JP2023073991A - 医薬組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、ロキソプロフェン又はその塩を含有し、服用性が良く、保存安定性に優れた、医薬組成物を提供することである。【解決手段】ロキソプロフェン又はその塩とスクラロース又はアセスルファムカリウムに、メントール、ハッカ油、レモン油、酢酸イソアミル以外の香料又は精油を組み合わせることにより、服用性が良好であり、外観変化を抑制した優れたロキソプロフェン含有医薬組成物が得られることを見出し、本発明を完成した。すなわち、(A)ロキソプロフェン又はその塩、(B)スクラロース及びアセスルファムカリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種、及び(C)香料又は精油(但し、メントール、ハッカ油、レモン油、酢酸イソアミルを除く)を含有することを特徴とする医薬組成物、である。【選択図】なし

Description

本発明は、ロキソプロフェン又はその塩を含有し、服用性及び保存安定性に優れた、医薬組成物に関する。
ロキソプロフェンは、非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAID)の一種であり、関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、歯痛、急性上気道炎や、手術後・外傷後・抜歯後等の消炎・鎮痛・解熱に有効なものとして知られている(非特許文献1)。
ロキソプロフェンナトリウムは上記のような優れた薬効を持つ一方で、薬物同士や機器、容器に対する付着性が強いため、特別に配慮した処方でなければ製剤化が難しいことや(特許文献1)、ロキソプロフェンナトリウム特有の苦味または不快味を有するため風味の課題が知られている(非特許文献2)。不快味は生活者の服薬アドヒアランスを低下させる原因の1つとなる。スクラロース又はアセスルファムカリウムは、一般的に用いられる服用性のよい甘味剤又は矯味剤であり、ロキソプロフェンを配合した口腔内崩壊錠に配合された例が報告されている(特許文献2)。特許文献2には、ロキソプロフェン、スクラロース、アセスルファムカリウム、バナナフレーバーを配合した口腔内崩壊錠が記載されているが、保存安定性に問題を生じるか否かについては、開示されていない。
また、ロキソプロフェンとメントールを配合した保存安定性の優れた固形製剤が知られている(特許文献3)。しかしながら、ロキソプロフェン、スクラロース、メントールを配合した医薬組成物について、製剤安定性に直接影響を与えるような相互作用が生じるか否かについては知られていない。
特開昭62-242616号公報 特開2015-98470号公報 特開2018-21066号公報
第十七改正日本薬局方解説書 株式会社廣川書店 第C-5998頁 日本薬学会年会要旨集 Vol.121 No.3 Page.132
本発明者らは、特許文献2に記載された、ロキソプロフェンナトリウム、スクラロース、及びバナナ香料である酢酸イソアミルを含む医薬組成物と、ロキソプロフェンナトリウム、スクラロース、アセスルファムカリウム及びバナナ香料を含む医薬組成物を製造し、製剤の安定性を確認したところ、服用性は良いものの、経時的に外観変化を及ぼすことを発見した。さらに検討を進めたところ、ロキソプロフェンナトリウム、スクラロース又はアセスルファムカリウム、香料のメントール、ハッカ油、又はレモン油を含む医薬組成物を製造し、製剤の安定性を確認したところ、服用性は良いものの、経時的に外観変化を及ぼすことを発見した。また、この現象は特に錠剤にした場合に大きいという驚くべき知見を得た。
したがって、本発明の目的は、ロキソプロフェン又はその塩を含有し、服用性が良く、保存安定性に優れた、医薬組成物を提供することである。
本発明者らは、上記目的を達成するために種々の検討を行ったところ、ロキソプロフェン又はその塩とスクラロース又はアセスルファムカリウムに、メントール、ハッカ油、レモン油、酢酸イソアミル以外の香料を組み合わせることにより、服用性が良好であり、外観変化を抑制した優れたロキソプロフェン含有医薬組成物が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は
