JP2023073980A - 半導体装置、その製造方法、それを用いた相補型半導体装置、センサおよび無線通信装置 - Google Patents

半導体装置、その製造方法、それを用いた相補型半導体装置、センサおよび無線通信装置 Download PDF

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和生 磯貝
Kazuo Isogai
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Abstract

【課題】高い動作安定性を実現できる半導体装置を提供すること。【解決手段】p型半導体素子とn型半導体素子とを有する半導体装置であって、前記p型半導体素子および前記n型半導体素子の半導体層がカーボンナノチューブを含有し、前記カーボンナノチューブの中心直径が(p型半導体素子の半導体層中のカーボンナノチューブの中心直径)<(n型半導体素子の半導体層中のカーボンナノチューブの中心直径)の関係であることを特徴とする、半導体装置。【選択図】 なし

Description

本発明は、半導体装置、その製造方法、それを用いた相補型半導体装置、センサおよび無線通信装置に関する。
近年、低コスト、大面積、フレキシブル、ベンダブルな電子デバイスの実現を目指して、インクジェット技術やスクリーン印刷などの塗布技術が適用できる、カーボンナノチューブ(CNT)やグラフェン、有機半導体を用いた電界効果型トランジスタ(FET)が盛んに検討されている。電子デバイスとしては、例えば、ディスプレイ、RFID(Radio Frequency IDentification)技術を用いた無線通信装置、センサなどが挙げられ、それらのICチップ内の論理回路やセンサ部などにFETが使用される。
FETは、その役割に応じてp型およびn型に作り分ける必要や、そのバランスを取るためにトランジスタ特性を調整する必要がある。例えば、ICチップ内の論理回路は、その消費電力の抑制などのため、p型FETとn型FETからなる相補型回路で構成するのが一般的である。
CNTを用いたFETについては、CNTからなる半導体層に適切なドーピング処理を施すことや、各電極材料を変更することで、p型FETとn型FETとを作り分けて相補型回路を実現する技術が開示されている(例えば、非特許文献1、特許文献1、2参照)。
Applied Physics Express,2021,vol 14,p.045002
国際公開第2017/130836号 国際公開第2020/068812号
電子デバイスなどの回路では、連続動作させた際の動作安定性が重要な項目として挙げられる。連続動作させた際の動作が不安定な場合、誤った信号処理がされてしまい、回路として正しく機能しなくなる。特許文献1、2および非特許文献1に記載の技術では、回路の初期動作に関する開示はあるものの、連続動作させた際の動作安定性に課題やさらなる改善の余地があった。
そこで本発明は、高い動作安定性を備えた半導体装置を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、以下の構成をとる。
[1]p型半導体素子とn型半導体素子とを有する半導体装置であって、前記p型半導体素子および前記n型半導体素子の半導体層がカーボンナノチューブを含有し、前記カーボンナノチューブの中心直径が
(p型半導体素子の半導体層中のカーボンナノチューブの中心直径)<(n型半導体素子の半導体層中のカーボンナノチューブの中心直径)
の関係であることを特徴とする、半導体装置。
[2]前記p型半導体素子の半導体層中のカーボンナノチューブの中心直径が0.7nm以上1.4nm以下である、[1]に記載の半導体装置。
[3]前記p型半導体素子の半導体層中のカーボンナノチューブの中心直径が0.7nm以上1.2nm以下である、[2]に記載の半導体装置。
[4]前記n型半導体素子の半導体層中のカーボンナノチューブの中心直径が1.5nm以上2.0nm以下である、[1]~[3]のいずれかに記載の半導体装置。
[5]前記半導体層中のカーボンナノチューブの直径の半値幅が0.3nm以下である、[1]~[4]のいずれか記載の半導体装置。
[6]前記カーボンナノチューブ中の半導体型カーボンナノチューブが90重量%以上である、[1]~[5]のいずれかに記載の半導体装置。
[7]前記p型半導体素子および前記n型半導体素子のソース電極およびドレイン電極の仕事関数が4.0eV以上5.5eV以下である、[1]~[6]のいずれかに記載の半導体装置。
[8]前記p型半導体素子および前記n型半導体素子のソース電極およびドレイン電極の仕事関数が4.3eV以上5.1eV以下である、[7]に記載の半導体装置。
[9][1]~[8]のいずれかに記載の半導体装置の製造方法であって、前記半導体層を塗布法により形成する工程を含む半導体装置の製造方法。
[10][1]~[8]のいずれかに記載の半導体装置を有する相補型半導体装置。
[11][10]に記載の相補型半導体装置を用いた集積回路。
[12][1]~[8]のいずれかに記載の半導体装置を有するセンサ。
[13][1]~[8]のいずれかに記載の半導体装置と、アンテナと、を少なくとも有する無線通信装置。
[14][13]記載の無線通信装置を用いた商品タグ。
本発明によれば、高い動作安定性を実現できる半導体装置を得ることができる。
半導体素子の一構成例を示した模式断面図 半導体素子の一構成例を示した模式断面図 半導体素子の一構成例を示した模式断面図 本発明の実施の形態に係る半導体装置の例を示した模式断面図 本発明の実施の形態に係る半導体装置を用いた回路図の例 本発明の実施の形態に係る無線通信装置の一例を示すブロック図
以下、本発明に係る半導体装置、その製造方法、それを用いた相補型半導体装置、センサおよび無線通信装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、目的や用途に応じて種々に変更して実施することができる。
<半導体装置>
本発明の実施の形態に係る半導体装置は、p型半導体素子とn型半導体素子とを有する半導体装置であって、p型半導体素子およびn型半導体素子の半導体層がカーボンナノチューブ(以下「CNT」という)を含有し、CNTの中心直径が、
(p型半導体素子の半導体層中のCNTの中心直径)<(n型半導体素子の半導体層中のCNTの中心直径)
の関係である。
(半導体素子)
図1~図3は、それぞれ半導体素子の一構成例を示す模式断面図である。図1に示す半導体素子10は、絶縁性の基材1の上に形成されるゲート電極2と、それを覆うゲート絶縁層3と、その上に設けられるソース電極5およびドレイン電極6と、それらの電極の間に設けられる半導体層4と、を有する。半導体層4は、CNT7を含む。
図2に示す半導体素子20は、絶縁性の基材11の上に形成されるゲート電極12と、それを覆うゲート絶縁層13と、その上に設けられるソース電極15およびドレイン電極16と、それらの電極の間に設けられる半導体層14と、半導体層を覆う第2絶縁層18と、を有する。半導体層14は、CNT17を含む。
図1および図2に示す半導体素子の構造は、ゲート電極が半導体層の下側に配置され、半導体層の下面にソース電極およびドレイン電極が配置される、いわゆるボトムゲート・ボトムコンタクト構造である。
