JP2023076332A - 集配システム、集配センタ装置、および集配管理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】建物に入構して行う物品の集配の確実性を向上させる。
【解決手段】集配システムは、自律的に移動して物品を建物内の集配場所へ送り届けるモビリティと、モビリティの仕様を表す仕様情報を保持し、モビリティによる物品の送り届けを管理する集配センタ装置と、建物に関する建物情報を保持し、建物内でのモビリティの移動を支援するビル内配送管理システムとを有する。集配センタ装置とビル内配送管理システムとが連携して、物品を建物内の集配場所へ送り届けるモビリティを決定する。集配センタ装置が、モビリティに、集配場所への物品の送り届けを指示する。モビリティが、集配センタ装置からの指示に従って集配場所への物品の送り届けを実施する。
【選択図】図1
【解決手段】集配システムは、自律的に移動して物品を建物内の集配場所へ送り届けるモビリティと、モビリティの仕様を表す仕様情報を保持し、モビリティによる物品の送り届けを管理する集配センタ装置と、建物に関する建物情報を保持し、建物内でのモビリティの移動を支援するビル内配送管理システムとを有する。集配センタ装置とビル内配送管理システムとが連携して、物品を建物内の集配場所へ送り届けるモビリティを決定する。集配センタ装置が、モビリティに、集配場所への物品の送り届けを指示する。モビリティが、集配センタ装置からの指示に従って集配場所への物品の送り届けを実施する。
【選択図】図1
Description
本開示は、建物に入構して行う物品の集配を実現するための技術に関する。
特許文献1には、物品搬送ロボットによる建物内の届先人への物品搬送を可能とする技術が開示されている。
特許文献1の物品搬送システムは、届先人の居所まで物品を搬送可能な自走パレットと、建物内を走行可能な案内ロボットとを備える。案内ロボットは、BIMデータ記憶部、確認部、経路作成部(経路取得部)、および指示部を備える。BIMデータ記憶部は、案内ロボットが配置された在籍建物の内部構造データを記憶可能である。確認部は、在籍建物の入館口で待機する自走パレットに届先情報を問い合わせる。経路作成部は、届先情報に含まれる届先人が在籍建物の利用者に含まれる場合に、在籍建物の内部構造データに基づく、自己位置から届先人の居所までの経路を取得する。指示部は、自走パレットに対して、案内ロボットを先導とする追従運転の実行を指示する。案内ロボットは、カメラおよびライダー(LiDAR)ユニットを備え、周辺環境の情報を取得して自律走行制御に利用する。
特許文献1の技術は、建物の入館口で待機する自走パレットを案内ロボットが建物内の届先人の居所まで先導するものであるため、自走パレットが建物の入館口に到着するまで、建物内の届先人の居所に到達できるかどうか分からない。そのため、必ずしも確実に建物内の届先人の居所まで物品を配送できるとは限らない。
本開示のひとつの目的は、建物に入構して行う物品の集配の確実性を向上させる技術を提供することである。
本開示のひとつの態様による集配システムは、自律的に移動して物品を建物内の集配場所へ送り届けおよび/または前記集配場所で物品を受け取る複数の移動体装置と、前記移動体装置のそれぞれの仕様を表す仕様情報を保持し、前記移動体装置による物品の送り届けおよび/または受け取りを管理する集配センタ装置と、前記建物内の移動に関する情報である建物情報を保持し、前記建物内での前記移動体装置の移動を支援する建物内移動支援装置と、を有し、前記集配センタ装置と前記建物内移動支援装置とが連携して、物品を建物内の集配場所へ送り届けおよび/または前記集配場所で物品を受け取る移動体装置を決定し、前記集配センタ装置が、前記決定された移動体装置に、前記集配場所への物品の送り届けおよび/または前記集配場所での物品の受け取りを指示し、前記移動体装置が、前記集配センタ装置からの指示に従って前記集配場所への物品の送り届けおよび/または前記集配場所での物品の受け取りを実施する。
本開示のひとつの態様によれば、物品の集配の確実性を向上させることができる。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態における集配システムのブロック構成図である。
図1は、第1の実施の形態における集配システムのブロック構成図である。
本形態における集配システムは図1に示すように、複数のモビリティ102と、集配センタ装置103と、ビル内配送管理システム101とが、ネットワーク104を介して接続可能に構成されている。
移動体装置の一例であるモビリティ102は、集配センタ装置103からの指示に従って、モビリティ102が現在いる配送開始点から、集配場所を有する建物であるビルまでを自律走行し、さらにビル内配送管理システム101から取得するビルに関する建物情報を使用してビル内を自律走行する。それにより、モビリティ102は、集配センタ装置103からの指示に従って自律的に移動して物品を建物内の集配場所へ送り届けたり、集配場所で物品を受け取ったりする。モビリティ102としては、車道や歩道と建物内にて荷物を運搬して移動可能な無人移動体であって、例えば、無人車両やロボット、ドローン等である。
複数のモビリティ102はそれぞれ、送受信部119と、管理部120と、自己情報格納部121と、ビル情報格納部122と、屋内用統合部123と、屋外用統合部124とセンサ群125と、広域地図129と、GPS(Global Positioning System)130と、統合仕様切替部131と、自律走行プログラム132とを有している。
送受信部119は、ネットワーク104を介して集配センタ装置103およびビル内配送管理システム101と通信を行う。
管理部120は、集配センタ装置103やビル内配送管理システム101から送信されてくる情報を送受信部119を介して受信するとともに、ビル内配送管理システム101に対して、物品の集配場所を有する建物であるビルへの到着や物品の集配を完了した旨を送受信部119を介して送信する。また、管理部120は、自己情報格納部121に格納された自己の仕様を表す仕様情報と、GPS130にて検出される自己の位置情報とを自律走行プログラム132に渡す。また、管理部120は、送受信部119を介して受信したビルに関する建物情報をビル情報格納部122に格納する。
