JP2023076279A - 電気システムの検査方法及び電気システム - Google Patents

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Abstract

【課題】放電抵抗の状態を正確に判断できる電気システムの検査方法及び電気システムを提供する。【解決手段】車両の負荷に電力を供給する電力供給回路1上に設けられたコンデンサ13と、コンデンサ13と並列に設けられ、コンデンサ13を放電可能な放電回路12と、コンデンサ13と並列に設けられた放電抵抗14と、電力供給回路1上に設けられた補機15,16と、を備える電気システム100の検査方法が提供される。この検査方法では、放電回路12は、車両の運転終了時において、コンデンサ13を放電し、コンデンサ13の放電後、補機15,16の動作が停止していると見なすことができる所定の補機停止条件が成立した場合に、放電回路12によるコンデンサ13の放電を停止するとともに、コンデンサ13の端子間電圧Vの変化に基づき放電抵抗14の正常または異常状態を判断する。【選択図】図4

Description

本発明は、電気システムの検査方法及び電気システムに関する。
車両用モータ等の負荷に電力を供給する回路(電力供給回路)においては、通常、インバータ及び平滑コンデンサが設けられ、電力供給停止時(車両の運転終了時)に、インバータ内の半導体素子(IGBT等)や他の放電回路を用いて、平滑コンデンサに溜まった電荷が放電される。また、このような電力供給回路では、半導体素子や他の放電回路が故障した場合でも、平滑コンデンサを放電できるように、放電抵抗が設けられている。
ところで、電力供給回路において半導体素子や他の放電回路が正常に機能している場合、平滑コンデンサは半導体素子や他の放電回路により高速放電されるため、放電抵抗はほぼ使用されない。このため、放電抵抗の異常を検出することが難しいという問題がある。
特許文献1には、平滑コンデンサを放電するための放電回路と、平滑コンデンサに並列に設けられた放電抵抗とを備える電力供給回路において、放電抵抗の健全性を判定する制御装置が開示されている。この制御装置では、モータ(負荷)への電力供給停止後、放電回路の動作が開始される前の平滑コンデンサの電圧変化に基づき放電抵抗の状態を判断している。
特開2018-98875号公報
特許文献1に記載の制御装置による検査方法では、平滑コンデンサや放電抵抗を備える電力供給回路に、補機等のような、モータ(負荷)とは別の負荷(他の負荷)が接続されていると、他の負荷の影響により、平滑コンデンサの電圧が変化しうる。従って、放電抵抗の状態を正確に判断することが困難になる虞がある。
本発明は上記課題に鑑みたものであり、放電抵抗の状態を正確に判断できる電気システムの検査方法及び電気システムを提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、車両の負荷に電力を供給する電力供給回路上に設けられたコンデンサと、コンデンサと並列に設けられ、コンデンサを放電可能な放電回路と、コンデンサと並列に設けられた放電抵抗と、電力供給回路上に設けられた補機と、を備える電気システムの検査方法が提供される。この検査方法では、放電回路は、車両の運転終了時において、コンデンサを放電し、コンデンサの放電後、補機の動作が停止していると見なすことができる所定の補機停止条件が成立した場合に、放電回路によるコンデンサの放電を停止するとともに、コンデンサの端子間電圧の変化に基づき放電抵抗の正常または異常状態を判断する。
本発明によれば、補機の動作が停止していると見なすことができる所定の補機停止条件が成立した場合に、放電回路によるコンデンサの放電を停止して放電抵抗の正常または異常状態を判断する。このように、補機が確実に停止している状態で放電抵抗の状態を判断するため、放電抵抗の状態を正確に判断することができる。
図1は、本発明の第1実施形態による電気システムの概略構成図である。 図2は、放電回路による放電開始時のシステム電圧の変化を示す図である。 図3は、電気システムの検査を実行する場合におけるシステム電圧の変化を示す図である。 図4は、第1実施形態による電気システムの検査方法を説明するフローチャートである。 図5は、第2実施形態による電気システムの概略構成図である。 図6は、電気システムの検査を実行する場合におけるシステム電圧の変化を示す図である。 図7は、第2実施形態による電気システムの検査方法を説明するフローチャートである。
以下、図面等を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態による電気システム100の概略構成図である。電気システム100は、車両用駆動モータ等の電気的な負荷(車両の負荷)に電力を供給する電力供給回路1及びコントローラ2を含み、例えば、電気自動車や、ハイブリッド自動車に搭載される。
図1に示すように、電力供給回路1上には、バッテリ(第1バッテリ)11、インバータ12、コンデンサ13、放電抵抗14、DC-DCコンバータ15、エアコン16、リレー17等が設けられている。
バッテリ(第1バッテリ)11は、車両の駆動時等にインバータ12を介して電力を駆動モータ(三相交流モータ)に供給する高電圧バッテリである。また、車両の制動時において、バッテリ11には、駆動モータで発生した回生電流がインバータ12を介して供給され、これによりバッテリ11が充電される。