図3に示す半導体素子30は、絶縁性の基材21の上に形成される第2絶縁層28と、その上に形成されるソース電極25およびドレイン電極26と、それら電極の間に設けられる半導体層24と、それらを覆うゲート絶縁層23と、半導体層の上に設けられるゲート電極22と、を有する。半導体層24は、CNT27を含む。この構造は、ゲート電極が半導体層の上側に配置され、半導体層の下面にソース電極およびドレイン電極が配置される、いわゆるトップゲート・ボトムコンタクト構造である。
半導体素子の構造は、図1~3に示すもの以外に、ボトムゲート・トップコンタクト構造、トップゲート・トップコンタクト構造などが挙げられる。なお、本発明に用いられる半導体素子の構造はこれらに限定されるものではない。また、上記のような構成の半導体素子は、p型半導体素子およびn型半導体素子のいずれであってもよい。
図4は、本発明の実施の形態に係る半導体装置の例を示す模式断面図である。絶縁性の基材41の表面に、p型半導体素子40とn型半導体素子50とが形成されている。p型半導体素子40の構成は図1に示す半導体素子10の構成と同じである。n型半導体素子50の構成は、図2に示す半導体素子20の構成と同じである。
図5は、本発明の実施の形態に係る半導体装置を用いた回路図の例である。図5に示す回路図は、図4の半導体装置において、電源とp型半導体素子40のソース電極45とを電気的に接続し、p型半導体素子40のドレイン電極46とn型半導体素子50のドレイン電極56とを電気的に接続し、p型半導体素子40のゲート電極42とn型半導体素子50のゲート電極52とを電気的に接続し、n型半導体素子50のソース電極55とグランドとを電気的に接続したものである。この回路は、ゲート電極に入力信号を入れ、ドレイン電極から出力信号を取り出すと、論理否定の論理演算を行うNOT回路として機能する。
本発明の実施の形態に係る半導体装置の構造はこれらに限定されるものではない。また、以下の説明は、特に断りのない限り、半導体装置の構造によらず共通する。
(基材)
基材は、少なくとも電極系が配置される面が絶縁性を備える基材であれば、いかなる材質のものでもよい。基材としては、例えば、シリコンウエハ、ガラス、サファイア、アルミナ焼結体等の無機材料からなる基材、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルクロライド、ポリエチレンテレフタレート、ポリフッ化ビニリデン、ポリシロキサン、ポリビニルフェノール(PVP)、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリパラキシレン等の有機材料からなる基材が好ましい。
また、基材としては、例えば、シリコンウエハ上にPVP膜を形成したものや、ポリエチレンテレフタレート上にポリシロキサン膜を形成したものなど、複数の材料が積層されたものであってもよい。
(電極)
ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極に用いられる材料は、一般的に電極として使用されうる導電材料であれば、いかなるものでもよい。導電材料としては、例えば、酸化錫、酸化インジウム、酸化錫インジウム(ITO)などの導電性金属酸化物;白金、金、銀、銅、鉄、錫、亜鉛、アルミニウム、インジウム、クロム、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム、カルシウム、マグネシウム、パラジウム、モリブデン、アモルファスシリコン、ポリシリコンなどの金属やこれらの合金;ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物質;ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン;ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸との錯体など;ヨウ素などのドーピングにより導電率を向上させた導電性ポリマーなど;炭素材料など;および有機成分と導電体とを含有する材料など、が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
中でも、その柔軟性が増し、屈曲時にも基材および絶縁層との密着性が良く、配線および半導体層との電気的接続が良好となる点から、電極は、有機成分と導電体を含有することが好ましい。
有機成分としては、特に制限はないが、モノマー、オリゴマー、ポリマー、光重合開始剤、可塑剤、レベリング剤、界面活性剤、シランカップリング剤、消泡剤、顔料などが挙げられる。電極の折り曲げ耐性向上の観点からは、有機成分としては、オリゴマーもしくはポリマーが好ましい。
オリゴマーもしくはポリマーとしては、特に限定されず、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ノボラック樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド前駆体、ポリイミドなどを用いることができる。これらの中でも、電極を屈曲した時の耐クラック性の観点から、アクリル樹脂が好ましい。これは、アクリル樹脂のガラス転移温度が100℃以下であり、導電膜の熱硬化時に軟化し、導電体粒子間の結着が高まるためと推定される。
導電体としては、一般的に電極として使用されうる導電材料であれば、いかなるものでもよいが、導電材料で全部または一部が構成され、粒子自体は導電性を有している導電性粒子であることが好ましい。導電体として導電性粒子を用いることにより、それを含む電極の表面に凹凸が形成される。その凹凸に絶縁層が入り込むことで、アンカー効果が生じ、電極と絶縁層との密着性がより向上する。電極と絶縁層との密着性が向上することで、電極の折り曲げ耐性が向上する効果や、半導体素子に電圧を繰り返し印加した時の電気特性の変動が抑制される効果がある。これらの効果により、半導体素子の信頼性がより改善する。
導電性粒子に適した導電材料としては、金、銀、銅、ニッケル、錫、ビスマス、鉛、亜鉛、パラジウム、白金、アルミニウム、タングステン、モリブデンまたは炭素などが挙げられる。これらの導電性粒子は、単独で用いられてもよいし、合金として用いられてもよいし、混合粒子として用いられてもよい。
これらの中でも、導電性の観点から、金、銀または銅の粒子が好ましい。中でも、コストおよび安定性の観点から、銀であることがより好ましい。
また、ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極のそれぞれの幅および厚み、ならびに、第1電極と第2電極との間隔は、任意の値に設計することが可能である。例えば、電極幅は10μm~10mm、電極の厚みは0.01μm~100μm、ソース電極とドレイン電極との間隔は1μm~1mmが、それぞれ好ましいが、これらに限らない。
これらの電極を作製するための材料は、単独で用いられてもよいが、複数の材料を積層して電極を形成し、または、複数の材料を混合して用いて電極を形成してもよい。
