JP2023074520A - オープン巻線モータの駆動システムおよびその制御方法 - Google Patents

オープン巻線モータの駆動システムおよびその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】モータに接続される2台のインバータを同一変調率で動作可能とし、低出力時のモータ電流の全高調波歪み(THD)を低減する。【解決手段】オープン巻線モータ4を、バッテリ3が接続されたインバータ1とコンデンサ5が接続されたインバータ2により駆動するシステムにおいて、インバータ1、2の出力電圧位相差γとインバータ1の直流検出電圧Vdc1とインバータ2の出力電圧の振幅を調整するゲインKとに基づいて、インバータ1、2を同一変調率で動作させるためのインバータ2の直流電圧指令Vdc2*を演算し(21、22)、Vdc2*から求めたインバータ2の出力電圧のd軸からの電圧位相θv2と、インバータの出力電圧Vと、前記ゲインKとに基づいて、インバータ1,2のdq軸電圧指令vd1、vq1、vd2、vq2を演算する(14,18,19,23~30)。【選択図】 図4

Description

本発明は、オープン巻線モータの駆動システムに係り、例えばオープン巻線PM(永久磁石界磁同期)モータを2台のインバータ(デュアルインバータ)で駆動し、2台のインバータのうち1台のインバータは電源を接続せずにコンデンサのみ(フローティングキャパシタ)となっている構成における、モータ制御方式に関する。
PMモータが様々な分野で用いられ、低速から高速、低トルクから高トルクの広範囲で高効率で駆動することが求められる。PMモータは回転子に磁石があるため、モータの回転により誘起電圧が発生する。誘起電圧はモータの速度に比例するため高速になるほど高電圧となり、モータに印加する電圧も大きくする必要がある。
しかし、PMモータを駆動するインバータの出力電圧はインバータの直流電圧により制限されるため、印加できる電圧には限界がある。PMモータを広範囲で駆動するための方法の1つに、弱め磁束制御による方法がある。この方法は永久磁石の磁束を打ち消すような磁束を固定子巻線により発生させ、モータの端子電圧を下げることができるが、弱め磁束電流を流す必要があるため、モータの銅損やインバータの損失増加につながる。
他の方法として、モータの固定子巻線の中性点を開放して、2台目のインバータを接続した、デュアルインバータ駆動オープン巻線モータドライブシステムがある。オープン巻線モータの構成の中でも、図1に示すように、2台のインバータのうち1台には電源を接続(インバータ1)しているが、もう1台には電源を接続せずコンデンサのみを接続(インバータ2)した構成がある。
図1において、1は、半導体スイッチング素子SU,SV,SW,SX,SY,SZを三相ブリッジ接続したインバータ(第1のインバータ)であり、直流側はバッテリ3(直流電源)に接続されている。
インバータ1の交流側は、モータの固定子巻線の中性点を開放し、互いに独立した三相のオープン巻線41,42,43を有するオープン巻線モータ(PMモータ)4の1次側三相端子に接続されている。
2は、半導体スイッチング素子SU,SV,SW,SX,SY,SZを三相ブリッジ接続したインバータ(第2のインバータ)であり、直流側はコンデンサ5に接続されている。
インバータ2の交流側は、前記オープン巻線モータ4の2次側三相端子に接続されている。
尚、図1中のVdc1はインバータ1の直流電圧(バッテリ電圧)、Vdc2はインバータ2の直流電圧(コンデンサ電圧)を示している。
図1のように構成されたオープン巻線モータの制御方法として、従来、例えば非特許文献1、2、3、特許文献1に記載のものが提案されていた。
大音慶明、野口季彦、笹谷卓也、「オープンエンド巻線PMモータを駆動するデュアルインバータの空間ベクトル変調」、電気学会研究会資料、MD-17-107、pp.10-18 七澤風画、芳賀 仁、「誘起電圧制限楕円に基づくオープン巻線駆動IPMSMの出力速度範囲を拡大する制御法」、電気学会研究会資料、MD-20-170 Davide Minaglia、他、"Control of a Dual Fed Open End Winding SPMSM with a Floating Capacitor"、2020 IEEE Energy Conversion Congress and Exposition(ECCE)
特開2020-162287号公報
非特許文献1では、空間ベクトル変調を適用することによりモータの力率を考慮したスイッチングをさせることで、コンデンサの充放電制御を行い、コンデンサ電圧をバッテリ電圧の半分の値で一定に制御することで9レベルの電圧波形を出力する方法を提案している。コンデンサ電圧を常に一定に制御するので、システム効率として常に最適になるとは限らず、また、出力電圧向上効果も小さいと考えられる。また、空間ベクトル変調を適用するのは、三角波比較方式と比べて複雑になるという点も課題と考えられる。