インバータ12は、複数の半導体素子121を含み、バッテリ11及びコンデンサ13から供給される直流電力を、モータ(不図示)を駆動するための交流電力に変換する。インバータ12の各半導体素子は、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等のスイッチング素子である。図1では省略しているが、半導体素子121は駆動モータの各相にそれぞれ2個ずつ接続され、半導体素子121をオン/オフすることにより、バッテリ11から供給される直流の電流を交流に変換し、駆動モータに所望の電流を流す。また、駆動モータの回生運転時には、発生する交流電流を直流電流に変換して、バッテリ11に供給する。なお、半導体素子121のオン/オフの動作は、後述のコントローラ2により制御される。
また、インバータ12は、車両の運転終了時(車両システムの停止時)において、後述のコンデンサ13に充電された電荷を放電可能な放電回路としても機能する。即ち、電気システム100を搭載した車両の運転終了時には、後述のリレー17がオフされ、バッテリ11から駆動モータへの電力供給が停止されるとともに、インバータ12の半導体素子121のオン/オフ動作により、コンデンサ13に蓄えられた電力が高速放電される。
コンデンサ13は、インバータ12内の半導体素子121のスイッチング動作に伴うリプル電圧を抑制する平滑コンデンサであり、バッテリ11とインバータ12とを接続するラインに、バッテリ11と並列に接続される。コンデンサ13は、インバータ12から供給された回生電流を蓄電することで、直流電圧を平滑化(リプル電圧を低減)してバッテリ11に供給する。なお、コンデンサ13が設けられるラインには、コンデンサ13の端子間電圧Vを検知する不図示の電圧センサが設けられており、検知された電圧値の情報は、後述のコントローラ2に送信される。
放電抵抗14は、車両の運転終了時(車両システムの停止時)において、コンデンサ13に充電された電荷を放電するための抵抗であり、コンデンサ13と並列に設けられる。但し、放電回路12(半導体素子121)が正常に機能している場合、放電回路12による放電は、放電抵抗14を用いた放電に比べ高速であるため、コンデンサ13に蓄えられた電力は主に放電回路12により放電される。放電抵抗14は、放電回路12の半導体素子121が故障等により正常に動作しない場合において、コンデンサ13に電荷が残ることを防止する為に設けられる。
DC-DCコンバータ15は、入力電圧を昇圧または降圧して出力する補機である。DC-DCコンバータ15は、バッテリ11よりも弱電となる電源(不図示)に接続され、弱電電源に接続するラインの直流電圧を昇圧して弱電電源の電力を電力供給回路1に供給する。また、DC-DCコンバータ15に接続する弱電電源が低電圧バッテリ等の場合、DC-DCコンバータ15は、電力供給回路1の直流電圧を降圧して、駆動モータの回生電力等(場合によってはバッテリ11の直流電力)を低電圧バッテリに接続するラインに供給し、低電圧バッテリを充電する。なお、DC-DCコンバータ15が接続する弱電電源は、バッテリ11よりも弱電の電源であれば低電圧バッテリに限られない。
エアコン16は、車両用の補機であり、例えば乗員の操作によりスイッチがオン/オフされる。
リレー17は、コンデンサ13、放電抵抗14及び補機15,16よりもバッテリ11側の電力供給回路1に設けられ、リレー17が操作されることで、バッテリ11からインバータ12(駆動モータ)への電力供給が制御される。即ち、リレー7がオンの場合、バッテリ11からインバータ12を介して駆動モータに電力が供給され、リレー17がオフの場合、バッテリ11から駆動モータへの電力供給が遮断される。なお、リレー17のオン/オフの操作は、上位装置である不図示の車両コントローラからの指令により後述のコントローラ2により制御され、車両の運転終了時(車両システムの停止時)には、リレー17はオフされる。
コントローラ2は、中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RΑM)及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を備えたコンピュータで構成される。コントローラ2は、駆動モータのトルクが所望のトルクになるように、インバータ12内の半導体素子121のスイッチングを制御するモータコントローラである。コントローラ2には、車速、アクセル開度、駆動モータの回転子位相、駆動モータの電流等の車両状態を示す信号が入力される。コントローラ2は、入力された信号に基づき、駆動モータを制御するためのPWM信号を生成し、当該PWM信号に基づき、半導体素子121のスイッチングを制御する。
また、コントローラ2は、特定のプログラムを実行することにより、電気システム100の制御のための処理を実行する。コントローラ2は、例えば、後述の放電抵抗14の状態を判断する検査(電気システム100の検査)処理を実行する。
上記の通り構成された電気システム100では、車両の運転終了時(車両システムの停止時)に、リレー17がオフされ、バッテリ11から駆動モータへの電力供給が停止されるが、このとき、コンデンサ13に溜まった電荷が残っていると、ディーラーでのサービス時等に、感電の虞がある。このため、電力供給停止時にコンデンサ13を放電する必要がある。従って、通常、車両の運転終了時に、インバータ内の半導体スイッチング素子(IGBT)や他の放電回路(以下、これらを放電回路とする)を用いて、コンデンサに溜まった電荷を放電する。また、放電回路が故障した場合にも、コンデンサを放電できるように、電力供給回路には放電抵抗が備えられる。前述の通り、電気システム100においても、車両の運転終了時に、インバータ12内の半導体素子121をスイッチング制御することで、コンデンサ13を放電し、半導体素子121が正常に動作しない場合には、放電抵抗14により、コンデンサ13が放電される。
