JP2023074282A - 基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】研磨処理の時間を短くすることが可能な基板処理装置を提供する。【解決手段】基板処理装置1において、インデクサブロックB1、研磨ブロックB2、塗布ブロックB3およびインターフェースブロックB5は、この順番で水平方向に直線状に配置される。塗布ブロックB3は、基板Wの表面にレジストを塗布する塗布ユニットPRを有し、研磨ブロックB2は、基板Wの裏面を研磨する研磨ユニット22を有する。研磨ユニット22は、基板Wを水平姿勢に保持した状態で基板を回転させる保持回転部と、基板Wを加熱する加熱手段と、砥粒が分散された樹脂体を含み、加熱されつつ回転する基板Wの裏面に接触して、化学機械研削方式により基板Wの裏面を研磨する研磨具と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、基板の裏面を研磨処理する基板処理装置に関する。基板は、例えば、半導体基板、FPD(Flat Panel Display)用の基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、セラミック基板、太陽電池用基板などが挙げられる。FPDは、例えば、液晶表示装置、有機EL(electroluminescence)表示装置などが挙げられる。ここで基板の裏面とは、電子回路が形成された側の面(デバイス面)である基板の表面に対して、電子回路が形成されていない側の面をいう。
基板の裏面を研磨する研磨装置は、保持回転部と、研磨ヘッドとを備える。保持回転部は、基板を水平姿勢で保持した状態で基板を回転する。研磨装置は、研磨液を供給し、更に、回転する基板の裏面に研磨ヘッドを接触させて基板を研磨する(例えば、特許文献1参照)。
また、他の研磨装置として、基板に対して乾式の化学機械研削(Chemo-Mechanical Grinding:CMG)を行う研磨装置がある(例えば、特許文献2参照)。この研磨装置は、保持回転部と、合成砥石とを備える。合成砥石は、研磨剤(砥粒)を樹脂結合剤で固定することで形成される。この研磨装置は、合成砥石を基板に接触させて基板を研磨する。また、基板の裏面の汚染物および接触痕等を除去するための研磨具を備えた基板処理装置がある(例えば、特許文献3参照)。
特許文献4には、研削ヘッドを備えた研削装置が記載されている。研削ヘッドは、ヘッド本体と円環状砥石を備えている。円環状砥石は、ヘッド本体の下面に配置される。ヘッド本体の下面には、円環状砥石の中心の中空部に対応して、凹部が設けられる。凹部の内面には、吸引流路に連通する吸引孔が設けられる。
特許第6162417号公報 特許第6779540号公報 特許第6740065号公報 特開2021-053738号公報
しかし、このような構成を備えた従来装置は、次の問題を有する。すなわち、近年、基板(例えばウエハ)の裏面の基板平坦度に起因したEUV(Extreme Ultraviolet)露光装置のデフォーカス(いわゆるピンぼけ)の問題がある。平坦度が良くない原因の1つは、スクラッチであると考えられている。そのため、スクラッチを削り取るために、特許文献2の合成砥石を研磨具として採用することが検討されている。ここで、研磨処理は時間がかかるので、研磨処理の時間を短くしたいという要望がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、研磨処理の時間を短くすることが可能な基板処理装置を提供することを目的とする。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわち、本発明に係る基板処理装置は、基板を収容するキャリアを載置するキャリア載置台を備え、前記キャリア載置台に載置された前記キャリアに対して前記基板を出し入れするインデクサブロックと、前記基板に所定の処理を行う処理ブロックと、外部の露光装置に対して前記基板の搬入および搬出を行うインターフェースブロックと、を備え、前記インデクサブロック、前記処理ブロック、および前記インターフェースブロックは、この順番で水平方向に直線状に配置され、前記処理ブロックは、水平方向に直線状に配置された塗布ブロックと研磨ブロックとを含み、前記塗布ブロックは、前記基板の表面にレジストを塗布する塗布ユニットを有し、前記研磨ブロックは、前記基板の裏面を研磨する研磨ユニットを有し、前記研磨ユニットは、前記基板を水平姿勢に保持した状態で前記基板を回転させる保持回転部と、前記基板を加熱する加熱手段と、砥粒が分散された樹脂体を含み、加熱されつつ回転する前記基板の裏面に接触して、化学機械研削方式により前記基板の裏面を研磨する研磨具と、を備えていることを特徴とするものである。
本発明に係る基板処理装置によれば、基板処理装置は、研磨ユニット(保持回転部、研磨具および加熱手段)並びに塗布ユニットを備える。研磨具は、砥粒が分散された樹脂体を有する。研磨具は、回転する基板の裏面に接触して、化学機械研削方式により基板の裏面を研磨する。この研磨を行うときに、基板は、加熱されている。基板が加熱されると、研磨レートを上げることができる。そのため、研磨処理の時間を短くすることができる。また、研磨ユニットおよび塗布ユニットによって、基板の表面にレジストが塗布されると共に、基板の裏面が研磨される。そのため、レジストが塗布された基板の平坦度を良好にすることができ、それにより、露光装置のデフォーカスの問題を解消することができる。
また、上述の基板処理装置は、更に、制御部を備え、前記制御部は、研磨を行うときに、前記加熱手段による前記基板の加熱温度を制御することによって研磨レートを調整することが好ましい。基板の加熱温度を上下させることで、研磨レートを上下させることができる。
また、上述の基板処理装置において、前記制御部は、更に、前記基板に対する前記研磨具の接触圧力、前記研磨具の移動速度、前記研磨具の回転速度、および前記基板の回転速度のうちの少なくとも1つを制御することにより、前記研磨レートを調整することが好ましい。例えば、研磨レートを維持しつつ基板の加熱温度を上げることで、基板に対する研磨具の接触圧力を下げることができる。これにより、接触圧力による基板の負荷を抑えることができる。すなわち、基板Wを押し過ぎてしまうことを防止することができる。
また、上述の基板処理装置において、前記保持回転部は、上下方向に延びる回転軸周りに回転可能なスピンベースと、前記スピンベースの上面に、前記回転軸を囲むようにリング状に設けられ、前記基板の側面を挟み込むことで前記基板を前記スピンベースの上面から離間して保持するように構成された3本以上の保持ピンと、を備え、前記加熱手段の一例は、前記スピンベースの上面に設けられた第1ヒータである。スピンベースの上面に設けられた第1ヒータによって、基板を加熱することができる。
また、上述の基板処理装置において、前記保持回転部は、上下方向に延びる回転軸周りに回転可能なスピンベースと、前記スピンベースの上面に、前記回転軸を囲むようにリング状に設けられ、前記基板の側面を挟み込むことで前記基板を前記スピンベースの上面から離間して保持するように構成された3本以上の保持ピンと、を備え、前記加熱手段の一例は、前記スピンベースの上面に開口して前記スピンベースの中心部に設けられ、前記基板と前記スピンベースとの隙間において、前記基板の中心側から前記基板の外縁に気体が流れるように、加熱された気体を吐出する気体吐出口である。
気体吐出口からの加熱気体によって、基板を加熱することができる。また、基板のデバイス面(表面)はスピンベースと対向する。気体吐出口から気体が吐出されると、基板の外縁とスピンベースとの隙間から外部に気体が噴出される。そのため、例えば研磨屑や液体が基板のデバイス面に付着することを防止する。すなわち、基板のデバイス面を保護することができる。
また、上述の基板処理装置において、前記加熱手段の一例は、前記研磨具を加熱する第2ヒータである。研磨具を加熱すると、研磨具を介して基板を加熱することができる。また、研磨具と基板の裏面との界面を効果的に加熱することができる。
また、上述の基板処理装置において、前記加熱手段の一例は、前記基板の裏面上に加熱された水を供給する加熱水供給ノズルである。加熱された水によって、基板を加熱することができる。また、加熱された水によって、基板の裏面から研磨屑を洗い流すことができる。
また、上述の基板処理装置において、前記処理ブロックは、更に、前記露光装置で露光された前記基板に現像処理を行う現像ブロックを含み、前記塗布ブロックと前記研磨ブロックと前記現像ブロックは、水平方向に直線状に配置されることが好ましい。
また、本発明に係る基板処理装置は、基板を収容するキャリアを載置するキャリア載置台を備え、前記キャリア載置台に載置された前記キャリアに対して前記基板を出し入れするインデクサブロックと、前記基板に所定の処理を行う処理ブロックと、外部の露光装置に対して前記基板の搬入および搬出を行うインターフェースブロックと、を備え、前記インデクサブロック、前記処理ブロック、および前記インターフェースブロックは、この順番で水平方向に直線状に配置され、前記処理ブロックは、前記基板の表面にレジストを塗布する塗布ユニットを有し、前記インターフェースブロックは、前記塗布ユニットでレジストが塗布された前記基板の裏面を研磨する研磨ユニットを有し、前記研磨ユニットは、前記基板を水平姿勢に保持した状態で前記基板を回転させる保持回転部と、前記基板を加熱する加熱手段と、砥粒が分散された樹脂体を含み、加熱されつつ回転する前記基板の裏面に接触して、化学機械研削方式により前記基板の裏面を研磨する研磨具と、を備えていることを特徴とするものである。
また、上述の基板処理装置において、前記処理ブロックは、塗布ブロックと現像ブロックとを備え、前記塗布ブロックは、前記塗布ユニットを有し、前記現像ブロックは、前記露光装置で露光された前記基板に現像処理を行う現像ユニットを有し、前記現像ブロックは、前記塗布ブロックと前記インターフェースブロックとの間に配置されることが好ましい。
また、本発明に係る基板処理装置は、基板を収容するキャリアを載置するキャリア載置台を備え、前記キャリア載置台に載置された前記キャリアに対して前記基板を出し入れするインデクサブロックと、前記基板に所定の処理を行う処理ブロックと、外部の露光装置に対して前記基板の搬入および搬出を行うインターフェースブロックと、を備え、前記インデクサブロック、前記処理ブロック、および前記インターフェースブロックは、この順番で水平方向に直線状に配置され、前記処理ブロックは、上下方向に積層された塗布層と研磨層とを含み、前記塗布層は、前記基板の表面にレジストを塗布する塗布ユニットを有し、前記研磨層は、前記基板の裏面を研磨する研磨ユニットを有し、前記研磨ユニットは、前記基板を水平姿勢に保持した状態で前記基板を回転させる保持回転部と、前記基板を加熱する加熱手段と、砥粒が分散された樹脂体を含み、加熱されつつ回転する前記基板の裏面に接触して、化学機械研削方式により前記基板の裏面を研磨する研磨具と、を備えていることを特徴とするものである。
また、上述の基板処理装置において、前記処理ブロックは、更に、前記露光装置で露光された前記基板に現像処理を行う現像層を含み、前記現像層、前記塗布層および前記研磨層は、上下方向に積層されることが好ましい。
また、上述の基板処理装置において、前記インデクサブロックと前記処理ブロックの間に配置された中間ブロックを更に備え、前記中間ブロックは、バッファ群と基板搬送ロボットを備え、前記バッファ群は、上下方向に配置された複数の基板バッファであって、前記基板を各々載置する前記複数の基板バッファを備え、前記基板搬送ロボットは、前記複数の基板バッファの間で前記基板を搬送し、前記インデクサブロックは、前記バッファ群を介して、前記処理ブロックとの間で前記基板を搬送することが好ましい。これにより、インデクサブロック側において、基板Wの搬送を効率よく行うことができる。
また、本発明に係る基板処理装置は、基板の裏面を研磨する研磨ユニットを有する第1処理ブロックと、前記基板を収容するキャリアを載置するキャリア載置台を備え、前記キャリア載置台に載置された前記キャリアに対して前記基板を出し入れするインデクサブロックと、前記基板の表面にレジストを塗布する塗布ユニットを有する第2処理ブロックと、前記第1処理ブロックまたは前記第2処理ブロックに水平方向に連結し、外部の露光装置に対して前記基板の搬入および搬出を行うインターフェースブロックと、を備え、前記第1処理ブロック、前記インデクサブロック、および前記第2処理ブロックは、この順番で水平方向に直線状に配置され、前記研磨ユニットは、前記基板を水平姿勢に保持した状態で前記基板を回転させる保持回転部と、前記基板を加熱する加熱手段と、砥粒が分散された樹脂体を含み、加熱されつつ回転する前記基板の裏面に接触して、化学機械研削方式により前記基板の裏面を研磨する研磨具と、を備えていることを特徴とするものである。
また、上述の基板処理装置において、前記第2処理ブロックは、更に、前記露光装置で露光された前記基板に現像処理を行う現像ユニットを含み、前記インターフェースブロックは、前記第2処理ブロックに水平方向に連結することが好ましい。
本発明に係る基板処理装置によれば、研磨処理の時間を短くすることができる。
実施例1に係る基板処理装置の横断面図である。 実施例1に係る基板処理装置の縦断面図である。 実施例1に係る基板処理装置の右側面図である。 研磨ユニットを示す側面図である。 (a)は、保持回転部を示す平面図であり、(b)は、保持回転部を一部拡大して示す縦断面図である。 研磨ユニットの研磨機構を示す図である。 検査ユニットを示す図である。 (a)~(d)は、反転ユニットを説明するための図である。 実施例1に係る研磨処理装置の動作を示すフローチャートである。 (a)は、エッチング工程前の状態の基板を模式的に示す縦断面図であり、(b)は、エッチング工程後(裏面研磨工程前)の基板を模式的に示す縦断面図であり、(c)は、裏面研磨工程後の基板を模式的に示す縦断面図である。 ウエットエッチング工程の詳細を示すフローチャートである。 基板の加熱温度と研磨レートの関係を示す図である。 基板の洗浄工程の詳細を示すフローチャートである。 実施例2に係る基板処理装置の横断面図である。 実施例2に係る基板処理装置の右側面図である。 実施例3に係る基板処理装置の縦断面図である。 実施例3に係る基板処理装置の右側面図である。 実施例3に係る基板処理装置(研磨層)の横断面図である。 (a)は、塗布層の横断面図であり、(b)は、現像層の横断面図である。 実施例3の変形例に係る基板処理装置の縦断面図である。 実施例4に係る基板処理装置の縦断面図である。 実施例4に係る基板処理装置の右側面図である。 実施例4に係る基板処理装置の上層の横断面図である。 実施例4に係る基板処理装置の下層の横断面図である。 実施例4の変形例に係る基板処理装置の右側面図である。 実施例5に係る研磨ユニットの研磨機構の好ましい構成を示す図である。 実施例5に係る研磨ヘッドの縦断面図である。 実施例5に係る研磨ヘッドの底面図である。 実施例6に係る研磨ヘッドの縦断面図である。 実施例6に係る研磨ヘッドの底面図である。 実施例7に係る研磨ヘッドの縦断面図である。 実施例7に係る研磨ヘッドの底面図である。 実施例8に係る基板処理装置の動作を示すフローチャートである。 実施例9に係る、基板の加熱温度と、研磨具の接触圧力(押し圧)の関係を示す図である。 実施例10に係る研磨ユニットを示す側面図である。 実施例10に係る液処理ユニットを示す側面図である。 (a)、(b)は、変形例に係る研磨具を加熱するヒータを示す図である。 変形例に係る加熱手段の組合せと基板の加熱温度の関係を示す図である。 変形例に係る基板処理装置の縦断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施例1を説明する。図1は、実施例1に係る基板処理装置の横断面図である。図2は、実施例1に係る基板処理装置の縦断面図である。図3は、実施例1に係る基板処理装置の右側面図である。
(1)基板処理装置1の構成
図1~図3を参照する。基板処理装置1は、インデクサブロックB1、研磨ブロックB2、塗布ブロックB3、現像ブロックB4、およびインターフェースブロックB5を備える。なお、インターフェースブロックB5は、以下適宜、「IFブロックB5」と呼ばれる。インデクサブロックB1、研磨ブロックB2、塗布ブロックB3、現像ブロックB4、およびIFブロックB5は、この順番で水平方向に直線状に配置される。なお、ブロックは領域(エリア)と呼ばれる。
研磨ブロックB2、塗布ブロックB3、および現像ブロックB4は、2層構造である。すなわち、研磨ブロックB2は、2つの研磨層14A,14Bを備える。塗布ブロックB3は、2つの塗布層141A,141Bを備える。現像ブロックB4は、2つの現像層153A,153Bを備える。
基板処理装置1は、図2に示すように、4つの反転ユニットRV1~RV4、4つの基板載置部PS1~PS4および4つの基板バッファBF1~BF4を備える。4つの反転ユニットRV1~RV4は各々、基板Wの表裏を反転させる。また、各基板載置部PS1~PS4は、基板を載置する。
反転ユニットRV1および基板載置部PS1は、インデクサブロックB1と上側の研磨層14Aとの間に配置される。反転ユニットRV2および基板載置部PS2は、インデクサブロックB1と下側の研磨層14Bとの間に配置される。反転ユニットRV3および基板載置部PS3は、上側の研磨層14Aと上側の塗布層141Aの間に配置される。反転ユニットRV4および基板載置部PS4は、下側の研磨層14Bと下側の塗布層141Bの間に配置される。4つの反転ユニットRV1~RV4の詳細は後述する。
