JP2023075423A - コンバイン - Google Patents

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Hitoshi Kato
敦 木村
Atsushi Kimura
俊之 石橋
Toshiyuki Ishibashi
正裕 関
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【課題】前記穀粒タンク内の穀粒量を検出する穀粒検出手段を備えたコンバインにおいて、前記穀粒タンク内に貯留される穀粒量を簡易な構成で精度良く検出することができるコンバインを提供することを課題とする。【解決手段】刈取部と、脱穀装置と、穀粒タンクと、前記穀粒タンク内に貯留された穀粒量を検出する穀粒量検出手段と、制御部とを備え、前記穀粒量検出手段は、前記穀粒タンクの上部に設置されて上下方向に光を照射する第1堆積高さ検出センサと、前記第1堆積高さ検出センサより下方側に設置されて斜め下方に向けて光を照射する第2堆積高さ検出センサとを有し、前記制御部は、前記第1堆積高さ検出センサで検出された堆積高さと、前記第2堆積高さ検出センサで検出された堆積高さとに基づいて、前記穀粒タンク内に貯留された穀粒量を算出するように構成された。【選択図】図4

Description

本発明は、穀粒タンク内の穀粒量を検出可能に構成されたコンバインに関する。
走行機体の前方に設けられて圃場の穀稈の刈取作業を行う刈取部と、前記刈取部によって刈取られた刈取穀稈の脱穀処理と選別処理とを行う脱穀装置と、前記脱穀装置によって脱穀処理された穀粒を貯留する穀粒タンクと、前記穀粒タンク内に貯留された穀粒量を検出する穀粒検出手段とを備え、前記穀粒検出手段として、前記穀粒タンク内で上下方向に延設された穀粒検出装置を設けた特許文献1や、前記穀粒タンク内の穀粒量を検出するセンサとして超音波センサを用いた特許文献2や、穀粒が貯留される前記穀粒タンクの重量を検出する重量センサを設けた特許文献3に記載のコンバインが従来公知である。
上記文献1のコンバインによれば、前記穀粒タンク内の所定位置での穀粒の堆積高さを正確に検出することができるものであるが、前記穀粒タンク内で柱状に設けられた前記センサ装置が障壁となって前記穀粒タンク内の穀粒が偏った状態で堆積し易くなり、検出した堆積高さに基づいて穀粒タンク内に収穫された穀粒量を算出する場合に、算出した穀粒量と実際の穀粒量との誤差が大きくなったり、穀粒タンク満杯時における穀粒の充填率が悪くなったりする場合が有り得るという課題があった。
また、上記文献2のコンバインによれば、前記穀粒タンク内に堆積した穀粒の上面側の位置と形状を検出することによって、前記穀粒タンク内の穀粒量を検出できるものであるが、コンバインを走行させながら刈取・脱穀作業等する際に生じる振動や騒音によって前記超音波センサの検出精度が悪化し易く、検出精度を十分に保つことが難しいという課題があった。
さらに、上記文献3のコンバインによれば、前記穀粒タンク内の穀粒量を連続的且つ正確に検出することができるものであるが、前記穀粒タンクの重量を検出するセンサが高価になるとともに、穀粒量を正確に検出するための構造も複雑になるため、コストも高くなるという課題があった。
特開2018-11545号公報 実開昭62-169942号公報 特開2020-114214号公報
本発明は、前記穀粒タンク内の穀粒量を検出する穀粒検出手段を備えたコンバインにおいて、前記穀粒タンク内に貯留される穀粒量を簡易な構成で精度良く検出することができるコンバインを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本願発明は第1に、走行機体の前方に設けられて圃場の穀稈の刈取作業を行う刈取部と、前記刈取部によって刈取られた刈取穀稈の脱穀処理と選別処理とを行う脱穀装置と、前記脱穀装置によって脱穀処理された穀粒を貯留する穀粒タンクと、前記穀粒タンク内に貯留された穀粒量を検出する穀粒量検出手段と、制御部とを備え、前記穀粒量検出手段は、前記穀粒タンクの上部に設置されて上下方向に光を照射する第1堆積高さ検出センサと、前記第1堆積高さ検出センサより下方側に設置されて斜め下方に向けて光を照射する第2堆積高さ検出センサとを有し、前記制御部は、前記第1堆積高さ検出センサで検出された堆積高さと、前記第2堆積高さ検出センサで検出された堆積高さとに基づいて、前記穀粒タンク内に貯留された穀粒量を算出するように構成されたことを特徴としている。
第2に、前記穀粒タンクの底部側には、前記穀粒タンク内に貯留された穀粒を機外に排出する揚穀装置に向けて搬送する底部搬送装置が設けられ、前記底部搬送装置の搬送方向と直交する前記穀粒タンクの側面視において、前記第1堆積高さ検出センサと、前記第2堆積高さ検出センサとは、前記穀粒タンク内の中央よりも外側に寄せた位置に設置されるとともに、前記第2堆積高さ検出センサによる光の照射位置を、前記第1堆積高さ検出センサによる光の照射位置よりも前記穀粒タンク内の中央寄りとすることにより、前記第1堆積高さ検出センサにより照射される光線と、前記第2堆積高さ検出センサにより照射される光線とが交差するように構成されたことを特徴としている。
