JP2023071554A - 車両用カーテンエアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗員の頭部によるカーテンエアバッグの車幅方向外側への変形量を効果的に低減できる車両用カーテンエアバッグ装置を得る。【解決手段】少なくとも車両10の横転時に、乗員Pfの頭部PfHを保護する主チャンバ54を経てガスが供給されることにより、主チャンバ54よりも車両前方側へ膨張展開する副チャンバ52と、ドアベルトラインBLよりも車両下方側へ膨張展開する副チャンバ下部72と、を有するカーテンエアバッグ50と、副チャンバ52の外面における上端部から下端部付近まで直線状に設けられた補強帯70と、副チャンバ下部72の外面に設けられ、ドアトリム77と接触可能な外面の摩擦係数が、カーテンエアバッグ50を構成する基布の摩擦係数よりも大きくされた摩擦部材80と、を備えた車両用カーテンエアバッグ装置40とする。【選択図】図1

Description

本発明は、車両用カーテンエアバッグ装置に関する。
前後の端部チャンバを備えるとともに、各端部チャンバの下端部がドアベルトラインを超えて下方側へ延長され、ドアトリムとオーバーラップするカーテンエアバッグは、従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。このカーテンエアバッグでは、端部チャンバの車外側の外表面に、フロントピラー(Aピラー)固定用タブから端部チャンバの下縁部へ至る補強帯を貼り付けている。これにより、乗員の頭部と接触することによるカーテンエアバッグの車幅方向外側への変形を低コストで抑制し、カーテンエアバッグの車外突出防止性能を向上させている。
特開2012-062042号公報
しかしながら、補強帯がドアトリムと接触するような上記カーテンエアバッグの場合、乗員の頭部により、正面視でカーテンエアバッグが略「V」字状の折れ挙動になったときには、端部チャンバの下端部が上方側へ持ち上がってしまう。そのため、補強帯によるカーテンエアバッグの車幅方向外側への変形量低減効果が薄れてしまう。
そこで、本発明は、乗員の頭部によるカーテンエアバッグの車幅方向外側への変形量を効果的に低減できる車両用カーテンエアバッグ装置を得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の車両用カーテンエアバッグ装置は、少なくとも車両の横転時に、乗員の頭部を保護する主チャンバを経てガスが供給されることにより、該主チャンバよりも車両前方側へ膨張展開する副チャンバと、ドアベルトラインよりも車両下方側へ膨張展開する副チャンバ下部と、を有するカーテンエアバッグと、前記副チャンバの外面における上端部から下端部付近まで直線状に設けられた補強帯と、前記副チャンバ下部の外面に設けられ、ドアトリムと接触可能な外面の摩擦係数が、前記カーテンエアバッグを構成する基布の摩擦係数よりも大きくされた摩擦部材と、を備えている。
請求項1に記載の発明によれば、補強帯が、副チャンバの外面における上端部から下端部付近まで直線状に設けられている。したがって、少なくとも車両の横転時に、乗員の頭部により、膨張展開したカーテンエアバッグに対して車幅方向外側へ荷重が加えられても、副チャンバの車幅方向外側への変形量が低減される。また、副チャンバ下部の外面に設けられた摩擦部材が、ドアトリムに接触可能とされており、その摩擦部材の外面の摩擦係数は、カーテンエアバッグを構成する基布の摩擦係数よりも大きくされている。したがって、乗員の頭部により、膨張展開したカーテンエアバッグに対して車幅方向外側へ荷重が加えられても、ドアトリムに接触している摩擦部材により、副チャンバ下部が車両上方側へ滑り難い。これにより、補強帯による副チャンバの車幅方向外側への変形量低減効果が薄れるのが抑制される。つまり、乗員の頭部によるカーテンエアバッグの車幅方向外側への変形量が効果的に低減される。
また、請求項2に記載の車両用カーテンエアバッグ装置は、請求項1に記載の車両用カーテンエアバッグ装置であって、前記補強帯の上端部は、前記カーテンエアバッグの上縁部と共に固定具によって固定され、前記補強帯の下端部は、前記主チャンバと前記副チャンバとを仕切る非膨張部の下端部又は前記副チャンバ下部に固定されている。