ところで、電力供給回路において、放電回路が正常に機能している場合、コンデンサは半導体素子や他の放電回路により高速放電されるため、放電抵抗はほぼ使用されない。このため、放電回路が正常に動作している間は、放電抵抗の異常を検出することができない。
これに対し、車両の運転終了時であって、放電回路の動作が停止している状態(例えば、放電回路を動作させる前)において、コンデンサの端子間の電圧変動や放電抵抗両端の電圧変動をモニタし、電圧変動の大きさで放電抵抗の状態を判断することが考えられる。
しかしながら、この場合であっても、平滑コンデンサや放電抵抗を備える電力供給回路に、モータ(負荷)とは別の他の負荷(補機等)が接続されていると、他の負荷の影響により、平滑コンデンサの電圧Vが変化しうる。コントローラの判断により他の負荷の動作を停止することが可能であれば、動作を停止して放電抵抗の状態を検査することもできるが、動作停止できない受動的な負荷の場合、他の負荷の影響で平滑コンデンサの電圧変動が発生し、放電抵抗の状態を正確に判断できなくなる虞がある。本実施形態の電気システム100においても、放電回路(インバータ)12の動作が停止していても、電力供給回路1上の補機であるDC-DCコンバータ15やエアコン16の影響により、コンデンサ13の電圧Vが変動する虞がある。
そこで本実施形態においては、補機(DC-DCコンバータ15、エアコン16)の動作が停止していると見なすことができる所定の補機停止条件が成立した場合に、放電回路12によるコンデンサ13の放電を停止して放電抵抗14の正常または異常状態を判断することとした。ここでの補機停止条件とは、例えば、システム電圧(コンデンサ13の電圧)Vが、補機15,16の動作が停止する下限電圧V以下になった場合等であり、このような状態においては、補機の動作は確実に停止している。このように、補機(他の負荷)15,16が確実に停止している状態において放電抵抗14の状態を判断することで、補機15,16による影響を受けずに、放電抵抗14の状態を正確に判断することができる。
以下、本実施形態において実行される放電抵抗14の状態を判断する検査(電気システム100の検査)処理の詳細を説明する。
図2は、放電回路12による放電開始時における電気システム100のシステム電圧(以下、システム電圧とする)Vの変化を示す図である。
図2のVは、車両システムが駆動している場合におけるシステム電圧(コンデンサ13の端子間電圧)である。
図2の時刻tにおいて、車両システム(駆動モータへの電力供給)が停止されると、放電回路12によるコンデンサ13の放電が開始され、システム電圧Vは急速に減少する。ここで、図2のfは、車両システム停止後、補機であるDC-DCコンバータ15及びエアコン16(以下、他の負荷とする)も動作していない場合におけるシステム電圧Vの変化を表している。一方、図2のfは、車両システム停止後にもDC-DCコンバータ15及びエアコン16が動作している場合におけるシステム電圧Vの変化を表している。
図2に示すように、車両システム停止後にも他の負荷が動作している場合、コンデンサ13に溜まっている電荷は他の負荷によっても放電され得るため、他の負荷が動作していない場合に比べて、コンデンサ13の放電速度が上昇する。ここで、fの傾きの絶対値は、DC-DCコンバータ15及びエアコン16の動作状態に応じて、fの傾きの絶対値よりも小さくならない範囲で変化し得る。即ち、fが通過し得る領域は、図2のSで示される領域であり、fは、他の負荷の動作状態に応じて、この範囲で変化し得る。
このように、車両システム停止後、コンデンサ13の放電速度(即ち、fの傾き)は他の負荷の動作状態によって変化するため、車両システム停止後に放電回路12の動作を停止したとしても、放電抵抗14の状態を正確に判断することは難しい。
図3は、放電抵抗14の状態を判断する検査(電気システム100の検査)処理を実行する場合におけるシステム電圧Vの変化を示す図である。図2と同様に、図3のfは、他の負荷が動作していない場合におけるシステム電圧Vの変化を、fは、他の負荷が動作している場合におけるシステム電圧Vの変化を示している。
図2と同様に、時刻tにおいて、車両システム(駆動モータへの電力供給)が停止されると、放電回路12によるコンデンサ13の放電が開始され、システム電圧Vは急速に減少する。
ここで、電気システム100の検査処理を実行する場合、コンデンサ13の放電開始後、システム電圧(コンデンサ13の端子間電圧)Vが、他の負荷(DC-DCコンバータ15及びエアコン16)の動作が停止する下限電圧Vになると、コントローラ2により、放電回路(インバータ)12の動作が停止される。下限電圧V以下では、他の負荷(DC-DCコンバータ15及びエアコン16)も動作しないため、コンデンサ13は、放電抵抗14によってのみ放電される。従って、システム電圧(コンデンサ13の端子間電圧)Vが下限電圧Vまで減少した後は、図3に示すように、システム電圧Vは緩やかに下降していく。
このように、システム電圧Vが下限電圧V以下になると、コンデンサ13は、放電抵抗14によってのみ放電される。このため、本実施形態では、下限電圧Vを放電抵抗14の状態の判断を開始する放電目標電圧Vに定める。そして、システム電圧(コンデンサ13の端子間電圧)Vが放電目標電圧V(V)まで下降すると、コントローラ2は放電回路12の動作を停止して、コンデンサ13の端子間電圧Vの変化に基づき放電抵抗14の状態を判断する。具体的には、コンデンサ13の端子間電圧Vが所定の時間Δt内に、所定の値ΔV以上低下した場合に、放電抵抗14が正常状態であると判断し、所定の値ΔVより低下しない場合には、放電抵抗14が異常状態であると判断する。
なお、放電回路12の動作を停止して放電抵抗14の状態を判断する検査を開始する放電目標電圧Vは、下限電圧Vよりもさらに低い値に定めてもよい。