非特許文献2ではモータの出力速度範囲を拡大するためのインバータ2の出力電圧設定方法に関して提案されている。この非特許文献2では三角波比較によるPWMが適用されているが、直流電圧をモータの動作条件に応じて可変にすることや電流のTHD(Total Harmonic Distortion、全高調波歪み)に関して論じていない。
非特許文献3では1台目のインバータの無効電力がゼロになるように2台目のインバータの出力電圧を制御し、コンデンサ電圧は無効電力をゼロに制御するのに必要な最適な電圧に制御されていると記載されている。おそらくスイッチング損失を下げるために、最適な電圧はインバータ2の電圧を出力するのに必要な最低限の電圧に制御していると考えられる。この非特許文献3に関しても電流の高調波に関して論じられていない。
また、この方式を適用した場合の電圧、電流ベクトルの関係を図2に示す。
図2において、
dq軸:モータの回転子磁石のN極方向をd軸とし、d軸からπ/2rad進んだ軸をq軸とする座標系
1:インバータ1の出力電圧ベクトル
2:インバータ2の出力電圧ベクトル
V:モータの印加電圧ベクトル(=V1-V2
I:モータの電流ベクトル
である。
インバータ2により無効電力を供給し、インバータ1を力率1で動かす場合、モータに印加する電圧Vによりインバータの出力電圧V1とV2が決まる。V1が最小となるので出力電圧拡大の効果は大である。V1とV2はπ/2の位相差を持ち、インバータ2の変調率は常に高い状態であるが、インバータ1はV1とVdc1に応じた変調率となる。V1とV2の位相差がなく、変調率が同じであれば、Vdc1-Vdc2のPWM電圧を印加できるため、スイッチングによる電流の変化が小さくなり、モータの電流のTHDが小さくなると考えられる。
しかし、非特許文献3の方式では上述したように2台のインバータの変調率はバラバラであり、電圧位相差は常にπ/2となるため、三角波比較PWMを適用した場合、モータ電流のTHDが大きくなる。
また、特許文献1はインバータ1とインバータ2の直流部を、スイッチを介して接続することで、バッテリからの電力でモータを駆動するモード、コンデンサからの電力でモータを駆動するモード、バッテリ、コンデンサの両方の電力でモータを駆動するモードを切り替えることを目的としており、インバータ1、2を同時に駆動する際には、インバータ1のスイッチングと同期する逆位相スイッチングでインバータ2を駆動するようにしており、インバータ2も有効電力をモータに供給する制御構成となっている。
インバータ間の直流部での電力融通のための素子が必要になるほか、有効電力を両方から供給する必要がない場合、過剰な構成となる。
本発明は、上記課題を解決するものであり、その目的は、モータに接続される2台のインバータを同一又は略同一の変調率で動作可能とし、モータ電流の全高調波歪み(THD)を低減することができるオープン巻線モータの駆動システムおよびその制御方法を提供することにある。
具体的には、主にインバータ1台で出力可能な電圧範囲内での電流THD改善を行うものであり、インバータ間の直流部での電力の融通をせず、コンデンサのみが直流部にあるインバータは無効電力供給のみを行う方式において、インバータの変調方式に実装が簡易な三角波比較PWMを適用した上で、低負荷時の電流高調波を低減する制御方法を提案する。
上記課題を解決するための請求項1に記載のオープン巻線モータの駆動システムは、
互いに独立した複数相のオープン巻線を有するオープン巻線モータと、直流側が直流電源に接続され、交流側が前記オープン巻線モータの一方の巻線端子に接続された第1のインバータと、直流側がコンデンサに接続され、交流側が前記オープン巻線モータの他方の巻線端子に接続された第2のインバータと、を備えたオープン巻線モータの駆動システムにおいて、
前記オープン巻線モータに流れる電流を検出したdq軸座標上の電流を、前記オープン巻線モータの速度を検出した検出速度およびトルク指令に応じて決定したオープン巻線モータのdq軸電流指令値に一致させるような電圧指令値を求める電流制御器と、
前記dq軸電流指令値を用いて導出した、オープン巻線モータに流れる電流のd軸からの電流位相と、前記電圧指令値を用いて導出した、オープン巻線モータに印加する電圧のd軸からの電圧位相との偏差をとって、電圧と電流の位相差を演算する位相差演算部と、
前記電流制御器で求められた電圧指令値から導出したモータの印加電圧と前記位相差演算部で演算した位相差に基づいて、前記第2のインバータの出力電圧を演算する第2インバータ出力電圧演算部と、
前記オープン巻線モータの速度を検出した検出速度およびトルク指令に応じて決定した、前記第2のインバータの出力電圧の振幅を調整するためのゲインと、前記位相差演算部で演算された位相差とを用いて導出した第1のインバータおよび第2のインバータの出力電圧位相差と、第1のインバータの直流電圧を検出した第1の直流検出電圧と、前記ゲインとに基づいて、第1のインバータと第2のインバータを同一、又は略同一の変調率で動作させるための第2のインバータの直流電圧指令値を演算する第2インバータ直流電圧指令演算部と、