請求項2に記載の発明によれば、補強帯の上端部が、カーテンエアバッグの上縁部と共に固定具によって固定され、補強帯の下端部が、主チャンバと副チャンバとを仕切る非膨張部の下端部又は副チャンバ下部に固定されている。したがって、補強帯を組み付け易く、カーテンエアバッグの製造コストの増加が抑制される。なお、本発明における非膨張部の「下端部」には、非膨張部の「下端部近傍」が含まれる。
以上のように、本発明によれば、乗員の頭部によるカーテンエアバッグの車幅方向外側への変形量を効果的に低減させることができる。
本実施形態に係る車両用カーテンエアバッグ装置のカーテンエアバッグが膨張展開された状態を示す概略側面図である。 本実施形態に係る車両用カーテンエアバッグ装置のカーテンエアバッグを拡大して示す展開図である。 本実施形態に係る車両用カーテンエアバッグ装置のカーテンエアバッグの挙動を拡大及び誇張して正面から見て示す概略断面図である。 本実施形態に係る車両用カーテンエアバッグ装置のカーテンエアバッグの変形例を拡大して示す展開図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を基に詳細に説明する。なお、説明の便宜上、各図において適宜示す矢印UPを車両上方向、矢印FRを車両前方向、矢印RHを車両右方向とする。したがって、以下の説明で、特記することなく上下、前後、左右の方向を記載した場合は、車両における上下、前後、左右を示すものとする。また、左右方向は、車幅方向と同義である。
また、本実施形態では、車両としてセダンタイプの自動車10を例に採り、その前席としての車両用シート12及び後席としての車両用シート14に、それぞれ乗員Pが着座している場合を例に採る。なお、各乗員Pは、衝突試験用のダミーであり、このダミーは、例えば国際統一側面衝突ダミー(World Side Impact Dummy:World SID)のAM50(米国人成人男性の50パーセンタイル)である。
また、各乗員Pは、側面衝突試験法に規定される着座方法で各車両用シート12、14に着座しており、図示しない3点式シートベルト装置のシートベルトによって、各車両用シート12、14に拘束されている。また、以下においては、前席の車両用シート12に着座している乗員Pを「前席乗員Pf」と称し、後席の車両用シート14に着座している乗員Pを「後席乗員Pr」と称する場合がある。
図1に示されるように、自動車10に搭載されている本実施形態に係る車両用カーテンエアバッグ装置40は、ガスが供給されることによって膨張展開するカーテンエアバッグ50と、カーテンエアバッグ50の内部にガスを供給するインフレータ42と、インフレータ42の作動を制御する制御装置30と、を備えている。
カーテンエアバッグ50及びインフレータ42は、自動車10の左右両側にそれぞれ設けられている。つまり、車両用カーテンエアバッグ装置40は、左右一対のカーテンエアバッグ50及び左右一対のインフレータ42を含んで構成されている。なお、図1~図4では、自動車10の右側に設けられた車両用カーテンエアバッグ装置40を示しており、以下においては、その右側の車両用カーテンエアバッグ装置40を例に採って説明する。
カーテンエアバッグ50は、フロントサイドガラス16と、センターピラー(以下「Bピラー」という)28の略上半分と、リヤサイドガラス18と、に沿ってカーテン状に膨張展開するように構成されている。したがって、このカーテンエアバッグ50は、前後方向が長手方向となっている。なお、カーテンエアバッグ50の具体的な構成については、後で詳述する。
インフレータ42は、カーテンエアバッグ50の内部にガスを瞬時に供給するためのガス発生装置であり、カーテンエアバッグ50の長手方向略中間部付近(Bピラー28付近)に配置されている。具体的に説明すると、インフレータ42は、略円筒状に形成されており、その軸心部が略前後方向に沿って配置されるように、図示しないブラケットを介して、ルーフサイド部20を構成するルーフサイドレール22に固定されている。
そして、このインフレータ42の軸方向一端部(この場合は前端部)に設けられたガス噴出口44が、カーテンエアバッグ50の長手方向略中間部に形成された接続通路48に後方側から差し込まれることで接続されている。これにより、ガス噴出口44の内部とカーテンエアバッグ50の内部とが連通可能となる構成になっている。なお、ガス噴出口44の外周面と接続通路48の内周面との間は密着構造とされており、その間からガスが漏出しないように構成されている。