第3に、前記穀粒タンクの底部側には、前記穀粒タンク内に貯留された穀粒を機外に排出する揚穀装置に向けて搬送する底部搬送装置が設けられ、前記底部搬送装置の搬送方向と直交する前記穀粒タンクの側面視において、前記第2堆積高さ検出センサは、前記揚穀装置の反対側に設けられるとともに、前記揚穀装置側に向けて光を照射するように設置されたことを特徴としている。
第4に、前記穀粒タンクは、中央側に貯留された穀粒を均す均平手段が設けられ、
前記第1堆積高さ検出センサと、前記第2堆積高さ検出センサとは、照射される光が前記均平手段を避けるように設置されたことを特徴としている。
前記穀粒量検出手段として、前記穀粒タンクの上部に設置されて上下方向に光を照射する第1堆積高さ検出センサと、前記第1堆積高さ検出センサより下方側に設置されて斜め下方に向けて光を照射する第2堆積高さ検出センサとを設けたことにより、前記穀粒タンク内で山型に堆積する穀粒の堆積高さを異なる2箇所で検出することができるため、簡易且つコストを抑えた構成により前記穀粒タンク内で貯留された穀粒量を精度良く検出することができる。また、前記穀粒タンクに貯留された穀粒量が少ない(堆積高さが低い)ことによって前記第1光学式レベルセンサと穀粒表層との間に塵埃等が多く介在し、前記第1光学式レベルセンサの検出精度が低下し易くなった場合でも、前記第2光学式レベルセンサを用いて穀粒の堆積高さを検出することにより、穀粒の堆積高さを精度良く検出することができる。
また、前記穀粒タンクの底部側には、前記穀粒タンク内に貯留された穀粒を機外に排出する揚穀装置に向けて搬送する底部搬送装置が設けられ、前記底部搬送装置の搬送方向と直交する前記穀粒タンクの側面視において、前記第1堆積高さ検出センサと、前記第2堆積高さ検出センサとは、前記穀粒タンク内の中央よりも外側に寄せた位置に設置されるとともに、前記第2堆積高さ検出センサによる光の照射位置を、前記第1堆積高さ検出センサによる光の照射位置よりも前記穀粒タンク内の中央寄りとすることにより、前記第1堆積高さ検出センサにより照射される光線と、前記第2堆積高さ検出センサにより照射される光線とが交差するように構成されたものによれば、前記第2堆積高さの検出センサによって、前記第1堆積高さ検出センサでは穀粒量の検出できない死角をカバーすることができるため、前記穀粒タンク内に貯留された穀粒量の検出精度が向上する他、前記第1堆積高さ検出センサによる光の照射位置を、前記穀粒タンク内の中央よりも外側に寄せて配置したことにより、該センサが前記穀粒タンクの中央に向けて投入される穀粒を検出することによる検出誤差を軽減することができる。
また、前記穀粒タンクの底部側には、前記穀粒タンク内に貯留された穀粒を機外に排出する揚穀装置に向けて搬送する底部搬送装置が設けられ、前記底部搬送装置の搬送方向と直交する前記穀粒タンクの側面視において、前記第2堆積高さ検出センサは、前記揚穀装置の反対側に設けられるとともに、貯留された穀粒の排出作業時に、前記揚穀装置側の近傍に残留する穀粒を検出し易くなるため、前記穀粒タンク内の穀粒が残っているにも関わらず、前記穀粒量検出手段によって穀粒が検出されない状態となってしまう事態を効率的に防止することができる。
なお、前記穀粒タンクは、中央側に貯留された穀粒を均す均平手段が設けられ、前記第1堆積高さ検出センサと、前記第2堆積高さ検出センサとは、照射される光が前記均平手段を避けるように設置されたものによれば、前記穀粒タンク内に山型に堆積した穀粒を均して穀粒量の検出精度を向上させつつ、堆積高さ検出センサによって照射される光が遮られて正確に穀粒量を検出できないタイミングが生じる事態を防止することができる。
本発明を適用した汎用コンバインの左側面図である。 本発明を適用した汎用コンバインの右側面図である。 本発明を適用した汎用コンバインの平面図である。 穀粒タンクを示した要部右側断面図である。 穀粒タンクを示した要部背断面図である。 穀粒タンクを示した要部平断面図である。 制御部のブロック図である。 堆積高さ検出制御を示したフロー図である。
図1乃至3は、本発明を適用した汎用コンバインの左側面図、右側面図及び平面図である。図示する汎用コンバインでは、走行部である左右一対のクローラ式走行装置1,1に支持された走行機体2と、該走行機体2の前方に昇降可能に連結された刈取部3とを備えている。
前記走行機体2は、前記刈取部3の後方右寄りにオペレータが乗込んで機体の操縦行う操縦部4が設けられ、該操縦部4の後方斜め左側に前記刈取部3によって刈取られた穀稈の脱穀作業等を行う脱穀装置6が設置され、前記操縦部4の後方で且つ前記脱穀装置6の右側に該脱穀装置6により脱穀処理された処理物である穀粒を貯留する穀粒タンク(グレンタンク)7が配置され、前記脱穀装置6の後方に脱穀処理後の藁屑等を切断して排出する排出部8が設けられている。
