JP2023070176A - 分光光度計 - Google Patents

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Abstract

【課題】分光光度計にセットされた試料が測定者の想定している試料であるのか否かの判断に必要な情報を、本測定の前に、測定者に提供可能な分光光度計を提供すること。【解決手段】分光光度計100のデータ処理装置16は、至近の少なくともn個の検出信号と、予め保持するBKG情報と、に基づく試料の予備的スペクトル情報を算出し、再び、至近の少なくともn個の検出信号とBKG情報とに基づく予備的スペクトル情報を算出・更新し、これらの算出・更新を繰り返す。また、表示装置46は、算出・更新される予備的スペクトル情報をプレビュー表示する。データ処理装置16は、予備的スペクトル情報のプレビュー表示中に、N個(N>n)の検出信号の積算を開始して試料のスペクトル情報を取得する。予備的スペクトル情報を算出する都度、これをスペクトル解析し、その解析結果を予備的スペクトル情報と一緒にプレビュー表示する。【選択図】 図1

Description

本発明は分光光度計のプレビュー機能に関する。
一般にフーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)、ラマン分光光度計、紫外可視近赤外分光光度計、分光蛍光光度計などの分光光度計は、試料に光を照射し、該試料と相互作用した後の光(反射光、透過光、ラマン散乱光、蛍光等)を検出し、その光検出値に基づいて試料のスペクトル情報を算出する。
スペクトル測定の条件は、試料の種類、形状などに応じて適切に設定される必要がある。例えば、特許文献1に、全反射測定法(ATR法)によるスペクトル測定が可能な赤外顕微鏡が示されている。ATR法では一般に、試料スペクトルの測定の際、試料よりも大きい屈折率を有する結晶素子(プリズムとも呼ぶ)を試料に接触させて、プリズムを介して赤外光を試料に照射し、プリズムと試料の境界面を全反射する赤外光を検出し、試料スペクトルを測定する。プリズムは各種材料(ゲルマニウム、ダイヤモンド、セレン化亜鉛等)で形成され、試料の種類に応じて使い分けられるため、プリズムと試料との接触圧も、使用するプリズムの材料の種類(強度)に応じて設定する必要がある。
特許文献1では、測定者がプリズムの種類を誤って赤外顕微鏡に入力したり、入力を忘れたりすることがあることから、赤外顕微鏡に、スペクトルの測定データに基づくプリズムの種類の判別機能を付与している。つまり、プリズムが試料に対して非接触である状態で、測定位置におけるプリズムからの反射光を検出器で受光し、バックグラウンドのスペクトルを取得する。そして、このバックグラウンドのスペクトルに基づく、疑似的な透過スペクトルを算出し、これに基づいてプリズムの種類を判別する。従って、その後の試料測定の際、プリズムの種類に応じて異なる圧力で試料をプリズムに接触させることができる。
特開2016-161408号公報
しかし、分光光度計への設置が想定された試料(試料A)に対し、実際にステージに設置される試料(試料B)が異なる場合は、特許文献1の赤外顕微鏡であっても、試料Bが試料Aではないことを判断することはできない。そのため、特許文献1の場合、ステージ上の試料Bに対して、想定していた試料Aに適するプリズムが使用されることになって、試料Bの種類・形状によっては、測定データを上手く得られない可能性がある。
また、マクロFTIR測定では顕微観察像がないため顕微測定よりも測定前に得られる情報がより制限される。例えば、液体の測定において、バックグラウンド測定のための溶媒(ブランク試料)と、本測定試料を溶かす溶媒を取り違えてしまった場合には、スペクトル上で溶媒ピークの反転が発生し、上手くバックグラウンドを差し引くことができないといったことが起こり得る。
これらの事例のように、測定者が誤った状況に気づくことができないまま、温度変化測定等の長時間・不可逆な測定を実行してしまうと、測定時間のロス、試料のロスなども発生してしまう。
本発明の目的は、試料に応じてスペクトル測定の条件を適切に設定することが要求される分光光度計において、分光光度計にセットされた試料が測定者の想定している試料であるのか否かを、熟練度に関わらず測定者が正しく判断するために必要な情報を、本測定の前に、測定者に提供可能な分光光度計を提供することにある。
すなわち、本発明に係る分光光度計は、
試料に測定光を照射して、該試料を透過または反射する光、もしくは該試料から発せられる光を検出器により検出し、前記試料のスペクトル情報を含んだ検出信号に基づいて、該試料のスペクトル情報を算出する分光光度計であって、