また、図1に示されるように、左右のインフレータ42は、自動車10に設けられたエアバッグECU(Electronic Control Unit)32とそれぞれ電気的に接続されている。そして、このエアバッグECU32には、自動車10に設けられた側突センサ34、斜突センサ36及びロールオーバセンサ38が、それぞれ電気的に接続されている。
側突センサ34は、自動車10の側面衝突を検知又は予知してエアバッグECU32に側突信号を出力するように構成されている。斜突センサ36は、自動車10の斜め衝突を検知又は予知してエアバッグECU32に斜突信号を出力するように構成されている。そして、ロールオーバセンサ38は、自動車10のロールオーバ(横転)を検知又は予知してエアバッグECU32にロールオーバ信号を出力するように構成されている。
エアバッグECU32は、側突信号又は斜突信号が入力されると、側面衝突側又は斜め衝突側(ニアサイド)のインフレータ42を作動させる構成になっている。これにより、ニアサイドのカーテンエアバッグ50がガスの供給を受けて膨張展開するようになっている。また、エアバッグECU32は、ロールオーバ信号が入力されると、左右のインフレータ42を作動させる構成になっている。
なお、エアバッグECU32は、側面衝突後又は斜め衝突後にロールオーバ信号が入力されると、すでに作動されているニアサイドとは反対側(ファーサイド)のインフレータ42を作動させるようになっている。また、エアバッグECU32、側突センサ34、斜突センサ36及びロールオーバセンサ38により、制御装置30が構成されている。
カーテンエアバッグ50は、例えばワンピースウーブン(One Piece Woven:OPWと略称される)方式によって一体に袋織りされている。OPW方式では、ジャガード織機を用いて、2枚の基布を同時に製織しながら、必要な個所を多重織りすることで、無縫製の袋体を形成するようになっている。
なお、カーテンエアバッグ50の製造方法は、上記したOPW方式に限定されるものではない。例えばポリアミド系又はポリエステル系の布材を切り出して形成された1枚又は複数枚の基布を袋状に縫製することによって、カーテンエアバッグ50を製造するようにしてもよい。
図2に示されるように、カーテンエアバッグ50は、主チャンバとしての前席主チャンバ54及び後席主チャンバ58と、前席主チャンバ54の前方側に設けられた副チャンバとしての前席副チャンバ52と、前席主チャンバ54と後席主チャンバ58との間に設けられた(後席主チャンバ58の前方側に設けられた)副チャンバとしての後席副チャンバ56と、を備えている。
また、カーテンエアバッグ50は、前席主チャンバ54と後席主チャンバ58とを相互に連通させるガス供給通路55を備えている。ガス供給通路55は、主にカーテンエアバッグ50の長手方向略中間部における上部に形成されており、前席主チャンバ54の上部と後席主チャンバ58の上部とを相互に連通させている。このガス供給通路55の上端部から、上記した接続通路48が上方側で、かつ後方側へ向けて延出されている。
また、カーテンエアバッグ50の外周縁部には、外周非膨張部60が形成されている。すなわち、この外周非膨張部60は、カーテンエアバッグ50の上縁部、下縁部、前縁部及び後縁部を連続的に構成している。また、このカーテンエアバッグ50には、上記各チャンバ52、54、56、58及びガス供給通路55を区画するための複数の非膨張部62、64、66、68が形成されている。
前席主チャンバ54は、前席乗員Pfの頭部PfHと車室の側部(フロントサイドガラス16)との間に膨張展開し、少なくとも側面衝突の際に前席乗員Pfの頭部PfHを拘束及び保護するようになっている(図1参照)。前席副チャンバ52は、前席主チャンバ54の前方側へ膨張展開し、斜め衝突及びロールオーバの際に前席乗員Pfの頭部PfHを拘束及び保護するようになっている。
なお、前席副チャンバ52は、カーテンエアバッグ50の前部側における上下方向略中央部で、その上下方向に延在する非膨張部62によって前席主チャンバ54と仕切られている。そして、前席主チャンバ54から絞り流路51、53を経て前席副チャンバ52へガスが供給されるようになっている。