以上のとおり、本実施形態では、放電回路12によってシステム電圧(コンデンサ13の端子間電圧)Vが、補機15,16の動作が停止する下限電圧V以下になるまでコンデンサ13を放電してから、放電回路12を停止して放電抵抗14の状態を判断する。このため、放電抵抗14の状態を検査している間、コンデンサ13の端子間電圧Vの値は他の負荷(補機15,16)の影響を受けない。
図4は、第1実施形態による電気システム100の検査方法(電気システム100の検査処理)を説明するフローチャートである。以下の制御は、いずれもコントローラ2により実行される。なお、コントローラ2は、コンデンサ13の端子間電圧(システム電圧)Vを所定時間ごとに常時取得する。
イグニッションスイッチがオフにされる等すると、キースイッチの情報に基づき上位装置である車両コントローラからモータコントローラ2にシステム停止要求が送信され、コントローラ2は、電気システム100の停止処理及び検査処理を開始する。
ステップS101において、コントローラ2は、リレー17をオフにする。これにより、バッテリ11から駆動モータへの電力供給が遮断される。
ステップS102において、コントローラ2は、インバータ(放電回路)12内の半導体素子121を用いて、コンデンサ13に溜まっている電荷を高速放電する1次放電を実行する。1次放電は、駆動モータのトルクが発生しないようにインバータ12内の半導体素子121のオン/オフ操作して行われる。これにより、システム電圧(コンデンサ13の端子間電圧)Vが急速に低下する。
ステップS103において、コントローラ2は、システム電圧(コンデンサ13の端子間電圧)Vが予め設定した放電目標電圧V以下であるか否かを判断する。放電目標電圧Vは、補機であるDC-DCコンバータ15及びエアコン16の動作が停止する下限電圧V以下に定められる。
ステップS103において、システム電圧Vが放電目標電圧Vよりも大きい場合、コントローラ2は、システム電圧Vが放電目標電圧Vになるまで1次放電を継続する。
一方、ステップS103において、システム電圧Vが放電目標電圧Vになると、コントローラ2は、ステップS104の処理を実行する。
ステップS104において、コントローラ2は、インバータ(放電回路)12内の半導体素子121のオン/オフ操作を停止して、1次放電を停止する。これにより、放電回路12による放電が停止され、コンデンサ13は、放電抵抗14によってのみ放電される(2次放電)。
ステップS105において、コントローラ2は、システム電圧(コンデンサ13の端子間電圧)Vの変動を検知して、放電抵抗14の状態を判断する検査を開始する。
ステップS106において、コントローラ2は、コンデンサ13の端子間電圧Vが、所定の時間Δt内に、所定の値ΔV以上低下したか否かを判定する。具体的な判定方法は特に限定されないが、例えば、タイマー等を用いて所定の時間Δtだけコンデンサ13の端子間電圧Vをモニタし、所定の値ΔV以上の電圧降下が見られた場合、所定の時間Δt内に、所定の値ΔV以上低下したと判定する。また、例えば、コンデンサ13の端子間電圧Vが所定の値ΔVだけ降下する時間Δtを計測し、その時間Δtが所定の時間Δt以下である場合、所定の時間Δt内に、所定の値ΔV以上低下したと判定してもよい。
ステップS106において、コンデンサ13の端子間電圧Vが、所定の時間Δt内に、所定の値ΔV以上低下した場合、コントローラ2は、ステップS107の処理を実行する。
ステップS107において、コントローラ2は、放電抵抗14が正常に動作していると判断し、ステップS109において電気システム100を停止して、電気システム100の停止処理及び検査処理を終了する。
一方、ステップS106において、コンデンサ13の端子間電圧Vが、所定の時間Δt内に、所定の値ΔV以上低下しない場合、コントローラ2は、ステップS108の処理を実行する。
ステップS108において、コントローラ2は、放電抵抗14が異常状態であると判断し、異常フラグを記憶する。これにより、コントローラ2に異常履歴が残る。
ステップS108において、異常フラグを記憶すると、コントローラ2は、ステップS109において電気システム100を停止して、電気システム100の停止処理及び検査処理を終了する。
なお、異常フラグが記憶された場合、電気システム100の次回起動時に、放電抵抗異常を示す警告灯等を表示させ、乗員等に放電抵抗14の異常を報知する。
上記した第1実施形態の電気システム100の検査方法及び電気システム100によれば、以下の効果を得ることができる。
電気システム100の検査方法は、補機(DC-DCコンバータ15、エアコン16)の動作が停止していると見なすことができる所定の補機停止条件が成立した場合に、放電回路12によるコンデンサ13の放電を停止するとともに、放電抵抗14の正常または異常状態を判断する。このように、補機(DC-DCコンバータ15、エアコン16)が確実に停止している状態において放電抵抗14の状態を判断することで、補機15、16による影響を受けずに、放電抵抗14の状態を正確に判断することができる。
電気システム100の検査方法は、システム電圧(コンデンサ13の端子間電圧)Vが、補機(DC-DCコンバータ15、エアコン16)の動作が停止する下限電圧V以下になった場合に、放電回路12によるコンデンサ13の放電を停止するとともに、放電抵抗14の正常または異常状態を判断する。これにより、補機(DC-DCコンバータ15、エアコン16)による影響を受けずに、放電抵抗14の状態を正確に判断することができる。
