JP2023071099A - 熱伝導部材 - Google Patents

熱伝導部材 Download PDF

Info

Publication number
JP2023071099A
JP2023071099A JP2021183709A JP2021183709A JP2023071099A JP 2023071099 A JP2023071099 A JP 2023071099A JP 2021183709 A JP2021183709 A JP 2021183709A JP 2021183709 A JP2021183709 A JP 2021183709A JP 2023071099 A JP2023071099 A JP 2023071099A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal plate
wick
heat
member according
housing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021183709A
Other languages
English (en)
Inventor
大志 福居
Taishi Fukui
建智 王
Chien Chih Wang
川展 黄
Chuanzhan Huang
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chaun Choung Technology Corp
Original Assignee
Chaun Choung Technology Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chaun Choung Technology Corp filed Critical Chaun Choung Technology Corp
Priority to JP2021183709A priority Critical patent/JP2023071099A/ja
Publication of JP2023071099A publication Critical patent/JP2023071099A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Cooling Or The Like Of Electrical Apparatus (AREA)

Abstract

Figure 2023071099000001
【課題】熱輸送効率を維持しつつ、容易に製造可能である熱伝導部材を提供する。
【解決手段】上下に配置された第1金属板1及び第2金属板2を有する筐体10と、筐体の内部の空間101に配置された作動媒体と、空間に配置されて少なくとも一部が第1金属板及び第2金属板の少なくとも一方とウィック構造体と、前記空間に配置される複数の柱部40と、前記空間を閉鎖する閉鎖部と、を有する。ウィック構造体は、第1方向に延びるとともに第1方向と交差する第2方向に配列される複数のウィック部31を有し、複数のウィック部の少なくとも1つは、第1方向の一端が第1方向に前記閉鎖部と間隙をあけて対向する熱伝導部材。
【選択図】図4

Description

本発明は、熱伝導部材に関する。
従来の放熱モジュールは、コンテナを有する。コンテナには、作動液が封入されている。そして、コンテナの内部には、蒸気流路を挟んで並ぶ複数のウィック部と、ウィック部の間に設けられた柱部とを有する。
コンテナは、熱源と接触して配置される。作動液は、蒸発部で熱源によって加熱されて蒸発する。作動液の蒸気は、蒸気流路を流れ、凝縮部で冷却されて凝縮する。そして、凝縮した作動液は、ウィック部に浸透し、蒸発部に還流する(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2018/116951号
しかしながら、上記のような放熱モジュールは、コンテナ内部の内周の全周に渡ってウィック部が配置されるため、コンテナ内部の脱気及び作動液の注入が困難になる。また、脱気及び作動液の注入が困難であることで、製造に多くの手間と時間を要する。
本発明は、熱輸送効率を維持しつつ、容易に製造可能である熱伝導部材を提供することを目的とする。
本発明の例示的な熱伝導部材は、上下に配置された第1金属板及び第2金属板を有する筐体と、第1金属板と第2金属板の間に形成された空間の内部に配置された作動媒体と、空間に配置されて少なくとも一部が第1金属板及び第2金属板の少なくとも一方と接触するウィック構造体と、空間に配置されて上下方向に延びる複数の柱部と、空間を閉鎖する閉鎖部と、を有する。ウィック構造体は、第1方向に延びるとともに第1方向と交差する第2方向に配列される複数のウィック部を有する。複数のウィック部の少なくとも1つは、第1方向の一端が第1方向に閉鎖部と間隙をあけて対向する。