前記演算された第2のインバータの直流電圧指令値と第2のインバータの電圧成分に基づいて電圧制御を行う第2インバータ直流電圧制御部と、
前記オープン巻線モータに流れる電流のd軸からの電流位相をπ/2ずらした位相と、前記第2インバータ直流電圧制御部の制御出力に基づいて、第2のインバータの出力電圧のd軸からの電圧位相を演算する第2インバータ出力電圧位相演算部と、
前記第2インバータ出力電圧演算部で演算された第2のインバータの出力電圧と、前記第2インバータ出力電圧位相演算部で演算された第2のインバータの出力電圧のd軸からの電圧位相と、前記第2のインバータの出力電圧の振幅を調整するためのゲインとに基づいて、第2のインバータのdq軸電圧指令値を演算する第2インバータdq軸電圧指令演算部と、
前記電流制御器で求められた電圧指令値に、前記第2インバータdq軸電圧指令演算部で演算された第2のインバータのdq軸電圧指令値を加算して、第1のインバータのdq軸電圧指令値を演算する第1インバータdq軸電圧指令演算部と、を備え、
前記第1インバータdq電圧指令演算部、第2インバータdq軸電圧指令演算部で各々演算された第1のインバータのdq軸電圧指令値、第2のインバータのdq軸電圧指令値とキャリア信号との比較によって、前記第1のインバータ、第2のインバータを各々PWM制御することを特徴としている。
請求項2に記載のオープン巻線モータの駆動システムは、請求項1において、
前記オープン巻線モータのdq軸電流指令値および第2のインバータの出力電圧の振幅を調整するためのゲインは、オープン巻線モータの速度を検出した検出速度およびトルク指令に対応して前記dq軸電流指令値および前記ゲインが設定されたテーブルを参照して決定し、
前記位相差演算部は下記(1)式~(3)式を演算して位相差δを求め、
Figure 2023074520000002
Figure 2023074520000003
Figure 2023074520000004
(θiはd軸からの電流位相、id*はd軸電流指令値、iq*はq軸電流指令値、vdはd軸電圧指令値、vqはq軸電圧指令値)
前記第2インバータ直流電圧指令演算部は、下記(5)式によって第1のインバータおよび第2のインバータの出力電圧位相差γを演算し、
Figure 2023074520000005
(Vはオープン巻線モータの印加電圧、V2はV2=KVsinδで定義される第2のインバータの出力電圧、Kは第2のインバータの出力電圧の振幅を調整するためのゲイン)
下記(6)式、(7)式の関係を用いて下記(8)式~(11)式を演算することによって第2のインバータの直流電圧指令値Vdc2*を求め、
(V1は第1のインバータの出力電圧、Vdc1は第1のインバータの直流電圧、Vdc2は第2のインバータの直流電圧、D1は第1のインバータの変調率、D2はD2=D1に設定した第2のインバータの変調率)
前記第2インバータ出力電圧位相演算部は、オープン巻線モータに流れる電流のd軸からの電流位相θiをπ/2ずらした位相θi+(π/2)に対して、前記第2インバータ直流電圧制御部の制御出力によって位相補正を施すことで第2のインバータの出力電圧のd軸からの電圧位相θv2を求め、
前記第2インバータdq軸電圧指令演算部は、下記(13)式、(14)式
Figure 2023074520000006
Figure 2023074520000007
を演算して第2のインバータのd軸電圧指令値Vd2、q軸電圧指令値Vq2を求める、ことを特徴としている。
請求項3に記載のオープン巻線モータの駆動システムの制御方法は、
互いに独立した複数相のオープン巻線を有するオープン巻線モータと、直流側が直流電源に接続され、交流側が前記オープン巻線モータの一方の巻線端子に接続された第1のインバータと、直流側がコンデンサに接続され、交流側が前記オープン巻線モータの他方の巻線端子に接続された第2のインバータと、を備えたオープン巻線モータの駆動システムの制御方法であって、
前記オープン巻線モータに流れる電流を検出したdq軸座標上の電流を、前記オープン巻線モータの速度を検出した検出速度およびトルク指令に応じて決定したオープン巻線モータのdq軸電流指令値に一致させるような電圧指令値を求める電流制御器を有し、
位相差演算部が、前記dq軸電流指令値を用いて導出した、オープン巻線モータに流れる電流のd軸からの電流位相と、前記電圧指令を用いて導出した、オープン巻線モータに印加する電圧のd軸からの電圧位相との偏差をとって、電圧と電流の位相差を演算する位相差演算ステップと、
第2インバータ出力電圧演算部が、前記電流制御器で求められた電圧指令値から導出したモータの印加電圧と前記位相差演算部で演算した位相差に基づいて、前記第2のインバータの出力電圧を演算する第2インバータ出力電圧演算ステップと、