電気システム100の検査方法は、補機停止条件が成立した場合に、コンデンサ13の端子間電圧Vが所定の時間Δt内に、所定の値ΔV以上低下した場合に、放電抵抗14が正常状態であると判断し、所定の値ΔVより低下しない場合には、放電抵抗14が異常状態であると判断する。このように、補機停止条件が成立した後、補機15,16による影響を受けない状態で、時間とコンデンサ13の端子間電圧Vの降下量とに基づき放電抵抗14の状態を判断するため、放電抵抗14の状態を正確に判断することができる。
電気システム100は、コンデンサ13の端子間電圧Vが補機15,16の動作が停止する下限電圧V以下の場合、放電回路12によるコンデンサ13の放電を停止するとともに、コンデンサ13の端子間電圧Vの変化に基づき放電抵抗14の正常または異常状態を判断するコントローラ2を備える。これにより、補機15,16による影響を受けない状態で放電抵抗14の状態を判断することができる。従って、放電抵抗14の状態を正確に判断することができる。
なお、本実施形態においては、インバータ12を、コンデンサ13を高速放電する放電回路として用いているが、必ずしもこれに限られない。例えば、インバータ12とは別に、コンデンサ13を高速放電する放電回路を設けてもよい。
また、本実施形態においては、電力供給回路1に複数の補機(DC-DCコンバータ15及びエアコン16)が設けられる構成としたが、必ずしもこれに限られず、電力供給回路1には1つの補機のみ設けられている構成であってもよい。例えば、電力供給回路1にDC-DCコンバータ15のみが設けられていてもよく、また、エアコン16のみが設けられていてもよい。
また、本実施形態においては、電力供給回路1に設けられる補機をDC-DCコンバータ15及びエアコン16としたが、電力供給回路1に設けられる補機の種類はこれに限られない。
また、本実施形態においては、リレー17はコントローラ2によりオン/オフ制御される構成としたが、車両コントローラがリレー17を直接オン/オフする構成であってもよい。
(第2実施形態)
図5~7を参照して、第2実施形態の電気システム100の検査方法及び電気システム100を説明する。なお、第1実施形態と同様の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図5は、第2実施形態による電気システム100の概略構成図である。
図5に示すように、第2実施形態では、DC-DCコンバータ15が低電圧バッテリ(第2バッテリ)3に、エアコン16が乗客等のユーザーに操作されるスイッチ4に接続されている。そして、第2実施形態においては、補機(DC-DCコンバータ15、エアコン16)の動作が停止していると見なすことができる所定の補機停止条件として、低電圧バッテリ3が開放電圧以下の場合及びスイッチ4がオフの場合を含める点が第1実施形態と異なる。
低電圧バッテリ(第2バッテリ)3は、例えば12Vのバッテリであり、負荷(モータ)に電力を供給する第1バッテリ11とは別に設けられる。低電圧バッテリ3は、DC-DCコンバータ15に接続され、DC-DCコンバータ15に電力を供給する。DC-DCコンバータ15が動作している場合、低電圧バッテリ3の電圧Vは、開放電圧Vよりも上昇する。例えば、開放電圧Vが12Vの場合、DC-DCコンバータ15が動作している間は低電圧バッテリ3の電圧Vが14Vに上昇する。
低電圧バッテリ3が設けられるラインには、低電圧バッテリ3の電圧Vを検知する電圧センサ31が設けられている。電圧センサ31により検知された低電圧バッテリ3の電圧値Vは、コントローラ2に送信される。
エアコン16は、スイッチ4によりオン/オフが制御され、スイッチ4は、ユーザー(車両の乗員等)により操作される。スイッチ4の状態の情報は、上位装置である車両コントローラ5に送信される。車両コントローラ5は、スイッチ4の状態、即ちスイッチ4がオンまたはオフであるかの情報信号(スイッチ4のオン/オフ状態情報)をコントローラ2に送信する。なお、スイッチ4の状態の情報が、車両コントローラ5を介さず、コントローラ2に直接送信される構成であってもよい。
第1実施形態と同様に、コントローラ2は、車両の運転終了時(車両システムの停止時)において放電抵抗14の状態を判断する検査(電気システム100の検査)処理を実行する。但し、以下で説明するように、本実施形態においては、低電圧バッテリ3が開放電圧V以下、且つスイッチ4がオフの場合にも放電抵抗14の正常または異常状態を判断する。放電抵抗14の状態は、第1実施形態と同様に、コンデンサ13の端子間電圧Vの変化に基づき判断する。
ここで、コンデンサ13の放電にかかる時間tは、以下の式(1)で表される。
Figure 2023076279000002
なお、式(1)における各パラメータは下記の通りである。
R:放電抵抗値(kΩ)
C:(平滑)コンデンサ容量(μF)
LOG:自然対数
VH:放電開始電圧
VL:放電終了電圧
t:放電時間
式(1)によると、電圧(放電開始電圧)VHが高いほど、同じ電圧降下代が発生する時間が短くなる。例えば、放電抵抗100kΩ、コンデンサ容量1000μFにおいて、放電開始電圧VHが200Vの場合、5Vの電圧降下が生じるまでの時間tは約2.5秒となる。一方、放電開始電圧VHが60Vの場合、5Vの電圧降下が生じるまでの時間tは約8.7秒となる。このように、放電抵抗14による放電開始電圧VHが高いほど、短時間により大きな電圧降下が生じる。従って、より高い電圧において放電抵抗14の正常または異常状態を判断するほうが、放電抵抗14の状態を判断する検査(電気システム100の検査)処理をより短時間に、より正確に行うことができる。