本発明によると、熱輸送効率を維持しつつ、容易に製造可能である熱伝導部材を提供することができる。
図1は、本発明にかかる熱伝導部材の斜視図である。 図2は、図1に示す熱伝導部材の厚み方向と直交する平面で切断した断面図である。 図3は、図2に示す熱伝導部材のIII-III線で切断した概略断面図である。 図4は、図2に示す熱伝導部材をIV-IV線で切断した概略断面図である。 図5は、閉鎖部50を拡大した拡大平面図である。 図6は、第1変形例の熱伝導部材の厚み方向と直交する平面で切断した断面図である。 図7は、第2変形例の熱伝導部材の厚み方向と直交する平面で切断した断面図である。 図8は、図7に示す熱伝導部材をIIX-IIX線で切断した断面図である。 図9は、第3変形例の熱伝導部材の厚み方向と直交する平面で切断した断面図である。
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。熱伝導部材100は、平面視長方形状である。図面において、筐体10の厚み方向が重力方向と重なる。
また、熱伝導部材100を厚み方向から見たときの熱伝導部材100の長手方向を第1方向D1、短手方向を第2方向D2とする。すなわち、第1方向D1は筐体10の長辺に沿う方向であり、第2方向D2は筐体10の短辺に沿う方向である。ただし、これは、あくまで説明の便宜のために方向を定義したものであり、本発明にかかる熱伝導部材100の製造時及び使用時の向きを限定するものではない。
また、本明細書において平行、と表現する場合、数学的に厳密に平行である場合のみを指すものではなく、例えば本発明における効果を奏する程度に平行である場合を含む。
<熱伝導部材100>
図1は、本発明の例示的な実施形態に係る熱伝導部材100の斜視図である。図2は、図1に示す熱伝導部材100の厚み方向と直交する平面で切断した断面図である。図3は、図2に示す熱伝導部材100のIII-III線で切断した概略断面図である。図4は、図2に示す熱伝導部材100をIV-IV線で切断した概略断面図である。なお、図3において、黒矢印は、作動媒体20が気化して生成される作動蒸気20G(以下、作動蒸気20Gと称する)の流れを示し、白抜き矢印は、液状の作動媒体20(以下、作動液20Lと称する)の流れを示す。
熱伝導部材100は、筐体10と、作動媒体20と、ウィック構造体30と、柱部400と、閉鎖部50と、を有する。筐体10は、内部に空間101を有する。作動媒体20は、空間101の内部に配置される。すなわち、作動媒体20は、後述する第1金属板1と第2金属板2との間に形成された空間101の内部に配置される。
熱伝導部材100は、発熱体Htと接触して配置され、発熱体Htから熱が伝達される。熱伝導部材100では、発熱体Htから伝達された熱によって、空間101内の作動媒体20が状態変化される。作動媒体20は、空間101内を移動し、移動に伴って熱伝導部材100の外部に熱を放出する。その結果として、発熱体Htの温度上昇が抑制される。つまり、熱伝導部材100は、作動媒体20が状態変化するときの潜熱を利用して、熱を運搬するとともに外部に放出する。
<筐体10>
筐体10は厚み方向から見て、長方形状である。筐体10は、第1金属板1と、第1金属板1の上方に配置される第2金属板2と、を有する。すなわち、筐体10は、上下に配置された第1金属板1及び第2金属板2を有する。
<第1金属板1及び第2金属板2>
第1金属板1及び第2金属板2は、例えば、銅等の熱伝導性の高い金属又はこれらの合金で形成された板材である。例えば、銅よりも弾性係数(例えば、ヤング率)が高い金属の表面に銅メッキを施して第1金属板1及び第2金属板2を形成してもよい。
また、銅以外の一定以上の熱伝導度を有する金属を用いてもよい。銅以外の金属としては、例えば、鉄、アルミニウム、亜鉛、銀、金、マグネシウム、マンガン、及びチタンなどのいずれかの金属、又は、上述のいずれかの金属を含む合金(真鍮、ジェラルミン、ステンレス鋼など)を挙げることができるが、これに限定されない。銅よりも弾性係数(例えば、ヤング率)が高い金属を採用することで、筐体10の剛性を高めることができる。
第1金属板1は、厚み方向から見て、長方形の板材である。第1金属板1の長手方向は、第1方向D1である。本実施形態の第1金属板1は、長方形状であるが、この形状に限定されず、例えば、平面視において多角形、円形、楕円形等であってもよい。