センサ群125は、カメラ126と、TOF(Time Of Flight)127と、LiDAR(Light Detection and Ranging)128とを有しており、モビリティ102の周辺の環境情報を取得する。
屋内用統合部123は、ビル情報格納部122に格納されたビルに関する建物情報と、センサ群125にて取得した環境情報とを統合し、集配場所を有するビル内における移動情報を生成する。
屋外用統合部124は、広域地図129と、センサ群125にて取得した環境情報とを統合し、集配場所を有するビルまでの移動情報を生成する。
統合仕様切替部131は、GPS130にて検出されたモビリティ102の位置情報に基づいて、屋内用統合部123にて生成された移動情報と、屋外用統合部124にて生成された移動情報とのいずれか一方を自律走行プログラム132に渡す。
自律走行プログラム132は、モビリティ102を無人で自動走行させるためのプログラムである。
集配センタ装置103は、複数のモビリティ102のそれぞれの仕様を表す仕様情報を保持し、モビリティ102による物品の送り届けや受け取りを管理するものであって、ビル内配送管理システム101と連携して、物品を集配場所へ送り届けたり物品を受け取ったりするモビリティ102を決定し、決定されたモビリティ102に対して、集配場所への物品の送り届けや集配場所での物品の受け取りを指示する。
集配センタ装置103は、送受信部133と、配送管理部134と、配送経路探索部135と、管轄内地図格納部136と、所属モビリティ情報格納部137とを有している。
送受信部133は、ネットワーク104を介してモビリティ102およびビル内配送管理システム101と通信を行う。
配送管理部134は、送受信部133を介して受け付けた配送依頼に応じて、所属モビリティ情報格納部137に格納されたモビリティ102の仕様情報を参照し、物品の集配場所への送り届けや集配場所での物品の受け取りを実施するモビリティ102の候補を選択する。配送管理部134は、ビル内配送管理システム101に対して、選択したモビリティ102の候補と、物品の送り届け先や物品の受け取り元となる集配相手先とを指定して、建物内で集配相手先の集配場所である相手先集配場所までモビリティ102が移動可能か否かを、送受信部133を介して問合わせる。その際、配送管理部134は、所属モビリティ情報格納部137に格納されたモビリティ102の仕様情報のうち、選択したモビリティ102の候補の仕様情報をビル内配送管理システム101に通知する。そして、配送管理部134は、この問い合わせに対してビル内配送管理システム101が判定した判定結果が、問い合わせたモビリティ102が相手先集配場所まで移動可能であるというものであれば、ビル内配送管理システム101から取得した制約情報に基づいて、モビリティ102に対して、集配場所への物品の送り届けや集配場所での物品の受け取りを、送受信部133を介して指示したり、あるいは配送計画の見直しを図ったりする。
配送経路探索部135は、管轄内地図格納部136に格納された地図情報を参照し、送受信部133を介して受け付けた配送依頼に応じて、相手先集配場所を有する建物であるビルまでの配送経路を探索する。
ビル内配送管理システム101は、建物であるビル内の移動に関する情報である建物情報を保持し、ビル内でのモビリティ102の移動を支援する建物内移動支援装置である。ビル内配送管理システム101は、集配センタ装置103から通知されるモビリティ102の仕様情報を取得し、それに対するモビリティ102への制約情報を提示する。
ビル内配送管理システム101は、送受信部105と、管理部106と、判定部107と、顧客リスト108と、目的地決定部109と、宛先リスト110と、経路探索シミュレータ111と、構内地図112と、センサ群113と、統合部116と、制約抽出部117と、提示部118とを有している。
送受信部105は、ネットワーク104を介してモビリティ102および集配センタ装置103と通信を行う。
管理部106は、送受信部105を介して受信した情報のうち、集配センタ装置103に関する情報を判定部107に転送し、集配場所およびそれを有する建物(ビル)に関する情報、並びに集配センタ装置103から通知されたモビリティ102の仕様情報を目的地決定部109に転送する。
判定部107は、管理部106から転送されてきた集配センタ装置103に関する情報と顧客リスト108とを比較し、集配センタ装置103が信頼できるか否かを判定し、その結果を管理部106に返信する。
目的地決定部109は、集配センタ装置103が信頼できるのであれば、集配場所およびそれを有する建物(ビル)と宛先リスト110とを比較し、建物(ビル)内のフロア情報を取得し、その結果と、集配センタ装置103から通知されたモビリティ102の仕様情報とを経路探索シミュレータ111に転送する。
構内地図112は、三次元の建物データあるいは二次元の建物データからなる建物情報であり、フロアを構成する部屋や人やモビリティが移動可能な経路といった建物(ビル)内の地図を示す建物内地図情報と、建物(ビル)内の経路のプロファイルを示す経路プロファイル情報がと含まれるものとする。経路プロファイル情報とは、通路部分の表面形状や段差も含めた情報とし、ビルのエントランスから各部屋へのエレベータ含めた移動手段情報、段差情報、高さ毎の通路幅情報、アクセス権限を管理している。
センサ群113は、建物内に設置された、カメラ114とTOF115とを有しており、建物内の経路の状態を観察してその観察結果を取得している。
統合部116は、構内地図112と、センサ群113にて取得した観察結果とを統合し、建物の空間データを経路探索シミュレータ111に転送する。
経路探索シミュレータ111は、統合部116から転送された空間データを参照して、建物であるビルのエントランスから、目的地決定部109から転送されるフロア情報によって指定される相手先集配場所までの経路を探索する。具体的には経路探索シミュレータ111は、統合部116から転送された空間データに含まれる建物内地図情報に基づいて、建物のエントランスから相手先集配場所までの経路を探索し、探索で得られた経路について、目的地決定部109から通知されたモビリティ102の仕様情報と、統合部116から転送された空間データに含まれる経路プロファイル情報とに基づいて、モビリティ102の相手先集配場所までの移動をシミュレーションする。また経路探索シミュレータ111は、センサ群113にて取得された観察結果を継続的に取得しており、モビリティ102が建物のエントランスに到着したことを送受信部105を介して受信すると、目的地決定部109から通知されたモビリティ102の仕様情報と、統合部116から転送された空間データに含まれる経路プロファイル情報と、センサ群113から取得した観察結果とに基づいて、モビリティ102の相手先集配場所までの移動をシミュレーションする。