前記操縦部4は、オペレータが着座する座席15と、前記走行機体2の操向操作と前記刈取部3の昇降操作を行うマルチステアリングレバー16と、走行HSTを操作する主変速レバー17と、前記走行機体2の状態や前記穀粒タンク7内に貯留された穀粒の状態等を表示する液晶モニタ66と、各種操作を行うサイドパネルとを備え、該サイドパネルには、エンジン動力を前記刈取部3や前記脱穀装置6側への動力の伝動の入切を操作するパワークラッチスイッチ61と、前記穀粒タンク7内の穀粒を機外へ排出する後述の排出オーガ36側への動力の伝動の入切を操作する穀粒排出スイッチ62と、収穫する対象となる穀物の種類を選択する作物選択スイッチ58とが設けられている。
前記刈取部3は、刈取った穀稈を前記脱穀装置6側に向けて後方搬送するフィーダ9と、該フィーダ9の前端側に連結されて前方側に延設された刈取フレーム11と、該刈取フレーム11の前端側に設けられた左右一対のデバイダ12と、該刈取フレーム11の基礎部となる後端上部側から前方に向けて延設された左右一対の支持アーム13と、一対の前記支持アーム13、13の前端側同士の間に回転自在に架設支持された掻込リール14とを備えている。
該構成によれば、前記刈取部3は、前記デバイダ12により圃場の穀稈を左右一対の前記デバイダ12、12の間である刈取側と、該刈取側の左右両外側となる非刈取側とに分草し、該刈取側の植立穀稈を前記掻込リール14によって前記刈取部3側に掻込みながら前記デバイダ12の後方に設けたレシプロ式の刈刃10によって穀稈の根元側を刈取ることができる。該刈取部3により刈取られた穀稈は、前記刈取フレーム11側の搬送オーガ18により前記フィーダ9の前端側に送られる。前記フィーダ9の後端側まで後方搬送された刈取穀稈は、前記脱穀装置6の上部前端側に投入される。
前記脱穀装置6は、該脱穀装置6の上部側で前記フィーダ9から搬送された刈取穀稈の脱穀作業を行う脱穀部21と、該脱穀装置6の下側で前記脱穀部21により脱穀された処理物を穀粒と藁屑等の排塵物とに選別する選別部22とを備え、選別作業後の排塵物等を該脱穀装置6の後端の前記排出部8から機外に排出できるように構成されている。
前記脱穀部21は、前記フィーダ9の後端側から刈取穀稈の全部が投入される扱室23と、該扱室23の前後方向全体に亘って形成された前後方向の回転軸回りに回転駆動する円筒状の扱胴24と、該扱胴24の下方側に配置されて該扱胴24の形状に沿って背面視で中央が窪んだ円弧状に形成された受網(図示しない)とを備えている(図1参照)。
該構成により、前記フィーダ9によって扱室23に全稈投入された刈取穀稈は、回転駆動する前記扱胴24によって扱降し処理(脱穀処理)されて排藁となり、該排藁は扱室23後方の前記排出部8から機外へと排出される。その一方で、前記扱胴24によって扱降された処理物は、籾等の穀粒と藁屑等を含んでおり、前記受網に受け止められたもののうち、下方側に漏下したものが前記選別部22側に導入される。
前記選別部22は、前記受網から漏下した処理物を揺動選別するチャフシーブ及びストローラック等からなる揺動選別体27と、該揺動選別体27の前方下側に配置されて後方上側に向けて選別風を送風する唐箕ファン28と、選別後の排塵物を機外へ排出する二番選別ファン29と、前記唐箕ファン28等によって風選された一番物である穀粒を回収する一番ラセン31と、二番物を回収する二番ラセン32とを備えている(図1参照)。
該構成により、前記受網から前記揺動選別体27に落下してきた処理物(脱穀物)は、該揺動選別体27によって揺動選別されながらさらに下方に向けて漏下され、記揺動選別体27から漏下した前記処理物は、前記唐箕ファン28による選別風によって穀粒が風選されるとともに、前記二番選別ファン29による選別風によって二番物と排塵物とに風選される。
前記一番ラセン31は、唐箕ファン28の後方で左右方向に延設されており、選別された一番物である穀粒を前記脱穀装置6の左右側方側(図示する例では右側)に搬送し、前記二番ラセン32は、二番選別ファン29の後方で左右方向に延設されており、選別された二番物を前記脱穀装置6の右側に向けて搬送する。
また、前記脱穀装置6の右側方には、前記一番ラセン31により搬送された一番物を前記穀粒タンク7に向けて上方搬送する上下方向の穀粒搬送装置33と、前記二番ラセン32により搬送された二番物を前記脱穀部21又は前記選別部22へと還元搬送する上下方向の還元搬送装置(図示しない)とが設けられている。
上記穀粒搬送装置33は、前記一番ラセン31の搬送終端側から穀粒を上方搬送する上下方向の上方搬送部33A(バケット搬送方式)と、該上方搬送部33Aの上端側まで搬送された穀粒を穀粒タンク内に搬送する左右方向の水平搬送部33B(ラセン搬送方式)と、該水平搬送部33Bの搬送終端側に形成した下向きの開口部33Cとを備え、前記一番ラセン31により搬送された穀粒を前記穀粒タンク7内に投入できるように構成されている(図5等参照)。
以上により、前記脱穀装置6によって脱穀・選別処理して得られた穀粒を、前記穀粒タンク7の上部側から該穀粒タンク7内へと投入し、前記穀粒タンク7内に貯留することができる。