前記検出信号を繰り返し取得し、
至近の少なくともn個(n:1以上の整数)の前記検出信号、および、予め試料がない状態または測定光の照射が停止した状態で取得し保持しているバックグラウンド(BKG)情報に基づいて、該試料の予備的スペクトル情報を算出し、該予備的スペクトル情報を保持し、
再び、至近の少なくともn個の前記検出信号、および、前記BKG情報に基づいて、該試料の予備的スペクトル情報を算出し、保持している前記予備的スペクトル情報を更新し、
前記予備的スペクトル情報の算出およびその更新を繰り返す、データ処理装置と、
前記データ処理装置に保持・更新される前記予備的スペクトル情報を、一方の軸に波数域または波長域をとり、他方の軸にスペクトルの強度値をとって、リアルタイムにグラフ表示する、表示装置と、を備え、
前記データ処理装置は、前記予備的スペクトル情報のリアルタイムグラフ表示中に、N個(N:nより大きい整数)の前記検出信号の積算を開始し、その積算値に基づく前記試料のスペクトル情報を取得する、ことを特徴とする。
また、前記データ処理装置は、前記予備的スペクトル情報を算出する都度、該予備的スペクトル情報に基づくスペクトル解析を実行し、スペクトル解析結果を保持・更新し、
前記表示装置は、前記データ処理装置に保持・更新される前記スペクトル解析結果を、前記予備的スペクトル情報と一緒に、リアルタイムに表示する、ことが好ましい。
また、本発明に係る分光光度計は、
試料に測定光を照射して、該試料を透過または反射する光、もしくは該試料から発せられる光を検出器により検出し、前記試料のスペクトル情報を含んだ検出信号に基づいて、該試料のスペクトル情報を算出する分光光度計において、
前記検出信号を繰り返し取得し、
至近の少なくともn個(n:1以上の整数)の前記検出信号、および、予め試料がない状態または測定光の照射が停止した状態で取得し保持しているバックグラウンド(BKG)情報に基づいて、該試料の予備的スペクトル情報を算出し、該予備的スペクトル情報に基づくスペクトル解析を実行し、スペクトル解析結果を保持し、
再び、至近の少なくともn個の前記検出信号、および、前記BKG情報に基づいて、該試料の予備的スペクトル情報を算出し、前記スペクトル解析を実行し、保持している前記スペクトル解析結果を更新し、
前記予備的スペクトル情報の算出、前記スペクトル解析の実行および前記スペクトル解析結果の更新を繰り返す、データ処理装置と、
前記データ処理装置に保持・更新される前記スペクトル解析結果を、リアルタイムに表示する、表示装置と、を備え、
前記データ処理装置は、前記スペクトル解析結果のリアルタイム表示中に、N個(N:nより大きい整数)の前記検出信号の積算を開始し、その積算値に基づく前記試料のスペクトル情報を取得する、ことを特徴とする。
また、上記の発明におけるスペクトル解析は、前記予備的スペクトル情報中のピークの有無に基づく定性分析、スペクトルデータベースまたは機械学習を利用した前記予備的スペクトル情報の定性分析またはスペクトル分類、もしくは、官能基の存在を示すスペクトル特性を利用した官能基解析のうちの少なくとも1つの処理である、ことが好ましい。
<予備的スペクトルのプレビュー機能>
本発明の分光光度計の構成によれば、本測定であるN個の検出信号の積算の開始前に、N個よりも少ないn個の検出信号に基づく試料の予備的スペクトル情報が繰り返し算出され、この算出の都度、データ処理装置に設けられる記憶部に保持されている予備的スペクトル情報が更新される。同時に、表示装置に最新の予備的スペクトル情報がグラフ表示(プレビュー)される。つまり、本発明の分光光度計の予備的スペクトルのプレビュー機能では、まず、比較的少ない数の検出信号から予備的スペクトル情報を算出し、また、算出した予備的スペクトル情報を記憶部で逐一上書きするため、データ処理装置に設けられる演算部の負荷の増加や記憶部の記憶容量の圧迫が生じることがない。また、その予備的スペクトル情報がリアルタイムにグラフ表示されることで、測定者の想定通りの試料であるか否かを測定者自身が判断するための有効な情報が、測定者に与えられる。その結果、測定者が本測定の開始前に測定条件等の誤りに気付きやすくなり、本測定で予期しないスペクトルを取得してしまうことを回避することができる。
<スペクトル解析のプレビュー機能>