各基板バッファBF1~BF4は、1または複数の基板Wを載置できるように1または複数の基板載置部を備える。基板バッファBF1は、上側の塗布層141Aと上側の現像層153Aとの間に配置される。基板バッファBF2は、下側の塗布層141Bと下側の現像層153Bとの間に配置される。基板バッファBF3は、上側の現像層153AとIFブロックB5の間に配置される。基板バッファBF4は、下側の現像層153BとIFブロックB5の間に配置される。なお、図2において、図示の便宜上、反転ユニットRV1、基板載置部PS1および基板バッファBF1などを基板搬送ロボットTR1などよりも手前に示している。
(1-1)インデクサブロックB1の構成
インデクサブロックB1は、例えば4つ(複数)のキャリア載置台3とインデクサロボットIR1を備える。4つのキャリア載置台3は、ハウジング5の外側の面に配置される。4つのキャリア載置台3は各々、キャリアCを載置するものである。キャリアCは、複数の基板Wを収納する。キャリアC内の各基板Wはデバイス面を上側(上向き)にした水平姿勢である。キャリアCは、例えば、フープ(FOUP:Front Open Unified Pod)、SMIF(Standard Mechanical Inter Face)ポッド、オープンカセットが用いられる。基板Wはシリコン基板であり、例えば円板状に形成される。
インデクサロボットIR1は、各キャリア載置台3に載置されたキャリアCから基板Wを取り出し、また、キャリアCに基板Wを収納する。言い換えると、インデクサロボットIR1は、キャリア載置台3に載置されたキャリアCに対して基板Wを出し入れする。インデクサロボットIR1は、ハウジング5の内部に配置される。また、インデクサロボットIR1は、各キャリア載置台3に載置されたキャリアC、反転ユニットRV1および基板載置部PS1の間で基板Wを搬送する。
インデクサロボットIR1は、2つのハンド7、進退駆動部9、昇降回転駆動部11、および水平駆動部12を備えている。2つのハンド7は各々、基板Wを保持する。また、2つのハンド7は各々、進退駆動部9に進退可能に取り付けられている。進退駆動部9は、2つのハンド7を同時に進退させるができる。また、進退駆動部9は、2つのハンド7を個々に進退させることができる。昇降回転駆動部11は、進退駆動部9を昇降および回転させることで、2つのハンド7を昇降および回転させる。すなわち、昇降回転駆動部11は、進退駆動部9を上下方向(Z方向)に移動することができると共に、進退駆動部9を鉛直軸AX1周りに回転させることができる。
水平駆動部12は、Y方向に延びるガイドレール12Aを備える。水平駆動部12は、昇降回転駆動部11を4つのキャリア載置台3が並んだY方向に移動させる。これにより、水平駆動部12は、2つのハンド7をY方向に移動させることができる。進退駆動部9、昇降回転駆動部11および水平駆動部12は各々、電動モータを備える。
なお、インデクサロボットIR1は、進退駆動部9、昇降回転駆動部11および水平駆動部12に代えて、スカラ型の多関節アームおよび昇降駆動部を備えていてもよい。この場合、多関節アームの先端部には、1または複数のハンド7が設けられ、多関節アームの基端部は、昇降駆動部に取り付けられる。昇降駆動部は、多関節アームを上下方向(Z方向)に昇降させる。多関節アームと昇降駆動部は各々、電動モータを備える。昇降駆動部は、Y方向に移動されるように構成されていてもよい。あるいは、昇降駆動部は、Y方向に移動されずに、ハウジングの床または内側壁に固定されていてもよい。
(1-2)研磨ブロックB2の構成
研磨ブロックB2は、上下方向に積層された2つの研磨層14A,14Bを備えている。研磨層14Aは、研磨層14Bとほぼ同様の構成を備える。そのため、上側の研磨層14Aを代表して説明する。上側の研磨層14Aは、搬送スペース16、基板搬送ロボットTR1、および例えば8つ(複数)の処理ユニットU1~U4を備えている。
4つの処理ユニットU1~U4は各々、2段で構成される(図3参照)。処理ユニットU1は、検査ユニット20である。処理ユニットU2,U3,U4は各々、研磨ユニット22である。処理ユニットU1~U4の個数および種類は適宜変更可能である。
基板搬送ロボットTR1は、搬送スペース16に配置される。搬送スペース16は、平面視でX方向に延びるように構成される。処理ユニットU1,U3は、搬送スペース16に沿ってX方向に並んで配置される。また、処理ユニットU2,U4は、搬送スペース16に沿ってX方向に並んで配置される。搬送スペース16は、処理ユニットU1,U3と処理ユニットU2,U4の間に配置される。
基板搬送ロボットTR1は、2つの反転ユニットRV1,RV3、2つの基板載置部PS1,PS3および8つの処理ユニットU1~U4の間で基板Wを搬送する。基板搬送ロボットTR1は、2つのハンド23、進退駆動部25、回転駆動部27、水平駆動部29および昇降駆動部30を備える。
2つのハンド23は各々、基板Wを保持する。2つのハンド23は各々、進退駆動部25に進退可能に取り付けられる。進退駆動部25は、2つのハンド23を進退させる。回転駆動部27は、鉛直軸AX2周りに進退駆動部25を回転させる。これにより、2つのハンド23の向きを変えることができる。水平駆動部29は、回転駆動部27をX方向に移動させる。また、昇降駆動部30は、水平駆動部29をZ方向に昇降させる。2つのハンド23は、水平駆動部29および昇降駆動部30により、XZ方向に移動される。進退駆動部25、回転駆動部27、水平駆動部29および昇降駆動部30は各々、電動モータを備える。
(1-2-1)研磨ユニット22
図4は、研磨ユニット22を示す図である。研磨ユニット22は、基板Wの裏面を研磨する。研磨ユニット22は、保持回転部35、研磨機構37および基板厚み測定装置39を備える。保持回転部35は、本発明の保持回転部に相当する。
保持回転部35は、基板Wの裏面を上向きにした水平姿勢の1枚の基板Wを保持し、保持した基板Wを回転させる。ここで基板Wの裏面とは、電子回路が形成された側の面(デバイス面)である基板Wの表面に対して、電子回路が形成されていない側の面をいう。保持回転部35に保持された基板Wのデバイス面は下向きである。
保持回転部35は、スピンベース41、6本の保持ピン43、ホットプレート45、および気体吐出口47を備える。スピンベース41は円板状に形成され、水平姿勢で配置される。スピンベース41の中心には、上下方向に延びる回転軸AX3が通過する。スピンベース41は、回転軸AX3周りに回転可能である。
図5(a)は、保持回転部35のスピンベース41と6本の保持ピン43を示す平面図である。6本の保持ピン43は、スピンベース41の上面に設けられる。6本の保持ピン43は、回転軸AX3を囲むようにリング状に設けられる。また、6本の保持ピン43は、スピンベース41の外縁側に等間隔に設けられる。6本の保持ピン43は、スピンベース41および後述するホットプレート45から離して基板Wを載置する。更に、6本の保持ピン43は、基板Wの側面を挟み込むように構成されている。すなわち、6本の保持ピン43は、スピンベース41の上面から離間して基板Wを保持することができる。
6本の保持ピン43は、回転動作する3本の保持ピン43Aと、回転動作しない3本の保持ピン43Bに分けられる。3本の保持ピン43Aは、上下方向に延びる回転軸AX4周りに回転可能である。各保持ピン43Aが回転軸AX4周りに回転することで、3本の保持ピン43Aは、基板Wを保持し、保持した基板Wを解放する。各保持ピン43Aの回転軸AX4周りの回転は、例えば磁石による磁気的な吸引力または反発力によって行われる。保持ピン43の数は、6本に限定されず、3本以上であればよい。基板Wの保持は、回転動作する保持ピン43Aと回転動作しない保持ピン43Bを含む3本以上の保持ピン43で行ってもよい。
スピンベース41の上面には、ホットプレート45が設けられている。ホットプレート45は、例えばニクロム線を有する電熱器を内部に備える。ホットプレート45は、ドーナツ状かつ円板状に形成される。ホットプレート45は、基板Wを輻射熱で加熱する。また、ホットプレート45は、後述する気体吐出口47から吐出される気体も加熱するので、その気体を介して基板Wを加熱する。基板Wの温度は、非接触の温度センサ46により測定される。温度センサ46は、基板Wが発する赤外線を検出する検出素子を備える。なお、ホットプレート45は、本発明の加熱手段に相当する。また、実施例1において、研磨ユニット22は、後述するヒータ347、354(図4参照)を備えていない。
スピンベース41の下面には、シャフト49が設けられる。回転機構51は、電動モータを有する。回転機構51は、シャフト49を回転軸AX3周りに回転させる。すなわち、回転機構51は、スピンベース41に設けられた6本の保持ピン43(具体的には3本の保持ピン43A)で保持された基板Wを回転軸AX3周りに回転させる。
図4と図5(b)を参照する。気体吐出口47は、スピンベース41の上面に開口してスピンベース41の中心部分に設けられる。スピンベース41の中心部には、上方が開口する流路53が設けられている。また、流路53には、複数のスペーサ55を介して、吐出部材57が設けられる。気体吐出口47は、吐出部材57と流路53との隙間によって形成されたリング状の開口で構成される。
気体供給管59は、回転軸AX3に沿ってシャフト49および回転機構51を貫通するように設けられる。気体配管61は、気体供給源63から気体供給管59に気体(例えば窒素などの不活性ガス)を送る。気体配管61には、開閉弁V1が設けられる。開閉弁V1は、気体の供給およびその停止を行う。開閉弁V1が開状態のとき、気体吐出口47から気体が吐出される。開閉弁V1が閉状態のとき、気体吐出口47から気体が吐出されない。気体吐出口47は、基板Wとスピンベース41との隙間において、基板Wの中心側から基板Wの外縁に気体が流れるように、気体を吐出する。
次に、薬液、リンス液および気体を供給するための構成を説明する。研磨ユニット22は、第1薬液ノズル65、第2薬液ノズル67、第1洗浄液ノズル69、第2洗浄液ノズル71、リンス液ノズル73、および気体ノズル75を備えている。
第1薬液ノズル65には、第1薬液供給源77からの第1薬液を送るための薬液配管78が接続される。第1薬液は例えばフッ酸(HF)である。薬液配管78には、開閉弁V2が設けられる。開閉弁V2は、第1薬液の供給およびその停止を行う。開閉弁V2が開状態のとき、第1薬液ノズル65から第1薬液が供給される。また、開閉弁V2が閉状態のとき、第1薬液ノズル65からの第1薬液の供給が停止する。
第2薬液ノズル67には、第2薬液供給源80からの第2薬液を送るための薬液配管81が接続される。第2薬液は、例えば、フッ酸(HF)と硝酸(HNO)の混合液、TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム:Tetramethylammonium hydroxide)、または希釈アンモニア熱水(Hot-dNHOH)である。薬液配管81には、開閉弁V3が設けられる。開閉弁V3は、第2薬液の供給およびその停止を行う。なお、第1薬液および第2薬液は、本発明のエッチング液に相当する。
第1洗浄液ノズル69には、第1洗浄液供給源83からの第1洗浄液を送るための洗浄液配管84が接続される。第1洗浄液は、例えばSC2またはSPMである。SC2は、塩酸(HCl)と過酸化水素(H)と水との混合液である。SPMは、硫酸(HSO)と過酸化水素水(H)の混合液である。洗浄液配管84には、開閉弁V4が設けられる。開閉弁V4は、第1洗浄液の供給およびその停止を行う。
第2洗浄液ノズル71には、第2洗浄液供給源86からの第2洗浄液を送るための洗浄液配管87が接続される。第2洗浄液は、例えばSC1である。SC1は、アンモニアと過酸化水素水(H)と水との混合液である。洗浄液配管87には、開閉弁V5が設けられる。開閉弁V5は、第2洗浄液の供給およびその停止を行う。
リンス液ノズル73には、リンス液供給源89からのリンス液を送るためのリンス液配管90が接続される。リンス液は、例えば、DIW(Deionized Water)等の純水または炭酸水である。リンス液配管90には、開閉弁V6が設けられる。開閉弁V6は、リンス液の供給およびその停止を行う。
気体ノズル75には、気体供給源92からの気体を送るための気体配管93が接続される。気体は、窒素などの不活性ガスである。気体配管93には、開閉弁V7が設けられる。開閉弁V7は、気体の供給およびその停止を行う。
第1薬液ノズル65は、ノズル移動機構95によって水平方向に移動される。ノズル移動機構95は電動モータを備える。ノズル移動機構95は、予め設定された鉛直軸(図示しない)周りに第1薬液ノズル65を回転させてもよい。また、ノズル移動機構95は、X方向およびY方向に第1薬液ノズル65を移動させてもよい。また、ノズル移動機構95は、第1薬液ノズル65を上下方向(Z方向)に移動させてもよい。第1薬液ノズル65と同様に、5つのノズル67,69,71,73,75は各々、ノズル移動機構(図示しない)によって移動されてもよい。
次に、研磨機構37の構成について説明する。研磨機構37は、基板Wの裏面を研磨するものである。図6は、研磨機構37を示す側面図である。研磨機構37は、研磨具96と研磨具移動機構(ヘッド駆動機構)97を備える。研磨具移動機構97は、取り付け部材98、シャフト100およびアーム101を備える。
研磨具(研削具)96は、乾式の化学機械研削(Chemo-Mechanical Grinding:CMG)方式により基板Wの裏面を研磨するものである。研磨具96は、円柱状に形成される。研磨具96は、砥粒が分散された樹脂体を有する。換言すると、研磨具96は、砥粒(研磨剤)を樹脂結合剤で固定して形成されたものである。砥粒として、例えば、酸化セリウムまたはシリカなどの酸化物が用いられる。砥粒の平均粒径は10μm以下であることが好ましい。樹脂体および樹脂結合剤として、例えば、エポキシ樹脂またはフェノール樹脂などの熱硬化樹脂が用いられる。また、樹脂体および樹脂結合剤として、例えばエチルセルロースなどの熱可塑性樹脂が用いられてもよい。この場合、熱可塑性樹脂が軟化しないように研磨が行われる。
ここで、化学機械研削(CMG)について説明する。CMGは、次のような原理で研削されると考えられている。すなわち、酸化セリウムなどの砥粒と対象物との接触により発生する砥粒近傍での局所的な高温および高圧は、砥粒と対象物間で固相反応を生じさせ、ケイ酸塩類を生成させる。その結果、対象物の表層が柔らかくなり、柔らかくなった表層が砥粒によって機械的に除去される。なお、研磨には、CMP(Chemical Mechanical Polishing)という方式がある。この方式は、対象物に接触させるパッド(Pad)にスラリー溶液を供給し、スラリー溶液に含まれる砥粒をパッドの表面の凹凸に保持させて化学機械研磨する方式である。本発明は、CMGの方式を採用する。
研磨具96は、例えばネジにより、取り付け部材98に対して着脱可能である。取り付け部材98は、シャフト100の下端に固定される。シャフト100には、プーリ102が固定されている。シャフト100の上端側はアーム101に収容される。すなわち、研磨具96および取り付け部材98は、シャフト100を介してアーム101に取り付けられる。
アーム101内には、電動モータ104およびプーリ106が配置される。電動モータ104の回転出力軸にはプーリ106が連結される。2つのプーリ102,106には、ベルト108がかけられる。電動モータ104によりプーリ106が回転する。プーリ106の回転は、ベルト108によってプーリ102およびシャフト100に伝えられる。これにより、研磨具96は鉛直軸AX5周りに回転する。
更に、研磨具移動機構97は、昇降機構110を備える。昇降機構110は、ガイドレール111、エアシリンダ113および電空レギュレータ115を備える。アーム101の基端部は、ガイドレール111に昇降可能に接続する。ガイドレール111は、アーム101を上下方向に案内する。エアシリンダ113は、アーム101を昇降させる。電空レギュレータ115は、後述する主制御部165からの電気信号に基づいて設定された圧力の空気などの気体をエアシリンダ113に供給する。なお、昇降機構110は、エアシリンダ113に代えて電動モータで駆動されるリニアアクチュエータを備えていてもよい。
更に、研磨具移動機構97は、アーム回転機構117を備える。アーム回転機構117は、電動モータを備える。アーム回転機構117は、アーム101および昇降機構110を鉛直軸AX6周りに回転させる。すなわち、アーム回転機構117は、研磨具96を鉛直軸AX6周りに回転させる。
研磨ユニット22は、基板厚み測定装置39を備える。基板厚み測定装置39は、保持回転部35で保持された基板Wの厚みを測定する。基板厚み測定装置39は、基板Wに対して透過性を有する波長域(例えば1100nm~1900nm)の光を、光ファイバーを通じて、光源からミラーおよび基板Wに照射するように構成されている。また、基板厚み測定装置39は、ミラーによる反射光、基板Wの上面で反射した反射光、および基板Wの下面で反射した反射光を干渉させた戻り光を受光素子で検出するように構成されている。そして、基板厚み測定装置39は、戻り光の波長と光強度の関係を示す分光干渉波形を生成し、この分光干渉波形を波形解析して、基板Wの厚みを測定するように構成されている。基板厚み測定装置39は既知の装置である。基板厚み測定装置39は、図示しない移動機構によって、基板外の待機位置と基板Wの上方の測定位置との間で移動されるように構成されてもよい。
(1-2-2)検査ユニット20
図7は、検査ユニット20を示す側面図である。検査ユニット20は、ステージ121、XY方向移動機構122、カメラ124、照明125、レーザ走査型共焦点顕微鏡127、および昇降機構128、および検査制御部130を備えている。