第2金属板2は、第1金属板1の上部に配置される。第2金属板2は、厚み方向から見て、長方形の板材である。第2金属板2の長手方向は、第1方向D1である。本実施形態の第2金属板2は、長方形状であるが、この形状に限定されず、例えば、平面視において多角形、円形、楕円形等であってもよい。第2金属板2は、下面21の外周部から下方に延びる側壁部22を有する。側壁部22は厚み方向に延びる筒体である。第2金属板2と側壁部22とを単一の部材として形成してもよく、別部材により形成してろうづけ、溶接等の接合方法で接合してもよい。
筐体10において、第1金属板1の上面11の外周部と側壁部22の下面221とが接合される。これにより、第1金属板1の上面11、第2金属板2の下面21及び側壁部22で囲まれた空間101が形成される。なお、第1金属板1が上面11の外周部から上方に延びる側壁部を有し、第2金属板2の側壁部22と接合して空間101を形成してもよい。
<作動媒体20>
作動媒体20は、温度によって、作動液20L又は作動蒸気20Gに状態変化する。このとき、空間101は、作動液20L又は作動蒸気20Gが外部に漏れない程度及び外部の異物が内部に進入しない程度の密閉度で形成される。さらに説明すると、第1金属板1の上面11と第2金属板2の側壁部22の下面221とは、上述した程度の密閉度を確保できる接合方法で、接合される。第1金属板1の上面11と第2金属板2の側壁部22の下面221との接合方法は、加熱及び加圧することで接合する接合方法、拡散接合、ロウ材を用いた接合等を挙げることができるが、これに限定されない。
本実施形態にかかる熱伝導部材100の空間101の内部は、例えば大気圧よりも気圧が低い減圧状態に維持される。空間101が減圧状態であることにより、空間101に収容される作動媒体20の沸点が降下し、作動媒体20の状態変化が発生しやすくなる。作動媒体20の状態変化による熱の輸送の詳細については、後述する。
<ウィック構造体30>
ウィック構造体30は、筐体10の空間101に配置される。ウィック構造体30は、多孔質の焼結体である。ウィック構造体30を多孔質の焼結体とすることで、作動媒体20が流動する空隙(不図示)が形成されるため、作動媒体20が流動しやすくなる。これにより、熱輸送効率が高くなる。なお、ウィック構造体30は、多孔質体に限定されず、メッシュで形成してもよい。ウィック構造体30としては、作動液20Lに対して、毛細管力を作用させることができる空隙を有する構造を広く採用することができる。
ウィック構造体30は、第1金属板1の上面11及び第2金属板2の下面21に接触して配置され、空間101に臨む。なお、本明細書において、空間101に「臨む」とは、空間101と「向かい合う」ことを指す。ウィック構造体30は、第1金属板1の上面11及び第2金属板2の下面21の一方と接触する構成であってもよい。このように構成することで、ウィック構造体30は、空間101の変形を抑制する柱部40を補助する。なお、ウィック構造体30は、空間101に配置されて少なくとも一部が第1金属板1及び第2金属板2の少なくとも一方と接触する。
ウィック構造体30は、3個のウィック部31を有する。ウィック部31は、第1方向D1に延びる長尺状である。ウィック部31は、空間101の第2方向D2に並んで配置される。すなわち、ウィック構造体30は、第1方向D1に延びるとともに第1方向D1と交差する第2方向D2に配列される複数のウィック部31を有する。
ウィック部31同士の間の部分が、作動蒸気20Gが流動する蒸気流動領域102である。また、3個のウィック部31の第1方向D1の閉鎖部50と反対側の端部は、後述する発熱体Htが接触する被加熱領域104に配置される。
ウィック部31は、3個に限定されず、4個以上であってもよい。ウィック部31の少なくとも1つの第1方向D1の端部は、閉鎖部50と間隙103を介して第1方向D1に対向する。すなわち、複数のウィック部31の少なくとも1つは、第1方向D1の一端が第1方向D1に閉鎖部50と間隙をあけて対向する。間隙103には、複数のフィン60が配置される。フィン60の詳細については、後述する。
空間101の閉鎖部50と隣接する部分に間隙103が形成されるため、空間101の内部の空気を吸引するときの空気及び作動媒体20を注入するときの作動媒体の流体抵抗を減らすことができる。これにより、空間101の内部の空気の吸引、及び、作動媒体20の充填を円滑かつ確実に行うことができる。
<柱部40>
柱部40は、第1方向D1に延びる断面略矩形の板状である。図2、図3に示すとおり、複数の柱部40は、空間101の蒸気流動領域102に配置される。すなわち、複数の柱部40は、空間101に配置されて上下方向に延びる。そして、柱部40は、第1方向D1に隙間をあけて並んで配置される。換言すると、複数の柱部40は、ウィック部31同士の間に配置され、第1方向D1に間隙をあけて並んで配置される。