制約抽出部117は、経路探索シミュレータ111におけるシミュレーションの結果、モビリティ102が移動の際に制約を受ける耐重量や通路幅、ゲート高等を抽出して提供する。
提示部118は、経路探索シミュレータ111におけるシミュレーション結果に基づいて、モビリティ102が相手先集配場所まで移動可能か否か判定し、判定結果を送受信部105を介して集配センタ装置103に応答する。具体的には、提示部118は、モビリティ102が相手先集配場所まで移動可能な場合は、その旨を集配センタ装置103に通知する。また、モビリティ102が相手先集配場所まで移動不可の場合も集配センタ装置103に通知し、必要であれば集配センタ装置103が、配送を実施するモビリティ102を異ならせても構わない。提示部118は、モビリティ102が相手先集配場所まで移動可能であると判定した場合には、モビリティ102に対して、ビルのエントランスから相手先集配場所までの経路を示す経路案内情報を送受信部105を介して送って建物への入構を許可する。
なお、ビル内配送管理システム101および集配センタ装置103は、コンピュータによって構成することもできる。ビル内配送管理システム101あるいは集配センタ装置103の各部の処理をソフトウェアプログラムに記述し、ソフトウェアプログラムをコンピュータに実行させることによりビル内配送管理システム101あるいは集配センタ装置103を実現できる。
以下に、上記のように構成された集配システムの動作について説明する。なお、以下の説明においては、モビリティ102が物品を建物内の集配場所に送り届けるものを例に挙げるが、モビリティ102が建物内の集配場所で物品を受け取るものにも適用できる。
まず、図1に示したビル内配送管理システム101においてビル内の経路を探索する処理について説明する。
図2は、図1に示したビル内配送管理システム101においてビル内の経路を探索する処理を説明するための図である。図において、(a)は統合部116にて統合されたデータを示す図である。(b)は経路探索シミュレータ111にて探索された経路をモビリティの視点から見た画像を示す図である。
建物の静的データの一例としては、BIM(Building Information Modeling)があり、建物の建築前に設計されており、構内地図112として登録されている。一方、センサ群113においては、建物内の各所に設置された、例えばカメラ114やTOF115やLiDAR等を使用して、建物内の変化、例えば静物の設置物の有無や、ヒトの入場や移動が建物の動的なデータとして観察されている。統合部116においては、これら建物の静的なデータと動的なデータとを統合する。
図2における(a)に示すように、構内地図112として登録されたBIMデータ201と、センサ群113を構成するセンサ202によってセンシング対象203がセンシングされた三次元データとが統合部116にて統合され、センサ205とセンシング対象206とエレベータ207とが配置された建物の空間データ204が生成される。なお、図ではセンシング対象206を植木鉢としているが、設置された植木鉢以外の場合もあるし、ヒトの場合もあるし、配送モビリティの場合もある。このように、建物情報には、建物のBIMと、建物の三次元データとの少なくともいずれか一方が含まれている。
センサ202は、建物のセンシング範囲にある物体を検出するためのデバイスであり、例えばカメラやLiDARやTOFセンサとし、植木鉢のような静物やヒトなどのセンシング対象203を観察、検知する。
統合部116は、BIMデータ201と、センサ202がセンシングして取得した検知データとを一つの表現空間に統合し、いわゆる現場を再現した仮想空間を示す空間データ204を生成する。
経路探索シミュレータ111は、統合部116にて生成された空間データ204が入力されると、建物であるビル内をモビリティ102が移動する経路について、建物内の現場が再現された仮想空間内を可視化したり、仮想空間内のヒトやモビリティの移動や人やモビリティの視点からの景色および見え方をシミュレートしたり、建物内の情報を可視化したりすることで、シミュレーション結果可視化例208を生成する。図2における(b)には、シミュレーション結果可視化例208として、エレベータ209内から経路およびそこに存在するセンシング対象210を見た画像が示されている。
図3は、図2に示したシミュレーション結果可視化例208においてモビリティ102が物品の相手先集配場所まで移動できるか否かをシミュレーションした結果を説明するための図である。
図2に示したシミュレーション結果可視化例208におけるモビリティ102の移動経路は、モビリティ102の幅や高さ、稼働性能で最適な経路が異なるという考えに基づいて、モビリティ102の仕様情報を用いて計算される。
図3において(a)~(e)に示すように、建物(ビル)のx階の部屋Aが物品の相手先集配場所に指定された場合を想定すると、図3における(a)に示すように、建物の1階については、エントランス301から受付カウンター30の横を通過してエレベータ302までの経路304が示される。
また、物品の相手先集配場所があるx階においては、図3における(b)に示すように、エレベータ302から部屋Aの相手先集配場所305までの最短の経路306が示される。
また、図3における(c)に示すように、x階のエレベータ302から部屋Aの相手先集配場所305までの最短の経路306を選択できない場合の代替の経路307が示される。
また、図3における(d)に示すように、x階のエレベータ302から部屋Aの相手先集配場所305までモビリティ102が移動できない場合の代替の相手先集配場所308までの経路309が示される。
また、図3における(e)に示すように、モビリティ102が物品の相手先集配場所があるx階に移動できない場合の代替の1階の集配場所310までのエントランス301からの経路311が示される。