ステージ121は、裏面が上向きかつ水平姿勢に基板Wを支持する。ステージ121は、円板状のベース部材131と、例えば6本の支持ピン132とを備える。6本の支持ピン132は、ベース部材131の中心軸AX7周りにリング状に設けられる。また、6本の支持ピン132は、周方向に等間隔に配置される。このような構成により、6本の支持ピン132は、ベース部材131から基板Wを離間した状態で、基板Wの外縁を支持することができる。また、XY方向移動機構122は、ステージ121をXY方向(水平方向)に移動させる。XY方向移動機構122は、例えば、電動モータで各々駆動される2つのリニアアクチュエータを備える。
カメラ124は、基板Wの裏面を撮影する。カメラ124は、CCD(charge-coupled device)またはCMOS(complementary metal-oxide semiconductor)などのイメージセンサを備える。照明125は、基板Wの裏面に光を照射する。これにより、例えば、基板Wの裏面に生じたスクラッチを観察し易くすることができる。
レーザ走査型共焦点顕微鏡127は、以下、「レーザ顕微鏡127」と呼ばれる。レーザ顕微鏡127は、レーザ光源、対物レンズ127A、結像レンズ、光センサ、および共焦点ピンホールを有するコンフォーカル光学系を備える。レーザ顕微鏡127は、レーザ光源をXY方向(水平方向)にスキャンすることにより平面画像を取得する。更に、レーザ顕微鏡127は、観察対象に対して対物レンズ127AをZ方向(高さ方向)に移動させながら平面画像を取得する。その結果、レーザ顕微鏡127は、三次元形状を含む三次元画像(複数の平面画像)を取得する。なお、レーザ顕微鏡127は、三次元形状測定装置と呼ばれる。
レーザ顕微鏡127は、基板Wの裏面に生じた任意のスクラッチの三次元画像を取得する。例えば、後述する制御部は、取得した三次元画像のスクラッチの三次元形状からスクラッチの深さを測定する。昇降機構128は、上下方向(Z方向)にレーザ顕微鏡127を昇降させる。昇降機構128は、電動モータで駆動されるリニアアクチュエータで構成される。
(1-2-3)反転ユニットRV1~RV4
図8(a)~図8(d)は、反転ユニットRV1~RV4を説明するための図である。基板処理装置1は、4つの反転ユニットRV1~RV4を備える(図2参照)。反転ユニットRV1は3つの反転ユニットRV2~RV4の各々と同様に構成される。そのため、反転ユニットRV1を代表して説明する。
反転ユニットRV1は、支持部材135、載置部材137A,137B、挟持部材139A,139B、スライド軸140、および複数の電動モータ(図示しない)を備えている。左右の支持部材135には、それぞれ載置部材137A,137Bが設けられている。また、左右のスライド軸140には、それぞれ挟持部材139A,139Bが設けられている。複数の電動モータは、支持部材135およびスライド軸140を駆動させる。なお、載置部材137A,137Bと挟持部材139A,139Bは互いに干渉しない位置に設けられている。
図8(a)を参照する。載置部材137A,137Bには、例えばインデクサロボットIR1によって搬送された基板Wが載置される。図8(b)を参照する。左右のスライド軸140は水平軸AX8に沿って互いに近づく。これにより、挟持部材139A,139Bは、2枚の基板Wを挟持する。図8(c)を参照する。その後、左右の載置部材137A,137Bは、互いに離れながら下降する。その後、挟持部材139A,139Bは、水平軸AX8周りに180°回転する。これにより、各基板Wは、反転される。
図8(d)を参照する。その後、左右の載置部材137A,137Bは、互いに近づきながら上昇する。その後、左右のスライド軸140は水平軸AX8に沿って互いに離れる。これにより、挟持部材139A,139Bによる2枚の基板Wの挟持が開放されると共に、2枚の基板Wは、載置部材137A,137Bに載置される。図8(a)~図8(d)では、反転ユニットRV1は2枚の基板Wを反転できるが、反転ユニットRV1は、3枚以上の基板Wを反転できるように構成されてもよい。
(1-3)塗布ブロックB3の構成
図1~図3を参照する。塗布ブロックB3は、上下方向に積層された2つの塗布層141A,141Bを備えている。上側の塗布層141Aは、下側の塗布層141Bとほぼ同様に構成される。そのため、上側の塗布層141Aを代表して説明する。上側の塗布層141Aは、搬送スペース143、基板搬送ロボットTR2、例えば4つ(複数)の液処理ユニットU11、および複数の処理ユニットU12を備える。
基板搬送ロボットTR2は、搬送スペース143に設けられる。基板搬送ロボットTR2は、研磨層14Aの基板搬送ロボットTR1と同様に構成される。上側の塗布層141Aにおいて、基板搬送ロボットTR2は、反転ユニットRV3、基板載置部PS3、基板バッファBF1、4つの液処理ユニットU11および複数の処理ユニットU12の間で基板Wを搬送する。
図1に示すように、4つの液処理ユニットU11と複数の処理ユニットU12は、搬送スペース143を挟み込むように配置される。図3に示すように、4つの液処理ユニットU11は、水平方向(X方向)に2個、かつ上下方向(Z方向)に2段で配置される。また、例えば、塗布層141Aが15個の処理ユニットU12を備える場合、15個の処理ユニットU12は、水平方向(X方向)に3個、かつ上下方向(Z方向)に5段で配置される。
図1、図3に示すように、液処理ユニットU11は、保持回転部145、ノズル147およびノズル移動機構149を備える。保持回転部145は、基板Wを水平姿勢で保持した状態で、鉛直軸周りに基板Wを回転するように構成される。保持回転部145は、基板Wの下面を吸着して保持し、あるいは、基板Wの端面を水平方向に挟み込むことで基板Wを保持する。保持回転部145は、基板Wを回転するために電動モータを備える。ノズル147は、例えばレジスト液または反射防止膜を形成するための薬液を吐出する。ノズル147には、開閉弁が設けられた配管が接続される。ノズル移動機構149は、ノズル147を任意の位置に移動させるものである。ノズル移動機構149は、例えば電動モータで駆動するリニアアクチュエータを備える。
液処理ユニットU11として、例えば、基板Wの表面にレジストを塗布する塗布ユニットPRが用いられる。これに加えて、液処理ユニットU11として、例えば、反射防止膜を形成する塗布ユニットBARCが用いられてもよい。図3において、塗布層141Aの下段には、2つの塗布ユニットBARCが配置される。また、塗布層141Aの上段には、2つの塗布ユニットPRが配置される。
処理ユニットU12として、例えば、冷却部CPおよび加熱処理部PABが用いられる。冷却部CPは基板Wを冷却する。加熱処理部PABは、塗布後の基板Wに対してベーク処理を行う。加熱処理部PAB、露光後ベーク処理部PEB(後述)、およびポストベーク部PB(後述)は各々、冷却機能を有する。基板Wを加熱する場合、処理ユニットU12および後述する処理ユニットU22は各々、例えば、基板Wを載置するプレート151と、ヒータ(例えば電熱器)とを備える。基板Wを冷却する場合、処理ユニットU12および後述する処理ユニットU22は各々、プレート151と、例えば水冷式の循環機構またはペルチェ素子とを備える。
(1-4)現像ブロックB4の構成
図1~図3を参照する。現像ブロックB4は、上下方向に積層された2つの現像層153A,153Bを備えている。上側の現像層153Aは、下側の現像層153Bとほぼ同様に構成される。そのため、上側の現像層153Aを代表して説明する。上側の現像層153Aは、搬送スペース155、基板搬送ロボットTR3、例えば4つ(複数)の液処理ユニットU21、および複数の処理ユニットU22を備える。これらの構成155、TR3、U21、U22は、塗布層141Aの構成143,TR2,U11,U12と同様に配置される。
基板搬送ロボットTR3は、研磨層14Aの基板搬送ロボットTR1と同様に構成される。上側の現像層153Aにおいて、基板搬送ロボットTR3は、2つの基板バッファBF1,BF3、4つの液処理ユニットU21および複数の処理ユニットU22の間で基板Wを搬送する。
液処理ユニットU21として、現像ユニットDEVが用いられる。現像ユニットDEVは、露光装置EXPで露光された基板Wに現像処理を行う。現像ユニットDEVは、液処理ユニットU11と同様に、保持回転部145、ノズル147およびノズル移動機構149を備える。ノズル147は、基板Wに対して現像液を吐出する。
また、処理ユニットU22として、例えば、冷却部CP、ポストベーク部PBおよびエッジ露光部EEWが用いられる。ポストベーク部PBは、現像処理後の基板Wに対してベーク処理を行う。エッジ露光部EEWは、基板Wの周縁部を露光する。
(1-5)インターフェースブロック(IFブロック)B5の構成
IFブロックB5は、外部の露光装置EXPに対して基板Wの搬入および搬出を行う。IFブロックB5は、3台の基板搬送ロボットTR4,TR5,TR6、複数の裏面洗浄ユニットBSS、複数の露光後ベーク処理部PEB、基板載置部PS9および3つの載置兼冷却部P-CPを備える。
3台の基板搬送ロボットTR4,TR5,TR6は各々、水平駆動部12を備えていない点以外は、インデクサロボットIR1を同様に構成される。2台の基板搬送ロボットTR4,TR5は、Y方向に沿って配置される。現像ブロックB4と基板搬送ロボットTR6は、2台の基板搬送ロボットTR4,TR5を挟むように配置される。
基板搬送ロボットTR4は、2つの基板バッファBF3,BF4、複数の裏面洗浄ユニットBSS(矢印AR1側)、複数の露光後ベーク処理部PEB(矢印AR1側)、基板載置部PS9および3つの載置兼冷却部P-CPの間で基板Wを搬送する。
基板搬送ロボットTR5は、2つの基板バッファBF3,BF4、複数の裏面洗浄ユニットBSS(矢印AR2側)、複数の露光後ベーク処理部PEB(矢印AR2側)、基板載置部PS9および3つの載置兼冷却部P-CPの間で基板Wを搬送する。基板搬送ロボットTR6は、外部の露光装置EXP、基板載置部PS9および3つの載置兼冷却部P-CPの間で基板Wを搬送する。
裏面洗浄ユニットBSSは、基板Wの裏面に供給される洗浄液およびブラシにより基板Wの裏面を洗浄する。裏面洗浄ユニットBSSは、保持回転部157、ノズル159、ブラシ161、およびブラシ移動機構163を備える(図3参照)。保持回転部157は、基板Wの上方から、表面が上向きの基板Wを保持する。保持回転部157は、水平姿勢の基板Wの外縁を保持することで基板Wを保持する。保持回転部157で保持される基板Wの裏面は下向きである。
ノズル159は、基板Wの裏面に洗浄液を供給する。ブラシ161は、例えばPVA(ポリビニルアルコール)のスポンジブラシが用いられる。ブラシ移動機構163は、図6の研磨具移動機構97と同様に、水平方向および上下方向にブラシ161を移動させる。ブラシ移動機構163は、洗浄液が供給され、かつ回転する基板Wの裏面にブラシ161を接触させることで、基板Wの裏面を洗浄する。なお、保持回転部157およびブラシ移動機構163は、電動モータを備える。
露光後ベーク処理部PEBは、露光後の基板Wに対して熱処理を行う。基板載置部PS9と3つの載置兼冷却部P-CPは、上下方向に積層される。また、基板載置部PS9と3つの載置兼冷却部P-CPは、平面視で、3台の基板搬送ロボットTR4~TR6の間に配置される。基板載置部PS9は、基板Wを載置する。各載置兼冷却部P-CPは、基板Wを載置すると共に、冷却部CPのように基板Wを冷却する。
なお、各処理ユニットU11,U12,U21,U22の個数および種類は適宜変更可能である。また、裏面洗浄ユニットBSS、露光後ベーク処理部PEB、基板載置部PS1~PS4,PS9および載置兼冷却部P-CPの個数は適宜変更可能である。
なお、下側の研磨層14Bにおいて、研磨層14Bの基板搬送ロボットTR1は、2つの反転ユニットRV2,RV4、2つの基板載置部PS2,PS4および8つ(4個×2段)の処理ユニットU1~U4の間で基板Wを搬送する。下側の塗布層141Bにおいて、塗布層141Bの基板搬送ロボットTR2は、反転ユニットRV4、基板載置部PS4、基板バッファBF2、4つの液処理ユニットU11および複数の処理ユニットU12の間で基板Wを搬送する。また、下側の現像層153Bにおいて、現像層153Bの基板搬送ロボットTR3は、2つの基板バッファBF2,BF4、4つの液処理ユニットU21および複数の処理ユニットU22の間で基板Wを搬送する。
(1-6)基板処理装置1の制御に関する構成
図1に戻る。基板処理装置1は、主制御部165と記憶部(図示しない)を備えている。主制御部165は、各構成を制御する。主制御部165は、例えば中央演算処理装置(CPU)などの1つまたは複数のプロセッサを備える。記憶部は、例えば、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random-Access Memory)、およびハードディスクの少なくとも1つを備えている。記憶部は、基板処理装置1の各構成を制御するために必要なコンピュータプログラム等が記憶されている。主制御部165は、研磨ブロックB2の検査ユニット20の検査制御部130と通信可能に接続されている。
なお、研磨ブロックB2および塗布ブロックB3,あるいは研磨ブロックB2、塗布ブロックB3および現像ブロックB4は、本発明の、基板に所定の処理を行う処理ブロックに相当する。
(2)基板処理装置1の動作
次に、図1等を参照しながら、基板処理装置1の動作を説明する。図示しないキャリア搬送装置は、4つのキャリア載置台3のいずれか1つにキャリアCを搬送する。この際、基板Wは、表面が上向きの状態でキャリアCに収納されている。
インデクサブロックB1のインデクサロボットIR1は、キャリア載置台3に搬送されたキャリアCから基板Wを取り出し、取り出した基板Wを反転ユニットRV1に基板Wを搬送する。反転ユニットRV1は、基板Wの裏面が上向きになるように基板Wを反転する。
研磨ブロックB2の上側の研磨層14Aは、基板Wの裏面を研磨する。研磨層14Aにおける裏面研磨の詳細は後述する。研磨層14Aの基板搬送ロボットTR1は、裏面研磨が行われた基板Wを反転ユニットRV3に搬送する。その後、反転ユニットRV3は、基板Wの表面が上向きになるように基板Wを反転する。
その後、塗布ブロックB3の上側の塗布層141Aにおいて、基板搬送ロボットTR2は、反転ユニットRV3から基板Wを取り出し、その基板Wを、冷却部CP、塗布ユニットBARC、加熱処理部PABの順番に搬送する。この際、塗布ユニットBARCは、基板Wの表面に反射防止膜を形成する。その後、基板搬送ロボットTR2は、加熱処理部PABから基板Wを受け取り、その基板Wを、冷却部CP、塗布ユニットPR、加熱処理部PAB、基板バッファBF1の順番に搬送する。この際、塗布ユニットPRは、基板Wの表面にレジストを塗布する。具体的に、塗布ユニットPRは、反射防止膜上にレジスト膜を形成する。
その後、現像ブロックB4の上側の現像層153Aにおいて、基板搬送ロボットTR3は、基板バッファBF1から基板Wを取り出し、その基板Wを、エッジ露光部EEW、基板バッファBF3の順番に搬送する。
その後、IFブロックB5の例えば基板搬送ロボットTR4は、基板バッファBF3から基板Wを取り出し、その基板Wを、裏面洗浄ユニットBSS、載置兼冷却部P-CPの順番に搬送する。その後、IFブロックB5の基板搬送ロボットTR6は、載置兼冷却部P-CPから基板Wを取り出し、その基板Wを外部の露光装置EXPに搬出する。その後、露光装置EXPは、例えばEUV光を照射して、基板Wの表面に塗布されたレジストを露光する。この際、基板Wの裏面は、研磨ユニット22により研磨されているので、デフォーカスの問題を解消することができる。
その後、IFブロックB5の基板搬送ロボットTR6は、外部の露光装置EXPから、露光処理された基板Wを搬入し、その基板Wを基板載置部PS9に搬送する。その後、例えば基板搬送ロボットTR4は、基板載置部PS9から露光処理された基板Wを受け取り、その基板Wを、露光後ベーク処理部PEB、基板バッファBF3の順番に搬送する。なお、IFブロックB5の基板搬送ロボットTR5は、基板搬送ロボットTR4と同様に基板Wを搬送する。
その後、現像ブロックB4の現像層153Aにおいて、基板搬送ロボットTR3は、基板バッファBF3から基板Wを取り出し、その基板Wを、冷却部CP、現像ユニットDEV、ポストベーク部BP、基板バッファBF1の順番に搬送する。この際、現像ユニットDEVは、基板Wに現像処理を行う。
その後、塗布ブロックB3の塗布層141Aにおいて、基板搬送ロボットTR2は、基板バッファBF1から基板載置部PS3に基板Wを搬送する。その後、研磨ブロックB2の研磨層14Aの基板搬送ロボットTR1は、基板載置部PS3から基板載置部PS1に基板Wを搬送する。その後、インデクサブロックB1のインデクサロボットIR1は、基板載置部PS1から現像処理が行われた基板Wを受け取り、その基板Wを、キャリア載置台3に載置されたキャリアCに戻す。その後、図示しないキャリア搬送装置は、処理後の基板Wを収容するキャリアCを次の目的地に搬送する。
(2-1)研磨ブロックB2(研磨層14A,14B)の動作
次に、図9を参照しながら、研磨ブロックB2の研磨層14Aによる裏面研磨の詳細を説明する。研磨層14Bは、研磨層14Aと同様に動作する。インデクサブロックB1のインデクサロボットIR1は、反転ユニットRV1に基板Wを搬送する。この際、基板Wのデバイス面は上向きであると共に、基板Wの裏面は下向きである。
〔ステップS01〕基板Wの反転
インデクサロボットIR1によって載置部材137A,137Bに1枚または2枚の基板Wが載置されると、図8(a)~図8(d)に示すように、反転ユニットRV1は、1枚または2枚の基板Wを反転する。これにより、基板Wの裏面は、上向きになる。
基板搬送ロボットTR1は、反転ユニットRV1から基板Wを取り出し、その基板Wを2つの検査ユニット20の一方に搬送する。図7に示す検査ユニット20のステージ121には、裏面が上向きの基板Wが載置される。