すなわち、非膨張部62の上端部62Aとカーテンエアバッグ50の上縁部との間、及び非膨張部62の下端部62Bとカーテンエアバッグ50の下縁部との間には、それぞれ絞り流路51、53が形成されている。各絞り流路51、53を介して前席副チャンバ52と前席主チャンバ54とが相互に連通されている。
また、外周非膨張部60の下縁部における前端部には、車幅方向から見た側面視で、台形状をなす前側舌部72が形成されており、この前側舌部72は、窓枠の下縁部(フロントサイドドア76のドアトリム77の上端部)を通るドアベルトラインBLよりも下方側へ延在している(図1参照)。なお、前側舌部72の上下方向に沿った長さは、後述する摩擦部材80による摩擦力(摺動抵抗)が適切に得られる長さであればよく、具体的には20mm以上50mm以下とされている。
そして、前席主チャンバ54の下端前部から前席副チャンバ52の下端部までの所定の領域が、その前側舌部72へ張り出しており、その張り出している部分(絞り流路53が形成されている部分)が、ドアベルトラインBLよりも下方側へ膨張展開する副チャンバ下部となっている。つまり、前側舌部72には、副チャンバの一部である副チャンバ下部が含まれており、以下において、「前側舌部72」と「副チャンバ下部」とは同義である。
後席主チャンバ58は、後席乗員Prの頭部PrHと車室の側部(リヤサイドガラス18)との間に膨張展開し、少なくとも側面衝突の際に後席乗員Prの頭部PrHを拘束及び保護するようになっている(図1参照)。後席副チャンバ56は、前席主チャンバ54と後席主チャンバ58との間に膨張展開し、斜め衝突及びロールオーバの際に後席乗員Prの頭部PrHを拘束及び保護するようになっている。
なお、後席副チャンバ56は、カーテンエアバッグ50の上部側で前後方向に延在する非膨張部64によってガス供給通路55と仕切られている。そして、この後席副チャンバ56は、非膨張部64の前後方向略中間部からカーテンエアバッグ50の後方下側へ延在するクランク形状の非膨張部66によって上チャンバ56Aと下チャンバ56Bとに仕切られている。
非膨張部66の前端部66Aは、非膨張部64の前後方向略中間部に接続され、非膨張部66の後端部66Bは、カーテンエアバッグ50の下縁部へ向けて延在して、外周非膨張部60に接続されている。そして、非膨張部64の後端部64Bと非膨張部66の後端部66Bとの間には、絞り流路59が形成されており、絞り流路59を介して上チャンバ56Aと後席主チャンバ58とが相互に連通されている。つまり、後席主チャンバ58から絞り流路59を経て上チャンバ56Aへガスが供給されるようになっている。
一方、非膨張部64の前端部64Fは、略「C」字状に湾曲されており、その先端部64Aは後方へ向けて延在している。そして、下チャンバ56Bは、カーテンエアバッグ50の前後方向略中間部に形成された略逆「V」字形状の非膨張部68によって前席主チャンバ54と仕切られている。非膨張部68の前端部68Aは、カーテンエアバッグ50の下縁部へ向けて延在し、外周非膨張部60に接続されている。そして、非膨張部68の後端部68Bは、後方へ向けて延在している。
つまり、非膨張部64の前端部64Fから先端部64Aまでの領域と、非膨張部68の上端部68Uから後端部68Bまでの領域と、が上下に略平行に並んでいる。そして、非膨張部68の上端部68Uと非膨張部64の前端部64Fとの間には、絞り流路57が形成されており、絞り流路57を介して下チャンバ56Bと前席主チャンバ54とが相互に連通されている。すなわち、前席主チャンバ54から絞り流路57を経て下チャンバ56Bへガスが供給されるようになっている。
また、外周非膨張部60の後席副チャンバ56(下チャンバ56B)の下端部に対応する部位には、車幅方向から見た側面視で、台形状をなす後側舌部74が形成されており、この後側舌部74は、ドアベルトラインBLよりも下方側へ延在している(図1参照)。なお、後側舌部74の上下方向に沿った長さも、後述する摩擦部材80による摩擦力(摺動抵抗)が適切に得られる長さであればよく、具体的には20mm以上50mm以下とされている。