このように隙間を有することで、作動蒸気20Gが隙間を通過できるため、作動蒸気20Gの流動が促進される。これにより、熱伝導部材100の熱伝導効率が高くなる。
柱部40は、第2金属板2と単一の部材で形成される。柱部40は、例えば、第2金属板2をエッチング又は切削することにより形成される。柱部40の下端部は、第1金属板
1の上面11にろう材を用いて接合される。なお、柱部40は、ろう材による接合以外にも溶接等により第1金属板1と接合されてもよい。また、柱部40を第1金属板1及び第2金属板2とは別体とし、第1金属板1及び第2金属板2と接合してもよい。
柱部40は、第1金属板1及び第2金属板2を支持する。柱部40が、第1金属板1及び第2金属板2を支持することにより、第1金属板1の上面11と第2金属板2の下面21との厚み方向の距離が、一定に保たれる。また、作動媒体20の状態変化により、空間101内の圧力が変化した場合、外部からの力が付与された場合等であっても、筐体10の空間101の変形が抑制される。
本実施形態の熱伝導部材100において、ウィック構造体30が、第1金属板1の上面11及び第2金属板2の下面21に接触する。これにより、ウィック構造体30は、柱部40を補強する役割も果たす。
<作動媒体20>
作動媒体20は、筐体10の空間101に配置される。発熱体Htから熱伝導部材100に伝達された熱によって加熱され、一定の温度(沸点)以上に昇温されると、液体から気体に状態変化する。本実施形態にかかる熱伝導部材100では、作動媒体20として、水を用いるが、これに限定されない。例えば、アルコール化合物、代替フロン、炭化水素化合物、フッ素化炭化水素化合物およびグリコール化合物等を挙げることができる。作動媒体20は、発熱体Htからの熱が伝達されていないときに液体であり、発熱体Htの加熱により蒸発(気化)する材料を広く採用することができる。
図1、図2等に示すとおり、第1金属板1の下面側に発熱体Htが配置される。なお、発熱体Htは、第1金属板1と直接接触してもよいし、伝熱グリス等の伝熱体を介して配置されてもよい。発熱体Htからの熱は、第1金属板1に伝達される。空間101の内部に配置された作動媒体20は、第1金属板1に伝達された発熱体からの熱で液体から気体(蒸気)に状態変化する。つまり、作動媒体20は、空間101の減圧度合、発熱体Htの発熱量、外部に放出可能な熱量等の条件に基づいて決定される。
<閉鎖部50>
図5は、閉鎖部50を拡大した拡大平面図である。図2、図5に示すように、閉鎖部50は、筐体10の第1方向D1の一方の端部、換言すると、筐体10の短辺の一方に設けられる。すなわち、閉鎖部50は、筐体10の一方の短辺を構成する部分に設けられる。閉鎖部50は、連通部51の一部を押し潰して形成される。連通部51は、第1金属板1と単一の部材で形成される第1連通部と、第2金属板2と単一の部材で形成される第2連通部とを有する。第1連通部と第2連通部とは、厚み方向に重ねて配置される。第1連通部と第2連通部とを重ねて配置することで、連通孔510が形成される。熱伝導部材100では、連通孔510を介して、空間101内部の空気が吸引され、作動媒体20が注入される。
そして、連通部51を押し潰すことで、閉鎖部50が形成される。閉鎖部50によって、連通孔510が閉じられる。これにより、空間101が密閉される。すなわち、閉鎖部50は、空間101を閉鎖する。なお、本実施形態において、閉鎖部50は、連通部51の一部を押し潰して形成しているが、これに限定されない。例えば、連通部51を別の部材で埋めて閉鎖した閉鎖部であってもよい。閉鎖部を形成する方法として、連通部51における空気、作動媒体の流動を抑制できる閉鎖方法を広く採用することができる。
<フィン60>
図5に示すように、複数のフィン60は、間隙103に配置される。フィン60は第1方向D1に延びる板状である。各フィン60は、第1金属板1の上面11及び第2金属板2の下面21と接触する。すなわち、閉鎖部50とウィック部31との間隙103には、第1金属板1及び第2金属板2の両方と接触する複数のフィン60を有する。そして、複数のフィン60は、第2方向D2に間隔をあけて配列される。すなわち、複数のフィン60は、第1方向D1に延びるとともに第2方向D2に配列され、フィン60の配列間隔は、ウィック部31の配列間隔よりも狭い。また、複数のフィン60は、第1方向D1に複数個(ここでは、2個)間隔をあけて並ぶ第1列部601と、第1方向D1に第1列部601よりも、1個少ない個数(ここでは、1個)配置される第2列部602とを有する。
なお、本実施形態では、第2列部602は、フィン60を1つ有する構成であるが、これに限定されない。第1列部601のフィン60の個数をn個としたとき、第2列部602のフィン60の個数は(n-1)個である。