これらの図3において(a)~(e)に示した経路304,306,307,309,311は、作業員に対して、あるいはカメラを搭載したモビリティ102となる配送ロボットに対して経路探索を指示するための可視化画面として提示しても良いし、配送ロボットに対してデータとして送信しても良い。
次に、図1に示した集配システムの集配センタ装置103、ビル内配送管理システム101およびモビリティ102における処理について説明する。
図4は、図1に示した集配システムの集配センタ装置103における処理の一例を説明するためのフローチャートである。
集配センタ装置103は、顧客や配送基幹センタからの配送依頼の有無を確認し、配送依頼を受け付けると(ステップS401)、まず、配送管理部134において、配送する物品となる一定数の荷物についてその内容を集計し(ステップS402)、所属モビリティ情報格納部137を参照し、集計内容に基づいて、荷物を集配場所へ送り届けるモビリティの候補を選択する(ステップS403)。
図5は、図1に示した所属モビリティ情報格納部137に格納されたモビリティ102の仕様情報の一例を示す図である。
図5に示すように、所属モビリティ情報格納部137には、構内モデルを使用した経路探索シミュレーションで必要になるモビリティの形状、走行性能に関する仕様情報が格納されている。具体的には、モビリティ102について、名称、型番、左右幅、高さ、前後長、重量、走行速度、走行可能勾配、走行可能段差、回転の曲率半径、耐水性、車載センサの搭載有無、自律走行レベルなどが格納されているが、これらの1つ以上を含んでいればよい。また、より高度な自律運転を実現するための車載センサ群の種類/特性や、自律運転レベルも管理されていても構わない。さらに、モビリティ102が既製品であれば、製品型番で管理されていても構わない。また、モビリティ102がドローンである場合は、図5でも必要としない項目、例えば走行可能最大斜度や最大段差などがあるが、移動できるか否かの判断に寄与する項目が挙げられていることが重要であり、これらに限るわけではない。
配送管理部134においては、複数のモビリティ102のそれぞれについて、現在の位置が管理されており、これらの情報を用いて、荷物を集配場所へ送り届けるモビリティの候補を選択することになる。
また、配送経路探索部135において、管轄内地図格納部136を参照し、ステップS403にて候補として選択されたモビリティ102の現在の位置から、物品の集配場所を有する建物(ビル)までの配送経路を探索する(ステップS404)。
次に、配送管理部134において、ステップS403にて候補として選択されたモビリティ102が、ステップS404にて探索された移動経路を移動して物品の集配場所を有する建物(ビル)まで制約なく到達できるか、あるいは時間内に到達できるか否かを判断する(ステップS405)。
そして、ステップS403にて候補として選択されたモビリティ102が、ステップS404にて探索された移動経路を移動して物品の集配場所を有する建物(ビル)まで問題なく到達できると判断した場合、配送管理部134は、ビル内配送管理システム101に対して、物品である配送物がある旨と、配送物を送り届けるモビリティ102の仕様情報を送受信部133を介して通知する(ステップS406)。その際、集配センタ装置103を特定可能な情報もビル内配送管理システム101に通知する。なお、モビリティ102の仕様情報は、上述したように所属モビリティ情報格納部137に登録されているため、配送管理部134は、所属モビリティ情報格納部137から該当するモビリティの仕様情報を抽出してビル内配送管理システム101に通知することができる。
その後、後述するように、ビル内配送管理システム101において、通知されたモビリティがビル内で移動できるか否かを判定し、集配センタ装置103に判定結果を応答するため、この応答を送受信部133にて受信することになる(ステップS407)。
そして、ビル内配送管理システム101から受信した応答が、モビリティ102がビル内を移動可能であるというものである場合は、配送管理部134において、ステップS406にてビル内配送管理システム101に通知したモビリティを、配送物を送り届けるモビリティとして最終決定し(ステップS408)、決定したモビリティ102に対して、配送物を送り届ける旨を指示する(ステップS409)。この指示には、配送に必要な情報、例えば、物品の集配場所や、モビリティ102の今いる待機場所から集配場所を有するビルまでの経路情報が含まれる。
一方、ビル内配送管理システム101から受信した応答が、モビリティ102がビル内を移動不可能であるというものである場合は、ステップS403における処理に戻って、荷物を集配場所へ送り届けるモビリティの候補を再度選択し、それ以降の配送経路の探索等も上述したものと同様に再度実施し、ステップS407にてモビリティ102がビル内を移動可能であるという通知を受信するまでループする。
このように、建物の情報を持ったビル内配送管理システム101が建物内の移動可否を判定するので、詳細な計算で移動可否を判定することができる。
図6は、図1に示した集配システムのビル内配送管理システム101における処理の一例を説明するためのフローチャートである。
ビル内配送管理システム101においては、集配センタ装置103からの配送通知の有無を確認し(ステップS501)、図4のステップS406にて集配センタ装置103から送信された、配送物がある旨と、配送物を送り届けるモビリティ102の仕様情報を送受信部105を介して受信すると(ステップS502)、まず、判定部107において、集配センタ装置103から受信した集配センタ装置103に関する情報と顧客リスト108とを比較し、集配センタ装置103が信頼できるか否かを判定し、その結果を管理部106に返信する。
集配センタ装置103が信頼できるものである場合は、次に目的地決定部109において、集配場所およびそれを有する建物(ビル)と宛先リスト110とを比較し、建物(ビル)内のフロア情報を取得し、集配場所となるビルの構内の部屋、又はエリアを特定する(ステップS503)。
図7は、図1に示した宛先リスト110の一例を示す図である。
図7に示すように、宛先リスト110には、ビル内配送管理システム101にて管理されるビルに居住する顧客についての情報が登録されている。そのため、目的地決定部109は、宛先リスト110を参照することで、集配場所となるビルの構内の部屋、又はエリアを特定することができる。