第2インバータ直流電圧指令演算部が、前記オープン巻線モータの速度を検出した検出速度およびトルク指令に応じて決定した、前記第2のインバータの出力電圧の振幅を調整するためのゲインと、前記位相差演算部で演算された位相差とを用いて導出した第1のインバータおよび第2のインバータの出力電圧位相差と、第1のインバータの直流電圧を検出した第1の直流検出電圧と、前記ゲインとに基づいて、第1のインバータと第2のインバータを同一、又は略同一の変調率で動作させるための第2のインバータの直流電圧指令値を演算する第2インバータ直流電圧指令演算ステップと、
第2インバータ直流電圧制御部が、前記演算された第2のインバータの直流電圧指令値と第2のインバータの電圧成分に基づいて電圧制御を行う第2インバータ直流電圧制御ステップと、
第2インバータ出力電圧位相演算部が、前記オープン巻線モータに流れる電流のd軸からの電流位相をπ/2ずらした位相と、前記第2インバータ直流電圧制御部の制御出力に基づいて、第2のインバータの出力電圧のd軸からの電圧位相を演算する第2インバータ出力電圧位相演算ステップと、
第2インバータdq軸電圧指令演算部が、前記第2インバータ出力電圧演算部で演算された第2のインバータの出力電圧と、前記第2インバータ出力電圧位相演算部で演算された第2のインバータの出力電圧のd軸からの電圧位相と、前記第2のインバータの出力電圧の振幅を調整するためのゲインとに基づいて、第2のインバータのdq軸電圧指令値を演算する第2インバータdq軸電圧指令演算ステップと、
第1インバータdq軸電圧指令演算部が、前記電流制御器で求められた電圧指令値に、前記第2インバータdq軸電圧指令演算部で演算された第2のインバータのdq軸電圧指令値を加算して、第1のインバータのdq軸電圧指令値を演算する第1インバータdq軸電圧指令演算ステップと、を備え、
前記第1インバータdq軸電圧指令演算ステップ、第2インバータdq軸電圧指令演算ステップで各々演算された第1のインバータのdq軸電圧指令値、第2のインバータのdq軸電圧指令値とキャリア信号との比較によって、前記第1のインバータ、第2のインバータを各々PWM制御することを特徴としている。
(1)請求項1~3に記載の発明によれば、直流電源が接続された第1のインバータとコンデンサが接続された第2のインバータを同一又は略同一の変調率で動作させることが可能となり、モータ電流の全高調波歪み(THD)を低減することができる。また、電圧指令とキャリア信号の比較によるPWM制御を行っているので、実装が簡易である。
(2)請求項2に記載の発明によれば、第2インバータ出力電圧位相演算部において位相を調整することにより第2のインバータのコンデンサ電圧を制御することができる。
本発明が適用されるオープン巻線モータの駆動システムの一例を示す構成図。 図1の構成において、インバータ1を無効電力ゼロで制御する場合のベクトル図。 本発明を適用した場合のベクトル図。 本発明の実施形態例の制御ブロック図。 本発明の実施形態例における、第2インバータ出力電圧位相演算部の動作を示す説明図。 本発明の実施形態例で用いるゲインKに対する電流THDのグラフ。 本発明の効果を説明するために50Hz、50Nm駆動でシミュレーションを行った結果を表し、(a)はVdc1、Vdc2の波形図、(b)はインバータ1の三相電圧指令の波形図、(c)はインバータ2の三相電圧指令の波形図。 本発明の効果を説明するために260Hz、50Nm駆動でシミュレーションを行った結果を表し、(a)はVdc1、Vdc2の波形図、(b)はインバータ1の三相電圧指令の波形図、(c)はインバータ2の三相電圧指令の波形図。 モータの三相電流シミュレーション波形と電流THDを表し、(a),(b)はオープン巻線モータを従来のQ=0制御で駆動したときの三相電流波形図、FFT解析結果図、(c),(d)はオープン巻線モータに本発明を適用したときの三相電流波形図、FFT解析結果図。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明するが、本発明は下記の実施形態例に限定されるものではない。図3は、本発明を図4のオープン巻線モータの駆動システムに適用した場合のベクトル図であり、図4は本実施形態例の駆動システムの制御ブロックを示している。
図4において図1と同一部分は同一符号をもって示している。図3のベクトル図における各部の定義は次のとおりである。
1:インバータ1の出力電圧ベクトル
2:インバータ2の出力電圧ベクトル
V:モータの印加電圧ベクトル(=V1-V2
I:モータの電流ベクトル
θv:Vのd軸からの電圧位相
θi:Iのd軸からの電流位相
θv2:V2のd軸からの電圧位相
δ:モータの電圧Vと電流Iの位相差
γ:V1とV2の位相差
図4において、11は、オープン巻線モータ4に流れる電流を図示省略の電流検出器によって検出した三相電流iu,iv,iwを、d軸電流id、q軸電流iqに座標変換するuvw/dq座標変換部である。
12は、オープン巻線モータ4の回転速度ω、回転位置θを検出する位置・速度検出器である。
13は、オープン巻線モータ4の速度を検出した検出速度ω、およびトルク指令Trq*に対応してdq軸電流指令値id*、iq*およびインバータ2の出力電圧の振幅を調整するためのゲインKが設定されたテーブルである。