すなわち、複数のフィン60は、第1方向D1にn(n>1の整数)個並び、第2方向D2に配列される複数の第1列部601と、隣合う第1列部501の間に配置されて第1方向D1に(n‐1)個並んだ複数の第2列部602と、を構成する。
そして、第1列部601は、第2方向D2に間隔をあけて配列され、第2列部602は第1列部601の間に配置される。第2列部602のフィン60は、第1列部601のフィン60に対して、第1方向D1にずれて配置される。
このように、フィン60を配置することで、連通部51から空間101の空気を吸引するときに、フィン60の隙間を空気が移動できる。これにより、空気が吸引されやすく、空間101内部の空気を効率よく吸引することができる。また、連通部51から作動液20Lを流入させるとき、フィン60によって作動液20Lが閉鎖部50と対向するウィック部31にガイドされる。作動液20Lは、ウィック部31の毛細管力によって移動する。そのため、作動液20Lを注入する速度を上げることができる。これにより、熱伝導部材100の製造に要する時間を減らすことができる。
熱伝導部材100は、以上示した構造を有する。
<熱伝導部材100の動作>
図1~図3に示すとおり、熱伝導部材100は、被加熱領域104と、放熱領域105とを有する。被加熱領域104の下方に、発熱体Htが配置される。放熱領域105は、被加熱領域104と第1方向D1に隣接する。すなわち、筐体10は、第1金属板1及び第2金属板2の少なくとも一方が発熱体Htと接触する被加熱領域104を有し、被加熱領域104は、閉鎖部50から第1方向D1に離れた領域である。
熱伝導部材100において、発熱体Htからの熱が伝達される領域が、被加熱領域104であり、被加熱領域104に隣接する領域が放熱領域105である。そのため、被加熱領域104と放熱領域105との位置は、図1~図3等に限定されない。
このように構成することで、第1方向D1に延びるウィック部31を複数個備えることで、ウィック部31内を作動液20Lの流動によって、長手方向の作動蒸気20Gの移動を促進することができる。これにより、移動しにくい長手方向への作動蒸気20Gの移動を促進できるため、熱伝導部材100の熱伝導効率を高めることができる。
以下に、熱伝導部材100の動作の詳細について説明する。
図2に示すとおり、熱伝導部材100の被加熱領域104に発熱体Htからの熱が伝達される。被加熱領域104に伝達された熱によって、空間101内の作動液20Lは加熱されて蒸発(気化)し、作動蒸気20Gに状態変化する。
作動蒸気20Gの一部は、ウィック構造体30に接触して冷却され、凝縮する。ウィック構造体30は、第1金属板1の上面11及び第2金属板2の下面21よりも表面積が大きく冷却効率が高い。このため、ウィック構造体30を設けることにより、作動蒸気20Gの冷却効率が向上して凝縮が促進される。
ウィック構造体30で凝縮した作動液20Lは、ウィック構造体30に吸収される。また、蒸気流動領域102でも、作動蒸気20Gが冷却されて凝縮し、作動液20Lに状態変化する。蒸気流動領域102で状態変化した作動液20Lもウィック構造体30に吸収される。
作動液20Lは、毛細管現象によってウィック構造体30中を被加熱領域104に向かって移動する。上記のように作動媒体20が状態変化を伴いながら移動することにより、発熱体Ht側から冷却側への熱輸送が連続的に行われる。
上述したとおり、熱伝導部材100は発熱体Htで発生した熱を運搬して、発熱体Htの熱を放熱する。なお、放熱領域105には放熱性を向上させるために、放熱フィンやヒートシンク等の熱交換手段(図示せず)が熱的に接続して配置されてもよい。その場合、熱交換手段に冷却媒体を流してもよい。冷却媒体は、例えば水であってもよいし、油であってもよく、空気でもよい。熱伝導部材100は、例えば、スマートフォン、タブレットPC、ノートパソコン等の機器に配置される。この場合、発熱体Htとして、例えば、CPU、カメラユニット、バッテリー、ディスプレイパネル等を挙げることができる。
<第1変形例>
図6は、第1変形例の熱伝導部材100aの厚み方向と直交する平面で切断した断面図である。図6に示す熱伝導部材100aでは、ウィック構造体30aが接続ウィック部32を有する。熱伝導部材100aのこれ以外の点は、図2等に示す熱伝導部材100と同じである。そのため、熱伝導部材100aの熱伝導部材100と実質上同じ部分には同じ符号を付すとともに、実質上同じ部分の詳細な説明は省略する。