次に、経路探索シミュレータ111において、ステップS503にて特定された集配場所となる部屋、又はエリアがセットされ、ビルの入口から集配場所までのモビリティの経路について、目的地決定部109から通知されたモビリティ102の仕様情報と、統合部116から転送された空間データに含まれる経路プロファイル情報とに基づいて、モビリティ102の相手先集配場所までの移動をシミュレーションする(ステップS504)。なお、経路探索シミュレータ111は、ビル構内の通路モデルも有しており、ステップS502にて集配センタ装置103から受信したモビリティの仕様情報に基づいて経路探索を実施する。
そして、提示部118において、ステップS504におけるビル内経路シミュレーションの結果に基づいて、モビリティ102が相手先集配場所となる、宛先、又はエリアまで移動が可能か否かを判定し(ステップS505)、移動が可能である場合は、その旨のメッセージを送受信部105を介して集配センタ装置103に送信する(ステップS506)。その際、ビル内配送管理システム101は、制約抽出部117にて抽出した、モビリティ102が移動の際に制約を受ける耐重量や通路幅、ゲート高等も提供する。なお、ビルの入退館管理システムなどのスケジュール管理システムを参照して集配場所を決定しても構わないし、配達対象者の在不在情報を使用して建物内移動を許可するか否かを決定しても構わない。これにより、不在の通知があった場合、ビル内配送管理システム101は、宛先を代替場所、例えば1Fの受付脇のような配送場所に設定することができる。
また、移動が不可能である場合は、その旨のメッセージを送受信部105を介して集配センタ装置103に送信する(ステップS507)。
このように、モビリティ102が建物内で集配場所まで移動できるか否かをシミュレーションにより判定するので、高い精度での判定が可能となる。
その後、ビル内配送管理システム101は、モビリティ102から集配場所を有する建物(ビル)に到着した旨を受信すると(ステップS508)、経路探索シミュレータ111において、目的地決定部109から通知されたモビリティ102の仕様情報と、統合部116から転送された空間データに含まれる経路プロファイル情報と、センサ群113から取得した観察結果とに基づいて、モビリティ102の相手先集配場所までの移動をシミュレーションする(ステップS509)。このように、ステップS509においては、センサ群113から取得した観察結果という建物内の最新情報に基づいて実施される。
そして、提示部118において、ステップS509におけるビル内経路シミュレーションの結果に基づいて、モビリティ102が相手先集配場所となる、宛先、又はエリアまで移動が可能か否かを判定し(ステップS510)、移動が可能である場合は、その旨のメッセージを送受信部105を介してモビリティ102に送信する(ステップS511)。その際、地図や経路情報などといったモビリティ102がビル内を移動するのに必要な情報をモビリティ102に提供する。
その後、モビリティ102から送信された配達完了報告を送受信部105にて受信すると(ステップS512)、管理部106は集配の終了を認識し、モビリティ102に対してビルからの退去許可を通知して一連のプロセスが終了する(ステップS513)。
また、移動が不可能である場合は、ビル内への入場ではなく、例えばビルのエントランス脇への置き配を指示する(ステップS514)。なお、ステップS505においてモビリティ102の移動が不可であった場合は、ステップS507において集配センタ装置103に対してその旨を通知することになるが、置き配を前提とする、あるいは置き配を許容するのであれば、ステップS504,S505の処理をスキップしても構わない。
このように、モビリティ102が建物に到着したときにセンサの観察結果を用いて建物内の経路シミュレーションを再度行うので、物品の集配の確実性をより向上させることが可能になる。
図8は、図1に示した集配システムのモビリティ102における処理の一例を説明するためのフローチャートである。
モビリティ102は、集配センタ装置103からの配送指示を待ち受ける状態で待機し、図4のステップS409にて集配センタ装置103から送信された指示を送受信部119にて受信すると(ステップS601)、管理部120において、受信した指示に含まれる集配場所を設定するとともに、実際に運ぶ荷物を積載する(ステップS602)。
その後、管理部120において、設定した集配情報とGPS130にて検出される自己の位置情報とを自律走行プログラム132に渡し、自律走行プログラム132によって、屋外用統合部124にて広域地図129とセンサ群125にて取得した環境情報とを統合することで生成されたビルまでの移動情報を用いて、モビリティ102は設定した集配場所を有するビルの入口まで移動する(ステップS603)。
モビリティ102は、集配場所を有するビルに到着すると、管理部120が、ビル内配送管理システム101に対して、集配場所を有するビルに到着した旨を通知するとともにビル内への入構許可を申請する(ステップS604)。
モビリティ102は、ビル内配送管理システム101から入構許可を受信したら(ステップS605)、ビル内配送管理システム101に対して、さらに集配場所となる部屋までの移動の許可を申請し、その回答を送受信部119を介して受信する(ステップS606)。
一方、ビル内への入構許可が受けられなかった場合は、通常の配送サービスである置き配や配送センタへの持ち帰りを実施する(ステップS607)。
集配場所となる部屋までの移動の許可の申請に対して、ビル内配送管理システム101において、図6に示したステップS508~S511における処理が行われ、ステップS511にてビル内配送管理システム101から送信された、集配場所についての地図や経路情報などといったモビリティ102がビル内を移動するのに必要な情報と、ビル内を移動可能である旨を示す移動許可証を取得する(ステップS608)。なお、移動許可証は、建物内の経路上にセキュリティゲートが設置されている場合に使用するものである。
そして、モビリティ102は、集配場所についての地図や経路情報などといったモビリティ102がビル内を移動するのに必要な情報をビル情報格納部122に格納し、自律走行プログラム132によって、屋内用統合部123にてビル情報格納部122に格納されたビルに関する建物情報とセンサ群125にて取得した環境情報とを統合することで生成された移動情報を用いて、ビル内を移動し、集配場所に到着したら荷下ろしを実施する(ステップS609)。