〔ステップS02〕スクラッチ観察
検査ユニット20は、基板Wの裏面を検査する。検査ユニット20は、スクラッチ、パーティクル、その他の突起を検出する。本実施例では、特に、基板Wの裏面に形成されたスクラッチを検出する場合について説明する。
図7に示す検査ユニット20において、照明125は、基板Wの裏面に向けて光を照射する。カメラ124は、光が照射された基板Wの裏面を撮影して観察画像を取得する。カメラ124による撮影は、XY方向移動機構122により基板Wが載置されたステージ121を移動させながら行ってもよい。取得した観察画像には大小のスクラッチが写り込んでいる。検査制御部130は、観察画像に対して画像処理を行って、反射光が相対的に強い部分、すなわち予め設定された閾値より大きい輝度を有する部分を研磨対象であるとして、1つまたは複数のスクラッチを抽出する。また、検査制御部130は、スクラッチの長さに基づいて、研磨対象のスクラッチを抽出してもよい。
また、検査ユニット20は、スクラッチを検出したときに、スクラッチの深さを測定する。例えば、複数のスクラッチを検出(抽出)したときは、検査ユニット20は、その内の代表的な1つまたは複数のスクラッチの深さを測定する。スクラッチの深さの測定について説明する。
昇降機構128(図7)は、レーザ顕微鏡127を予め設定された高さ位置に下降させる。これに加えて、XY方向移動機構122は、レーザ顕微鏡127の対物レンズ127Aの下方に、測定対象のスクラッチが位置するように、ステージ121を移動させる。ステージ121の移動は、観察画像において抽出されたスクラッチの座標に基づき行われる。レーザ顕微鏡127は、対物レンズ127Aからレーザ光をスクラッチ(全体または一部)とその周辺に対して照射しつつ、対物レンズ127Aを通じて反射光を収集する。その結果、レーザ顕微鏡127は、三次元形状を含む三次元画像を取得する。
検査制御部130は、三次元画像に対して画像処理を行い、スクラッチの深さを測定する。図10(a)は、エッチング工程の前における基板Wの状態を説明するための縦断面図である。この図10(a)において、例えば、基板Wの裏面には、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、ポリシリコン等の薄膜FLが形成されているものとする。また、図10(a)の左側のスクラッチSH1は、ベアシリコンBSiまで達しているものとする。この場合、検査制御部130は、レーザ顕微鏡127によって得られた三次元画像から、スクラッチSH1の深さ(値DP1)を測定する。
スクラッチ等の観察を行った後、基板搬送ロボットTR1は、検査ユニット20のステージ121から6つの研磨ユニット22(U2~U4)のいずれか1つに基板Wを搬送する。研磨ユニット22の保持回転部35には、裏面が上向きの基板Wが載置される。その後、図示しない磁石は、図5(a)に示す3本の保持ピン43Aを回転軸AX4周りに回転させる。これにより、3本の保持ピン43Aは、基板Wを保持する。ここで、基板Wは、スピンベース41およびホットプレート45から離間した状態で保持される。
ここで、次のウエットエッチング工程の前に、基板厚み測定装置39は、基板Wの厚みを測定する。図10(a)に示されるような、基板Wの厚みTK1が取得される。
〔ステップS03〕ウエットエッチング
酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、ポリシリコン膜等の薄膜が基板Wの裏面に形成されていると、研磨具96による基板Wの裏面研磨を良好に行うことができない。これらの膜は、デバイスの製造工程で意図せずに形成されてしまう膜もあれば、基板Wの反り抑制のために意図的に形成される膜もある。そこで、研磨ユニット22は、基板Wの裏面に第1薬液(エッチング液)を供給することで、基板Wの裏面に形成された膜FLを除去する。
図11は、ステップS03のウエットエッチング工程の詳細を説明するためのフローチャートである。まず、酸化シリコン膜および窒化シリコン膜の除去処理が行われる(ステップS21)。
ここで、スピンベース41の中心部に設けられた気体吐出口47は、気体を吐出する。すなわち、気体吐出口47は、基板Wとスピンベース41との隙間において、基板Wの中心側から基板の外縁に気体が流れるように気体を吐出する。基板Wのデバイス面(表面)はスピンベース41と対向する。気体吐出口47から気体が吐出されると、基板Wの外縁とスピンベース41との隙間から外部に気体が噴出される。例えば研磨屑、第1薬液などの液体が基板Wのデバイス面に付着することを防止する。すなわち、デバイス面を保護することができる。また、ベルヌーイの効果により、基板Wをスピンベース41に吸着しようとする力が働く。
ノズル移動機構95は、基板外の待機位置から基板Wの上方の任意の処理位置に、第1薬液ノズル65を移動させる。保持回転部35は、基板Wを水平姿勢に保持した状態で基板Wを回転させる。その後、第1薬液ノズル65から、回転する基板Wの裏面に第1薬液(例えばフッ酸)を供給する。これにより、基板Wの裏面に形成された酸化シリコン膜および窒化シリコン膜を除去することができる。
なお、第1薬液は、第1薬液ノズル65を水平移動させながら供給されてもよい。また、第1薬液ノズル65からの第1薬液の供給を停止した後、第1薬液ノズル65は、基板外の待機位置に移動される。
その後、リンス処理が行われる(ステップS22)。すなわち、リンス液ノズル73から、回転される基板Wの中心にリンス液(例えば、DIWまたは炭酸水)が供給される。これにより、基板Wの裏面上に残る第1薬液が基板外に洗い流される。その後、乾燥処理が行われる(ステップS23)。すなわち、リンス液ノズル73からのリンス液の供給を停止する。そして、保持回転部35は、基板Wを高速回転させて基板Wを乾燥させる。この際、基板Wの上方に移動させた気体ノズル75から基板Wの裏面に気体を供給してもよい。なお、乾燥処理は、基板Wを高速回転させずに気体ノズル75からの気体の供給で行ってもよい。
ステップS21~S23の後、ポリシリコン膜の除去処理を行う(ステップS24)。第2薬液ノズル67は、基板外の待機位置から基板Wの上方の任意の処理位置に移動される。保持回転部35は、予め設定された回転速度で基板Wを回転させる。その後、第2薬液ノズル67から、回転する基板Wの裏面に第2薬液(例えば、フッ酸(HF)と硝酸(HNO)の混合液)を供給する。これにより、基板Wの裏面に形成されたポリシリコン膜を除去することができる。
第2薬液は、第2薬液ノズル67を水平方向に移動させながら供給されてもよい。また、第2薬液ノズル67からの第2薬液の供給を停止した後、第2薬液ノズル67は、基板外の待機位置に移動される。
その後、第1薬液の場合(ステップS22,S23)と略同様に、リンス処理(ステップS25)が行われ、その後、乾燥処理(ステップS26)が行われる。保持回転部35は、基板Wの回転を停止する。
〔ステップS04〕基板Wの裏面研磨
ウエットエッチング工程の後、研磨ユニット22は、基板Wの裏面を研磨する。この研磨は、検査ユニット20によって基板Wの裏面に、特にスクラッチが検出されたときに行われる。具体的に説明する。
保持回転部35は、水平姿勢に保持した状態で基板Wを回転させる。研磨機構37のアーム回転機構117(図6)は、鉛直軸AX6周りに研磨具96およびアーム101を回転させる。これにより、基板外の待機位置から基板Wの上方の予め設定された位置に研磨具96を移動させる。また、研磨機構37の電動モータ104は、研磨具96を鉛直軸AX5(シャフト100)周りに回転させる。
また、ホットプレート45は、通電により発熱して基板Wを加熱する。基板Wの温度は、非接触の温度センサ46に監視されている。主制御部165は、温度センサ46により検出された基板Wの温度に基づき、ホットプレート45による発熱を調整する。基板Wの加熱温度は、高い研磨レートを得るために常温(例えば、25℃)よりも高い温度に調整される。但し、研磨具96の熱的劣化を避けるために100℃以下に調整されることが好ましい。
その後、電空レギュレータ115は電気信号に基づく圧力の気体をエアシリンダ113に供給する。これにより、エアシリンダ113は、研磨具96およびアーム101を下降させ、回転する基板Wの裏面に研磨具96を接触させる。研磨具96は、予め設定された接触圧力で基板Wの裏面に押し付けられる。これにより、研磨が実行される。研磨が実行されるとき、研磨機構37のアーム回転機構117(図6)は、鉛直軸AX6周りに研磨具96およびアーム101を揺動させる。すなわち、研磨具96は、例えば、基板Wの裏面の中心側の位置と外縁側の位置の間の往復運動が繰り返される。
なお、基板Wの厚み方向(Z方向)の研磨量に関して、スクラッチが存在していても基板Wが予め設定された平坦度を満たせば、研磨は不要のように思われる。しかし、スクラッチのエッジが例えば露光装置のステージに新たな傷を作るおそれがある。そのため、研磨は、予め設定された大きさのスクラッチがなくなるまで行われる。
図10(a)に示すように、レーザ顕微鏡127により、スクラッチSH1の深さ(値DP1)が取得された。そのため、研磨ユニット22は、レーザ顕微鏡127によって測定されたスクラッチSH1の深さ(値DP1)に対応する厚みが削り取られるまで基板Wの裏面を研磨する。スクラッチSH1の深さに対応する厚みは、値DP1である。基板Wの厚みが値TK2(=TK1-DP1)になるまで、研磨が行われる。基板Wの厚みは、定期的に基板厚み測定装置39によって測定されている。主制御部165は、基板厚みの測定値と目標値(例えば値TK2)とを比較して、測定値が目標値に達していなければ、研磨を続行するように制御する。
なお、図10(b)は、エッチング工程(ステップS03)の後の状態を示す図である。エッチング工程によって、膜FLが除去されると、スクラッチSH1の深さが浅くなる。そのため、上下方向の研磨量は少なくなるが、基板Wの厚みが値TK2まで研磨が行われることは変わらない。図10(c)は、研磨工程(ステップS04)の後の状態を示す図である。なお、図10(a)に示すスクラッチSH2は、ベアシリコンまで達しない。このようなスクラッチは、例えば酸化シリコン膜などの膜FLを除去すると共に取り除かれる。
基板Wは、ホットプレート45によって加熱されている。図12は、基板Wの加熱温度と研磨レートの関係を示す図である。研磨具96の接触圧力および基板Wの回転速度などは、一定である。ここで、例えば基板Wの温度が常温(例えば25℃)の場合に比べて、基板Wの温度TM2を高くすれば、研磨レートが高くなる。そのため、ホットプレート45によって基板Wを加熱することで、研磨レートを上げることができる。そのため、研磨処理の時間を短くすることができる。
研磨ユニット22は、研磨を行うときに、ホットプレート45による基板Wの加熱温度を制御することによって研磨レートを調整してもよい。基板Wの加熱温度を上下させることで、研磨レートを上下させることができる。研磨レートは、研磨前に調整してもよいし、研磨中に調整してもよい。例えば、基板Wの中心側と基板Wの外縁側との間で、基板Wの温度を変化させることにより、基板Wの中心側と基板Wの外縁側との間で研磨レートを異ならせることができる。なお、研磨具96は、基板Wの待機位置に移動される。
〔ステップS05〕基板Wの洗浄
基板Wの裏面研磨の後、基板Wの裏面を洗浄する。これにより、基板Wの裏面上に残っている研磨屑(粉塵)を取り除くと共に、金属、有機物およびパーティクルを取り除く。図13は、ステップS05の洗浄工程の詳細を示すフローチャートである。
まず、基板Wの裏面に第1洗浄液を供給する(ステップS31)。具体的に説明する。保持回転部35は、基板Wを保持した状態を継続している。また、保持回転部35は、気体吐出口47から気体を吐出させることで、基板Wのデバイス面を保護した状態を継続している。第1洗浄液ノズル69は、基板外の待機位置から基板Wの上方の任意の処理位置に移動される。保持回転部35は、基板Wを回転させる。その後、第1洗浄液ノズル69から、回転する基板Wの裏面に第1洗浄液(例えばSC2またはSPM)を供給させる。第1洗浄液は、第1洗浄液ノズル69を水平方向に移動させながら供給されてもよい。
第1洗浄液が供給されて洗浄処理が行われた後、リンス処理が行われる(ステップS32)。すなわち、リンス液ノズル73から、回転される基板Wの中心にリンス液(DIWまたは炭酸水)が供給される。これにより、基板Wの裏面上に残る第1洗浄液が洗い流される。その後、乾燥処理が行われる(ステップS33)。すなわち、リンス液ノズル73からのリンス液の供給を停止する。そして、保持回転部35は、基板Wを高速回転させることで、基板Wを乾燥させる。この際、基板Wの上方に移動させた気体ノズル75から基板Wの裏面に気体を供給してもよい。なお、乾燥処理は、基板Wを高速回転させずに気体ノズル75からの気体の供給で行ってもよい。
ステップS31~S33の後、第2洗浄液を供給する(ステップS34)。すなわち、第2洗浄液ノズル71は、基板外の待機位置から基板Wの上方の任意の処理位置に移動されている。保持回転部35は、予め設定された回転速度で基板Wを回転させる。その後、第2洗浄液ノズル71から、回転する基板Wの裏面に第2洗浄液(例えばSC1)を供給する。
第2洗浄液は、第2洗浄液ノズル71を水平方向に移動させながら供給されてもよい。第2洗浄液ノズル71からの第2洗浄液の供給を停止した後、第2洗浄液ノズル71は、基板外の待機位置に移動される。
その後、第1洗浄液の場合(ステップS32,S33)と略同様に、リンス処理(ステップS35)が行われ、その後、乾燥処理(ステップS36)が行われる。保持回転部35は、基板Wの回転を停止する。本実施例の研磨ユニット22は洗浄機能を有するので、研磨屑を洗浄した基板Wを研磨ユニット22から搬出することができる。
〔ステップS06〕基板Wの反転
基板搬送ロボットTR1は、研磨ユニット22から基板Wを取り出し、その基板を反転ユニットRV3に搬送する。このとき、基板Wの裏面は上向きであり、基板Wのデバイス面は下向きである。基板搬送ロボットTR1によって、載置部材137A,137Bに1枚または2枚の基板Wが載置されると、図8(a)~図8(d)に示すように、反転ユニットRV3は、1枚または2枚の基板Wを反転する。これにより、基板Wの裏面は、下向きになる。
その後、塗布層141Aの基板搬送ロボットTR2は、反転ユニットRV3から基板Wを取り出す。取り出された基板Wは、塗布層141Aによってレジストが塗布される。
本実施例によれば、基板処理装置1において、研磨ブロックB2、塗布ブロックB3および現像ブロックB4は、水平方向に配置される。このような基板処理装置1は、研磨ユニット22(保持回転部35、研磨具96およびホットプレート45)並びに塗布ユニットPRを備える。研磨具96は、砥粒が分散された樹脂体を有する。研磨具96は、回転する基板Wの裏面に接触して、化学機械研削(CMG)方式により基板Wの裏面を研磨する。この研磨を行うときに、基板Wは、加熱されている。基板Wが加熱されると、研磨レートを上げることができる。そのため、研磨処理の時間を短くすることができる。
また、研磨ユニット22および塗布ユニットPRによって、基板Wの表面にレジストが塗布されると共に、基板Wの裏面が研磨される。そのため、レジストが塗布された基板の平坦度を良好にすることができ、それにより、露光装置のデフォーカスの問題を解消することができる。
また、基板Wを検査する検査ユニット20は、基板Wの裏面を研磨する前に、基板Wの裏面に形成されたスクラッチを検出する。また、研磨ユニット22は、スクラッチが検出されたときに、基板Wの裏面を研磨する。これにより、検出されたスクラッチ、すなわち選ばれたスクラッチを削り取ることができる。
また、検査ユニット20は、スクラッチが検出されたときに、スクラッチの深さを測定する。研磨ユニット22は、検査ユニット20によって測定されたスクラッチの深さに対応する厚みが削り取られるまで基板Wの裏面を研磨する。これにより、スクラッチの深さが認識されるので、基板Wの厚み方向の研磨量を適切にすることができる。
また、基板処理装置1によれば、回転する基板Wの裏面に研磨具96を接触させて、化学機械研磨方式(CMG)により基板Wの裏面を研磨する。ここで、基板Wの裏面に膜FLが形成されていると、その膜FLが原因で研磨を良好に行うことができないことが分かった。そのため、研磨処理の前にエッチング処理を行って、基板Wの裏面に形成された膜FLを除去する。これにより、研磨処理を良好に行うことができる。
次に、図面を参照して本発明の実施例2を説明する。なお、実施例1と重複する説明は省略する。図14は、実施例2に係る基板処理装置1の横断面図である。図15は、実施例2に係る基板処理装置1の右側面図である。
実施例1では、基板処理装置1は、研磨ユニット22を有する研磨ブロックB2を備えていた。この点、実施例2では、基板処理装置1は、研磨ブロックB2を備えず、IFブロックB5が研磨ユニット22を備えている。
図14、図15を参照する。基板処理装置1は、インデクサブロックB1、塗布ブロックB3、現像ブロックB4およびIFブロックB5を備える。インデクサブロックB1、塗布ブロックB3、現像ブロックB4およびIFブロックB5は、この順番で水平方向に直線状に配置される。現像ブロックB4は、塗布ブロックB3とIFブロックB5との間に配置される。なお、塗布ブロックB3および現像ブロックB4は、本発明の処理ブロックに相当する。
現像ブロックB4の2つの現像層153A,153Bの各々は、処理ユニットU22として、冷却部CP、ポストベーク部PBおよびエッジ露光部EEWに加えて、複数の露光後ベーク処理部PEBを備える。また、基板処理装置1は、4つの基板バッファBF1,BF2,BF7,BF8、2つの反転ユニットRV7,RV8および基板載置部PS11,PS12を備える。2つの反転ユニットRV7,RV8および後述する反転ユニットRV9は、図8(a)~図8(d)に示す反転ユニットRV1と同様に構成される。