そして、後席副チャンバ56(下チャンバ56B)の下端部における所定の領域が、その後側舌部74へ張り出しており、その張り出している部分が、ドアベルトラインBLよりも下方側へ膨張展開する副チャンバ下部となっている。つまり、後側舌部74には、副チャンバの一部である副チャンバ下部が含まれており、以下において、「後側舌部74」と「副チャンバ下部」とは同義である。
また、カーテンエアバッグ50の上縁部には、複数の固定タブ46が上方側へ向かって延設されている。各固定タブ46は、カーテンエアバッグ50の基布と同様の基布が略矩形状に切り出されて形成されたものであり、カーテンエアバッグ50の上縁部における外周非膨張部60と縫製されることで結合されている。なお、各固定タブ46は、カーテンエアバッグ50の上縁部における外周非膨張部60から一体に延出された構成とされていてもよい。
また、図1に示されるように、各固定タブ46は、車室の側部の上端部であるルーフサイド部20に位置するようになっており、フロントピラー(以下「Aピラー」という)24の後端部(Aピラー24とルーフサイドレール22との境界部分)と、リヤピラー(以下「Cピラー」という)26の前端部(Cピラー26とルーフサイドレール22との境界部分)と、を含むルーフサイドレール22に固定されている。
つまり、各固定タブ46は、例えば図示しないクリップ、ボルト及びナット等の締結具(固定具)によって、Aピラー24の後端部からCピラー26の前端部に至るルーフサイドレール22に固定されている。そして、カーテンエアバッグ50は、略前後方向を軸方向とするロール状に折り畳まれて長尺状に形成された状態で、インフレータ42と共にルーフサイド部20に収納される構成になっている。
上記のような構成とされた車両用カーテンエアバッグ装置40では、インフレータ42が作動すると、インフレータ42から噴出されたガスが接続通路48及びガス供給通路55を通って前席主チャンバ54及び後席主チャンバ58に供給される。これにより、前席主チャンバ54が、前席乗員Pfの頭部PfHとフロントサイドガラス16との間に膨張展開し、後席主チャンバ58が、後席乗員Prの頭部PrHとリヤサイドガラス18との間に膨張展開する。
また、前席主チャンバ54に供給されたガスの一部が、絞り流路51、53を通って前席副チャンバ52に供給されるとともに、絞り流路57を通って後席副チャンバ56の下チャンバ56Bに供給される。そして、後席主チャンバ58に供給されたガスの一部が、絞り流路59を通って後席副チャンバ56の上チャンバ56Aに供給される。これにより、前席副チャンバ52及び後席副チャンバ56が、前席主チャンバ54及び後席主チャンバ58よりも遅れて膨張し始める。
これは、斜め衝突及びロールオーバの際には、側面衝突の際と比較して、前席乗員Pfの頭部PfH及び後席乗員Prの頭部PrHがカーテンエアバッグ50と接触するタイミングが遅れるためである。つまり、側面衝突時には、前席副チャンバ52及び後席副チャンバ56の膨張が完了する前に、前席乗員Pfの頭部PfH及び後席乗員Prの頭部PrHが、前席主チャンバ54及び後席主チャンバ58に接触して拘束及び保護される構成になっている。
このように、前席乗員Pfの頭部PfH及び後席乗員Prの頭部PrHが、前席主チャンバ54及び後席主チャンバ58に拘束及び保護されるタイミングでは、前席主チャンバ54及び後席主チャンバ58の内圧が、前席副チャンバ52及び後席副チャンバ56の内圧よりも高くなっている。
また、図1、図2に示されるように、前席副チャンバ52の外面には、前席副チャンバ52の剛性を向上させるための補強帯70が設けられている。補強帯70は、カーテンエアバッグ50を構成する基布と同等の布で構成されており、所定の幅で、前席副チャンバ52の外面における上端部から下端部付近まで直線状に設けられている。
すなわち、補強帯70の上端部70Aは、最前端部の固定タブ46と共にAピラー24の後端部に固定され、補強帯70の下端部70Bは、非膨張部62の下端部62Bに縫製によって固定されている。なお、補強帯70の下端部70Bは、非膨張部62の下端部62B近傍の基布に縫製によって固定してもよい。