(1)(A)ロキソプロフェン又はその塩、(B)スクラロース及びアセスルファムカリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種、並びに(C)香料又は精油 (但し、メントール、ハッカ油、レモン油、酢酸イソアミルを除く)を含有することを特徴とする医薬組成物、
(2)(C)がエチル-3-p-メンタン-3-カルボキサミドアセテート、バニリン、バニリン誘導体、ゲラニオール、及びゲラニオール誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種である(1)に記載の医薬組成物、
(3)二酸化ケイ素を含有する(1)又は(2)に記載の医薬組成物、
(4)二酸化ケイ素が軽質無水ケイ酸である(3)に記載の医薬組成物、
(5)医薬組成物が、固形製剤である(1)~(4)のいずれかに記載の医薬組成物、
(6)錠剤、散剤、細粒剤、顆粒剤のいずれかである(1)~(5)のいずれかに記載の医薬組成物、
(7)ロキソプロフェン又はその塩がロキソプロフェンナトリウムである、(1)~(6)のいずれかに記載の医薬組成物、
である。
本発明により、服用性が良く、保存安定性に優れたロキソプロフェン又はその塩を含有する医薬組成物の製造が可能となった。
以下、本発明のロキソプロフェン又はその塩を含有する医薬組成物について詳述し説明する。
本発明の医薬組成物中におけるロキソプロフェン又はその塩には、ロキソプロフェンのみならず、ロキソプロフェンの薬学上許容される塩、さらには水やアルコール等との溶媒和物が含まれる。これらは公知の化合物であり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。本発明において、ロキソプロフェン又はその塩としては、ロキソプロフェンナトリウム水和物、ロキソプロフェンナトリウム二水和物が好ましい。
本発明の医薬組成物中におけるロキソプロフェン又はその塩の含有量は、その薬効を示す量であれば特に限定されるものではないが、医薬組成物全質量に対して、ロキソプロフェンナトリウム無水物換算で10~70質量部が好ましく、10~50質量部がより好ましく、10~40質量部がさらに好ましく、15~30質量部が特に好ましい。
本発明のスクラロース及びアセスルファムカリウムは、特に限定されるものではなく、医薬品、医薬部外品または食品分野において添加物として市販されているものを用いることができるが、医薬品添加物規格適合品が好ましい。
本発明の医薬組成物中におけるスクラロースの含有量は、ロキソプロフェン又はその塩の服用性を向上する観点から、医薬組成物全質量に対して、好ましくは1~10質量部、特に好ましくは2~8質量部、最も好ましくは2~5.5質量部である。スクラロースの含有量は、ロキソプロフェンまたはその塩の無水物換算量1質量部に対して、好ましくは0.05~0.3質量部、より好ましくは0.1~0.25質量部である。
本発明の医薬組成物中におけるアセスルファムカリウムの含有量は、ロキソプロフェン又はその塩の服用性を向上する観点から、医薬組成物全質量に対して、好ましくは1~10質量部、特に好ましくは1.5~10質量部、最も好ましくは1.5~8質量部である。アセスルファムカリウムの含有量は、ロキソプロフェンまたはその塩の無水物換算量1質量部に対して、好ましくは0.01~0.5質量部、より好ましくは0.05~0.5質量部である。
本発明の(c)の香料又は精油には、メントール、ハッカ油、レモン油、酢酸イソアミルは含まれない。本発明の(c)としては、メントール、ハッカ油、レモン油、酢酸イソアミル以外であれば特に制限はないが、好ましくはエチル-3-p-メンタン-3-カルボキサミドアセテート、バニリン、バニリン誘導体、ゲラニオール及びゲラニオール誘導体である。また、これらを含む香料又は精油でもよい。
本発明において、エチル-3-p-メンタン-3-カルボキサミドアセテートとは、別名WS-5とも呼ばれ、例えば、Penta Manufacturing社等より市販品を購入することができる、冷涼感に優れた化合物の一種であり、通常、香料として菓子類や清涼飲料等の添加剤として使用される。本化合物が経口液体医薬組成物の味のキレを改善することが出来るという知見は知られているが、固形製剤への不快味や外観変化への影響についての報告はこれまでに無い。本発明の医薬組成物中におけるエチル-3-p-メンタン-3-カルボキサミドアセテートの含有量は、ロキソプロフェン又はその塩の本発明の効果の観点から、医薬組成物全質量に対して、好ましくは0.001~5質量部、特に好ましくは0.001~0.1質量部、最も好ましいのは0.01~0.1質量部である。エチル-3-p-メンタン-3-カルボキサミドアセテートの含有量は、ロキソプロフェン又はその塩の本発明の効果の観点から、ロキソプロフェンまたはその塩の無水物換算量1質量部に対して、好ましくは0.0001~0.2質量部、より好ましくは0.0001~0.01質量部である。