基板バッファBF7は、インデクサブロックB1と上側の塗布層141Aとの間に設けられる。基板バッファBF8は、インデクサブロックB1と下側の塗布層141Bとの間に設けられる。また、反転ユニットRV7および基板載置部PS11は、上側の現像層153AとIFブロックB5との間に配置される。反転ユニットRV8および基板載置部PS12は、下側の現像層153BとIFブロックB5との間に配置される。
IFブロックB5は、3台の基板搬送ロボットTR4~TR6、基板載置部PS9および3つの載置兼冷却部P-CPを備える。更に、IFブロックB5は、例えば2つ(複数)の検査ユニット20、例えば6個(複数)の研磨ユニット22および例えば2つ(複数)の反転ユニットRV9を備える。例えば、1つの検査ユニット20と3つの研磨ユニット22の積層体が基板搬送ロボットTR4側および基板搬送ロボットTR5側の各々に配置される。
図14において、現像ブロックB4とIFブロックB5が並ぶ方向(X方向)に延び、この方向に直交する水平方向(Y方向)の装置1の幅の中央を通過する中心線CLがあるとする。矢印AR1側の研磨ユニット22等の第1の積層体と中心線CLは、基板搬送ロボットTR4を挟むように配置される。矢印AR2側の研磨ユニット22等の第2の積層体と中心線CLは、基板搬送ロボットTR5を挟むように配置される。
基板搬送ロボットTR4は、2つの反転ユニットRV7,RV8、反転ユニットRV9(矢印AR1側)、3つの基板載置部PS9,PS11,PS12、3つの載置兼冷却部P-CP、検査ユニット20(矢印AR1側)および3つの研磨ユニット22(矢印AR1側)の間で基板Wを搬送する。また、基板搬送ロボットTR5は、2つの反転ユニットRV7,RV8、反転ユニットRV9(矢印AR2側)、3つの基板載置部PS9,PS11,PS12、3つの載置兼冷却部P-CP、検査ユニット20(矢印AR2側)および3つの研磨ユニット22(矢印AR2側)の間で基板Wを搬送する。
(3)基板処理装置1の動作
次に、図14、図15を参照しながら、本実施例の基板処理装置1の動作を説明する。キャリアCは、4つのキャリア載置台3のいずれかに載置されている。この際、基板Wは、表面が上向きの状態でキャリアCに収納されている。
インデクサブロックB1において、インデクサロボットIR1は、キャリアCから基板Wを取り出し、取り出した基板Wを例えば基板バッファBF7に搬送する。その後、塗布ブロックB3の上側の塗布層141Aにおいて、基板搬送ロボットTR2は、基板バッファBF7から基板Wを取り出し、その基板Wを塗布ユニットBARCおよび塗布ユニットPRなどに搬送する。その後、基板搬送ロボットTR2は、反射防止膜およびレジスト膜がこの順番で形成された基板Wを基板バッファBF1に搬送する。
その後、現像ブロックB4の上側の現像層153Aにおいて、基板搬送ロボットTR3は、基板バッファBF1から基板Wを取り出して、その基板Wをエッジ露光部EEWおよび反転ユニットRV7の順番で搬送する。
その後、IFブロックB5を通じて露光装置EXPに基板Wは搬送される。ここにおける動作は、図9に示すフローチャートのように行われる。具体的に説明する。
反転ユニットRV7は、基板Wの裏面が上向きになるように、基板Wを反転させる(ステップS01)。その後、IFブロックB5において、例えば基板搬送ロボットTR4は、反転ユニットRV7から基板Wを取り出して、その基板Wを検査ユニット20、研磨ユニット22および反転ユニットRV9の順番に搬送する。ここで、検査ユニット20は、基板Wの裏面におけるスクラッチを検出し、そのスクラッチの深さを測定する(ステップS02)。その後、研磨ユニット22は、基板Wの裏面に対してウエットエッチング処理を行う(ステップS03)。
その後、研磨ユニット22は、ホットプレート45で基板Wが加熱されながら、回転する基板Wに研磨具96を接触させて、化学機械研磨(CMG)方式により基板Wの裏面を研磨する(ステップS04)。裏面研磨は、スクラッチの深さに基づき、そのスクラッチが削り取られるまで行われる。その後、研磨ユニット22は、基板Wの裏面を洗浄する(ステップS05)。その後、反転ユニットRV9は、基板Wの表面が上向きになるように、基板を反転させる(ステップS06)。基板搬送ロボットTR4は、反転ユニットRV9から載置兼冷却部P-CPに、表面が上向きの基板Wを搬送する。
その後、IFブロックB5において、基板搬送ロボットTR6は、載置兼冷却部P-CPから基板Wを取り出し、その基板Wを外部の露光装置EXPに搬出する。その後、露光装置EXPは、例えばEUV光を照射して、基板Wの表面に塗布されたレジストを露光する。
その後、IFブロックB5において、基板搬送ロボットTR6は、外部の露光装置EXPから、露光処理された基板Wを搬入し、その基板Wを基板載置部PS9に搬送する。その後、例えば基板搬送ロボットTR4は、基板載置部PS9から例えば基板載置部PS11に露光処理された基板Wを搬送する。
その後、現像ブロックB4の現像層153Aにおいて、基板搬送ロボットTR3は、基板載置部PS11から基板Wを取り出し、その基板Wを、露光後ベーク処理部PEB、冷却部CP、現像ユニットDEV、ポストベーク部BP、基板バッファBF1の順番に搬送する。
その後、塗布ブロックB3の塗布層141Aにおいて、基板搬送ロボットTR2は、基基板バッファBF1から基板バッファBF7に基板Wを搬送する。その後、インデクサブロックB1において、インデクサロボットIR1は、基板バッファBF7から現像処理が行われた基板Wを受け取り、その基板Wを、キャリア載置台3に載置されたキャリアCに戻す。
本実施例によれば、実施例1と同様に効果を有する。すなわち、基板処理装置1において、塗布ブロックB3、現像ブロックB4およびIFブロックB5は、水平方向に配置される。このような基板処理装置1において、IFブロックB5は、研磨ユニット22(保持回転部35、研磨具96およびホットプレート45)を備える。また、塗布ブロックB3は、塗布ユニットPRを備える。研磨具96は、砥粒が分散された樹脂体を有する。研磨具96は、回転する基板Wの裏面に接触して、化学機械研削(CMG)方式により基板Wの裏面を研磨する。この研磨を行うときに、基板Wは、加熱されている。基板Wが加熱されると、研磨レートを上げることができる。そのため、研磨処理の時間を短くすることができる。
また、研磨ユニット22および塗布ユニットPRによって、基板Wの表面にレジストが塗布されると共に、基板Wの裏面が研磨される。そのため、レジストが塗布された基板の平坦度を良好にすることができ、それにより、露光装置のデフォーカスの問題を解消することができる。
次に、図面を参照して本発明の実施例3を説明する。なお、実施例1,2と重複する説明は省略する。図16は、実施例3に係る基板処理装置1の縦断面図である。図17は、実施例3に係る基板処理装置1の右側面図である。図18は、実施例3に係る基板処理装置1(例えば研磨層L3)の横断面図である。図19(a)は、実施例3に係る例えば塗布層L1の横断面図である。図19(b)は、実施例3に係る例えば現像層L5の横断面図である。
実施例1では、研磨ブロックB2、塗布ブロックB3および現像ブロックB4は、水平方向に並んで配置された。この点、実施例3では、単一の処理ブロックB8において、塗布層L1,L2、研磨層L3,L4および現像層L5,L6は、上下方向に積層して配置される。
(4)基板処理装置1の構成
図16~図18を参照する。基板処理装置1は、インデクサブロックB1、中間ブロックB7、処理ブロックB8およびIFブロックB5を備える。インデクサブロックB1、中間ブロックB7、処理ブロックB8およびIFブロックB5は、この順番で水平方向に直線状に配置される。
(4-1)インデクサブロックB1の構成
インデクサブロックB1は、実施例1のインデクサブロックB1とほぼ同様に構成される。インデクサブロックB1は、例えば4つ(複数)のキャリア載置台3、およびインデクサロボットIR1を備える。インデクサロボットIR1は、各キャリア載置台3に載置されたキャリアCに対して基板Wを出し入れする。また、インデクサロボットIR1は、各キャリア載置台3に載置されたキャリアC、および後述する基板バッファBF11の間で基板Wを搬送する。また、インデクサロボットIR1は、後述するバッファ群G1(基板バッファBF11を含む)を介して、処理ブロックB8との間で基板Wを搬送する。
(4-2)中間ブロックB7の構成
中間ブロックB7は、タワー状のバッファ群G1、および2台の基板搬送ロボットTR8,TR9を備える(図18参照)。バッファ群G1は、平面視で、2台の基板搬送ロボットTR8,TR9の間に配置される(図18参照)。また、バッファ群G1は、平面視で、インデクサロボットIR1と後述する搬送スペース167,169,171の間に配置される。
バッファ群G1は、7つの基板バッファBF11,BF13,BF14,BF15,BF16,BF21,BF22、および反転ユニットRV31を備える(図17参照)。これらは、上下方向に配置される。7つの基板バッファBF11,BF13~BF16,BF21,BF22は、1または複数の基板Wを載置する。反転ユニットRV31および後述する反転ユニットRV32は、図8に示す反転ユニットRV1と同様に構成される。
2台の基板搬送ロボットTR8,TR9は、IFブロックB5の例えば基板搬送ロボットTR4と同様に構成される。また、2台の基板搬送ロボットTR8,TR9は各々、7つの基板バッファBF11,BF13,BF14,BF15,BF16,BF21,BF22、および反転ユニットRV31の間で基板Wを搬送することができる。
(4-3)処理ブロックB8の構成
処理ブロックB8は、基板Wに所定の処理を行う。処理ブロックB8は、例えば6個(複数)の処理層L1~L6を備える。すなわち、処理ブロックB8は、2つの塗布層L1,L2、2つの研磨層L3,L4および2つの現像層L5,L6を備える。6つの処理層L1~L6は、上下方向に積層される。塗布層L1は、塗布層L2と同様に構成される。研磨層L3は、研磨層L4と同様に構成される。現像層L5は、現像層L6と同様に構成される。そのため、塗布層L1、研磨層L3、および現像層L5を代表して説明する。
(4-3-1)塗布層L1(L2)の構成
図19(a)を参照する。塗布層L1は、搬送スペース167、基板搬送ロボットTR10、複数の液処理ユニットU11、および処理ユニットU12を備える。基板搬送ロボットTR10は、搬送スペース167に配置される。また、基板搬送ロボットTR10および後述する基板搬送ロボットTR11,TR12は、図1に示す基板搬送ロボットTR1と同様に構成される。
図17、図19(a)を参照する。塗布層L1の基板搬送ロボットTR10は、基板バッファBF13、例えば4つ(複数)の液処理ユニットU11(塗布層L1内)、および複数の処理ユニットU12(塗布層L1内)の間で基板Wを搬送する。なお、塗布層L2の基板搬送ロボットTR10は、基板バッファBF14、例えば4つ(複数)の液処理ユニットU11(塗布層L2内)、および複数の処理ユニットU12(塗布層L2内)の間で基板Wを搬送する。
液処理ユニットU11として、例えば、基板Wの表面にレジストを塗布する塗布ユニットPRが用いられる(図17参照)。また、これに加えて、液処理ユニットU11として、例えば、反射防止膜を形成(塗布)する塗布ユニットBARCが用いられてもよい。処理ユニットU12として、例えば、冷却部CP,加熱処理部PAB、およびエッジ露光部EEWが用いられる(図19(a)参照)。
(4-3-2)研磨層L3(L4)の構成
図18を参照する。研磨層L3は、搬送スペース169、基板搬送ロボットTR11、例えば8つ(複数)の処理ユニットU31を備える。基板搬送ロボットTR11は、搬送スペース169に配置される。
図17、図18を参照する。研磨層L3の基板搬送ロボットTR11は、2つの基板バッファBF15,BF17、8つの処理ユニットU31(研磨層L3内)の間で基板Wを搬送する。なお、研磨層L4の基板搬送ロボットTR11は、2つの基板バッファBF16,BF18、8つの処理ユニットU31(研磨層L4内)の間で基板Wを搬送する。8個の処理ユニットU31として、2つの検査ユニット20と6個の研磨ユニット22が用いられる。
(4-3-3)現像層L5(L6)の構成
図19(b)を参照する。現像層L5は、搬送スペース171、基板搬送ロボットTR12、例えば4つ(複数)の液処理ユニットU21、および複数の処理ユニットU22を備える。基板搬送ロボットTR12は、搬送スペース171に配置される。
図17、図19(b)を参照する。現像層L5の基板搬送ロボットTR12は、2つの基板バッファBF19,BF21、4つの液処理ユニットU21(現像層L5内)、および複数の処理ユニットU22(現像層L5内)の間で基板Wを搬送する。なお、現像層L6の基板搬送ロボットTR12は、2つの基板バッファBF20,BF22、4つの液処理ユニットU21(現像層L6内)、および複数の処理ユニットU22(現像層L6内)の間で基板Wを搬送する。
液処理ユニットU21として、現像ユニットDEVが用いられる。また、処理ユニットU22として、例えば、露光後ベーク処理部PEB、冷却部CP、およびポストベーク部PBが用いられる。
(4-4)IFブロックB5の構成
図16~図18を参照する。IFブロックB5は、3台の基板搬送ロボットTR4~TR6に加えて、タワー状のバッファ群G2を備える。バッファ群G2は、平面視で、2台の基板搬送ロボットTR4,TR5の間に配置される。また、バッファ群G2は、平面視で、搬送スペース167,169,171と基板搬送ロボットTR6の間に配置される。
バッファ群G2は、4つの基板バッファBF17,BF18,BF19,BF20、反転ユニットRV32、基板載置部PS9および3つの載置兼冷却部P-CPを備える(図17参照)。これらは、上下方向に配置される。4つの基板バッファBF17~BF20は、1または複数の基板Wを載置する。
2台の基板搬送ロボットTR4,TR5は各々、4つの基板バッファBF17,BF18,BF19,BF20、反転ユニットRV32、基板載置部PS9および3つの載置兼冷却部P-CPの間で基板Wを搬送することができる。また、基板搬送ロボットTR6は、露光装置EXP、基板載置部PS9および3つの載置兼冷却部P-CPの間で基板Wを搬送することができる。
(5)基板処理装置1の動作
次に、図16~図19(b)を参照しながら、実施例3の基板処理装置1の動作を説明する。キャリアCは、4つのキャリア載置台3のいずれかに載置されている。この際、基板Wは、表面が上向きの状態でキャリアCに収納されている。
インデクサブロックB1において、インデクサロボットIR1は、載置台3に載置されたキャリアCから基板Wを取り出し、取り出した基板Wを、バッファ群G1の基板バッファBF11に搬送する。中間ブロックB7において、2台の基板搬送ロボットTR8,TR9の一方は、基板バッファBF11から基板バッファBF13(または基板バッファBF14)に基板Wを搬送する(図17、図18参照)。なお、この説明では、基板搬送ロボットTR8が中間ブロックB7における基板搬送を行う。
下側の塗布層L1において、基板搬送ロボットTR10は、基板バッファBF13から基板Wを取り出し、その基板Wを、冷却部CP、塗布ユニットBARC、加熱処理部PABの順番に搬送する。その後、基板搬送ロボットTR10は、加熱処理部PABから基板Wを取り出し、その基板Wを、冷却部CP、塗布ユニットPR、加熱処理部PAB、エッジ露光部EEWおよび基板バッファBF13の順番に基板Wを搬送する。
なお、基板搬送ロボットTR8により基板バッファBF14に基板Wが搬送された場合、上側の塗布層L2は、下側の塗布層L1と同様に、基板Wの表面にレジストを塗布する。塗布層L2は、レジスト塗布された基板Wを基板バッファBF14に搬送する。
中間ブロックB7において、基板搬送ロボットTR8は、基板バッファBF13(または基板バッファBF14)から反転ユニットRV31に、レジストが塗布された基板Wを搬送する。その後、反転ユニットRV31は、裏面が上向きになるように基板Wを反転させる。その後、基板搬送ロボットTR8は、反転ユニットRV31から基板バッファBF15(または基板バッファBF16)に基板Wを搬送する。
その後、研磨層L3(L4)は、図9のフローチャートのステップS02(スクラッチ観察)~ステップS05(基板の洗浄)の動作を行う。動作の概略を説明する。下側の研磨層L3において、基板搬送ロボットTR11は、基板バッファBF15から基板Wを取り出し、その基板Wを、検査ユニット20および研磨ユニット22の順番に搬送する。その際、検査ユニット20は、基板Wの裏面におけるスクラッチを検出し、そのスクラッチの深さを測定する(ステップS02)。その後、研磨ユニット22は、基板Wの裏面に対してウエットエッチングを行う(ステップS03)。
その後、研磨ユニット22は、ホットプレート45で基板Wを加熱しながら、回転する基板Wに研磨具96を接触させて、化学機械研磨(CMG)方式により基板Wの裏面を研磨する(ステップS04)。裏面研磨は、スクラッチの深さに基づき、そのスクラッチが削り取られるまで行われる。その後、研磨ユニット22は、基板Wの裏面を洗浄する(ステップS05)。その後、下側の研磨層L3の基板搬送ロボットTR11は、研磨ユニット22から基板Wを取り出して、その基板Wを、バッファ群G2の基板バッファBF17に搬送する。
なお、基板搬送ロボットTR8により基板バッファBF16に基板Wが搬送された場合、上側の研磨層L4は、下側の研磨層L3と同様に、基板Wの裏面を研磨する。研磨層L4は、裏面研磨された基板Wをバッファ群G2の基板バッファBF18に搬送する。