このとき、前記穀粒タンク7には、該穀粒タンク7内に貯留された穀粒を機外に排出するための排出オーガ36と、該穀粒タンク7内に貯留された穀粒を均す均平装置41と、該穀粒タンク7内に貯留された穀粒の堆積高さを検出する穀粒の堆積高さ検出装置(堆積高さ検出手段)42とが設けられている。前記穀粒タンク7内の構成については後述する。
上記排出オーガ36は、前記穀粒タンク7の下端側に設けられた前後方向の回収ラセン(底部搬送装置)46と、前記穀粒タンク7の後端側に設けられて前記回収ラセン46によって後方搬送された穀粒を上方搬送する縦ラセンを内装した縦筒体(揚穀装置)47と、該縦筒体47の上端側に連結されて昇降・水平回動可能に支持された横ラセンを内装する横筒体48と、該横筒体48の端部側まで搬送された穀粒を機外に排出するための排出部49とから構成されている(図1乃至5等参照)。
ちなみに、該回収ラセン46は、その直上に断面L字状(山型)に屈曲形成された板状部である穀粒案内板45で覆われており、該穀粒案内板45によって前記穀粒タンク7内に投入される穀粒を前記回収ラセン46の左右両側に案内できるように構成されている。このとき、該穀粒案内板45は、前記回収ラセン46を回転駆動させる動力によって振動するように構成されており、前記穀粒案内板45と前記穀粒タンク7底面との間の隙間から穀粒が排出されないブリッジ現象が起こることを防止することができる。
なお、前記排出部8は、上記構成により前記脱穀部21の受網の後端側から落下してカッタ装置により切断される比較的大きな排藁等と、前記選別部22の後端側から排出される細かい藁屑等である排塵物とを前記脱穀装置6の後端側から排出できるように構成されている。
上述に記載されたような前記刈取部3や前記脱穀装置6等を備えた汎用コンバインによれば、稲だけでなく、麦・大豆等のその他作物も収穫し、脱穀した処理物を前記穀粒タンク7内に貯留することができる。ちなみに、前記制御部50は、前記作物選択スイッチ56によって、収穫する穀粒の種類を予め選択することによって、前記刈取部3や前記脱穀装置6の駆動速度の他、後述する前記穀粒タンク7内に貯留された穀粒量の算出方法等を最適なものへと自動的に切換えることができるように構成されている。
次に、図4乃至6に基づいて、前記穀粒タンク内に貯留された穀粒量を検出する穀粒量検出手段について説明する。図4乃至6は、穀粒タンクを示した要部右側断面図、要部背断面図、要部平断面図である。
前記穀粒タンク7は、上面を覆う天板7aと、前面を覆う前壁7bと、後面を覆う後壁7cと、右側面を覆うとともに下端側を前記回収ラセン46に向けて傾斜した右壁7dと、左側面上部を覆う左上部壁7eと、該左上部壁7eの下端から前記回収ラセン46に向けて傾斜させた傾斜壁7fとを有し、平面視で前後方向に長く形成されるとともに、正面視で下部側を漏斗型にした上下方向に長い箱状に形成されている(図5等参照)。これにより、該穀粒タンク7内の下端側に設けられた前後方向の前記回収ラセン46は、正面視で前記穀粒タンク7の左右中央よりも左右外(右)側に寄せた位置に設けられている(図5及び図6等参照)。
また、前記穀粒タンク7内の上部側は、前記穀粒搬送装置33の水平搬送部33bが挿通されるようにして設けられており、前記脱穀装置6によって脱穀・選別された穀粒が、該穀粒タンク7内の上部から該穀粒タンク7内に投入されるように構成されている(図4乃至6等参照)。
さらに、前記穀粒タンク7内には、前記穀粒タンク7内に山状に貯留された穀粒を均すための前記均平装置41と、前記穀粒タンク7内に貯留された穀粒量を検出するための前記堆積高さ検出装置(堆積高さ検出手段)42とが設けられている。以下、説明する。
前記均平装置41は、前記穀粒タンク7内で軸回転可能に支持された上下方向の駆動軸51と、前記駆動軸51を駆動させる均平モータ52を有する駆動部55と、前記駆動軸51に対して水平方向に突出するように上下方向に並べて複数(図示する例では6つ)設けられた棒状の均平体53とを備えている。
上記駆動部55は、前記穀粒タンク7の上面側に設けられており、カバー体に収容された前記均平モータ52と、前記均平モータ52によって駆動する出力ギヤ52aと、前記駆動軸51と一体回転するように設けられた従動ギヤ54とを有し、前記均平モータ52によって前記駆動軸51を軸回転させることができるように構成されている(図5等参照)。また、前記均平モータ52の駆動は、詳しくは後述する制御部50によって制御可能に構成されている。
上記駆動軸51は、前記穀粒タンク7内の前後左右方向の略中央側で、該穀粒タンク7の上端側から下端側に至るまで上下方向に延設された軸状部材であり、その上端側が前記天板7a側に軸支される一方で、その下端側が前記傾斜壁7fの下部側に軸支さている。これにより、該駆動軸51の下端側は、正面視(背面視)で前記回収ラセン46の上側で軸支されている(図4乃至6等参照)。
上記均平体53は、前記駆動軸51に形成された左右方向の固定孔に挿通支持された固定筒53aと、該固定筒53aに挿通された状態でボルト固定される均平棒53bとを有し、前記均平棒53bは、前記駆動軸51に対して直交する方向に着脱・交換可能な構成で取付固定されている。