図6に示すように、ウィック構造体30aは、接続ウィック部32を有する。接続ウィック部32は、第2方向D2に延びる。接続ウィック部32は、ウィック部31同士を接続する。すなわち、ウィック構造体30aは、第2方向D2に沿って延びウィック部31同士を接続する接続ウィック部32を有する。接続ウィック部32は、閉鎖部50から第1方向D1に離れて配置される。なお、本実施形態の熱伝導部材100において、接続ウィック部32は、空間101において、閉鎖部50と第1方向D1の反対側の端部に配置される。すなわち、接続ウィック部32は、ウィック部31の第1方向D1の他端と接続する。さらに説明すると、接続ウィック部32は、被加熱領域104に設けられる。
このように接続ウィック部32を有することで、第2方向D2の両端のウィック部31内部を移動してきた作動液20Lが接続ウィック部32によって被加熱領域104の中央部に向かって移動する。これにより、効率よく作動液20Lを被加熱領域104に送ることができる。その結果、熱伝導部材100aの熱伝導効率を高めることができる。
なお、接続ウィック部32は、ウィック部31の第1方向D1の端部を接続しているが、これに限定されない。例えば、端部よりもずれた位置に設けられてもよい。
<第2変形例>
図7は、第2変形例の熱伝導部材100bの厚み方向と直交する平面で切断した断面図である。図8は、図7に示す熱伝導部材100bをIIX-IIX線で切断した断面図である。図8に示す熱伝導部材100bでは、ウィック構造体30bの接続ウィック部32bが、図6に示す熱伝導部材100aの接続ウィック部32と異なる。熱伝導部材100bのこれ以外の点は、図6に示す熱伝導部材100aと同じである。そのため、熱伝導部材100bの熱伝導部材100aと実質上同じ部分には同じ符号を付すとともに、実質上同じ部分の詳細な説明は省略する。
図7に示すように、ウィック構造体30bは、接続ウィック部32bを有する。接続ウィック部32bは、空間101において、第1方向D1の中央部に設けられる。接続ウィック部32bは、ウィック部31の第1方向D1の閉鎖部50側の端部より、閉鎖部50から離れた位置に形成されている。すなわち、接続ウィック部32bは、ウィック部31の第1方向D1の一端に対して第1方向D1の他端側に離れて配置される。
図8に示すように、接続ウィック部32bは、第1金属板1の上面11と接触するとともに、第2金属板2の下面21と間隔106をあけて厚み方向に対向する。すなわち、接続ウィック部32bは、第1金属板1及び第2金属板2の少なくとも一方と接触する。
接続ウィック部32bと第1金属板2の下面21との間隔106は、作動蒸気20Gが流動する、蒸気流動領域102の一部を構成する。このように構成することで、接続ウィック部32bのウィック部31を連結する部分において、空間101に間隔を形成することができるため、蒸気の流路を確保することができる。これにより、熱伝導部材100bの熱伝導効率を高めることができる。また、接続ウィック部32bが配置されている部分において蒸気を移動させることができるため、接続ウィック部32bの位置の自由度を高めることができ、熱伝導部材100bの形状の自由度を高めることができる。また、閉鎖部50とウィック部31との間に間隙103を有することで、蒸気が流動しやすい。これにより、熱伝導部材100bの熱交換効率を高めることができる。
なお、本実施形態において、接続ウィック部32bは、第2金属板2の下面21との間に間隔106を有するが、これに限定されない。例えば、第1金属板1の上面11との間に間隔をあけて配置されてもよい。さらには、第1金属板1の上面11及び第2金属板2の下面21の両方に間隔をあけて配置されてもよい。
<第3変形例>
図9は、第3変形例の熱伝導部材100cの厚み方向と直交する平面で切断した断面図である。図9に示す熱伝導部材100cでは、柱部40cの形状が、図6等に示す柱部40aと異なる。熱伝導部材100cのこれ以外の点は、図6等に示す熱伝導部材100aと同じである。そのため、熱伝導部材100cの熱伝導部材100aと実質上同じ部分には同じ符号を付すとともに、実質上同じ部分の詳細な説明は省略する。
図9に示すように、柱部40cは、円柱形である。つまり、複数の柱部40cの少なくとも一部は、厚み方向から見た形状が円形の棒状である。なお、柱部40cは、厚み方向から見て楕円形の棒状であってもよく、多角形の棒状であってもよい。
図9に示す熱伝導部材100cでは、第1方向D1に第1の間隔L1で並んで配置されるとともに、第2方向D2に第2の間隔L2で並んで配置される。熱伝導部材100cでは、第1の間隔L1と第2の間隔L2とは、等しいが異なる長さであってもよい。また、第1方向D1及び第2方向D2と一定の角度傾いた方向にそれぞれ、並んで配置されてもよい。さらには、直角以外で交差する方向にそれぞれ一定の間隔で並んで配置されてもよい。