また、補強帯70が、前席副チャンバ52の外面のみに設けられているのは、その前席副チャンバ52に対する支持剛性が、前席主チャンバ54、後席副チャンバ56、後席主チャンバ58よりも低いためである。つまり、前席主チャンバ54及び後席副チャンバ56は、Bピラー28に支持され易く、後席主チャンバ58は、Cピラー26に支持され易いが、前席副チャンバ52は、Aピラー24では支持され難いからである。
また、図2に示されるように、前側舌部72の外面には、摩擦部材80としての前側布82が縫製又は熱溶着等によって設けられている。前側布82は、カーテンエアバッグ50を構成する基布と同等の布で構成されており、その基布よりも摩擦係数の大きい外面を有している。つまり、前側布82の外面には、カーテンエアバッグ50の表面に塗布されるコーティング材よりも摩擦係数の大きいコーティング材が塗布されている。
同様に、後側舌部74の外面には、摩擦部材80としての後側布84が縫製又は熱溶着等によって設けられている。後側布84は、カーテンエアバッグ50を構成する基布と同等の布で構成されており、その基布よりも摩擦係数の大きい外面を有している。つまり、後側布84の外面にも、カーテンエアバッグ50の表面に塗布されるコーティング材よりも摩擦係数の大きいコーティング材が塗布されている。
なお、前側布82は、前側舌部72と合同となる台形状に形成されているが、この台形状に限定されるものではない。同様に、後側布84も、後側舌部74と合同となる台形状に形成されているが、この台形状に限定されるものではない。但し、前側布82及び後側布84は、それぞれ前側舌部72及び後側舌部74の下縁部から下方側へ突出しない形状に形成される。
また、前側布82及び後側布84は、ロール状に巻くことができるのであれば、薄い布状に形成されたゴム材などで構成されていてもよい。前側布82及び後側布84をゴム材とすれば、当然ながら、カーテンエアバッグ50の基布よりも摩擦係数の大きい外面を有することとなる。この摩擦部材80(前側布82及び後側布84)により、ドアトリム77に対する前側舌部72及び後側舌部74の摩擦力(摺動抵抗)が得られるようになっている。
以上のような構成とされた本実施形態に係る車両用カーテンエアバッグ装置40において、次にその作用について説明する。すなわち、補強帯70が設けられた前席副チャンバ52の作用について説明する。
例えば、自動車10がロールオーバしたことをロールオーバセンサ38が検知すると、ロールオーバセンサ38からエアバッグECU32へロールオーバ信号が送られる。エアバッグECU32にロールオーバ信号が入力されると、エアバッグECU32は、左右のインフレータ42を作動させ、左右のカーテンエアバッグ50内にガスを瞬時に噴出させる。
これにより、カーテンエアバッグ50が膨張展開し始める。すなわち、まずガス供給通路55を通って供給されたガスにより、前席主チャンバ54が膨張展開する。次いで前席主チャンバ54から絞り流路51、53を通って前席副チャンバ52へガスが供給され、その前席副チャンバ52が膨張展開するとともに、その下端部及び前側布82(前側舌部72)が、ドアベルトラインBLよりも下方側へ展開する。
ここで、前席副チャンバ52の外面には、補強帯70が、その外面における上端部から下端部付近まで直線状に設けられている。つまり、前席副チャンバ52の剛性が向上されている。したがって、図3に示されるように、自動車10のロールオーバ時に、前席乗員Pfの頭部PfHにより、膨張展開したカーテンエアバッグ50に対して車幅方向外側へ荷重が加えられても、前席副チャンバ52の車幅方向外側への変形量を低減させることができる。換言すれば、前席副チャンバ52の車幅方向外側への変形を抑制することができる。
なお、図3では、カーテンエアバッグ50の車幅方向外側への変形量を誇張して描いており、実際には図示のものよりも車幅方向外側への変形量は小さい。また、前側舌部72の外面に設けられた前側布82が、フロントサイドドア76のドアトリム77に接触可能となっており、その前側布82の外面の摩擦係数は、カーテンエアバッグ50を構成する基布の摩擦係数よりも大きくされている。
したがって、図3に示されるように、前席乗員Pfの頭部PfHにより、膨張展開したカーテンエアバッグ50に対して車幅方向外側へ荷重が加えられても、ドアトリム77に接触している前側布82により、前側舌部72が上方側へ滑り難い。これにより、補強帯70による前席副チャンバ52の車幅方向外側への変形量低減効果が薄れるのを抑制することができる。つまり、前席乗員Pfの頭部PfHによるカーテンエアバッグ50の車幅方向外側への変形量を効果的に低減させることができる。