また、上記均平体53は、前記駆動軸51に沿って上下方向に複数(図示する例では6本)並べて所定間隔で並べて配置されており、前記均平棒53bは、上方(下方)に隣接する前記均平棒53bと平面視で90°回転させた状態で取付固定されている(図4乃至6等参照)。
また、上記均平棒53bは、正面視で前記穀粒タンク7の側壁7d、7eに干渉しない長さに形成されている。このとき、前記穀粒タンク7下部側は、正面視で下方に向かって幅狭となる漏斗型に形成されているため、下端側の均平棒(下端均平棒53b1)は、前記傾斜壁7fと干渉しないようにその他の均平棒53bよりも短く形成されている(図5等参照)。
該構成によれば、前記均平装置41(均平体53)は、前記開口部33Cから前記穀粒タンク7内に穀粒が投入されることによって該開口部33Cの真下側に(前記駆動軸51の近傍に)山積み状態で堆積する穀粒に作用することにより、穀粒の表層を平らに均すことができる。
具体的に説明すると、前記穀粒タンク7は、前記穀粒搬送装置33によって穀粒が投入されると、背面視で前記駆動軸51の左側となる傾斜壁7f側と、前記駆動軸51の右側となる回収ラセン46側とのうち、前記水平搬送部33Bの開口部が形成される傾斜壁7f側が山型となるように穀粒が堆積する(側面視では前後方向の後方寄り(前記縦筒体47寄り)が山型となるように穀粒が堆積する(図4参照))ところ、前記均平装置41は、前記駆動軸51回りに回転する前記均平棒53によって、山型となるように堆積した穀粒の表層を崩すことにより、前記穀粒タンク7内に堆積する穀粒を平らに均すことができる(図5等参照)。
このとき、前記均平棒53bは上下方向に並べて配置されているため、前記穀粒タンク7内に穀粒が堆積するにつれて、上方側に配置された前記均平棒53によって、穀粒を均す作業が実行できるように構成されている。これにより、前記穀粒タンク7内において、前記水平搬送部33Bが設置される位置までは、前記穀粒タンク7内の穀粒を平らに均すことができるように構成されている。
ちなみに、前記均平棒53bは、前記穀粒タンク7内に堆積する穀粒の表層から下に埋まった場合は、穀粒を多少動かして山を崩すが、深く埋まると均す機能を発揮しなくなる他、そのまま前記駆動軸51回りに駆動させると、前記均平モータ52に大きな負荷が掛かる。そのため、前記均平棒53bは、埋設された穀粒側から所定以上のトルクを受けた場合には、前記駆動軸51回りの駆動を停止するように、夫々の均平棒53bを摩擦式等のトルクリミッタを介して、前記駆動軸51側に取付けられるように構成しても良い。
前記堆積高さ検出装置(堆積高さ検出手段)42は、前記穀粒タンク7内に堆積した穀粒の堆積高さを該穀粒タンク7の上部側から下部側まで検出するTOF方式の光センサである第1光学式レベルセンサ(第1堆積高さ検出センサ、レーザー式レベルセンサ)56と、前記穀粒タンク7内に堆積した穀粒のうち、前記穀粒タンク7の下部側に堆積した穀粒の堆積高さを検出するTOF方式の光センサである第2光学式レベルセンサ(第2堆積高さ検出センサ、レーザー式レベルセンサ)57と、詳しくは後述する制御部50とを備え、前記制御部50は、これらのセンサ類により検出される値に基づいて検出された前記穀粒タンク7内の穀粒の堆積高さに基づいて、前記穀粒タンク7内の穀粒量を算出できるように構成されている。
上記第1光学式レベルセンサ56は、前記穀粒タンク7内で上下方向に光を照射するように穀粒タンク7の上部である前記天板7a側に設置された光学式のセンサであって、前記穀粒タンク7内に堆積した穀粒の堆積高さを、該穀粒タンク7の上端(上部)から下端(下部)に亘って検出可能に構成されている。
具体的には、上記第1光学式レベルセンサ56は、平面視で前記回収ラセン46(前記穀粒案内板45)とラップする位置であって且つ、前記穀粒タンク7の前後方向前寄りに設けられている(図6等参照)。また、該第1光学式レベルセンサ56は、平面視で前記均平棒53bの回転軌跡上とはラップしない位置に配置されている(図6参照)。
ちなみに、前記第1光学式レベルセンサ56は、前記天板7a側に前後又は左右方向に複数並べて配置することにより、前記穀粒タンク7内に堆積する穀粒表層の形状(凹凸具合)を検出できるように構成しても良い。これによれば、前記制御部50は、複数の前記第1光学式レベルセンサ56によって前記穀粒タンク7内の穀粒が所定以上の高低差を有する山型に堆積していることが検出された場合にのみ、前記均平装置41を駆動させる均平制御を実行可能に構成することができる。
上記第2光学式レベルセンサ57は、前記穀粒タンク7内の前記前壁7bの上下方向中心側か、上下方向中心よりも下側に設置された光学式のセンサであって、光を前記前壁7bの設置位置から下方斜め後方に向けて照射するように構成されている。
