JP2023078745A - 改修方法 - Google Patents

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Yukiya Takita
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Abstract

【課題】骨材含有化粧面において、美観性の高い改修方法を提供する。【解決手段】本発明は、 骨材含有化粧面の改修方法であって、チクソトロピックインデックス値(TI値)が1.5以上の第1クリヤーコート材を塗付して調整層を形成する工程、第2クリヤーコート材を塗付して意匠層を形成する工程を含み、上記意匠層の60度鏡面光沢度が25以下であることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、骨材含有化粧面の改修方法に関するものである。
従来、建築物、土木構造物等の壁面に対し、種々の模様を有する装飾層が施工されている。このような装飾層の一例として、例えば、骨材を含む塗膜面やシート等の化粧面があり、その模様(意匠)は、石材調、土壁調、木目調等、多岐にわたる。このような化粧面は、合成樹脂と骨材を含むものであり、経年劣化により色調や艶のムラが生じ、美観性が損なわれる場合がある。
このような化粧面の改修方法として、例えば、特許文献1には、骨材を含有する凹凸状の塗膜下地に対して、水性塗料を塗布する改修方法が記載されている。しかしながら、特許文献1のように、水性塗料を塗布した場合、骨材を含有する化粧面では吸い込みムラが発生し、美観性を損なうおそれがある。
特開2019-104856号公報
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであり、骨材含有化粧面において、美観性の高い改修方法を提供することを目的とする。
このような課題を解決するため、本発明者は鋭意検討の結果、骨材含有化粧面に、特定の調整層と意匠層を形成する改修方法に想到し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下の特徴を有するものである。
1.骨材含有化粧面の改修方法であって、
チクソトロピックインデックス値(TI値)が1.5以上の第1クリヤーコート材を塗付して調整層を形成する工程、
第2クリヤーコート材を塗付して意匠層を形成する工程、
を含み、
上記意匠層の60度鏡面光沢度が25以下であることを特徴とする改修方法。
2.上記調整層の隠蔽率が85%以下であることを特徴とする1.に記載の改修方法。
3.上記意匠層の隠蔽率が85%以下であることを特徴とする1.または2.に記載の改修方法。
本発明によれば、骨材含有化粧面において、色調ムラや艶ムラ等を抑制し、美観性に優れた化粧面を形成することができる。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
本発明は、骨材含有化粧面の改修方法であって、調整層と意匠層を形成する工程を含むことを特徴とする。本発明は、骨材含有化粧面が、経年劣化した場合や何らかの欠損を生じた場合等に好適な改修方法である。
<骨材含有化粧面>
本発明の改修方法の対象となる骨材含有化粧面(以下、「化粧面」、「改修面」ともいう)としては、例えば、合成樹脂と骨材を含む組成物(塗料、塗材、仕上げ材)を塗装して得られる化粧面、あるいは合成樹脂と骨材を含む組成物をシート状や板状に成形した建材を貼り付けた化粧面等が挙げられる。また、その表面には、何らかの保護層を有するものであってもよい。
骨材含有化粧面を構成する合成樹脂としては、特に限定されず、通常使用可能なものを用いることができる。このような樹脂の形態としては、例えば、溶剤可溶型樹脂、非水分散型樹脂、無溶剤型樹脂、水分散型樹脂、水溶性樹脂等が挙げられる。樹脂の種類としては、例えば、エチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、アミノ樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリルシリコン樹脂、アクリル酢酸ビニル樹脂、アクリルウレタン樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。