また、本発明の分光光度計の構成によれば、本測定であるN個の検出信号の積算の開始前に、N個よりも少ないn個の検出信号に基づく試料の予備的スペクトル情報の算出と、予備的スペクトル情報のスペクトル解析とが繰り返し実行され、スペクトル解析の実行の都度、記憶部に保持されているスペクトル解析結果が更新される。同時に、表示装置に最新のスペクトル解析結果が表示(プレビュー)される。つまり、本発明の分光光度計のスペクトル解析のプレビュー機能では、まず、比較的少ない数の検出信号から予備的スペクトル情報を算出し、それをスペクトル解析し、また、スペクトル解析結果を記憶部で逐一上書きするため、演算部の負荷の増加や記憶部の記憶容量の圧迫が抑えられる。また、スペクトル解析結果がリアルタイムに表示されることで、測定者の想定通りの試料であるか否かを測定者自身が判断するための有効な情報が、具体的な物質名等のスペクトル解析結果の情報で測定者に与えられる。その結果、測定者が本測定の開始前に測定条件等の誤りに気付く確率が高くなり、本測定で予期しないスペクトルを取得してしまうことの回避がより確かなものになる。
<試料スペクトルおよびスペクトル解析結果の同時プレビュー機能>
なお、予備的スペクトルのプレビューとスペクトル解析のプレビューを同時に実行するように分光光度計を構成することで、測定者への情報提供機能が強化される。
本発明の実施形態に係るフーリエ変換赤外分光光度計の概略構成図である。 前記分光光度計でのデータ処理のフローを示す図である。 前記分光光度計の表示装置の表示例である。 前記分光光度計の表示装置の表示例である。 前記実施形態に係るサンプルプレビュー画面の構成図である。 前記サンプルプレビュー画面の別の構成図である。 前記サンプルプレビュー画面の表示例である。 前記サンプルプレビュー画面の表示例である。 前記サンプルプレビュー画面の表示例である。
以下、図面に基づき本発明の好適な実施形態について説明する。本発明は、一般的なフーリエ変換赤外分光光度計、赤外顕微装置およびラマン分光光度計に適用できる。ここでは、特に、図1に例示するようなフーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)100に適用した場合を示す。FTIR100は、赤外光源10と、赤外干渉波を形成する干渉計12と、試料を保持する試料ホルダー26と、赤外干渉波を試料に照射して得られた干渉波の強度を検出する赤外検出器14と、赤外検出器14からの検出信号に基づく試料のスペクトル情報を算出するデータ処理装置16と、を備える。通常、データ処理装置16は、FTIR100の本体に内蔵されるマイクロコンピュータ、または、本体とは別体のパーソナルコンピュータなどで構成される。
干渉計12は、赤外光を分割する光束分割部20、分割光をそれぞれ反射する固定鏡22、および可動鏡24を有し、異なる光路長の2光束を合成して赤外干渉波を発生させる。可動鏡24は、光束分割部20に近づく方向と遠ざかる方向の両方向に移動可能に設けられる。可動鏡24の移動手段28は、例えばボイスコイルモータであり、可動鏡24の移動に伴って、2光束の光路差が変わるため、赤外干渉波は変調する。その赤外干渉波は、光束分割部20と赤外検出器14の間に設けられた試料ホルダー26内の試料を照射する。赤外検出器14は、試料からの赤外干渉波を受光し、その強度信号を出力する。赤外検出器14からの検出信号は、アンプ14aおよびA/D変換器14bを経て、データ処理装置16に入力される。
干渉計12は、さらに、レーザー光による可動鏡24の位置情報を得るために、位置参照用の半導体レーザー30と、レーザー干渉波を検出するレーザー検出器32とを有する。本実施形態では干渉計12がレーザー干渉計を兼ねており、半導体レーザー30からのレーザー光(単色光)は、赤外光と同じ光路に導かれる。干渉計12は、可動鏡24の移動に伴ってレーザー干渉波も生成し、レーザー検出器32が、そのレーザー干渉波の強度信号をデータ処理装置16に向けて出力する。なお、FTIR100に、干渉計12とは別体の専用のレーザー干渉計を設けてもよい。
データ処理装置16は、当該データ処理装置16の各構成を制御する制御部40と、赤外検出器14からの検出信号に基づく試料のスペクトル情報の算出およびそのスペクトル解析を実行する演算部42と、演算部42によって実行されるデータ処理プログラム、算出されたスペクトル情報、解析結果、およびバックグラウンド(BKG)情報などを保持する記憶部44と、を備える。
また、データ処理装置16には、表示装置46およびユーザーインタフェース48が接続される。
さらに、データ処理装置16には、可動鏡制御装置(可動鏡コントローラー)34が接続される。演算部42は、レーザー検出器32からのレーザー干渉波の強度信号に基づいて、可動鏡24の移動に伴ったレーザー干渉波の強度変化をカウントすることにより、可動鏡24の位置情報を算出する。可動鏡制御装置34は、可動鏡24の位置情報および目標位置の情報を受け取って、可動鏡24の速度制御、特にその等速制御を実行する。