具体的に説明すると、上記第2光学式レベルセンサ57は、前記オーガ36(縦筒体47)が配置される後壁側とは反対側となる前記前壁7b側に設置されることにより、前後方向中央よりも前寄りに設置された前記第1光学式レベルセンサ56よりもさらに中央から離れた外(前)側に配置されている。さらに、前記第2光学式レベルセンサ57は、光の照射方向を、前記回収ラセン46の搬送終端(前記穀粒タンク7後端側の前記オーガ36(縦筒体47))側に向けた下方斜め後方となるように構成されている。
これにより、上下方向に照射する前記第1光学式レベルセンサ56が照射する光と、下方斜め後方に照射する前記第2光学式レベルセンサ57が照射する光とが、前記穀粒タンク7の右側断面視(前記回収ラセン46の搬送方向である前後方向と直交する側断面視)で、交差するように構成されている(図4等参照)。
該構成によれば、前記第2光学式レベルセンサ57によって、前記第1光学式レベルセンサ56では穀粒量の検出できない死角となる前記穀粒タンク7の後方側をカバーすることができるため、前記穀粒タンク7内に貯留された穀粒量の検出精度が向上する。
また、上記第2光学式レベルセンサ57は、前記回収ラセン46の搬送終(後)端側に向けて光を照射するため、例えば、図4のXに示されるように、刈取作業を始めた際に穀粒が前記穀粒タンク7内の後方に多く飛ばされて供給されたり、前記回収ラセン46(オーガ)によって前記穀粒タンク7内に十分に貯留された穀粒が機外に排出されることにより前記穀粒タンク7内の穀粒が前側から少なくなったりすることによって、前記穀粒タンク7内の穀粒が後端側に寄った位置に堆積した状態となった場合(図4のXを参照)であっても、前記穀粒タンク7内の穀粒量(堆積高さ)を検出することができる。
該構成によれば、特に、前記穀粒タンク7内に貯留された穀粒の機外への排出作業が進行することで前記穀粒タンク7内の穀粒が後方に寄せた位置に山型に堆積した状態(図4のXを参照)となることで、前記第1光学式レベルセンサ56では、穀粒の堆積高さが十分に検出できない状態となった場合であっても、前記第2光学式レベルセンサ57によって、前記穀粒タンク7内の穀粒量を精度良く検出することができるとともに、前記穀粒タンク7内にまだ穀粒が残っているにも関わらず、前記穀粒タンク7内の穀粒が全て排出された状態であると誤って検出する事態を防止することができる(図4等参照)。
また、前記穀粒タンク7内への穀粒の貯留が開始されたことにより、穀粒が前記穀粒タンク7の後部側を中心に堆積した場合(図4のX参照)に、上記第2光学式レベルセンサ57が前記前壁7b側に設けられたことにより、該第2光学式レベルセンサ57が早期に貯留された穀粒に埋もれる不具合を防止することができる。
また、上記第2光学式レベルセンサ57は、下方斜め後方に向けて照射した光が、右側断面視で、前記下端均平棒53b1の回転軌跡と接触しない角度となるように(均平装置41を避けるように)構成されている(図4参照)。
該構成によれば、前記均平装置41により穀粒の表層を平らにして穀粒量の検出精度を向上させる構成と、前記第2光学式レベルセンサ57の照射方向を斜め後方に設定して検出範囲の死角をカバーして所定の条件下で検出精度が悪化することを防止する構成とを両立させることができる。
なお、該第2光学式レベルセンサ57は、前記穀粒タンク7を構成する側壁側であれば前記前壁7bに限られず、前記後壁7cや、前記右壁7d、前記左上部壁7eに設置しても良い。この場合、前記第2光学式レベルセンサ57の光の照射方向は、側面視又は正面視(背面視)で、前記第1光学式レベルセンサ56によって上下方向に照射された光と交差するように設置されることが好ましい。
上述の前記堆積高さ検出装置42によれば、前記穀粒タンク7に貯留された穀粒量が少ない(堆積高さが低い)場合には、前記第1光学式レベルセンサ56では、穀粒表層までの距離が遠くなって間に塵埃等が介在することで検出精度が低下し易くなるが、前記第2光学式レベルセンサ57を用いることによって、貯留量が少ない場合の穀粒の堆積高さを精度良く検出することができる。ちなみに、前記汎用コンバインによって稲や麦が収穫される場合には、前記穀粒タンク7内に塵埃が舞いやすく、前記第1光学式センサ56による穀粒の堆積高さの検出精度に影響がより出易くなる。
このとき、前記堆積高さ検出装置42は、前記第1光学式レベルセンサ56によって検出可能な穀粒の堆積高さの検出範囲は、その下部側の一部又は全部が前記第2光学式レベルセンサ57の検出範囲と重複するように構成されている。
上述の構成によれば、前記制御部50は、前記穀粒タンク7内に貯留された穀粒の堆積高さが所定より低い(以下、第1堆積高さH1の範囲の)場合には、第1堆積高さH1の範囲内での堆積高さの検出に最も適した前記第2光学式レベルセンサ57による検出結果を利用し、前記穀粒タンク7内の穀粒の堆積高さが堆積高さH1の上端より高い(第2堆積高さH2の範囲)場合には、第2堆積高さH2の範囲内での堆積高さの検出に最も適した前記第1光学式レベルセンサ56による検出結果を利用して、前記穀粒タンク7内の堆積高さ(穀粒量)を算出する堆積高さ検出制御が実行可能に構成されている(図6参照)。詳しくは後述する。