骨材としては、粒状と認識されるものであり、例えば、自然石、自然石の粉砕物等の天然骨材、及び着色骨材等の人工骨材から選ばれる少なくとも一種以上を好適に使用することができる。具体的には、例えば、大理石、御影石、蛇紋岩、花崗岩、蛍石、寒水石、長石、珪石、珪砂、及びこれらの粉砕物、陶磁器粉砕物、セラミック粉砕物、ガラス粉砕物、ガラスビーズ、樹脂粉砕物、樹脂ビーズ、金属粒等や、それらの表面を着色コーティングしたもの等が挙げられる。これらは1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
骨材の粒度は、化粧面の模様等に応じ設定されるものであり、好ましくは5.6mm未満(より好ましくは20μm超4.75mm未満、さらに好ましくは25μm超2mm未満、さらに好ましくは38μm超850μm未満)である。なお、骨材の粒度は、JIS Z8801-1:2019に規定される金属製網ふるいを用いたふるい分けによって測定される。
上記樹脂と上記骨材の混合比率は、固形分換算で、骨材の合計量100重量部に対し、樹脂が好ましくは1重量部以上50重量部以下(より好ましくは2重量部以上30重量部以下、さらに好ましくは3重量部以上25重量部以下)である。このような比率であれば、骨材に由来する微細な凹凸形状を有する凝集模様(例えば、石肌模様等)を得ることができる。
また、骨材含有化粧面は、本発明の効果を著しく損なわない限り、必要に応じ、上記以外の成分(添加剤)を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、可塑剤、防藻剤、抗菌剤、消臭剤、吸着剤、難燃剤、増粘剤、消泡剤、架橋剤、着色顔料、体質顔料、光輝性顔料、蓄光顔料、蛍光顔料、繊維、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、触媒等が挙げられる。
さらに、本発明の骨材含有化粧面は、その表面に石材調模様、木目調模様、目地模様等の凹凸模様を有するものであってもよい。本発明の改修方法では、これらの凹凸模様を活かしたまま改修することができる。凹凸状の高低差が、好ましくは0.2~6mm以下(より好ましくは0.3~5.5mm以下)の範囲内の場合、本発明の効果を十分に発揮することができる。なお、本発明において、「a~b」は「a以上b以下」と同義である。
<調整層>
本発明では、第1クリヤーコート材を塗付して調整層を形成することを特徴とする。本発明の第1クリヤーコート材は、チクソトロピックインデックス値(TI値)が1.5以上(好ましくは1.8~8.0、より好ましくは2.0~6.0、さらに好ましくは2.5~5.0)であることを特徴とする。本発明では、第1クリヤーコート材の粘性特性をこのような条件に設定することで、骨材含有化粧面への吸い込みムラを抑制することができため、骨材含有化粧面の表面状態を正常な(均質な)状態に調整することができる。これにより、次工程で均一な意匠層を形成することがき、美観性に優れた仕上りを得ることができる。
なお、本発明におけるTI値は、BH型回転粘度計を用い、下記(式1)により求められる値である。
(式1)TI値=η1/η2
但し、
η1:2rpmにおける粘度(Pa・s:2回転目の指針値、測定温度:23℃)
η2:20rpmにおける粘度(Pa・s:4回転目の指針値、測定温度:23℃)
また、本発明の第1クリヤーコート材の粘度は、好ましくは0.3~10Pa・s(より好ましくは0.5~8Pa・s)である。なお、本発明における粘度は、BH型粘度計による20rpmにおける粘度(4回転目の指針値)を測定(測定温度:23℃)することにより求められる値である。
また、第1クリヤーコート材により形成される調整層は、隠蔽率が好ましくは85%以下(より好ましくは0~83%、さらに好ましくは1~80%)である。隠蔽率がこのような範囲であることにより、骨材含有化粧面を活かし、美観性を高める改修を行うことができる。
なお、上記隠蔽率は、隠蔽率試験紙の上に第1クリヤーコート材を塗付厚が150μmとなるように塗付した試験体を用い、色彩色差計「CR-300」(ミノルタ株式会社製)を用い、下記(式2)により求められる値である。
(式2)隠蔽率(%)=(隠蔽性試験紙の黒地部で測色したY値/隠蔽性試験紙の白地部で測色したY値)×100