一方、集配場所となる部屋までの移動の許可が得られなかった場合は、ビル内配送管理システム101から、ビル内の指定された場所と指定場所までの経路情報を取得し(ステップS610)、屋内用統合部123にてビル内配送管理システム101から取得した経路情報とセンサ群125にて取得した環境情報とを統合することで生成された移動情報を用いて、ビル内を移動し、指定場所に到着したら荷下ろしを実施する(ステップS611)。
モビリティ102は、荷下ろしを終了した後、ビル内配送管理システム101に対して配達完了報告を送信し(ステップS612)、自律走行プログラム132によってビルの入口まで戻り、退出準備をする(ステップS613)。
また、モビリティ102は、ビル内配送管理システム101から取得してビル情報格納部122に格納した移動情報などのデータをセキュリティの観点から消去する(ステップS614)。
そして、図6に示したステップS513にてビル内配送管理システム101から送信された退去許可を受けた後(ステップS615)、集配センタ装置103における拠点に移動する(ステップS616)
一方、ビル内配送管理システム101から、退去できない旨の通知があった場合は、集配センタ装置103にその旨を連絡してその後の対応を問い合わせる(ステップS617)。
本形態は、配送等の領域において、モビリティが建物内外の移動が可能なタイプや形状であることが前提であり、車載した自前のセンサや情報だけでなく、物品の集配先のビルと連携しながら効率よく迅速に移動を実現することを目指している。その際には、前上述したステップS606,S608,S614,S615における処理が重要になると考える。
本形態によれば、物品を安全に配送することが可能になる。
(第2の実施の形態)
上述した第1の実施の形態においては、モビリティ102が集配場所を有する建物(ビル)に到着した後に、ビル内配送管理システム101から送信されてくるビル内の経路情報などの情報を用いて集配場所まで移動するものを例に挙げて説明したが、ビル内配送管理システム101が、建物(ビル)内で移動できるためにモビリティ102に要求される条件情報を建物情報として集配センタ装置103に送り、集配センタ装置103が、モビリティ102の仕様情報とこの建物情報とに基づいて、モビリティ102が物品の集配場所まで移動可能か否か判定することも考えられる。それにより、モビリティ102の作業プロセス簡易化や現場での再配達などの配送計画見直しを回避し、集配センタ装置103は、モビリティ102の建物内の移動可否を容易に判定することができる。以下にその実施の形態について説明する。
上述した第1の実施の形態においては、モビリティ102が集配場所を有する建物(ビル)に到着した後に、ビル内配送管理システム101から送信されてくるビル内の経路情報などの情報を用いて集配場所まで移動するものを例に挙げて説明したが、ビル内配送管理システム101が、建物(ビル)内で移動できるためにモビリティ102に要求される条件情報を建物情報として集配センタ装置103に送り、集配センタ装置103が、モビリティ102の仕様情報とこの建物情報とに基づいて、モビリティ102が物品の集配場所まで移動可能か否か判定することも考えられる。それにより、モビリティ102の作業プロセス簡易化や現場での再配達などの配送計画見直しを回避し、集配センタ装置103は、モビリティ102の建物内の移動可否を容易に判定することができる。以下にその実施の形態について説明する。
図9は、図1に示した集配システムの集配センタ装置103における処理の一例を説明するためのフローチャートであり、モビリティ102が物品を配達する前に、集配センタ装置103とビル内配送管理システム101とが連携する場合の集配センタ装置103における処理を示す。
集配センタ装置103は、顧客や配送基幹センタからの配送依頼の有無を確認し、配送依頼を受け付けると(ステップS901)、まず、配送する物品となる一定数の荷物についてその内容を集計し(ステップS902)、ビル内配送管理システム101に対して、管理するビルに対して配送物があること、およびその集配場所を事前に通知する(ステップS903)。
その後、ビル内配送管理システム101から、集配場所への配送物の送り届けに関するモビリティ102についての条件情報を取得する(ステップS904)。
図10は、図1に示した集配センタ装置103がビル内配送管理システム101から通知されるモビリティ102についての条件情報の一例を示す図である。
図10に示すように、図1に示した集配センタ装置103がビル内配送管理システム101から通知されるモビリティ102についての条件情報としては、モビリティの左右の幅や高さ、前後方向の長さ、荷物を含めた最大重量、速度、走行可能な最大斜度、最大段差、最大隙間、最小の曲率半径としており、建物内の走行可否に寄与するものが挙げられる。なお、隙間とは例えばエレベータに関する内容であり、フロアと、配送物を搭載した、いわゆるカゴ車との間の空間の長さをイメージすればよい。なお、本形態においては、建物内の走行可否に寄与する情報が集配センタ装置103とビル内配送管理システム101との間で共有されてモビリティ102が決定されることが重要であり、その目的を達成することができるのであれば、ここで挙げた項目に限るものではない。
集配センタ装置103は、ビル内配送管理システム101から通知されたモビリティ102についての条件情報と、所属モビリティ情報格納部137に格納されたモビリティ102の仕様情報と、ステップS902にて集計した集計内容とに基づいて、荷物を集配場所へ送り届けるモビリティの候補を選択する(ステップS905)。
また、集配センタ装置103は、管轄内地図格納部136を参照し、ステップS905にて候補として選択されたモビリティ102の現在の位置から、物品の集配場所を有する建物(ビル)までの配送経路を探索する(ステップS906)。また、本形態においては、ビル内配送管理システム101から通知されたモビリティ102についての条件情報を用いて、ビル内におけるモビリティ102の移動経路を探索する。
次に、集配センタ装置103は、ステップS905にて候補として選択されたモビリティ102が、ステップS906にて探索された移動経路を移動して物品の集配場所を有する建物(ビル)まで制約なく到達し、かつ、ビル内を制約なく移動できるか否かを判断する(ステップS907)。