その後、IFブロックB5において、2台の基板搬送ロボットTR4,TR5の一方は、基板バッファBF17(または基板バッファBF18)から反転ユニットRV32に基板Wを搬送する。なお、この説明では、基板搬送ロボットTR4がバッファ群G2内の2つの高さ位置における基板搬送を行う。反転ユニットRV32は、表面が上向きになるように基板Wを反転させる。その後、基板搬送ロボットTR4は、反転ユニットRV32から3つの載置兼冷却部P-CPのいずれかに、表面が上向きの基板Wを搬送する。
その後、IFブロックB5の基板搬送ロボットTR6は、載置兼冷却部P-CPから基板Wを取り出して、その基板Wを外部の露光装置EXPに搬出する。露光装置EXPは、基板Wに対して露光処理を行う。その後、基板搬送ロボットTR6は、露光装置EXPから、露光処理が行われた基板Wを搬入し、その基板Wを基板載置部PS9に搬送する。その後、IFブロックB5の基板搬送ロボットTR4は、基板載置部PS9から基板バッファBF19(または基板バッファBF20)に基板Wを搬送する。
その後、下側の現像層L5において、基板搬送ロボットTR12は、基板バッファBF19から基板Wを取り出し、その基板Wを、露光後ベーク処理部PEB、冷却部CP、現像ユニットDEV、ポストベーク部PB、および基板バッファBF21の順番に搬送する。
なお、基板搬送ロボットTR4により基板バッファBF20に基板Wが搬送された場合、上側の現像層L6は、下側の現像層L5と同様に、基板Wに対して現像処理を行う。現像層L6は、現像処理が行われた基板Wを基板バッファBF22に搬送する。
その後、中間ブロックB7において、基板搬送ロボットTR8は、基板バッファBF21(または基板バッファBF22)から基板バッファBF11に基板Wを搬送する。その後、インデクサブロックB1において、インデクサロボットIR1は、基板バッファBF11から基板Wを取り出し、その基板Wを、キャリア載置台3に載置されたキャリアCに戻す。
本実施例によれば、実施例1と同様に効果を有する。すなわち、基板処理装置1の処理ブロックB8において、研磨層L3,L4、塗布層L1,L2および現像層L5,L6は、上下方向に積層される。このような基板処理装置1は、研磨ユニット22(保持回転部35、研磨具96およびホットプレート45)並びに塗布ユニットPRを備える。研磨具96は、砥粒が分散された樹脂体を有する。研磨具96は、回転する基板Wの裏面に接触して、化学機械研削(CMG)方式により基板Wの裏面を研磨する。この研磨を行うときに、基板Wは、加熱されている。基板Wが加熱されると、研磨レートを上げることができる。そのため、研磨処理の時間を短くすることができる。
また、研磨ユニット22および塗布ユニットPRによって、基板Wの表面にレジストが塗布されると共に、基板Wの裏面が研磨される。そのため、レジストが塗布された基板の平坦度を良好にすることができ、それにより、露光装置のデフォーカスの問題を解消することができる。
また、インデクサブロックB1と処理ブロックB8の間には、中間ブロックB7が配置される。中間ブロックB7は、バッファ群G1と2台の基板搬送ロボットTR8,TR9を備える。バッファ群G1は、上下方向に配置された複数の基板バッファ(例えば符号BF13,BF15)を備える。2台の基板搬送ロボットTR8,TR9は各々、バッファ群G1の複数の基板バッファ(例えば符号BF13,BF15)間で基板Wを搬送するので、インデクサブロックB1側において、基板Wの搬送を効率よく行うことができる。
(6)実施例3の変形例
上述の説明では、基板Wは、塗布層L1(L2)に搬送された後に、研磨層L3(L4)に搬送された。これにより、研磨層L3(L4)は、塗布層L1(L2)でレジスト塗布された基板Wの裏面を研磨した。この点、基板Wは、研磨層L3(L4)に搬送された後に、塗布層L1(L2)に搬送されてもよい。これにより、塗布層L1(L2)は、研磨層L3(L4)で裏面研磨された基板Wの表面にレジストを塗布する。この場合、基板バッファ(例えば符号BF13)および反転ユニットRV31,RV32などの配置および個数は適宜変更される。
また、上述の説明では、処理ブロックB8は、2つの研磨層L3,L4を備えていた。この点、研磨ユニット22は、図14、図15に示すように、IFブロックB5に設けられてもよい。処理層L1~L6を積み重ねる順番は適宜変更してもよい。
また、上述の説明では、図18に示すように、中間ブロックB7は、2台の基板搬送ロボットTR8,TR9を備えていた。この点、中間ブロックB7は、2台の基板搬送ロボットTR8,TR9の一方だけを備えるようにしてもよい。
また、上述の説明では、例えば図16に示すように、インデクサブロックB1と処理ブロックB8の間には、中間ブロックB7が配置された。この点、図20に示すように、インデクサブロックB1は、処理ブロックB8に直接連結してもよい。この場合、例えば、インデクサブロックB1と4つの処理層L1,L2,L5,L6の各々との間には、基板バッファBF24が設けられる。また、インデクサブロックB1と2つの研磨層L3,L4の間には、反転ユニットRV31が設けられてもよい。
次に、図面を参照して本発明の実施例4を説明する。なお、実施例1~3と重複する説明は省略する。図21は、実施例4に係る基板処理装置1の縦断面図である。図22は、実施例4に係る基板処理装置1の右側面図である。図23は、実施例4に係る基板処理装置1の上層の横断面図である。図24は、実施例4に係る基板処理装置1の下層の横断面図である。
実施例1では、処理ブロック(研磨ブロックB2、塗布ブロックB3および現像ブロックB4)は、インデクサブロックB1とIFブロックB5の間に配置されていた。この点、実施例4では、第1処理ブロックB9と第2処理ブロックB10は、インデクサブロックB1を挟み込むように配置される。
(7)基板処理装置1の構成
図21~図24を参照する。基板処理装置1は、インデクサブロックB1、第1処理ブロックB9、第2処理ブロックB10およびIFブロックB5を備える。第1処理ブロックB9、インデクサブロックB1、第2処理ブロックB10、およびIFブロックB5は、この順番で水平方向に直線状に配置される。
(7-1)インデクサブロックB1の構成
インデクサブロックB1は、4つのキャリア載置台173,174、2つの基板バッファBF31,BF32および2台のインデクサロボットIR2,IR3を備える。4つのキャリア載置台173,174は、水平方向(Y方向)に2個かつ、上下方向(Z方向)に2段で配置される。4つのキャリア載置台173,174は、ハウジング5の外側の側面に配置される。また、4つのキャリア載置台173,174は、第1処理ブロックB9の上方に配置される。
2つの基板バッファBF31,BF32は各々、1または複数の基板Wを載置する。2つの基板バッファBF31,BF32は、上下方向に配置される。2つの基板バッファBF31,BF32は、ハウジング5の内部に配置される。
2台のインデクサロボットIR2,IR3は、Y方向に並んで配置される。2台のインデクサロボットIR2,IR3は、基板搬送ロボットTR4と同様に構成される。2台のインデクサロボットIR2,IR3は各々、各キャリア載置台173,174に載置されたキャリアCに対して基板Wを出し入れする。
また、インデクサロボットIR2は、2つのキャリア載置台173のキャリアCおよび2つの基板バッファBF31,BF32の間で基板Wを搬送する。これに対し、インデクサロボットIR3は、2つのキャリア載置台174のキャリアCおよび2つの基板バッファBF31,BF32の間で基板Wを搬送する。
(7-2)第1処理ブロックB9の構成
第1処理ブロックB9は、1つの研磨層175を備える。研磨層175は、搬送スペース177、基板搬送ロボットTR14、および例えば8個(複数)の処理ユニットU32を備える。
基板搬送ロボットTR14は、搬送スペース177に配置される。基板搬送ロボットTR14および後述する2台の基板搬送ロボットTR15,TR16は各々、図1に示す基板搬送ロボットTR1と同様に構成される。基板搬送ロボットTR14は、基板バッファBF31および8個の処理ユニットU32の間で基板を搬送する。8個の処理ユニットU32として、例えば、2つの反転ユニットRV41,RV42、2つの検査ユニット20、および4個の研磨ユニット22が用いられる。
(7-3)第2処理ブロックB10の構成
第2処理ブロックB10は、塗布層179と現像層180を備える。塗布層179と現像層180は、上下方向に積層される。現像層180は、塗布層179の上に配置される。
塗布層179は、搬送スペース181、基板搬送ロボットTR15、例えば4個(複数)の液処理ユニットU11および複数の処理ユニットU12を備える。基板搬送ロボットTR15は、搬送スペース181に配置される。基板搬送ロボットTR15は、基板バッファBF31,BF4、4個の液処理ユニットU11、および複数の処理ユニットU12の間で基板Wを搬送する。
4個の液処理ユニットU11として、例えば2つの塗布ユニットPRと2つの塗布ユニットBARCが用いられる(図22、図24参照)。複数の処理ユニットU12として、例えば、冷却部CP、加熱処理部PAB、およびエッジ露光部EEWが用いられる(図24参照)。
現像層180は、搬送スペース182、基板搬送ロボットTR16、例えば4個の液処理ユニットU21、および複数の処理ユニットU22を備える。基板搬送ロボットTR16は、搬送スペース182に配置される。基板搬送ロボットTR16は、基板バッファBF32,BF3、4個の液処理ユニットU21、および複数の処理ユニットU22の間で基板Wを搬送する。
4個の液処理ユニットU21として、例えば、4つの現像ユニットDEVが用いられる(図22、図23参照)。複数の処理ユニットU22として、例えば、冷却部CPおよびポストベーク部PBが用いられる(図23参照)。
(7-4)IFブロックB5の構成
IFブロックB5は、第2処理ブロックB10に水平方向に連結する。また、IFブロックB5は、外部の露光装置EXPに対して基板Wの搬入および搬出を行う。実施例4のIFブロックB5は、図1に示すIFブロックB5とほぼ同様に構成される。すなわち、IFブロックB5は、3台の基板搬送ロボットTR4~TR6、複数の裏面洗浄ユニットBSS、複数の露光後ベーク処理ユニットPEB、基板載置部PS9および3つの載置兼冷却部P-CPを備える。なお、IFブロックB5は、必要により裏面洗浄ユニットBSSを備えていなくてもよい。
(8)基板処理装置1の動作
図21~図24を参照しながら、実施例4の基板処理装置1の動作を説明する。この説明では、裏面研磨を行った後にレジスト塗布を行う。キャリアCは、4つのキャリア載置台173,174のいずれかに載置されている。この際、基板Wは、表面が上向きの状態でキャリアCに収納されている。
インデクサブロックB1において、例えばインデクサロボットIR2は、キャリア載置台173に載置されたキャリアCから基板Wを取り出し、取り出した基板Wを基板バッファBF31に搬送する。その後、第1処理ブロックB9の研磨層175において、基板搬送ロボットTR14は、基板バッファBF31から基板Wを取り出し、その基板Wを反転ユニットRV41に搬送する。その後、反転ユニットRV41は、裏面が上向きになるように基板Wを反転させる。
その後、研磨層175は、図9のフローチャートのステップS02(スクラッチ観察)~ステップS05(基板の洗浄)の動作を行う。動作の概略を説明する。研磨層175の基板搬送ロボットTR14は、反転ユニットRV41から基板Wを取り出し、その基板Wを、検査ユニット20および研磨ユニット22の順番に搬送する。その際、検査ユニット20は、基板Wの裏面におけるスクラッチを検出し、そのスクラッチの深さを測定する(ステップS02)。その後、研磨ユニット22は、基板Wの裏面に対してウエットエッチングを行う(ステップS03)。
その後、研磨ユニット22は、ホットプレート45で基板Wを加熱しながら、回転する基板Wに研磨具96を接触させて、化学機械研磨(CMG)方式により基板Wの裏面を研磨する(ステップS04)。裏面研磨は、スクラッチの深さに基づき、そのスクラッチが削り取られるまで行われる。その後、研磨ユニット22は、基板Wの裏面を洗浄する(ステップS05)。その後、基板搬送ロボットTR14は、研磨ユニット22から基板Wを取り出し、その基板Wを、反転ユニットRV42、および基板バッファBF31の順番に搬送する。その際、反転ユニットRV42は、表面が上向きになるように基板Wを反転させる。
第2処理ブロックB10の塗布層179において、基板搬送ロボットTR15は、基板バッファBF31から裏面研磨された基板Wを取り出し、その基板Wを、冷却部CP、塗布ユニットBARC、および加熱処理部PABの順番に搬送する。その後、基板搬送ロボットTR15は、加熱処理部PABから基板Wを取り出し、その基板Wを、冷却部CP、塗布ユニットPR、加熱処理部PAB、エッジ露光部EEW、および基板バッファBF4の順番に搬送する。この際、塗布ユニットPRは、基板Wの表面にレジストを塗布する。
IFブロックB5において、例えば基板搬送ロボットTR4は、基板バッファBF4からレジスト塗布された基板Wを取り出し、その基板Wを、裏面洗浄ユニットBSS、および載置兼冷却部P-CPの順番で搬送する。その後、IFブロックB5の基板搬送ロボットTR6は、載置兼冷却部P-CPから基板Wを取り出し、その基板Wを外部の露光装置EXPに搬出する。露光装置EXPは、レジスト塗布された基板Wに対して露光処理を行う。基板搬送ロボットTR6は、露光装置EXPから、露光処理された基板Wを搬入し、その基板を基板載置部PS9に搬送する。その後、基板搬送ロボットTR4は、基板載置部PS9から基板バッファBF3に基板Wを搬送する。
第2処理ブロックB10の現像層180において、基板搬送ロボットTR16は、基板バッファBF3から、露光処理された基板Wを取り出し、その基板Wを、露光後ベーク処理部PEB、冷却部CP、現像ユニットDEV、ポストベーク部PB、および基板バッファBF32の順番に搬送する。
インデクサブロックB1において、インデクサロボットIR2は、基板バッファBF32から基板Wを取り出して、その基板Wを、キャリア載置台173に載置されたキャリアCに戻す。
本実施例によれば、実施例1と同様に効果を有する。すなわち、基板処理装置1において、第1処理ブロックB9、インデクサブロックB1および第2処理ブロックB10は、この順番で水平方向に直線状に配置される。このような基板処理装置1は、研磨ユニット22(保持回転部35、研磨具96およびホットプレート45)並びに塗布ユニットPRを備える。研磨具96は、砥粒が分散された樹脂体を有する。研磨具96は、回転する基板Wの裏面に接触して、化学機械研削(CMG)方式により基板Wの裏面を研磨する。この研磨を行うときに、基板Wは、加熱されている。基板Wが加熱されると、研磨レートを上げることができる。そのため、研磨処理の時間を短くすることができる。
(9)実施例4の変形例
図22に示す基板処理装置1のIFブロックB5は、塗布ユニットPRを有する第2処理ブロックB10に水平方向に連結した。この点、図25に示すように、IFブロックB5は、研磨ユニット22を有する第1処理ブロックB9に水平方向に連結してもよい。この場合、現像層180は、第2処理ブロックB10でなく、第1処理ブロックB9に設けられる。図25において、研磨層175と現像層180は、上下方向に積層される。現像層180は、研磨層175の上に配置される。
図25に示す基板処理装置1の動作を簡単に説明する。この説明では、レジスト塗布を行った後に裏面研磨を行う。まず、基板Wは、キャリア載置台173のキャリアCから第2処理ブロックB10の塗布層179に搬送される。塗布層179は、基板Wの表面にレジストを塗布する。その後、基板Wは、第1処理ブロックB9の研磨層175に搬送される。研磨層175は、図9のフローチャートのように、レジスト塗布された基板Wの裏面を研磨する。
その後、基板Wは、IFブロックB5を介して露光装置EXPに搬出される。露光装置EXPは、基板Wに対して露光処理を行う。その後、基板Wは、IFブロックB5を介して、第1処理ブロックB9の現像層180に搬送される。現像層180は、露光処理された基板Wに対して露光処理を行う。その後、基板Wは、キャリア載置台173のキャリアCに戻される。
(10)研磨ヘッド201
ここで、図26を参照して、上述した研磨機構37について、好ましい構成(実施例5)について説明する。図26は、研磨ユニットの研磨機構の好ましい構成を示す図である。実施例1~4と重複する説明は省略する。
この研磨機構37Aは、次の点において、上述した研磨機構37と構成が相違する。
取付部材98には、研磨ヘッド201が取り付けられている。研磨ヘッド201は、研磨具96を備えている。
取付部材98が取り付けられているシャフト100は、内部に気体供給配管203と、吸引配管205とを備えている。気体供給配管203と吸引配管205とは、シャフト100内に並設されている。気体供給配管203と吸引配管205とは、シャフト100内に挿通されている。気体供給配管203と吸引配管205は、ロータリジョイント207に連通接続されている。ロータリジョイント207は、固定側ボディ209と、回転側ボディ211とを備えている。固定側ボディ209は、アーム101に固定されている。回転側ボディ211は、シャフト100に取り付けられている。ロータリジョイント207は、アーム101に固定された固定側ボディ209と、シャフト100とともに回転する回転側ボディ211との間において、少なくとも二流体を流通させることができる。
ロータリジョイント207から延出されている気体供給配管203は、一端側が気体供給源213に連通接続されている。気体供給源213は、気体を供給する。気体は、不活性ガスが好ましい。不活性ガスは、例えば、窒素ガスである。気体供給配管203は、流量調整弁215と、開閉弁217とを備えている。流量調整弁215は、気体供給配管203を流通する気体の流量を調整する。開閉弁217は、気体供給配管203における気体の流通を許容または遮断する。