本発明で用いられるバニリン(別名:4-ヒドロキシ-3-メトキシベンズアルデヒド)は、医薬品、医薬部外品または食品分野において添加物または香料として市販されているバニリンを用いることができる。また、本発明で用いられるバニリン誘導体は、バニリンのメトキシ基をアルコキシ基に置換したもの、ヒドロキシ基をエーテル化したもの(アルコキシ基)またはエステル化したもの、アルデヒドを酸化、アセタール化したもの、バニリンをハロゲン化したもの、ニトロ化したもの、バニリンの構造異性体などが挙げられ、医薬品、医薬部外品または食品分野において添加物または香料として用いられるものが好ましい。 アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、tert-ブトキシ基などが挙げられる。具体的には、メトキシ基をアルコキシ基に置換したものとしては、エチルバニリン、プロピルバニリン、イソプロピルバニリン、ブチルバニリン、イソブチルバニリン、tert-ブチルバニリンなどが挙げられる。ヒドロキシ基をエーテル化したものとしては、メチルバニリン(3,4-ジメトキシベンズアルデヒド)、4-エトキシ-3-メトキシベンズアルデヒド、4-プロポキシ-3-メトキシベンズアルデヒド、4-イソプロポキシ-3-メトキシベンズアルデヒド、4-ブトキシ-3-メトキシベンズアルデヒド、4-イソブトキシ-3-メトキシベンズアルデヒド、4-tert-ブトキシ-3-メトキシベンズアルデヒド、グルコバニリン等が挙げられる。ヒドロキシ基をエステル化したものとしては、バニリンアセテート、バニリンプロピレート、バニリンイソプロピレート、バニリンブチレート、バニリンイソブチレート等が挙げられる。アルデヒドを酸化したものとしてはバニラ酸、アセタール化したものとしてはバニリンプロピレングリコールアセタール等が挙げられる。バニリンをハロゲン化またはニトロ化したものとしては、バニリンの2-クロロバニリン、5-クロロバニリン、6-クロロバニリン、2-ブロモバニリン、5-ブロモバニリン、6-ブロモバニリン、2-ヨードバニリン、5-ヨードバニリン、6-ヨードバニリン、2-ニトロバニリン、5-ニトロバニリン、6-ニトロバニリン等が挙げられる。バニリンの構造異性体としては、イソバニリン、o-バニリン等が挙げられ、その他のバニリン誘導体としては、デヒドロイソバニリン(アニスアルデヒド)、オイゲノール、バニリルアセトン(ジンゲロン)、ホモバニリン、ホモバニリン酸、アポシニン、カプサイシン、カプシエイト、バニラマンデル酸、Ethamivan、Metanephrine、Normetanephrineなどが挙げられる。中でもバニリン誘導体として好ましくは、エチルバニリン、プロピルバニリン、イソプロピルバニリン、ブチルバニリン、イソブチルバニリン、メチルバニリン、グルコバニリン、バニリンアセテート、バニリンプロピレート、バニリンイソプロピレート、バニリンブチレート、バニリンイソブチレート、イソバニリン、o-バニリン、デヒドロイソバニリン、オイゲノール、バニリルアセトン、ホモバニリン、カプサイシン、カプシエイトが挙げられ、特に好ましくは、エチルバニリン、グルコバニリン、バニリンアセテート、バニリンイソブチレート、イソバニリン、o-バニリン、デヒドロイソバニリン、オイゲノール、バニリルアセトン、カプサイシン、カプシエイトが挙げられる。
また、本発明のバニリン、バニリン誘導体としては、バニリン又はバニリン誘導体を含有する香料または精油を用いてもよい。バニリン又はバニリン誘導体を含有する香料の例として、バニラ様香料、チョコレート様香料、クリーム様香料、カラメル様香料、ココア様香料、ココナッツ様香料、バター様香料が挙げられる。このうち、バニラ様香料、チョコレート様香料、ココア様香料が好ましく、バニラ様香料がより好ましく、化学合成品のバニラ様香料が特に好ましい。本発明の医薬組成物中におけるバニリン又はバニリン誘導体の含有量(複数含有する場合はその合計量)は、ロキソプロフェン又はその塩の本発明の効果の観点から、医薬組成物全質量に対して、好ましくは0.001~40質量部、特に好ましくは0.01~30質量部、最も好ましいのは0.01~0.1質量部である.