演算部42は、可動鏡制御装置34が可動鏡24を1ストローク分だけ移動させる間に、1スキャン分の赤外干渉波の強度信号を受け取り、複数スキャン分のデータを処理して、透過スペクトルを算出する。
なお、データ処理装置16には、必要に応じて通信装置50が接続されるとよい。通信装置50は、遠隔の携帯機器52と通信可能で、表示装置46に表示される情報と同じ情報を携帯機器52のモニターにも表示する。
<データ処理プログラムについて>
データ処理プログラムは、赤外検出器14からの検出信号に基づいて試料のスペクトル情報を算出するためのプログラムであり、特に、プレビュー機能を備えていることに特徴がある。このデータ処理プログラムは、コンピュータ等で構成されるデータ処理装置16に以下の処理フローS1~S3を実行させる。
ここでは、FTIR100の試料室に、試料ホルダー26に代えてATR測定ユニットが設置され、ATR法で試料のスペクトルを測定する場合を説明する。
FTIR100は、電源投入の初期動作によって、赤外光源10および干渉計12等の測定条件が整った後、データ処理装置16によって自動的にプレビューを開始する。プレビューは、試料のスペクトルを本測定する前に、試料の簡易的なスペクトル測定を繰り返し、スペクトルをリアルタイムに表示する動作を言う。
本実施形態では、プレビュー開始後、先ず、BKG情報を測定する動作が実行される。具体的には、ATR測定ユニットの試料台(プリズムが配置されている)に試料を載せない状態でスペクトルを測定する。データ処理装置16は、測定されたスペクトルをBKG情報として記憶部(例えば図2の11番地)に保存する。このBKG情報が、プレビューおよび試料のスペクトル測定において利用される。
図2の処理フローS1(スキャン)について説明する。データ処理装置16は、1スキャン分の検出信号の取得を実行し(S11)、その検出信号を記憶部の101番地に保存する(S12)。この動作は、停止指令を受けるまで繰り返される(S13)。スキャン毎の検出信号は、記憶部の例えば101~200番地に保存され、これらの番地が一杯になれば古いものから順に上書き保存されていく。
次に、処理フローS2(プレビュー算出)について説明する。データ処理装置16は、スキャン(S1)の開始と同時に、又は、スキャン(S1)がある程度安定した後に、プレビュー算出を開始する。ここでは、積算回数(n:nは少なくとも1以上の整数)が例えば4回に設定されている。演算部42は、記憶部44から最新の4個の検出信号(例えば111~114番地)を読み出し(S21)、積算し(S22)、これをフーリエ変換(S23)してシングルビームのスペクトル(SBスペクトル)を算出する。次に、SBスペクトルをBKG情報で除算して透過スペクトルを算出する(S24)。算出した透過スペクトルは、予備的スペクトル情報として例えば12番地に保存される(S25)。なお、透過スペクトルを算出する上記の手順は一例に過ぎず、これに限定されるものではない。
ここで、演算部42は、保存された透過スペクトルに基づくスペクトル解析を実行し(S26)、その解析結果を例えば13番地に保存する(S27)。スペクトル解析では、透過スペクトル中のピークの有無に基づく定性分析が実行される。あるいは、スペクトルデータベースまたは機械学習を利用した定性分析またはスペクトル分類を実行してもよい。もしくは、官能基の存在を示すスペクトル特性を利用した官能基解析を実行してもよい。
ここまでの処理(S21~S27)は、停止指令を受けるまで繰り返される(S28)。次のプレビュー算出では、その開始時に最新である4個の検出信号(例えば115~118番地)が読み出されて処理される。プレビュー算出のルーチンが繰り返される都度、算出される予備的スペクトル情報とスペクトル解析結果は、記憶部44の所定の番地(12番地および13番地)に上書き保存されていく。
次に処理フローS3(プレビュー表示)について説明する。データ処理装置16は、記憶部44の12番地に保存されている最新の予備的スペクトル情報を読み出して(S31)、表示装置46にグラフ表示する(S32)。グラフ表示では、横軸に波数域または波長域をとり、縦軸にスペクトルの強度値をとって、スペクトルが見やすく表示される。
また、データ処理装置16は、記憶部44の13番地に保存されている最新のスペクトル解析結果の情報を読み出して(S33)、表示装置46に表示する(S34)。表示内容は、解析結果である物質名または物質グループ名などに限られず、解析結果に基づくマニュアル的な注意事項などであってもよい。プレビュー表示は、停止指令を受けるまで繰り返され(S35)、最新の情報がリアルタイムに表示される。