本発明の第1クリヤーコート材は、合成樹脂及び必要に応じその他の成分を含み、上記条件を満たす被膜を形成可能なものであればよい。
合成樹脂としては、その被膜が透明性を有するものが使用できる。このような樹脂の形態としては、例えば、溶剤可溶型樹脂、非水分散型樹脂、無溶剤型樹脂、水分散型樹脂、水溶性樹脂等が挙げられ、この中でも水分散型樹脂(樹脂エマルション)が好適である。樹脂の種類としては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリルシリコン樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂等、あるいはこれらの複合物等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用できる。このような樹脂は、架橋反応を生じる性質を有するものであってもよい。
第1クリヤーコート材のTI値を上記範囲に設定する方法としては、増粘剤を添加することが好ましい。増粘剤としては、有機系増粘剤、無機系増粘剤が挙げられる。本発明では、無機系増粘剤を含むことが好ましい。
有機系増粘剤としては、例えば、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、アルカリ膨潤型増粘剤、疎水変性アルカリ膨潤型増粘剤、ウレタン会合性増粘剤等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用できる。
無機系増粘剤としては、例えば、無機層状化合物、またはシリカエアロジル、ヒュームドシリカ等が使用できる。本発明では、無機層状化合物を含むことが好ましい。無機層状化合物としては、例えば、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、サポナイト、ソーコナイト、バイデライト、ノントロナイト等の天然または合成のスメクタイト粘土鉱物;ケイ酸アルミニウムマグネシウム;及び、これらとカルボキシビニルポリマー、キサンタンガム、グアーガム等の有機高分子より変性された誘導体等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用できる。
また、本発明の無機系増粘剤は、1%分散水溶液の透過率が90%以上であることが好ましい。さらには、無機系増粘剤に含まれる無機層状化合物の粒子径は、好ましくは5~50nm、その厚みは、好ましくは0.5nm~2nmである。このような場合、第1クリヤーコート材により形成される調整層の透明性を損なうことがなく、本発明の効果を十分に発揮することができる。
第1クリヤーコート材のTI値を上記範囲に設定する別の手法として、例えば、揮発性アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等)を添加してもよい。
さらに、第1クリヤーコート材には、必要に応じ、例えば、着色顔料、体質顔料、艶消し剤、防藻剤、抗菌剤、消臭剤、吸着剤、難燃剤、消泡剤、造膜助剤、凍結防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、触媒等を配合することができる。なお、第1クリヤーコート材は、着色顔料を含まない態様も好適である。
第1クリヤーコート材の塗付方法としては、公知の器具、例えば、スプレー、ローラー等が使用できる。また、第1クリヤーコート材は、塗付時に各種溶媒で希釈することができ、塗付時の固形分は、好ましくは10~80重量%(より好ましくは15~60重量%)であり、その単位面積当たりの塗付け量は、好ましくは10~500g/m(より好ましくは20~300g/m)である。このような場合、本発明の効果を十分に発揮することができる。また、第1クリヤーコート材の硬化は、自然乾燥による硬化でもよいし、熱等を加えて強制的に硬化させてもよい。
<意匠層>
本発明では、上記調整層を形成後、意匠層を形成することを特徴とする。本発明の意匠層は、60度鏡面光沢度(以下、単に「光沢度」ともいう。)が25以下(好ましくは3~20、より好ましくは5~15)であることを特徴とする。本発明では、第2クリヤーコート材の光沢度がこのような条件を満たすことにより、艶消し調の化粧面を形成することができる。特に、上記調整を形成後に、このような意匠層を形成することにより、色ムラや艶ムラをよりいっそう抑えることができ、見る角度によって光沢度の差を生じることが少ない優れた美観性を有する化粧面を形成することができる。