また、上記の通り、前側布82により、前側舌部72が上方側へ滑り難いため、その前側舌部72を単に下方側へ延在させて車幅方向外側への突出防止性能を向上させている従来の構成に比べて、カーテンエアバッグ50のバッグ丈が大きくなることを抑制することができる。
具体的には、前側舌部72の上下方向に沿った長さが20mm以上50mm以下とされている。したがって、その前側舌部72の上下方向に沿った長さが50mmを超えている場合(例えば100mmとされている場合)に比べて、カーテンエアバッグ50のバッグ丈が大きくなることを抑制することができる。これにより、カーテンエアバッグ50を制作する際、1枚の基布からの取り数が少なくなることを抑制することができる。
また、これにより、カーテンエアバッグ50の容量増加を抑制することができるため、高出力のインフレータが不要となる。よって、カーテンエアバッグ50の急激な膨張展開による前席乗員Pfへの加害性を低減させることができるとともに、カーテンエアバッグ50の製造コストの増加を抑制することができ、結果的に車両用カーテンエアバッグ装置40全体の製造コストの増加を抑制することができる。
また、補強帯70の上端部70Aは、カーテンエアバッグ50の上縁部に設けられた固定タブ46と共に締結具(固定具)によってAピラー24の後端部に固定され、補強帯70の下端部70Bは、非膨張部62の下端部62Bに縫製によって固定されている。したがって、例えば補強帯70の上端部70Aをカーテンエアバッグ50の上縁部(外周非膨張部60)に縫製によって固定する場合に比べて、補強帯70をカーテンエアバッグ50に組み付け易く、このような構成によっても、カーテンエアバッグ50の製造コストの増加を抑制することができる。
なお、図4に示されるように、補強帯70の下端部70Bは、非膨張部62の下端部62Bの前方側を通って前側舌部72の下縁部まで延在させてもよく、例えば摩擦部材80と共に前側舌部72の外面に縫製によって固定されてもよい。但し、補強帯70は、できる限り短尺で形成することが好ましく、図1、図2に示されるように、非膨張部62の下端部62Bまでとする方が好ましい。
以上、本実施形態に係る車両用カーテンエアバッグ装置40について、図面を基に説明したが、本実施形態に係る車両用カーテンエアバッグ装置40は、図示のものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、適宜設計変更可能なものである。例えば、補強帯70、前側布82及び後側布84は、カーテンエアバッグ50を構成する基布とは異なる布で構成されていてもよい。
10 自動車(車両)
40 車両用カーテンエアバッグ装置
50 カーテンエアバッグ
52 前席副チャンバ(副チャンバ)
54 前席主チャンバ(主チャンバ)
62 非膨張部
62B 下端部
70 補強帯
70A 上端部
70B 下端部
72 前側舌部(副チャンバ下部)
77 ドアトリム
80 摩擦部材
BL ドアベルトライン
Pf 前席乗員(乗員)
PfH 頭部

Claims (2)

  1. 少なくとも車両の横転時に、乗員の頭部を保護する主チャンバを経てガスが供給されることにより、該主チャンバよりも車両前方側へ膨張展開する副チャンバと、ドアベルトラインよりも車両下方側へ膨張展開する副チャンバ下部と、を有するカーテンエアバッグと、
    前記副チャンバの外面における上端部から下端部付近まで直線状に設けられた補強帯と、
    前記副チャンバ下部の外面に設けられ、ドアトリムと接触可能な外面の摩擦係数が、前記カーテンエアバッグを構成する基布の摩擦係数よりも大きくされた摩擦部材と、
    を備えた車両用カーテンエアバッグ装置。
  2. 前記補強帯の上端部は、前記カーテンエアバッグの上縁部と共に固定具によって固定され、
    前記補強帯の下端部は、前記主チャンバと前記副チャンバとを仕切る非膨張部の下端部又は前記副チャンバ下部に固定されている請求項1に記載の車両用カーテンエアバッグ装置。
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