強コード
55 第2補強ベルト
55a 第2補強コード
60 ビード部

Claims (3)

  1. タイヤ骨格を形成するカーカスと、
    前記カーカスのタイヤ径方向外側に設けられ、コードが交錯する一対の交錯ベルトと
    を備えるタイヤであって、
    前記交錯ベルトよりもタイヤ径方向外側に設けられ、タイヤ幅方向及びタイヤ径方向に沿って延び、所定の距離を隔てて配置された複数の第1補強コードを被覆した第1補強ベルトと、
    前記カーカスと前記交錯ベルトとの間に設けられ、タイヤ幅方向及びタイヤ径方向に沿って延び、所定の距離を隔てて配置された複数の第2補強コードを被覆した第2補強ベルトと
    を備えるタイヤ。
  2. 前記第1補強ベルトの幅は、前記第2補強ベルトの幅よりも広い請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記第2補強コードは、所定の有機繊維によって形成される請求項1または2に記載のタイヤ。
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