なお、スキャン動作(処理フローS1)、プレビュー算出(処理フローS2)、およびプレビュー表示(処理フローS3)は、いずれも必要に応じて本測定の終了まで継続させることができる。
本測定は、プレビュー中のどのタイミングでも開始可能である。つまり、測定者は、プレビュー表示された情報によって、FTIR100にセットされた試料が測定者の想定している試料であるのか否かを判断することができる。もし、想定外の試料である場合は、測定者が適切な測定条件への変更をしてから、FTIR100の本測定の開始ボタンを押すことになる。本測定の開始後は、スキャンによる検出信号が本測定用の番地(例えば1001番地以降)に保存される。本測定の積算回数(N)は、プレビューでの積算回数(n)よりも大きく、通常は、数十倍以上の回数に設定される。例えば、本測定の積算回数Nを数十回未満に設定する測定においては、プレビューでの積算回数nを1回に設定する。本測定のS/Nを高くするために積算回数Nを数十回以上に設定する測定では、プレビューの積算回数nを1より大きい値にする必要がある。本測定の検出信号は上書きされることなく、N回分の検出信号の全部が保存されて、N回積算の測定データが算出される。そして、測定データとBKG情報に基づいて試料のスペクトル情報が算出される。
なお、図2の処理フローでは、予備的スペクトル情報およびスペクトル解析結果の両方をプレビュー表示する場合を説明したが、これに限られず、いずれか一方の情報をプレビュー表示してもよい。
図3、図4は、予備的スペクトル情報およびスペクトル解析結果の両方をプレビュー表示する場合の表示例である。これらの例のようにスペクトルのグラフ表示とともに「ピーク無し」や「ポリスチレン」等の解析結果の情報を一緒にプレビューすることで、測定者に有効な情報を提供することができる。
さらに言えば、以下に述べるような測定者にとって想定外である情報を追加的に表示することで、さらに有効な情報が測定者に提供されることになる。
一例を挙げれば、顕微ATR測定では一般的に、試料-ATRプリズムの密着前にカセグレン鏡での反射測定プレビューが実行できることを前提として、その反射測定プレビューにおいて反射(ATR測定によるものではない)スペクトルに基づく簡易定性分析をすることができれば、事前にリスクを考慮できて、最適な条件設定(プリズム材質選定など)が可能になる。つまり、ATRプリズムに試料を接触させる前に、試料性状が分かるので、例えば、プリズムを押付けて破損させてしまう可能性に測定者が気づくことができる(後述する図4(D)の例など)。
図3(A)は解析結果が「ピーク無し」である場合の表示例である。測定者は、ATRプリズム(ATR結晶素子)のコンタミネーション(汚染)が生じていないことを想定しているかもしれないが、ATRプリズムと試料の密着状態が悪かったり、試料の濃度が低かったりする場合も同様の解析結果になることから、プレビュー表示にこれらの想定外の事項をマニュアル的に表示してもよい。
図3(B)は解析結果が「ポリスチレン」である場合の表示例である。測定者は、ポリスチレンの測定中であることを想定しているかもしれないが、操作ミスで校正試料(ポリスチレン)が光路内に入ったまま、等の場合も同様の解析結果になることから、プレビュー表示にこの想定外の事項をマニュアル的に表示してもよい。
図3(C)は解析結果が「エタノール」である場合の表示例である。測定者は、エタノールの測定中であることを想定しているかもしれないが、溶媒(エタノール)の拭き残りがある場合も同様の解析結果になることから、プレビュー表示にこの想定外の事項をマニュアル的に表示してもよい。
図3(D)は解析結果が「水」である場合の表示例である。測定者は、水の測定中であることを想定しているかもしれないが、KBrなどの窓板が水蒸気を吸着して破損している場合も同様の解析結果になることから、プレビュー表示にこの想定外の事項をマニュアル的に表示してもよい。
図4(A)は解析結果が「ピーク反転」である場合の表示例である。測定者の勘違いで、BKG測定と試料測定の順序を逆にするとか、パージ前にBKG測定をするような場合にこのようなスペクトルを測定することがあるので、プレビュー表示にこの事項をマニュアル的に表示してもよい。
図4(B)は解析結果が「CO」である場合の表示例である。測定者は、試料室等のガスパージが停止している状態を想定しているかもしれないが、最後にBKG測定してからの経過時間が長すぎる場合も同様の解析結果になることから、プレビュー表示にこの想定外の事項をマニュアル的に表示してもよい。