ロータリジョイント207から延出されている吸引配管205は、一端側が吸引源219に連通接続されている。吸引源219は、吸引配管205の内部を吸引する。吸引源219は、気体を吸引する。吸引源219は、例えば、吸引ポンプや、クリーンルームに設けられている吸引のためのユーティリティである。吸引配管205は、開閉弁221を備えている。開閉弁221は、吸引配管205における気体の流通を許容または遮断する。
上述した開閉弁217,221と、流量調整弁215とは、主制御部165により操作される。なお、流量調整弁215及び開閉弁217は制御弁と呼ばれる。
ここで、図27及び図28を参照する。図27は、実施例5に係る研磨ヘッドの縦断面図である。図28は、実施例5に係る研磨ヘッドの底面図である。
研磨ヘッド201は、研磨具96と、ヘッド本体223と、カバー225とを備えている。ヘッド本体223は、下面に研磨具96が取り付けられている。ヘッド本体223は、第1の流路227と、第2の流路229とを形成されている。第1の流路227と第2の流路229とは、互いに連通していない。第1の流路227と第2の流路229とは、ヘッド本体223の上面と外周面とを連通接続している。第1の流路227は、例えば、ヘッド本体223の外周面における三箇所に開口部231が形成されている。第2の流路229は、例えば、ヘッド本体223の外周面における三箇所に開口部233が形成されている。第1の流路227と第2の流路229とは、平面視にて、鉛直軸AX5を通る直線を基準として線対称となるように形成されていることが好ましい。
カバー225は、ヘッド本体223に取り付けられている。カバー225は、ヘッド本体223の外周面に取り付けられている。カバー225は、例えば、水平に延出された部分から外方に向かって傾斜した形状を呈する。換言すると、カバー225は、台形状を呈する。カバー225の下端は、研磨具96の下面より高い位置にある。研磨具96が摩耗しても、カバー225が基板Wと干渉しないようにするためである。カバー225は、第1のカバー225aと、第2のカバー225bとを備えている。第1のカバー225aと、第2のカバー225bとは、平面視において、鉛直軸AX5を通る直線を基準として線対称となるように形成されている。
第1のカバー225aは、開口部231の側方を覆う。第2のカバー225bは、開口部233の側方を覆う。第1のカバー225aの下部は、噴射口235を構成する。第2のカバー225bの下部は、吸引口237を構成する。噴射口235は、研磨具96の外周面のうち、半周に沿って設けられている。吸引口237は、研磨具96の外周面のうち、半周に沿って設けられている。吸引口237は、平面視において、鉛直軸AX5を通る直線を基準として噴射口235と線対称となるように形成されている。
研磨ヘッド201は、第1の流路227が気体供給配管203の他端側に連通接続されている。研磨ヘッド201は、第2の流路229が吸引配管205の他端側に連通接続されている。換言すると、噴射口235は、気体供給源213と連通する。吸引口237は、吸引源219と連通する。
上記のように構成された研磨ユニット22は、例えば、次のようにして基板Wの研磨を行う。なお、アーム101などの動作については、上述した通りである。
主制御部165は、気体の供給及び吸引に係る操作を行う。具体的には、主制御部165は、流量調整弁215を予め所定の供給流量に設定しておく。この所定の供給流量は、吸引配管205から吸引される流量を超えない範囲で設定されることが好ましい。主制御部165は、研磨処理を開始するタイミングに合わせて、あるいは若干早いタイミングで、開閉弁217,221を開放する。これにより、気体供給配管203には所定の供給流量で窒素ガスが供給され、吸引配管205からは気体が吸引される。
本実施例によると、鉛直軸AX5周りに回転する研磨具96による研磨で基板Wの裏面において生じた粉塵は、遠心力により、研磨具96の外周側にも粉塵が押し出される。そこには、噴射口235から窒素ガスが噴射される。これにより基板Wの裏面に付着していた粉塵が基板Wの裏面から離脱する。その粉塵を吸引口237で吸引する。したがって、基板Wの裏面に粉塵が残留し難くなるので、研磨に伴う粉塵の除去率を高めることができる。
さらに、本実施例では、平面視で研磨具96の外周面を線対称に分割し、それぞれを噴射口235と吸引口237としている。したがって、研磨具96の外周面における窒素ガスの供給と吸引とのバランスを良好に維持できる。そのため、粉塵を良好に除去できる。
また、本実施例によると、噴射口235から窒素ガスの流量を吸引による流量を超えないように設定している。このため、噴射口235からの窒素ガスの噴射に起因して粉塵が吸引口237から吸引されず、周囲に飛散することを防止できる。
なお、主制御部165は、流量調整弁215を操作して、窒素ガスの流量を時間的に変動させることが好ましい。この場合の流量は、窒素ガスを供給しない流量0も含む。これにより、噴射口235から噴射される窒素ガスの流量に強弱が生じる。換言すると、窒素ガスの供給が一定ではなく不連続または間欠的になる。また、主制御部165は、流量調整弁215を操作することなく一定としつつ、開閉弁217の開閉を操作するようにしてもよい。これにより、噴射口235からの窒素ガスの噴射が不連続または間欠的に行われる。
連続的に窒素ガスを噴射すると、粉塵が基板Wの裏面に押圧され、円滑に吸引除去できないことがある。そこで、主制御部165は、流量調整弁215や開閉弁217を操作して、研磨ヘッド201からの窒素ガスの噴射を非連続とする。非連続で間欠的に窒素ガスを噴射すると、窒素ガスによる押圧力が一時的に弱まる状態が生じるので、粉塵を離脱させやすくできる。
以下、図面を参照して本発明の実施例6について説明する。なお、研磨ヘッド201Aを除く構成は、上述した実施例と同じである。
図29及び図30を参照する。図29は、実施例6に係る研磨ヘッドの縦断面図である。図30は、実施例6に係る研磨ヘッドの底面図である。
研磨ヘッド201Aは、研磨具96Aと、ヘッド本体223Aと、カバー225Aとを備えている。ヘッド本体223Aは、下面に研磨具96Aが取り付けられている。ヘッド本体223Aは、第1の流路241と、第2の流路243とが形成されている。第1の流路241と、第2の流路243とは、互いに連通していない。第1の流路241は、ヘッド本体223Aの下面に開口部245が形成されている。第1の流路241は、鉛直軸AX5にほぼ一致する。第2の流路243は、ヘッド本体223Aの上面と外周面とを連通接続している。第2の流路243は、例えば、ヘッド本体223Aの外周面における四箇所の開口部247が形成されている。第2の流路243は、例えば、ヘッド本体223Aの上面にも四箇所で連通している。第2の流路243は、平面視で開口部247の位置関係が等角度となることが好ましい。これにより均等に吸引を行わせることができる。
カバー225Aは、ヘッド本体223Aに取り付けられている。カバー225Aは、ヘッド本体223Aの外周面に取り付けられている。カバー225Aは、例えば、水平に演出された部分から下方に向かって垂下した形状を呈する。カバー225Aの下端は、研磨具96の下面より高い位置にある。カバー225Aの下部は、吸引口248を構成する。
研磨具96Aは、中央に貫通穴249が形成されている。研磨具96Aは、平面視にて環状を呈する。平面視では、貫通穴249は、鉛直軸AX5とほぼ重なる。貫通穴249は、平面視で第1の流路241と重なる。貫通穴249は、第1の流路241と連通する。貫通穴249のうち、研磨具96Aの下面に連通した開口が噴射口251である。
研磨ヘッド201Aは、第1の流路241が気体供給配管203の他端側に連通接続されている。研磨ヘッド201Aは、第2の流路243が吸引配管205の他端側に連通接続されている。換言すると、噴射口251は、気体供給源213と連通する。吸引口248は、吸引源219と連通する。
本実施例によると、研磨具96Aの中央から噴射された窒素ガスは、基板Wの裏面で研磨具96Aの外周に向かう。したがって、粉塵を含む窒素ガスを吸引口248で効率的に吸引できる。
以下、図面を参照して本発明の実施例7について説明する。なお、研磨ヘッド201Bを除く構成は、上述した実施例と同じである。
図31及び図32を参照する。図31は、実施例7に係る研磨ヘッドの縦断面図である。図32は、実施例7に係る研磨ヘッドの底面図である。
研磨ヘッド201Bは、研磨具96Bと、ヘッド本体223Bと、カバー225Aとを備えている。ヘッド本体223Bは、下面に研磨具96Bが取り付けられている。ヘッド本体223Bは、第1の流路241と、第2の流路243とが形成されている。第1の流路241と、第2の流路243とは、上述した実施例6と同じである。ヘッド本体223Bは、縁部253が形成されている。縁部253は、ヘッド本体223Bの下面のうち縁部分が下方に突出して形成されている。この縁部253には、研磨部96Bが取り付けられている。
研磨具96Bは、多孔質部材で構成されている。研磨具96Bは、多数の小孔が形成されている。研磨具96Bは、多数の孔が互いに連通接続されている。第1の流路241から供給された窒素ガスは、研磨具96Bの多数の小孔を通って下面から基板Wの裏面に噴射される。換言すると、研磨具96Bの下面は、噴射口255を構成する。
カバー225Aは、上述した実施例6と同様の構成であり、その下部が吸引口248を構成している。
本実施例によると、多孔質部材からなる研磨具96Bに窒素ガスを供給し、その下面のほぼ全面に相当する噴射口255から粉塵に窒素ガスを噴射できる。したがって、効率的に粉塵を外周に押し出すことができる。
次に、図面を参照して本発明の実施例8を説明する。なお、実施例1~7と重複する説明は省略する。図33は、実施例8に係る研磨処理装置の動作を示すフローチャートである。
実施例1では、基板Wの裏面研磨(ステップS04)が行われた後に、スクラッチ観察を行わなかった。この点、実施例8では、研磨後のスクラッチの観察を行う(図33のステップS51)。
なお、図33に示すステップS01~S06は、図9に示すステップS01~S06とほぼ同じ動作が行われる。基板Wの洗浄工程(ステップS05)の後、基板搬送ロボットTR1は、研磨ユニット22から基板Wを取り出し、その基板Wを2つの検査ユニット20の一方のステージ121に搬送する。
〔ステップS51〕研磨後のスクラッチ観察
検査ユニット20は、特に、基板Wの裏面に形成されたスクラッチを再度検出する。すなわち、ステップS02の動作と同様に、検査ユニット20は、カメラ124および照明125によって観察画像を取得する。検査制御部130は、取得した観察画像に対して画像処理を行い、研磨対象のスクラッチを抽出する。研磨対象のスクラッチを抽出できなかったときは、主制御部165は、再研磨が必要でないと判断して、ステップS06に進む。
これに対し、研磨対象のスクラッチが検出されたときは、主制御部165は、再研磨が必要であると判断する。そして、検査ユニット20は、その研磨対象のスクラッチの深さを測定する。すなわち、レーザ顕微鏡127は、研磨対象のスクラッチを含む三次元画像を取得する。検査制御部130は、取得した三次元画像に対して画像処理を行い、研磨対象のスクラッチの深さを測定する(図10(b)の値DP3)。
その後、基板搬送ロボットCRは、検査ユニット20のステージ121から研磨ユニット22の保持回転部35に基板Wを搬送する。搬送後、基板Wは、保持回転部35によって保持され、気体吐出口47から気体が吐出される。その後、基板厚み測定装置39は、基板Wの上方に移動され、基板Wの厚みを測定する(図10(b)の値TK3)。ステップS04に戻る。
ステップS04において、研磨ユニット22は、検査ユニット20が研磨対象のスクラッチを抽出したときは、再度、基板Wの裏面研磨を実行する。研磨は、スクラッチの深さに対応する厚み(値DP3)が削り取られるまで行われる。換言すると、研磨は、基板Wの厚みが、図10(b)に示す値TK2(=TK3-DP3)まで行われる。
本実施例によれば、研磨が必要な研磨対象のスクラッチがなくなるまで研磨が実施されるので、スクラッチのエッジが例えば露光装置EXPのステージに新たな傷を作ることを防止することができる。
また、本実施例において、研磨対象のスクラッチが存在する場合、ウエットエッチング工程(ステップS03)を行っていない。この点、必要により、ウエットエッチングを行ってもよい。
次に、図面を参照して本発明の実施例9を説明する。なお、実施例1~8と重複する説明は省略する。
図34は、基板Wの加熱温度と、研磨具96の接触圧力(押し圧)の関係を示す図である。図34は、研磨レートを一定にしたときの図である。図34において、基板Wの温度が常温(例えば25℃)でかつ所定の接触圧力P1である場合に、所定の研磨レートRAが得られたとする。基板Wを加熱すると研磨レートが上がる。そのため、研磨レートRAを維持しつつ、常温よりも温度を上げれば(例えば温度TM2)、接触圧力P1よりも低い接触圧力P2することができる。すなわち、研磨レートRAが一定である場合、基板Wの温度を上げれば、接触圧力を下げることができる。
本実施例によれば、研磨ユニット22は、基板Wの加熱温度に加えて、基板Wに対する研磨具96の接触圧力を制御することにより、研磨レートを調整することができる。例えば、研磨レートを維持しつつ基板Wの加熱温度を上げることで、基板Wに対する研磨具96の接触圧力を下げることができる。これにより、接触圧力による基板Wの負荷を抑えることができる。すなわち、基板Wを押し過ぎてしまうことを防止することができる。
なお、研磨レートの調整は、基板Wの加熱温度と、研磨具96の接触圧力の関係に限られない。すなわち、研磨レートの調整は、基板Wの加熱温度と、研磨具96の移動速度との関係により行ってもよい。また、研磨レートの調整は、基板Wの加熱温度と、鉛直軸AX6周りの研磨具96の移動速度(揺動の速度)との関係により行ってもよい。研磨レートの調整は、基板Wの加熱温度と、鉛直軸AX5周りの研磨具96の回転速度との関係により行ってもよい。研磨レートの調整は、基板Wの加熱温度と、基板Wの回転速度との関係により行ってもよい。
すなわち、研磨ユニット22は、基板Wの加熱温度に加えて、基板Wに対する研磨具96の接触圧力、研磨具96の移動速度、研磨具96の回転速度、および基板Wの回転速度のうちの少なくとも1つを制御することにより、研磨レートを調整してもよい。
次に、図面を参照して本発明の実施例10を説明する。なお、実施例1~9と重複する説明は省略する。
図1において、実施例1では、処理ユニットU1が検査ユニット20であり、各処理ユニットU2~U4は、研磨ユニット22であった。実施例10では、各処理ユニットU2,U3は、研磨ユニット341であり、処理ユニットU4は、液処理ユニット343であってもよい。なお、処理ユニットU1が検査ユニット20である。
すなわち、実施例10の各研磨層14A,14Bは、2段の検査ユニット20と、2段×2の研磨ユニット341と、2段の液処理ユニット343とを備える。換言すると、各研磨層14A,14Bは、8つの処理ユニットU1~U4を備える。図35は、実施例10に係る研磨ユニット341を示す図である。図36は、実施例10に係る液処理ユニット343を示す図である。
研磨ユニット341と液処理ユニット343は、図4に示す研磨ユニット22の構成を2つに分けたようなものである。なお、液処理ユニット343は、保持回転部35と同様に構成された第2保持回転部345を備える。また、研磨ユニット341は、リンス液ノズル73、リンス液供給源89およびリンス液配管90を備えていてもよい。
各研磨層14A,14Bの動作は、図9または図33に示すフローチャートに基づいて行われる。ただし、例えば、研磨ユニット341と液処理ユニット343との間において、基板Wの搬送が行われる。例えば図9のステップS02~S05の間において、基板Wは、基板搬送ロボットTR1によって、検査ユニット20、液処理ユニット343(ウエットエッチング工程)、研磨ユニット341、液処理ユニット343(基板Wの洗浄工程)の順番に搬送される。
本実施例によれば、実施例1と同様の効果を有する。また、図4の研磨ユニット22の構成を2つに分けたようなものであるので、研磨ユニット341および液処理ユニット343の各々をコンパクトに構成することができる。
なお、液処理ユニット343のウエットエッチング工程(ステップS03)に係る構成を研磨ユニット341に設けてもよい。また、液処理ユニット343の基板Wの洗浄工程(ステップS05)に係る構成を研磨ユニット341に設けてもよい。また、実施例10において、研磨ユニット341は、後述するヒータ347、354(図35参照)を備えていない。
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した各実施例では、カバー225,225Aに形成された広い開口を備えた吸引口237,248から吸引を行っている。しかしながら、本発明はこのような構成に限定されない。例えば、ヘッド本体223(223A,223B)の開口部233,247に配管の一端側を連通させ、配管の他端側を研磨面に臨ませた配管構造を採用してもよい。
(2)上述した各実施例では、噴射口から窒素ガスを噴射するように構成している。しかしながら、本発明は、気体が窒素ガスに限定されるものではない。例えば、気体としては、アルゴンガスを用いてもよい。
(3)上述した各実施例では、気体供給配管203と、吸引配管205とを並行して配置している。しかしながら、本発明は、このような構成に限定されない。例えば、二重管をシャフト100に挿通して、気体供給及び吸引として用いる構成を採用してもよい。