図9では、交差する2方向のそれぞれに等間隔で並んでいるが、これに限定されない。柱部40cは、蒸気流動領域102に複数個、分散して配置されてもよい。すなわち、柱部40cは、厚み方向と直交する平面において分散して配置されてもよい。なお、分散とは、平面に規則的に又は不規則に配置される状態を示す。このように、柱部40cを配置することで、空間101の厚み方向の剛性を維持することができるとともに、蒸気流動領域102において、蒸気が移動しやすい。これにより、熱伝導部材100cの熱交換効率を高めることができる。
そして、複数の柱部40cは、ウィック部31の第2方向D2の一方の面と接触する柱部40cを有する。また、複数の柱部40cは、ウィック部31の第2方向D2の他方の面と接触する柱部40cを有する。すなわち、柱部40cは、ウィック部の端面の少なくとも一部と接触する。
また、複数の柱部40cには、接続ウィック部32の第1方向D1の閉鎖部50側の面と接触する柱部40c1を有する。なお、接続ウィック部32の第1方向D1の閉鎖部50と反対側の面と接触してもよい。すなわち、前記接続ウィック部の第1方向D1の少なくとも一方の端面は、柱部40c1と接触する。
このように構成することで、ウィック構造体30aの第1方向D1及び第2方向D2の位置決めができる。これにより、筐体10を構成する第1金属板1にウィック構造体30aを保持するための凹部を形成しなくてもよく、熱伝導部材の製造工程を少なくすることができる。また、柱部40cで押さえられてウィック構造体30aが移動しにくいため、蒸気流動領域102の変形を抑制できる。その結果、作動蒸気20Gの移動が制限されにくく、熱伝導部材100cの熱伝導効率を高めることができる。
以上、本発明の実施形態を説明した。なお、本発明の範囲は上述の実施形態に限定されない。本発明は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で上述の実施形態に種々の変更を加えて実施することができる。また、上述の実施形態で説明した事項は、矛盾を生じない範囲で適宜任意に組み合わせることができる。
各種発熱体の冷却に利用することができる。
1 第1金属板
2 第2金属板
10 筐体
11 上面
20 作動媒体
20G 作動蒸気
20L 作動液
21 下面
22 側壁部
30 ウィック構造体
30a ウィック構造体
30b ウィック構造体
31 ウィック部
32 接続ウィック部
32b 接続ウィック部
40 柱部
40c 柱部
50 閉鎖部
51 連通部
60 フィン
100 熱伝導部材
100a 熱伝導部材
100b 熱伝導部材
100c 熱伝導部材
101 空間
102 蒸気流動領域
103 間隙
104 被加熱領域
105 放熱領域
221 下面
400 柱部
510 連通孔
601 第1列部
602 第2列部

Claims (12)

  1. 上下に配置された第1金属板及び第2金属板を有する筐体と、
    前記第1金属板と前記第2金属板との間に形成された空間の内部に配置された作動媒体と、
    前記空間に配置されて少なくとも一部が前記第1金属板及び前記第2金属板の少なくとも一方と接触するウィック構造体と、
    前記空間に配置されて上下方向に延びる複数の柱部と、
    前記空間を閉鎖する閉鎖部と、を有し、
    前記ウィック構造体は、
    第1方向に延びるとともに前記第1方向と交差する第2方向に配列される複数のウィック部を有し、
    前記複数のウィック部の少なくとも1つは、前記第1方向の一端が前記第1方向に前記閉鎖部と間隙をあけて対向する熱伝導部材。
  2. 前記ウィック構造体は、
    前記第2方向に沿って延び前記ウィック部同士を接続する接続ウィック部を有し、
    前記接続ウィック部は、前記ウィック部の前記第1方向の一端に対して前記第1方向の他端側に離れて配置される請求項1に記載の熱伝導部材。
  3. 前記接続ウィック部は、前記第1金属板及び第2金属板の少なくとも一方と接触する請求項2に記載の熱伝導部材。
  4. 前記接続ウィック部は、前記ウィック部の前記第1方向の他端と接続する請求項2又は請求項3に記載の熱伝導部材。
  5. 前記閉鎖部と前記ウィック部との前記間隙には、前記第1金属板及び前記第2金属板の両方と接触する複数のフィンを有し、
    前記複数のフィンは、前記第1方向に延びるとともに前記第2方向に配列され、
    前記複数のフィンの配列間隔は、前記ウィック部の配列間隔よりも狭い請求項1から請求項4のいずれかに記載の熱伝導部材。
  6. 複数の前記フィンは、
    前記第1方向にn(n>1の整数)個並び、前記第2方向に配列される複数の第1列部と、