図4(C)は解析結果が「有機物」である場合の表示例である。測定者は、有機物を含む試料の測定中であることを想定しているかもしれないが、コンタミネーションが生じている場合も同様の解析結果になることから、プレビュー表示にこの想定外の事項をマニュアル的に表示してもよい。
図4(D)は解析結果が「金属酸化物」である場合の表示例である。測定者は、ATRダイヤモンドプリズムで金属粉(硬い試料)を測定していることを想定しているかもしれないが、ZnSe等の材質では、プリズム破損の可能性があるので、プレビュー表示にこの想定外の事項をマニュアル的に表示してもよい。
本実施形態のFTIR100によれば、本測定を開始する前に、予備的スペクトル情報が表示装置46にプレビュー表示される。測定者は、その予備的スペクトル情報に基づいて、試料に含まれている物質をおおまかに予測し、本測定時に使用するセルや溶剤の種類などの確認や必要ならば見直しをすることができるので、本測定時のトラブルを未然に回避できる。プレビュー表示がなく、確認が不十分なまま、本測定が開始されると、不適当な測定条件でのスペクトルや予期しないスペクトルを取得してしまうだけでなく、試料やセル、プリズムなどを破損してしまう可能性もあり、これらの交換や再測定などで測定時間の浪費にもなる。
また、本実施形態のFTIR100では、予備的スペクトル情報のプレビュー表示に、その予備的スペクトル情報に基づくスペクトル解析の結果を含めており、特に初心者に対して有用な情報を明示することができる。スペクトル解析結果には、スペクトルデータベースを用いたスペクトル検索の結果情報(物質情報)や、機械学習を用いたスペクトル分類の結果情報(物質グループ情報)など、が含まれる。また、物質情報や物質グループ情報とともに、その試料の取扱い上の注意点をマニュアル的に表示することもできる(図3(A)-(D)、図4(A)-(D)参照)。例えば、有毒性・爆発性を有する場合は、その危険性を表示・警告すること、揮発性を有する場合は、換気を促す表示・警告をすること、難溶性を有する場合は、それに適した溶剤や洗浄剤の種類を示すこと、逆に、その装置を破損させるおそれのある溶剤や洗浄剤を使わないように警告すること、などが可能になる。
プレビュー表示中に試料をセットすれば、そのタイミングで、例えば試料の物質・グループ名、その性状、取扱い上の注意点などの情報が表示されることになる。測定者自身が、プレビュー表示された情報に基づいて、試料が想定通りのものであるのか否かを判断でき、本測定の結果の予測も容易になり、或いは、本測定における試料の取扱い上の注意点をその場で確認できるようになる。
また、例えば、試料をセットしたにも関わらず、想定した結果が得られないケースとして、図3(A)のように試料に含まれる成分の量や濃度が検出下限に達している(または検出上限を超えている)、試料を光路上に正しく設置していない(例えばATRプリズムと試料が密着していない)、図4(A)のようにBKG測定と試料測定の順序を誤っている、などがある。本測定の開始前に、スペクトル解析結果に基づくマニュアル的なメッセージが表示されることで、測定者自身がこれらの誤りに気付く可能性が高くなり、本測定の開始前に適切な対応がとられることになる。
特に、未知試料を測定する場合は、最初に厳密な測定条件の設定をしなくても、試料を測定室に設置してプレビュー表示の情報を得ることで、本測定の際、その試料に適切なセル等を選択することができる。残留し易い物質(未知物質)によってセルが汚れてしまったり、窓板を溶かすような試料を注入してしまったり、といったトラブルを回避し易くなる。また、加熱セルに未知試料を封入する前に、爆発性や可燃性のある物質の有無を容易に確認できるといった効果もある。また、本測定中もプレビュー表示を続けることで、測定残留物の物質同定などが可能になるというメリットもある。
なお、FTIRに限らず、本発明は、試料に励起光を照射して、試料からのラマン散乱光を検出して、試料のラマンスペクトル情報を算出するラマン分光光度計にも好適である。ラマン分光光度計では、試料への励起光の照射を停止した状態で測定したスペクトルがバックグラウンド(BKG)情報として記憶部に保存されている。
図5は、上記のデータ処理プログラムの実行中の画面の一例である。データ処理装置16は、本実施形態のデータ処理プログラムを内蔵するスペクトル測定ソフトウェアのメイン画面Aを表示装置46に表示する。メイン画面Aは、測定スペクトル画面A1と、左辺のシーケンス画面A2と、上辺のメニューバーA3とから構成されている。測定者は、条件設定画面を開いて、所望の測定条件を設定することができる。なお、図5では、ダイヤモンドプリズムを使ったATR法が設定されている。データ処理装置16は、設定された測定条件に応じた測定手順(すなわち「シーケンス」)を自動的に組んでシーケンス画面A2に表示し、現在実行中の手順を特定の色で表示する。