なお、本発明における光沢度とは、JIS K5600-4-7「鏡面光沢度」に準じて測定される値である。具体的には、ガラス板の片面に、すきま150μmのフィルムアプリケータを用いて第2クリヤーコート材を塗り、塗面を水平に置いて標準状態で48時間乾燥したときの鏡面光沢度(測定角度60度)を測定することによって得られる値である。
第2クリヤーコート材は、合成樹脂、及び必要に応じ艶消し剤を含むものが使用できる。第2クリヤーコート材(意匠層)の光沢度は、例えば、樹脂成分の種類、比率等を調整することにより設定できる。2種以上の樹脂を複合化することによって、光沢度を調整することもできる。また、第2クリヤーコート材が艶消し剤を含む場合は、艶消し剤の種類、比率等を調整することによって、光沢度を設定することができる。
艶消し剤としては、公知の有機系艶消し剤、無機系艶消し剤を使用することができる。
有機系艶消し剤としては、例えば、有機樹脂粒子が使用でき、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリテトラフルオロエチレン、アクリル樹脂、球状の架橋アクリル樹脂粒子、架橋ウレタン樹脂粒子等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用することができる。なお、有機樹脂粒子の平均粒子径は、好ましくは50μm未満(好ましくは0.5μm以上30μm以下)である。
無機系艶消し剤としては、例えば、体質顔料が使用でき、例えば、重質炭酸カルシウム、軽微性炭酸カルシウム、カオリン、クレー、陶土、チャイナクレー、珪藻土、含水微粉珪酸、タルク、バライト粉、硫酸バリウム、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、シリカ粉、水酸化アルミニウム等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用できる。なお、体質顔料の粒子径は、好ましくは50μm未満(好ましくは0.5μm以上30μm以下)である。本発明では、無機系艶消し剤を含むことが好ましい。これにより、本発明の効果をよりいっそう高めることができる。
上記艶消し剤の混合比率は、固形分換算で、合成樹脂100重量部に対し、好ましくは0.1~50重量部(より好ましくは0.3~45重量部、さらに好ましくは0.5~40重量部)である。このような範囲の場合、意匠層の光沢度が上記範囲に設定され、均一な艶調整(艶低減化)が可能となり、本発明の効果を十分に発揮することができる。
本発明の第2クリヤーコート材には、さらに、着色顔料及び/または骨材を含むことができる。着色顔料は、種々の色彩を付与する目的で使用されるものであり、骨材は、種々の色彩及び質感を高める目的で使用される。
着色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、ランプブラック、ボーンブラック、黒鉛、黒色酸化鉄、銅クロムブラック、コバルトブラック、銅マンガン鉄ブラック、べんがら、モリブデートオレンジ、パーマネントレッド、パーマネントカーミン、アントラキノンレッド、ペリレンレッド、キナクリドンレッド、黄色酸化鉄、チタンイエロー、ファーストイエロー、ベンツイミダゾロンイエロー、クロムグリーン、コバルトグリーン、フタロシアニングリーン、群青、紺青、コバルトブルー、フタロシアニンブルー、キナクリドンバイオレット、ジオキサジンバイオレット、アルミニウム顔料、パール顔料、光輝性顔料等が挙げられる。これら着色顔料の1種または2種以上を用いることができる。なお、着色顔料の平均粒子径は、好ましくは5μm以下(より好ましくは2μm以下)である。
上記着色顔料の混合比率は、固形分換算で、合成樹脂100重量部に対し、好ましくは0.1~10重量部(より好ましくは0.3~8重量部、さらに好ましくは0.5~5重量部)である。このような範囲の場合、骨材含有化粧面の意匠性(模様等)を損なうことなく、かつ意匠層があいまって、美観性に優れた仕上りを得ることができる。なお、顔料を合成樹脂に混合する際には、各顔料の分散液の形態で混合することができる。