特に、ソース電極およびドレイン電極は、その仕事関数が4.0eV以上5.5eV以下であることが好ましく、4.3eV以上5.1eV以下であることがより好ましい。キャリアであるホールや電子はソース電極およびドレイン電極からCNTへと移動していくが、ソース電極およびドレイン電極の仕事関数が上記範囲であれば、CNTの価電子帯および伝導帯の準位(およそ-4.0~-5.0eV)にソース電極およびドレイン電極の準位が近く、CNTとソース電極およびドレイン電極との相互作用が適切であり、連続動作させた際の動作安定性が向上すると考えられる。
ソース電極およびドレイン電極の仕事関数は光電子分光法により評価できる。ソース電極およびドレイン電極の仕事関数について、金属種を変更する方法や金属表面に有機化合物を結合させる方法で調整することができる。上記有機化合物としては、例えば、シランカップリング剤、カルボン酸類、アミン類、チオール類、ホスホン酸類などが挙げられる。
(絶縁層)
絶縁層に用いられる材料は、半導体層とゲート電極との間の絶縁が確保できれば特に限定されないが、酸化シリコン、アルミナ等の無機材料;ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルクロライド、ポリエチレンテレフタレート、ポリフッ化ビニリデン、ポリシロキサン、ポリビニルフェノール(PVP)等の有機高分子材料;あるいは無機材料粉末と有機材料の混合物を挙げることができる。
中でもケイ素と炭素の結合を含む有機化合物を含むものが好ましく、ポリシロキサンが特に好ましい。
絶縁層は、さらに、金属原子と酸素原子との結合を含む金属化合物を含有することが好ましい。そのような金属化合物は、特に制限はなく、例えば、金属酸化物、金属水酸化物等が例示される。金属化合物に含まれる金属原子は、金属キレートを形成するものであれば特に限定されない。金属原子としては、例えば、マグネシウム、アルミニウム、チタン、クロム、マンガン、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ジルコニウム、ルテニウム、パラジウム、インジウム、ハフニウム、白金などが挙げられる。中でも、入手容易性、コスト、金属キレートの安定性の点から、アルミニウムが好ましい。金属酸化物としては、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化スズ、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウムなどが挙げられる。また、上記金属化合物は粒子でもかまわない。
絶縁層の膜厚は0.05μm~5μmが好ましく、0.1μm~1μmがより好ましい。この範囲の膜厚にすることにより、均一な薄膜形成が容易になる。膜厚は、原子間力顕微鏡やエリプソメトリ法などにより測定できる。
絶縁層は、単層でも複数層でもよい。また、1つの層を複数の絶縁性材料から形成してもよいし、複数の絶縁性材料を積層して複数の絶縁層を形成しても構わない。
回路において、ソース電極またはドレイン電極とゲート電極を導通させる必要がある場合、絶縁層にビアを形成してもよい。ビアの形成方法としては、例えば、レーザー加工などで形成する方法や、スクリーン印刷やオフセット印刷などで必要なパターンを直接形成する方法や、フォトリソグラフィーにより加工する方法が挙げられる。フォトリソグラフィーにより加工する場合、絶縁層が感光性を有していることが好ましい。感光性はポジ型、ネガ型のどちらでもかまわない。
また、フォトリソグラフィーにより絶縁層を加工する場合、絶縁層が窒素原子を共役系に有する構造を含有することが好ましい。これは、絶縁層の電極への密着性が向上し、フォトリソグラフィー工程で絶縁層が電極から剥離することを抑制できるためである。窒素原子を共役系に有する構造としては、イミノ基やアゾ基といった含窒素二重結合を有する構造、アミド基またはウレイド基などが挙げられる。
電極への密着性の観点から、中でも含窒素二重結合を有する構造がより好ましく、含窒素二重結合が環状構造として含まれることが特に好ましい。このような構造の例としては、例えば、イミダゾリン、トリアゾリン、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジンまたはそれらの縮合環構造が挙げられる。
またこのような構造を有する化合物は、絶縁層の耐薬性の観点から、絶縁層の他成分との結合性の官能基をさらに有することが好ましく、そのような官能基としては、例えば、ヒドロキシ基、アミノ基、エポキシ基、アルケニル基やアルコキシシリル基などが挙げられる。上記の化合物としては、例えば、エチレンビス(ビニルスルホニルアセトアミド)、N,N-ジアリルメラミン、ジアリル尿素、2-[2-ヒドロキシ-5-[2-(メタクリロイルオキシ)エチル]フェニル]-2H-ベンゾトリアゾール、シアヌル酸トリアリル、イソシアヌル酸トリアリル、2-ビニル-4,6-ジアミノトリアジン、3-ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3-ウレイドプロピルトリエトキシシラン、2-(4-ピリジルエチル)トリエトキシシラン、2-(トリメトキシシリルエチル)ピリジン、N-(3-トリエトキシシリルプロピル)-4,5-ジヒドロイミダゾール、1-アリルベンゾトリアゾールなどや、それら化合物が絶縁層の他成分と結合した構造などが挙げられる。
上記絶縁層の具体例としては、国際公開第2018/097042号や国際公開第2019/065561号に記載の絶縁層などが挙げられる。
(半導体層)
半導体層は、CNTを含有する。CNTは、その表面の少なくとも一部に共役系重合体が付着したCNT複合体であることが好ましい。半導体層は電気特性を阻害しない範囲であれば、さらに有機半導体や絶縁材料を含んでもよい。
半導体層の膜厚は、1nm以上100nm以下が好ましい。この範囲内にあることで、均一な薄膜形成が容易になる。半導体層の膜厚は、より好ましくは1nm以上50nm以下であり、さらに好ましくは1nm以上20nm以下である。膜厚は、原子間力顕微鏡やエリプソメトリ法、電子顕微鏡などにより測定できる。
(CNT)
CNTとしては、1枚の炭素膜(グラフェン・シート)が円筒状に巻かれた単層CNT、2枚のグラフェン・シートが同心円状に巻かれた2層CNT、複数のグラフェン・シートが同心円状に巻かれた多層CNTのいずれを用いてもよい。高い半導体特性を得るためには、単層CNTを用いることが好ましい。CNTは、アーク放電法、気相成長法(CVD)、レーザー・アブレーション法等により得ることができる。
またCNTは、全CNT中、半導体型CNTを90重量%以上含むことが好ましく、半導体型CNTを95重量%以上含むことがさらに好ましい。CNT中に半導体型CNTを90重量%以上含ませる方法としては、既知の方法を用いることができる。例えば、密度勾配剤の共存下で超遠心する方法、特定の化合物を選択的に半導体型もしくは金属型CNTの表面に付着させ、溶解性の差を利用して分離する方法、電気的性質の差を利用し電気泳動等により分離する方法などが挙げられる。CNT中の半導体型CNTの含有率を測定する方法としては、可視-近赤外吸収スペクトルの吸収面積比から算出する方法や、ラマンスペクトルの強度比から算出する方法等が挙げられる。