14は、uvw/dq座標変換部11の出力電流(id、iq)を、テーブル13を参照して得たdq軸電流指令値id*、iq*に一致させるような電圧指令値vd、vqを求める電流制御器である。
15は、テーブル13を参照して得たdq軸電流指令値id*、iq*を用いて、オープン巻線モータ4に流れる電流のd軸からの電流位相θiを、後述の(1)式のとおり導出する演算器である。
16は、電流制御器14から出力される電圧指令値vd、vqを用いて、オープン巻線モータ4に印加する電圧のd軸からの電圧位相θvを、後述の(2)式のとおり導出する演算器である。
17は、演算器16により導出された電圧位相θvから演算器15により導出された電流位相θiを、後述の(3)式のとおり減算して電圧と電流の位相差(力率角)δを出力する減算器である。
前記演算器15,16、減算器17によって本発明の位相差演算部を構成している。
18は、電流制御器14から出力される電圧指令値vd、vqの二乗和平方根を演算してモータの印加電圧Vを出力する演算器である。
19は、前記モータの印加電圧Vと、前記減算器17から出力された位相差δを関数器20に通したsinδとを乗算してVsinδを出力する乗算器である。
前記演算器18、乗算器19、関数器20によって、本発明の第2インバータ出力電圧演算部を構成している。
21は、前記減算器17から出力される位相差δと、テーブル13を参照して得たインバータ2の出力電圧の振幅を調整するためのゲインKとを用いて、インバータ1およびインバータ2の出力電圧位相差γを、後述の(5)式のとおり導出する演算器である。
22は、演算器21で導出された出力電圧位相差γと、バッテリ3の電圧を図示省略の電圧検出器で検出したインバータ1の直流電圧Vdc1(第1の直流検出電圧)と、前記ゲインKとに基づいて、インバータ1とインバータ2を同一又は略同一の変調率で動作させるためのインバータ2の直流電圧指令Vdc2*を、後述の(6)式~(11)式を用いて(11)式のとおり導出する演算器である。
前記演算器21、22によって、本発明の第2インバータ直流電圧指令演算部を構成している。
23は、演算器22から導出されたインバータ2の直流電圧指令Vdc2*とインバータ2の電圧成分に基づいて電圧制御を行う電圧制御器である。電圧制御器23は、例えばコンデンサ5の電圧を図示省略の電圧検出器で検出したインバータ2の直流電圧Vdc2(第2の直流検出電圧)が、前記直流電圧指令Vdc2*と等しくなるように、インバータ2の電圧V2の位相を、図5に示すように、コンデンサ5の充電か放電かにより遅らせたり進ませたりするように補正することで電圧制御を行う。
この電圧制御器23は本発明の第2インバータ直流電圧制御部を構成している。
24は、前記ゲインKの符号を出力する符号関数器であり、K>0なら1、K<0なら-1、K=0なら0を出力し、電圧制御器23の出力に乗算器25を用いて乗算することで、K<0の場合に電圧制御器23の出力の符号を反転する。
26は、π/2位相を発生させる位相器であり、このπ/2位相は加算器27において、前記演算器15より導出された電流位相θiと加算され、θiからπ/2ずれた位相(θi+π/2)が出力される。
28は、加算器27の出力である位相(θi+π/2)から、前記乗算器25の出力である電圧制御器23の偏差出力を差し引く減算器である。この減算器28によって、加算器27から出力される電流位相θiをπ/2ずらした位相(θi+π/2)に対して、電圧制御器23の制御出力(Vdc2*とVdc2の偏差分)によって位相補正を施した、インバータ2の出力電圧のd軸からの電圧位相θv2が得られる(後述の(12)式)。
前記符号関数器24、乗算器25、位相器26、加算器27、減算器28によって、本発明の第2インバータ出力電圧位相演算部を構成している。
29は、前記乗算器19の出力であるVsinδ(インバータ2の出力電圧)と、減算器28で演算されたインバータ2の出力電圧のd軸からの電圧位相θv2と、前記ゲインKとに基づいて、インバータ2のdq軸電圧指令値Vd2,Vq2を、後述の(13)式、(14)式のとおり導出する演算器である。
この演算器29は、本発明の第2インバータdq軸電圧指令演算部を構成している。
30は、前記電流制御器14で求められた電圧指令値Vd,Vqに、演算器29で演算されたインバータ2のdq軸電圧指令値Vd2,Vq2を加算して、インバータ1のdq軸電圧指令値Vd1,Vq1を、後述の(15)式、(16)式のとおり出力する加算器である。
この加算器30は、本発明の第1インバータdq軸電圧指令演算部を構成している。
31は、加算器30の出力であるインバータ1のdq軸電圧指令値Vd1,Vq1を、位相・速度検出器12で検出された位相θを用いて三相電圧vu1,vv1,vw1に座標変換するdq/uvw座標変換部である。
32は、演算器29の出力であるインバータ2のdq軸電圧指令値Vd2,Vq2を、位相・速度検出器12で検出された位相θを用いて三相電圧vu2,vv2,vw2に座標変換するdq/uvw座標変換部である。