そこで、本実施形態では、補機(DC-DCコンバータ15、エアコン16)の動作が停止していると見なすことができる所定の補機停止条件に、低電圧バッテリ3が開放電圧V以下、且つスイッチ4がオフの場合(第2条件とする)を含めることとした。DC-DCコンバータ15が動作している場合、これに電力を供給する低電圧バッテリ3の電圧Vは、開放電圧Vよりも大きくなる。従って、低電圧バッテリ3が開放電圧V以下の場合、DC-DCコンバータ15は停止しているものと見なすことができる。また、エアコン16のスイッチ4がオフであれば、エアコン16の動作は停止しているものと見なすことができる。本実施形態においては、第2条件を満たしていれば、システム電圧(コンデンサ13の電圧)Vが、補機の動作が停止する下限電圧V以下であるという条件(第1条件とする)を満たしていなくても、放電抵抗14の状態を判断する検査処理を実行する。
以下、第2実施形態における電気システム100の検査方法の詳細を説明する。
図6は、第2実施形態による電気システム100の検査方法を説明する図であり、放電抵抗14の状態を判断する検査(電気システム100の検査)処理を実行する場合におけるシステム電圧Vの変化を示す図である。
時刻tにおいて、車両システム(駆動モータへの電力供給)が停止されると、放電回路12によるコンデンサ13の放電が開始され、システム電圧Vは急速に低下する。なお、第1実施形態で説明したように、電力供給回路1に接続する補機(DC-DCコンバータ15及びエアコン16)の動作状態によって、システム電圧Vの降下速度(即ち、グラフの傾き)は異なってくる。
ここで、時刻tにおいて、低電圧バッテリ3が開放電圧V以下となり且つスイッチ4がオフにされる(第2条件が成立する)と、コントローラ2により、放電回路(インバータ)12の動作が停止される。低電圧バッテリ3が開放電圧V以下の場合、DC-DCコンバータ15の動作は停止されており、スイッチ4がオフの場合、エアコン16の動作は停止されている。即ち、時刻tにおいて他の負荷(DC-DCコンバータ15及びエアコン16)の動作が停止され、且つ放電回路12の動作が停止されるため、コンデンサ13は、放電抵抗14によってのみ放電される。従って、時刻t以降、システム電圧(コンデンサ13の端子間電圧)Vは、図6に示すように緩やかに下降していく。
このように、第2条件が成立する場合、補機(DC-DCコンバータ15及びエアコン16)の動作は停止しているため、本実施形態では、第2条件が成立すると、コントローラ2は放電回路12の動作を停止して、コンデンサ13の端子間電圧Vの変化に基づき放電抵抗14の状態を判断する。補機の動作が停止する下限電圧以下に降下(第1条件)していない場合でも、第2条件が成立していれば、放電抵抗14の状態の判断処理を実行するため、より高い電圧において放電抵抗14の正常または異常状態を判断することができる。これにより、放電抵抗14の状態を判断する検査(電気システム100の検査)処理をより短い時間で、より正確に行うことができる。
時刻tにおいて、放電抵抗14の状態の判断処理が完了すると、放電回路12による高速放電が再開され、コンデンサ13の端子間電圧Vが急速に低下する。
図7は、第2実施形態による電気システム100の検査方法を説明するフローチャートである。第1実施形態と同様に、以下の制御は、いずれもコントローラ2により実行される。なお、コントローラ2は、コンデンサ13の端子間電圧(システム電圧)V、低電圧バッテリ3の電圧値V、及びスイッチ4のオン/オフ状態情報を所定時間ごとに常時取得する。
イグニッションスイッチがオフにされる等すると、キースイッチの情報に基づき上位装置である車両コントローラ5からモータコントローラ2にシステム停止要求が送信され、コントローラ2は、電気システム100の停止処理及び検査処理を開始する。
ステップS101及びS102は第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
ステップS201において、コントローラ2は、車両コントローラ5から受信したスイッチ4のオン/オフ状態情報から、エアコン16の動作状態を判断する。コントローラ2は、スイッチ4がオンの場合、エアコン16は動作していると判断し、オフの場合、エアコン16は停止していると判断する。
スイッチ4がオフであり、エアコン16が停止していると判断した場合、コントローラ2は、ステップS202の処理を実行する。一方、スイッチ4がオンであり、エアコン16が動作していると判断した場合、コントローラ2は、ステップS103の処理を実行する。
ステップS202において、コントローラ2は、電圧センサ31から受信した低電圧バッテリ3の電圧値Vから、DC-DCコンバータ15の動作状態を判断する。コントローラ2は、低電圧バッテリ3の電圧値Vが開放電圧Vよりも大きい場合、DC-DCコンバータ15は動作していると判断し、開放電圧V以下の場合、DC-DCコンバータ15は停止していると判断する。
低電圧バッテリ3の電圧値Vが開放電圧V以下であり、DC-DCコンバータ15が停止していると判断した場合、コントローラ2は、ステップS203の処理を実行する。一方、低電圧バッテリ3の電圧値Vが開放電圧Vよりも大きく、DC-DCコンバータ15が動作していると判断した場合、コントローラ2は、ステップS103の処理を実行する。
ステップS203~S209は、スイッチ4がオフ(S201)であり、且つ低電圧バッテリ3の電圧値Vが開放電圧V以下(S202)である、第2条件が成立する場合の処理である。
ステップS203において、コントローラ2は、インバータ(放電回路)12内の半導体素子121のオン/オフ操作を停止して、1次放電を停止する。これにより、放電回路12による放電が停止され、コンデンサ13は、放電抵抗14によってのみ放電される(2次放電)。
ステップS204において、コントローラ2は、システム電圧(コンデンサ13の端子間電圧)Vの変動を検知して、放電抵抗14の状態を判断する検査を開始する。