CNTの長さは、ソース電極とドレイン電極との間の距離(以下、「電極間距離」)よりも短いことが好ましい。CNTの平均長さは、電極間距離にもよるが、好ましくは2μm以下、より好ましくは1μm以下である。CNTの長さを短く方法としては、酸処理、凍結粉砕処理などが挙げられる。
CNTの平均長さは、ランダムにピックアップした20本のCNTの長さの平均値として求められる。CNT平均長さの測定方法としては、原子間力顕微鏡、走査型電子顕微鏡、透過型電子顕微鏡等で得た画像の中から、20本のCNTをランダムにピックアップし、それらの長さの平均値を得る方法が挙げられる。
一般に市販されているCNTは長さに分布があり、電極間距離よりも長いCNTが含まれることがある。そのため、CNTを電極間距離よりも短くする工程を加えることが好ましい。例えば、硝酸、硫酸などによる酸処理、超音波処理、または凍結粉砕法などにより、CNTを短繊維状にカットする方法が有効である。また、フィルターによる分離を併用することは、CNTの純度を向上させる点でさらに好ましい。
本発明では、CNTを溶媒中に均一分散させ、分散液をフィルターによってろ過する工程を設けることが好ましい。フィルター孔径よりも小さいCNTを濾液から得ることで、電極間距離よりも短いCNTを効率よく得られる。この場合、フィルターとしてはメンブレンフィルターが好ましく用いられる。ろ過に用いるフィルターの孔径は、電極間距離よりも小さければよく、0.5μm~10μmが好ましい。
また、本発明では、(p型半導体素子の半導体層中のCNTの中心直径)<(n型半導体素子の半導体層中のCNTの中心直径)の関係である。ここでCNTの中心直径とは、CNTを透過型電子顕微鏡により観察して100本のCNTをランダムにピックアップしたとき、それらのCNTの直径の中で最も頻度の高い直径のことをいう。この関係にあることで、半導体装置を連続動作させた際、p型半導体素子のオフ電流よりもn型半導体素子オン電流を十分に大きくでき、また、n型半導体素子のオフ電流よりもp型半導体素子オン電流を十分に大きくでき、優れた動作安定性を実現できる。
p型半導体素子の半導体層中のCNTの中心直径は、0.5nm以上100nm以下が好ましく、より好ましくは0.5nm以上10nm以下、さらに好ましくは0.5nm以上2.0nm以下、一層好ましくは0.7nm以上1.4nm以下、特に好ましくは0.7nm以上1.2nm以下である。この範囲にあることで、連続動作させた際のp型半導体素子の特性変動、特にオフ電流の変動を抑制でき、より優れた動作安定性を実現できる。
n型半導体素子の半導体層中のCNTの中心直径は、0.5nm以上100nm以下が好ましく、より好ましくは0.5nm以上10nm以下、さらに好ましくは0.5nm以上2.0nm以下、一層好ましくは1.2nm以上2.0nm以下、特に好ましくは1.5nm以上2.0nm以下である。この範囲にあることで、連続動作させた際のn型半導体素子の特性変動、特にオン電流の変動を抑制でき、より優れた動作安定性を実現できる。
また、p型半導体素子およびn型半導体素子の半導体層中のCNTの直径の半値幅は0.3nm以下が好ましく、より好ましくは0.2nm以下である。この範囲にあることで、キャリアであるホールや電子が異なる直径のCNT間でトラップされる確率を減らすことができ、より優れた動作安定性を実現できる。
ここでCNTの直径の半値幅とは、100本のCNTにつきそれらの直径と頻度の分布をガウス関数でフィッティングして得られるピークの半値全幅をいい、具体的には以下のようにして求められる。まず、CNTを透過型電子顕微鏡により観察して100本のCNTをランダムにピックアップする。次に、それらのCNTの直径を、小数第2位を四捨五入して0.1nm刻みで測定する。次に、横軸を直径、縦軸を頻度(本数)とする散布図を作成し、各プロットをガウス関数でフィッティングする。これによりCNTの直径と頻度によるピーク曲線が得られるので、その半値全幅を算出する。これらの操作は、Microsoft Excelにより行うことができる。
(CNT複合体)
CNTは、CNTの表面の少なくとも一部に共役系重合体が付着したCNT(以下、「CNT複合体」と称する)であることが好ましい。ここで、共役系重合体とは、繰り返し単位が共役構造をとり、重合度が2以上である化合物を指す。
CNTの表面の少なくとも一部に共役系重合体を付着させることにより、CNTの保有する高い電気的特性を損なうことなく、CNTを溶液中に均一に分散することが可能になる。CNTが均一に分散した溶液を用いれば、塗布法により、均一に分散したCNTを含んだ膜を形成することが可能になる。これにより、高い半導体特性を実現できる。
CNTの表面の少なくとも一部に共役系重合体が付着した状態とは、CNTの表面の一部、あるいは全部を、共役系重合体が被覆した状態を意味する。共役系重合体がCNTを被覆できるのは、両者の共役系構造に由来するπ電子雲が重なることによって、相互作用が生じるためと推測される。
CNTが共役系重合体で被覆されているか否かは、その反射色から判断できる。被覆されたCNTの反射色は、被覆されていないCNTの反射色とは異なり、共役系重合体の反射色に近い。定量的には、X線光電子分光(XPS)などの元素分析によって、CNTへの付着物の存在を確認することや、CNTと付着物との重量比を測定することができる。
また、CNTへの付着のしやすさから、共役系重合体の重量平均分子量が1000以上であることが好ましい。
CNTに共役系重合体を付着させる方法としては、(I)溶融した共役系重合体中にCNTを添加して混合する方法、(II)共役系重合体を溶媒中に溶解させ、この中にCNTを添加して混合する方法、(III)CNTを溶媒中に超音波等で予備分散させておき、そこへ共役系重合体を添加し混合する方法、(IV)溶媒中に共役系重合体とCNTを入れ、この混合系へ超音波を照射して混合する方法、などが挙げられる。本発明では、いずれの方法を用いてもよく、複数の方法を組み合わせてもよい。
共役系重合体としては、ポリチオフェン系重合体、ポリピロール系重合体、ポリアニリン系重合体、ポリアセチレン系重合体、ポリ-p-フェニレン系重合体、ポリ-p-フェニレンビニレン系重合体などが挙げられるが、特に限定されない。上記重合体としては、単一のモノマーユニットが並んだものが好ましく用いられるが、異なるモノマーユニットをブロック共重合したもの、ランダム共重合したもの、およびグラフト重合したものも好ましく用いられる。
上記重合体の中でも、本発明においては、CNTへの付着が容易であり、CNT複合体を形成しやすい観点から、ポリチオフェン系重合体が好ましく使用される。ポリチオフェン系重合体の中でも、環中に含窒素二重結合を有する縮合へテロアリールユニットと、チオフェンユニットとを、繰り返し単位中に含むものがより好ましい。
環中に含窒素二重結合を有する縮合へテロアリールユニットとしては、チエノピロール、ピロロチアゾール、ピロロピリダジン、ベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾチアジアゾール、キノリン、キノキサリン、ベンゾトリアジン、チエノオキサゾール、チエノピリジン、チエノチアジン、チエノピラジンなどのユニットが挙げられる。これらの中でも特にベンゾチアジアゾールユニットまたはキノキサリンユニットが好ましい。これらのユニットを有することで、CNTと共役系重合体の密着性が増し、CNTを半導体層中により良好に分散することができる。