バニリン又はバニリン誘導体の含有量は、ロキソプロフェン又はその塩の本発明の効果の観点から、ロキソプロフェンまたはその塩の無水物換算量1質量部に対して、好ましくは0.0001~0.1質量部、より好ましくは0.0001~0.01質量部である。
本発明で用いられるゲラニオールは、医薬品、医薬部外品または食品分野において添加物または香料として市販されているゲラニオールを用いることができる。本発明で用いられるゲラニオール誘導体は、酢酸ゲラニル、プロピオン酸ゲラニル、ゲラニオールブチルエーテル等が挙げられる。また、本発明のゲラニオール、ゲラニオール誘導体としては、ゲラニオール又はゲラニオール誘導体を含有する香料または精油を配合してもよい。ゲラニオール又はゲラニオール誘導体を含有する香料の例として、シトラス様香料、紅茶様香料、バラ様香料、ラベンダー様香料が挙げられ、中でもシトラス様香料、紅茶様香料が好ましい。本発明の製剤中におけるゲラニオール又はゲラニオール誘導体の含有量(複数含有する場合はその合計量)は、ロキソプロフェン又はその塩の本発明の効果の観点から、固形製剤全質量に対して、好ましくは0.001~1質量部、特に好ましくは0.001~0.1質量部、最も好ましいのは0.01~0.1質量部である。ゲラニオール又はゲラニオール誘導体の含有量は、ロキソプロフェン又はその塩の本発明の効果の観点から、ロキソプロフェンまたはその塩の無水物換算量1質量部に対して、好ましくは0.0001~0.1質量部、より好ましくは0.0001~0.01質量部である。
本発明の医薬組成物は、ロキソプロフェン又はその塩の製造性、付着性の課題を改善する観点から、さらに二酸化ケイ素を含むことが好ましい。本発明に用いられる二酸化ケイ素は、特に限定されるものではなく、医薬品、医薬部外品または食品分野において添加物または香料として市販されているものを用いることができる。また、本発明に用いられる二酸化ケイ素の具体例として、含水二酸化ケイ素、含水ケイ酸マグネシウム、含水ケイ酸マグネシウム(天然)等の含水ケイ酸化合物又はその塩;軽質無水ケイ酸等の軽質無水ケイ酸又はその塩;二酸化ケイ素、合成ケイ酸アルミニウム、合成ケイ酸マグネシウムナトリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等のケイ酸又はその塩の他、ケイソウ土、ベントナイト、カオリン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上組み合せて用いてもよい。このうち、含水二酸化ケイ素、含水ケイ酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムが好ましく、製造性の観点から、軽質無水ケイ酸、ケイ酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムがより好ましく、軽質無水ケイ酸が特に好ましい。また、本発明の医薬組成物中に含まれる二酸化ケイ素の含有量は、ロキソプロフェンまたはその塩の付着性、製造性、製剤の流動性という観点から医薬組成物全質量に対して、0.01~15質量部が好ましく、0.05~10質量部がより好ましく、0.5~10質量部がさらに好ましく、1~7質量部が最も好ましい。本発明の二酸化ケイ素の含有量は、ロキソプロフェンまたはその塩の無水物換算量1質量部に対して、好ましくは0.005~0.6質量部、より好ましくは0.01~0.45質量部である。
本発明の医薬組成物は、通常、日本薬局方の製剤通則に規定されている剤形であれば特に限定されないが、不快味の観点から好ましくは錠剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、丸剤、カプセル剤、特に好ましくは錠剤、散剤、細粒剤、顆粒剤であり、最も好ましくは錠剤である。日本薬局方の製剤通則に規定されている錠剤には、口腔内崩壊錠、チュアブル錠、発泡錠、分散錠及び溶解錠、フィルムコーティング錠、糖衣錠、積層錠などが含まれるが、コーティングしていないものが特に好ましい。また、錠剤に割線や識別性向上のためのマーク、刻印を設けることができる。さらに、本製剤の錠剤は、丸錠であってもよいし、異型錠であってもよい。また、本製剤はミニタブレットでもよい。
本発明の医薬組成物中には本発明の効果を損なわない質的、量的範囲で、通常用いられる他の有効成分、賦形剤、崩壊剤、結合剤、流動化剤、滑沢剤、酸味剤、甘味剤、矯味剤、清涼化剤、着色剤、発泡剤、界面活性剤、可塑剤、コーティング剤などを配合することができる。
本発明の医薬組成物に配合できる他の有効成分としては、例えば、解熱鎮痛剤、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、気管支拡張剤、去痰剤、催眠鎮静剤、ビタミン類、アミノ酸類、抗炎症剤、胃粘膜保護剤、生薬類、漢方処方、カフェイン類等が挙げられ、これらからなる群より選ばれる1種又は2種以上を含有しても良い。