測定者がメニューバーA3の「スタート」ボタンを押すと、データ処理装置16は、メイン画面A上にサンプルプレビュー画面Bを重ねて表示し、プレビュー(処理フローS1~S3)を開始する。サンプルプレビュー画面Bは、中央の予備的スペクトル画面B1と、画面B1の下の解析結果画面B2と、上辺のガイダンス画面B3(測定手順に応じた誘導)と、下辺のメニューバーB4とから構成されている。プレビュー中、画面B1に予備的スペクトル情報がリアルタイム表示され、また、画面B2には解析結果もリアルタイム表示される。
プレビュー開始後、先ず、試料を設置しない状態でBKG測定を実行し、取得したBKG情報を記憶部44に保持する。図5のサンプルプレビュー画面Bには、BKG測定後の未だ試料を設置していない状態での予備的スペクトル情報が表示されている。データ処理装置16は、予備的スペクトル情報をスペクトル解析して、「キーバンドなし 特徴的なバンドはありません。」という解析結果を画面B2に表示する。スペクトルにキーバンドが見つからない原因の1つが、試料の未設置であるから、この解析結果の表示によって測定者に試料の設置が促される。
なお、測定者の利便性を更に向上させるために、解析結果が「キーバンドなし」になった場合には、これに関連付けられた「試料の未設置」又は「試料の設置ミス」というマニュアル的事項を一緒に表示するようにしてもよい。
測定者は、プレビュー表示に基づいて試料を適切に設置し、又は、測定条件を調整することができる。或いは、プレビュー表示に基づいて試料の状態(コンタミネーションの有無など)や、測定の状態(窓板破損の有無など)に不備があれば修正することができる。このように測定者は、サンプルの本測定を開始する前に、画面Bのプレビュー表示によって、試料室に想定通りの試料が設けられているか(又は、試料の状態が良好になったか)、又は、測定条件が適切であるか(又は測定の状態が良好であるか)等を確認しながら、上記の調整や修正をすることができる。
測定者による調整や修正が終わったら、サンプルプレビュー画面Bの下辺のメニューバーB4の「スタート」ボタンを押して、本測定を開始する。本測定の開始後は、サンプルプレビュー画面Bを自動的に非表示にしてもよい。メイン画面Aの測定スペクトル画面(スペクトルビュー画面とも呼ぶ)A1には、本測定によるスペクトルデータ(積算データ等)がリアルタイムに表示される。
図6は別の実施形態のサンプルプレビュー画面Cである。サンプルプレビュー画面Cは、予備的スペクトル画面C1と、解析結果画面C2と、測定パラメータ等の条件設定画面C5とから構成されている。条件設定画面C5には、積算回数(回)、分解能(cm-1)、測定範囲(波数域)などの測定パラメータの入力部がある。測定者は、1つの画面Cを使って、プレビュー表示を確認しつつ、測定条件をスムーズに変更できる。
図7~図9は、サンプルプレビュー画面の表示例である。それぞれ、スペクトルと一緒に、スペクトル分類の結果であるサンプルの種類(グループ名)と、官能基解析の結果である代表的な官能基(化学結合など)とが表示される。
図7の例では、試料が「炭化水素」のグループであること、及び、「C-Hの単結合からなる有機化合物」であることが表示され、該当するピーク付近に化学結合の記号「C-H」が表示される。
図8の例では、試料が「アルコール」のグループであること、及び、「R-OH(Rは炭化水素)で表されるもののうち、炭素数の少ない低級アルコール」であることが表示され、化学結合の記号(O-H、C-H)がそれぞれ該当するピーク付近に表示される。
図9の例では、試料が「アセトン」のグループであること、及び、「有機溶媒の一種です。分析後の器具の洗浄に使われることがあります」が表示され、該当するピーク付近に化学結合の記号「C-O」が表示される。
なお、本実施形態の解析結果画面B2に、解析結果として「顕著な大気スペクトル」を表示してもよい。前回のBKG測定からの時間が超過している場合は、大気スペクトルが顕著になる傾向があることから、このような表示によって、測定者にBKGの再測定を促すことができる。なお、解析結果が「顕著な大気スペクトル」になった場合に、これに関連付けられた「BKGの再測定」という注意喚起を一緒に表示してもよい。
また、本実施形態の解析結果画面B2に、「Abs 3を超えるスペクトルの発生」を表示して、測定者に対して、試料の濃度が高すぎることを注意喚起してもよい。