上記共役系重合体の具体例としては、国際公開第2009/139339号や特許第6683296号に記載の共役系重合体などが挙げられる。
(第2絶縁層)
半導体素子は第2絶縁層を有していてもよい。第2絶縁層は、半導体層に対してゲート絶縁層が形成された側の反対側に形成される。半導体層に対して絶縁層が形成された側の反対側とは、例えば、半導体層の下側にゲート絶縁層を有する場合は、半導体層の上側を指す。
第2絶縁層を形成することにより、p型半導体素子およびn型半導体素子を物理的なダメージや湿度などから保護することや、n型半導体素子の特性を向上できる。p型半導体素子としては、例えば、特開2013-62391号に記載のp型半導体素子などが挙げられる。n型半導体素子としては、例えば、国際公開第2018/180146号、国際公開2019/097978号、国際公開第2020/195707号や国際公開第2020/195708号に記載のn型半導体素子などが挙げられる。
第2絶縁層の膜厚は、500nm以上であることが好ましく、1.0μm以上であることがより好ましく、3.0μm以上であることがさらに好ましく、10μm以上であることが特に好ましい。また、膜厚の上限としては、特に限定されるものではないが、500μm以下であることが好ましい。
第2絶縁層の膜厚は、第2絶縁層の断面を走査型電子顕微鏡により測定し、得られた像のうち、半導体層上に位置する第2絶縁層部分の中から無作為に選択した10箇所の膜厚を算出し、その算術平均の値とする。
(保護層)
半導体素子は、半導体層上や第2絶縁層上などに、さらに保護層を有していてもよい。保護層の役割としては、擦れなどの物理ダメージや大気中の水分や酸素から半導体素子を保護することなどが挙げられる。
保護層の材料としては、例えば、シリコンウエハ、ガラス、サファイア、アルミナ焼結体等の無機材料、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルクロライド、ポリエチレンテレフタレート、ポリフッ化ビニリデン、ポリシロキサン、ポリビニルフェノール、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリパラキシレン、ポリアクリロニトリル、シクロオレフィンポリマー等の有機材料などが挙げられる。また、例えば、シリコンウエハ上にポリビニルフェノール膜を形成したものや、ポリエチレンテレフタレート上に酸化アルミニウム膜を形成したものなど、複数の材料が積層されたものであってもよい。
<半導体装置の製造方法>
本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造には、種々の方法を用いることができ、その製造方法に特に制限はない。例えば、国際公開第2018/180146号に記載の半導体素子の製造方法などが挙げられる。
半導体層の形成方法としては、基板上でCNTを成長させる方法やCNT膜の転写など、乾式の方法を用いることも可能であるが、製造コストや大面積への適合の観点から、塗布法を用いることが好ましい。塗布法として具体的には、スピンコート法、ブレードコート法、スリットダイコート法、スクリーン印刷法、バーコーター法、浸漬引き上げ法、インクジェット法などを好ましく用いることができる。これらの中から、塗布厚み制御や配向制御など、目的とする塗膜特性に応じて塗布方法を選択することが好ましい。中でも回路形成に向けては、半導体層のパターニングを精度よく、かつ、高速で行う必要があるため、インクジェット法が特に好ましい。また、形成した塗膜に対して、大気下、減圧下または窒素やアルゴン等の不活性ガス雰囲気下で、アニーリング処理を行ってもよい。
(半導体装置の適用可能性)
本発明の実施の形態に係る半導体装置は、各電子デバイスのIC、RFIDタグなどの無線通信装置、無線給電装置、ディスプレイ用TFTアレイ、センサ、開封検知システムなどに適用可能である。
<相補型半導体装置>
本発明の半導体装置を有する相補型半導体装置について説明する。本発明の半導体装置は、例えば図5のような回路図にした場合、NOT回路として機能する。図5の回路図では、p型半導体素子とn型半導体素子が補い合う、いわゆる相補型に接続されており、低消費電力というメリットがある。他には、例えば、NAND回路、NOR回路、AND回路、OR回路など、また、それら回路を用いた組み合わせ回路や順序回路などがある。本発明の半導体装置は連続動作の安定性に優れるため、相補型半導体装置に好ましく用いることができる。
<集積回路>
上記相補型半導体装置の用途は特に制限はないが、例えば集積回路へ適用することができる。具体的には、メモリやマイクロプロセッサ、ロジックICなどが挙げられる。このような集積回路は各電子デバイスに用いることができる。本発明の半導体装置を用いた相補型半導体装置は連続動作の安定性に優れるため、集積回路に好ましく用いることができる。また、本発明の半導体装置は半導体層にCNTを含有することで曲げや伸縮に耐性があるため、フレキシブル、ベンダブルな電子デバイスに好ましく用いることができる。
<センサ>
本発明の半導体装置は、上述の集積回路としてセンサに含まれていてもよいし、センサの検知部としてセンサに含まれていてもよい。例えば、温度により本発明の半導体装置の回路の特性が変化すれば、温度センサとして機能する。
<無線通信装置>
本発明の半導体装置を有する、無線通信装置について説明する。この無線通信装置は、例えば商品タグ、万引き防止タグ、各種チケットやスマートカードのような、無線電波を用いて情報の通信を行う装置である。
無線通信装置は、上述の半導体装置と、アンテナと、を少なくとも有するものである。本発明の実施の形態に係る無線通信装置の、より具体的な構成としては、例えば、図6に示すようなものが挙げられる。
これは、アンテナ70で受信した外部からの変調波信号の整流を行い各部に電源を供給する電源生成部と、上記変調波信号を復調して制御回路へ送る復調回路と、制御回路から送られたデータを変調してアンテナに送り出す変調回路と、復調回路で復調されたデータの記憶回路への書込み、および記憶回路からデータを読み出して変調回路への送信を行う制御回路と、を含み、各回路部が電気的に接続されている。上記復調回路、制御回路、変調回路、記憶回路の少なくともいずれか1つ以上は本発明の実施の形態にかかる半導体装置を含み、さらにコンデンサ、抵抗素子、ダイオードを含んでいても良い。なお、上記記憶回路は、さらに、製造時に情報が書き込まれる読み取り専用の記憶部や、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、FeRAM(Ferroelectric Randam Access Memory)等の、不揮発性の書換え可能な記憶部を有していてもよい。上記電源生成部は、コンデンサと、ダイオードとから構成される。