33は、dq/uvw座標変換部31の出力とキャリア発生器34で発生したキャリアとを比較してゲート信号1を生成し、インバータ1の半導体スイッチング素子をPWM制御するPWM制御部である。
35は、dq/uvw座標変換部32の出力とキャリア発生器34で発生したキャリアとを比較してゲート信号2を生成し、インバータ2の半導体スイッチング素子をPWM制御するPWM制御部である。
次に、図4の実施形態例における制御方法を説明する。d軸からの電流位相θiおよび前記モータ4に印加する電圧位相θvは次式で求められる。
Figure 2023074520000008
Figure 2023074520000009
電流と電圧の位相差(力率角)δは以下のようになる。
Figure 2023074520000010
インバータ2は無効電力しか供給できないため、電流位相から+π/2rad又は-π/2radズレた位相に出力される。インバータ2の出力電圧V2はδを用いて次式で表される。
Figure 2023074520000011
ここで、KはV2の大きさを調整するゲインであり、K=0にするとV2はゼロとなり、インバータ1だけでモータを駆動することになり、K=-1に設定するとインバータ1の無効電力をゼロにすることができる。Vはモータの電流Iの電流制御器14の出力である。電流制御器14は、検出したモータ電流のdq軸座標上の電流id、iqがdq軸電流指令id*、iq*と一致するような電圧指令Vd、Vqを出力する。また、V1とV2の位相差γは図3の関係から次式で求めることができる。
Figure 2023074520000012
1はγを用いて、次のように表すことができる。
Figure 2023074520000013
(6)式に(4)式の関係を用いてV1とV2の比は次式となる。
Figure 2023074520000014
一方、V1とV2の振幅は各々の直流電圧を用いて次式で求められる。
Figure 2023074520000015
Figure 2023074520000016
(8)式、(9)式のD1はインバータ1の変調率、D2はインバータ2の変調率である。ここで、インバータ1、2の変調率を同じにして動かすようにする。したがって、D=D1=D2として、(7)式に(8)式、(9)式を代入すると(10)式のようにVdc1とVdc2の比率を求めることができる。
Figure 2023074520000017
したがって、インバータ1と2を同じ変調率で動作させる際のVdc2の指令値Vdc2*は次の(11)式で求めることができる。
Figure 2023074520000018
ゲインKに絶対値をつけたのはK<0の値を設定することがあるため、絶対値をとることでVdc2*が正の値となるようにしている。このようにVdc2*を決めることにより、インバータ1、2の変調率を同じにしながら駆動することが可能となる。
2が(4)式より求められたが、dq軸から位相θv2ずれている。θv2を用いてV2をdq軸座標に変換し、(12)式~(14)式のようにVd2、Vq2を求める。
Figure 2023074520000019
Figure 2023074520000020
Figure 2023074520000021
(13)式、(14)式によりVd2、Vq2が求まったので、インバータ1のdq軸電圧Vd1、Vq1は次の(15)式、(16)式で求めることができる。
Figure 2023074520000022
Figure 2023074520000023
(15)式、(16)式のVd、Vqはモータ電流Iを制御する電流制御器14の出力電圧である。
ここでVdc2の制御はVdc2*とVdc2の偏差(電圧制御器23の出力)に応じて、充電か放電かにより図5のようにθv2の位相に補正を加えることで行っている。Vdc2の制御方法に関しては、電流位相と同方向(有効電力)の電圧成分の制御による制御などその他の制御方法でも良い。
また、V2の振幅を決めるゲインKに関しては、図6のグラフに示すようにモータの運転条件によって電流THDが最小となるKの値が存在する。したがって、モータの速度(ω)、トルク(Trq*)に応じてテーブル13を参照する形でKの値を設定する。この時、電流THDだけでなく、Kの値に応じて、Vdc2の値も変ることから、インバータのスイッチング損失などを考慮して、システム効率が最適となるように設定してもよい。またKのテーブル値の作成はシミュレーション等による事前検討でも良いし、実験により決定してもよい。
本実施形態例による制御方法の効果を示すためにシミュレーションを行った。図7、図8に本実施形態例の方法の動作を示すため、Vdc1、Vdc2の波形(図7、図8の(a))と、インバータ1、2の三相電圧指令(図7、図8の(b)、(c))を変調率で示している。図7は50Hz、50Nm駆動時、図8は260Hz、50Nmのときの波形である。Vdc1は一定の直流電圧としているが、Vdc2は(11)式で求めた値で制御している。図7と図8で動作条件が変わるため、Vdc2、三相電圧指令の変調率が変わっているが、図7、図8ともにインバータ1とインバータ2の電圧指令の変調率がほぼ一致していることが確認できる。