そして、ステップS905にて候補として選択されたモビリティ102が、ステップS906にて探索された移動経路を移動して物品の集配場所を有する建物(ビル)まで問題なく到達し、ビル内の集配場所まで到達できると判断した場合、集配センタ装置103は、ステップS905にて候補として選択されたモビリティを、配送物を送り届けるモビリティとして最終決定し(ステップS908)、決定したモビリティ102に対して、配送物を送り届ける旨を指示する(ステップS909)。この指示には、配送に必要な情報、例えば、物品の集配場所や、モビリティ102の今いる待機場所から集配場所を有するビルまでの経路情報と、集配場所を有するビル内への入構許可証とビルからの退出許可証とが含まれる。なお、これら入構許可証および退出許可証は、集配センタ装置103がビル内配送管理システム101から取得したものであるが、ステップS904にてビル内配送管理システムからモビリティ102の条件情報とともに取得してもよいし、ステップS908にてモビリティ102が決定した後に別途取得してもよい。
一方、ステップS905にて候補として選択されたモビリティ102が、ステップS906にて探索された移動経路を移動して物品の集配場所を有する建物(ビル)まで問題なく到達できない、あるいは、ビル内の集配場所まで到達できないと判断した場合は、ステップS905における処理に戻って、荷物を集配場所へ送り届けるモビリティの候補を再度選択し、それ以降の配送経路の探索等も上述したものと同様に再度実施し、ステップS907にてモビリティ102がビル内を移動可能であると判断できるまでループする。
図11は、図1に示した集配システムのモビリティ102における処理の他の例を説明するためのフローチャートである。
モビリティ102は、集配センタ装置103からの配送指示を待ち受ける状態で待機し、図9のステップS909にて集配センタ装置103から送信された配送指示と、集配場所を有するビル内への入構許可証と、ビルからの退出許可証とを受信すると(ステップS1001)、受信した配送指示に含まれる集配場所を設定するとともに、実際に運ぶ荷物を積載する(ステップS1002)。
その後、モビリティ102は、設定した集配情報とGPS130にて検出される自己の位置情報とを用いて、自律走行プログラム132によって、設定した集配場所を有するビルの入口まで移動する(ステップS1003)。
ステップS1001にて集配センタ装置103から受信した入構許可証は、集配場所を有する建物(ビル)への入構を許可するものであるため、複雑な通信は発生せず、モビリティ102は、いわゆるセキュリティゲートを入構許可証を提示して通過するイメージでビル内に入構する(ステップS1004)。
そして、モビリティ102は、集配場所に移動して荷下ろしを実施した後(ステップS1005)、自律走行プログラム132によってビルの入口まで戻り、退出準備をする(ステップS1006)。
ステップS1001にて集配センタ装置103から受信した退出許可証は、集配場所を有する建物(ビル)からの退出を許可するものであるため、複雑な通信は発生せず、モビリティ102は、いわゆるセキュリティゲートを退出許可証を提示して通過するイメージでビルから退出し(ステップS1007)、その後、集配センタ装置103における拠点に移動する(ステップS1008)。
なお、本形態は、ステップS1001における入構許可と、ステップS1002における退出許可とが、集配センタ装置103とビル内配送管理システム101とが連携することで事前に許可済みであることが特徴であるので、それを逸脱しないのであれば、ステップS1001における入構許可とステップS1002における退出許可とのそれぞれにおける処理にて何らかの判定がなされても構わない。例えば、許可証の真偽を判定したり、モビリティ重量変化から配達終了を判断したりする判定があっても構わない。
(第3の実施の形態)
上述した第1の実施の形態や第2の実施の形態にて示したもののように、ビル内も移動可能なモビリティが一般化した場合、集配センタ装置103を有する配送センタから全てのモビリティが移動を開始するのは効率が悪い可能性がある。例えば、モビリティがバッテリ駆動である場合、バッテリ残量を常に考慮した運用が求められるが、配送センタ発着であると制約条件が大きくなる。そこで、集配センタ装置を集配センタ装置の機能を保持した状態で移動型のものとするとともに、モビリティを運搬可能な大型のトラックのような構成とすることが考えられる。大型トラックであれば、小型モビリティよりも大きなバッテリを搭載することが可能であり、配送センタ発着の運用よりもエネルギー使用の高効率化が図れる可能性がある。
上述した第1の実施の形態や第2の実施の形態にて示したもののように、ビル内も移動可能なモビリティが一般化した場合、集配センタ装置103を有する配送センタから全てのモビリティが移動を開始するのは効率が悪い可能性がある。例えば、モビリティがバッテリ駆動である場合、バッテリ残量を常に考慮した運用が求められるが、配送センタ発着であると制約条件が大きくなる。そこで、集配センタ装置を集配センタ装置の機能を保持した状態で移動型のものとするとともに、モビリティを運搬可能な大型のトラックのような構成とすることが考えられる。大型トラックであれば、小型モビリティよりも大きなバッテリを搭載することが可能であり、配送センタ発着の運用よりもエネルギー使用の高効率化が図れる可能性がある。
図12は、第3の実施の形態における集配システムのブロック構成図である。
本形態における集配システムは図12に示すように、図1に示したものに対して、移動型集配センタ装置1201が追加されて構成されている。
集配センタ装置103を有する配送センタは通常、担当エリアが予め決定されている。本形態における移動型集配センタ装置1201は、さらに細分化された担当エリアが設定されており、その中で集配センタ装置103と同様の機能を実現するものとする。なお、移動型集配センタ装置1201も、モビリティを保有する集配センタ装置103と同様に複数の仕様の異なるモビリティが搭載されることになる。
このように、モビリティ102を搭載して移動可能な移動型集配センタ装置1201を用いることで、配送センタ発着の運用よりもエネルギー使用の高効率化を図ることができる。
上述した本発明の実施形態は、本発明の説明のための例示であり、本発明の範囲をそれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。当業者は、本発明の範囲を逸脱することなしに、他の様々な態様で本発明を実施することができる。