さらに、本実施形態の解析結果画面B2に、「平坦ではないベースラインの発生」を表示して、測定者に対して、赤外光と試料の相互作用による光の散乱が存在することや、ATR法で選択したプリズム(結晶素子)が不適切であることを注意喚起してもよい。
10 赤外光源
12 干渉計
14 赤外検出器
14a アンプ
14b A/D変換器
16 データ処理装置
20 光束分割部
22 固定鏡
24 可動鏡
26 試料ホルダー
28 移動手段
30 半導体レーザー
32 レーザー検出器
34 可動鏡制御装置
40 制御部
42 演算部
44 記憶部
46 表示装置
48 ユーザーインタフェース
50 通信装置
52 携帯機器
100 フーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)

Claims (4)

  1. 試料に測定光を照射して、該試料を透過または反射する光、もしくは該試料から発せられる光を検出器により検出し、前記試料のスペクトル情報を含んだ検出信号に基づいて、該試料のスペクトル情報を算出する分光光度計において、
    前記検出信号を繰り返し取得し、
    至近の少なくともn個(n:1以上の整数)の前記検出信号、および、予め試料がない状態または測定光の照射が停止した状態で取得し保持しているバックグラウンド(BKG)情報に基づいて、該試料の予備的スペクトル情報を算出し、該予備的スペクトル情報を保持し、
    再び、至近の少なくともn個の前記検出信号、および、前記BKG情報に基づいて、該試料の予備的スペクトル情報を算出し、保持している前記予備的スペクトル情報を更新し、
    前記予備的スペクトル情報の算出およびその更新を繰り返す、データ処理装置と、
    前記データ処理装置に保持・更新される前記予備的スペクトル情報を、一方の軸に波数域または波長域をとり、他方の軸にスペクトルの強度値をとって、リアルタイムにグラフ表示する、表示装置と、を備え、
    前記データ処理装置は、前記予備的スペクトル情報のリアルタイムグラフ表示中に、N個(N:nより大きい整数)の前記検出信号の積算を開始し、その積算値に基づく前記試料のスペクトル情報を取得する、ことを特徴とする分光光度計。
  2. 請求項1記載の分光光度計において、
    前記データ処理装置は、前記予備的スペクトル情報を算出する都度、該予備的スペクトル情報に基づくスペクトル解析を実行し、スペクトル解析結果を保持・更新し、
    前記表示装置は、前記データ処理装置に保持・更新される前記スペクトル解析結果を、前記予備的スペクトル情報と一緒に、リアルタイムに表示する、
    ことを特徴とする分光光度計。
  3. 試料に測定光を照射して、該試料を透過または反射する光、もしくは該試料から発せられる光を検出器により検出し、前記試料のスペクトル情報を含んだ検出信号に基づいて、該試料のスペクトル情報を算出する分光光度計において、
    前記検出信号を繰り返し取得し、
    至近の少なくともn個(n:1以上の整数)の前記検出信号、および、予め試料がない状態または測定光の照射が停止した状態で取得し保持しているバックグラウンド(BKG)情報に基づいて、該試料の予備的スペクトル情報を算出し、該予備的スペクトル情報に基づくスペクトル解析を実行し、スペクトル解析結果を保持し、
    再び、至近の少なくともn個の前記検出信号、および、前記BKG情報に基づいて、該試料の予備的スペクトル情報を算出し、前記スペクトル解析を実行し、保持している前記スペクトル解析結果を更新し、
    前記予備的スペクトル情報の算出、前記スペクトル解析の実行および前記スペクトル解析結果の更新を繰り返す、データ処理装置と、
    前記データ処理装置に保持・更新される前記スペクトル解析結果を、リアルタイムに表示する、表示装置と、を備え、
    前記データ処理装置は、前記スペクトル解析結果のリアルタイム表示中に、N個(N:nより大きい整数)の前記検出信号の積算を開始し、その積算値に基づく前記試料のスペクトル情報を取得する、ことを特徴とする分光光度計。
  4. 請求項2または3記載の分光光度計において、
    前記スペクトル解析は、前記予備的スペクトル情報中のピークの有無に基づく定性分析、スペクトルデータベースまたは機械学習を利用した前記予備的スペクトル情報の定性分析またはスペクトル分類、もしくは、官能基の存在を示すスペクトル特性を利用した官能基解析のうちの少なくとも1つの処理である、ことを特徴とする分光光度計。
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