ステップS205において、コントローラ2は、コンデンサ13の端子間電圧Vが、所定の時間Δt内に、所定の値ΔV以上低下したか否かを判定する。
ステップS205において、コンデンサ13の端子間電圧Vが、所定の時間Δt内に、所定の値ΔV以上低下した場合、コントローラ2は、ステップS206の処理を実行する。
ステップS206において、コントローラ2は、放電抵抗14が正常に動作していると判断し、ステップS208において放電回路12による高速放電(1次放電)を再開する。
一方、ステップS205において、コンデンサ13の端子間電圧Vが、所定の時間Δt内に、所定の値ΔV以上低下しない場合、コントローラ2は、ステップS207の処理を実行する。
ステップS207において、コントローラ2は、放電抵抗14が異常状態であると判断し、異常フラグを記憶する。これにより、コントローラ2に異常履歴が残る。
ステップS207において、異常フラグを記憶すると、コントローラ2は、ステップS208において放電回路12による高速放電(1次放電)を再開する。
ステップS209において、コントローラ2は、システム電圧(コンデンサ13の端子間電圧)Vが予め設定した放電目標電圧V以下であるか否かを判断する。第1実施形態と同様に、放電目標電圧Vは、補機(DC-DCコンバータ15、エアコン16)の動作が停止する下限電圧V以下に設定される。
ステップS209において、システム電圧Vが放電目標電圧V以下である場合、コントローラ2は、ステップS109において放電回路12による高速放電(1次放電)を停止し、電気システム100を停止して、電気システム100の停止処理及び検査処理を終了する。
一方、ステップS209において、システム電圧Vが放電目標電圧Vより大きい場合、コントローラ2は、システム電圧Vが放電目標電圧V以下になるまで1次放電を継続する。
ステップS201においてスイッチ4がオンの場合、またはステップS202において低電圧バッテリ3の電圧値Vが開放電圧Vよりも大きい場合、即ち、第2条件が成立しない場合、コントローラ2は、ステップS103の処理を実行する。
ステップS103は、第1実施形態と同様の処理であり、コントローラ2は、システム電圧(コンデンサ13の端子間電圧)Vが予め設定した放電目標電圧V以下であるか否かを判断する。第1実施形態と同様に、放電目標電圧Vは、補機であるDC-DCコンバータ15及びエアコン16の動作が停止する下限電圧V以下に定められる。
ステップS103において、システム電圧Vが放電目標電圧Vよりも大きい場合、コントローラ2は、一次放電を継続し、ステップS201の処理に戻る。一方、ステップS103において、システム電圧Vが放電目標電圧V以下の場合、コントローラ2は、DC-DCコンバータ15及びエアコン16の動作が停止していると判断し、ステップS104~S109の処理を実行する。
ステップS104~S109は、放電抵抗14の正常または異常状態を具体的に判断する工程であり、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
なお、ステップS207またはステップS108において、異常フラグが記憶された場合、電気システム100の次回起動時に、放電抵抗異常を示す警告灯等を表示させ、乗員等に放電抵抗14の異常を報知する。
以上のとおり、本実施形態においては、低電圧バッテリ3が開放電圧以下且つスイッチ4がオフである第2条件が成立する場合、コンデンサ13の端子間電圧Vが、補機の動作が停止する下限電圧V以下まで降下していなくても、放電抵抗14の正常または異常状態を判断する。
なお、本実施形態においては、電力供給回路1に補機としてDC-DCコンバータ15及びエアコン16が設けられている例を説明したが、必ずしもこれに限られず、電力供給回路1にDC-DCコンバータ15のみ、またはエアコン16のみが設けられる構成であってもよい。この場合、低電圧バッテリ(第2バッテリ)3の電圧Vが開放電圧V以下の場合、またはスイッチ4がオフの場合の一方の場合のみがそれぞれ補機停止条件に含まれる。
上記した第2実施形態の電気システム100の検査方法及び電気システム100によれば、以下の効果を得ることができる。
電気システム100の検査方法は、電気システム100が、負荷(駆動モータ)に電力を供給するバッテリ(第1バッテリ)11とは異なる低電圧バッテリ(第2バッテリ)3からの電力により動作するDC-DCコンバータ15(補機)を備える。そして、DC-DCコンバータ15(補機)の動作が停止していると見なすことができる所定の補機停止条件に、低電圧バッテリ(第2バッテリ)3の電圧Vが開放電圧V以下の場合を含む。即ち、低電圧バッテリ(第2バッテリ)3の電圧Vが開放電圧V以下の場合には、コンデンサ13の端子間電圧VがDC-DCコンバータ15(補機)の動作が停止する下限電圧V以下に降下していなくても、放電抵抗14の正常または異常状態を判断する。従って、コンデンサ13の端子間電圧Vが、より高い状態において放電抵抗14の正常または異常状態を判断することができる。これにより、放電抵抗14の状態をより短い時間で、より正確に判断することができる。
電気システム100の検査方法は、電気システム100が、エアコン16(補機)を備え、エアコン16は、エアコン16(補機)の動作をオンまたはオフするスイッチ4に接続される。そして、エアコン16(補機)の動作が停止していると見なすことができる所定の補機停止条件に、スイッチ4がオフの場合を含む。即ち、スイッチ4がオフの場合には、コンデンサ13の端子間電圧VがDC-DCコンバータ15(補機)の動作が停止する下限電圧V以下に降下していなくても、放電抵抗14の正常または異常状態を判断する。従って、コンデンサ13の端子間電圧Vが、より高い状態において放電抵抗14の正常または異常状態を判断することができる。これにより、放電抵抗14の状態をより短い時間で、より正確に判断することができる。