101…ビル内配送管理システム、102…モビリティ、103…集配センタ装置、104…ネットワーク、105,119…送受信部、106,120…管理部、107…判定部、108…顧客リスト、109…目的地決定部、110…宛先リスト、111…経路探索シミュレータ、112…構内地図、113,125…センサ群、114,126…カメラ、115,127…TOF、116…統合部、117…制約抽出部、118…提示部、121…自己情報格納部、122…ビル情報格納部、123…屋内用統合部、124…屋外用統合部、128…LiDAR、129…広域地図、130…GPS、131…統合仕様切替部、132…自律走行プログラム、1201…移動型配送センタ装置
Claims (10)
- 自律的に移動して物品を建物内の集配場所へ送り届けおよび/または前記集配場所で物品を受け取る複数の移動体装置と、
前記移動体装置のそれぞれの仕様を表す仕様情報を保持し、前記移動体装置による物品の送り届けおよび/または受け取りを管理する集配センタ装置と、
前記建物内の移動に関する情報である建物情報を保持し、前記建物内での前記移動体装置の移動を支援する建物内移動支援装置と、を有し、
前記集配センタ装置と前記建物内移動支援装置とが連携して、物品を建物内の集配場所へ送り届けおよび/または前記集配場所で物品を受け取る移動体装置を決定し、
前記集配センタ装置が、前記決定された移動体装置に、前記集配場所への物品の送り届けおよび/または前記集配場所での物品の受け取りを指示し、
前記移動体装置が、前記集配センタ装置からの指示に従って前記集配場所への物品の送り届けおよび/または前記集配場所での物品の受け取りを実施する、
集配システム。 - 前記集配センタ装置は、前記建物内移動支援装置に対して、物品の送り届けおよび/または物品の受け取りを実施する移動体装置の候補と、物品の送り届け先および/または物品の受け取り元となる集配相手先とを指定して、前記建物内で前記集配相手先の集配場所である相手先集配場所まで前記移動体装置が移動可能か否か問合わせ、
前記建物内移動支援装置は、前記移動体装置が前記相手先集配場所まで移動可能か否か判定し、判定結果を前記集配センタ装置に応答し、
前記集配センタ装置は、前記判定結果が、前記移動体装置が前記相手先集配場所まで移動可能であるというものであれば、前記移動体装置に、前記集配場所への物品の送り届けおよび/または前記集配場所での物品の受け取りを指示する、
請求項1に記載の集配システム。 - 前記建物情報は、前記建物内の地図を示す建物内地図情報と、前記建物内の経路のプロファイルを示す経路プロファイル情報とを含み、
前記建物内移動支援装置は、前記建物内地図情報に基づいて、前記建物の入口から前記相手先集配場所までの経路を探索し、探索で得られた経路について、前記仕様情報と前記経路プロファイル情報とに基づいて、前記移動体装置の前記相手先集配場所までの移動をシミュレーションし、シミュレーション結果に基づいて、前記移動体装置が前記相手先集配場所まで移動可能か否か判定する、
請求項2に記載の集配システム。 - 前記建物内移動支援装置は、
前記建物内に設置され前記建物内の経路の状態を観察するセンサから観察結果を継続的に取得しており、
前記移動体装置が前記建物の入口に到着すると、前記仕様情報と前記経路プロファイル情報と前記観察結果とに基づいて、前記移動体装置の前記相手先集配場所までの移動をシミュレーションし、シミュレーション結果に基づいて、前記移動体装置が前記相手先集配場所まで移動可能か否か判定し、
前記移動体装置が前記相手先集配場所まで移動可能であると判定した場合には、前記移動体装置に対して、前記入口から前記相手先集配場所までの経路を示す経路案内情報を送って前記建物への入構を許可する、
請求項3に記載の集配システム。 - 前記建物情報は、建物内で移動できるために移動体装置に要求される条件情報であり、
前記建物内移動支援装置は、前記建物情報を前記集配センタ装置に送り、
前記集配センタ装置は、前記仕様情報と前記建物情報とに基づいて、前記移動体装置が前記相手先集配場所まで移動可能か否か判定する、
請求項2に記載の集配システム。 - 前記集配センタ装置は、前記移動体装置を搭載して移動可能な装置である、
請求項1に記載の集配システム。 - 前記移動体装置は、車道および/または歩道と建物内を移動可能な無人移動体であり、
前記仕様情報は、前記無人移動体の左右幅、高さ、前後長、重量、走行速度、走行可能勾配、走行可能段差、回転の曲率半径、耐水性、車載センサの搭載有無、自律走行レベル、の1つ以上を含む、
請求項1に記載の集配システム。 - 前記建物情報は、前記建物のビルディングインフォメーションモデリング情報と、前記建物の三次元データとの少なくともいずれか一方を含む、
請求項1に記載の集配システム。 - 自律的に移動して物品を建物内の集配場所へ送り届けおよび/または前記集配場所で物品を受け取る複数の移動体装置による物品の集配を管理する集配センタ装置であって、
前記移動体装置のそれぞれの仕様を表す仕様情報を格納する所属移動体装置情報格納部と、
前記建物内の移動に関する情報である建物情報を保持して前記建物内での前記移動体装置の移動を支援する建物内移動支援装置と連携することにより、物品を建物内の集配場所へ送り届けおよび/または前記集配場所で物品を受け取る移動体装置を決定し、前記決定された移動体装置に、前記集配場所への物品の送り届けおよび/または前記集配場所での物品の受け取りを指示する集配管理部と、
を有する集配センタ装置。 - 自律的に移動して物品を建物内の集配場所へ送り届けおよび/または前記集配場所で物品を受け取る複数の移動体装置による物品の集配を管理するための集配管理方法であって、
前記移動体装置のそれぞれの仕様を表す仕様情報を格納し、
前記建物内の移動に関する情報である建物情報を保持して前記建物内での前記移動体装置の移動を支援する建物内移動支援装置と連携することにより、物品を建物内の集配場所へ送り届けおよび/または前記集配場所で物品を受け取る移動体装置を決定し、
前記決定された移動体装置に、前記集配場所への物品の送り届けおよび/または前記集配場所での物品の受け取りを指示する、
ことをコンピュータが実行する集配管理方法。
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