以上より、前記堆積高さ検出装置42は、前記穀粒タンク7内の穀粒の堆積高さに応じて適したセンサを有し、各センサによって堆積高さの検出範囲を分担することによって、簡易な構成で前記穀粒タンク7内全体の検出精度を高く保つことができる。
次に、図7及び図8に基づき、前記堆積高さ検出制御について説明する。図7は、制御部のブロック図である。前記制御部50の入力側には、前記パワークラッチスイッチ61と、前記作物選択スイッチ58と、前記穀粒排出スイッチ62と、前記オーバーフローセンサ63と、前記穀粒タンク7内に投入される穀粒の含水率をサンプリングして計測する水分計64と、前記第1光学式レベルセンサ56と、前記第2光学式レベルセンサ57とが接続されている。
その一方で、前記制御部50の出力側には、前記液晶モニタ66と、作業者への警報音を発生するブザー(警報ブザー)67と、前記均平モータ52と、前記刈取部3への動力の断続を操作する刈取クラッチと前記脱穀装置6への動力の断続を操作する脱穀クラッチとを操作するパワークラッチモータ68と、前記回収ラセン46への動力の断続を操作する穀粒排出クラッチを操作する穀粒排出クラッチモータ69とが接続されている。
前記制御部50による前記堆積高さ検出制御は、前記堆積高さ検出装置42を用いて、前記穀粒タンク7内の穀粒の堆積高さを検出することができるように構成されるとともに、前記制御部50は、検出された前記穀粒タンク7内の穀粒の堆積高さに基づいて穀粒の貯留量を算出することができるように構成されている。具体的に説明すると、前記制御部50は、穀粒の貯留量を堆積高さに相当する穀粒タンク7の容積によって求め、前記穀粒タンク7の容積は堆積高さ毎にテーブルに予め保持しておき、このテーブルを参照することによって即座に正確な穀粒の貯留量を取得することができるように構成されている(図7参照)。
また、前記制御部50は、前記作物選択スイッチ58によって選択された作物の種類と、前記水分計64によって検出された穀粒の含水率と、予め用意した穀粒の比重と、上述の穀粒の貯留量とを使用して、前記穀粒タンク7内に貯留される穀粒の重量を算出できるように構成されている。
なお、穀粒の比重は、前記作物選択スイッチ58によって選択された作物や品種等によって異なるため、前記制御部50は、予め選択可能な作物の種類毎に、穀粒の比重のデータを予め登録しておくことにより、正確な穀粒の重量をスムーズ且つ容易に算出することができる。
また、前記制御部50は、上記により算出された前記穀粒タンク7内に貯留された穀粒の重量と含水率とを用いて、前記穀粒を全て乾燥させた場合の乾燥重量を算出することができる。
さらに、前記制御部50は、収穫作業の開始後の穀粒排出時間や休憩時間を除外した実刈取作業時間や、前記穀粒タンク7内の穀粒を機外に排出した後からの実刈取作業時間をカウントするとともに、その間に貯留された穀粒の総貯留量から単位時間当たりの穀粒の収穫量を求めることができる。すなわち、前記穀粒タンク7内に貯留可能な最大容積から現在の貯留量を差し引くことで求められる空き容積から、前記穀粒タンク7が満杯になるまでの予測時間も算出することができる。
このとき、前記制御部50は、上記によって算出された各種情報を前記液晶モニタ66にリアルタイムで表示することができるように構成されている(図7参照)。さらに、前記制御部50は、圃場当たりの総収穫量や作業時間等を不揮発性メモリに記憶し、この情報を取出して今後の作業管理に役立てることができる他、リアルタイムキネマティックによる全地球航法衛星システム(RTK-GNSS)等を利用して作業軌跡を取得可能なものであれば、圃場をさらに分割した各領域での収穫量をマッピングし、今後の農作業に役立たせることもできる。
ちなみに、前記制御部50は、近距離通信可能にした携帯通信端末を介して、前記穀粒の乾燥作業を行う乾燥施設や管理センターと遠距離通信して情報のやり取りを行うことで、施設内の乾燥機の空き状態や、施設へ穀粒を運送するトラックの配車手配をシステム化することができるように構成しても良い。
なお、前記液晶モニタ66には、前記穀粒タンク7内に貯留された穀粒の堆積高さ(穀粒量)が直感的に把握できるように、縦方向に複数(図示する例では、0~9の全10段階)の前記テーブル(層)で分割された前記穀粒タンク7のモデル図が表示されるように構成されている(図7参照)。これにより、前記制御部50は、後述する堆積高さ検出制御によって検出された穀粒の堆積高さを、前記液晶モニタ66にわかりやすく可視化することができる。
図8は、堆積高さ検出制御を示したフロー図である。前記制御部50は、堆積高さ検出制御のフローが開始されると、ステップS1に進む。ステップS1では、前記制御部50が各センサ(第1光学式レベルセンサ56、第2光学式レベルセンサ57等)の検出値を取得し、ステップS2に進む。
ステップS2では、各センサによって検出された前記穀粒タンク7内の穀粒の堆積高さが第1堆積高さH1の範囲内であるか否かが確認され、前記穀粒タンク7内の穀粒が第1堆積高さH1の範囲内にあることが検出された場合には、ステップS3に進む。