図9はモータの三相電流波形とそのFFT解析結果を示している。図9(a),(b)はオープン巻線モータを従来のQ=0制御で駆動したときの三相電流波形、FFT解析結果であり、図9(c),(d)はオープン巻線モータに本発明法を適用したときの三相電流波形、FFT解析結果である。キャリア周波数は4kHzとしている。本発明法を適用することにより三相電流波形のリプル成分が低減され、電流THDが12.72%から8.04%に減少していることが確認できる。
1、2…インバータ
3…バッテリ
4…オープン巻線モータ
5…コンデンサ
12…位置・速度検出器
13…テーブル
14…電流制御器
15,16,18,21,22,29…演算器
17,28…減算器
19,25…乗算器
20…関数器
23…電圧制御器
24…符号関数器
26…位相器
27,30…加算器
31,32…dq/uvw座標変換部
33,35…PWM制御部
34…キャリア発生器

Claims (3)

  1. 互いに独立した複数相のオープン巻線を有するオープン巻線モータと、直流側が直流電源に接続され、交流側が前記オープン巻線モータの一方の巻線端子に接続された第1のインバータと、直流側がコンデンサに接続され、交流側が前記オープン巻線モータの他方の巻線端子に接続された第2のインバータと、を備えたオープン巻線モータの駆動システムにおいて、
    前記オープン巻線モータに流れる電流を検出したdq軸座標上の電流を、前記オープン巻線モータの速度を検出した検出速度およびトルク指令に応じて決定したオープン巻線モータのdq軸電流指令値に一致させるような電圧指令値を求める電流制御器と、
    前記dq軸電流指令値を用いて導出した、オープン巻線モータに流れる電流のd軸からの電流位相と、前記電圧指令値を用いて導出した、オープン巻線モータに印加する電圧のd軸からの電圧位相との偏差をとって、電圧と電流の位相差を演算する位相差演算部と、
    前記電流制御器で求められた電圧指令値から導出したモータの印加電圧と前記位相差演算部で演算した位相差に基づいて、前記第2のインバータの出力電圧を演算する第2インバータ出力電圧演算部と、
    前記オープン巻線モータの速度を検出した検出速度およびトルク指令に応じて決定した、前記第2のインバータの出力電圧の振幅を調整するためのゲインと、前記位相差演算部で演算された位相差とを用いて導出した第1のインバータおよび第2のインバータの出力電圧位相差と、第1のインバータの直流電圧を検出した第1の直流検出電圧と、前記ゲインとに基づいて、第1のインバータと第2のインバータを同一、又は略同一の変調率で動作させるための第2のインバータの直流電圧指令値を演算する第2インバータ直流電圧指令演算部と、
    前記演算された第2のインバータの直流電圧指令値と第2のインバータの電圧成分に基づいて電圧制御を行う第2インバータ直流電圧制御部と、
    前記オープン巻線モータに流れる電流のd軸からの電流位相をπ/2ずらした位相と、前記第2インバータ直流電圧制御部の制御出力に基づいて、第2のインバータの出力電圧のd軸からの電圧位相を演算する第2インバータ出力電圧位相演算部と、
    前記第2インバータ出力電圧演算部で演算された第2のインバータの出力電圧と、前記第2インバータ出力電圧位相演算部で演算された第2のインバータの出力電圧のd軸からの電圧位相と、前記第2のインバータの出力電圧の振幅を調整するためのゲインとに基づいて、第2のインバータのdq軸電圧指令値を演算する第2インバータdq軸電圧指令演算部と、
    前記電流制御器で求められた電圧指令値に、前記第2インバータdq軸電圧指令演算部で演算された第2のインバータのdq軸電圧指令値を加算して、第1のインバータのdq軸電圧指令値を演算する第1インバータdq軸電圧指令演算部と、を備え、
    前記第1インバータdq電圧指令演算部、第2インバータdq軸電圧指令演算部で各々演算された第1のインバータのdq軸電圧指令値、第2のインバータのdq軸電圧指令値とキャリア信号との比較によって、前記第1のインバータ、第2のインバータを各々PWM制御することを特徴とするオープン巻線モータの駆動システム。
  2. 前記オープン巻線モータのdq軸電流指令値および第2のインバータの出力電圧の振幅を調整するためのゲインは、オープン巻線モータの速度を検出した検出速度およびトルク指令に対応して前記dq軸電流指令値および前記ゲインが設定されたテーブルを参照して決定し、
    前記位相差演算部は下記(1)式~(3)式を演算して位相差δを求め、
    Figure 2023074520000024
    Figure 2023074520000025
    Figure 2023074520000026
    (θiはd軸からの電流位相、id*はd軸電流指令値、iq*はq軸電流指令値、vdはd軸電圧指令値、vqはq軸電圧指令値)
    前記第2インバータ直流電圧指令演算部は、下記(5)式によって第1のインバータおよび第2のインバータの出力電圧位相差γを演算し、