アンテナ、コンデンサ、抵抗素子、ダイオード、不揮発性の書き換え可能な記憶部は、一般的に使用されるものであればよく、用いられる材料、形状は特に限定はされない。また、上記の各構成要素を電気的に接続する材料も、一般的に使用されうる導電材料であればいかなるものでもよい。各構成要素の接続方法も、電気的に導通を取ることができれば、いかなる方法でもよい。各構成要素の接続部の幅や厚みは、任意である。
<商品タグ>
上記無線通信装置の用途は特に制限はないが、例えば商品タグへ適用することができる。商品タグとしては公知のものを用いることができ、例えば基体と、この基体によって被覆された上記無線通信装置とを有しているものが挙げられる。識別情報返信機能を備えた商品タグに適用すれば、商品の精算レジにおいて、非接触で多数の商品を同時に識別することが可能となる。それゆえ、バーコードでの識別と比較して、決済処理の容易化や迅速化を図ることができる。
また、例えば、商品の会計の際に、リーダ/ライタが、商品タグから読み取った商品情報をPOS(Point of sale system、販売時点情報管理)端末に送信することが可能である。この機能により、POS端末において、その商品情報によって特定される商品の販売登録をすることもできるため、在庫管理の容易化や迅速化を図ることができる。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明する。なお、本発明は下記実施例に限定して解釈されるものではない。なお、実施例中における各評価方法を以下の(1)~(5)で説明する。
(1)CNTの中心直径の算出
各半導体素子の作製に用いた半導体層溶液中のCNTを透過型電子顕微鏡により観察して、ランダムにピックアップした100本のCNTの直径の中で最も頻度の高い直径を中心直径とした。なお、半導体層溶液中のCNTの直径分布と、それを用いて得られた半導体層中のCNTの直径分布とは同じである。
(2)ソース、ドレイン電極の仕事関数の測定
各半導体素子のソース、ドレイン電極について紫外光電子分光法により電子の運動エネルギー分布を示すスペクトルを測定し、そのスペクトルのエネルギー幅を照射光のエネルギーから差し引くことにより、仕事関数を算出した。
(3)CNT中の半導体型CNTの含有率
後述の半導体型CNTと金属型CNTの分離操作により得られたCNTの可視-近赤外吸収スペクトル測定し、その吸収面積比から含有率を算出した。
(4)連続動作の安定性の評価
図5に示す回路図の半導体装置について、電源装置(Keysight Technologies社、E36311A)を用いて電源電圧を5V印加し、信号発生器((株)エヌエフ回路設計ブロック、WF1974)を用いて矩形波(1kHz、5V)を入力信号として入力し、オシロスコープ(Keysight Technologies社、DSOX1204A)を用いてその出力波形を大気中(23℃、湿度40%)で観測した。その出力波形の振幅が4.5V以下になった時を動作NGと判断し、入力信号の印加開始から出力波形がNGとなるまでの連続動作時間を下記のように判定した。評価A+~Dであれば、連続動作時間が長く、良好な連続動作の安定性を有する半導体装置であるとした。
(連続動作時間)
A+:45分以上
A:45分より短く、30分以上
B:30分より短く、15分以上
C:15分より短く、10分以上
D:10分より短く、5分以上
E:2分より短く、1分以上
F:1分より短い。
(5)CNTの直径の半値幅の算出
各半導体素子に用いるCNTを透過型電子顕微鏡により観察して、ランダムにピックアップした100本のCNTについて、それらのCNTの直径を、小数第2位を四捨五入して0.1nm刻みで測定した。次に、横軸を直径、縦軸を頻度(本数)とする散布図を作成し、Microsoft Excelを用いて各プロットをガウス関数でフィッティングし、その半値全幅をCNT直径の半値幅とした。
(組成物の作製例)
(1)ゲート絶縁層材料の作製例1;絶縁材料溶液A
国際公開第2019/065561号の実施例11と同様にして、絶縁材料溶液Aを得た。
(2)半導体層材料の作製例1;半導体層溶液A
まず、国際公開第2020/184012号を参考に、半導体型CNTと金属型CNTの分離操作を行った。
CNT-A(KH CHEMICALS社、SWCNT EP)とコール酸ナトリウム(SC)(富士フイルム和光純薬(株))とを、SC濃度が0.5質量%、CNT濃度が0.1質量%になるよう計量した水(蒸留によって精製された精製水)中で混合した。その混合物100gを、超音波ホモジナイザー(ブランソン社:Digital Sonifier Models 250)を用いて、超音波を照射した(出力50%、3時間)。得られたCNT分散液を、超遠心分離機(HITACHI、himac CS100GXII)にセットして、50000Gで30分処理し、CNT合成時に混入している不純物を沈降させて取り除いた。これを原料CNT分散液とした。
得られた原料CNT分散液について、ドデシルスルホン酸ナトリウム(SDS)(富士フイルム和光純薬(株))をSDS濃度0.5質量%になるように添加し、SC濃度、SDS濃度共に0.5質量%となる原料CNT分散液2を得た。この原料CNT分散液2をゲルの充填されたカラムに投入し、SC濃度、SDS濃度共に0.5質量%となる水溶液を展開液として展開した。そして、金属型CNTが流出した後、展開液をSC濃度が0.5質量%の水溶液に切り替え、半導体型CNT比率の高いCNT分散液を得た。得られたCNT分散液にSDSを投入し、SC濃度、SDS濃度共に0.5質量%となるCNT分散液に調整し直し、再度、ゲルの充填されたカラムに投入した。再び、SC濃度、SDS濃度共に0.5質量%となる水溶液を展開液として展開した。そして、金属型CNTが流出した後、展開液をSC濃度が0.5質量%の水溶液に切り替え、半導体型CNT比率の更に高いCNT分散液3を得た。得られたCNT分散液3について、分光光度計(JASCO V-770)を用いて波長300nm~1100nmの範囲で吸収スペクトルを測定し、CNT中の半導体型CNTの含有率を評価した結果、含有率は94.3重量%だった。
得られたCNT分散液3を、口径0.1μmのミリポア社製メンブレン濾紙を用いて加圧濾過した。ろ取したCNT組成物をメタノール約50mLで2回、水約50mLで2回、メタノール約50mLで2回、最後にクロロホルム約50mLで洗浄して、クロロホルムウェットケークとした半導体型CNTを得た。
次に、得られた半導体型CNTを用いて、国際公開第2019/065561号の半導体溶液の作製と同様にして、半導体層溶液Aを得た。
(3)半導体層材料の作製例2;半導体層溶液B
CNT-Aの代わりにCNT-B(本莊ケミカル(株)、単層ナノチューブ)を用いたこと以外は半導体層材料の作製例1と同様にして、半導体層溶液Bを得た。なお、CNT中の半導体型CNTの含有率は94.6重量%だった。
(4)半導体層材料の作製例3;半導体層溶液C
CNT-Aの代わりにCNT-C(NanoIntegris社、HiPCO Purified)を用いたこと以外は半導体層材料の作製例1と同様にして、半導体層溶液Cを得た。なお、CNT中の半導体型CNTの含有率は94.1重量%だった。
(5)半導体層材料の作製例4;半導体層溶液D
CNT-Aの代わりにCNT-D(NanoIntegris社、PureTubes)を用いたこと以外は半導体層材料の作製例1と同様にして、半導体層溶液Dを得た。なお、CNT中の半導体型CNTの含有率は94.3重量%だった。