ステップS3では、前記制御部50は、前記第2光学式レベルセンサ57によって検出された検出値を、前記穀粒タンク7内の穀粒の堆積高さHとして採用して穀粒量を算出し、その後、リターンする。
また、ステップS2において、各センサによって検出された前記穀粒タンク7内の穀粒が第1堆積高さH1の範囲内になかった場合には、ステップS4に進む。
ステップS4では、各センサによって検出された前記穀粒タンク7内の穀粒の堆積高さが第2堆積高さH2の範囲内であるか否かが確認され、前記穀粒タンク7内の穀粒が第2堆積高さH2の範囲内にあることが検出された場合には、ステップS5に進む。
ステップS5では、前記制御部50は、前記第1光学式レベルセンサ56によって検出された検出値を、前記穀粒タンク7内の穀粒の堆積高さHとして採用して穀粒量を算出し、その後、リターンする。
また、ステップS4において、各センサによって検出された前記穀粒タンク7内の穀粒が第2堆積高さH2の範囲内になかった場合には、ステップS6に進む。
ステップS6では、前記穀粒タンク7内の穀粒の堆積高さの検出値をリセットして、その後、リターンする。
上述の構成によれば、前記制御部50は、前記穀粒タンク7内の穀粒の堆積高さHに応じて、適したセンサの検出結果を採用して穀粒の堆積高さH(穀粒量)を算出することができるため、簡易な構成で前記穀粒タンク7内全体の検出精度を高く保つことができる。
特に、前記穀粒タンク7内の穀粒の堆積高さが低くなってきた場合には、前記穀粒タンク7の前端下部側から後方斜め下方に向けて光を照射した前記第2光学式レベルセンサ57の検出結果を用いることにより、前記穀粒タンク7の後部側に寄った山型に堆積し易い穀粒の堆積高さ(穀粒量)を精度良く検出できる。すなわち、前記堆積高さ検出装置の検出範囲の死角を効率的に減らすことができる。
ちなみに、前記堆積高さ検出制御は、前記穀粒タンク7内に貯留された穀粒の堆積高さによっては、前記第1光学式レベルセンサ56で検出された堆積高さと、前記第2光学式レベルセンサ57で検出された堆積高さの両方を考慮して、前記穀粒タンク7内の穀粒量を算出するように構成しても良い。
2 走行機体
3 刈取部
6 脱穀装置
7 穀粒タンク(グレンタンク)
41 均平装置(均平手段)
46 回収ラセン(底部搬送装置)
47 縦筒体(揚穀装置)
50 制御部
56 第1光学式レベルセンサ(第1堆積高さ検出センサ、穀粒量検出手段)
57 第2光学式レベルセンサ(第2堆積高さ検出センサ、穀粒量検出手段)

Claims (4)

  1. 走行機体の前方に設けられて圃場の穀稈の刈取作業を行う刈取部と、
    前記刈取部によって刈取られた刈取穀稈の脱穀処理と選別処理とを行う脱穀装置と、
    前記脱穀装置によって脱穀処理された穀粒を貯留する穀粒タンクと、
    前記穀粒タンク内に貯留された穀粒量を検出する穀粒量検出手段と、
    制御部とを備え、
    前記穀粒量検出手段は、前記穀粒タンクの上部に設置されて上下方向に光を照射する第1堆積高さ検出センサと、前記第1堆積高さ検出センサより下方側に設置されて斜め下方に向けて光を照射する第2堆積高さ検出センサとを有し、
    前記制御部は、前記第1堆積高さ検出センサで検出された堆積高さと、前記第2堆積高さ検出センサで検出された堆積高さとに基づいて、前記穀粒タンク内に貯留された穀粒量を算出するように構成された
    コンバイン。
  2. 前記穀粒タンクの底部側には、前記穀粒タンク内に貯留された穀粒を機外に排出する揚穀装置に向けて搬送する底部搬送装置が設けられ、
    前記底部搬送装置の搬送方向と直交する前記穀粒タンクの側面視において、
    前記第1堆積高さ検出センサと、前記第2堆積高さ検出センサとは、前記穀粒タンク内の中央よりも外側に寄せた位置に設置されるとともに、
    前記第2堆積高さ検出センサによる光の照射位置を、前記第1堆積高さ検出センサによる光の照射位置よりも前記穀粒タンク内の中央寄りとすることにより、前記第1堆積高さ検出センサにより照射される光線と、前記第2堆積高さ検出センサにより照射される光線とが交差するように構成された
    請求項1に記載のコンバイン。
  3. 前記穀粒タンクの底部側には、前記穀粒タンク内に貯留された穀粒を機外に排出する揚穀装置に向けて搬送する底部搬送装置が設けられ、
    前記底部搬送装置の搬送方向と直交する前記穀粒タンクの側面視において、
    前記第2堆積高さ検出センサは、前記揚穀装置の反対側に設けられるとともに、前記揚穀装置側に向けて光を照射するように設置された
    請求項1又は2に記載のコンバイン。
  4. 前記穀粒タンクは、中央側に貯留された穀粒を均す均平手段が設けられ、
    前記第1堆積高さ検出センサと、前記第2堆積高さ検出センサとは、照射される光が前記均平手段を避けるように設置された
    請求項1乃至3の何れかに記載のコンバイン。
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