骨材としては、上記骨材含有化粧面に記載の骨材から選ばれる少なくとも1種以上が挙げられる。第2クリヤーコート材では、骨材の粒度は、好ましくは212μm未満(より好ましくは20μm超180μm未満、より好ましくは38μm超150μm未満)である。なお、骨材の粒度は、上述のふるい分けによって測定されるものであり、第2クリヤーコート材に配合される骨材中に、上記範囲を満たす骨材の含有量が好ましくは70重量%以上(より好ましくは80重量%以上)である。このような粒度を満たす骨材を使用することにより、上記骨材含有化粧面の凹凸模様を損なうことなく、質感を高めることができる。また、骨材は有色(無色透明ではない)骨材を使用することが好ましく、特に表面が着色コーティングされた着色骨材(例えば、着色珪砂等)を使用することが好ましい。これにより、目的とする色目及び質感を同時に付与することができる。
上記骨材の混合比率は、固形分換算で、合成樹脂100重量部に対し、好ましくは5~200重量部(より好ましくは10~180重量部)である。このような範囲の場合、本発明の効果を十分に発揮することができる。
さらに、第2クリヤーコート材には、必要に応じ、例えば、防藻剤、抗菌剤、消臭剤、吸着剤、難燃剤、消泡剤、造膜助剤、凍結防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、触媒等を配合することができる。
上記第2クリヤーコート材により形成される意匠層の隠蔽率は、好ましくは85%以下(より好ましくは0~83%、さらに好ましくは1~80%)である。また、上記調整層と上記意匠層の積層体の隠蔽率は、好ましくは85%以下(より好ましくは0~83%、さらに好ましくは1~80%)である。隠蔽率がこのような範囲であることにより、骨材含有化粧面の意匠(色相、模様等)を隠蔽することがなく、骨材含有化粧面と意匠層があいまって、美観性に優れた仕上りを得ることができる。
なお、上記隠蔽率の測定方法としては、上記調整層と同様の測定方法により算出できる。ただし、意匠層の隠蔽率は、隠蔽率試験紙の上に第2クリヤーコート材が骨材を含まない場合は塗付厚が150μm、骨材を含む場合は250μmとなるように塗付した試験体を用いる。また、上記調整層と上記意匠層の積層体の隠蔽率は、第1クリヤーコート材を塗付厚が150μmとなるように塗付し乾燥(3時間、23℃)後、第2クリヤーコート材を塗付厚が250μmとなるように塗付した試験体を用いる。
さらに、意匠層の色相は、上記骨材含有化粧面の色相(色目)と同系色(近似色・類似色・共色)であることが好ましい。このような場合、骨材含有化粧面と、意匠層の色相があいまって、よりいっそう美観性に優れた仕上りを得ることができる。また、意匠層中に骨材を含む場合、上記骨材含有化粧面の色相(色目)と同系色(近似色・類似色・共色)の骨材を含むことにより、統一感のある意匠性を付与することができ、同系色以外の骨材を含む場合は、アクセント意匠を付与することができる。
第2クリヤーコート材の塗付方法としては、公知の器具、例えば、スプレー、ローラー等が使用できる。また、第2クリヤーコート材は、塗付時に各種溶媒で希釈することができ、塗付時の固形分は、好ましくは10~80重量%(より好ましくは15~60重量%)であり、その単位面積当たりの塗付け量は、好ましくは10~500g/m(より好ましくは20~300g/m)である。このような場合、本発明の効果を十分に発揮することができる。また、第2クリヤーコート材の硬化は、自然乾燥による硬化でもよいし、熱等を加えて強制的に硬化させてもよい。
本発明において、意匠層は、2種以上の第2クリヤーコート材を塗付した積層被膜とすることもできる。例えば、第2クリヤーコート材として、合成樹脂及び顔料を含むクリヤーコート材を塗付後、合成樹脂及び骨材を含むクリヤーコート材を塗付する態様等が挙げられる。
本発明の改修方法では、上記意匠層を形成後、本発明の効果を阻害しない限り、例えば表面保護、耐候性向上、耐汚染性等の目的で、最表面にクリヤーコート材を塗付して、無色透明のクリヤー層を設けることもできる。このようなクリヤー層は、艶有り、艶消し(7分艶、5分艶、3分艶等を含む)のいずれであってもよい。
以下に実施例を示し、本発明の特徴をより明確にする。
<骨材含有化粧面>
下記の化粧面を屋外曝露により劣化させたものを使用した。
・化粧面1