(6)半導体層材料の作製例5;半導体層溶液E
CNT-Aの代わりにCNT-E((株)名城ナノカーボン、MEIJO eDIPS EC2.0)を用いたこと以外は半導体層材料の作製例1と同様にして、半導体層溶液Eを得た。なお、CNT中の半導体型CNTの含有率は94.0重量%だった。
(7)電極材料の作製例;導電性ペーストA
国際公開第2019/065561号の実施例13と同様にして、導電性ペーストAを得た。
(8)第2絶縁層材料の作製例;第2絶縁層溶液A
国際公開第2020/195708号の組成物の作製例7と同様にして、第2絶縁層溶液Aを得た。
(9)第2絶縁層材料の作製例;第2絶縁層溶液B
国際公開第2020/195708号の組成物の作製例5と同様にして、第2絶縁層溶液Bを得た。
(10)ゲート絶縁層材料の作製例2;絶縁材料溶液B
(3-ウレイドプロピル)トリメトキシシラン(東京化成工業(株))をポリシロキサン100質量部に対して2.0質量部を加えたこと以外はゲート絶縁層材料の作製例1と同様にして、絶縁材料溶液Bを得た。
(11)ゲート絶縁層材料の作製例3;絶縁材料溶液C
シアヌル酸トリアリル(東京化成工業(株))をポリシロキサン100質量部に対して2.0質量部を加えたこと以外はゲート絶縁層材料の作製例1と同様にして、絶縁材料溶液Cを得た。
(12)ゲート絶縁層材料の作製例4;絶縁材料溶液D
N-(3-トリエトキシシリルプロピル)-4,5-ジヒドロイミダゾール(富士フイルム和光純薬(株))をポリシロキサン100質量部に対して2.0質量部を加えたこと以外はゲート絶縁層材料の作製例1と同様にして、絶縁材料溶液Dを得た。
(13)ゲート絶縁層材料の作製例5;絶縁材料溶液E
2-[2-ヒドロキシ-5-[2-(メタクリロイルオキシ)エチル]フェニル]-2H-ベンゾトリアゾール(東京化成工業(株))をポリシロキサン100質量部に対して2.0質量部を加えたこと以外はゲート絶縁層材料の作製例1と同様にして、絶縁材料溶液Eを得た。
(14)ゲート絶縁層材料の作製例6;絶縁材料溶液F
ベンゾトリアゾール基含有シランカップリング剤(X-12-1214A、信越化学工業(株))をポリシロキサン100質量部に対して2.0質量部を加えたこと以外はゲート絶縁層材料の作製例1と同様にして、絶縁材料溶液Fを得た。
実施例1
図4、図5に示す半導体装置を以下のように作製した。膜厚50μmのPETフィルム(商品名「U48」、東レ(株)製)からなる基材41上に、抵抗加熱法により、銅を膜厚100nmになるように真空蒸着し、その上にフォトレジスト(ローム・アンド・ハース(株)、LC140-10cP)をスピンコート塗布(1000rpm×20秒)し、100℃で10分加熱乾燥した。作製したフォトレジスト膜をパラレルライトマスクアライナー(キヤノン(株)、PLA-501F)を用いて、マスクを介してパターン露光した。その後、自動現像装置(滝沢産業(株)、AD-2000)を用いて2.38重量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(三菱ガス化学(株)、ELM-D)で60秒間シャワー現像し、次いで水で30秒間洗浄した。その後、エッチング液(関東化学(株)、Cu-03)で2分間処理してエッチングした後、水で30秒間洗浄した。レジスト剥離液(関東化学(株)、JELK-101)に2分間浸漬してレジストを剥離し、水で30秒間洗浄後、100℃で10分間加熱乾燥することでゲート電極42、52を形成した。なお、ゲート電極42、52は互いに導通するようなパターンとした。
次に絶縁層材料Aをスピンコート塗布(800rpm×20秒)し、110℃で2分間加熱処理した。露光装置((株)オーク製作所、EXF-2828-A-01)を用いて露光した後、乾燥オーブンを用いて150℃30分加熱処理することによって、膜厚400nmのゲート絶縁膜43、53を形成した。
次に、抵抗加熱法により、金を膜厚100nmになるように真空蒸着し、その上にフォトレジストをスピンコート塗布(1000rpm×20秒)し、100℃で10分加熱乾燥した。作製したフォトレジスト膜をパラレルライトマスクアライナーを用いて、マスクを介してパターン露光した。その後、自動現像装置を用いて2.38重量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液で60秒間シャワー現像し、次いで水で30秒間洗浄した。その後、エッチング液(関東化学(株)、AURUM-302)で5分間処理してエッチングした後、水で30秒間洗浄した。レジスト剥離液(メルクパフォーマンスマテリアルズ(株)、AZリムーバ100)に5分間浸漬してレジストを剥離し、水で30秒間洗浄後、120℃で10分間加熱乾燥することでソース電極45、55およびドレイン電極46、56を形成した。チャネル幅は200μm、チャネル長は20μmとした。なお、ドレイン電極46、56は互いに導通するようなパターンとし、また、評価方法(2)用のパターン(10mm×10mm)も設けた。
次に、インクジェット装置(クラスターテクノロジー(株))を用いて、半導体溶液Aをゲート絶縁膜43上にインクジェット塗布し、次いで、半導体溶液Bをゲート絶縁膜53上にインクジェット塗布した後、大気下150℃で30分間熱処理することによって半導体層44、54を形成した。次いで、第2絶縁層溶液A5μLを、半導体層54上に、半導体層54を覆うように滴下し、窒素気流下、110℃で30分熱処理して、第2絶縁層58を形成した。こうして、p型半導体素子40およびn型半導体素子50を形成し、半導体装置を得た。得られた半導体装置について、上記評価方法(1)、(2)および(4)に従い、評価を行った。その結果を表1にまとめた。
実施例2
半導体溶液Aの代わりに半導体溶液Cを用いたこと以外は実施例1と同様にして、半導体装置を作製し、評価した。
実施例3
半導体溶液Bの代わりに半導体溶液Dを用いたこと以外は実施例2と同様にして、半導体装置を作製し、評価した。
実施例4
半導体溶液Bの代わりに半導体溶液Eを用いたこと以外は実施例2と同様にして、半導体装置を作製し、評価した。
実施例5
第2絶縁層溶液Aの代わりに第2絶縁層溶液Bを用いたこと以外は実施例3と同様にして、半導体装置を作製し、評価した。
実施例6
ソース電極45、55およびドレイン電極46、56の形成を以下の方法で実施したこと以外は実施例3と同様にして、半導体装置を作製し、評価した。
(ソース電極45、55およびドレイン電極46、56の形成)
ゲート絶縁膜43、53を形成した後、抵抗加熱法により、銀を膜厚100nmになるように真空蒸着した。その上に、フォトレジストのパターンを実施例1と同様の方法で形成した。その後、エッチング液(関東化学(株)、SEA-5)で10秒間処理してエッチングした後、水で30秒間洗浄した。以後は実施例1と同様にした。
実施例7
ソース電極45、55およびドレイン電極46、56の形成および半導体層44、54の形成を以下の方法で実施したこと以外は実施例3と同様にして、半導体装置を作製し、評価した。
(ソース電極45、55およびドレイン電極46、56の形成および半導体層44、54の形成)