    Figure 2023074520000027
    (Vはオープン巻線モータの印加電圧、V2はV2=KVsinδで定義される第2のインバータの出力電圧、Kは第2のインバータの出力電圧の振幅を調整するためのゲイン)
    下記(6)式、(7)式の関係を用いて下記(8)式~(11)式を演算することによって第2のインバータの直流電圧指令値Vdc2*を求め、
    (V1は第1のインバータの出力電圧、Vdc1は第1のインバータの直流電圧、Vdc2は第2のインバータの直流電圧、D1は第1のインバータの変調率、D2はD2=D1に設定した第2のインバータの変調率)
    前記第2インバータ出力電圧位相演算部は、オープン巻線モータに流れる電流のd軸からの電流位相θiをπ/2ずらした位相θi+(π/2)に対して、前記第2インバータ直流電圧制御部の制御出力によって位相補正を施すことで第2のインバータの出力電圧のd軸からの電圧位相θv2を求め、
    前記第2インバータdq軸電圧指令演算部は、下記(13)式、(14)式
    Figure 2023074520000028
    Figure 2023074520000029
    を演算して第2のインバータのd軸電圧指令値Vd2、q軸電圧指令値Vq2を求める、ことを特徴とする請求項1に記載のオープン巻線モータの駆動システム。
  3. 互いに独立した複数相のオープン巻線を有するオープン巻線モータと、直流側が直流電源に接続され、交流側が前記オープン巻線モータの一方の巻線端子に接続された第1のインバータと、直流側がコンデンサに接続され、交流側が前記オープン巻線モータの他方の巻線端子に接続された第2のインバータと、を備えたオープン巻線モータの駆動システムの制御方法であって、
    前記オープン巻線モータに流れる電流を検出したdq軸座標上の電流を、前記オープン巻線モータの速度を検出した検出速度およびトルク指令に応じて決定したオープン巻線モータのdq軸電流指令値に一致させるような電圧指令値を求める電流制御器を有し、
    位相差演算部が、前記dq軸電流指令値を用いて導出した、オープン巻線モータに流れる電流のd軸からの電流位相と、前記電圧指令を用いて導出した、オープン巻線モータに印加する電圧のd軸からの電圧位相との偏差をとって、電圧と電流の位相差を演算する位相差演算ステップと、
    第2インバータ出力電圧演算部が、前記電流制御器で求められた電圧指令値から導出したモータの印加電圧と前記位相差演算部で演算した位相差に基づいて、前記第2のインバータの出力電圧を演算する第2インバータ出力電圧演算ステップと、
    第2インバータ直流電圧指令演算部が、前記オープン巻線モータの速度を検出した検出速度およびトルク指令に応じて決定した、前記第2のインバータの出力電圧の振幅を調整するためのゲインと、前記位相差演算部で演算された位相差とを用いて導出した第1のインバータおよび第2のインバータの出力電圧位相差と、第1のインバータの直流電圧を検出した第1の直流検出電圧と、前記ゲインとに基づいて、第1のインバータと第2のインバータを同一、又は略同一の変調率で動作させるための第2のインバータの直流電圧指令値を演算する第2インバータ直流電圧指令演算ステップと、
    第2インバータ直流電圧制御部が、前記演算された第2のインバータの直流電圧指令値と第2のインバータの電圧成分に基づいて電圧制御を行う第2インバータ直流電圧制御ステップと、
    第2インバータ出力電圧位相演算部が、前記オープン巻線モータに流れる電流のd軸からの電流位相をπ/2ずらした位相と、前記第2インバータ直流電圧制御部の制御出力に基づいて、第2のインバータの出力電圧のd軸からの電圧位相を演算する第2インバータ出力電圧位相演算ステップと、
    第2インバータdq軸電圧指令演算部が、前記第2インバータ出力電圧演算部で演算された第2のインバータの出力電圧と、前記第2インバータ出力電圧位相演算部で演算された第2のインバータの出力電圧のd軸からの電圧位相と、前記第2のインバータの出力電圧の振幅を調整するためのゲインとに基づいて、第2のインバータのdq軸電圧指令値を演算する第2インバータdq軸電圧指令演算ステップと、
    第1インバータdq軸電圧指令演算部が、前記電流制御器で求められた電圧指令値に、前記第2インバータdq軸電圧指令演算部で演算された第2のインバータのdq軸電圧指令値を加算して、第1のインバータのdq軸電圧指令値を演算する第1インバータdq軸電圧指令演算ステップと、を備え、
    前記第1インバータdq軸電圧指令演算ステップ、第2インバータdq軸電圧指令演算ステップで各々演算された第1のインバータのdq軸電圧指令値、第2のインバータのdq軸電圧指令値とキャリア信号との比較によって、前記第1のインバータ、第2のインバータを各々PWM制御することを特徴とするオープン巻線モータの駆動システムの制御方法。
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