基材(スレート板)上に、骨材(粒度:200μm~400μm)100重量部に対してアクリル樹脂を20重量部含む骨材含有仕上げ材により形成された化粧面(砂岩調模様、凹凸状の高低差(最大値):3.0mm、色調:茶系)。
・化粧面2
基材(スレート板)上に、骨材(粒度:200μm~400μm)100重量部に対してアクリル樹脂を20重量部含む組成物をシート状に成形した建材を貼り付けた化粧面(木目調模様、凹凸状の高低差(最大値):0.5mm、色調:茶系)。
<第1クリヤーコート材>
・(1-1)
アクリル樹脂エマルション(固形分:50重量%)200重量部、増粘剤(ヒドロキシエチルセルロース)0.06重量部、添加剤(造膜助剤等)を含むクリヤーコート材(TI値:1.5、隠蔽率:65%)
・(1-2)
上記クリヤーコート材(1-1)100重量部に、イソプロピルアルコールを10重量部含むクリヤーコート材(TI値:2.2、隠蔽率:65%)
・(1-3)
上記クリヤーコート材(1-1)100重量部に、増粘剤として合成スメクタイト粘土鉱物を0.15重量部含むクリヤーコート材(TI値:3.5、隠蔽率:65%)
・(1-4)
上記クリヤーコート材(1-1)100重量部に、水を10重量部含むクリヤーコート材(TI値:1.0、隠蔽率:65%)
<第2クリヤーコート材>
・(2-1)
アクリル樹脂エマルション(固形分:50重量%)200重量部、艶消し剤[ポリエチレンワックスエマルション、平均粒子径:5μm、固形分:40重量%]10重量部を含むクリヤーコート材を含むクリヤーコート材(60度鏡面光沢度;16、隠蔽率:65%)
・(2-2)
アクリル樹脂エマルション(固形分:50重量%)200重量部、体質顔料[重質炭酸カルシウム:焼成クレー:珪藻土(重量比)=2:5:1、平均粒子径:3~12μm]15重量部を含むクリヤーコート材(60度鏡面光沢度:8.0、隠蔽率:70%)
・(2-3)
アクリル樹脂エマルション(固形分50重量%)200重量部、体質顔料[重質炭酸カルシウム、平均粒子径:1.5μm]3重量部を含むクリヤーコート材(60度鏡面光沢度:13、隠蔽率:65%)
・(2-4)
アクリル樹脂エマルション(固形分50重量%)200重量部、体質顔料[重質炭酸カルシウム:焼成クレー:珪藻土(重量比)=2:5:1、平均粒子径:3~12μm]15重量部、増粘剤(ヒドロキシエチルセルロース)0.06重量部、着色顔料(酸化チタン、黄色酸化鉄、カーボンブラック、べんがら)3重量部、含むクリヤーコート材(60度鏡面光沢度:7.5、隠蔽率:72%))
・(2-5)
アクリル樹脂エマルション(固形分50重量%)200重量部、体質顔料[重質炭酸カルシウム:焼成クレー:珪藻土(重量比)=2:5:1、平均粒子径:3~12μm]15重量部、着色珪砂(粒度:45μm超150μm未満、茶色系)90重量部を含む茶系骨材含有クリヤーコート材(60度鏡面光沢度:8.5、隠蔽率:70%)
(実施例1~9、比較例1)
表1に示す組み合わせで、化粧面に対し、第1クリヤーコート材を塗付(単位面積当たりの重量80g/m)し、硬化(23℃下、3時間)させ調整層を形成後、第2クリヤーコート材を塗付(単位面積当たりの重量80g/m)し、硬化(23℃下、3時間)させ意匠層を形成し、化粧面を改修した。
改修後の化粧面を目視で観察し、色ムラ、艶ムラがなく美観性に優れるものを「AA」、色ムラ、艶ムラが認められたものを「D」とする5段階(優:AA>A>B>C>D:劣)で行った。
Figure 2023078745000001

Claims (3)

  1. 骨材含有化粧面の改修方法であって、
    チクソトロピックインデックス値(TI値)が1.5以上である第1クリヤーコート材を塗付して調整層を形成する工程、
    第2クリヤーコート材を塗付して意匠層を形成する工程、
    を含み、
    上記意匠層の60度鏡面光沢度が25以下であることを特徴とする改修方法。
  2. 上記調整層の隠蔽率が85%以下であることを特徴とする請求項1に記載の改修方法。
  3. 上記意匠層の隠蔽率が85%以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の改修方法。

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