ゲート絶縁膜43、53を形成した後、インクジェット装置を用いて、半導体溶液Cをゲート絶縁膜43上にインクジェット塗布し、次いで、半導体溶液Dをゲート絶縁膜53上にインクジェット塗布した後、大気下150℃で30分間熱処理することによって半導体層44、54を形成した。次に、導電性ペーストAをスクリーン印刷し、乾燥オーブンを用いて100℃で10分間加熱処理した。その後、露光装置((株)オーク製作所、EXF-2828-A-01)を用いて、マスクを介してパターン露光した後、0.5重量%炭酸ナトリウム水溶液で30秒間浸漬現像し、水で洗浄後、乾燥オーブンで140℃、30分間キュアを行い、ソース電極44、ドレイン電極45を形成した。その後、第2絶縁層58を形成した。
実施例8
ソース電極45、55およびドレイン電極46、56の形成を以下の方法で実施したこと以外は実施例1と同様にして、半導体装置を作製し、評価した。
(ソース電極45、55およびドレイン電極46、56の形成)
ゲート絶縁膜43、53を形成した後、抵抗加熱法により、マスクを通して、白金を膜厚70nmになるように真空蒸着することでソース電極45、55およびドレイン電極46、56を形成した。チャネル幅は400μm、チャネル長は40μmとした。なお、ドレイン電極46、56は互いに導通するようなパターンとし、また、評価方法(2)用のパターン(10mm×10mm)も設けた。
実施例9
ソース電極45、55およびドレイン電極46、56の形成を実施例1と同様にして実施した。次いで、4-(メチルチオ)ベンゼンチオール(東京化成工業(株))の30mMエタノールに5分間浸漬し、エタノールで洗浄した。次に、インクジェット装置を用いて、半導体溶液Aをゲート絶縁膜43上にインクジェット塗布し、次いで、半導体溶液Bをゲート絶縁膜53上にインクジェット塗布した後、真空下で30分間保管することによって半導体層44、54を形成した。次いで、第2絶縁層溶液A5μLを、半導体層54上に、半導体層54を覆うように滴下し、真空下で30分間保管することによって、第2絶縁層58を形成した。こうして、p型半導体素子40およびn型半導体素子50を形成し、半導体装置を得た。得られた半導体装置の評価は実施例1と同様にして、実施した。
実施例10
絶縁材料溶液Aの代わりに絶縁材料溶液Bを用いたこと、およびゲート絶縁膜43、53の形成を以下の方法で実施したこと以外は実施例7と同様にして、半導体装置を作製し、評価した。
(ゲート絶縁膜43、53の形成)
絶縁層材料Bをスピンコート塗布(800rpm×20秒)し、100℃で2分間加熱処理した。露光装置((株)オーク製作所、EXF-2828-A-01)を用いてマスクを介してパターン露光した後、自動現像装置(滝沢産業(株)、AD-2000)を用いて2.38重量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(三菱ガス化学(株)、ELM-D)で30秒間シャワー現像し、水で洗浄後、乾燥オーブンを用いて150℃30分加熱処理することによって、ゲート電極上の一部にビアを形成した膜厚400nmのゲート絶縁膜43、53を形成した。
実施例11
絶縁材料溶液Bの代わりに絶縁材料溶液Cを用いたこと以外は実施例10と同様にして、半導体装置を作製し、評価した。
実施例12
絶縁材料溶液Bの代わりに絶縁材料溶液Dを用いたこと以外は実施例10と同様にして、半導体装置を作製し、評価した。
実施例13
絶縁材料溶液Bの代わりに絶縁材料溶液Eを用いたこと以外は実施例10と同様にして、半導体装置を作製し、評価した。
実施例14
絶縁材料溶液Bの代わりに絶縁材料溶液Fを用いたこと以外は実施例10と同様にして、半導体装置を作製し、評価した。
比較例1
半導体溶液Cの代わりに半導体溶液Eを用いたこと以外は実施例3と同様にして、半導体装置を作製し、評価した。
比較例2
半導体溶液Eの代わりに半導体溶液Bを用いたこと、および半導体溶液Dの代わりに半導体溶液Cを用いたこと以外は比較例1と同様にして、半導体装置を作製し、評価した。
比較例3
半導体溶液Eの代わりに半導体溶液Dを用いたこと以外は比較例1と同様にして、半導体装置を作製し、評価した。
比較例4
半導体溶液Bの代わりに半導体溶液Cを用いたこと以外は比較例2と同様にして、半導体装置を作製し、評価した。
Figure 2023073980000001
1、11、21、41 基材
2、12、22、42、52 ゲート電極
3、13、23、43、53 ゲート絶縁層
4、14、24、44、54 半導体層
5、15、25、45、55 ソース電極
6、16、26、46、56 ドレイン電極
7、17、27、47、57 CNT
10、20、30 半導体素子
18、28、58 第2絶縁層
40 p型半導体素子
50 n型半導体素子
70 アンテナ

Claims (14)

  1. p型半導体素子とn型半導体素子とを有する半導体装置であって、
    前記p型半導体素子および前記n型半導体素子の半導体層がカーボンナノチューブを含有し、
    前記カーボンナノチューブの中心直径が
    (p型半導体素子の半導体層中のカーボンナノチューブの中心直径)<(n型半導体素子の半導体層中のカーボンナノチューブの中心直径)
    の関係であることを特徴とする、半導体装置。
  2. 前記p型半導体素子の半導体層中のカーボンナノチューブの中心直径が0.7nm以上1.4nm以下である、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記p型半導体素子の半導体層中のカーボンナノチューブの中心直径が0.7nm以上1.2nm以下である、請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記n型半導体素子の半導体層中のカーボンナノチューブの中心直径が1.5nm以上2.0nm以下である、請求項1に記載の半導体装置。
  5. 前記半導体層中のカーボンナノチューブの直径の半値幅が0.3nm以下である、請求項1に記載の半導体装置。
  6. 前記カーボンナノチューブ中の半導体型カーボンナノチューブが90重量%以上である、請求項1に記載の半導体装置。
  7. 前記p型半導体素子および前記n型半導体素子のソース電極およびドレイン電極の仕事関数が4.0eV以上5.5eV以下である、請求項1に記載の半導体装置。
  8. 前記p型半導体素子および前記n型半導体素子のソース電極およびドレイン電極の仕事関数が4.3eV以上5.1eV以下である、請求項7に記載の半導体装置。
  9. 請求項1~8のいずれかに記載の半導体装置の製造方法であって、前記半導体層を塗布法により形成する工程を含む半導体装置の製造方法。
  10. 請求項1~8のいずれかに記載の半導体装置を有する相補型半導体装置。
  11. 請求項10に記載の相補型半導体装置を用いた集積回路。
  12. 請求項1~8のいずれかに記載の半導体装置を有するセンサ。
  13. 請求項1~8のいずれかに記載の半導体装置と、アンテナと、を少なくとも有する無線通信装置。
  14. 請求項13記載の無線通信装置を用いた商品タグ。
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