(4)上述した各実施例では、主制御部165が流量調整弁215を操作して、窒素ガスの流量を時間的に変動させたが、本発明はこのような操作を必須とするものではない。つまり、研磨処理の間中、窒素ガスの流量を一定に維持するようにしてもよい。
(5)上述した各実施例では、研磨ヘッド201,201A,201Bが取付部材98に着脱可能に取り付けられる構成とした。しかしながら、研磨ヘッド201,201A,201Bは、取付部材98に半固定とされ、研磨具96,96A,96Bだけが着脱可能で、容易に交換可能な構成としてもよい。
(6)上述した各実施例および各変形例では、研磨ユニット22は、加熱手段としてホットプレート45を備えた。研磨ユニット22は、ホットプレート45に代えて、気体吐出口47から加熱気体を吐出するように構成されてもよい。気体吐出口47からの加熱気体によって、基板を加熱することができる。この場合、例えば、研磨ユニット22は、気体配管61の外側から、気体配管61を通過する気体を加熱するヒータ347(図4、図35参照)を備えていてもよい。この場合、研磨ユニット22は、ホットプレート45を備えていなくてもよい。また、基板Wは、ホットプレート45と、気体吐出口47から吐出される加熱気体の両方によって加熱されてもよい。気体吐出口47は、本発明の加熱手段に相当する。
(7)上述した各実施例および各変形例では、研磨ユニット22は、加熱手段としてホットプレート45を備えた。この点、図37(a)、図37(b)に示すように、研磨ユニット22は、ホットプレート45に代えて、研磨具96を加熱するヒータ349(352)を備えていてもよい。または、研磨ユニット22は、ホットプレート45およびヒータ349(352)を備えていてもよい。図37(a)において、取り付け部材98は、下面が凹んだ容器のように構成される。その取り付け部材98の研磨具96(鉛直軸AX5)を囲う中空筒状部350にリング状のヒータ349が設けられる。ヒータ349は研磨具96を加熱する。研磨具96を加熱すると、研磨具96を介して基板Wを加熱することができる。また、研磨具96と基板Wの裏面との界面を効果的に加熱することができる。
また、図37(b)に示すように、ヒータ352は、取り付け部材98に内蔵され、シャフト100と研磨具96の間に配置されていてもよい。なお、各ヒータ349,352は、例えばニクロム線などの電熱器によって加熱してもよい。また、各ヒータ349,352は、配管を備えて、その配管に加熱気体または加熱液体を通すことで加熱してもよい。各ヒータ349,352は、本発明の加熱手段に相当する。
(8)上述した各実施例(実施例5~7を除く)および各変形例では、研磨具96を用いて、乾式の化学機械研削方式により基板Wの裏面を研磨した。この点、研磨具96を用いて、液体を基板Wの裏面上に供給しながら、化学機械研削方式により基板Wの裏面を研磨してもよい。例えば、リンス液ノズル73(図4、図35)から基板Wの裏面上かつ、研磨具96の近くに加熱された純水(例えばDIW)を供給してもよい。加熱された純水によって、基板Wを加熱することができる。また、加熱された純水によって、基板Wの裏面から研磨屑を洗い流すことができる。例えば、研磨ユニット22(341)は、リンス液配管90の外側から、リンス液配管90を通過する純水を加熱するヒータ354を備えていてもよい。また、基板Wは、ホットプレート45を用いて加熱せず、リンス液ノズル73からの加熱された純水によって加熱されてもよい。この場合、研磨ユニット22は、ホットプレート45を備えていなくてもよい。なお、リンス液ノズル73は、本発明の加熱手段に相当する。
なお、基板Wは、ホットプレート45、加熱気体を吐出する気体吐出口47、研磨具96を加熱するヒータ349(またはヒータ352)、基板Wの裏面に加熱された純水を供給するリンス液ノズル73の少なくとも1つによって加熱されてもよい。
また、研磨ユニット22は、これらの加熱手段を備えて、加熱手段を組み合わせることで、基板Wの加熱温度を制御してもよい。例えば、ホットプレート45のみで加熱していたとする(図38の符号H1)。更に加熱したい場合、ホットプレート45に加え、加熱された気体を吐出する気体吐出口47によって、基板Wを加熱してもよい(図38の符号H1+符号H2)。また、更に加熱したい場合、ホットプレート45および気体吐出口47に加えて、研磨具96を加熱するヒータ349(またはヒータ352)によって、基板Wを加熱してもよい(図38の符号H1+符号H2+符号H3)。この状態から加熱を抑えたい場合、ホットプレート45のみによって、基板Wを加熱してもよい(符号H1)。
(9)上述した各実施例および各変形例では、基板厚み測定装置39は、ウエットエッチング工程(ステップS03)の前に、基板Wの厚みを測定した。この点、ウエットエッチング工程(ステップS03)と基板Wの裏面研磨工程(ステップS04)の間に、基板厚み測定装置39は、基板Wの厚みを測定してもよい。この場合、スクラッチ観察工程(ステップS02)がステップS03,S04の間に移動されてもよい。
(10)上述した各実施例および各変形例において、基板Wに対する研磨具96の接触圧力は、例えばロードセルによって検出されてもよい。また、研磨具96の移動速度は、研磨具96の鉛直軸AX6周りの角度を検出するロータリエンコーダで検出されてもよい。また、研磨具96の回転速度は、研磨具96の鉛直軸AX5周りの角度を検出するロータリエンコーダで検出されてもよい。また、基板Wの回転速度は、基板Wの回転軸AX3周りの角度を検出するロータリエンコーダで検出されてもよい。これらの検出結果に基づいて主制御部165が各構成を制御してもよい。
(11)上述した各実施例および各変形例において、保持回転部35は、裏面が上向きの基板Wを水平姿勢に保持した。また、保持回転部35のスピンベース41は、基板Wの下方に配置された。この点、保持回転部35は、上下逆さに配置されていてもよい。すなわち、保持回転部35のスピンベース41は、基板Wの上方に配置される(図3の保持回転部157参照)。また、保持回転部35は、裏面が下向きの基板Wを水平姿勢に保持する。この場合、裏面が下向きの基板Wに対して、基板Wの下側から研磨具96を接触させる。
(12)上述した各実施例および各変形例において、ウエットエッチング工程としてステップS21~S26まで実行していた(図11)。6個のステップS21~S26のうち、ステップS21~S23のみを実行するようにしてもよい。また、6個のステップS21~S26のうち、ステップS24~S26のみを実行するようにしてもよい。
(13)上述した各実施例および各変形例において、基板Wの洗浄工程としてステップS31~S36を実行していた(図13)。6個のステップS31~S36のうち、ステップS31~S33のみを実行するようにしてもよい。また、6個のステップS31~S36のうち、ステップS34~S36のみを実行するようにしてもよい。
(14)上述した実施例1の基板処理装置1において、インデクサブロックB1、研磨ブロックB2、塗布ブロックB3、現像ブロックB4、およびIFブロックB5の順番に水平方向に配置された。また、研磨ブロックB2で裏面研磨された後、塗布ブロックB3は、その基板Wの表面にレジストを塗布した。これらの点に関して、図39に示すように、インデクサブロックB1、塗布ブロックB3、研磨ブロックB2、現像ブロックB4、およびIFブロックB5の順番に水平方向に直線状に配置されていてもよい。また、塗布ブロックB3でレジスト塗布がされた後、研磨ブロックB2は、基板Wの裏面を研磨してもよい。
(15)上述した各実施例および各変形例において、露光装置EXPは、EUV光を照射する光源を備えていた。この光源は、EUV光以外の波長の光(例えばArF光(193nm),KrF光(248nm))を照射してもよい。
1 … 基板処理装置
B1 … インデクサブロック
B2 … 研磨ブロック
B3 … 塗布ブロック
B4 … 現像ブロック
B5 … インターフェースブロック(IFブロック)
B7 … 中間ブロック
B8 … 処理ブロック
B9 … 第1処理ブロック
B10 … 第2処理ブロック
3,173,174 … キャリア載置台
IR1~IR3 … インデクサロボット
TR1~TR16 … 基板搬送ロボット
U1~U4,U31,U32 … 処理ユニット
U11,U12,U21,U22 … 処理ユニット
20 … 検査ユニット
22,341 … 研磨ユニット
35 … 保持回転部
41 … スピンベース
43 … 保持ピン
45 … ホットプレート
47 … 気体吐出口
73 … リンス液ノズル
96 … 研磨具
127 … レーザ走査型共焦点顕微鏡(レーザ顕微鏡)
PR … 塗布ユニット
L1,L2 … 塗布層
L3,L4 … 研磨層
L5,L6 … 現像層
G1 … バッファ群
BF11,BF13~BF16,BF21,BF22 … 基板バッファ
347,349,352,354 … ヒータ

Claims (15)

  1. 基板を収容するキャリアを載置するキャリア載置台を備え、前記キャリア載置台に載置された前記キャリアに対して前記基板を出し入れするインデクサブロックと、
    前記基板に所定の処理を行う処理ブロックと、
    外部の露光装置に対して前記基板の搬入および搬出を行うインターフェースブロックと、
    を備え、
    前記インデクサブロック、前記処理ブロック、および前記インターフェースブロックは、この順番で水平方向に直線状に配置され、
    前記処理ブロックは、水平方向に直線状に配置された塗布ブロックと研磨ブロックとを含み、
    前記塗布ブロックは、前記基板の表面にレジストを塗布する塗布ユニットを有し、
    前記研磨ブロックは、前記基板の裏面を研磨する研磨ユニットを有し、
    前記研磨ユニットは、
    前記基板を水平姿勢に保持した状態で前記基板を回転させる保持回転部と、
    前記基板を加熱する加熱手段と、
    砥粒が分散された樹脂体を含み、加熱されつつ回転する前記基板の裏面に接触して、化学機械研削方式により前記基板の裏面を研磨する研磨具と、を備えていることを特徴とする基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置において、
    更に、制御部を備え、
    前記制御部は、研磨を行うときに、前記加熱手段による前記基板の加熱温度を制御することによって研磨レートを調整することを特徴とする基板処理装置。
  3. 請求項2に記載の基板処理装置において、
    前記制御部は、更に、前記基板に対する前記研磨具の接触圧力、前記研磨具の移動速度、前記研磨具の回転速度、および前記基板の回転速度のうちの少なくとも1つを制御することにより、前記研磨レートを調整することを特徴とする基板処理装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の基板処理装置において、
    前記保持回転部は、上下方向に延びる回転軸周りに回転可能なスピンベースと、
    前記スピンベースの上面に、前記回転軸を囲むようにリング状に設けられ、前記基板の側面を挟み込むことで前記基板を前記スピンベースの上面から離間して保持するように構成された3本以上の保持ピンと、を備え、
    前記加熱手段は、前記スピンベースの上面に設けられた第1ヒータであることを特徴とする基板処理装置。
  5. 請求項1から3のいずれかに記載の基板処理装置において、
    前記保持回転部は、上下方向に延びる回転軸周りに回転可能なスピンベースと、
    前記スピンベースの上面に、前記回転軸を囲むようにリング状に設けられ、前記基板の側面を挟み込むことで前記基板を前記スピンベースの上面から離間して保持するように構成された3本以上の保持ピンと、を備え、
    前記加熱手段は、前記スピンベースの上面に開口して前記スピンベースの中心部に設けられ、前記基板と前記スピンベースとの隙間において、前記基板の中心側から前記基板の外縁に気体が流れるように、加熱された気体を吐出する気体吐出口であることを特徴とする基板処理装置。
  6. 請求項1から3のいずれかに記載の基板処理装置において、
    前記加熱手段は、前記研磨具を加熱する第2ヒータであることを特徴とする基板処理装置。
  7. 請求項1から3のいずれかに記載の基板処理装置において、
    前記加熱手段は、前記基板の裏面上に加熱された水を供給する加熱水供給ノズルであることを特徴とする基板処理装置。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の基板処理装置において、
    前記処理ブロックは、更に、前記露光装置で露光された前記基板に現像処理を行う現像ブロックを含み、
    前記塗布ブロックと前記研磨ブロックと前記現像ブロックは、水平方向に直線状に配置されることを特徴とする基板処理装置。
  9. 基板を収容するキャリアを載置するキャリア載置台を備え、前記キャリア載置台に載置された前記キャリアに対して前記基板を出し入れするインデクサブロックと、
    前記基板に所定の処理を行う処理ブロックと、
    外部の露光装置に対して前記基板の搬入および搬出を行うインターフェースブロックと、
    を備え、
    前記インデクサブロック、前記処理ブロック、および前記インターフェースブロックは、この順番で水平方向に直線状に配置され、
    前記処理ブロックは、前記基板の表面にレジストを塗布する塗布ユニットを有し、
    前記インターフェースブロックは、前記塗布ユニットでレジストが塗布された前記基板の裏面を研磨する研磨ユニットを有し、
    前記研磨ユニットは、
    前記基板を水平姿勢に保持した状態で前記基板を回転させる保持回転部と、
    前記基板を加熱する加熱手段と、
    砥粒が分散された樹脂体を含み、加熱されつつ回転する前記基板の裏面に接触して、化学機械研削方式により前記基板の裏面を研磨する研磨具と、を備えていることを特徴とする基板処理装置。
  10. 請求項9に記載の基板処理装置において、
    前記処理ブロックは、塗布ブロックと現像ブロックとを備え、
    前記塗布ブロックは、前記塗布ユニットを有し、
    前記現像ブロックは、前記露光装置で露光された前記基板に現像処理を行う現像ユニットを有し、
    前記現像ブロックは、前記塗布ブロックと前記インターフェースブロックとの間に配置されることを特徴とする基板処理装置。
  11. 基板を収容するキャリアを載置するキャリア載置台を備え、前記キャリア載置台に載置された前記キャリアに対して前記基板を出し入れするインデクサブロックと、
    前記基板に所定の処理を行う処理ブロックと、
    外部の露光装置に対して前記基板の搬入および搬出を行うインターフェースブロックと、
    を備え、
    前記インデクサブロック、前記処理ブロック、および前記インターフェースブロックは、この順番で水平方向に直線状に配置され、
    前記処理ブロックは、上下方向に積層された塗布層と研磨層とを含み、
    前記塗布層は、前記基板の表面にレジストを塗布する塗布ユニットを有し、
    前記研磨層は、前記基板の裏面を研磨する研磨ユニットを有し、
    前記研磨ユニットは、
    前記基板を水平姿勢に保持した状態で前記基板を回転させる保持回転部と、
    前記基板を加熱する加熱手段と、
    砥粒が分散された樹脂体を含み、加熱されつつ回転する前記基板の裏面に接触して、化学機械研削方式により前記基板の裏面を研磨する研磨具と、を備えていることを特徴とする基板処理装置。
  12. 請求項11に記載の基板処理装置において、
    前記処理ブロックは、更に、前記露光装置で露光された前記基板に現像処理を行う現像層を含み、
    前記現像層、前記塗布層および前記研磨層は、上下方向に積層されることを特徴とする基板処理装置。
  13. 請求項11または12に記載の基板処理装置において、
    前記インデクサブロックと前記処理ブロックの間に配置された中間ブロックを更に備え、
    前記中間ブロックは、バッファ群と基板搬送ロボットを備え、
    前記バッファ群は、上下方向に配置された複数の基板バッファであって、前記基板を各々載置する前記複数の基板バッファを備え、
    前記基板搬送ロボットは、前記複数の基板バッファの間で前記基板を搬送し、
    前記インデクサブロックは、前記バッファ群を介して、前記処理ブロックとの間で前記基板を搬送することを特徴とする基板処理装置。
  14. 基板の裏面を研磨する研磨ユニットを有する第1処理ブロックと、
    前記基板を収容するキャリアを載置するキャリア載置台を備え、前記キャリア載置台に載置された前記キャリアに対して前記基板を出し入れするインデクサブロックと、
    前記基板の表面にレジストを塗布する塗布ユニットを有する第2処理ブロックと、
    前記第1処理ブロックまたは前記第2処理ブロックに水平方向に連結し、外部の露光装置に対して前記基板の搬入および搬出を行うインターフェースブロックと、
    を備え、
    前記第1処理ブロック、前記インデクサブロック、および前記第2処理ブロックは、この順番で水平方向に直線状に配置され、
    前記研磨ユニットは、
    前記基板を水平姿勢に保持した状態で前記基板を回転させる保持回転部と、
    前記基板を加熱する加熱手段と、
    砥粒が分散された樹脂体を含み、加熱されつつ回転する前記基板の裏面に接触して、化学機械研削方式により前記基板の裏面を研磨する研磨具と、を備えていることを特徴とする基板処理装置。
  15. 請求項14に記載の基板処理装置において、
    前記第2処理ブロックは、更に、前記露光装置で露光された前記基板に現像処理を行う現像ユニットを含み、
    前記インターフェースブロックは、前記第2処理ブロックに水平方向に連結することを特徴とする基板処理装置。
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