本発明の医薬組成物に配合できる賦形剤としては、例えば、乳糖、デンプン類、結晶セルロース、ショ糖、糖アルコール、リン酸水素カルシウム類等が挙げられ、崩壊剤としては、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスポビドン、カルメロース、カルメロースナトリウム、カルメロースカルシウム、アルファー化デンプン等が挙げられ、結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ゼラチン、アルファー化デンプン、ポリビニルピロリドン、プルラン等が挙げられ、滑沢剤としては、ショ糖脂肪酸エステル、硬化油、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等が挙げられる。なお、本発明において、本発明の効果を損なわない範囲で、メントール、ハッカ油、レモン油、酢酸イソアミル、を配合することは妨げない。
本発明の錠剤には、従来行われている錠剤の製造方法により、製造することができる。すなわち、本製剤は、医薬有効成分と上述のような添加剤を混合機などの適当な混合機で混合して錠剤用混合末を製造した後、当該混合末を直接圧縮打錠する方法、または、顆粒を圧縮打錠する方法等により製造することができる。顆粒の製造方法は、乾式造粒法(スラッグ法、ローラーコンパクター法)、湿式造粒法により製造することができ、特に限定はしないが好ましくは湿式造粒法である。湿式造粒法としては、撹拌造粒法、流動層造粒法、押し出し造粒法、転動造粒法、噴霧造粒等で製造すればよいが、好ましくは攪拌造粒法、流動層造粒法である。錠剤用混合末または当該混合末の顆粒を圧縮打錠する機械としては、単発打錠機、ロータリー式打錠機等を用いることができる。
以下に実施例及び比較例を挙げ、本発明をより詳しく説明するが、本発明はこれら実施例等に限定されるものではない。
(固形製剤の調製)
(実施例1~7、比較例1~6)
表1に記載の配合組成で混合末の各原料成分を秤量した後、均一に混合した。混合物と適量の水及びエタノールの混液を加え乳鉢で練合、撹拌、造粒した後、十分に乾燥させた。その後全量を篩(目開き710μm)に通過させ造粒物を得た後、後末添加の各原料成分を表1に記載の配合組成で秤量し、造粒物と均一に混合し打錠前顆粒を得た。打錠前顆粒を打錠機にて打錠し、錠剤を得た。
Figure 2023073991000001
(試験例)
<評価方法>
実施例1~7及び比較例1~6の錠剤について、以下の各試験方法により保存安定性(外観評価)の評価を行った。
保存安定性(外観評価)
得られた錠剤を、密栓した状態で保存し、製造直後品と比較し65℃条件下に5日間保存した後の外観変化を、専門パネルで観察した。
(結果)
それぞれの保存安定性の結果を表2に示す。
Figure 2023073991000002
表2に示すように、スクラロースやアセスルファムカリウムを配合製剤において、メントール、ハッカ油、レモン油、バナナフレーバーに含有される酢酸イソアミル、バナナフレーバーを配合した比較例1~比較例6は、褐色または淡黄色の斑点が発生した。一方、エチル-3-p-メンタン-3-カルボキサミドアセテート、バニリン、ゲラニオールを配合した実施例1~実施例7では斑点等の外観変化は生じなかった。 また、エチル-3-p-メンタン-3-カルボキサミドアセテート、バニリンの配合量によらず、斑点の発生を抑制できた。
(製剤例)
Figure 2023073991000003
本発明によれば、ロキソプロフェン又はその塩を含有し、服用性及び保存安定性に優れた、医薬組成物を提供することができる。

Claims (7)

  1. (A)ロキソプロフェン又はその塩、(B)スクラロース及びアセスルファムカリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種、並びに(C)香料又は精油(但し、メントール、ハッカ油、レモン油、酢酸イソアミルを除く)を含有することを特徴とする医薬組成物。
  2. (C)がエチル-3-p-メンタン-3-カルボキサミドアセテート、バニリン、バニリン誘導体、ゲラニオール、及びゲラニオール誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 二酸化ケイ素を含有する請求項1又は2に記載の医薬組成物。
  4. 二酸化ケイ素が軽質無水ケイ酸である請求項3に記載の医薬組成物。
  5. 医薬組成物が、固形製剤である請求項1又は2に記載の医薬組成物。
  6. 錠剤、散剤、細粒剤、顆粒剤のいずれかである請求項1又は2に記載の医薬組成物。
  7. ロキソプロフェン又はその塩がロキソプロフェンナトリウムである、請求項1又は2に記載の医薬組成物。
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