    隣合う前記第1列部の間に配置されて前記第1方向に(n‐1)個並んだ複数の第2列部と、を構成し、
    前記第2列部のフィンは、前記第1列部のフィンに対して前記第1方向にずれて配置される請求項5に記載の熱伝導部材。
  7. 前記柱部は、前記ウィック部の端面の少なくとも一部と接触する請求項1から請求項6のいずれかに記載の熱伝導部材。
  8. 前記柱部は、少なくとも前記第1方向に隙間をあけて並んで配置される請求項1から請求項7のいずれかに記載の熱伝導部材。
  9. 前記柱部は、厚み方向と直交する平面において分散して配置される請求項1から請求項8のいずれかに記載の熱伝導部材。
  10. 前記柱部は、前記第1方向に第1の間隔で並んで配置されるととともに、前記第2方向に第2の間隔で並んで配置される請求項9に記載の熱伝導部材。
  11. 前記筐体の厚み方向から見て、前記筐体は、長方形状であり、
    前記閉鎖部は、前記筐体の一方の短辺を構成する部分に設けられ、
    前記第1方向は前記筐体の長辺に沿う方向であり、前記第2方向は前記筐体の短辺に沿う方向である請求項1から請求項10のいずれかに記載の熱伝導部材。
  12. 前記筐体は、前記第1金属板及び前記第2金属板の少なくとも一方に発熱体が接触する被加熱領域を有し、
    前記被加熱領域は、前記閉鎖部から前記第1方向に離れた領域である請求項11に記載の熱伝導部材。
JP2021183709A 2021-11-10 2021-11-10 熱伝導部材 Pending JP2023071099A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021183709A JP2023071099A (ja) 2021-11-10 2021-11-10 熱伝導部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021183709A JP2023071099A (ja) 2021-11-10 2021-11-10 熱伝導部材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023071099A true JP2023071099A (ja) 2023-05-22

Family

ID=86395304

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021183709A Pending JP2023071099A (ja) 2021-11-10 2021-11-10 熱伝導部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023071099A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11536518B2 (en) Fabrication method for loop heat pipe
TWI678508B (zh) 散熱模組
JP6233125B2 (ja) ループ型ヒートパイプとその製造方法、及び電子機器
KR100495699B1 (ko) 판형 열전달장치 및 그 제조방법
JP5789684B2 (ja) ベーパーチャンバー
US8490683B2 (en) Flat plate type micro heat transport device
US20110000649A1 (en) Heat sink device
CN107421364B (zh) 均温板结构及其制造方法
JP5654186B1 (ja) ヒートパイプ
CN211261893U (zh) 均热板、散热设备以及电子设备
JPWO2011145618A1 (ja) 沸騰冷却器
JP4496999B2 (ja) 熱輸送装置及び電子機器
US9897393B2 (en) Heat dissipating module
JP2022172001A (ja) ベーパーチャンバ、電子機器およびベーパーチャンバ用金属シート
JP2013007501A (ja) 冷却装置
JP2023071099A (ja) 熱伝導部材
JP2023071100A (ja) 熱伝導部材
JP2021071239A (ja) ループ型ヒートパイプ及びその製造方法
JP2023006702A (ja) 熱伝導部材
JP2023006706A (ja) 熱伝導部材
JP2023006703A (ja) 熱伝導部材
JP2023006704A (ja) 熱伝導部材
CN115540661A (zh) 热传导部件
TWI507653B (zh) 散熱單元
JP7311057B2 (ja) 熱拡散デバイスおよび電子機器