電気システム100の検査方法は、電気システム100が備える複数の補機(DC-DCコンバータ15、エアコン16)のすべてについて補機停止条件が成立した場合に、放電抵抗14の正常または異常状態を判断する。従って、放電抵抗14の状態をより正確に判断することができる。
電気システム100の検査方法は、所定の補機停止条件が、DC-DCコンバータ15に接続する低電圧バッテリ(第2バッテリ)3の電圧Vが開放電圧V以下且つエアコン16に接続するスイッチ4がオフの場合、及びコンデンサ13の端子間電圧VがDC-DCコンバータ15及びエアコン16の動作が停止する下限電圧V以下の場合である。これにより、DC-DCコンバータ15及びエアコン16のどちらの動作も停止した状態で放電抵抗14の正常または異常状態を判断することができる。従って、DC-DCコンバータ15及びエアコン16による影響を受けずに、放電抵抗14の状態を正確に判断することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
上記した各実施形態は、それぞれ単独の実施形態として説明したが、適宜組み合わせてもよい。
1、電力供給回路,2、コントローラ,11、バッテリ(第1バッテリ),12、インバータ(放電回路),13、コンデンサ,14、放電抵抗,15、DC-DCコンバータ(補機),16、エアコン(補機),17、リレー

Claims (9)

  1. 車両の負荷に電力を供給する電力供給回路上に設けられたコンデンサと、前記コンデンサと並列に設けられ、前記コンデンサを放電可能な放電回路と、前記コンデンサと並列に設けられた放電抵抗と、前記電力供給回路上に設けられた補機と、を備える電気システムの検査方法であって、
    前記放電回路は、前記車両の運転終了時において、前記コンデンサを放電し、
    前記コンデンサの放電後、前記補機の動作が停止していると見なすことができる所定の補機停止条件が成立した場合に、前記放電回路による前記コンデンサの放電を停止するとともに、前記コンデンサの端子間電圧の変化に基づき前記放電抵抗の正常または異常状態を判断する、
    電気システムの検査方法。
  2. 請求項1に記載の電気システムの検査方法であって、
    前記補機停止条件は、前記コンデンサの端子間電圧が前記補機の動作が停止する電圧以下の場合である、
    電気システムの検査方法。
  3. 請求項1または2に記載の電気システムの検査方法であって、
    前記補機は、前記負荷に電力を供給する第1バッテリとは異なる第2バッテリからの電力供給により動作し、
    前記補機停止条件は、さらに前記第2バッテリの電圧が開放電圧以下の場合を含む、
    電気システムの検査方法。
  4. 請求項1または2に記載の電気システムの検査方法であって、
    前記補機は、前記補機の動作をオンまたはオフするスイッチに接続され、
    前記補機停止条件は、さらに前記スイッチがオフの場合を含む、
    電気システムの検査方法。
  5. 請求項1から4のいずれか一つに記載の電気システムの検査方法であって、
    前記電気システムは、前記補機を複数備え、
    複数の前記補機のすべてについて前記補機停止条件が成立した場合に、前記放電抵抗の正常または異常状態を判断する、
    電気システムの検査方法。
  6. 請求項1から5のいずれか一つに記載の電気システムの検査方法であって、
    前記補機は、DC-DCコンバータ及びエアコンの少なくとも一方を含む、
    電気システムの検査方法。
  7. 請求項1から6のいずれか一つに記載の電気システムの検査方法であって、
    前記補機は、DC-DCコンバータ及びエアコンであり、
    前記電気システムは、前記DC-DCコンバータに接続する第2バッテリ及び前記エアコンをオンまたはオフするスイッチを備え、
    前記補機停止条件は、前記第2バッテリの電圧が開放電圧以下且つ前記スイッチがオフの場合、または、前記コンデンサの端子間電圧が前記DC-DCコンバータ及び前記エアコンの動作が停止する電圧以下の場合である、
    電気システムの検査方法。
  8. 請求項1から7のいずれか一つに記載の電気システムの検査方法であって、
    前記補機停止条件の成立した時に、前記コンデンサの端子間電圧が所定の時間内に、所定の値以上低下した場合には、前記放電抵抗が正常状態であると判断し、前記所定の値より低下しない場合には、前記放電抵抗が異常状態であると判断する、
    電気システムの検査方法。
  9. 車両の負荷に電力を供給する電力供給回路上に設けられたコンデンサと、
    前記コンデンサと並列に設けられ、前記コンデンサを放電可能な放電回路と、
    前記コンデンサと並列に設けられた放電抵抗と、
    前記電力供給回路上に設けられた補機と、
    前記放電抵抗の正常または異常状態を判断するコントローラと、を備える電気システムであって、
    前記コントローラは、
    前記車両の運転終了時において、前記放電回路により前記コンデンサを放電し、
    前記コンデンサの放電後、前記コンデンサの端子間電圧が前記補機の動作が停止する電圧以下の場合、前記放電回路による前記コンデンサの放電を停止するとともに、前記コンデンサの端子間電圧の変化に基づき前記放電抵抗の正常または異常状態を判断する、
    電気システム。
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